JP2018119664A - カウンタバランス弁及びカウンタバランス弁を備えた流体圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カウンタバランス弁の生産性を向上する。
【解決手段】カウンタバランス弁10は、方向切換弁3と連通するバルブ側通路14a,14bと、油圧モータ2と連通するアクチュエータ側通路15a,15bと、方向切換弁3が切り換えられたときにバルブ側通路14a,14b及びアクチュエータ側通路15a,15bとの間の作動油の流れを制御する制御弁11と、バルブ側通路14a,14bとパイロット室16a,16bとを連通するパイロット通路13a,13bと、を備え、パイロット通路13a,13bは、制御弁11のスプール11aに設けられる。
【選択図】図2
【解決手段】カウンタバランス弁10は、方向切換弁3と連通するバルブ側通路14a,14bと、油圧モータ2と連通するアクチュエータ側通路15a,15bと、方向切換弁3が切り換えられたときにバルブ側通路14a,14b及びアクチュエータ側通路15a,15bとの間の作動油の流れを制御する制御弁11と、バルブ側通路14a,14bとパイロット室16a,16bとを連通するパイロット通路13a,13bと、を備え、パイロット通路13a,13bは、制御弁11のスプール11aに設けられる。
【選択図】図2
Description
本発明は、カウンタバランス弁及びカウンタバランス弁を備えた流体圧制御装置に関するものである。
特許文献1には、油圧モータを駆動する回路にカウンタバランス弁が介装された油圧駆動装置が記載されている。特許文献1に記載のカウンタバランス弁では、スプールの両側において一対の圧力室が設けられ、この各圧力室はパイロット通路を介してそれぞれポンプポート側のメイン回路に連通している。
特許文献1に記載のカウンタバランス弁では、パイロット通路はバルブボディに斜め孔加工をすることによって形成されている。このような斜め孔加工は生産効率が悪いため、生産性の向上が求められている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、カウンタバランス弁の生産性を向上させることを目的とする。
第1の発明は、ポンプから吐出される作動流体によって駆動する流体圧アクチュエータと、流体圧アクチュエータの作動方向を切り換える方向切換弁と、を接続する給排流路に設けられるカウンタバランス弁であって、方向切換弁と連通するバルブ側通路と、流体圧アクチュエータと連通するアクチュエータ側通路と、方向切換弁が切り換えられたときにバルブ側通路及びアクチュエータ側通路との間の作動流体の流れを制御する制御弁と、制御弁を制御するためのパイロット圧が導かれるパイロット室と、バルブ側通路とパイロット室とを連通するパイロット通路と、を備え、パイロット通路は、制御弁の弁体に設けられることを特徴とする。
第1の発明では、パイロット通路は制御弁の弁体に設けられるため、バルブボディに斜め孔などによってパイロット通路を加工する必要がない。したがって、カウンタバランス弁を製作する際の作業性及び加工性を向上させることができる
第2の発明は、弁体は、スプールであって、パイロット室は、スプールの端部に設けられ、パイロット通路は、スプールの内部に設けられることを特徴とする。
第2の発明では、パイロット通路は、スプールの内部に設けられるので、省スペース化できる。
第3の発明は、パイロット通路には、作動流体の流れを制限する絞りが設けられることを特徴とする。
第3の発明では、パイロット通路に絞りが設けられるので、制御弁の弁体の切り換え速度を緩やかにすることができるとともに、絞りの交換作業の作業性を向上させることができる。
第4の発明は、絞りは、パイロット通路に着脱自在に設けられることを特徴とする。
第4の発明では、絞りを交換することにより、制御弁の弁体の切り換え速度を適宜調整することができる。
第5の発明では、流体圧アクチュエータを制御するための流体圧制御装置は、作動流体を吐出するポンプと、ポンプから吐出される作動流体によって駆動する流体圧アクチュエータと、ポンプと流体圧アクチュエータとを接続する主流路に設けられ、流体圧アクチュエータの作動方向を切り換える方向切換弁と、給排流路における方向切換弁と流体圧アクチュエータとの間に設けられる第1から第4のいずれか1つに記載のカウンタバランス弁と、を備える。
本発明によれば、カウンタバランス弁の生産性を向上できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るカウンタバランス弁10及びカウンタバランス弁10を備えた流体圧制御装置100について説明する。図1は、本実施形態におけるカウンタバランス弁10及びカウンタバランス弁10を備えた流体圧制御装置100を示す油圧回路図である。
流体圧制御装置100は、例えばパワーショベルやホイールローダ等の流体圧によって駆動する作業機の車体に搭載される。流体圧制御装置100では、作動流体として作動油が用いられるが、作動水等の他の流体を作動流体として用いてもよい。
図1に示すように、流体圧制御装置100は、作動油を吐出するポンプ1と、ポンプ1から吐出される作動油によって駆動する流体圧アクチュエータとしての油圧モータ2と、ポンプ1と油圧モータ2とを接続する主流路に設けられ、油圧モータ2の作動方向(回転方向)を切り換える方向切換弁3と、ポンプ1と方向切換弁3とを接続する供給流路21と、油圧モータ2と方向切換弁3を接続する給排流路22a、22bと、方向切換弁3のパイロット圧を制御するリモコン弁5と、を備える。本実施形態では、供給流路21及び給排流路22a、22bが主流路を構成する。
ポンプ1は、図示しないエンジンの動力によって駆動され、供給流路21に作動油を吐出する。ポンプ1は、斜板型アキシャルピストンポンプである。ポンプ1は、図1では固定容量型として示しているが、これに限らず可変容量型であってもよい。
油圧モータ2は、容量が固定の斜板型アキシャルピストンモータであり、走行用の油圧モータとして使用される。油圧モータ2は、ポンプ1から吐出された作動油の供給を受けて回転駆動される。油圧モータ2は、方向切換弁3によって正回転あるいは逆回転に切り換えられる。油圧モータ2が正回転することで、作業機は前進し、油圧モータ2が逆回転することで、作業機は後進する。油圧モータ2は、容量が固定である斜板型アキシャルピストンモータに限らず、容量が可変である斜板型アキシャルピストンモータであってもよい。
油圧モータ2には、停止時に油圧モータ2に制動力を付与するネガティブ型の駐車ブレーキ2aが設けられる。駐車ブレーキ2aは、ブレーキ解除流路23によって後述するカウンタバランス弁10に接続される。駐車ブレーキ2aは、ブレーキ解除流路23の圧力が所定の圧力(ブレーキ解除圧)を上回ると、ブレーキを解除して油圧モータ2の回転を許容する。
方向切換弁3は、ポンプ1から供給流路21に吐出された作動油を給排流路22aを通じて油圧モータ2に導く前進位置Aと、ポンプ1から供給流路21に吐出された作動油を給排流路22bを通じて油圧モータ2に導く後進位置Bと、ポンプ1及び油圧モータ2をタンクTに連通する中立位置Cと、を備える。方向切換弁3は、作業機の乗務員がリモコン弁5を操作することに伴ってパイロットポンプ4からリモコン弁5を通じてパイロット室3a,3bに供給される作動油(パイロット圧)によって切り換えられる。具体的には、リモコン弁5が一方側に操作され、パイロット圧がパイロット室3aに供給されると、方向切換弁3は前進位置Aに切り換わり、リモコン弁5が他方側に操作され、パイロット圧がパイロット室3bに供給されると、方向切換弁3は後進位置Bに切り換わる。リモコン弁5が中立位置、つまり、パイロット圧がいずれのパイロット室3a、3bにも作用していない場合には、方向切換弁3は、方向切換弁3の両側に設けられるばね3cの付勢力によって中立位置Cとなる。パイロット室3a、3bに供給されるパイロット圧は、リモコン弁5の操作量に応じて制御される。
流体圧制御装置100は、油圧モータ2と方向切換弁3との間に設けられるカウンタバランス弁10をさらに備える。カウンタバランス弁10は、給排流路22a、22bに設けられる。
次に、図1及び図2を参照して、カウンタバランス弁10の具体的な構造について説明する。
カウンタバランス弁10は、給排流路22a、22bを通じて方向切換弁3と連通するバルブ側通路14a、14bと、給排流路22a、22bを通じて油圧モータ2と連通するアクチュエータ側通路15a、15bと、方向切換弁3が切り換えられたときにバルブ側通路14a、14b及びアクチュエータ側通路15a、15bとの間の作動油の流れを制御する制御弁11と、制御弁11を制御するためのパイロット圧が導かれるパイロット室16a、16bと、バルブ側通路14a、14bとパイロット室16a、16bとを連通するパイロット通路13a、13bと、パイロット通路13a、13bに設けられパイロット通路13a、13bを流れる作動油の流れを制限する絞り12a、12bと、バルブ側通路14a、14bからアクチュエータ側通路15a、15bに向かう流れのみを許容する逆止弁17a,17bと、を備える。
制御弁11は、図2に示すように、バルブボディ20に形成されたバルブ収容孔20aに挿入される弁体としてのスプール11aと、スプール11aの両端にそれぞれ設けられスプール11aを中立位置F(図1参照)に保持するばね11cと、を備える。スプール11aの内部には、パイロット通路13a、13bが設けられる。パイロット通路13aは、バルブ側通路14aと連通しスプール11aの径方向に延びる第1連通孔11dと、パイロット室16aに対向する端面に開口しスプール11aの軸方向に延びる第2連通孔11eと、によって構成される。同様に、パイロット通路13bは、バルブ側通路14bと連通しスプール11aの径方向に延びる第1連通孔11fと、パイロット室16bに対向する端面に開口しスプール11aの軸方向に延びる第2連通孔11gと、によって構成される。
絞り12a,12bは、それぞれ第2連通孔11e,11gに着脱自在に取り付けられる。絞り12a,12bは、チョーク、あるいはオリフィスが形成された流路を有する円柱状の部材によって構成される。絞り12a,12bは、外周面にねじ部が設けられており、第2連通孔11e,11gに設けられたねじ部に螺合することによってスプール11aに固定される。絞り12a,12bの形状は、パイロット通路13a、13bを流れる作動油の流れを制限できるものであれば、どのような形状でもよい。また、図2に示す構成では、絞り12a,12bは、スプール11aと別体に構成されているが、絞り12a,12bは、スプール11aと一体に構成されていてもよい。この場合、例えば、第1連通孔11d,11f、第2連通孔11e,11gの一部の径を小さくすればよい。また、第1連通孔11d,11f、第2連通孔11e,11gの径を全長に渡って小さくすることにより、絞り12a,12bを設けなくても、パイロット通路13a、13b自体を絞りとして機能させることができる。
パイロット室16a,16bは、スプール11aの端部に設けられる。具体的には、パイロット室16a,16bは、それぞれ、バルブボディ20のバルブ収容孔20aと、バルブ収容孔20aの開口端に螺合されるプラグ20bと、スプール11aの端面と、によって区画される。パイロット室16a,16bには、それぞればね11b,11cが収容される。
図1に示すように、制御弁11は、バルブ側通路14aとアクチュエータ側通路15a及びブレーキ解除流路23とを連通するとともに、バルブ側通路14bとアクチュエータ側通路15bとを連通する作動位置Dと、バルブ側通路14aとアクチュエータ側通路15aとを連通するとともに、バルブ側通路14bとアクチュエータ側通路15b及びブレーキ解除流路23とを連通する作動位置Eと、アクチュエータ側通路15a、15bからバルブ側通路14a、14bに向かう流れを遮断するとともに、ブレーキ解除流路23とタンクTとを連通する中立位置Fと、を備える。なお、図2は、制御弁11が中立位置Fに位置する状態を示している。
制御弁11は、方向切換弁3が前進位置Aに切り換えられた場合には、ポンプ1から吐出された作動油が給排流路22a、バルブ側通路14a及びパイロット通路13aを通じてパイロット室16aに導かれることによって、作動位置Dに切り換えられる。また、制御弁11は、方向切換弁3が後進位置Bに切り換えられた場合には、ポンプ1から吐出された作動油が給排流路22b、バルブ側通路14b及びパイロット通路13bを通じてパイロット室16bに導かれることによって、作動位置Eに切り換えられる。さらに、制御弁11は、方向切換弁3が中立位置Cに切り換えられた場合には、パイロット室16a、16b内の作動油がパイロット通路13a、13b、バルブ側通路14a、14b及び給排流路22a、22bを通じてタンクTに排出され、両側に設けられるばね11b,11cの付勢力によって中立位置Fに切り換えられる。
以上のように構成されたカウンタバランス弁10及び流体圧制御装置100の動作について説明する。
はじめに、作業機を前進させる場合について説明する。
作業者がリモコン弁5を一方側に向かって操作すると、パイロットポンプ4から吐出された作動油がリモコン弁5を通じてパイロット室3aに供給される。このとき、パイロット室3aには、リモコン弁5の操作量に応じたパイロット圧が供給される。これにより、方向切換弁3は前進位置Aに切り換わり、ポンプ1から吐出された作動油が供給流路21から給排流路22aを通じてカウンタバランス弁10のバルブ側通路14aに流入する。
カウンタバランス弁10のバルブ側通路14aに流入した作動油の一部は、パイロット通路13aを通じてパイロット室16aに流入する。これにより、制御弁11は作動位置Dに切り換えられる。このとき、パイロット通路13aを流れる作動油は、絞り12aによって流れが制限されるので、パイロット室16aに緩やかに流入する。これにより、制御弁11は緩やかに作動位置Dに切り換わる。
制御弁11が作動位置Dに切り換わると、ポンプ1から吐出された作動油は、供給流路21、方向切換弁3、給排流路22a、バルブ側通路14a、制御弁11、アクチュエータ側通路15a及び給排流路22aを通じて油圧モータ2に供給される。これと同時に、ポンプ1から吐出された作動油は、制御弁11からブレーキ解除流路23を通って駐車ブレーキ2aに供給され、駐車ブレーキ2aが解除される。これにより、油圧モータ2が正回転し、作業機は前進する。駐車ブレーキ2aは、例えば単動型の油圧シリンダによって構成される。ブレーキ解除流路23から作動油が供給されていない状態では、ばねの付勢力によってブレーキが作動し、ブレーキ解除流路23から作動油が供給された状態では、ばねの付勢力に抗してピストンが移動することで、ブレーキが解除される。なお、シリンダ内のばねが設けられた空間は、図示しないドレン通路に接続されドレン圧になっている。
油圧モータ2から排出された作動油は、給排流路22b、アクチュエータ側通路15b、制御弁11、バルブ側通路14b、給排流路22b、及び方向切換弁3を通って、タンクTに戻される。
次に、作業機が前進している状態から停止する場合について説明する。
乗務員がリモコン弁5を中立位置に戻すと、パイロット室3aの作動油がリモコン弁5を通じてタンクTに排出される。これにより、方向切換弁3は、ばね3cの付勢力によって中立位置Cに戻される。
方向切換弁3が中立位置Cに戻されると、バルブ側通路14aは、給排流路22a及び方向切換弁3を通じてタンクTに連通する。これにより、パイロット室16a内の作動油は、パイロット通路13a、バルブ側通路14a、給排流路22a及び方向切換弁3を通じてタンクTに排出される。このとき、パイロット通路13aを流れる作動油は、絞り12aによって流れが制限されるので、パイロット室16aから緩やかに排出される。これにより、制御弁11は緩やかに中立位置Fに切り換わるので、油圧モータ2が急停止することが防止される。
また、制御弁11が中立位置Fに切り換わると、駐車ブレーキ2a内の作動油がタンクTに排出され、ばねの付勢力によって油圧モータ2に制動力が付与される。これにより、作業機に駐車ブレーキが掛けられる。
次に、作業機を後進させる場合について説明する。
作業者がリモコン弁5を他方側に向かって操作すると、パイロットポンプ4から吐出された作動油がリモコン弁5を通じてパイロット室3bに供給される。このとき、パイロット室3bには、リモコン弁5の操作量に応じたパイロット圧が供給される。これにより、方向切換弁3は後進位置Bに切り換わり、ポンプ1から吐出された作動油が供給流路21から給排流路22bを通じてカウンタバランス弁10のバルブ側通路14bに流入する。
カウンタバランス弁10のバルブ側通路14bに流入した作動油の一部は、パイロット通路13bを通じてパイロット室16bに流入する。これにより、制御弁11は作動位置Eに切り換えられる。このとき、パイロット通路13bを流れる作動油は、絞り12bによって流れが制限されるので、パイロット室16bに緩やかに流入する。これにより、制御弁11は緩やか作動位置Eに切り換わる。
制御弁11が作動位置Eに切り換わると、ポンプ1から吐出された作動油は、供給流路21、方向切換弁3、給排流路22b、バルブ側通路14b、制御弁11、アクチュエータ側通路15b及び給排流路22bを通じて油圧モータ2に供給される。これと同時に、ポンプ1から吐出された作動油は、制御弁11からブレーキ解除流路23を通って駐車ブレーキ2aに供給され、駐車ブレーキ2aが解除される。これにより、油圧モータ2が逆回転し、作業機は後進する。
油圧モータ2から排出された作動油は、給排流路22a、アクチュエータ側通路15a、制御弁11、バルブ側通路14a、給排流路22a、及び方向切換弁3を通って、タンクTに戻される。
次に、作業機が後進している状態から停止する場合について説明する。
乗務員がリモコン弁5を中立位置に戻すと、パイロット室3bの作動油がリモコン弁5を通じてタンクTに排出される。これにより、方向切換弁3は、ばね3cの付勢力によって中立位置Cに戻される。
方向切換弁3が中立位置Cに戻されると、バルブ側通路14bは、給排流路22b及び方向切換弁3を通じてタンクTに連通する。これにより、パイロット室16b内の作動油は、パイロット通路13b、バルブ側通路14b、給排流路22b及び方向切換弁3を通じてタンクTに排出される。
方向切換弁3が中立位置Cに戻されると、バルブ側通路14bは、給排流路22b及び方向切換弁3を通じてタンクTに連通する。これにより、パイロット室16b内の作動油は、パイロット通路13b、バルブ側通路14b、給排流路22b及び方向切換弁3を通じてタンクTに排出される。このとき、パイロット通路13bを流れる作動油は、絞り12bによって流れが制限されるので、パイロット室16bから緩やかに排出される。これにより、制御弁11は緩やかに中立位置Fに切り換わるので、油圧モータ2が急停止することが防止される。
また、制御弁11が中立位置Fに切り換わると、駐車ブレーキ2a内の作動油がタンクTに排出され、ばねの付勢力によって油圧モータ2に制動力が付与される。これにより、作業機に駐車ブレーキが掛けられる。
次に、図3に示す比較例を参照しながら、パイロット通路13a,13bの加工及び絞り12a,12bを交換する際の作業について説明する。
図3の比較例として示すカウンタバランス弁110では、バルブ側通路14a、14bとパイロット室16a、16bとを連通するパイロット通路113a、113bは、バルブ収容孔20aの開口端からドリルなどの工具を挿入し、斜め孔加工を施すことによって形成されている。このような狭小スペースでの斜め孔加工は、作業性及び加工性に劣るため、生産効率が悪い。このため、本実施形態のカウンタバランス弁10では、スプール11aにパイロット通路13a,13bを設けることで、このような斜め孔加工を廃止している。これにより、作業性及び加工性を向上させることができるので、生産性を向上させることができる。
また、カウンタバランス弁10では、制御弁11のスプール11aの切り換え速度を調整するために絞り12a,12bを交換することがある。このような場合、図3に示すカウンタバランス弁110では、プラグ20bを取り外し、スプール11aをバルブボディ20から引き抜き、その後、絞り12a,12bをバルブボディ20から取り外して、絞り12a,12bを交換する必要がある。
バルブボディ20が作業機の機体内に固定されている場合などには、バルブボディ20から絞り12a,12bを取り外し、新たな絞り12a,12bを取り付ける作業は、作業性が良好なものとは言えない。そこで、本実施形態のカウンタバランス弁10では、スプール11aのパイロット通路13a、13bに絞り12a,12bを設けている。これにより、スプール11aをバルブボディ20から引き抜いた後、絞り12a,12bをスプール11aから取り外すことで交換できる。絞り12a,12bをスプール11aから取り外す作業は、機体から離れた場所でも行うことができるため、交換作業の作業性が向上する。また、絞り12a,12bをスプール11aごと交換するようにすれば、交換作業の作業性がより一層向上する。
以上の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
カウンタバランス弁10では、パイロット通路13a,13bがスプール11aに設けられるので、バルブボディ20に斜め孔によってパイロット通路13a,13bを加工する必要がない。つまり、カウンタバランス弁10では、作業性及び加工性に劣る斜め孔加工を廃止している。これにより、カウンタバランス弁10を製作する際の作業性及び加工性を向上させることができるので、カウンタバランス弁10の生産性を向上させることができる。
また、カウンタバランス弁10では、パイロット通路13a,13bに絞り12a,12bが設けられる。これにより、制御弁11のスプール11aの切り換え速度を緩やかにすることができる。また、絞り12a,12bを交換する際にスプール11aをバルブボディ20から引き抜いて交換作業を行うことができるので、作業性が向上する。
また、カウンタバランス弁10では、絞り12a,12bを交換することにより、制御弁11のスプール11aの切り換え速度を適宜調整することができる。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ポンプ1から吐出される作動流体(作動油)によって駆動する流体圧アクチュエータ(油圧モータ2)と、流体圧アクチュエータ(油圧モータ2)の作動方向を切り換える方向切換弁3と、を接続する給排流路22a,22bに設けられるカウンタバランス弁10は、方向切換弁3と連通するバルブ側通路14a,14bと、流体圧アクチュエータ(油圧モータ2)と連通するアクチュエータ側通路15a,15bと、方向切換弁3が切り換えられたときにバルブ側通路14a,14b及びアクチュエータ側通路15a,15bとの間の作動流体(作動油)の流れを制御する制御弁11と、制御弁11を制御するためのパイロット圧が導かれるパイロット室16a,16bと、バルブ側通路14a,14bとパイロット室16a,16bとを連通するパイロット通路13a,13bと、を備え、パイロット通路13a,13bは、制御弁11の弁体(スプール11a)に設けられる。
この構成によれば、パイロット通路13a,13bは制御弁11の弁体(スプール11a)に設けられるため、バルブボディ20に斜め孔などによってパイロット通路13a,13bを加工する必要がない。したがって、カウンタバランス弁10を製作する際の作業性及び加工性を向上させることができるので、カウンタバランス弁10の生産性が向上する。
また、カウンタバランス弁10では、弁体は、スプール11aであって、パイロット室16a,16bは、スプール11aの端部に設けられ、パイロット通路13a,13bは、スプール11aの内部に設けられる。
この構成によれば、パイロット通路13a,13bは、スプール11aの内部に設けられるので、省スペース化できる。
カウンタバランス弁10では、パイロット通路13a,13bには、作動流体(作動油)の流れを制限する絞り12a,12bが設けられる。
この構成によれば、パイロット通路13a,13bに絞り12a,12bが設けられるので、制御弁11の弁体(スプール11a)の切り換え速度を緩やかにすることができるとともに、絞り12a,12bの交換作業の作業性を向上させることができる。
カウンタバランス弁10では、絞り12a,12bは、パイロット通路13a,13bに着脱自在に設けられる。
この構成によれば、絞り12a,12bを交換することにより、制御弁11の弁体(スプール11a)の切り換え速度を適宜調整することができる。
また、流体圧制御装置100は、作動流体(作動油)を吐出するポンプ1と、ポンプ1から吐出される作動流体(作動油)によって駆動する流体圧アクチュエータ(油圧モータ2)と、ポンプ1と流体圧アクチュエータ(油圧モータ2)とを接続する主流路(供給流路21、給排流路22a,22b)に設けられ、流体圧アクチュエータ(油圧モータ2)の作動方向を切り換える方向切換弁3と、給排流路22a,22bにおける方向切換弁3と流体圧アクチュエータ(油圧モータ2)との間に設けられるカウンタバランス弁10と、を備える。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、流体圧アクチュエータとして油圧モータ2を例に説明したが、流体圧アクチュエータは、流体圧シリンダなどであってもよい。また、油圧モータ2は、走行用のものを例に説明したが、旋回モータやウィンチ駆動用のモータなどであってもよい。
また、カウンタバランス弁10は、給排流路22a,22bのいずれかのみの作動油の流れを制御する構成としてもよい。
1・・・ポンプ、2・・・油圧モータ(流体圧アクチュエータ)、3・・・方向切換弁、3a,3b・・・パイロット室、10・・・カウンタバランス弁、11 ・・・制御弁、11a・・・スプール(弁体)、12a,12b・・・絞り、13a,13b・・・パイロット通路、14a,14b・・・バルブ側通路、15a,15b・・・アクチュエータ側通路、16a,16b・・・パイロット室、20・・・バルブボディ、21・・・供給流路、22a,22b・・・給排流路、 100・・・流体圧制御装置
Claims (5)
- ポンプから吐出される作動流体によって駆動する流体圧アクチュエータと、前記流体圧アクチュエータの作動方向を切り換える方向切換弁と、を接続する給排流路に設けられるカウンタバランス弁であって、
前記方向切換弁と連通するバルブ側通路と、
前記流体圧アクチュエータと連通するアクチュエータ側通路と、
前記方向切換弁が切り換えられたときに前記バルブ側通路及び前記アクチュエータ側通路との間の作動流体の流れを制御する制御弁と、
前記制御弁を制御するためのパイロット圧が導かれるパイロット室と、
前記バルブ側通路と前記パイロット室とを連通するパイロット通路と、を備え、
前記パイロット通路は、前記制御弁の弁体に設けられることを特徴とするカウンタバランス弁。 - 前記弁体は、スプールであって、
前記パイロット室は、前記スプールの端部に設けられ、
前記パイロット通路は、前記スプールの内部に設けられることを特徴とする請求項1に記載のカウンタバランス弁。 - 前記パイロット通路には、作動流体の流れを制限する絞りが設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のカウンタバランス弁。
- 前記絞りは、前記パイロット通路に着脱自在に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のカウンタバランス弁。
- 前記流体圧アクチュエータを制御するための流体圧制御装置であって、
作動流体を吐出する前記ポンプと、
前記ポンプから吐出される作動流体によって駆動する前記流体圧アクチュエータと、
前記ポンプと前記流体圧アクチュエータとを接続する主流路に設けられ、前記流体圧アクチュエータの作動方向を切り換える前記方向切換弁と、
前記給排流路における前記方向切換弁と前記流体圧アクチュエータとの間に設けられる請求項1から4のいずれか1つに記載のカウンタバランス弁と、を備えることを特徴とする流体圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017013585A JP2018119664A (ja) | 2017-01-27 | 2017-01-27 | カウンタバランス弁及びカウンタバランス弁を備えた流体圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017013585A JP2018119664A (ja) | 2017-01-27 | 2017-01-27 | カウンタバランス弁及びカウンタバランス弁を備えた流体圧制御装置 |
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JP2018119664A true JP2018119664A (ja) | 2018-08-02 |
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ID=63043777
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2018119664A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112728157A (zh) * | 2020-12-24 | 2021-04-30 | 梁霞 | 一种流体控制阀 |
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2017
- 2017-01-27 JP JP2017013585A patent/JP2018119664A/ja active Pending
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CN112728157A (zh) * | 2020-12-24 | 2021-04-30 | 梁霞 | 一种流体控制阀 |
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