JP2018122249A - リニア振動アクチュエータ - Google Patents

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文矢 北山
Fumiya Kitayama
文矢 北山
平田 勝弘
Katsuhiro Hirata
勝弘 平田
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Abstract

【課題】広周波数域の振動を生成させるリニア振動アクチュエータを提供する。【解決手段】固定子の第1コイルと第2コイルにそれぞれ同相となる単相交流電圧が印加されたときに、第1コイルにより磁束の強め合い又は弱め合いが生じるように配置された第1上磁石、及び第2コイルにより磁束の弱め合い又は強め合いが生じるように配置された第1下磁石を有する第1可動子と、固定子の第1コイルと第2コイルにそれぞれ逆相となる二相交流電圧が印加されたときに、第1コイルにより磁束の強め合い又は弱め合いが生じるように配置された第2上磁石、及び第2コイルにより磁束の弱め合い又は強め合いが生じるように配置された第2下磁石を有する第2可動子と、を備え、第1可動子は、単相交流電圧で振幅が大きくなる周波数で振動させ、第2可動子は、二相交流電圧で振幅が大きくなる周波数で振動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、2つの可動体が独立に駆動するリニア振動アクチュエータに関する。
リニア振動アクチュエータ(LOA)は、電圧印加により可動子を振動させる往復駆動装置である。リニア振動アクチュエータは、回転・直動の変換機構が不要であることから小型・高速駆動が可能であり、摩擦による損失が小さく共振の利用により高効率であり、振幅・位相・周波数の制御による高い制御性から、電気機器や車載装置などで広く利用されている。
近年、リニア振動アクチュエータの振動振幅の周波数特性(振動特性)を変化させる研究が行われている。例えば、非特許文献1に記載されているように、フィードバック制御を用いて、バネ力、減衰力をリニア振動アクチュエータによって発生させ、振動特性を変化させる方法が既に提案されている。また、非特許文献2に記載されているように、リニア振動アクチュエータと電源の接続方法(直列と並列)を切り替えることで、特性を変化させる方法も提案されている。
卜 穎剛,大久保 光範,柄澤 誠,水野 勉:「リニア振動アクチュエータの振動制御の検討」電気学会論文誌D,Vol.129,No.2,pp.184−190(2009−2) F.Kitayama,K.Hirata,N.Niguchi and T.Yamada:"A New Linear Oscillatory Actuator with Variable Characteristics Using Two Sets of Coils",Sensors,Vo.16,No.3,377(2016−3)
しかしながら、非特許文献1においては、リニア振動アクチュエータの発生推力を特性変化に利用するため、接続電源の容量によって変化可能な特性が制限される。また、非特許文献2においては、電磁ダンピングの原理を利用しているため、コイル性能により変化可能な特性が制限される。加えて、変化前の特性と変化後の特性を同時刻に利用することができない。
そこで、本発明は、広周波数域の振動を生成させるリニア振動アクチュエータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明であるリニア振動アクチュエータは、第1コイル及び前記第1コイルと並置された第2コイルを有する固定子と、前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ同相となる単相交流電圧が印加されたときに、前記第1コイルにより磁束の強め合い(又は弱め合い)が生じるように配置された第1上磁石、及び前記第2コイルにより磁束の弱め合い(又は強め合い)が生じるように配置された第1下磁石を有する第1可動子と、前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ逆相となる二相交流電圧が印加されたときに、前記第1コイルにより磁束の強め合い(又は弱め合い)が生じるように配置された第2上磁石、及び前記第2コイルにより磁束の弱め合い(又は強め合い)が生じるように配置された第2下磁石を有する第2可動子と、を備え、前記第1可動子は、単相交流電圧で振幅が大きくなる周波数で振動させ、前記第2可動子は、二相交流電圧で振幅が大きくなる周波数で振動させる、ことを特徴とする。
また、前記リニア振動アクチュエータにおいて、前記第1可動子は、前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ逆相となる二相交流電圧が印加されたときに、振動しないように前記第1上磁石及び前記第1下磁石が配置され、前記第2可動子は、前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ同相となる単相交流電圧が印加されたときに、振動しないように前記第2上磁石及び前記第2下磁石が配置される、ことを特徴とする。
また、前記リニア振動アクチュエータにおいて、前記第1可動子及び前記第2可動子は、振動方向に延びるシャフトの位置がバネにより前記固定子に対して保持され、前記第1可動子と前記第2可動子とは、お互いに振動を阻害しないように配置される、ことを特徴とする。
また、前記リニア振動アクチュエータにおいて、前記第1可動子及び前記第2可動子は、前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ同相交流電圧と二相交流電圧を重畳させた電圧が印加されたときに軸方向へ同時に振動する、ことを特徴とする。
本発明によれば、2つの可動体を独立に駆動させることで、広周波数域の振動を生成することができる。大きく異なる複数の振動特性を同時に利用することで、複数の周波数を持つ振動を高効率に生成することができる。
本発明であるリニア振動アクチュエータの縦断面図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータの固定子の縦断面図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータの第1可動子の縦断面図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータの第2可動子の縦断面図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータの固定子に印加する単相電圧の波形を示す図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータに単相電圧を印加したときの可動子の動作(上移動)を示す図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータに単相電圧を印加したときの可動子の動作(上移動)を示す図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータの固定子に印加する二相電圧の波形を示す図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータに二相電圧を印加したときの可動子の動作(上移動)を示す図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータに二相電圧を印加したときの可動子の動作(下移動)を示す図である。 本発明であるリニア振動アクチュエータに単相電圧を印加したときの電流特性と位置特性を示すグラフである。 本発明であるリニア振動アクチュエータに二相電圧を印加したときの電流特性と位置特性を示すグラフである。 本発明であるリニア振動アクチュエータに重畳電圧を印加したときの電流特性と位置特性を示すグラフである。 本発明であるリニア振動アクチュエータの振動特性を示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
まず、本発明であるリニア振動アクチュエータの構造について説明する。図1は、リニア振動アクチュエータの縦断面図である。図2は、リニア振動アクチュエータの固定子の縦断面図である。図3は、リニア振動アクチュエータの第1可動子の縦断面図である。図4は、リニア振動アクチュエータの第2可動子の縦断面図である。なお、上下方向を軸方向とする。
図1に示すように、リニア振動アクチュエータ100は、固定子200、第1可動子300、及び第2可動子400等を備え、固定子200に交流電圧を印加することにより、第1可動子300又は第2可動子400を往復運動(振動)させる。第1可動子300と第2可動子400とは独立に往復運動するが、同時に動作させる場合もある。
第1可動子300は、軸が固定子200の中心に通され、バネ500により固定子200の内側に配置されるように保持される。第2可動子400は、軸が第1可動子300の軸の外側に通され、バネ500aにより固定子200の内側に配置されるように保持される。第2可動子400の軸は、固定子200の中心からずれているので、バランスの取れた本数及び配置等にすれば良い。
バネ500、500aとしては、コイルバネ等を用いれば良い。第1可動子300及び第2可動子400の軸は、固定子200を軸方向に貫通し、上下に突出した部分にバネ500、500aを通して、第1可動子300の押さえ370、第2可動子400の押さえ460により上下から留めれば良い。
図2に示すように、固定子200は、第1コイル210、第2コイル220、ヨーク230、及び支持枠240等を有し、内部に第1可動子300及び第2可動子400を収容するための空間260が確保される。
第1コイル210は、電線を空間260の周りに輪が水平となるように巻いて環状にした巻線である。第2コイル220も、電線を空間260の周りに輪が水平となるように巻いて環状にした巻線である。第2コイル220は、第1コイル210よりも軸方向において下方に並んで配置されれば良い。
ヨーク230は、磁束を誘導するための鉄材などであり、第1コイル210及び第2コイル220の上下などに設置して、第1コイル210及び第2コイル220の配置を確保しても良い。第1コイル210と第2コイル220の間に介在させても良い。
支持枠240は、ヨーク230の外側を覆う枠体であり、固定子200の外形である。固定子200の上下に空いた空間260も塞ぐが、第1可動子300の軸を通すためのリニアベアリング250、及び第2可動子400の軸を通すためのリニアベアリング250aも設けられる。
図3に示すように、第1可動子300は、第1上磁石310、第1下磁石320、ヨーク330、第1シャフト340、及び支持板350等を有し、固定子200の内側において上下に振動可動に設置される。
第1上磁石310は、輪を水平にしたリング状の磁性体(永久磁石など)であり、第1コイル210の内周に沿うように配置される。第1下磁石320も、輪を水平にしたリング状の磁性体(永久磁石など)であり、第2コイル220の内周に沿うように配置される。なお、図1に示すように、第1上磁石310は、第1コイル210よりも上方など磁束が影響し合う場所に配置され、第1下磁石320は、第2コイル220よりも下方など磁束が影響し合う場所に配置されれば良い。そして、第1上磁石310は、下方向に着磁され、第1下磁石320は、上方向に着磁されれば良い。
ヨーク330は、第1上磁石310及び第1下磁石320の上下などに設置して、第1上磁石310及び第1下磁石320の配置を確保しても良い。なお、第1上磁石310と第1下磁石320の間においては、第2可動子400を配置するための凹部390を設け、さらに第2可動子400を内部空間に通すための間隙380を空ける。
第1シャフト340は、上下振動を他へ伝達するための非磁性の軸体であり、第1上磁石310及び第1下磁石320の輪の中心を軸方向に延びる。第1シャフト340は、少なくとも第1可動子300の中心に1本通せば良い。
支持板350は、第1シャフト340と第1上磁石310とを繋ぐ円形の板材と、第1シャフト340と第1下磁石320とを繋ぐ円形の板材である。支持板350を介して、第1上磁石310及び第1下磁石320が第1シャフト340に連設される。支持板350により内部空間の上下が塞がれるので、支持板350には内部空間に通された第2可動子400の軸を上下に通すための貫通孔360も空けられる。
図4に示すように、第2可動子400は、第2上磁石410、第2下磁石420、第2シャフト430、及び支持材440等を有し、固定子200の内側において上下に振動可動に設置される。
第2上磁石410は、輪を水平にしたリング状の磁性体(永久磁石など)であり、第1コイル210の内周に沿うように配置される。第2下磁石420も、輪を水平にしたリング状の磁性体(永久磁石など)であり、第2コイル220の内周に沿うように配置される。なお、図1に示すように、第2上磁石410は、第1コイル210よりも下方など磁束が影響し合う場所に配置され、第2下磁石420は、第2コイル220よりも上方など磁束が影響し合う場所に配置されれば良い。そして、第2上磁石410は、外方向に着磁され、第2下磁石420は、内方向に着磁されれば良い。なお、第2上磁石410と第2下磁石420とは、上下に接していても良い。
第2シャフト430は、上下振動を他へ伝達するための非磁性の軸体であり、第1上磁石310及び第1下磁石320の内側において軸方向に延びる。図1に示すように、中心には第1可動子300の第1シャフト340が延びているので、中心は空隙部450とし、中心からずれた位置に延ばせば良い。
支持材440は、第2シャフト430と第2上磁石410及び第2下磁石420とを繋ぐ板材である。支持材440を介して、第2上磁石410及び第2下磁石420が第2シャフト430に連設される。
図1に示すように、第2上磁石410及び第2下磁石420は、第1可動子300の凹部390に収まるように配置され、支持材440が間隙380を通って第1可動子300の内部空間に至る。第2シャフト430は、第1可動子300の内部空間から貫通孔360を通って上下に出ることとなる。
固定子200、第1可動子300及び第2可動子400は、お互いに固着されていないので、第1可動子300と第2可動子400とは、それぞれ独立に振動させることが可能である。ただし、第1可動子300については、バネ500の強さにも依るが、固定子200内の上面又は下面が固定子200の内面に接触するまで、具体的にはヨーク330が支持枠240に当たるまでの範囲で可動する。第2可動子400については、バネ500aの強さにも依るが、第1可動子300内の上面又は下面が第1可動子300の内面に接触するまで、具体的には支持材440がヨーク330又は支持板350に当たるまでの範囲で可動する。第1可動子300と第2可動子400とは、お互いに振動を阻害しないように配置される。
次に、本発明であるリニア振動アクチュエータの動作について説明する。図5は、リニア振動アクチュエータの固定子に印加する単相電圧の波形を示す図である。図6は、リニア振動アクチュエータに単相電圧を印加したときの可動子の動作(上移動)を示す図である。図7は、リニア振動アクチュエータに単相電圧を印加したときの可動子の動作(下移動)を示す図である。図8は、リニア振動アクチュエータの固定子に印加する二相電圧の波形を示す図である。図9は、リニア振動アクチュエータに二相電圧を印加したときの可動子の動作(上移動)を示す図である。図10は、リニア振動アクチュエータに二相電圧を印加したときの可動子の動作(下移動)を示す図である。
第1例として、第1コイル210に図5(a)に示すような正弦波電圧を印加し、第2コイル220に図5(b)に示すような正弦波電圧を印加する。すなわち、第1コイル210と第2コイル220にそれぞれ同相かつ同振幅の正弦波電流を励磁する。
なお、図6及び図7(図9及び図10も同様)に示すように、第1可動子300の第1上磁石310には磁束610が発生し、第1可動子300の第1下磁石320には磁束620が発生し、第2可動子400の第2上磁石410及び第2下磁石420には磁束630が発生するように、各磁石が配置されるものとする。
図6に示すように、第1コイル210及び第2コイル220に手前側から奥側に向かって電流が流れると、第1コイル210及び第2コイル220の周りに磁束600が生じる。そうすると、第1可動子300の第1上磁石310と、固定子200の第1コイル210及び第2コイル220の電流とで磁束の強め合いが起こり、第1可動子300の第1下磁石320と、固定子200の第1コイル210及び第2コイル220の電流とで磁束の弱め合いが起こる。その結果、第1可動子300に対して上方への推力が発生する。
なお、第2可動子400の第2上磁石410及び第2下磁石420に関しては、第1コイル210及び第2コイル220の電流による磁束が通過しないため、磁束の強め合い又は弱め合いは起こらない。そのため、第2可動子400に対して推力は発生しない。
逆に、図7に示すように、第1コイル210及び第2コイル220に奥側から手前側に向かって電流が流れると、第1コイル210及び第2コイル220の周りに磁束600aが生じる。そうすると、第1可動子300の第1上磁石310と、固定子200の第1コイル210及び第2コイル220の電流とで磁束の弱め合いが起こり、第1可動子300の第1下磁石320と、固定子200の第1コイル210及び第2コイル220の電流とで磁束の強め合いが起こる。その結果、第1可動子300に対して下方への推力が発生する。
交流電流によりこれを繰り返すことで、第1可動子300は上下に往復運動し、第2可動子400は動作しないこととなる。すなわち、第1可動子300のみを軸方向に振動させることができる。
第2例として、第1コイル210に図8(a)に示すような正弦波電圧を印加し、第2コイル220に図8(b)に示すような正弦波電圧を印加する。すなわち、第1コイル210と第2コイル220にそれぞれ逆相かつ同振幅の正弦波電流を励磁する。
図9に示すように、第1コイル210に手前側から奥側に向かって電流が流れると、第1コイル210の周りに磁束600bが生じ、第2コイル220に奥側から手前側に向かって電流が流れると、第2コイル220の周りに磁束600cが生じる。
そうすると、第2可動子400の第2上磁石410及び第2下磁石420と、固定子200の第1コイル210の電流とで磁束の弱め合いが起こり、第2可動子400の第2上磁石410及び第2下磁石420と、固定子200の第2コイル220の電流とで磁束の強め合いが起こる。その結果、第2可動子400に対して上方への推力が発生する。
なお、第1可動子300の第1上磁石310と、固定子200の第1コイル210の電流とで磁束の強め合いが起こり、第1可動子300の第1下磁石320と、固定子200の第2コイル220の電流とで磁束の強め合いが起こるが、結果として、第1可動子300に対して推力は発生しない。
逆に、図10に示すように、第1コイル210に奥側から手前側に向かって電流が流れると、第1コイル210の周りに磁束600bが生じ、第2コイル220に手前側から奥側に向かって電流が流れると、第2コイル220の周りに磁束600cが生じる。
そうすると、第2可動子400の第2上磁石410及び第2下磁石420と、固定子200の第1コイル210の電流とで磁束の強め合いが起こり、第2可動子400の第2上磁石410及び第2下磁石420と、固定子200の第2コイル220の電流とで磁束の弱め合いが起こる。その結果、第2可動子400に対して下方への推力が発生する。
交流電流によりこれを繰り返すことで、第2可動子400は上下に往復運動し、第1可動子300は動作しないこととなる。すなわち、第2可動子400のみを軸方向に振動させることができる。
なお、第1コイル210と第2コイル220にそれぞれ同相の正弦波と逆相の正弦波を重畳させた電圧が印加されると、第1可動子300及び第2可動子400が軸方向へ同時に振動する。
次に、本発明であるリニア振動アクチュエータの振動特性について説明する。図11は、リニア振動アクチュエータに単相電圧を印加したときの電流特性と位置特性を示すグラフである。図12は、リニア振動アクチュエータに二相電圧を印加したときの電流特性と位置特性を示すグラフである。図13は、リニア振動アクチュエータに重畳電圧を印加したときの電流特性と位置特性を示すグラフである。図14は、リニア振動アクチュエータの振動特性を示すグラフである。
第1コイル210は、巻数120、抵抗1.4Ωとする。第2コイル220も、巻数120、抵抗1.4Ωとする。第1可動子300は、質量319g、粘性減衰係数10Ns/m、ばね定数69.5kN/m、摩擦力0.4Nとする。第2可動子400は、質量100g、粘性減衰係数10Ns/m、ばね定数61.6kN/m(自然長0.7mm)、摩擦力0.4Nとする。
第1例として、電圧3V、周波数100Hzの単相電圧を印加する。図11(a)に示すように、縦軸を電流(A)、横軸を時間(s)としたとき、第1コイル210と第2コイル220の電流特性は、同相の波形となる。
図11(b)に示すように、縦軸を位置(mm)、横軸を時間(s)としたとき、第1可動子300と第2可動子400の位置特性としては、第1可動子300が上下に振動し、第2可動子400が振動しない。
第2例として、電圧3V、周波数180Hzの二相電圧を印加する。図12(a)に示すように、縦軸を電流(A)、横軸を時間(s)としたとき、第1コイル210と第2コイル220の電流特性は、逆相の波形となる。
図12(b)に示すように、縦軸を位置(mm)、横軸を時間(s)としたとき、第1可動子300と第2可動子400の位置特性としては、第1可動子300が振動せず、第2可動子400が上下に振動する。
第3例として、電圧3V、周波数100Hzの単相電圧と、電圧3V、周波数180Hzの二相電圧とを重畳させて印加する。第1コイル210と第2コイル220の電流特性は、図13(a)に示すような波形となる。図13(b)に示すように、第1可動子300と第2可動子400の位置特性としては、第1可動子300と第2可動子400が異なる振幅及び周期で上下に振動する。
図14に示すように、縦軸を位置(mm)、横軸を周波数(Hz)としたとき、本実施例におけるリニア振動アクチュエータ100の振動特性としては、100Hzで第1可動子300の振幅が大きくなり、180Hzで第2可動子400の振幅が大きくなる。すなわち、100Hzと180Hzの駆動周波数で、第1可動子300の振動特性と、第2可動子400の振動特性を利用することができる。
例えば、重い第1可動子300は、低い周波数でゆっくり振動させ、軽い第2可動子400は、高い周波数で高速に振動させることが可能となる。その際、第1可動子300を支えるバネ500のバネ定数、及び第2可動子400を支えるバネ500aのバネ定数を適切に設定すれば良い。
このように、2つの可動体を独立に駆動させることで、広周波数域の振動を生成することができる。大きく異なる複数の振動特性を同時に利用することで、複数の周波数を持つ振動を高効率に生成することができる。
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。例えば、第1コイル210と第2コイル220に流す電流の位相をずらして、第1可動子300と第2可動子400を同時に振動させることが考えられる。また、三相交流を印加する方法が考えられる。
本発明では、固定子200の内側に第1可動子300と第2可動子400を配置したが、固定子200の外側に第1可動子300と第2可動子400を配置したり、固定子200の内側に第1可動子300を配置して固定子200の外側に第2可動子400を配置したりするような形態も考えられる。
本発明は、電動歯ブラシ等に利用することにより、汚れや磨き方に応じて駆動周波数を切り替えて効率的に歯を磨く等、デバイスの多機能化が期待される。また、アクティブ制振装置に適用することにより、複雑な振動に対する高効率な制振が期待される。
100:リニア振動アクチュエータ
200:固定子
210:第1コイル
220:第2コイル
230:ヨーク
240:支持枠
250,250a:リニアベアリング
260:空間
300:第1可動子
310:第1上磁石
320:第1下磁石
330:ヨーク
340:第1シャフト
350:支持板
360:貫通孔
370:押さえ
380:間隙
390:凹部
400:第2可動子
410:第2上磁石
420:第2下磁石
430:第2シャフト
440:支持材
450:空隙部
460:押さえ
500,500a:バネ
600,600a,600b,600c:磁束
610,620,630:磁束

Claims (4)

  1. 第1コイル及び前記第1コイルと並置された第2コイルを有する固定子と、
    前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ同相となる単相交流電圧が印加されたときに、前記第1コイルにより磁束の強め合い(又は弱め合い)が生じるように配置された第1上磁石、及び前記第2コイルにより磁束の弱め合い(又は強め合い)が生じるように配置された第1下磁石を有する第1可動子と、
    前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ逆相となる二相交流電圧が印加されたときに、前記第1コイルにより磁束の強め合い(又は弱め合い)が生じるように配置された第2上磁石、及び前記第2コイルにより磁束の弱め合い(又は強め合い)が生じるように配置された第2下磁石を有する第2可動子と、を備え、
    前記第1可動子は、単相交流電圧で振幅が大きくなる周波数で振動させ、前記第2可動子は、二相交流電圧で振幅が大きくなる周波数で振動させる、
    ことを特徴とするリニア振動アクチュエータ。
  2. 前記第1可動子は、前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ逆相となる二相交流電圧が印加されたときに、振動しないように前記第1上磁石及び前記第1下磁石が配置され、
    前記第2可動子は、前記固定子の前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ同相となる単相交流電圧が印加されたときに、振動しないように前記第2上磁石及び前記第2下磁石が配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリニア振動アクチュエータ。
  3. 前記第1可動子及び前記第2可動子は、振動方向に延びるシャフトの位置がバネにより前記固定子に対して保持され、
    前記第1可動子と前記第2可動子とは、お互いに振動を阻害しないように配置される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のリニア振動アクチュエータ。
  4. 前記第1可動子及び前記第2可動子は、前記第1コイルと前記第2コイルにそれぞれ同相交流電圧と二相交流電圧を重畳させた電圧が印加されたときに軸方向へ同時に振動する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載のリニア振動アクチュエータ。
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