JP2018115830A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機やファンモータの運転音を効果的に低減することが可能なヒートポンプ装置を提供する。【解決手段】冷媒を圧縮して吐出する圧縮機11と、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と外気とを熱交換させる熱交換器14と、ファンモータ16によって回転し、放熱器に送風する送風ファン15と、複数の運転モードのいずれかに基づいて、圧縮機11およびファンモータ16の回転制御を行う制御部とを備えたヒートポンプ装置において、複数の運転モードには、通常運転モードと、圧縮機11およびファンモータ16の運転音に基づく騒音を通常運転モードよりも低減させたい場合に用いられる複数の低騒音モードとが含まれており、複数の低騒音モードは、圧縮機11およびファンモータ16の少なくとも何れかの制御内容が異なっており、複数の低騒音モードの中から特定の低騒音モードをユーザが選択可能になっている。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプサイクルを用いたヒートポンプ装置に関する。
従来より、ヒートポンプサイクルの圧縮機やファンモータの運転に伴って発生する運転音を低減する低騒音モードが設けられたヒートポンプ装置が知られている。例えば特許文献1には、ファンモータおよび圧縮機の回転数を低下させるおやすみモードを設けることで、圧縮機やファンモータの運転音を低減することが記載されている。また、特許文献2には、時間帯によって圧縮機の回転数および室外ファンモータの回転数を設定することで、圧縮機やファンモータの運転音を低減するとともに、ヒートポンプサイクルの能力低下を最低限に抑えることが記載されている。
特開平9−89347号公報 特開2012−247150号公報
しかしながら、上記従来技術の低騒音モードでは、単に圧縮機およびファンモータの回転数を低下させて音圧レベルを低下させているだけであり、音の聞こえ方によってはユーザにとって静かに感じないおそれがある。例えば、圧縮機およびファンモータの回転数を低下させることで音圧レベルは低下するものの圧縮機の音が目立って聞こえるようになる可能性がある。また、音の感じ方には個人差があり、単に圧縮機およびファンモータの回転数を低下させることが個々のユーザにとって静騒音モードとして機能しない可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、圧縮機やファンモータの運転音を効果的に低減することが可能なヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒と外気とを熱交換させる熱交換器(14)と、ファンモータ(16)によって回転し、放熱器に送風する送風ファン(15)と、複数の運転モードのいずれかに基づいて、圧縮機およびファンモータの回転制御を行う制御部(40)とを備え、複数の運転モードには、通常運転モードと、圧縮器およびファンモータの運転音に基づく騒音を通常運転モードよりも低減させたい場合に用いられる複数の低騒音モードとが含まれており、複数の低騒音モードは、圧縮機およびファンモータの少なくとも何れかの制御内容が異なっており、複数の低騒音モードの中から特定の低騒音モードをユーザが選択可能になっていることを特徴とする。
これにより、ユーザは聴感の個人差や好みに応じて、圧縮機およびファンモータの運転音が気になりにくくなる低騒音モードを選択することができ、運転音を効果的に低減することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明に係る実施形態のヒートポンプ式給湯機の全体構成図である。 ヒートポンプ式給湯機の電気制御部を示すブロック図である。 圧縮機および送風ファンの制御マップを示す図である。 通常運転モードの音圧レベルと波長との関係を示す図である。 音圧優先モードの音圧レベルと波長との関係を示す図である。 聴感優先モードの音圧レベルと波長との関係を示す図である。 ヒートポンプ式給湯機の制御処理の要部を示すフローチャートである。
以下、図面を用いて、本発明のヒートポンプ装置を適用した本実施形態のヒートポンプ式給湯機1について説明する。本実施形態のヒートポンプ式給湯機1は、図1の全体構成図に示すように、ヒートポンプサイクル10、貯湯タンク20、および水循環回路30等を備えている。
ヒートポンプサイクル10は、給湯水を加熱する蒸気圧縮式の冷凍サイクルである。貯湯タンク20は、ヒートポンプサイクル10にて加熱された給湯水を貯えるように構成されている。水循環回路30は、ヒートポンプサイクル10の水−冷媒熱交換器12と貯湯タンク20との間で給湯水を循環させる水回路である。
より詳細には、ヒートポンプサイクル10は、圧縮機11、水−冷媒熱交換器12、電気式膨張弁13、および蒸発器14を順次配管で接続して構成されたものである。
圧縮機11は、ヒートポンプサイクル10の冷媒を吸入し、圧縮して吐出する。圧縮機11は、固定容量型圧縮機構を電動モータで駆動する電動圧縮機である。圧縮機11の回転数(換言すれば冷媒吐出能力)は、後述する制御装置40から出力される制御信号によって制御される。この回転数制御によって、圧縮機11の冷媒吐出能力が変更される。
圧縮機11の吐出口には、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12a入口側が接続されている。水−冷媒熱交換器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒を流通させる冷媒通路12a、および水循環回路30を循環する給湯水を流通させる水通路12bを有し、冷媒通路12aを流通する高圧冷媒と水通路12bを流通する給湯水とを熱交換させて、給湯水を加熱する加熱用熱交換器である。
水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12a出口側には、電気式膨張弁13の入口側が接続されている。電気式膨張弁13は、冷媒通路12aから流出した冷媒を減圧膨張させる可変絞り機構である。電気式膨張弁13は、絞り開度を変更可能に構成された弁体と、この弁体の絞り開度を変化させる電動アクチュエータとを有している。電気式膨張弁13の絞り開度は、制御装置40から出力される制御信号によって制御される。
電気式膨張弁13の出口側には、蒸発器14の冷媒入口側が接続されており、蒸発器14の冷媒出口には、圧縮機11の吸入口側が接続されている。蒸発器14は、電気式膨張弁13にて減圧された低圧冷媒と送風ファン15により送風された外気(室外空気)とを熱交換させることによって、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用の室外熱交換器である。
送風ファン15は、ファンモータ16を備えており、ファンモータ16を回転させることにより送風ファン15を回転させることできる。ファンモータ16の回転数(送風空気量)は、制御装置40から出力される制御信号によって制御される。この回転数制御によって、送風ファン15の送風量が変更される。
なお、図1の破線で囲まれたヒートポンプサイクル10の各構成機器11〜14、送風ファン15、ファンモータ16等は、1つの筐体内に収容されてヒートポンプユニット100として一体的に構成されている。ヒートポンプユニット100は、室外に配置されている。
貯湯タンク20は、耐食性に優れた金属(例えば、ステンレス)で形成され、その外周を断熱材で覆う断熱構造あるいは二重タンクによる真空断熱構造等を有し、高温の給湯水を長時間保温することができる温水タンクである。また、本実施形態の貯湯タンク20は、中空円柱状に形成され、軸方向が略鉛直方向に延びる縦長形状に形成されている。
貯湯タンク20の上方側には、貯湯タンク20内に貯湯されている給湯水を流出させる流出用配管21、および水循環回路30を構成する高温側水配管32が接続されている。一方、貯湯タンク20の下方側には、水道水を流入させる給水用配管22、および水循環回路30を構成する低温側水配管31が接続されている。
流出用配管21の出口側には、温度調整弁23(図2参照)が接続されている。そして、この温度調整弁23にて、貯湯タンク20から流出した高温の給湯水と低温の水道水が混合されることによって、目標出湯温度に調整された給湯水が、キッチンや風呂場等に配置された蛇口、シャワー等の給湯端末から出湯される。
なお、図1の一点鎖線で囲まれた貯湯タンク20、流出用配管21の少なくとも一部、給水用配管22の少なくとも一部等は、1つの筐体内に収容されてタンクユニット200として一体的に構成されている。さらに、タンクユニット200は、ヒートポンプユニット100と同様に、室外に配置されている。
水循環回路30は、低温側水配管31および高温側水配管32を有して構成されている。低温側水配管31は、貯湯タンク20から流出した低温の給湯水を水−冷媒熱交換器12の水通路12b入口側へ導く低温側水通路である。高温側水配管32は、水−冷媒熱交換器12の水通路12b出口側から流出した高温の給湯水を貯湯タンク20側へ導く高温側水通路である。
低温側水配管31には、水循環ポンプ33が配置されている。水循環ポンプ33は、貯湯タンク20の下方側から流出した給湯水を吸入して、水−冷媒熱交換器12の水通路12b側へ圧送するように構成されている。この水循環ポンプ33の回転数(水圧送能力)は、制御装置40から出力される制御信号によって制御される。
なお、本実施形態では、水循環回路30に配置された水循環ポンプ33は、図1の破線で示すように、ヒートポンプユニット100の筐体内に収容されている。
次に、図2のブロック図を用いて、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。制御装置40は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。制御装置40は、ROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、その出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。
制御装置40は、出力側に接続された各種制御対象機器を制御する制御手段が一体的に構成されたものであるが、制御装置40における各制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が、各制御対象機器の作動を制御する制御手段を構成している。
制御装置40の出力側には、圧縮機11の電動モータ、電気式膨張弁13の電動アクチュエータ、ファンモータ16、温度調整弁23および水循環ポンプ33等の各種制御対象機器が接続されている。制御装置40の入力側には、タンク内温度センサ41、入水温度センサ42、沸上温度センサ43、蒸発器温度センサ44、外気温センサ45、吐出圧力センサ46、集音マイク47等が接続され、これらのセンサ群の検出信号が制御装置40へ入力される。
タンク内温度センサ41は、貯湯タンク20内に貯湯された給湯水の温度を検出する。より具体的には、本実施形態のタンク内温度センサ41は、貯湯タンク20内に上下方向に並んで配置された複数個(本実施形態では、5つ)の温度センサによって構成されている。
これにより、制御装置40では、複数のタンク内温度センサ41の出力信号によって、貯湯タンク20内の水位レベルに応じた給湯水の温度、および貯湯タンク20内の温度分布を検出することができる。
入水温度センサ42は、水−冷媒熱交換器12の水通路12b入口側の給湯水温度である入水温度Twiを検出する。沸上温度センサ43は、水通路12b出口側の給湯水温度である沸上温度Twoを検出する。
蒸発器温度センサ44は、蒸発器14における冷媒蒸発温度(蒸発器14の温度)Teを検出する。本実施形態の蒸発器温度センサ44は、蒸発器14内の冷媒温度を検出している。もちろん、蒸発器温度センサ44は、蒸発器14の熱交換フィン温度を検出してもよいし、蒸発器14のその他の部位の温度を検出してもよい。
外気温センサ45は、蒸発器14にて低圧冷媒と熱交換する外気の温度である外気温Tamを検出する。吐出圧力センサ46は、圧縮機11から吐出された吐出冷媒圧力(高圧側冷媒圧力)Pdを検出する。
集音マイク47は、ヒートポンプユニット100の周囲の環境音(つまり、暗騒音)を集音し、集音した音に応じた音声信号を制御装置40へ送出する。集音マイク47は、環境音を検出する環境音検出部を構成している。
さらに、制御装置40の入力側には、入力装置50が接続されている。入力装置50は、ユーザが入力操作を行うための装置であり、例えば手動入力装置や音声入力装置等を用いることができる。本実施形態では、入力装置50として操作パネルを用いている。
入力装置50には、ヒートポンプ式給湯機1の作動開始あるいは作動停止を要求するための作動スイッチ、給湯水の温度(目標出湯温度)を設定する温度設定スイッチ、圧縮機11およびファンモータ16の運転モードを設定するための運転モード設定スイッチ等が設けることができる。入力装置50から各スイッチの操作信号が制御装置40へ入力される。
本実施形態では、圧縮機11の回転数およびファンモータ16の回転数は、それぞれ外気温に基づいて制御装置40によって制御される。制御装置40は、圧縮機回転数と外気温が関連付けられた圧縮機制御マップを用いて圧縮機回転数を決定し、圧縮機11の駆動周波数を決定する。同様に、制御装置40は、ファンモータ回転数と外気温が関連付けられたファンモータ制御マップを用いてファンモータ回転数を決定し、ファンモータ16の駆動周波数を決定する。これらの圧縮機制御マップおよびファンモータ制御マップは、例えば制御装置40のROMに記憶されている。
本実施形態では、圧縮機11およびファンモータ16の運転モードが複数設けられている。複数の運転モードは、圧縮機11およびファンモータ16の制御内容が異なっている。複数の運転モードでは、異なる圧縮機制御マップを用いて圧縮機11の制御が行われ、異なるファンモータ制御マップを用いてファンモータ16の制御が行われる。
圧縮機11およびファンモータ16の運転モードには、少なくとも通常運転モードと低騒音モードが含まれている。通常運転モードは、通常の運転状態で用いられる標準モードである。低騒音モードは、圧縮機11およびファンモータ16の運転音に基づく騒音を低減させたい場合に用いられる静音モードであり、夜間等に用いられる。
本実施形態では、複数の低騒音モードが設けられている。複数の低騒音モードは優先する目的あるいは狙い所が異なっており、圧縮機11およびファンモータ16の運転音の聞こえ方が異なるように設定されている。
複数の低騒音モードには、少なくとも音圧優先モード、聴感優先モード、環境音優先モードが含まれている。音圧優先モードは、運転音の音圧レベルを低下させることを優先する運転モードである。聴感優先モードは、ユーザが運転音を気にならなくなることを優先する運転モードである。環境音優先モードは、周囲の環境音(つまり、暗騒音)に応じてユーザが運転音を気にならなくなることを優先する運転モードである。
ユーザが運転音を気にならなくなる場合には、運転音を静かに感じる場合、運転音を耳障りに感じにくくなる場合、運転音に基づく不快感が低減する等が含まれている。また、聴感優先モードおよび環境音優先モードでは、通常運転モードに対して音圧レベルを低下させる場合のみならず、音圧レベルを低下させない場合も含んでいる。
図3に示すように、本実施形態では、例えば圧縮機制御マップA1〜A3と、ファンモータ制御マップB1〜B3が設けられている。通常運転モードでは、圧縮機制御マップA1とファンモータ制御マップB1とが組み合わせて用いられる。音圧優先モードでは、圧縮機制御マップA2とファンモータ制御マップB2とが組み合わせて用いられる。聴感優先モードでは、圧縮機制御マップA3とファンモータ制御マップB3とが組み合わせて用いられる。さらに図示を省略しているが、環境音優先モードで用いられる圧縮機制御マップとファンモータ制御マップが設けられている。環境音優先モードで用いられる圧縮機制御マップとファンモータ制御マップは、想定される様々な状況の環境音の音圧レベルや音圧波形等に対応して複数の制御マップが設けられている。環境音優先モードで用いられる制御マップは、沸上運転時の環境音との関係で圧縮機11およびファンモータ16の運転音が目立ちにくくなる制御内容となっている。
圧縮機制御マップA1は、外気温が高くなるにしたがって圧縮機回転数が低くなり、外気温が所定温度を超えると圧縮機回転数が一定になる。圧縮機制御マップA2は、破線で示す圧縮機制御マップA1に対して、すべての外気温範囲で圧縮機回転数を所定値だけ低く設定している。圧縮機制御マップA3は、圧縮機制御マップA1と同一の制御マップとしている。つまり、聴感優先モードでは、通常運転モードと同一の圧縮機制御マップが用いられることとなる。
ファンモータ制御マップB1は、外気温に応じてファンモータ16の回転数が2段階に設定されている。具体的には、外気温が所定温度以下では第1回転数に設定され、外気温が所定温度を超えると第1回転数より低い第2回転数に設定されている。ファンモータ制御マップB2、B3は、破線で示すファンモータ制御マップB1と異なり、外気温が高くなるにしたがってファンモータ回転数が低くなっている。このため、ファンモータ制御マップB2、B3のファンモータ回転数は、圧縮機制御マップA1〜A3における圧縮回転数の変化に追随して変化するようになっている。
ファンモータ制御マップB2は、ファンモータ制御マップB1に対して、ファンモータ回転数の平均値が低くなっており、ファンモータ回転数が比較的低い回転数となるように設定されている。ファンモータ制御マップB2は、ファンモータ制御マップB1の第1回転数に対応する低温側でのファンモータ回転数が低くなっている。
ファンモータ制御マップB3は、ファンモータ制御マップB1に対して、ファンモータ回転数の平均値が必ずしも低くなっておらず、ファンモータ回転数が比較的高い回転数となるように設定されている。ファンモータ制御マップB3は、ファンモータ制御マップB1の第2回転数に対応する高温側での圧縮機回転数が高くなっている。
ファンモータ制御マップB3は、ファンモータ16の運転音の音圧レベルが圧縮機制御マップA3による圧縮機11の運転音の音圧レベルと近くなるように設定されている。このため、圧縮機制御マップA3とファンモータ制御マップB3を用いることで、圧縮機11の運転音の音圧レベルとファンモータ16の運転音の音圧レベルが重なるようになり、圧縮機11の運転音がファンモータ16の運転音でマスキングされる。この結果、圧縮機11の運転音が目立たなくなり、聞き取りにくくなる。
次に、各運転モードにおける圧縮機11およびファンモータ16の運転音について説明する。図4〜図6は、各運転モードでの圧縮機11およびファンモータ16の運転音の音圧レベルと周波数の関係を示している。
通常運転モードでは、図4に示す音圧波形となる。通常運転モードの音圧波形では、音圧レベルのピークが多く見られる。この音圧レベルのピークは圧縮機11の回転に同期した次数成分に基づくものと考えられる。一般的に音圧レベルのピークが多く含まれる音は耳障りな音となりやすい。
音圧優先モードでは、図5に示す音圧波形となる。音圧優先モードでは、一点鎖線で示す通常運転モードと同様の音圧波形であり、全体的に音圧レベルが低下している。このため、音圧優先モードでは、圧縮機11およびファンモータ16の運転音が通常運転モードよりも静かに感じやすくなる。
聴感優先モードでは、図6に示す音圧波形となる。聴感優先モードでは、一点鎖線で示す通常運転モードに比べて音圧レベルが必ずしも低下していない。一方、聴感優先モードでは、通常運転モードで見られた音圧レベルのピークが目立たなくなっている。このため、聴感優先モードでは、圧縮機11およびファンモータ16の運転音が通常運転モードよりも耳障りな音に感じにくくなる。
次に、本実施形態のヒートポンプ式給湯機1の作動について説明する。ヒートポンプ式給湯機1に外部から電源が供給された状態で、入力装置50の作動スイッチが投入されると、制御装置40が予め記憶回路に記憶している制御処理(制御プログラム)を実行する。この制御処理のメインルーチンでは、貯湯タンク20にヒートポンプサイクル10の水−冷媒熱交換器12にて加熱された給湯水を貯湯するための沸上運転の制御処理が図7のフローチャートに基づいて実行される。
まず、S10の処理で、外気温センサ45によって外気温を検出する。次に、S11の処理で、入力装置50の運転モード設定スイッチによって低騒音モードが選択されたか否かを判定する。
S11の判定処理の結果、低騒音モードが選択されていないと判定された場合には、通常運転モードが選択されていると判断できる。このため、S12の処理で、圧縮機制御マップA1を用いて圧縮機11の回転数を決定し、圧縮機11の駆動周波数を決定する。また、S13の処理で、ファンモータ制御マップB1を用いてファンモータ16の回転数を決定し、ファンモータ16の駆動周波数を決定する。
S11の判定処理の結果、低騒音モードが選択されていると判定された場合には、入力装置50の運転モード設定スイッチによって、低騒音モードのうち音圧優先モード、聴感優先モードあるいは環境音優先モードのいずれが選択されたかによって異なる処理が行われる。
音圧優先モードが選択された場合には、S14の処理で、圧縮機制御マップA2を用いて圧縮機11の回転数を決定し、圧縮機11の駆動周波数を決定する。また、S15の処理で、ファンモータ制御マップB2を用いてファンモータ16の回転数を決定し、ファンモータ16の駆動周波数を決定する。
聴感優先モードが選択された場合には、S16の処理で、圧縮機制御マップA3を用いて圧縮機11の回転数を決定し、圧縮機11の駆動周波数を決定する。また、S17の処理で、ファンモータ制御マップB3を用いてファンモータ16の回転数を決定し、ファンモータ16の駆動周波数を決定する。
環境音優先モードが選択された場合には、S18の処理で、集音マイク47を用いて環境音を入力する。そして、S19の処理で、環境音に対応した圧縮機制御マップを用いて圧縮機11の回転数を決定し、圧縮機11の駆動周波数を決定する。また、S20の処理で、環境音に対応したファンモータ制御マップを用いてファンモータ16の回転数を決定し、ファンモータ16の駆動周波数を決定する。
次に、S21の処理で、沸上運転制御を開始する。具体的には、S12、S14、S16、S19のいずれかの処理で決定された圧縮機11の駆動周波数によって圧縮機11の回転制御を行い、S13、S15、S17、S20のいずれかの処理で決定されたファンモータ16の駆動周波数によってファンモータ16の回転制御を行う。さらに、沸上運転制御では、圧縮機11およびファンモータ16に加えて、電気式膨張弁13、水循環ポンプ33等の制御も行われる。
沸上運転制御を開始することで、ヒートポンプサイクル10の圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒が、水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12aへ流入して、水循環ポンプ33によって水通路12bへ圧送された給湯水と熱交換する。これにより、水通路12bへ流入した給湯水が目標沸上温度Twとなるように加熱される。
水−冷媒熱交換器12から流出した高圧冷媒は、電気式膨張弁13にて減圧される。電気式膨張弁13にて減圧された冷媒は、蒸発器14へ流入し、送風ファン15から送風された外気から吸熱して蒸発する。蒸発器14から流出した冷媒は、圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される。
水−冷媒熱交換器12にて加熱された給湯水は、高温側水配管32を介して、貯湯タンク20の上方側へ流入して貯湯タンク20内に貯湯される。
制御装置40は、沸上運転の終了条件が成立した場合に、沸上運転停止制御を行う。沸上運転停止制御では、圧縮機11およびファンモータ16の作動停止等が行われる。
以上説明した本実施形態によれば、低騒音モードとして圧縮機11およびファンモータ16の運転音の聞こえ方が異なる複数のモードを設けている。これにより、ユーザは聴感の個人差や好みに応じて、圧縮機11およびファンモータ16の運転音が気になりにくくなる低騒音モードを選択することが可能となる。
また、本実施形態では、低騒音モードで用いられるファンモータ制御マップB2、B3では、圧縮機回転数の変化にファンモータ回転数を追従して変化させるようにしている。これにより、圧縮機11およびファンモータ16の能力と運転音のバランスを取ったモードとすることができる。
また、本実施形態の聴感優先モードでは、圧縮機11の回転数に応じてファンモータ16の回転数を設定している。これにより、圧縮機11の運転音をファンモータ16の運転音でマスキングすることができ、圧縮機11およびファンモータ16の運転音の音圧レベルを低下させることなく、耳障りに感じにくくすることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上記実施形態では、本発明のヒートポンプ装置をヒートポンプ式給湯機1に適用した例について説明したが、これに限らず、本発明のヒートポンプ装置を例えばヒートポンプ式空調装置のような異なる用途に用いてもよい。
(2)上記実施形態では、低騒音モードとして、音圧優先モード、聴感優先モード、環境音優先モードを設けた例について説明したが、これらのモードに加えて、あるいはこれらのモードに変えて異なるモードを設けてもよい。
(3)上記実施形態では、低騒音モードとして、音圧優先モードおよび聴感優先モードのそれぞれにおいて、圧縮機制御マップおよびファンモータ制御マップを1種類ずつ設けた例について説明したが、これに限らず、圧縮機制御マップおよびファンモータ制御マップを複数類設けてもよい。
(4)上記実施形態では、沸上運転開始時に低騒音モードが選択される場合に、ユーザが複数の低騒音モードの中から特定のモード(例えば音圧優先モード、聴感優先モード、環境音優先モード等)を選択するように構成したが、これに限らず、沸上運転開始前に予め複数の低騒音モードの中から特定のモードを選択しておくようにしてもよい。この場合には、沸上運転開始時に低騒音モードが選択される場合に、予め選択しておいた特定のモードで低騒音モードが実行される。
沸上運転開始前に複数の低騒音モードから特定のモードを選択するユーザには、ヒートポンプ式給湯機1の使用者である一般ユーザのみならず、ヒートポンプ式給湯機1のメンテナンスを行うサービスマン等も含まれている。
1 ヒートポンプ式給湯機
10 ヒートポンプサイクル
11 圧縮機
14 蒸発器(熱交換器)
15 送風ファン
16 ファンモータ
20 貯湯タンク
40 制御装置
47 集音マイク(環境音検出部)
50 入力装置

Claims (3)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒と外気とを熱交換させる熱交換器(14)と、
    ファンモータ(16)によって回転し、前記放熱器に送風する送風ファン(15)と、
    複数の運転モードのいずれかに基づいて、前記圧縮機および前記ファンモータの回転制御を行う制御部(40)とを備え、
    前記複数の運転モードには、通常運転モードと、前記圧縮器および前記ファンモータの運転音に基づく騒音を前記通常運転モードよりも低減させたい場合に用いられる複数の低騒音モードとが含まれており、
    前記複数の低騒音モードは、前記圧縮機および前記ファンモータの少なくとも何れかの制御内容が異なっており、
    前記複数の低騒音モードの中から特定の低騒音モードをユーザが選択可能になっているヒートポンプ装置。
  2. 前記複数の低騒音モードには、前記ファンモータの運転音によって前記圧縮機の運転音をマスキングする低騒音モードが含まれている請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 環境音を検出する環境音検出部(47)を備え、
    前記複数の低騒音モードには環境音優先モードが含まれており、
    前記制御部は、外気温と前記圧縮機の回転数とが関連付けられた複数の圧縮機制御マップと、外気温と前記ファンモータの回転数とが関連付けられた複数のファンモータ制御マップを備えており、
    前記制御部は、前記環境音優先モードが選択されている場合に、前記複数の圧縮機制御マップから前記環境音検出部が検出した環境音に対応する圧縮機制御マップを選択し、前記複数のファンモータ制御マップから前記環境音検出部が検出した環境音に対応するファンモータ制御マップを選択する請求項1または2に記載のヒートポンプ装置。
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