JP2018123886A - ボールねじの駆動回路、中空成形機用パリソンコントローラおよびそれを具備した中空成形機 - Google Patents

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【課題】作動ストロークがきわめて小さい使用状態下でも、ねじ軸およびナット部材と各ボールとの接触面にグリースによる潤滑が十分に且つ円滑に行えるようにしたボールねじの駆動方法を提供する。【解決手段】中空成形機のパリソン肉厚調整機構において、押出ヘッドのダイとそれに内挿されたコアとで吐出口が形成されていて、ボールねじによりコアを昇降駆動させることでパリソンの肉厚を調整する。コアの常用昇降ストロークはボールねじにおける各ボールの一回転の回転移動量未満の大きさに設定されている。中空成形機の運転停止時に、ボールねじの粗動動作として、各ボールの一回転の回転移動量以上のストロークだけコアを往動と復動とをもって昇降移動させる。【選択図】図8

Description

本発明は、ボールねじの駆動回路、中空成形機用パリソンコントローラおよびそれを具備した中空成形機に関する。
ボールねじは、ねじ軸と当該ねじ軸に複数のボール(スチールボールまたは鋼球)を介して螺合するナット部材とからなり、電動モータの回転出力を低摩擦でねじ軸またはナット部材の直動変位に変換できる機構であり、例えば特許文献1,2に記載された中空成形機におけるパリソンの肉厚調整機構の駆動機構としても用いられている。
ボールねじは、ねじ軸とナット部材との間に転動体としての複数のボールが介在しているが故に摩擦力は小さいが、ねじ軸とボールとの間およびナット部材とボールとの間に機械的な相対運動があることに変わりはなく、それぞれの接触面に摩擦力がはたらき、接触面が摩耗して発熱する。そのために、上記接触面にグリースの油膜をつくるための給油が行われている。
特許文献1,2に記載されたような中空成形機においては、押出ヘッドの下端部のダイとコアとの隙間からパリソンを押し出して垂下させ、そのパリソンを一対の金型内に挟み込んだ上で圧縮空気を吹き込んで中空成形品を成形するものであり、上記ダイとコアとの相対的な昇降移動に基づく両者間の隙間調整によりパリソンの肉厚を調整するための駆動機構としてボールねじが採用されている。
特開平5−92481号公報 特開平7−227900号公報
このようなパリソンの押出ヘッドでのパリソン肉厚調整機構の駆動機構として用いられるボールねじは、パリソンの肉厚調整に必要とされるダイとコアとの相対的な移動量が小さい故に、ボールねじの作動ストロークも数ミリ程度ときわめて小さく、ひいては、ねじ軸とナット部材との相対回転量も微少角度にすぎないものとなっている。しかも、中空成形機が連続して稼働している状況下では、少なくとも中空成形機の所定の運転サイクルが終了するまでは、ボールねじの作動に基づくパリソンの肉厚調整も行われることはない。
そのため、このような状況下で長期間使用すると、ねじ軸およびナット部材と各ボールとの接触面にグリースが十分に行き届かず、摩耗による作動不良を招くおそれがあり、その結果として、ボールねじの早期寿命を招くこととなって好ましくない。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、作動ストロークがきわめて小さい使用状態下でも、ねじ軸およびナット部材と各ボールとの接触面にグリースによる潤滑が十分に且つ円滑に行えるようにしたボールねじの駆動回路、中空成形機用パリソンコントローラおよびそれを具備した中空成形機を提供するものである。
本発明の請求項1に係るボールねじの駆動方法は、ボールねじを構成するねじ軸と当該ねじ軸に複数のボールを介して螺合するナット部材のうち、いずれか一方を駆動側部材とする一方、他方を従動側部材として直動式の移動体に連結し、上記駆動側部材を回転駆動することにより、ボールねじの螺進作用に基づいて従動側部材と共に移動体を直動移動させるようにした機構を前提としている。
その上で、前記移動体の動作停止時に各ボールの一回転の回転移動量以上のストロークだけ移動体を往復移動させるようにしたものである。
また、本発明の請求項2に係る中空成形機用パリソンコントローラでは、押出ヘッドの下端部のダイとコアとの隙間からパリソンを押し出して垂下させ、そのパリソンを一対の金型内に挟み込んだ上で圧縮空気を吹き込んで中空成形品を成形するにあたり、上記ダイとコアとの相対的な昇降移動に基づく両者間の隙間調整によりパリソンの肉厚を制御するようにした中空成形機用パリソンコントローラを前提としている。
その上で、ボールねじを構成するねじ軸と当該ねじ軸に複数のボールを介して螺合するナット部材のうち、いずれか一方を駆動側部材とする一方、他方を従動側部材としてダイまたはコアに連結し、上記駆動側部材を回転駆動することにより、ボールねじの螺進作用に基づいて従動側部材と共にダイまたはコアを昇降移動させるようになっていると共に、中空成形機の運転停止時に、各ボールの一回転の回転移動量以上のストロークだけダイまたはコアを往動と復動とをもって昇降移動させるようにしたものである。
さらに、本発明の請求項3に係る中空成形機は、請求項2記載のパリソンコントローラを具備したものである。
ここで、請求項1,2,3に係る発明において、ボールねじを余分に作動させるストロークとして、ねじ軸とナット部材との間に介装されている各ボールの一回転の回転移動量以上のストロークとしているのは、ボールが少なくも一回転するならば、ねじ軸およびナット部材と各ボールとの接触面にグリースの油膜による潤滑が満遍なく行えるとの知見に基づいている。したがって、各ボールの一回転の回転移動量以上のストロークの上限は、基本的にはボールねじ自体の最大ストロークの範囲内であれば特に制限されない。
本発明によれば、微少ストロークでの作動を前提とするボールねじの使用状態下でも、ねじ軸およびナット部材と各ボールとの接触面にグリースの油膜を満遍なくゆき届かせることができて、十分なグリース潤滑を行うことができるから、潤滑不足によるボールねじ構成要素の摩耗や作動不良を抑制して、ボールねじの長寿命化を図ることができる。
本発明のボールねじの駆動回路およびパリソンコントローラを具備した中空成形機の実施の形態を示す一部切り欠いた正面図。 図1に示した押出ヘッドにおける吐出口の拡大断面図。 図1に示した本発明のパリソンコントローラの詳細を示す説明図。 図2に示した吐出口とは異なる別の吐出口の例を示す拡大断面図。 図2に示した吐出口とは異なるさらに別の吐出口の例を示す拡大断面図。 図3に示した押出ヘッドに採用されているボールねじの側面図。 図6に示したボールねじの一部の縦断面図。 ボールねじの粗動動作時のフローチャート。 ボールねじの粗動動作時のタイミングチャート。
以下、本発明に係るボールねじの駆動回路、それを用いたパリソンコントローラおよび該パリソンコントローラを具備した中空成形機の各実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示す中空成形機は、固形の樹脂ペレットを投入するホッパ2を有し、その樹脂ペレットをスクリューにより軟化溶融させて前方側へ送り出す図示外の押出機と、押出機の先端部に接続されて、押出機から送り出された溶融樹脂を先端のダイ13から筒状(チューブ状)のパリソンPとして押し出して垂下させる押出ヘッド1と、押出ヘッド1から押し出されたパリソンPを挟み込む成形金型3と、プラテン4に付設された成形品ホルダ5と、プラテン4および成形金型3を型締めしたり型開きするための電動モータを備えた型締め装置6と、パリソンPを所定の長さに切断する図示を省略したパリソン切断装置と、成形金型3を所定ストロークのもとで移動させる金型移送装置7と、パリソンP内に圧縮エアを吹き込むためのエア吹込みノズル8を備えたノズル打込み装置9等を備えている。なお、図1の符号10は基台を示す。
また、図1に示した中空成形機には、ハンドリング装置11が付帯している。このハンドリング装置11は、先端に開閉式のグリッパ部12を有し、成形品ホルダ5に把持されている中空成形品Sを受け取って外部に搬出する機能を有している。
このように構成された中空成形機での成形手順の概略は次の通りである。
図示外の押出機から押出ヘッド1に向かって送り出された溶融樹脂は、押出ヘッド1の先端のダイ13から筒状のパリソンPとして押し出されて垂下し、型開きしている成形金型3に収容され、型締め装置6により型締めされることで成形金型3内に挟み込まれる。その後、金型移送装置7によって成形金型3ごとノズル打込み装置9の直下に移送される。ノズル打込み装置9は、エア吹込みノズル8を下降させて成形金型3内のパリソンPに打ち込んだ上、そのパリソンPに圧縮エアを吹き込んでパリソンを膨張させる。膨張したパリソンPは成形金型3の内面のキャビティに押し付けられ、所定の成形品形状に成形される。
成形後、成形金型3が型開きし、型開きした成形金型3は金型移送装置7の動きによって押出ヘッド1の直下である元の位置に移動する一方、成形後の成形品Sがエア吹込みノズル8によって吊り上げられた上で、成形品ホルダ5の把持動作によってその成形品ホルダ5に移し替えられる。さらに、成形品ホルダ5に把持されている成形品Sはハンドリング装置11のグリッパ部12に移し替えられた上で外部に搬出されることになる。
図2は図1に示した押出ヘッド1におけるダイ13の詳細を示す拡大断面図であって、また、図3は押出ヘッド1の詳細とそれに付帯するパリソンコントローラ14の構造を示している。
図1,2に示すように、押出ヘッド1の下部のダイ13は下方に突出する小径部13aを有していて、その小径部13aに移動体としてのコア15が同心状に内挿されている。小径部13aの先端部では、図2に示すように、小径部13a側のストレートな通路16の下端部に下方に向かってスカート状に広がるように形成されたテーパ状開口部17と、コア15側のストレートな軸部15aの下端部に同じく下方に向かってスカート状に広がるように形成された略タペット状のテーパ状軸部15bとにより、パリソンPの押し出しための環状の吐出口18が形成されている。そして、後述するように、ダイ13の小径部13a側を固定側とし、コア15を可動側とするならば、コア15を小径部13aに対してその軸心方向に昇降動作させることにより、吐出口18の開口幅寸法G、ひいてはその吐出口18から押し出されることになるパリソンPの肉厚を可変制御することができるようになっている。
図3に示した押出ヘッド1のうちダイ13よりも上方位置には複数のガイドロッド19が配置されていて、それらのガイドロッド19にスライダ20が昇降可能に案内支持されている。また、スライダ20には図1,2に示したコア15が連結されていると共に、押出ヘッド1の上部ではサーボモータ21と減速機22が同軸状に配置されている。そして、減速機22とスライダ20との間にボールねじ23が配置されている。ボールねじ23は、周知のように、ねじ軸(スクリューシャフト)24と、そのねじ軸24に図示外の複数のボール(スチールボールまたは鋼球)を介して螺合するナット部材25と、から構成されている。
図3では、ボールねじ23のねじ軸24がカップリング26を介して減速機22の出力軸に連結されている一方、ねじ軸24に螺合するナット部材25がスライダ20の上部に連結されている。これにより、サーボモータ21によりボールねじ23のねじ軸24を駆動側部材として回転駆動させれば、そのねじ軸24に螺合しているナット部材25が従動側部材として機能して、そのナット部材25と共にスライダ20がガイドポスト19に案内されるかたちで昇降移動することになる。そして、先に述べたように、スライダ20には図1,2に示したコア15が連結されていることから、コア15はスライダ20と共に昇降動作することになる。それによって、図2に示したように、吐出口18の開口幅寸法Gひいてはその吐出口18から押し出される筒状のパリソンPの肉厚が変化することになる。ここでは、パリソンPの肉厚調整に際して、移動体としてのコア15を上動または下動させる移動量を、常用ストロークまたは常用昇降ストロークと定義する。
他方、図2に示した吐出口18の形状に変えて、図4に示すようなテーパ状開口部17aとテーパ状軸部15cとの組み合わせからなる吐出口18の形状や、図5に示すようなテーパ状開口部17bとテーパ状軸部15dとの組み合わせからなる吐出口18の形状が採用されることもある。
図2に示した吐出口18の形状では、コア15が上昇するほど吐出口18から押し出されるパリソンPの肉厚が薄肉になるのに対して、図4および図5に示した吐出口18の形状では、逆にコア15が上昇するほど吐出口18から押し出されるパリソンPの肉厚が厚肉になる。ここでは、図2に示した前者の態様を「ダイ形状がダイバージ」と称し、図4,5に示した後者の態様を「ダイ形状がコンバージ」と称するものとする。
図3に示したサーボモータ21には例えばロータリーエンコーダ等の回転検出器27が付帯していて、サーボアンプ28との間でフィードバックループを形成している。サーボアンプ28の上位にはサーボ制御コントローラ29が接続され、さらにその上位には総合制御を司るシーケンサ(プログラマブルコントローラまたはPLCとも称される。)30が接続されている。また、シーケンサ30には各種の設定および表示のためのモニタ31aを備えた操作盤31が付帯している。これらのサーボアンプ28、サーボ制御コントローラ29およびシーケンサ30に操作盤31を加えてパリソンコントローラ14が形成されている。そして、図1,2に示したコア15を上下動させてパリソンPの肉厚を制御するに際して、サーボモータ21は、シーケンサ30からの指令によりサーボ制御コントローラ29およびサーボアンプ28を介して回転駆動される。
以上の説明から明らかなように、図1,3に示した押出ヘッド1におけるダイ13およびそのダイ13の小径部13aに内挿されているコア15のほか、スライダ20、ボールねじ23およびサーボモータ21等により、パリソン肉厚調整機構31が形成されている。
図6,7は図3に示したボールねじ23の詳細を示していて、図6はその側面図、図7は図6の縦断面図である。図6,7に示すように、ボールねじ23は、おねじ側となるねじ軸24と、ねじ軸24に外挿されてめねじ側となるナット部材25と、ねじ軸24とナット部材25との間に介装された転動体としての複数のボール32と、から構成されている。ねじ軸24には螺旋状(ねじ溝状)のボール転動溝24aが形成され、同様にナット部材25には螺旋状(ねじ溝状)のボール転動溝25aが形成されている。そして、双方のボール転動溝24a,25aの間にそれらに噛み合うかたちで複数のボール32が介装されていることにより、ねじ軸24とナット部材25とは滑らかな螺進作用が可能なようにボール32を介して互いに螺合している。
なお、ナット部材25には図6に示すようにリターンパイプ33が付設されている。このリターンパイプ33はボール転動溝24a,25aの一部と共にエンドレスなボール循環路を形成していて、ボール循環路を複数のボール32が循環することになる。また、図6,7の符号34,35はナット部材25の両端部に螺合されたエンドキャップを示している。
ここで、図2に示したように、パリソンPの肉厚調整に際してのコア15の上下移動量(先に述べた常用ストロークまたは常用昇降ストローク)はきわめて小さく、必然的にそのコア15の直動駆動を司っているボールねじ23の作動量も微少なものとなり、各ボール32の回転移動量に換算しても各ボール32の一回転に相当する移動量にも満たないものとなる。このような使用形態では、ボール転動溝24a,25aと各ボール32との間のグリースの油膜切れを起こしやすく、そのまま使用し続けると両者の接触面での潤滑不足により早期摩耗を招きやすいことは先に述べた通りである。
その対策として本実施の形態では、例えば中空成形機の運転サイクル停止を条件に、パリソンPの肉厚制御とは無関係に、ボールねじ23の粗動動作として、予め設定された粗動距離(粗動移動量)だけボールねじ23を大きく作動させるものとする。上記の粗動距離としては、ボール転動溝24a,25aと各ボール32との間のグリースの油膜切れを起こさないか、もしくは油膜切れを回復できる程度の移動量であり、各ボール32の移動量に換算した場合には各ボール32の一回転に相当する移動量以上の移動量とする。この粗動距離は予め図3に示したシーケンサ30に設定しておくものとする。なお、粗動距離の上限は、ボールねじ23のストロークに余裕があるかぎり特に制限されない。
この粗動距離の値はボールねじ23の諸元に依存することになるので、ボールねじ23に使用されているボール32の直径D1、ねじ軸24のリード(ねじピッチ)LDおよびねじ軸24の直径D2のそれぞれの値に基づき算出できる。
最初に、ボール32がN回転するときの移動距離L1を下記式1より求める。ここで、Nはボール32の回転数であって1以上の整数、D1はボール32の直径、πは円周率である。
L1=N×D1×π‥‥(1)
次に、ねじ軸24の円周長L2を下記式(2)より求める。ここで、D2はねじ軸24の中心径である。
L2=D2×π‥‥(2)
さらに、ボール32の上記移動距離L1に基づく角度DGを下記式(3)より求める。
DG=D1/D2×360‥‥(3)
最後に、ボール32のN回転に基づくボールねじ23の移動距離(作動距離)を粗動距離L3として下記式(4)より求める。ここで、LDはねじ軸24のリードである。
L3=LD×DG/360‥‥(4)
こうして求めたボールねじ23の粗動距離L3を図3に示したシーケンサ30の記憶部に予め設定・記憶しておくものとする。なお、粗動距離L3の設定・記憶は、上記式(1)〜(4)に基づいて机上にて算出した値を操作盤31での操作にてシーケンサ30の記憶部に設定・記憶しても良いほか、上記式(1)〜(4)をシーケンサに予め入力しておき、その上で、先に述べたボールねじ23の諸元であるボール32の直径D1、ねじ軸24のリードLDおよびねじ軸24の直径D2のそれぞれの値を入力することで、シーケンサ30にて自動計算して求めた値を、そのシーケンサ30の記憶部に設定・記憶するようにしても良い。
また、中空成形機の運転サイクル停止を条件に、上記の粗動動作モードでの作動が行われるように予めシーケンサにプログラミングしておくものとする。
上記の粗動動作モードでの動きを詳述するならば図8のフローチャートの通りである。
図8のステップS1の中空成形機の運転サイクル停止を条件に、次のステップS2のボールねじ23の粗動動作モードでの動作が実行される。
この粗動動作モードでは、最初にステップS3において、ダイ形状がダイバージか否かの判定が行われ、ダイ形状がダイバージである場合には次のステップS4に移行し、ダイ形状がダイバージでない場合には、先に述べたように、ダイ形状がコンバージであることにほかならないから、次のステップS5に移行する。
ステップS4でボールねじ23の粗動動作がスタートする。具体的には、次のステップS6に示すように、サーボモータ21の起動により、ボールねじ23が予め設定されている粗動距離L3だけ図2に示したコア15を下方に移動(往動)させる。コア15が粗動距離L3だけ下方に移動すると、次のステップS8では、サーボモータ21の逆転により、ボールねじ23が予め設定されている粗動距離L3だけ図2に示したコア15を上方に移動(復動)させる。この粗動距離L3に基づくボールねじ23の一回の往復動をもって、コア15は元の位置に復帰することになり、その状態で中空成形機が完全に停止することになる。
他方、図8のステップS3において、ダイ形状がダイバージでない場合には、先に述べたように、ダイ形状がコンバージであることにほかならないから、次のステップS5に移行して、ボールねじ23の粗動動作がスタートする。
具体的には、次のステップS7に示すように、サーボモータ21の起動により、ボールねじ23が予め設定されている粗動距離L3だけ図2に示したコア15を上方に移動(往動)させる。コア15が粗動距離L3だけ上方に移動すると、次のステップS8では、サーボモータ21の逆転により、ボールねじ23が予め設定されている粗動距離L3だけ図2に示したコア15を下方に移動(復動)させる。この粗動距離L3に基づくボールねじ23の一回の往復動をもって、コア15は元の位置に復帰することになり、その状態で中空成形機が完全に停止することになる。
そして、ダイ形状がダイバージであるかコンバージであるかにかかわらず、次のステップS9では、運転サイクル開始指令を待って中空成形機の運手サイクルが再び開始されることになる。
ここで、ダイ形状がダイバージおよびコンバージである場合のそれぞれのボールねじ23の動きと、粗動動作信号および中空成形機の運転サイクルに関する自動運転信号との関係をタイミングチャートとして示せば図9の通りである。
このように本実施の形態によれば、中空成形機の運転サイクル停止を条件に、その都度、パリソン肉厚調整機構のボールねじ23を予め設定してある粗動距離L3だけ往復移動させるようにしたものである。そして、その粗動距離L3は、ボールねじ23の常用ストロークまたは常用昇降ストロークよりも大きくなるように、ボールねじ23に介装されているボール32の回転移動量換算でボール32の一回転分以上の移動量としているので、各ボール32と相手側部材であるねじ軸24側およびナット部材25側のそれぞれのボール転動溝24a,25aとの接触部におけるグリースの油膜切れやそれに伴う潤滑不足を未然に防止することができる。そのため、上記ボール32と相手側部材との接触部での摩耗による作動不良を抑制して、ボールねじ23の長寿命化を図ることができるようになる。
ここで、上記実施の形態では、中空成形機のパリソン肉厚調整機構において、図2および図4,5に示した押出ヘッド1のダイ13を固定側とし、それに内挿されているコア15を可動側として、ダイ13に対してコア15を上下動させるようにしているが、逆にコア15を固定側として、そのコア15に対して可動側となるダイ13を上下動させるようにしても良い。さらに、必要に応じて、ダイ13およびコア15の双方がそれぞれに上下動可能な構造であっても良い。
また、上記実施の形態では、ボールねじ23のねじ軸24側を駆動側部材とし、そのねじ軸24に螺合するナット部材25を従動側部材としているが、逆に必要に応じてナット部材25側を駆動側部材とし、ねじ軸24を従動側部材とすることも可能である。
さらに、上記実施の形態では、中空成形機のパリソン肉厚調整機構に用いられるボールねじ23を例にとって説明したが、本発明はこれのみに限定されるものではない。周知のように、ボールねじは各種機械設備における可動部の駆動系に広く用いられていることから、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内であるならば、各種機械設備で多用されているボールねじにも本発明を適用することができることは言うまでもない。
1…押出ヘッド
3…成形金型
13…ダイ
15…コア(移動体)
23…ボールねじ
24…ねじ軸(駆動側部材)
25…ナット部材(従動側部材)
32…ボール
L3…粗動距離
P…パリソン
S…中空成形品

Claims (3)

  1. ボールねじを構成するねじ軸と当該ねじ軸に複数のボールを介して螺合するナット部材のうち、いずれか一方を駆動側部材とする一方、他方を従動側部材として直動式の移動体に連結し、
    上記駆動側部材を回転駆動することにより、ボールねじの螺進作用に基づいて従動側部材と共に移動体を直動移動させるようにしたボールねじの駆動回路であって、
    前記移動体の動作停止時に各ボールの一回転の回転移動量以上のストロークだけ移動体を往復移動させるようにしたことを特徴とするボールねじの駆動回路。
  2. 押出ヘッドの下端部のダイとコアとの隙間からパリソンを押し出して垂下させ、そのパリソンを一対の金型内に挟み込んだ上で圧縮空気を吹き込んで中空成形品を成形するにあたり、上記ダイとコアとの相対的な昇降移動に基づく両者間の隙間調整によりパリソンの肉厚を制御するようにした中空成形機用パリソンコントローラであって、
    ボールねじを構成するねじ軸と当該ねじ軸に複数のボールを介して螺合するナット部材のうち、いずれか一方を駆動側部材とする一方、他方を従動側部材としてダイまたはコアに連結し、
    上記駆動側部材を回転駆動することにより、ボールねじの螺進作用に基づいて従動側部材と共にダイまたはコアを昇降移動させるようになっていると共に、
    中空成形機の運転停止時に、各ボールの一回転の回転移動量以上のストロークだけダイまたはコアを往動と復動とをもって昇降移動させるようにしたことを特徴とする中空成形機用パリソンコントローラ。
  3. 請求項2記載のパリソンコントローラを具備したことを特徴とする中空成形機。
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