JP2018113757A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることが可能な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】車両減速要求時、前方車両接近値が基準値FDTを超えており(ステップST1でYES判定)、且つ後方車両との間の車間距離が所定距離RD未満(ステップST3でNO判定)である際、後方車両離間相対速度が所定値RDT以上であって後方車両との間の車間距離が長くなる状況である場合には、第2モータジェネレータによるエネルギ回生量を増大させる。これにより、後方車両との間の車間距離が短いことのみを条件としてエネルギ回生を禁止する場合に比べてエネルギ回生の機会を多くすることができ、自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることが可能となる。
【選択図】図3
【解決手段】車両減速要求時、前方車両接近値が基準値FDTを超えており(ステップST1でYES判定)、且つ後方車両との間の車間距離が所定距離RD未満(ステップST3でNO判定)である際、後方車両離間相対速度が所定値RDT以上であって後方車両との間の車間距離が長くなる状況である場合には、第2モータジェネレータによるエネルギ回生量を増大させる。これにより、後方車両との間の車間距離が短いことのみを条件としてエネルギ回生を禁止する場合に比べてエネルギ回生の機会を多くすることができ、自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることが可能となる。
【選択図】図3
Description
本発明は車両の制御装置に係る。特に、本発明は、発電機を利用して得られる回生制動力によって車両を減速させる技術の改良に関する。
従来、特許文献1に開示されているように、電気自動車や、ハイブリッド自動車(走行用駆動力源として内燃機関および発電電動機を搭載した自動車)において、発電電動機を発電機として作動させることによるエネルギ回生によってエネルギ消費率(内燃機関を搭載した車両の場合には燃料消費率)の改善を図ると共に、このエネルギ回生に伴って発生する回生制動力により車両を減速させることが行われている。
また、この特許文献1には、車間距離センサによって自車両と前方車両との間の車間距離を計測すると共に自車両と前方車両との相対速度を算出し、車間距離が短いほど、また、相対速度が負の値(自車両が前方車両に接近する場合)であってその絶対値が大きいほど回生制動力を増大させて車両の減速度を大きく得ることが開示されている。
本発明の発明者らは、前記回生制動力を調整する場合に、前方車両だけでなく後方車両をも考慮することが好ましいことに着目した。つまり、例えば自車両と後方車両との間の車間距離が短い場合には回生制御を禁止する(エネルギ回生による減速を行わない)ことについて考察した。さらに、本発明の発明者らは、単に後方車両との間の車間距離が短いことのみを条件として回生制御を禁止した場合には、エネルギ回生の機会が少なくなってしまい、エネルギ消費率の改善を図ることが難しくなることについても考察した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることが可能な車両の制御装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、発電機を備え、車両減速要求時に、前記発電機での発電を行うことでエネルギ回生を行う車両に適用される制御装置を前提とする。そして、この車両の制御装置は、前方車両との間の車間距離および前記前方車両との相対速度のうち少なくとも一方を、前方車両の接近状態を表す指標である前方車両接近値として算出する前方車両接近値算出部と、後方車両との間の車間距離を算出する後方車間距離算出部と、前記後方車両との相対速度を算出する後方相対速度算出部と、前記車両減速要求時、前記前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり且つ前記後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際、前記後方車両との相対速度が、前記後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっていることを条件として、前記発電機によるエネルギ回生が行われていない場合に前記発電機によるエネルギ回生を開始させ、または、前記発電機によるエネルギ回生が行われている場合に前記発電機によるエネルギ回生量を増大させる回生制御部を備えていることを特徴とする。
この特定事項により、車両減速要求時、前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり且つ後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上の値となっていない場合には、発電機によるエネルギ回生を禁止(非実行)する。これにより、エネルギ回生に伴って発生する回生制動力に起因して後方車両との間の車間距離が短くなってしまうといった状況を回避する。一方、車両減速要求時、前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり且つ後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上の値となっている場合には、回生制動力を大きくする。つまり、発電機によるエネルギ回生が行われていない場合には発電機によるエネルギ回生を開始させ、発電機によるエネルギ回生が行われている場合には発電機によるエネルギ回生量を増大させる。このため、後方車両との間の車間距離が短い場合であっても、この後方車両との間の車間距離が長くなる状況である場合にはエネルギ回生が実行されることになり、後方車両との間の車間距離が短いことのみを条件としてエネルギ回生を禁止する場合に比べてエネルギ回生の機会を多くすることができる。その結果、自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることが可能となる。
本発明では、前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり且つ後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっていることを条件として、回生制動力を大きくするようにしている。これにより、自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、ハイブリッド自動車に本発明を適用した場合について説明する。なお、本発明はハイブリッド自動車に限らず電気自動車にも適用することが可能である。
−ハイブリッド自動車の概略構成−
図1は、本実施形態に係るハイブリッド自動車の概略構成を示す図である。この図1に示すように、エンジン(内燃機関)1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等であって、気筒内での燃料の燃焼によって動力を発生する。
図1は、本実施形態に係るハイブリッド自動車の概略構成を示す図である。この図1に示すように、エンジン(内燃機関)1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等であって、気筒内での燃料の燃焼によって動力を発生する。
エンジン1が発生した動力は、遊星歯車機構(シングルピニオン遊星歯車機構)2のキャリアCに伝達される。この遊星歯車機構2は、キャリアCに伝達された動力をサンギヤSおよびリングギヤRに分配する動力分配機構として機能する。キャリアCからリングギヤRに分配された動力が駆動軸31へ伝達されることで、エンジン1の動力を利用して駆動軸31および駆動輪32,32を回転駆動して車両の走行を行うことが可能である。
一方、キャリアCからサンギヤSに分配された動力は第1モータジェネレータ41に伝達され、この第1モータジェネレータ41の発電運転による電力に変換される。第1モータジェネレータ41の発電電力は、インバータ51,52を介して第2モータジェネレータ42に供給される。その際、第1モータジェネレータ41の発電電力の一部をインバータ51を介して二次電池で成るバッテリ(蓄電装置)53に回収してバッテリ53の充電を行ったり、あるいは、バッテリ53に蓄えられた電力をインバータ52を介して第2モータジェネレータ42に供給することも可能である。第2モータジェネレータ42に供給された電力は、この第2モータジェネレータ42の力行運転による動力に変換され、第2モータジェネレータ42の動力が減速ギヤ33を介して駆動軸31および駆動輪32,32へ伝達されることによっても車両の走行を行うことが可能である。
また、駆動軸31に伝達されている動力を第2モータジェネレータ42の発電運転による回生(エネルギ回生)によって電力(発電電力)に変換し、この第2モータジェネレータ42の発電電力をインバータ52を介してバッテリ53に回収してバッテリ53の充電を行うことも可能である。例えば、運転者による車両減速要求時(アクセルペダルの踏み込み解除操作等)にあっては、第2モータジェネレータ42の発電運転によるエネルギ回生が行われ、このエネルギ回生に伴って前記バッテリ53の充電が行われると共に、回生制動力が発生して、車両を減速させることが可能となっている。このため、この第2モータジェネレータ42が、本発明でいう発電機(車両減速要求時に発電を行うことでエネルギ回生を行う発電機)に相当する。
エンジン1の運転状態は、エンジンECU101により制御される。エンジンECU101は、ハイブリッドECU102と通信しており、ハイブリッドECU102からの制御信号に応じてエンジン1を運転制御するとともにエンジン1の運転状態に関するデータをハイブリッドECU102へ出力する。各モータジェネレータ41,42の運転状態は、モータECU103により制御される。モータECU103もハイブリッドECU102と通信しており、ハイブリッドECU102からの制御信号に応じて各モータジェネレータ41,42を運転制御するとともに各モータジェネレータ41,42の運転状態に関するデータをハイブリッドECU102へ出力する。ハイブリッドECU102には、アクセル開度センサ202(図2を参照)で検出されたアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)ACを示す信号が入力される。エンジン1の動力を利用して車両の走行(駆動輪32,32の回転駆動)を行う場合、ハイブリッドECU102は、アクセル開度ACに基づいて駆動軸31の要求トルクTdreqを設定してエンジン1の要求トルクTereqと各モータジェネレータ41,42の要求トルクTmg1req,Tmg2reqを設定する。そして、エンジンECU101は、エンジン1のトルクTeを前記要求トルクTereqにするようにエンジン1の運転を制御し、モータECU103は、各モータジェネレータ41,42のトルクTmg1,Tmg2を前記要求トルクTmg1req,Tmg2reqにするように第1モータジェネレータ41の発電運転および第2モータジェネレータ42の力行運転を制御する。
−ECU−
図2はECU100等の制御系の構成を示すブロック図である。この図2では、前記エンジンECU101、ハイブリッドECU102、モータECU103を統合して一つのECU100として表している。
図2はECU100等の制御系の構成を示すブロック図である。この図2では、前記エンジンECU101、ハイブリッドECU102、モータECU103を統合して一つのECU100として表している。
この図2に示すように、ECU100には、クランクポジションセンサ201、アクセル開度センサ202、スロットル開度センサ203、シフトポジションセンサ204、パワースイッチ205、車速センサ206、ブレーキペダルセンサ207、バッテリ53の充放電電流を検出する電流センサ208、および、バッテリ温度センサ209などが接続されている。これらセンサの機能は周知であるため、ここでの説明は省略する。
さらに、ECU100には、前方車両検出センサ210および後方車両検出センサ211が接続されている。
前方車両検出センサ210は、自車両の前方を走行する車両(前方車両)を検出すると共に、自車両から前方車両までの距離(車間距離)に応じた出力信号をECU100に送信する。この前方車両検出センサ210は、例えば、車両前方に検出波(電波、光波等)を送信すると共に、当該検出波の反射波を受信することで、前方車両を検出する既知のレーダセンサ(ミリ波レーダ、レーザレーダ等)が採用されている。また、前方車両検出センサ210は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の撮像素子を用いて前方車両を撮像する既知のカメラセンサであってもよい。また、これらレーダセンサとカメラセンサとが併用されていてもよい。
前方車両検出センサ210からの出力信号を受信したECU100では、その出力信号に基づいて自車両と前方車両との間の車間距離を算出すると共に、自車両と前方車両との相対速度を算出する。このため、このECU100において、この車間距離を算出する機能部分および相対速度を算出する機能部分が本発明でいう前方車両接近値算出部(前方車両との間の車間距離および前方車両との相対速度のうち少なくとも一方を、前方車両の接近状態を表す指標である前方車両接近値として算出する前方車両接近値算出部)に相当する。
後方車両検出センサ211は、自車両の後方を走行する車両(後方車両)を検出すると共に、自車両から後方車両までの距離(車間距離)に応じた出力信号をECU100に送信する。この後方車両検出センサ211は、前記前方車両検出センサ210と同様の構成となっている。
後方車両検出センサ211からの出力信号を受信したECU100では、その出力信号に基づいて自車両と後方車両との間の車間距離を算出すると共に、自車両と後方車両との相対速度を算出する。このため、このECU100において、この車間距離を算出する機能部分が本発明でいう後方車間距離算出部(後方車両との間の車間距離を算出する後方車間距離算出部)に相当し、相対速度を算出する機能部分が本発明でいう後方相対速度算出部(後方車両との相対速度を算出する後方相対速度算出部)に相当する。
また、ECU100には、エンジン1のスロットルバルブを開閉駆動するスロットルモータ11、燃料噴射装置(インジェクタ等)12、および、点火装置(点火プラグおよびイグナイタ)13などが接続されている。そして、ECU100は、前記各種センサの出力信号に基づいて、エンジン1のスロットルバルブの開度制御(吸入空気量制御)、燃料噴射量制御(インジェクタの開閉制御)、点火時期制御(点火プラグの駆動制御)などを含むエンジン1の各種制御を実行する。
さらに、ECU100は、前記バッテリ53を管理するために、前記電流センサ208にて検出された充放電電流の積算値や、バッテリ温度センサ209にて検出されたバッテリ温度などに基づいて、バッテリ53の充電状態(SOC:State of Charge)や、バッテリ53の入力制限Winおよび出力制限Woutなどを演算する。
−回生制御−
次に、本実施形態の特徴とする制御である回生制御について説明する。本実施形態における回生制御は、前方車両だけでなく後方車両をも考慮して前記回生制動力の調整を行うものである。
次に、本実施形態の特徴とする制御である回生制御について説明する。本実施形態における回生制御は、前方車両だけでなく後方車両をも考慮して前記回生制動力の調整を行うものである。
前述したように、従来技術である特許文献1には、車間距離センサによって自車両と前方車両との間の車間距離を計測すると共に自車両と前方車両との相対速度を算出し、車間距離が短いほど、また、相対速度が負の値(自車両が前方車両に接近する場合)であってその絶対値が大きいほど回生制動力を増大させて車両の減速度を大きく得ることが開示されている。
ところで、この回生制動力を調整する場合には、前方車両だけでなく後方車両をも考慮することが好ましい。つまり、例えば自車両と後方車両との間の車間距離が短い場合には回生制御を禁止するものである。しかしながら、単に後方車両との間の車間距離が短いことのみを条件として回生制御を禁止した場合には、エネルギ回生の機会が少なくなってしまい、エネルギ消費率(燃料消費率)の改善を図ることが難しくなる。
本実施形態は、この点に鑑みてなされたものであり、自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることを可能にするものである。
具体的には、車両減速要求時、自車両と前方車両との間の車間距離が短い場合、または、自車両の速度が前方車両の速度に比べて高くなっており自車両が前方車両に接近する状況である場合であって、且つ後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際には、後方車両との相対速度が、該後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっていることを条件として、第2モータジェネレータ42を発電機として機能させてエネルギ回生(回生発電)を行うようにしている。
言い替えると、自車両と前方車両との間の車間距離が短い場合、または、自車両の速度が前方車両の速度に比べて高くなっており自車両が前方車両に接近する状況である場合であって、且つ後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際であっても、後方車両との相対速度が、該後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっていない場合(所定値未満である場合;後方車両との間の車間距離が短くなる場合を含む)には、第2モータジェネレータ42を発電機として機能させるエネルギ回生(回生発電)を禁止(非実行)する。これに対し、後方車両との相対速度が、該後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっている場合には、第2モータジェネレータ42を発電機として機能させるエネルギ回生を実行するようにしている。この第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生の実施の形態としては、第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生が行われていない場合には当該第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生を開始させ、また、第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生が行われている場合には当該第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生量を増大させるようにしている。以下では、前記自車両と前方車両との間の車間距離および自車両と前方車両との相対速度に関し、前方車両の接近状態を表す指標を前方車両接近値と呼ぶこととする。この前方車両接近値においては、自車両と前方車両との間の車間距離が短いことが当該前方車両接近値が大きいことに相当し、自車両の車速が前方車両の車速よりも高くその相対速度が大きいことが当該前方車両接近値が大きいことに相当する。
この回生制御は前記ECU100によって実行される。このため、ECU100において、前記回生制御を実行する機能部分が本発明でいう回生制御部(車両減速要求時、前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり且つ後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっていることを条件として、発電機によるエネルギ回生が行われていない場合に発電機によるエネルギ回生を開始させ、または、発電機によるエネルギ回生が行われている場合に発電機によるエネルギ回生量を増大させる回生制御部)として構成されている。このように、前記ECU100が本発明における制御装置の一例となっている。
次に、前述した回生制御において前後車両条件(前方車両および後方車両との車間距離や相対速度といった条件)に応じた回生禁止動作(前後車両条件に応じてエネルギ回生を禁止するか否かの判断動作)の手順について図3のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートは、車両の走行中、所定時間毎に繰り返して実行される。なお、車両が走行中であるか否かは前記車速センサ206からの出力信号に基づいて判定される。また、図4は、自車両、前方車両および後方車両の車間距離および相対速度を説明するための概略図であって、図中のfdは自車両と前方車両との間の車間距離、rdは自車両と後方車両との間の車間距離、FdDdtは自車両と前方車両との相対速度、RdDdtは自車両と後方車両との相対速度をそれぞれ示している。
先ず、ステップST1において、前記前方車両接近値が基準値FDTを超えているか否か、つまり、前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値となっているか否かを判定する。この前方車両接近値としては、前述したように自車両と前方車両との間の車間距離(図4におけるfd)および自車両と前方車両との相対速度(図4におけるFdDdt)のうち少なくとも一方において前方車両の接近状態を表す指標である。これら自車両と前方車両との間の車間距離および自車両と前方車両との相対速度は、前記前方車両検出センサ210からの出力信号に基づいて算出される。ここで、前方車両接近値を自車両と前方車両との間の車間距離とした場合、前方車両接近値が基準値FDTを超えているということは自車両と前方車両との間の車間距離が基準となる値(自車両と前方車両との接触を回避するために予め設定された車間距離範囲の最短値)よりも短いことを意味する。また、前方車両接近値を自車両と前方車両との相対速度とした場合、前方車両接近値が基準値FDTを超えているということは自車両と前方車両との間の車間距離が短くなる相対速度となっていることを意味する。なお、前方車両接近値としては、自車両と前方車両との間の車間距離および自車両と前方車両との相対速度の両方に基づいて決定するようにしてもよい。この場合、前記車間距離および前記相対速度の両方をパラメータとする演算式またはマップに従って前方車両接近値を決定することになる。
前方車両接近値が基準値FDT以下であって、ステップST1でNO判定された場合にはステップST2に移り、前後車両条件に応じた回生禁止動作(前後車両条件に応じてエネルギ回生を禁止するか否かの判断動作)は行わず、他の条件による回生制御が行われる。例えば、車両の走行状態やバッテリ53の充電状態(SOC)等に応じた回生制御が行われる。また、この場合、前後車両条件により回生禁止を行うようにしてもよい。例えば、運転者によるアクセルペダルの踏み込み解除操作が行われた場合にコースティング走行を行うようにしてもよい。
前方車両接近値が基準値FDTを超えており、ステップST1でYES判定された場合にはステップST3に移り、後方車両との間の車間距離(図4におけるrd)が所定距離RD以上となっているか否かを判定する。この所定距離RDは、自車両と後方車両との接触を回避するために予め設定された車間距離範囲の最短値である。この判定は、前記後方車両検出センサ211からの出力信号に基づいて行われる。
後方車両との間の車間距離が所定距離RD以上となっており、ステップST3でYES判定された場合には、ステップST5に移り、後方車両との間の車間距離が十分に確保されていることから、回生制動力を大きくして車両(自車両)を減速させても問題ない(後方車両が急接近することはない)と判断し、前後車両条件により回生禁止する状態を解除する。つまり、運転者の減速要求が生じた場合には、バッテリ53の充電状態(SOC)等の条件に基づきバッテリ53の充電が許容される状態である場合には、その減速要求に応じて第2モータジェネレータ42を発電機として機能させるエネルギ回生(回生発電)を実行して、回生制動力を大きくし、これによって車両を減速させる。
一方、後方車両との間の車間距離が所定距離RD未満となっており、ステップST3でNO判定された場合には、ステップST4に移り、後方車両との相対速度(図4におけるRdDdt)であってこの後方車両が自車両から離れていく相対速度である後方車両離間相対速度が所定値RDT以上となっているか否かを判定する。この判定も、前記後方車両検出センサ211からの出力信号に基づいて行われる。この所定値RDTの値としては「0」よりも大きい正の値であって任意に設定可能である。この後方車両離間相対速度が所定値RDT以上となっているか否かの判定が、本発明でいう、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっているか否かの判定に相当する。
後方車両離間相対速度が所定値RDT未満であって、ステップST4でNO判定された場合にはステップST6に移り、後方車両との間の車間距離が十分に確保できる状況にはないことから回生制動力を生じさせないように前後車両条件により回生禁止を行う。つまり、運転者の減速要求が生じた場合であっても、その減速要求に応じた第2モータジェネレータ42のエネルギ回生を非実行として、回生制動力が生じないように、つまり、車両が必要以上に減速しないようにする。例えば、コースティング走行を行う。
一方、後方車両離間相対速度が所定値RDT以上となっており、ステップST4でYES判定された場合にはステップST5に移り、後方車両との間の車間距離が十分に確保される状況(後方車両が自車両から離れていく状況)となっていることから、回生制動力を大きくして車両(自車両)を減速させても問題ないと判断し、前後車両条件により回生禁止を解除する。つまり、運転者の減速要求が生じた場合には、バッテリ53の充電状態(SOC)等の条件に基づきバッテリ53の充電が許容される状態である場合には、その減速要求に応じて第2モータジェネレータ42を発電機として機能させるエネルギ回生を実行して、回生制動力を大きくし、これによって車両を減速させる。
このような動作が行われるため、ステップST1,ST3,ST4,ST5の動作が、本発明でいう回生制御部による動作であって、「前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり且つ後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっていることを条件として、発電機によるエネルギ回生が行われていない場合に発電機によるエネルギ回生を開始させ、または、発電機によるエネルギ回生が行われている場合に発電機によるエネルギ回生量を増大させる動作」に相当する。
以上説明したように、本実施形態では、車両減速要求時、前方車両接近値が基準値FDTを超えており(所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり)且つ後方車両との間の車間距離が所定距離RD未満(所定の車間距離未満)である際、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上ではない場合(所定値RDT未満である場合)には、第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生を禁止(非実行)するようにしている。これにより、エネルギ回生に伴って発生する回生制動力に起因して後方車両との間の車間距離が短くなってしまうといった状況を回避することができる。
一方、車両減速要求時、前方車両接近値が基準値FDTを超えており(所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり)且つ後方車両との間の車間距離が所定距離RD未満(所定の車間距離未満)である際、後方車両との相対速度が、後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっている場合(所定値RDT以上である場合)には、回生制動力を大きくする。つまり、第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生が行われていない場合には第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生を開始させ、第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生が行われている場合には第2モータジェネレータ42によるエネルギ回生量を増大させるようにしている。このため、後方車両との間の車間距離が短い場合であっても、この後方車両との間の車間距離が長くなる状況である場合にはエネルギ回生が実行されることになり、後方車両との間の車間距離が短いことのみを条件としてエネルギ回生を禁止する場合に比べてエネルギ回生の機会を多くすることができる。その結果、自車両と後方車両との関係を考慮して回生制動力を調整しながらもエネルギ消費率の改善を十分に図ることが可能となる。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および当該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および当該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記実施形態は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式のハイブリッド自動車に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)方式のハイブリッド自動車に対しても適用が可能である。
本発明は、エネルギ回生に伴って発生する回生制動力により車両を減速させる車両の制御装置に適用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
42 第2モータジェネレータ(発電機)
100 ECU
210 前方車両検出センサ
211 後方車両検出センサ
42 第2モータジェネレータ(発電機)
100 ECU
210 前方車両検出センサ
211 後方車両検出センサ
Claims (1)
- 発電機を備え、車両減速要求時に、前記発電機での発電を行うことでエネルギ回生を行う車両に適用される制御装置において、
前方車両との間の車間距離および前記前方車両との相対速度のうち少なくとも一方を、前方車両の接近状態を表す指標である前方車両接近値として算出する前方車両接近値算出部と、
後方車両との間の車間距離を算出する後方車間距離算出部と、
前記後方車両との相対速度を算出する後方相対速度算出部と、
前記車両減速要求時、前記前方車両接近値が所定の前方車両接近閾値よりも前方車両接近側の値であり且つ前記後方車両との間の車間距離が所定の車間距離未満である際、前記後方車両との相対速度が、前記後方車両との間の車間距離が長くなる所定値以上となっていることを条件として、前記発電機によるエネルギ回生が行われていない場合に前記発電機によるエネルギ回生を開始させ、または、前記発電機によるエネルギ回生が行われている場合に前記発電機によるエネルギ回生量を増大させる回生制御部を備えていることを特徴とする車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017001985A JP2018113757A (ja) | 2017-01-10 | 2017-01-10 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017001985A JP2018113757A (ja) | 2017-01-10 | 2017-01-10 | 車両の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018113757A true JP2018113757A (ja) | 2018-07-19 |
Family
ID=62911414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017001985A Pending JP2018113757A (ja) | 2017-01-10 | 2017-01-10 | 車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018113757A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220185280A1 (en) * | 2020-12-16 | 2022-06-16 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle driving assistance system |
-
2017
- 2017-01-10 JP JP2017001985A patent/JP2018113757A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20220185280A1 (en) * | 2020-12-16 | 2022-06-16 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle driving assistance system |
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