JP2018120936A - 基板及び遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上の識別情報を認識しやすくすることができる基板及び遊技機を提供する。
【解決手段】表面に表面用ベタグランド(例えば、表面用ベタグランド500G)が形成され、裏面に裏面用ベタグランド(例えば、裏面用ベタグランド501G)が形成された基板であって、前記表面は、基板に関する情報が記された情報記載領域(例えば、情報記載領域500S)を含み、前記情報記載領域は、前記表面において前記表面用ベタグランドが形成されていない領域に設けられ、前記情報記載領域の裏面には前記裏面用ベタグランドが形成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、基板及び遊技機に関する。
遊技機には、主回路基板や周辺制御基板など、種々の基板が設けられている。これらの基板としては、グランドが形成されていない領域に識別文字(会社名など)が記されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−12058号公報
しかし、上記の基板では、グランドが形成されていない領域では光が透過してしまい、記された情報が認識し難くなる虞があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、基板上の情報を認識しやすくすることができる基板及び遊技機を提供することである。
(1)本発明の一実施形態に係る基板は、上述した課題を解決するためになされたものであり、
表面に表面用ベタグランド(例えば、表面用ベタグランド500G)が形成され、裏面に裏面用ベタグランド(例えば、裏面用ベタグランド501G)が形成された基板であって、
前記表面は、基板に関する情報が記された情報記載領域(例えば、情報記載領域500S)を含み、
前記情報記載領域は、前記表面において前記表面用ベタグランドが形成されていない領域に設けられ、
前記情報記載領域の裏面には前記裏面用ベタグランドが形成されることを特徴とする。
このような基板によれば、基板上の情報を認識しやすくすることができる。
(2)上記(1)の基板において、
前記裏面は、基板に関する情報が記された裏面情報記載領域(例えば、裏面情報記載領域501S)を含み、
前記裏面情報記載領域は、前記裏面において前記裏面用ベタグランドが形成されていない領域に設けられ、
前記裏面情報記載領域の裏面には前記表面用ベタグランドが形成されているようにしてもよい。
このような基板によれば、裏面においても基板上の情報を認識しやすくすることができる。
(3)上記(2)の基板において、
前記情報記載領域と前記裏面情報記載領域とは、表裏方向において重ならないとともに隣接して設けられるようにしてもよい。
このような基板によれば、基板上の情報を認識しやすくすることができるとともに、隣接して設けられることで何れの面においても情報が記された位置を把握しやすくすることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれか一の基板において、
ピン穴(例えば、通常ピン穴51A、グランドピン穴51B等)を有するとともに一の面(例えば、主基板11の裏面又ははんだ面等)にベタグランド(例えば、レジスト53に覆われている等)が形成された基板(例えば、主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、及び中継基板15、電源基板、払出制御基板等)であって、
前記ピン穴として、第1のピン穴(例えば、通常ピン穴51A等)を有しており、
前記第1のピン穴は、前記一の面上の前記第1のピン穴の近傍(例えば、ピン54Aのクリンチ長さより1cm長い距離までの範囲等)であって、当該第1のピン穴に他の面(例えば、主基板11の表面又は実装面等)から挿入されるピンをクリンチするクリンチ方向(例えば、ピン54Aがクリンチする予定の方向(位置)から、±所定角度となる範囲の方向等)の範囲(例えば、第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68、第1通常ピン穴51A1〜第3通常ピン穴51A3における左方向の範囲、第4通常ピン穴51A4〜第6通常ピン穴51A6における右方向の範囲、第7通常ピン穴51A7、第8通常ピン穴51A8における左方向の範囲等)には、ベタグランドが形成されていないピン穴であることを特徴とする。
このような基板によれば、ピン穴の近傍におけるピンのクリンチ方向にベタグランドが形成されていないので、電子部品とグランドのショートを抑制できる。
(5)上記(4)の基板において、
前記範囲(例えば、第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68に相当する範囲等)においてベタグランドが形成されている第2のピン穴(例えば、グランドピン穴51B等)を有する(例えば、グランドピン穴51Bの近傍にベタグランドが形成されている等)ようにしてもよい。
このような基板によれば、ピンをクリンチさせるために必要な箇所だけにベタグランドを形成しない箇所を制限できるので、ベタグランドの面積が小さくなることによる不具合を抑制できる。
(6)上記(4)又は(5)の基板において、
当該ピン穴の周辺にベタグランドが形成されていない第3のピン穴(例えば、グランドピン穴51B等)を有し、
前記第3のピン穴の周辺のベタグランドが形成されていない範囲(例えば、環状ベタグランド非形成範囲71等)は、前記第1のピン穴の前記範囲(例えば、第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68等)よりも狭い(例えば、環状ベタグランド非形成範囲71の面積は、第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68のそれぞれの面積よりも小さくされている等)ようにしてもよい。
このような基板によれば、第3のピン穴の周囲に形成されたベタグランドが形成されていない範囲により、熱が逃げにくくなり、はんだ付けをしやすくできる。
(7)上記(4)から(6)のいずれか一の基板において、
前記範囲においてベタグランドが形成されている第2のピン穴と前記第3のピン穴とのうちの少なくとも一方は、グランドピンが挿入されるピン穴(例えば、グランドピン穴51B等)であるようにしてもよい。
このような基板によれば、グランドピンの周囲では、グランドピンとベタグランドとのショートは問題とならないので、ベタグランドの面積が小さくなることによる不具合を抑制できる。
(8)上記(4)から(7)のいずれか一の基板において、
前記一の面(例えば、裏面又ははんだ面等)には、配線(例えば、配線パターン52等)及びレジスト(例えば、レジスト53等)を含む表面部材(例えば、配線パターン52、レジスト53、及びピン穴51等)が設けられており、
前記ピンのクリンチ方向は、前記表面部材の密集度(例えば、単位面積当たりにおける表面部材が占める割合等)が低い方向(例えば、通常ピン穴51Aの周りの角度を前後左右に4分割し、通常ピン穴51Aから所定距離内の各方向における表面部材の密集度を比較し、最も密集度が低い方向等)とされているようにしてもよい。
このような基板によれば、ベタグランドを設ける作業、特にグランド抜きの作業を容易にできる。
(9)上記(4)から(8)のいずれか一の基板において、
前記ベタグランドが形成された部分は、前記ベタグランドが形成されていない部分と識別可能とされている(例えば、プリント板50は黒色、配線パターン52は黄緑色、レジスト53は緑色、ベタグランドは赤色をなしている等)ようにしてもよい。
このような基板によれば、ベタグランドが形成されていない部分を容易に判別することができる。
(10)上記(4)から(9)のいずれか一の基板において、
電子部品(例えば、抵抗、コンデンサ、トランジスタやその他の部品等)のピンが前記ピン穴に挿入されて、前記電子部品が実装された基板であってもよい。
このような基板によれば、電子部品とグランドのショートを抑制できる。
(11)上記(1)から(10)のいずれか一の基板を備える遊技機(例えば、遊技機1等)としてもよい。
このような遊技機によれば、基板における電子部品とグランドのショートを抑制できる。
本発明の一態様によるパチンコ遊技機を例示する正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を例示する構成図である。 主基板の裏面側の外観図である。 図3のA部分拡大図である。 電子部品を実装した主基板における図3のA部分拡大図である。 変形例における基板の外観図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。この実施形態では、本発明の遊技機について説明をした後、遊技機に設けられる基板の構造について説明する。
先ず、図1を用いてパチンコ遊技機(遊技機)の主要部材の配置レイアウトを説明する。図1は、本発明の実施形態によるパチンコ遊技機を例示する正面図である。
図1において、遊技機1は、遊技盤2、遊技機用枠3、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5、普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、スピーカ8(スピーカ8UL、8UR、8LL及び8LRを含む)、ランプ9(発光部材9CC、9CL、9CR、9U、9SL及び9SRを含む)、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、及び通過ゲート41を有する。
遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bは、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄(「特図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特図を「第1特図」と称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特図を「第2特図」と称する。
画像表示装置5は、各種の画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄表示エリア5L、5C、5R、第1始動入賞記憶表示エリア5HL及び第2始動入賞記憶表示エリア5HRが配置されている。飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rは、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄を可変表示する。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aが実行する第1特図を用いた可変表示ゲーム(第1特図ゲーム)、又は第2特別図柄表示装置4Bが実行する第2特図を用いた可変表示ゲーム(第2特図ゲーム)に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄の可変表示を実行する。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成される。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HL、及び、第2始動入賞記憶表示エリア5HRが配置されている。
第1始動入賞記憶表示エリア5HLは、後述する第1保留表示器25Aと同様に、第1特図保留記憶数を特定可能に表示(第1保留表示)する。第1特図保留記憶数は、第1特図保留情報の記憶数(保留数)である。第1特図保留情報は、普通入賞球装置6Aに形成される第1始動入賞口に遊技球が入賞すること(第1始動入賞)により第1始動条件は成立したが、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない当該第1始動入賞に対応する可変表示に関する情報である。従って、第1始動条件が成立する毎に、第1特図保留情報が1つずつ記憶(保留)され、第1特図保留記憶数が1つずつ加算される。また、第1開始条件が成立する毎に、第1特図保留情報の保留が1つずつ消去(消化)され、第1特図保留記憶数が1つずつ減算される。
第2始動入賞記憶表示エリア5HRは、後述する第2保留表示器25Bと同様に、第2特図保留記憶数を特定可能に表示(第2保留表示)する。第2特図保留記憶数は、第2特図保留情報の記憶数(保留数)である。第2特図保留情報は、普通可変入賞球装置6Bに形成される第2始動入賞口に遊技球が入賞すること(第2始動入賞)により第2始動条件は成立したが、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない当該第2始動入賞に対応する可変表示に関する情報である。従って、第2始動条件が成立する毎に、第2特図保留情報が1つずつ記憶(保留)され、第2特図保留記憶数が1つずつ加算される。また、第2開始条件が成立する毎に、第2特図保留情報の保留が1つずつ消去(消化)され、第2特図保留記憶数が1つずつ減算される。
また、画像表示装置5の表示領域には、当該変動に対応するアクティブ表示(消化時表示、今回表示などとも称する)を表示するアクティブ表示エリアAHAが配置されている。
普通入賞球装置6Aは、始動領域(第1始動領域)として第1始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)として第2始動入賞口を形成する。
特別可変入賞球装置7は、例えば図2に示す大入賞口扉用のソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、大入賞口扉の開閉によって大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を変化させる。
スピーカ8は、遊技機1の状態に応じた演出音や警告音を出力する。ランプ9は、遊技機1の状態に応じた発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を行う。
普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を可変表示する。普通図柄表示器20が実行する普通図柄を用いた可変表示ゲームを普図ゲーム(又は「普通図ゲーム」)と称する。
第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。また、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
普図保留表示器25Cは、保留データ(普図保留情報)に基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート41を通過した遊技球が検出されたときには直ちに実行されずに実行が保留されている普図ゲームの数である。
スティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bは、遊技者の動作の一例である遊技者による操作を検出する検出手段である。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿とトリガボタンを有する。スティックコントローラ31Aは、遊技者による操作桿の傾倒操作とトリガボタンの押引操作を検出する。プッシュボタン31Bは、遊技者による押下操作を検出する。
次に、図2を用いて、遊技機1のハードウェア構成を説明する。図2は、遊技機に搭載された各種の制御基板等を例示する構成図である。
図2において、遊技機1は、主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、及び中継基板15を有する。
主基板11は、メイン側の制御基板である。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の取得、演出制御基板12等のサブ側の制御基板への制御コマンドの送信、図2に図示しないホールの管理コンピュータに対する各種情報の出力、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、及び普通図柄表示器20の点灯/消灯による所定の識別情報の可変表示の制御、並びに第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、及び普図保留表示器25Cの表示制御を行う。
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、及びソレノイド回路111を有する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機1における遊技の進行を制御する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102、遊技制御用のプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)103、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104、及びI/O(Input/Output port)105を有する。
スイッチ回路110は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23から入力される検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に仲介する。
ゲートスイッチ21は、通過ゲート41を通過した遊技球を検出して検出信号を出力する。第1始動口スイッチ22Aは、第1始動入賞口を通過した遊技球を検出して検出信号を出力する。第2始動口スイッチ22Bは、第2始動入賞口を通過した遊技球を検出して検出信号を出力する。また、カウントスイッチ23は、開放状態となった大入賞口を通過した遊技球を検出して検出信号を出力する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から取得したソレノイド駆動信号を、第2始動入賞口の可動翼片を開閉するソレノイド81、及び大入賞口扉を開閉するソレノイド82に出力する。
中継基板15は、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、遊技機1において実行される演出の制御(演出制御)を行う。演出制御基板12は、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122、画像表示装置5の表示を制御する表示制御部123、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124、及びI/O125を有する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの指令を受けて、画像表示装置5に表示する画像データをCGROM(Character Generator ROM)等の画像データメモリから読み出してVRAM(Video RAM)に展開して一時記憶させる。また、表示制御部123は、画像表示装置5に表示する画像を拡大、縮小、回転(画像表示装置5の表示画面の平行面での回転、表示画面の奥行方向への回転等)、揺動(画像表示装置5の表示画面の平行面での正転と逆転を繰り返すもの、表示画面の奥行方向への正転と逆転を繰り返すもの等)、折り曲げ(画像を所定の位置で折り曲げるもの)等の処理をするものであってもよい。表示制御部123には、例えばVDP(Video Display Processor)を用いることができる。
画像表示装置5は、演出制御基板12から出力される画像データに基づき各種の画像を表示する。演出制御基板12から出力される画像データは、表示制御部123によって表示制御されるものであってもよい。
音声制御基板13は、演出制御用CPU120からの指令を受けて、スピーカ8に出力する音声データを制御する。音声制御基板13は、音声データを音声データROM等から読み出して音声RAM等に展開して一時記憶してもよい。
ランプ制御基板14は、演出制御用CPU120からの指令を受けて、ランプ9の表示を制御する。画像表示装置5、スピーカ8、及びランプ9等は、演出制御用CPU120からの指令を受けて演出を実行する演出装置である。演出装置は図示しない可動役物等が含まれていてもよい。
コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aが検出したスティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作を、操作が検出されたことを示す情報信号(操作検出信号)として演出制御基板12に出力する。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、遊技者によるスティックコントローラ31Aの操作桿の傾倒操作による傾倒方向や傾倒角度を検出して、検出した傾倒方向や傾倒角度を示す情報信号を演出制御基板12に出力する。また、コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aが検出した遊技者によるトリガボタンの押引操作を検出して、検出した押引操作を示す情報信号を演出制御基板12に出力する。なお、コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aと一体的に形成されるものであってもよい。
プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bが検出したプッシュボタン31Bに対する遊技者の操作を、操作が検出されたことを示す情報信号(操作検出信号)として演出制御基板12に出力する。なお、プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bと一体的に形成されるものであってもよい。
次に、本発明の遊技機1に設けられる基板の構造について説明する。ここでは、主基板11の構造に例について説明する。なお、以下の説明においては、主基板11における電子部品が実装されている面を「表面」という。その裏側の面であり、電子部品が実装されていない面を「裏面」という。また、主基板11の表面には、電子部品が実装され、主基板11の裏面は、電子部品が実装されていないが、電子部品が備えるピンがはんだ付けされている。このため、主基板11の表面を「部品面」ともいい、主基板11の裏面を「はんだ面」ともいう。
図3は、主基板の裏面の外観図である。図4は、図3のA部分拡大図である。図5は、電子部品を実装した主基板における図3のA部分拡大図である。図3に示すように、主基板11は、プリント板50を備えている。プリント板50は、絶縁体によって構成されている。また、主基板11は、図3及び図4に示すように、プリント板50に形成された複数のピン穴(スルーホール)51を有している。ピン穴51は、プリント板50の表面と裏面とを貫通して形成されている。
主基板11の裏面側には、導電体で構成された配線パターン52が形成されている。配線パターン52は、ピン穴51を適宜つなぐ位置に配置されている。配線パターン52は、主基板11の裏面側において複数配線されている。さらに、主基板11の裏面側におけるピン穴51及び配線パターン52を避けた位置には、絶縁体で構成されたレジスト53が形成されている。レジスト53は、プリント板50の裏面における広い範囲を覆って形成されている。またピン穴51とレジスト53の間、配線パターン52とレジスト53との間は、いずれも離間されている。このため、ピン穴51とレジスト53、配線パターン52とレジスト53は、いずれも接触しないようにされている。
主基板11の裏面上には、図示しないベタグランドが形成されている。また、レジスト53は、主基板11の裏面側において、ベタグランドの全面を覆って形成されている。レジスト53によってベタグランドの表面が保護されている。また、ベタグランドの全面を覆ってレジスト53が形成されていることで、ベタグランドは、主基板11における裏面側において露出した部分がほとんどない構造とされている。ベタグランドとは、主基板11の一面の全面又はほぼ全面にわたって形成されたグランドである。ベタグランドは、例えばグランド抜きによって形成される。ベタグランドを形成する手順としては、まず主基板11の裏面側でベタグランドの材料を全面的に塗布し、ベタグランドを形成しない領域について、塗布したベタグランドの材料を取り除く。グランド抜きは、このときのベタグランドの材料を取り除く作業である。ベタグランドは、他の手順で形成されてもよい。
主基板11の裏面側では、ベタグランドは、全体がレジスト53に覆われている。このため、ベタグランドは、レジスト53に覆われている範囲以外の範囲には形成されていない。換言すれば、レジスト53は、全体がベタグランドを覆っており、レジスト53が形成された範囲とベタグランドが形成された範囲とは一致している。ただし、レジスト53の全体がベタグランドを覆っているものではなく、レジスト53の範囲の方が、ベタグランドの範囲よりも広い態様としてもよい。なお、以下の説明において、ベタグランドが形成されていない範囲をベタグランド非形成範囲という。
図4に示すように、主基板11は、複数のピン穴51として、通常ピン穴51A(第1通常ピン穴51A1〜第8通常ピン穴51A8)及びグランドピン穴51Bを有している。図5に示すように、通常ピン穴51Aには、電子部品のピン54A(第1ピン54A1〜第8ピン54A8)がそれぞれ挿入される。通常ピン穴51Aに挿入されたピン54Aは、それぞれ主基板11の裏面側でクリンチされる。主基板11の裏面側でピン54Aがクリンチされることで、通常ピン穴51Aからピン54Aが抜け出して主基板11から電子部品が脱落することが防止されている。なお、電子部品には、抵抗、コンデンサ、トランジスタやその他の部品などの通常の基板に用いられる電子部品がある。
グランドピン穴51Bは、ベタグランドと接続される図示しないグランドピンが挿入されるピン穴である。グランドピン穴51Bの周囲には、4つのランド55が設けられている。主基板11は、グランドピン穴51Bを複数有している。主基板11において、グランドピン穴51Bは、図4に示した位置以外の位置にも設けられている。
また、通常ピン穴51Aは、いずれも主基板11の裏面上における通常ピン穴51Aの近傍であって、通常ピン穴51Aに主基板11の表面から挿入されるピン54Aをクリンチするクリンチ方向の範囲にはベタグランドが形成されていないピン穴である。通常ピン穴51Aの近傍は、通常ピン穴51Aに挿入されたピン54Aがクリンチされた際のクリンチ長さに応じて定められる。例えば、通常ピン穴51Aの近傍は、ピン54Aの最大クリンチ長さより1cm長い距離までの範囲とすることができる。ここでの最大クリンチ長さは、例えば、ピン54Aが通常ピン穴51Aと交差する位置から、ピン54Aの先端までの長さとなりえる長さのうち、最長の長さをいう。また、ピン54Aのクリンチ長さを考慮せずに通常ピン穴51Aの近傍の範囲を決定してもよい。あるいは、通常ピン穴51Aの近傍は、ピン54Aのクリンチ長さより長い長さが1cm以外の長さ分長い距離までの範囲としてもよい。通常ピン穴51Aの近傍は、ピン54Aの最大クリンチ長さよりも長い距離の位置を含まない範囲としてもよい。ただし、通常ピン穴51Aの近傍は、ピン54Aの最大クリンチ長さよりも長い距離の位置を含む範囲とすることが好適である。
ピン54Aのクリンチ方向とは、所定位置α(図5参照)を中心にピン54Aがクリンチされる方向に対し、±所定角度となる範囲の方向をいう。例えば、所定角度としては、5°、10°、15°等、適宜0°を超えて45°以下となる範囲の角度から任意に設定することができる。このように、本実施形態における通常ピン穴51Aの近傍であって、通常ピン穴51A挿入されるピン54Aをクリンチするクリンチ方向の範囲は、扇形とされている。なお、所定位置(所定角度に係る中心位置)は、例えば、通常ピン穴51Aの端部である各位置のうちピン54Aが挿入されてピン54Aがクリンチされる前のプリント板50においてピン54Aを挿入してクリンチする予定の方向と交わる位置(通常ピン穴51Aのクリンチ側の端部となる一の位置)である。ただし、所定位置(所定角度に係る中心位置)は、通常ピン穴51Aのクリンチ側の端部となる一の位置でなくてもよい。例えば、所定位置(所定角度の中心位置)は、通常ピン穴51Aの開口部の円の中心の位置であってもよいし、通常ピン穴51Aのクリンチ側の端部となる一の位置と、通常ピン穴51Aの開口部の円の中心の位置とを結ぶ線分上の一の位置であってもよい。なお、ピン54Aは、通常ピン穴51Aにおいて、クリンチする予定の方向に実際にクリンチされる。
通常ピン穴51Aの周囲には、通常ピン穴51Aの近傍であって、通常ピン穴51A挿入されるピン54Aをクリンチするクリンチ方向の範囲の扇形の全体を内包する第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68が設けられている。通常ピン穴51Aの周囲における第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68は、通常ピン穴51Aに挿入されるピン54Aのクリンチ方向の面積が、その他の方向の面積よりも広くされた長円形状をなしている。また、ピン54Aのクリンチ方向における第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68は、クリンチされたピン54Aの先端が届かない範囲まで形成されている。第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68の形状は、長円以外の形状であってもよい。例えば、第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68の形状は、楕円形であってもよく、長方形、正方形などの矩形であってもよい。第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68の形状は、他の形状であってもよい。
ピン54Aのクリンチ方向は、通常ピン穴51Aにピン54Aを挿入する前からあらかじめ定められている。具体的に、図4に示す例では、図面の左側に配置された第1通常ピン穴51A1〜第3通常ピン穴51A3における第1ピン54A1〜第3ピン54A3のクリンチ方向は左方向である。第1通常ピン穴51A1〜第3通常ピン穴51A3の周囲における第1ベタグランド非形成範囲61〜第3ベタグランド非形成範囲63は、第1通常ピン穴51A3〜第3通常ピン穴51A3の近傍における第1通常ピン穴51A3〜第3通常ピン穴51A3の左方向である。
図面の中央に配置された第4通常ピン穴51A4〜第6通常ピン穴51A6における第4ピン54A4〜第6ピン54A6のクリンチ方向は右方向である。第4通常ピン穴51A4〜第6通常ピン穴51A6の周囲における第4ベタグランド非形成範囲64〜第6ベタグランド非形成範囲66は、第4通常ピン穴51A4〜第6通常ピン穴51A6の近傍における第4通常ピン穴51A4〜第6通常ピン穴51A6の右方向である。
図面右側に配置された第7通常ピン穴51A7,第8通常ピン穴51A8における第7ピン54A7,第8ピン54A8のクリンチ方向は左方向である。第7通常ピン穴51A7,第8通常ピン穴51A8の周囲における第7ベタグランド非形成範囲67,第8ベタグランド非形成範囲68は、第7通常ピン穴51A7,第8通常ピン穴51A8の近傍における第7通常ピン穴51A7,第8通常ピン穴51A8の左方向である。
これらのピン54Aのクリンチ方向は、いずれも表面部材の密集度が最も低い方向に設定されている。ここでの表面部材とは、プリント板50の表面に設けられた配線パターン52、レジスト53、及び通常ピン穴51Aのそれぞれに隣接又は近接する他のピン穴51を含む。また、表面部材の密集度とは、単位面積当たりにおける表面部材が占める割合をいう。
密集度が低い方向は、通常ピン穴51Aの周りの角度を前後左右に4分割し、通常ピン穴51Aから所定距離内の各方向における表面部材の密集度を比較し、最も密集度が低い方向に設定される。所定距離は、ピン54Aのクリンチ長さを考慮して決定される。例えば、ピン54Aのクリンチ長さより2cm長い距離とすることができる。また、ピン54Aのクリンチ長さを考慮せずに所定距離を決定してもよいし、ピン54Aのクリンチ長さより長い長さが2cm以外の長さとしてもよい。ただし、所定距離は、ピン54Aのクリンチ長さよりも長くすることが好適である。
密集度が低い方向は、他の方向との比較において判断される。例えば、第1通常ピン穴51A1の場合、図4の上方向及び右方向には配線パターン52が形成され、下方向には第2通常ピン穴51A2が形成されている。また、第1通常ピン穴51A1の右方向には、表面部材が形成されていない。このため、第1通常ピン穴51A1の右方向が表面部材の密集度が低い方向となる。
密集度が低い方向を設定するにあたり、通常ピン穴51Aの周りの角度を前後左右に4分割し、いずれかの方向を密集度が低い方向としている。ただし、通常ピン穴51Aの周囲を2分割したり8分割したりして密集度を判断することもできる。あるいは、他の数で分割して密集度を設定することもできる。
また、ピン54Aのクリンチ方向として、表面部材の密集度が最も低い方向に設定するほか、相対的に密集度が低い方向に設定してもよい。相対的に密集度が低い方向には、最も密集度が低い方向のほか、密集度が2番目に低い方向及び3番目に低い方向がある。要は、相対的に密集度が低い方向は、密集度が最も高い方向以外の方向のいずれかの方向である。
グランドピン穴51Bの周囲においては、通常ピン穴51Aの周囲に形成される第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68に相当する範囲にベタグランドが形成されている。グランドピン穴51Bは、通常ピン穴51Aの周囲に形成される第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68に相当する範囲にベタグランドが形成されたピン穴である。
ただし、グランドピン穴51Bの周囲には、環状ベタグランド非形成範囲71が設けられている。グランドピン穴51Bの周囲における環状ベタグランド非形成範囲71は、四分円に肉厚を付けた形状の範囲を円弧上に並べた形状をなしている。これらの四分円に肉厚を付けた形状の部分は、互いに離間しており、隣り合うランド55同士の間に配置されている。環状ベタグランド非形成範囲71の面積は、第1通常ピン穴51A1〜第8通常ピン穴51A8における第1ピン54A1〜第8ピン54A8の周囲に形成される第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68のそれぞれの面積よりも小さくされている。
また、プリント板50、配線パターン52、レジスト53、及びベタグランドは、いずれも互いに異なる色をなしている。例えば、プリント板50は黒色、配線パターン52は黄緑色、レジスト53は緑色、ベタグランドは赤色をなしている。なお、ピン穴51は、プリント板50を貫通して形成されており、黒色をなしている。このように、プリント板50、配線パターン52、レジスト53、及びベタグランドは、いずれも互いに異なる色をなしていることで、ベタグランドが形成された部分は、ベタグランドが形成されていない部分と識別可能とされている。
また、通常ピン穴51Aに相当する位置には、通常側第1はんだ部91〜通常側第8はんだ部98が設けられている。通常側第1はんだ部91〜通常側第8はんだ部98は、通常ピン穴51Aにピン54Aが挿入されてクリンチされた後、通常ピン穴51Aとピン54Aとの間ではんだ付けが行われることで形成される。はんだ付けによって形成された通常側第1はんだ部91〜通常側第8はんだ部98は、主基板11の裏面から通常ピン穴51Aの内側にまでわたって形成されている。通常側第1はんだ部91〜通常側第8はんだ部98は、通常ピン穴51Aに設けられたピン54Aと主基板11の裏面に設けられた配線パターン52とに接触している。通常側第1はんだ部91〜通常側第8はんだ部98によって、ピン54Aと配線パターン52とが通電可能となっている。
グランドピン穴51Bに相当する位置には、グランドピン側はんだ部99が設けられている。グランドピン側はんだ部99は、グランドピン穴51Bにグランドピンが挿入された後、ベタグランドとグランドピンとの間ではんだ付けが行われることで形成される。グランドピン側はんだ部99は、グランドピン穴51Bの内部から主基板11の裏面にわたって設けられており、グランドピン穴51Bの内部において、レジスト53に覆われたベタグランドとグランドピンとに接触している。グランドピン側はんだ部99によって、ベタグランドとグランドピンとが通電可能となっている。なお、グランドピンは、主基板11の表面において、電子部品と電気的に接続されている。
グランドピンは、グランドピン穴51Bに収められており、主基板11の裏面側から突出していない。ただし、グランドピンが主基板11の裏面側から突出するが、グランドピンの突出部分がグランドピン側はんだ部99に含まれているようにしてもよい。また、グランドピンが主基板11の裏面側から突出し、グランドピン側はんだ部99からも突出するが、その突出量がわずかであり、グランドピンがクリンチされていないようにしてもよい。
次に、本実施形態に係る主基板11の作用効果について説明する。本実施形態に係る主基板11において。通常ピン穴51Aは、通常ピン穴51Aの近傍であって、通常ピン穴51Aに挿入されたピン54Aのクリンチ方向の範囲には、ベタグランドが形成されていないピン穴である。このため、通常ピン穴51Aに挿入されてクリンチされたピン54Aは、レジスト53におけるベタグランドを覆う部分は届かなくされている。したがって、クリンチされたピン54Aのピン先によってベタグランドを覆うレジスト53を傷つけてしまうことを抑制できる。よって、レジスト53の損傷によって、ピン54Aとベタグランドとが通電することによる電子部品とベタグランドとのショートを抑制することができる。
本実施形態に係る主基板11では、通常ピン穴51Aの周囲において、ベタグランド非形成範囲は、通常ピン穴51Aに挿入されるピン54Aのクリンチ方向に限られている。通常ピン穴51Aに挿入されるピン54Aのクリンチ方向以外の方向では、ピン54Aのピン先でレジスト53を損傷させる虞が小さい領域であり、ベタグランド非形成範囲とする必要性が低い領域である。したがって、ベタグランドの面積を小さくする必要性が低い領域にまでベタグランド非形成範囲を広げないようにすることができる。
本実施形態に主基板11では、グランドピン穴51Bの周囲において、通常ピン穴51Aの周囲に形成される第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68に相当する範囲には、ベタグランドが形成されている。グランドピン穴51Bに挿入されるグランドピンは、主基板11の裏面側に突出しないようにされている。このため、グランドピン穴51Bに挿入されたグランドピンがグランドピン穴51Bの周囲のレジスト53を傷つけることはないようにされている。したがって、グランドピン穴51Bの周囲は、ベタグランドの面積を小さくする必要が低い領域であるので、ベタグランドの面積を小さくする必要性が低い領域にまでベタグランド非形成範囲を広げないようにすることができる。
本実施形態に係る主基板11では、グランドピン穴51Bの周囲に環状ベタグランド非形成範囲71が設けられている。環状ベタグランド非形成範囲71が設けられていることにより、はんだ付けを行う際に、グランドピン穴51Bにおけるはんだ付けを良好に行うことができる。環状ベタグランド非形成範囲71の面積は、第1通常ピン穴51A1〜第8通常ピン穴51A8における第1ピン54A1〜第8ピン54A8の周囲に形成される第1ベタグランド非形成範囲61〜第8ベタグランド非形成範囲68のそれぞれの面積よりも小さくされている。このため、グランドピン穴51Bにおけるはんだ付け行う際の熱が逃げにくくなるので、グランドピン穴51Bにおけるはんだ付けを良好に行うことができる。さらには、ベタグランドの面積を小さくする必要性が低い領域におけるベタグランド非形成範囲を狭い範囲で納めることができる。
また、グランドピン穴51Bに挿入されるグランドピンは、ベタグランドに接続されるピンである。このため、グランドピンとベタグランドとのショートが問題となることはない。したがって、グランドピン穴51Bの周囲にベタグランドが設けられていることで、ベタグランドの面積を小さくする必要性が低い領域にまでベタグランド非形成範囲を広げないようにすることができる。
また、グランドピンとベタグランドとのショートが問題となることはないので、グランドピン穴51Bに挿入されるグランドピンが主基板11の裏面側でクリンチされている場合でも、グランドピン穴51Bの周囲にベタグランドを設けてもよい。この場合には、ベタグランドの面積を小さくする必要性が低い領域にまでベタグランド非形成範囲を広げないようにすることができる。
さらに、ピン54Aが、通常ピン穴51Aに収められており、主基板11の裏面側から突出していないようにしてもよい。また、ピン54Aが主基板11の裏面側から突出するが、ピン54Aの突出部分が通常側第1はんだ部91〜通常側第8はんだ部98に含まれているようにしてもよい。また、ピン54Aが主基板11の裏面側から突出し、通常側第1はんだ部91〜通常側第8はんだ部98からも突出するが、その突出量がわずかであり、ピン54Aがクリンチされていないようにしてもよい。これらの場合、通常ピン穴51Aの周囲は、ピン54Aのピン先でレジスト53を損傷させる虞が小さい領域であり、ベタグランド非形成範囲とする必要性が低い領域である。したがって、この場合には、通常ピン穴51Aの周囲にベタグランドを設けるようにしてもよい。この場合、ベタグランドの面積を小さくする必要性が低い領域にまでベタグランド非形成範囲を広げないようにすることができる。
上記の実施形態に係る主基板11では、ピン54Aのクリンチ方向は、表面部材の密集度が低い方向とされている。このため、ベタグランド非形成範囲における表面部材が少なくなるので、ベタグランドを設ける際にグランド抜きの作業を行う場合には、グランド抜きの作業を容易とすることができる。また、ベタグランド非形成範囲を設けるとしても、主基板11におけるベタグランド非形成範囲と表面部材のそれぞれを設ける面積の比率を均等化することができる。したがって、主基板11の裏面を有効に活用してベタグランド非形成範囲と表面部材とを設けることができる。
上記の実施形態に係る主基板11では、プリント板50、配線パターン52、レジスト53、及びベタグランドは、いずれも互いに異なる色をなしていることで、ベタグランドが形成された部分は、ベタグランドが形成されていない部分と識別可能とされている。このため、ベタグランドが形成されていない部分を容易に判別することができる。
また、ベタグランドが形成された部分は、ベタグランドが形成されていない部分と識別可能とする態様は、他の態様としてもよい。例えば、プリント板50とレジスト53のみを異なる色としてもよい。また、プリント板50とレジスト53の色が異なれば、その他の材料についての色をどのような配色してもよい。レジスト53にベタグランドを覆っていない領域がある場合には、レジスト53におけるベタグランドを覆っている部分と覆っていない部分とで色を変えてもよい。また、ベタグランドが形成された部分は、ベタグランドが形成されていない部分と識別可能とする態様は、各部材の色を変える以外の態様としてもよい。例えば、ベタグランドが形成された領域の外枠を線で図示してもよい。
ベタグランドが形成された領域を立体的に区別してもよい。例えばベタグランドが形成された領域をベタグランドが形成されていない領域よりも盛り上げてもよいし、ベタグランドが形成されていない領域をベタグランドが形成されている領域よりも盛り上げてもよい。ベタグランドが形成された領域とベタグランドが形成されていない領域の表面の素材を異なるものとして、両者の手触りが異なるものとしてもよい。
上記の実施形態に係る主基板11は、遊技機1に設けられている。遊技機1に設けられる主基板11は、例えば超音波溶着によって強固に封止された基板ケースに収容されている。このため、遊技店に設置された遊技機1において、主基板11の修理は、物理的に非常に困難であるか不可能である。また、遊技店に設置された遊技機1についての修理には、通常、管轄団体による許可が必要である。このため、遊技機1の修理を行うには物理的な理由以外にも困難となる理由がある。したがって、上記の実施形態に係る主基板11を備えた遊技機1は、修理が困難又は不可能な環境下において、レジスト53の損傷によって、ピン54Aとベタグランドとが通電することによる電子部品とベタグランドとのショートを抑制することができる。
主基板11を備える遊技機1は、上記のように、主基板11以外にも演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、及び中継基板15などの複数の基板が設けられている。したがって、電子部品とベタグランドとのショートの可能性がその分増えるものとなる。上記の実施形態に係る主基板11を備えた遊技機1は、電子部品とベタグランドとのショートの可能性が増えたものにおいて、レジスト53の損傷によって、ピン54Aとベタグランドとが通電することによる電子部品とベタグランドとのショートを抑制することができる。
上記の実施形態では、本発明の基板として、主基板11を例として説明を行った。これに対して、本発明の基板は、主基板11以外の基板、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、及び中継基板15のいずれかとしてもよい。また、遊技機1にその他の基板、例えば電源の制御を行う電源基板、遊技球の払出しを制御する払出制御基板が設けられている場合、本発明の基板をこれらの電源基板、払出制御基板としてもよい。
また、本発明の基板は、これらの基板のうちの複数としてもよく、全部としてもよい。上記の実施形態では、これらの基板がそれぞれ独立して設けられているが、これらの基板の一部又は全部を1つの基板に集約してもよい。特に、演出装置を制御する回路として、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14を1つに集約してもよい。この場合、集約された基板を本発明の基板としてもよい。
また、上記の実施形態では、通常ピン穴51Aの近傍であって、通常ピン穴51A挿入されるピン54Aをクリンチするクリンチ方向の範囲は、扇形とされている。これに対して、通常ピン穴51Aの近傍であって、通常ピン穴51A挿入されるピン54Aをクリンチするクリンチ方向の範囲は、扇形以外の形状となるようされていてもよい。例えば、所定位置α(図5参照)を中央位置とし、ピン54Aのクリンチ方向に直交する方向に沿った辺を横辺とし、この横辺の端部から延びる縦辺の長さが最大クリンチ長さとされた長方形としてもよい。
また、上記の実施形態に係る基板において、社名や基板名や管理番号などの情報を基板上に記すようにしてもよい。図6の500Sは基板の表面における情報記載領域の例であり、501Sは裏面における情報記載領域(裏面情報記載領域)の例である。500Tは基板の上辺、500B基板の下辺、500Tは基板の左辺を示している(裏面においては上下が反転するため500Tと500Bの上下関係が入れ替わっている)。なお、表面と裏面の双方に部品が実装されるようにしてもよいし、何れか一方の面にのみ部品が実装されるようにしてもよい。
図6に示す基板においては、ベタグランドが表面と裏面の両面にそれぞれ設けられている。500Gは表面のベタグランド(表面用ベタグランド)であり、501Gは裏面のベタグランド(裏面用ベタグランド)である。なお、表面用ベタグランド500Gと裏面用ベタグランド501Gは、上述のようにレジストで覆われている。
図6の情報記載領域および裏面情報記載領域に記された情報(ABC)はエッチング文字(銅箔文字)にて形成されている。よって、情報が立体的に形成され目立たせることができる。情報がエッチング文字で形成されるため、情報記載領域および裏面情報記載領域においては、ベタグランドが取り除かれている。図6における黒色部分はベタグランドが取り除かれた部分を示す。
ここで、表面では情報記載領域500Sにおける表面用ベタグンラド500Gが取り除かれているが、情報記載領域500Sの裏に対応する500S´においては裏面用ベタグランド501Gが取り除かれていない。同様に、裏面では裏面情報記載領域501Sにおける裏面用ベタグランド501Gが取り除かれているが、裏面情報記載領域501Sの裏に対応する501S´においては表面用ベタグランド500Gが取り除かれていない。
基板は、主に樹脂により形成されているため透光性を有し、ベタグランドが形成されていない領域では光が透過されるようになっている。前述のように、エッチング文字が形成される情報記載領域500Sおよび裏面情報記載領域501Sにおいてはベタグランドが取り除かれるため、光が透過しやすくなり情報が認識し難くなる虞がある。しかし、情報記載領域500Sの裏(500S´)においては裏面用ベタグランド501Gが形成され、裏面情報記載領域501Sの裏(501S´)においては表面用ベタグランド500Gが形成されるため、光が透過することが防止され情報が認識しやすいようになっている。
また、情報記載領域500Sと裏面情報記載領域501Sが表裏方向において重ならないとともに隣接して設けられているため、何れの面においても情報が記された位置を把握しやすくなっている。
なお、図6においては、表面と裏面の両面に情報が記される例を示したが、情報が記される面は何れか一方の面のみとしてもよい。また、情報の記載方法もエッチング文字に限らず、インクによる印刷など別の方法であってもよい。
また、上記の実施形態に係る基板において、部品が半田付けされる領域に設けられるランド(導体パターン)を、フロー方式による半田付けの際の基板の移動方向に延長した形状で設けるようにしてもよい。フロー方式とは、半田付けの方法として一般的に用いられるものであり、半田槽に溶かしておいた半田の表層に基板の表面(または裏面)を浸すことによって半田付けをする方法である。フロー方式においては、基板を移動させながら瞬間的に半田に浸していくが、半田には粘性があるため一度付いたランドからの切れが悪くなる。特に図6(A)のように複数のランドが並んで設けられる箇所では、端部のランドの半田の切れが特に悪くなり、過剰にランドに付着した半田が尾を引いて隣接したランドに跨って付着してしまいショートを起こす虞がある。
そこで図6(A)に示す基板においては、フロー方式による半田付けの際の基板の移動方向(図6においては左右方向とする)の端部にあたるランド600A、600Bについて、基板の移動方向に延長した形状で設けるようにしている。このようにすることで、例えば600Bのランドに半田が過剰に付着した場合であっても、過剰に付着した半田がランドの延長した部分(600Bの右側部分)に誘導され、隣接する600Cのランドに跨ることが防止されショートが発生することを防止することができる。
フロー方式による半田付けの際の基板の移動方向として左右方向である例を示したが、移動方向としては例えば上下方向なども考えられる。そこで、移動方向が左右方向であっても上下方向であっても効果を発揮するように、600Dに示すようにランドの形状を複数の移動方向の間の方向(斜め方向)に延長した形状としてもよい。
図6では、部品が半田付けされるピン穴部分に設けられるランドの形状を基板の移動方向に延長した形状で設けることを示したが、部品が面実装される際に用いられるパッド(導体パターン)の形状を基板の移動方向に延長した形状で設けるようにしてもよい。
また、図6では、ランドの形状を基板の移動方向に延長した形状で設けることを示したが、延長した形状で設けることに限らず、基板の移動方向にランドをわずかに離間して設けるようにしてもよい。離間して設けられるランドには、部品が半田付けされることはないが、過剰に付着した半田が誘導されることで、半田が部品が取り付けられるランドに跨ってしまうことを防止できショートすることを防止することができる。
上記の実施形態では、基板が設けられた遊技機としてパチンコ機を例として説明したが、遊技機は、パチンコ機以外の遊技機でもよく、パチスロ機(スロットマシン)やパロットなどの他の遊技機とすることもできる。スロットマシンは、遊技媒体としてメダル等を用いた所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能とする遊技機である。スロットマシンは、複数の図柄が描かれたリールを複数本備え、これらのリールの回転をさせるための始動レバーやリールの回転を停止させるための停止ボタンが設けられて構成されている。複数のリールに入賞ラインが定められており、入賞ライン上に表示された図柄の組み合わせに応じて、付与する遊技価値を決定する。
また、スロットマシンは、所定の判定によって入賞ライン上に表示可能な図柄組み合わせを決定するとともに、表示可能な図柄組み合わせ等に応じて演出を表示する表示手段を備えている。スロットマシンは、図柄組み合わせを決定し、リールの回転及び停止を制御するための主基板や表示手段に表示する演出を制御するための演出制御基板、さらには音声制御基板、ランプ制御基板を備えている。また、スロットマシンの電源を制御する電源基板、メダルの払出しを制御する払出制御基板を備えている。本発明に係る基板は、スロットマシンにおけるこれらの基板に適用することもできる。
また、パロットは、スロットマシンにおける遊技価値として、メダルの変わりに遊技球を用いる遊技機である。パロットは、スロットマシンと同様の主基板、演出制御基板、音声制御基板、ランプ制御基板を備えている。本発明に係る基板は、パロットにおけるこれらの基板に適用することもできる。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
1…遊技機
2…遊技盤
3…遊技機用枠
4A,4B…特別図柄表示装置
5…画像表示装置
5L…飾り図柄表示エリア
5C…飾り図柄表示エリア
5R…飾り図柄表示エリア
6A…普通入賞球装置
6B…普通可変入賞球装置
11…主基板
12…演出制御基板
50…プリント板
51…ピン穴
51A…通常ピン穴
51B…グランドピン穴
52…配線パターン
53…レジスト
54A…ピン
55…ランド
61〜68…ベタグランド非形成範囲
71…環状ベタグランド非形成範囲

Claims (2)

  1. 表面に表面用ベタグランドが形成され、裏面に裏面用ベタグランドが形成された基板であって、
    前記表面は、基板に関する情報が記された情報記載領域を含み、
    前記情報記載領域は、前記表面において前記表面用ベタグランドが形成されていない領域に設けられ、
    前記情報記載領域の裏面には前記裏面用ベタグランドが形成されることを特徴とする基板。
  2. 請求項1に記載の基板を備える遊技機。
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