JP2018110093A - 温度検出装置及び基台の挿入孔構造 - Google Patents

温度検出装置及び基台の挿入孔構造 Download PDF

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Abstract

【課題】温度検出部等の挿入物が挿入される挿入孔周辺の強度を向上させることができる温度検出装置及び基台の挿入孔構造を提供する。【解決手段】温度検出装置24は、電池セル14の外壁14aを覆うホルダ32に外側から挿入されるケース34を電池セル14の外壁14aまで案内する挿入孔構造を備える。この挿入孔構造は、挿入孔26の開口28の周縁に、挿入孔26を介して電池セル14側に侵入しようとする異物との接触に伴い発生する荷重を分散して開口28の周縁に逃がす複数の荷重分散部、具体的には第1構造体38及び第2構造体42が形成される。【選択図】図2

Description

この発明は、電気自動車(水素燃料電池搭載車を含む)並びにハイブリッド自動車(プラグイン車を含む)の高圧バッテリの温度を測定する温度検出装置及び温度検出装置等の基台の挿入孔構造に関する。
特許文献1には、電池ホルダで保持された電池セル(温度検出対象物)にサーミスタ(温度検出部)が取り付けられ、そのサーミスタを用いて電池セルの温度を検出する装置が開示される。この装置は、電池セルの外壁面にサーミスタが取り付けられ、更にサーミスタがバスバーカバー(基台)の一部で押圧されることにより、サーミスタが所定の収容部から抜け出すことを防止している。
特開2014−212026号公報
サーミスタが温度検出性能を発揮するためには、サーミスタの温度検出面が温度検出対象物に適切に接触していなければならない。電池セルに対するサーミスタの取り付け状態が不十分な状態で電池モジュールが組み立てられると、電池セルの温度を精確に検出できなくなる可能性がある。また、バスバーカバーの強度に関しては改善の余地がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、温度検出対象物に対する温度検出部の取り付けの作業性を向上させることができる温度検出装置、及び、温度検出部等の挿入物が挿入される挿入孔周辺の強度を向上させることができる温度検出装置及び基台の挿入孔構造を提供することを目的とする。
第1発明に係る温度検出装置は、温度検出対象物と、前記温度検出対象物の外壁を覆う基台と、前記基台の挿入孔に挿入されて前記温度検出対象物の前記外壁に案内される挿入物と、前記挿入物に取り付けられる温度検出部とを備え、前記挿入物は、前記挿入物が前記基台に取り付けられた取付状態で前記温度検出対象物側に位置する第1面と、前記第1面の背面側に位置する第2面と、前記温度検出部の一部を前記第1面側から露出させて前記温度検出部を収容するベース部と、前記取付状態で前記ベース部を起点にして前記温度検出対象物から遠ざかる方向に延びる把持部とを有し、前記基台は、前記取付状態で前記温度検出部の前記一部を前記温度検出対象物に接触させて前記ベース部を収容する収容部と、前記挿入物の挿入時に前記第1面を前記温度検出対象物側にガイドする第1構造体と、前記挿入物の前記挿入時に前記第2面を前記収容部の上部側にガイドする第2構造体とを有することを特徴とする。上記構成によれば、挿入物が基台に挿入されて取付状態となると、ベース部が温度検出対象物に沿うこととなる。このような構造により押し込み方向と挿入方向を異なるようにできるため、温度検出対象物に対する温度検出部の取り付けの作業性が向上する。また、基台に対して挿入物を外部から単に差し込むことで温度検出部を温度検出対象物に取り付けることができるため、温度検出対象物に対する温度検出部の取り付けの作業性が向上する。
前記第1構造体と前記第2構造体は、向かい合わせて配置されると共に前記挿入物の挿入初期位置及び/又は挿入方向を規制してもよい。上記構成によれば、挿入物が基台に対して正規の挿入角度とは異なる挿入角度で挿入されたとしても、挿入初期位置と挿入方向が規制されるため、正しい挿入姿勢に誘導することができる。
前記基台は、前記挿入物を前記取付状態で係止する係止爪部を有し、前記挿入物は、前記ベース部のうち挿入方向と直交する幅方向の少なくとも一方に前記取付状態で前記係止爪部に係止される係止受け部を有してもよい。上記構成によれば、係止爪部及び係止受け部が幅方向の端部に配置されるため、作業者が基台に対する挿入物の係止状態を目視で確認しやすくなる。
前記第1構造体は、前記挿入物の挿入時に撓みながら前記係止受け部をガイドする可撓部を備えてもよい。上記構成によれば、ベース部が両端側からガイドされるため、安定したガイドが可能となる。
前記挿入物は、前記取付状態で前記第2面と前記収容部の上部側の内周面との間に介在して前記ベース部を前記温度検出対象物側に押圧する弾性部材を有してもよい。上記構成によれば、温度検出部を温度検出対象物に密着させるため、温度検出精度を向上させることができると共に、挿入時に第2構造体のガイド受け機能を備えることができる。
前記把持部は、前記取付状態で先端方向に進むにつれて前記温度検出対象物から遠ざかるように湾曲してもよい。上記構成によれば、把持部が基台から離れてつまみやすくなるため、挿入物に対して挿入方向の力を伝えやすくなる。
第2発明に係る温度検出装置は、温度検出対象物と、前記温度検出対象物の外壁を覆う基台と、前記基台の挿入孔に挿入されて前記温度検出対象物の前記外壁に案内される挿入物と、前記挿入物に取り付けられる温度検出部とを備え、前記挿入孔の開口の周縁に、前記挿入孔を介して前記温度検出対象物側に侵入しようとする異物との接触に伴い発生する荷重を分散して逃がす複数の荷重分散部が形成されることを特徴とする。上記構成によれば、挿入孔の開口の周縁に形成される複数の荷重分散部により、異物挿入の際に開口の周縁部分が破損することを抑制できる。
第3発明は、被取付対象物の外壁を覆う基台に外側から挿入される挿入物を前記被取付対象物の前記外壁まで案内する基台の挿入孔構造であって、挿入孔の開口の周縁に、前記挿入孔を介して前記被取付対象物側に侵入しようとする異物との接触に伴い発生する荷重を分散して逃がす複数の荷重分散部が形成されることを特徴とする。上記構成によれば、挿入孔の開口の周縁に形成される複数の荷重分散部により、異物挿入の際に開口の周縁部分が破損することを抑制できる。
基台の挿入孔構造において、前記異物は所定の試験指であり、複数の前記荷重分散部は、所定の荷重を受けた前記試験指が前記開口から前記被取付対象物側に侵入しようとする場合に、前記試験指に当接して侵入を阻止する共に当接に伴い発生する荷重に耐える強度を有するようにしてもよい。上記構成によれば、所定の試験条件を満たすことができる。
基台の挿入孔構造において、個々の前記荷重分散部は、複数の荷重伝達経路を有するようにしてもよい。上記構成によれば、更に複数の荷重伝達経路により、効率的に荷重を分散させることができ、異物挿入の際に開口の周縁部分が破損することを抑制できる。
基台の挿入孔構造において、複数の前記荷重分散部は、前記開口を介して互いに対向する第1構造体と第2構造体とを含むようにしてもよい。上記構成によれば、対向する構造により、効率的に荷重を分散させることができ、異物挿入の際に開口の周縁部分が破損することを抑制できる。
基台の挿入孔構造において、前記被取付対象物の前記外壁を基準位置とした場合に、前記第1構造体は、前記基準位置に対する垂直方向の上方向の位置に配置され、前記第2構造体は、前記第1構造体よりも更に上方向の位置に配置されるようにしてもよい。上記構成によれば、第1構造体に作用する荷重と第2構造体に作用する荷重を異なる方向に分散させることができ、その結果、異物挿入の際に開口の周縁部分が破損することを抑制できる。
基台の挿入孔構造において、前記被取付対象物の前記外壁を基準位置とした場合に、前記第1構造体は、前記基準位置に対する垂直方向の上方向に突出する第1固定部を有し、前記第2構造体は、前記基準位置に対する垂直方向の上方向に延びる壁部と、前記壁部から前記第1構造体が位置する方向に突出すると共に上部の突出量が下部の突出量よりも大きい第2固定部と、を有するようにしてもよい。上記構成によれば、挿入物を挿入孔に案内しやすくなる。
基台の挿入孔構造において、前記第2固定部は、前記第1構造体側の端部と、前記端部と前記壁部との間に形成される複数のリブを有するようにしてもよい。上記構成によれば、第2固定部の強度を高くすることができる。
基台の挿入孔構造において、前記第1固定部は、前記被取付対象物側に延びる複数の脚部を有するようにしてもよい。上記構成によれば、荷重を分散させることができ、第1固定部の強度を高くすることができる。
基台の挿入孔構造において、前記挿入孔は、前記被取付対象物の前記外壁に対して傾斜するようにしてもよい。上記構成によれば、荷重を分散させることができ、挿入物を挿入孔に案内しやすくすることができる。
本発明によれば、異物挿入の際に開口の周縁部分が破損することを抑制できる。
図1は電池パックの平面図である。 図2は図1のII−II線部分断面図である。 図3はホルダの斜視図である。 図4はケースの背面、平面、右側面を示す斜視図である。 図5はケースの正面、底面、左側面を示す斜視図である。 図6A〜図6Cはホルダにケースを取り付ける一連の動作を示す動作説明図である。 図7A、図7Bはホルダにケースを取り付ける一連の動作を示す動作説明図である。 図8はケースに作用する力を示す図である。 図9Aは試験指の平面図であり、図9Bは試験指の側面図である。 図10は可撓部及び第2固定部のロードパスの説明図である。 図11は第1固定部及び第2固定部のロードパスの説明図である。 図12は別形態のホルダの斜視図である。 図13は更に別形態のホルダの斜視図である。
以下、本発明に係る温度検出装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
本実施形態の温度検出装置は電池モジュールに設けられる電池セルの温度をサーミスタ等の受温素子で検出するものである。
[1 温度検出装置24の構造]
[1.1 方向の定義]
以下では便宜のために温度検出装置24(図2参照)を基準として定めた方向を使用して説明する。具体的には、温度検出装置24の幅方向をXとし、その一方(右方向)をX1とし、他方(左方向)をX2とする。図1においてX方向は電池パック10の長手方向と一致する。また、温度検出装置24の長手方向をYとし、その一方をY1とし、他方(手前方向)をY2とする。図1においてY方向は電池パック10の短手方向と一致する。また、温度検出装置24の高さ方向をZとし、その一方(上方向)をZ1とし、他方(下方向)をZ2とする。図1においてZ方向は電池パック10の高さ方向と一致する。
[1.2 電池モジュール12]
図1を用いて電池モジュール12の説明をする。図1は電池パック10の平面図である。図1は電池パック10を模式化して示す。図1で示される電池パック10はZ方向に重ねられた複数の電池モジュール12を有する。電池モジュール12は、複数の電池セル14と、2つのエンドプレート16と、2つの連結プレート18と、バスバープレート20を有する。電池セル14は略直方体形状であり、複数の電池セル14がX方向に積層されて電池セル14の積層体14Lを構成する。2つのエンドプレート16は電池セル14の積層体14LのX1方向端面及びX2方向端面に取り付けられる。2つの連結プレート18は電池セル14の積層体14LのY1方向端面及びY2方向端面に取り付けられる。バスバープレート20は電池セル14の積層体14LのZ1方向端面に取り付けられる。各連結プレート18及びバスバープレート20のX1方向の端部はボルト等でX1方向のエンドプレート16に連結され、X2方向の端部はボルト等でX2方向のエンドプレート16に連結される。電池セル14の積層体14Lは2つのエンドプレート16と2つの連結プレート18とバスバープレート20により周囲を覆われる。バスバープレート20は外部が樹脂で形成され、内部に金属板を有する。バスバープレート20の金属板は各電池セル14を電気的に直列に接続する。
電池モジュール12は、サーミスタ等の受温素子により電池セル14の温度を検出する温度検出装置24を備える。電池セル14の積層体14LのZ1方向に取り付けられるバスバープレート20には、温度検出部36(図2参照)を電池モジュール12の外部から内部に挿入して電池セル14の外壁14aに沿って取り付けられるようにした挿入孔26(図2参照)が形成される。
[1.3 温度検出装置24]
図2は温度検出装置24を右側面からみた部分断面図である。なお、図2では図面を見やすくするために、温度検出部36内のサーミスタから引き出されるリード線104(図5参照)が省略されている。温度検出装置24は、電池セル14(温度検出対象物)の外壁14aに取り付けられるホルダ32(基台)と、ホルダ32に挿入されてホルダ32及び電池セル14の外壁14aに取り付けられるケース34(挿入物)と、ケース34に取り付けられる温度検出部36を備える。
[1.3.1 ホルダ32]
図2及び図3を参照してホルダ32の説明をする。図3はホルダ32の斜視図である。なお、図3では図面をみやすくするために、図2で示される天板39が省略されている。ホルダ32は図1で示されるバスバープレート20の一部であり樹脂で形成される。ホルダ32は、ケース34を収容する収容部44と、開口28から挿入されるケース34を電池セル14の外壁14aまで案内する挿入孔26と、開口28の周縁に沿って形成される第1構造体38及び第2構造体42と、を有する。第1構造体38には、X方向に沿って並ぶ可撓部40と第1固定部46とが含まれる。第1構造体38と第2構造体42は、開口28を介して互いに対向するようにして配置される。第1構造体38は、電池セル14の外壁14a(基準位置)よりもZ1方向(垂直方向の上方向)に配置される。第2構造体42は、第1構造体38よりもZ1方向に配置される。挿入孔26の軸線AはY方向及びZ方向に対して傾斜する。このため、挿入孔26は、電池セル14の外壁14aから開口28まで傾斜して延びる。
可撓部40はバスバープレート20を起点としてZ2方向に延び、Z1方向に屈曲し、Z1方向に延びる。また、可撓部40は先端側に鉤状の係止爪部50を有し、係止爪部50の裏側に第2構造体42側に向くガイド面52を有する。ガイド面52はY方向及びZ方向に対して傾斜する。可撓部40は屈曲して延びる構造であるため低剛性でありY2方向及びX1方向に可撓性を有する。可撓部40は、ケース34が挿入孔26に挿入されて収容部44の方向に押し込まれた場合に、ケース34の第1面66(図5参照)に当接し、Y2方向及びX1方向に撓みつつ、第1面66を電池セル14の外壁14aにガイドする機能を有する。
図3で示す第1固定部46はバスバープレート20からZ1方向に突出する。第1固定部46は第2構造体42側に向くガード面54を有する。ガード面54はY方向及びZ方向に対して傾斜する。第1固定部46は可撓部40のような屈曲構造でないため高剛性であり可撓性を有さない。
第2構造体42は第1構造体38よりもY1方向の位置に設けられる。第2構造体42は、Z1方向に延びる壁部45と、壁部45からY2方向に突出する第2固定部47と、を有する。第2固定部47の上部の突出量は下部の突出量よりも大きい。第2固定部47は第2構造体42のX方向中央部に設けられる。第2固定部47は第1構造体38側に向く突出面56を有する。突出面56は可撓部40のガイド面52と略平行である。突出面56のZ1方向端部はガイド面52のZ1方向端部よりも高い位置に設けられる。突出面56のZ2方向端部はガイド面52のZ2方向端部と略同じ高さに設けられる。突出面56の長さ(挿入孔26の延伸方向に沿った長さ)はガイド面52の長さよりも長い。第1固定部46と同様に第2固定部47は屈曲構造でないため高剛性であり可撓性を有さない。
ホルダ32に形成される第1構造体38と第2構造体42は、人の指が開口28に挿入されて収容部44の方向に押し込まれた場合に、協働して指の侵入を防ぐ機能を有する。その詳細については下記[4]で説明する。
図2で示されるように、第2構造体42は突出面56の下部(Z2方向)のX方向両端に第1バネ当接部58を有する。本実施形態の場合、第1バネ当接部58は突出面56よりも若干Y1方向に設けられる。また、第1バネ当接部58のY方向に対する傾斜角度は突出面56のY方向に対する傾斜角度よりも若干大きい。第2構造体42は第1固定部46と同様に高剛性であり可撓性を有さない。また、第2構造体42は、ケース34が挿入孔26に挿入されて収容部44の方向に押し込まれた場合に、ケース34の第2面68(図4参照)に当接して、第2面68を収容部44の上部にガイドする機能を有する。
収容部44は第2バネ当接部60と位置規定部62を有する。第2バネ当接部60は電池セル14の外壁14aと第2構造体42の間に設けられる。第2バネ当接部60のX方向の位置は第1バネ当接部58のX方向の位置と同じである。位置規定部62はケース34のY方向端部及びX方向端部の位置を規定する。位置規定部62は電池セル14の外壁14aに取り付けられる。
[1.3.2 ケース34]
図2、図4、図5を参照してケース34の説明をする。図4はケース34の背面、平面、右側面を示す斜視図である。図5はケース34の正面、底面、左側面を示す斜視図である。ケース34の表面のうち、図5で主に示されるZ2方向の表面を第1面66とし、図4で主に示されるZ1方向の表面を第2面68とする。第2面68は第1面66の背面に相当する。ケース34は樹脂で形成される。ケース34は、ベース部70と、ベース部70からX1方向に延びるバネ受け部72と、X2方向に延びるバネ受け部74と、ベース部70からY2方向成分及びZ1方向成分を有する方向に延びる把持部76と、バネ受け部72のY2方向且つ把持部76のX1方向の位置に係止受け部78を有する。
図5で示されるように、ベース部70は第1面66側に温度検出部36の一部外周面と同形状であってY方向に沿って形成された溝80を有する。溝80に温度検出部36が取り付けられる。ここでは、温度検出部36が溝80のY2方向端部に形成された開口から圧入される。ベース部70は温度検出部36の一部を第1面66側から露出且つ突出させた状態で温度検出部36を収容する。更に、本実施形態では、図2、図4で示されるように、ベース部70は温度検出部36の先端を第2面68側から露出させた状態で温度検出部36を収容する。
図4で示されるように、バネ受け部72は第2面68側に第1バネ固定部84と第2バネ固定部86を有する。第1バネ固定部84はバネ受け部72からZ1方向に突出し、第2バネ固定部86はベース部70からX1方向(バネ受け部74の場合はX2方向)に突出する。そして、バネ受け部72の第2面68側には2つ折りの板バネ88が屈曲部をY1方向に向けた状態で取り付けられる。板バネ88には貫通孔90が形成される。板バネ88がバネ受け部72と第2バネ固定部86との隙間に差し込まれ、更に貫通孔90に第1バネ固定部84が挿入されると、板バネ88のXY方向への移動が第1バネ固定部84により規制され、Z方向への移動が第2バネ固定部86により規制される。このため、板バネ88はバネ受け部72に固定される。バネ受け部74はバネ受け部72と対称の構造である。このため、その説明は省略する。但し、バネ受け部74の第2バネ固定部86はベース部70からX2方向に突出する。
図2で示されるように、板バネ88は、ケース34がホルダ32に取り付けられた状態で、バネ受け部72の第2面68(図5参照)側と第2バネ当接部60との間に介在してベース部70を電池セル14の外壁14a側に押圧する。この状態でベース部70からZ2方向に露出する温度検出部36は電池セル14の外壁14aに押圧される。なお、板バネ88の代わりにゴムやコイルバネ等の弾性部材が板部材に挟まれたものを使用してもよい。
図5で示されるように、バネ受け部72、74は第1面66側にガイド受け部92を有する。ガイド受け部92はY2方向からY1方向に進むにつれて徐々にZ2方向に突出する勾配面とY方向と略平行する平面を有する。ガイド受け部92のY1方向のガイド受け端部94はX方向を軸線とする丸みを帯びた形状である。ここではX方向と平行する軸線を有する円柱の約90°分の円弧面が形成される。
図2で示されるように、把持部76は、ケース34がホルダ32に取り付けられた状態でベース部70を起点にして電池セル14から遠ざかる方向に延び、更に、把持部端部96の方向に進むにつれて電池セル14から遠ざかるように湾曲する。すなわち、把持部76は、Y2方向成分とZ1方向成分を有する方向に延びる。更に、把持部76が延びる方向は、ベース部70に近いほどY2方向成分が大きくZ1方向成分が小さい。また、把持部端部96の方向に近いほどY2方向成分が小さくZ1方向成分が大きい。
図2及び図4で示されるように、係止受け部78はZ1方向に係止面98を有する。係止面98は、ケース34がホルダ32に取り付けられた状態で、可撓部40の係止爪部50に当接する。すなわち、係止受け部78は係止爪部50に係止される。係止面98と係止爪部50とが当接した状態で、係止受け部78のY2方向及びZ1方向への移動が規制される。
係止受け部78は第1面66側にスロープ100を有する。スロープ100はX方向と平行する軸線を有する略円弧形状である。スロープ100は、ケース34がホルダ32に挿入される際に、可撓部40のガイド面52に当接する。
[1.3.3 温度検出部36]
図5を参照して温度検出部36の説明をする。温度検出部36はアルミのパイプ102内に図示しない受温素子(サーミスタや熱電対等)がポッティング樹脂で封入されて形成される。ポッティング樹脂は、例えばウレタン樹脂を主剤とする。受温素子からはリード線104が引き出される。リード線104は図示しない温度検出回路に接続される。なお、図4及び図5で示されるリード線104は内部に2本のリード線を含む。なお、図2及び以下の説明で参照する図6A〜図6C、図7A、図7B、図8では図面を見やすくするために、リード線104が省略されている。
[2 ホルダ32に対するケース34の取り付け動作]
図6A〜図6C、図7A、図7Bを用いてホルダ32に対するケース34の取り付け動作を説明する。図6A〜図6C、図7A、図7Bはホルダ32とケース34を図2と同じ方向(X1方向)からみた状態を示している。取り付けの際に、作業員は把持部76を把持してケース34をホルダ32の挿入孔26に挿入する。例えば、図6Aの矢印A1で示されるように、作業員は挿入孔26に向けてケース34をY2方向からY1方向に押す。すると、ガイド受け端部94が可撓部40に当たる。ガイド受け端部94の外周面は円弧面であるため、ガイド受け端部94は可撓部40を乗り越える。そして、図6Bで示されるように、ベース部70から露出する温度検出部36の先端が突出面56に当接する。
図6Bの矢印A2で示されるように、作業員はケース34を更にY2方向からY1方向に押す。すると、ケース34がガイド受け端部94を中心にして回転すると共に、温度検出部36の先端が第2構造体42の突出面56に沿って矢印B2方向に移動する。この動作が進むと、図6Cで示されるように、ベース部70の先端が突出面56に当接する。ベース部70が突出面56に沿って矢印B3方向に移動する。
図6Cの矢印A3で示されるように、作業員がケース34を挿入孔26の内部に向けて押すと、ケース34は矢印B3方向に移動する。このとき、ベース部70は第2構造体42の突出面56にガイドされる。また、ガイド受け部92は可撓部40のガイド面52にガイドされる。このように、可撓部40と第2構造体42はケース34の挿入初期位置及び挿入方向を規制する。
図6Cで示される状態から、作業員がケース34を挿入孔26の内部に押し込むと、図7Aで示されるように、板バネ88が第1バネ当接部58に当接する。すると、ケース34には第2面68側から第1面66側に板バネ88の押圧力が作用する。作業員がケース34を挿入孔26の内部に押し進めるに応じて、板バネ88の押圧力は大きくなる。このとき、図7Bで示されるように、可撓部40はバネ受け部72のガイド受け部92又は係止受け部78のスロープ100に押圧されてY2方向及びX1方向に撓む。このため、ベース部70の移動方向がY方向に近づいていく。ベース部70の先端が電池セル14の外壁14aに当接すると、ベース部70の移動方向は更にY方向に近づいていく。
最終的には図2で示される状態となる。この状態で、温度検出部36はホルダ32の位置規定部62によりXY方向の位置を規定される。また、温度検出部36は第2バネ当接部60に当接する板バネ88により電池セル14の外壁14aに押し付けられる。更にケース34の係止受け部78がホルダ32の係止爪部50により係止される。つまり、ケース34のZ1方向及びY2方向の移動が規制される。このようにして、ケース34がホルダ32に取り付けられ、温度検出部36が電池セル14の外壁14aに取り付けられる。
[3 ケース34に作用する力]
温度検出装置24は、ホルダ32の挿入孔26に対するケース34の押し込み量が所定量に達すると、ケース34が最終的な取り付け位置まで自動的に移動する構造となっている。図8を用いてその作用の説明をする。図8はケース34に作用する力を示す図である。
板バネ88と第2バネ当接部60が当接すると、板バネ88によりバネ荷重F1が発生する。バネ荷重F1はY方向の成分F1yとZ方向の成分F1zを有する。一方、可撓部40が係止受け部78のスロープ100に押圧されてY2方向に撓むと、可撓部40の応力に相当する爪荷重F2が発生する。爪荷重F2はY方向の成分F2yとZ方向の成分F2zを有する。
バネ荷重F1のY方向の成分F1yと爪荷重F2のY方向の成分F2yは互いに逆向きであり、且つ、バネ荷重F1のZ方向の成分F1zと爪荷重F2のZ方向の成分F2zは互いに逆向きである。作業員がケース34に付加する力を無視した場合、ケース34にはバネ荷重F1と爪荷重F2の合力Fが作用する。合力FはY方向の成分Fy(=F1y+F2y)とZ方向の成分Fz(=F1z+F2z)を有する。
ケース34の押し込み量が所定量に達すると、合力FのY方向の成分FyがY1方向に向き、Z方向の成分FzがZ2方向に向く。この状態でケース34にはベース部70を収容部44内に導く合力Fが作用する。すると、ケース34は最終的な取り付け位置まで自動的に移動する。逆に、ケース34の押し込み量が足りない場合、ケース34には挿入孔26から押し出す力F´が作用する。
このように、温度検出装置24は、バネ荷重F1のY方向の成分F1yと爪荷重F2のY方向の成分F2yとが互いに逆向きとなり、且つ、バネ荷重F1のZ方向の成分F1zと爪荷重F2のZ方向の成分F2zとが互いに逆向きとなる構造である。また、ケース34の押し込み量が大きくなっていくと、爪荷重F2のY方向の成分F2yがバネ荷重F1のY方向の成分F1yを上回って合力FのY方向の成分Fyが発生し、且つ、バネ荷重F1のZ方向の成分F1zが爪荷重F2のZ方向の成分F2zを上回って合力FのZ方向の成分Fzが発生する構造である。
[4 第1構造体38と第2構造体42の耐荷重機能]
上述したように、第1構造体38と第2構造体42は、人の指が開口28から挿入されて収容部44の方向に押し込まれた場合に、協働して指の侵入を防ぐ機能を有する。具体的には、第1構造体38と第2構造体42は、図9A、図9Bで示される試験指200が開口28から挿入され、所定の荷重(例えば10N)が付加された場合に、破損せず且つ試験指200の先端部202が電池セル14の外壁14aに接触しないような強度及び構造にされている。試験指200は、IEC(International Electrotechnical Commission 国際電気標準会議)の規格(IEC60529)で規定される。
温度検出装置24で使用されるバスバープレート20は、挿入孔26の開口28の周縁に、挿入孔26を介して電池セル14側に侵入しようとする異物との接触に伴い発生する荷重を分散して開口28の周縁構造に逃がす複数の荷重分散部が形成される。荷重分散部は、第1構造体38と第2構造体42及び/又はその周縁構造により構成される。また、第1構造体38の可撓部40及び第1固定部46と第2構造体42の第2固定部47は、開口28から挿入孔26に侵入する試験指200の外周面に同時に接触するような間隔をもって配置される。更に、試験指200の外周面が第1構造体38と第2構造体42に接触したときに、試験指200の先端部202が電池セル14の外壁14aに接触しないように、第1構造体38と第2構造体42のZ1方向の高さが設定される。
図10に示されるように、第2構造体42の第2固定部47には、肉抜きによりZ2方向に底を有する穴116、118がX方向に並んで形成される。穴116と穴118との間には、ZY平面と平行し壁部45と直交するリブ106が形成される。また、穴116のX2方向にはリブ106と平行するリブ108が形成され、穴118のX1方向にはリブ106と平行するリブ110が形成される。各リブ106、108、110のY2方向には突出面56が位置する。
図10及び図11に示されるように、第2構造体42には、XY平面と平行しリブ108及び壁部45と直交するリブ112と、XY平面と平行しリブ110及び壁部45と直交するリブ114と、が形成される。
図10に示されるように、第1構造体38の可撓部40のY2方向及びX1方向には、バスバープレート20が配置される。可撓部40は、Y2方向及び/又はX1方向への撓み量が大きくなると、バスバープレート20に当接して撓みが規制される。ケース34が挿入孔26に挿入される場合、可撓部40は撓むもののバスバープレート20には当接しない。一方、挿入孔26が開口28から所定の荷重で押し込まれた場合、可撓部40はバスバープレート20に当接する。
図11に示されるように、第1構造体38の第1固定部46の下部には、バスバープレート20を介して電池セル14の外壁14aの方向に延びる筒状の脚部122、124が形成される。更に、各脚部122、124は、電池セル14の外壁14aに当接する位置規定部62に接続される。
ここで、第1構造体38と第2構造体42と周縁構造物に発生する荷重の伝達経路(ロードパス)について説明する。試験指200が開口28から挿入孔26に侵入しようとすると、第1構造体38と第2構造体42に当接する。試験指200が所定の荷重をもって挿入孔26に押し込まれると、その荷重は第1構造体38と第2構造体42に分散される。更に、第1構造体38と第2構造体42には、以下のように複数の荷重伝達経路(ロードパス)が形成されている。
図10及び図11に示されるように、試験指200の外周面が第2固定部47の突出面56に当接すると、試験指200から加えられる荷重は、矢線L1で示すロードパスを経由してバスバープレート20に伝達される。すなわち、第2固定部47に作用する荷重は、YZ平面と平行するリブ106、108、110及びXY平面と平行するリブ112、114に分散されてXZ平面に広がる壁部45に伝達される。更に、壁部45に伝達された荷重は、バスバープレート20に伝達される。
図10に示されるように、試験指200の外周面が可撓部40に当接すると、可撓部40はX1方向とY2方向に撓み、それぞれの方向でバスバープレート20に当接する。この状態で、試験指200から加えられる荷重は、矢線L2で示すロードパスを経由してバスバープレート20に伝達される。すなわち、可撓部40に作用する荷重は、可撓部40とバスバープレート20の2か所の当接部に分散されてバスバープレート20に伝達される。
図11に示されるように、試験指200の外周面が第1固定部46に当接すると、試験指200から加えられる荷重は、矢線L3で示すロードパスを経由して電池セル14に伝達される。すなわち、第1固定部46に作用する荷重は、バスバープレート20を介して脚部122、124に分散されてXY平面に広がる位置規定部62に伝達される。更に、位置規定部62に伝達された荷重は、電池セル14に伝達される。
なお、基台30の挿入孔26の周縁構造は、様々な形態が考えられる。例えば、図10に示されるように、第2構造体42の壁部45のX方向両端が、Y2方向に延びるプレート120、120の一端に接続されてもよい。また、図12に示されように、第2構造体42の壁部45の上端がXY平面と平行するプレート130の一端に接続されていてもよい。また、図13に示されるように、第2構造体42の壁部45のX方向両端がY1方向に延びるプレート140、140の一端に接続され、更にプレート140、140の他端がXZ平面と平行するプレート142に接続されてもよい。
また、本実施形態では第2固定部47がYZ平面と平行する3つのリブ106、108、110と、XY平面と平行する2つのリブ112、114と、を有する。しかし、リブの数は複数であれば本実施形態の数に限られない。また、本実施形態では第1固定部46の下部に2つの脚部122、124が形成されている。しかし、脚部の数は複数であれば本実施形態の数に限られない。
[5 本実施形態のまとめ]
本実施形態に係る温度検出装置24は、電池セル14(温度検出対象物)と、電池セル14の外壁14aを覆うホルダ32(基台)と、ホルダ32の挿入孔26に挿入されて電池セル14の外壁14aに案内されるケース34(挿入物)と、ケース34に取り付けられる温度検出部36とを備える。ケース34は、ケース34がホルダ32に取り付けられた取付状態で電池セル14側に位置する第1面66と、第1面66の背面側に位置する第2面68と、温度検出部36の一部を第1面66側から露出させて温度検出部36を収容するベース部70と、上述した取付状態でベース部70を起点にして電池セル14から遠ざかる方向(Y2方向及びZ1方向)に延びる把持部76とを有する。ホルダ32は、上述した取付状態で温度検出部36の一部を電池セル14に接触させてベース部70を収容する収容部44と、ケース34の挿入時に第1面66を電池セル14側にガイドする可撓部40(第1構造体38)と、ケース34の挿入時に第2面68を収容部44の上部側にガイドする第2構造体42とを有する。上記構成によれば、ケース34がホルダ32に挿入されて上述した取付状態となると、ベース部70が電池セル14に沿うこととなる。このように押し込み方向と挿入方向を異なるようにできるため、電池セル14に対する温度検出部36の取り付けの作業性が向上する。また、ホルダ32に対してケース34を外部から単に差し込むことで温度検出部36を電池セル14に取り付けることができるため、電池セル14に対する温度検出部36の取り付けの作業性が向上する。
可撓部40と第2構造体42は、向かい合わせて配置されると共にケース34の挿入初期位置及び/又は挿入方向を規制する。上記構成によれば、図6Aで示されるように、ケース34がホルダ32に対して正規の挿入角度とは異なる挿入角度で挿入されたとしても、挿入初期位置と挿入方向が規制されるため、正しい挿入姿勢に誘導することができる。
ホルダ32は、ケース34を上述した取付状態で係止する係止爪部50を有する。ケース34は、ベース部70のうち挿入方向と直交する幅方向(X方向)の少なくとも一方に上述した取付状態で係止爪部50に係止される係止受け部78を有する。上記構成によれば、係止爪部50及び係止受け部78が幅方向の端部に配置されるため、作業者がホルダ32に対するケース34の係止状態を目視で確認しやすくなる。
可撓部40は、ケース34の挿入時に撓みながら係止受け部78をガイドする。上記構成によれば、ベース部70が両端側からガイドされるため、安定したガイドが可能となる。
ケース34は、上述した取付状態で第2面68と収容部44の上部側の内周面との間に介在してベース部70を電池セル14側に押圧する板バネ88(弾性部材)を有する。上記構成によれば、温度検出部36を電池セル14に密着させるため、温度検出精度を向上させることができると共に、挿入時に第2構造体42のガイド受け機能を備えることができる。
把持部76は、上述した取付状態で先端方向に進むにつれて電池セル14から遠ざかるように湾曲する。上記構成によれば、把持部76がホルダ32から離れてつまみやすくなるため、ケース34に対して挿入方向の力を伝えやすくなる。
また、温度検出装置24は、電池セル14(被取付対象物)の外壁14aを覆うホルダ32(基台)に外側から挿入されるケース34(挿入物)を電池セル14の外壁14aまで案内する挿入孔構造を備える。この挿入孔構造は、挿入孔26の開口28の周縁に、挿入孔26を介して電池セル14側に侵入しようとする異物との接触に伴い発生する荷重を分散して逃がす複数の荷重分散部、具体的には第1構造体38及び第2構造体42が形成される。上記構成によれば、挿入孔26の開口28の周縁に形成される複数の荷重分散部により、異物挿入の際に開口28の周縁部分が破損することを抑制できる。
第1構造体38及び第2構造体42は、所定の荷重を受けた試験指200が開口28から電池セル14側に侵入しようとする場合に、試験指200に当接して侵入を阻止する共に当接に伴い発生する荷重に耐える強度を有する。上記構成によれば、IECの試験条件を満たすことができる。
第1構造体38及び第2構造体42は、複数の荷重伝達経路(矢線L1、L2、L3)を有する。上記構成によれば、更に効率的に荷重を分散させることができ、異物挿入の際に開口28の周縁部分が破損することを抑制できる。
第1構造体38及び第2構造体42は、開口28を介して互いに対向する。上記構成によれば、対向する構造により、効率的に荷重を分散させることができ、異物挿入の際に開口28の周縁部分が破損することを抑制できる。
電池セル14の外壁14aを基準位置とした場合に、第1構造体38は、基準位置に対するZ1方向(垂直方向の上方向)の位置に配置される。第2構造体42は、第1構造体38よりも更にZ1方向の位置に配置される。上記構成によれば、第1構造体38に作用する荷重と第2構造体42に作用する荷重を異なる方向に分散させることができ、その結果、異物挿入の際に開口28の周縁部分が破損することを抑制できる。
電池セル14の外壁14aを基準位置とした場合に、第1構造体38は、基準位置に対するZ1方向(垂直方向の上方向)に突出する第1固定部46を有する。第2構造体42は、基準位置に対するZ1方向に延びる壁部45と、壁部45から第1構造体38が位置する方向に突出すると共に上部の突出量が下部の突出量よりも大きい第2固定部47と、を有する。上記構成によれば、ケース34を挿入孔26に案内しやすくなる。
第2固定部47は、第1構造体38側の突出面56(端部)と、突出面56と壁部45との間に形成される複数のリブ106、108、110、112、114を有する。上記構成によれば、荷重を分散させることができ、第2固定部47の強度を高くすることができる。
前記第1固定部46は、電池セル14側に延びる複数の脚部122、124を有する。上記構成によれば、荷重を分散させることができ、第1固定部46の強度を高くすることができる。
挿入孔26は、電池セル14の外壁14aに対して傾斜する。上記構成によれば、ケース34を挿入孔26に案内しやすくすることができる。
なお、本発明に係る温度検出装置及び基台の挿入孔構造は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。また、本発明に係る温度検出装置は、電気自動車やハイブリッド自動車の高圧バッテリの以外の温度検出対象物にも適用可能である。更に、本発明に係る基台の挿入孔構造は、温度検出装置のみならず、電子機器に対する端子の取付け構造等、あらゆる取付け構造に使用することも可能である。
14…電池セル 14a…外壁
24…温度検出装置 26…挿入孔
28…開口 32…ホルダ(基台)
34…ケース(挿入物) 36…温度検出部
38…第1構造体 40…可撓部
42…第2構造体 44…収容部
46…第1固定部 47…第2固定部
50…係止爪部 66…第1面
68…第2面 70…ベース部
76…把持部 78…係止受け部
88…板バネ(弾性部材) 92…ガイド受け部
106、108、110、112、114…リブ
122、124…脚部 200…試験指

Claims (16)

  1. 温度検出対象物と、
    前記温度検出対象物の外壁を覆う基台と、
    前記基台の挿入孔に挿入されて前記温度検出対象物の前記外壁に案内される挿入物と、
    前記挿入物に取り付けられる温度検出部とを備え、
    前記挿入物は、前記挿入物が前記基台に取り付けられた取付状態で前記温度検出対象物側に位置する第1面と、前記第1面の背面側に位置する第2面と、前記温度検出部の一部を前記第1面側から露出させて前記温度検出部を収容するベース部と、前記取付状態で前記ベース部を起点にして前記温度検出対象物から遠ざかる方向に延びる把持部とを有し、
    前記基台は、前記取付状態で前記温度検出部の前記一部を前記温度検出対象物に接触させて前記ベース部を収容する収容部と、前記挿入物の挿入時に前記第1面を前記温度検出対象物側にガイドする第1構造体と、前記挿入物の前記挿入時に前記第2面を前記収容部の上部側にガイドする第2構造体とを有する
    ことを特徴とする温度検出装置。
  2. 請求項1に記載の温度検出装置において、
    前記第1構造体と前記第2構造体は、向かい合わせて配置されると共に前記挿入物の挿入初期位置及び/又は挿入方向を規制する
    ことを特徴とする温度検出装置。
  3. 請求項2に記載の温度検出装置において、
    前記基台は、前記挿入物を前記取付状態で係止する係止爪部を有し、
    前記挿入物は、前記ベース部のうち挿入方向と直交する幅方向の少なくとも一方に前記取付状態で前記係止爪部に係止される係止受け部を有する
    ことを特徴とする温度検出装置。
  4. 請求項3に記載の温度検出装置において、
    前記第1構造体は、前記挿入物の挿入時に撓みながら前記係止受け部をガイドする可撓部を備える
    ことを特徴とする温度検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の温度検出装置において、
    前記挿入物は、前記取付状態で前記第2面と前記収容部の上部側の内周面との間に介在して前記ベース部を前記温度検出対象物側に押圧する弾性部材を有する
    ことを特徴とする温度検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の温度検出装置において、
    前記把持部は、前記取付状態で先端方向に進むにつれて前記温度検出対象物から遠ざかるように湾曲する
    ことを特徴とする温度検出装置。
  7. 温度検出対象物と、
    前記温度検出対象物の外壁を覆う基台と、
    前記基台の挿入孔に挿入されて前記温度検出対象物の前記外壁に案内される挿入物と、
    前記挿入物に取り付けられる温度検出部とを備え、
    前記挿入孔の開口の周縁に、前記挿入孔を介して前記温度検出対象物側に侵入しようとする異物との接触に伴い発生する荷重を分散して逃がす複数の荷重分散部が形成される
    ことを特徴とする温度検出装置。
  8. 被取付対象物の外壁を覆う基台に外側から挿入される挿入物を前記被取付対象物の前記外壁まで案内する基台の挿入孔構造であって、
    挿入孔の開口の周縁に、前記挿入孔を介して前記被取付対象物側に侵入しようとする異物との接触に伴い発生する荷重を分散して逃がす複数の荷重分散部が形成される
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  9. 請求項8に記載の基台の挿入孔構造において、
    前記異物は所定の試験指であり、
    複数の前記荷重分散部は、所定の荷重を受けた前記試験指が前記開口から前記被取付対象物側に侵入しようとする場合に、前記試験指に当接して侵入を阻止する共に当接に伴い発生する荷重に耐える強度を有する
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  10. 請求項8又は9に記載の基台の挿入孔構造において、
    個々の前記荷重分散部は、複数の荷重伝達経路を有する
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  11. 請求項8〜10のいずれか1項に記載の基台の挿入孔構造において、
    複数の前記荷重分散部は、前記開口を介して互いに対向する第1構造体と第2構造体とを含む
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  12. 請求項11に記載の基台の挿入孔構造において、
    前記被取付対象物の前記外壁を基準位置とした場合に、
    前記第1構造体は、前記基準位置に対する垂直方向の上方向の位置に配置され、
    前記第2構造体は、前記第1構造体よりも更に上方向の位置に配置される
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  13. 請求項11又は12に記載の基台の挿入孔構造において、
    前記被取付対象物の前記外壁を基準位置とした場合に、
    前記第1構造体は、前記基準位置に対する垂直方向の上方向に突出する第1固定部を有し、
    前記第2構造体は、前記基準位置に対する垂直方向の上方向に延びる壁部と、前記壁部から前記第1構造体が位置する方向に突出すると共に上部の突出量が下部の突出量よりも大きい第2固定部と、を有する
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  14. 請求項13に記載の基台の挿入孔構造において、
    前記第2固定部は、前記第1構造体側の端部と、前記端部と前記壁部との間に形成される複数のリブを有する
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  15. 請求項13又は14に記載の基台の挿入孔構造において、
    前記第1固定部は、前記被取付対象物側に延びる複数の脚部を有する
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
  16. 請求項8〜15のいずれか1項に記載の基台の挿入孔構造において、
    前記挿入孔は、前記被取付対象物の前記外壁に対して傾斜する
    ことを特徴とする基台の挿入孔構造。
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