JP2018118655A - テールゲートスポイラの補強構造 - Google Patents

テールゲートスポイラの補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2018118655A
JP2018118655A JP2017012139A JP2017012139A JP2018118655A JP 2018118655 A JP2018118655 A JP 2018118655A JP 2017012139 A JP2017012139 A JP 2017012139A JP 2017012139 A JP2017012139 A JP 2017012139A JP 2018118655 A JP2018118655 A JP 2018118655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spoiler
tailgate
reinforcing
reinforcing member
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017012139A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6897115B2 (ja
Inventor
晋吾 島田
Shingo Shimada
晋吾 島田
翔一 本田
Shoichi Honda
翔一 本田
直哉 上原
Naoya Uehara
直哉 上原
宣博 溝渕
Norihiro Mizobuchi
宣博 溝渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp, Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2017012139A priority Critical patent/JP6897115B2/ja
Priority to MYPI2018700323A priority patent/MY193154A/en
Priority to PH12018000024A priority patent/PH12018000024B1/en
Publication of JP2018118655A publication Critical patent/JP2018118655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6897115B2 publication Critical patent/JP6897115B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Superstructure Of Vehicle (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】板金製のスポイラ形状部の強度を高めることができるテールゲートスポイラの補強構造を提供する。【解決手段】テールゲート12のアウタパネル20の上部にスポイラ形状部30が形成されている。スポイラ形状部30の下端側は接合部34においてインナパネル21に固定されている。スポイラ形状部30の内部においてインナパネル21に補強材取付部51が形成されている。補強材取付部51とスポイラ形状部30の下端側との間に補強部材40が設けられている。補強部材40の上部40aは補強材取付部51に固定されている。補強部材40の下部40bは、スポイラ形状部30の下端側に設けられた延出部20dに固定されている。補強部材40の中間部40cの曲げ剛性は、補強部材40の下部40bの曲げ剛性よりも小さい。作業用開口50を覆うカバー部材41によって補強材取付部51とボルト70が覆われている。【選択図】図5

Description

本発明はテールゲートを有する車両のテールゲート上部に装備されるテールゲートスポイラの補強構造に関する。
車体後部にテールゲート(バックドアあるいはリヤゲートと称されることもある)を有する車両のテールゲート上部に装備されるテールゲートスポイラは、いわゆるエアロパーツとして、車体とは別体の樹脂等からなる後付け部品をテールゲートの上部に装着するものが公知である。また、テールゲートを構成するアウタパネルの一部を後方に突出させてなる板金製のテールゲートスポイラも提案されている。この種のテールゲートスポイラ(板金製スポイラ)の一例が国際公開WO2015/037132A1(特許文献1)として公知である。
特許文献1に記載されている車両のドア構造(テールゲートスポイラ)は、テールゲートを構成する板金の一部をなすアウタパネルの上部に、後方に突き出る形状のスポイラ形状部(凸形状部)を形成している。スポイラ形状部の両端付近のヒンジ部に、補強材を設けることも提案されている。例えば特許文献1のヒンジ補強材は、アウタパネルとインナパネルとの間の隙間を閉塞するための閉塞部を有している。
国際公開WO2015/037132 A1号
テールゲートを開閉する際に、スポイラ形状部に瞬間的に下向きの力あるいは上向きの衝撃荷重(バウンス・リバウンスの力)が加わるため、スポイラ形状部が撓むことが避けられない。しかもスポイラ形状部の下端側には、車体の側方から見て、板金が角度をなして曲がった形状の断面急変部が存在する。このためテールゲートが開閉される際にスポイラ形状部に加わる衝撃荷重によって、スポイラ形状部が変形する。このような衝撃荷重によってスポイラ形状部が繰返し変形すると、断面急変部付近が耐久強度の弱点となることがある。特にスポイラ形状部にハイマウントストップランプが配置された車両では、スポイラ形状部の重量にハイマウントストップランプの重量が加わるため、テールゲートを閉じた瞬間に生じるスポイラ形状部の変形がさらに大きくなる可能性がある。
特許文献1の板金製スポイラはスポイラ形状部の両端付近がヒンジ補強材によって補強されているが、一対のヒンジ部間の中間部(車体の幅方向中間部)はヒンジ補強材が存在しないため、スポイラ形状部の大部分を補強することができない。仮に補強材を一対のヒンジ部間に配置してしまうと、スポイラ形状部にハイマウントストップランプを配置する車両では、ハイマウントストップランプのハーネスを配索する上で補強材が邪魔になる。
単に剛性が大きいだけの補強材を板金製のスポイラ形状部に取付けると、テールゲートの開閉によってスポイラ形状部に繰返し発生する上下方向の衝撃荷重(バウンスとリバウンスによって生じる力)によって、補強材とスポイラ形状部との接合部(例えばスポット溶接部)に過剰な応力が発生し、車両の耐用年数中に接合部が剥がれるなどの問題が生じる可能性が考えられる。
従って本発明の目的は、板金製のスポイラ形状部を備えた車両において、スポイラ形状部の強度(テールゲートの開閉耐久強度)を高めることができるテールゲートスポイラの補強構造を提供することにある。
本発明の1つの実施形態に係るテールゲートスポイラの補強構造は、アウタパネルとインナパネルとを有し車体に対し上下方向に開閉可能なテールゲートと、前記アウタパネルの上部に形成され上壁と後壁とを有するスポイラ形状部と、前記スポイラ形状部の内側において前記インナパネルに設けられた補強材取付部と、前記スポイラ形状部の下端側と前記補強材取付部との間に設ける補強部材とを有し、前記補強部材は、前記補強材取付部に固定される上部と、前記スポイラ形状部の下端側に固定される下部と、前記上部と前記下部との間に形成された中間部とを具備している。
前記スポイラ形状部の下端側に断面急変部を有し、前記断面急変部の下方に、前記アウタパネルと前記インナパネルとを互いに固定する接合部を有してもよい。また前記スポイラ形状部の前記後壁にハイマウントストップランプを取付けるストップランプ用開口が形成され、前記インナパネルには、前記ストップランプ用開口と対応した位置に作業用開口を有し、この作業用開口に前記補強材取付部が配置されてもよい。
前記補強部材の前記下部が下端に向かって幅が広がる形状であり、前記中間部は前記下部よりも幅が狭くかつ前記インナパネルに向かって凹む形状であり、前記中間部の曲げ剛性が前記下部の曲げ剛性よりも小さくてもよい。さらに前記アウタパネルに、前記スポイラ形状部の内部において前記補強材取付部に向かって突出する延出部が設けられ、前記延出部と前記補強部材の前記下部とが互いに溶接部によって固定されてもよい。前記補強部材の前記上部を前記補強材取付部に固定するボルトをさらに有していてもよい。前記作業用開口と前記補強材取付部とを車室側から覆うカバー部材をさらに備えているとよい。
本発明によれば、アウタパネルの一部からなる板金製のスポイラ形状部を備えた車両において、スポイラ形状部の耐久強度を高めることができる。
1つの実施形態に係るテールゲートスポイラを備えた車両の斜視図。 図1に示された車両のテールゲートのアウタパネル等を車両後方から見た背面図。 同テールゲートのアウタパネルの一部を示す斜視図。 同テールゲートのインナパネルと補強部材等を示す斜視図。 同テールゲートの上部の車両前後方向に沿う断面図。 図4に示されたインナパネルの補強材取付部の斜視図。 補強部材を拡大して示す斜視図。 図7に示されたテールゲートにハイマウントストップランプやカバー部材を取付ける前の状態を示す断面図。 同テールゲートのスポイラ形状部に生じる力を模式的に示す図。
以下に1つの実施形態に係るテールゲートスポイラの補強構造について、図1から図9を参照して説明する。
図1は車両10の一例である。この車両10は、車体11の後部にテールゲート12を有している。テールゲート12はバックドアと称されることもあり、車体11の後端の上部に配置された一対のヒンジ部15,16によって、上下方向(図1に矢印A1で示す方向)に開閉可能に車体11に支持されている。矢印A2は車両10の前方を示している。
図2は、テールゲート12を構成するアウタパネル20等の一部を車両後方から見た背面図である。図2中の矢印A3が車両10の幅方向である。図3はアウタパネル20の一部を示す斜視図である。テールゲート12は、図3に示すアウタパネル20と、図4に示すインナパネル21と、ヒンジ部15,16付近を補強するヒンジリンフォース22,23などを含んでいる。
図2および図3に示されるようにアウタパネル20は、リヤガラス24(図1に示す)が配置される窓開口25を有する下側パネル20aと、スポイラ形状部30を有する上側パネル20bとを含んでいる。下側パネル20aの上端と上側パネル20bの下端(スポイラ形状部30の下端側)とが互いにスポット溶接等の固定手段によって固定されることにより、テールゲート12のための板金製のアウタパネル20が構成されている。
アウタパネル20の上部にスポイラ形状部30が形成されている。スポイラ形状部30は、走行中の空力特性や意匠性を考慮した形状の上壁31および後壁32と、後壁32の下側に形成された枠部33と、接合部34(図5,図8に示す)などを有している。接合部34は、スポット溶接等の固定手段によって、インナパネル21の一部(窓枠部21a)に固定される。スポイラ形状部30の後壁32の車体幅方向の中央に、ハイマウントストップランプ35を取付けるためのストップランプ用開口36が形成されている。
図4は、インナパネル21の一部と、ヒンジリンフォース22,23と、スポイラ形状部30の両端を塞ぐ端部材38,39と、補強部材40と、カバー部材41などを示している。補強部材40とカバー部材41については後に詳しく説明する。インナパネル21はテールゲート12の車内側に配置され、トリム等の内装用装飾材によって覆われる。
図4に示されるようにインナパネル21には、アウタパネル20の窓開口25(図2と図3に示す)と対応した位置に窓用開口部45が形成されている。インナパネル21の上部の車体幅方向の中央に、作業用開口50と補強材取付部51とが形成されている。作業用開口50は車体11の幅方向に延びている。補強材取付部51は、作業用開口50の中央を上下方向(縦方向)に横切るように形成されている。補強材取付部51に貫通孔52が形成されている。
作業用開口50と補強材取付部51とは、窓枠部21aの上側近傍に形成されている。しかも作業用開口50と補強材取付部51とは、それぞれ、ストップランプ用開口36に対し車体前方に対向している。作業用開口50は、ハイマウントストップランプ35を取付ける際、あるいはハイマウントストップランプ35のハーネスを扱う際などに利用される。インナパネル21には、窓枠部21aに沿って車体の幅方向に延びる凹部21bが形成され、窓枠部21aや補強材取付部51の剛性を高めている。
図5は、テールゲート12の上部の車両前後方向に沿う縦断面図である。図5中に矢印A4で示す方向が車体11の後方である。アウタパネル20の上部にスポイラ形状部30が形成されている。スポイラ形状部30の後壁32とその下側の枠部33との境に、車体11の側方から見て、板金が角度をなして大きく折曲がる形状の断面急変部55が形成されている。断面急変部55は、後壁32と枠部33との間が例えば90°に近い角度をなして曲がる形状となっている。しかもこの断面急変部55は、スポイラ形状部30の下側の枠部33に沿って車体11の幅方向に延びている。
スポイラ形状部30の前端すなわちアウタパネル20の上端20cは、ヘミング部58等の結合部を介してインナパネル21の上端21cに固定されている。スポイラ形状部30の下端側の枠部33は、スポット溶接等の接合部34を介して、インナパネル21の窓枠部21aに固定されている。このようにしてテールゲート12の上部に、車体後方に比較的大きく突き出る形状の板金製のテールゲートスポイラ60が構成されている。テールゲートスポイラ60の内側には閉断面の内部空間S1が形成されている。
スポイラ形状部30の下端側には、スポイラ形状部30の内側に突出する延出部20dが枠部33に沿って設けられている。この延出部20dは、スポイラ形状部30の内部空間S1において、補強材取付部51の取付座51aに向けて突出している。枠部33は断面急変部55の下側に位置している。アウタパネル20の一部である枠部33とインナパネル21の一部である窓枠部21aとが、延出部20dを間に挟んだ状態で、接合部34によって互いに固定されている。
図6は補強材取付部51を拡大して示す斜視図である。補強材取付部51は、スポイラ形状部30の内部空間S1において車体11の後方に向って突き出ている。補強材取付部51の上部には、車体後側が低くなる形状の傾斜した取付座51aが形成されている。取付座51aに形成された貫通孔52には、補強部材40の上部を固定するためのボルト70が挿入される。
図7は補強部材40の斜視図である。補強部材40は板金のプレス成形品であり、スポイラ形状部30の内部空間S1において、補強材取付部51とスポイラ形状部30の下端側との間に設けられている。補強部材40は、補強材取付部51に固定される上部40aと、スポイラ形状部30の断面急変部55の下側付近に固定される下部40bと、上部40aと下部40bとの間に形成された上下方向の中間部40cとを有している。補強部材40の周囲には、ほぼ全周にわたって実質的に連続するフランジ部40dと、フランジ部40dの内側に形成された浅く凹む形状の底部40eとを有している。
補強部材40の上部40aには、ボルト70がねじ込まれる溶接ナット等のナット部71が設けられている。補強部材40の上部40aは、ボルト70とナット部71とによって、補強材取付部51の取付座51aに固定される。ボルト70は、補強材取付部51の貫通孔52に挿入され、ナット部71にねじ込まれる。補強部材40の上部40aと下部40b付近には、補強部材40とアウタパネル20とを溶接部W1によって固定する際に補強部材40の位置決めに使用する孔75,76が形成されている。
補強部材40の下部40bは、下端40fに向かって幅が広がる末広がり形状である。補強部材40の下部40bはアウタパネル20の延出部20dにスポット溶接等の溶接部W1によって固定されている。なお補強部材40の下部40bを延出部20dに固定する代わりに、アウタパネル20の断面急変部55の下側付近に直接固定してもよい。
補強部材40の中間部40cは下部40bよりも幅が小さい。この中間部40cは、上部40aおよび下部40bと比較して曲げ剛性が小さい断面形状としている。しかもこの中間部40cは、図5等に示されるように車体の側方から見て、インナパネル21の窓枠部21aの近傍に形成された凹部21bに向かって凹む形状であり、さらに中間部40c付近のフランジ部40dの高さを小さくすることにより、曲げ剛性が比較的小さい中間部40c(低剛性部)としている。
補強部材40の中間部(低剛性部)40cは、上部40aと下部40bとの間に働く引張りの荷重(図5に矢印F1で示す方向の力)に耐えることができるとともに、曲げ方向に加わる荷重(矢印F2で示す方向の力)に対しては、ある程度撓む(弾性変形する)ことが可能である。この中間部(低剛性部)40cは、図5に示すようにテールゲート12が閉位置まで回動降下した状態において、断面急変部55のほぼ前方に対向するように配置されている。
インナパネル21の上部の作業用開口50を覆うようにカバー部材41が装着される。カバー部材41は作業用開口50を覆うに足る大きさを有し、図5に示されるように作業用開口50だけでなく補強材取付部51とボルト70もカバー部材41によって覆われるようになっている。カバー部材41は、車室側から爪部41aあるいはファスナ部品によってインナパネル21に固定される。
図8は、テールゲートスポイラ60にハイマウントストップランプ35やカバー部材41を取付ける前の状態を示している。スポイラ形状部30の後壁32に形成されたストップランプ用開口36にハイマウントストップランプ35が挿入され、ねじ部材あるいはファスナ部品によってハイマウントストップランプ35が後壁32に固定される。補強部材40の上部40aは、ボルト70によって予め補強材取付部51の取付座51aに固定されている。
ハイマウントストップランプ35のハーネス等を車室側から扱う場合に、必要に応じて作業用開口50に手指を入れるなどして配索作業等が行われる。ハイマウントストップランプ35をストップランプ用開口36に固定し、配索作業が終了したのち、カバー部材41をインナパネル21に取付けることにより、作業用開口50と補強材取付部51とボルト70とがカバー部材41によって覆われる。このため車室側から作業用開口50や補強材取付部51およびボルト70等が見えてしまうことを回避できる。
図9は、テールゲート12を閉じた瞬間にスポイラ形状部30に加わる力を模式的に表した図である。テールゲート12はヒンジ部15,16の回動中心C1を中心として上下方向に回動する。図9中のG1は、スポイラ形状部30の重心を示している。スポイラ形状部30の車体後方への突出量が大きいため、スポイラ形状部30の重心G1から回動中心C1までの距離L1はかなり大きいものとなっている。このためテールゲート12を閉じた瞬間に慣性力によって重心G1に生じる下向きのモーメント力F1も比較的大きい。
図9中のG2は、スポイラ形状部を有しないテールゲートのアウタパネル上部の重心を示している。スポイラ形状部を有しないテールゲートの場合、重心G2から回動中心C1までの距離L2は、スポイラ形状部30の重心G1から回動中心C1までの距離L1よりもかなり小さい。このためテールゲートを閉じた瞬間に生じる下向きのモーメント力F2は問題になるほど大きくはない。しかもスポイラ形状部を有しないアウタパネルには断面急変部55が存在しないため、テールゲートが繰返し開閉されても、アウタパネルの下縁の接合部に作用する剪断荷重は、それほど大きくない。
これに対しスポイラ形状部30を有するテールゲート12では、単にスポイラ形状部30の重量が大きいだけでなく、重心G1から回動中心C1までの距離L1が大きく、しかもスポイラ形状部30の下端側の接合部34の近傍に断面急変部55を有しているため、テールゲート12を閉じた瞬間に、スポイラ形状部30が慣性力によって下方に移動しようとする。
このため図9中に誇張して破線Z1で表したように、スポイラ形状部30が下方に移動することにより、重心G1に下方に向かうモーメント力F1が生じる。さらに閉じた直後の反動により、図9に誇張して2点鎖線Z2で表したように、スポイラ形状部30が跳ね上がる。つまりテールゲート12を閉じた瞬間に生じる下向きのモーメント力F1の分力M1と、反動によって反対方向に加わる力とが、接合部34を剪断する方向の剪断荷重として作用する。よってテールゲート12の開閉が繰返されると、接合部34の耐久強度が問題となる。
しかるに本実施形態では、テールゲート12を閉じた瞬間に接合部34に加わる剪断荷重が補強部材40にも入力し、接合部34に入力しようとする剪断方向の荷重を補強部材40が分担するとともに、補強部材40の中間部(低剛性部)40Cがある程度撓むことができることによって剪断荷重を曲げのモードに変換するため、接合部34に過剰な応力が生じることが抑制され、接合部34が剥離するなどの問題を回避できる。
もしも補強部材40の剛性が大きすぎると、補強部材40の両端付近に過剰な応力が作用し、接合部34の耐久強度に悪影響を与えてしまう可能性がある。これに対し本実施形態の補強部材40は、スポイラ形状部30の断面急変部55と対応した位置に低剛性の中間部40cが形成されているため、テールゲート12を閉じた瞬間に補強部材40の厚さ方向に加わる分力M2(図9に示す)と反動による反対方向の力に対し、中間部(低剛性部)40cがある程度撓む(弾性変形する)ことにより、補強部材40の両端に過剰な応力が生じることが回避される。このため補強部材40の下部40bの溶接部W1や接合部34に生じる過剰な応力を低減でき、溶接部W1や接合部34が剥がれるなどの問題を回避することができるものである。
なお本発明を実施するにあたって、テールゲート、スポイラ形状部、アウタパネルとインナパネル、補強部材など、テールゲートスポイラを構成する各部材の形状や配置等の具体的な態様を必要に応じて種々に変更して実施できることは言うまでもない。例えばハイマウントストップランプをテールゲートの車室側のリヤガラス上部に配置する車両では、インナパネルに作業用の開口を形成する必要がないためカバー部材は不要であるが、そのような場合には、補強部材を固定するためのボルトの頭部を化粧用飾り部材やトリムによって覆うようにしてもよい。また補強部材は車体幅方向の複数個所に配置してもよい。
10…車両、11…車体、12…テールゲート、15,16…ヒンジ部、20…アウタパネル、20a…下側パネル、20b…上側パネル、20c…上端、20d…延出部、21…インナパネル、30…スポイラ形状部、31…上壁、32…後壁、33…枠部、34…接合部、35…ハイマウントストップランプ、36…ストップランプ用開口、40…補強部材、40a…上部、40b…下部、40c…中間部(低剛性部)、40d…フランジ部、40e…底部、41…カバー部材、50…作業用開口、51…補強材取付部、55…断面急変部、60…テールゲートスポイラ、70…ボルト、W1…溶接部。

Claims (7)

  1. アウタパネルとインナパネルとを有し、車体に対し上下方向に開閉可能なテールゲートと、
    前記アウタパネルの上部に形成され、上壁と後壁とを有するスポイラ形状部と、
    前記スポイラ形状部の内側において前記インナパネルに設けられた補強材取付部と、
    前記スポイラ形状部の下端側と前記補強材取付部との間に設ける補強部材とを有し、
    前記補強部材は、
    前記補強材取付部に固定される上部と、
    前記スポイラ形状部の下端側に固定される下部と、
    前記上部と前記下部との間に形成された中間部と、
    を具備したことを特徴とするテールゲートスポイラの補強構造。
  2. 前記スポイラ形状部の下端側に断面急変部を有し、前記断面急変部の下方に、前記アウタパネルと前記インナパネルとを互いに固定する接合部を有したことを特徴とする請求項1に記載のテールゲートスポイラの補強構造。
  3. 前記スポイラ形状部の前記後壁にハイマウントストップランプを取付けるストップランプ用開口が形成され、前記インナパネルには、前記ストップランプ用開口と対応した位置に作業用開口を有し、この作業用開口に前記補強材取付部が配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載のテールゲートスポイラの補強構造。
  4. 前記補強部材の前記下部が下端に向かって幅が広がる形状であり、前記中間部は前記下部よりも幅が狭くかつ前記インナパネルに向かって凹む形状であり、前記中間部の曲げ剛性が前記下部の曲げ剛性よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のテールゲートスポイラの補強構造。
  5. 前記アウタパネルに、前記スポイラ形状部の内部において前記補強材取付部に向かって突出する延出部が設けられ、
    前記延出部と前記補強部材の前記下部とが互いに溶接部によって固定されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のテールゲートスポイラの補強構造。
  6. 前記補強部材の前記上部を前記補強材取付部に固定するボルトをさらに有したことを特徴とする請求項5に記載のテールゲートスポイラの補強構造。
  7. 前記作業用開口と前記補強材取付部とを車室側から覆うカバー部材をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載のテールゲートスポイラの補強構造。
JP2017012139A 2017-01-26 2017-01-26 テールゲートスポイラの補強構造 Active JP6897115B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012139A JP6897115B2 (ja) 2017-01-26 2017-01-26 テールゲートスポイラの補強構造
MYPI2018700323A MY193154A (en) 2017-01-26 2018-01-25 Reinforcing structure for tailgate spoiler
PH12018000024A PH12018000024B1 (en) 2017-01-26 2018-01-25 Reinforcing structure for tailgate spoiler

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012139A JP6897115B2 (ja) 2017-01-26 2017-01-26 テールゲートスポイラの補強構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018118655A true JP2018118655A (ja) 2018-08-02
JP6897115B2 JP6897115B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=63043497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017012139A Active JP6897115B2 (ja) 2017-01-26 2017-01-26 テールゲートスポイラの補強構造

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6897115B2 (ja)
MY (1) MY193154A (ja)
PH (1) PH12018000024B1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011136606A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Kanto Auto Works Ltd 樹脂製バックドアの補強構造
US8899658B1 (en) * 2013-11-21 2014-12-02 Ford Global Technologies, Llc Liftgate hinge reinforcement
JP2015030306A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 ダイキョーニシカワ株式会社 車両用バックドアの組立て構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011136606A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Kanto Auto Works Ltd 樹脂製バックドアの補強構造
JP2015030306A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 ダイキョーニシカワ株式会社 車両用バックドアの組立て構造
US8899658B1 (en) * 2013-11-21 2014-12-02 Ford Global Technologies, Llc Liftgate hinge reinforcement

Also Published As

Publication number Publication date
PH12018000024A1 (en) 2018-10-08
MY193154A (en) 2022-09-26
JP6897115B2 (ja) 2021-06-30
PH12018000024B1 (en) 2018-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2765016B1 (en) Opening / closing body structure for vehicle
JP5352682B2 (ja) 車体フロア構造
US20170174059A1 (en) Tailgate structure
JP4692516B2 (ja) 車体前部骨格構造
US8132845B2 (en) Vehicle door structure
US20100225141A1 (en) Structure for side portion of vehicle body and vehicle with the same
JP6123743B2 (ja) 車両用ドア構造
US10676132B2 (en) Suspension member
JP2002347655A (ja) 自動車のピラー補強構造
JP2007216831A (ja) 車両用ドア
CN112124054B (zh) 车辆用门
CN110087926B (zh) 车辆用后尾门内板
JP2007237947A (ja) 車両の後部ドア構造
JP4816010B2 (ja) 車両用ドア構造
JP2008521701A (ja) ドアパネルの補強部材
JP6897115B2 (ja) テールゲートスポイラの補強構造
JP6514169B2 (ja) 車体後部構造
US11535299B2 (en) Vehicle
JP2015209059A (ja) 自動車のドア構造
JP4702189B2 (ja) ドアベルトライン構造
JP6588073B2 (ja) 車体構造
JP3789191B2 (ja) フロントピラー下部構造
JP4706964B2 (ja) フードラッチ取付ブラケット構造
JP6956156B2 (ja) 車体前部構造
JP6405921B2 (ja) 車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6897115

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150