JP2018111321A - テープカートリッジ - Google Patents
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Abstract
Description
このテープカートリッジは、印刷テープをテープコアに巻回したテープ体と、インクリボンをリボン繰出しコアに巻回したリボン体と、使用後のインクリボンを巻き取るリボン巻取りコアと、印刷テープをテープ体から繰り出して送るプラテンローラーと、テープ体、リボン体、リボン巻取りコアおよびプラテンローラーを収容したカートリッジケースと、を備えている。
一方、テープ印刷装置のカートリッジ装着部には、底板上に、テープコアを位置決めする位置決め突起と、ヘッドカバーに覆われた印刷ヘッドと、プラテンローラーを回転させるプラテン駆動軸と、リボン巻取りコアを介してインクリボンを巻き取るリボン巻取り駆動軸と、が設けられている。また、カートリッジ装着部の下側空間には、プラテン駆動軸およびリボン巻取り駆動軸を回転させるモーター駆動のテープ送り機構が内蔵されている。
また、従来のテープカートリッジでは、カートリッジ装着部に装着された状態で、印刷テープおよびインクリボンの送りに際し、プラテン駆動軸からプラテンローラーに回転力が作用する。同様に、インクリボンの巻取りに際し、リボン巻取り駆動軸からリボン巻取りコアに回転力が作用する。プラテンローラーに入力する回転力の一部は、プラテンローラーとその軸受部分との間の摩擦により、軸受部分を介してカートリッジケースに回転モーメントとして作用する。同様に、リボン巻取りコアに入力する回転力の一部も、カートリッジケースに回転モーメントとして作用する。
この場合、プラテンローラーは、正面視時計回りに回転し、リボン巻取りコアは、正面視反時計回りに回転する。このため、テープカートリッジには、プラテンローラー側の回転モーメントと、リボン巻取りコア側の回転モーメントとが合成した力が作用する。この合成力は、プラテンローラーとリボン巻取りコアとを結ぶ仮想線上においては、各々の回転力が互いに打ち消しあうベクトル成分がないため、この仮想線上では仮想線に交差する方向で重なり合い、最も大きな力として作用する。このため、テープ印刷装置が印刷駆動すると、カートリッジ装着部内でテープカートリッジが位置ズレするおそれがあった。そして、テープカートリッジの位置ズレは、印刷ヘッドに対する位置ズレとなり、印刷品質に悪影響を与える。
この場合、ヘッドカバーは、印刷ヘッド部の回動支軸側を覆うと共に、相互に交会する第1カバー側壁および第2カバー側壁を有し、凸部は、第1カバー側壁に突設された第1凸部と、第2カバー側壁に突設された第2凸部とを有し、凹部は、第1凸部に対応する第1凹部と、第2凸部に対応する第2凹部と、を有することが好ましい。
この場合、印刷ヘッド部の回動支軸側を覆うと共に、相互に交会する第1カバー側壁および第2カバー側壁を有するヘッドカバーに対し、開口周壁部は、第1カバー側壁に対応する第1開口内壁と、第1開口内壁に交会すると共に第2カバー側壁に対応する第2開口内壁と、を有し、凹部は、第1開口内壁と第2開口内壁とが交会する隅部に凹設されていることが好ましい。
この場合、凹部は、カートリッジケースの表側から裏側まで通しで形成されていることが好ましい。
この場合、当該テープカートリッジは、インクリボンを巻き取る巻取りコアを有し、凹部は、プラテンローラーと巻取りコアとを結ぶ仮想線上または仮想線近傍に位置することが好ましい。
なお、以下の構成でもよい。
本発明のテープカートリッジは、テープカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、装着されたテープカートリッジから印刷テープを繰り出しながら送るテープ送り機構部と、印刷テープの送りに同期してインクリボンを送るリボン送り機構部と、印刷テープに印刷を行うと共に、印刷位置と退避位置との間で移動可能に構成された印刷ヘッド部と、カートリッジ装着部に突設され、印刷ヘッド部の移動を許容しつつ印刷ヘッド部を覆うヘッドカバーと、ヘッドカバーの外周面に突設され、テープカートリッジの装着を案内する凸部と、を備えたテープ印刷装置に対し、着脱自在に装着される為のテープカートリッジであって、印刷テープと、インクリボンと、テープ送り機構部から動力伝達され、印刷位置において印刷テープおよびインクリボンを挟んで印刷ヘッド部に対峙する為のプラテンローラーと、印刷テープ、インクリボンおよびプラテンローラーを収容するカートリッジケースと、カートリッジケースに設けられ、カートリッジ装着部に装着される場合にヘッドカバーが挿入される為の挿入開口と、挿入開口の開口周壁部に設けられ、凸部の突出方向へのテープカートリッジの変位を規制する対向部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、印刷ヘッド部の背面側に位置する第1カバー側壁の凸部に第1開口内壁の凹部が位置決めされるため、印刷ヘッド部の押圧力は、凹部を介して、凸部に受けられる。すなわち、印刷ヘッド部の押圧力は、これを覆うヘッドカバーに吸収されるため、この押圧力によりカートリッジケースの位置ズレが抑制される。したがって、印刷品質を安定させることができる。
この構成によれば、2つの第2カバー側壁の凸部に2つの第2開口内壁の凹部が位置決めされるため、プラテンローラー廻りの回転力は、2つの凹部を介して、離間して設けられた2つの凸部に受けられる。すなわち、プラテンローラー廻りの回転力は、ヘッドカバーで抑えられるため、この回転力によるカートリッジケースの位置ズレが抑制される。したがって、印刷品質を安定させることができる。
図1は、テープ印刷装置およびこれに装着されるテープカートリッジの外観斜視図である。同図に示すように、テープ印刷装置1は、外殻を構成する装置ケース3と、テープカートリッジ100が着脱自在に装着されるカートリッジ装着部5と、カートリッジ装着部5を開閉する開閉蓋7と、を備えている。装置ケース3の上面には、奥側にカートリッジ装着部5が設けられ、中央にディスプレイ11が設けられ、手前側にキーボード13が設けられている。開閉蓋7の近傍には、指掛け用の窪入部15が設けられている。開閉蓋7は、この窪入部15に指を掛け引き上げることで開放される。そして、装置ケース3の側面(左側面)には、印刷テープ102が排出される縦長のテープ排出口17が設けられている。
図2および図5に示すように、テープカートリッジ100は、印刷テープ102をテープコア104に巻回したテープロール106と、インクリボン110を繰出しコア112に巻回したリボンロール114と、を備えている。また、テープカートリッジ100は、使用後のインクリボン110を巻き取る巻取りコア116と、印刷ヘッド21がインクリボン110および印刷テープ102を介して当接すると共に印刷テープ102およびインクリボン110を送るプラテンローラー120(プラテン)と、を備えている。さらに、テープカートリッジ100は、これらテープロール106、リボンロール114、巻取りコア116およびプラテンローラー120を収容したカートリッジケース130を備えている。このように、本実施形態のテープカートリッジ100は、外殻をカートリッジケース130で覆われた、いわゆるシェル構造を有している。
図1および図3に示すように、カートリッジ装着部5は、テープカートリッジ100の平面形状と相補的な平面形状に形成されると共に、装着可能な複数種のテープカートリッジ100のうち、最大厚のテープカートリッジ100に対応する深さを有して、窪入形成されている。この場合、カートリッジ装着部5の底板部を構成する装着ベース31と側板部33とは、樹脂等で一体に形成(成形)されている。カートリッジ装着部5と上記のテープ排出口17との間には、スリット状のテープ排出経路35が形成されており、この部分に、上記のテープ切断機構部27が内蔵されている。
次に、図2、図5および図6を参照して、テープカートリッジ100について詳細に説明する。なお、テープカートリッジ100の説明では、図2を例に、テープカートリッジ100の上正面である装着方向手前の面を「表面」と、逆側の装着方向奥側の面を「裏面」と、左側の側面を「左側面」と、右側の側面を「右側面」と、上側(前側)の円弧状の側面を「先端面」と、下側(後側)の側面を「基端面」と、称呼するものとする。
ところで、図7に示すように、開口周壁部164により画成された挿入開口134は、カートリッジ装着部5のヘッドカバー43が挿入される部位であり、ヘッドカバー43は、その基部に、外側に突出するように設けた3つのガイド凸部67(凸部)を有している。一方、開口周壁部164は、ヘッドカバー43に設けた上記の3つのガイド凸部67に対応する3つのガイド凹部169(対向部)を有している。カートリッジ装着部5にテープカートリッジ100を装着すると、ヘッドカバー43の3つのガイド凸部67に、テープカートリッジ100の3つのガイド凹部169がそれぞれ嵌合し、テープカートリッジ100がカートリッジ装着部5に位置決めされる(詳細は後述する)。
次に、図7ないし図9を参照して、第1実施形態に係るテープカートリッジ100のガイド凹部169の構造について、ヘッドカバー43のガイド凸部67の構造と共に詳細に説明する。なお、ヘッドカバー43に覆われた印刷ヘッド21およびこれを支持するヘッド支持フレーム61等により、請求項にいう印刷ヘッド部が構成されている。
次に、図10を参照して、第2実施形態に係るテープカートリッジ100Aのガイド凹部169Aの構造について、ヘッドカバー43のガイド凸部67の構造と共に詳細に説明する。また、第2実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
また、ガイド凹部169に代えて、挿入開口134の後開口内壁310、左開口内壁312および右開口内壁314の全体を、第1・第2実施形態のガイド凹部169Aにおける底部まで後退させた形状としてもよい。かかる形状とすることで、主たる位置ズレの方向がこの内壁に交差する方向の場合は、上述した第1・第2実施形態と同様な効果を得ることができる。したがって、挿入開口134を簡素な形状とすることができ、製造が容易になると共に、テープカートリッジ100,100Aの装着も引っかかりなく円滑に行うことができる。
ところで、本実施形態のテープカートリッジ100では、プラテン駆動軸45からプラテンローラー120に回転力が入力されると共に、巻取り駆動軸47から巻取りコア116に回転力が入力される。このため、プラテンローラー120の軸受け部分の摩擦を介して、カートリッジケース130に回転モーメントとして作用すると共に、巻取りコア116の軸受け部分の摩擦を介して、カートリッジケース130に回転モーメントとして作用する。この2つの回転モーメントは、相互に逆方向に作用し、その合成力Mが、プラテンローラー120と巻取りコア116とを結ぶ仮想線L上においては互いに打ち消し合うベクトル成分が無いため、仮想線Lに交差する方向に最も大きく作用する(図11(a)参照)。そこで、本実施形態では、ヘッドカバー43に本体側当接部65を設けると共に、テープカートリッジ100Bにカートリッジ側当接部166を設けて、上記の合成力Mに抗するようにしている(図11(a)参照)。
次に、図11ないし図13を参照して、第3実施形態に係るテープカートリッジ100Bのカートリッジ側当接部166の構造について、ヘッドカバー43の本体側当接部65の構造と共に詳細に説明する。なお、ヘッドカバー43に覆われた印刷ヘッド21およびこれを支持するヘッド支持フレーム61により、請求項にいう印刷ヘッド部が構成されている。
次に、図14を参照して、第4実施形態に係るテープカートリッジ100Cのカートリッジ側当接部166Aの構造について、ヘッドカバー43の本体側当接部65の構造と共に詳細に説明する。また、第4実施形態では、主に第3実施形態と異なる部分について説明する。
次に、図14および図15を参照して、第4実施形態の第1変形例について説明する。この変形例では、カートリッジ側当接部166Aの形態は、第4実施形態のものと同一であるが(図14参照)、本体側当接部65の形態が、第4実施形態のものと異なっている。そこで、以下、本体側当接部65について説明する。
次に、図16を参照して、第4実施形態の第2変形例について説明する。この変形例でも、カートリッジ側当接部166Aの形態は、第4実施形態のものと同一であるが(図14参照)、本体側当接部65の形態が、第4実施形態のものと異なっている。またこの場合も、本体側当接部65は、第1凸部65aおよび第2凸部65bを有しており、この第1凸部65aが第4実施形態と異なる形態を有している。
次に、図17を参照して、第5実施形態に係るテープカートリッジ100Dのカートリッジ側当接部166Bの構造について、ヘッドカバー43の本体側当接部65の構造と共に詳細に説明する。また、第5実施形態では、主に第3実施形態と異なる部分について説明する。
上述のように、右カバー側壁284と右開口内壁314との間には間隙が設けられ、前カバー側壁286と前開口内壁316との間にも間隙が設けられている。このため、これらの角部370と、これらの隅部372と間にも間隙が生じている。
Claims (5)
- テープカートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、装着された前記テープカートリッジから印刷テープを繰り出しながら送るテープ送り機構部と、前記印刷テープの送りに同期してインクリボンを送るリボン送り機構部と、前記印刷テープに印刷を行うと共に、印刷位置と退避位置との間で移動可能に構成された印刷ヘッド部と、前記カートリッジ装着部に突設され、前記印刷ヘッド部の移動を許容しつつ前記印刷ヘッド部を覆うと共に複数の角部を有するヘッドカバーと、前記ヘッドカバーの1つの角部に突設された凸部と、を備えたテープ印刷装置に対し、着脱自在に装着されるテープカートリッジであって、
前記テープ送り機構部から動力伝達され、前記印刷位置において前記印刷テープおよび前記インクリボンを挟んで前記印刷ヘッド部に対峙する為のプラテンローラーと、
前記印刷テープ、前記インクリボンおよび前記プラテンローラーを収容するカートリッジケースと、
前記カートリッジケースに設けられ、前記カートリッジ装着部に装着される場合に前記ヘッドカバーが挿入される為の挿入開口と、
前記凸部に対応し、前記挿入開口の開口周壁部に凹設された凹部を備えたことを特徴とするテープカートリッジ。 - 前記ヘッドカバーは、前記印刷ヘッド部の回動支軸側を覆うと共に、相互に交会する第1カバー側壁および第2カバー側壁を有し、
前記凸部は、前記第1カバー側壁に突設された第1凸部と、前記第2カバー側壁に突設された第2凸部とを有し、
前記凹部は、前記第1凸部に対応する第1凹部と、前記第2凸部に対応する第2凹部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。 - 前記印刷ヘッド部の回動支軸側を覆うと共に、相互に交会する第1カバー側壁および第2カバー側壁を有する前記ヘッドカバーに対し、
前記開口周壁部は、前記第1カバー側壁に対応する第1開口内壁と、前記第1開口内壁に交会すると共に前記第2カバー側壁に対応する第2開口内壁と、を有し、
前記凹部は、前記第1開口内壁と前記第2開口内壁とが交会する隅部に凹設されていることを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。 - 前記凹部は、前記カートリッジケースの表側から裏側まで通しで形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のテープカートリッジ。
- 当該テープカートリッジは、前記インクリボンを巻き取る巻取りコアを有し、
前記凹部は、前記プラテンローラーと前記巻取りコアとを結ぶ仮想線上または仮想線近傍に位置することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のテープカートリッジ。
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