JP2018113126A - 車両用燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用燃料電池システムにおいて、車両の放置中に、燃料電池内のガス流路において水分が残留して低温時に凍結することを抑制することである。【解決手段】燃料電池システム10は、燃料電池で発電した電力を蓄電する二次電池61と、二次電池61の電力で駆動され、燃料電池の内部のガス流路にパージガスを流すガス供給部を制御して、燃料電池のパージ処理を実行させるパージ処理実行部21とを含む。パージ処理実行部21は、燃料電池の運転停止の指示を受けた後に燃料電池の温度の測定値が所定温度以下になった場合において、二次電池の劣化状態、充電残量及び二次電池温度の測定値を用いてパージ用許容電力を算出し二次電池の取り出し可能電力をパージ用許容電力に制限してパージ処理を実行させる。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池を備える車両用燃料電池システム、特に駐車時パージ処理を適切に行う燃料電池システムの改良に関する。
従来から燃料電池が搭載された車両において、燃料電池の運転停止後に、燃料電池の内部に水分が残留していると、その水分が低温時に凍結して燃料電池の起動性を低下させる原因となることが知られている。このために、燃料電池の運転停止後に、燃料電池の内部のガス流路にパージガスを流すことにより、燃料電池の掃気であるパージ処理を実行させ、燃料電池に残留する水分を低減することが考えられる。
特許文献1には、運転者がイグニッションキーをオフした状態で、燃料電池の低温時に、制御部が、燃料電池の内部及びその接続配管における反応ガスの流路を掃気するパージ処理を実行する燃料電池システムが記載されている。これにより、燃料電池の内部のガスの流路において水分が氷結する前にパージ処理を行って、水分を除去させるとされている。特許文献1には、二次電池の電力を用いることにより、燃料電池の運転停止後においても燃料電池システムの各構成部を駆動できることも記載されている。
特開2013−211163号公報
ところで、燃料電池システムでは、燃料電池で発電した電力が二次電池に供給され、二次電池が充電される。このシステムを搭載した燃料電池車両では、燃料電池または二次電池からの電力で走行モータが駆動される。この車両において、二次電池の取り出し可能電力は、使用開始から所定年数経過時までの間、二次電池を所定年数使用したと仮定した場合に予測される二次電池の劣化状態を考慮した、所定値に制限する。
しかしながら、この構成では、実際の二次電池の状態が良好の場合でも、一律に二次電池の取り出し可能電力が制限されるので、常にこの電力制限を用いると、二次電池の取り出し可能電力が過剰に制限される可能性がある。例えば、運転停止後に二次電池の電力によってパージ処理を実行しようとしても、二次電池の出力不足で駐車時におけるパージ処理を十分に行えない可能性がある。このため、燃料電池の内部のガス流路に水分が残留して、それが低温時に凍結する可能性がある。
本発明は、車両用燃料電池システムにおいて、車両の放置中に、燃料電池内のガス流路において水分が残留して低温時に凍結することを抑制することを目的とする。
本発明に係る車両用燃料電池システムは、燃料電池を備える車両用燃料電池システムであって、前記燃料電池で発電した電力を蓄電する二次電池と、前記燃料電池の温度を測定する第1温度測定部と、前記二次電池の温度を測定する第2温度測定部と、前記二次電池の充電残量を推定する充電残量推定部と、前記二次電池の劣化状態を推定する劣化推定部と、前記二次電池の電力で駆動され、前記燃料電池の内部のガス流路にパージガスを流すガス供給部と、前記ガス供給部を制御して、前記パージガスによる前記燃料電池の掃気である駐車時パージ処理を実行させるパージ処理実行部とを備え、前記パージ処理実行部は、前記燃料電池の運転停止の指示を受けた後に、前記第1温度測定部により測定した前記燃料電池の温度の測定値が所定温度以下になった場合において、前記二次電池の劣化状態、充電残量及び二次電池温度の測定値を用いて、前記パージ用許容電力を算出し、前記二次電池の取り出し可能電力を前記パージ用許容電力に制限して駐車時パージ処理を実行させる。
本発明に係る車両用燃料電池システムによれば、二次電池の現在の劣化状態に応じて二次電池のパージ用許容電力が算出されるので、車両の放置時における駐車時パージ処理用の二次電池の取り出し可能電力が過度に制限されることが防止される。これにより、二次電池の出力を十分に確保でき、燃料電池内のガス流路において水分が残留して低温時に凍結することを抑制できる。
また、本発明に係る車両用燃料電池システムにおいて、好ましくは、パージ用許容電力は、二次電池の使用開始時の電力を100%として、その後の使用による変化度合いによって変化させる。
上記構成によれば、パージ用許容電力の算出の容易化を図れるので、パージ処理実行部におけるパージ用許容電力の算出速度を速くできる。
また、本発明に係る車両用燃料電池システムにおいて、好ましくは、車両の走行中の二次電池の取り出し可能電力は、使用開始当初から使用開始時の電力に対し所定の安全率を乗算して算出されたものを用いる。また、使用開始当初の前記パージ用許容電力は、走行中の取り出し可能電力より大きい。
また、本発明に係る車両用燃料電池システムにおいて、好ましくは、パージ用許容電力は、充電残量と温度とから求める出力制限値に、劣化による制限すべき所定割合を乗算して求める。
上記構成によれば、出力制限値に所定割合を乗算してパージ用許容電力を求めるので、充電残量、温度、劣化のそれぞれに基づくマップを用いてパージ用許容電力を算出する場合と異なり、パージ用許容電力の算出に用いる記憶部での記憶容量を小さくできる。
また、本発明に係る車両用燃料電池システムにおいて、好ましくは、劣化推定部は、走行中において随時測定した二次電池の内部抵抗値に基づいて、予め定めた二次電池の内部抵抗値と劣化状態との関係から劣化状態を推定する。
上記構成によれば、二次電池の入出力電流の変化が大きい車両の走行中に二次電池の内部抵抗値を測定するので、内部抵抗値の測定精度を高くできる。これにより、劣化状態の推定精度を高くできる。
また、本発明に係る車両用燃料電池システムにおいて、好ましくは、充電残量推定部は、走行中において測定した二次電池の開放電圧に基づいて、予め定めた開放電圧と充電残量の関係から充電残量を推定する。
上記構成によれば、車両の走行中に測定した二次電池の開放電圧に基づいて、充電残量を推定するので、充電残量の推定精度を高くできる。
本発明に係る車両用燃料電池システムによれば、車両の放置中に、燃料電池内のガス流路において水分が残留して低温時に凍結することを抑制できる。
本発明の実施形態の燃料電池システムの構成図である。 本発明の実施形態において、二次電池の内部抵抗値と二次電池の劣化状態に相当する経過年数との関係を示す図である。 本発明の実施形態において、二次電池の内部抵抗を測定するための二次電池の入出力電流と二次電池の端子間電圧との関係を示す図である。 本発明の実施形態において、二次電池の劣化状態、充電残量及び二次電池温度とパージ用許容電力との関係を表すマップのデータを示す図である。 本発明の実施形態の燃料電池システムで実行する駐車時パージ処理の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における二次電池の経過年数と駐車時パージ処理用のパージ用許容電力との関係を示す図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。以下ではすべての図面において同等の要素には同一の符号を付して説明する。図1から図6は、本発明の実施形態を示している。
図1は、実施形態の車両用燃料電池システム10の構成図である。車両用燃料電池システム10は、車両である燃料電池車に搭載して使用するもので、燃料電池12、メイン制御部20、カソードガス供給排出部30、アノードガス供給排出部40、冷媒循環冷却部50、外部回路60、及び始動制御部70を備える。また、車両用燃料電池システム10は、第1温度測定部に相当する燃料電池用の第1温度センサ80、及び第2温度測定部に相当する二次電池用の第2温度センサ81を備える。以下では、車両用燃料電池システム10は、燃料電池システム10と記載する。
燃料電池12は、発電体である複数の燃料電池セルが積層されることにより形成されたセル積層体を含む。燃料電池12では、セル積層体の積層方向両端部に、集電板と、エンドプレートとがそれぞれ積層される。集電板とエンドプレートとの間に絶縁板が設けられてもよい。
各燃料電池セルは、例えば、電解質膜をアノード側電極とカソード側電極とにより狭持して成る膜電極接合体と、その両側に配置されたセパレータとを含む。アノード側電極にはアノードガスとして水素ガスが供給され、カソード側電極にはカソードガスとして空気が供給される。そして、アノード側電極で発生した水素イオンが、電解質膜を介してカソード側電極まで移動し、カソード側電極で酸素と電気化学反応を生じることにより、水が生成される。アノード側電極からカソード側電極へ外部回路60を通じて電子が移動することにより起電力が発生する。燃料電池12で発電した電力は、二次電池61に供給され、二次電池61が充電される。
メイン制御部20は、中央処理装置(CPU)とメモリ等の記憶部とを有するマイクロコンピュータを含んで構成される。メイン制御部20は、燃料電池12に対する出力要求に応じた電力を燃料電池12に発生させる発電制御部としての機能を有する。また、メイン制御部20は、パージ処理実行部21と、充電残量推定部22と、劣化推定部23とを有する。
パージ処理実行部21は、燃料電池12の運転停止後に、後述の第1ガス供給部であるエアコンプレッサ31、第2ガス供給部である水素循環ポンプ41等の燃料電池システム10の構成要素の駆動を制御する。これにより、燃料電池12の内部のガス流路、及び燃料電池12に接続された配管により構成される流路に掃気用のガスであるパージガスが流れる。これにより、パージ処理実行部21は、パージガスによる燃料電池の掃気であるパージ処理を実行させる。充電残量推定部22及び劣化推定部23は後で説明する。
カソードガス供給排出部30は、燃料電池12のカソード側電極に空気を供給し、カソード側電極で電気化学反応に供された後のカソード側オフガスを排出するために用いられる。具体的には、カソードガス供給排出部30は、カソードガス供給路32と、エアクリーナ33と、エアコンプレッサ31と、カソードオフガス排出路34と、開閉弁である背圧弁35とを含む。カソードガス供給路32は、空気を燃料電池12のカソード側のガス流路に供給するために、燃料電池12のカソード側入口に接続される。エアコンプレッサ31及びエアクリーナ33は、カソードガス供給路32の上流側に接続される。エアコンプレッサ31の駆動によりエアクリーナ33には外気として空気が送られる。エアクリーナ33でフィルタを通過することによって塵等の異物が除去された空気は、エアコンプレッサ31に送られて、加圧され燃料電池12に供給される。エアコンプレッサ31は図示しないモータにより駆動され、そのモータはメイン制御部20によって制御される。
カソードオフガス排出路34は、燃料電池12の各燃料電池セルで電気化学反応に供された後のカソード側オフガスを排出するために、燃料電池12のカソード側出口に接続される。背圧弁35は、カソードオフガス排出路34の中間部に接続され、メイン制御部20によって開閉が制御され、背圧弁35が開くことにより、カソード側オフガスが外部に排出される。
一方、アノードガス供給排出部40は、燃料電池12のアノード側電極に水素ガスを供給し、アノード側電極で電気化学反応に供された後のアノード側オフガスを排出するために用いられる。具体的には、アノードガス供給排出部40は、アノードガス供給路42と、水素タンク43と、水素循環ポンプ41と、アノードオフガス排出路44と、気液分離部45と、循環路46と、排水路47と、パージ弁48とを含む。アノードガス供給路42は、水素タンク43の出口と燃料電池12のアノード側入口との間に接続される。アノードガス供給路42には、遮断弁42aと、レギュレータ42bとが接続される。遮断弁42aは、メイン制御部20によって開閉が制御される。レギュレータ42bは、アノードガス供給路42の上流側における水素ガスの圧力を調整するための減圧弁であり、その開度がメイン制御部20により制御される。遮断弁42aが開くことで、水素ガスがレギュレータ42bに送られ、レギュレータ42bで減圧されてアノードガス供給路42を燃料電池12に向けて流れ、燃料電池12に供給される。
アノードオフガス排出路44は、燃料電池12の各燃料電池セルで電気化学反応に供された後のアノード側オフガスを排出するために、燃料電池12のアノード側出口に接続される。循環路46は、アノードオフガス排出路44の下流側とアノードガス供給路42の下流側との間に接続される。
気液分離部45は、アノードオフガス排出路44と循環路46との間に接続される。気液分離部45は、アノード側オフガスに含まれるガス成分と水分とを分離する。循環路46の中間部には、水素循環ポンプ41が接続され、気液分離部45で分離され、循環路46に送られたガス成分が、水素循環ポンプ41によってアノードガス供給路42に戻される。水素循環ポンプ41はメイン制御部20によって駆動が制御される。アノード側オフガスには、発電反応に用いられなかった未反応の水素が含まれる場合があるので、水素循環ポンプ41はその未反応の水素をアノードガス供給路42に戻す。未反応の水素はアノードガス供給路42の上流側から送られた水素ガスと合流されてから、燃料電池12に再度送られる。
気液分離部45は、アノード側オフガスに含まれる水分を排水路47に誘導する。パージ弁48は、排水路47の中間部に接続され、メイン制御部20により開閉が制御される。パージ弁48が開くことにより、アノードオフガス排出路44から、不純物(窒素、水等)を含むガスを排出させることができる。メイン制御部20は、燃料電池12の運転中には、通常、パージ弁を閉じ、予め設定された所定の排水タイミング、またはアノード側オフガス中の不活性ガスの排出タイミングでパージ弁を開く。
冷媒循環冷却部50は、燃料電池12を介して冷媒を循環させることにより燃料電池12の温度を調節する。具体的には、冷媒循環冷却部50は、ラジエータ51と、冷媒排出路52と、冷媒供給路53と、冷媒循環ポンプ54と、冷媒温度センサである第1温度センサ80とを含む。ラジエータ51は、冷媒排出路52と冷媒供給路53との間に接続される。ラジエータ51は、伝熱管(図示せず)を有し、冷媒排出路52から送られ伝熱管内を流れる冷媒と、伝熱管の外側を通過する空気とを熱交換させて、冷媒を冷却する。冷却された冷媒は、冷媒供給路53に送られる。冷媒循環ポンプ54は、冷媒供給路53の中間部に接続され、その駆動によって、冷媒供給路53に冷媒を燃料電池12の内部冷媒流路(図示せず)に向けて流す。内部冷媒流路を流れた冷媒は冷媒排出路52に排出される。内部冷媒流路に冷媒が流れることにより燃料電池12が冷却される。また、冷媒循環ポンプ54により内部冷媒流路に流す冷媒の量を調節することにより燃料電池12の温度が調節される。
第1温度センサ80は、冷媒排出路52において、燃料電池12の近傍に配置される。第1温度センサ80は冷媒の温度を測定し、その測定値を表す信号がメイン制御部20に送信される。第1温度センサ80の測定値は、燃料電池12の温度とほぼ同じであるので、燃料電池の温度として取り扱われる。第1温度センサ80は、サーミスタ等により構成される。
外部回路60は、燃料電池12または二次電池61から出力される電力を走行用モータ62に供給する。外部回路60は、走行用モータ62と、インバータ63と、DC/DCコンバータ64と、二次電池61とを含む。走行用モータ62は、燃料電池12の正極側及び負極側の集電板にインバータ63を介して接続される。インバータ63は、燃料電池12及び二次電池61と並列に接続され、燃料電池12または二次電池61から供給される直流電流を交流電流に変換して走行用モータ62に供給する。
DC/DCコンバータ64は、二次電池61の出力電圧を昇圧してインバータ63に供給する。DC/DCコンバータ64は、燃料電池12の余剰発電力を蓄電するために燃料電池12の出力電圧を降圧して二次電池61に供給することが可能である。これにより、二次電池61には燃料電池12で発電した電力の少なくとも一部が蓄電される。二次電池61は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等である。また、二次電池61の温度は、第2温度センサ81により測定され、その測定値を表す信号はメイン制御部20に送信される。第2温度センサ81は、サーミスタ等により構成される。
さらに、二次電池61とDC/DCコンバータ64との間には電流センサ65が接続される。電流センサ65は、二次電池61の入出力電流を測定する。また、二次電池61とDC/DCコンバータ64との間には電圧センサ66が接続される。電圧センサ66は、二次電池61の端子間電圧を測定する。電流センサ65及び電圧センサ66の測定値を表す信号はメイン制御部20に送信される。
メイン制御部20が有する充電残量推定部22は、電流センサ65または電圧センサ66の測定値、または両方のセンサ65,66の測定値を用いて二次電池61の充電残量として、充電割合であるSOC(State Of Charge)を算出によって推定する。SOCは、二次電池61の設定値としての満充電量に対する現在の充電量の割合である。この満充電量は一定値としてもよいが、二次電池61の使用期間に応じて徐々に、例えば所定の関係式に基づき、または所定割合を乗算して低下させてもよい。
例えば、充電残量推定部22は、走行中において随時測定した二次電池61の開放電圧(OCV)に基づいて、予め定めた開放電圧とSOCとの関係である電圧SOC関係からSOCを推定することができる。また、その代わりに、走行中において随時測定した二次電池61の入出力電流と電圧との積算から求めた充放電電力量と、走行中において随時測定した開放電圧とを用いて、上記の電圧SOC関係から算出したSOCを、充放電電力量で随時補正することもできる。
また、電流センサ65及び電圧センサ66の測定値は、メイン制御部20が有する劣化推定部23で二次電池61の劣化状態を推定するためにも用いられる。具体的には、劣化推定部23には、電流センサ66及び電圧センサ66から、二次電池61の電流値及び二次電池61の端子間電圧の測定値がそれぞれ入力される。劣化推定部23は、その電流値及び端子間電圧から二次電池61の内部抵抗値を算出する。そして、劣化推定部23は、内部抵抗値と劣化状態との予め設定された関係に基づいて、算出された内部抵抗値から劣化状態を推定する。これについては後で図2を用いて説明する。
走行用モータ62は、三相交流モータであり、車両の車輪(図示せず)を駆動するための駆動軸(図示せず)の駆動源として用いられる。また、燃料電池12及び二次電池61は、エアコンプレッサ31、水素循環ポンプ41等の燃料電池12を発電するための補機にも電力を供給することが可能である。
メイン制御部20は、燃料電池12の発電運転を制御するものである。メイン制御部20は、車両のアクセルペダルの操作量(踏み量)を検出するアクセルセンサ(図示せず)、車速を検出する車速センサ(図示せず)等からの信号、エアコンプレッサ31等の補機の動作状態を表す信号に基づいて、システム要求電力を算出する。メイン制御部20は、システム要求電力における、燃料電池12と二次電池61との分担量を決定し、決定された燃料電池12の要求発電量を発電するように、エアコンプレッサ31、遮断弁42a、水素循環ポンプ41等の補機の駆動を制御する。
また、車両走行時における二次電池61の走行用、すなわち走行用モータ62の駆動用として取り出し可能な電力は、新品状態の使用開始初期時から所定期間経過時まで、所定の割合で減じられた電力に制限される。これにより、二次電池61の長期間の使用による劣化により走行時に出力が変動して運転者が違和感を生じさせることを抑制できる。
また、燃料電池12の運転停止の指示を受けた場合に、燃料電池12は運転が停止され、かつ、メイン制御部20の起動が停止される。メイン制御部20には、始動制御部70が接続されており、この始動制御部70によって、メイン制御部20の起動停止から所定時間経過時にメイン制御部20が起動される。始動制御部70はメイン制御部20への給電を制御することにより、メイン制御部20の電源のオンとオフとを切り替える。始動制御部70はタイマー回路71を有し、タイマー回路71が所定時間経過時であることを取得する。そして始動制御部70は、所定時間経過時にメイン制御部20に給電を行うことでメイン制御部20を起動させる。タイマー回路71の起動は、メイン制御部20が起動を停止する毎にメイン制御部20から指令が出されることにより実行される。
さらに、メイン制御部20のパージ処理実行部21により、終了時パージ処理と、駐車時パージ処理とが実行される。「終了時パージ処理」は、運転者が車両の走行を停止させた状態で、イグニッションキー等の始動指示部をオフに操作することで燃料電池12の運転停止の指示を出し、その指示を受けたメイン制御部20が実行させる処理である。終了時パージ処理は、アノード側及びカソード側の両方で実行される。アノード側でのパージ処理の実行は次のようにして行う。まず、水素循環ポンプ41を駆動させ、燃料電池12に残留している水素を含むガスをパージガスとして循環させる。そして、予め設定された所定タイミングでパージ弁48を開き、気液分離部45で分離された水分を排水する。これにより、燃料電池12の運転停止の際に燃料電池12の内部及び燃料電池12に接続された流路におけるアノード側のガス流路にパージガスを流すことができ、ガス流路を掃気して、ガス流路に残留する水を排出させることができる。このとき、二次電池61の電力で駆動される水素循環ポンプ41及びパージ弁48が、ガス流路にパージガスを流すガス供給部として機能する。
なお、アノード側でのパージ処理において、パージ弁48及び遮断弁42aを開き、レギュレータ42bの開度を大きくし、かつ、水素循環ポンプ41を駆動してもよい。これによっても、燃料電池12の内部及び燃料電池12に接続された流路におけるガス流路にパージガスが流れる。このとき、二次電池61の電力で駆動される遮断弁42a、レギュレータ42b、水素循環ポンプ41、及びパージ弁48が、ガス流路にパージガスを流すガス供給部として機能する。
一方、カソード側でのパージ処理の実行は、背圧弁35を開き、エアコンプレッサ31により所定量の空気をパージガスとして燃料電池12に供給することにより実行される。これにより、燃料電池12の運転停止の際に燃料電池の内部及び燃料電池に接続された流路におけるカソード側のガス流路にパージガスを流すことができ、ガス流路を掃気して、ガス流路に残留する水を排出させることができる。このとき、二次電池61の電力で駆動されるエアコンプレッサ31及び背圧弁35が、ガス流路にパージガスを流すガス供給部として機能する。なお、カソードガス供給排出部30のカソードガス供給路32には開閉弁が設けられてもよい。このとき、パージ処理を行う場合には、この開閉弁もガス供給部として開く。
一方、「駐車時パージ処理」は、終了時パージ処理の実行後に、第1温度センサ80により測定した燃料電池12の温度測定値が所定温度以下、例えば0℃近傍の値になった場合にそれを開始条件として、メイン制御部20が実行させる処理である。駐車時パージ処理は、燃料電池12の運転停止の指示を受けた後、上記の温度測定値が所定温度以下を開始条件とするものであればよく、終了時パージ処理の非実行の場合に駐車時パージ処理のみが実行されてもよい。駐車時パージ処理の開始条件が成立した場合には、車両の低温環境での放置等により燃料電池12の温度が0℃以下になることが予測されるので、その場合でもガス流路に残留する水分が凍結することがないようにパージ処理が実行される。このときも、終了時パージ処理と同様に、アノード側及びカソード側の両方で実行される。
駐車時パージ処理は、低温環境下で実行されるので、燃料電池12の内部の水蒸気の大部分を結露させて、燃料電池12の内部の水分を効率的に除去することができる。
ここで、上記のように車両走行時における二次電池61の取り出し可能電力は、使用開始初期時から所定期間経過時まで、所定の割合で減じられた電力に制限される。一方、駐車時パージ処理でこのように制限された電力を二次電池61の取り出し可能電力とした場合には、実際の二次電池61の状態が良好の場合でも、二次電池61の取り出し可能電力が過剰に制限される可能性がある。これにより、二次電池61の電力によって駐車時パージ処理を実行しようとしても、二次電池61の出力不足で駐車時パージ処理を十分に行えない可能性がある。このため、燃料電池の内部のガス流路に水分が残留して、それが低温時に凍結する可能性がある。実施形態は、このような不都合を防止するために、メイン制御部20は次のように二次電池61の取り出し可能電力として、二次電池61の実際の劣化に応じてパージ用許容電力を算出する。
具体的には、メイン制御部20のパージ処理実行部21は、予め二次電池61の劣化状態、充電残量及び二次電池温度と、パージ用許容電力との関係である二次電池劣化電力関係を設定し、その関係をメイン制御部20の記憶部に記憶させる。パージ処理実行部21は、二次電池劣化電力関係と、劣化推定部23により推定された二次電池61の劣化状態、充電残量推定部22において推定された充電残量、及び第2温度センサ81で測定された二次電池温度の測定値とを用いてパージ用許容電力を算出する。
ここで、劣化状態は、走行時の二次電池61の内部抵抗値の測定値から推定する。図2は、二次電池61の内部抵抗値と二次電池61の劣化状態に相当する経過年数との関係を示す図である。図2に示すように、二次電池61の内部抵抗値が高くなるほど劣化が進行していることが分かっている。メイン制御部20の劣化推定部23は、電流センサ65及び電圧センサ66の測定値から二次電池61の内部抵抗値を算出し、その内部抵抗値と、図2に示す関係とを用いて、現在の二次電池61の劣化状態を、経過年数(経年数)に相当する劣化として推定する。このとき、実際の経過年数に関係なく劣化状態を推定することができる。
また、内部抵抗値を算出するために用いる電流センサ65及び電圧センサ66の測定値は、走行時に測定された値を用いる。この理由は、走行時の方が走行停止時よりも電流の変動が大きく内部抵抗値の測定精度が高いからである。
図3は、二次電池61の内部抵抗を測定するための二次電池61の入出力電流と二次電池61の端子間電圧との関係を示す図である。二次電池61の電流値が増大するほど電圧値は低下し、電流値の変動が大きいほど電圧値の変動が大きくなる。例えば、電流値が負側と正側とに変動する場合には、電流及び電圧の変化をより大きくできるので、内部抵抗値の測定精度を高くしやすい。メイン制御部20は、走行中に電流値が大きく変動する所定のタイミングで、所定の短時間、電流値の変動量Ia及び電圧値の変動量Vaから内部抵抗値を測定することができる。図3において、内部抵抗値は、電流及び電圧の関係を規定する直線αの傾きである。
また、実施形態では、メイン制御部20の記憶部において、上記の二次電池劣化電力関係をマップのデータとして記憶させている。図4は、実施形態において、二次電池61の劣化状態、充電残量であるSOC及び二次電池温度とパージ用許容電力との関係を表すマップのデータを示す図である。
図4に示すように、マップは、複数の劣化状態として、一例として、新品相当、5年劣化相当、10年劣化相当、15年劣化相当で分けられている。また、それぞれの劣化状態に対応するマップでは、SOCと二次電池温度とに応じてパージ用許容電力が設定されている。図4の縦の欄はSOC(%)が異なることを示し、横の欄は二次電池温度(℃)が異なることを示している。図4の例では、新品相当の劣化状態におけるパージ用許容電力をAijの記号で示している。iは1から5のいずれかの整数であり、jは1から6のいずれかの整数である。実際にはAijに数値が代入される。図4に示すように、二次電池温度が低くなるほど(図3の左に向かうほど)パージ用許容電力Aijは小さくなり、SOCが小さくなるほど(図3の上に向かうほど)パージ用許容電力Aijは小さくなる。
5年劣化相当、10年劣化相当、15年劣化相当のマップでも新品相当のマップの場合と同様の傾向で、パージ用許容電力が設定されている。図4では、5年劣化相当、10年劣化相当、15年劣化相当のマップにおいて、パージ用許容電力Bij、Cij、Dijの一部のみを示している。さらに、二次電池の劣化状態が悪化するほど、パージ用許容電力は小さくなる。
パージ処理実行部21は、図4に示すマップと、推定した劣化状態、測定したSOC及び二次電池温度とから、対応するパージ用許容電力を取得することにより算出する。
また、図4で示す各マップで規定されていない、劣化状態、SOC、または二次電池温度に対応するパージ用許容電力を求める場合には、その劣化状態、SOC、または二次電池温度の両側で規定されるパージ用許容電力から補間によって対応する電力値を算出する。
そして、パージ処理実行部21は、駐車時パージ処理の実行における二次電池61の取り出し可能電力をこのようにして算出したパージ用許容電力に制限して、駐車時パージ処理を実行させる。
次に、図5に示すフローチャートを用いて、実施形態の燃料電池システムで実行する駐車時パージ処理の制御方法を説明する。図5のステップS10(以下、ステップSは単にSと記載する。)において、劣化推定部23は、走行時において、電流センサ65による測定値(電池電流)及び電圧センサ66による測定値(電池電圧)により、二次電池61の内部抵抗値を算出する。また、S10では、充電残量推定部22は、走行時における電池電流及び電池電圧の一方または両方からSOCを算出する。
次いで、S12において、車両が走行を停止した状態で、メイン制御部20が燃料電池12の運転停止指示を受けた場合には、燃料電池12の運転が停止された後でパージ処理実行部21が終了時パージ処理を実行させる(S14)。このとき、アノード側、カソード側両方でのパージ処理が実行されるが、アノード側、カソード側の一方のみでパージ処理が実行されてもよい。
終了時パージ処理の終了後には、メイン制御部20の起動が停止される(S16)。このとき始動制御部70のタイマー回路71が起動される。
そして、S18において、タイマー回路71が所定時間経過時であることを取得すると、始動制御部70がメイン制御部20を起動させて、メイン制御部20は燃料電池12の温度を第1温度センサ80により測定させて監視する。
S20ではパージ処理実行部21が、第1温度センサ80により測定された燃料電池12の温度が所定温度以下であるか否かを判定する。S20の判定結果が肯定、すなわち燃料電池12の温度が所定温度以下であれば、S22で二次電池61の内部抵抗値より予め設定された関係を用いて、劣化推定部23が現在の二次電池の劣化状態を推定する。
そして、推定された二次電池の劣化状態及びSOCと、二次電池温度の測定値とにより、予め設定された二次電池劣化電力関係を用いて、二次電池61のパージ用許容電力を算出する(S24)。
次いで、二次電池61の取り出し可能電力をその算出されたパージ用許容電力に制限して、駐車時パージ処理を実行させる(S26)。S26の処理の終了により、駐車時パージ処理を行うための制御を終了する。このとき、アノード側、カソード側両方でのパージ処理が実行されるが、アノード側、カソード側の一方のみでパージ処理が実行されてもよい。
一方、S20の判定結果が否定、すなわち燃料電池12の温度が所定温度を超える場合には、S28で駐車時パージ処理を実行しないように制御される。そして、S30において、メイン制御部20の再停止後、所定時間経過時に始動制御部70によってメイン制御部20が再起動され、メイン制御部20が燃料電池12の温度を第1温度センサ80により測定させて監視し、S20に戻って処理を繰り返す。
上記の燃料電池システムによれば、二次電池61の現在の劣化状態に応じて二次電池61のパージ用許容電力が算出されるので、車両の放置時における駐車時パージ処理用の二次電池61の取り出し可能電力が過度に制限されることが防止される。これにより、二次電池61の出力を十分に確保でき、燃料電池12内のガス流路において水分が残留して低温時に凍結することを抑制できる。
図6は、実施形態における二次電池61の経過年数とパージ用許容電力との関係を示す図である。図6において、実線βは、駐車時パージ処理用のパージ用許容電力と経過年数との関係を示している。また、図6の破線γは、二次電池61の走行用許容電力と経過年数との関係を示している。図6では、電池温度及びSOCがそれぞれ同じで経過年数が変化する場合を示している。
図6に実線βで示すように、パージ用許容電力は、経過年数0の新品状態時からK年経過時までの間で徐々に低下はするが、ある程度大きい電力を維持できる。一方、図6の破線γで示す走行用許容電力は、新品状態時からK年経過時までにおいて、駐車時パージ処理用の許容電力の初期値より低い一定値に制限されている。これにより、走行時に運転者が二次電池61の出力低下により違和感を生じることが防止される。また、駐車時パージ処理用のパージ用許容電力を走行用許容電力と同じとする場合に比べて、図6の斜線部の分だけ駐車時パージ処理における二次電池61の出力を高くできる。図6では、二次電池61の実際の劣化状態が経過年数に応じて徐々に悪化する場合を示している。一方、二次電池61の使用頻度または環境等によっては二次電池61の劣化が経過年数に相当する程度には悪化していない場合があり、そのような場合に出力を高くできることで実施形態の効果が顕著になる。
また、劣化推定部23は、走行中において随時測定した二次電池61の内部抵抗値に基づいて、予め定めた二次電池61の内部抵抗値と劣化状態との関係から劣化状態を推定する。これにより、二次電池61の入出力電流の変化が大きい車両の走行中に二次電池61の内部抵抗値を測定するので、内部抵抗値の測定精度を高くできる。これにより、劣化状態の推定精度を高くできる。
また、充電残量推定部22は、走行中において測定した二次電池61の開放電圧に基づいて、予め定めた開放電圧と充電残量の関係から充電残量を推定する構成とすることができる。これにより、車両の走行中に測定した二次電池61の開放電圧に基づいて、充電残量を推定するので、充電残量の推定精度を高くできる。
なお、パージ用許容電力は、二次電池61の使用開始時の電力を100%として、その後の使用による変化度合いによってパージ用許容電力を変化させてもよい。その構成によれば、パージ用許容電力の算出の容易化を図れるので、パージ処理実行部におけるパージ用許容電力の算出速度を速くできる。
また、車両の走行中における二次電池61の取り出し可能電力は、使用開始当初から使用開始時の電力に対し所定の安全率を乗算して算出されたものを用いることができる。このとき、使用開始当初のパージ用許容電力は、走行中の取り出し可能電力より大きくする。この構成によれば、燃料電池システムの使用開始当初において、走行時における運転者の違和感を生じさせることなく、パージ処理における二次電池61の出力を高くできる。
また、パージ用許容電力は、充電残量と温度とから求める出力制限値に、劣化による制限すべき所定割合を乗算して求める構成としてもよい。この構成によれば、出力制限値に所定割合を乗算してパージ用許容電力を求めるので、充電残量、温度、劣化のそれぞれに基づくマップを用いてパージ用許容電力を算出する場合と異なり、パージ用許容電力の算出に用いる記憶部での記憶容量を小さくできる。
また、上記では、二次電池61の劣化状態を、走行中に測定した二次電池61の内部抵抗に基づいて推定する場合を説明した。一方、二次電池61の内部抵抗に基づく以外にも、二次電池61の使用年数または走行距離と劣化状態との予め設定された関係を用いて、パージ処理実行部21で取得した使用年数または走行距離に基づいて、二次電池61の劣化状態を推定する構成としてもよい。
また、上記では、パージ用許容電力を、駐車時パージ処理を行う際の取り出し可能電力として用いる場合を説明したが、パージ用許容電力を、終了時パージ処理を行う際の取り出し可能電力として用いてもよい。この場合も、二次電池61の出力を十分に確保でき、燃料電池内のガス流路において水分が残留して低温時に凍結することを抑制できる。
10 車両用燃料電池システム(燃料電池システム)、12 燃料電池、20 メイン制御部、21 パージ処理実行部、22 充電残量推定部、23 劣化推定部、30 カソードガス供給排出部、31 エアコンプレッサ、32 カソードガス供給路、33 エアクリーナ、34 カソードオフガス排出路、35 背圧弁、40 アノードガス供給排出部、41 水素循環ポンプ、42 アノードガス供給路、42a 遮断弁、42b レギュレータ、43 水素タンク、44 アノードオフガス排出路、45 気液分離部、46 循環路、47 排水路、48 パージ弁、50 冷媒循環冷却部、51 ラジエータ、52冷媒排出路、53 冷媒供給路、54 冷媒循環ポンプ、60 外部回路、61 二次電池、62 走行用モータ、63 インバータ、64 DC/DCコンバータ、65 電流センサ、66 電圧センサ、70 始動制御部、71 タイマー回路、80 第1温度センサ、81 第2温度センサ。

Claims (1)

  1. 燃料電池を備える車両用燃料電池システムであって、
    前記燃料電池で発電した電力を蓄電する二次電池と、
    前記燃料電池の温度を測定する第1温度測定部と、
    前記二次電池の温度を測定する第2温度測定部と、
    前記二次電池の充電残量を推定する充電残量推定部と、
    前記二次電池の劣化状態を推定する劣化推定部と、
    前記二次電池の電力で駆動され、前記燃料電池の内部のガス流路にパージガスを流すガス供給部と、
    前記ガス供給部を制御して、前記パージガスによる前記燃料電池の掃気である駐車時パージ処理を実行させるパージ処理実行部とを備え、
    前記パージ処理実行部は、前記燃料電池の運転停止の指示を受けた後に、前記第1温度測定部により測定した前記燃料電池の温度の測定値が所定温度以下になった場合において、前記二次電池の劣化状態、充電残量及び二次電池温度の測定値を用いて、パージ用許容電力を算出し、前記二次電池の取り出し可能電力を前記パージ用許容電力に制限して駐車時パージ処理を実行させる、車両用燃料電池システム。
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