JP2018122257A - 摺動部材の製造方法、摺動部材、及び摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板 - Google Patents

摺動部材の製造方法、摺動部材、及び摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板 Download PDF

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Abstract

【課題】基材にレーザ光を所定の間隔を空けて照射することで、基材と樹脂膜とのアンカー効果を向上させることができる摺動部材の製造方法、摺動部材、及び摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板を提供する。【解決手段】レーザ光を列上に連続的に照射して、照射された前記レーザ光により垂直方向に凹凸部13を基材11に形成し、基材11上に固体潤滑剤及びバインダー樹脂を含む樹脂膜12を形成する摺動部材10の製造方法であって、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるようにレーザ光を照射し、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるものである。【選択図】図1

Description

本発明は、摺動部材の製造方法、摺動部材、及び摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板に関する。
従来の摺動部材では、アルミニウム、鉄又は銅などの金属からなる基材にショットブラストやレーザ光を照射して基材表面を粗面化し、粗面化した基板上に樹脂などを形成することが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来の摺動部材では、基材表面にショットブラストやレーザ光を照射して粗面化して、粗面化した基材上に樹脂などを形成しても、粗面化した基材と基材上に形成した樹脂との密着力が十分ではなく、基材から樹脂が剥離することがあった。
また、エネルギー0.053J/mmでレーザ照射され、垂直方向の凹凸と凹凸部上に溶解、凝固した基材の一部が形成された基材上に、固体潤滑剤とバインダー樹脂層を備える基材が公知となっている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、従来の方法では、基材上に凹凸状に凝固した基材の一部が存在することで幾何学的なアンカー効果を得ているが、基材の一部の箇数、サイズ、材質が異なれば密着力が変化することから安定した密着力の確保が困難であった。
特開2007−289963号公報 特開2014−151499号公報
そこで、本発明は上記課題に鑑み、基材にレーザ光を所定の間隔を空けて照射することで表面積を増やし、基材と樹脂膜との接触面積自体を増やすことで密着力を向上させることができる摺動部材の製造方法、摺動部材、及び摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板を提供することを目的とする。
本発明においては、レーザ光を列上に連続的に照射して、照射された前記レーザ光により垂直方向に凹凸部を基材に形成し、前記基材上に固体潤滑剤及びバインダー樹脂を含む樹脂膜を形成する摺動部材の製造方法であって、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離がスポット半径よりも短くなるようにレーザ光を照射し、隣接する列上のパルス中心間の距離がスポット半径の1/2よりも長く、かつ、スポット半径の3倍よりも短くなるものである。
本発明においては、前記基材上に形成される凹凸部の表面積は、前記凹凸部が形成されない基材の表面積に対して1.2倍以上となるものである。
本発明においては、前記基材上に形成される凹凸部は、連続的に照射されるレーザ光の列と平行な方向における粗さが5μm以上であるものである。
前記固体潤滑剤は、二硫化モリブデン(MoS)またはグラファイトを含み、前記バインダー樹脂は、ポリアミドイミドを含むものである。
本発明においては、レーザ光が列上に連続的に照射され、照射された前記レーザ光により垂直方向に形成される凹凸部が形成される基材と、前記基材上に形成される固体潤滑剤及びバインダー樹脂を含む樹脂膜と、を備え、前記基材上に形成される凹凸部の表面積は、前記凹凸部が形成されない基材の表面積に対して1.2倍以上となるものである。
本発明においては、前記基材上に形成される凹凸部は、連続的に照射されるレーザ光の列と平行な方向における粗さが5μm以上であるものである。
本発明においては、前記固体潤滑剤は、二硫化モリブデン(MoS)またはグラファイトを含み、前記バインダー樹脂は、ポリアミドイミドを含むものである。
本発明によれば、基材に対して所定の間隔を空けてレーザ光を照射することで、基材の表面積を増加させて、基材と樹脂との密着力を向上させるとともに、過酷な負荷条件下でも長時間の摺動に対して基材から樹脂膜の剥離が起こらない優れた耐久性を有する摺動部材の製造方法、摺動部材、及び摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る摺動部材の製造方法を示す概略正面図。 (A)同じく摺動部材の製造過程を示す概略平面図、(B)図2(A)の後の製造過程を示す概略平面図、(C)図2(B)の後の製造過程を示す概略平面図。 (A)同じく摺動部材にレーザ光を一回照射した際の凹凸部を示す平面拡大図、(B)摺動部材にレーザ光を連続的に照射した際の凹凸部を示す平面拡大図。 同じく摺動部材を示す正面断面拡大図。 本発明の実施形態に係る摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板を示す概略断面図。 同じく摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板を示す正面図。 (A)同じく摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板の製造過程を示す正面図、(B)図7(A)の一部拡大図、(C)図7(B)の後の製造過程を示す一部拡大図。 (A)同じく摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板の製造過程を示す正面図、(B)図8(A)の一部拡大図、(C)図8(B)の後の製造過程を示す一部拡大図。 (A)同じく摺動部材の製造過程を示す概略平面図、(B)図9(A)の後の製造過程を示す概略平面図、(C)図9(B)の後の製造過程を示す概略平面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る摺動部材10の製造方法を示す概略正面図である。図1に示すように、本発明の実施形態に係る摺動部材10は、レーザ光の照射により凹凸部13が形成された基材11を有する。
以下、本発明の実施形態に係る摺動部材10の製造方法について説明する。図1に示すように、まず基材11を準備する。基材11は、油脂などの不純物を除くために洗浄してもよいが、そのあとの過程で、基材11の全面にレーザ光を照射するため洗浄しなくてもよい。レーザ光が照射される基材11の材質は、特に限定されず、鉄系、アルミニウム系、銅系の金属材料やアルミニウム、銅等を固着、接合させた複合材料等を用いてもよい。また基材11は特に平板に限らず、円筒物や特殊曲面を有するものでもよい。基材11の厚さは、0.5mm以上であることが好ましい。この厚さを有する基材11を用いることで、レーザ光を照射したときに貫通することがなく、かつ、基材11上に形成される樹脂膜12を隙間なく容易に形成することができる。
図1に示すように、基材11にレーザ照射装置101によってレーザ光を照射することにより、基材11に凹凸部13を作成する。レーザ照射装置101は、レーザ光を出射するレーザ光源101Aと、レーザ光源101Aからのレーザ光のパルス幅を制御するパルス幅制御装置101Bと、を有する。本実施形態におけるレーザ照射装置101は、パルス幅がピコ秒以下となるように設定されている。
レーザ光源101Aは、図示せぬ工作台に固定されており、基材11を図1の矢印方向へ移動させることにより、レーザ光源101Aから照射されるレーザ光は、基材11に対して列上に連続的に照射される。レーザ光は、基材11の移動方向と平行な列上に連続的に照射される。
ここで、基材11に照射するレーザ光について説明する。レーザ光を用いたレーザ加工は、被加工物に工具等を接触させずに、微細な加工を精度良く行うことができる。基材11に照射するレーザ光は、例えば、YAGレーザ、半導体レーザ、液体レーザ、気体レーザのいずれかを選択して用いてもよいが、その中でも特に加工性からYAGレーザを用いることが好ましい。
図2(A)に示すように、レーザ光は、基材11に対してスポット直径2rの平面視円状に照射される。レーザ光のスポット直径は、数〜数十μmとなるように構成されている。スポット直径とは、レーザ光の最小直径である。レーザ光の単位面積当たりのエネルギー強度は、0.053J/mm以上が良く、0.137J/mmが好ましく、0.229J/mm以上であることがより好ましい。
レーザ光は、図2(B)に示すように、レーザ光の所定回の照射によって形成される円と次回の照射によって形成される円とが重なるように連続して照射される。すなわち、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離がスポット半径rよりも短くなるようにレーザ光を照射される。パルス中心とは、照射される円形のレーザ光の中心である。図2(B)に示すように、所定回の照射によって形成される円のパルス中心P(n)と次回の照射によって形成される円のパルス中心P(n+1)との間の距離D1はスポット半径rよりも短くなるように形成されている。
レーザ光によって列上に凹凸部13が形成された後、基材11を移動させて形成された列と略平行な列上へレーザ光を照射する。すなわち、図2(C)に示すように、レーザ光によって列L(m)が形成された後、基材11を起動させて形成された列L(m)と平行な列L(m+1)上へレーザ光を照射するものである。
列L(m)を形成させる過程から列L(m+1)を形成する過程への移行時における基材11の移動は、不連続的な移動であってもよいし若しくは連続的な移動であってもよい。すなわち、列L(m)を形成させる過程から列L(m+1)を形成する過程への移行時において、レーザ光の照射を停止させて基材11を移動させてもよいし、レーザ光の照射を継続させて基材11を移動させても良い。
レーザ光は、図2(C)に示すように、隣接する列上のパルス中心間の距離がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように照射するものである。隣接する列上のパルス中心間の距離とは、任意のパルス中心から、隣接する列上に存在するパルス中心のうち、前記任意のパルス中心に最も近いパルス中心までの距離である。すなわち、隣接する列である列L(m)上のパルス中心P(n)と列L(m+1)上のパルス中心P(n+N)間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように、連続して照射される。
ここで、基材11にレーザ光を列上に連続的に照射することで形成される凹凸部13の微細な形状について説明する。図3は、基材11の凹凸部13を示す概略表面拡大図である。図3(A)に示すように、基材11にレーザ光を一回照射した場合には、レーザ光の中心(パルス中心)を中心とする平面視円形の凹部13aが形成され、その周囲に、王冠状の凸部13bが形成される。凸部13bは、いわゆるミルククラウン状に形成され、基材11が変形したものである。当該凸部13bの径は、照射するレーザ光の単位面積当たりのエネルギー強度にもよるが、スポット径よりも大きく形成される。また、一部の飛沫は周囲へと飛散する。また、図3(B)に示すように、凹凸部13は、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるようにレーザ光を基材11に照射し、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるようにレーザ光を基材11に照射することにより微細な凹凸が形成され、縞形状が形成される。基材11の飛沫は、隣接する凹部13aや凸部13b上に付着し、凝固する。レーザ光の単位面積当たりのエネルギー強度が、0.053J/mm以上で基材11が粗面化され、0.137J/mm以上で基材11上に飛沫が形成され、0.229J/mm以上で、基材11上に安定して飛沫が形成される。
次に、図4に示すように、凹凸部13を形成した基材11上に樹脂膜12を形成する。樹脂膜12は、固体潤滑剤とバインダー樹脂とからなる皮膜である。本発明の実施形態に用いることができる固体潤滑剤としては、特に限定されないが、二硫化モリブデン(MoS)、グラファイト、h−BN、二硫化タングステン(WS)、ポリ四フッ化エチレン(以下、PTFEと称する)、フッ素系樹脂、Pb、CF等が挙げられる。これらの固体潤滑剤は、摩擦係数を低く且つ安定にする作用とともに、焼付きを防止する作用を有する。これらの作用を十分に発揮させるため、固体潤滑剤の平均粒径は15μm以下であることが好ましく、特に0.2μm〜10μmであることが好ましい。
固体潤滑剤は1種また複数種を合わせて用いてもよい。これらの固体潤滑剤は、摩擦係数を低く且つ安定にするとともに、焼付きを防止する作用を有する。また樹脂膜12の材料中に含まれる固体潤滑剤の含有量は好ましくは10質量%〜80質量%、より好ましくは40質量%〜60質量%であり、含有量がその範囲にあることにより摩擦特性や耐摩耗性に優れた固体潤滑剤の膜となる。
バインダー樹脂は特に限定されないが、耐熱性の高いものが好ましく、例えばポリアミドイミド、ポリイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド(ナイロン)、フッ素樹脂(PTFE,FEP等)、エラストマ等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は固体潤滑剤の保持及び耐摩耗性の付与効果を有する。バインダー樹脂の樹脂膜12への含有量は10質量%〜80質量%であることが好ましい。含有量がこの範囲にあることにより樹脂膜中の固体潤滑剤の保持性が維持され、固体潤滑剤の保持及び耐摩耗性の付与効果を得ることができる。
また樹脂膜12の材料は、上記以外にも添加剤を含んでもよい。例えばAl、Si、TiO及びSiO等の硬質粒子や極圧剤が挙げられる。
樹脂膜12の基材11表面への形成方法は特に限定されないが、例えば、凹凸部13を有する基材11表面に樹脂膜12の材料を混合してスプレーで塗布後、150℃〜300℃で乾燥、焼成することによって形成してもよい。スプレー塗装法(例えばエアスプレー、エア静電塗装等)の他に、タンブリング法、浸漬法、はけ塗り法、ロール転写法、スクリーン印刷法等を用いてもよい。樹脂膜12の厚みは1μm〜50μmであることが好ましい。
基材11上に形成された樹脂膜12は、その摺動面に開口する油溜まりとなる複数の穴を有してもよい。穴の開口面の形状は、特に限定されない。例えば円形、楕円形、多角形等であってもよい。この穴は、上述したYAGレーザや機械加工法を用いて形成してもよい。また穴の深さは5μm以上40μm以下であることが好ましい。この範囲の深さを有することにより、潤滑油等の流出を抑え、潤滑油、異物などを保持することができる。また上記穴の深さは、樹脂膜12の厚みより小さいことが望ましい。また穴は必ずしも摺動面全体に形成されている必要はなく、摺動時に力のかかる特定部位に形成されていてもよい。
また、基材11上に形成された樹脂膜12は、初期なじみ性を向上させ、厳しい摺動条件下においても優れた摺動特性を有するようにするため、隣接する溝同士が山部を形成してもよい。この場合、隣接する溝同士が山部を形成していればよく、溝の谷部形状については特に限定されない。溝の谷部には潤滑油を確保することができればよく、例えば、半円状、三角形状、台形状等が挙げられる。山部の形成率が高く、初期の接触面圧が高くなるため、摩耗、変形が生じやすく、初期なじみ性が良好に達成できる点で、半円状、三角形状が好ましい。特に半円状は、潤滑油を多く確保できるため好ましい。この溝は、切削加工や型押し等で形成してもよい。また溝の深さは1μm以上20μm以下であることが好ましい。また溝のピッチは0.05〜1mmであることが好ましい。この範囲の深さやピッチを有することにより、潤滑油等の流出を抑え、潤滑油、異物などを保持することができる。また上記溝の深さは、樹脂膜12の厚みより小さいことが望ましい。また溝は必ずしも摺動面全体に形成されている必要はなく、摺動時に力のかかる特定部位に形成されていてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る摺動部材10をコンプレッサ40用の斜板17として用いた例について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る摺動部材10を斜板に用いたコンプレッサ40を示す概略断面図である。図5に示すように、本発明の実施形態に係る摺動部材10を斜板に用いたコンプレッサ40は、回転軸の外周部に傾斜して設けられた摺動部材10としての斜板17と、斜板17の外周部を包み込んで回転軸に沿って配置された一端の切り欠き部、一端の切り欠き部内に形成された一対の半球状の凹部を有するピストン20と、ピストン20の一対の半球状の凹部に配置された一対の半球状のシュー30、31と、を備える。
摺動部材10をコンプレッサ40用の斜板17として用いた場合の摺動部材10の製造方法について図6から図8を用いて説明する。
図6に示すように、斜板17として用いる場合には、摺動部材10は円環状に形成される。摺動部材10の表面及び裏面にレーザ照射装置101によってレーザ光を照射することにより、凹凸部13を形成する。
次に、同心円上にレーザ光を照射することにより凹凸部13を形成する方法について図7を用いて説明する。なお、図7(B)及び図7(C)は図7(A)に示す凹凸部13の拡大図であり、説明の便宜上円弧を略直線状に記載している。
図7(A)に示すように、斜板17を構成する基材11の表面に同心円上にレーザ光が照射されることにより凹凸部13が形成される。基材11を移動させて形成された円上にレーザ光を照射したのち、一つ内側の同心円上にレーザ光を照射する過程を繰り返すことにより、n個の円C(n)上に凹凸部13が形成される。
また、レーザ光は、図7(B)に示すように、レーザ光の所定回の照射によって形成される円と次回の照射によって形成される円とが重なるように、連続して照射される。より詳細には、図7(B)に示すように、所定回の照射によって形成される円のパルス中心P(n)と次回の照射によって形成される円のパルス中心P(n+1)との間の距離D1はスポット半径rよりも短くなるように形成されている。
また、図7(C)に示すように、レーザ光によって円C(m)が形成された後、基材11を起動させて形成された円C(m)と同心円である円C(m+1)上へレーザ光を照射するものである。
円C(m)を形成させる過程から円C(m+1)を形成する過程への移行時における基材11の移動は、不連続的な移動であってもよいし若しくは連続的な移動であってもよい。すなわち、円C(m)を形成させる過程から円C(m+1)を形成する過程への移行時において、レーザ光の照射を停止させて基材11を移動させてもよいし、レーザ光の照射を継続させて基材11を移動させても良い。
レーザ光は、図7(C)に示すように、隣接する列上のパルス中心間の距離がスポット半径の1/2よりも長く、かつ、スポット半径の3倍よりも短くなるように照射するものである。隣接する列上のパルス中心間の距離とは、任意のパルス中心から、隣接する円上に存在するパルス中心のうち、前記任意のパルス中心に最も近いパルス中心までの距離である。すなわち、隣接する列である円C(m)上のパルス中心P(n)と円C(m+1)上のパルス中心P(n+N)間の距離D2がスポット半径の1/2よりも長く、かつ、スポット半径の3倍よりも短くなるように、連続して照射される。
また、斜板17に凹凸部13を形成する場合には、図8に示すように、レーザ光によって渦巻き上に凹凸部13が形成されてもよい。すなわち、図8(A)に示すように、渦巻きCu上にレーザ光によってレーザ光を照射するものである。なお、図8(B)及び図8(C)は図8(A)に示す凹凸部13の拡大図であり、説明の便宜上円弧を略直線状に記載している。
渦巻きを構成する円弧Cu(m)を形成させる過程から渦巻きを構成する円弧Cu(m+1)を形成する過程への移行時における基材11の移動は、連続的に行われる。渦巻きを構成する円弧とは、基材11の回転角を所定の角度(例えば360度)としたときの円弧とする。すなわち、円弧Cu(m)を形成させる過程から円弧Cu(m+1)を形成する過程への移行時において、レーザ光の照射を継続させて基材11を移動させる。
また、レーザ光は、図8(B)に示すように、レーザ光の所定回の照射によって形成される円と次回の照射によって形成される円とが重なるように、連続して照射される。より詳細には、図8(B)に示すように、所定回の照射によって形成される円のパルス中心P(n)と次回の照射によって形成される円のパルス中心P(n+1)との間の距離D1はスポット半径rよりも短くなるように形成されている。
レーザ光は、図8(C)に示すように、隣接する列上のパルス中心間の距離がスポット半径の1/2よりも長く、かつ、スポット直径よりも短くなるように形成するものである。隣接する列上のパルス中心間の距離とは、任意のパルス中心から、隣接する円上に存在するパルス中心のうち、前記任意のパルス中心に最も近いパルス中心までの距離である。すなわち、隣接する列である円弧Cu(m)上のパルス中心P(n)と円弧Cu(m+1)上のパルス中心P(n+N)間の距離D2がスポット半径の1/2よりも長く、かつ、スポット半径の3倍よりも短くなるように、連続して照射される。
また、斜板17に凹凸部13を形成する場合には、図9に示すように、隣接する列上のパルス中心を隣接するパルス中心間の距離D1の半分だけ列方向にずらして配置してもよい。
図9(A)に示すように、レーザ光は、基材11に対してスポット直径2rの平面視円状に照射される。レーザ光のスポット直径は、数〜数十μmとなるように構成されている。スポット直径とは、レーザ光の最小直径である。レーザ光の単位面積当たりのエネルギー強度は、0.053J/mm以上が良く、0.137J/mmが好ましく、0.229J/mm以上であることがより好ましい。
レーザ光は、図9(B)に示すように、レーザ光の所定回の照射によって形成される円と次回の照射によって形成される円とが重なるように連続して照射される。すなわち、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離がスポット半径rよりも短くなるようにレーザ光を照射される。パルス中心とは、照射される円形のレーザ光の中心である。図9(B)に示すように、所定回の照射によって形成される円のパルス中心P(n)と次回の照射によって形成される円のパルス中心P(n+1)との間の距離D1はスポット半径rよりも短くなるように形成されている。
レーザ光によって列上に凹凸部13が形成された後、基材11を移動させて形成された列と略平行な列上へレーザ光を照射する。すなわち、図9(C)に示すように、レーザ光によって列L(m)が形成された後、基材11を起動させて形成された列L(m)と平行な列L(m+1)上へレーザ光を照射するものである。このとき、列L(m)上に形成される円のパルス中心P(n)と列L(m+1)上に形成される円のパルス中心P(n+N)とは、隣接するパルス中心間の距離の半分の距離D1/2だけ列方向にずらして配置される。さらに、列L(m+1)上に形成される円のパルス中心P(n+N)と列L(m+2)上に形成される円のパルス中心P(n+2N)とは、隣接するパルス中心間の距離の半分の距離D1/2だけ列方向にずらして配置される。これにより、パルス中心は千鳥状に配置される。
レーザ光は、図9(C)に示すように、隣接する列上のパルス中心間の距離がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように照射するものである。隣接する列上のパルス中心間の距離とは、任意のパルス中心から、隣接する列上に存在するパルス中心のうち、前記任意のパルス中心に最も近いパルス中心までの距離である。すなわち、隣接する列である列L(m)上のパルス中心P(n)と列L(m+1)上のパルス中心P(n+N)間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように、連続して照射される。
本発明の実施形態に係る摺動部材10を用いたコンプレッサ40用の斜板17は、摺動部材10に付着していた潤滑オイルが流通ガスによって洗い流される場合、すなわち貧潤滑下や無潤滑下などの過酷な状態であっても、樹脂膜12が基材11から剥離することなく用いることができる。また、運転初期の表面に潤滑油等がない状態でも油溜まりとなる穴や溝内に保持された潤滑油等によって固体接触を低減し、耐焼付性を向上することができる。
本発明の実施形態に係る摺動部材10は、過酷な状態で用いた場合でも、基材11と樹脂膜12との密着力を十分に確保できるとともに、初期なじみ性と樹脂膜の耐摩耗性を合わせ持つことができる。
本発明の実施形態に係る摺動部材10は、例えばコンプレッサ40用の斜板17に用いることについて説明したが、基材11が例えば鉄系、アルミニウム系、銅系の金属材料である場合だけでなく、樹脂膜12との密着力を向上させることが必要なものであれば、上述したレーザ光を用いることができる。例えば本発明の実施形態に係る摺動部材10は、ピストン20、シュー30、31に用いてもよい。
次に、摺動部材10を用いたコンプレッサ40用の斜板17のコーティング材の密着性について説明する。
なお、以下の実施例に共通の測定条件として、粗さ測定に関しては、接触式粗さ計(小坂研究所製)を用いた。粗さの指標は、RzJIS(十点平均粗さ)であり、本実施形態においては、連続的に照射されるレーザ光の列と平行な方向における粗さである。また、測定長さは25mmである。また、比表面積の測定に関しては、レーザ顕微鏡(キーエンス製レーザ3D顕微鏡:制御部...VK−9500、測定部...VK−9510)の比表面積測定機能を用いた。測定倍率は3000倍である。ここで、比表面積とは、凹凸部が形成されない基材11の表面積に対する基材11上に形成される凹凸部の表面積の割合である。
以下、本発明の各実施例を具体的に説明する。
[実施例1]
本実施例1に係る摺動部材10において、スポット直径は80μmである。また、距離D1は30μmである。また、距離D2は、60μmである。すなわち、本実施例1では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
[実施例2]
本実施例2に係る摺動部材10において、スポット直径は80μmである。また、距離D1は14μmである。また、距離D2は、60μmである。すなわち、本実施例2では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
[実施例3]
本実施例3に係る摺動部材10において、スポット直径は74μmである。また、距離D1は22μmである。また、距離D2は、60μmである。すなわち、本実施例3では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
[実施例4]
本実施例4に係る摺動部材10において、スポット直径は80μmである。また、距離D1は30μmである。また、距離D2は、30μmである。すなわち、本実施例4では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
[実施例5]
本実施例5に係る摺動部材10において、スポット直径は53μmである。また、距離D1は22μmである。また、距離D2は、60μmである。また、レーザ光の単位面積当たりのエネルギー強度は、好ましいエネルギー強度である。ここで、好ましいレーザ強度とは、実施例1から実施例4において用いられたエネルギー強度よりも高い強度である。すなわち、本実施例5では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
[実施例6]
本実施例6に係る摺動部材10において、スポット直径は53μmである。また、距離D1は22μmである。また、距離D2は、60μmである。また、レーザ光の単位面積当たりのエネルギー強度は、より好ましいエネルギー強度である。ここで、より好ましいレーザ強度とは、実施例5において用いられたエネルギー強度よりも高い強度である。すなわち、本実施例6では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
[実施例7]
本実施例7に係る摺動部材10において、スポット直径は53μmである。また、距離D1は25μmである。また、距離D2は、75μmである。また、レーザ光の単位面積当たりのエネルギー強度は、より好ましいエネルギー強度である。ここで、より好ましいレーザ強度とは、実施例5において用いられたエネルギー強度よりも高い強度である。すなわち、本実施例7では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
[比較例8]
比較例8に係る摺動部材10において、スポット直径は37μmである。また、距離D1は30μmである。また、距離D2は、60μmである。すなわち、比較例8では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも長くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの3倍よりも長くなるように形成したものである。
[比較例9]
比較例9に係る摺動部材10において、スポット直径は80μmである。また、距離D1は30μmである。また、距離D2は、240μmである。すなわち、比較例9では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの3倍よりも長くなるように形成したものである。
[比較例10]
比較例10に係る摺動部材10において、スポット直径は80μmである。また、距離D1は80μmである。また、距離D2は、60μmである。すなわち、比較例10では、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも長くなるように形成したものである。また、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように形成したものである。
本実施例1から本実施例7及び比較例8から比較例10の表面粗さ、比表面積及び剥離の有無を示した結果を表1に示す。
Figure 2018122257
本実施例1から本実施例7の表面粗さは5.2〜11.5μmであり、比較例8から比較例10の表面粗さは4.6〜7.0μmである。特に、本実施例1から本実施例7の条件で製造された摺動部材は、表面粗さが5μm以上である。
また、本実施例1から本実施例7の比表面積は1.2〜1.65であり、比較例8から比較例10の表面粗さは1.1〜1.16である。本実施例1から本実施例7は、比較例8から比較例10と比較して、比表面積が大きくなる。
すなわち、本実施例1から本実施例7において、レーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるようにレーザ光を照射し、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるように構成したことにより、レーザ光によって形成された凹凸部13の外径が重なり合う。例えば、実施例1から実施例4においては、パルス中心間の距離D2がスポット直径2rより短いので、レーザ光によって形成された凹凸部13が相互に重なり合う。また、実施例5から実施例7においては、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット直径2rより長いため、レーザ光の照射範囲は重ならない。しかし、レーザ光のエネルギー強度が高いため、凹凸部13の外径(パルス径)が隣接する列上のパルス中心間の距離D2よりも大きくなる。これにより、レーザ光によって形成された凹凸部13が相互に重なり合うものである。
すなわち、本実施例1から本実施例7の条件で製造された摺動部材は、表面粗さが5μm以上となり、比表面積が大きくなることにより、基材11の表面のアンカー効果を向上させることができる。また、本実施例1から本実施例7の条件で製造された摺動部材は、比表面積が1.2以上となり、比表面積が大きくなることにより、密着力が向上するとともに、初期なじみ性が向上し、摩擦特性がよく、耐摩耗性が優れることがわかる。一方、比較例8から比較例10は、密着力が得られず、樹脂層の剥離が発生していることがわかる。
以上のように、レーザ光を列上に連続的に照射して、照射された前記レーザ光により垂直方向に凹凸部13を基材11に形成し、基材11上に固体潤滑剤及びバインダー樹脂を含む樹脂膜12を形成する摺動部材10の製造方法であって、列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離D1がスポット半径rよりも短くなるようにレーザ光を照射し、隣接する列上のパルス中心間の距離D2がスポット半径rの1/2よりも長く、かつ、スポット半径rの3倍よりも短くなるものである。
このように構成することにより、基材11にレーザ光を所定の間隔を空けて照射することで、基材11の比表面積を増加させ、基材11の表面粗さを向上させることができる。
また、基材11上に形成される凹凸部13の表面積は、凹凸部13が形成されない基材11の表面積に対して1.2倍以上となるものである。
このように構成することにより、基材11と樹脂膜12との接触面積自体を増やすことで密着力を向上させることができる。
また、基材11上に形成される凹凸部13は、連続的に照射されるレーザ光の列と平行な方向における粗さが5μm以上であるものである。
このように構成することにより、基材11と樹脂膜12との密着力を向上させることができる。
また、固体潤滑剤は、二硫化モリブデン(MoS)またはグラファイトを含み、バインダー樹脂は、ポリアミドイミドを含むものである。
このように構成することにより、摩擦係数を低く且つ安定にし、焼付きを防止することができる。また、バインダー樹脂が、固体潤滑剤を保持しやすくなり、耐摩耗性を有するようになる。
10 摺動部材
11 基材
12 樹脂膜
13 凹凸部

Claims (8)

  1. レーザ光を列上に連続的に照射して、照射された前記レーザ光により垂直方向に凹凸部を基材に形成し、
    前記基材上に固体潤滑剤及びバインダー樹脂を含む樹脂膜を形成する摺動部材の製造方法であって、
    列上に照射されるレーザ光の隣接するパルス中心間の距離がスポット半径よりも短くなるようにレーザ光を照射し、
    隣接する列上のパルス中心間の距離がスポット半径の1/2よりも長く、かつ、スポット半径の3倍よりも短くなる摺動部材の製造方法。
  2. 前記基材上に形成される凹凸部の表面積は、前記凹凸部が形成されない基材の表面積に対して1.2倍以上となる請求項1に記載の摺動部材の製造方法。
  3. 前記基材上に形成される凹凸部は、連続的に照射されるレーザ光の列と平行な方向における粗さが5μm以上である請求項1または請求項2に記載の摺動部材の製造方法。
  4. 前記固体潤滑剤は、二硫化モリブデン(MoS)またはグラファイトを含み、前記バインダー樹脂は、ポリアミドイミドを含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の摺動部材の製造方法。
  5. レーザ光が列上に連続的に照射され、照射された前記レーザ光により垂直方向に形成される凹凸部が形成される基材と、
    前記基材上に形成される固体潤滑剤及びバインダー樹脂を含む樹脂膜と、を備え、
    前記基材上に形成される凹凸部の表面積は、前記凹凸部が形成されない基材の表面積に対して1.2倍以上となる摺動部材。
  6. 前記基材上に形成される凹凸部は、連続的に照射されるレーザ光の列と平行な方向における粗さが5μm以上である請求項5に記載の摺動部材。
  7. 前記固体潤滑剤は、二硫化モリブデン(MoS)、グラファイト、及びポリアミドイミドを含む請求項5または請求項6に記載の摺動部材。
  8. 請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の摺動部材を用いたコンプレッサ用斜板。
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