JP2018116769A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】色純度を向上させた表示装置を提供すること。【解決手段】表示装置は、絶縁基板上に、互いに離間して設けられた複数の画素電極と、前記複数の画素電極の端部及び互いの間隙部を覆うと共に、前記複数の画素電極の上面をそれぞれ露出させる複数の開口部を有するバンクと、前記複数の画素電極の上面に設けられた、発光層を含む有機層と、前記バンク及び前記有機層を覆う共通電極と、を有し、前記発光層における任意の発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記発光点に戻るまでの光路を第1光路とし、前記発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記バンクに達するまでの光路を第2光路としたとき、前記第2光路の光路長は、前記第1光路の光路長の整数倍である。【選択図】図4

Description

本発明は、複数の画素を含む表示装置に関する。特に、各画素に発光素子を有する表示装置に関する。
従来、携帯端末やテレビなどのディスプレイに使用する表示装置の発光素子として有機EL(エレクトロルミネセンス)素子を有する有機EL表示装置が知られている。有機EL表示装置は、明るく視野角特性に優れるなどの利点を有し、液晶表示装置に代わる表示装置として開発が急がれている。
通常、有機EL表示装置は、それぞれ発光素子(具体的には、有機EL素子)を含む複数の画素を有する。各画素には、それぞれ画素電極が設けられており、それらの画素電極を用いて発光素子が形成されている。一般的に、各画素電極の上には、バンク(又はリブ)と呼ばれる絶縁膜が配置される。バンクは、複数の画素電極にそれぞれ対応する複数の開口部を有し、各開口部の内側において対応する画素電極の上面の一部が露出されている。このような構造を有する有機EL表示装置は、例えば特許文献1に開示されている。
特開2002−324662号公報
通常、有機EL表示装置では、多層膜の光学干渉を利用して広色域化を図っている。この技術は、発光色ごとに光のピーク波長と光路長とを合致させて共振効果を利用することにより、光の色純度を高めるものである。つまり、この技術を利用する場合には、有機EL素子から発した光の光路長の制御が重要な要素となる。
ここで、特許文献1に記載される有機EL表示装置では、有機EL素子から発した光が、大別して2つの光路を経て観測者に視認される。1つ目の光路は、バンクでの反射を経ることなく観測者に視認される光路である。例えば、発光点から直接的に観測者の目に入るか、画素電極で垂直方向に反射してから観測者の目に入る場合が該当する。2つ目の光路は、バンクの一部(具体的には、バンクの傾斜面)で反射してから観測者に視認される光路である。例えば、発光点から斜め方向に進んだ光がバンクの傾斜面で反射して垂直方向の上方に出力された場合が該当する。
このように、異なる光路長の2つの光路が存在すると、異なる光学干渉の光が混ざることにより、発光色の色純度が低下するという問題が起こり得る。例えば、特許文献1に記載された有機EL表示装置の場合、平面視において、画素の端部付近の領域(バンクの傾斜面と重畳する領域)とその他の領域(バンクの傾斜面と重畳しない領域)とで発光色が異なって見えるという問題が起こり得る。
本発明の課題の一つは、上記問題に鑑み、色純度を向上させた表示装置を提供することにある。
本発明の一実施形態における表示装置は、絶縁基板上に、互いに離間して設けられた複数の画素電極と、前記複数の画素電極の端部及び互いの間隙部を覆うと共に、前記複数の画素電極の上面をそれぞれ露出させる複数の開口部を有するバンクと、前記複数の画素電極の上面に設けられた、発光層を含む有機層と、前記バンク及び前記有機層を覆う共通電極と、を有し、前記発光層における任意の発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記発光点に戻るまでの光路を第1光路とし、前記発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記バンクに達するまでの光路を第2光路としたとき、前記第2光路の光路長は、前記第1光路の光路長の整数倍である。
本発明の一実施形態における表示装置は、絶縁基板上に、互いに離間して設けられた複数の画素電極と、前記複数の画素電極の端部及び互いの間隙部を覆うと共に、前記複数の画素電極の上面をそれぞれ露出させる複数の開口部を有するバンクと、前記複数の画素電極の上面に設けられた、発光層を含む有機層と、前記バンク及び前記有機層を覆う共通電極と、前記共通電極の上に設けられた第1封止膜と、前記第1封止膜の上に設けられた、第2封止膜と、を有し、前記複数の開口部の内壁をなす傾斜面と前記画素電極の上面とがなす角は、55±2度(好ましくは、55±1度)又は60±2度(好ましくは、60±1度)であり、前記第1封止膜の屈折率と前記第2封止膜の屈折率との差が、0.2以下(好ましくは、0.1以下)である。
第1実施形態の有機EL表示装置における概略の構成を示す斜視図である。 第1実施形態の有機EL表示装置における画素の構成を示す平面図である。 第1実施形態の有機EL表示装置におけるサブ画素の構成を示す断面図である。 第1実施形態の有機EL表示装置におけるバンクの傾斜面付近の構成を示す拡大図である。 第1実施形態の有機EL表示装置におけるサブ画素の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態の有機EL表示装置におけるサブ画素の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態の有機EL表示装置におけるサブ画素の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態の有機EL表示装置におけるサブ画素の製造方法を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
本明細書および特許請求の範囲において、ある構造体の上に他の構造体を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある構造体に接するように、直上に他の構造体を配置する場合と、ある構造体の上方に、さらに別の構造体を介して他の構造体を配置する場合との両方を含むものとする。
また、本明細書および特許請求の範囲において、「上」及び「下」とは、基板における発光素子が形成される側の面(以下、単に「表面」という。)を基準とした相対的な位置関係を指す。例えば、本明細書では、基板の表面から遠ざかる方向を「上」と言い、基板の表面に近づく方向を「下」と言う。
(第1実施形態)
<有機EL表示装置の構成>
図1は、第1実施形態における有機EL表示装置100の概略の構成を示す斜視図である。本実施形態における有機EL(エレクトロルミネセンス)表示装置100は、基板101の上に、複数の画素102aを含む表示部102、表示部102に対して外部からの信号を供給する端子部103、及び端子部103に対して外部からの信号を伝達するフレキシブルプリント回路基板104を有する。
表示部102は、画像を表示する部位である。表示部102に配置された各画素102aは、各々が発光素子としての有機EL素子60(図3)を有する。つまり、複数の画素102aの集合体が表示部102として機能する。各画素102aには、駆動素子として、後述する薄膜トランジスタ50(図3)が設けられている。本実施形態では、各画素102aに設けられた薄膜トランジスタ50を制御することにより、各画素102aに設けられた有機EL素子60の発光制御を行う構成となっている。
端子部103は、表示部102に接続された配線が集まって形成された配線群で構成され、外部からの信号を供給する端子として機能する。外部からの信号は、端子部103に接続されたフレキシブルプリント回路基板104から伝達される。端子部103とフレキシブルプリント回路基板104との接続は、公知の異方性導電膜を用いた方法を用いることができる。
フレキシブルプリント回路基板104は、外部回路(図示せず)との間の信号の送受信を行うために使用される回路基板である。フレキシブルプリント回路基板104は、可撓性を有する樹脂基板上に複数の配線を配置した構成を有し、端子部103上に異方性導電膜等を用いて接着される。
なお、本実施形態では、図示しない外部回路から表示部102に対して各種信号を入力する構成となっている。しかしながら、図示は省略するが、走査線(ゲート線)に走査信号を供給する走査線駆動回路及び/又は映像信号線(データ線)に映像信号を供給する映像信号線駆動回路を、基板101上に薄膜トランジスタ50で形成してもよい。また、図示は省略するが、これらの走査信号及び/又は映像信号を出力する駆動回路を基板101上に配置したり、フレキシブルプリント回路基板104上に配置したりすることも可能である。
次に、本実施形態における有機EL表示装置100の画素102aの構成について説明する。図1に示した画素102aは、実際には、RGBの三原色に対応した3つのサブ画素で構成される。具体的には、本実施形態では、赤色に対応するサブ画素102Ra、緑色に対応するサブ画素102Ga、及び青色に対応するサブ画素102Baを用いて1つの画素102aが構成されている。なお、本実施形態において、サブ画素102Ra、102Ga及び102baは互いに同じ構造である。したがって、以下の説明では、サブ画素102Raに着目して説明を行い、サブ画素102Ga及び102Baについての説明は省略する。
図2は、第1実施形態における有機EL表示装置100の画素102aの構成を示す平面図である。図3は、第1実施形態における有機EL表示装置100のサブ画素102Raの構成を示す断面図である。図3は、図2に示すサブ画素102RaをA−A’で切断した断面図に対応する。
図3において、基板101上には、薄膜トランジスタ50が設けられている。基板101としては、ガラス基板を用いてもよいし、ポリイミド樹脂等の樹脂材料で構成される樹脂基板を用いてもよい。また、本実施形態の有機EL表示装置100は、上方(有機EL素子60から見て基板101とは反対側)に向かって光を取り出すタイプであるため、基板101は、遮光性を有する基板であってもよい。
薄膜トランジスタ50は、いわゆるトップゲート型の薄膜トランジスタである。しかし、これに限らず、どのようなタイプの薄膜トランジスタを設けてもよい。図3に示す薄膜トランジスタ50は、有機EL素子60に対して電流を供給する駆動用トランジスタとして機能する。また、本実施形態では、薄膜トランジスタ50として、Nチャネル型トランジスタを用いる。そのため、有機EL素子60は、薄膜トランジスタ50のソース電極50eに接続される。
なお、薄膜トランジスタ50の構造は、公知の構造であるため、ここでの詳細な説明は省略する。また、図3において図示を省略するが、薄膜トランジスタ50を形成する過程において保持容量を形成してもよい。この場合、保持容量は、薄膜トランジスタ50を構成する、いずれか2つの導電膜とその間に設けられた絶縁膜とで構成することができる。このような保持容量は、公知の如何なる構成を用いても良い。
薄膜トランジスタ50は、有機絶縁膜120で覆われている。有機絶縁膜120は、薄膜トランジスタ50の形状に起因する起伏を平坦化する平坦化膜として機能する。本実施形態では、有機絶縁膜120として、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂材料を含む絶縁膜を用いる。
有機絶縁膜120は、開口部122を有する。開口部122は、有機絶縁膜120の一部を除去することにより形成される。このとき、開口部122は、薄膜トランジスタ50のソース電極50eの一部が露出するように設けられる。後述するように、開口部122を介して薄膜トランジスタ50と画素電極132とが電気的に接続される。
有機絶縁膜120に設けられた開口部122は、酸化物導電膜124で覆われる。本実施形態では、酸化物導電膜124として、ITO(Indium Tin Oixde)等の金属酸化物材料で構成される薄膜をパターン化したものを用いる。しかし、これに限らず、他の酸化物導電膜を用いてもよい。このとき、酸化物導電膜124は、開口部122によって露出した上述のソース電極50eに接続されている。
さらに、有機絶縁膜120の上面には、酸化物導電膜124と同時に形成された別の酸化物導電膜を用いて保持容量55の下部電極126が形成されている。下部電極126は、有機EL素子60の下方に設けられている。後述するように、本実施形態の有機EL素子60は、上方に向かって光を出射する構成となっているため、有機EL素子60の下方の空間を利用して保持容量55を形成することが可能である。
なお、図2及び図3では図示を省略するが、酸化物導電膜124及び保持容量55の下部電極126の形成に用いた酸化物導電膜を、別の用途(例えば配線)として用いることも可能である。その際、配線として使用する酸化物導電膜の上に金属膜を重ねて配置することにより、配線抵抗を下げることもできる。金属酸化物で構成される酸化物導電膜は、金属膜に比べて抵抗が高いため、配線として用いる場合は、金属膜を重ねて全体の抵抗を下げることが好ましい。このとき、前述の酸化物導電膜124は、金属膜を形成する際に、薄膜トランジスタ50のソース電極50eをエッチングガスから保護する保護膜としても機能する。
酸化物導電膜124及び下部電極126の上には、無機絶縁膜128が設けられている。本実施形態では、無機絶縁膜128として、窒化シリコン膜を用いるであるが、これに限らず、酸化シリコン膜などの他の無機絶縁膜を用いることもできる。無機絶縁膜128には、酸化物導電膜124の一部を露出させる開口部130が設けられている。
無機絶縁膜128の上には、画素電極132が設けられる。画素電極132は、無機絶縁膜128に設けられた開口部130を介して酸化物導電膜124に接続される。すなわち、画素電極132は、酸化物導電膜124を介して薄膜トランジスタ50に接続される。また、画素電極132は、保持容量55の上部電極としても機能すると共に、有機EL素子60の陽極(アノード電極)としても機能する。
画素電極132は、開口部130の一部を覆う構成となっている。すなわち、図2において開口部130のうち画素電極132で覆われていない領域は、水抜き領域65として機能する。水抜き領域65は、有機絶縁膜120を形成した後の加熱工程により有機絶縁膜120から発生した水分等を外部に逃がす役割を果たす。
なお、本実施形態では、画素電極132として、ITO等の酸化物導電膜で銀を含む薄膜を挟んだ積層構造の導電膜を用いるが、これに限られるものではない。ただし、有機EL素子60から発した光が上方に出射するように構成するためには、画素電極132は、反射性を有する導電膜を含むことが望ましい。
また、本実施形態では、保持容量55の誘電体が他の絶縁膜に比べて誘電率の高い窒化シリコン膜であるため、大きな容量を確保しやすいという利点を有する。さらに、有機EL素子60の下方の空間を有効活用して配置することができるため、保持容量55の占有面積を大きく確保しやすいという利点を有する。
画素電極132は、その一部が、有機材料で構成されるバンク134に覆われている。具体的には、バンク134は、画素電極132の端部を覆うと共に、画素電極132の上面の一部を露出させる開口部136を有している。このようにして露出した画素電極132の上面の一部が、画素102aの実質的な発光領域となる。つまり、バンク134は、画素102aの発光領域を画定する役割を持つ。バンク134を構成する有機材料としては、感光性アクリル樹脂又はポリイミド樹脂等の樹脂材料を用いることができるが、これに限られるものではない。
画素電極132の上面のうちバンク134に重畳しない領域(すなわち、開口部136の内側の領域)には、有機EL層138が設けられる。本実施形態では、有機EL層138は、有機EL材料を蒸着法により成膜して形成する。有機EL層138は、少なくとも発光層138a(図4)を含み、その他に、電子注入層、電子輸送層、電子ブロッキング層、正孔注入層、正孔輸送層及び/又は正孔ブロッキング層を含むことができる。図3に示す有機EL層138では、赤色に発光する有機EL材料が用いられる。
なお、本実施形態では、画素ごとに発光色の異なる発光層を設ける構成を例示するが、これに限るものではない。例えば、図示は省略するが、白色発光の有機EL層を複数の画素にわたって設け、白色の光を各画素に設けたカラーフィルタでRGBの各色に分離することも可能である。また、電子注入層、電子輸送層、電子ブロッキング層、正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロッキング層といった機能層に関しては、複数の画素にわたって設けてもよい。
有機EL層138の上には、アルカリ金属を含む導電膜で構成される共通電極140が設けられる。アルカリ金属としては、例えばマグネシウム(Mg)、リチウム(Li)などを用いることができる。本実施形態では、アルカリ金属を含む導電膜として、マグネシウムと銀の合金であるMgAg膜を用いる。共通電極140は、有機EL素子60の陰極(カソード電極)として機能する。また、共通電極140は、複数の画素にわたって設けられる。
有機EL層138からの出射光を上面側、つまり共通電極140側に取り出すトップエミッション型の表示装置とする場合、共通電極140には光に対する透過性が要求される。共通電極140として前述のアルカリ金属を含む導電膜を用いる場合、光に対する透過性を付与するために、共通電極140の膜厚を出射光が透過する程度に薄くする。具体的には、共通電極140の膜厚を10nm以上30nm以下とすることで光に対する透過性を付与することができる。
共通電極140の上には、下方から順に、無機材料で構成される第1封止膜142a、有機材料で構成される第2封止膜142b及び無機材料で構成される第3封止膜142cが設けられる。これらの封止膜は、外部からの水分等の侵入を防ぎ、有機EL層138及び共通電極140の劣化を防ぐ役割を果たす。なお、以下の説明において、第1封止膜142a、第2封止膜142b及び第3封止膜142cを区別する必要がない場合は、これらをまとめて封止膜142と呼ぶ場合がある。
本実施形態では、第1封止膜142a及び第3封止膜142cとして、窒化シリコン膜を用いる。しかし、これに限らず、窒化シリコン膜に代えて酸化シリコン膜を用いてもよい。つまり、第1封止膜142aとしては、無機絶縁膜を用いることができる。無機絶縁膜としては、特にシリコン窒化物を含む絶縁膜を用いることが好ましい。
また、第2封止膜142bとして、樹脂材料で構成された有機絶縁膜を用いる。本実施形態では、第2封止膜142bとして、樹脂材料で構成される有機絶縁膜を用いることにより、バンク134により形成された起伏を平坦化することができる。第1封止膜142aは、膜厚が1μm前後であるため、バンク134の傾斜面に沿って形成される。これに対し、第2封止膜142bは、10μm前後の膜厚で形成されるため、バンク134に設けられた開口部136を十分に埋めることが可能である。したがって、第2封止膜142bとして樹脂材料で構成された有機絶縁膜を用いることにより、第1封止膜142aの上面に生じた凹凸よりも、第2封止膜142bの上面に生じた凹凸を小さいすることができる。
ここで、第1封止膜142aの屈折率と第2封止膜142bの屈折率との差は、0.2以下(好ましくは0.1以下)とすることが望ましい。このような屈折率の関係とすることにより、バンク134の傾斜面で上方に反射した光が第1封止膜142aから第2封止膜142bへと進む際に、光路が屈折することを抑えることができる。本実施形態の場合、第1封止膜142aとして窒化シリコン膜を用いるため、第2封止膜142bとしては、窒化シリコン膜とほぼ同等の屈折率(すなわち、窒化シリコンの屈折率との差分が0.2以下の屈折率)を有する有機絶縁膜を用いる。すなわち、第1封止膜142aとして用いる窒化シリコンの屈折率をnとした場合、第2封止膜142bとして用いる有機絶縁膜の屈折率は、n±0.2(好ましくは、n±0.1)の範囲から選択すればよい。
第3封止膜142cの上には、接着層144を介してカバー部材146が設けられる。接着層144としては、公知の接着剤を用いることができる。カバー部材146としては、ガラス基板を用いてもよいし、ポリイミド樹脂等の樹脂材料で構成される樹脂基板を用いてもよい。有機EL素子60から出力された光は、カバー部材146を透過して観測者に向かうため、カバー部材146としては、透光性を有する基板を用いる。なお、カバー部材146は、省略してもよい。その場合、接着層144及びカバー部材146を省略することが可能である。
次に、本実施形態の有機EL表示装置100における、有機EL素子60から出力される光の光路長の制御について図4を用いて説明する。図4は、第1実施形態の有機EL表示装置100におけるバンク134の開口部136の傾斜面付近の構成を示す拡大図である。具体的には、図4は、バンク134の開口部136の内壁を構成する傾斜面の角度と光の光路との関係を説明するための図である。
図4おいて、有機EL層138に含まれる発光層138aでは、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子が、任意の位置で結合して発光する。本明細書では、正孔と電子とが結合して発光する位置を発光点RPと呼ぶ。発光点RPで発生した光が直下に進み、画素電極132の上面において垂直方向(法線方向)に反射して再び発光点RPに戻るまでの光路を第1光路RAとする。発光点RPで発生した光が斜め下方に進み、画素電極132の上面で反射してバンク134に達するまでの光路を第2光路RBとする。
さらに、バンク134の傾斜面(すなわち、開口部136の内壁面)と画素電極132の上面とがなす角をθとする。また、第2光路RBのうち画素電極132の上面で反射した後の光路と画素電極132の上面とがなす角をαとし、その光路とバンク134の傾斜面とがなす角をφとする。
このとき、第1光路RAを経由した光と第2光路RBを経由した光の光学干渉を合致させるためには、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の整数倍とすればよい。例えば、図4において、第2光路RBの光路長が第1光路RAの光路長の2倍となる場合は、α=30度のときである。また、図4においては、θ=α+φ、θ+φ=90度の関係が成り立つ。したがって、最終的に、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の2倍とするためには、θ=60±2度(好ましくは、θ=60±1度)となるようにバンク134を形成すればよい。
このように、バンク134の傾斜面(すなわち、開口部136の内壁面)と画素電極132の上面とがなす角θを60±2度の範囲に収めることにより、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の2倍となるように設計することができる。その結果、第1光路RAを経由して観測者に視認される光の色度と第2光路RBを経由して観測者に視認される光の色度を略同一とすることが可能となり、色純度を向上させた有機EL表示装置100を実現することができる。
なお、ここで「略同一」とは、完全一致する場合に限らず、観測者が区別できない程度に同一又は均等とみなせる範囲も含む。例えば、光の色度が略同一であるとは、2つの光の発光スペクトルのピーク波長の差が±5nmの範囲に収まる場合をいうと定義することも可能である。
ただし、上述の関係は、バンク134の傾斜面で反射してからカバー部材146を通過するまでの光路RCbにおいて大きな屈折が発生しない場合に成立する。換言すれば、上述の関係は、平面視において、バンク134の傾斜面と画素電極132とが重畳する領域における出力光の光路が、画素電極132に対して略垂直となる場合に成立する。
例えば、図4に示す構造の場合、第2光路RBを通過してからカバー部材146を通過するまでの光路RCbは、共通電極140と第1封止膜142aの界面及び第1封止膜142aと第2封止膜142bの界面を横切る。これら2つの界面は、いずれもバンク134の傾斜面に沿って位置する。したがって、上述の関係を成立させるためには、これらの界面を通過する際に、光ができるだけ屈折しないように共通電極140、第1封止膜142a及び第2封止膜142bの屈折率を調整することが望ましい。
具体的には、共通電極140の屈折率と第1封止膜142aの屈折率の差は0.2以下(好ましくは0.1以下)であることが好ましい。ただし、共通電極140の膜厚は、第1封止膜142aの膜厚に比べて十分に薄いため、共通電極140と第1封止膜142aの界面における光の屈折は無視してもよい。そのため、共通電極140の屈折率と第1封止膜142aの屈折率を合わせることは必須の構成ではない。
より重要なことは、第1封止膜142aの屈折率と第2封止膜142bの屈折率の差を0.2以下(好ましくは0.1以下)とすることである。第1封止膜142aの膜厚と第2封止膜142bの膜厚はミクロンオーダーであるため、それらの膜の界面における光の屈折を無視することはできない。したがって、第1封止膜142aの屈折率と第2封止膜142bの屈折率の差を0.2以下(好ましくは0.1以下)とすることにより、それら2つの封止膜の界面における光の屈折を出来るだけ抑えることが望ましい。
なお、図4には図示されないが、光路RCbは、第2封止膜142bと第3封止膜142cの界面、第3封止膜142cと接着層144の界面、及び接着層144とカバー部材146の界面も通過する。しかしながら、いずれの界面も光路RCbに対して略垂直な面であるため、屈折率の相違による光の屈折は考慮しなくても問題はない。この点については、第1光路RAを通過してからカバー部材146を通過するまでの光路RCaについても同様である。光路RCaの場合、バンク134の傾斜面とは重畳しない領域から出力されるため、画素電極132に対して傾斜する界面を横切ることがない。そのため、屈折率の相違による光の屈折は考慮しなくても問題はない。
以上説明したように、バンク134の傾斜面と画素電極132の上面とがなす角θは、簡単な計算式で容易に求めることが可能である。そして、このように、求めたパラメータ(θ)に基づいてバンク134の傾斜面の角度を設計することにより、第1光路RAを経由して観測者に視認される光の色度と第2光路RBを経由して観測者に視認される光の色度を略同一とすることが可能である。
以上のとおり、本実施形態の有機EL表示装置100では、バンク134の傾斜面と画素電極132の上面とがなす角θを、60±2度の範囲に収め、かつ、第1封止膜142aの屈折率と第2封止膜142bの屈折率の差を0.2以下の範囲に収めている。これにより、画素の中央付近の領域における発光色と画素の端部付近の領域(具体的には、バンク134の傾斜面と画素電極132とが重畳する領域)における発光色を略同一とすることが可能となり、色純度を向上させた有機EL表示装置100を提供するができる。
なお、図4では、発光点RPから発した光が直接的に画素電極132に到達する光路を例に挙げて説明したが、発光点RPから発した光が共通電極140での反射を経て画素電極132に到達する光路についても考え方は同じである。すなわち、第2光路RBが、発光点RPから発した光が共通電極140及び画素電極132での反射を経てバンク134に達する光路である場合についても、第2光路RBの光路長が第1光路RAの光路長の整数倍となるように設計すればよい。
<有機EL表示装置の製造方法>
次に、本実施形態における有機EL表示装置100の製造方法について図5A〜図5Dを用いて説明する。図5A〜図5Dは、本実施形態における有機EL表示装置100の製造工程の一例を示す断面図である。
まず、図5Aに示されるように、基板101上に薄膜トランジスタ50及び映像信号線110を形成する。薄膜トランジスタ50の形成方法は、特に限定されず、公知の方法で形成することができる。また、基板101として、本実施形態ではガラス基板を用いるが、他の絶縁基板を用いてもよい。
なお、基板101として、樹脂材料で構成されるフレキシブル基板を用いる場合は、別の支持基板上にポリイミド等の樹脂膜を形成し、その樹脂膜の上に薄膜トランジスタ50及び映像信号線110を形成する。そして、最終的に図3に示した第1封止膜142a、第2封止膜142b及び第3封止膜142cを形成した後に支持基板を剥離すればよい。
本実施形態では、基板101上に下地絶縁膜(図示せず)を設け、その上に半導体膜50aを形成する。次に、半導体膜50aを覆うゲート絶縁膜50bを形成する。ゲート絶縁膜50bを形成したら、ゲート絶縁膜50b上の、半導体膜50aと重畳する領域にゲート電極50cを形成する。次に、ゲート電極50cを覆う絶縁膜50dを形成し、その後、絶縁膜50dに形成されたコンタクトホールを介して半導体膜50aに接続されるソース電極50e及びドレイン電極50fを形成する。また、これと同時に、映像信号線110を形成する。こうして、基板101上に、薄膜トランジスタ50及び映像信号線110が形成される。
次に、図5Bに示されるように、薄膜トランジスタ50及び映像信号線110を形成した後、有機絶縁膜120を形成する。本実施形態では、有機絶縁膜120を構成する材料として、ポジ型の感光性を有するアクリル樹脂材料を用いる。より詳細には、有機絶縁膜120を構成するアクリル樹脂材料を塗布した後、フォトリソグラフィにより開口部122を形成する領域を選択的に感光させてパターニングを行い、不要なアクリル樹脂材料を除去する。これにより、エッチング処理を行うことなく、開口部122を有する有機絶縁膜120を形成することができる。なお、図5Bに示されるように、開口部122は、薄膜トランジスタ50のソース電極50eを露出させるように形成される。
次に、開口部122を形成した後、開口部122を覆ってITO等の金属酸化物材料で構成される酸化物導電膜124及び保持容量55の下部電極126を形成する。酸化物導電膜124及び下部電極126は、有機絶縁膜120を覆って形成されたITO等の酸化物導電膜をフォトリソグラフィによりパターン化して形成する。酸化物導電膜124は、薄膜トランジスタ50のソース電極50eの露出した部分を覆う。下部電極126は、後に有機EL素子60が形成される領域に設けられる。
なお、光に対する透過性を必要としない領域においては、金属酸化物材料を含む導電膜に直接金属膜を積層し、積層構造の導電膜を形成してもよい。このような積層構造の導電膜は、金属膜によって抵抗を下げることができるため、配線又は電極として利用する上で有効である。
次に、酸化物導電膜124及び下部電極126を形成した後、無機絶縁膜128を形成する。本実施形態では、無機絶縁膜128として、窒化シリコン膜を形成する。また、無機絶縁膜128には、有機絶縁膜120の一部及び酸化物導電膜124の一部(領域124a)を露出させるように開口部130が形成される。なお、無機絶縁膜128は、有機絶縁膜120から発生する水分が有機EL素子60に影響を与えることを防ぐ保護膜として機能すると共に、保持容量55を構成する誘電体としても機能する。
次に、図5Cに示されるように、無機絶縁膜128に対して開口部130を形成した後、画素電極132を形成する。このとき、画素電極132は、開口部130の内側の一部に重畳するように設けられる。したがって、画素電極132は、開口部130の内側(具体的には、前述の領域124a)で酸化物導電膜124と接続される。換言すれば、画素電極132は、酸化物導電膜124を介して薄膜トランジスタ50に接続される。
このとき、開口部130の内側において、有機絶縁膜120が露出した領域は、図3に示した水抜き領域65として機能する。つまり、開口部130を形成した以降に加熱処理があった場合に、有機絶縁膜120の内部で蒸発した水分は、水抜き領域65を介して外部に放出される。
また、画素電極132を形成することにより、有機EL素子60の下方には、下部電極126、無機絶縁膜128及び画素電極132で構成される保持容量55が形成される。本実施形態において、図示は省略するが、保持容量55は、Nチャネル型トランジスタで構成された薄膜トランジスタ50のゲート電極50cとソース電極50eとの間に配置される。すなわち、保持容量55の一方の電極である下部電極126は、ゲート電極50cに接続される。また、保持容量55の他方の電極である画素電極132は、ソース電極50eに接続される。
次に、画素電極132を形成した後、樹脂材料で構成されるバンク134を形成する。本実施形態では、バンク134を構成する材料として、感光性のアクリル樹脂材料を用いる。バンク134は、画素電極132の外縁を覆うと共に、画素電極132の上面を露出させるようにパターニングされる。このパターニングにより形成される開口部136は、画素電極132の上面に、有機EL素子60として機能する領域(発光領域)を画定する。
本実施形態では、上述のパターニングの際、バンク134の開口部136の内壁をなす傾斜面と画素電極132の上面がなす角が60±1度となるように、開口部136のテーパー角を制御する。
以上のようにしてバンク134を形成したら、次に、図5Dに示されるように、有機EL層138及び共通電極140を形成する。本実施形態では、有機EL層138及び共通電極140の形成に蒸着法を用い、画素ごとに分けて形成する例を示すが、これに限られるものではない。例えば、発光層以外の電子輸送層又は正孔輸送層などの機能層については、複数の画素に対して共通に設けてもよい。本実施形態で使用し得る有機EL層138については特に制限はなく、公知の材料を用いることが可能である。なお、図5Dでは、赤色に発光するサブ画素102Raを例に挙げているため、有機EL層138に含まれる発光層としては、赤色に発光する発光材料を用いる。
本実施形態では、共通電極140としてMgAg膜を用いる。このようなアルカリ金属を含む導電膜は、有機EL層138と同様に水分等に弱い。そのため、有機EL層138の蒸着と共通電極140の蒸着は、大気開放せずに行うことが望ましい。この場合、真空を維持したまま連続的に蒸着処理を行うことが好ましいが、これに限らず、窒素雰囲気等の不活性雰囲気を維持したままに連続的に蒸着処理を行うことも有効である。
この時点において、バンク134に設けられた開口部136の内側には、画素電極132、有機EL層138及び共通電極140で構成される有機EL素子60が形成される。
次に、窒化シリコン膜で構成される第1封止膜142a、樹脂材料で構成される第2封止膜142b、及び窒化シリコン膜で構成される第3封止膜142cをこの順に積層する。このとき、第2封止膜142bは、バンク134に形成された開口部136に起因する起伏を平坦化することができる。さらに、パーティクル等の異物が共通電極140の上に存在していたとしても、第2封止膜142bによって起伏を平坦化できるため、第2封止膜142bの上に形成される第3封止膜142cが異物の影響で剥がれたりカバレッジ不良を起こしたりする可能性を低減することができる。
また、前述したように、第2封止膜142bとしては、第1封止膜142aと略同一の屈折率を有する樹脂材料を用いる。すなわち、第1封止膜142aの屈折率と第2封止膜142bの屈折率との差が0.2以下(好ましくは0.1以下)となるように、第2封止膜142bを構成する樹脂材料を選択することが望ましい。
最後に、図5Dに示す状態を得たら、樹脂材料で構成される接着層144を用いてガラス基板等のカバー部材146を基板101上に設ける。以上のプロセスを経て、図3に示される有機EL表示装置100を形成することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態とは異なるテーパー角を有するバンクを設けた例について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態の有機EL表示装置100との構成上の差異に注目して説明を行い、同じ構成については同じ符号を付して説明を省略することがある。
第1実施形態では、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の2倍とする例について説明したが、本実施形態では、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の3倍とする例について同じく図4を用いて説明する。
前述と同様、発光点RPからの出射光に対し、第1光路RA、第2光路RB、バンク134の傾斜面と画素電極132の上面とがなす角θ、第2光路RBのうち画素電極132の上面で反射した後の光路と画素電極132の上面とがなす角α、及びその光路とバンク134の傾斜面とがなす角φを規定する。
図4において、第2光路RBの光路長が第1光路RAの光路長の3倍となる場合は、α=20度のときである。つまり、このときにバンク134の傾斜面で反射して垂直方向に取り出される光の光源、つまり発光点RPは、光路長2倍の場合よりもバンクから遠い点に位置する。また、図4においては、θ=α+φ、θ+φ=90度の関係が成り立つ。したがって、最終的に、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の3倍とするためには、θ=55±2度(好ましくは、θ=55±1度)となるようにバンク134を形成すれば良い。
このように、バンク134aの傾斜面(すなわち、開口部136aの内壁面)と画素電極132の上面とがなす角θを55±2度(好ましくは55±1度)の範囲に収めることにより、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の3倍となるように設計することができる。その結果、第1光路RAを経由して観測者に視認される光の色度と第2光路RBを経由して観測者に視認される光の色度を略同一とすることが可能となり、色純度を向上させた有機EL表示装置200を実現することができる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の2倍とする例を示し、第2実施形態では、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の3倍とする例を示した。しかし、これに限らず、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の4倍とすることも可能である。なお、本実施形態では、第1実施形態の有機EL表示装置100との構成上の差異に注目して説明を行い、同じ構成については説明を省略する。
図示は省略するが、第2光路RBの光路長を第1光路RAの光路長の4倍とするためには、前述の図4におけるRA、RB、α、θ、φの関係において、α=15度のときであるから、従ってθ=52.5±2度(好ましくはθ=52.5±1度)とすればよい。ただし、第2光路RBの光路長が第1光路RAの光路長の4倍となると、色純度が低下する虞もあるため、実質的には、第2光路RBの光路長は、第1光路RAの光路長の2倍又は3倍にすることが好ましい。
また、本実施形態においても、第1封止膜142aの屈折率と第2封止膜142bの屈折率の差を0.2以下(好ましくは0.1以下)とし、それら2つの封止膜の界面における光の屈折を出来るだけ抑えることが望ましい。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の表示装置を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
また、上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
50…薄膜トランジスタ、50a…半導体膜、50b…ゲート絶縁膜、50c…ゲート電極、50d…絶縁膜、50e…ソース電極、50f…ドレイン電極、55…保持容量、60…有機EL素子、65…水抜き領域、100…表示装置、101…基板、102…表示部、102a…画素、102Ra、102Ga、102Ba…サブ画素、103…端子部、104…フレキシブルプリント回路基板、110…映像信号線、120…有機絶縁膜、122…開口部、124…酸化物導電膜、126…下部電極、128…無機絶縁膜、130…開口部、132…画素電極、134…バンク、136…開口部、138…有機EL層、140…共通電極、142a…第1封止膜、142b…第2封止膜、142c…第3封止膜、144…接着層、146…カバー部材

Claims (11)

  1. 絶縁基板上に、互いに離間して設けられた複数の画素電極と、
    前記複数の画素電極の端部を覆うと共に、前記複数の画素電極の上面をそれぞれ露出させる複数の開口部を有するバンクと、
    前記複数の画素電極の上面に設けられた、発光層を含む有機層と、
    前記バンク及び前記有機層を覆う共通電極と、を有し、
    前記発光層における任意の発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記発光点に戻るまでの光路を第1光路とし、前記発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記バンクに達するまでの光路を第2光路としたとき、前記第2光路の光路長は、前記第1光路の光路長の整数倍である、表示装置。
  2. 前記第2光路の光路長は、前記第1光路の光路長の2倍又は3倍である、請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記複数の開口部の内壁をなす傾斜面と前記画素電極の上面とがなす角は、55±2度又は60±2度である、請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記第2光路は、前記発光点から直接的に前記画素電極に到達する光路、又は、前記発光点から前記共通電極での反射を経て前記画素電極に到達する光路を含む、請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記共通電極の上に設けられた第1封止膜と、前記第1封止膜の上に設けられた第2封止膜と、をさらに有し、
    前記第1封止膜の屈折率と前記第2封止膜の屈折率との差が、0.2以下である、請求項1に記載の表示装置。
  6. 平面視において、前記第1光路を経由した光の色度と前記第2光路を経由した光の色度とが略同一である、請求項1に記載の表示装置。
  7. 絶縁基板上に、互いに離間して設けられた複数の画素電極と、
    前記複数の画素電極の端部を覆うと共に、前記複数の画素電極の上面をそれぞれ露出させる複数の開口部を有するバンクと、
    前記複数の画素電極の上面に設けられた、発光層を含む有機層と、
    前記バンク及び前記有機層を覆う共通電極と、
    前記共通電極の上に設けられた第1封止膜と、
    前記第1封止膜の上に設けられた、第2封止膜と、
    を有し、
    前記複数の開口部の内壁をなす傾斜面と前記画素電極の上面とがなす角は、55±2度又は60±2度であり、
    前記第1封止膜の屈折率と前記第2封止膜の屈折率との差が、0.2以下である、表示装置。
  8. 前記第1封止膜は、無機絶縁膜であり、前記第2封止膜は、有機絶縁膜である、請求項5又は7に記載の表示装置。
  9. 前記無機絶縁膜は、シリコン窒化物を含む、請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記第1封止膜の上面に生じた凹凸よりも、前記第2封止膜の上面に生じた凹凸の方が小さい、請求項5又は7に記載の表示装置。
  11. 前記発光層における任意の発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記発光点に戻るまでの光路を第1光路とし、前記発光点から発した光が前記画素電極で反射して前記バンクに達するまでの光路を第2光路としたとき、平面視において、前記第1光路を経由した光の色度と前記第2光路を経由した光の色度とが略同一である、請求項7に記載の表示装置。
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