JP2018119393A - アンカーの再緊張方法、アンカー頭部構造、及び孔内アンカーヘッド - Google Patents

アンカーの再緊張方法、アンカー頭部構造、及び孔内アンカーヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、既設のケーブル式アンカーを再緊張することができ、特にケーブルがアンカー孔内に引き込まれた既設アンカーを再緊張することができる技術を提供することである。
【解決手段】本願発明のアンカーの再緊張方法は、既設定着具撤去工程と、ケーブル固定工程、定着カプラー設置工程、再緊張工程を備えた方法である。ケーブル固定工程では、孔内アンカーヘッドの挿通孔に既設のケーブルを挿通しながら孔内アンカーヘッドをアンカー孔内に設置し、ケーブルが挿通された挿通孔内にクサビを嵌入することでケーブルを固定する。また定着カプラー設置工程ではアンカー孔内に設置された孔内アンカーヘッドの外周に螺合することによって定着カプラーを孔内アンカーヘッドに取り付け、再緊張工程ではジャッキによって定着カプラーを引き上げることでケーブルを再緊張する。
【選択図】図5

Description

本願発明は、既設アンカーの再緊張に関する技術であり、より具体的には、除荷後にアンカー孔内に引き込まれたケーブルに対しても再緊張を行うことができる技術に関するものである。
アンカーは、テンドン(引張り材)と呼ばれる部材に緊張力を与え、これを構造物等に設置することによって目的の力を付与する構造であり、橋梁のコンクリート床板にプレストレスを導入する際に使用されたり、吊り橋ケーブルの反力として使用されたり、構造物の浮き上がり防止(地盤下からの引張)として使用されるなど、多岐にわたって利用されるシステムである。
特に、のり面・斜面の対策工や、地すべり対策工、あるいは山留擁壁の補強工としては、今やアンカーシステムは欠かせないものとなった。のり面対策工や地すべり対策工等として使用されるアンカーは、テンドンの一方の固定端を地盤内に設置することから、古くは「アースアンカー」、現在では「グラウンドアンカー」と呼ばれている。このグラウンドアンカーは、ダムの安定対策として1957年に初めて我が国に導入されて以来、60年近くにわたって採用されている。経済的であり施工性にも優れていることから、さらに高度成長に伴う社会資本整備の加速化もあって、2万4千件ともいわれる夥しい数の施工実績を数えるほど多用されてきた。
現在のグラウンドアンカーは、優れた施工性を有し、しかも極めて高い性能を発揮するものであるが、これは導入以降になされた研究開発の結果であることが知られている。例えば、導入当初は防食に対して強く意識されていなかったが、その後、耐久性の問題から二重防食が義務づけられるようになった経緯もある(現在では、防食技術が進歩したこともあって必ずしも二重防食とはされていない。)。いずれにしろグラウンドアンカーの技術は年々向上しており、言い換えれば設置から長い期間経過したグラウンドアンカーほど発展途上のものであって、浸食や劣化等が相当に進んでいることが推測される。実際、近年になってテンドンの破断や、頭部の落下、浮き上がりといった変状も報告されている。
グラウンドアンカーは1本あたり数百kNという緊張力を与えるものであり、例えばテンドンが破断すると補強対象物(のり面や山留擁壁など)の安定を損なうだけでなく、第三者に被害を及ぼすおそれさえある。現在では、既に設置されたグラウンドアンカーのうちおよそ1/4が10年以上経過しているともいわれており、今後ますますグラウンドアンカーの変状が進行することが予想され、事故等が生じる危険性も高まりつつある。
一方、橋梁やトンネルといった社会資本も長期間経過したものが多くなり、我が国の社会資本全体が更新の時期を迎えようとしている。とはいえ数多くの社会資本を同時期に更新し、あるいは大規模な補強を行うことは、費用の面でも労力の点でも難しい。そこで近年では、社会資本の健全性を適切に判断したうえで早い段階から軽微な補修等を行うなど、社会資本の延命化を図ることが求められている。グラウンドアンカーもその例外ではなく、延命化を図るべく適切な維持管理が行われているところである。
グラウンドアンカーの維持管理の一環として、初期点検、日常点検、定期点検、異常時点検といった点検が行われる。そして点検の結果、健全性に問題があると認められたグラウンドアンカーに対しては「アンカーの健全性調査」が実施される。このアンカーの健全性調査には、頭部詳細調査や、防錆油の試験、超音波探傷試験、リフトオフ試験、頭部背面調査などの種類があり、その目的に応じて適宜必要な種類の調査が選択される。例えばリフトオフ試験は、現状の残存引張り力を確認すべき場合に選択される。グラウンドアンカーの残存引張り力は、地盤のクリープによって、あるいは構造物の沈下や劣化によって、設置当初よりも増減することがあり、対策等の要否を判定するため現状の残存引張り力を確認するわけである。
リフトオフ試験の結果、グラウンドアンカーの残存引張り力が減少しているケースでは、斜面や構造物等の安定が維持できなくなっていることも考えられ、この場合、そのグラウンドアンカーを再緊張することで引張り力を増大させるか、あるいはグラウンドアンカーを増し打ちするなどの補強対策が施される。一方、グラウンドアンカーの残存引張り力が増加しているケースでは、テンドンの破断や、応力集中による受圧構造物の破壊といったおそれがあり、この場合、そのグラウンドアンカーの緊張力を緩和する対策が施される。
グラウンドアンカーの引張り力を増大させる場合はもちろん、緊張力を緩和する場合も、一旦は既存のテンドンを再緊張しなければならない。また、リフトオフ試験を行う場合も再緊張する必要があり、頭部背面調査を行う場合も緊張力を解除する必要があるためやはり再緊張しなければならない。このように、グラウンドアンカーの維持管理を行うにあたっては、様々な場面でアンカーの再緊張が行われる。
ところでグラウンドアンカーは、テンドンの定着方式に着目すると、クサビ定着式アンカー、ナット定着式アンカー、クサビナット定着式アンカーに分類される。このうち、ナット定着式アンカーやクサビナット定着式アンカーは、鋼棒(テンドン)や定着具の外周にネジが設けられているため、再緊張することが比較的容易であるとされている。このネジを利用すれば、油圧ジャッキで引き上げるためのテンションロッドを簡単に連結することができるわけである。一方、クサビ定着式アンカーの場合、通常はテンドンとして鋼線や鋼より線(以下、「ケーブル」という。)が用いられており、再緊張が難しいとされている。クサビ定着式アンカーの定着具にはネジが設けられていないことが多く、再緊張するためには既設の定着具を取り外し、再緊張に適した(例えば外周にネジが設けられた)定着具を新たに設置しなければならないことがその理由として挙げられる。
クサビ定着式アンカーの定着具を取り外すためにはクサビを取り外す必要があり、このクサビを取り外すためにはケーブルを直接つかんで引き上げる必要がある。これまでも、ケーブルをつかむ特殊な治具を用いるなど、ケーブルを引き上げるための技術に関しては種々提案されている。例えば特許文献1では、除荷用クサビとカプラーで既設ケーブルを把持したうえでジャッキにより緊張するという手法を提案している。
特開2003−268766号公報
特許文献1に示す技術は、既設ケーブルを直接引き上げることによって定着クサビ(既設)を取り外すことができるうえ、除荷用クサビと定着具の間にシャッターを挿入したうえでジャッキの緊張を解除することによって除荷用クサビを取り外すことができるものである。しかしながら特許文献1は、クサビ定着式アンカーの緊張を解除する手法を提案しているに過ぎず、アンカーを再緊張する手法については何ら示されていない。特許文献1を含めこれまでクサビ定着式アンカーを再緊張する有力な手法が示されることはなかったが、これはクサビ定着式アンカーの緊張を解除した後のケーブルの状態(位置)が、再緊張にとって大きな障壁となっていたことも理由として考えられる。以下、緊張解除後のケーブルの状態の問題について、図1を参照しながら詳しく説明する。
図1は、クサビ定着式アンカーを再緊張するため、既設定着具を撤去するまでの各工程を示すステップ図である。この図に示すクサビ定着式アンカーは、アンカー孔210内に複数のケーブル220が収められており、これらのケーブル220は既設クサビ230によって既設定着具240に定着されている。この状態から既設定着具240を撤去するには、まず図1(a)に示すようにケーブル220を除荷用カプラー310で把持する。より詳しくは、ケーブル220を除荷用カプラー310の下方から挿通し、その状態で除荷用クサビ320を嵌入することでケーブル220は除荷用カプラー310に把持される。なお、除荷用カプラー310の上方には緊張用ケーブル330が挿通されており、緊張用クサビ340が嵌入されることで除荷用カプラー310に固定されている。
除荷用カプラー310がケーブル220を把持すると、図1(b)に示すようにジャッキを利用して緊張用ケーブル330を引き上げる(緊張する)。これによって既設クサビ230は下向きの力から解放されるため、既設定着具240から取り外すことができる。既設クサビ230を取り外すと、ジャッキの緊張力を解除して除荷用クサビ320を取り外し、ケーブル220を除荷用カプラー310の把持から解放する(図1(c))。図1(a)〜(c)の一連の工程を、クサビ定着式アンカーを構成するケーブル220の数だけ繰り返し、最後に既設定着具240と既設支圧板250を撤去する(図1(d))。
図1(c)や(d)に示すように、除荷用カプラー310の把持から解放されたケーブル220は、アンカー孔210内に引き込まれることがある。ケーブル220がアンカー孔210内に引き込まれてしまうと、再緊張するためにケーブル220を把持することは困難となり、仮に再緊張できたとしてもケーブル220を通常の定着具で定着することは従来の技術では極めて困難となる。これは、クサビ定着式アンカーのテンドンがケーブルであるが故に生じる問題といえる。このように、「テンドンがケーブルであるアンカー(以下、「ケーブル式アンカー」という。)」は、緊張を解除した後のケーブル220がアンカー孔210内に引き込まれてしまうことがあり、これが再緊張にとって大きな障壁となる結果、これまでクサビ定着式アンカーをはじめとするケーブル式アンカーを再緊張する有力な手法が示されることはなかったわけである。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、既設のケーブル式アンカーーを再緊張することができる技術を提供することであり、特にケーブルがアンカー孔内に引き込まれた既設アンカーを再緊張することができる技術を提供することである。
なお発明者らは、ケーブルがアンカー孔内に引き込まれた既設アンカーを再緊張するため、定着具もアンカー孔内に設置すること、つまりアンカー孔内でケーブルを定着具に固定し、その状態で定着具を引き上げることに着目した。ところが通常の定着具には、ケーブルを挿通したうえでクサビを嵌入する程度の径をもつ挿通孔が、ケーブルの数だけ設けられる。そのため通常の定着具は、必然的に相当な大きさ(径)の定着具となり、定着具がアンカー孔内に入らないケースもある。そこで、通常の定着具がアンカー孔内に入らないケースであっても、ケーブルがアンカー孔内に引き込まれた既設アンカーを再緊張することができる技術を提供することも本願発明の課題の一つとしている。
本願発明は、アンカー孔内でケーブルを定着具(以下、本願発明では「アンカーヘッド」という。)に固定して再緊張するという点に着目するとともに、アンカーヘッドに設けられる挿通孔のうち一部にのみクサビを嵌入させることとしてアンカーヘッドのコンパクト化を図るという点に着目してなされたものであり、これまでにない発想に基づいて行われた発明である。
本願発明のアンカーの再緊張方法は、既設アンカーを再緊張する方法であり、緊張力解除工程と、ケーブル固定工程、定着カプラー設置工程、再緊張工程を備えた方法である。このうち、緊張力解除工程では、既設アンカーの緊張力を解除し、ケーブル固定工程では、孔内アンカーヘッドの挿通孔に既設のケーブルを挿通しながら孔内アンカーヘッドをアンカー孔内に設置するとともに、ケーブルが挿通された挿通孔内にクサビを嵌入することでケーブルを孔内アンカーヘッドに固定する。また定着カプラー設置工程では、アンカー孔内に設置された孔内アンカーヘッドの外周に螺合することによって定着カプラーを孔内アンカーヘッドに取り付け、再緊張工程では、アンカー孔外に設置したジャッキによって定着カプラーを引き上げることでケーブルを再緊張する。
本願発明のアンカーの再緊張方法は、ケーブル固定工程が先行ケーブル固定工程と後続ケーブル固定工程によって行われる方法とすることもできる。すなわち、複数のケーブルを先行グループと後続グループに分け、先行ケーブル固定工程で先行グループのケーブルを先行用孔内アンカーヘッドに固定し、後続ケーブル固定工程で後続グループのケーブルを後続用孔内アンカーヘッドに固定する。なおこの場合は、クサビ挿通孔と普通挿通孔(クサビ挿通孔よりも小径)の2種類の挿通孔を具備する孔内アンカーヘッドを使用する。より詳しくは、先行ケーブル固定工程において、先行グループのケーブルをクサビ挿通孔に挿通するとともに、後続グループのケーブルを普通挿通孔に挿通したうえで、先行用孔内アンカーヘッドをアンカー孔内に設置し、さらに先行グループのケーブルが挿通されたクサビ挿通孔内にクサビを嵌入することで、先行グループのケーブルを先行用孔内アンカーヘッドに固定する。また後続ケーブル固定工程において、後続グループのケーブルをクサビ挿通孔に挿通するとともに、先行グループのケーブルを普通挿通孔に挿通したうえで、後続用孔内アンカーヘッドを先行用孔内アンカーヘッドに重ねて(積層して)アンカー孔内に設置し、さらに後続グループのケーブルが挿通されたクサビ挿通孔内にクサビを嵌入することで、後続グループのケーブルを後続用孔内アンカーヘッドに固定する。そして定着カプラー設置工程では、先行用孔内アンカーヘッドに定着カプラーを取り付ける。
本願発明のアンカーの再緊張方法は、ケーブル固定工程が先行ケーブル固定工程と後続ケーブル固定工程によって行われ、しかも後続ケーブル固定工程では後続グループのケーブルが2以上のグループに分けられて段階的に固定される方法とすることもできる。この場合、後続ケーブル固定工程の各段階では、孔内アンカーヘッドにまだ固定されていないケーブルをクサビ挿通孔に挿通するとともに、孔内アンカーヘッドに既に固定されたケーブルを普通挿通孔に挿通したうえで、後続用孔内アンカーヘッドをアンカー孔内に設置し、さらにケーブルが挿通されたクサビ挿通孔内にクサビを嵌入することで、ケーブルを後続用孔内アンカーヘッドに固定する。
本願発明のアンカーの再緊張方法は、さらに再定着工程を備えた方法とすることもできる。この再定着工程では、再緊張工程後に定着カプラーのうちアンカー孔外に突出した部分の外周に定着リングを螺合してケーブルを再度定着する。
本願発明のアンカー頭部構造は、再緊張された複数のケーブルを有するアンカーの頭部構造であり、第1孔内アンカーヘッドと、第2孔内アンカーヘッド、定着カプラー、定着リングを備えたものである。第1孔内アンカーヘッドと第2孔内アンカーヘッドは、アンカー孔内に重ねて(積層して)設置される。また定着カプラーは、第1孔内アンカーヘッドの外周に螺合するとともに、一部がアンカー孔外に突出し、定着リングは、定着カプラーのうちアンカー孔外に突出した部分の外周に螺合している。なお、クサビ挿通孔と普通挿通孔を具備する第1孔内アンカーヘッドは、クサビ挿通孔には複数のケーブルのうちの一部(第1ケーブル)が挿通されてクサビが嵌入され、普通挿通孔には第1ケーブルを除く第2ケーブルが挿通される。一方、クサビ挿通孔と普通挿通孔を具備する第2孔内アンカーヘッドは、クサビ挿通孔には第2ケーブルの全て(又は一部)が挿通されてクサビが嵌入され、第1ケーブルは普通挿通孔に挿通される。
本願発明の孔内アンカーヘッドは、再緊張を行うために複数のケーブルを固定するものであり、アンカー孔の内径よりも小さい外形を有し、クサビ挿通孔と普通挿通孔を具備するものである。なお、クサビ挿通孔は、ケーブルを挿通するとともにクサビを嵌入し得る内径を有し、普通挿通は、クサビ挿通孔よりも小径であってケーブルを挿通し得る内径を有している。
本願発明のアンカーの再緊張方法、アンカー頭部構造、及び孔内アンカーヘッドには、次のような効果がある。
(1)既設のケーブル式アンカーを再緊張することができる。特にケーブルがアンカー孔内に引き込まれた既設アンカーに対しても再緊張することができる。
(2)アンカーヘッドやクサビ、カプラー、ジャッキといった従来と略同様の機器を利用することから、機器や手間を含むコストが増大することなく、既設のケーブル式アンカーの再緊張が可能である。
(3)再緊張によりアンカーに新たな緊張力を導入することができ、すなわちアンカーの延命化を図ることができる。この結果、新たなアンカーの増し打ち、孔壁拡張及び受圧板取替え等を回避することができることから、従来に比べコストの低減を図ることができる。
(4)再緊張後に定着カプラーと定着リングを用いて既設アンカーを再度定着しておけば、今後も容易に再緊張を行うことができる。
(a)はケーブルを除荷用カプラーで把持する工程を説明するステップ図、(b)は既設クサビを取り外す工程を説明するステップ図、(c)はケーブルを除荷用カプラーの把持から解放した工程を説明するステップ図、(d)は既設定着具と既設支圧板を撤去する工程を説明するステップ図。 本願発明のアンカーの再緊張方法の主な工程の流れを示すフロー図。 (a)は先行ケーブル固定工程で使用される第1孔内アンカーヘッドを示す平面図、(b)は後続ケーブル固定工程で使用される第2孔内アンカーヘッドを示す平面図。 既設アンカーが有する6本のケーブルを示す断面図。 (a)は第1孔内アンカーヘッドを設置する工程を説明するステップ図、(b)は第1ケーブルを第1孔内アンカーヘッドに固定する工程を説明するステップ図、(c)は第2孔内アンカーヘッドを設置する工程を説明するステップ図、(d)は第2ケーブルを第2孔内アンカーヘッドに固定する工程を説明するステップ図。 (a)は定着カプラーを示す平面図、(b)は定着カプラーを示す断面図。 (a)は定着カプラーと定着リング、支圧板を設置する工程を説明するステップ図、(b)はテンションバーを定着リングに固定する工程を説明するステップ図、(c)はジャッキによってテンションバーを引き上げる工程を説明するステップ図、(d)は定着リングを設置しジャッキを撤去した状態を示すステップ図。 (a)は定着リングを示す平面図、(b)は定着リングを示す断面図。 (a)は支圧板を示す平面図、(b)は支圧板を示す断面図。
本願発明のアンカーの再緊張方法、アンカー頭部構造、及び孔内アンカーヘッドの実施形態の一例を、図に基づいて説明する。なお、ここでは便宜上、実施形態を既設のグラウンドアンカーの例で説明しているが、本願発明はコンクリート床板にプレストレスを導入するアンカーなどグラウンドアンカー以外のアンカーにも適用可能であり、したがってここでいう「アンカー」は、グランドアンカーを含む種々のアンカーを意味している。
また、アンカーは様々な点に着目して分類がされることがあるが、テンドンがケーブル(鋼線や鋼より線)である限りあらゆる既設アンカーに対して本願発明を適用することができる。例えば、テンドンの定着方式に着目して分類される「クサビ定着方式アンカー」や「クサビナット定着式アンカー」に適用することができ、あるいは地盤への定着方式に着目して分類される「摩擦型アンカー」や、「支圧型アンカー」、「複合(摩擦+支圧)型アンカー」にも適用することができる。
以下、本願発明を構成する主な要素ごとに詳しく説明する。なお、本願発明の「アンカー頭部構造」と「孔内アンカーヘッド」は、本願発明の「アンカーの再緊張方法」に使用されるものである。したがって、本願発明のアンカーの再緊張方法を説明する中で、本願発明のアンカー頭部構造と孔内アンカーヘッドを合わせて説明することとする。また本願発明のアンカーの再緊張方法は、既設アンカーのケーブルを複数のグループに分け、それぞれ段階的に孔内アンカーヘッドに固定する実施例も挙げられる。そこで、2段階に分けたケース、3段階以上に分けたケース、段階を分けることなく一度に固定するケースの3つ例に分けて説明することとする。
1.2段階に分けて固定するケース
ここでは、テンドンが複数のケーブルで構成された既設のアンカーに対し、複数のケーブルを「先行グループ」と「後続グループ」に分けて段階的に再緊張する例について説明する。なお本ケースでは、先行グループを「第1グループ」、後続グループを「第2グループ」ということとし、第1グループに属するケーブルを「第1ケーブル」、第2グループに属するケーブルを「第2ケーブル」ということとする。また、第1ケーブルと第2ケーブルは、それぞれ別の孔内アンカーヘッドに固定されることから、第1ケーブルが固定される孔内アンカーヘッド(つまり、先行用の孔内アンカーヘッド)を「第1孔内アンカーヘッド」、第2ケーブルが固定される孔内アンカーヘッド(つまり、後続用の孔内アンカーヘッド)を「第2孔内アンカーヘッド」と分けて呼ぶこととする。
図2は、本願発明のアンカーの再緊張方法の主な工程の流れを示すフロー図である。以下、この図にしたがって説明する。はじめに、既設アンカーの頭部周辺で足場を組み立て、ジャッキをはじめ必要となる機器を配置し、第三者を含む安全対策を施すなど、所定の準備工を行う(Step100)。
(緊張力解除工程)
次に、既設アンカーの緊張力を解除する(緊張力解除工程)。具体的には、図1(a)〜(b)に示すようにケーブル220を緊張し(Step201)、既設クサビ230を既設定着具240から取り外し(Step202)、そして図1(c)に示すようにケーブル220を除荷用カプラー310の把持から解放する(Step203)。このStep201〜Step203の一連の工程を、既設アンカーが有するケーブル220の数だけ繰り返し、最後に図1(d)に示すように既設定着具240と既設支圧板250を撤去する(Step204)。
(ケーブル固定工程)
既設アンカーの緊張力が解除されると、ケーブル220を本願発明の孔内アンカーヘッドに固定する(ケーブル固定工程)。このケーブル固定工程は、先行ケーブル固定工程と後続ケーブル固定工程の2段階に分けて行われ、先行ケーブル固定工程では第1ケーブルが第1孔内アンカーヘッドに固定され、後続ケーブル固定工程では第2ケーブルが第2孔内アンカーヘッドに固定される。先行ケーブル固定工程と後続ケーブル固定工程について説明する前に、まず本願発明の孔内アンカーヘッドについて説明する。
図3は、本願発明の孔内アンカーヘッドを示す平面図であり、(a)は先行ケーブル固定工程で使用される第1孔内アンカーヘッドを示し、(b)は後続ケーブル固定工程で使用される第2孔内アンカーヘッドを示している。なお、ここで対象としている既設アンカーは、図4の断面図に示すように6本のケーブル220a〜220fで構成されており、このうちケーブル220a、ケーブル220c、ケーブル220eを第1グループに分類された第1ケーブル221とし、ケーブル220b、ケーブル220d、ケーブル220fを第2グループに分類された第2ケーブル222としている。
本願発明の孔内アンカーヘッドは、形状(寸法を除く)や材質などは従来から用いられている定着具(アンカーヘッド)と同様であり、またケーブル220を挿通するための挿通孔を有する点も従来と同様である。なお、ここでは本願発明の孔内アンカーヘッドを一般的な形状である円柱形として説明しているが、もちろん他の形状としてもよい。本願発明の孔内アンカーヘッドが従来のものと異なるのは、「クサビ挿通孔」と「普通挿通孔」の2種類の挿通孔を有する点である。このクサビ挿通孔は、ケーブル220を挿通するとともにクサビを嵌入し得る程度の内径となっており、一方の普通挿通孔は、クサビ挿通孔よりも小径であるがケーブル220を挿通できる程度の内径となっている。なお、孔内アンカーヘッドの外形は、アンカー孔210内に入るように、アンカー孔210の内径より小さな寸法(直径)とされる。
図3(a)に示す第1孔内アンカーヘッド111は、既設アンカーのケーブル220の数に対応して6つの挿通孔を有しており、第1ケーブル221の数に対応する3つのクサビ挿通孔111wと、第2ケーブル222の数に対応する3つの普通挿通孔111nで構成されている。言い換えると、第1孔内アンカーヘッド111に設けられた3つのクサビ挿通孔111wは第1ケーブル221を挿通する挿通孔であり、第1孔内アンカーヘッド111に設けられた3つ普通挿通孔111nは第2ケーブル222を挿通する挿通孔である。なお、クサビ挿通孔111wにはクサビが嵌入されるのに対し、普通挿通孔111nはケーブルを挿通すれば足りることから、普通挿通孔111nの孔径はクサビ挿通孔111wの孔径より小さくすることができる。また、クサビ挿通孔111wはクサビを嵌入するためにテーパ状の孔形とされるが、普通挿通孔111nはテーパ状とすることなく円柱状の孔形とされる。
同様に、図3(b)に示す第2孔内アンカーヘッド112は、やはり既設アンカーのケーブル220の数に対応して6つの挿通孔を有しており、第2ケーブル222の数に対応する3つのクサビ挿通112wと、第1ケーブル221の数に対応する3つの普通挿通孔112nで構成されている。言い換えると、第2孔内アンカーヘッド112に設けられた3つクサビ挿通112wは第2ケーブル222を挿通する挿通孔であり、第2孔内アンカーヘッド112に設けられた3つ普通挿通孔112nは第1ケーブル221を挿通する挿通孔である。
図3からも分かるように、第1孔内アンカーヘッド111と第2孔内アンカーヘッド112は、それぞれ同数の挿通孔を有し、挿通孔が設けられる位置も略同じである。そして、第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111wと、第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nは、略同じ位置に同じ数だけ設けられている。また、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nと、第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通112wも、略同じ位置に同じ数だけ設けられている。これにより、第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111wに挿通したケーブル220(第1ケーブル221)を第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nに挿通することができ、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nに挿通したケーブル220(第2ケーブル222)を第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通孔112wに挿通することができるわけである。
以下、図5を参照しながら先行ケーブル固定工程と後続ケーブル固定工程について説明する。図5は、緊張解除後にアンカー孔210内に引き込まれたケーブル220を孔内アンカーヘッドに固定するステップ図である。なおこの図では便宜上、図4に示す6本のケーブル220a〜220fのうち3本のみを表しており、右側にケーブル220c(第1ケーブル221)、中央にケーブル220d(第2ケーブル222)、左側にケーブル220e(第1ケーブル221)を示している。
先行ケーブル固定工程では、まず図5(a)に示すように第1孔内アンカーヘッド111が設置される(Step301)。このとき、第1ケーブル221を第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111wに挿通し、かつ第2ケーブル222を第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nに挿通した状態で、アンカー孔210の孔口から孔奥に向けて押し込んでいく。
第1孔内アンカーヘッド111をアンカー孔210内の所定位置に配置できると、図5(b)に示すように、第1ケーブル221用のクサビ(以下、「第1クサビ121」という。)を第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111w内に嵌入する(Step302)。第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111w内には既に第1ケーブル221が挿通されており、その状態で第1クサビ121を嵌入することによって、第1ケーブル221を第1孔内アンカーヘッド111に固定するわけである。もちろん、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nにはクサビは嵌入しない。
後続ケーブル固定工程では、図5(c)に示すように第2孔内アンカーヘッド112が設置される(Step303)。このとき、第2ケーブル222を第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通112wに挿通し、かつ第1ケーブル222を第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nに挿通した状態で、アンカー孔210の孔口から孔奥に向けて第1孔内アンカーヘッド111と重なる(積層する)位置まで押し込んでいく。
第2孔内アンカーヘッド112を第1孔内アンカーヘッド111と重なる位置に配置できると、図5(d)に示すように、第2ケーブル222用のクサビ(以下、「第2クサビ122」という。)を、第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通112w内に嵌入する(Step304)。第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通112w内には既に第2ケーブル222が挿通されており、その状態で第2クサビ122を嵌入することによって、第2ケーブル222を第2孔内アンカーヘッド112に固定するわけである。もちろん、第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nにはクサビは嵌入しない。
(定着カプラー設置工程)
既設アンカーの全てのケーブル220(第1ケーブル221と第2ケーブル222)が、それぞれ第1孔内アンカーヘッド111と第2孔内アンカーヘッド112に固定できると、定着カプラーを第1孔内アンカーヘッド111に取り付ける(Step400)。図6は定着カプラー130を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその断面図である。定着カプラー130は中空の筒状を呈しており、孔内アンカーヘッドの外形に合わせた平面形状とされる。ここでは第1孔内アンカーヘッド111や第2孔内アンカーヘッド112を円柱状の例で説明していることから、図6(a)に示すように定着カプラー130は円筒状となっている。なお、後に説明するように定着カプラー130は、第1孔内アンカーヘッド111や第2孔内アンカーヘッド112に嵌め込むため定着カプラー130の内径は第1孔内アンカーヘッド111や第2孔内アンカーヘッド112の外径より若干大きく、そしてアンカー孔210内に挿入するためアンカー孔210の内径より若干小さな径で形成される。
また図6(b)に示すように、定着カプラー130の外周面には外周ネジ131が設けられており、定着カプラー130の内周面のうち下方には下部内周ネジ132が、定着カプラー130の内周面のうち上方には上部内周ネジ133が、それぞれ設けられている。なお、後述するようにテンションバー350のうち貫入体351の内側にネジが設けられている場合は、この内側ネジと外周ネジ131を螺合させることとし、上部内周ネジ133を省略することもできる。
図7(a)に示すように、定着カプラー130は第1孔内アンカーヘッド111と第2孔内アンカーヘッド112を嵌め込むように、アンカー孔210内に挿入して設置する。言い換えれば、中空の内部に第1孔内アンカーヘッド111と第2孔内アンカーヘッド112を収容するように、定着カプラー130を設置する。したがって、定着カプラー130の先端(孔奥側)が、第1孔内アンカーヘッド111の底面付近に達するまで定着カプラー130は挿入される。このとき、定着カプラー130をアンカー孔210内に挿入していくにあたっては、第1孔内アンカーヘッド111の外周に設けられたネジ(図5)と、定着カプラー130の下部内周ネジ132が螺合される。これにより、定着カプラー130は第1孔内アンカーヘッド111に堅固に取り付けられる。なお、孔内アンカーヘッドの外形は、アンカー孔210内に入るようにアンカー孔210の内径より小さな寸法(直径)とされると説明したが、アンカー孔210の内径よりも定着カプラー130の壁厚分だけさらに小さくするとよい。
図7(a)に示すように、第1孔内アンカーヘッド111に取り付けられた定着カプラー130はその一部がアンカー孔210外に突出しており、この部分には外周ネジ131と上部内周ネジ133(既述のとおり、場合によっては省略可)が設けられている。次のステップであるテンションバーの設置前に、このアンカー孔210外に突出した部分を利用して、定着リング140と支圧板150を設置しておく。
図8は定着リング140を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその断面図である。定着リング140は中空の筒状を呈しており、定着カプラー130の外形に合わせた平面形状とされる。ここでは定着カプラー130を円筒状の例で説明していることから、図8(a)に示すように定着リング140も円筒状となっている。また図8(b)に示すように、定着リング140の内周面には内周ネジ141が設けられている。この内周ネジ141と定着カプラー130の外周ネジ131が螺合することによって、定着リング140は定着カプラー130に取り付けられる。したがって、定着リング140の内径は、定着カプラー130の外径より若干大きな径で形成される。
図9は支圧板150を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその断面図である。この図に示すように支圧板150は、板状のものであって中央部に貫通孔が設けられている。この貫通孔内に定着カプラー130を挿入しながら、地表面に接地するように支圧板150は設置される。したがって貫通孔の内径は、定着カプラー130の外径よりやや大きな径で形成される。なお支圧板150は、定着リング140よりも先に定着カプラー130に挿入される。
(再緊張工程)
定着カプラー130と、定着リング140、支圧板150が設置できると、既設アンカーの再緊張を行う(Step500)。既設アンカーの再緊張を行うにあたっては、まず図7(b)に示すように、テンションバー350を定着カプラー130に固定する。このテンションバー350のうち貫入体351の外周にはネジが設けられており、このネジと定着カプラー130の上部内周ネジ133が螺合することによって、テンションバー350が着カプラー130に固定される。あるいは、貫入体351を中空にするとともにその内周にネジを設け、この内周ネジと定着カプラー130の外周ネジ131を螺合することによって、テンションバー350を定着カプラー130に固定することもできる。
そして図7(c)に示すように、アンカー孔210外に設置したジャッキ(例えば油圧ジャッキ)によって、テンションバー350の柱状部352を引き上げていく。テンションバー350が引き上げられると、これに伴って定着カプラー130と、これに取り付けられた第1孔内アンカーヘッド111が引き上げられ、さらに第1孔内アンカーヘッド111に持ち上げられるように第2孔内アンカーヘッド112も引き上げられる。この結果、第1孔内アンカーヘッド111に固定された第1ケーブル221に緊張力が導入され、第2孔内アンカーヘッド112に固定された第2ケーブル222に緊張力が導入される。
(再定着工程)
既設アンカーを再緊張すると、ケーブル220に導入した緊張力を維持すべく定着リング140を設置する(Step600)。具体的には、図7(c)に示すように、ジャッキによって引き上げられた定着カプラー130に螺合された定着リング140を、支圧板150に重なるまで締めこんでいく。定着リング140の締め込みが十分となった段階で、ジャッキの緊張を解放し、ケーブル220に導入された緊張力を定着リング140と支圧板150に預ける。なお、アンカーの残存引張り力を確認する場合、あるいは再緊張した結果存続使用が難しいことが判明した場合など、単に再緊張するだけで完了する場合は、もちろん定着リングの設置工程(再定着工程)を行う必要はない。
(アンカー頭部構造)
図7(d)は、定着リングを設置しジャッキを撤去した状態を示す図であり、すなわち再緊張後のアンカー頭部構造を示している。この図に示すように、本願発明のアンカー頭部構造は、第1孔内アンカーヘッド111と、第2孔内アンカーヘッド112、定着カプラー130、定着リング140によって構成される。
第1孔内アンカーヘッド111は、そのクサビ挿通孔111wに第1ケーブル221が挿通されて第1クサビ121が嵌入され、通挿通孔111nに第2ケーブル222が挿通されており、アンカー孔210内の所定位置に配置される。また、第2孔内アンカーヘッド112は、そのクサビ挿通孔112wに第2ケーブル222が挿通されて第2クサビ122が嵌入され、通挿通孔112nに第1ケーブル221が挿通されており、アンカー孔210内で第1孔内アンカーヘッド111に重ねられて(積層して)配置される。
定着カプラー130は、その先端(孔奥側)が第1孔内アンカーヘッド111の外周に螺合することで、第1孔内アンカーヘッド111に取り付けられており、その一部はアンカー孔210外に突出している。そして、この突出した部分の外周に螺合することで、定着リング140は定着カプラー130に取り付けられる。ジャッキで定着カプラー130を引き上げた状態で定着リング140は締め込まれていることから、ケーブル220には新たに緊張力が導入されており、ジャッキの緊張が解放された結果、定着リング140にはケーブル220に導入された緊張力が預けられている。
2.3段階以上に分けたケース
次に、テンドンが複数のケーブル220で構成された既設のアンカーに対し、複数のケーブル220を「先行グループ」と「後続グループ」に分け、さらに後続グループを2以上に分けて段階的に再緊張する例について説明する。なお、本ケースの内容は、「孔内アンカーヘッド」と「ケーブル固定工程」以外はここまで説明した「2段階に分けて固定するケース」と同様である。したがって「2段階に分けて固定するケース」と重複する説明は避け、本ケースに特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2段階に分けて固定するケース」で説明したものと同様である。
以下、既設アンカーのケーブルを3つのグループに分け、3段階に分けて孔内アンカーヘッドに固定する例について説明する。この場合、先行グループは「第1グループ」とし、後続グループは「第2グループ」と「第3グループ」とする。なお、第1グループに属するケーブルは「第1ケーブル221」、第2グループに属するケーブルは「第2ケーブル222」、第3グループに属するケーブルは「第3ケーブル223」とし、第1ケーブルを固定するものを「第1孔内アンカーヘッド111」、第2ケーブルを固定するものを「第2孔内アンカーヘッド112」、第3ケーブルを固定するものを「第3孔内アンカーヘッド113」とする。
(孔内アンカーヘッド)
第1孔内アンカーヘッド111は、既設アンカーのケーブル220の本数に対応する数の挿通孔を有しており、第1ケーブル221の本数に対応する数のクサビ挿通孔111wと、第2ケーブル222と第3ケーブル223を足し合わせた本数に対応する数の普通挿通孔111nで構成されている。同様に、第2孔内アンカーヘッド112は、既設アンカーのケーブル220の本数に対応する数の挿通孔を有しており、第2ケーブル221の本数に対応する数のクサビ挿通孔112wと、第1ケーブル221と第3ケーブル223を足し合わせた本数に対応する数の普通挿通孔112nで構成され、第3孔内アンカーヘッド113は、既設アンカーのケーブル220の本数に対応する数の挿通孔を有しており、第3ケーブル223の本数に対応する数のクサビ挿通孔113wと、第1ケーブル221と第2ケーブル222を足し合わせた本数に対応する数の普通挿通孔113nで構成されている。なお、第1孔内アンカーヘッド111と、第2孔内アンカーヘッド112、第3孔内アンカーヘッド113の外形は、アンカー孔210内に入るようにアンカー孔210の内径より小さな寸法(直径)であり、しかもアンカー孔210の内径よりも定着カプラー130の壁厚分だけさらに小さな寸法とされる。また、第1孔内アンカーヘッド111の外周には、定着カプラー130の下部内周ネジ132と螺合するネジが設けられている。
第1孔内アンカーヘッド111と第2孔内アンカーヘッド112、第3孔内アンカーヘッド113は、それぞれ同数の挿通孔を有しており、挿通孔が設けられる位置もそれぞれ略同じである。そして、第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111wは、第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nや第3孔内アンカーヘッド113の普通挿通孔113nと略同じ位置に設けられている。同様に、第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通孔112wは、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nや第3孔内アンカーヘッド113の普通挿通孔113nと略同じ位置に設けられており、第3孔内アンカーヘッド113のクサビ挿通孔113wは、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nや第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nと略同じ位置に設けられている。
これにより第1ケーブル221は、第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111wと、第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112n、第3孔内アンカーヘッド113の普通挿通孔113nに挿通することができる。同様に第2ケーブル222は、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nと、第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通孔112w、第3孔内アンカーヘッド113の普通挿通孔113nに挿通することができ、第3ケーブル223は、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nと、第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112n、第3孔内アンカーヘッド113のクサビ挿通孔113wに挿通することができる。
(ケーブル固定工程)
先行ケーブル固定工程では、第1孔内アンカーヘッド111を設置する。このとき、第1ケーブル221を第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111wに挿通し、かつ第2ケーブル222と第3ケーブル223を第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nに挿通した状態で、アンカー孔210の孔口から孔奥に向けて押し込んでいく。第1孔内アンカーヘッド111をアンカー孔210内の所定位置に配置できると、第1クサビ121を第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111w内に嵌入する。第1孔内アンカーヘッド111のクサビ挿通孔111w内には既に第1ケーブル221が挿通されており、その状態で第1クサビ121を嵌入することによって、第1ケーブル221を第1孔内アンカーヘッド111に固定するわけである。もちろん、第1孔内アンカーヘッド111の普通挿通孔111nにはクサビは嵌入しない。
後続ケーブル固定工程では、第2ケーブル222と第3ケーブル223をそれぞれ2段階に分けて固定する。まず、第2孔内アンカーヘッド112を、第1孔内アンカーヘッド111と重なる(積層する)位置まで押し込んで設置する。このとき、第2ケーブル222を第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通孔112wに挿通し、かつ第1ケーブル221と第3ケーブル223を第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nに挿通した状態で、アンカー孔210の孔口から孔奥に向けて押し込んでいく。第2孔内アンカーヘッド112を第1孔内アンカーヘッド111と重なる位置に配置できると、第2クサビ122を第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通孔112w内に嵌入する。第2孔内アンカーヘッド112のクサビ挿通孔112w内には既に第2ケーブル222が挿通されており、その状態で第2クサビ122を嵌入することによって、第2ケーブル222を第2孔内アンカーヘッド112に固定するわけである。もちろん、第2孔内アンカーヘッド112の普通挿通孔112nにはクサビは嵌入しない。
次に、第3孔内アンカーヘッド113を、第2孔内アンカーヘッド112と重なる(積層する)位置まで押し込んで設置する。このとき、第3ケーブル223を第3孔内アンカーヘッド113のクサビ挿通孔113wに挿通し、かつ第1ケーブル221と第2ケーブル222を第3孔内アンカーヘッド113の普通挿通孔113nに挿通した状態で、アンカー孔210の孔口から孔奥に向けて押し込んでいく。第3孔内アンカーヘッド113を第2孔内アンカーヘッド112と重なる位置に配置できると、第3ケーブル223用のクサビ(以下、「第3クサビ123」という。)を第3孔内アンカーヘッド113のクサビ挿通孔113w内に嵌入する。第3孔内アンカーヘッド113のクサビ挿通孔113w内には既に第3ケーブル223が挿通されており、その状態で第3クサビ123を嵌入することによって、第3ケーブル223を第3孔内アンカーヘッド113に固定するわけである。もちろん、第3孔内アンカーヘッド113の普通挿通孔113nにはクサビは嵌入しない。
以上説明したように、既設ケーブル220をN(3以上の整数)グループに分けて再緊張するケースでは、N個の孔内アンカーヘッドを用意し、先行ケーブル固定工程で第1ケーブル221を第1孔内アンカーヘッド111に固定するとともに、後続ケーブル固定工程を(N−1)段階に分けて順にケーブル220を孔内アンカーヘッドに固定していく。このとき、後続ケーブル固定工程のそれぞれの段階において、その段階に使用する孔内アンカーヘッドのクサビ挿通孔にはそれまでにまだ孔内アンカーヘッドに固定されていないケーブルを挿通し、既に孔内アンカーヘッドに固定されたケーブルは普通挿通孔に挿通する(その後の段階で孔内アンカーヘッドに固定するケーブルも普通挿通孔に挿通する)。そして、ケーブルが挿通されたクサビ挿通孔に対してクサビを嵌入することで、そのケーブルを孔内アンカーヘッドに固定する。
3.段階を分けることなく一度に固定するケース
続いて、段階を分けることなく一度に固定するケースについて説明する。既設のアンカー孔210の内径が、設置されたケーブル220の本数に対して比較的大きい場合は、1つの孔内アンカーヘッドに全ケーブル用のクサビ挿通孔を設けることができる(クサビ挿通孔に加えて普通挿通孔を設けることもできる)。したがってこの場合は、段階を分けることなくケーブルを一度に固定することができる。なお、本ケースの内容は、「孔内アンカーヘッド」と「ケーブル固定工程」以外はここまで説明した「2段階に分けて固定するケース」と同様である。したがって「2段階に分けて固定するケース」と重複する説明は避け、本ケースに特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2段階に分けて固定するケース」で説明したものと同様である。
(孔内アンカーヘッド)
本ケースのアンカーヘッドは、既設アンカーのケーブル220の本数に対応する数のクサビ挿通孔を有しており、さらにクサビ挿通孔に加えて普通挿通孔を設けることもできる。アンカーヘッドの外形は、アンカー孔210内に入るようにアンカー孔210の内径より小さな寸法(直径)であり、しかもアンカー孔210の内径よりも定着カプラー130の壁厚分だけさらに小さな寸法とされる。また、本ケースの孔内アンカーヘッドの外周には、定着カプラー130の下部内周ネジ132と螺合するネジが設けられている。
(ケーブル固定工程)
ケーブル固定工程では、本ケースの孔内アンカーヘッドを設置する。このとき、全てのケーブル220をクサビ挿通孔に挿通した状態で、アンカー孔210の孔口から孔奥に向けて押し込んでいく。本ケースの孔内アンカーヘッドをアンカー孔210内の所定位置に配置できると、クサビをクサビ挿通孔内に嵌入する。クサビ挿通孔内には既にケーブル220が挿通されており、その状態でクサビを嵌入することによって、ケーブル220を本ケースの孔内アンカーヘッドに固定するわけである。
本願発明の アンカーの再緊張方法、アンカー頭部構造、及び孔内アンカーヘッドは、のり面・斜面対策工や、地すべり対策工に利用できるほか、コンクリート床板へのプレストレス導入や、ダムの安定化対策、橋脚や橋台の安定化対策などにも利用することができる。本願発明が、社会資本の一つであるアンカーの延命化を図り得ることを考えれば、産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明といえる。
111 第1孔内アンカーヘッド
111n (第1孔内アンカーヘッドの)普通挿通孔
111w (第1孔内アンカーヘッドの)クサビ挿通孔
112 第2孔内アンカーヘッド
112n (第2孔内アンカーヘッドの)普通挿通孔
112w (第2孔内アンカーヘッドの)クサビ挿通孔
113n 普通挿通孔
121 第1クサビ
122 第2クサビ
130 定着カプラー
131 (定着カプラーの)外周ネジ
132 (定着カプラーの)下部内周ネジ
133 (定着カプラーの)上部内周ネジ
140 定着リング
141 (定着リングの)内周ネジ
150 支圧板
210 アンカー孔
220 ケーブル
221 第1ケーブル
222 第2ケーブル
230 既設クサビ
240 既設定着具
250 既設支圧板
310 除荷用カプラー
320 除荷用クサビ
330 緊張用ケーブル
340 緊張用クサビ
350 テンションバー
351 (テンションバーの)貫入体
352 (テンションバーの)柱状部

Claims (5)

  1. 既設アンカーを、孔内アンカーヘッドを用いて再緊張する方法において、
    既設アンカーの緊張力を解除する緊張力解除工程と、
    前記孔内アンカーヘッドが具備する挿通孔に既設のケーブルを挿通したうえで前記孔内アンカーヘッドをアンカー孔内に設置するとともに、前記ケーブルが挿通された前記挿通孔内にクサビを嵌入することで前記ケーブルを前記孔内アンカーヘッドに固定するケーブル固定工程と、
    前記孔内アンカーヘッドの外径より大きな内径を有する定着カプラーをその先端が該孔内アンカーヘッドに達するまでアンカー孔内に挿入するとともに、アンカー孔内に設置された該孔内アンカーヘッドの外周に螺合することによって、定着カプラーを前記孔内アンカーヘッドに取り付ける定着カプラー設置工程と、
    アンカー孔外に設置したジャッキによって前記定着カプラーを引き上げることで、前記ケーブルを緊張する再緊張工程と、
    を備えたことを特徴とするアンカーの再緊張方法。
  2. 前記孔内アンカーヘッドは、クサビ挿通孔と、該クサビ挿通孔よりも小径の普通挿通孔の、2種類の前記挿通孔を具備し、
    前記ケーブル固定工程は、複数の前記ケーブルを先行グループと後続グループに分けてそれぞれ異なる前記孔内アンカーヘッドに固定するものであって、該先行グループの前記ケーブルを先行用孔内アンカーヘッドに固定する先行ケーブル固定工程と、該後続グループの前記ケーブルを後続用孔内アンカーヘッドに固定する後続ケーブル固定工程と、を有し、
    前記先行ケーブル固定工程では、前記先行グループの前記ケーブルを前記先行用孔内アンカーヘッドの前記クサビ挿通孔に挿通するとともに、前記後続グループの前記ケーブルを前記先行用孔内アンカーヘッドの前記普通挿通孔に挿通したうえで、前記先行用孔内アンカーヘッドをアンカー孔内に設置し、かつ前記先行グループの前記ケーブルが挿通された前記クサビ挿通孔内にクサビを嵌入することで、前記先行グループの前記ケーブルを前記先行用孔内アンカーヘッドに固定し、
    前記後続ケーブル固定工程では、前記後続グループの前記ケーブルを前記後続用孔内アンカーヘッドの前記クサビ挿通孔に挿通するとともに、前記先行グループの前記ケーブルを前記後続用孔内アンカーヘッドの前記普通挿通孔に挿通したうえで、前記後続用孔内アンカーヘッドをアンカー孔内の前記先行用孔内アンカーヘッドに積層される位置に設置し、かつ前記後続グループの前記ケーブルが挿通された前記クサビ挿通孔内にクサビを嵌入することで、前記後続グループの前記ケーブルを前記後続用孔内アンカーヘッドに固定し、
    前記定着カプラー設置工程では、前記先行用孔内アンカーヘッドに前記定着カプラーを取り付ける、
    ことを特徴とする請求項1記載のアンカーの再緊張方法。
  3. 前記後続ケーブル固定工程では、前記後続グループの前記ケーブルがさらに2以上のグループに分けられるとともに、それぞれ異なる前記孔内アンカーヘッドに段階的に固定され、
    前記後続ケーブル固定工程の各段階では、前記孔内アンカーヘッドにまだ固定されていない前記ケーブルを前記クサビ挿通孔に挿通するとともに、前記孔内アンカーヘッドに既に固定された前記ケーブルを前記普通挿通孔に挿通したうえで、前記後続用孔内アンカーヘッドをアンカー孔内に設置し、かつ前記ケーブルが挿通された前記クサビ挿通孔内にクサビを嵌入することで、前記ケーブルを前記後続用孔内アンカーヘッドに固定する、
    ことを特徴とする請求項2記載のアンカーの再緊張方法。
  4. 前記再緊張工程後に、前記定着カプラーのうちアンカー孔外に突出した部分の外周に定着リングを螺合して、前記ケーブルを再度定着する再定着工程を、
    さらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のアンカーの再緊張方法。
  5. 再緊張された複数のケーブルを有するアンカーの頭部構造において、
    アンカー孔内に設置された第1孔内アンカーヘッドと、
    アンカー孔内で前記第1孔内アンカーヘッドと積層される位置に設置された第2孔内アンカーヘッドと、
    前記孔内アンカーヘッドの外径より大きな内径を有し、一部がアンカー孔外に突出した定着カプラーと、
    前記定着カプラーのうちアンカー孔外に突出した部分の外周に螺合した定着リングと、を備え、
    前記第1孔内アンカーヘッドは、クサビ挿通孔と、該クサビ挿通孔よりも小径の普通挿通孔と、を具備するとともに、該クサビ挿通孔には複数の前記ケーブルのうちの一部である第1ケーブルが挿通されてクサビが嵌入され、該普通挿通孔には複数の前記ケーブルのうち第1ケーブルを除く第2ケーブルが挿通され、
    前記第2孔内アンカーヘッドは、前記クサビ挿通孔と前記普通挿通孔を具備するとともに、前記クサビ挿通孔には前記第2ケーブルの全て又は一部が挿通されてクサビが嵌入され、前記第1ケーブルは前記普通挿通孔に挿通され、
    前記定着カプラーはその先端が前記孔内アンカーヘッドに達するまでアンカー孔内に挿入され、該定着カプラーの内周面のうち下方に設けられた内周ネジと、該定着カプラー内に収容された前記第1孔内アンカーヘッドの外周のネジが螺合された、
    ことを特徴とするアンカー頭部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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