JP2018121420A - シールド構造を備えたモータ装置 - Google Patents

シールド構造を備えたモータ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モータ装置の内部で発生した空間を伝達する電磁ノイズを良好に抑制してEMC性能を向上させることができ、しかも、このモータ装置を容易に組み立てることができるシールド機能を備えたモータ装置を提供すること。【解決手段】シールド機能を備えたモータ装置は、モータケース12に収容され、回転軸15を備えるロータを有するモータ本体11と、前記回転軸15の回転を減速するための減速機構部20と、外部電源に接続されるコネクタ部30と、前記コネクタ部30に接続され、モータ本体11に給電するための給電手段17、17aと、前記減速機構部20、前記コネクタ部30及び前記給電手段17、17aを収容し、前記モータケース12に結合されているハウジング50と、を有し、前記ハウジング50は、金属部材で一体に形成されていることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、良好なEMC(electromagnetic compatibility)性能の向上効果を奏することができる、減速ギヤ部及びコネクタ部を備えるシールド構造を備えたモータ装置に関する。
車両には、例えばワイパ、パワーウィンド、パワーシート、電動パワーステアリング、サンルーフ、デュアルクラッチトランスミッション、ウィンドウォッシャ液ポンプ、電動オイルポンプ、電動パワーステアリング等、多くのモータ装置が用いられている。これらのモータ装置は、減速ギヤを介して直流モータによって駆動されている。直流モータには、ブラシ付モータと、ブラシレスモータとが知られている。ブラシ付モータは、特に起動性が良く、起動時のトルクが大きいことから、ワイパ、パワーウィンド、パワーシート、サンルーフ等に多く使用されている。ブラシレスモータは、耐久性が良く、静かで低振動であることから、デュアルクラッチトランスミッション、ウィンドウォッシャ液ポンプ、電動オイルポンプ、電動パワーステアリング等に多く使用されている。
これらのモータ装置は、電磁ノイズの発生源となっている。すなわち、ブラシ付モータでは、ブラシとコンミテータとによりロータのアーマチャに流れる電流の方向を制御しているので、この部分で大きな電磁ノイズが発生する。また、ブラシレスモータでは、制御回路によってステータコアの巻線に流れる電流を制御しているため、ステータコア、巻線及び制御回路の部分で大きな電磁ノイズが発生する。これらの電磁ノイズは、発生周波数が低周波領域からGHz領域にまでにわたっており、いわゆるスマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット端末、カーナビゲーションシステム、AMラジオ、FMラジオ等の各種電子機器に悪影響を及ぼすことがある。そのため、モータ装置から発生する電磁ノイズの強度には各種の規制が行われており、モータ装置には様々な電磁ノイズ抑制手段、すなわちEMC性能の向上手段が設けられている。近年では車両通信や車両の自動運転やスマートキーへの対応するため、より高周波数の帯域におけるEMC対策が求められてきている。
例えば、特許文献1(特開2007−202255号公報)には、底面を有する一端が開口された略円筒状形状のエンドブラケット部材と、前記エンドブラケット部材の前記一端開口部を覆う底面部と、を有するハウジング内にブラシ付モータの回動軸部材を回転可能に保持したモータにおいて、前記エンドブラケット部材の周壁部の内側にコネクタ部形成部分を形成するとともに、EMC性能の向上手段としてのチョークコイル及びノイズキラーコンデンサを設けた例が示されている。
また、特許文献2(特開2008−271701号公報)には、本体の外周に形成した切り欠き部から駆動基板の一部を露出させたモータにおいて、ケーシング本体の底部開口に取り付けられる底部蓋に、シールドケース底部とシールドケース側面部を形成し、シールドケース側面部とケーシング本体の外周との間に形成される開口をシールドケース天井部で覆って磁気シールドすることによりEMC性能を向上させた例が示されている。
特開2007−202255号公報 特開2008−271701号公報
特許文献1に開示されているモータによれば、チョークコイル及びノイズキラーコンデンサによってブラシに給電する配線で発生した電磁ノイズを低減することはできるが、全ての周波数帯域の電磁ノイズを抑制することは困難である。また、コネクタ部が設けられているエンドブラケットは樹脂製であるため、モータ装置の内部で発生した空間を伝達する電磁ノイズがこの部分から外部へ漏出してしまう。
一方、特許文献2に開示されているモータによれば、金属製のケーシングによりシールドされた部分においては電磁ノイズを遮蔽することができるが、コネクタ部は金属製の部材で覆われていないため、コネクタ部の金属製端子から発生する電磁ノイズを抑制することはできない。
なお、特許文献2に開示されているモータは、減速ギヤを備えていない小型のモータに関するものであって、このような小型のモータに対しては、筐体を金属化してシールドするという構成を採用することは容易である。しかしながら、筐体を金属化してシールドするという構成を減速ギヤ及びコネクタ部を一体に備えている車両用のモータ装置に対してそのまま適用することは、減速ギヤ部のサイズがモータのサイズに比して大きいことや外形が複雑であるために組み立てに手間がかかるようになるので、直ちには採用し難い。そのため、減速ギヤ及びコネクタ部を一体に備えている車両用のモータ装置に対するEMC性能の向上には、モータ自体のハウジング以外の部位におけるシールドが必要となる。
本発明は、従来技術の前記のような課題を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明は、車両用のモータ等、コネクタ部を有するとともに減速ギヤを一体に備えているモータ装置に対し、モータ装置の内部で発生した空間を伝達する電磁ノイズを良好に抑制してEMC性能を向上させることができ、しかも、このモータ装置を容易に組み立てることができるシールド機能を備えたモータ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、
モータケースに収容され、回転軸を備えるロータを有するモータ本体と、
前記回転軸の回転を減速するための減速機構部と、
電源に接続されるコネクタ部と、
前記コネクタ部に接続され、モータ本体に給電するための給電手段と、
前記減速機構部、前記コネクタ部及び前記給電手段を収容し、前記モータケースに結合されているハウジングと、
を有するシールド機能を備えたモータ装置において、
前記ハウジングは金属部材で一体に形成されていることを特徴とする。
本発明の第1の態様のシールド機能を備えたモータ装置においては、前記減速機構部、前記コネクタ部及び前記給電手段は、金属部材で一体に形成されているハウジングに収容されている。電磁ノイズの発生源である給電手段及びコネクタ部は、金属部材で一体に形成されているハウジングに収容されているため、本発明の第1の態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、モータ装置内で発生した電磁ノイズは外部に漏れ難くなり、EMC特性に優れたシールド機能を備えたモータ装置が得られる。
しかも、本発明の第1の態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、減速機構部、給電手段、及びコネクタ部を収容しているハウジングは、金属部材で一体に形成されているため、ハウジングを例えばアルミニウムないしアルミニウム合金等を用いたダイキャスト法によって製造することができるため、ハウジングの製造が容易となると共に、組立工数も低減できる。
また、本発明の第2の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第1の態様のシールド機能を備えたモータ装置において、前記給電手段及び前記コネクタ部は樹脂部材で一体に形成されていることを特徴とする。
かかる態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、給電手段及び前記コネクタ部は、樹脂部材で一体に形成されており、例えば樹脂材料によるインサート成形によって一体に形成することができるため、製造が容易となると共に、組立工数も低減できる。
また、本発明の第3の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第1又は第2の態様のシールド機能を備えたモータ装置において、前記ハウジングは、前記コネクタ部を収容する有底箱状のコネクタ収容部を有していることを特徴とする。
かかる態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、有底箱状のコネクタ収容部により電磁ノイズの発生源であるコネクタ部を確実に収容することができるため、コネクタ部で発生した電磁ノイズは外部に漏れ難くなり、さらにEMC特性に優れたシールド機能を備えたモータ装置が得られる。
また、本発明の第4の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第3の態様のシールド機能を備えたモータ装置において、前記コネクタ収容部の側壁は少なくとも前記コネクタ部の端子が覆われる高さを有することを特徴とする。
かかる態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、コネクタ部の端子の周囲をコネクタ収容部の側壁により確実に覆うことができるため、コネクタ部の端子で発生した電磁ノイズはより外部に漏れ難くなり、さらにEMC特性に優れたシールド機能を備えたモータ装置が得られる。
また、本発明の第5の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第3又は第4の態様のシールド機能を備えたモータ装置において、前記コネクタ部の底部には前記コネクタ収容部の底部に当接する突起が設けられていることを特徴とする。
コネクタ部に外部コネクタを挿入する際には、コネクタ部の底部とコネクタ収容部の底部との間に隙間がある場合、コネクタ部が外部コネクタの挿入方向に押されることにより、コネクタ部と給電手段との間の接続部に応力がかかり、この接続部に亀裂が生じる等の劣化が生じる恐れがある。本発明の第5の態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、コネクタ部の底部の突起がコネクタ収容部の底部に当接することにより、接続部に応力がかかることがなく、この部分に劣化を生じることがない。
また、本発明の第6の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第3の態様のシールド機能を備えたモータ装置において、
前記ハウジングは、さらに前記減速機構部を収容する有底箱状の減速機構部収容部と、前記給電手段を収容する有底箱状の給電手段収容部と、を有し、
前記給電手段収容部は、底部が前記減速機構部収容部の側壁に一体に結合され、
前記コネクタ収容部の底部又は外側壁の一部が前記給電手段収容部の側壁と兼用されて前記給電手段収容部と一体に結合され、
前記回転軸は、前記給電手段収容部の底部及び前記減速機構部収容部の側壁の一体に結合された部分を貫通して前記減速機構部に延在され、
前記給電手段収容部の開口部は、前記モータケースによって閉鎖されていることを特徴とする。
本発明の第6の態様のシールド機能を備えたモータ部材においては、モータ本体のモータケースの開口側がフランジを介して給電手段収容部の開口部を閉鎖するように設けられている。モータケースは例えば鉄等の磁性材料で形成されている。また、給電手段収容部は金属であり導電性を有する。また、モータ本体の開口部側に位置する給電手段は、給電手段収容部と、モータケースによって形成される密閉空間に収容されている。そのため、本発明の第6の態様のシールド機能を備えたモータ部材においては、給電手段の周囲は、給電手段収容部とモータケースとによってシールドされている状態となっている。したがって、本発明の第6の態様のシールド機能を備えたモータ部材によれば、電磁ノイズの発生源である給電手段がシールドされることにより、モータ部材内で発生した電磁ノイズは外部に漏れ難くなり、さらにEMC特性に優れたシールド機能を備えたモータ部材が得られる。
また、本発明の第7の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第1〜第6のいずれかの態様のシールド機能を備えたモータ装置において、前記コネクタ収容部は着脱可能に形成されていることを特徴とする。
かかる態様のシールド機能を備えたモータ部材によれば、ハウジングを例えばアルミニウムないしアルミニウム合金等を用いたダイキャスト法によって製造する際に、金型の自由度を向上することができる。しかも、コネクタ収容部を取り外した状態で給電手段及びコネクタ部を組み付けることができるので、給電手段及びコネクタ部が一体に形成されていても、組み立てが容易となる。
また、本発明の第8の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第1〜第7のいずれかの態様のシールド機能を備えたモータ装置において、前記給電手段は、前記ロータに設けられたコンミテータに給電するブラシを含むことを特徴とする。
かかる態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、モータ本体としてブラシ付モータを使用したシールド機能を備えたモータ部材が得られる。
また、本発明の第9の態様のシールド機能を備えたモータ装置は、第1〜第8のいずれかの態様のシールド機能を備えたモータ装置において、前記給電手段は、前記モータ本体のステータコイルに通電するための手段を含むことを特徴とする。
かかる態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、モータ本体として例えばブラシレスモータを使用したモータ部材が得られる。
以上述べたように、本発明のシールド機能を備えたモータ装置によれば、ハウジングの製造が容易となるとともに、モータ装置内で発生した電磁ノイズは外部に漏れ難くなり、EMC特性に優れたシールド機能を備えたモータ装置が得られる。
実施形態1のモータ装置の正面図である。 実施形態1のモータ装置の正面側斜視図である。 実施形態1のモータ装置の背面側斜視図である。 実施形態1のモータ装置の分解斜視図である。 実施形態1のモータ装置の内部構造を示す縦断面図である。 変形例1のモータ装置の内部構造を示す縦断面図である。 変形例2のモータ装置の正面図である。 変形例3のモータ装置の正面図である。 実施形態2のモータ装置の分解斜視図である。 実施形態2のモータ装置の内部構造を示す縦断面図である。 図11Aは実施形態2の変形例のコネクタカバーを示す拡大斜視図であり、図11Bは同じくコネクタカバーの拡大平面図である。
以下、本発明に係るコネクタ部及び減速ギヤ部を備えるシールド機能を備えたモータ装置について、各種実施形態を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す各種実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例として車両(自動車)のパワーシート駆動用モータ装置を例に取って説明するものであって、本発明をこれらの実施形態に示したものに特定することを意図するものではない。本発明は、車両のパワーシート駆動用モータ装置だけでなく、特許請求の範囲に含まれるその他のコネクタ部及び減速ギヤ部を備えるシールド機能を備えたモータ装置にも等しく適用し得るものである。
[実施形態1]
図1〜図5を用いて、本発明の実施形態1に係るコネクタ部及び減速ギヤ部を有するシールド機能を備えたモータ装置について説明する。なお、図1は、実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置の正面図であり、図2は同じく正面側斜視図であり、図3は同じく背面側斜視図であり、図4は同じく分解斜視図であり、図5は同じく内部構造を示す縦断面図である。
図1〜図3に示したように、実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aは、車両のパワーシート(図示省略)の駆動用に適合されているものである。このモータ装置10Aは、モータ本体11と、減速機構部20と、コネクタ部30と、ハウジング50と、カバー70とを有している。
モータ本体11は、図5に示したように、正逆転可能なブラシ付直流モータであり、軟質磁性材料からなる実質的に有底円筒状のモータケース12を備えている。このモータケース12は、ステータヨークとしての機能を有しており、モータケース12の内周面には、複数、例えば4個の永久磁石13が固定されており、複数の永久磁石13はモータケース12の周方向に沿って交互に磁極が異なるように配置されて4極のステータ界磁を構成している。モータケース12内には、永久磁石13の内周側に対向して、ロータの一部を構成するアーマチャ14が回転自在に収容されている。アーマチャ14の中心には回転軸15が固定されており、アーマチャ14は回転軸15と共に回転する。回転軸15の軸方向一端部はモータケース12の底部16の軸受に回転自在に支持されている。回転軸15の軸方向他端側は、減速機構部20にまで延在され、その先端にはウォーム22が設けられている。なお、ウォーム22の先端側とモータ本体側はそれぞれ軸受により回転可能に支持されている。
また、回転軸15のアーマチャ14の軸方向他端側にはコンミテータ18(図4参照)が固定されており、コンミテータ18は回転軸15と共に回転する。コンミテータ18はアーマチャ14の磁極に巻回されたアーマチャコイルに電気的に接続されている。ブラシホルダ17は、コンミテータ18の周囲を覆うように配置されており、略環状に形成されている。ブラシホルダ17は内面側に複数のブラシ(図示省略)を備えており、複数のブラシはアーマチャ14のコンミテータ18に摺接可能に当接されることにより、コンミテータ18に給電している。ここで、ブラシホルダ17は、「給電手段」に含まれる。また、ブラシホルダ17には、EMC性能の向上手段としてブラシと電気的に接続されるチョークコイルやノイズキラーコンデンサを設けることが望ましい。
ブラシホルダ17の外周側で、ヘリカルギヤ25の軸心と直行する方向と実質的に平行になる位置で、かつ、ウォーム22が設けられるのと反対側には、後述のように、コネクタ部30がブラシホルダ17と一体に設けられている。コネクタ部30には、モータ本体11の回転を制御するための制御装置(図示省略)に電気的に接続するための外部接続用のプラグ(図示省略)が挿入される。なお、制御装置をハウジング50の内部に収納することも可能であり、この場合、コネクタ部30には電源に加え、必要に応じて、センサ等からの信号線が接続される。コネクタ部30の内部には外部接続用のプラグに接続される端子31が設けられており、この端子31には一端がブラシホルダ17に電気的に接続されている導電部材32の他端が電気的に接続されている。なお、後述のように端子31と導電部材32とは一体的に構成されてもよい。実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aでは、コネクタ部30は外部接続用のプラグが挿入されるプラグ挿入口33の開口方向がモータ本体11の回転軸15の延在方向と実質的に平行で、モータ本体11側を向く方向に設けられている。
減速機構部20は、モータ本体11と連結されてモータ本体11の回転を減速するためのものであり、ここでは第1及び第2の減速機構21a,21bと、ハウジング50と、カバー70とで構成されている。ハウジング50は、例えばアルミニウムないしアルミニウム合金等を用いたダイキャスト法で作製されたものであり、減速機構部収容部51と、給電手段収容部52と、コネクタ収容部53と、を有している。減速機構部収容部51は、有底箱状であり、ヘリカルギヤ25の軸心方向に向けて開口しており、内部に第1及び第2の減速機構21a,21bを収容し、この開口は後述のカバー70によって閉塞されている。また、減速機構部収容部51内には、図4及び図5に示されているように、減速機構部20の一部を構成するウォーム22が回動可能に取り付けられている。
給電手段収容部52は、有底箱状であり、底部が減速機構部収容部51の外側壁に一体に結合されており、モータ本体11側が開口しており、給電手段としてのブラシホルダ17を収容し、この開口は後述のように、モータケース12及びフランジ12aにより閉塞されている。
コネクタ収容部53は、有底箱状であり、外側壁の一部が給電手段収容部52の外側壁と兼用され、給電手段収容部52と一体に結合されている。そして、コネクタ収容部53は、モータ本体11の回転軸15の軸心と実質的に平行な方向で、モータ本体側に開口を有しており、この開口の内部にコネクタ部30を収容しており、後述のように、コネクタ部30は、この開口側から外部接続用のプラグが挿入され、外部電源に接続される。
すなわち、減速機構部収容部51、給電手段収容部52及びコネクタ収容部53は、全て導電性材料で一体に形成された単一の金属部材であり、シールド部材としても機能するものである。なお、ハウジング50は、車両にボディーアースされることにより、接地されている。
第1の減速機構21aは、ウォーム22とウォームホイール23との組み合わせからなる。モータ本体11の回転軸15の他方端側は、ブラシホルダ17の内部を通されて減速機構部20内まで延在され、この回転軸15の他方端側にウォーム22が取り付けられている。ウォームホイール23は、略円板状に形成されており、ウォームホイール23の外周部にウォーム22が噛合している。
第2の減速機構は、ウォームホイール23と一体化された第1のヘリカルギヤ24と、第1のヘリカルギヤ24に噛合する第2のヘリカルギヤ25との組み合わせからなる。第1のヘリカルギヤ24は、中心がピン26によって回転可能に減速機構部収容部51内に取り付けられている。第2のヘリカルギヤ25は、中心に例えばパワーシートの駆動軸(図示省略)が挿入・固定される開口部27を有しており、同じくパワーシートの駆動軸が挿入される減速機構部収容部51の開口54及びカバー70の開口71と同軸となるように配置されている。
これにより、モータ本体11におけるアーマチャ14の回転は、回転軸15、ウォーム22、ウォームホイール23、第1のヘリカルギヤ24を介して第2のヘリカルギヤ25にまで所定の減速比で減速され、第2のヘリカルギヤ25の開口部27に固定されているパワーシートの駆動軸(図示省略)が所定の回転速度で駆動されることになる。
なお、カバー70は、ここでは合成樹脂製であり、減速機構部収容部51との間に第1の減速機構21a及び第2の減速機構21bが配置された状態で、複数のスクリュ72によって有底箱状の減速機構部収容部51の開口端を覆うように固定されている。
また、ブラシホルダ17とコネクタ部30とは、モータ本体11側に配置された薄板状の合成樹脂製ブリッジ部34によって一体に結合されている。そして、ブラシホルダ17とコネクタ部30の端子31との間を電気的に接続する導電部材32もこのブリッジ部34に例えばインサート成形により一体に形成されている。導電部材32は、例えば銅板で成形されたバスバーであり、導電部材32のブラシホルダ17側の端部はブラシに電気的に接続されており、導電部材32のコネクタ部30側の端部には端子31が導電部材32と一体に成形されている。端子31は導電部材32から、モータ本体の軸方向に実質的に平行にコネクタ収容部53の開口側に向けて略垂直方向に立ち上げられている。コネクタ部30は有底箱状で、底部は略矩形となるように形成されており、導電部材32は、ブリッジ部34と、コネクタ部30の側壁の給電手段収容部52側の部分と、コネクタ部30の底部において成形樹脂に埋め込まれている。そして、端子31はコネクタ部の側壁の内側において、コネクタ収容部53の開口側へ向けて、コネクタ部30の底部の成形樹脂からコネクタ部30の底部と略垂直に突出している。コネクタ部30の側壁のコネクタ部30の底部からコネクタ部30の開口までの距離は、コネクタ部30の底部から端子31の先端までの距離よりも、所定の寸法だけ長くなるように設定されている。すなわち、端子31はコネクタ部30の側壁に覆われるように、側壁の内部において底部から開口側へ立ち上げられている。
コネクタ部30が収納されるコネクタ収容部53は、コネクタ部30の形状に対応するように、底部が略矩形の有底箱状の形状をしており、開口側からコネクタ部30が挿入されることにより、コネクタ部30が収容される。コネクタ部30がコネクタ収容部53に収容された状態では、コネクタ部30の側壁の一部は、所定長さだけコネクタ収容部53の開口側へ突出している。これにより、コネクタ部30へ外部接続用のプラグを挿入する作業をやり易くなる。
また、コネクタ部30がコネクタ収容部53に収容された状態では、コネクタ収容部53の側壁のコネクタ収容部53底部からコネクタ収容部53開口までの距離は、コネクタ収容部53底部から端子31の先端までの距離よりも所定の寸法だけ長くなるように設定されている。これにより、端子31は、導電金属製のコネクタ収容部53の側壁により覆われる状態となるため、端子31において発生する電磁ノイズを遮蔽することができる。
コネクタ収容部53にコネクタ部30が収容された状態でコネクタ収容部53の底部とコネクタ部30の底部との間に隙間があると、コネクタ部30に外部接続用のプラグを挿入する際に、ブリッジ部34とコネクタ部30との接続部周辺において、コネクタ部30の底部がコネクタ収容部53に近づく方向の応力が発生し、この応力によりブリッジ部34とコネクタ部30との接続部周辺に亀裂が生じる等の劣化が生じる恐れがある。そこで、コネクタ部30の底部の外側(コネクタ収容部53に面する側)には、複数のコネクタ部突起35が設けられており、このコネクタ部突起35がコネクタ収容部53の底部の内面側に当接するように構成されていることにより、コネクタ部30に外部接続用のプラグを挿入する際にブリッジ部34とコネクタ部30との接続部周辺に応力が発生することを解消することができる。
ブラシホルダ17、コネクタ部30及びブリッジ部34は、合成樹脂材料を用いて例えば射出成形により全て単一の部材として成形されているため、容易に成形することができる。これにより、ブラシホルダ17、コネクタ部30及びブリッジ部34が一体化されているため、給電手段収容部52及びコネクタ収容部53の開口側から、それぞれブラシホルダ17及びコネクタ部30を挿入することによって組み立てることができるので、組み立てが容易となり、組立工数も低減できる。
次に、本発明の実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aの作用及び効果について説明する。
コネクタ部30の端子31に、モータ本体11の回転を制御するための制御装置(図示省略)に電気的に接続するための外部接続用のプラグ(図示省略)が挿入されると、コネクタ部30の端子31には、モータ本体11の回転軸15を所定の方向に回転させるときには正方向の電流が、モータ本体11の回転軸15を所定の方向と逆方向に回転させるときには逆方向の電流が制御装置から供給される。また、制御装置がパルス幅変調(PWM)制御を行うものであるときには、制御装置は、モータ本体11の回転軸15の回転速度に応じたデューティーの駆動電圧を端子31に供給する。すなわち、制御装置は、モータ本体11の回転軸15の回転速度を早くするときには駆動電圧のデューティーを大きくし、モータ本体11の回転軸15の回転速度を遅くするときには駆動電圧のデューティーを小さくする。
端子31に入力された電流は、ブリッジ部34の導電部材32を通じて給電手段であるブラシホルダ17に備えられたブラシによってモータ本体11のコンミテータ18に給電される。コンミテータ18はアーマチャ14の磁極に巻回されたアーマチャコイルに電気的に接続されているので、コンミテータ18に電流が供給されると、アーマチャコイルに電流が流れ、アーマチャ14の磁極が励磁される。アーマチャ14の磁極はステータ界磁と磁気的に吸引・反発することにより、アーマチャ14が回転する。アーマチャ14の回転は、回転軸15を介してウォーム22に伝わり、さらにウォーム22に噛合しているウォームホイール23に伝達されることにより、所定の減速比で減速される。さらに、ウォームホイール23は、ウォームホイール23と同軸に形成されているヘリカルギヤ24を介して、ヘリカルギヤ24と噛合しているヘリカルギヤ25に伝達されることにより、所定の減速比で減速され、この減速された回転はヘリカルギヤ25の開口部27に挿入・固定されているパワーシートの駆動軸に伝達される。このパワーシートの駆動軸に伝達された回転により、パワーシートが駆動される。
給電手段であるブラシホルダ17に備えられたブラシによってモータ本体11のコンミテータ18に給電される際には、ブラシがコンミテータ18に摺接しているために、大きな電磁ノイズが発生する。ブラシホルダ17に、EMC性能の向上手段としてチョークコイルやノイズキラーコンデンサがブラシと電気的に接続されて設けられている場合には、ある程度は電磁ノイズの発生を低減することができるが、全ての周波数帯域の電磁ノイズを抑制できるものではない。
実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aでは、電磁ノイズの発生源である給電手段としてのブラシホルダ17は、導電性金属製のハウジング50の給電手段収容部52と磁性材料製のモータケース12及びフランジ12aとにより収納されているため、ブラシホルダ17において発生する電磁ノイズはシールドされている。また、モータ本体11のモータケース12は、開口側にモータケース12と同部材で外方に延在するフランジ12aが形成され、このフランジ12aは複数のスクリュ19によって給電手段収容部52の開口部分を覆うように取り付けられている。これにより、導電性材料製のハウジング50は、減速機構部収容部51によって減速機構部20の一方の面側を覆うとともに、給電手段収容部52によって給電手段としてのブラシホルダ17の外周側を覆い、コネクタ収容部53でコネクタ部の外周側を覆っていることになる。そして、上述のように、給電手段収容部52の開口端は、モータ本体11のモータケース12とそのフランジ部12aによって覆われているため、電磁ノイズの発生源である給電手段としてのブラシホルダ17が配置されているモータ本体11の内部空間の周囲は、導電性部材で覆われてシールドされている状態となっている。
電磁ノイズの発生源である給電手段としてのブラシホルダ17は、導電金属製、例えばアルミニウムないしアルミニウム合金製のハウジング50の給電手段収容部52と、磁性材料、例えば鉄製のモータケース12及びフランジ12aとによってシールドされている。ここで、ハウジング50は減速機構収容部51と給電手段収容部52とコネクタ収容部53とが一体成形された大きな容積を持つ部材であるため、大きなコンデンサのような役割を果たし、静電容量を大きくすることができる。さらに、モータケース12も導電性を有するために、さらに静電容量を大きくすることができる。このために、本発明の実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aのハウジング50を用いると、電磁ノイズの吸収能力が高く、EMC性能が高い。
コネクタ部30の端子31からも電磁ノイズが発生するが、端子31は有底箱状で、底部が略矩形状のコネクタ収容部53により覆われているので、この電磁ノイズはシールドされている。しかも、コネクタ部30の側壁のコネクタ部30の底部からコネクタ部30の開口までの距離は、コネクタ部30の底部から端子31の先端までの距離よりも、所定の寸法だけ長くなるように設定されている。すなわち、端子31はコネクタ部30の側壁に覆われるように、側壁の内部において底部から開口側へ立ち上げられているため、EMC性能をより向上することができる。
しかも、ハウジング50は、減速機構収容部51と給電手段収容部52とコネクタ収容部53とが一体成形されているので、ダイキャスト成形等により成形する際に金型が1つですむので、製造が容易である。また、ハウジング50が一体成形されていると、部品点数が少なくなるので、組立が容易になり、組立工数も低減できる。さらに、ブラシホルダ17とコネクタ部30とブリッジ部34とは、合成樹脂材料を用いて例えば射出成形により一体成形されているため、容易に成形することができると共に、部品点数を少なくすることができる。これにより、給電手段収容部52及びコネクタ収容部53の開口側から、それぞれブラシホルダ17及びコネクタ部30を挿入することによって組み立てることができるので、組み立てが容易となり、部品点数が少なくなり、組立工数も低減できる。
これにより、実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aによれば、モータ本体11の内部空間は実質的に全方向が電磁シールドされている状態となっているので、モータ本体11の内部で発生した空間を伝播する電磁ノイズも効果的に抑制することができ、EMC性能が非常に良好となる。加えて、減速機構部収容部51、給電手段収容部52及びコネクタ収容部53は、全て導電性材料で一体に形成されているため、製造が容易となる。
[変形例1]
実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aは、モータ本体11としてブラシ付モータを用いた例を示したが、ブラシレスモータも使用することができる。このようなブラシレスモータを使用した実施形態1の変形例を図6を用いて説明する。なお、図6は実施形態1の変形例のシールド機能を備えたモータ装置の縦断面図であり、図6においては図1〜図5に示した実施形態1のモータ装置10Aと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
この変形例のシールド機能を備えたモータ装置10Bが実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aと構成が相違する点は、モータ本体11aがブラシレスモータである点である。そのため、変形例のシールド機能を備えたモータ装置10Bにおけるモータ本体11aは、実施形態1のモータ本体11が備えているモータケース12の内側に取り付けられた永久磁石13、アーマチャ14及びコンミテータ18、コンミテータ18に摺動するブラシを備えるブラシホルダ17を有していない。その代わりに、変形例のモータ本体11aは、回転軸15に例えば4極の永久磁石を外周面に有するロータ14aが設けられ、モータケース12の内側には内周側に複数の磁極を有するステータコア13aが設けられ、ステータコア13aの各磁極にはステータコイルが巻回されており、さらに、ステータコイルに通電するための制御回路17aが設けられている。制御回路17aはモータ装置10Aのブラシホルダ17が設けられていた部分に配置されている。そして、制御回路17aは「給電手段」に含まれる。
制御回路17aは、ブリッジ部34の導電部材32を介してコネクタ部30の端子31に電気的に接続されており、端子31から電源を供給さている。制御回路の出力電流は導電部材32aを介してステータコア13aの磁極に例えば集中巻されたステータコイルに給電される。ロータ14aの永久磁石の軸方向端面に対向するように、位置検出手段としてのホール素子が回路基板に固定されている。なお、位置検出手段としてはホール素子に限らず、例えばホールIC、磁気抵抗素子、MRセンサ等、どのような磁気検出素子を用いてもよい。制御回路17aは位置検出手段によって検出されたロータ14aの永久磁石による界磁の位置に応じて、ステータコア13aの各磁極のステータコイルを励磁する位相を切り替える。ステータコア13aの磁極は、例えば3相6極からなり、制御回路17aには例えば3相ブリッジ回路を構成する6個の電界効果トランジスタ(以下、FETという。)等のパワー素子(図示省略)が実装されており、制御回路17aは3相ブリッジ回路によりステータコア13aの各磁極のステータコイルの通電を制御することにより、ロータ14aの回転方向及び回転速度を制御している。
このような構成の変形例のシールド機能を備えたモータ装置10Bにおいては、ブラシ及びコンミテータが存在しないため、ブラシ付モータのような大きな電磁ノイズは生じ難いが、制御回路17aにおいてはパワー素子によるスイッチング制御を行っているため、スイッチングノイズに起因する電磁ノイズが発生する。電磁ノイズの発生源である給電手段としての制御回路17aは実施形態1のブラシ付モータ本体11を備えるモータ装置10Aと同様に、ハウジング50の給電手段収容部52とモータケース12及びフランジ12aとにより収容されているため、制御回路17aから発生する電磁ノイズはシールドされる。しかも、変形例のモータ装置10Bでは、実施形態1のブラシ付モータ11を備えるモータ装置10Aとシールド構造は実質的に同様となるので、モータ本体の構成の差異に基づく動特性の差異が生じることがあるとしても、実施形態1のブラシ付モータ本体11を備えるシールド機能を備えたモータ装置10AよりもEMC性能が良好となる。
[変形例2及び3]
実施形態1の変形例2のモータ装置10Cを図7を用いて、同じく変形例3のモータ装置10Dを図8を用いて説明する。なお、図7は変形例2のモータ装置の正面図であり、図8は変形例3のモータ装置の正面図である。また、図7及び図8においては、図1〜図5に示した実施形態1のモータ装置10Aと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aでは、コネクタ部30のプラグ挿入口33がモータ本体11の回転軸15の延在方向と実質的に平行となるように設けられている。それに対し、変形例2のシールド機能を備えたモータ装置10Cでは、コネクタ部30aのプラグ挿入口33aがモータ本体11の回転軸15の延在方向と実質的に垂直であって、正面視上方に向かうように配置されたものである。また、変形例3のシールド機能を備えたモータ装置10Dでは、コネクタ部30bのプラグ挿入口33bがモータ本体11の回転軸15の延在方向と実質的に垂直であるが、正面視手前に向かうように配置されたものである。
すなわち、実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aと、変形例2のシールド機能を備えたモータ装置10Cと、変形例3のシールド機能を備えたモータ装置10Dとは、それぞれコネクタ部のプラグ挿入口33、33a、33bが向く方向が立体的に90°ずつ回転した方向となるようにしたものである。このプラグ挿入口33、33a、33bが向く方向は、それぞれのモータ装置の用途に応じて適宜に定めればよい。このような変形例2及び3のシールド機能を備えたモータ装置10C、10Dであっても、実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aと実質的に同様のEMC性能及び製造容易性を確保することができる。
[実施形態2]
実施形態2のモータ装置10Eを図9及び図10を用いて説明する。なお、図9は実施形態2のモータ装置の分解斜視図であり、図10は実施形態2のモータ装置の内部構造を示す縦断面図である。また、図9及び図10においては、図1〜図5に示した実施形態1のモータ装置10Aと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
実施形態1のモータ装置10Aにおけるハウジング50は、ブラシホルダ17及びコネクタ部30の外周側を同時に覆う構成とされている。そのため、ハウジング50は、減速機構部収容部51、給電手段収容部52及びコネクタ収容部53が一体化されていることと相まって複雑な構成となっており、ダイキャスト法によって一度に作成することができるとはいえ、製造時に欠陥品が生じる恐れがある。
そこで、実施形態2のシールド機能を備えたモータ装置10Eは、コネクタ収容部53の一部の構成を別構成として、実質的に実施形態1のモータ装置10Aと実質的に同様のEMC性能の向上効果を奏しながらも製造が容易となるようにしたものである。
実施形態2のシールド機能を備えたモータ装置10Eが実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10Aと構成が相違する点は、コネクタ収容部53が給電手段収容部52の外壁に取り付け及び取り外し可能に形成された、コネクタ部30のプラグ挿入口33側及び前記給電手段収容部52と対向する部分がそれぞれ開口された4方壁部材からなるコネクタカバー55によって形成されている点である。コネクタカバー55は導電性金属、例えばアルミニウムないしアルミニウム合金を材料としたダイキャスト法やプレス加工法等により形成されている。
そして、実施形態2における4方壁部材からなるコネクタカバー55には給電手段収容部52の外側壁側に複数の嵌合突起56が形成されており、また、給電手段収容部52の外側壁には、これらの嵌合突起56と対向する位置に、これらの嵌合突起56が嵌合される複数の溝56が形成されている。この状態でコネクタカバー55の複数の嵌合突起46を給電手段収容部52の外側壁に形成されている溝57内に挿入して嵌合させると、給電手段収容部52の外側壁の一部がコネクタ収容部53の内壁53aを形成し、実質的に実施形態1のコネクタ収容部53と同様の構成となる。なお、溝57に嵌合突起46のみを挿入するのではなく、溝57にコネクタカバー55の4方壁部材の中、給電手段収容部52にモータ本体の軸心方向と実質的に平行となる辺で対向する一対の側壁の給電手段収容部52に対向する一対の辺が、溝57に挿入されるようにすることもできる。この場合、溝57の嵌合突起46に対応する部分を、嵌合突起46の形状に合わせて深い溝としておくことが望ましい。これによりコネクタカバー55が一対の辺の略全体で給電手段収容部52に接触することになり、コネクタカバー55の電位がより安定し、コネクタ部30の端子31に対するEMC性能をより向上することができる。
かかる態様のシールド機能を備えたモータ装置によれば、単に4方壁部材からなるコネクタカバー55の複数の嵌合突起56を給電手段収容部52に形成された複数の溝57に嵌合させるのみで、4方壁部材からなるコネクタカバー55と給電手段収容部52とを一体化してコネクタ収容部53を形成することができる。また、4方壁部材からなるコネクタカバー55を引き抜くのみでコネクタカバー55を給電手段収容部52から分離させることができる。
これにより、実施形態2のシールド機能を備えたモータ装置10Eによれば、4方壁部材からなるコネクタカバー55を給電手段収容部52の外壁から取り外した状態でブラシホルダ17ないし軸受け部17bとコネクタ部30とを組み付けることができるので、ブラシホルダ17ないし軸受け部17bが一体に形成されていても、組み立てが容易となる。しかも、コネクタカバー55は給電手段収容部52の外壁に電気的に接続さているため、実施形態1のモータ装置10Aと同等のEMC性能を発揮することができる。
[変形例]
実施形態2のシールド機能を備えたモータ装置10Eの変形例について図11を用いて説明する。
実施形態2のシールド機能を備えたモータ装置10Eでは、コネクタ収容部53を4方壁部材からなるコネクタカバー55の嵌合突起56を給電手段収容部52の外壁側に形成された複数の溝57に嵌合させることによりコネクタ収容部53を形成するようにしている。しかし、このようなモータ装置10Eを車両等の振動が大きな部材に対して用いると、コネクタカバー55の嵌合突起56が給電手段収容部52に形成された溝57から外れてしまう可能性がある。そこで、実施形態2のシールド機能を備えたモータ装置10Eの変形例においては、4方壁部材からなるコネクタカバー55の嵌合突起56と給電手段収容部52の外壁側に形成された複数の溝57とが強固に結合できるようにしたものである。
すなわち、変形例の4方壁部材からなるコネクタカバー55aの対向する2辺の嵌合突起56aに、嵌合突起56aの突出方向と交差する方向であってかつそれぞれ同じ方向に切り欠き58を形成するとともに、溝57内には嵌合突起の切り欠きに対する係合部(図示省略)を形成したものである。このような係合部の構成は、周知であるので図示省略したが、例えば、溝57の側壁間を横断するように形成された棒状部材とすること、溝57の内部に切り欠き58を有する嵌合突起56aの形状に対応した凹部を形成すること等が挙げられる。
このような構成を備える変形例のシールド機能を備えたモータ装置では、4方壁部材からなるコネクタカバー55aの対向する複数の嵌合突起56aを給電手段収容部52に形成された複数の溝に嵌合させた後、コネクタカバー55aの対向する2辺の嵌合突起に形成された切り欠きが給電手段収容部52に形成された係合部に係合するように、モータ本体11とは反対側へスライドさせる。この状態でモータケース12のフランジ12aをモータ本体11側からハウジング50の給電手段収容部52の開口を塞ぐように被せると、フランジ12aはコネクタカバー55aをコネクタカバー55aの対向する2辺の嵌合突起56aに形成された切り欠きが給電手段収容部52に形成された係合部に係合する方向に押し付けることになり、嵌合突起56aが溝57から抜け止めされるように構成される。これによって、コネクタカバー55aと給電手段収容部52とを強固に一体化してコネクタ収容部53を形成することができる。
なお、コネクタカバー55aを給電手段収容部52から分離させるには、コネクタカバー55aを給電手段収容部52の嵌合突起に形成された切り欠きから離脱する方向にスライドさせた後、コネクタカバー55aを引き抜くのみで取り外すことができるので、組み立て及び分解が容易となる。
[実施形態3]
実施形態3のシールド機能を備えたモータ装置が実施形態1のシールド機能を備えたモータ装置10A〜10D、又は、実施形態2のシールド機能を備えたモータ装置10Eと異なるのは、ハウジング50は合成樹脂を材料とする射出成形等により一体成形されており、この成形樹脂の表面に導電性金属によるメッキが施されている点である。ハウジング50の材質が導電性金属ではなく合成樹脂である場合にも、この成形樹脂の表面に導電性金属によるメッキを施すことにより、電磁ノイズの発生源である給電手段としてのブラシホルダ17や制御回路17a等が導電性金属によってシールドされる状態となっているので、ブラシホルダ17や制御回路17a等において発生する電磁ノイズはシールドされている。また、コネクタ部30の端子31からも電磁ノイズが発生するが、端子31は同じく導電性金属によりメッキを施されているハウジング50のコネクタ収容部53により覆われているので、この電磁ノイズはシールドされている。さらに、ハウジング50は合成樹脂を材料とする射出成形等により一体成形されているので製造が容易であり、しかも、例えばアルミニウムないしアルミニウム合金等を用いたダイキャスト法で作製するよりも製造コストを低減することができる。
10A〜10E:シールド機能を備えたモータ装置 11、11a:モータ本体
12:モータケース 12a:フランジ 13:永久磁石
13a:モータ巻線 14:アーマチャ 14a:ロータ
15:回転軸 16:底部 17:ブラシホルダ
17a:制御回路 18:コンミテータ 19:スクリュ
20:減速機構部 21a,21b:減速機構 22:ウォーム
23:ウォームホイール 24、25:ヘリカルギヤ 26:ピン
27:開口部 30、30a、30b:コネクタ部 31、31b:端子
32、32a:導電部材 33、33a、33b:プラグ挿入口
34:ブリッジ部 コネクタ部突起35 50:ハウジング 51:減速機構部収容部 52:給電手段収容部 53:コネクタ収容部
53b:内壁 54:開口
55、55a:コネクタカバー(4方壁部材) 56、56a:嵌合突起
57:溝 58:切り欠き 70:カバー
71:開口 72:スクリュ

Claims (9)

  1. モータケースに収容され、回転軸を備えるロータを有するモータ本体と、
    前記回転軸の回転を減速するための減速機構部と、
    電源に接続されるコネクタ部と、
    前記コネクタ部に接続され、モータ本体に給電するための給電手段と、
    前記減速機構部、前記コネクタ部及び前記給電手段を収容し、前記モータケースに結合されているハウジングと、
    を有するシールド機能を備えたモータ装置において、
    前記ハウジングは金属部材で一体に形成されていることを特徴とするシールド機能を備えたモータ装置。
  2. 前記給電手段及び前記コネクタ部は樹脂部材で一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシールド機能を備えたモータ装置。
  3. 前記ハウジングは、前記コネクタ部を収容する有底箱状のコネクタ収容部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のシールド機能を備えたモータ装置。
  4. 前記コネクタ収容部の側壁は少なくとも前記コネクタ部の端子が覆われる高さを有することを特徴とする請求項3に記載のシールド機能を備えたモータ装置。
  5. 前記コネクタ部の底部には前記コネクタ収容部の底部に当接する突起が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載のシールド機能を備えたモータ装置。
  6. 前記ハウジングは、さらに前記減速機構部を収容する有底箱状の減速機構部収容部と、前記給電手段を収容する有底箱状の給電手段収容部と、を有し、
    前記給電手段収容部は、底部が前記減速機構部収容部の側壁に一体に結合され、
    前記コネクタ収容部の底部又は外側壁の一部が前記給電手段収容部の側壁と兼用されて前記給電手段収容部と一体に結合され、
    前記回転軸は、前記給電手段収容部の底部及び前記減速機構部収容部の側壁の一体に結合された部分を貫通して前記減速機構部に延在され、
    前記給電手段収容部の開口部は、前記モータケースによって閉鎖されていることを特徴とする請求項3に記載のシールド機能を備えたモータ装置。
  7. 前記コネクタ収容部は着脱可能に形成されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載のシールド機能を備えたモータ装置。
  8. 前記給電手段は、前記ロータに設けられたコンミテータに給電するブラシを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のシールド機能を備えたモータ装置。
  9. 前記給電手段は、前記モータ本体のステータコイルに通電するための手段を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のシールド機能を備えたモータ装置。
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