JP2018122678A - インパネメンバ - Google Patents

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清一郎 香川
Seiichiro Kagawa
清一郎 香川
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Abstract

【課題】車両の軽量化及び省スペース化を図るとともに、インパネメンバの強度や剛性を向上させる。
【解決手段】本体部1に、該本体部1の長手方向に延びかつ該長手方向と交差する方向に開口16にて開放された複数の溝状の空間Sを形成し、複数の空間Sのうち少なくとも一部の開口16を遮蔽体24で塞ぐ。各空間Sは、車載空調機器42からの空調風が流れる送風路や、スピーカ38のバックキャビティとして利用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、インストルメントパネルの裏側で車幅方向に延びる長尺状の本体部を有するインパネメンバに関するものである。
従来、特許文献1には、車両用インストルメントパネルの裏側で車幅方向に延びていて、その長手方向両端部の取付部にて車体に取り付けられる樹脂製のステアリングサポートメンバが開示されている。このステアリングサポートメンバは、長手方向に延びる基部と、前記基部の幅方向両端部に互いに同じ向きに延びるように突設された一対のフランジとを有し、断面コ字状に形成されている。そして、前記基部から前記コ字状の空間の内部に補強用のリブが突設されていることで、ステアリングサポートメンバとして樹脂材料を用いて軽量化を図りつつ強度や剛性を向上させるようにしている。
特開2014−61776号公報
ところで、インストルメントパネルの裏側のスペースには、車載オーディオ機器や、車載空調機器(HVAC)等の車載機器が設けられている。しかし、上記特許文献1に開示されているように、車両用インストルメントパネルの裏側にメンバが設けられていると、そのメンバとこれらの車載機器との干渉の問題が生じる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インパネメンバの構造に工夫を加えることで、そのインパネメンバを、インストルメントパネルの裏側に配置されている車載機器のために利用するようにし、車載機器のための部材の使用量を減らして車両の軽量化及び省スペース化を図るとともに、インパネメンバの強度や剛性を向上させることにある。
上記の目的を達成するため、本発明では、車幅方向に延びるインパネメンバに複数の溝状の空間を設け、その空間の開口を塞ぐことによって空間を車載機器の一部に兼用するようにした。
具体的には、第1の発明は、車両用インストルメントパネルの裏側で該インストルメントパネルに連結されて車幅方向に延びる長尺状の樹脂製の本体部を備え、該本体部が長手方向両端部で車体に取り付けられることで、前記インストルメントパネルを前記車体に支持するインパネメンバであって、前記本体部には、該本体部の長手方向に延びかつ該長手方向と交差する方向に開口にて開放された複数の溝状の空間が形成され、前記複数の空間のうち少なくとも一部の開口が遮蔽体によって塞がれていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記本体部は、該本体部の長手方向に延びる基部と、該基部の幅方向両端部に互いに同じ向きに延びるように突設された一対のフランジとを有する断面コ字状に形成され、前記基部には、前記本体部内を該本体部の長手方向に延びる第1仕切壁と、該本体部の幅方向に延びる第2仕切壁とが突設され、前記基部と両フランジと両仕切壁とにより前記本体部内に前記空間が形成されていることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記第1仕切壁は、前記両フランジと同じ長さに形成され、前記第1及び第2仕切壁の前記基部からの高さは、前記両フランジと同じ高さに形成されていることを特徴とする。
第4の発明は、第1の発明において、前記複数の溝状の空間のうち少なくとも1つは、他の空間とは異なる方向に開放されていることを特徴とする。
第5の発明は、第1〜第4の発明のいずれか1つにおいて、前記複数の空間のうち少なくとも1つは、車載空調機器から車室内に向けて送風される空調風が流れる送風路の一部を構成していることを特徴とする。
第6の発明は、第1〜第5の発明のいずれか1つにおいて、前記インストルメントパネルにはスピーカが取り付けられ、前記スピーカの背面側と前記複数の空間のうち少なくとも1つとを連通する接続ダクトが設けられていることを特徴とする。
第7の発明は、第1〜第5の発明のいずれか1つにおいて、前記インストルメントパネルは前記遮蔽体を構成しており、前記本体部には、スピーカが前面側を車室内に露出させかつ背面側を前記複数の空間のうち少なくとも1つに露出させるように設けられていることを特徴とする。
第1の発明によれば、インパネメンバの本体部に複数の溝状の空間が形成され、その少なくとも一部の開口が遮蔽体によって塞がれていることにより、その空間を車載オーディオ機器や、車載空調機器(HVAC)等の車載機器の一部として利用することができる。また、溝状の空間が複数形成されていることで、空間の用途を増やすことができる。さらに、遮蔽体を有することで、溝状の空間であってもその空間内を車載機器の音響空間や送風空間等とすることができると共に、その遮蔽体と本体部とによって閉断面構造が形成され、本体部の強度や剛性を向上させることができる。
第2の発明によれば、両仕切壁を有することで、本体部内の長手方向及び幅方向に複数の溝状の空間を容易に形成でき、各空間をその車載機器に適した用途に利用することができる。また、両仕切壁は補強リブの役割も果たし、本体部の強度や剛性をさらに向上させることができる。
第3の発明によれば、隣り合う空間同士が連通することなく分離されるので、空間内を音響空間や送風空間等とする場合に、音や空気等が他の空間に漏出するのを防ぐことができる。
第4の発明によれば、本体部に他の空間とは異なる方向に開放された少なくとも1つの空間が形成されることで、空間の開口の周辺が変形し易い構造であっても、その開口が特定の部分に集中しないこととなり、本体部の強度や剛性を向上させることができる。
第5の発明によれば、インパネメンバを空調ダクトとして利用できるので、別途、専用の空調ダクトを設ける必要が無くなり、その分、部材の使用量を減らすことができる。
第6の発明によれば、本体部内に形成された空間を接続ダクト内の空間と共にスピーカのバックキャビティ(エンクロージャ)として利用できるので、別途に専用の音響用ダクトを使用せずに部材の使用量を減らしながら、音を増幅させることができる。
第7の発明によれば、インパネメンバに形成されてスピーカに連通する空間の全体をスピーカのバックキャビティとして利用できるので、別途に専用の音響用ダクトを使用することなく、部材の使用量を減らしながら、音を増幅させる音響環境を実現することができる。また、インストルメントパネルを遮蔽体として用いるので、遮蔽体のための別部材を使用することが無く、さらに部材の使用量を減らすことができる。
本発明の実施形態1に係るインパネメンバを車室から見た状態を示す斜視図である。 図1のインパネメンバを車両前側から見た状態を示す正面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 本発明の実施形態2を示す図2相当図である。 図5のVI−VI線断面図である。 本発明の実施形態3を示す図2相当図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 本発明の実施形態4を示す図2相当図である。 図9のX−X線断面図である。 本発明の実施形態5を示す図2相当図である。 図11のXII−XII線断面図である。 本発明の実施形態6を示す図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインパネメンバ1を示し、このインパネメンバ1は自動車の車室前部に配置されている。すなわち、この自動車の車室前部にはインストルメントパネル3が配設され、そのインストルメントパネル3の裏側(自動車の前側)にインパネメンバ1が配設されている。このインパネメンバ1は、ガラス繊維強化ナイロン(PAGF)やガラス強化ポリプロピレン(PPGF)等の樹脂の一体成形品で構成されている。
上記インストルメントパネル3は車幅方向に略水平に延びるアッパパネル部3aと、該アッパパネル部3aの後端全幅から下方に延びるロアパネル部3bとを有し、これらで断面略L字状に形成されている。アッパパネル部3aの左寄り(運転席側)には、メータフード部3cが上側に膨出するように形成されている。
図1及び図2に示すように、インパネメンバ1は、車幅方向に延びる長尺状の本体部5を有している。また、本体部5の長手方向中央部よりも若干右寄りの箇所、及び若干左寄りの箇所にはそれぞれ一対の下側支持部5a,5aが下方に向かって斜め後方に延びるように一体に突設され、両支持部5a,5aの下端部は図外の車体フロア部に取付固定されている。下側支持部5a,5aにはセンターパネル3dが取り付けられている。また、本体部5における長手方向中央部よりも右側箇所には、第1及び第2のインパネ取付片部5b,5cが右から順に互いに間隔を空けて上方に向かって延びるように一体に突設されている。さらに、本体部5における長手方向中央部よりも左側には、第3及び第4のインパネ取付片部5d,5eが右から順に互いに間隔を空けて上方に向けて延びるように一体に突設されている。また、本体部5の長手方向両端部には、板状の第1の車体取付片部5f,5fが本体部5と直交する方向に張り出すように一体に形成され、これらの第1の車体取付片部5f,5fは車体に取り付けられている。また、本体部5において、第1のインパネ取付片部5bと第2のインパネ取付片部5cとの突設箇所の間には、下方に延びる第2の車体取付片部5gが、また第3のインパネ取付片部5dと第4のインパネ取付片部5eとの突設箇所の間には、下方に延びる第3の車体取付片部5hがそれぞれ一体に突設されている。そして、第1〜第4のインパネ取付片部5b〜5eにインストルメントパネル3が裏側から取り付けられ、また第1〜第3の車体取付片部5a,5f〜5hが車体に取り付けられており、このことで、インストルメントパネル3はインパネメンバ1の本体部5と連結され、その状態でインパネメンバ1によって車体に支持されている。
上記本体部5は、上下方向に沿って本体部5の長手方向に延びる基部7と、この基部7の幅方向端部である上下両端部に突設され、該上下両端部から前方に互いに平行に水平に延びる上下一対のフランジ9,9とを備え、これらにより、前方に開放された空間を持つ断面コ字状に形成されている。また、本体部5の長手方向の両端部にはそれぞれ端部壁11,11(図2参照)が、本体部5内の断面コ字状内の空間を長手方向の両端部にて閉じるように一体に形成されており、これら端部壁11,11から上記板状の第1の車体取付片部5f,5fが張出形成されている。
図2に示すように、上記基部7には、その基部7の幅方向中央部において本体部5内を本体部5の長手方向の全体に亘って延びる1つの第1仕切壁13と、幅方向に延びる1つの第2仕切壁15とが一体に突設されており、これらの両仕切壁13,15により、本体部5には、該本体部5の長手方向に延びかつ該長手方向と交差する前方向に開口16にて開放された4つの溝状の空間S,S,…が区画されて形成されている。すなわち、第1仕切壁13は、第1仕切壁13によって幅方向に分けられる溝状の空間Sの幅が同じになるように本体部幅方向の中央に形成され、その長さ(車幅方向の長さ)は両フランジ9,9と同じである。第2仕切壁15は、長手方向に分けられる溝状の空間Sの長さが同じになるように本体部5の長手方向の中央に形成され、その長さ(上下方向の高さ)は上記端部壁11,11と同じである。また、両仕切壁13,15の基部7からの高さ(前後方向の長さ)は、両フランジ9,9と同じに形成されている。そして、第1仕切壁13の長手方向両端部は端部壁11,11に気密状に一体化され、第2仕切壁15及び各端部壁11の上下両端部は本体部15のフランジ9,9に気密状に一体化され、両仕切壁13,15同士も互いに気密状に一体化されており、基部7と両フランジ9,9と両仕切壁13,15とにより、前方に開口16にて開放された上下左右4つの溝状の空間S,S,…が本体部5内に区画されて形成されている。なお、溝状の空間Sは本体部5の長手方向の両端部においても端部壁11,11により閉鎖されている。
図3及び図4に示すように、両フランジ9,9及び第1仕切壁13の端縁には、各空間Sの開口16を気密状に塞ぐ板状の遮蔽体24が本体部5全体に亘って取り付けられている。遮蔽体24は車幅方向に沿って基部7と平行に延びており、その上下両端部及び中間部には、後ろ向きに突出する嵌合片26,26,…が一体に形成され、各嵌合片26の後端面には嵌合片26の長さ方向に延びる嵌合溝26aが形成され、この嵌合溝26aに、両フランジ9,9及び第1仕切壁13の前端部が気密状に嵌合されている。なお、本実施形態では、嵌合片26を用いた嵌合構造で遮蔽体24と本体部5の固定を行っているが、接着材やタッピングビスで固定してもよく、固定の方法は特に限定されない。
さらに、図2及び図3に示すように、本体部5の基部7において、4つの溝状の空間S,S,…のうち下段の2つに対応する部分には、その端部壁11,11近傍にそれぞれ矩形状の送風口17,17が開口されている。この各送風口17には吹出口接続ダクト22の前端部(上流端部)が気密状に嵌合されて取り付けられ、この吹出口接続ダクト22の後端部(下流端部)は、インストルメントパネル3のロアパネル部3bに設けたサイドベントエア吹出口20と連通している。
また、遮蔽体24における下段の2つの空間S,Sを塞ぐ部分の長手方向中央部分には、後述する2本の送風ダクト34,34にそれぞれ接続される取入口36,36が形成されている。
図2〜図4に示すように、インストルメントパネル3内における車幅中央部分のインパネメンバ1の下方には、車載空調機器(以下HVACという)42が設けられている。また、HVAC42は上方に延びる2本の送風ダクト34,34を有し、この送風ダクト34,34はそれぞれ上記取入口36,36に気密状に挿入されて接続されている。
このことで、HVAC42から送風される空調風は、送風ダクト34,34内を通り、取入口36,36から下側の空間S,Sへ取り入れられる。その空調風は空間S,S内から送風口17,17に嵌合された吹出口接続ダクト22,22へ通り、インストルメントパネル3の両サイドベントエア吹出口20,20から車室内へ吹き出される。よって、4つの溝状の空間S,S,…のうち下段の2つは、HVAC42から車室内に向けて送風される空調風が流れる送風路の一部を構成している。
そして、この遮蔽体24における上段の2つの空間S,Sを塞ぐ部分の長手方向両端部近傍には、後述する音響用接続ダクト28と接続される音響用接続ダクト取付口30がそれぞれ開口されている。さらに、図2及び図4に示すように遮蔽体24における上段の2つの空間S,Sを塞ぐ部分の長手方向中央部分には、それぞれ放音ポート32,32が開口され、この各放音ポート32を介して空間Sがインストルメントパネル3の裏側の空間に連通している。
図2及び図3に示すように、インストルメントパネル3におけるアッパパネル部3aの車幅方向両端部近傍には下方に凹んだ位置にスピーカ孔が開口され、このスピーカ孔周りのアッパパネル部3a表面には、上向きのスピーカ38,38が周囲のフランジ部40で取り付けられている。また、各スピーカ38のフランジ部40背面には、上記音響用接続ダクト28,28の一端部がフランジ部40を覆うように気密状に取り付けられており、音響用接続ダクト28,28によりスピーカ38,38の背面側と音響用接続ダクト28,28が挿入される空間Sとが連通されている。音響用接続ダクト28は例えばポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂材料からブロー成形等で成形されている。
スピーカ38,38から発生する音のうち、中高音は指向性が高いので、スピーカ38,38の前面から車室内に向けて放音される。一方、低音は指向性が低いので、スピーカ38の背面へも広がる。スピーカ38の背面へ広がった低音は音響用接続ダクト28,28を通り、スピーカ38,38の背面と連通する空間Sで共鳴及び増幅する。それぞれの溝状の空間S内で共鳴及び増幅した低音は放音ポート32,32からインストルメントパネル3の裏側の空間へ放音され、車室内へ広がる。
したがって、本実施形態よれば、インパネメンバ1の本体部5に溝状の4つの空間S,S,…が形成され、その各空間Sがスピーカ38の音響用空間や、HVAC42の送風空間のために利用されている。よって、別途専用の空調ダクトや音響用ダクトを設ける必要が無くなり、部材の使用量を減らすことができ、自動車の軽量化に寄与できる。また、溝状の空間Sが複数形成されていることで、スピーカ38及びHVAC42の両方のために同時に空間Sを利用することができ、空間Sの用途を増やすことができる。さらに、各空間Sの開口を塞ぐ遮蔽体24が設けられていることで、空間S内を流れる音や風がその空間Sに確実に閉じ込められる。また、本体部5と遮蔽体24とによって閉断面構造が形成されるので、本体部5(インパネメンバ1)の強度や剛性を向上させることができる。
また、本体部5内に互いに交差した第1及び第2の両仕切壁13,15が設けられていることで、本体部5内に長手方向及び幅方向に区画された溝状の4つの空間S,S,…が形成され、各空間Sをその位置に適した用途に利用することができる。すなわち、第1仕切壁13で上下方向に分けられた上側の2つの空間S,Sをスピーカ38のために、また下側の2つの空間S,SをHVAC42のためにそれぞれ利用して、4つの空間S,S,…をそれぞれ異なる機器のために利用しており、このことで、車室内の左右両側へ音及び空調風の両方を送ることができる。また、第2仕切壁15で本体部5の長手方向に空間S,Sを形成することで、左右で異なる温度の空調風を車室内に送風して、乗員の快適性が向上すると共に、左右で異なる音を放音して、乗員はステレオ効果を感じながら広がりのある音を聞く事ができる。また、両仕切壁13,15は補強リブの役割も果たし、本体部5の強度や剛性をさらに向上させることができる。
また、両仕切壁13,15と両フランジ9,9が同じ高さに形成されていることから、隣り合う空間S,S同士が連通することなく分離されるので、空間S内を流れる音や風が他の空間Sに漏出するのを防ぐことができる。また、その分離構造を簡易に得ることができる。
また、溝状の空間Sをスピーカ38のバックキャビティとして利用できるので、別途専用の音響用接続ダクトを使用することなく音を共鳴及び増幅させて、乗員は車室内にさらに広がりのある音を聞くことができる。
(実施形態2)
図5及び図6は本発明の第2実施形態を示し、4つの溝状の空間S内全てに空調風が流れるようにしたものである。尚、以下の各実施形態の説明では、図1〜図4と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略し、上記実施形態1と異なる点を説明する。
本実施形態における本体部5の第1仕切壁13は、基部7の幅方向中央部よりも上側に突設されており、このことで、本体部5の上段の空間S,Sよりも下段の空間S,Sの方の上下幅が広くなっている。また、遮蔽体24には前記2つの取入口36,36のそれぞれ上側に対応する位置に第2取入口46,46が上側の空間S,Sに連通するように開口されている。
HVAC42は、送風ダクト34,34の他にそれよりも小径の第2送風ダクト44,44を有しており、これら第2送風ダクト44,44の下流端部は前記第2取入口46,46に気密状に嵌合されている。
アッパパネル部3aにおける車幅方向両端部の近傍にはサイドデミスターエア吹出口48,48が形成され、遮蔽体24において上段の2つの空間S,Sを塞ぐ部分の、本体部5の両端部近傍には、第2送風口50,50が開口されている。これら第2送風口50,50は上記サイドデミスターエア吹出口48,48と第2吹出口接続ダクト52,52によって連通状態で接続されている。その他の構成は実施形態1と同様である。
したがって、本実施形態によれば、4つの溝状の空間S,S,…の全てをHVAC42のために利用することができ、上下段の空間S,Sはそれぞれ用途が異なる空調風が流れる送風路の一部として利用することができる。よって、この場合も空調ダクトを別途設ける必要が無くなり、部材の使用量を減らすことができる。
(実施形態3)
図7及び図8は実施形態3を示し、4つの空間S,S,…の全てをスピーカ38の音響空間(バックキャビティ)として利用したものである。図7に示すように、本実施形態における第1仕切壁13は長手方向中央部の第2仕切壁15の位置で途切れて該第2仕切壁15により区画された2つの欠損部54,54を有しており、第1仕切壁13によって上下に分けられた2つの溝状の空間S,Sは欠損部54,54で互いに連通している。このため、第1仕切壁13の長さは両フランジ9,9に比べて欠損部54,54の分だけ短く形成されている。
また、本実施形態では、放音ポート32,32は、実施形態1のものとは異なり、溝状の空間S,S,…のうち下段の2つの溝状の空間S,Sに対応する基部7の端部壁11,11近傍に開口されている。
したがって、本実施形態によると、各スピーカ38の背面のバックキャビティが欠損部54と下側の空間Sとを追加した大きさとなり、各スピーカ38からその背面へ広がった低音は音響用接続ダクト28を通り、そのダクト28と連通する上側の空間Sから欠損部54を通過して、その下段の空間Sを通り放音ポート32,32で放音される。よって、バックキャビティとして利用できる空間Sをより広く確保することができるので、さらに音を共鳴及び増幅させることができる。
(実施形態4)
図9及び図10は実施形態4を示し、インパネメンバ1の本体部5を補強したものである。本実施形態のインパネメンバ1の本体部5内には第1仕切壁13が2つ上下に並んで形成されており、本体部5内には上段の空間Sと中段の空間Sと下段の空間Sとがそれぞれ同じ幅を有するように仕切られている。第2仕切壁15は上段の空間S内と下段の空間S内とに形成されており、中段の空間Sには形成されていない。すなわち中段の空間Sは本体部長手方向全体に連通している。
基部7において中段の空間Sを形成する部分には、ジクザク状に折り曲げられた補強リブ56が基部の長さ方向の全体に亘って突設され、補強リブ56は、その折り曲げられた角部が2つの第1仕切壁13,13に一体化されてそれらと共に三角格子を形成している。このことで、中段の空間Sは本体部5の補強層として利用されている。
したがって、本実施形態によれば、溝状の空間Sの一部が補強リブ56を内蔵する補強層となり、このことで本体部5の強度や剛性を向上させることができる。
(実施形態5)
図11及び図12は実施形態5を示し、本体部5の空間Sの向きを変えてその開口をインストルメントパネル3で遮蔽すると共に、その一部の空間Sの開口部にスピーカ38を取り付けるようにしている。すなわち、本実施形態の本体部5は、車体上下方向に向けてその長手方向に延びる基部7と、基部7の幅方向である前後方向両端部から上方に延びるように突設された前後一対のフランジ9,9とで上方に開放された断面コ字状に形成されている。また、両端部壁11,11及び両仕切壁13,15も基部7から上方に向けて突設されている。このことで、本体部5内には、上側に開放された4つの空間S,S,…が形成されている。
また、本実施形態では、本体部5はインストルメントパネル3のアッパパネル部3a近傍に配置されていて、そのアッパパネル部3aが両フランジ9,9及び両仕切壁13,15の上端縁と気密状に接着されており、よってインストルメントパネル3は遮蔽体24を構成している。
前段の空間Sを形成する前側のフランジ9及び第1仕切壁13は後側のフランジ9よりも低く形成されており、それらの左右両端部壁11,11近傍の上端縁には、インストルメントパネル3のスピーカ孔を通してそれぞれスピーカ38,38が気密状に取り付けられ、各スピーカ38は、その上側に向いた前面側(上側)を車室内に露出させかつ背面側(下側)を該空間Sに露出させるように設けられている。尚、後側の空間SはHVAC42から送風される空調風の送風路の一部として用いられ、その後側のフランジ9に送風口17が開口されて吹出口接続ダクト22が接続されている。また、本体部5の基部7に取入口36が開口され、この取入口36にHVAC42の各送風ダクト34が接続されている。
したがって、本実施形態よれば、実施形態1等と同様に、インパネメンバ1の本体部5内に形成された空間Sをスピーカ38,38のバックキャビティとして利用できるので、別途音響用ダクトを使用することなく、部材の使用量を減らしながら、音を共鳴及び増幅させて車室内に広がりのある音響環境を実現することができる。
加えて、インストルメントパネル3を遮蔽体24として兼用しているので、遮蔽体24のための別部材を使用することが無く、さらに部材の使用量を減らすことができる。
(実施形態6)
図13は実施形態5を示し、複数の空間S,S,…の向きを異ならせたものである。この実施形態では、本体部5には、上下方向に沿って延びる第1基部58と、第1基部58の幅方向である上下方向両端部からそれぞれ前方に延びるように突設された一対の第1及び第2側壁部60,62とで前方に開放された断面コ字状に形成された上段空間形成部64が形成されている。また、一対の側壁部60,62のうち下側にあたる第2側壁部62は第1基部58よりも後側まで延設されており、この第2側壁部62の前端縁には、その近傍から下方へ延び、長手方向全長に亘る第2基部66が一体に形成されている。また、第2基部66の下端には第2側壁部62と平行に後側に延びる第3側壁部70が一体に形成され、この第3側壁部70と第2側壁部62及び第2基部66とにより、後方に開放された断面コ字状の下段空間形成部68が形成されている。すなわち、第2側壁部62が上段及び下段空間形成部64,68の両方の一部を兼ねており、両空間形成部64,68によって形成されるそれぞれの溝状の空間S,S,…は、上段の空間Sが前側を向き下段の空間Sが後側を向くように互いが逆方向に開放されている。
第1側壁部60及び第2側壁部62の各前端縁には、上段の空間Sの開口16を塞ぐ上段遮蔽体74が本体部5の上段に形成された空間S全体に亘って取り付けられており、第2側壁部62及び第3側壁部70の各後端縁には、下段の空間Sの開口16を塞ぐ下段遮蔽体78が本体部5の下段に形成された空間S全体に亘って取り付けられている。
また、上段遮蔽体74の両端部近傍には、それぞれ音響用接続ダクト28,28と接続される音響用接続ダクト取付口30,30が形成されている。また、下段遮蔽体78の両端部近傍には、それぞれ吹出口接続ダクト22,22と接続される送風口17がそれぞれ形成されている。
したがって、本実施形態によれば、複数の溝状の空間S,S,…は互いが逆方向に開放されていることで、本体部5において空間Sの開口16が特定の部分に集中しないようになっている。すなわち、本体部5においては開口16の周辺が変形し易くなっているものの、空間S,S,…の開口16,16,…の向きを異ならせることにより、本体部5が特定の方向に変形し易くなることを防ぎ、本体部5の強度や剛性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、溝状の空間Sの数を4つ又は5つとしているが、これらの数に限定されない。基部に突設される仕切壁13,15の数を変更することで、空間Sの数を設定することができる。
本発明は、インストルメントパネルの裏側で車幅方向に延びる長尺状の本体部を有するインパネメンバが得られて有用である。
1 インパネメンバ
3 インストルメントパネル
5 本体部
7 基部
9 フランジ
13 第1仕切壁
15 第2仕切壁
16 開口
24 遮蔽体
28 音響用接続ダクト
38 スピーカ
42 HVAC
56 補強リブ
74 上段遮蔽体
78 下段遮蔽体
S 空間

Claims (7)

  1. 車両用インストルメントパネル(3)の裏側で該インストルメントパネル(3)に連結されて車幅方向に延びる長尺状の樹脂製の本体部(5)を備え、該本体部(5)が長手方向両端部で車体に取り付けられることで、前記インストルメントパネル(3)を前記車体に支持するインパネメンバ(1)であって、
    前記本体部(5)には、該本体部(5)の長手方向に延びかつ該長手方向と交差する方向に開口(16)にて開放された複数の溝状の空間(S)が形成され、
    前記複数の空間(S)のうち少なくとも一部の開口(16)が遮蔽体(24,74,78)によって塞がれていることを特徴とするインパネメンバ(1)。
  2. 請求項1に記載のインパネメンバ(1)において、
    前記本体部(5)は、該本体部(5)の長手方向に延びる基部(7)と、該基部(7)の幅方向両端部に互いに同じ向きに延びるように突設された一対のフランジ(9,9)とを有する断面コ字状に形成され、
    前記基部(7)には、前記本体部(5)内を該本体部(5)の長手方向に延びる第1仕切壁(13)と、該本体部(5)の幅方向に延びる第2仕切壁(15)とが突設され、
    前記基部(7)と両フランジ(9,9)と両仕切壁(17,19)とにより前記本体部(5)内に前記空間(S)が形成されていることを特徴とするインパネメンバ(1)。
  3. 請求項2に記載のインパネメンバ(1)において、
    前記第1仕切壁(13)は、前記両フランジ(9,9)と同じ長さに形成され、
    前記第1及び第2仕切壁(15)の前記基部(7)からの高さは、前記両フランジ(9,9)と同じ高さに形成されていることを特徴とするインパネメンバ(1)。
  4. 請求項1に記載のインパネメンバ(1)において、
    前記複数の溝状の空間(S)のうち少なくとも1つは、他の空間(S)とは異なる方向に開放されていることを特徴とするインパネメンバ(1)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のインパネメンバ(1)において、
    前記複数の空間(S)のうち少なくとも1つは、車載空調機器(42)から車室内に向けて送風される空調風が流れる送風路の一部を構成していることを特徴とするインパネメンバ(1)。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインパネメンバ(1)において、
    前記インストルメントパネル(3)にはスピーカ(38)が取り付けられ、
    前記スピーカ(38)の背面側と前記複数の空間(S)のうち少なくとも1つとを連通する接続ダクト(28)が設けられていることを特徴とするインパネメンバ(1)。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインパネメンバ(1)において、
    前記インストルメントパネル(3)は前記遮蔽体(24,74,78)を構成しており、
    前記本体部(5)には、スピーカ(38)が前面側を車室内に露出させかつ背面側を前記複数の空間(S)のうち少なくとも1つに露出させるように設けられていることを特徴とするインパネメンバ(1)。
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