JP2018115152A - 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2には、下記式で表される塩を酸発生剤として含有するレジスト組成物が記載されている。
特許文献3には、下記式で表される塩を酸発生剤として含有するレジスト組成物が記載されている。
特許文献4には、下記式で表される塩を酸発生剤として含有するレジスト組成物が記載されている。
[1]式(I)で表される塩。
[式(I)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
zは、0〜6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR1及びR2は互いに同一であっても異なってもよい。
X1は、*−CO−O−、*−O−CO−、*−O−CO−O−又は*−O−を表し、*は、C(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合位を表す。
Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表す。
L1及びL2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
R8は、式(aa1)又は式(aa2)で表される基を表す。
(式(aa1)中、
R3、R4及びR9は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、R9及びR3は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を形成する。
nは、0又は1を表す。
式(aa2)中、
R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、R7は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、R6及びR7は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及び酸素原子とともに炭素数3〜20の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。)
Z+は、有機カチオンを表す。]
[2]X1が、*−CO−O−又は*−O−CO−O−である[1]記載の塩。
[3][1]又は[2]記載の塩を含有する酸発生剤。
[4][3]に記載の酸発生剤と酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂とを含有するレジスト組成物。
[5]さらに、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩を含有する[4]に記載のレジスト組成物。
[6](1)[4]又は[5]記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
また、特に断りのない限り、「脂肪族炭化水素基」のように直鎖、分岐及び/又は環をとり得る基は、そのいずれをも含む。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を包含する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
本発明の塩は、式(I)で表される塩(以下、「塩(I)」という場合がある。)である。
[式(I)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
zは、0〜6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR1及びR2は互いに同一であっても異なってもよい。
X1は、*−CO−O−、*−O−CO−、*−O−CO−O−又は*−O−を表し、*は、C(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合位を表す。
Wは、炭素数3〜36の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の2価の芳香族炭化水素基を表す。
L1及びL2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
R8は、式(aa1)又は式(aa2)で表される基を表す。
(式(aa1)中、
R3、R4及びR9は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、R9及びR3は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を形成する。
nは、0又は1を表す。
式(aa2)中、
R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、R7は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、R6及びR7は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及び酸素原子とともに炭素数3〜20の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。)
Z+は、有機カチオンを表す。]
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
R1及びR2は、それぞれ独立に、好ましくは水素原子又はフッ素原子である。
zは、0であることが好ましい。
Wの芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、p−メチルフェニレン基、p−tert−ブチルフェニレン基、p−アダマンチルフェニレン基、トリレン基、キシリレン基、クメニレン基、メシチレン基、ビフェニレン基、フェナントリレン基、2,6−ジエチルフェニレン基、2−メチル−6−エチルフェニレン基等が挙げられる。
Wは、なかでも、脂環式飽和炭化水素基が好ましい。
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基等が挙げられる。
L1及びL2のアルカンジイル基としては、それぞれ独立して、単結合又はメチレン基であることが好ましく、メチレン基であることがより好ましい。
R3、R4及びR9の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。R3、R4及びR9の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16の脂環式炭化水素基である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニルエチル基等が挙げられる。
アルキル基としては、R3で表されるアルキル基と同様のものが挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、R3で表される脂環式炭化水素基と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等のアリール基等が挙げられる。
組み合わせることにより形成される基としては、−アルキル−シクロアルキル基、−シクロアルキル−アルキル基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。
R6及びR7が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及び酸素原子とともに形成する2価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Xは酸素原子又は硫黄原子を表す。
R5及びR6のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
また、R8において、末端に環を有するものが好ましい。例えば、R4又はR7が脂環式炭化水素基であるもの、R9及びR3が互いに結合して脂環式炭化水素基を形成するもの、R6及びR7が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及び酸素原子とともに複素環基を形成するものが挙げられる。
塩(I)におけるカチオンZ+は、有機オニウムカチオンであることが好ましい。
有機オニウムカチオンとしては、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、有機ホスホニウムカチオン等が挙げられ、好ましくは有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンであり、より好ましくはアリールスルホニウムカチオンである。具体的には、式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオン(以下、式番号に応じて「カチオン(b2−1)」等という場合がある。)が挙げられる。
[式(b2−1)〜式(b2−4)において、
Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
Rb4とRb5とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子を含む環を形成してもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S(=O)−又は−C(=O)−に置き換わってもよい。
m2及びn2は、それぞれ独立に、0〜5のいずれかの整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一であっても異なってもよく、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一であっても異なってもよい。
Rb9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子を含む環を形成してもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S(=O)−又は−C(=O)−に置き換わってもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−C(=O)−を含む環を形成していてもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S(=O)−又は−C(=O)−に置き換わってもよい。
Lb31は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5のいずれかの整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4のいずれかの整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一であっても異なってもよく、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一であっても異なってもよく、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一であっても異なってもよき、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一であっても異なってもよく、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一であっても異なってもよく、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一であっても異なってもよい。]
カチオン(b2−1)としては、以下のカチオンが挙げられる。
中でも、式(b2−c−1)、(b2−c−10)、(b2−c−12)、(b2−c−14)、(b2−c−27)、(b2−c−30)及び(b2−c−31)で表されるカチオンが好ましい。
塩(I)は、上述のアニオンと有機カチオンとの組み合わせである。これらのアニオンと有機カチオンとは任意に組み合わせることができる。塩(I)の具体例を下記表に示す。
X1が、*−CO−O−であり、*はC(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合手を表し、R8が式(aa2)で表される基である式(I1)で表される塩は、例えば、式(I1−a)で表される塩と、式(I1−b)で表される化合物とを、触媒の存在下、溶媒中で、反応させることによって得ることができる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R6、R7、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。R5’は、R5から水素原子を除いた基を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
触媒としては、例えば、以下で表される塩などが挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R5’、R6、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
式(I1−d)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R5’、R6、R7、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
触媒としては、例えば、以下で表される塩などが挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R5’、R6、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
式(I2−d)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R6、R7、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。R5´は、R5から水素原子を除いた基を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
触媒としては、例えば、以下で表される塩などが挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R5’、R6、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R6、R7、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。R5’は、R5から水素原子を除いた基を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
触媒としては、例えば、以下で表される塩などが挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R5、R5’、R6、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応温度は通常5℃〜80℃であり、反応時間は通常0.5時間〜24時間である。
塩基としては、水酸化カリウム等が挙げられる。
溶媒としては、アセトニトリル、クロロホルム等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。R5’は、R5から水素原子を除いた基を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
式(I5−b)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。R5’は、R5から水素原子を除いた基を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。R5’は、R5から水素原子を除いた基を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。R5’は、R5から水素原子を除いた基を表す。]
反応は、5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
[式中、Q1、Q2、R1、R2、R3、R4、R9、z、W、L1、L2及びZ+は上記と同じ意味を表す。]
反応温度は通常5℃〜80℃であり、反応時間は通常0.5時間〜24時間である。
塩基としては、水酸化カリウム等が挙げられる。
溶媒としては、アセトニトリル、クロロホルム等が挙げられる。
本発明の酸発生剤は、塩(I)を含有する酸発生剤である。本発明の酸発生剤は、塩(I)が単独で含有されていてもよいし、2種類以上が含有されていてもよい。
本発明の酸発生剤は、塩(I)以外レジスト分野で公知の酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)を含有していてもよい。
また、酸発生剤として塩(I)及び酸発生剤(B)を含有する場合、塩(I)と酸発生剤(B)との含有量の比(質量比;塩(I):酸発生剤(B))は、通常、1:99〜99:1、好ましくは2:98〜98:2、より好ましくは5:95〜95:5、さらに好ましくは10:90〜90:10である。
本発明のレジスト組成物は、酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)と、塩(I)を含む上述した酸発生剤とを含有する。ここで、「酸不安定基」は、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、構成単位が親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を有する構成単位に変換する基を意味する。
レジスト組成物は、さらに、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)を含有することが好ましく、溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物において、塩(I)の含有量は、樹脂(A)に対して、1〜20質量%であることが好ましく、2〜15質量%であることがより好ましい。
酸発生剤は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト組成物の酸発生剤(B)においては、いずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、公知のカチオンと公知のアニオンとの組合せからなるイオン性酸発生剤が挙げられ、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)に対して、1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。
レジスト組成物においては、塩(I)及び酸発生剤(B)を酸発生剤として用いる場合、塩(I)及び酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)に対して、好ましくは1.5質量%以上(より好ましくは3質量%以上)、好ましくは40質量%以下(より好ましくは35質量%以下)である。
樹脂(A)は、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)を有する。樹脂(A)は、さらに、構造単位(a1)以外の構造単位を含むことが好ましい。構造単位(a1)以外の構造単位としては、ハロゲン原子を有さず、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)、構造単位(a1)及び構造単位(s)以外の構造単位(例えば、ハロゲン原子を有する構造単位(a4)、非脱離炭化水素基を有する構造単位(a5)、カルボキシル基を有する構造単位(a6)、露光により分解して酸を発生する構造単位(II))及びその他の当該分野で公知のモノマーに由来する構造単位等が挙げられる。
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
樹脂(A)に含まれる酸不安定基は、基(1)及び/又は基(2)が好ましい。
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成する。
ma及びnaは、それぞれ独立して、0又は1を表し、ma及びnaの少なくとも一方は1を表す。
*は結合手を表す。]
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3〜20の2価の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該2価の複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
na’は、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等が挙げられる。
好ましくは、maは0であり、naは1である。
Ra1及びRa2が互いに結合して2価の脂環式炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、下記の基が挙げられる。2価の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等のアリール基等が挙げられる。
組み合わせた基としては、上述したアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニルシクロヘキシル基等のアリール−シクロヘキシル基等が挙げられる。
Ra2'及びRa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する2価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Ra1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
na’は、好ましくは0である。
[式(a1−0)、式(a1−1)及び式(a1−2)中、
La01、La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7のいずれかの整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra01、Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1は0〜14のいずれかの整数を表す。
n1は0〜10のいずれかの整数を表す。
n1’は0〜3のいずれかの整数を表す。]
La01、La1及びLa2は、好ましくは酸素原子又は*−O−(CH2)k01−CO−O−であり(但し、k01は、好ましくは1〜4のいずれかの整数、より好ましくは1である。)、より好ましくは酸素原子である。
Ra02、Ra03、Ra04、Ra6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra02、Ra03及びRa04のアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜6であり、より好ましくはメチル基又はエチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
Ra02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜8であり、より好ましくは3〜6である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。
Ra02及びRa03は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra04は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
Ra6及びRa7におけるアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜6であり、より好ましくはメチル基、エチル基又はイソプロピル基であり、さらに好ましくはエチル基又はイソプロピル基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
[式(a1−4)中、
Ra32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4のいずれかの整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であっても異なってもよい。
Ra34及びRa35はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra36は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合してそれらが結合するC−Oとともに炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。]
Ra32及びRa33のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
Ra34、Ra35及びRa36の炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられ、式(2)のRa1’及びRa2’と同様の基が挙げられる。特にRa36としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基が挙げられる。
Ra33としては、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laとしては、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
Ra34は、好ましくは、水素原子である。
Ra35は、好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基又は脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。Ra36におけるアルキル基及び前記脂環式炭化水素基は、無置換であることが好ましい。Ra36における芳香族炭化水素基は、炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する芳香環が好ましい。
式(a1−5)中、
Ra8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Za1は、単結合又は*−(CH2)h3−CO−L54−を表し、h3は1〜4のいずれかの整数を表し、*は、L51との結合手を表す。
L51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3のいずれかの整数を表す。
s1’は、0〜3のいずれかの整数を表す。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、フルオロメチル基及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
式(a1−5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
L51は、酸素原子が好ましい。
L52及びL53のうち、一方が−O−であり、他方が−S−であることが好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2のいずれかの整数が好ましい。
Za1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。
構造単位(s)は、ハロゲン原子を有さず、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。構造単位(s)を導くモノマーは、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さないモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrFエキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)としては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
[式(a2−A)中、
Ra50は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra51は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
Aa50は、単結合又は*−Xa51−(Aa52−Xa52)na−を表し、*は−Ra50が結合する炭素原子との結合手を表す。
Aa52は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Xa51及びXa52は、それぞれ独立に、−O−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
naは、0又は1を表す。
mbは0〜4のいずれかの整数を表す。mbが2以上の整数である場合、複数のRa51は互いに同一であっても異なってもよい。]
Ra50におけるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基及びn−ペルフルオロヘキシル基が挙げられる。
Ra50は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
Ra51のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられる。
Ra51のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
Ra51におけるアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
Ra51におけるアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基及びブチリルオキシ基が挙げられる。
Ra51は、メチル基が好ましい。
Aa52は、メチレン基又はエチレン基であることが好ましい。
水酸基は、ベンゼン環のo−位又はp−位に結合することが好ましく、p−位に結合することがより好ましい。
式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7のいずれかの整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10のいずれかの整数を表す。
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3のいずれかの整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。好ましくは、γ−ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
[式(a3−1)、式(a3−2)、式(a3−3)及び式(a3−4)中、
La4、La5及びLa6は、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。
La7は、−O−、*−O−La8−O−、*−O−La8−CO−O−、*−O−La8−CO−O−La9−CO−O−又は*−O−La8−O−CO−La9−O−を表す。
La8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18、Ra19及びRa20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
Ra22、Ra23及びRa25は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5のいずれかの整数を表す。
q1は、0〜3のいずれかの整数を表す。
r1は、0〜3のいずれかの整数を表す。
w1は、0〜8のいずれかの整数を表す。
p1、q1、r1及び/又はw1が2以上のとき、複数のRa21、Ra22、Ra23及び/又はRa25は互いに同一であってもよく、異なってもよい。]
Ra24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Ra24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
Ra24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が挙げられる。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、互いに独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、互いに独立に、好ましくは0〜2のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
Ra25は、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
La7は、好ましくは−O−又は*−O−La8−CO−O−であり、より好ましくは−O−、−O−CH2−CO−O−又は−O−C2H4−CO−O−である。
特に、式(a3−4)は、式(a3−4)’が好ましい。
(式中、Ra24、La7は、上記と同じ意味を表す。)
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)、構造単位(a3−3)及び構造単位(a3−4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜60モル%が好ましく、5〜50モル%がより好ましく、10〜50モル%がさらに好ましい。
構造単位(a4)は、フッ素原子を有する構造単位であることが好ましい。構造単位(a4)としては、式(a4−0)で表される構造単位が挙げられる。
[式(a4−0)中、
R5は、水素原子又はメチル基を表す。
L4は、単結合又は炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
L3は、炭素数1〜8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3〜12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
R6は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
L3のペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
L3は、好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である。
[式(a4−1)中、
Ra41は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Aa41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)で表される基を表す。ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも1つは、置換基としてフッ素原子を有する。
〔式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
Aa42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の飽和炭化水素基を表す。
Aa43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の飽和炭化水素基を表す。
Xa41及びXa42は、それぞれ独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。〕
*は結合手であり、右側の*が−O−CO−Ra42との結合手である。]
鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基が挙げられる。
[式(a−g3)中、
Xa43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa45は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
*は結合手を表す。]
ただし、Ra42−Xa43−Aa45において、Ra42がハロゲン原子を有しない場合は、Aa45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
Ra42は、ハロゲン原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基がより好ましい。
Ra42がハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
Ra42が、式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基である場合、式(a−g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、脂肪族炭化水素基の総炭素数は、15以下が好ましく、12以下がより好ましい。式(a−g3)で表される基を置換基として有する場合、その数は1個が好ましい。
[式(a−g2)中、
Aa46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
Aa47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4〜15が好ましく、5〜12がより好ましく、Aa47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
Aa41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
Aa41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
Aa42、Aa43及びAa44の飽和炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
[式(a4−4)中、
Rf21は、水素原子又はメチル基を表す。
Af21は、−(CH2)j1−、−(CH2)j2−O−(CH2)j3−又は−(CH2)j4−CO−O−(CH2)j5−を表す。
j1〜j5は、それぞれ独立に、1〜6のいずれかの整数を表す。
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
フッ素原子を有する炭化水素基としては、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有する脂環式炭化水素基等が挙げられる。
具体的には、フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を有する基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基を含むものが好ましい。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表される構造単位が挙げられる。
[式(a5−1)中、
R51は、水素原子又はメチル基を表す。
R52は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。但し、L55との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基で置換されない。
L55は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3−メチルアダマンチル基などが挙げられる。
R52は、好ましくは、無置換の炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
式(L1−1)中、
Xx1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Lx1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
Lx3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
Lx5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
Lx8及びLx9は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Wx1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
Lx2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合である。
Lx3は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx5は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx8は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Lx9は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Wx1は、好ましくは、炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
樹脂(A)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜30モル%が好ましく、2〜20モル%がより好ましく、3〜15モル%がさらに好ましい。
カルボキシル基を有する構造単位(a6)としては、以下で表される構造単位が挙げられる。
露光により分解して酸を発生する構造単位(II)としては、具体的には特開2016−79235号公報に記載の構造単位が挙げられ、側鎖にスルホナート基若しくはカルボキシレート基と有機カチオンとを有する構造単位又は側鎖にスルホニオ基と有機アニオンとを有する構造単位であることが好ましい。
[式(II−2−A’)中、
XIII3は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシ基で置き換わっていてもよい。
Ax1は、炭素数1〜8のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。
RA−は、スルホナート基又はカルボキシレート基を表す。
RIII3は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Za+は、有機カチオンを表す。]
RIII3で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基と同じものが挙げられる。
Ax1で表される炭素数1〜8のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の2価の多環式脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
X4は、2価の炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
X5は、2価の炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。
X6は、炭素数1〜14のアルキル基を表す。
X7は、3価の炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
X8は、2価の炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。
具体的には、塩(I)における有機カチオンで例示したものと同様のものが挙げられる。
[式(II−2−A)中、RIII3、XIII3及びZa+は、上記と同じ意味を表す。
Zは、0〜6の整数を表す。
RIII2及びRIII4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、zが2以上のとき、複数のRIII2及びRIII4は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Qa及びQbは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。]
[式(II−2−A−1)中、
RIII2、RIII3、RIII4、Qa、Qb、z及びZa+は、上記と同じ意味を表す。
RIII5は、炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
X2は、炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。]
X2で表される炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基としては、XIII3で表される2価の飽和炭化水素基のうちの炭素数11までのものが挙げられる。
[式(II−2−A−2)中、RIII3、RIII5及びZa+は、上記と同じ意味を表す。
m及びnは、互いに独立に、1又は2を表す。]
[式(II−1−1)中、
AII1は、単結合又は2価の連結基を表す。
RII1は、炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を表す。
RII2及びRII3は、それぞれ独立して、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、RII2及びRII3は互いに結合してそれらが結合する硫黄原子とともに環を形成していてもよい。
RII4は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
A−は、有機アニオンを表す。]
RII1で表される炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基及びナフチレン基等が挙げられる。
RII2及びRII3で表される炭素数1〜18の炭化水素基としては、式(2)のRa3’で表される炭素数1〜18の炭化水素基と同じものが挙げられる。
RII4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
RII4で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基と同じものが挙げられる。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)又は構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なくとも二種である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2−1)で表される構造単位である。構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1−1)〜式(a3−1−4)で表される構造単位、式(a3−2−1)〜式(a3−2−4)及び式(a3−4−1)〜式(a3−4−2)で表される構造単位から選ばれる少なくとも一種である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,000以上(より好ましくは2,500以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。本明細書では、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで実施例に記載の条件により求めた値である。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。このような樹脂としては、例えば、構造単位(a4)を含む樹脂(以下「樹脂(X)」という場合がある。)が挙げられる。
樹脂(X)がさらに有していてもよい構造単位としては、構造単位(a1)、構造単位(a2)、構造単位(a3)、構造単位(a5)及びその他の公知構造単位が挙げられる。
樹脂(X)は、構造単位(a4)及び/又は構造単位(a5)からなる樹脂であることがより好ましい。
樹脂(X)が構造単位(a4)を含む場合、その含有率は、樹脂(X)の全構造単位に対して、40モル%以上が好ましく、45モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらに好ましい。
樹脂(X)が構造単位(a5)を含む場合、その含有率は、樹脂(X)の全構造単位に対して、10〜60モル%が好ましく、20〜55モル%がより好ましく、25〜50モル%がさらに好ましい。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、6,000以上(より好ましくは7,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。かかる樹脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
レジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは1〜50質量部であり、さらに好ましくは1〜40質量部であり、特に好ましくは2〜30質量部である。
溶剤(E)の含有率は、通常、レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
本発明のレジスト組成物は、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)を含有していてもよい。クエンチャー(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は酸発生剤(B)よりも酸性度の弱い酸を発生する塩が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩における酸性度は酸解離定数(pKa)で示される。酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は、該塩から発生する酸のpKaが、通常−3<pKaの塩であり、好ましくは−1<pKa<7の塩であり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。酸発生剤から発生する酸よりも弱い酸を発生する塩としては、下記式で表される塩、特開2015−147926号公報記載の式(D)で表される弱酸分子内塩、並びに特開2012−229206号公報、特開2012−6908号公報、特開2012−72109号公報、特開2011−39502号公報及び特開2011−191745号公報記載の塩が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
本発明のレジスト組成物は、本発明の樹脂(A)及び塩(I)を含む酸発生剤、並びに、必要に応じて用いられる樹脂(X)、酸発生剤(B)、クエンチャー(C)、溶剤(E)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(I−1−a)で表される塩50.3部及びアセトニトリル250部を混合し、40℃で1時間攪拌した。得られた混合物に、40℃で、式(I−1−b)で表される化合物23.8部を10分かけて添加し、70℃に昇温後、70℃で2時間撹拌することにより、式(I−1−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−1−c)で表される塩を含む溶液を23℃まで冷却した後、式(I−1−d)で表される化合物13部及びアセトニトリル13部の混合溶液を90分かけて添加し、23℃で1時間撹拌した後、濃縮した。得られた濃縮残に、クロロホルム500部及び5%シュウ酸水390部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液した。回収された有機層に、イオン交換水250部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を4回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル170部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−1−e)で表される塩40.3部を得た。
式(I−1−e)で表される塩1.4部、式(I−1−f)で表される化合物0.4部及びクロロホルム14部を混合した後、23℃で30分間攪拌した。得られた混合物に、23℃で、0.2%カンファースルホン酸のクロロホルム溶液1.4部を添加し、23℃で18時間撹拌した。得られた反応溶液に、クロロホルム30部及びイオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。回収された有機層に、イオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を4回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル10部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−1)で表される塩0.4部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 359.1
式(I−4−a)で表される塩5.0部及びアセトニトリル30部を混合し、その後、40℃で1時間攪拌した。得られた混合物に、40℃で、式(I−4−b)で表される化合物2.4部を10分かけて添加し、70℃に昇温後、70℃で2時間撹拌することにより、式(I−4−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−4−c)で表される塩を含む溶液を23℃まで冷却した後、式(I−4−d)で表される化合物1.3部及びアセトニトリル1.3部の混合溶液を30分かけて添加し、23℃で1時間撹拌することにより、式(I−4−e)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−4−e)で表される塩を含む溶液に、式(I−4−g)で表される化合物0.4部及び式(I−4−f)で表される化合物0.01部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部、イオン交換水20部及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液5部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液した。回収された有機層に、イオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を2回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル20部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−4)で表される塩1.01部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 373.1
式(I−16−a)で表される塩5.0部及びアセトニトリル30部を混合し、その後、40℃で1時間攪拌した。得られた混合物に、40℃で、式(I−16−b)で表される化合物2.4部を10分かけて添加し、70℃に昇温後、70℃で2時間撹拌することにより、式(I−16−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−20−c)で表される塩を含む溶液を23℃まで冷却した後、式(I−16−d)で表される化合物1.3部及びアセトニトリル1.3部の混合溶液を30分かけて添加し、23℃で1時間撹拌することにより、式(I−16−e)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−16−e)で表される塩を含む溶液に、式(I−16−g)で表される化合物0.4部及び式(I−16−f)で表される化合物0.01部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部、イオン交換水20部及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液5部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液した。回収された有機層に、イオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を2回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル20部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−16)で表される塩1.18部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 367.1
式(I−14−a)で表される塩4.84部及びアセトニトリル30部を混合し、その後、23℃で30分間攪拌した。得られた混合物に、60℃で、式(I−14−b)で表される化合物2.41部を10分かけて添加し、60℃で2時間撹拌することにより、式(I−14−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−14−c)で表される塩を含む溶液に、式(I−14−d)で表される化合物1.32部及びアセトニトリル1.32部の混合溶液を30分かけて添加し、60℃で2時間撹拌することにより、式(I−14−e)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−14−e)で表される塩を含む溶液に、式(I−14−g)で表される化合物0.4部及び式(I−14−f)で表される化合物0.01部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部、イオン交換水20部及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液5部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液した。回収された有機層に、イオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を2回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル20部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−14)で表される塩1.19部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 403.1
式(I−7−a)で表される塩5.00部及びアセトニトリル30部を混合し、その後、60℃で1時間攪拌した。得られた混合物に、式(I−7−b)で表される化合物2.41部を10分かけて添加し、60℃で2時間撹拌することにより、式(I−7−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−7−c)で表される塩を含む溶液を23℃まで冷却した後、式(I−7−d)で表される化合物1.11部及びアセトニトリル1.11部の混合溶液を30分かけて添加し、23℃で1時間撹拌することにより、式(I−7−e)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(I−7−e)で表される塩を含む溶液に、トリエチルアミン1.38部及び式(I−7−f)で表される化合物1.56部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液した。回収された有機層に、イオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を4回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル20部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−7)で表される塩0.68部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 401.1
樹脂(A)の合成に使用した化合物(モノマー)を下記に示す。以下、これらの化合物をその式番号に応じて、「モノマー(a1−1−3)」等という。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−4−2)〕が45:14:2.5:38.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.6×103の樹脂A1を収率70%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a5−1−1)及びモノマー(a4−0−12)を用い、そのモル比〔モノマー(a5−1−1):モノマー(a4−0−12)〕が50:50となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して3mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量1.0×104の樹脂X1を収率91%で得た。この樹脂X1は、以下の構造単位を有するものである。
表2に示すように、以下の各成分を混合し、得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過することにより、レジスト組成物を調製した。
A1、X1:樹脂A1、樹脂X1
<塩(aa)>
I−1:式(I−1)で表される塩
I−4:式(I−4)で表される塩
I−7:式(I−7)で表される塩
I−14:式(I−14)で表される塩
I−16:式(I−16)で表される塩
<酸発生剤>
B1−21:式(B1−21)で表される塩(特開2012−224611号公報の実施例に従って合成)
B1−22:式(B1−22)で表される塩(特開2012−224611号公報の実施例に従って合成)
IX−1:特開2011−46694号公報の実施例に従って合成
IX−2:特開2012−229206号公報の実施例に従って合成
IX−3:特開2012−234155号公報の実施例に従って合成
IX−4:特開2007−145822号公報の実施例に従って合成
<クエンチャー(C)>
D1:(東京化成工業(株)製)
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
シリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、ウェハ上に膜厚78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、この有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が85nmとなるように塗布(スピンコート)した。塗布後、シリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表2の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークし、組成物層を形成した。組成物層が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー(XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光)で、コンタクトホールパターン(ホールピッチ90nm/ホール径55nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表2の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
標準偏差が1.80nm以下の場合を「○」、
標準偏差が1.80nmより大きい場合を「×」として判断した。
その結果を表3に示す。括弧内の数値は標準偏差(nm)を示す。
Claims (6)
- 式(I)で表される塩。
[式(I)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
zは、0〜6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR1及びR2は互いに同一であっても異なってもよい。
X1は、*−CO−O−、*−O−CO−、*−O−CO−O−又は*−O−を表し、*は、C(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合位を表す。
Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表す。
L1及びL2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
R8は、式(aa1)又は式(aa2)で表される基を表す。
(式(aa1)中、
R3、R4及びR9は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、R9及びR3は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を形成する。
nは、0又は1を表す。
式(aa2)中、
R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、R7は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、R6及びR7は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及び酸素原子とともに炭素数3〜20の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。)
Z+は、有機カチオンを表す。] - X1が、*−CO−O−又は*−O−CO−O−である請求項1に記載の塩。
- 請求項1又は2記載の塩を含有する酸発生剤。
- 請求項3に記載の酸発生剤と酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂とを含有するレジスト組成物。
- さらに、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩を含有する請求項4に記載のレジスト組成物。
- (1)請求項4又は5記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
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JP2007145822A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-06-14 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩 |
JP2014215548A (ja) * | 2013-04-26 | 2014-11-17 | 富士フイルム株式会社 | パターン形成方法、それに用いられる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、及び、レジスト膜、並びに、これらを用いる電子デバイス及びその製造方法 |
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