JP2018123210A - アレルゲン低減抗菌性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】部屋干し臭または生乾き臭などの悪臭の発生を効果的に防ぐことができ、かつ乾燥中に洗濯物に付着したアレルゲンによるアレルギーの発生を抑制することができるアレルゲン低減抗菌性組成物の提供。【解決手段】アレルゲン低減剤と、カチオン系抗菌剤とを含有するもので、タンパク質を変性することによってアレルゲンを不活性化する性質を有するアレルゲン低減剤を含有するアレルゲン低減抗菌性組成物。カチオン系抗菌剤によって、アレルゲンの低減ないし不活性化の作用効果が阻害されないので、アレルゲン低減(抑制)ないし不活性化の作用効果と、細菌、特に部屋干し臭の原因菌に対して除菌、殺菌もしくは抗菌作用の両方を、同時に発揮するアレルゲン低減抗菌性組成物。【選択図】なし

Description

この発明は、繊維製品用のアレルゲン低減抗菌性組成物に関するものである。
より詳しくは、部屋干しする際に発生する部屋干し臭(または生乾き臭)を防止し、かつアレルギーの発生を抑制することができる、衣類などの繊維製品用のアレルゲン低減抗菌性組成物に関するものである。
近年、大気汚染に対する懸念や、生活スタイルの変化に伴い、洗濯後の濡れた衣類を室内で干して乾かす「部屋干し」が行われるようになってきた。
しかしながら、部屋干しでは、風通しが悪いために洗濯物が乾き難く、湿った状態で長時間放置すると、洗濯物に付着した微生物が増殖しやすい。
このため、洗濯物から、いわゆる「部屋干し臭」または「生乾き臭」といわれる悪臭が発生しやすい。
このような悪臭の発生を防止するための具体的な方法として、洗剤や、漂白剤、柔軟剤などに、細菌の栄養源となる物質を除去する成分や、除菌または抗菌剤などの細菌を除去する成分を配合する方法が知られている。
例えば、特開2003−105389号公報(特許文献1)においては、洗濯衣料を室内や長時間で乾燥した場合でも細菌の発生を抑制し、悪臭の発生を防ぐことができる洗浄剤組成物が提案されている。
この洗浄剤組成物は、
A)窒素含有ポリカルボン酸化合物9〜60質量%と、
B)アルミノ珪酸塩17〜50質量%と
を含有するものである。
一方、特開2007−254902号公報(特許文献2)においては、衣類を室内で乾燥させた際に生じる、生乾きのニオイを抑制することが可能である仕上げ剤組成物が提案されている。
この仕上げ剤組成物は、組成物の全質量を基準にして、
A)抗菌性化合物を0.1〜10%、及び
B)酸化防止剤を0.01〜10%
含むものである。
特開2003−105389号公報 特開2007−254902号公報
しかしながら、部屋干し臭を防ぐためには、モラクセラ菌などの部屋干し臭の発生の原因となる細菌に対する抗菌効果が必要であるが、市販されている全ての洗剤が、部屋干し臭の発生の原因となる細菌に対する抗菌効果を有するわけではない。
さらに、部屋干しでは、乾燥中、洗濯物に、ハウスダストなどのアレルギーの要因となる物質(アレルゲン)が付着することによって、アレルギーが発生する、という問題もあった。
前記特許文献1に開示されている洗浄剤組成物は、アレルゲン低減剤を配合しないもので、アレルゲンの低減または不活性化の作用効果は得られない。
また、前記特許文献2に開示されている仕上げ剤組成物において、アレルゲンの低減または不活性化の作用効果を得るためにアレルゲン低減剤を配合すると、抗菌剤によって、その作用効果が阻害されるために、アレルゲンの低減または不活性化の作用効果が十分に得られない、という問題が生じる。
したがって、従来の組成物において、アレルゲン低減剤と抗菌剤とを組み合わせて、アレルゲンの低減または不活性化の作用効果と、抗菌作用とを両立させることは困難であった。
この発明はかかる現状に鑑み、洗濯物を室内干しのような、常温で長時間かけて放置乾燥した場合であっても、部屋干し臭または生乾き臭などの悪臭の発生を効果的に防ぐことができ、かつ乾燥中に洗濯物に付着した、アレルゲンによるアレルギーの発生を抑制することができるアレルゲン低減抗菌性組成物を提供せんとするものである。
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
アレルゲン低減剤と、カチオン系抗菌剤とを含有し、
前記アレルゲン低減剤は、
タンパク質を変性することによって、アレルゲンを不活性化する性質を有するものであること
を特徴とするアレルゲン低減抗菌性組成物である。
この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のアレルゲン低減抗菌性組成物において、
前記アレルゲン低減剤及びカチオン系抗菌剤の配合比は、
質量比で、アレルゲン低減剤:カチオン系抗菌剤= 1:0.02〜50であること
を特徴とするものである。
この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載のアレルゲン低減抗菌性組成物において、
前記アレルゲン低減剤は、
ポリフェノール化合物、金属塩及び光触媒から選択されること
を特徴とするものである。
この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載のアレルゲン低減抗菌性組成物を含有すること
を特徴とする洗剤組成物である。
この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載のアレルゲン低減抗菌性組成物を、繊維製品に適用することによってアレルゲンを不活性化し、かつ部屋干し臭の原因菌を除菌、殺菌もしくは抗菌すること
を特徴とする繊維製品のアレルゲン低減抗菌方法である。
この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物は、アレルゲン低減剤と、カチオン系抗菌剤とを含有するもので、前記アレルゲン低減剤として、タンパク質を変性することによって、アレルゲンを不活性化する性質を有する成分を含有するものである。
前記アレルゲン低減抗菌性組成物において、前記カチオン系抗菌剤は、前記特定のアレルゲン低減剤が有する、アレルゲンの低減ないし不活性化の作用効果を阻害することがないので、前記特定のアレルゲン低減剤と前記カチオン系抗菌剤とを併用することにより、アレルゲン低減(抑制)ないし不活性化の作用効果と、細菌、特に部屋干し臭の原因菌に対して除菌、殺菌もしくは抗菌作用の両方を、同時に発揮することができる。
さらに、前記アレルゲン低減抗菌性組成物は、洗濯物の乾燥中においては、洗濯物に付着した、アレルギーの要因となるハウスダストなどのアレルゲンを除去する作用効果をも有する。
なお、前記アレルゲン低減抗菌性組成物は、洗濯物の乾燥中におけるアレルゲンの付着自体を、効果的に防止する作用効果が期待できる。
前記アレルゲン低減抗菌性組成物においては、前記アレルゲン低減剤及びカチオン系抗菌剤の配合比を、質量比で、
アレルゲン低減剤:カチオン系抗菌剤= 1:0.02〜50
とすることが好ましい。
前記アレルゲン低減抗菌性組成物は、特に、繊維製品に適用することによってアレルゲンを不活性化し、かつ部屋干し臭の原因菌を除菌、殺菌もしくは抗菌することができるもので、例えば、洗剤組成物に配合して、使用することができるものである。
以下、この発明にかかるアレルゲン低減抗菌性組成物を実施するための形態を、詳細に説明するが、この発明は、これらに限定されるものではない。
この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物は、アレルゲン低減剤と、カチオン系抗菌剤とを含有するものである。
前記アレルゲン低減剤としては、アレルゲンのタンパク質を変性することによって、アレルゲンを不活性化する性質を有するものであれば、特に限定されることなく使用することができる。
この発明においては、このようなアレルゲン低減剤に特定して使用しているので、前記カチオン系抗菌剤によって、その作用効果が阻害されることがない。
前記アレルゲン低減剤としては、好ましくはポリフェノール化合物、金属塩及び光触媒が選択される。
これらのアレルゲン低減剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて、配合してもよい。
前記ポリフェノール化合物としては、例えば、
ブドウ種子抽出物、タンニン酸、カテキン、アントシアニン、イソフラボン、ケルセチン、ルチンなど
を挙げることができる。
前記金属塩としては、例えば、
マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩などのアルカリ土類金属塩、イットリウム塩、ランタン塩、セリウム塩などの希土類金属塩、塩化ジルコニル、水酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム等のジルコニウム塩、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ミョウバンなどのアルミニウム塩、パントテン酸カルシウムなどのカルシウム塩など
を挙げることができる。
前記光触媒としては、例えば、
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステンなど
を挙げることができる。
これらの中では、好ましくはブドウ種子抽出物、タンニン酸、ミョウバン、パントテン酸カルシウム、酸化チタンから選択される。
前記アレルゲン低減剤の含有量は、組成物全体に対して好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。
含有量が0.1質量%未満の場合には、十分なアレルゲン低減効果が得られない傾向にある。
含有量が5質量%よりも多い場合には、その含有量に見合う効果が認められず不経済となる傾向にある。
前記カチオン系抗菌剤は、前記アレルゲン低減剤のアレルゲンの除去もしくは低減ないし不活性化の作用効果を阻害することなく、細菌、特に部屋干し臭の原因菌の発生または増殖を抑制することができるものである。
したがって、この発明にかかるアレルゲン低減抗菌性組成物においては、前記特定のアレルゲン低減剤が有するアレルゲンの低減(抑制)ないし不活性化の作用効果と、前記カチオン系抗菌剤が有する細菌、特に部屋干し臭の原因菌に対しての除菌、殺菌もしくは抗菌作用の両方が同時に発揮される。
前記カチオン系抗菌剤としては、例えば、
塩化ベンザルコニウム、塩化ベンザトニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム等の第4級アンモニウム塩など
を挙げることができる。
これらのカチオン系抗菌剤は、1種を単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。
これらの中では、好ましくは塩化ベンザルコニウム、塩化ベンザトニウムから選択される。
前記カチオン系抗菌剤の含有量は、組成物全体に対して好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。
含有量が0.1質量%未満の場合には、十分な除菌、殺菌または抗菌効果が得られない傾向にある。
含有量が5質量%よりも多い場合には、前記アレルゲン低減剤の反応が阻害され、アレルゲン低減ないし不活性化の作用効果が得られにくい他、皮膚刺激が起こる傾向にある。
なお、この発明において、前記アレルゲン低減剤およびカチオン系抗菌剤の配合比は、質量比で、好ましくはアレルゲン低減剤:カチオン系抗菌剤= 1:0.02〜50、より好ましくは1:0.02〜30、さらに好ましくは0.5〜30である。
この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物は、前記アレルゲン低減剤および前記カチオン系抗菌剤を、適当な溶媒に溶解して液状成分として用いることが好ましい。
前記溶媒としては、水が最も好ましいが、水と相溶可能な溶媒を混合していてもよい。
前記相溶可能な溶媒としては、例えば、
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなど
を挙げることができる。
前記溶媒は、アレルゲン低減抗菌性組成物全体に対して、好ましくは90〜99.8質量%、より好ましくは94〜99.8質量%である。
含有量が前記範囲内であれば、前記アレルゲン低減剤および前記カチオン系抗菌剤が均一に溶解している組成物が得られる。
この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物には、必要に応じて、さらに、この発明の目的および効果(アレルゲン低減ないし不活性化効果および除菌、殺菌または抗菌性)を阻害しない範囲で、各種添加剤を任意に添加することができる。
かかる添加剤としては、例えば、
消臭剤、界面活性剤、油剤、ゲル化剤、酵素(プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼなど)、風合い向上剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、色素、紫外線吸収剤などを適宜添加することができる。
この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物の調製方法については、特に限定されず、種々の方法で調製可能である。
各種成分の混合順序についても特に限定されないが、例えば、適当な溶媒に、前記アレルゲン低減剤、カチオン系抗菌剤および必要に応じて各種添加剤を添加・混合して、この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物を調製することができる。
前記アレルゲン低減抗菌性組成物については、その性状および必要に応じて配合される各種添加剤に応じて、任意の形態で使用することができ、その使用形態は特に限定されない。
したがって、粉末状、顆粒状、固形状、液状、ゲル状、ジェル状、ミスト状、クリーム状、エアゾール状、エマルジョン状、サスペンション状などの形態で使用することができる。
前記アレルゲン低減抗菌性組成物については、各種繊維製品に適用することができる。
かかる繊維製品としては、特に限定はされないが、例えば、
タオル、スポーツウエア、Tシャツ、ポロシャツ、ブラウス、チノパン、スーツ、スラックス、スカート、肌着など
を挙げることができる。
さらに、前記繊維製品の素材についても、特に限定はされないが、例えば、
綿、ウール、麻などの天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維、アセテートなどの半合成繊維、レーヨン、テンセル、ポリノジックなどの再生繊維およびこれら各種繊維の混紡品、混織品、混編品など
を挙げることができる。
かかるアレルゲン低減抗菌性組成物を、前記繊維製品に、噴霧、塗布、吸着、混合、分散、乳化、混練、担持、浸透あるいは含浸等によって適用することで、アレルゲン低減ないし不活性化の作用効果と、除菌、殺菌もしくは抗菌作用の両方を同時に付与することができる。
なお、前記アレルゲン低減抗菌性組成物を適用する方法としては、前記各種繊維製品に前記アレルゲン低減抗菌性組成物を、直接塗布や噴霧、含浸等させる方法の他、衣類の洗濯の際のすすぎの段階において、すすぎ水に、前記アレルゲン低減抗菌性組成物を溶解させて処理する方法や、所定の容器に衣類と、前記アレルゲン低減抗菌性組成物を水等の溶媒に溶解させたものとを入れて、浸漬処理する方法等であってもよい。
なお、前記アレルゲン低減抗菌性組成物を、洗剤や柔軟剤、漂白剤、仕上げ剤などの洗濯用の製品に配合して、これらの製品と同様の処理方法によって、前記各種繊維製品に適用してもよい。
その際、前記アレルゲン低減抗菌性組成物の配合量は、洗濯用の製品の種類や、期待される作用の程度などに応じて選択すればよく、特に限定されないが、例えば、洗濯用の製品全量中に、10〜80質量%である。
この発明の繊維製品のアレルゲン低減抗菌方法は、前記アレルゲン低減抗菌性組成物を、繊維製品に適用することによってアレルゲンを不活性化し、かつ部屋干し臭の原因菌を除菌、殺菌もしくは抗菌することを特徴とするものである。
したがって、この発明については、上記の記載を参考にして、容易に実施することができる。
以下に、実施例を挙げて、この発明を詳細に説明するが、この発明は、これらの実施例により制限されることはない。
[実施例1〜12および比較例1〜12]
下記表1に示されたアレルゲン低減剤成分1重量部と、下記表1に示された抗菌剤成分1重量部を水系溶媒98重量部に添加・混合し、撹拌して、アレルゲン低減剤の有効成分1%と抗菌剤の有効成分1%を含有するアレルゲン低減抗菌性組成物を得た。
<試験例1;アレルゲン低減効果の評価>
上記実施例1〜12および比較例1〜12において得られたアレルゲン低減抗菌性組成物について、下記測定方法に基づき、Der f2濃度を測定し、下記の評価基準に従って、アレルゲン低減効果の評価を行った。
その結果を表2に示す。
<測定方法>
ダニアレル物質(Der f2)懸濁液を調製し、そのDer f2濃度を、ELISA法によって測定した。
このダニアレル物質懸濁液1000μLに、アレルゲン低減抗菌性組成物100μLを滴下した後、そのDer f2濃度を、ELISA法によって測定した。
<評価基準>
○:アレルゲン低減抗菌性組成物の滴下前よりもDer f2濃度が80%以上低減
×:アレルゲン低減抗菌性組成物の滴下前よりもDer f2濃度の低減が80%未満
<結 果>
実施例1〜12において得られたアレルゲン低減抗菌性組成物によって、ダニアレル物質の量は、低減した。
以上のことから、この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物は、優れたアレルゲン低減効果を有することは、明らかである。
<試験例2;抗菌効果の評価>
上記実施例1〜12および比較例1〜12において得られたアレルゲン低減抗菌性組成物について、試験菌としてモラクセラ菌を用い、下記試験方法に基づき、抗菌効果の評価を行った。
なお、アレルゲン低減抗菌性組成物を噴霧した綿布を試験布として使用し、アレルゲン低減抗菌性組成物を噴霧していない綿布を未処理布として使用した。
その結果を、表3に示す。
<試験方法>
アレルゲン低減抗菌性組成物100μLを、綿布(2cm×2cm)に噴霧・乾燥して、試験布を作製した。
得られた試験布に対して、試験菌液(試験菌種:モラクセラ菌)を滴下し、これをバイアル瓶に入れた。
37℃の恒温槽にて18時間培養して、試験布上で増殖または静菌した。
その後、JIS L1902に記載の洗い出し用生理食塩水20mLを使用して試験布から菌を洗い出した。
なお、「洗い出し用生理食塩水」とは、精製水1000mLに対し、塩化ナトリウム8.5gを採取し、これらをフラスコに入れて十分に溶解させ、さらに非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタンモノオレート(日光ケミカルズ社製、「ポリソルベート80、Tween80」)2gを加えて溶解させた後、高圧蒸気殺菌(オートクレーブ処理)したものである。
得られた液について、混釈平板培養法によって、生菌数を求めた。
未処理布についても試験布と同様の操作を行って生菌数を測定し、これらの測定値より抗菌活性値を下記の式(1)より算出し、下記の評価基準により評価を行った。

抗菌活性値={log(未処理布における培養後の生菌数)−log(未処理布における接種直後の生菌数)}−{log(試験布における培養後の生菌数)−log(試験布における接種直後の生菌数)} (1)
<評価基準>
○:抗菌活性値2.0以上
×:抗菌活性値2.0未満
<結 果>
上記実施例1〜12において得られたアレルゲン低減抗菌性組成物を噴霧した試験布は、いずれも高い抗菌効果が認められた。
以上のことから、この発明のアレルゲン低減抗菌性組成物は、部屋干し臭の原因菌に対しての抗菌効果を発揮するので、衣類などの繊維製品の部屋干しにおいて、部屋干し臭または生乾き臭などの悪臭の発生を効果的に防止することができることは、明らかである。
この発明にかかるアレルゲン低減抗菌性組成物は、アレルゲン低減ないし不活性化効果と、除菌、殺菌または抗菌作用の両方を兼ね備えたもので、洗濯した後の、衣類などの繊維製品において、部屋干し臭(または生乾き臭)の発生を防止し、かつアレルギーの発生を抑制することができるものである。
したがって、洗濯用の製品を取扱う業界に利用される可能性の高いものである。

Claims (5)

  1. アレルゲン低減剤と、カチオン系抗菌剤とを含有し、
    前記アレルゲン低減剤は、
    タンパク質を変することによってアレルゲンを不活性化する性質を有するものであること
    を特徴とするアレルゲン低減抗菌性組成物。
  2. 前記アレルゲン低減剤及びカチオン系抗菌剤の配合比は、
    質量比で、アレルゲン低減剤:カチオン系抗菌剤= 1:0.02〜50であること
    を特徴とする請求項1に記載のアレルゲン低減抗菌性組成物。
  3. 前記アレルゲン低減剤は、
    ポリフェノール化合物、金属塩及び光触媒から選択されること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のアレルゲン低減抗菌性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアレルゲン低減抗菌性組成物を含有すること
    を特徴とする洗剤組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のアレルゲン低減抗菌性組成物を、繊維製品に適用することによってアレルゲンを不活性化し、かつ部屋干し臭の原因菌を除菌、殺菌もしくは抗菌すること
    を特徴とする繊維製品のアレルゲン低減抗菌方法。
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乾圭一郎: "アレルゲン低減化剤の開発", 技術誌住友化学2009−II, JPN6020035881, 2009, pages 28 - 37, ISSN: 0004519332 *

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