JP2018124249A - 靭皮繊維の解繊状態判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】呈色反応によって簡易に解繊状態を判定することができる靭皮繊維の解繊状態判定方法を提供する。【解決手段】本発明の靭皮繊維の解繊状態判定方法は、靭皮植物から抽出される靭皮繊維の解繊状態を判定する方法であって、(a)靭皮繊維の表面に、呈色試薬との接触によって色調が変化する粒子を塗布する工程と、(b)靱皮繊維の表面を水洗し、未付着の粒子を除去する工程と、(c)未付着の粒子を除去した後、靭皮繊維の表面に呈色試薬を接触させる工程と、(d1)靱皮繊維の表面における色調を評価する工程、又は、(d2)靱皮繊維に付着した粒子を水で抽出し、得られた粒子含有抽出液の色調を評価する工程と、を備える。【選択図】なし
Description
本発明は、靭皮繊維の解繊状態判定方法に関する。更に詳しくは、呈色反応によって簡易に解繊状態を判定することができる靭皮繊維の解繊状態判定方法に関する。
近年、麻やケナフ等の靭皮植物を解繊(レッティング)して得られる靭皮繊維が、自動車用部品等の加工品の原料として用いられている。靱皮植物は、中国、インド、インドネシア及びベトナム等のアジアの多くの国々で大量に栽培されており、現地で解繊作業が行われることも多い。
靭皮植物から靭皮繊維を解繊して抽出する具体的な方法の一つとして、河川を利用する微生物分解法が知られている。この方法において、繊維抽出工程の際における解繊度合いは靱皮繊維の品質に大きな影響を与えている。解繊度合いが不十分である場合、不良繊維が発生し、それを原料としている加工品の品質低下や、加熱成形時に発生するヤニや臭気物質の発生の原因となる可能性があるため、解繊作業の完了時期の見極めが重要となる。
しかし、その完了時期の見極めは、従事者の経験による勘や感触に頼っているのが現状であり、植物自体に個体差があるうえ、繊維の硬さを区別し難い湿潤状態での判定となるため、解繊度合いが十分であるか不十分であるかの見極めは容易ではなく、不良繊維発生の一因となっている。
従って、不良繊維の発生を抑制するために、靱皮繊維の解繊状態を客観的に判別可能な方法が必要とされている。
靭皮植物から靭皮繊維を解繊して抽出する具体的な方法の一つとして、河川を利用する微生物分解法が知られている。この方法において、繊維抽出工程の際における解繊度合いは靱皮繊維の品質に大きな影響を与えている。解繊度合いが不十分である場合、不良繊維が発生し、それを原料としている加工品の品質低下や、加熱成形時に発生するヤニや臭気物質の発生の原因となる可能性があるため、解繊作業の完了時期の見極めが重要となる。
しかし、その完了時期の見極めは、従事者の経験による勘や感触に頼っているのが現状であり、植物自体に個体差があるうえ、繊維の硬さを区別し難い湿潤状態での判定となるため、解繊度合いが十分であるか不十分であるかの見極めは容易ではなく、不良繊維発生の一因となっている。
従って、不良繊維の発生を抑制するために、靱皮繊維の解繊状態を客観的に判別可能な方法が必要とされている。
解繊状態の判定に関する従来技術としては、例えば、偏光顕微鏡で観察することにより、その観察画像を利用して未解繊セルロース繊維量を算出する方法(特許文献1参照)や、パルプ・繊維中の有機夾雑物(粘着物)を、蛍光色素等の疎水性色素と接触させることにより、顕微鏡等を用いて検出する方法(特許文献2参照)等が知られている。
しかしながら、従来技術では、画像解析等の設備や解析時間が必要であり、タイムリーな判断が要求される河川等の解繊作業の現場での利用は難しい。そのため、より簡易に靱皮繊維の解繊状態を判定できる方法が求められている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、呈色反応によって簡易に解繊状態を判定することができる靭皮繊維の解繊状態判定方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、靱皮繊維の解繊状態が良好である場合には、繊維表面が滑らかであるが、解繊状態が不良である場合には、夾雑物(分解残渣)が多く残るために、繊維表面が凹凸となっていることに着目し、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、靭皮植物から抽出される靭皮繊維の解繊状態を判定する靭皮繊維の解繊状態判定方法であって、
(a)靭皮繊維の表面に、呈色試薬との接触によって色調が変化する粒子を塗布する工程と、
(b)前記靱皮繊維の表面を水洗し、未付着の前記粒子を除去する工程と、
(c)未付着の前記粒子を除去した後、前記靭皮繊維の表面に前記呈色試薬を接触させる工程と、
(d1)前記靱皮繊維の表面における色調を評価する工程、又は、(d2)前記靱皮繊維に付着した前記粒子を水で抽出し、得られた粒子含有抽出液の色調を評価する工程と、を備えることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記粒子の平均粒径が、15〜50μmであることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記呈色試薬がヨウ素含有液であり、且つ前記粒子がデンプン粒子であることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、靭皮植物から抽出される靭皮繊維の解繊状態を判定する靭皮繊維の解繊状態判定方法であって、
(a)靭皮繊維の表面に、呈色試薬との接触によって色調が変化する粒子を塗布する工程と、
(b)前記靱皮繊維の表面を水洗し、未付着の前記粒子を除去する工程と、
(c)未付着の前記粒子を除去した後、前記靭皮繊維の表面に前記呈色試薬を接触させる工程と、
(d1)前記靱皮繊維の表面における色調を評価する工程、又は、(d2)前記靱皮繊維に付着した前記粒子を水で抽出し、得られた粒子含有抽出液の色調を評価する工程と、を備えることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記粒子の平均粒径が、15〜50μmであることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記呈色試薬がヨウ素含有液であり、且つ前記粒子がデンプン粒子であることを要旨とする。
本発明の靭皮繊維の解繊状態判定方法によれば、塗布される粒子の呈色反応を利用しているため、目視によって靱皮繊維の解繊状態を簡易に判定することができる。そのため、解繊作業の完了時期を容易に見極めることができ、不良繊維の発生を抑制することができる。また、高度な計測装置や画像解析装置等の設備を要しないことから、環境負荷が少ないと共に、使用環境を選ばないため、河川等の自然環境下における解繊作業現場にて好適に利用することができる。更には、従事者の経験による勘や感触に頼らず、呈色反応による色調基準で客観的に解繊度合いを判定できるため、不良繊維の発生を抑制し、加工品の品質や生産効率を向上させることができる。
また、粒子の平均粒径が15〜50μmである場合には、解繊状態が良好である場合と不良である場合との間に、繊維表面への付着量の差が十分に生じ、粒子の呈色反応を利用して、靱皮繊維の解繊状態をより簡易に判定することができる。
更に、呈色試薬がヨウ素含有液であり、且つ粒子がデンプン粒子である場合には、ヨウ素・デンプン反応によって、解繊状態が良好である場合と不良である場合との間に、十分な発色の程度の差を生じさせることができ、靱皮繊維の解繊状態をより簡易に判定することができる。
また、粒子の平均粒径が15〜50μmである場合には、解繊状態が良好である場合と不良である場合との間に、繊維表面への付着量の差が十分に生じ、粒子の呈色反応を利用して、靱皮繊維の解繊状態をより簡易に判定することができる。
更に、呈色試薬がヨウ素含有液であり、且つ粒子がデンプン粒子である場合には、ヨウ素・デンプン反応によって、解繊状態が良好である場合と不良である場合との間に、十分な発色の程度の差を生じさせることができ、靱皮繊維の解繊状態をより簡易に判定することができる。
以下、本発明を、詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。
本発明の靭皮繊維の解繊状態判定方法は、靭皮植物から抽出される靭皮繊維の解繊状態を判定する方法であって、(a)靭皮繊維の表面に、呈色試薬との接触によって色調が変化する粒子を塗布する工程と、(b)靱皮繊維の表面を水洗し、未付着の粒子を除去する工程と、(c)未付着の粒子を除去した後、靭皮繊維の表面に呈色試薬を接触させる工程と、(d1)靱皮繊維の表面における色調を評価する工程、又は、(d2)靱皮繊維に付着した粒子を水で抽出し、得られた粒子含有抽出液の色調を評価する工程と、を備えることを特徴とする。
上記工程(a)では、靭皮繊維の表面に、呈色試薬との接触によって色調が変化する粒子が塗布される。
上記靱皮繊維を抽出する靱皮植物は特に限定されず、公知の靱皮植物とすることができる。具体的な靱皮植物としては、例えば、ケナフ、ジュート、雁皮、三椏、及び楮等が挙げられる。
上記ケナフは、木質茎を有し、アオイ科に分類される植物である。このケナフには、学名におけるhibiscus cannabinus及びhibiscus sabdariffa等が含まれ、通称名における紅麻、キューバケナフ、洋麻、タイケナフ、メスタ、ビムリ、アンバリ麻及びボンベイ麻等が含まれる。
更に、上記ジュートには、黄麻(コウマ、Corchorus capsularis L.)、及び、綱麻(ツナソ)、シマツナソ並びにモロヘイヤ、を含む麻及びシナノキ科の植物を含むものとする。
繊維を抽出する際に用いる靱皮植物の部位は特に限定されず、木質部、非木質部、葉部、茎部及び根部等の植物体を構成するいずれの部位であってもよい。
上記靱皮繊維を抽出する靱皮植物は特に限定されず、公知の靱皮植物とすることができる。具体的な靱皮植物としては、例えば、ケナフ、ジュート、雁皮、三椏、及び楮等が挙げられる。
上記ケナフは、木質茎を有し、アオイ科に分類される植物である。このケナフには、学名におけるhibiscus cannabinus及びhibiscus sabdariffa等が含まれ、通称名における紅麻、キューバケナフ、洋麻、タイケナフ、メスタ、ビムリ、アンバリ麻及びボンベイ麻等が含まれる。
更に、上記ジュートには、黄麻(コウマ、Corchorus capsularis L.)、及び、綱麻(ツナソ)、シマツナソ並びにモロヘイヤ、を含む麻及びシナノキ科の植物を含むものとする。
繊維を抽出する際に用いる靱皮植物の部位は特に限定されず、木質部、非木質部、葉部、茎部及び根部等の植物体を構成するいずれの部位であってもよい。
上記粒子としては、例えば、デンプン等の天然ポリマー粒子、ポリ乳酸、ポリスチレン、ポリマーラテックス等の合成ポリマー粒子、シリカ等の無機粒子が挙げられる。尚、これらの粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのなかでも、取扱い性、入手の容易性、コスト面、呈色試薬による発色性、安全性、及び環境保全等の観点から、デンプン粒子が好ましい。
上記デンプン粒子としては、例えば、トウモロコシ、タピオカ、馬鈴薯、小麦等に由来するものが挙げられる。これらのなかでも、タピオカデンプンが好ましい。
また、上記粒子は着色されていてもよい。着色されている場合、表面に凹凸が増えて表面形状が粗くなるため、靱皮繊維に対する付着性を高めることができる。
これらのなかでも、取扱い性、入手の容易性、コスト面、呈色試薬による発色性、安全性、及び環境保全等の観点から、デンプン粒子が好ましい。
上記デンプン粒子としては、例えば、トウモロコシ、タピオカ、馬鈴薯、小麦等に由来するものが挙げられる。これらのなかでも、タピオカデンプンが好ましい。
また、上記粒子は着色されていてもよい。着色されている場合、表面に凹凸が増えて表面形状が粗くなるため、靱皮繊維に対する付着性を高めることができる。
粒子の粒径は特に限定されないが、繊維表面への付着性の観点から、200μm以下であることが好ましく、より好ましくは1〜100μm、更に好ましくは5〜70μmである。
尚、この粒径は、粒度分布測定装置等によって測定することができる。
尚、この粒径は、粒度分布測定装置等によって測定することができる。
また、粒子の平均粒径[体積平均径(MV)]は特に限定されないが、繊維表面への付着性の観点から、10〜50μmであることが好ましく、より好ましくは15〜50μmである。
尚、この平均粒径[体積平均径(MV)]は、粒度分布測定装置等によって測定することができる。
尚、この平均粒径[体積平均径(MV)]は、粒度分布測定装置等によって測定することができる。
粒子の塗布方法は特に限定されず、靱皮繊維の表面にそのまま散布してもよいし、水等の溶媒と混合した混合物の状態で塗布してもよい。尚、この際に用いる水は特に限定されず、水道水であってもよいし、河川等の水であってもよい。
粒子の塗布量は、特に限定されないが、靱皮繊維を100質量部とした場合に10質量部以上(特に50〜400質量部、更には100〜300質量部)とすることができる。
粒子の塗布量は、特に限定されないが、靱皮繊維を100質量部とした場合に10質量部以上(特に50〜400質量部、更には100〜300質量部)とすることができる。
上記工程(b)では、靱皮繊維の表面を水洗することにより、上記粒子の未付着分が除去される。
水洗の条件は特に限定されず、靱皮繊維の表面における凹凸に定着しなかった分の粒子が洗い流されればよい。具体的には、例えば、靱皮繊維100質量部に対して5000体積部の水を用いて、靱皮繊維の表面を洗い流す工程を10回繰り返すという条件とすることができる。
また、この際に用いる水は特に限定されず、水道水であってもよいし、河川等の水であってもよい。
水洗の条件は特に限定されず、靱皮繊維の表面における凹凸に定着しなかった分の粒子が洗い流されればよい。具体的には、例えば、靱皮繊維100質量部に対して5000体積部の水を用いて、靱皮繊維の表面を洗い流す工程を10回繰り返すという条件とすることができる。
また、この際に用いる水は特に限定されず、水道水であってもよいし、河川等の水であってもよい。
上記工程(c)では、未付着分の粒子が除去された靭皮繊維の表面と、呈色試薬とが接触させられる。
上記呈色試薬としては、例えば、ヨウ素含有液等が挙げられる。これらのなかでも、取扱い性、入手の容易性、発色性及びコスト面等の観点から、ヨウ素含有液が好ましい。
ヨウ素含有液としては、例えば、ポピドンヨード(ポリビニルピロリドン−ヨウ素錯体)、ヨウ素ヨウ化カリウム溶液等が挙げられる。
上記呈色試薬としては、例えば、ヨウ素含有液等が挙げられる。これらのなかでも、取扱い性、入手の容易性、発色性及びコスト面等の観点から、ヨウ素含有液が好ましい。
ヨウ素含有液としては、例えば、ポピドンヨード(ポリビニルピロリドン−ヨウ素錯体)、ヨウ素ヨウ化カリウム溶液等が挙げられる。
呈色試薬を接触させる方法は特に限定されず、例えば、靱皮繊維の表面に呈色試薬を塗布して接触させてもよいし、呈色試薬に靱皮繊維を浸漬して接触させてもよい。
また、呈色試薬の使用量は特に限定されず、その種類に応じて適宜調整することができる。例えば、呈色試薬の使用量は、靱皮繊維を100質量部とした場合に、10〜200体積部(特に20〜100体積部)とすることができる。
また、呈色試薬の使用量は特に限定されず、その種類に応じて適宜調整することができる。例えば、呈色試薬の使用量は、靱皮繊維を100質量部とした場合に、10〜200体積部(特に20〜100体積部)とすることができる。
上記工程(d1)では、靱皮繊維の表面における色調の評価が目視にて行われ、靱皮繊維の解繊度合いが判定される。
この際、靱皮繊維の表面における発色の程度が低い場合、解繊の度合いを「十分」と判定することができる。尚、この理由は、解繊度合いが良好なほど、靱皮繊維の表面に残った夾雑物(分解残渣)に起因する凹凸が少なく、工程(a)で塗布される粒子が繊維表面に定着しづらいため、呈色試薬と接触する粒子数が少なくなり、繊維表面における発色の程度が低くなるからである。
一方、靱皮繊維の表面における発色の程度が高い場合、解繊の度合いを「不十分」と判定することができる。尚、この理由は、解繊度合いが不良であるほど、靱皮繊維の表面に残った夾雑物(分解残渣)に起因する凹凸が多く、工程(a)で塗布された粒子がその凹凸に留まって繊維表面に定着し易いため、呈色試薬と接触する粒子数が多くなり、繊維表面における発色の程度が高くなるからである。
尚、解繊度合いの判定精度を高めるため、事前に、実際に使用する粒子及び呈色試薬を用いた場合の発色標本を用意しておき、発色度合いを比較して解繊状態を判断することもできる。
この際、靱皮繊維の表面における発色の程度が低い場合、解繊の度合いを「十分」と判定することができる。尚、この理由は、解繊度合いが良好なほど、靱皮繊維の表面に残った夾雑物(分解残渣)に起因する凹凸が少なく、工程(a)で塗布される粒子が繊維表面に定着しづらいため、呈色試薬と接触する粒子数が少なくなり、繊維表面における発色の程度が低くなるからである。
一方、靱皮繊維の表面における発色の程度が高い場合、解繊の度合いを「不十分」と判定することができる。尚、この理由は、解繊度合いが不良であるほど、靱皮繊維の表面に残った夾雑物(分解残渣)に起因する凹凸が多く、工程(a)で塗布された粒子がその凹凸に留まって繊維表面に定着し易いため、呈色試薬と接触する粒子数が多くなり、繊維表面における発色の程度が高くなるからである。
尚、解繊度合いの判定精度を高めるため、事前に、実際に使用する粒子及び呈色試薬を用いた場合の発色標本を用意しておき、発色度合いを比較して解繊状態を判断することもできる。
また、本発明においては、上述の工程(d1)の代わりに、上記工程(d2)を選択してもよい。この工程(d2)では、靱皮繊維に付着した粒子が水で抽出され、得られた粒子含有抽出液の色調の評価が目視にて行われ、靱皮繊維の解繊度合いが判定される。
靱皮繊維に付着した粒子を抽出する方法は特に限定されないが、例えば、水に浸された靱皮繊維を撹拌装置により撹拌することによって抽出することができる。具体的には、ボルテックスミキサーによる撹拌(Vortex/Mixing)(例えば、3220rpmで10〜30秒間)や、シェーカーによる撹拌(例えば、200rpmで10分間)、或いは、両者の撹拌を組み合わせた抽出方法が挙げられる。
靱皮繊維に付着した粒子を抽出する方法は特に限定されないが、例えば、水に浸された靱皮繊維を撹拌装置により撹拌することによって抽出することができる。具体的には、ボルテックスミキサーによる撹拌(Vortex/Mixing)(例えば、3220rpmで10〜30秒間)や、シェーカーによる撹拌(例えば、200rpmで10分間)、或いは、両者の撹拌を組み合わせた抽出方法が挙げられる。
この工程(d2)では、抽出液における発色の程度が低い場合、解繊の度合いを「十分」と判定することができる。尚、この理由は、上述のように解繊度合いが良好なほど、靱皮繊維の表面に残った夾雑物に起因する凹凸が少なく、工程(a)で塗布される粒子が繊維表面に定着しづらいため、工程(d2)で抽出される粒子数が少なくなり、抽出液における発色の程度が低くなるからである。
一方、抽出液における発色の程度が高い場合、解繊の度合いを「不十分」と判定することができる。尚、この理由は、上述のように解繊度合いが不良であるほど、靱皮繊維の表面に残った夾雑物に起因する凹凸が多く、工程(a)で塗布された粒子がその凹凸に留まって繊維表面に定着し易いため、工程(d2)で抽出される粒子数が多くなり、抽出液における発色の程度が高くなるからである。
尚、工程(d2)を採用する場合にも、上記工程(d1)と同様に、抽出液の発色標本を用意しておき、発色度合いを比較して解繊状態を判断することで、解繊度合いの判定精度を高めることができる。
一方、抽出液における発色の程度が高い場合、解繊の度合いを「不十分」と判定することができる。尚、この理由は、上述のように解繊度合いが不良であるほど、靱皮繊維の表面に残った夾雑物に起因する凹凸が多く、工程(a)で塗布された粒子がその凹凸に留まって繊維表面に定着し易いため、工程(d2)で抽出される粒子数が多くなり、抽出液における発色の程度が高くなるからである。
尚、工程(d2)を採用する場合にも、上記工程(d1)と同様に、抽出液の発色標本を用意しておき、発色度合いを比較して解繊状態を判断することで、解繊度合いの判定精度を高めることができる。
また、上記工程(d1)及び(d2)では、粒子の呈色の視認性を向上させる観点から、前工程として、繊維表面から呈色試薬を水洗等により除去する工程を備えていてもよい。
以下、実験例により本発明を具体的に説明する。
[1]靱皮繊維の解繊状態の違いによる各種テンプン粒子の呈色具合の確認
[実験例1〜4]
まず、解繊状態が良好であることが確認されている靱皮繊維(ケナフ繊維)と、解繊状態が不良であることが確認されている靱皮繊維(ケナフ繊維)を用意し、それぞれ、全体を水に8時間浸して吸水させ、湿潤状態とした。
尚、上記解繊状態の確認は、表面分析(SEM)によって分解残渣(夾雑物)の有無を基準に行った。この際、分解残渣が少ないものほど解繊状態が良好であり[図1のSEM画像(倍率;400倍)を参照]、分解残渣が多いものほど解繊状態が不良である[図2のSEM画像(倍率;400倍)を参照]。
[1]靱皮繊維の解繊状態の違いによる各種テンプン粒子の呈色具合の確認
[実験例1〜4]
まず、解繊状態が良好であることが確認されている靱皮繊維(ケナフ繊維)と、解繊状態が不良であることが確認されている靱皮繊維(ケナフ繊維)を用意し、それぞれ、全体を水に8時間浸して吸水させ、湿潤状態とした。
尚、上記解繊状態の確認は、表面分析(SEM)によって分解残渣(夾雑物)の有無を基準に行った。この際、分解残渣が少ないものほど解繊状態が良好であり[図1のSEM画像(倍率;400倍)を参照]、分解残渣が多いものほど解繊状態が不良である[図2のSEM画像(倍率;400倍)を参照]。
その後、各靱皮繊維の表面に、表1に示すデンプン粒子と水の混合物[デンプン/水(質量/体積);1/1]を練り込むように塗布し、10分間静置した。尚、混合物の塗布量は、湿潤状態の靱皮繊維100質量部に対し400質量部(デンプン;200質量部)とした。尚、各デンプン粒子の詳細は以下の通りである。
<使用したデンプン粒子>
トウモロコシデンプン;日本食品加工社製、「日食コンスターチW」、アミロース含量25%、粒径7〜37μm、平均粒径(MV)16.3μm
タピオカデンプン;インドネシア産、アミロース含量17%、粒径6〜44μm、平均粒径(MV)16.2μm
馬鈴薯デンプン;東海デキストリン社製、「馬鈴薯デンプン」、アミロース含量25%、粒径12〜148μm、平均粒径(MV)45.3μm
小麦デンプン;東海デキストリン社製、「小麦デンプン」、アミロース含量30%、粒径1〜74μm、平均粒径(MV)14.7μm
尚、上記粒径及び平均粒径は、それぞれ、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、「MT3300EX」)を用いて測定された値である。
トウモロコシデンプン;日本食品加工社製、「日食コンスターチW」、アミロース含量25%、粒径7〜37μm、平均粒径(MV)16.3μm
タピオカデンプン;インドネシア産、アミロース含量17%、粒径6〜44μm、平均粒径(MV)16.2μm
馬鈴薯デンプン;東海デキストリン社製、「馬鈴薯デンプン」、アミロース含量25%、粒径12〜148μm、平均粒径(MV)45.3μm
小麦デンプン;東海デキストリン社製、「小麦デンプン」、アミロース含量30%、粒径1〜74μm、平均粒径(MV)14.7μm
尚、上記粒径及び平均粒径は、それぞれ、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、「MT3300EX」)を用いて測定された値である。
次いで、湿潤状態の各靱皮繊維100質量部に対し、5000体積部の量の水を用いて、靱皮繊維の表面を水洗し、未付着のデンプン粒子を除去した。尚、この水洗工程は、合計で10回繰り返し行った。
その後、湿潤状態の各靱皮繊維100質量部に対し40体積部の呈色試薬[ポピドンヨード(ポリビニルピロリドン−ヨウ素錯体、ヨウ素濃度;7%)]を用意し、各靱皮繊維を5分間浸した。次いで、湿潤状態の各靱皮繊維100質量部に対し5000体積部の量の水を用いて、各靱皮繊維の表面を水洗し、表面に残った呈色試薬を洗い流した。尚、この水洗工程は、合計で5回繰り返し行った。
そして、各靱皮繊維の表面における色調を目視にて観察し、呈色試薬との接触による発色度合いを下記の「1」〜「5」の5段階の基準で評価し、その結果を表1に併記した。
尚、この際における実験例2のケナフ繊維の表面の色調を示す画像を図3に示した(左図;解繊状態が良好のケナフ、右図;解繊状態が不良のケナフ)。また、その各表面の分析画像(SEM画像、倍率;400倍)を図4(解繊状態;良好)、及び図5(解繊状態;不良)に示した。
その後、湿潤状態の各靱皮繊維100質量部に対し40体積部の呈色試薬[ポピドンヨード(ポリビニルピロリドン−ヨウ素錯体、ヨウ素濃度;7%)]を用意し、各靱皮繊維を5分間浸した。次いで、湿潤状態の各靱皮繊維100質量部に対し5000体積部の量の水を用いて、各靱皮繊維の表面を水洗し、表面に残った呈色試薬を洗い流した。尚、この水洗工程は、合計で5回繰り返し行った。
そして、各靱皮繊維の表面における色調を目視にて観察し、呈色試薬との接触による発色度合いを下記の「1」〜「5」の5段階の基準で評価し、その結果を表1に併記した。
尚、この際における実験例2のケナフ繊維の表面の色調を示す画像を図3に示した(左図;解繊状態が良好のケナフ、右図;解繊状態が不良のケナフ)。また、その各表面の分析画像(SEM画像、倍率;400倍)を図4(解繊状態;良好)、及び図5(解繊状態;不良)に示した。
<呈色度合いの評価基準>
1;発色が非常に弱い
2;発色が弱い
3;中程度
4;発色が強い
5;発色が非常に強い
1;発色が非常に弱い
2;発色が弱い
3;中程度
4;発色が強い
5;発色が非常に強い
次いで、上述のように靱皮繊維の表面における色調を確認した後、プラスチックチューブ内で靱皮繊維を水に浸し[水:靱皮繊維=約2(mL):1.5(g)]、Vortex/Mixing(3220rpm、10〜30秒間)を行うことにより、靱皮繊維からデンプン粒子を水で抽出し、その抽出物の呈色度合いを目視にて観察した。そして、同様の評価基準にて、抽出物の呈色度合いを評価し、その結果を表1に併記した。
尚、この際における実験例2のケナフ繊維から抽出された粒子含有抽出液の色調を示す画像を図6に示した(左;解繊状態が良好のケナフからの抽出液、右;解繊状態が不良のケナフからの抽出液)。
尚、この際における実験例2のケナフ繊維から抽出された粒子含有抽出液の色調を示す画像を図6に示した(左;解繊状態が良好のケナフからの抽出液、右;解繊状態が不良のケナフからの抽出液)。
[2]実験結果及び作用効果
表1及び図3の結果によれば、各種デンプンを用いた実験例1〜4において、解繊状態が良好である場合と、不良である場合とでは、繊維表面における発色具合に差があり、その差を目視で十分に確認することができた。更に、表1及び図6の結果によれば、粒子含有抽出液における発色具合にも差があり、その差も目視で十分に確認することができた。
このような発色具合の差は、靱皮繊維の表面に残った夾雑物(分解残渣)に起因する凹凸の量(図1及び図2参照)、及び、その凹凸に呈色試薬との接触の際まで付着していた粒子の量(図4及び図5参照)に影響されると考えられる。
そのため、呈色反応による粒子の発色具合の差を利用すれば、靱皮植物の解繊状態を簡易に判定することができる。よって、解繊作業の完了時期を客観的に容易に見極めることができ、不良繊維の発生を抑制することができる。また、高度な設備は必要とせず、粒子と呈色試薬があればよいため、河川等の自然環境下にて行われる解繊作業現場であっても容易に利用することができる。更には、従事者の経験による勘や感触に頼らず、呈色反応による色調基準で解繊度合を判定できるため、不良繊維の発生を抑制することができる。
表1及び図3の結果によれば、各種デンプンを用いた実験例1〜4において、解繊状態が良好である場合と、不良である場合とでは、繊維表面における発色具合に差があり、その差を目視で十分に確認することができた。更に、表1及び図6の結果によれば、粒子含有抽出液における発色具合にも差があり、その差も目視で十分に確認することができた。
このような発色具合の差は、靱皮繊維の表面に残った夾雑物(分解残渣)に起因する凹凸の量(図1及び図2参照)、及び、その凹凸に呈色試薬との接触の際まで付着していた粒子の量(図4及び図5参照)に影響されると考えられる。
そのため、呈色反応による粒子の発色具合の差を利用すれば、靱皮植物の解繊状態を簡易に判定することができる。よって、解繊作業の完了時期を客観的に容易に見極めることができ、不良繊維の発生を抑制することができる。また、高度な設備は必要とせず、粒子と呈色試薬があればよいため、河川等の自然環境下にて行われる解繊作業現場であっても容易に利用することができる。更には、従事者の経験による勘や感触に頼らず、呈色反応による色調基準で解繊度合を判定できるため、不良繊維の発生を抑制することができる。
前述の記載は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態を挙げて説明したが、本発明の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく、説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料及び実施形態を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、寧ろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形又は変更が可能である。
本発明は、原材料として靱皮繊維を利用する広範な製品分野において利用することができる。具体的には、例えば、自動車、鉄道車両、船舶及び飛行機等の外装材、内装材及び構造材等の分野や、建材等の分野において好適に用いることができる。
Claims (3)
- 靭皮植物から抽出される靭皮繊維の解繊状態を判定する方法であって、
(a)靭皮繊維の表面に、呈色試薬との接触によって色調が変化する粒子を塗布する工程と、
(b)前記靱皮繊維の表面を水洗し、未付着の前記粒子を除去する工程と、
(c)未付着の前記粒子を除去した後、前記靭皮繊維の表面に前記呈色試薬を接触させる工程と、
(d1)前記靱皮繊維の表面における色調を評価する工程、又は、(d2)前記靱皮繊維に付着した前記粒子を水で抽出し、得られた粒子含有抽出液の色調を評価する工程と、を備えることを特徴とする靭皮繊維の解繊状態判定方法。 - 前記粒子の平均粒径が、15〜50μmである請求項1に記載の靭皮繊維の解繊状態判定方法。
- 前記呈色試薬がヨウ素含有液であり、且つ前記粒子がデンプン粒子である請求項1又は2に記載の靭皮繊維の解繊状態判定方法。
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JP2010529421A (ja) * | 2007-05-16 | 2010-08-26 | バックマン・ラボラトリーズ・インターナショナル・インコーポレーテッド | パルプ及び繊維中の有機夾雑物を検出する方法 |
JP2013186034A (ja) * | 2012-03-09 | 2013-09-19 | Kyoto Univ | 未解繊セルロース繊維量を測定する方法 |
JP2016075573A (ja) * | 2014-10-06 | 2016-05-12 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 植物繊維の解繊状態の決定方法 |
-
2017
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