JP2018115974A - 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム Download PDF

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素子 加賀谷
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Abstract

【課題】確定的な観測履歴に基づいて、より精度の高い動物体の追尾を行う。
【解決手段】新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、前記検出情報に係る動物体と前記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別する比較部と、前記比較部による判別結果に基づいて、前記検出情報と前記観測履歴とを対応付ける観測履歴更新部と、を備え、前記比較部は、前記観測履歴に含まれる要素を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、前記第1の畳み込み層により畳み込まれた前記観測履歴と前記検出情報とが入力される全結合層と、を有するニューラルネットワークを用いて前記判別を行う、情報処理装置が提供される。
【選択図】図4

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
近年、技術の発展に伴い、動物体の性質や特徴を検出する種々のセンサ装置が開発されている。上記のようなセンサ装置が検出し得る情報には、例えば、センサ装置を基準とした動物体の距離や角度、また動物体の速度などが挙げられる。また、上記のような検出情報を用いて、動物体の挙動に係る推定や判別を行う手法も多く提案されている。例えば、非特許文献1には、位置や速度を含む観測値に基づいて動物体の状態変化を予測することで、当該動物体の追尾を行う技術が開示されている。
松尾健太、小菅義夫、「位置・速度を観測値とする目標追尾法」、電子情報通信学会技術研究報告(IEICE technical report)、電子情報通信学会、2014年1月、vol.113、no.387、SANE2013−118、p.31−36
しかし、一般に、上記のような観測値には、センサ装置の計測精度などに起因する計測誤差が含まれる。このため、非特許文献1に記載の技術では、観測値に基づいて次の時刻における予測値を精度高く算出することが困難な場合がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、確定的な観測履歴に基づいて、より精度の高い動物体の追尾を行うことが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、前記検出情報に係る動物体と前記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別する比較部と、前記比較部による判別結果に基づいて、前記検出情報と前記観測履歴とを対応付ける観測履歴更新部と、を備え、前記比較部は、前記観測履歴に含まれる要素を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、前記第1の畳み込み層により畳み込まれた前記観測履歴と前記検出情報とが入力される全結合層と、を有するニューラルネットワークを用いて前記判別を行う、情報処理装置が提供される。
前記第1の畳み込み層は、前記観測履歴に含まれる複数の要素を、それぞれの要素ごとに独立したフィルタを用いて時間方向に畳み込んでもよい。
前記第1の畳み込み層は、前記観測履歴に含まれる複数の要素のうち、相関のある要素を同一のフィルタを用いて時間方向に畳み込んでもよい。
前記全結合層には、動物体に係る周辺情報がさらに入力されてもよい。
前記ニューラルネットワークは、前記検出情報に含まれる受信波の周波数に基づいて切り出された過去の部分スペクトログラムを時間方向に畳み込む第2の畳み込み層と、前記検出情報と同一時刻に取得された周波数スペクトルから、前記部分スペクトログラムと同一の周波数範囲で切り出された部分スペクトルを時間方向に畳み込む第3の畳み込み層と、をさらに有し、前記全結合層には、前記第2の畳み込み層により畳み込まれた前記部分スペクトログラムと前記第3の畳み込み層により畳み込まれた前記部分スペクトルとがさらに入力されてもよい。
前記ニューラルネットワークは、畳み込まれた特徴を時間方向に圧縮する圧縮層をさらに備えてもよい。
前記圧縮層は、プーリングによる圧縮処理を行ってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、前記検出情報に係る動物体と前記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別することと、前記判別の結果に基づいて、前記検出情報と前記観測履歴とを対応付けることと、を含み、前記判別することは、前記観測履歴に含まれる特徴を時間方向に畳み込むことと、畳み込まれた前記観測履歴と前記検出情報とを結合し判別を行うことと、をさらに含む、情報処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、前記検出情報に係る動物体と前記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別する比較部と、前記比較部による判別結果に基づいて、前記検出情報と前記観測履歴とを対応付ける観測履歴更新部と、を備え、前記比較部は、前記観測履歴に含まれる特徴を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、前記第1の畳み込み層により畳み込まれた前記観測履歴と前記検出情報とが入力される全結合層と、を有するニューラルネットワークを用いて前記判別を行う、情報処理装置、として機能させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、確定的な観測履歴に基づいて、より精度の高い動物体の追尾を行うことが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図の一例である。 同実施形態に係る検出情報について説明するための図である。 同実施形態に係る観測履歴について説明するための図である。 同実施形態に係るニューラルネットワークのネットワーク構造の一例を示す図である。 同実施形態に係る第1の畳み込み層が、要素ごとに独立したフィルタを用いて畳み込みを行う場合の例を示す図である。 同実施形態に係る互いに相関のある要素について説明するための図である。 同実施形態に係る第1の畳み込み層が、相関のある複数の要素に対し同一のフィルタを用いて畳み込みを行う場合の例を示す図である。 同実施形態に係る情報処理装置の動作の流れを示すフローチャートである 本発明の第2の実施形態に係る部分スペクトログラムおよび部分スペクトルについて説明するための図である。 同実施形態に係るニューラルネットワークのネットワーク構造の一例を示す図である。 本発明に係る情報処理装置のハードウェア構成例である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明の概要>
まず、本発明の概要について説明する。上述したとおり、近年においては、動物体の性質や特徴を検出する種々のセンサ装置が開発されている。ここで、上記の動物体には、例えば、道路を走行する車両や、航空機、船舶などが挙げられる。また、上記のセンサ装置には、例えば、レーダーやライダーなど照射信号に対する反応を測定する装置や、カメラなどの撮像装置が広く含まれてよい。
この際、上記のようなセンサ装置により得られる検出情報としては、センサ装置を基準とした動物体の距離や角度、動物体の速度などが挙げられる。また、センサ装置がカメラなどの撮像装置である場合、上記の検出情報には、例えば、色などの動物体に係る視覚情報が含まれてもよい。
ところで、複数の動物体が観測され得る状況において、特定の動物体の追尾を行う場合、ある時刻に検出された複数の動物体と、別の時刻に観測された複数の動物体と、がそれぞれどのように対応するかを明確にすることが求められる。この際、対応付けの手法としては、動物体の位置などの検出要素が次の時刻においてどう変化するかを予測した予測値と実際に得られた観測値とを比較することで、過去に検出された動物体と新たに検出された動物体とを対応付けることも想定される。
例えば、センサ装置がレーダーである場合、線形予測や非特許文献1に記載されるようなα‐βフィルタを用いて動物体の追尾を行うことも可能である。非特許文献1に記載の技術では、まず、観測地に基づいて観測誤差を含んだ実際の動物体の状態を推定し、さらに、次の時刻における動物体の状態を推定したうえで、次の時刻における観測地と予測値との差を分析することで、動物体の対応付けを実現している。
しかし、上記のように取得される観測値には、センサ装置の計測精度などに起因する計測誤差が含まれるため、非特許文献1に記載されるような技術では、観測値に基づいて次の時刻における予測値を精度高く算出することが困難な場合がある。
例えば、センサ装置にレーダーを用いる場合、電波の反射量は、動物体の材質や形状に依存するため、生じる観測誤差にも差異が発生する。一般に、同一条件で動く動物体であっても、電波の反射量が大きい場合には観測誤差は小さくなり、電波の反射量が小さい場合には観測誤差は大きくなる。
また、動物体が巨大である場合や複雑な形状を有している場合には、電波の反射箇所が複数存在することとなるため、受信波の同一周波数ビンに反射箇所の違いに起因する位相差が合成されてしまう。このため、例えば、センサ装置に多周波CW(Continuous Wave:連続波)レーダーを用いる場合、動物体の距離は受信波の位相を用いて算出されることから、上記のような位相差に起因する計測誤差が生じることとなり、予測値の精度を劣化させる要因となり得る。
さらには、複数の動物体が類似の動作を行う場合、各観測値の差が誤差によるものか、別の動物体の反応によるものか、を判別するためには、長期間における観測値の変化を分析したうえで対応付けを行うことが求められる。しかし、上述したとおり、動物体によって観測値の誤差の傾向が異なるため、上記のような判別を適切に行うことが困難な場合も多い。
このように、誤差が複数の要因から生じ得る場合、当該誤差を吸収するためには、複数の観測項目の間における関係性や各項目の時間に応じた変化などを適切に分析する必要があり、判別の精度や分析のコストを改善する手法が求められていた。
本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムは、上記の点に着目して発想されたものであり、確定的な観測履歴に基づいて、より精度の高い動物体の追尾を行うことを可能とする。このために、本発明に係る技術思想では、新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、上記検出情報に係る動物体と上記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別する。この際、本発明に係る技術思想では、観測履歴に含まれる特徴を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、第1の畳み込み層により畳み込まれた観測履歴と検出情報とが入力される全結合層と、を有するニューラルネットワークを用いて判別を行うことを特徴の一つとする。
すなわち、本発明に係るニューラルネットワークは、過去の単数または複数の検出情報の履歴(以下、観測履歴、と称する)に基づき当該観測履歴に係る特徴を抽象化するモデルと、観測履歴に係る特徴と現在時刻に得られた検出情報との入力に基づき観測履歴に係る動物体と検出情報に係る動物体とが同一であるか否かを判定するモデルとを含んで構成される。
本発明では、上記のようなニューラルネットワークを用いて、観測履歴に係る特徴までを総合的に学習することで、動物体に依存した差異のほか、多重反射により検出情報に複雑な変化が生じる場合であっても、ロバストな判別モデルを構築すること可能である。
なお、上記の観測履歴に係る特徴を抽象化するモデルでは、観測履歴に含まれる要素の時間的な変化を捉えるために、ニューロンの結合が局所的となる1次元の畳み込みを時間方向にスライドしながら適用してもよい。本発明では、上記のような畳み込みを、動物体の位置や、距離、方位などに対して適用することで、要素の時間方向における変化成分を特徴として抽出可能なネットワークモデルを獲得することができる。
<2.第1の実施形態>
<<2.1.情報処理装置10の機能構成例>>
次に、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置10の機能構成例について説明する。本実施形態に係る情報処理装置10は、上述したニューラルネットワークを用いて、動物体の追尾を実現する装置である。本実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、道路脇などに設置され、走行車両などの追尾を行う装置であってもよい。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能ブロック図の一例である。図1を参照すると、本実施形態に係る情報処理装置10は、センサ部110、動物体検出部120、観測履歴保持部130、観測履歴取得部140、比較部150、および観測履歴更新部160を備える。
(センサ部110)
本実施形態に係るセンサ部110は、動物体の動作を計測する機能を有する。このために、本実施形態に係るセンサ部110は、種々のセンサ装置を含んで構成される。ここで、上記のセンサ装置には、例えば、レーダーやライダーなど照射信号に対する反応を測定する装置や、カメラなどの撮像装置が広く含まれてよい。また、上記の照射信号には、例えば、電波、光、超音波などが含まれ得る。さらには、水中を移動する動物体を観測する場合にあっては、上記の照射信号には音波などが含まれてもよい。より具体的には、センサ部110は、例えば、ミリ波などの電波を動物体に向けて送信し、反射波を受信するCWレーダーなどを含んで構成され得る。なお、以下の説明においては、本実施形態に係るセンサ部110が上記のようなレーダーを含む場合を例に述べる。また、センサ部110は、取得した受信信号を動物体検出部120に引き渡す。
(動物体検出部120)
本実施形態に係る動物体検出部120は、センサ部110が取得した受信信号に基づいて、動物体の検出を行う機能を有する。より具体的には、本実施形態に係る動物体検出部120は、上記の受信信号から動物体に係る検出情報を算出してよい。
ここで、上記の検出情報には、例えば、センサ装置を基準とした動物体の距離や角度を含む位置、動物体の速度、大きさなどが含まれてよい。本実施形態に係る動物体検出部120は、上記のような要素を算出して検出情報としてもよいし、当該要素に起因して受信信号に現れる特徴を直接に検出情報としてもよい。上記のような特徴として、例えば、受信信号の周波数情報や信号強度などが挙げられる。
図2は、本実施形態に係る検出情報について説明するための図である。図2には、本実施形態に係る動物体検出部120により算出される検出情報の一例が示されている。図2に示すように、本実施形態に係る動物体検出部120は、ある時刻tに取得された受信信号に基づいて、要素a〜要素kを含む検出情報を算出してよい。ここで、上記の要素a〜要素kは、それぞれ上述した動物体の距離、角度、速度、大きさ、受信信号の強度などに対応する情報であってよい。例えば、要素aが動物体の距離に対応する要素である場合、値Aは、時刻tにおけるセンサ装置と動物体との距離を示すデータであり得る。
また、本実施形態に係る検出情報は、動物体ごとに取得されるものであってよい。すなわち、本実施形態に係る動物体検出部120は、同一時刻に複数の動物体が観測された場合には、当該複数の動物体にそれぞれ対応する複数の検出情報を算出することができる。図2に示す一例の場合、動物体検出部120は、時刻tにおいて観測されたn個の動物体にそれぞれ対応するn個の検出情報を算出している。
(観測履歴保持部130)
本実施形態に係る観測履歴保持部130は、動物体に係る観測履歴を保持する機能を有する。ここで、本実施形態に係る観測履歴とは、前時刻までに得られた検出情報を動物体ごとに時系列に対応付けた情報であってよい。
図3は、本実施形態に係る観測履歴について説明するための図である。図3には、本実施形態に係る観測履歴保持部130により保持される観測履歴の一例が示されている。図3に示す一例の場合、観測履歴保持部130には、現時刻である時刻tの前時刻である時刻t−1〜時刻1までに得られた検出情報が動物体ごとに対応付けられて保持されている。ここで、時刻t−1までにm個の動物体が観測されている場合、観測履歴保持部130には、図3に示すように、m個の観測履歴が保持されてよい。なお、観測済みである動物体がある時刻txにおいて観測されなかった場合には、時刻txにおける要素a〜要素kは、所定値(例えば、0、など)で補間されてもよい。
(観測履歴取得部140)
本実施形態に係る観測履歴取得部140は、観測履歴保持部130から単一の観測履歴を取得する機能を有する。また、本実施形態に係る観測履歴取得部140は、取得した単一の観測履歴と動物体検出部120が算出した検出情報のうちの1つとを比較部150に引き渡す機能を有する。
この際、観測履歴取得部140は、比較部150による判別が完了する度に、新たに単一の観測履歴と検出情報とを取得し、共に比較部150に引き渡す。すなわち、観測履歴取得部140は、観測履歴の数mと検出情報の数nとのすべての組み合わせを取得し、上記の引き渡し処理をm×n回繰り返し実行してよい。
また、本実施形態に係る観測履歴取得部140は、観測履歴保持部130から単一の観測履歴を取得する際、保持される観測履歴のうち、過去の所定期間分の情報のみを取得してよい。例えば、サンプリング周波数が20Hzである場合、観測履歴取得部140は、過去1秒間の情報であれば最新20個分の情報を取得する。
(比較部150)
本実施形態に係る比較部150は、観測履歴取得部140から引き渡される動物体の検出情報と観測履歴とを比較し、当該検出情報に係る動物体と当該観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別する機能を有する。この際、本実施形態に係る比較部150は、観測履歴に含まれる要素を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、前記第1の畳み込み層により畳み込まれた観測履歴と検出情報とが入力される全結合層と、を有するニューラルネットワークを用いて上記の判別を行ってよい。本実施形態に係る比較部150によれば、過去の観測履歴から次時刻における状態予測を行わずとも、確定的な観測履歴そのものを用いて動物体の同一性を判別することができ、より精度の高い動物体の追尾を実現することが可能となる。
図4は、本実施形態に係る比較部150により用いられるニューラルネットワークNN1のネットワーク構造の一例を示す図である。図4に示すように、本実施形態に係るニューラルネットワークNN1は、2つの入力層I1およびI2と、複数の第1の畳み込み層C1およびC2と、複数の全結合層A1〜A3と、2つの出力層O1およびO2とを有してもよい。
ここで、図4に示す入力層I1は、観測履歴取得部140から引き渡される観測情報が入力される層であり、入力層I2は、観測履歴取得部140から引き渡される検出情報が入力される層であってよい。
また、第1の畳み込み層C1およびC2は、入力層I1から入力される観測情報に含まれる要素を時間方向に畳み込む処理を行う機能を有する。なお、本実施形態に係る第1の畳み込み層C1およびC2が有する機能については、別途詳細に説明する。
また、全結合層A1〜A3には、図4に示すように、第1の畳み込み層C1およびC2により畳み込まれた観測履歴と検出情報とが入力される。
また、出力層O1は、観測履歴に係る動物体と検出情報に係る動物体が一致する確度を出力する層であり、出力層O2は、観測履歴に係る動物体と検出情報に係る動物体が一致しない確度を出力する層であってよい。
さらには、本実施形態に係るニューラルネットワークNN1は、畳み込まれた特徴を時間方向に圧縮する圧縮層をさらに備えてもよい。上記の圧縮層としては、例えば、図4に示すようなプーリング層P1およびP2が挙げられる。プーリング層P1およびP2は、それぞれ第1の畳み込み層C1およびC2により畳み込まれた特徴に対し、最大値プーリング(Max pooling)などによる圧縮処理を行ってよい。
この際、本実施形態に係るプーリング層P1およびP2は、後述する第1の畳み込み層C1およびC2による畳み込み処理と同様に、要素の特性を考慮したフィルタを用いることで、要素の不連続性による誤った情報圧縮を防ぐことができる。
以上、本実施形態に係るニューラルネットワークNN1のネットワーク構造例について説明した。本実施形態に係る比較部150は、上記のように学習されたモデルを用いて、動物体の同一性を判別することが可能である。なお、図4を用いて説明したネットワーク構造はあくまで一例であり、本実施形態に係るネットワーク構造は係る例に限定されない。
例えば、図4では、ニューラルネットワークNN1が2つの第1の畳み込み層C1およびC2と、2つのプーリング層P1およびP2を有する場合を例に述べたが、本実施形態に係る第1の畳み込み層およびプーリング層は、それぞれ1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、本実施形態に係るプーリング層は、必ずしも設けられる必要はなく、ニューラルネットワークNN1は、プーリング層に代わる情報圧縮手段を備えることも可能である。
また、本実施形態に係るニューラルネットワークNN1は、図4に示す以外の構造をさらに有してもよい。ニューラルネットワークNN1は、例えば、畳み込み後にReLUなどの活性化関数を通すことにより、より重要な情報が伝達されるニューロンの活性化を行ってもよい。本実施形態に係るニューラルネットワークNN1のネットワーク構造は、情報処理装置10や処理される情報の特性に応じて柔軟に変形され得る。
(観測履歴更新部160)
本実施形態に係る観測履歴更新部160は、比較部150による判別結果に基づいて、観測履歴保持部130に保持される観測履歴を更新する機能を有する。より具体的には、本実施形態に係る観測履歴更新部160は、比較部150が検出情報に係る動物体と観測履歴に係る動物体とが一致すると判別したことに基づいて、当該検出情報を新たに観測履歴に対応付ける。
なお、この際、観測履歴更新部160は、現時刻に観測されなかった動物体の観測履歴に対しては、上述したように、すべての要素を所定値で埋めることで情報の補間を行ってよい。また、観測履歴更新部160は、既存のどの観測履歴にも一致しない検出情報については、新たな動物体の観測履歴として観測履歴保持部130に記憶させる。
以上、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成例について説明した。なお、図1を用いて説明した上記の機能構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成は係る例に限定されない。本実施形態に係る情報処理装置10は、上記に示した以外の構成をさらに含んでもよい。情報処理装置10は、例えば、ユーザによる入力操作などを検出する入力部や、判別結果などを出力する出力部をさらに備えてもよい。
また、本実施形態に係る情報処理装置10が有する各機能は、複数の装置に分散して実現されてもよい。例えば、センサ部110や観測履歴保持部130は、情報処理装置10とは別途の装置の機能として備えられてもよい。この場合、情報処理装置10は、有線や無線によるネットワークを介して受信信号や観測履歴を送受信してもよい。本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成は、柔軟に変形され得る。
<<2.2.第1の畳み込み層による観測履歴の畳み込み>>
次に、本実施形態に係る第1の畳み込み層による観測履歴の畳み込みについて詳細に述べる。上述したように、本実施形態に係るニューラルネットワークNN1では、検出情報と、第1の畳み込み層による畳み込み処理を経た観測履歴と、が全結合層に入力されることを特徴の一つとする。
この際、本実施形態に係る第1の畳み込み層は、観測履歴に含まれる複数の要素を、それぞれの要素ごとに独立したフィルタを用いて時間方向に畳み込んでよい。図5は、本実施形態に係る第1の畳み込み層が、要素ごとに独立したフィルタを用いて畳み込みを行う場合の例を示す図である。
図5には、第1の畳み込み層に入力される観測履歴と、当該観測履歴に適用される畳み込み用フィルタf1〜f4と、が示されている。この際、観測履歴には、時刻t−20〜時刻t−1に得られた要素a〜要素kの情報が含まれてよい。また、図5に示す一例の場合、要素a〜要素kの各列は、隣接する他の要素列との間に連続性を持たない情報であってよい。すなわち、図5に示す要素a〜要素kは、互いに独立した分布を有するベクトル値といえる。
この際、本実施形態に係る第1の畳み込み層は、図5のフィルタf1〜f4に示すように、畳み込みに用いるフィルタの列幅を1とし、それぞれの要素列ごとに時間方向に独立した畳み込みを行ってよい。図5に示す一例の場合、第1の畳み込み層は、3×1のサイズのフィルタf1〜f4を適用して、観測履歴の畳み込みを行っている。
このように、本実施形態に係る第1の畳み込み層が観測履歴全体に共通したサイズのフィルタを適用することで、k個の要素に対してそれぞれ重みをかけるのではなく、各要素に共通した重みを用いることが可能となり、最適化時における計算コストを大幅に削減することができる。
一方、観測履歴に含まれるk個の要素には、互いに相関のある要素が含まれる場合も想定される。図6は、本実施形態に係る互いに相関のある要素について説明するための図である。図6には、センサ部110が備えるセンサ装置R、および動物体Oが示されている。また、図6には、センサ装置Rを基準とした動物体Oの角度θおよび距離Sと、動物体Oの速度Vとが併せて示されている。
この際、例えば、図6に示すように、センサ装置Rの中心方向と動物体Oの進行方向とが一致しており、さらに、動物体Oが等速直線運動を行っている場合、動物体Oの距離Sは、距離S=速度V×時間t、により算出することができる。このため、同一サンプリング間隔で計測を行う場合、距離Sおよび速度Vは比例関係にあるといえる。
また、大きさや材質などが等しい球体のような1種類の動物体を観測している場合、受信信号の信号強度は、距離Sの2乗に反比例することが知られている。このように、観測履歴に含まれる要素間に相関性が認められる場合、本実施形態に係る第1の畳み込み層は、観測履歴に含まれる複数の要素のうち、互いに相関のある要素を同一のフィルタを用いて時間方向に畳み込んでもよい。
図7は、本実施形態に係る第1の畳み込み層が、相関のある複数の要素に対し同一のフィルタを用いて畳み込みを行う場合の例を示す図である。図7に示す一例の場合、第1の畳み込み層は、観測履歴に含まれる要素sおよび要素vに対し、同一のフィルタf5およびf6を適用して畳み込み処理を行っている。ここで、図7に示す要素sおよび要素vは、それぞれ図6に示したような距離Sおよび速度Vに対応する情報であってよい。
このように、隣接する要素列に相関がある場合、第1の畳み込み層が、2以上の列幅を有する同一のフィルタを用いて当該要素列を時間方向に畳み込むことで、要素間の関係性を考慮した学習を行うことも可能である。
以上、本実施形態に係る第1の畳み込み層による観測履歴の畳み込みについて詳細に説明した。上述したように、本実施形態に係る第1の畳み込み層は、要素間の相関性に基づいて最適なフィルタの列幅を設定することができる。本実施形態に係る第1の畳み込み層によれば、より小さい情報量で観測履歴の特徴を抽出することが可能となり、特徴抽出に掛かるコストを大きく低減することができる。
<<2.3.情報処理装置10の動作の流れ>>
次に、本実施形態に係る情報処理装置10の動作の流れについて詳細に説明する。図8は、本実施形態に係る情報処理装置10の動作の流れを示すフローチャートである。
図8を参照すると、まず、本実施形態に係るセンサ部110は、動物体から反射される受信信号を取得する(S1101)。なお、上記の説明では、本実施形態に係るセンサ部110がCWレーダーなどを含んで構成される場合を例に述べたが、上述したとおり、本実施形態に係るセンサ装置は係る例に限定されない。このため、ステップS1101において取得される受信信号には、センサ部110が含むセンサ装置の特性に応じた情報が含まれてよい。また、センサ装置がカメラなどである場合にあっては、ステップS1101における受信信号の取得は必ずしも行われなくてもよい。
次に、本実施形態に係る動物体検出部120は、ステップS1101において取得された受信信号に基づいて、動物体に係る検出情報を算出する(S1102)。この際、本実施形態に係る動物体検出部120は、動物体やセンサ装置の特性に応じた検出情報を算出することができる。
次に、本実施形態に係る観測履歴取得部140は、観測履歴保持部130から単一の観測履歴を取得し、取得した観測履歴とステップS1102において算出された検出情報のうちの1つとを比較部150に引き渡す(S1103)。なお、この際、観測履歴取得部140は、観測履歴保持部130が保持する観測履歴のうち、過去の所定期間分の情報のみを取得してよい。
次に、本実施形態に係る比較部150は、ステップS1103において、観測履歴取得部140から引き渡される観測履歴と検出情報とが一致するか否かを判定する(S1104)。この際、比較部150は、上述したニューラルネットワークNN1を用いて上記の判定を行うことを特徴の一つとする。
なお、情報処理装置10は、上記のステップS1103およびS1104における処理を、観測履歴の数mと検出情報の数nとのすべての組み合わせで繰り返し実行する。
ここで、検出情報と一致する観測履歴が存在する場合(S1105:YES)、本実施形態に係る観測履歴更新部160は、検出情報を新たに観測履歴に対応付けて更新させる(S1106)。
一方、検出情報と一致する観測履歴が存在しない場合(S1105:NO)、本実施形態に係る観測履歴更新部160は、検出情報を新たな動物体の観測履歴として観測履歴保持部130に記憶させる(S1107)。
<<2.4.第1の実施形態のまとめ>>
以上、本発明の第1の実施形態について詳細に説明した。上述したように、本実施形態に係る比較部150は、センサ部110が取得した受信信号から得られた検出情報と、観測履歴保持部130が保持する観測履歴とが同一の動物体に由来するものか否かをニューラルネットワークNN1により判別することができる。この際、本実施形態に係るニューネットワークNN1が有する第1の畳み込み層は、観測履歴に含まれる要素を、要素間の相関性に応じた列幅のフィルタを用いて時間方向に畳み込むことができる。また、本実施形態に係る観測履歴更新部160は、比較部150による判別結果と検出情報とに基づいて、観測履歴保持部130が保持する観測履歴を更新することができる。本実施形態に係る情報処理装置10は、上記のような構成により多くのデータを学習することで、検出情報が複雑な条件で変化する場合であっても、高精度な判別を実現するモデルを構築することができる。
<3.第2の実施形態>
<<3.1.第2の実施形態の概要>>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。上記で述べた第1の実施形態では、動物体に係る単一の観測履歴と単一の検出情報とをニューラルネットワークNN1に入力することで、各時刻における動物体の対応付けを実現している。すなわち、第1の実施形態に係るニューラルネットワークNN1では、入力される動物体一体ずつの情報に基づく学習を行っている。
一方、動物体一体ずつの情報に加え、当該動物体の周辺情報を併せて入力することで、ニューラルネットワークにより高度な学習を行わせることも可能である。例えば、観測対象となる動物体の周辺に、当該動物体と近い速度や距離などの特徴を有する別の動物体が存在する場合、観測対象となる動物体の情報のみではなく、上記のような近い条件を持つ別の動物体が存在することを示す情報を、併せてニューラルネットワークに入力してもよい。すなわち、本発明の第2の実施形態では、ニューラルネットワークに動物体に係る周辺情報がさらに入力されてよい。第2の実施形態に係るニューラルネットワークが有する上記の特徴によれば、より精度の高い動体の対応付けを実現する効果が期待される。
以下、第2の実施形態に係るニューラルネットワークが有する上記の特徴について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、第1の実施形態との差異について中心に述べ、共通する構成、機能、動作、効果については、詳細な説明は省略する。
<<3.2.第2の実施形態に係るニューラルネットワークNN2>>
まず、本実施形態に係るニューラルネットワークNN2の特徴について説明する。本実施形態に係るニューラルネットワークNN2は、第1の実施形態に係るニューラルネットワークNN1と同様に、観測履歴に含まれる要素を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、畳み込まれた観測履歴と検出情報とが入力される全結合層を有する。一方、本実施形態に係るニューラルネットワークNN2は、上記の情報に加え、動物体に係る周辺情報がさらに入力されることを特徴の一つとする。
ここで、上記の周辺情報とは、観測対象となる動物体の周辺環境を示す種々の情報であってよい。例えば、センサ部110がレーダーを備える場合、上記の周辺情報には、受信信号のスペクトログラムなどが含まれ得る。また、CWレーダーなど、速度が受信信号の周波数に比例する場合においては、観測対象の動物体に係る周波数近辺のスペクトログラムには近い速度で動く別の動物体の情報も含まれることとなる。
また、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダーなど、距離が受信信号の周波数に比例する場合においては、観測対象の動物体に係る周波数近辺のスペクトログラムには近い距離に位置する別の動物体の情報も含まれ得る。
このため、本実施形態における比較部150は、観測履歴取得部140から引き渡される検出情報に受信信号の周波数の起因する情報が含まれている場合、当該周波数近辺のスペクトログラムを切り取った部分スペクトログラムを取得し、併せてニューラルネットワークNN2に入力してよい。また、比較部150は、上記の部分スペクトログラムのほか、検出情報と同時刻における周波数スペクトルから、部分スペクトログラムの切り出しに用いた範囲と同様の周波数範囲で切り出した部分スペクトルをさらにニューラルネットワークNN2に入力してもよい。
図9は、本実施形態に係る部分スペクトログラムおよび部分スペクトルについて説明するための図である。図9の上部には、受信信号の周波数スペクトログラムと、検出情報から得られた振幅閾値に基づいて検出される周波数FRとが示されている。また、図9の下部には、上記の周波数FRに基づいて切り出される部分スペクトログラムPSGと部分スペクトルPSRとが示されている。
図9に示す一例の場合、比較部150は、検出された時刻tにおける周波数FRに基づいて、時刻t−20〜時刻t−1、および周波数FRを含む所定の周波数範囲の部分スペクトログラムPSGを切り出している。また、比較部150は、部分スペクトログラムPSGの切り出しに用いた周波数範囲で、同様に時刻tにおける部分スペクトルPSRを抽出している。
本実施形態に係る比較部150は、上記のように切り出した部分スペクトログラムPSGおよび部分スペクトルPSRを、観測履歴取得部140から引き渡される検出情報および観測履歴と併せてニューラルネットワークNN2に入力することができる。
図10は、本実施形態に係るニューラルネットワークNN2のネットワーク構造について説明するための図である。図10を参照すると、本実施形態に係るニューラルネットワークNN2は、第1の実施形態におけるニューラルネットワークNN1が有する構成に加え、入力層I3およびI4、第2の畳み込み層C3およびC4、第3の畳み込み層C5およびC6、プーリング層P3〜P6をさらに有する。
ここで、入力層I3は、上記のように切り出された時刻t−20〜t−1における部分スペクトログラムPSGが入力される層であり、入力層I4は、時刻tにおける部分スペクトルPSRが入力される層であってよい。
また、本実施形態に係る第2の畳み込み層C3およびC4は、入力層I3から入力される部分スペクトログラムPSGを時間方向に畳み込む処理を行う。なお、部分スペクトログラムPSGは、時間方向および周波数方向にも連続している情報であるため、畳み込み用いるフィルタの列幅は1列でなくてよい。また、本実施形態に係る第3の畳み込み層C5およびC6は、部分スペクトルPSRを時間方向に畳み込む処理を行う。
また、プーリング層P3およびP4は、それぞれ第2の畳み込み層C3およびC4により畳み込まれた部分スペクトログラムPSGに対し、最大値プーリングなどによる圧縮処理を行ってよい。同様に、プーリング層P5およびP6は、それぞれ第3の畳み込み層C5およびC6により畳み込まれた部分スペクトルPSRに対し、最大値プーリングなどによる圧縮処理を行ってよい。
この際、本実施形態に係る全結合層A1には、上記の構成により情報圧縮された部分スペクトログラムPSGと部分スペクトルPSRとが、観測履歴および検出情報とさらに統合されて入力される。すなわち、本実施形態に係る全結合層A1には、動物体に係る検出情報が得られた時刻tにおける現在と過去の情報が入力されることとなる。本実施形態に係るニューラルネットワークNN2が有する上記の特徴によれば、動物体の周辺環境を考慮したより精度の高い判別を実現することが可能となる。
以上、本実施形態に係るニューラルネットワークNN2のネットワーク構造例について説明した。なお、図10を用いて説明した上記の構造はあくまで一例であり、本実施形態に係るニューラルネットワークNN2のネットワーク構造は係る例に限定されない。本実施形態に係る第2の畳み込み層、第3の畳み込み層、およびプーリング層は、それぞれ1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、本実施形態に係るプーリング層P3〜P6は、必ずしも設けられる必要はなく、ニューラルネットワークNN2は、プーリング層P3〜P6に代わる情報圧縮手段を備えることも可能である。
また、上記の説明においては、周辺情報の一例として、部分スペクトログラム及び部分スペクトルがニューラルネットワークNN2に入力される場合を例に説明したが、本実施形態に係る周辺情報は係る例に限定されない。例えば、センサ部110がカメラにより動物体の観測を行う場合、比較部150は、動物体に対応する位置近辺を切り出した画像を周辺情報としてニューラルネットワークNN2に入力してもよい。上記の画像には、観測対象の動物体の近辺に存在する別の動物体の情報が含まれ得る。この際、比較部150は、単に画像を切り出すのではなく、可能な限り広い範囲を抽出し解像度を下げることで、より少ない情報量で別の動物体に係る情報をニューラルネットワークNN2に入力することもできる。
<<3.3.第2の実施形態のまとめ>>
以上、本発明の第2の実施形態について詳細に説明した。上述したように、本実施形態に係るニューラルネットワークNN2には、動物体に係る検出情報と観測履歴とに加え、当該動物体に係る周辺環境を示す周辺情報が入力される。上記の周辺情報には、例えば、受信信号の周波数から抽出される部分スペクトログラムや部分スペクトルが含まれ得る。本実施形態に係るニューラルネットワークNN2が有する上記の特徴によれば、動物体の周辺環境を併せて学習することが可能となり、さらに高精度な動物体の追尾を実現することが可能となる。
<4.ハードウェア構成例>
次に、本発明に係る情報処理装置10のハードウェア構成例について説明する。図11は、本発明に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示すブロック図である。図11を参照すると、情報処理装置10は、例えば、CPU871と、ROM872と、RAM873と、ホストバス874と、ブリッジ875と、外部バス876と、インターフェース877と、入力部878と、出力部879と、記憶部880と、ドライブ881と、接続ポート882と、通信部883と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
(CPU871)
CPU871は、例えば、演算処理装置又は制御装置として機能し、ROM872、RAM873、記憶部880、又はリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。
(ROM872、RAM873)
ROM872は、CPU871に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータ等を格納する手段である。RAM873には、例えば、CPU871に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータ等が一時的又は永続的に格納される。
(ホストバス874、ブリッジ875、外部バス876、インターフェース877)
CPU871、ROM872、RAM873は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス874を介して相互に接続される。一方、ホストバス874は、例えば、ブリッジ875を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス876に接続される。また、外部バス876は、インターフェース877を介して種々の構成要素と接続される。
(入力部878)
入力部878には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、マイク、及びレバー等が用いられる。さらに、入力部878としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。
(出力部879)
出力部879には、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、又は有機EL等のディスプレイ装置(表示装置)、スピーカ、ヘッドホン等のオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、又はファクシミリ等、取得した情報を利用者に対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置である。また、出力部879は、上述したような各種のレーダー、ライダーなどを含んでよい。
(記憶部880)
記憶部880は、各種のデータを格納するための装置である。記憶部880としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等が用いられる。
(ドライブ881)
ドライブ881は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、又はリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu−ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディア等である。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、又は電子機器等であってもよい。
(接続ポート882)
接続ポート882は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS−232Cポート、又は光オーディオ端子等のような外部接続機器902を接続するためのポートである。
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、又はICレコーダ等である。
(通信部883)
通信部883は、ネットワーク903に接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は各種通信用のモデム等である。また、内線電話網や携帯電話事業者網等の電話網に接続してもよい。
<5.まとめ>
以上説明したように、本発明に係る情報処理装置10は、センサ部110が取得した受信信号から得られた検出情報と、観測履歴保持部130が保持する観測履歴とが同一の動物体に由来するものか否かをニューラルネットワークNN1により判別することができる。この際、本実施形態に係るニューネットワークNN1が有する第1の畳み込み層は、観測履歴に含まれる要素を、要素間の相関性に応じた列幅のフィルタを用いて時間方向に畳み込むことができる。係る構成によれば、確定的な観測履歴に基づいて、より精度の高い動物体の追尾を行うことが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、情報処理装置10が現在時刻または過去時刻に取得されたデータに基づいて判別を行う場合を主に説明したが、本発明は係る例に限定されない。本発明に係る情報処理装置10は、観測履歴に基づいて動物体の状態を予測し、当該予測と検出情報とを比較することで判別を行うことも可能である。この場合においても、上述したような畳み込み処理を行うことにより、特徴抽出に掛かるコストを低減し、判別精度を向上させる効果が期待される。
また、本発明の情報処理装置10の処理に係る各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、情報処理装置10の処理に係る各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
10 情報処理装置
110 センサ部
120 動物体検出部
130 観測履歴保持部
140 観測履歴取得部
150 比較部
160 観測履歴更新部

Claims (9)

  1. 新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、前記検出情報に係る動物体と前記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別する比較部と、
    前記比較部による判別結果に基づいて、前記検出情報と前記観測履歴とを対応付ける観測履歴更新部と、
    を備え、
    前記比較部は、前記観測履歴に含まれる要素を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、前記第1の畳み込み層により畳み込まれた前記観測履歴と前記検出情報とが入力される全結合層と、を有するニューラルネットワークを用いて前記判別を行う、
    情報処理装置。
  2. 前記第1の畳み込み層は、前記観測履歴に含まれる複数の要素を、それぞれの要素ごとに独立したフィルタを用いて時間方向に畳み込む、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第1の畳み込み層は、前記観測履歴に含まれる複数の要素のうち、相関のある要素を同一のフィルタを用いて時間方向に畳み込む、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記全結合層には、動物体に係る周辺情報がさらに入力される、
    請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
  5. 前記ニューラルネットワークは、前記検出情報に含まれる受信波の周波数に基づいて切り出された過去の部分スペクトログラムを時間方向に畳み込む第2の畳み込み層と、
    前記検出情報と同一時刻に取得された周波数スペクトルから、前記部分スペクトログラムと同一の周波数範囲で切り出された部分スペクトルを時間方向に畳み込む第3の畳み込み層と、
    をさらに有し、
    前記全結合層には、前記第2の畳み込み層により畳み込まれた前記部分スペクトログラムと前記第3の畳み込み層により畳み込まれた前記部分スペクトルとがさらに入力される、
    請求項1〜4のいずれかに記載の情報処理装置。
  6. 前記ニューラルネットワークは、畳み込まれた特徴を時間方向に圧縮する圧縮層をさらに備える、
    請求項1〜5のいずれかに記載の情報処理装置。
  7. 前記圧縮層は、プーリングによる圧縮処理を行う、
    請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、前記検出情報に係る動物体と前記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別することと、
    前記判別の結果に基づいて、前記検出情報と前記観測履歴とを対応付けることと、
    を含み、
    前記判別することは、前記観測履歴に含まれる特徴を時間方向に畳み込むことと、畳み込まれた前記観測履歴と前記検出情報とを結合し判別を行うことと、をさらに含む、
    情報処理方法。
  9. コンピュータを、
    新たに検出された動物体の検出情報と過去に検出された動物体の観測履歴とを比較し、前記検出情報に係る動物体と前記観測履歴とに係る動物体とが同一であるか否かを判別する比較部と、
    前記比較部による判別結果に基づいて、前記検出情報と前記観測履歴とを対応付ける観測履歴更新部と、
    を備え、
    前記比較部は、前記観測履歴に含まれる特徴を時間方向に畳み込む第1の畳み込み層と、前記第1の畳み込み層により畳み込まれた前記観測履歴と前記検出情報とが入力される全結合層と、を有するニューラルネットワークを用いて前記判別を行う、
    情報処理装置、
    として機能させるためのプログラム。
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