JP2018117334A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置を提供する。
【解決手段】オリジナルインターレース画像が拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置が提供される。前記画像処理装置は、パターン検出部と、復元部とを備える。前記パターン検出部は、前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出し、前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への縮小倍率を算出する。前記復元部は、前記縮小倍率に基づいて、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置、プログラム及び方法に関する。なお、オリジナルインターレース画像を復元することには、オリジナルインターレース画像に含まれるフィールド画像を復元することが含まれる。
周知のとおり、インターレース画像とは、2枚のフィールド画像を一方が奇数行を構成し、他方が偶数行を構成するように交互に合成した画像である。そのため、2枚のフィールド画像に時間差があり、被写体が動いている場合、インターレース画像には奇数行と偶数行とで同じ被写体が移動方向に互い違いにずれて写り、コーミングノイズと呼ばれる横方向の縞模様が現れる。
映像の鮮明化の手法には、例えば、明るさやコントラストの調整、鮮やかさや色合いの調整、ノイズ除去、シャープネス、ぶれやボケの補正、拡大、歪曲補正やあおり補正等の様々な種類がある。しかしながら、これらの処理は、場合によっては映像が持つ問題点を強調したり、周囲に分散させたりし、むしろ画質を劣化させることがある。例えば、インターレース画像をインターレース解除せずに、すなわち、2枚のフィールド画像に分離せずにシャープネスや歪曲補正等の処理を実行すると、コーミングノイズが強調されたり、変形したりするため、明らかに画質が劣化する。従って、インターレース画像は、鮮明化の処理を行う前にインターレースを解除しておくことが好ましい。なお、インターレース画像は、上記のとおり、2枚のフィールド画像が交互に配列されるという規則性を有するため、この規則性に従えば、容易にインターレースを解除することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−033438号公報
ところで、防犯カメラの専用のプレイヤーの中には、映像表示やファイル出力の際に、使用者の意図に関係なく勝手に画像の拡縮を行うものがある。また、キャプチャー機器を経由してインターレース画像を取得すると、自動的に画像サイズが変更されることもある。このとき、拡大後のインターレース画像(以下、拡大インターレース画像ということがある)の拡大時の拡大倍率が分からないと、拡大前のインターレース画像(以下、オリジナルインターレース画像ということがある)を復元することができず、2枚のフィールド画像に分離することもできなくなる。かといって、拡大インターレース画像をインターレース解除しないままに鮮明化すると、上記のとおり、画質の劣化を招来する。
また、以上のように何らかの理由で少なくとも縦方向に画像が拡大されるとき、当該画像には拡大倍率に応じて所定の間隔で新しい行が挿入され得る。従って、インターレース画像が少なくとも縦方向に拡大された場合、拡大インターレース画像においては、元の2枚のフィールド画像の交互の配列の規則性が崩れている。従って、拡大インターレース画像において拡大時の追加行の位置等が分からないと、オリジナルインターレース画像を復元することができず、2枚のフィールド画像に分離することもできなくなる。かといって、拡大インターレース画像をインターレース解除しないままに鮮明化すると、上記のとおり、画質の劣化を招来する。
本発明は、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元することを目的とする。
本発明の第1観点に係る画像処理装置は、オリジナルインターレース画像が拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置であって、パターン検出部と、復元部とを備える。前記パターン検出部は、前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出し、前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への縮小倍率を算出する。前記復元部は、前記縮小倍率に基づいて、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成する。
本発明の第2観点に係る画像処理装置は、第1観点に係る画像処理装置であって、前記パターン検出部は、前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への仮の縮小倍率を算出し、前記仮の縮小倍率及び前記拡大インターレース画像の縦画素数に基づいて、前記オリジナルインターレース画像の縦画素数の候補となる候補画素数を複数設定し、前記複数の候補画素数にそれぞれ対応する複数の前記縮小倍率を算出し、前記復元部は、前記複数の縮小倍率の各々に対し、前記復元画像及び前記フィールド画像の少なくとも一方を作成する。
本発明の第3観点に係る画像処理装置は、第2観点に係る画像処理装置であって、前記複数の候補画素数は、全て偶数である。
本発明の第4観点に係る画像処理装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る画像処理装置であって、前記復元部は、線形補間のアルゴリズムを用いて前記拡大インターレース画像を前記縮小倍率で縮小することにより、前記復元画像を作成する。
本発明の第5観点に係る画像処理装置は、オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置であって、パターン検出部と、復元部とを備える。前記パターン検出部は、前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出し、前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像に含まれる前記追加行の位置を特定するパラメータを算出する。前記復元部は、前記追加行の位置を特定するパラメータに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記追加行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成する。
本発明の第6観点に係る画像処理装置は、第5観点に係る画像処理装置であって、前記追加行の位置を特定するパラメータには、前記拡大倍率が含まれる。
本発明の第7観点に係る画像処理装置は、第5観点又は第6観点に係る画像処理装置であって、前記パターン検出部は、1行おきの縞模様のパターンを有する画像を前記拡大倍率と同じ倍率で拡大した画像である拡大パターン画像と、前記拡大インターレース画像とを、両画像の前記縞模様のパターンが最も一致するように位置合わせし、前記位置合わせの結果に基づいて、前記追加行の位置を特定するパラメータを算出する。
本発明の第8観点に係る画像処理装置は、第5観点から第7観点のいずれかに係る画像処理装置であって、前記復元画像の滲みを除去する滲み補正部をさらに備える。
本発明の第9観点に係る画像処理装置は、第8観点に係る画像処理装置であって、前記滲み補正部は、滲みパターン画像に含まれる画素値から補正係数を算出し、前記補正係数に基づいて前記復元画像の画素値を補正する。前記滲みパターン画像は、1行おきの縞模様のパターンを有する画像を、前記拡大倍率と同じ倍率で拡大した後、前記拡大倍率の逆数の縮小倍率で縮小した画像である。
本発明の第10観点に係る画像処理装置は、第1観点から第9観点のいずれかに係る画像処理装置であって、前記縞模様のパターンには、前記縞模様の周期が含まれる。
本発明の第11観点に係る画像処理装置は、第10観点に係る画像処理装置であって、前記拡大インターレース画像は、複数枚のフレームを含む動画である。前記パターン検出部は、前記複数枚のフレームから前記コーミングノイズを強調したノイズ強調画像を作成し、前記ノイズ強調画像の各行間の差分を表す差分画像を作成し、前記差分画像の各行に含まれる画素値の特徴を表す縦方向プロファイルを作成し、前記縦方向プロファイルのパワースペクトルのピークの位置から、前記縞模様の周期を算出する。
本発明の第12観点に係る画像処理プログラムは、オリジナルインターレース画像が拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理プログラムであって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
(1)前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップ
(2)前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への縮小倍率を算出するステップ
(3)前記縮小倍率に基づいて、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップ
本発明の第13観点に係る画像処理方法は、オリジナルインターレース画像が拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理プログラムであって、以下のステップを含む。
(1)前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップ
(2)前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への縮小倍率を算出するステップ
(3)前記縮小倍率に基づいて、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップ
本発明の第14観点に係る画像処理プログラムは、オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理プログラムであって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
(1)前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップ
(2)前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像に含まれる前記追加行の位置を特定するパラメータを算出するステップ
(3)前記追加行の位置を特定するパラメータに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記追加行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップ
本発明の第15観点に係る画像処理方法は、オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理方法であって、以下のステップを含む。
(1)前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップ
(2)前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像に含まれる前記追加行の位置を特定するパラメータを算出するステップ
(3)前記追加行の位置を特定するパラメータに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記追加行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップ
本発明の第16観点に係る画像処理装置は、オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置であって、検出部と、復元部とを備える。前記検出部は、前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれる画素値が同じ又は略同じ重複行を検出する。前記復元部は、前記拡大インターレース画像から前記重複行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成する。
本発明の第1観点によれば、拡大インターレース画像を画像処理することにより、拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンが検出される。そして、この縞模様のパターンに基づいて、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元するための縮小倍率が算出される。そして、この縮小倍率に基づいて、オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方が作成される。以上により、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元することができる。
本発明の第5観点によれば、拡大インターレース画像を画像処理することにより、拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンが検出される。そして、この縞模様のパターンに基づいて、拡大インターレース画像に含まれる拡大時の追加行の位置が特定される。そして、この追加行が除去され、オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方が作成される。以上により、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元することができる。
本発明の第16観点によれば、拡大インターレース画像を画像処理することにより、拡大インターレース画像に含まれる画素値が同じ又は略同じ重複行が検出される。そして、この重複行が除去されることにより、オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方が作成される。以上により、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像処理装置のブロック図。 画像データが取り込まれる前の基本画面の図。 画像データが取り込まれた後の基本画面の図。 1のタイムラインに属する静止画群を示す図。 本発明の第1実施形態に係る特殊インターレース解除の処理の流れを示すフローチャート。 拡大インターレース画像の差分画像から自己加重平均により作成したノイズ強調画像の例。 図6Aと同じ拡大インターレース画像の差分画像から単なる平均により作成したノイズ強調画像の例。 ニアレストネイバー法による拡大インターレース画像のノイズ強調画像の行間の差分を表す差分画像の例。 バイリニア法による拡大インターレース画像のノイズ強調画像の行間の差分を表す差分画像の例。 図7Aに示される四角枠内の拡大図。 図7Bに示される四角枠内の拡大図。 図7Bの差分画像から導出した縦方向プロファイルのグラフ。 図9の縦方向プロファイルのパワースペクトルのグラフ。 (a)コーミングノイズを想定したパターン画像。(b)(a)をバイリニア法により拡大した拡大パターン画像。(c)(b)の行間の差分を表す差分画像。(d)(e)に対し位置合わせされた(c)の画像。(e)拡大インターレース画像から作成したノイズ強調画像の行間の差分を表す差分画像。 図11(c)の差分画像の画素値のグラフ。 拡大パターン画像を1画素ずつ下方向にずらして配置した様子を示す図。 図13の各拡大パターン画像をニアレストネイバー法により縮小した縮小画像の図。 (a)図11(b)の拡大パターン画像。(b)(a)をニアレストネイバー法により縮小した縮小画像。(c)図11(a)のパターン画像。(d)(b)及び(c)の枠内に示す画像の一部を抜き出した画像。 変形例に係る特殊インターレース解除の処理の流れを示すフローチャート。 拡大インターレース画像の例。 図17Aの拡大インターレース画像に対し、通常のインターレース解除を行った結果を示す図(比較例)。 図17Aの拡大インターレース画像に対し、図5の特殊インターレース解除の縮小処理(S3)までを行った結果を示す図。 図17Aの拡大インターレース画像に対し、図5の特殊インターレース解除の滲み補正処理(S4)までを行った結果を示す図。 図17Aの拡大インターレース画像に対し、図5の特殊インターレース解除を行った結果を示す図(実施例1)。 図17Cの縮小画像に対し、通常のインターレース解除を行った結果を示す図(実施例2)。 本発明の第2実施形態に係る特殊インターレース解除の処理の流れを示すフローチャート。 (A)コーミングノイズを想定したパターン画像。(B)(A)のパターン画像を通常のバイリニア法で拡大した後、通常のバイリニア法で元のサイズに縮小した画像。(C)(A)のパターン画像を通常のバイリニア法で拡大した後、第2実施形態に係るバイリニア法で元のサイズに縮小した画像。 図19(A)のパターン画像を様々な拡大倍率でバイリニア法で拡大した後、元のサイズに縮小したときの、各縮小画像と元のパターン画像とのPSNRのグラフ。 図17Aの拡大インターレース画像を、第2実施形態に係るアルゴリズムで特殊インターレース解除を行った結果を示す図(実施例3)。 実施例4〜6に係る6種類のオリジナルインターレース画像のサンプルを示す図。 サンプル1を拡大倍率1.3倍及び1.6倍で拡大し、第2実施形態に係るバイリニア法及び通常のバイリニア法で元のサイズに復元した場合の復元画像(実施例5及び比較例5)。 サンプル2を拡大倍率1.3倍及び1.6倍で拡大し、第2実施形態に係るバイリニア法及び通常のバイリニア法で元のサイズに復元した場合の復元画像(実施例5及び比較例5)。 サンプル3を拡大倍率1.3倍及び1.6倍で拡大し、第2実施形態に係るバイリニア法及び通常のバイリニア法で元のサイズに復元した場合の復元画像(実施例5及び比較例5)。 サンプル4を拡大倍率1.3倍及び1.6倍で拡大し、第2実施形態に係るバイリニア法及び通常のバイリニア法で元のサイズに復元した場合の復元画像(実施例5及び比較例5)。 サンプル5を拡大倍率1.3倍及び1.6倍で拡大し、第2実施形態に係るバイリニア法及び通常のバイリニア法で元のサイズに復元した場合の復元画像(実施例5及び比較例5)。 サンプル6を拡大倍率1.3倍及び1.6倍で拡大し、第2実施形態に係るバイリニア法及び通常のバイリニア法で元のサイズに復元した場合の復元画像(実施例5及び比較例5)。 サンプル3の場合における拡大倍率とPSNRとの関係を示すグラフ。 サンプル6の場合における拡大倍率とPSNRとの関係を示すグラフ。 サンプル3に係る図25の画像をインターレース解除した画像(実施例6及び比較例6)。
以下、図面を参照しつつ、本発明の幾つかの実施形態に係る画像処理装置、プログラム及び方法について説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.画像処理装置の構成>
図1に示す画像処理装置1は、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置である。画像処理装置1は、ハードウェアとしては、汎用のパーソナルコンピュータである。画像処理装置1には、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体60から、或いはLANやインターネット等のネットワーク経由で画像処理プログラム2が提供され、インストールされている。画像処理プログラム2は、動画及び静止画に対する画像処理を支援するためのアプリケーションソフトウェアである。画像処理プログラム2は、画像処理装置1に後述する動作に含まれるステップを実行させる。
画像処理装置1は、ディスプレイ10、入力部20、記憶部30及び制御部40を有する。これらの部10〜40は、互いにバス線やケーブル等の通信線5を介して接続されており、適宜、通信可能である。ディスプレイ10は、液晶ディスプレイ等から構成され、後述する画面等をユーザに対し表示する。入力部20は、マウスやキーボート、タッチパネル等から構成され、画像処理装置1に対するユーザからの操作を受け付ける。記憶部30は、ハードディスクやフラッシュメモリ等から構成される不揮発性の記憶領域である。制御部40は、CPU、ROM及びRAM等から構成される。
画像処理プログラム2は、記憶部30内に格納されている。記憶部30内には、ソフトウェア管理領域50が確保されている。ソフトウェア管理領域50は、画像処理プログラム2が使用する領域である。ソフトウェア管理領域50内には、オリジナル画像領域51及び加工ファイル領域52が確保されている。各領域51,52の役割については、後述する。
制御部40は、記憶部30内に格納されている画像処理プログラム2を読み出して実行することにより、仮想的に表示制御部41及び画像処理部42として動作する。表示制御部41は、ディスプレイ10上に表示される画面、ウィンドウ、ボタンその他の全ての要素の表示を制御する。画像処理部42は、様々な種類の画像処理を実行する。画像処理部42は、後述する特殊インターレース解除の処理の実行中、仮想的に検出部42a、復元部42b及び補正部42cとして動作する。各部41,42,42a〜42cの動作の詳細は、後述する。
<1−2.画像処理装置の動作>
制御部40は、ユーザが入力部20を介して所定の操作を行ったことを検出すると、画像処理プログラム2を起動する。画像処理プログラム2が起動されると、基本画面W1(図2参照)がディスプレイ10上に表示される。
<1−2−1.画像データの取込み>
基本画面W1は、オリジナル画像領域51への画像データの取込みの命令をユーザから受け付ける。オリジナル画像領域51へ取り込まれた画像データは、後述する再生処理及び画像処理の対象になる。制御部40は、静止画ファイル又は動画ファイルから、オリジナル画像領域51へ画像データを取り込む。なお、本明細書において、静止画ファイルとは、静止画形式のデータファイルであり、動画ファイルとは、動画形式のデータファイルである。
静止画ファイルから画像データを取り込む場合、ユーザは、入力部20を操作することにより、1の静止画ファイルを指定するか、又は1のフォルダを指定する。前者の場合、制御部40は、その静止画ファイルの記憶部30内のアドレスパス及びファイル名をユーザに入力させる。後者の場合、制御部40は、そのフォルダの記憶部30内のアドレスパス及びフォルダ名をユーザに入力させる。その後、制御部40は、指定された静止画ファイル又は指定されたフォルダ内の全ての静止画ファイルを、オリジナル画像領域51に静止画ファイル群として保存する。なお、本明細書において、「群」という場合には、その要素数は複数とは限らず、1つであってもよい。
一方、動画ファイルから画像データを取り込む場合、ユーザは、入力部20を操作することにより、1の動画ファイルの記憶部30内のアドレスパス及びファイル名を入力する。表示制御部41は、ユーザが動画ファイルを指定したことを検出すると、基本画面W1上に動画取込みウィンドウ(図示されない)を重ねて表示させる。動画取込みウィンドウは、指定された動画ファイルのタイムラインの全区間うち、任意の区間の選択をユーザから受け付ける。制御部40は、ユーザが入力部20を介して特定の区間を選択したことを検出すると、選択された区間に含まれるフレーム群に1対1で対応する静止画ファイル群を生成する。その後、制御部40は、この静止画ファイル群をオリジナル画像領域51に保存する。従って、本実施形態では、後述する再生処理及び画像処理の対象となる画像データは、動画ファイルではなく、静止画ファイルである。
なお、制御部40は、オリジナル画像領域51へ取り込まれた静止画ファイル群が動画ファイルに由来するものではなく、静止画ファイルに由来するものであっても、静止画ファイル群に含まれるファイルをタイムラインに沿って配列されているものと認識する。配列は、ファイルの属性(ファイル名、作成日時、更新日時等)から自動的に判断される。
<1−2−2.再生処理>
オリジナル画像領域51へ静止画ファイル群が取り込まれると、表示制御部41は、基本画面W1上に表示ウィンドウW2(図3参照)を重ねて表示させる。表示ウィンドウW2は、オリジナル画像領域51へ取り込まれた静止画ファイル群のタイムラインの数だけ作成される。
表示ウィンドウW2内には、まず、オリジナル画像領域51へ取り込まれた静止画ファイル群に含まれる1の静止画ファイル(例えば、タイムライン上で先頭のフレームに対応する静止画ファイル)が表示される。その後、後述するとおり、表示ウィンドウW2内に表示されるフレームは、ユーザの操作を受けて切り替わる。
図3に示すとおり、基本画面W1上には、ウィンドウ選択プルダウンメニューT1、再生ボタンT2、コマ送りボタンT3、コマ戻しボタンT4及びタイムラインバーT5が配置されている。
表示ウィンドウW2が複数存在する場合であっても、アクティブな表示ウィンドウW2は1つである。ウィンドウ選択プルダウンメニューT1は、どの表示ウィンドウW2をアクティブとするかの選択をユーザから受け付ける。以下、アクティブな表示ウィンドウW2に対応するタイムラインを、アクティブタイムラインと呼び、アクティブタイムラインに属するフレーム群を、アクティブフレーム群と呼ぶ。また、アクティブな表示ウィンドウW2内に現在表示されているフレームを、アクティブフレームと呼ぶ。
表示制御部41は、アクティブな表示ウィンドウW2内で、アクティブフレーム群を動画として再生可能である。再生ボタンT2は、アクティブフレーム群の動画としての再生の命令をユーザから受け付ける。表示制御部41は、ユーザが入力部20を介して再生ボタンT2を押下したことを検出すると、アクティブな表示ウィンドウW2内に、アクティブフレーム群に含まれるフレームを、タイムラインに沿って順次コマ送りの形式で表示させる。なお、再生は、再生ボタンT2が押下された時点のアクティブフレームから開始する。また、再生ボタンT2は、再生の停止の命令をユーザから受け付ける。表示制御部41は、再生中にユーザが入力部20を介して再生ボタンT2を押下したことを検出すると、アクティブな表示ウィンドウW2内の表示を、その時点のアクティブフレームに固定する。
コマ送りボタンT3、コマ戻しボタンT4はそれぞれ、アクティブフレームを、アクティブタイムラインに沿って1つ後、1つ前のフレームへ切り替える命令をユーザから受け付ける。
タイムラインバーT5は、アクティブタイムラインを図式的に示すオブジェクトである。タイムラインバーT5は、そのバーが延びる方向に、アクティブフレーム群に含まれるフレーム数で等分に分割されている。タイムラインバーT5上の左からn番目の分割領域は、アクティブタイムライン上でn番目のフレームに対応する(nは、自然数)。
図3に示すように、表示制御部41は、タイムラインバーT5上において、選択フレーム群に対応する分割領域A1と、非選択フレーム群に対応する分割領域A2とを、異なる表示形式で表示する。選択フレーム群とは、アクティブタイムライン上で現在選択されている区間に属するフレーム群である。非選択フレーム群とは、アクティブタイムライン上で現在選択されていない区間に属するフレーム群である。
タイムラインバーT5は、アクティブタイムライン上の任意の区間の選択をユーザから受け付ける。このとき選択される区間は、連続区間であってもよいし、図3に示すように、不連続区間であってもよい。具体的には、ユーザは、入力部20を介してタイムラインバーT5上の分割領域を操作することにより、アクティブフレーム群の中から、任意のフレームを任意の数だけ選択することができる。分割領域は、同時に複数選択が可能である。表示制御部41は、ユーザによりタイムラインバーT5上の分割領域が選択される度に、アクティブフレームを最新に選択された分割領域に対応するフレームに直ちに切り替える。画像処理部42は、選択フレーム群を後述される画像処理の対象として認識する。
<1−2−3.画像処理>
画像処理部42は、選択フレーム群に対し、明るさ/コントラスト/彩度調整、ノイズ除去、シャープネス、ぶれ/ぼけ補正、拡大/縮小、歪曲補正、あおり補正、通常のインターレース解除、特殊インターレース解除などの複数の画像処理モジュールを実行可能である。画像処理モジュールは、画像処理プログラム2に組み込まれている。
ユーザは、入力部20を介して基本画面W1を操作することにより、画像処理モジュールの中から任意のものを、任意の順番に、任意の回数だけ選択することが可能である。画像処理部42は、ユーザが画像処理モジュールを選択したことを検出する度に、その時点の選択フレーム群に対しその画像処理モジュールを実行する。なお、選択フレーム群に対し画像処理モジュールを実行するとは、選択フレーム群に含まれる各フレームに対しその画像処理モジュールを実行することである。
フレームに対し画像処理モジュールが1回、2回、3回,・・・と、順次実行されてゆくにつれて、そのフレームは、第1次、第2次、第3次,・・・と、順次加工されてゆく。第0次フレームは、オリジナル画像領域51に保存されている静止画ファイルに対応する。第(m+1)次フレームは、第m次フレームの静止画ファイルに対し画像処理モジュールを1回実行した後の静止画ファイルに対応する(mは、0以上の整数)。画像処理部42は、第1次以降のフレームに対応する静止画ファイルを順次生成し、これらの静止画ファイルを加工ファイル領域52内にそれぞれ別個に保存する。
図4は、1のタイムラインに属する画像群が画像処理プログラム2によりどのように管理されるかを示す概念図である。図4において、横軸のN軸は、タイムライン上のフレームの順番を示しており、縦軸のM軸は、加工の順番を示している。図4のN−M空間内の座標(n,m)に対応する四角形は、画像I(n,m)を表している。画像I(n,m)は、タイムライン上でn番目のフレームの第m次の画像である(nは、自然数であり、mは、0以上の整数である)。
制御部40は、各フレームについて、現在選択されている座標mの値をパラメータmsとして管理する。オリジナル画像領域51へ静止画ファイル群が取り込まれた直後、座標msは、初期値0である。その後、画像処理モジュールが1回実行される度に、そのフレームの座標msは1ずつインクリメントされる。また、ユーザは、入力部20を介して所定の操作を行うことにより、任意のフレームの座標msを自在に変更することができる。なお、フレームに対し画像処理モジュールを実行するとは、そのフレームの第ms次の画像に対し画像処理モジュールを実行することである。従って、座標msを変更することには、画像処理モジュールの実行の対象を変更するという意味がある。また、フレームを表示するとは、そのフレームの座標msの画像を表示することである。従って、座標msを変更することには、アクティブな表示ウィンドウW2内に表示される対象を変更するという意味もある。
<1−3.特殊インターレース解除>
以下、画像処理プログラム2に実装されている画像処理の1つである、特殊インターレース解除の処理について説明する。インターレース画像とは、2枚のフィールド画像を一方が奇数行を構成し、他方が偶数行を構成するように交互に合成した画像である。通常のインターレース解除とは、この規則性に従って、インターレース画像を奇数行からなる画像と偶数行からなる画像とに、すなわち、元の2枚のフィールド画像に分離することを言う。
これに対し、特殊インターレース解除とは、拡大インターレース画像を元の2枚のフィールド画像に分離することを言う。拡大インターレース画像とは、オリジナルインターレース画像が少なくとも縦方向にある拡大倍率で拡大された画像であり、言い換えると、オリジナルインターレース画像に拡大倍率に応じて所定の間隔で追加行が追加された画像である(追加列が追加されている場合も含む)。従って、拡大インターレース画像においては、これらの追加行の存在により、合成前の2枚のフィールド画像の交互の配列の規則性が崩れている。よって、拡大インターレース画像は、通常のインターレース解除の処理ではインターレースを解除できない特殊なインターレース画像である。特殊インターレース解除は、このような特殊なインターレース画像のインターレースを解除する処理である。具体的には、拡大インターレース画像から追加行を除去することにより、拡大インターレース画像を少なくとも縦方向に元のサイズに復元した復元画像を作成し、この復元画像を奇数行のフィールド画像と偶数行のフィールド画像とに分離する。このとき、拡大インターレース画像に含まれる追加行の位置は、拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンに基づいて画像処理により特定される。なお、コーミングノイズとは、横方向の縞模様として現れる、インターレース画像に特有のノイズである。すなわち、合成前の2枚のフィールド画像の時間差により、奇数行と偶数行とで動いている被写体が移動方向に互い違いにずれて写ることにより生じるノイズである。
以下、図5を参照しつつ、特殊インターレース解除のアルゴリズムについて詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る特殊インターレース解除の処理の流れを示すフローチャートである。特殊インターレース解除の処理は、選択フレーム群に含まれる各フレームを対象として実行される。ただし、本実施形態に係る特殊インターレース解除の処理は、少なくとも2枚のフレームを必要とするため、選択フレーム群に少なくとも2枚のフレームが含まれる場合にのみ実行される。従って、図5のフローチャートに係る処理は、ユーザが入力部20を介してアクティブタイムライン上で2枚以上のフレームを選択している状態で本処理の実行を命令した場合に開始する。
最初のステップS1では、検出部42aが、選択フレーム群に含まれるフレームF1,F2,・・・,FN(Nは、2以上の整数)のコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出する。縞模様のパターンは、以下のアルゴリズムにより検出される。まず、検出部42aは、n=1,2,・・・,N−1に対し、時間的に隣接する2枚のフレームFnとFn+1との差分画像FDifnを作成する。具体的には、以下の式に従って、x=1,2,・・・,W、y=1,2,・・・,Hに対し、差分画像FDifnに含まれる各画素値FDifn,x,yを算出する。なお、フレームFnは、H(縦)×W(横)ピクセルの画像であり、FDifn,x,yは、FDifnのy行x列の画素値あり、Datn,x,yは、フレームFnのy行x列の画素値ある。
差分画像FDifnにおいては、静止している物体が消え、相対的に動体部分が強調される。コーミングノイズは、フレームF1,F2,・・・,FNに写る動体部分に現れるため、差分画像FDifnにおいては、コーミングノイズが強調される。
次に、検出部42aは、差分画像FDif1,FDif2,・・・,FDifN-1を重ね合わせた画像WFDifを作成する。具体的には、以下の式に従って、x=1,2,・・・,W、y=1,2,・・・,Hに対し、画像WFDifに含まれる各画素値WFDifx,yを算出する。なお、WFDifx,yは、画像WFDifのy行x列の画素値である。画像WFDifは、差分画像FDif1,FDif2,・・・,FDifN-1を重ね合わせることにより、フレームF1,F2,・・・,FNに含まれるコーミングノイズをさらに強調した画像(以下、ノイズ強調画像ということがある)である。
数2の式では、自己加重平均による重ね合わせが行われている。すなわち、数2の式によるノイズ強調画像WFDifは、各画素について、差分画像FDif1,FDif2,・・・,FDifN-1に含まれる画素値を、それぞれ自身の画素値を重みとして平均化した画像である。なお、ノイズ強調画像WFDifの算出方法はこれに限らず、例えば、差分画像FDif1,FDif2,・・・,FDifN-1の単なる平均画像とすることもできる。また、差分画像FDif1,FDif2,・・・,FDifN-1を重ね合わせることなく、任意の1枚の差分画像FDifnをそのままノイズ強調画像WFDifとして、その後の処理を進めることもできる。
図6Aは、96枚の拡大インターレース画像から数2の式に従って作成したノイズ強調画像WFDifである。一方、図6Bは、同じ96枚の拡大インターレース画像の差分画像FDif1,FDif2,・・・,FDifN-1の単なる平均画像として作成したノイズ強調画像WFDifである。これらを比較すれば明らかなとおり、自己加重平均を行うことで、コーミングノイズがより強調されることが分かる。
次に、検出部42aは、ノイズ強調画像WFDifの隣接する各行間の差分を表す差分画像LDifを作成する。具体的には、以下の式に従って、x=1,2,・・・,W、y=1,2,・・・,H−1に対し、差分画像LDifに含まれる各画素値LDifx,yを算出する。なお、LDifx,yは、差分画像LDifのy行x列の画素値である。
図7Aは、図6Aの画像から数3の式に従って作成した差分画像LDifである。図7Bは、図6Aとは異なる60枚の拡大インターレース画像から数3の式に従って作成した差分画像LDifである。
次に、検出部42aは、差分画像LDifの各行に含まれる画素値の特徴を表す縦方向プロファイルYproを作成する。具体的には、以下の式に従って、y=1,2,・・・,H−1に対し、Yproyを算出する。なお、Yproは、(H−1)行1列の行列であり、Yproyは、Yproのy行目の値である。
次に、検出部42aは、縦方向プロファイルYproに含まれる(H−1)個の値のデータ列をフーリエ変換し、パワースペクトルを導出する。ただし、このとき、縦方向プロファイルYproに含まれる1行目からH'行目までの値が用いられる。H'は、(H−1)以下の2のべき乗の最大値である。
縦方向プロファイルYproには、コーミングノイズによる縞模様のパターンから生じる波形の特徴が現れるため、Yproのパワースペクトルには、縞模様の幅の変化の周期に対応するピークが現れる。そのため、縞模様の周期Cpは、以下の式に従って、H'及びYproのパワースペクトルのピークの位置Ypeakから算出することができる。
図8A及び図8Bは、それぞれ図7A及び図7Bの差分画像LDif上に示される四角枠内の拡大図である。図8Aからは、縞模様の間隔に8行単位の周期性があることが分かる(つまり、Cp=8)。また、1周期に相当する各8行の中には、黒い又は黒っぽい行が3行ずつあることが分かる。ノイズ強調画像WFDifの各行間の差分を表す差分画像LDif上に現れる黒い又は黒っぽい行は、ノイズ強調画像WFDifにおいて当該行の画素値が隣接する行の画素値と同じ又は略同じであったことを表す。言い換えると、黒い又は黒っぽい行は、オリジナルインターレース画像から拡大インターレース画像への拡大時にコーミングノイズの幅が広がった行、つまり追加行を表す。通常のインターレース画像では、縞模様は1行おきに変化するため、このような黒い又は黒っぽい行は存在しない。従って、1周期内の本来の行数Corgは、以下の式のとおり、周期Cpから1周期Cp当たりの黒い又は黒っぽい行の数Cntを引くことで算出される。図7A及び図8Aの例では、Corg=8−3=5行である。
一方、図7B及び図8Bからは、黒い又は黒っぽい行が目視では判別し難い。しかしながら、Cp及びCntは、差分画像LDifから算出することができる。図9は、図7Bの差分画像LDifから導出した縦方向プロファイルYproのグラフであり、図10は、そのパワースペクトルを示す。図10の例では、H'=512であり、ピークの位置Ypeak=51であるため、数5の式より、Cp=512/51=10.039・・・となり、周期Cpが10行と特定される。また、図9を見ると、10行の1周期当たりに1回、下に凸となる箇所が現れている。そして、この下に凸となる箇所が、目視では検出し難いこともある黒い又は黒っぽい行に相当する。従って、この例では、Cnt=1である。
以上より、検出部42aは、縦方向プロファイルYproのパワースペクトルから、数5の式に従って周期Cpを算出し、さらに縦方向プロファイルYproの値の配列の中から、1周期Cp当たりの下に凸となる箇所の数Cntを算出する。また、これらのCp及びCntから、数6の式に従ってCorgを算出する。
次に、検出部42aは、縞模様のパターンを表すパラメータとなるCp及びCntに基づいて、以下の式により、オリジナルインターレース画像から拡大インターレース画像への縦方向の拡大倍率REを算出する。
以上より、図7A及び図8Aの例では、拡大倍率RE=8/5=1.6倍である。一方、図7B及び図8Bの例では、拡大倍率RE=10/9=1.111・・・倍である。
ところで、図7A及び図8Aは、ニアレストネイバー(最近傍補間)法により拡大された拡大インターレース画像由来の画像であり、図7B及び図8Bは、周辺の複数の画素値から1つの画素値を決定する補間アルゴリズムの1つである、バイリニア法により拡大された拡大インターレース画像由来の画像である。前者のニアレストネイバー法では、拡大時の追加行が隣接行のコピーとなるため、Cp及びCntを目視でも特定できる。一方、バイリニア法のように拡大時の追加行が複数の行の画素値の混合値である後者の例では、目視での特定が困難となる。この点、数5〜数7の式により縞模様のパターンを検出するアルゴリズムは、ニアレストネイバー法のみならず、バイリニア法のようなアルゴリズムで拡大された拡大インターレース画像にも対応することができる。
続くステップS2では、検出部42aは、ステップS1の結果に基づいて、拡大インターレース画像であるフレームFnに含まれる追加行の位置を特定するパラメータを算出する。このパラメータは、以下のアルゴリズムにより算出される。
検出部42aは、図11(a)に示すようなコーミングノイズを想定したパターン画像CP0を作成する。パターン画像CP0は、白の画素値を有する行と、黒の画素値を有する行とが1行おきに交互に配列された縞模様のパターンを有する画像である。追加行の位置を特定するパラメータは、このパターン画像CP0から特殊なインターレース画像(インターレース画像を拡大した画像)を生成するシミュレーションにより算出される。具体的には、検出部42aは、パターン画像CP0を所定の補間法により縦方向に拡大倍率REで拡大した画像(拡大パターン画像)CP1(図11(b)参照)を作成する。図11の例では、バイリニア法が用いられている。バイリニア法では、各画素の新たな画素値が当該画素と4つの周辺画素との距離に基づく線形補間によって生成されるため、図11の拡大パターン画像CP1には、白と黒の中間濃度の画素が出現している。ただし、ここで用いられる補間法としては、フレームFnが作成されたときの補間法が選択されるべきであり、従って、バイリニア法に限らず、ニアレストネイバー法やバイキュービック法等、任意の補間法を選択することができる。なお、フレームFnが作成されたときの補間法は未知であることが多いため、様々な補間法で同様の処理を行い、最も良い結果をユーザ自ら又は自動的に選択するように構成することができる。
さらに、検出部42aは、数3の式と同様の以下の式に従って、拡大パターン画像CP1の隣接する各行間の差分を表す差分画像CP2(図11(c)参照)を作成する。図12は、差分画像CP2の画素値のグラフである。具体的には、以下の式に従って、x=1,2,・・・,W、y=1,2,・・・,H−1に対し、差分画像CP2に含まれる各画素値MDifx,yを算出する。なお、MDifx,yは、差分画像CP2のy行x列の画素値であり、Nx,yは、拡大パターン画像CP1のy行x列の画素値である。
続いて、検出部42aは、差分画像LDifと差分画像CP2とを、両画像の濃淡が最も一致するように、差分画像CP2を上下方向にシフトさせる。そして、最も一致したときの差分画像CP2のシフト量を、オフセット値O1として特定する。なお、このシフトは、パターン画像CP0から作成した拡大インターレース画像である拡大パターン画像CP1と、同じく拡大インターレース画像であるフレームF1,F2,・・・,FNとを、両画像の縞模様のパターンが最も一致するように位置合わせしていることを意味する。
図13は、拡大パターン画像CP1を1画素ずつ下方向にずらして配置した様子を示している。また、図14は、図13の各拡大パターン画像CP1をニアレストネイバー法により拡大倍率REの逆数の倍率で縦方向に縮小した縮小画像CP3を示している。検出部42aは、このような縮小画像CP3を作成し、各縮小画像CP3と、同じサイズのパターン画像CP0とを比較して、両画像の濃淡が最も一致する縮小画像CP3を特定する。なお、縮小画像CP3をニアレストネイバー法により作成するのは、線形補間による平滑化効果がこれ以上進まないようにするためであるが、別の補間法を選択することもできる。図14の例では、左から5番目の縮小画像CP3、すなわち、下方向に4行シフトさせた拡大パターン画像CP1を縮小した縮小画像CP3が最もパターン画像CP0と類似している。検出部42aは、このようなシフト量を、オフセット値O2として特定する。すなわち、オフセット値O2は、パターン画像CP0を縦方向に拡大した後、元のサイズに縮小するときに、元のパターン画像CP0を最も正しく復元することが可能な、当該縮小処理時のパラメータである。
検出部42aは、以上のオフセット値O1,O2を加算したオフセット値O=O1+O2を、フレームF1,F2,・・・,FNに含まれる追加行の位置を表すパラメータとして特定する。すなわち、フレームF1,F2,・・・,FNをオフセット値Oだけ縦方向にシフトさせた上で、拡大倍率REの逆数の倍率で縦方向に縮小するときに削除されることになる行が、追加行に相当する。この意味で、拡大倍率REもまた、追加行の位置を特定するパラメータと言える。すなわち、拡大倍率REは、追加行の挿入パターンの1周期を表し、オフセット値Oは、この周期の開始位置を表す。
続くステップS3では、復元部42bは、ステップS1,S2の結果に基づいて、フレームF1,F2,・・・,FNをそれぞれオフセット値Oだけ縦方向にシフトさせた後、ニアレストネイバー法により拡大倍率REの逆数の縮小倍率で縦方向に縮小することにより、復元画像G1,G2,・・・,GNを作成する。すなわち、復元部42bは、各フレームF1,F2,・・・,FNから、当該フレームへの少なくとも縦方向の拡大時に追加されていた追加行が除去される。なお、このときニアレストネイバー法が用いられるのは、平滑化効果がこれ以上進まないようにするためであるが、バイリニア法やバイキュービック法等の別の補間法を選択することもできる。
続くステップS4では、復元画像G1,G2,・・・,GNの滲みを除去する。図15(a)は、図11(b)の拡大パターン画像CP1を示しており、図15(c)は、図11(a)のパターン画像CP0を示している。図15(b)は、図14においてパターン画像CP0に最も類似する、左から5番目の拡大パターン画像CP1の縮小画像CP3を示している。図15(b)の縮小画像CP3は、パターン画像CP0の拡大及び縮小により生じる滲みのパターンを表す画像(以下、滲みパターン画像ということがある)であると言うことができる。図15(c)は、復元画像として理想の状態であるが、図15(b)及び(c)を比較すれば明らかなとおり、拡大時に発生した中間濃度は、縮小しても解消されることはない。そこで、以下のアルゴリズムに従って、この滲みを解消する。ここでも、オフセット値Oを決定したときと同様に、パターン画像CP0に基づくシミュレーションが実行される。
復元画像G1,G2,・・・,GNの各画素の滲みは、当該画素とその上下の画素の画素値を用いて補正される。図15(d)は、図15(b)及び(c)の枠内に示す画像の一部を抜き出した画像である。そして、同図において、滲みパターン画像CP3に含まれるA、B及びCの画素値が、パターン画像CP0に含まれるDの画素値になるような補正を行う。具体的には、補正部42cは、以下の式に従って補正係数αy,βyを算出する。ただし、yは、復元画像G1,G2,・・・,GNの縞模様のパターンの1周期(Corg)分の縦座標である。
補正部42cは、図15(b)及び(c)に示される3行を含む枠を1画素ずつずらしながら、y=1,2,・・・,Corgに対し、補正係数αy,βyを算出する。そして、これらの補正係数αy,βyに基づいて、復元画像G1,G2,・・・,GNの各画素値から滲みを除去した補正値を算出する。具体的には、復元画像G1,G2,・・・,GNの各画素に対し、当該画素の画素値をBとし、その上下の画素の画素値をA及びCとして数9の第1式に代入し、得られるDを当該画素の画素値の補正値とする。このとき、各画素に対して用いられる補正係数αy,βyとして、Corg通りの補正係数αy,βyの中から、上述のオフセット値Oに基づいて、当該画素の行番号に対応するαy,βyが選択される。
続くステップS5では、復元部42bは、ステップS4による補正後の復元画像G1,G2,・・・,GNからそれぞれ2枚のフィールド画像を作成する。すなわち、通常のインターレース解除と同様に、ステップS4による補正後の各復元画像Gnを、奇数行からなるフィールド画像Onと偶数行からなるフィールド画像Enとに分離する。なお、1枚のフレームFnから2枚のフレームが作成されることになるため、本実施形態では、新たな1つのタイムラインが作成され、当該タイムラインに属するものとしてフィールド画像O1,O2,・・・,ON及びE1,E2,・・・,ENはオリジナル画像領域51内に保存される。このとき、予め定められている設定に従って、或いは自動判定により、奇数行ファーストか偶数行ファーストかが判定され、新たな1つの動画が作成される。新たなタイムライン上では、奇数行ファーストの場合には、O1,E1,O2,E2,・・・,ON,ENの順にフレームが配列され、偶数行ファーストの場合には、E1,O1,E2,O2,・・・,EN,ONの順にフレームが配列される。
<1−4.用途>
画像処理プログラム2は、多種多様な静止画及び動画に対する画像処理を取り扱うことができるが、例えば、警察等の機関が事件の捜査のために防犯カメラの監視映像を解析するのにも利用され得る。防犯カメラ及びこれに接続される記録装置及び再生機器においては、インターレース画像が意図せず拡大されてしまうことがあるが、このようなインターレース画像を解析しなければならない場面において、上述の特殊インターレース解除の処理は有用である。
<1−5.変形例>
以上、第1実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。
<1−5−1>
上記実施形態に係る特殊インターレース解除の処理に代えて、図16に示す特殊インターレース解除の処理を実行することができる。本処理は、オリジナルインターレース画像をニアレストネイバー法により拡大した拡大インターレース画像を復元するのに適している。
まず、ステップS11では、検出部42aが、n=1,2,・・・,Nに対し、選択フレーム群に含まれるフレームFnを画像処理することにより、フレームFnに含まれる重複行を検出する。ここでいう重複行とは、隣接する行において、画素値が同じ又は略同じ行である。より具体的には、検出部42aは、以下の式に従って、y=1,2,・・・,H−1に対し、Datn,y+1とDatn,yとの差分を表すHDifn,yを作成する。
なお、Datn,yは、フレームFnのy行目の画素値の配列を表す行列である。そして、HDifn,yに含まれる全ての要素の絶対値の合計値が所定値以下の場合には、フレームFnの(y+1)行をy行との重複行と判断する。
続くステップS12では、復元部42bは、n=1,2,・・・,Nに対し、フレームFnから、ステップS11で検出された重複行を除去することにより、復元画像Gnを作成する。ニアレストネイバー法では、拡大倍率に応じた周期で隣接行のデータをそのままコピーした追加行を挿入することにより、画像が拡大される。従って、ここで除去される重複行は、オリジナルインターレース画像からフレームFnへの拡大時の追加行である。よって、復元画像Gnは、オリジナルインターレース画像からフレームFnへの拡大時の拡大倍率の逆数の縮小倍率で縮小した画像となる。また、このとき、除去されるべき重複行と、これと重複していると判断された行(除去されない行)とに基づいて、後者の行の画素値を決定してもよい。ニアレストネイバー法により拡大した場合であっても、ノイズ等の影響により、追加行がそのコピー元の行と完全に一致するとは限らないからである。従って、2つの行を合成する(例えば、平均する)ことにより、ノイズの影響をキャンセルすることができる。
続くステップS13は、ステップS5と同様である。すなわち、復元部42bは、ステップS12による復元画像G1,G2,・・・,GNから、それぞれを構成する2枚のフィールド画像を作成する。
<1−5−2>
第1実施形態に係る特殊インターレース解除の処理では、ステップS2が終了した段階で追加行の位置が特定されている。従って、これらの追加行を削除しつつ、ステップS3を省略して復元画像G1,G2,・・・,GNを作成することなく、直接的にフレームF1,F2,・・・,FNのインターレース解除を行うこともできる。
<2.第2実施形態>
以下、第2実施形態に係る特殊インターレース解除の処理について説明する。なお、本処理を実行する画像処理装置のハードウェア構成は、第1実施形態と共通しているため、以下の説明においては、各要素に同様の符号が付される。
<2−1.特殊インターレース解除>
第1実施形態と同様、第2実施形態に係る特殊インターレース解除でも、拡大インターレース画像が元の2枚のフィールド画像に分離される。ここでいう拡大インターレース画像とは、オリジナルインターレース画像が少なくとも縦方向にある拡大倍率で拡大された画像であり、言い換えると、拡大倍率に応じてオリジナルインターレース画像の縦画素数が増加した画像である(横画素数が増加した場合も含む)。従って、拡大インターレース画像の生成時の拡大倍率が分からないと、元のサイズに戻し、オリジナルインターレース画像に復元することができず、2枚のフィールド画像に分離することもできなくなる。また、拡大インターレース画像においては、縦画素数の増加により、合成前の2枚のフィールド画像の交互の配列の規則性が崩れている可能性がある。よって、拡大インターレース画像は、通常のインターレース解除の処理ではインターレースを解除できない特殊なインターレース画像である。第2実施形態に係る特殊インターレース解除も、このような特殊なインターレース画像のインターレースを解除する処理である。具体的には、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像を復元するための少なくとも縦方向の縮小倍率を算出し、拡大インターレース画像を少なくとも縦方向に元のサイズに復元した復元画像を作成し、この復元画像を奇数行のフィールド画像と偶数行のフィールド画像とに分離する。このとき、縮小倍率は、拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンに基づいて画像処理により特定される。
以下、図18を参照しつつ、第2実施形態に係る特殊インターレース解除のアルゴリズムについて詳細に説明する。図18は、第2実施形態に係る特殊インターレース解除の処理の流れを示すフローチャートである。本処理も、第1実施形態と同様に、選択フレーム群に含まれる各フレームを対象として実行される。また、本処理も、少なくとも2枚のフレームを必要とするため、選択フレーム群に少なくとも2枚のフレームが含まれる場合にのみ実行される。
最初のステップS21では、ステップS1と同様、検出部42aが、選択フレーム群に含まれるフレームF1,F2,・・・,FN(Nは、2以上の整数)を画像処理することにより、これに含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出する。具体的には、検出部42aは、ステップS1と同様に、n=1,2,・・・,N−1に対し、時間的に隣接する2枚のフレームFnとFn+1との差分画像FDifnを作成する。次に、検出部42aは、差分画像FDif1,FDif2,・・・,FDifN-1を重ね合わせた画像WFDifを作成する。さらに、検出部42aは、ノイズ強調画像WFDifの隣接する各行間の差分を表す差分画像LDifを作成する。続いて、検出部42aは、差分画像LDifの各行に含まれる画素値の特徴を表す縦方向プロファイルYproを作成する。
続いて、ステップS1と同様、検出部42aは、縦方向プロファイルYproに含まれる(H−1)個の値のデータ列をフーリエ変換し、パワースペクトルを導出する。縦方向プロファイルYproには、第1実施形態の説明でも触れたとおり、コーミングノイズによる縞模様のパターンから生じる波形の特徴が現れるため、Yproのパワースペクトルには、縞模様の幅の変化の周期に対応するピークが現れる。本実施形態では、検出部42aは、Yproのパワースペクトルから、以下のアルゴリズムに従って、ピークの位置Ypeakを自動検出する。
ただし、Ypwrは、以下のとおり定義されるパワースペクトルである。
次に、検出部42aは、以下の式に従って、H及びピークの位置Ypeakから縞模様の周期Cpを算出する。
次に、検出部42aは、縞模様のパターンを表すパラメータとなるCpに基づいて、以下の式により、拡大インターレース画像からオリジナルインターレース画像への縦方向の縮小倍率RRを算出する。なお、この縮小倍率RRは、続くステップS22で更新される縮小倍率であり、言い換えると、仮の縮小倍率である。
数14の式について考察すると、例えば、オリジナルインターレース画像が1.1倍されて拡大インターレース画像が生成されていた場合、10画素当たりに1画素が追加されたことになるため、Cpは10+1=11と計算される。この場合、数14の式により、10/11倍が縮小倍率RRとなるが、その逆数である拡大倍率REは、1.1倍となり、正しく計算できていることが分かる。また、オリジナルインターレース画像が1.5倍されて拡大インターレース画像が生成されていた場合、2画素当たりに1画素が追加されたことになるため、Cpは2+1=3と計算される。この場合、数14の式により、2/3倍が縮小倍率RRとなるが、その逆数である拡大倍率REは、1.5倍となり、正しく計算できていることが分かる。
なお、数13,14の式により縞模様のパターンを検出するアルゴリズムは、ニアレストネイバー法や、線形補間法であるバイリニア法、バイキュービック法のような様々なアルゴリズムで拡大された拡大インターレース画像に対し、適用することができる。
続くステップS22では、検出部42aは、仮の縮小倍率RR及びフレームF1,F2,・・・,FNの縦画素数であるHに基づいて、復元画像G1,G2,・・・,GNの縦画素数の候補となる複数の候補画素数Horgを設定する。Horgは、下式に従って設定される。下式中、hは、計算途中の一時的な値であり、[ ]は、小数点以下を切り捨てて整数を得る関数である。
インターレース画像の縦画素数は、通常偶数である。そのため、hが奇数となった場合には、上段の式の1の加減算に連動して下段の式のhが加減算され、偶数となる。また、上段の式で1が加減算されるのは、単にHorg=[H・RR]としたのでは、Horgが真値からずれることがあるからである。そのため、検出部42aは、H・RRに1を加減算することにより、2つのhを算出して、2つの候補画素数Horgを算出する。なお、加減算される1の値は、実験的に決定した数値である。そして、これら2つの候補画素数Horg間に偶数が存在する場合には、その偶数も候補画素数Horgとする。例えば、拡大インターレース画像の縦画素数H=100であり、RR=0.9である場合、h=89,91となる。よって、88,92という2つのHorgが算出され、この例では、その間に挟まれる90もHorgとなる。
続くステップS23では、検出部42aは、下式に従って、複数の候補画素数Horgにそれぞれ対応する複数の縮小倍率RR’を算出する。
続くステップS24では、複数の縮小倍率RR’のそれぞれに対し、フレームF1,F2,・・・,FNを元のサイズに縮小した復元画像G1,G2,・・・,GNを作成する。本実施形態では、復元部42bは、線形補間のバイリニア法により、フレームF1,F2,・・・,FNの縮小を行う。
具体的には、本実施形態では、下式に従って、n=1,2,・・・,Nに対し、フレームFnの縮小が行われ、復元画像Gnが作成される。Dsti,jは、復元画像Gnのi列j行の画素値を意味する(i=1,2,・・・,W・RR’,j=1,2,・・・,H・RR’)。
上式中の各記号の意味は、以下のとおりである。なお、offsetは、0又は−0.5であり、フレームF1,F2,・・・,FNがオリジナルインターレース画像から作成されたときのアルゴリズムの違いに応じて、すなわち、拡大演算の起点が画素端か画素中心かに応じて定まる値である。本実施形態では、offset=0及びoffset=−0.5の両方のパターンでDsti,jを算出する、すなわち、復元画像Gnを生成する。
第2実施形態に係るバイリニア法のアルゴリズムは、通常のバイリニア法の一部が変更されたものである。すなわち、通常のバイリニア法では、新たに生成される画素の画素値は、当該画素とその周辺画素との距離に基づく重みu0,u1,v0,v1を付けて、周辺画素の画素値P0,0,P1,0,P0,1,P1,1を加算することにより算出される。しかしながら、数17の式に表れているとおり、本実施形態では、P1,0,P0,1の係数が負の値となっている。
以上のアルゴリズムにより、拡大インターレース画像をオリジナルインターレース画像へと復元した効果について、説明する。図19(A)の画像は、図11(a)のCP0と同様のコーミングノイズを想定したパターン画像である。図19(B)の画像は、図19(A)のパターン画像を125%の拡大倍率で通常のバイリニア法で拡大した後、通常のバイリニア法で元のサイズに縮小した画像である。一方、図19(C)の画像は、図19(A)のパターン画像を125%の拡大倍率で通常のバイリニア法で拡大した後、第2実施形態に係るバイリニア法で元のサイズに縮小した画像である。同図から分かるとおり、第2実施形態に係るバイリニア法によれば、完全ではないものの、オリジナルインターレース画像をより正しく復元できることが分かる。
また、図20は、図19(A)のパターン画像を1.00倍から2.00倍まで0.01刻みの拡大倍率で通常のバイリニア法で拡大した後、元のサイズに縮小したときの、各縮小画像と元のパターン画像とのPSNR(ピーク信号対雑音比)のグラフである。図20には、通常のバイリニア法で縮小した場合と、第2実施形態に係るバイリニア法で縮小した場合の2つのグラフが示されている。同図によると、後者の場合の方がPSNRが大きく、特に拡大倍率が大きい程、その傾向が顕著であることが分かる。このことからも、第2実施形態に係るバイリニア法によれば、オリジナルインターレース画像をより正しく復元できることが分かる。
下表1〜4は、横画素数1のオリジナルインターレース画像をある拡大倍率で拡大し、さらにその逆数の縮小倍率で縮小したときの、拡縮後の画素値を形成する、拡縮前の各画素の画素値の構成割合を示す。言い換えると、下表1〜4は、下式中の拡縮前の画素値P0,jと、拡縮後の数17のDsti,jとの一致度を示している。なお、下式中のDst0,jは、拡縮後の画像のj行の画素値を意味する(j=1,2,・・・,H)。また、下式中、P0,jは、オリジナルインターレース画像のj行の画素値であり、vjは、その係数である。
表1は、拡大倍率125%で通常のバイリニア法で拡大した後、第2実施形態に係るバイリニア法により元のサイズに縮小した結果を示しており、表2は、同倍率で通常のバイリニア法で拡大した後、通常のバイリニア法により元のサイズに縮小した結果を示している。一方、表3は、拡大倍率175%で通常のバイリニア法で拡大した後、第2実施形態に係るバイリニア法により元のサイズに縮小した結果を示しており、表4は、同倍率で通常のバイリニア法で拡大した後、通常のバイリニア法により元のサイズに縮小した結果を示している。
新たな1つの画素値を生成するために、バイリニア法で使用する元の画素数は、横画素数を1とした場合、通常2画素である。そして、再度バイリニア法により、元のサイズまでサイズ調整するために使用される画素数も、2画素である。よって、拡縮後の2画素は、元の2画素又は3画素から生成されることになり、その構成割合が表1〜表4に示されている。拡縮後に元の画像を完全に復元するには、同じ画素の画素値が1:1に対応するようにしなければならないが、表2,4によれば、通常のバイリニア法で縮小すると、概ね元の2つの画素値が平均されて、拡縮後の画素値が生成されている。一方で、表1,3によれば、第2実施形態に係るバイリニア法で縮小すると、概ね拡縮の前後で同じ画素の画素値が1:1で対応しており、さらに倍率が高い程、この傾向が顕著である。よって、このことからも、第2実施形態に係るバイリニア法によれば、オリジナルインターレース画像をより正しく復元できることが分かる。
続くステップS25では、復元部42bは、複数の縮小倍率RR’及び2種類のOffset値の各組み合わせに対し、ステップS24の復元画像G1,G2,・・・,GNからそれぞれ2枚のフィールド画像を作成する。同ステップは、ステップS5と同様に実行される。また、表示制御部41により、複数の縮小倍率RR’及び2種類のOffset値の各組み合わせに対する復元画像G1,G2,・・・,GNがディスプレイ10上に表示される。ユーザは、これらの中から、目視にて最も良いものを選択することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
(1)実施例1及び2
比較例1として、図17Aに示す拡大インターレース画像(映像)に対し、通常のインターレース解除を行った結果を図17Bに示す。
また、同じく図17Aに示す拡大インターレース画像に対し、図5のフローチャートに示される特殊インターレース解除を行った。図17Cは、ステップS3による縮小処理の結果を示しており、図17Dは、ステップS4による滲み補正処理の結果を示しており、図17Eは、ステップS5によるインターレース解除の結果(実施例1)を示している。さらに、図17Fは、図17Cの画像に対し、通常のインターレース解除を行った結果(実施例2)を示している。
実施例1(図17E)及び実施例2(図17F)と比較例1(図17B)と比較すれば明らかなとおり、比較例1に対し実施例1,2ではいずれも正しく元の画像を復元できていることが分かる。また、実施例1と実施例2とを比較すれば明らかな通り、ステップS4の滲み補正処理により、より正しく元の画像を復元できることが分かる。
(2)実施例3
図17Aの拡大インターレース画像(映像)に対し、ステップS21〜S24と同様の方法により複数の縮小倍率を推定し、複数の復元画像を復元した。そして、複数の復元画像の中から、目視により最も良いと思われる復元画像を選択し、インターレース解除を行ったところ、図21に示す結果が得られた。図21の2枚のフィールド画像には、互いの絵柄の影響が残っているものの、通常のインターレース解除の結果を示す図17Bの比較例1に比べてその影響が少なく、第2実施形態に係る特殊インターレース解除により、より正しく元の画像を復元できることが分かる。
(3)実施例4〜6
第2実施形態に係る特殊インターレース解除の効果を確認するため、図22に示す6種類の画像(映像)を用意した。これらの画像は拡大がされていない通常のインターレース画像である。図22中、最小サイズの画像がサンプル5で、320×240画素であり、最大サイズの画像がサンプル6で、640×480画素である。他の画像も相対的なサイズが保持されている。また、サンプル3は、小さく映った人々が動いている映像であり、サンプル6は、上下方向に大きく手振れしている映像である。
以上の6種類の画像を、1.000倍から2.000倍まで0.001刻みの拡大倍率で通常のバイリニア法で拡大した後、ステップS21〜S23と同様の方法により候補となる複数の縮小倍率を推定した。なお、サンプル1〜6については、拡大前の元画像のサイズが分かっているため、候補となる複数の縮小倍率の中に正解が含まれているか否かを調べた。その結果を正答率として、表5に示す。また、縮小倍率の推定時において、自己加重平均画像の生成には、各サンプルに対し、50枚のフレームを使用した。
正答率について考察すると、候補内に縮小倍率の正答が含まれる割合は、98.5%〜99.5%であり、候補の中にほぼ正解が含まれると言える。また、候補の中間の値が正答となる割合について調べたところ、79.8%〜97.55%となり、こちらも高い値が得られた。従って、ステップS22に関し、Horgが真値からずれることがある問題について述べたが、中間の値を正答とすることも可能であることが分かった。なお、数15の第1式のhが偶数の場合、候補は2つになるが、この場合、2つの候補のうち小数部を切り捨てる前の値に近い方を選択し、ここでいう中間の値とした。
縮小倍率の候補の中に正解が含まれるか否かに関わらず、各サンプルに由来する拡大インターレース画像(映像)に対し、ステップS21〜S24と同様の方法で複数の復元画像を作成した(実施例4)。同時に、各サンプルに由来する拡大インターレース画像(映像)に対し、通常のバイリニア法で複数の復元画像を作成した(比較例4)。そして、これらの復元画像の中から無作為に1フレームを選択し、拡縮前後の絵柄の一致度合いをPSNRによって評価した結果を表5に示す。これによると、1.833〜5.508の改善効果(復元効果)が認められた。サンプル3のように動いている物体が小さい場合には、実施例4及び比較例4間の差が小さくなっている。一方、非常に動きの激しいサンプル6のような画像では、改善効果が特に大きいことが確認された。なお、インターレース解除後の画像についても同様の比較を行ったが、同様の結果であった。
図23〜図28に、それぞれサンプル1〜6の画像を拡大倍率1.3倍及び1.6倍で通常のバイリニア法で拡大し、第2実施形態に係るバイリニア法及び通常のバイリニア法で元のサイズに復元した場合の復元画像と、それぞれの場合のPSNRとを示す(実施例5、比較例5)。また、例として、サンプル3,6の場合における拡大倍率とPSNRとの関係を図29及び図30に示す。図29及び図30に示すように、図20の場合と同様、サンプル3では、第2実施形態に係るアルゴリズムの効果が低倍率において薄れるものの、高倍率では効果の上昇が確認された。また、サンプル6では、第2実施形態に係るアルゴリズムの効果が常に確認された。また、図23〜図28を見ると、目視においては、常に第2実施形態に係るアルゴリズムが通常のバイリニア法よりも効果が高いことが分かる。
図31に、サンプル3に係る図25の画像をインターレース解除した画像を示す(実施例6、比較例6)。同図に示すように、実施例6では、比較例6よりも、多少コントラストが強まっているものの、低倍率でも特に問題はないことが分かり、第2実施形態に係るアルゴリズムの優位性が示された。
1 画像処理装置
2 画像処理プログラム
42a 検出部(パターン検出部)
42b 復元部
42c 補正部(滲み補正部)

Claims (16)

  1. オリジナルインターレース画像が拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置であって、
    前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出し、前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への縮小倍率を算出するパターン検出部と、
    前記縮小倍率に基づいて、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成する復元部と
    を備える、画像処理装置。
  2. 前記パターン検出部は、
    前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への仮の縮小倍率を算出し、
    前記仮の縮小倍率及び前記拡大インターレース画像の縦画素数に基づいて、前記オリジナルインターレース画像の縦画素数の候補となる候補画素数を複数設定し、
    前記複数の候補画素数にそれぞれ対応する複数の前記縮小倍率を算出し、
    前記復元部は、前記複数の縮小倍率の各々に対し、前記復元画像及び前記フィールド画像の少なくとも一方を作成する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の候補画素数は、全て偶数である、
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記復元部は、線形補間のアルゴリズムを用いて前記拡大インターレース画像を前記縮小倍率で縮小することにより、前記復元画像を作成する、
    請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置であって、
    前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出し、前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像に含まれる前記追加行の位置を特定するパラメータを算出するパターン検出部と、
    前記追加行の位置を特定するパラメータに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記追加行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成する復元部と、
    を備える、画像処理装置。
  6. 前記追加行の位置を特定するパラメータには、前記拡大倍率が含まれる、
    請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記パターン検出部は、
    1行おきの縞模様のパターンを有する画像を前記拡大倍率と同じ倍率で拡大した画像である拡大パターン画像と、前記拡大インターレース画像とを、両画像の前記縞模様のパターンが最も一致するように位置合わせし、
    前記位置合わせの結果に基づいて、前記追加行の位置を特定するパラメータを算出する、
    請求項5又は6に記載の画像処理装置。
  8. 前記復元画像の滲みを除去する滲み補正部
    をさらに備える、
    請求項5から7のいずれかに記載の画像処理装置。
  9. 前記滲み補正部は、滲みパターン画像に含まれる画素値から補正係数を算出し、前記補正係数に基づいて前記復元画像の画素値を補正し、
    前記滲みパターン画像は、1行おきの縞模様のパターンを有する画像を、前記拡大倍率と同じ倍率で拡大した後、前記拡大倍率の逆数の縮小倍率で縮小した画像である、
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記縞模様のパターンには、前記縞模様の周期が含まれる、
    請求項1から9のいずれかに記載の画像処理装置。
  11. 前記拡大インターレース画像は、複数枚のフレームを含む動画であり、
    前記パターン検出部は、
    前記複数枚のフレームから前記コーミングノイズを強調したノイズ強調画像を作成し、
    前記ノイズ強調画像の各行間の差分を表す差分画像を作成し、
    前記差分画像の各行に含まれる画素値の特徴を表す縦方向プロファイルを作成し、
    前記縦方向プロファイルのパワースペクトルのピークの位置から、前記縞模様の周期を算出する、
    請求項10に記載の画像処理装置。
  12. オリジナルインターレース画像が拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理プログラムであって、
    前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップと、
    前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への縮小倍率を算出するステップと、
    前記縮小倍率に基づいて、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップと
    をコンピュータに実行させる、画像処理プログラム。
  13. オリジナルインターレース画像が拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理方法であって、
    前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップと、
    前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記オリジナルインターレース画像への縮小倍率を算出するステップと、
    前記縮小倍率に基づいて、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップと
    を含む、画像処理方法。
  14. オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理プログラムであって、
    前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップと、
    前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像に含まれる前記追加行の位置を特定するパラメータを算出するステップと、
    前記追加行の位置を特定するパラメータに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記追加行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップと
    をコンピュータに実行させる、画像処理プログラム。
  15. オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理方法であって、
    前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれるコーミングノイズによる縞模様のパターンを検出するステップと、
    前記縞模様のパターンに基づいて、前記拡大インターレース画像に含まれる前記追加行の位置を特定するパラメータを算出するステップと、
    前記追加行の位置を特定するパラメータに基づいて、前記拡大インターレース画像から前記追加行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成するフィールド画像の少なくとも一方を作成するステップと
    を含む、画像処理方法。
  16. オリジナルインターレース画像に所定の間隔で追加行が追加されたことにより、前記オリジナルインターレース画像がある拡大倍率で拡大された拡大インターレース画像から、前記オリジナルインターレース画像を復元する画像処理装置であって、
    前記拡大インターレース画像を画像処理することにより、前記拡大インターレース画像に含まれる画素値が同じ又は略同じ重複行を検出する検出部と、
    前記拡大インターレース画像から前記重複行を除去することにより、前記オリジナルインターレース画像を復元した復元画像及び前記復元画像を構成する2枚のフィールド画像の少なくとも一方を作成する復元部と
    を備える、画像処理装置。
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