JP2018119895A - 湿度センサ及び湿度センサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印加する電圧が変化する場合や任意の電圧を印加する場合、また特性の異なるサーミスタを使用した場合でも高精度に湿度検出が可能な湿度センサを提供すること。
【解決手段】 互いに近接配置された検知室部2と第1標準室部3と別気体室部4と第2標準室部5とを備え、検知室部が、外気を内部空間に導入可能な貫通孔を有した検知用容器と、検知用容器の内部に設置された検知用サーミスタ7とを備え、第1標準室部が、乾燥空気を封入した第1標準用容器と、第1標準用容器の内部に設置された第1標準用サーミスタ9とを備え、第2標準室部が、乾燥空気を封入した第2標準用容器と、第2標準用容器の内部に設置された第2標準用サーミスタ13とを備え、別気体室部が、前記乾燥空気と異なる熱伝導度を有する気体を封入した別気体用容器と、別気体用容器の内部に設置された別気体用サーミスタ11とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】 互いに近接配置された検知室部2と第1標準室部3と別気体室部4と第2標準室部5とを備え、検知室部が、外気を内部空間に導入可能な貫通孔を有した検知用容器と、検知用容器の内部に設置された検知用サーミスタ7とを備え、第1標準室部が、乾燥空気を封入した第1標準用容器と、第1標準用容器の内部に設置された第1標準用サーミスタ9とを備え、第2標準室部が、乾燥空気を封入した第2標準用容器と、第2標準用容器の内部に設置された第2標準用サーミスタ13とを備え、別気体室部が、前記乾燥空気と異なる熱伝導度を有する気体を封入した別気体用容器と、別気体用容器の内部に設置された別気体用サーミスタ11とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、高精度に湿度検出が可能な湿度センサ及び湿度センサ装置に関する。
従来、絶対湿度センサは、例えば特許文献1に記載されているように、サーミスタを内部に配置した容器を2つ設置した構造を採用している。このような湿度センサでは、一方は標準室と呼ばれ、容器内部には乾燥空気が封入されている。また、もう一方は検知室と呼ばれ、容器に孔を空けることで、測定対象となる空気が容器内部に流入可能とされている。
従来の湿度センサでは、図4に示すように、検知室内のサーミスタS1と標準室内のサーミスタS2とを直列接続すると共に、さらに2つの低抵抗R1,R2とブリッジ回路を構成し、検知室内のサーミスタS1と標準室内のサーミスタS2とに電圧を印加することで、検知室内のサーミスタS1と標準室内のサーミスタS2とを発熱させている。このとき、これらサーミスタの発熱量は、サーミスタ周囲の空気の熱伝導度により僅かに異なるため、検知室と標準室との湿度の違いによって2つのサーミスタS1,S2の発熱量にずれが生じ、湿度に応じて図4に示す回路における出力電圧が変化する。このときの出力電圧は、外気温によらず、絶対湿度のみで決まることから、出力電圧を測定すれば絶対湿度を検出することができる。
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
従来の湿度センサでは、ブリッジ回路における出力電圧が絶対湿度のみで決まり、雰囲気温度には依存しないという特性を利用することで、出力電圧から絶対湿度を計算している。しかしながら、出力電圧と絶対湿度との関係(以下、特性曲線という)は、サーミスタにかかる電圧によって変化するため、従来の湿度センサでは、サーミスタにかかる電圧を予め決めておき、その電圧に応じた特性曲線を使用する必要があった。そのため、回路の変更等によってサーミスタにかかる電圧が設計時の値からずれてしまうと、サーミスタにかかる電圧を再度確認し、それに応じた特性曲線を選び直す必要があった。また、サーミスタの特性である25℃における抵抗値やB定数といった値によっても特性曲線が変化するため、新たに湿度センサを作製する際に特性の異なるサーミスタを用いると、特性曲線も新しいものに変更する必要があった。
従来の湿度センサでは、ブリッジ回路における出力電圧が絶対湿度のみで決まり、雰囲気温度には依存しないという特性を利用することで、出力電圧から絶対湿度を計算している。しかしながら、出力電圧と絶対湿度との関係(以下、特性曲線という)は、サーミスタにかかる電圧によって変化するため、従来の湿度センサでは、サーミスタにかかる電圧を予め決めておき、その電圧に応じた特性曲線を使用する必要があった。そのため、回路の変更等によってサーミスタにかかる電圧が設計時の値からずれてしまうと、サーミスタにかかる電圧を再度確認し、それに応じた特性曲線を選び直す必要があった。また、サーミスタの特性である25℃における抵抗値やB定数といった値によっても特性曲線が変化するため、新たに湿度センサを作製する際に特性の異なるサーミスタを用いると、特性曲線も新しいものに変更する必要があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、印加する電圧が変化する場合や任意の電圧を印加する場合、また特性の異なるサーミスタを使用した場合でも高精度に湿度検出が可能な湿度センサを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る湿度センサは、互いに近接配置された検知室部と第1標準室部と別気体室部と第2標準室部とを備え、前記検知室部が、外気を内部空間に導入可能な貫通孔を有した検知用容器と、前記検知用容器の内部に設置された検知用サーミスタとを備え、前記第1標準室部が、乾燥空気を封入した第1標準用容器と、前記第1標準用容器の内部に設置された第1標準用サーミスタとを備え、前記第2標準室部が、乾燥空気を封入した第2標準用容器と、前記第2標準用容器の内部に設置された第2標準用サーミスタとを備え、前記別気体室部が、前記乾燥空気と異なる熱伝導度を有する気体を封入した別気体用容器と、前記別気体用容器の内部に設置された別気体用サーミスタとを備えていることを特徴とする。
この湿度センサでは、互いに近接配置された検知室部と第1標準室部と別気体室部と第2標準室部とを備え、別気体室部が、乾燥空気と異なる熱伝導度を有する気体を封入した別気体用容器と、別気体用容器の内部に設置された別気体用サーミスタとを備えているので、第2標準用サーミスタと別気体用サーミスタとの出力特性に基づいて、検知用サーミスタと第1標準用サーミスタとの出力特性の変化を相殺することで、印加する電圧が変化する場合や任意の電圧を印加する場合、また特性の異なるサーミスタを使用した場合でも高精度に湿度検出が可能になる。
第2の発明に係る湿度センサは、第1の発明において、前記別気体用容器に封入された前記気体が、窒素であることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサでは、別気体用容器に封入された前記気体が、窒素であるので、安価で安定した気体である窒素により低コストで安定した測定が可能になる。
すなわち、この湿度センサでは、別気体用容器に封入された前記気体が、窒素であるので、安価で安定した気体である窒素により低コストで安定した測定が可能になる。
第3の発明に係る湿度センサ装置は、第1又は第2の発明の湿度センサと、第1定抵抗と第2定抵抗とが直列接続された第1直列回路と、前記検知用サーミスタと前記第1標準用サーミスタとが直列接続された第2直列回路とが並列接続されて構成された第1ブリッジ回路と、第3定抵抗と第4定抵抗とが直列接続された第3直列回路と、前記別気体用サーミスタと前記第2標準用サーミスタとが直列接続された第4直列回路とが並列接続され前記第1ブリッジ回路に直列接続された第2ブリッジ回路と、直列接続された前記第1ブリッジ回路と前記第2ブリッジ回路とに定電圧を印加した状態で、前記検知用サーミスタと前記第1標準用サーミスタとの接続点と第1定抵抗と第2定抵抗との接続点との間の第1出力電圧値と、前記別気体用サーミスタと前記第2標準用サーミスタとの接続点と前記第3定抵抗と前記第4定抵抗との接続点との間の第2出力電圧値とに基づいて前記外気の湿度を演算する演算部とを備えていることを特徴とする。
すなわち、この湿度センサ装置では、検知用サーミスタと第1標準用サーミスタとの接続点と第1定抵抗と第2定抵抗との接続点との間の第1出力電圧値と、別気体用サーミスタと第2標準用サーミスタとの接続点と第3定抵抗と第4定抵抗との接続点との間の第2出力電圧値とに基づいて外気の湿度を演算する演算部を備えているので、例えば「第1出力電圧値/第2出力電圧値」が、印加する電圧や雰囲気温度によらず、絶対湿度のみで決まる値であることから、印加する電圧を予め調べなくても湿度測定が可能になる。また、使用中にサーミスタに印加される電圧の値が徐々に変化するような場合でも、絶対湿度を正確に測定可能である。さらに、「第1出力電圧値/第2出力電圧値」が、サーミスタの25℃における抵抗値やB定数によらない値であるので、特性の異なるサーミスタで新たに設計しても、特性曲線の形状が変化せず、高精度な湿度測定が可能である。
すなわち、この湿度センサ装置では、検知用サーミスタと第1標準用サーミスタとの接続点と第1定抵抗と第2定抵抗との接続点との間の第1出力電圧値と、別気体用サーミスタと第2標準用サーミスタとの接続点と第3定抵抗と第4定抵抗との接続点との間の第2出力電圧値とに基づいて外気の湿度を演算する演算部を備えているので、例えば「第1出力電圧値/第2出力電圧値」が、印加する電圧や雰囲気温度によらず、絶対湿度のみで決まる値であることから、印加する電圧を予め調べなくても湿度測定が可能になる。また、使用中にサーミスタに印加される電圧の値が徐々に変化するような場合でも、絶対湿度を正確に測定可能である。さらに、「第1出力電圧値/第2出力電圧値」が、サーミスタの25℃における抵抗値やB定数によらない値であるので、特性の異なるサーミスタで新たに設計しても、特性曲線の形状が変化せず、高精度な湿度測定が可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る湿度センサ及び湿度センサ装置によれば、互いに近接配置された検知室部と第1標準室部と別気体室部と第2標準室部とを備えているので、第2標準用サーミスタと別気体用サーミスタとの出力特性に基づいて、検知用サーミスタと第1標準用サーミスタとの出力特性の変化を相殺することで、印加する電圧が変化する場合や任意の電圧を印加する場合、また特性の異なるサーミスタを使用した場合でも高精度に湿度検出が可能になる。
すなわち、本発明に係る湿度センサ及び湿度センサ装置によれば、互いに近接配置された検知室部と第1標準室部と別気体室部と第2標準室部とを備えているので、第2標準用サーミスタと別気体用サーミスタとの出力特性に基づいて、検知用サーミスタと第1標準用サーミスタとの出力特性の変化を相殺することで、印加する電圧が変化する場合や任意の電圧を印加する場合、また特性の異なるサーミスタを使用した場合でも高精度に湿度検出が可能になる。
以下、本発明に係る湿度センサ及び湿度センサ装置の一実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態の湿度センサ1は、図1及び図2に示すように、互いに近接配置された検知室部2と第1標準室部3と別気体室部4と第2標準室部5とを備えている。
上記検知室部2は、外気を内部空間に導入可能な貫通孔6aを有した検知用容器6と、検知用容器6の内部に設置された検知用サーミスタ7とを備えている。
上記第1標準室部3は、乾燥空気を封入した第1標準用容器8と、第1標準用容器8の内部に設置された第1標準用サーミスタ9とを備えている。
上記検知室部2は、外気を内部空間に導入可能な貫通孔6aを有した検知用容器6と、検知用容器6の内部に設置された検知用サーミスタ7とを備えている。
上記第1標準室部3は、乾燥空気を封入した第1標準用容器8と、第1標準用容器8の内部に設置された第1標準用サーミスタ9とを備えている。
上記別気体室部4は、前記乾燥空気と異なる熱伝導度を有する気体を封入した別気体用容器10と、別気体用容器10の内部に設置された別気体用サーミスタ11とを備えている。
なお、別気体用容器10に封入された前記気体は、窒素が採用される。
上記第2標準室部5は、乾燥空気を封入した第2標準用容器12と、第2標準用容器12の内部に設置された第2標準用サーミスタ13とを備えている。
なお、別気体用容器10に封入された前記気体は、窒素が採用される。
上記第2標準室部5は、乾燥空気を封入した第2標準用容器12と、第2標準用容器12の内部に設置された第2標準用サーミスタ13とを備えている。
上記各サーミスタは、例えばチップ型やフレーク型のサーミスタが採用可能である。
また、上記各容器は、セラミックス等の絶縁性容器が好ましい。
上記検知室部2と第1標準室部3と別気体室部4と第2標準室部5とは、例えば同一の回路基板上に並べて実装されている。
また、上記各容器は、セラミックス等の絶縁性容器が好ましい。
上記検知室部2と第1標準室部3と別気体室部4と第2標準室部5とは、例えば同一の回路基板上に並べて実装されている。
また、本実施形態の湿度センサ装置100は、図1に示すように、上記湿度センサ1と、第1定抵抗14と第2定抵抗15とが直列接続された第1直列回路と、検知用サーミスタ7と第1標準用サーミスタ9とが直列接続された第2直列回路とが並列接続されて構成された第1ブリッジ回路B1と、第3定抵抗16と第4定抵抗17とが直列接続された第3直列回路と、別気体用サーミスタ11と第2標準用サーミスタ13とが直列接続された第4直列回路とが並列接続され第1ブリッジ回路B1に直列接続された第2ブリッジ回路B2と、直列接続された第1ブリッジ回路B1と第2ブリッジ回路B2とに定電圧を印加した状態で、検知用サーミスタ7と第1標準用サーミスタ9との接続点P1と第1定抵抗14と第2定抵抗15との接続点P2との間の第1出力電圧値Vaと、別気体用サーミスタ11と第2標準用サーミスタ13との接続点P3と第3定抵抗16と第4定抵抗17との接続点P4との間の第2出力電圧値Vbとに基づいて前記外気の湿度を演算する演算部Cとを備えている。
なお、直列接続された第1ブリッジ回路B1と第2ブリッジ回路B2とには、主電源18により任意の電圧が抵抗19を介して印加される。
上記検知用サーミスタ7、第1標準用サーミスタ9、第2標準用サーミスタ13及び別気体用サーミスタ11には、それぞれリード線20が接続され、各リード線20が各容器の外部に突出して対応する回路に接続されている。
上記演算部Cは、少なくとも「第1出力電圧値Va/第2出力電圧値Vb」を算出可能なICやコンピュータ等が採用され、「第1出力電圧値Va/第2出力電圧値Vb」に対応した絶対湿度を出力可能である。
上記検知用サーミスタ7、第1標準用サーミスタ9、第2標準用サーミスタ13及び別気体用サーミスタ11には、それぞれリード線20が接続され、各リード線20が各容器の外部に突出して対応する回路に接続されている。
上記演算部Cは、少なくとも「第1出力電圧値Va/第2出力電圧値Vb」を算出可能なICやコンピュータ等が採用され、「第1出力電圧値Va/第2出力電圧値Vb」に対応した絶対湿度を出力可能である。
図1に示す回路において、ブリッジ回路における抵抗素子の抵抗値を大きくすることで、検知用サーミスタ7、第1標準用サーミスタ9、別気体用サーミスタ11及び第2標準用サーミスタ13に流れる電流が全て等しい場合における出力電圧は、以下のように算出される。
サーミスタの温度がTであったときのサーミスタからの放熱量Qは、雰囲気温度T∞における雰囲気ガスの熱伝導度λ(T∞)を用いて次の式(1)のように簡単に算出することができる。なお、定数Gは、検知用容器6、第1標準用容器8、第2標準用容器12又は別気体用容器10の空間容積等の形状で決まる定数である。
<式(1)>
サーミスタの温度がTであったときのサーミスタからの放熱量Qは、雰囲気温度T∞における雰囲気ガスの熱伝導度λ(T∞)を用いて次の式(1)のように簡単に算出することができる。なお、定数Gは、検知用容器6、第1標準用容器8、第2標準用容器12又は別気体用容器10の空間容積等の形状で決まる定数である。
<式(1)>
まず、検知用サーミスタ7及び第1標準用サーミスタ9における第1出力電圧値Vaを数値的に導出すると、検知用サーミスタ7及び第1標準用サーミスタ9のサーミスタ温度がT1,T2であるときの放熱量Q1,Q2は、次の式(2)のようになる。ここでλwetおよびλdryはそれぞれ検知室内ガスおよび第1標準室内ガスの熱伝導度である。
<式(2)>
<式(2)>
放熱量Q1と放熱量Q2との差を、熱伝導度λwetと熱伝導度λdryとの差「λwet−λdry」の寄与と、検知用サーミスタ7の温度T1と第1標準用サーミスタ9の温度T2との差「T1−T2」の寄与とに分けると、以下の式(3)のようになる。
<式(3)>
<式(3)>
一方、サーミスタの特性である25℃における抵抗値R25とB定数Bとを用いると、放熱量の差「Q1−Q2」はサーミスタに流れる電流i12を用いて次の式(4)のように記載することができる。
<式(4)>
<式(4)>
上記式(3)(4)から「T1−T2」を消去し、第1ブリッジ回路B1における第1出力電圧値Vaを求めると、次の式(5)に示すように空気の熱伝導度の寄与と、他の測定条件の寄与との積の形になる。
<式(5)>
<式(5)>
ただし、ここで(T1−T∞)≒(T2−T∞)とし、電流i12を次の式(6)によりサーミスタ温度T2に書き換える。
<式(6)>
<式(6)>
従来の湿度センサでは、上記式(5)の値が出力されるため、サーミスタの温度T2、すなわちサーミスタに流れる電流i12、サーミスタの抵抗R25あるいはB定数に応じて出力が変化してしまうことがわかる。
一方、本実施形態の別気体用サーミスタ11と第2標準用サーミスタ13との第2ブリッジ回路B2における第2出力電圧値Vbは、同様の計算により次の式(7)のようになる。
<式(7)>
一方、本実施形態の別気体用サーミスタ11と第2標準用サーミスタ13との第2ブリッジ回路B2における第2出力電圧値Vbは、同様の計算により次の式(7)のようになる。
<式(7)>
ここで、式(5)と式(7)とを比較すると、以下の式(8)となる。
<式(8)>
<式(8)>
このVa/Vbは、湿り空気である検知空気(外気)、乾燥空気及び別気体(本実施形態では窒素)の各熱伝導度によってのみ決定され、サーミスタ温度T2、電流i12、R25及びB定数によらない挙動を示す。
ここで、検知空気、乾燥空気及び別気体の各熱伝導度を用いてVa/Vbを計算すると、図3に示すようになる。なお、図中の曲線1〜7は雰囲気温度T∞を一定にした状態でサーミスタの温度Tやサーミスタ特性を変更した場合、曲線8〜10はサーミスタの温度Tやサーミスタ特性を一定にした状態で、雰囲気温度T∞を変更した場合を示している。
この図から分かるように、Va/Vbは、低湿度の領域において湿度のみに依存し、サーミスタ温度T、サーミスタ特性には依存しない。また、雰囲気温度T∞による影響もわずかである。
ここで、検知空気、乾燥空気及び別気体の各熱伝導度を用いてVa/Vbを計算すると、図3に示すようになる。なお、図中の曲線1〜7は雰囲気温度T∞を一定にした状態でサーミスタの温度Tやサーミスタ特性を変更した場合、曲線8〜10はサーミスタの温度Tやサーミスタ特性を一定にした状態で、雰囲気温度T∞を変更した場合を示している。
この図から分かるように、Va/Vbは、低湿度の領域において湿度のみに依存し、サーミスタ温度T、サーミスタ特性には依存しない。また、雰囲気温度T∞による影響もわずかである。
このように本実施形態の湿度センサ1では、互いに近接配置された検知室部2と第1標準室部3と別気体室部4と第2標準室部5とを備え、別気体室部4が、乾燥空気と異なる熱伝導度を有する気体を封入した別気体用容器10と、別気体用容器10の内部に設置された別気体用サーミスタ11とを備えているので、第2標準用サーミスタ13と別気体用サーミスタ11との出力特性に基づいて、検知用サーミスタ7と第1標準用サーミスタ9との出力特性の変化を相殺することで、印加する電圧が変化する場合や任意の電圧を印加する場合、また特性の異なるサーミスタを使用した場合でも高精度に湿度検出が可能になる。
特に、別気体用容器10に封入された前記気体が、窒素であるので、安価で安定した気体である窒素により低コストで安定した測定が可能になる。
また、本実施形態の湿度センサ装置100では、検知用サーミスタ7と第1標準用サーミスタ9との接続点P1と第1定抵抗14と第2定抵抗15との接続点P2との間の第1出力電圧値Vaと、別気体用サーミスタ11と第2標準用サーミスタ13との接続点P3と第3定抵抗16と第4定抵抗17との接続点P4との間の第2出力電圧値Vbとに基づいて外気の湿度を演算する演算部Cを備えているので、例えば「第1出力電圧値/第2出力電圧値」(Va/Vb)が、印加する電圧や雰囲気温度によらず、絶対湿度のみで決まる値であることから、印加する電圧を予め調べなくても湿度測定が可能になる。
また、本実施形態の湿度センサ装置100では、検知用サーミスタ7と第1標準用サーミスタ9との接続点P1と第1定抵抗14と第2定抵抗15との接続点P2との間の第1出力電圧値Vaと、別気体用サーミスタ11と第2標準用サーミスタ13との接続点P3と第3定抵抗16と第4定抵抗17との接続点P4との間の第2出力電圧値Vbとに基づいて外気の湿度を演算する演算部Cを備えているので、例えば「第1出力電圧値/第2出力電圧値」(Va/Vb)が、印加する電圧や雰囲気温度によらず、絶対湿度のみで決まる値であることから、印加する電圧を予め調べなくても湿度測定が可能になる。
また、使用中にサーミスタに印加される電圧の値が徐々に変化するような場合でも、絶対湿度を正確に測定可能である。さらに、「第1出力電圧値/第2出力電圧値」(Va/Vb)が、サーミスタの25℃における抵抗値やB定数によらない値であるので、特性の異なるサーミスタで新たに設計しても、特性曲線の形状が変化せず、高精度な湿度測定が可能である。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1…湿度センサ、2…検知室部、3…第1標準室部、4…別気体室部、5…第2標準室部、6…検知用容器、6a…貫通孔、7…検知用サーミスタ、8…第1標準用容器、9…第1標準用サーミスタ、10…別気体用容器、11…別気体用サーミスタ、12…第2標準用容器、13…第2標準用サーミスタ、100…湿度センサ装置、B1…第1ブリッジ回路、B2…第2ブリッジ回路、C…演算部、P1…検知用サーミスタと第1標準用サーミスタとの接続点、P2…第1定抵抗と第2定抵抗との接続点、P3…別気体用サーミスタと第2標準用サーミスタとの接続点、P4…第3定抵抗と第4定抵抗との接続点
Claims (3)
- 互いに近接配置された検知室部と第1標準室部と別気体室部と第2標準室部とを備え、
前記検知室部が、外気を内部空間に導入可能な貫通孔を有した検知用容器と、前記検知用容器の内部に設置された検知用サーミスタとを備え、
前記第1標準室部が、乾燥空気を封入した第1標準用容器と、前記第1標準用容器の内部に設置された第1標準用サーミスタとを備え、
前記第2標準室部が、乾燥空気を封入した第2標準用容器と、前記第2標準用容器の内部に設置された第2標準用サーミスタとを備え、
前記別気体室部が、前記乾燥空気と異なる熱伝導度を有する気体を封入した別気体用容器と、前記別気体用容器の内部に設置された別気体用サーミスタとを備えていることを特徴とする湿度センサ。 - 請求項1に記載の湿度センサにおいて、
前記別気体用容器に封入された前記気体が、窒素であることを特徴とする湿度センサ。 - 請求項1又は2に記載の湿度センサと、
第1定抵抗と第2定抵抗とが直列接続された第1直列回路と、前記検知用サーミスタと前記第1標準用サーミスタとが直列接続された第2直列回路とが並列接続されて構成された第1ブリッジ回路と、
第3定抵抗と第4定抵抗とが直列接続された第3直列回路と、前記別気体用サーミスタと前記第2標準用サーミスタとが直列接続された第4直列回路とが並列接続され前記第1ブリッジ回路に直列接続された第2ブリッジ回路と、
直列接続された前記第1ブリッジ回路と前記第2ブリッジ回路とに定電圧を印加した状態で、前記検知用サーミスタと前記第1標準用サーミスタとの接続点と第1定抵抗と第2定抵抗との接続点との間の第1出力電圧値と、前記別気体用サーミスタと前記第2標準用サーミスタとの接続点と前記第3定抵抗と前記第4定抵抗との接続点との間の第2出力電圧値とに基づいて前記外気の湿度を演算する演算部とを備えていることを特徴とする湿度センサ装置。
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