JP2018113906A - ホワイトアスパラガス育成袋 - Google Patents

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隆夫 池内
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Abstract

【課題】立茎栽培において、萌芽してくる新芽に被せて品質の良好なホワイトアスパラガスを効率的に得ることができるようにする。
【解決手段】萌芽、伸長するアスパラガスを軟白化させるように遮光度を99%以上とし、透湿性を有する自立性の材料で育成袋1を形成する。この育成袋1の開口部2に、挿入片26を設けた補助具21を適宜に取付け、挿入片26を地表面から差し入れて、萌芽するアスパラガスの新芽の上を覆うように育成袋を立設して遮光状態を保ち、ホワイトアスパラガスを得る。
この育成袋は、その透湿度がJIS Z 0208のカップ法(40℃)により100g/m・24h以上であるようにするとよく、紙、布、不織布又はこれらを加工した加工シートによって形成される。
【選択図】図14

Description

本発明は、ホワイトアスパラガスを得るための育成袋に関する。
ホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスの株と同じ株から得られるものであるが、グリーンアスパラガスとは異なり遮光状態で育成、収穫するものである。従来、圃場にアスパラガスの株を植付け、萌芽期直前に土を盛り上げておくと、芽は盛り上げた土の中で伸びるために日が当たらず、葉緑素の生成が妨げられてホワイトアスパラガスが成長する。
収穫するときには、芽が地表近くまで伸びて地割れが生じたところを探し、周りの土を掘って除き、幼芽を傷付けないようにして茎部を切り取らなければならないことから、大変な労力を要していた。
こうしたことから、アスパラガスの萌芽期から収穫の時期までの間、アルミ箔シートでトンネル掛けして被覆した状態で生育させると、地上部に伸びた茎の部分にも日が当たらないことから緑色に着色しないので、これを地際から刈り取ればホワイトアスパラガスを収穫することができる。(特許文献1)
上記の如く、アスパラガスの萌芽期において畝の全体をアルミ箔シートなどにより覆ってやればホワイトアスパラガスを得ることができる。
しかし、最近主流となっているアスパラガスの立茎栽培においては、株を伸長、繁茂させ、光合成を行わせることにより、それによって得られる栄養分を利用して新芽を萌芽させることから、上記の如く畝全体をアルミ箔シートで覆うことは極めて困難である。
こうした立茎した成茎が光合成を始めた後に出てくる新芽をホワイトアスパラガスとして収穫できるようにするために、硬質ポリ塩化ビニルパイプの上端に遮光性と通気性を有する除草シートを固定し、このパイプを新芽に覆い被せてこのパイプの中でアスパラガスを軟白化させて生長させ、30cm程度に成長したらパイプを取り外してホワイトアスパラガスを収穫するものが知られている。(特許文献2)
特公昭59−51971号公報 特開2004−166683号公報
上記ポリ塩化ビニルパイプを使用するものでは、充分な遮光性が得られるが、透湿性が充分でなく、伸長する新芽が蒸れることが多く、良好な品質のホワイトアスパラガスが得られないことが多い。
本発明は、立茎後に萌芽してくる新芽に被せて、充分な遮光性と共に透湿性が得られる状態において育成し、品質の良好なホワイトアスパラガスを効率的に得ることができるようにするものである。
本発明は、萌芽、伸長するアスパラガスの新芽を軟白化させるように遮光度を99%以上とし、透湿性を有する自立性の材料で袋体を形成し、この袋を萌芽するアスパラガスの芽の上を覆うように立設してホワイトアスパラガスを得るようにする育成袋とするものである。
この育成袋は、紙、布、不織布又はこれらを加工した加工シートによって形成され、その透湿度がカップ法(JIS Z 0208)により40℃において100g/m・24h以上としている。
また、上記育成袋には、その開口部から閉鎖上端部に向かって袋の倒伏を防ぐための金属製又は樹脂製などの針金状の補強材を設けると良い。
そして、弾性を有する合成樹脂又は金属製などの筒状体にその長手方向に切り目を設けて弾性的に細筒化可能にした補助具を用意し、この補助具を細い筒状に縮めてから上記育成袋の開口部より中に挿入し、再び拡開して上記開口部に密着するように取付け固定すると、この育成袋の形体を安定的に保持することができる。
本発明は、萌芽し始めた新芽の上に育成袋を立てるようにして被せると、新芽は安定的に遮光状態に置かれ、また、透湿性も確保されているので、袋内で蒸れることも無く、伸長するアスパラガスを充分に保護して軟白化状態に育成することができる。そして、アスパラガスの伸長状態は袋の外から指で触ることにより確認できるため、適時にホワイトアスパラガスを収穫することが出来る。
本発明の実施例を示す正面図である。 図1に示すものの横断面図である。 本発明の他の実施例を示す正面図である。 図3に示すものの横断面図である。 補強片を設けた育成袋の正面図である。 図5に示すものの一部省略横断面図である。 立茎中の圃場において新芽が伸長した状態を示す説明図である。 図7に示す育成袋で覆った状態を拡大して示す説明図である。 育成袋の開口部に取付ける補助具の斜視図である。 他の補助具の正面図である。 挿入片及び起立片を設けた補助具の斜視図である。 図10に示すものに挿入片を設けた補助具の正面図である。 補助具を取付けた育成袋を示す斜視図である。 図13に示すものの使用状態を示す説明図である。 図12に示すものに差込み突起を設けた補助具の正面図である。
育成袋1は、畝の表面から伸長するアスパラガスの新芽を収穫時期まで覆っておくことができるような袋に形成されている。
図示するものは、横幅が8cmで長さが35cmの平形袋に形成されており、下方の開口部2を拡げると直径が5cm程度の円形状にすることができる。この袋によって一つの新芽に被せることができるが、これよりも開口部の直径を大きくしたり小さくしたりすることができ、これが大きくなるように形成すれば、隣接する複数の新芽を覆うことができるようなものにすることもできる。
育成袋を形成する基材3としては、各種の紙、布、不織布又はこれらを加工した加工シートなどを使用することができ、一重袋や多重袋に形成することができる。
この育成袋は遮光性に富んだものであって、その遮光度は99%以上であり、好ましくは99.5%以上、更に好ましくは99.95%以上、一層好ましくは99.99%以上にすると良く、これによって新芽を暗い状態に保って伸長するアスパラガスを軟白化することができる。
上記した一重袋4の場合、紙、布、不織布などの基材の内面に黒色又はカーボン等の塗料を印刷などにより塗布することによって、上記の如き遮光性を得ることができる。
紙の場合には、例えば、パルプ層とパルプにカーボンを混ぜたカーボンパルプ層を2層にして抄いた遮光紙があり、こうした遮光紙を使用すると上記カーボンパルプ層によって遮光性を得ることができる。また、所望の遮光度を得るために上記基材の内側又は外側に更に黒色その他のインキ、塗料などによって印刷・塗布層を設けるようにすることもできる。
図示するものでは、上記基材3を細長状にしたものを、長手方向の側部折返部5で糊付けし、上部折返部6も糊付けして閉鎖上端部7を形成することによって、育成袋1にしている。
この育成袋は上記の他、合掌貼り、カマス貼り、その他の糊付け方法で製袋したり、基材がヒートシール可能なものであればヒートシールによって袋を形成することができるし、場合によってはミシン縫いなどによって袋を形成するなど、適宜の方法で育成袋とすることができる。
上記育成袋を形成する紙、布、不織布などの材質、厚みの薄さなどによって袋の腰が弱い場合には、袋が途中で折れ曲がったりすることもあるので、油、パラフィン、樹脂、塗料などを使用して加工することにより、腰のある袋にすることができる。
こうした加工を行うと透湿性が低下することもあるので、使用量を調整したり、縞状、格子状その他のパターン加工をするようにしたりするとよい。
上記育成袋は、二重袋10や、三重その他の多重袋に形成することができ、遮光性を有する紙や袋を重ね合せるように使用したり、外側の袋11と内側の袋12の組合せによって全体として所望の遮光度を得るようにすることができる。(図3、図4)
また、この育成袋1にはその長手(高さ)方向に沿って適宜の長さの金属製やプラスチック製などの針金状の補強片13を固定しておくことができる。この補強片は実質的に針金状であることを意味し、細板状などであるものも含むものである。こうした補強片13があると、後記するように風雨などの天候の変化によって起立している育成袋1が途中で折り曲がってアスパラガス新芽の伸長を邪魔することもなく、直立した状態を確実に保つことができるようになる。(図5、図6)
こうした補強片13は、図示のものでは上記した育成袋を製袋するときに側部折返部5との間に挟むようにして糊付けして貼り合せることによって容易に設けることができるが、その他接着テープで固定する、熱溶着するなど、適宜の方法で取付けることができる。
この育成袋は上記したように紙、布、不織布などによって形成されているので、従来のポリ塩化ビニルパイプやプラスチックフィルムに比べて透湿性に優れたものとすることができる。
上記育成袋の透湿度としては、JIS Z0208に規定するカップ法によって40℃において測定したときに、少なくとも100g/m・24h以上、好ましくは400g/m・24h以上、更に好ましくは1000g/m・24h以上の数値が得られるものとするのが好ましい。100g/m・24hより少ない透湿度であると、この育成袋によって覆われているアスパラガスの新芽が伸長中に蒸れたりして、高品質なホワイトアスパラガスが得られなくなる。
このような育成袋1を使用する場合、下端の開口部2を円形状になるように拡げて、アスパラガスの成茎15が生育している圃場16の地際17から新芽が出てきたら、すぐにその上に被せるようにすると新芽を遮光状態に保つことができるので、ホワイトアスパラガス18はこうした遮光状態にある育成袋の中を伸長して行くようになる。(図7、図8)
図示の育成袋は閉鎖上端部7に向かって次第に膨らみが小さく平たくなっているので、アスパラガスの穂先19がこの袋の内面に沿うように案内されて伸びるため、穂先が傷んだりすることも少ない。
そして、育成袋の中を伸長しているホワイトアスパラガスは外から見ることができないが、袋の外から指で軽く触ることにより袋の中でどの程度の高さまで伸びているかが判るので、所定の長さに伸長したら地際17で刈り取るようにすれば、ホワイトアスパラガスを適時に収穫することができる。
こうして刈り取ったホワイトアスパラガスは、そのまま育成袋1に入れて置くことができるので、収穫後も引き続き遮光状態に保つことができ、ホワイトアスパラガスの品質を劣化させることなく、良好な状態に保つことができる。
上記成茎15がハウス内で育てられている場合には、風雨などの影響を受けることが少ないので、上記育成袋1でアスパラガスの新芽を覆っておくことができるが、露地で栽培されている場合には、天候の変化の影響を受けて新芽の上に被せられた育成袋が平形袋に戻ったり、倒されたり、吹き飛ばされたりすることがあり、アスパラガスの新芽を確実に覆っておくことが出来なくなることがある。
こうしたことを考慮して、袋の開口部2の内側に補助具21を取付けるようにすることができる。こうした補助具の一つは、プラスチック、金属その他の弾性を有する短いパイプ22の一部に縦方向に切り口23を入れて作ることができる。これを手で握ってパイプ22の径を小さくしてから育成袋1の開口部2に差し入れ、径を戻すようにすると開口部2に固定できるので、この補助具21が地際17に接するようにするか、又は少し地中に差し入れるようにすれば、育成袋1を安定的に保持することができるようになる。(図9)
また、他の補助具としては、金属、プラスチックその他の弾性のある板状体24とすることができ、この板状体を手で筒状に曲げてから育成袋の口部に差し入れ、弾性的に口部に密接させるようにすることによって、上記と同様にして使用することができる。(図10)
上記した補助具21には、筒状になった時の円周に沿って下方に伸びる1つ又は複数の挿入片26を突設しておくことができ、この挿入片26を地中に差し入れることによって固定すると、育成袋1を新芽の上にから一層確実に被せた状態に保持しておくことができる。(図11〜図14)
図15に示すものは、図12に示す補助具の板状体24の一側方に差込突起27を設け、他側方に設けた切込み28に挿入して筒状の補助具21にするものである。
そして、上記した補助具21に上方に伸びる起立片30を設けるようにすることができ、こうした起立片30は育成袋1の内面に接するようになって、育成袋が折り曲がることを防ぐことができるようになる。こうした起立片30は、上記した補強片13の無いような袋の場合に特に有効である。
この育成袋は、場合によってはガゼット状の袋や、マチ付の角底袋などの適宜の形態の袋に形成することもできる。
また、基材としてボール紙やライナー紙などの高坪量の紙を使用して育成袋を形成することもでき、こうしたものでは紙の腰が強いこともあって起立状態を保つことが一層容易となるし、筒状をした袋にすることもできる。
この育成袋は、上記したようにアスパラガスが立茎している状況下で出てくる新芽に対して特に有効に使用することができるが、立茎前の萌芽する新芽に対しても同様に有効に使用することができる。
下記する実施例及びその効果を確認する為の比較例を用意し、下記する試験を行った。
(実施例1)
パルプ層とパルプにカーボンを混ぜたカーボンパルプ層を2層にして抄いた遮光紙のカーボンパルプ層の上に、カーボン塗料層を印刷で形成し、その上に腰強さ及び耐水性の付与を目的にパラフィン含侵塗布を行い、カーボン塗料層側を内面にして側部及び上端部を折返し、側部には合成樹脂製針金類の補強片を挟んで糊付けし、幅8cm、長さ35cmの一重袋の育成袋を形成した。
(実施例2)
パルプ層とパルプにカーボンを混ぜたカーボンパルプ層を2層にして抄いた遮光紙のカーボンパルプ層の内側に、カーボンにより着色した黒色紙を重ね、黒色紙を内側にして側部及び上端部を折返し、側部には合成樹脂製針金類の補強片を挟んで糊付けし、幅8cm、長さ35cmの二重袋の育成袋を形成した。
(比較例1)
内径5cm、長さ35cmの硬質ポリ塩化ビニルパイプの上端を防草シートで覆って紐で固定したもの。
(比較例2)
内径5cm、長さ35cmの硬質ポリ塩化ビニル管の上端を黒色ポリエチレンフイルムで覆って紐で固定したもの。
(遮光度の測定)
上記の遮光度は、ハロゲンランプを使用し、3000Luxに調整した環境下で、遮光性を備えた実施例及び比較例のサンプルと、遮光性の無いブランクとの照度計の数値(Lux)から次の式によって求めた。
遮光度(%)={(ブランク照度−サンプル照度)/ブランク照度}×100
(透湿度の測定)
上記実施例のサンプルの透湿度は、JIS Z0208に規定するカップ法(40℃)に準じて測定した。
なお、上記JIS規格の測定範囲は概ね400g/m・24hまでの為、それ以上の数値については、測定時間を短縮して測定したものを24時間に換算した。
比較例については、使用した硬質ポリ塩化ビニルパイプの透湿度は0であるが、上記JIS規格による測定が困難な為に、測定を省略した。
上記実施例及び比較例について、その性能を見るために以下の栽培試験を行った。
(栽培条件)
香川県において、平成28年7月〜8月にかけて、大型ビニルハウス内にて立茎した後に出てくる新芽を対象にして実施例及び比較例のもので遮光を行って収穫した。
実施例1、2のものには、その開口部に図13、図14で示すように補助具を取付け、挿入片を地表面から地中に差し入れて栽培した。
アスパラガスの栽培品種は「さぬきのめざめ」である。
(温度・湿度の測定)
実施例及び比較例を設置し2日後の正午に、袋及び器具の内部の温度及び湿度を測定した。
その時のハウス内の畝面地際の照度は、2万〜4万Luxであった。
また、外気温は34℃、湿度46%であった。
収穫した実施例及び比較例の各アスパラガスの33〜36本について下記の項目に関して調査、評価を行った。
(色判定)
収穫したアスパラガスについて、目視により着色程度を判定し、評価を行った。
評価基準: 白色・・・・・・・ ◎
薄黄緑色・・・・・ ○
薄黄緑色(やや緑色がかっている)・・・△○
(出荷規格判定)
JA香川県の出荷規格により判定した。
評価基準: 収穫品が優良・・・・秀
収穫品が良好・・・・優
収穫品が規格外・・・格外
(商品化率)
上記出荷規格判定によって「秀」と「優」を合計した量の全量に対する割合を商品化率とする。
(腐敗率)
収穫物の一部に腐敗が見られたものの全量に対する割合を示す。
(変形率)
収穫物に曲りなどが見られ真直ぐに育っていないものの全量に対する割合を示す。
栽培試験の結果を表1に示す。
(考察)
実施例1のものでは、収穫したホワイトアスパラガスがやや緑色がかった薄黄緑色を呈しているが、腐敗は見られず、曲がったりした変形率が11%であったが、出荷規格において秀が22%、優が56%で、商品化率は78%と良好であった。
実施例2のものでは、ホワイトアスパラガスが白色を呈しており、腐敗は見られず、曲がったりした変形率も3%と殆ど見られなかった。また、出荷規格において秀が43%、優が34%で、商品化率は77%であり、特に秀品率が高かった。
比較例1では、ホワイトアスパラガスが薄黄緑色を呈していて色彩としては良好であったが、内部の温度、湿度が高く、腐敗が8%あり、変形率も17%見られた。また、出荷規格において秀が25%、優が25%で、商品化率は50%でしかなく、実施例1、2に比べて商品化率が低かった。
比較例2は、収穫したホワイトアスパラガスが薄黄緑色を呈していて色彩としては良好であったが、内部の温度、湿度が高く、腐敗が9%あり、変形率も27%と多く見られた。また、出荷規格において秀が18%、優が36%で、商品化率は55%であって、実施例1、2に比べて商品化率が低かった。
更に、下記する実施例3〜5を用意し、その効果を確認する為に下記する試験を行った。
(実施例3)
パルプ層とパルプにカーボンを混ぜたカーボンパルプ層を2層にして抄いた遮光紙のカーボンパルプ層を内面にして側部及び上端部を折返し、側部には合成樹脂製針金類の補強片を挟んで糊付けし、幅8cm、長さ35cmの一重袋の育成袋を形成した。
(実施例4)
パルプ層とパルプにカーボンを混ぜたカーボンパルプ層を2層にして抄いた遮光紙のカーボンパルプ層の上に、カーボン塗料層を印刷で形成し、このカーボン塗料層を内面にして側部及び上端部を折返し、側部には合成樹脂製針金類の補強片を挟んで糊付けし、幅8cm、長さ35cmの一重袋の育成袋を形成した。
(実施例5)
パルプ層とパルプにカーボンを混ぜたカーボンパルプ層を2層にして抄いた遮光紙のカーボンパルプ層の内側に、カーボンにより着色した黒色紙を重ね、黒色紙を内側にして側部及び上端部を折返し、側部には合成樹脂製針金類の補強片を挟んで糊付けし、幅8cm、長さ35cmの二重袋の育成袋を形成した。
(遮光度・透湿度の測定)
上記に準じて実施例3〜5のものについて、遮光度及び透湿度を測定した。
上記実施例3〜5について、その性能を見るために以下の栽培試験を行った。
(栽培条件)
長野県内において、平成28年9月〜10月にかけて、露地にて立茎した後に出てくる新芽を対象にして実施例のもので遮光を行って収穫した。
実施例3〜5には、上記と同様にその開口部に図13、図14で示すように補助具を取付け、挿入片を地表面から地中に差し入れて栽培した。
畝面地際の照度は、設置2日後の正午において5千〜2万Luxであった。
アスパラガスの栽培品種は「ウェルカム」である。
収穫したアスパラガスについて下記の項目に関して評価を行った。
(品質判定)
収穫した実施例のアスパラガスの各10本について、目視により着色程度を調査、評価し判定を行った。
評価基準: 白色 ・・・・・・・ ◎ 判定 A級
白色(よく見ると薄黄色)・・・・・ ○ 判定 A級
白色(やや黄色がかっている)・・・・△ 判定 B級
上記試験等の結果を表2に示す。
(考察)
実施例3のものでは、収穫したホワイトアスパラガスがやや薄黄緑色を呈しているが、ホワイトアスパラガスとして出荷できる範囲であった。
実施例4のものは、白色を呈しており良好であるが、実施例5と比較すると微妙に薄黄色がかっているように思われた。
実施例5のものでは、ホワイトアスパラガスが白色を呈しており非常に良い状態であることが判った。
1: 育成袋
2: 開口部
3: 一重袋
7: 閉鎖上端部
10:二重袋
13:補強片
15:成茎
17:地際
18:アスパラガス
21:補助具
26:挿入片
30:起立片
Figure 2018113906
Figure 2018113906

Claims (7)

  1. 萌芽するアスパラガスの芽の上を覆うように立設する袋体であって、成長するアスパラガスを軟白化させるように99%以上の遮光度と透湿性を有する材料で形成したホワイトアスパラガス育成袋。
  2. 上記育成袋は、その透湿度がカップ法(JIS Z 0208)(40℃)により100g/m・24h以上である請求項1に記載のホワイトアスパラガス育成袋。
  3. 上記育成袋は、紙、布、不織布又はこれらを加工した加工シートによって形成されている請求項1又は2に記載のホワイトアスパラガス育成袋。
  4. 上記育成袋は、その開口部から閉鎖上端部に向かって袋の倒伏を防ぐための金属製又は樹脂製などの針金状の補強材を設けた請求項1〜3のいずれかに記載のホワイトアスパラガス育成袋。
  5. 弾性を有する合成樹脂又は金属製の筒状体にその長手方向に切り目を設けて弾性的に細筒化可能にした補助具を用意し、この補助具を細筒状にして上記育成袋の開口部から中に挿入、拡開して上記開口部に取付け固定した請求項1〜4のいずれかに記載のホワイトアスパラガス育成袋。
  6. 弾性を有する合成樹脂又は金属製の板状体を巻回し筒状にして弾性的に細筒化可能にした補助具を用意し、この補助具を細筒状にして上記育成袋の開口部から中に挿入、拡開して上記開口部に取付け固定した請求項1〜4のいずれかに記載のホワイトアスパラガス育成袋。
  7. 上記補助具には、圃場に差し入れるための挿入片及び/又は育成袋の倒伏を防止するよう閉鎖上端部に向かって延びる起立片を設けている請求項5又は6に記載のホワイトアスパラガス育成袋。
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