JP2018121137A - 乗算器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダイナミックレンジを向上すること。【解決手段】ギルバートセル型の乗算器100は、下側差動回路140に2組の上側差動回路110,120が縦積みされる。上側差動回路の第1乃至第4LO用トランジスタ111,112,121,122のエミッタと各接続ノードとの間には、ノイズ抑制用帰還抵抗113,114,123,124がそれぞれ接続される。下側差動回路140の第1、第2RF用トランジスタ141,171のエミッタとグランドとの間にはエミッタ電流/電圧変換用検出抵抗142,172がそれぞれ接続される。ベース電圧発生回路159,189は、検出抵抗による検出電圧と、第1、第2RF端子から入力された入力電圧とに従って第1、第2RF用トランジスタのベース電圧を発生する。【選択図】 図1
Description
本発明は、乗算器に関する。
携帯電話やスマートフォン、モバイルルータといった、モバイル端末による無線通信による通信量は、端末装置の高機能化や、動画像ファイルや楽曲ファイル等の配信コンテンツの充実などが進み、年々増加し続けている。そういった需要に対応するために、無線通信技術の開発も進んでいる。現在は、第4世代(4G)の通信規格に対応した種々の端末装置や基地局設備の普及が進み、一般に広く利用されている。
上記のような無線通信端末装置においてアンテナによって送受信する信号は、RF(Radio Frequency)信号と呼ばれる、高い周波数を持つ信号である。受信したRF信号は、乗算器により、ローカル発振器から出力されたローカル信号と乗算され、通信によってやり取りする情報そのものを含むベースバンド信号へと変換される。アンテナにより受信されるRF信号には、所望信号の成分と妨害信号の成分とが含まれ、これら信号の信号強度は周囲環境等で変動する。ダイナミックレンジが狭い乗算器に、妨害信号の信号強度に対して所望信号の信号強度が低いRF信号を入力した場合、信号強度の低い所望信号が乗算器のノイズフロアにうもれてしまう。
目的は、ダイナミックレンジを拡大した乗算器を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る乗算器は、下側差動回路に2組の上側差動回路が縦積みされてなり、前記2組の上側差動回路の一方はエミッタ同士が共通接続された第1、第2LO用トランジスタを備え、他方はエミッタ同士が共通接続された第3、第4LO用トランジスタを備え、前記第1、第4トランジスタのベースはローカル信号が正相で入力される第1LO端子に共通接続され、前記第2、第3LO用トランジスタのベースは前記ローカル信号が逆相で入力される第2LO端子に共通接続され、前記下側差動回路はコレクタが前記第1、第2LO用トランジスタのエミッタ同士の接続ノードに接続され、ベースがRF信号が正相で入力される第1RF端子に接続され、エミッタがグランドに接続される第1RF用トランジスタと、コレクタが前記第3、第4LO用トランジスタのエミッタ同士の接続ノードに接続され、ベースが前記RF信号が逆相で入力される第2RF端子に接続され、エミッタが前記グランドに接続される第2RF用トランジスタとを備えるギルバートセル型の乗算器である。前記第1、第2、第3、第4LO用トランジスタのエミッタと各接続ノードとの間には、前記第1、第2、第3、第4LO用トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第1、第2、第3、第4帰還抵抗がそれぞれ接続され、前記第1RF用トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第1RF用トランジスタのエミッタに流れる電流を電圧に変換する第1検出抵抗が接続され、前記第2RF用トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第2RF用トランジスタのエミッタに流れる電流を電圧に変換する第2検出抵抗が接続され、前記第1RF用トランジスタのベースと前記第1RF端子との間には、前記第1RF端子から入力された第1入力電圧と前記第1検出抵抗で検出された第1検出電圧とに基づいて、前記第1RF用トランジスタのベース電圧を発生する第1ベース電圧発生回路が接続され、前記第2RF用トランジスタのベースと前記第2RF端子との間には、前記第2RF端子から入力された第2入力電圧と前記第2検出抵抗で検出された第2検出電圧とに基づいて、前記第2RF用トランジスタのベース電圧を発生する第2ベース電圧発生回路が接続される。前記第1、第2ベース電圧発生回路は、前記第1、第2検出電圧が前記第1、第2入力電圧に対して線形性を示すように、典型的には一致するように、前記第1、第2RF用トランジスタのベース電圧を調整することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る乗算器は、下側差動回路に2組の上側差動回路が縦積みされてなり、前記2組の上側差動回路の一方は対を成す第1、第2トランジスタを備え、前記第1、第2トランジスタのエミッタは第1ノードで共通接続され、前記2組の上側差動回路の他方は対を成す第3、第4トランジスタを備え、前記第3、第4トランジスタのエミッタは第2ノードで共通接続され、前記第1、第4トランジスタのベースには局部発振信号が正相で入力され、前記第2、第3トランジスタのベースには前記局部発振信号が逆相で入力され、前記下側差動回路は対を成す第5、第6トランジスタを有し、前記第5トランジスタのコレクタには前記第1ノードに接続され、ベースには受信信号が正相で入力され、エミッタはグランドに接続され、前記第6トランジスタのコレクタには前記第2ノードに接続され、ベースには前記受信信号が逆相で入力され、エミッタはグランドに接続されるギルバートセル型の乗算器である。前記第1トランジスタのエミッタと前記第1ノードとの間には、前記第1トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第1抵抗が介在され、前記第2トランジスタのエミッタと前記第1ノードとの間には、前記第2トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第2抵抗が介在され、前記第3トランジスタのエミッタと前記第2ノードとの間には、前記第3トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第3抵抗が介在され、前記第4トランジスタのエミッタと前記第2ノードとの間には、前記第4トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第4抵抗が介在され、前記第5トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第5トランジスタのエミッタ電流を電圧として検出する第1検出抵抗が介在され、前記第6トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第6トランジスタのエミッタ電流を電圧として検出する第2検出抵抗が介在され、前記第5トランジスタのベースには第1ベース電圧発生回路で発生された第1ベース電圧が印加され、前記第1ベース電圧発生回路は、前記第1検出抵抗で検出された第1検出電圧が前記受信信号の電圧又はそれに応じた電圧に対して線形性を示すように前記第1ベース電圧を発生し、前記第6トランジスタのベースには第2ベース電圧発生回路で発生された第2ベース電圧が印加され、前記第2ベース電圧発生回路は、前記第2検出抵抗で検出された第2検出電圧が前記逆相の受信信号の電圧又はそれに応じた電圧に対して線形性を示すように前記第2ベース電圧を発生することを特徴とする。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る乗算器を説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1は、本発明の一実施形態に係る乗算器100の等価回路図である。本実施形態に係る乗算器100は、下側差動回路140に2組の上側差動回路110,120が縦積みされているギルバートセル型の乗算器である。本実施形態に係る乗算器100は典型的にはRF受信回路に使用される。RF受信回路において、乗算器100は、アンテナで受信した高周波の受信信号(以下、RF信号と称す)をローカル発振器(局部発振器)から出力された単一周波数の正弦波を示すローカル信号(局部発振信号)によりベースバンド信号に変換する。具体的には、下側差動回路140は入力されたRF信号を変換電流に変換する。変換電流は上側差動回路110,120に供給される。上側差動回路110,120は、入力されたローカル信号により変換電流を振幅変調し、変調電流を発生する。発生された変調電流は負荷抵抗131,132により電圧に変換され、出力端子137,138から差動出力される。
図1は、本発明の一実施形態に係る乗算器100の等価回路図である。本実施形態に係る乗算器100は、下側差動回路140に2組の上側差動回路110,120が縦積みされているギルバートセル型の乗算器である。本実施形態に係る乗算器100は典型的にはRF受信回路に使用される。RF受信回路において、乗算器100は、アンテナで受信した高周波の受信信号(以下、RF信号と称す)をローカル発振器(局部発振器)から出力された単一周波数の正弦波を示すローカル信号(局部発振信号)によりベースバンド信号に変換する。具体的には、下側差動回路140は入力されたRF信号を変換電流に変換する。変換電流は上側差動回路110,120に供給される。上側差動回路110,120は、入力されたローカル信号により変換電流を振幅変調し、変調電流を発生する。発生された変調電流は負荷抵抗131,132により電圧に変換され、出力端子137,138から差動出力される。
ローカル信号は、ローカル発振器から供給される単一周波数の正弦波であるため、ローカル信号が入力される上側差動回路110,120には、広いダイナミックレンジは要求されない。一方、アンテナで受信するRF信号には所望信号だけではなく、妨害信号も含まれ、これら信号の信号強度は周辺環境等により変化する。例えば、RF信号に含まれる所望信号の信号強度が弱く、妨害信号の信号強度が強い場合がある。そのため、下側差動回路140には、妨害信号が支配的なRF信号に含まれる弱い所望信号も扱えるように、広いダイナミックレンジが要求される。
本実施形態に係る乗算器100は、RF信号が入力される下側差動回路140のダイナミックレンジを広げるために、下側差動回路140を構成する第1、第2RF用トランジスタ141,171のエミッタに検出抵抗142,172をそれぞれ挿入し、第1、第2RF用トランジスタ141,171のベースと第1、第2RF用端子135,136との間にベース電圧発生回路159,189をそれぞれ接続する。また、下側差動回路140の増幅率の低下に伴って、下側差動回路140で発生された変換電流に対して、上側差動回路110,120を構成する第1、第2、第3、第4LO用トランジスタ111,112,121,122で発生するノイズの影響が無視できないものとなる。そのため、上側差動回路110,120を構成する第1、第2、第3、第4LO用トランジスタ111,112,121,122のエミッタと各接続ノードとの間にそれぞれ帰還抵抗(エミッタ抵抗)113,114,123,124を挿入し、帰還作用により、ノイズの影響を抑制する。
(上側差動回路110の回路構成)
第1上側差動回路110は、差動対を構成する第1、第2LO用トランジスタ111,112を有する。同様に、第2上側差動回路120は、差動対を構成する第3、第4LO用トランジスタ121,122を有する。第1、第2、第3、第4LO用トランジスタ111,112,121,122は、典型的にはnpn型のバイポーラトランジスタである。
第1上側差動回路110は、差動対を構成する第1、第2LO用トランジスタ111,112を有する。同様に、第2上側差動回路120は、差動対を構成する第3、第4LO用トランジスタ121,122を有する。第1、第2、第3、第4LO用トランジスタ111,112,121,122は、典型的にはnpn型のバイポーラトランジスタである。
第1、第2LO用トランジスタ111,112のエミッタ同士は共通接続され、その接続ノードは後述の下側差動回路140を構成する第1RF用トランジスタ141のコレクタに接続される。第3、第4LO用トランジスタ121,122のエミッタ同士は共通接続され、その接続ノードは後述の下側差動回路140を構成する第2RF用トランジスタ171のコレクタに接続される。第1、第2LO用トランジスタ111,121のそれぞれのエミッタと第1、第2LO用トランジスタ111,112のエミッタ同士の接続ノードとの間に第1、第2帰還抵抗113,114が接続される。同様に、第3、第4LO用トランジスタ121,122のそれぞれのエミッタと第3、第4LO用トランジスタ121,122のエミッタ同士の接続ノードとの間に第3、第4帰還抵抗123,124が接続される。
第1、第4LO用トランジスタ111,122のベース同士は共通接続され、その接続ノードは第1LO用端子133に接続される。この第1LO用端子133を介して、第1、第4LO用トランジスタ111,122のベースにローカル信号が正相で入力される。第2、第3LO用トランジスタ112,121のベース同士は共通接続され、その接続ノードは第2LO用端子134に接続される。この第2LO用端子134を介して、第2、第3LO用トランジスタ112,121のベースにローカル信号が逆相で入力される。
第1、第3LO用トランジスタ111,121のコレクタ同士は共通接続され、その接続ノードは負荷抵抗131を介して電源端子139に接続される。第2、第4LO用トランジスタ112,122のコレクタ同士は共通接続され、その接続ノードは負荷抵抗132を介して電源端子139に接続される。これら接続ノードは出力端子137,138にそれぞれ接続される。
(下側差動回路140の回路構成)
下側差動回路140は、差動対を構成する第1、第2RF用トランジスタ141,171を有する。第1、第2RF用トランジスタ141,171は、典型的にはnpn型のバイポーラトランジスタである。第1RF用トランジスタ141は、そのコレクタが第1、第2LO用トランジスタ111,112のエミッタ同士の接続ノードに接続され、エミッタがグランドに接続され、ベースが第1RF用端子135に接続される。この第1RF用端子135を介して、第1RF用トランジスタ141のベースにはRF信号が正相で入力される。同様に、第2RF用トランジスタ171は、そのコレクタが第3、第4LO用トランジスタ121,122のエミッタ同士の接続ノードに接続され、エミッタがグランドに接続され、ベースが第2RF用端子136に接続される。この第2RF用端子136を介して、第2RF用トランジスタ171のベースにRF信号が逆相で入力される。
下側差動回路140は、差動対を構成する第1、第2RF用トランジスタ141,171を有する。第1、第2RF用トランジスタ141,171は、典型的にはnpn型のバイポーラトランジスタである。第1RF用トランジスタ141は、そのコレクタが第1、第2LO用トランジスタ111,112のエミッタ同士の接続ノードに接続され、エミッタがグランドに接続され、ベースが第1RF用端子135に接続される。この第1RF用端子135を介して、第1RF用トランジスタ141のベースにはRF信号が正相で入力される。同様に、第2RF用トランジスタ171は、そのコレクタが第3、第4LO用トランジスタ121,122のエミッタ同士の接続ノードに接続され、エミッタがグランドに接続され、ベースが第2RF用端子136に接続される。この第2RF用端子136を介して、第2RF用トランジスタ171のベースにRF信号が逆相で入力される。
第1RF用トランジスタ141のエミッタとグランドとの間には、第1RF用トランジスタ141のエミッタに流れる電流を電圧に変換する検出抵抗142が介在される。第1RF用トランジスタ141のベースと第1RF用端子135との間にはベース電圧発生回路159が介在される。ベース電圧発生回路159は、第1RF用端子135から入力された入力電圧から第1RF用トランジスタ141のベース電圧を発生するとともに、検出抵抗142で検出された検出電圧が第1RF用端子135から入力された入力電圧に対して線形性を示すように、典型的には一致するように、そのベース電圧を調整する。
同様に、第2RF用トランジスタ171のエミッタとグランドとの間には、第2RF用トランジスタ171のエミッタに流れる電流を電圧に変換する検出抵抗172が介在される。第2RF用トランジスタ171のベースと第2RF用端子136との間にはベース電圧発生回路189が介在される。ベース電圧発生回路189は、第2RF用端子136から入力された入力電圧から第2RF用トランジスタ171のベース電圧を発生するとともに、検出抵抗172で検出された検出電圧が第2RF用端子136から入力された入力電圧に対して線形性を示すように、典型的には一致するように、そのベース電圧を調整する。
(ベース電圧発生回路159の回路構成)
以下、ベース電圧発生回路159の構成について説明する。ベース電圧発生回路159は、入力電圧に対する検出電圧の電圧差に応じた出力電圧を出力する差動増幅回路と、差動増幅回路から出力された電圧を増幅し、第1RF用トランジスタ141のベースに出力する電圧増幅回路とを備える。
以下、ベース電圧発生回路159の構成について説明する。ベース電圧発生回路159は、入力電圧に対する検出電圧の電圧差に応じた出力電圧を出力する差動増幅回路と、差動増幅回路から出力された電圧を増幅し、第1RF用トランジスタ141のベースに出力する電圧増幅回路とを備える。
差動増幅回路は、差動対を構成する第1、第2差動用トランジスタ143,144を有する。第1、第2差動用トランジスタ143,144は、典型的にはpnp型のバイポーラトランジスタである。第1、第2差動用トランジスタ143,144のエミッタ同士は共通接続され、その接続ノードに定電流回路が接続される。
定電流回路は、第1、第2差動用トランジスタ143,144のエミッタに所定の電流を供給する。定電流回路は定電流回路用トランジスタ150を有する。トランジスタ150は典型的にはpnp型のバイポーラトランジスタである。トランジスタ150は、そのコレクタが第1、第2差動用トランジスタ143,144のエミッタ同士の接続ノードに接続され、エミッタが抵抗151,156を介して電源端子139に接続され、ベースがダイオード152,153と電流制限用の抵抗154とを介して電源端子139に接続される。ダイオード152の順方向電圧はトランジスタ150のベース―エミッタ間の電圧を補償する。これにより、例えばトランジスタ150にはダイオード153の順方向電圧を抵抗151で除算した値のコレクタ電流が流れる。このように、定電流回路は、抵抗151の抵抗値で決まる電流を第1、第2差動用トランジスタ143,144のエミッタに供給する。
抵抗151と抵抗156との間の接続ノードからグランドに向かって、分圧抵抗157,158が直列に配列されている。第1差動用トランジスタ143のベースは分圧抵抗157と分圧抵抗158との間の接続ノードに接続され、これにより、第1差動用トランジスタ143のベースには、抵抗158の両端電圧がバイアス電圧として印加される。したがって、第1差動用トランジスタ143のベースには、第1RF用端子135から入力された信号電圧にバイアス電圧を加算した電圧(以下、入力電圧と称す)が入力される。
第2差動用トランジスタ144のベースは、電流制限抵抗155を介して検出抵抗142と第1RF用トランジスタ141のエミッタとの間の接続ノードに接続される。これにより、第2差動用トランジスタ144のベースには検出抵抗142で検出された電圧(以下、検出電圧と称す)が入力される。
第1、第2差動用トランジスタ143,144のコレクタは負荷抵抗145,146を介してグランドにそれぞれ接続される。この負荷抵抗145と第1差動用トランジスタ143のコレクタとの間の接続ノードに電圧増幅回路が接続される。
電圧増幅回路は電圧増幅用のトランジスタ147を有する。トランジスタ147のベースが負荷抵抗145と第1差動用トランジスタ143のコレクタとの間の接続ノードに接続され、エミッタがグランドに接続され、コレクタが負荷抵抗149を介して電源端子139に接続される。この電圧増幅用トランジスタ147のコレクタと負荷抵抗149との間の接続ノードに第1RF用トランジスタ141のベースが接続される。トランジスタ147は、抵抗145の両端電圧を増幅し、増幅した電圧は第1RF用トランジスタ141のベースに印加される。また、トランジスタ147のベース―コレクタ間には位相補償用のコンデンサ148が接続される。
なお、上記の説明では、第1RF用トランジスタ141のベースと第1RF用端子135との間に接続されるベース電圧発生回路159について説明したが、第2RF用トランジスタ171のベースと第2RF用端子136との間に接続されるベース電圧発生回路189は、ベース電圧発生回路189と同様の構成、機能を備える。
(下側差動回路140の動作説明)
下側差動回路140のベース電圧発生回路159は以下のように動作する。
図2に示すように、検出抵抗142により検出された検出電圧V2が第2差動用トランジスタ144のベースに入力される。一方、第1RF用端子135を介して入力された入力電圧V1が第1差動用トランジスタ143のベースに入力される。定電流回路から供給される電流Itotalは、入力電圧V1と検出電圧V2との比率に応じて、第1、第2差動用トランジスタ143,144にそれぞれ振り分けられる。
下側差動回路140のベース電圧発生回路159は以下のように動作する。
図2に示すように、検出抵抗142により検出された検出電圧V2が第2差動用トランジスタ144のベースに入力される。一方、第1RF用端子135を介して入力された入力電圧V1が第1差動用トランジスタ143のベースに入力される。定電流回路から供給される電流Itotalは、入力電圧V1と検出電圧V2との比率に応じて、第1、第2差動用トランジスタ143,144にそれぞれ振り分けられる。
例えば、検出電圧V2が入力電圧V1と同一であるとき、第1、第2差動用トランジスタ143,144のそれぞれのエミッタ電流I1、I2は互いに等価であり、その電流値は定電流回路が供給する電流Itotalの1/2である。以下、検出電圧V2が入力電圧V1と同一であるときの、第1、第2差動用トランジスタ143,144のエミッタ電流I1、I2をそれぞれ基準エミッタ電流I10、I20、第2差動用トランジスタ143側の負荷抵抗145の両端電圧(電圧増幅用トランジスタ147の基準ベース電圧)V3を基準負荷電圧V30、電圧増幅用トランジスタ147のコレクタ電流I3を基準コレクタ電流I30、第1RF用トランジスタ141のベース電圧V4を基準ベース電圧V40と記述する。
検出電圧V2が入力電圧V1よりも大きいとき、第1差動用トランジスタ143のエミッタ電流I1は、第2差動用トランジスタ144のエミッタ電流I2よりも大きく、その値は定電流回路が供給する電流Itotalの1/2よりも大きい。このとき、第1差動用トランジスタ143側の負荷抵抗145の両端電圧V3は基準負荷電圧V30よりも高く、電圧増幅用トランジスタ147のコレクタ電流I3は基準コレクタ電流I30よりも大きい。これにより、第1RF用トランジスタ141のベースには、基準ベース電圧V40よりも低いベース電圧V4が印加され、第1RF用トランジスタ141のエミッタ電流I0は低下し、検出抵抗142で検出される検出電圧V2が低下する。
検出電圧V2が入力電圧V1よりも小さいとき、第1差動用トランジスタ143のエミッタ電流I1は、第2差動用トランジスタ144のエミッタ電流I2よりも小さく、その値は定電流回路が供給する電流Itotalの1/2よりも小さい。このとき、第1差動用トランジスタ143側の負荷抵抗145の両端電圧V3は基準負荷電圧V30よりも低く、電圧増幅用トランジスタ147のコレクタ電流I3は基準コレクタ電流I30よりも小さい。これにより、第1RF用トランジスタ141のベースには、基準ベース電圧V40よりも高いベース電圧V4が印加され、第1RF用トランジスタ141のエミッタ電流I0は増加し、検出抵抗142で検出される検出電圧V2が増加する。
このように、ベース電圧発生回路159は、検出抵抗142で検出した検出電圧V2が入力電圧V1に一致するように、検出電圧V2が入力電圧V1よりも大きければ、検出電圧V2が下がるように、つまりコレクタ電流I0が減少するように、第1RF用トランジスタ141のベース電圧を調整し、検出電圧V2が入力電圧V1よりも小さければ、検出電圧V2が上がるように、つまりコレクタ電流I0が増加するように、第1RF用トランジスタ141のベース電圧を調整する。このような負帰還作用により、第1、第2差動用トランジスタ143,144のそれぞれのエミッタ電流I1、I2は定電流回路が供給する電流Itotalの1/2に維持され、検出電圧V2は入力電圧V1に一致される。このとき、第1RF用トランジスタ141のエミッタ電流I0は、入力電圧V1(=検出電圧V2)を検出抵抗142で除算した値とを乗算した値で表せる。換言すると、ベース電圧発生回路159により、第1RF用トランジスタ141のベース電圧は、エミッタ電流I0が入力電圧V1を検出抵抗142で除算した値になるように調整される。
図3(a)に示すように、下側差動回路140を従来のエミッタ接地増幅回路で構成した場合、入力電圧V1に対して得られる出力信号(変換電流)I0は、入力信号の増加に伴って単調に増加する。その増加傾向は、トランジスタの活性領域の中域で線形性を示すのに対して、活性領域の小電流領域及び大電流領域では非線形性を示す。したがって、入力信号V1の振幅を増やすに従って、変換電流I0に歪みが生じてしまう。そのため、活性領域の一部の線形領域に振幅が収まる信号しか取り扱うことができない。変換電流I0の歪みは、乗算器100から出力された信号(ベースバンド信号)の線形性の低下を招く。
本実施形態に係る乗算器100のように、下側差動回路140を構成する第1RF用トランジスタ141にベース電圧発生回路159を付加し、負帰還を応用することで、エミッタ電流(変換電流)I0は入力電圧V1を検出抵抗142で除算した値で与えられる。つまり、図3(b)に示すように、トランジスタの活性領域の全体において入出力特性は線形性を示すため、活性領域の全体を使用することができる。これは、妨害信号の信号強度が強く、所望信号の信号強度が弱いRF信号であっても、妨害信号と所望信号との両方を扱うことを可能にする。
また、本実施形態に係る乗算器100の1つの特徴は、下側差動回路140のベース電圧発生回路159を構成するトランジスタの段数を2段にした点にある。1段目が差動増幅回路、2段目が電圧増幅回路である。ベース電圧発生回路159のトランジスタの段数が増えれば増えるほど、回路全体としての性能、例えば増幅度を向上させたり、線形性を向上させたりすることができる。一方で、トランジスタの段数を増やすことで、特に数GHzの高周波信号を扱う通信分野においては、入力信号の位相の回転量が増加し、ベース電圧発生回路159で発振が発生してしまう可能性が高まる。本実施形態では、トランジスタの段数を2段にしたことで、ベース電圧発生回路159での発振を抑えた上で、下側差動回路140の入出力特性の線形性を向上させることを実現した。なお、トランジスタの段数は、乗算器100に入力される信号の周波数帯に応じて決定すればよく、本実施形態では、トランジスタの段数は2段であるが、数GHzの高周波信号を扱う通信分野においては、位相回転量を考慮して、トランジスタの段数は3段であってもよい。
(上側差動回路の動作説明)
図4は、本実施形態に係る乗算器100の上側差動回路110の動作を説明するための図である。なお、上側差動回路120は、上側差動回路110と同一の機能を有する。ここでは、下側差動回路140の増幅度をα、上側差動回路110の増幅度をβと記載する。ダイナミックレンジの拡大に伴って、下側差動回路140は妨害信号が支配的なRF信号であっても、それに含まれる信号強度の低い所望信号も線形的に変換電流I0に変換することができる。一方で、第1RF用トランジスタ141のエミッタに検出抵抗142が接続されているため、第1RF用トランジスタ141の増幅度αは、上側差動回路110を構成する単独のトランジスタ111、112の増幅度βに比べて低い。
図4は、本実施形態に係る乗算器100の上側差動回路110の動作を説明するための図である。なお、上側差動回路120は、上側差動回路110と同一の機能を有する。ここでは、下側差動回路140の増幅度をα、上側差動回路110の増幅度をβと記載する。ダイナミックレンジの拡大に伴って、下側差動回路140は妨害信号が支配的なRF信号であっても、それに含まれる信号強度の低い所望信号も線形的に変換電流I0に変換することができる。一方で、第1RF用トランジスタ141のエミッタに検出抵抗142が接続されているため、第1RF用トランジスタ141の増幅度αは、上側差動回路110を構成する単独のトランジスタ111、112の増幅度βに比べて低い。
図4に示すように、第1、第2LO用トランジスタ111,112のエミッタには、トランジスタで発生したノイズにより、広帯域な周波数成分を有するノイズ電流Inoiseが流れる。下側差動回路140の増幅度αが上側差動回路110の増幅度βに比べて低いため、下側差動回路140から出力される変換電流I0は、ノイズの影響を受けやすく、広帯域な周波数成分を有するノイズ電流Inoiseは無視できない場合がある。下側差動回路140のダイナミックレンジを向上させても、変換電流I0がノイズ電流Inoiseの影響を受けてしまえば、乗算器100全体のダイナミックレンジの最小値が向上してしまい、ダイナミックレンジが狭まる。
本実施形態に係る乗算器100の上側差動回路110において、第1、第2LO用トランジスタ111,112のエミッタと接続ノードとの間に挿入された帰還抵抗113,114は、帰還作用によりノイズ電流Inoiseの影響を抑制する。例えば、第1LO用トランジスタ111側の帰還抵抗113にノイズ電流Inoiseが流れると、帰還抵抗113の両端に電圧がかかり、第1LO用トランジスタ111のベース−エミッタ間の電圧差Vbeが低下する。その結果、第1LO用トランジスタ111のエミッタに流れる電流が減少し、ノイズ電流Inoiseの影響が抑制される。
以上説明した本実施形態に係る乗算器100によれば、下側差動回路140にベース電圧発生回路159,189を設けることで、下側差動回路140のダイナミックレンジを拡大することができる。下側差動回路140の増幅度αが単独トランジスタの増幅度βよりも低下するのに伴って、下側差動回路140から出力される変換電流I0は、上側差動回路110,120で発生するノイズ電流の影響を受けやすくなる。そのノイズ電流Inoiseの影響を、上側差動回路110、120に帰還抵抗113,114,123,124を設けることで抑制し、下側差動回路140のダイナミックレンジが狭まるのを抑制する。
本実施形態に係る乗算器100はRF受信回路に使用することを想定している。例えば、図5に示す無線送受信回路はRFフロントエンド回路1とベースバンド処理部2とシステム3とアンテナ4とを有する。RFフロントエンド回路1は、送受信の切替スイッチ104と、ローカル発振器105と、ベースバンド処理部2から出力されたベースバンド信号をアナログ信号に変換するDAC(デジタル−アナログ変換回路)103と、アナログ変換されたベースバンド信号にローカル信号を乗算し、RF信号を発生する乗算器101と、アンテナ4で受信したRF信号にローカル信号を乗算し、ベースバンド信号を発生する本実施形態に係る乗算器100と、乗算器100から出力されたベースバンド信号をデジタル信号に変換するADC(アナログ−デジタル変換回路)102とを有する。ベースバンド処理部2は、システム3から出力された出力信号を変調し、ベースバンド信号を出力する変調部201と、ADC102によりデジタル変換されたベースバンド信号を復調し、システム3に入力する入力信号を発生する復調部200とを有する。既に説明したように、本実施形態に係る乗算器100はダイナミックレンジが広いため、妨害信号が支配的なRF信号であっても、直接乗算器100に入力することができる。そのため、図5に示すように、乗算器100の前段に妨害信号を除去し、必要な周波数帯の信号を抽出するためのバンドパスフィルタの配置が不要である。これにより、RF受信回路の部品点数を削減し、コスト低下を実現できる。
本実施形態に係る乗算器100は、典型的にはRF受信回路で使用することを想定しているため、RF信号が入力される下側差動回路140のダイナミックレンジを向上する構成としたが、下側差動回路140の構成を、2組の上側差動回路110,120のそれぞれに適用してもよい。これにより、上側差動回路110,120のそれぞれのダイナミックレンジが向上され、上側差動回路110,120の増幅度と下側差動回路140の増幅度とが一致し、乗算器100のダイナミックレンジを向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100…乗算器、110、120…上側差動回路、111,112,121,122…LO用トランジスタ、113,114,123,124…帰還抵抗、131,132…負荷抵抗、133,134…LO用端子、135,136…RF用端子、139…電源端子、140…下側差動回路、141,171…RF用トランジスタ、142,172…検出抵抗、143,144,173,174…差動用トランジスタ、145,146,149、151,156、175,176,179,181,186…抵抗、147、177…電圧増幅用トランジスタ、148、178…位相補償用コンデンサ、152,153,182,183…ダイオード、154、155,184,185…電流制限抵抗、157,158、187,188…分圧抵抗、159,189…ベース電圧発生回路。
Claims (6)
- 下側差動回路に2組の上側差動回路が縦積みされてなり、
前記2組の上側差動回路の一方はエミッタ同士が共通接続された第1、第2LO用トランジスタを備え、他方はエミッタ同士が共通接続された第3、第4LO用トランジスタを備え、前記第1、第4LO用トランジスタのベースはローカル信号が正相で入力される第1LO端子に共通接続され、前記第2、第3LO用トランジスタのベースは前記ローカル信号が逆相で入力される第2LO端子に共通接続され、
前記下側差動回路はコレクタが前記第1、第2LO用トランジスタのエミッタ同士の接続ノードに接続され、ベースがRF信号が正相で入力される第1RF端子に接続され、エミッタがグランドに接続される第1RF用トランジスタと、コレクタが前記第3、第4LO用トランジスタのエミッタ同士の接続ノードに接続され、ベースが前記RF信号が逆相で入力される第2RF端子に接続され、エミッタが前記グランドに接続される第2RF用トランジスタとを備えるギルバートセル型の乗算器において、
前記第1、第2、第3、第4LO用トランジスタのエミッタと各接続ノードとの間には、前記第1、第2、第3、第4LO用トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第1、第2、第3、第4帰還抵抗がそれぞれ接続され、
前記第1RF用トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第1RF用トランジスタのエミッタに流れる電流を電圧に変換する第1検出抵抗が接続され、
前記第2RF用トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第2RF用トランジスタのエミッタに流れる電流を電圧に変換する第2検出抵抗が接続され、
前記第1RF用トランジスタのベースと前記第1RF端子との間には、前記第1検出抵抗で検出された第1検出電圧が前記第1RF端子から入力された第1入力電圧に対して線形性を示すように、前記第1RF用トランジスタのベース電圧を発生する第1ベース電圧発生回路が接続され、
前記第2RF用トランジスタのベースと前記第2RF端子との間には、前記第2検出抵抗で検出された第2検出電圧が前記第2RF端子から入力された第2入力電圧に対して線形性を示すように、前記第2RF用トランジスタのベース電圧を発生する第2ベース電圧発生回路が接続されることを特徴とする乗算器。 - 前記第1、第2ベース電圧発生回路は、前記第1、第2検出電圧が前記第1、第2入力電圧にそれぞれ一致するように、前記第1、第2RF用トランジスタのベース電圧をそれぞれ発生することを特徴とする請求項1記載の乗算器。
- 前記第1、第2ベース電圧発生回路のそれぞれは、段数が2段のトランジスタで構成されることを特徴とする請求項1記載の乗算器。
- 前記第1ベース電圧発生回路は、前記第1入力電圧に対する前記第1検出電圧の電圧差に応じた第1出力電圧を発生する第1差動増幅回路と、前記第1出力電圧を増幅し、前記第1RF用トランジスタのベースに出力する第1電圧増幅回路とを備え、
前記第2ベース電圧発生回路は、前記第2入力電圧に対する前記第2検出電圧の電圧差に応じた第2出力電圧を発生する第2差動増幅回路と、前記第2出力電圧を増幅し、前記第2RF用トランジスタのベースに出力する第2電圧増幅回路とを備えることを特徴とする請求項1記載の乗算器。 - 前記第1差動増幅回路は、ベースが前記第1RF端子に接続され、コレクタが第1負荷抵抗を介して前記グランドに接続される第1差動用トランジスタと、ベースが前記第1RF用トランジスタのエミッタと前記第1検出抵抗との間の接続ノードに接続され、コレクタが第2負荷抵抗を介して前記グランドに接続される第2差動用トランジスタと、前記第1、第2差動用トランジスタのエミッタ同士の接続ノードに接続され、前記第1、第2差動用トランジスタのエミッタに電流を供給する第1定電流回路とを備え、
前記第2差動増幅回路は、ベースが前記第2RF端子に接続され、コレクタが第3負荷抵抗を介して前記グランドに接続される第3差動用トランジスタと、ベースが前記第2RF用トランジスタのエミッタと前記第2検出抵抗との間の接続ノードに接続され、コレクタが第4負荷抵抗を介して前記グランドに接続される第4差動用トランジスタと、前記第3、第4差動用トランジスタのエミッタ同士の接続ノードに接続され、前記第3、第4差動用トランジスタのエミッタに電流を供給する第2定電流回路とを備え、
前記第1電圧増幅回路は、ベースが前記第1差動用トランジスタのコレクタと前記第1負荷抵抗との間の接続ノードに接続され、エミッタが前記グランドに接続され、コレクタが第5負荷抵抗を介して電源端子に接続される第1電圧増幅用トランジスタを備え、
前記第2電圧増幅回路は、ベースが前記第3差動用トランジスタのコレクタと前記第3負荷抵抗との間の接続ノードに接続され、エミッタが前記グランドに接続され、コレクタが第6負荷抵抗を介して電源端子に接続される第2電圧増幅用トランジスタを備え、
前記第1RF用トランジスタのベースは前記第1電圧増幅用トランジスタのコレクタと前記第5負荷抵抗との間の接続ノードに接続され、前記第2RF用トランジスタのベースは前記第2電圧増幅用トランジスタのコレクタと前記第6負荷抵抗との間の接続ノードに接続されることを特徴とする請求項4記載の乗算器。 - 下側差動回路に2組の上側差動回路が縦積みされてなり、
前記2組の上側差動回路の一方は対を成す第1、第2トランジスタを備え、
前記第1、第2トランジスタのエミッタは第1ノードで共通接続され、
前記2組の上側差動回路の他方は対を成す第3、第4トランジスタを備え、
前記第3、第4トランジスタのエミッタは第2ノードで共通接続され、
前記第1、第4トランジスタのベースには局部発振信号が正相で入力され、
前記第2、第3トランジスタのベースには前記局部発振信号が逆相で入力され、
前記下側差動回路は対を成す第5、第6トランジスタを有し、
前記第5トランジスタのコレクタには前記第1ノードに接続され、ベースには受信信号が正相で入力され、エミッタはグランドに接続され、
前記第6トランジスタのコレクタには前記第2ノードに接続され、ベースには前記受信信号が逆相で入力され、エミッタはグランドに接続されるギルバートセル型の乗算器において、
前記第1トランジスタのエミッタと前記第1ノードとの間には、前記第1トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第1抵抗が介在され、
前記第2トランジスタのエミッタと前記第1ノードとの間には、前記第2トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第2抵抗が介在され、
前記第3トランジスタのエミッタと前記第2ノードとの間には、前記第3トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第3抵抗が介在され、
前記第4トランジスタのエミッタと前記第2ノードとの間には、前記第4トランジスタで発生するノイズ電流の影響を抑制するための第4抵抗が介在され、
前記第5トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第5トランジスタのエミッタ電流を電圧として検出する第1検出抵抗が介在され、
前記第6トランジスタのエミッタと前記グランドとの間には、前記第6トランジスタのエミッタ電流を電圧として検出する第2検出抵抗が介在され、
前記第5トランジスタのベースには第1ベース電圧発生回路で発生された第1ベース電圧が印加され、
前記第1ベース電圧発生回路は、前記第1検出抵抗で検出された第1検出電圧が前記受信信号の電圧又はそれに応じた電圧に対して線形性を示すように前記第1ベース電圧を発生し、
前記第6トランジスタのベースには第2ベース電圧発生回路で発生された第2ベース電圧が印加され、
前記第2ベース電圧発生回路は、前記第2検出抵抗で検出された第2検出電圧が前記逆相の受信信号の電圧又はそれに応じた電圧に対して線形性を示すように前記第2ベース電圧を発生することを特徴とする乗算器。
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