JP2018116816A - 電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば、場所による温度のばらつきがより小さくなりやすい新規な構成の電池モジュールを得る。【解決手段】実施形態の電池モジュールは、例えば、電池セルと、筐体と、を備える。電池セルは、電極部が設けられ第一の方向に沿う短辺と第二の方向に沿う長辺とを有した長方形状の第一の面と、第一の面と交差し第一の方向を向いた第二の面と、を有する。筐体は、電池セルの第一の面とは反対側で第一の面に沿って延びた第一の壁部を有し、第二の面に沿って延びた流体の冷却通路が設けられる。第一の壁部の電池セルとは反対側で第一の壁部に沿って延び第二の方向に流体を導入する導入通路が設けられ、第一の壁部には、導入通路と冷却通路とを連通する第一の貫通孔が設けられ、第一の壁部の下流側領域における第一の貫通孔の第一の開口率が、第一の壁部の上流側領域における第一の貫通孔の第二の開口率よりも大きい。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、電池モジュールに関する。
従来、電池セルと、複数の貫通孔が設けられた壁部を有した筐体と、を備えた電池モジュールが、知られている。
この種の電池モジュールでは、例えば、場所による温度のばらつきがより小さくなりやすい新規な構成が得られれば、好ましい。
実施形態の電池モジュールは、例えば、電池セルと、筐体と、を備える。電池セルは、電極部が設けられ第一の方向に沿う短辺と第二の方向に沿う長辺とを有した長方形状の第一の面と、第一の面と交差し第一の方向を向いた第二の面と、を有する。筐体は、電池セルの第一の面とは反対側で第一の面に沿って延びた第一の壁部を有し、第二の面に沿って延びた流体の冷却通路が設けられる。第一の壁部の電池セルとは反対側で第一の壁部に沿って延び第二の方向に流体を導入する導入通路が設けられ、第一の壁部には、導入通路と冷却通路とを連通する第一の貫通孔が設けられ、第一の壁部の第二の方向における中央位置よりも導入通路の下流側となる第一の壁部の下流側領域における第一の貫通孔の第一の開口率が、中央位置よりも導入通路の上流側となる第一の壁部の上流側領域における第一の貫通孔の第二の開口率よりも大きい。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。
また、以下に開示される複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれる。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、以下の各図では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、電池セル2の厚さ方向に沿い、Y方向は、電池セル2の幅方向に沿い、Z方向は、電池セル2の高さ方向に沿う。X方向は、第一の方向の一例であり、Y方向は、第二の方向の一例である。
<第1実施形態>
図1〜3に示されるように、電池モジュール1は、例えば、複数の電池セル2と、筐体3と、複数のガイド4〜6と、を備えている。電池モジュール1は、電池ユニットや、組電池等とも称され、電池セル2は、単電池や、電池等とも称されうる。また、ガイド4〜6は、通路部材や、覆部材、ダクト、フレーム等とも称されうる。なお、ガイド4〜6は、筐体3とは別体で構成されてもよいし、筐体3と一体、すなわち筐体3の一部として構成されてもよい。
図1〜3に示されるように、電池モジュール1は、例えば、複数の電池セル2と、筐体3と、複数のガイド4〜6と、を備えている。電池モジュール1は、電池ユニットや、組電池等とも称され、電池セル2は、単電池や、電池等とも称されうる。また、ガイド4〜6は、通路部材や、覆部材、ダクト、フレーム等とも称されうる。なお、ガイド4〜6は、筐体3とは別体で構成されてもよいし、筐体3と一体、すなわち筐体3の一部として構成されてもよい。
電池モジュール1は、種々の装置や、機械、設備等に設置され、それら種々の装置や、機械、設備の電源として使用される。例えば、電池モジュール1は、自動車の電源等、移動型の電源としても使用される他、例えば、POS(Point Of Sales)システム用の電源等、定置型の電源としても使用されうる。なお、電池モジュール1に含まれる電池セル2の数や配置等は、本実施形態で開示されるものには限定されない。
電池セル2は、例えば、リチウムイオン二次電池等で構成されうる。なお、電池セル2は、ニッケル水素電池や、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池等、他の二次電池であってもよい。リチウムイオン二次電池は、非水電解質二次電池の一種であり、電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う。正極材料としては、例えば、リチウムマンガン複合酸化物や、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムマンガンコバルト複合酸化物、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物等が用いられ、負極材料としては、例えば、チタン酸リチウム(LTO)等の酸化物系材料や、ニオブ複合酸化物等の酸化物材料等が用いられる。また、電解質(例えば、電解液)としては、フッ素系錯塩(例えばLiBF4、LiPF6)等のリチウム塩が配合された、例えば、炭酸エチレンや、炭酸プロピレン、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジメチル等の有機溶媒等が単独であるいは複数混合されて用いられる。
図4に示されるように、電池セル2は、筐体20と、電極部としての正極端子23および負極端子24と、を有する。筐体20は、例えば、アルミニウム等の金属材料によって構成されている。電池セル2は、所謂角型缶タイプのものであり、缶セル等とも称されうる。
筐体20は、例えば、ケース21と、蓋22と、を有する。ケース21は、一端側(上端側)が開放された直方体状の箱型に構成されている。蓋22は、長方形状の板状に構成され、ケース21の開放された部分を塞いでいる。ケース21と蓋22とは、例えば、溶接等によって互いに結合され、結合された部分から液体や気体等が漏れるのが抑制されている。ケース21は、第一筐体部材や、下ケース等とも称され、蓋22は、第二筐体部材や、上ケース、カバー等とも称されうる。
また、筐体20の内部には、例えば、電極体や、電解液等が収容されている。電極体は、例えば、正極シートと、負極シートと、絶縁層(セパレータ)と、を有する。電極体は、正極シート、負極シート、および絶縁層が巻回されて、扁平形状に構成されうる。電極体は、電極群であって発電要素として機能する。
正極端子23は、筐体20内で電極体の正極シートと電気的に接続され、負極端子24は、筐体20内で電極体の負極シートと電気的に接続されている。なお、蓋22の正極端子23と負極端子24との間には、弁部が設けられうる。弁部は、筐体20内の圧力が閾値よりも高くなった場合に開放され、当該筐体20内の圧力を低下させる。
また、筐体20は、互いに別の方向を向いた複数の面20a〜20f(外面)を有する。面20aは、筐体20のうち蓋22に設けられ、Z方向を向いている。面20aには、正極端子23および負極端子24が露出している。面20aは、端子面や上面等と称されうる。面20aは、第一の面の一例である。
面20bは、筐体20のうちケース21に設けられ、Z方向の反対方向を向いている。面20bは、面20aとは反対側の面であり、底面や下面等と称されうる。面20a,20bは、Z方向の視線では、Y方向に長い長方形状に構成されている。
面20c〜20fは、筐体20のうちケース21に設けられている。面20c,20eは、X方向およびその反対方向を向き、面20d,20fは、Y方向およびその反対方向を向いている。面20c〜20fは、面20a,20bと交差した面であり、側面等と称されうる。また、面20c,20eは、長側面等とも称され、面20d,20fは、短側面等とも称されうる。面20c,20eは、第二の面の一例である。
図1〜3に示されるように、筐体3は、例えば、Y方向に横長の直方体状の箱型に構成されている。筐体3は、複数の壁部3a〜3fを有する。図2に示されるように、壁部3aおよび壁部3bは、いずれも、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びており、Z方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。壁部3aは、底壁部や下壁部等と称され、壁部3bは、天壁部や上壁部等と称されうる。壁部3aは、第一の壁部の一例である。
図1に示されるように、壁部3cおよび壁部3eは、いずれも、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。また、壁部3dおよび壁部3fは、いずれも、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って延びており、Y方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。壁部3c〜3fは、周壁部や、側壁部等と称されうる。壁部3d,3fは、第三の壁部の一例である。
また、図2,3に示されるように、筐体3は、壁部3a,3bに沿った壁部3gを有する。壁部3gは、壁部3aと壁部3bとの間に位置され、壁部3cと壁部3fとの間、および壁部3dと壁部3fとの間に架け渡されている。壁部3gには、電池セル2の正極端子23および負極端子24が貫通する開口部が設けられうる。壁部3gは、隔壁部や、分離壁、仕切壁等とも称されうる。壁部3gは、第二の壁部の一例である。
図2に示されるように、壁部3gと壁部3bとの間の空間部には、発熱部品7が収容されている。発熱部品7は、例えば、電池セル2の電圧や温度を監視するための監視基板や、電池制御のための制御基板等である。なお、発熱部品7は、この例には限定されず、例えば、複数の電池セル2を電気的に接続するための導電部材(バスバー)等を含む。
また、筐体3は、複数の部品(分割体)が組み合わせられて構成されている。具体的には、筐体3は、例えば、ケース31と、カバー32と、を有する。ケース31は、少なくとも、壁部3aと、壁部3c〜3fの一部(下側部分)と、を有する。カバー32は、少なくとも、壁部3gと、壁部3c〜3fの一部(上側部分)と、壁部3bと、を有する。また、カバー32は、例えば、壁部3bを含むトップカバーと、壁部3gと壁部3c〜3fの一部(上側部分)とを含むミドルカバーと、に分割可能である。
カバー32は、ケース31における電池セル2の収容部分を塞ぎ、ケース31と一体化される。ケース31とカバー32とは、例えば、結合具や、溶接、接着剤等によって互いに結合されうる。ケース31は、第一筐体部材や、下ケース等とも称され、カバー32は、第二筐体部材や、上ケース、蓋等とも称されうる。筐体3は、例えば、合成樹脂材料等の絶縁材料によって構成されうる。
図1〜3に示されるように、複数の電池セル2は、それぞれの面20aが同じ方向(Z方向)を向いた姿勢で、X方向に並べられている。また、本実施形態では、複数(例えば、四つ)の電池セル2がX方向に並んだ列L1と、列L1のY方向、すなわち図1の左側で複数(例えば、四つ)の電池セル2がX方向に並んだ列L2と、列L2のY方向で複数(例えば、四つ)の電池セル2がX方向に並んだ列L3と、が設けられている。列L1は、第一の列の一例であり、列L2は、第二の列の一例であり、列L3は、第三の列の一例である。
複数の電池セル2は、互いにX方向に隙間S1をあけた状態で、筐体3に支持されている。隙間S1は、電池セル2の面20c,20e(長側面)に沿って、すなわちY方向およびZ方向に沿って、広がっている。また、各列L1〜L3の、X方向の端部、すなわち図1で最も上側の電池セル2と壁部3eとの間、およびX方向の反対方向の端部、すなわち図1で最も下側の電池セル2と壁部3cとの間には、隙間S2が設けられている。隙間S2は、電池セル2の面20c,20eおよび壁部3c,3eに沿って、すなわちY方向およびZ方向に沿って、広がっている。隙間S1,S2は、冷却通路の一例である。
本実施形態では、例えば、壁部3aや壁部3g等の隙間S1,S2と対向する部分には、Z方向の中心側に向かって僅かに突出するリブ等が設けられうる。筐体3は、このリブによって隙間S1,S2を保持した状態で、複数の電池セル2を支持することができる。図1に示されるように、隙間S1のX方向に沿った幅と、隙間S2のX方向に沿った幅とは、略同じである。なお、隙間S1,S2は、この例には限定されず、例えば、二つの電池セル2に臨む隙間S1を隙間S2よりも大きくしてもよい。
また、壁部3aには、複数の貫通孔3sが設けられている。貫通孔3sは、隙間S1,S2に臨んでおり、貫通孔3sと隙間S1,S2とは、Z方向に並んでいる。複数の貫通孔3sは、X方向およびY方向に互いに間隔をあけて設けられている。なお、図3に示されるように、壁部3aの電池セル2の面20bと対向する部分には、貫通孔3sは設けられていない。すなわち、電池セル2の面20bは、壁部3aによって覆われている。貫通孔3sは、第一の貫通孔の一例である。
また、図1に示されるように、壁部3d,3fには、複数の貫通孔3tが設けられている。貫通孔3tは、隙間S1,S2に臨んでおり、貫通孔3tと隙間S1,S2とは、Y方向に並んでいる。複数の貫通孔3tは、X方向に互いに間隔をあけて設けられている。貫通孔3tは、例えば、Z方向に沿って細長く延びるスリット状に構成されうる。なお、壁部3d,3fの電池セル2の面20d,20f(短側面)と対向する部分には、貫通孔3tは設けられていない。すなわち、電池セル2の面20d,20fは、壁部3d,3fによって覆われている。貫通孔3tは、第二の貫通孔の一例である。
よって、隙間S1,S2には、図2に示されるように、貫通孔3sが設けられたZ方向の反対方向の壁部3aと、開口部が設けられない閉じられたZ方向の壁部3gとが臨んでおり、隙間S1,S2のY方向およびその反対方向は開放されている。したがって、空気流は、ガイド4内から貫通孔3sを介して隙間S1,S2内に流れ、隙間S1,S2内でZ方向からY方向およびその反対方向に向けて曲がり、隙間S1,S2内から貫通孔3tを介してガイド5,6内に流れる。
図2に示されるように、ガイド4は、壁部3aの電池セル2とは反対側、すなわちZ方向の反対方向から壁部3aを覆っている。ガイド4は、例えば、複数の壁部4a〜4dを有する。壁部4aは、壁部3a(XY平面)に沿って延びており、壁部3aのZ方向の反対方向に間隔をあけて設けられている。また、壁部4bは、壁部3f(XZ平面)に沿って延びており、壁部4aのY方向の反対方向の端部と壁部3fとの間に渡っている。壁部4bは、壁部3fの一部を構成しうる。
図3に示されるように、壁部4cおよび壁部4dは、いずれも、壁部3c,3e(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。壁部4cは、壁部4aのX方向の反対方向の端部と壁部3cとの間に渡り、壁部4dは、壁部4aのX方向の端部と壁部3eとの間に渡っている。壁部4c,4dは、壁部3c,3eの一部を構成しうる。
よって、ガイド4には、図2,3に示されるように、壁部4a〜4dおよび壁部3aによって囲まれ、Y方向に向けて開放された導入通路P1が設けられている。換言すると、壁部3aは、壁部4b〜4dによって、壁部4aとの間に導入通路P1が設けられた状態で支持されている。また、導入通路P1は、貫通孔3sに臨んでおり、導入通路P1と貫通孔3sとは、Z方向に並んでいる。よって、ガイド4内に導入された空気(冷却風)は、導入通路P1を経由して、貫通孔3sから隙間S1,S2内に流れ出ることができる。
図2に示されるように、ガイド5は、壁部3dの電池セル2とは反対側、すなわちY方向から壁部3dを覆っている。ガイド5は、例えば、複数の壁部5a〜5eを有する。壁部5aは、壁部3d(XZ平面)に沿って延びており、壁部3dのY方向に間隔をあけて設けられている。
壁部5bおよび壁部5cは、いずれも、壁部3a,3b(XY平面)に沿って延びており、Z方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。壁部5bは、壁部5aのZ方向の反対方向の端部と壁部3aとの間に渡っている。壁部5bは、例えば、ガイド4の壁部4c,4d上に支持されうる。
また、壁部5cは、壁部3bのZ方向に間隔をあけて設けられており、壁部5aのZ方向の端部と接続されている。壁部5cのY方向に沿った幅は、壁部5bおよび壁部3bのY方向に沿った幅の合計と、略同じである。
図1〜3に示されるように、壁部5dおよび壁部5eは、いずれも、壁部3c,3e(YZ)平面に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。壁部5d,5eは、X方向(図2)の視線では、略L字の帯板状に構成されている。そして、壁部5d,5eは、それぞれ、壁部5aと壁部3dとの間、および壁部5cと壁部3bとの間に渡っている。壁部5d,5eは、壁部3c,3eの一部を構成し、壁部5bは、壁部3aの一部を構成しうる。
よって、ガイド5には、図2に示されるように、壁部5a〜5eおよび壁部3d,3bによって囲まれ、Y方向の反対方向に向けて開放された略L字状の排出通路P2が設けられている。すなわち、排出通路P2には、壁部3dに沿って延びる第一の通路P21と、第一の通路P21と繋がるとともに壁部3bに沿って延びる第二の通路P22と、が含まれている。第二の通路P22は、区間の一例である。
第一の通路P21は、貫通孔3tに臨んでおり、第一の通路P21と貫通孔3tとは、Y方向に並んでいる。よって、貫通孔3tを介して隙間S1,S2からガイド5内に導入された空気は、第一の通路P21および第二の通路P22を経由して、ガイド5外に流れ出ることができる。このように、本実施形態では、排出通路P2に第二の通路P22が設けられているため、第二の通路P22を流れる空気と壁部3bとの熱交換によって、壁部3bひいてはカバー32内に収容される発熱部品7を冷却することができる。
ガイド6は、壁部3fの電池セル2とは反対側、すなわちY方向の反対方向から壁部3fを覆っている。ガイド6は、例えば、複数の壁部6a〜6dを有する。壁部6aは、壁部3f(XZ平面)に沿って延びており、壁部3fのY方向の反対方向に間隔をあけて設けられている。また、壁部6bは、壁部3a(XY平面)に沿って延びており、壁部6aのZ方向の反対方向の端部と壁部3aとの間に渡っている。壁部6bは、例えば、ガイド4の壁部4bから張り出したフランジ等によって支持されうる。
図1に示されるように、壁部6cおよび壁部6dは、いずれも、壁部3c,3e(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。壁部6cは、壁部6aのX方向の反対方向の端部と壁部3cとの間に渡り、壁部6dは、壁部6aのX方向の端部と壁部3eとの間に渡っている。壁部6c,6dは、壁部3c,3eの一部を構成し、壁部6bは、壁部3aの一部を構成しうる。
よって、ガイド6には、図2に示されるように、壁部6a〜6dおよび壁部3fによって囲まれ、Z方向に向けて開放された排出通路P2が設けられている。排出通路P2は、貫通孔3tに臨んでおり、排出通路P2と貫通孔3tとは、Y方向に並んでいる。よって、貫通孔3tを介して隙間S1,S2からガイド6内に導入された空気は、排出通路P2を経由して、ガイド6外に流れ出ることができる。ガイド5,6の排出通路P2の出口は、共用されている。
ガイド4〜6と筐体3とは、例えば、結合具や、溶接、接着剤等によって互いに結合されうる。ガイド4は、第一のガイドの一例であり、ガイド5は、第二のガイドの一例であり、ガイド6は、第三のガイドの一例である。ガイド4〜6は、例えば、金属材料や、合成樹脂材料等によって構成されうる。
ここで、図1に示されるように、本実施形態では、貫通孔3sのY方向に沿った幅は、各列L1〜L3の電池セル2とX方向に対向した範囲において、Y方向の中央の列L2、Y方向の反対方向の列L1、Y方向の列L3、の順に大きくなっている。このような構成により、本実施形態では、壁部3aのY方向の中央位置C(中央線)よりも導入通路P1の下流側となる壁部3aの下流側領域T1における貫通孔3sの第一の開口率が、中央位置Cよりも導入通路P1の上流側となる壁部3aの上流側領域T2における貫通孔3sの第二の開口率よりも大きくなる。ここで、開口率とは、壁部3aの面積に対する貫通孔3s(開口部)の面積の比率である。すなわち、第一の開口率は、下流側領域T1の長さに対する当該下流側領域T1に設けられた全ての貫通孔3sのY方向に沿った幅の合計値の比率に略等しく、第二の開口率は、上流側領域T2の長さに対する当該上流側領域T2に設けられた全ての貫通孔3sのY方向に沿った幅の合計値の比率に略等しい。なお、下流側領域T1は、壁部3aの中央位置CとY方向の反対方向の端部(壁部3f)との間の領域であり、上流側領域T2は、壁部3aの中央位置CとY方向の端部(壁部3d)との間の領域である。
上述した構成により、図1,2に示されるように、隙間S1,S2のうち壁部3aの下流側領域T1に臨んだ領域での空気流量が、隙間S1,S2のうち壁部3aの上流側領域T2に臨んだ領域での空気流量よりも多くなる。したがって、本実施形態によれば、例えば、導入通路P1を流れる空気(冷却風)が上流側領域T2の電池セル2に触れて暖められること等によって生じる下流側領域T1の電池セル2の冷却性の低下が、抑制されうる。よって、例えば、上流側領域T2よりも電池セル2の温度が高くなりやすい下流側領域T1において、空気流による電池セル2の冷却性、すなわち電池セル2からの放熱性が、高まりやすい。また、本実施形態では、貫通孔3sの開口率がY方向の中央の列L2に対応した部分において最も大きいため、複数の列L1〜L3のうち最も温度が高くなりやすい中央の列L2の空気流による電池セル2の冷却性も高めることができる。
なお、本実施形態では、複数の電池セル2が、4行3列で配置された場合が例示されたが、これには限られず、例えば、1〜3行でも5行以上でもよいし、1〜2列でも4列以上でもよい。
以上のように、本実施形態では、例えば、壁部3a(第一の壁部)のY方向(第二の方向)における中央位置Cよりも導入通路P1の下流側となる壁部3aの下流側領域T1における貫通孔3s(第一の貫通孔)の第一の開口率が、中央位置Cよりも導入通路P1の上流側となる壁部3aの上流側領域T2における貫通孔3sの第二の開口率よりも大きい。よって、本実施形態によれば、例えば、隙間S1,S2のうち壁部3aの下流側領域T1に臨んだ領域での空気流量が、隙間S1,S2のうち壁部3aの上流側領域T2に臨んだ領域での空気流量よりも多くなる。よって、例えば、上流側領域T2よりも電池セル2の温度が高くなりやすい下流側領域T1において、空気流による電池セル2の冷却性が高まりやすい。よって、例えば、場所による電池セル2の温度のばらつきが抑制されやすく、ひいては電池モジュール1の寿命が長くなりやすい。
また、本実施形態では、例えば、X方向(第一の方向)に隙間S1をあけて並んだ複数の電池セル2を含む列L1(第一の列)と、列L1のY方向(第二の方向)に位置され、X方向に隙間S1をあけて並んだ複数の電池セル2を含む列L2(第二の列)と、列L2のY方向に位置され、X方向に隙間S1をあけて並んだ複数の電池セル2を含む列L3(第三の列)と、を備える。よって、本実施形態によれば、例えば、電池セル2の列L1〜L3がY方向に3列設けられた構成において、下流側領域T1に配置される電池セル2の冷却性を高めることができる。
また、本実施形態では、例えば、筐体3は、電池セル2の壁部3aとは反対側で面20a(第一の面)に沿って延び、隙間S1,S2の壁部3aとは反対側を閉じた壁部3g(第二の壁部)、を有する。よって、本実施形態によれば、例えば、壁部3gによって、貫通孔3sから隙間S1,S2内に入った空気は、壁部3gに沿って流れる。これにより、例えば、電池セル2の正極端子23および負極端子24(電極部)に近い側の冷却性を高めることができる。
また、本実施形態では、例えば、筐体3は、電池セル2のY方向またはその反対方向に位置され、隙間S1,S2に臨む貫通孔3tが設けられた壁部3d,3f(第三の壁部)、を有し、壁部3d,3fの電池セル2とは反対側には、壁部3d,3fに沿って延び貫通孔3tを介して隙間S1,S2と連通する排出通路P2が設けられている。よって、本実施形態によれば、例えば、隙間S1,S2内で熱交換を行った空気を、貫通孔3tから排出通路P2を経由して、排出することができる。
また、本実施形態では、例えば、筐体3は、壁部3gを電池セル2とは反対側から覆うとともに発熱部品7を収容したカバー32を有し、排出通路P2は、カバー32に沿って延びた第二の通路P22(区間)を含む。よって、本実施形態によれば、第二の通路P22によって、貫通孔3tから排出された空気をカバー32に沿ってガイドすることができるため、カバー32ひいてはカバー32内に収容される発熱部品7の冷却性が高まりやすい。
<第2実施形態>
図5に示される実施形態の電池モジュール1Aは、上記第1実施形態の電池モジュール1と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果(効果)が得られる。
図5に示される実施形態の電池モジュール1Aは、上記第1実施形態の電池モジュール1と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果(効果)が得られる。
ただし、本実施形態では、例えば、図5に示されるように、カバー32に複数の開口部3m,3nが設けられている点が、上記第1実施形態と相違している。開口部3m,3nは、例えば、カバー32の壁部3d,3fのそれぞれをY方向に貫通した貫通孔である。開口部3m,3nは、排出通路P2のそれぞれとカバー32の内部空間とを連通している。開口部3mは、導入口の一例であり、開口部3nは、排出口の一例である。本実施形態によれば、開口部3mからカバー32内に導入され、開口部3nからカバー32外に排出される空気流を生成することができる。よって、本実施形態によれば、例えば、開口部3m,3nによって、カバー32内に収容される発熱部品7の冷却性がより一層高まりやすい。
<第3実施形態>
図6に示される実施形態の電池モジュール1Bは、上記第1実施形態の電池モジュール1と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果(効果)が得られる。
図6に示される実施形態の電池モジュール1Bは、上記第1実施形態の電池モジュール1と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果(効果)が得られる。
ただし、本実施形態では、例えば、図6に示されるように、電池モジュール1Bの外部接続端子8が排出通路P2を横断するように設けられている点が、上記第1実施形態と相違している。外部接続端子8は、例えば、X方向に互いに間隔をあけて設けられる正極端子および負極端子を含む。外部接続端子8は、複数の電池セル2の正極端子23および負極端子24と導電部材(バスバー)を介して電気的に接続されている。よって、本実施形態によれば、例えば、外部接続端子8の少なくとも一部が排出通路P2に臨むため、外部接続端子8の冷却性が高まりやすい。なお、外部接続端子8の配置は、この例には限定されず、例えば、図7に示される第1変形例の電池モジュール1Cように、ガイド5の排出通路P2を横断するように設けられてもよいし、ガイド5,6の排出通路P2のそれぞれを横断するように設けられてもよい。
<第4実施形態>
図8に示される実施形態の電池モジュール1Dは、上記第1実施形態の電池モジュール1と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果(効果)が得られる。
図8に示される実施形態の電池モジュール1Dは、上記第1実施形態の電池モジュール1と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果(効果)が得られる。
ただし、本実施形態では、例えば、図8に示されるように、筐体3のY方向の反対方向の端部にガイド6が設けられていない点が、上記第1実施形態と相違している。また、本実施形態では、複数の電池モジュール1Dが互いに積層されて電池装置10が構成されている。電池装置10は、蓄電池装置や、組電池装置、電池ラック等とも称されうる。
電池装置10は、例えば、複数の電池モジュール1Dと、ガイド11と、ファン12と、を備えている。なお、本実施形態では、複数の電池モジュール1DがZ方向(鉛直方向)に並べられた場合が例示されるが、これには限定されず、例えば、X方向(水平方向)に並べられてもよい。また、電池モジュール1Dの数は、3つには限定されず、2つあるいは4つ以上でもよい。
ガイド11は、複数の電池モジュール1DのY方向に位置されている。ガイド11は、例えば、複数の壁部11a,11bを有する。壁部11aは、Z方向の視線では、電池モジュール1D側に向けて開放された略U字状に構成されている。壁部11bは、壁部4a(XY平面)に沿って延びており、壁部11aのZ方向の反対方向の端部を閉じている。よって、ガイド11には、壁部11a,11bおよび電池モジュール1Dによって囲まれ、Z方向に向けて開放された分配通路P3が設けられている。分配通路P3は、導入通路P1のそれぞれに臨んでおり、分配通路P3と導入通路P1とは、Y方向に並んでいる。よって、ガイド11内に導入された空気(冷却風)は、分配通路P3を経由して、導入通路P1に流れ出ることができる。
ファン12は、ガイド11のZ方向の端部、すなわち分配通路P3の上流側の端部に位置されている。ファン12は、ガイド11の外側の空気(外気)を分配通路P3内に吸入する吸気ファンである。よって、本実施形態によれば、ファン12およびガイド11によって、空気流による複数の電池モジュール1Dの冷却性が高まりやすい。
なお、ガイド11およびファン12の配置は、この例には限定されず、例えば、図9に示される第1変形例の電池装置10Aように、複数の電池モジュール1DのY方向の反対方向、すなわち排出通路P2の下流側に位置されてもよい。この場合、ガイド11内には、排出通路P2のそれぞれに臨む集約通路P4が設けられるとともに、ファン12は、集約通路P4内の空気をガイド11の外側に排出する排気ファンとして構成されうる。
また、複数の電池モジュール1Dは、例えば、図10に示される第2変形例のように、ガイド11に取付可能なフランジ部5x,4xを有していてもよい。フランジ部5x,4xは、ガイド5,4のY方向の反対方向の端部から、Z方向およびその反対方向に張り出している。ガイド11の壁部11aは、Z方向の視線では、矩形の枠状に構成されており、電池モジュール1Dと対応する部分には、排出通路P2および貫通孔3tに臨む開口部11cが設けられている。フランジ部5x,4xとガイド11とは、例えば、ねじ等の結合具によって互いに結合されうる。結合具によるフランジ部5x,4xとガイド11との締結によって、電池モジュール1Dとガイド11との間、すなわち集約通路P4に隙間が生じるのが抑制されやすい。
また、フランジ部5x(4x)とガイド11とは、例えば、図11に示される第3変形例のように、中間部材としての壁部10aを介して、互いに結合されてもよい。壁部10aは、例えば、複数の電池モジュール1Dが収容される筐体(ラック)の後壁部等である。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。上記実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。本発明は、上記実施形態に開示される構成以外によっても実現可能であるとともに、基本的な構成(技術的特徴)によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)を得ることが可能である。また、各構成要素のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
1…電池モジュール、2…電池セル、3…筐体、3a…壁部(第一の壁部)、3d,3f…壁部(第三の壁部)、3g…壁部(第二の壁部)、3m,3n…開口部、3s…貫通孔(第一の貫通孔)、3t…貫通孔(第二の貫通孔)、7…発熱部品、8…外部接続端子、20a…面(第一の面)、20c,20e…面(第二の面)、23…正極端子(電極部)、24…負極端子(電極部)、32…カバー、C…中央位置、L1…第一の列、L2…第二の列、L3…第三の列、P1…導入通路、P2…排出通路、P22…第二の通路(区間)、S1,S2…隙間(冷却通路)、T1…下流側領域、T2…上流側領域、X…第一の方向、Y…第二の方向。
Claims (7)
- 電極部が設けられ第一の方向に沿う短辺と第二の方向に沿う長辺とを有した長方形状の第一の面と、前記第一の面と交差し前記第一の方向を向いた第二の面と、を有した電池セルと、
前記電池セルの前記第一の面とは反対側で前記第一の面に沿って延びた第一の壁部を有し、前記第二の面に沿って延びた流体の冷却通路が設けられた、筐体と、
を備え、
前記第一の壁部の前記電池セルとは反対側で前記第一の壁部に沿って延び前記第二の方向に流体を導入する導入通路が設けられ、
前記第一の壁部には、前記導入通路と前記冷却通路とを連通する第一の貫通孔が設けられ、
前記第一の壁部の前記第二の方向における中央位置よりも前記導入通路の下流側となる前記第一の壁部の下流側領域における前記第一の貫通孔の第一の開口率が、前記中央位置よりも前記導入通路の上流側となる前記第一の壁部の上流側領域における前記第一の貫通孔の第二の開口率よりも大きい、電池モジュール。 - 前記第一の方向に前記冷却通路をあけて並んだ複数の前記電池セルを含む第一の列と、
前記第一の列の前記第二の方向に位置され、前記第一の方向に前記冷却通路をあけて並んだ複数の前記電池セルを含む第二の列と、
前記第二の列の前記第二の方向に位置され、前記第一の方向に前記冷却通路をあけて並んだ複数の前記電池セルを含む第三の列と、
を備えた、請求項1に記載の電池モジュール。 - 前記筐体は、前記電池セルの前記第一の壁部とは反対側で前記第一の面に沿って延び、前記冷却通路の前記第一の壁部とは反対側を閉じた第二の壁部、を有した、請求項1または2に記載の電池モジュール。
- 前記筐体は、前記電池セルの前記第二の方向またはその反対方向に位置され、前記冷却通路に臨む第二の貫通孔が設けられた第三の壁部、を有し、
前記第三の壁部の前記電池セルとは反対側で前記第三の壁部に沿って延び前記第二の貫通孔を介して前記冷却通路と連通する排出通路が設けられた、請求項3に記載の電池モジュール。 - 前記筐体は、前記第二の壁部を前記電池セルとは反対側から覆うとともに発熱部品を収容したカバーを有し、
前記排出通路は、前記カバーに沿って延びた区間を含む、請求項4に記載の電池モジュール。 - 前記カバーには、前記排出通路と前記カバー内とを連通する複数の開口部が設けられた、請求項5に記載の電池モジュール。
- 複数の前記電池セルの前記電極部と電気的に接続された外部接続端子を備え、
前記外部接続端子は、前記排出通路を横断するように配置された、請求項4〜6のうちいずれか一つに記載の電池モジュール。
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-
2017
- 2017-01-17 JP JP2017006141A patent/JP2018116816A/ja active Pending
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