JP2018117742A - 遊技機 - Google Patents

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小林 仁
Hitoshi Kobayashi
仁 小林
孝公 伊藤
Takamasa Ito
孝公 伊藤
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Abstract

【課題】回転体に配した第1電気部品と、回転体に配していない第2電気部品との間の導通を確保すること。【解決手段】パチンコ遊技機1は、遊技に伴って駆動可能な役物ユニット13を備える。この役物ユニットは、ベース部210と、回動可能な回転体220と、回転体側に配された第1電気部品と、ベース部側に配された第2電気部品とを電気的に接続するスリップリング170と、回転体とスリップリングとを連結する軸部230とを備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
従来、遊技に伴って役物ユニットを駆動させ得る遊技機が知られている。例えば、特許文献1には、可変表示装置の液晶を回転体に設け、回転体とともに液晶を回転駆動させ得る遊技機が開示されている。
特開2005−296165号公報
上記特許文献1の遊技機では、電源基板上の電源から可変表示装置の液晶に電力が供給されている。また、遊技盤の背面に組み付けられた表示制御基板上のマイコンが液晶の表示制御を行っている。回転体側の、液晶のデバイスドライバを実装する基板(第1電気部品)と、電源基板や表示制御基板といった基板(第2電気部品)とが配線で接続されていると、回転体の回転動作に伴って、その配線が絡まったり屈曲したりして断線が生じてしまうおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは、回転体に配した第1電気部品と、回転体に配していない第2電気部品との間の導通を確保することである。
本発明の遊技機は、
遊技に伴って駆動可能な役物ユニットを備える遊技機であって、
前記役物ユニットは、
ベース部と、
前記ベース部に軸支され、回動可能な回転体と、
前記回転体側に配された第1電気部品と、前記ベース部側に配された第2電気部品とを電気的に接続するスリップリングと、
前記回転体と前記スリップリングとを連結する軸部と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、回転体に配した第1電気部品と、回転体に配していない第2電気部品との間の導通を確保することが可能である。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置等を詳細に示す正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 役物ユニット13の前方斜視図である。 役物ユニット13の後方斜視図である。 役物ユニット13の回転体220が回転している時の、図4のA−A断面図である。 役物ユニット13の回転体220が回転していない時の、図4のA−A断面図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 主制御基板が備えるRAMの詳細を説明する図である。 サブ制御基板が備えるRAMの詳細を説明する図である。 サブ制御基板が備える演出制御用マイコンが出力する信号の一部を示す図である。 サブ駆動基板および中継基板の接続状態を示す回路図である。 中継基板、電飾基板およびLEDの接続状態を示す回路図である。 特図1に係る当たり種別判定テーブルである。 特図2に係る当たり種別判定テーブルである。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)はリーチ判定テーブルであり、(C)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(D)は普図当たり種別判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 サブ側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 役物ユニット13の回転体220が回転していない時の、図4のA−A断面図の比較例である。 中継基板、電飾基板およびLEDの接続状態を示す回路図の比較例(従来例)である。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機の各部の前方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機の各部の後方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、および、打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン(図示せず)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図9参照)が設けられている。また遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した装飾図柄(演出図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う装飾図柄表示領域がある。装飾図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左装飾図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中装飾図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右装飾図柄8Rが表示される。装飾図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の装飾図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で装飾図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「263」などのバラケ目で装飾図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、装飾図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような装飾図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような装飾図柄を用いた装飾図柄変動演出(「演出図柄変動演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお装飾図柄変動演出では、数字等の装飾図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの装飾図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留画像の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図3参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらに、センター装飾体10の上部には役物ユニット13が配されている。なお、役物ユニット13については、後ほど詳述する。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1入球口や第1始動入賞口や固定入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の下方には、第2始動口21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2入球口や第2始動入賞口や可変入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図8参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、前後に進退する進退式のものであり、第1大入賞口ソレノイド33(図8参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方(センター装飾体10の右下部)には、第2大入賞口(特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材に相当)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図8参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73(図8参照)とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2に二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73(図8参照)の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2に破線で示すように、振分部材ソレノイド73(図8参照)の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。なお、1種大当たりを直撃大当たりともいう。
また図1に示すように、遊技領域3におけるセンター装飾体10の左方には、遊技球が通過可能な第1ゲート28が設けられており、遊技領域3におけるセンター装飾体10の右方には、遊技球が通過可能な第2ゲート29が設けられている。第1ゲート28への遊技球の通過、および、第2ゲート29への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部、および、第2始動口21の右方には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1ゲート28と、第1始動口20と、第2始動口21と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1ゲート28への通過や、第1始動口20への入賞を狙う。
一方、第2流路R2上には、第2ゲート29と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、電チュー22と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、第2ゲート29への通過、電チュー22に係る第2始動口21への入賞、第2大入賞口35への入賞(特定領域39への通過)、又は、第1大入賞口30への入賞を狙う。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(第1図柄)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(第2図柄)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、および、普通図柄(補助図柄)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、および、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bが含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(第2特別遊技)が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)が行われる。なお、大当たり遊技又は小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たり図柄のうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たり図柄のうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(判定用情報)は、特図保留記憶部85(図8参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留(特図1の保留)として第1特図保留記憶部85a(図8参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留(特図2の保留)として第2特図保留記憶部85b(図8参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数)は第1特図保留記憶部85aが「4」、第2特図保留記憶部85bが「1」となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは4個のLEDで構成されており、第2特図保留表示器43bは1個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、停止表示された普通当たり図柄の種類および現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、普通当たり図柄を表示する。本形態の普通当たり図柄には、3種類ある。長開放図柄と、短開放図柄Aと、短開放図柄Bである。長開放図柄は、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように普通図柄表示器42の両LEDが点灯する図柄である。短開放図柄Aは、「○●」というように左のLEDのみが点灯する図柄である。短開放図柄Bは、「●○」というように右のLEDのみが点灯する図柄である。また抽選結果がハズレである場合には、「●●」というように両LEDが消灯する普通ハズレ図柄を表示する。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
なお本パチンコ遊技機1は、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に第1ゲート28又は第2ゲート29への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(図8参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
次に、図4〜図7を用いて、役物ユニット13について説明する。図4は、役物ユニット13を前方から見た斜視図であり、図5は、役物ユニット13を後方から見た斜視図であり、図6および図7は、図4のA−A面の断面図である。なお、図6に示す断面図は、回転体220が回動しているときのものであり、図7に示す断面図は、回転体220が回動していないときのものである。
役物ユニット13には、ベース部210、回転体220、スリップリング170および軸部230がある。ベース部210は、パチンコ遊技機1の左右方向に伸びる細長い板状のベース本体部211を備えている(図1参照)。このベース本体部211の中央に挿通孔213を設けている(図6および図7参照)。この挿通孔213は、前後方向に軸部230を挿通させるためのものである。なお、本形態の挿通孔213には、図6および図7に示すように、スリップリング170の回転部175の前方の部位が入り込んでいる。また、挿通孔213の内径を、軸部230の外径、および、回転部175の外径よりも大きくしており、回転体220の回動とともに回転する軸部230および回転部175が挿通孔213をなす内壁に接触することがない構造になっている。なお、回転部175については、後ほど詳述する。
また、ベース本体部211には、駆動モータ15を配置している(図5参照)。この駆動モータ15の駆動によって回転体220が回動する。本形態では、駆動モータ15と回転体220との間に複数の歯車(不図示)を介在させている。駆動モータ15が駆動すると、駆動モータ15の動力が複数の歯車に伝達されて回転体220が回動する。
また、ベース部210は、ベース本体部211の中央後方に固定された板状の背板部212を備えている(図5参照)。この背板部212には、スリップリング170に対向する表面中央に、後方に窪んだ第1凹部212Xがある(図6および図7参照)。この第1凹部212Xは、有底円筒状に窪んでいて、この第1凹部212X内に、スリップリング170から突出する軸部230の先端が進入可能になっている。本形態では、図6および図7に示すように、第1凹部212Xの前後方向の深さを、スリップリング170から突出している分の軸部230の寸法より大きくしている。また、第1凹部212Xの内径を、軸部230の外径より大きくしている。そのため、前後方向にも、上下方向を含む動径方向にも、第1凹部212Xと軸部230との間に隙間の形成が可能になっている。
また、背板部212には、第1凹部212Xの周囲に位置し、スリップリング170に対向する平板状の平板部212Yがある。なお、ベース本体部211には、挿通孔213の周囲に位置し、前方に窪んだ第2凹部211Xがある。この第2凹部211X内に、スリップリング170のスリップリング本体部171の前方側の部位が進入可能になっている。本形態では、図6および図7に示すように、前後方向について、平板部212Yと第2凹部211Xの底部211Zとの間の寸法を、スリップリング本体部171の寸法よりも大きくしている。よって、図6に示すように、スリップリング本体部171が第2凹部211Xの底部211Zに接している場合には、スリップリング本体部171と平板部212Yとの間に寸法Tの隙間が形成可能になっている。
また、第2凹部211Xの上下方向の寸法をスリップリング本体部171より大きくしている(図6および図7参照)。また、第2凹部211Xの左右方向の寸法もスリップリング本体部171より大きくしている。よって、上下方向にも左右方向にも、第2凹部211Xとスリップリング本体部171との間に隙間の形成が可能になっている。
また、図6に示すように、第2凹部211Xの前後方向の深さを、上記隙間の寸法Tよりも大きくしている。よって、スリップリング170のスリップリング本体部171が後方に移動しても、そのスリップリング本体部171が第2凹部211Xからその外部に出てしまうのを防ぐことが可能になっている。
本形態で、上述した背板部212とベース本体部211との間には、図6や図7の二点鎖線で示すような配置領域SKを形成している。この配置領域SK内を、スリップリング170のスリップリング本体部171と、スリップリング170から突出している軸部230とが移動可能になっている(図6および図7参照)。
具体的には、前後方向について、図6に示すように、第1凹部212Xと軸部230との間の隙間の寸法を、背板部212とスリップリング本体部171との間の隙間の寸法Tよりも大きくしている。よって、スリップリング本体部171、および、スリップリング170から突出している軸部230は、相対的に小さな寸法の寸法Tだけ前後方向に移動可能である。例えば、図6に示す状態では、後方に寸法Tだけ移動可能である。そのため、スリップリング本体部171内の回転部175に前後方向に位置ずれが生じた場合には、その前後方向の位置ずれに合わせてスリップリング本体部171(および軸部230)を連動(移動)させることが可能となっている。
また、上下方向について、図6に示すように、第1凹部212Xと軸部230との間の隙間の寸法を、第2凹部211Xとスリップリング本体部171との間の隙間よりも小さくしている。よって、スリップリング本体部171、および、スリップリング170から突出している軸部230は、相対的に小さな寸法の、第1凹部212Xと軸部230との間の隙間の寸法だけ上下方向に移動可能である。そのため、スリップリング本体部171内の回転部175に上下方向に位置ずれが生じた場合には、その上下方向の位置ずれに合わせて、スリップリング本体部171および軸部230を連動(移動)させることが可能となっている。
また、左右方向についても、上下方向と同じように、第1凹部212Xと軸部230との間の隙間の寸法を、第2凹部211Xとスリップリング本体部171との間の隙間よりも小さくしている。よって、スリップリング本体部171、および、スリップリング170から突出している軸部230は、相対的に小さな寸法の、第1凹部212Xと軸部230との間の隙間の寸法だけ左右方向に移動可能である。そのため、スリップリング本体部171内の回転部175に左右方向に位置ずれが生じた場合には、その左右方向の位置ずれに合わせて、スリップリング本体部171および軸部230を連動(移動)させることが可能となっている。
なお、上述したように、スリップリング本体部171および軸部230は、前後方向にも上下方向にも移動可能な隙間がベース部210との間にあるため、スリップリング本体部171および軸部230が、前方上、又は、前方下に傾くことができる。そのため、スリップリング本体部171内の回転部175に位置ずれが生じて、その回転部175が前方上、又は、前方下に傾いた場合には、そのような回転部175に合わせて、スリップリング本体部171および軸部230を連動(移動)させることが可能となっている。
また、スリップリング本体部171および軸部230は、前後方向にも左右方向にも移動可能な隙間がベース部210との間にあるため、スリップリング本体部171および軸部230が、前方左、又は、前方右に傾くことができる。そのため、スリップリング本体部171内の回転部175に位置ずれが生じて、その回転部175が前方左、又は、前方右に傾いた場合には、そのような回転部175に合わせて、スリップリング本体部171および軸部230を連動(移動)させることが可能となっている。
回転体220は、上記ベース部210の中央前方に配されていて、前後方向に平行な回転軸を中心に回動可能である。そのため、ベース部210の中央にて、回転体220の前方に位置する発光部222を遊技者に見せつつ回動可能となっている。
この回転体220は、軸部230の先端を中央に刺し込んだ円盤形状の刺込部221と、刺込部221の前方に配置された発光部222とを備える(図4参照)。発光部222は、内部に複数のLED(光源に相当)14を配置した半透明の円柱形状の部材である。具体的には、発光部222の内側に、複数のLED14を実装した光源基板109Bを配置している。なお、LED14が前方(遊技者)に向くよう光源基板109Bを配置している。よって、それら複数のLED14を発光駆動させることで、回転体220の発光部222を光り輝かせることが可能になっている。つまり、回転体220が回動している場合でも回動していない場合でも、発光部222を光り輝かせて、遊技者の注目を集めることが可能になっている。なお、光源基板109Bについては、後ほど詳述する。
また、回転体220の内側には、複数のLED14の発光駆動を制御するためのデバイスドライバである第2集積回路IC2を実装した電飾基板109Aを配置している(図6および図9参照)。このため、回転体220側にて、電飾基板109Aと光源基板109Bとを繋ぐ信号線の長さを比較的短く抑えることが可能になっている。なお、電飾基板109Aおよび第2集積回路IC2については、後ほど詳述する。
スリップリング170は、図5に示すように、ベース部210の中央後方の配置領域SK内に配されている。このスリップリング170には、円柱形状の回転部175と、この回転部175を内部に収容する矩形箱形のスリップリング本体部171とを備えている。回転部175は、前後方向に平行な回転軸を中心に回転可能である。スリップリング本体部171は、本体部に相当する。
スリップリング本体部171には、内部に6つのブラシ部(第1ブラシ部172A,第2ブラシ部172B,第3ブラシ部172C,第4ブラシ部172D,第5ブラシ部172E,第6ブラシ部172F)を備えている。図6に示すように、各ブラシ部172A〜172Fは、前後方向に離間しつつ並んで固定されている。
また、回転部175は、導電体からなる円板形状の6つの導通部(第1導通部175A,第2導通部175B,第3導通部175C,第4導通部175D,第5導通部175E,第6導通部175F)を前後方向に積層させた積層体を有している。なお、導通部同士は電気的に絶縁されている。これら導通部175A〜175Fは、電極に相当する。
スリップリング170では、回転部175の積層体の円筒状の外周面上で、対応した各ブラシ部172A〜172Fと各導通部175A〜175Fとが接点を形成している。つまり、各ブラシ部172A〜172Fと各導通部175A〜175Fとがそれぞれ電気的に接続されている。そのため、回転部175が上記回転軸を中心に回転した場合であっても、回転部175の導通部175A〜175Fとブラシ部172A〜172Fとを導通させることができる。
金属からなる棒状の軸部230は、図6に示すように、前方側の先端が回転体220の刺込部221に刺し込まれた状態になっている。また、前後方向の中央から後方にかけた部位が回転部175を貫通している。また、後方側の先端がスリップリング本体部171から外部に突出している(図6参照)。なお、軸部230と刺込部221および回転部175とはそれぞれ隙間なく接している。また、軸部230には、軸心方向に沿って切り欠きが設けられており、回転体220が回動する場合には、回転体220の回動に伴って軸部230が確実に回転する。さらに、軸部230の回転とともにスリップリング170の回転部175も回転する。このように軸部230は、回転体220とスリップリング170の回転部175とを連結しており、回転体220が回動する場合には、その回動に伴ってスリップリング170の回転部175が回転する。
本パチンコ遊技機1は、回転体220が回動する際に回転部175の回転軸が前後方向に平行になるよう構成されている(図6参照)。つまり、回転体220の回動中、軸部230の軸心方向が前後方向と同じ方向になる。そして、上述したように、スリップリング170のスリップリング本体部171が配置領域SKの前後方向の長さよりも短いため、回転体220の回動中には、スリップリング本体部171とベース部210との間、および、スリップリング本体部171と背板部212との間の少なくとも一方に隙間が生じることになる。すなわち、回転体220の回動中にスリップリング本体部171が前後方向に移動可能となっている。例えば、図6に示すように、回転体220の回動中に、スリップリング本体部171と背板部212との間に寸法Tの隙間が生じている。このように、スリップリング本体部171とベース部210の背板部212とは離間していて、それらの間には寸法Tの隙間が生じている。よって、回動中の回転体220とともにスリップリング170の回転部175が前後方向(軸心方向)に位置ずれが生じた場合には、スリップリング本体部171がその前後方向の位置ずれに合わせて移動可能となっている。かくして本形態では、回転部175に前後方向に位置ずれが生じた場合でも、スリップリング本体部171内で回転部175の導通部175A〜175Fとブラシ部172A〜172Fとの導通を確保することが可能になっている。
一方、回転体220が回動していないときには、図7に示すように、回転部175の回転軸が前後方向に平行になっていない。すなわち、軸部230の軸心方向と前後方向とは角度θをなしている。これは、回転体220の回動を円滑に開始させて回動させ続けられるよう、回転体220を回動させるための部材(歯車等)と回転体220との間にわずかなクリアランス(隙間)を設けている上、スリップリング170の自重よりも回転体220の自重の方が大きくなっているためである。このような場合に、軸部230の軸心方向が前後方向から傾いていると、回転部175もまたそれに合わせて前方下に傾いてしまう。
このような場合に、図25に示すように、スリップリング170のスリップリング本体部171がベース部210に隙間無く固定されていると、軸部230とともに回転部175が前方下に傾いて、スリップリング本体部171の正常な位置からずれてしまう。正常な位置とは、回転部175の外周面上で、対応した各ブラシ部172A〜172Fと各導通部175A〜175Fとが接点を形成し得る位置を指す。具体的には、図25に示すように、回転部175が前方下に傾くと、スリップリング170のスリップリング本体部171内で、回転部175が前方に引き出されてしまい、ブラシ部172A〜172Fに対し位置が生じてしまう。従って、対応した各ブラシ部172A〜172Fと各導通部175A〜175Fとが接点を形成できなくなり、導通部175A〜175Fとブラシ部172A〜172Fとの導通が確保できなくなる。
これに対し、本形態では、上述したように、スリップリング170のスリップリング本体部171は、配置領域SK内で前方下に傾くことが可能であるので、回転部175が前方下に傾いてしまった場合でも、その回転部175に合わせてスリップリング本体部171もまた前方下に傾くよう移動可能である。よって、回転部175をスリップリング本体部171の正常な位置に保持可能であり、それぞれ対応した導通部175A〜175Fとブラシ部172A〜172Fとの導通を確保することが可能となっている。
2.遊技機の電気的構成
次に図8および図9に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図8および図9に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(第2基板,第2電気部品,演出制御基板に相当)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、音声制御基板106およびサブ駆動基板107とともにサブ制御部DKを構成する。なお、サブ制御部DKは、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、役物ユニット13等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150には、電源回路(電源手段に相当)151およびバックアップ電源回路152が設けられている。電源回路151は、主制御基板80、サブ制御基板90および払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。バックアップ電源回路152は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
また電源基板150は、サブ制御基板90を通じて、回転体220のLED14や電飾基板109A上のデバイスドライバ(第2集積回路IC2)に電力を供給している。なおLED14は、18Vの電圧の電力(第1電圧の電力に相当)を用い、第2集積回路IC2は、5Vの電圧の電力(第2電圧の電力に相当)を用いる。但し本形態では、18Vの電圧の電力だけをサブ制御基板90を通じて電飾基板109Aに伝送している。つまり、複数(2種類)の電圧の電力を必要とする電気部品を回転体220に備えているにもかかわらず、1種類の電圧の電力のみを電飾基板109Aに伝達している。なお、電飾基板109Aでは、スイッチングレギュレータ回路SRを用いて、18Vの電圧の電力を5Vの電圧の電力に変換可能になっている。スイッチングレギュレータ回路SRについては、後ほど詳述する。
図8に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。I/Oポート部97は、シリアル通信により入出力を行うシリアルポート98と、パラレル通信により入出力を行うパラレルポート99とを備えている(図12参照)。なお、ROM93は外付けであってもよい。I/Oポート部97については、後ほど詳述する。
RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)が設けられている。さらに詳細には第1特図保留記憶部85aは、図10(a)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。また図10(b)に示すように、第2特図保留記憶部85bは記憶可能な第2特図保留の数に対応した1つの記憶領域からなる。各記憶領域は図10(c)に示すように、4つの記憶領域に分かれている。これらの4つの記憶領域とは、後述の大当たり乱数を記憶する領域、当たり種別乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、および、変動パターン乱数を記憶する領域である。
また主制御基板80には、図8に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1ゲートセンサ28a、第2ゲートセンサ29a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70aおよび普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。第1ゲートセンサ28aは、第1ゲート28内に設けられて第1ゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第2ゲートセンサ29aは、第2ゲート29内に設けられて第2ゲート29を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図9に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
RAM94には、図11(a)に示すように、第1始動口20への入賞に基づいて特定された第1始動入賞コマンド(後述)等を記憶可能な第1特図保留演出記憶部95aと、第2始動口21への入賞に基づいて特定された第2始動入賞コマンド(後述)等を記憶可能な第2特図保留演出記憶部95bと、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95cとが設けられている。第1特図保留演出記憶部95aは、図11(b)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域〜第4記憶領域)からなる。また第2特図保留演出記憶部95bは、図11(c)に示すように、記憶可能な第2特図保留の数に対応して1つの記憶領域(第1記憶領域)からなる。
各記憶領域は、図11(d)に示すように、始動入賞コマンド記憶領域を含む複数の記憶領域に分かれている。始動入賞コマンド記憶領域は、始動入賞コマンドを記憶する記憶領域である。なお当該変動用演出記憶部95cも、同様の記憶領域を含んでいる。
サブ制御基板90には、図9に示すように、画像制御基板100、音声制御基板106およびサブ駆動基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(装飾図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107に中継基板108を介して接続された役物ユニット13を動作させる。詳細には演出制御用マイコン91は、役物ユニット13の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データに相当)を作成し、動作パターンデータに従って役物ユニット13の回転動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。このROM93が格納手段に、動作パターンデータの作成用のデータが要素データにそれぞれ相当する。なお、サブ駆動基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や役物ユニット13の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、サブ駆動基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63aおよびセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン(不図示)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタンが押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
ここで図12〜図14に基づいて、回転体220の複数のLED14と、演出制御用マイコン91との接続状態について詳しく説明する。図12〜図14に示すように、演出制御用マイコン91は、サブ駆動基板107、中継基板108、電飾基板109Aを介してLED14を実装した光源基板109Bと接続されている。
図12に示すように、演出制御用マイコン91のCPU92は、シリアルポート98からシリアルクロック(SCL)を出力するとともに、このシリアルクロックに同期してシリアルデータ(SDA)を出力することができる。本形態では、シリアルデータとして後述のランプ駆動データを出力可能である。このランプ駆動データに基づいて、LED14を駆動させる第2集積回路IC2が駆動される。第2集積回路IC2はドライバICに相当する。また図12に示すように、演出制御用マイコン91のCPU92は、パラレルポート99からLD_RESET信号(リセット信号)を出力することができる。このLD_RESET信号は、LED14の発光駆動を終了させるための信号である。なお本形態では、シリアルデータ(SDA)、シリアルクロック(SCL)およびLD_RESET信号(リセット信号)は、サブ駆動基板107をそのまま通過して、中継基板108に入力される。
また、図13に示すように、中継基板108には第1集積回路IC1が実装されている。この第1集積回路IC1は、バスバッファICである。すなわち、後述の第2集積回路IC2の動作を安定させるための集積回路をなしている。この第1集積回路IC1は、シリアルデータ入出力端子(SX)とシリアルデータ出力端子(TX)とシリアルデータ入力端子(RX)とシリアルクロック入出力端子(SY)とシリアルクロック出力端子(TY)とシリアルクロック入力端子(RY)とその他の端子(Vcc端子,GND端子)とを備えている。なお第1集積回路IC1には、例えばNXPセミコンダクターズ社製「PCA9600D」などの汎用バスバッファICを好適に使用できる。
演出制御用マイコン91からのシリアルデータ(SDA)は、サブ駆動基板107を通じて、中継基板108の第1集積回路IC1のシリアルデータ入力端子(RX)に入力される。そして、第1集積回路IC1のシリアルデータ入出力端子(SX)からに出力されて、スリップリング170に伝送される。また、演出制御用マイコン91からのシリアルクロック(SCL)は、サブ駆動基板107を通じて、中継基板108の第1集積回路IC1のシリアルクロック入力端子(RY)に入力される。そして、第1集積回路IC1のシリアルクロック入出力端子(SY)からに出力されて、スリップリング170に伝送される。
なお、演出制御用マイコン91からのLD_RESET信号は、サブ駆動基板107および中継基板108を通じて、スリップリング170に伝送される。また、サブ制御基板90を通じて供給される18Vの電圧の電力(DC18V)の電源ラインが、スリップリング170に伝送される。さらに、2つ(2ライン)のグランドもまた、スリップリング170に伝送される。
また、図14に示すように、電飾基板(第1基板,第1電気部品に相当)109Aには、第2集積回路IC2と第3集積回路IC3とコモンモードチョークコイル部CKとスイッチングレギュレータ回路(電圧変換手段に相当)SRとが実装されている。
第2集積回路IC2は、24ビット分の出力端子(OUT0〜OUT23)と、6ビット分のアドレス設定端子(A0〜A5)と、シリアルデータ入出力端子(SDA入出力端子)と、シリアルクロック入力端子(SCL入力端子)と、その他の端子(RESET端子、VCC端子、GND端子、NC端子)とを備えている。なお、第2集積回路IC2には、例えばTexas Instruments(テキサス・インスツルメンツ)社製「TLC8224FI」などの汎用ドライバを好適に使用できる。
第2集積回路IC2の各出力端子(OUT1〜OUT23)には、LED14が電流制限抵抗(不図示)を介して接続されている。なお本形態では、1つの出力端子に1つのLED14を接続しているが、1つの出力端子に複数のLED14を接続してもよい。
第2集積回路IC2のアドレス設定端子(A0〜A5)のうちのA3以外は、グランド(基準電位)に接続されている。これにより、第2集積回路IC2のアドレスが割り付けられている。また、第2集積回路IC2と演出制御用マイコン91とは、IC通信方式によって通信可能に接続されている。すなわち本形態では、シリアルデータ(SDA)の伝送路とシリアルクロック(SCL)の伝送路とからなる1つの通信チャネルとしてのIC通信ライン上に、演出制御用マイコン91と第2集積回路IC2とが接続されている。
また、電飾基板109Aにはスイッチングレギュレータ回路SRがある(図14参照)。このスイッチングレギュレータ回路SRは、第4集積回路部IC4と出力回路部SCと入力部Vinと出力部Voutとを備えた降圧型のDC/DCコンバータをなしている。具体的には、入力部Vinに入力された入力電圧(具体的には18V)を降圧し、出力部Voutから出力電圧(具体的には5V)を出力するものである。
第4集積回路部IC4は、電源端子(VIN)とスイッチ端子(SW)と出力電圧フィードバック端子(FB)とその他の端子(EN端子,BOOT端子,COMP端子,AGND端子,PGND端子)とを備えている。電源端子(VIN)には、入力部Vinが接続されている。また、スイッチ端子(SW)には、出力回路部SCのインダクタL1(後述)が接続されている。また、出力電圧フィードバック端子(FB)には、出力回路部SCの出力電圧が入力される。
また、第4集積回路部IC4は、スイッチング素子と制御回路と駆動回路とを備える。スイッチング素子は、2つのトランジスタ(メイントランジスタおよび同期整流トランジスタ)からなる。なお、本形態でメイントランジスタおよび同期整流トランジスタにはいずれも、Nチャネル型FETを用いている。これら2つのトランジスタは、入力部Vinとグランドとの間に直列に接続されている。具体的には、入力部Vinがメイントランジスタのドレインと接続されており、グランドが同期整流トランジスタのソースと接続されている。また、メイントランジスタのソースと同期整流トランジスタのドレインとが接続されている。そして、メイントランジスタのソース(同期整流トランジスタのドレイン)が、第4集積回路部IC4の内部でスイッチ端子(SW)と接続されている。
また、制御回路は、スイッチング素子を駆動するためのスイッチング信号を生成する。スイッチング信号は、ハイレベル期間が固定で周波数が変更可能なパルス信号からなる。パルス信号のハイレベル期間が、メイントランジスタをONにする期間に、パルス信号の周波数が、メイントランジスタをONにするタイミングにそれぞれ該当している。なお、制御回路は、出力電圧フィードバック端子(FB)を通じて入力される出力部Voutでの出力電圧に基づき、その出力部Voutでの出力電圧が基準電圧Vref(具体的には5V)に近づくよう周波数を変更したスイッチング信号を生成する。
駆動回路は、制御回路が生成したスイッチング信号に基づいて、スイッチング素子を駆動する。具体的には、スイッチング信号のハイレベル期間には、メイントランジスタをONして、同期整流トランジスタをOFFする。一方、スイッチング信号のローレベル期間には、メイントランジスタをOFFして、同期整流トランジスタをOFFする。
出力回路部SCは、図14に示すように、インダクタL1、および、2つのコンデンサC1,C2からなる。これらインダクタL1および2つのコンデンサC1,C2はローパスフィルタを構成している。このため、出力回路部SCの出力電圧を平滑化可能となっている。
スイッチングレギュレータ回路SRは、以下のようにして、出力部Voutの出力電圧を基準電圧Vrefに近づくように制御する。
すなわち、まず、所定のスイッチング信号(開始時のスイッチング信号)に基づいて、スイッチング素子をなすメイントランジスタと同期整流トランジスタとを交互にON,OFFさせる。すると、第4集積回路部IC4のスイッチ端子(SW)に接続されている出力回路のインダクタL1に電流が供給されて、出力部Voutでの出力電圧が、入力電圧から降圧される。
上述したように、制御回路は、出力電圧フィードバック端子(FB)から入力される現状の出力電圧に基づいて、出力電圧が基準電圧Vrefに近づくようスイッチング信号を生成する。従って、そのようなスイッチング信号に基づき、さらにメイントランジスタと同期整流トランジスタとを交互にON,OFFさせていくことで、出力部Voutでの出力電圧を基準電圧Vrefに近い電圧にすることができる。
本形態で光源基板109BのLED14は、18Vの電圧の電力を用いて駆動する。一方、電飾基板109Aの第2集積回路IC2は、5Vの電圧の電力を用いて駆動する。つまり、本形態の回転体220には、2種類の電圧の電力を用いて駆動するものが混在している。
本形態では、電飾基板109A上に、上記スイッチングレギュレータ回路SRを設けているので、18Vの電圧の電力(DC18V)だけが伝送される電飾基板109Aにて、5Vの電圧の電力(VCC)を生成することが可能となっている。
電飾基板109Aに実装された第3集積回路IC3は、DC18V用の電源ラインの高周波領域のノイズを除去するためのEMIフィルタである。この第3集積回路IC3は、入力端子(B)と出力端子(CB)とその他の端子(PSG端子、CG端子)とを備えている。なお、第3集積回路IC3には、例えば村田製作所社製「BNX022−01」などの汎用EMIフィルタを好適に使用できる。
また、コモンモードチョークコイル部CKは、スイッチングレギュレータ回路SRの出力部Voutから延びるVCC用の電源ラインのコモンモードノイズを除去するためのノイズフィルタである。なお、コモンモードチョークコイル部CKには、例えば村田製作所社製「PLT5BPH5013R1SN」などの汎用コモンモードチョークコイルを好適に使用できる。
ここで、図26を用いて従来の電飾基板を説明する。この電飾基板には、本形態と同じ第2集積回路IC2に加え、第5集積回路IC5とフィードスルーフィルタNF11と2つのEMI除去フィルタ(第1除去フィルタNF12および第2除去フィルタNF13)とが実装されている。第5集積回路IC5は、中継基板108上の第1集積回路IC1と同じバスバッファICであり、電飾基板109A上にある第2集積回路IC2の動作を安定させるためのものである。また、フィードスルーフィルタNF11は、電源ラインのノイズを低減するためのものである。
この電飾基板の場合、電源ラインが2つある。つまり、18Vの電圧の電力と、5Vの電圧の電力とがある。よって、18Vの電圧の電力は、LED14を発光駆動させるためのものであり、5Vの電圧の電力は、第2集積回路IC2を駆動させるためのものである。つまり、電圧の異なる2種類の電力が電源基板150から直接供給されている。
しかしながら、スリップリング170において、回転部175が位置ずれを起こして、回転部175の導通部175A〜175Fと対応するブラシ部172A〜172Fとの電気的な接続がうまくいかない場合には、スリップリング170の下流に当たる電飾基板109Aで、電気部品の動作が不安定になってしまう。具体的には、グランドが1つの場合に、スリップリング170の導通不良によって、そのグランドが導通不良になってしまうと、電飾基板109Aでの基準電位が安定しなくなり、電飾基板109Aにおける回路が不安定になってしまう。よって、第2集積回路IC2といった電気部品の駆動動作がうまくいかなくなるおそれがある。しかも、スリップリング170の電極の数は限られているため、電源ラインを複数(2つ)確保してしまうと、その分、電極の数が減ってしまい、グランドの数が1つになってしまいがちである。具体的に、本形態のスリップリング170の電極数は6個であるため、電源ライン用の電極数を2個、シリアルライン用の電極数を3個にしてしまうと、グランドのための電極数が1個になってしまう。そのようなスリップリング170にて、1つのグランド電極にて導通不良が発生してしまうと、電飾基板109Aでの回路にて基準電位の確保ができなくなり、電飾基板109Aに実装された電気部品が駆動しないおそれがある。
これに対し、本形態の場合には、スリップリング170の6個の電極のうち、2個の電極(第3導通部175C,第6導通部175F)がグランドに接続されている。そのため、仮にグランドの1つの電極(第3導通部175C又は第6導通部175F)について導通不良が起きたとしても、導通不良を起こしていない他方の電極の導通を確保することが可能となっている。従って、電飾基板109Aにて回路の動作が不安定になるのを抑えることが可能となっている。
3.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。遊技状態には、通常遊技状態(非時短状態)と、時短状態(特典遊技状態)とがある。時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。普通図柄表示器42の変動時間短縮機能とは、普通図柄の平均変動時間が非時短状態のときよりも短くなる機能である。具体的には図18(E)に示すように、非時短状態においては、長開放図柄に当選した場合には変動時間が30秒に設定され、短開放図柄Aに当選した場合には変動時間が25秒に設定され、短開放図柄Bに当選した場合あるいはハズレである場合には変動時間が1秒に設定される。これに対して、時短状態においては、いずれの図柄である場合も変動時間が1秒に設定される。
また時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。電チュー22の開放時間延長機能とは、補助遊技における電チュー22の平均開放時間が非時短状態のときよりも長くなる機能である。具体的には図20に示すように、非時短状態においては、長開放図柄に当選した場合には開放時間が5秒に設定されるものの、短開放図柄Aおよび短開放図柄Bに当選した場合には開放時間が0.02秒と極めて短い時間に設定される。長開放図柄に当選する確率は普通図柄抽選での当たり時のおよそ1/2000程度(図18(D)参照)と低めであるため、非時短状態における平均開放時間は0.02秒〜0.03秒程度となる。これに対して、時短状態においては、長開放図柄、短開放図柄Aおよび短開放図柄Bのいずれの普通当たり図柄に当選した場合であっても、開放時間が3秒に設定される(図20参照)。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、および、電チュー22の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態(つまり時短状態)を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態(つまり非時短状態)を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。
なお、時短状態(高ベース状態)において、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動するようにしてもよい。すなわち、非時短状態(低ベース状態)における普通図柄抽選の当選確率を相対的に低く設定し、時短状態における普通図柄抽選の当選確率を相対的に高く設定してもよい。また、時短状態において、電チュー22の開放回数増加機能が作動するようにしてもよい。すなわち、非時短状態での補助遊技における電チュー22の開放回数を相対的に少なく設定し、時短状態での補助遊技における電チュー22の開放回数を相対的に多く設定してもよい。
また、時短状態(高ベース状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、普通図柄表示器42の確率変動機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技後の遊技状態は、後述する「特図1_小当たり図柄a」に基づくイレギュラーなケース以外、時短状態(高ベース状態)に制御される。時短状態は、当選した特別図柄の種別および当選時の遊技状態に応じて設定される上限実行回数(時短回数)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
時短状態(高ベース状態)では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により非時短状態(低ベース状態)と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となる第2ゲート29へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、時短状態(高ベース状態)と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常遊技状態(非時短状態)である。また、大当たり遊技の実行中の状態を大当たり遊技状態といい、小当たり遊技の実行中の状態を小当たり遊技状態といい、これらの状態を総称して特別遊技状態という。
4.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技(第1特別遊技)」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。なお、特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称する。また、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。また、大当たり遊技と小当たり遊技とを総称して特別遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
〈大当たり図柄の種別について〉
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では図15に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別には3種類ある。また図16に示すように、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別には4種類ある。具体的には特図1の抽選では、振分率20%で「特図1_大当たり図柄A」に当選し、振分率30%で「特図1_大当たり図柄B」に当選し、振分率50%で「特図1_大当たり図柄C」に当選する。また特図2の抽選では、振分率40%で「特図2_大当たり図柄D」に当選し、振分率15%で「特図2_大当たり図柄E」に当選し、振分率15%で「特図2_大当たり図柄F」に当選し、振分率30%で「特図2_大当たり図柄G」に当選する。
各大当たり図柄は、全て15R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。各図柄に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「時短状態(高ベース状態)」である。但し、当選した大当たり図柄の種別に応じて、設定される時短回数が異なる。時短回数とは、時短状態(高ベース状態)における特別図柄の変動表示の上限実行回数である。
設定される時短回数の詳細は、図16の表に示す通りである。本形態では、時短回数には、特図1(第1特別図柄)の変動回数だけを対象とする時短回数(第1時短回数)と、特図2(第2特別図柄)の変動回数だけを対象とする時短回数(第2時短回数)と、特図1の変動回数と特図2の変動回数との合計回数を対象とする時短回数(合計時短回数)と、がある。時短状態(高ベース状態)に制御される場合には、これらの3種類の時短回数(第1時短回数、第2時短回数、合計時短回数)のすべてが設定される。そして、時短状態における特別図柄の変動回数が、3種類の時短回数のうちのいずれかを満たすこととなった場合には、時短状態は終了する。
なお時短状態(高ベース状態)は、右打ちで遊技を行う遊技状態であり、第2始動口21への入賞に基づく特図2の変動ばかりが実行され、第1始動口20への入賞に基づく特図1の変動は基本的には実行されない予定の遊技状態である。従って、上記の3種類の時短回数のうち、時短状態の終了契機となり易いのは、第2時短回数である。第1時短回数や合計時短回数は、イレギュラーなケースとして時短状態において特図1の変動が実行されてしまった場合でも、規定回数分の特図2の変動を保障するために設定されるものである。このため、第1時短回数および合計時短回数は、基本的には第2時短回数よりも大きい値に設定される。
なお図16に示すように、第1時短回数および合計時短回数が第2時短回数と同じ値に設定される場合もある。第2時短回数が「99」回に設定される場合と、第2時短回数が「1」回に設定される場合である。第2時短回数が「99」回に設定される場合には、これよりも大きい値を第1時短回数および合計時短回数として設定する必要がないため、第1時短回数および合計時短回数が「99」回に設定される。なお、第2時短回数が「99」回であれば、正しく遊技している限り時短状態(高ベース状態)に制御されている間に、ほぼ必ず次の大当たり(2種大当たり又は1種大当たり)に当選することが可能である。
また第2時短回数が「1」回に設定される場合は、時短状態(高ベース状態)において特図1又は特図2のいずれかを1回変動させ、その変動中に特図2の保留を1つ貯めさせることが目的であるため(すなわち特図2の保留を1つ貯めさせる遊技期間を確保することが目的であるため)、第1時短回数、第2時短回数および合計時短回数のすべてを「1」回に設定することとしている。なお、時短回数が「1」回に設定される場合、大当たり遊技の開始時に特図1の保留が残っていることも多いため、その特図1の保留に基づく特図1の変動によって、時短状態が終了することが多い。
非時短状態における特図1の抽選に基づく大当たり当選によって、第2時短回数99回の時短状態に制御される割合は50%であり、第2時短回数1回の時短状態に制御される割合は50%である。つまり本形態では、所謂初当たり(通常遊技状態における大当たり(時短状態の終了直後に特図2の保留に基づいて当選する大当たりを除く))の50%で、2連荘(2連チャン)が確定する。なお、時短状態において特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には、50%の割合で、第2時短回数が2回に設定される。この2回という値は、時短状態における特図2の抽選に基づいて大当たり(2種大当たりも含む)に当選した場合の時短回数の最低値である。つまり本形態では、時短状態において特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合に、時短回数に関して遊技者が不利になり過ぎないようにしている。
また、時短状態における特図2の抽選に基づく大当たり当選時には、55%の割合で第2時短回数が「2」回に設定され、15%の割合で第2時短回数が「5」回に設定され、30%の割合で第2時短回数が「99」回に設定される。これに対して、非時短状態における特図2の抽選に基づく大当たり当選時には、40%の割合で第2時短回数が「2」回に設定され、30%の割合で第2時短回数が「5」回に設定され、30%の割合で第2時短回数が「99」回に設定される。このように、特図2の抽選に基づく大当たり当選時の時短回数の振分は、時短状態での当選よりも、非時短状態での当選の方が、遊技者にとって有利となっている。このようにしているのは、時短状態が終了して通常遊技状態に戻ったときに、時短状態中に生じさせた特図2の保留に基づいて特図2の変動が実行されるところ、この特図2の変動に基づいて大当たりに当選した場合の特別感を出すためである。
〈小当たり図柄の種別について〉
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。また、大当たり遊技の1ラウンド中、又は小当たり遊技中に、複数回大入賞口を開放させることがあってもよい。
本形態では図15に示すように、特図1の抽選で当選可能な小当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される小当たり図柄)の種別は1種類である。また図16に示すように、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される小当たり図柄)の種別は5種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_小当たり図柄a」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、振分率30%で「特図2_小当たり図柄b」に当選し、振分率20%で「特図2_小当たり図柄c」に当選し、振分率20%で「特図2_小当たり図柄d」に当選し、振分率20%で「特図2_小当たり図柄e」に当選し、振分率10%で「特図2_小当たり図柄f」に当選する。
特図1の抽選に基づく小当たり(特図1_小当たり図柄a)は、特定領域39への通過(V通過ともいう)が実質的に不可能な小当たりである。これに対して、特図2の抽選に基づく小当たり(特図2_小当たり図柄b、特図2_小当たり図柄c、特図2_小当たり図柄d、特図2_小当たり図柄eおよび特図2_小当たり図柄f(以下、「小当たり図柄b」〜「小当たり図柄f」と表記する))は、V通過が必ず可能な小当たりである。つまり本形態では、特図1の抽選に基づく小当たり当選から大当たり遊技が実行されることは、イレギュラーなケースを除いてない。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。
各種別の小当たり図柄に基づく小当たり遊技では、第2大入賞口35の1.6秒開放が1回行われる。但し、各小当たり遊技におけるオープニングの時間は、小当たり図柄の種別に応じて異なっている。具体的には図8に示すように、「小当たり図柄a」ではおよそ4.6秒であり、図16に示すように、「小当たり図柄b」〜「小当たり図柄f」では0.008秒である。このように小当たり図柄の種別に応じて小当たり遊技のオープニングの時間が異なっているのは、このオープニングの開始から一定の動作で動いている振分部材71に対する第2大入賞口35の開放タイミングを変えるためである。これにより、小当たり遊技の実行中にV通過が可能な通過用開放パターンと、小当たり遊技の実行中にV通過が不可能(実質的を含む)な非通過用開放パターンとをつくり出している。
また特定領域39への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技(2種大当たり遊技)では、小当たり図柄の種別に応じて定められている開放パターンで第1大入賞口30が開放される。具体的には、「小当たり図柄a」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から6R目までは1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させ、6R目から16R目までは1Rあたり1回、最大開放時間を0.1秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に5Rの2種大当たり遊技が実行される。そして、この2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、非時短状態と時短状態とのいずれで当選した場合でも「非時短状態(低ベース状態)」に制御される。但し、「小当たり図柄a」は、V通過が実質的に不可能な小当たりであるため、このような2種大当たり遊技が実行されることはイレギュラーなケースを除いてない。
また、「小当たり図柄b」〜「小当たり図柄f」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から16R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に15Rの2種大当たり遊技が実行される。そして、この2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、非時短状態と時短状態とのいずれで当選した場合でも「時短状態(高ベース状態)」に制御される。
但し、時短状態(高ベース状態)における時短回数は、当選した小当たり図柄の種別と、当選時の遊技状態とに応じて変わってくる。具体的には時短状態では、小当たり図柄b(振分率30%)に当選した場合には第2時短回数は2回に設定され、小当たり図柄c(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は3回に設定され、小当たり図柄d(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は4回に設定され、小当たり図柄e(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は5回に設定され、小当たり図柄f(振分率10%)に当選した場合には第2時短回数は99回に設定される。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、小当たり図柄b(振分率30%)に当選した場合には第2時短回数は2回に設定され、小当たり図柄c(振分率20%)に当選した場合には第2時短回数は3回に設定され、小当たり図柄d、小当たり図柄eおよび小当たり図柄f(合計の振分率50%)に当選した場合には、第2時短回数は99回に設定される。このように特図2の抽選における小当たり当選を経て2種大当たりに当選した場合の時短回数の振分は、時短状態での当選よりも、非時短状態での当選の方が、遊技者にとって有利となっている。このようにしているのは、時短状態が終了して通常遊技状態に戻ったときに、1つだけ残っている特図2の保留に基づいて小当たりに当選する場合の特別感を出すためである。つまり、このように時短状態中の時短回数の振分よりも非時短状態中の時短回数の振分を有利にすることで、いわゆる「泣きの1回」に対する興趣を向上させている。「泣きの1回」とは、時短状態が終了して通常遊技状態に戻ったときの、1つだけある特図2の保留に基づく抽選のことである。なお、99回の時短回数を、第1上限実行回数ともいい、2回、3回、4回および5回の各時短回数を、第2上限実行回数ともいう。
また、大当たり当選時又は小当たり当選時の変動演出における演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせは、図16に示す通りである。図16に示すように、特図1の抽選に基づく大当たり当選時、および、特図2の抽選に基づく大当たり当選時には、第2時短回数が99回に設定されるケースであれば、基本的には演出図柄8L,8C,8Rは「3」又は「7」のゾロ目で停止表示され、第2時短回数が99回以外の回数に設定されるケースであれば、演出図柄8L,8C,8Rは「3」および「7」以外の図柄(「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」又は「9」)のゾロ目で停止表示される。但し、第2時短回数が99回に設定される場合であっても、非時短状態において「特図1_大当たり図柄B」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rが「3」および「7」以外の図柄のゾロ目で停止表示される。これにより、初当たり時の演出図柄8L,8C,8Rが「3」又は「7」のゾロ目で停止表示されない場合でも、第2時短回数が99回に設定される可能性が残るため、この場合の遊技興趣を向上させることが可能である。
また、特図1の抽選に基づく小当たり当選時には、演出図柄8L,8C,8Rは、ハズレのときと同様、バラケ目(例えば「1・4・5」等)で停止表示される。特図1の抽選に基づく小当たりは、V通過が不可能な小当たりだからである。
また、特図2の抽選に基づく小当たり当選時には、2種大当たり遊技後に第2時短回数が99回に設定されるケースであれば、演出図柄8L,8C,8Rは「3」又は「7」のゾロ目で停止表示され、2種大当たり遊技後に第2時短回数が99回以外の回数に設定されるケースであれば、演出図柄8L,8C,8Rは「3」および「7」以外の図柄のゾロ目で停止表示される。このように本形態では、変動演出において演出図柄8L,8C,8Rが「3」又は「7」のゾロ目で停止表示されることは、第2時短回数が99回に設定されること、言い換えれば大当たりが2連荘する予定であることを遊技者に報知していることとなる。
〈大当たり乱数等について〉
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりの判定および小当たりの判定は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した当たりの種別の判定は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図17(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す装飾図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の装飾図柄のうち変動表示されている装飾図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている装飾図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す装飾図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている装飾図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、第1ゲート28又は第2ゲート29への通過に基づいて取得される乱数には、図17(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)および普図当たり種別乱数がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。また普図当たり種別乱数は、普通図柄抽選の結果が当たりである場合に普通当たり図柄の種別を決めるための乱数である。普図当たり種別乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
5.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、後述するようにいわゆる先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選期待度を示唆する演出である。
図21に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たり又は小当たりか否かの当否情報が含まれている。また本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには当否情報が含まれていればよく、当否情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
6.パチンコ遊技機1の動作
次に、図22に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明し、図23〜図24に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。まず、遊技制御用マイコン81の動作について説明する。
[メイン側タイマ割り込み処理]遊技制御用マイコン81は、図22に示すメイン側タイマ割り込み処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。まず、遊技制御用マイコン81は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たりの種別を決めるための当たり種別乱数、装飾図柄変動演出においてリーチ状態とするか否か決めるためのリーチ乱数、変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる普通図柄乱数(当たり乱数)等を更新する乱数更新処理を行う(S101)。なお各乱数の少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。全ての乱数をハードウェア乱数とする場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。また乱数発生回路は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
次に、遊技制御用マイコン81は、入力処理を行う(S102)。入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、大入賞口センサ30a、普通入賞口センサ27a等(図8参照))が検知した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをRAM84の所定の記憶領域にセットする。
続いて、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(S103)、特別動作処理(S104)、および普通動作処理(S105)を実行する。始動口センサ検出処理(S103)では、第1始動口センサ20aによる入賞検知があれば、保留記憶が4個未満であることを条件に大当たり乱数等の乱数(図17(A)参照)を取得する。また、第2始動口センサ21aによる入賞検知があれば、保留記憶が0個であることを条件に大当たり乱数等の乱数(図17(A)参照)を取得する。また、ゲートセンサ28aによる通過検知があれば、すでに記憶されている当たり乱数が4個未満であることを条件に普通図柄乱数(図17(B)参照)を取得する。
特別動作処理(S104)では、始動口センサ検出処理にて取得した大当たり乱数等の乱数を所定の判定テーブル(図16,図18(A),図18(B),図19参照)を用いて判定する。そして、大当たり抽選の結果を示すための特別図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。この特別図柄の表示に際しては、特別図柄の変動表示の変動パターンの情報を含む変動開始コマンドをRAM84の所定の記憶領域にセットする。そして、大当たり乱数の判定の結果、大当たりに当選していた場合には、大当たりの種別に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図15参照)に従って大入賞口30を開放させる大当たり遊技(特別遊技)を行う。この大当たり遊技の実行に際しては、当選した大当たり図柄の種別の情報を含むオープニングコマンドをRAM84の所定の記憶領域にセットする。なお特別動作処理(S104)において、大当たり乱数等の乱数の記憶がない場合には、演出制御用マイコン91に客待ち演出を実行させるための客待ち待機コマンドをセットする。
普通動作処理(S105)では、始動口センサ検出処理にて取得した普通図柄乱数を所定の判定テーブル(図18(C)参照)を用いて判定する。そして、その判定結果を報知するための普通図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。普通図柄乱数の判定の結果、普通当たり図柄に当選していた場合には、遊技状態に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図20参照)に従って電チュー22を開放させる補助遊技を行う。
次に、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてセットしたコマンド等をサブ制御基板90等に出力する出力処理(S106)を行う。
以上の遊技制御用マイコン81における処理と並行して、演出制御用マイコン91は図23〜図24に示す処理を行う。以下、演出制御用マイコン91の動作について説明する。
[サブ側タイマ割り込み処理]演出制御用マイコン91は、図23に示すようなサブ側タイマ割り込み処理を所定の短時間毎に繰り返す。サブ側タイマ割り込み処理ではまず、受信コマンド解析処理(S1001)を行う。
[受信コマンド解析処理]図24に示すように、受信コマンド解析処理(S1001)では演出制御用マイコン91はまず、遊技制御用マイコン81から変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する(S1101)。受信していなければ、ステップS1104に進むが、受信していれば、変動演出パターン選択処理(S1102)を行う。
変動演出パターン選択処理(S1102)では、変動演出パターン決定用乱数を取得するとともに、変動開始コマンドの解析結果等に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した変動演出パターン決定用乱数を判定することにより、変動演出パターンを選択する。なお、選択した変動演出パターンを示すデータはRAM94の所定の記憶領域に格納される。この変動演出パターンの選択により、盤ランプ5を発光させる演出の実行の有無やそのタイミング、回転体220のLED14を発光させるLED発光演出の実行の有無やそのタイミング、役物ユニット13を回転動作させる回転駆動演出の実行の有無やそのタイミングといった詳細までを含めて演出の内容が決定される。
次に演出制御用マイコン91は、ステップS1102で選択した変動演出パターンで変動演出を開始させるための変動演出開始コマンドを、RAM94の所定の記憶領域にセットする(S1103)。そしてステップS1104に進む。
ステップS1104では演出制御用マイコン91は、遊技制御用マイコン81からオープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。受信していなければ、ステップS1107に進むが、受信していれば、大当たり演出パターン選択処理(S1105)を行う。
大当たり演出パターン選択処理(S1105)では、オープニングコマンドの解析結果に基づいて、大当たり遊技中に実行する大当たり演出の演出パターン(大当たり演出パターン)を選択する。なお、ここで選択した大当たり演出パターンを示すデータはRAM94の所定の記憶領域に格納される。この大当たり演出パターンの選択により、大当たり遊技中における盤ランプ発光演出の実行の有無やそのタイミング、可動体駆動演出の実行の有無やそのタイミングといった詳細までを含めて演出の内容が決定される。
次に演出制御用マイコン91は、ステップS1105で選択した大当たり演出パターンで大当たり演出を開始させるための大当たり演出開始コマンドを、RAM94の所定の記憶領域にセットする(S1106)。その後、その他の処理として他の受信コマンドに基づく処理を行って(S1107)、受信コマンド解析処理を終える。
図23に戻り、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理(S1001)に続いてコマンド送信処理(S1002)を行う。コマンド送信処理(S1002)では、受信コマンド解析処理でセットした各種コマンドを画像制御基板100に送信する。コマンド送信処理が実行されると、コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて各種の演出(変動演出や大当たり演出、客待ち演出など)を実行する。例えば、ステップS1103でセットされた変動演出開始コマンドを受信した画像制御基板100は、変動演出開始コマンドに指定された内容の変動演出を実行する。
続いて演出制御用マイコン91は、音声処理(S1003)を行う。音声処理(S1003)では、受信コマンド解析処理で選択した演出パターンの演出に合うタイミングでスピーカ67から音声等を出力させるべく、音データ(スピーカ67からの音声等の出力を制御するデータ)を作成したり、音声制御基板106に出力したりする。次に演出制御用マイコン91は、ランプ処理(S1004)および可動体処理(S1005)を行う。
7.本形態の効果等
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1では、回転体220側に配された電飾基板109Aと、ベース部210側に配されたサブ制御基板90とを電気的に接続するスリップリング170を備えている。よって、回転体220の回転に伴って配線がもつれて断線等の導通不良が発生してしまうのを防止可能となっている。
また、本形態のパチンコ遊技機1では、スリップリング170のスリップリング本体部171は、回転部175の位置ずれに連動可能な状態でベース部210に設けられている。よって、そのスリップリング本体部171に対し回転部175がずれるのを防ぐことが可能となっている。よって、回転部175の位置ずれに伴うスリップリング170での導通不良を抑えて、第2集積回路IC2やLED14と電源回路151、および、第2集積回路IC2と演出制御用マイコン91との電気的な接続を確保し得る役物ユニット13とすることが可能となっている。かくして、回転体220側の第2集積回路IC2やLED14が確実に動作し得る役物ユニット13を用いた演出を実行可能なパチンコ遊技機1とすることが可能である。
また、本形態のパチンコ遊技機1では、スリップリング本体部171は、軸部230の軸心方向の長さが配置領域SKよりも短いので、軸心方向について、スリップリング本体部171とベース部210との間に隙間を設けることが可能となっている。従って、軸心方向に回転部175の位置ずれが生じた場合には、それに合わせてスリップリング本体部171を確実に連動させることが可能であり、回転部175をスリップリング本体部171の正常な位置に保持可能となっている。
しかも、本形態のパチンコ遊技機1では、上述したように、軸部230の軸心方向に加えて上下方向にも左右方向にも、スリップリング本体部171とベース部210との間に隙間を設けることが可能となっている。よって、上下方向あるいは左右方向に回転部175の位置ずれが生じた場合にも、それに合わせてスリップリング本体部171を確実に連動させて、回転部175をスリップリング本体部171の正常な位置に保持可能となっている。
さらに、本形態のパチンコ遊技機1では、上述したように、スリップリング本体部171は、前方上、前方下、前方左あるいは前方右に傾くことが可能となっている。よって、回転部175に位置ずれが生じて、その回転部175が前方上、前方下、前方左あるいは前方右に傾いた状態になっても、それに合わせてスリップリング本体部171を確実に連動させることが可能となっている。
ところで、図26に示す上記電飾基板のように、スリップリング170の複数ある電極のうちの1個の電極だけがグランドに接続されている場合に、そのスリップリング170のグランドの電極について導通不良が生じると、回転体220側の電飾基板109Aの回路にて基準電位が確保できなくなり、その回路の動作が不安定になってしまう。
これに対し、本形態のパチンコ遊技機1では、スリップリング170は、2個の電極(第3導通部175C,第6導通部175F)がグランドに接続されている。このため、仮にグランドの1つの電極(第3導通部175C又は第6導通部175F)について導通不良が起きたとしても、導通不良を起こしていない他方の電極の導通を確保することが可能となっている。よって、電飾基板109Aにて回路の動作が不安定になるのを抑えることが可能となっている。従って、回転体220のLED14の発光が不安定になったり(ちらついたり)、ある発光態様で発光駆動がフリーズしてしまったりするのを防ぐことが可能となっている。
また、上記パチンコ遊技機1によれば、スリップリング170は、5Vの電圧の電力を伝達せずに、電源回路151から供給される18Vの電圧の電力を伝達する。よって、スリップリング170から見て回転体220側にあるLED14について、伝達された18Vの電圧の電力を用いて動作させることが可能となっている。また、回転体220側にある第2集積回路IC2について、スイッチングレギュレータ回路SRによって変換された5Vの電圧の電力を用いて動作させることが可能となっている。すなわち、回転体220側に設けた、18Vの電圧の電力で動作可能なLED14、および、それとは異なる5Vの電圧の電力で動作可能な第2集積回路IC2の両方を動作させることが可能となっている。
また、上記パチンコ遊技機1によれば、スリップリング170によって、5Vの電圧の電力は伝達されず18Vの電圧の電力が回転体220側に伝達されるけれども、第2集積回路IC2を動作させてLED14を発光駆動させ得ることが可能となっている。
また、上記パチンコ遊技機1によれば、スリップリング170の電極(導通部175A〜175F)は、18Vの電圧の電力を伝達する1個の電極(第4導通部175D)と、グランドに接続されている2個の電極(第3導通部175C,第6導通部175F)と、第2集積回路IC2に入力される制御信号を伝達する電極(第1導通部175A,第2導通部175B,第5導通部175E)とからなる。よって、限られた電極数(6個)のスリップリング170を用いて、電飾基板109A等での回路の動作が不安定になるのを抑えつつ、役物ユニット13の駆動に伴ってLED14を発光駆動させることが可能となっている。かくして、回転体220側のLED14を確実に発光させ得る役物ユニット13を用いた演出を実行可能なパチンコ遊技機1とすることが可能である。
8.変更例
次に、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。
上記形態では、スリップリング170の回転部175の前方側の部位が挿通孔213に入り込んだ形態とした。しかしながら、スリップリング170の回転部175の前方側の部位が挿通孔213に入り込んでいない形態でもよい。すなわち、挿通孔213に軸部230のみが挿通している形態でもよい。
また上記形態では、円板形状の複数の導通部を前後方向に積層させた積層体を有している回転部175を用いた。しかしながら、回転軸を中心とした円盤状の回転部であって、その回転軸に直交する表面に環状の導通部を同心円状に複数設けた回転部を用いてもよい。なお、導通部同士は絶縁されている。このような回転部を用いる場合には、各導通部と、その導通部に対応した各ブラシ部とが接点を形成するよう、スリップリングの本体部内でブラシ部を配置するとよい。
また上記形態では、前後方向に加え、上下方向にも左右方向にもスリップリング170とベース部210(ベース本体部211や背板部212)との間で隙間の形成が可能な構成とした。しかしながら、前後方向にだけスリップリング170とベース部210との間で隙間の形成が可能な構成としてもよい。この構成の場合、前後方向に回転部175の位置ずれが生じたときには、それに合わせてスリップリング本体部171を確実に連動させることが可能である。また、回転体220の回転軸の動径方向にだけスリップリング170とベース部210との間で隙間の形成が可能な構成としてもよい。この構成の場合、動径方向に回転部175の位置ずれが生じたときには、それに合わせてスリップリング本体部171を確実に連動させることが可能である。
なお、スリップリング170とベース部210との間で形成される隙間としては、肉眼で視認可能な程度のもの、例えば0.1mm以上の隙間や、肉眼では視認困難な程度のもの、例えば、0.01mm以上かつ0.1mm未満の隙間が挙げられる。
また上記形態では、軸部230の先端が後方に突出する形態のスリップリング170を用いた。しかしながら、軸部230の先端が後方に突出していない形態のスリップリングを用いてもよい。
また上記形態では、6個の電極(導通部)を有するスリップリング170を用いた。しかしながら、この電極数に限定されず、7個以上の電極(導通部)を有するスリップリングや、2個以上かつ5個以下の電極(導通部)を有するスリップリングを用いてもよい。
また、上記形態とは異なり、スリップリングの回転部と軸部とが一体となっているスリップリングを用いてもよい。また、回転体と軸部とが一体となっているスリップリングを用いてもよい。
また上記形態では、回動時には、回転軸を中心に一周以上回動する回転体220とした。しかしながら、一周に満たない回転、例えば、1/4回転や半回転だけ回動可能な回転体でもよい。
また上記形態では、背板部212に第1凹部212Xを設けた形態とした。しかしながら、第1凹部212Xを設けていない形態の背板部でもよい。また、ベース本体部211に第2凹部211Xを設けた形態とした。しかしながら、第2凹部211Xを設けていない形態のベース本体部でもよい。
また上記形態では、電圧を降圧させるスイッチングレギュレータ回路SRを用いた。しかしながら、それに替えて、電圧を昇圧させるスイッチングレギュレータ回路を用いてもよい。このような場合には、スリップリング170を通じてサブ制御基板90から電飾基板109Aに、18Vの電圧の電力を伝達せず、代わりに、5Vの電圧の電力を伝達する構成にするとよい。
また上記形態では、5Vの電圧の電力を用いる第2集積回路IC2を使用した。しかしながら、5V以外の電圧の電力を用いるデバイスドライバ(ドライバIC)を使用してもよい。その場合、スイッチングレギュレータ回路(電圧変換手段)を用いて、電源基板からの18Vの電圧の電力を、使用するドライバIC用の電力の電圧に変更してもよい。
また上記形態では、18Vの電圧の電力を用いるLED17を使用した。しかしながら、18V以外の電圧の電力を用いる光源を使用してもよい。その場合、その光源用の電圧の電力を電源基板から供給してもよい。また、スイッチングレギュレータ回路(電圧変換手段)を用いて、電源基板からの18Vの電圧の電力を、使用する光源用の電力の電圧に変更してもよい。
また上記形態では、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91からのシリアルデータ(SDA)およびシリアルクロック(SCL)について、サブ駆動基板107をそのまま通過させて、中継基板108にて第1集積回路IC1に入力させた。しかしながら、サブ駆動基板107に第1集積回路IC1のようなバスバッファICを設け、そのバスバッファICに、演出制御用マイコン91からのシリアルデータ(SDA)およびシリアルクロック(SCL)を入力させてもよい。そして、中継基板108の第1集積回路IC1を除いて、中継基板108からのシリアルデータ(SDA)およびシリアルクロック(SCL)をそのままスリップリング170に伝送させてもよい。
また上記形態では、スリップリング170の2個の電極がグランドに接続している構成とした。しかしながら、3個以上の電極がグランドに接続している構成でもよい。
また上記形態では、回転体220に電飾基板109Aおよび光源基板109Bを別々に設けた。しかしながら、1つの基板に統合してもよい。すなわち、第2集積回路IC2とLED14とを実装した1つの基板を回転体220に設けてもよい。
また上記形態では、サブ制御基板90と電飾基板109Aとの間に、サブ駆動基板107および中継基板108を介在させた。しかしながら、サブ駆動基板107を介在させない構成でもよい。また、中継基板108を介在させない構成でもよい。また、サブ駆動基板107も中継基板108も介在させない構成でもよい。
また上記形態では、特図2の抽選に関して、非時短状態で当選した方が時短状態で当選するよりも時短回数の振分が有利となるように構成した(図10参照)。これに対して、非時短状態で当選した場合も時短状態で当選した場合も時短回数の振分が変わらない構成としたり、時短状態で当選した方が時短回数の振分が有利となるように構成したりしてもよい。
また上記形態において時短回数を何回に設定するかは、任意に変更可能である。また、大当たり遊技後の遊技状態や時短回数を、特別図柄の種別と、当選時の遊技状態との組み合わせに基づいて決定したが、特別図柄の種別だけに基づいて決定してもよい。
また上記形態では、特図1の抽選において「特図1_小当たり図柄a」に当選した場合には、遊技球が第2大入賞口35へ入賞しても特定領域39を通過することが実質的に不可能な開放パターンに設定するように構成した。これに対して、特定領域39を通過することが完全に不可能な開放パターン(例えば、振分部材71のV開放の終了直後に、1.6秒にわたる第2大入賞口35の開放が開始される開放パターン)としてもよい。
また上記形態では、第1特別図柄の抽選において小当たりに当選し得るように構成したが、第1特別図柄の抽選における小当たりの当選確率を零にしてもよい。
また上記形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の総開放時間を1.6秒としたが、この時間は適宜変更可能である。但し意図しない量の賞球がなされないように、1.8秒以下としておくことが望ましい。
また上記形態では、大当たり遊技においては第1大入賞口30を開放し、小当たり遊技においては第2大入賞口35を開放するように構成した。これに対して、大当たり遊技の少なくとも一部のラウンドに、第2大入賞口35を開放するラウンドがある構成としてもよい。この場合には、大当たり遊技の実行中のV通過によってさらに大当たり遊技が実行されることがないように構成する。
また上記形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり又は小当たりの種別、リーチの有無、および、変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記形態では、第1ゲート28又は第2ゲートセンサ29aへの通過に基づいて取得する乱数として、普通図柄乱数および普図当たり種別乱数の2つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、当たりか否か、および、普通当たり図柄の種別を決めるようにしてもよい。
また、始動入賞コマンドの生成に関するルール(図21参照)は、適宜変更してもよい。例えば、始動入賞コマンドに特図保留の数の情報や遊技状態の情報、変動パターンの情報等を含めるようにしてもよい。
9.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
〈手段A〉
手段A1に係る発明は、
遊技に伴って駆動可能な役物ユニット(13)を備える遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記役物ユニットは、
ベース部(210)と、
前記ベース部に軸支され、回動可能な回転体(220)と、
前記回転体側に配された第1電気部品(電飾基板109A)と、前記ベース部側に配された第2電気部品(サブ制御基板90)とを電気的に接続するスリップリング(170)と、
前記回転体と前記スリップリングとを連結する軸部(230)と、を備え、
前記スリップリングは、
前記軸部に連結されており、前記回転体とともに回転する回転部(175)と、
前記回転部を内部に収容する本体部(スリップリング本体部171)と、を備えていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、回転体側に配された第1電気部品と、ベース部側に配された第2電気部品とを電気的に接続するスリップリングを備えているので、回転体の回転に伴って配線がもつれて断線等の導通不良が発生してしまうのを防止可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機であって、
前記本体部は、
前記回転部の位置ずれに連動可能な状態で前記ベース部に設けられていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、スリップリングの本体部は、回転部の位置ずれに連動可能な状態でベース部に設けられているので、本体部に対し回転部がずれるのを防ぐことが可能である。よって、回転部の位置ずれに伴うスリップリングでの導通不良を抑えて、第1電気部品と第2電気部品との電気的な接続を確保し得る役物ユニットとすることが可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A2に記載の遊技機であって、
前記ベース部は、前記本体部が配される配置領域(SK)を形成しており、
前記本体部は、前記配置領域よりも、前記軸部の軸心方向の長さが短いことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、スリップリングの本体部は、配置領域よりも、軸部の軸心方向の長さが短いので、本体部の軸心方向に隙間を設けることが可能であり、軸心方向に回転部の位置ずれが生じた場合には、それに合わせて本体部を確実に連動させることが可能である。
手段A4に係る発明は、
遊技に伴って駆動可能な役物ユニット(13)と、
前記役物ユニットの駆動データ(動作パターンデータ)を決定するための要素データを格納する格納手段(ROM93)と、
前記役物ユニットを用いた演出を実行可能な演出制御手段(ステップS1005を実行する演出制御用マイコン91)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記役物ユニットは、
ベース部(210)と、
前記ベース部に軸支され、回動可能な回転体(220)と、
前記回転体側に配された第1電気部品(電飾基板109A)と、前記ベース部側に配された第2電気部品(サブ制御基板90)とを電気的に接続するスリップリング(170)と、
前記回転体と前記スリップリングとを連結する軸部(230)と、を備え、
前記スリップリングは、
前記軸部に連結されており、前記回転体とともに回転する回転部(175)と、
前記回転部を内部に収容する本体部(スリップリング本体部171)と、を備え、
前記本体部は、
前記回転部の位置ずれに連動可能な状態で前記ベース部に設けられており、
前記演出制御手段は、
前記格納手段に格納された要素データを用いて前記駆動データを決定し、その駆動データに基づいて前記役物ユニットを用いた演出を実行するものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、スリップリングの本体部は、回転部の位置ずれに連動可能な状態でベース部に設けられているので、本体部に対し回転部がずれるのを防ぐことが可能である。よって、回転部の位置ずれに伴うスリップリングでの導通不良を抑えて、第1電気部品と第2電気部品との電気的な接続を確保し得る役物ユニットとすることが可能である。そのため、回転体側の第1電気部品が確実に動作し得る役物ユニットを用いた演出を実行可能である。
〈手段B〉
手段B1に係る発明は、
第1基板(電飾基板109A)が配され、遊技に伴って駆動される役物ユニット(13)と、
前記第1基板とは異なる第2基板(サブ制御基板90)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記役物ユニットは、
ベース部(210)と、
前記ベース部に軸支され、回動可能な回転体(220)と、
前記回転体側に配された前記第1基板と、前記ベース部側に配された前記第2基板とを電気的に接続するスリップリング(170)と、を備えていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、回転体側に配された第1基板と、ベース部側に配された第2基板とを電気的に接続するスリップリングを備えているので、回転体の回転に伴って配線がもつれて断線等の導通不良が発生してしまうのを防止可能である。
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機であって、
前記スリップリングは、
複数の電極(導通部175A〜175F)を有し、そのうちの2以上の電極(第3導通部175C,第6導通部175F)がグランドに接続されていることを特徴とする遊技機である。
スリップリングの1つの電極だけがグランドに接続された構成では、そのスリップリングのグランドの電極について導通不良が生じた場合には、回転体側の第1基板の回路にて基準電位が確保できなくなり、その回路の動作が不安定になってしまう。
これに対し、上記構成の遊技機によれば、スリップリングは、2以上の電極がグランドに接続されているため、仮にグランドの1つの電極について導通不良が生じたとしても、それ以外の電極の導通は確保でき、第1基板にて回路の動作が不安定になるのを抑えることが可能である。
手段B3に係る発明は、
手段B1又は手段B2に記載の遊技機であって、
前記スリップリングから見て前記ベース部側に配され、第1電圧の電力(18Vの電圧の電力)を生成可能な電源手段(電源回路151)と、
前記スリップリングから見て前記回転体側に配され、前記第1電圧の電力から、その第1電圧とは異なる第2電圧の電力(5Vの電圧の電力)に変換する電圧変換手段(スイッチングレギュレータ回路SR)と、を備え、
前記スリップリングは、
前記第2電圧の電力を伝達せず、前記第1電圧の電力を伝達するものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、スリップリングは、第2電圧の電力を伝達せずに、電源手段から供給される第1電圧の電力を伝達する。よって、スリップリングから見て回転体側に第1電圧の電力で動作可能な電気部品がある場合には、伝達された第1電圧の電力を用いて動作させることが可能である。また、回転体側に第2電圧の電力で動作可能な電気部品がある場合には、電圧変換手段によって変換された第2電圧の電力を用いて動作させることが可能である。よって、回転体側に第1電圧の電力で動作可能な電気部品も第2電圧の電力で動作可能な電気部品もある場合には、両方の電気部品を動作させることが可能である。
手段B4に係る発明は、
手段B3に記載の遊技機であって、
前記第1基板に配されたドライバIC(第2集積回路IC2)と、
前記ドライバICにより発光駆動される光源(LED14)と、を備え、
前記光源は、
前記第1電圧の電力および前記第2電圧の電力の一方を用いて発光するものであり、
前記ドライバICは、
前記第1電圧の電力および前記第2電圧の電力の他方を用いて発光するものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、スリップリングによって、第2電圧の電力は伝達されず第1電圧の電力が回転体側に伝達されるけれども、ドライバICを動作させて光源を発光駆動させ得ることが可能である。
手段B5に係る発明は、
手段B4に記載の遊技機であって、
前記第2基板は、前記役物ユニットの駆動を制御可能な演出制御基板(サブ制御基板90)であり、
前記スリップリングの電極は、
前記第1電圧の電力を伝達する1の電極(第4導通部175D)と、
グランドに接続されている2以上の電極(第3導通部175C,第6導通部175F)と、
前記演出制御基板から前記ドライバICに入力される制御信号を伝達する電極(第1導通部175A,第2導通部175B,第5導通部175E)と、からなることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、スリップリングの電極は、第1電圧の電力を伝達する1の電極と、グランドに接続されている2以上の電極と、ドライバICに入力される制御信号を伝達する電極とからなる。よって、限られた電極数のスリップリングを用いて、第1基板での回路の動作が不安定になるのを抑えつつ、役物ユニットの駆動に伴って光源を発光駆動させることが可能である。
手段B6に係る発明は、
第1基板(電飾基板109A)を配し、遊技に伴って駆動可能な役物ユニット(13)と、
前記第1基板とは異なる第2基板(サブ制御基板90)と、
前記役物ユニットの駆動データ(動作パターンデータ)を決定するための要素データを格納する格納手段(ROM93)と、
前記役物ユニットを用いた演出を実行可能な演出制御手段(ステップS1005を実行する演出制御用マイコン91)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記役物ユニットは、
ベース部(210)と、
前記ベース部に軸支され、回動可能な回転体(220)と、
前記回転体側に配された前記第1基板と、前記ベース部側に配された前記第2基板とを電気的に接続するスリップリング(170)と、を備え、
前記スリップリングから見て前記ベース側に配され、第1電圧の電力(18Vの電圧の電力)を生成可能な電源手段(電源回路151)と、
前記スリップリングから見て前記回転体側に配され、前記第1電圧の電力から、その第1電圧とは異なる第2電圧の電力(5Vの電圧の電力)に変換する電圧変換手段(スイッチングレギュレータ回路SR)と、を備え、
前記スリップリングは、
複数の電極(導通部175A〜175F)を有し、そのうちの2以上の電極(第3導通部175C,第6導通部175F)がグランドに接続されており、
前記第2電圧の電力を伝達せず、前記第1電圧の電力を伝達するものであり、
前記演出制御手段は、
前記格納手段に格納された要素データを用いて前記駆動データを決定し、その駆動データに基づいて前記役物ユニットを用いた演出を実行するものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、スリップリングは、第2電圧の電力を伝達せずに、電源手段から供給される第1電圧の電力を伝達するので、スリップリングから見て回転体側に第1電圧の電力で動作可能な電気部品がある場合には、伝達された第1電圧の電力を用いて動作させることが可能であり、回転体側に第2電圧の電力で動作可能な電気部品がある場合には、電圧変換手段によって変換された第2電圧の電力を用いて動作させることが可能である。よって、回転体側に第1電圧の電力で動作可能な電気部品も第2電圧の電力で動作可能な電気部品もある場合には、両方の電気部品を動作させることが可能である。かくして、回転体側の電気部品が確実に動作し得る役物ユニットを用いた演出を実行可能である。
1…パチンコ遊技機(遊技機)
13…役物ユニット
14…LED(光源)
90…サブ制御基板(第2基板,第2電気部品,演出制御基板)
91…演出制御用マイコン
93…ROM(格納手段)
109A…電飾基板(第1基板,第1電気部品)
151…電源回路(電源手段)
170…スリップリング
171…スリップリング本体部(本体部)
175…回転部
175A…第1導通部(電極)
175B…第2導通部(電極)
175C…第3導通部(電極)
175D…第4導通部(電極)
175E…第5導通部(電極)
175F…第6導通部(電極)
210…ベース部
220…回転体
230…軸部
IC2…第2集積回路(ドライバIC)
SK…配置領域
SR…スイッチングレギュレータ回路(電圧変換手段)

Claims (1)

  1. 遊技に伴って駆動可能な役物ユニットを備える遊技機であって、
    前記役物ユニットは、
    ベース部と、
    前記ベース部に軸支され、回動可能な回転体と、
    前記回転体側に配された第1電気部品と、前記ベース部側に配された第2電気部品とを電気的に接続するスリップリングと、
    前記回転体と前記スリップリングとを連結する軸部と、を備えていることを特徴とする遊技機。
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