JP2018108813A - 浄水が充填されたペットボトルを製造する車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペットボトルを製造するとともにボトリングまで完成することができるペットボトル製造車両を提供する。【解決手段】本発明に係る車両100は、タイヤ11が取り付けられた車体フレーム部12と、車体フレーム部12に載置された荷台部15とを備えている。荷台部15には、原水から浄水を生成する浄水装置25と、プリフォーム91からペットボトル90を作製するボトル成型装置31と、浄水装置25で生成された浄水(99a)を、ペットボトル90に充填するボトリング装置35とが設けられている。さらに、荷台部15には、ボトリング装置35とボトル成型装置31とを接続し、ペットボトル90をボトリング装置35に運搬する運搬装置95aが配設されている。ボトリング装置35の出口からは、浄水(99a)が充填されたペットボトル99が排出される。【選択図】図6

Description

本発明は、浄水が充填されたペットボトルを製造する車両に関する。特に、災害に駆けつけてその場で、逆浸透膜浄水によって水を浄化するとともにペットボトルを成型してボトリングして提供することができるペットボトル製造車両に関する。
地震や風水害などの災害時に上水道に破損が生じた場合、人々が生活する上では飲料水の確保が重要になる。従来、このような災害対策用として、災害タンクが提案されている。その災害タンクとは、上水道の配管ルートのバイパス管路に大容量の貯水タンクを設けて、水道管の破損が生じた場合はこの貯水タンクに貯留された水を飲料水として供給するものである(特許文献1参照)。
しかしながら、震災タンクは設置のスペース面から地下に埋設されることが多く、建設費が高いという問題がある。また、設置場所が離れるため災害時に道路などが毀損して通行障害が生じると給水車が通行不能となり、付近への給水が困難になる。
このような中、移動用浄水装置が提案されている。特許文献1には、河川水またはプール貯留水を原水とし、これを逆透過膜で浄化する浄水装置が開示されている。この浄水装置(緊急用移動式浄水装置)には、給水ホースおよび取水ポンプと逆浸透膜モジュールを備えており、逆浸透膜モジュールには、保安フィルタを経由して原水を圧送する加圧ポンプが設けられている。この浄水装置には、取水ポンプおよび加圧ポンプを駆動する駆動装置と、浄化された水の給水口がある。これらの各要素(給水ポンプ、逆浸透膜モジュールなどの全て)が移動式移動台車に搭載されている。この移動式移動台車によれば、災害時に移動して、浄水して飲料水を確保することができる。
また、特許文献2でも、移動可能な浄水ユニットが提案されている。特許文献2に開示された浄水ユニットを図1に示す。図1に示した浄水ユニット1000は、浄水手段1100と、エンジン発電機(不図示)と、浄水手段1100とエンジン発電機とを納めるコンテナ1300とから構成されている。浄水手段1100は、原水を取水する取水ポンプ(不図示)と、原水を貯留する原水槽1200と、原水を浄化する浄化装置1500と、浄水を貯留する浄化槽1700とを備えている。浄水ユニット1000は、任意の場所に運搬して設定することができるので、災害時の避難場所において浄水を供給することができる。
加えて、特許文献3では、大量の飲料水を連続的に供給することができる消防自動車が提案されている。特許文献3に開示された消防自動車を図2および3に示す。図2に示した消防自動車2000は、運転席2150を備えたキャビン2100と、シャーシ(車体)2200と、後輪2300および前輪2350とから構成されている。シャーシ2200には、エンジン(不図示)が備え付けられており、エンジンは、後輪2300(または前輪2350)を駆動することができる。シャーシ2200の上には、荷台(設置部)2400が設けられている。また、荷台2400の上部には放水銃2440が設置されている。加えて、荷台2400の後方には、可搬式噴射手段2450が配設されている。
この消防自動車2000では、放水用水を浄水する浄水装置で濾過を行って飲料水を行うことができる。具体的には、図3に示すように、消防自動車2000には、浄水装置2500、水ポンプ2600、放水装置2700が設けられている。ここでは、水源2900から、取水手段2460を介して水(原水)を水ポンプ(送水ポンプ)2600で吸い上げる。また、消火栓2910から水を吸い上げてもよい。そして、流路切替え手段2810で、浄水装置2500または放水装置2700に切り替えることができる。運転制御部2800で制御しながら浄水動作を行い、浄水装置2500で濾過された清水(飲料水)は蛇口2490から取り出すことができる。
特開平8−309349号公報 特開2013−212470号公報 特開2016−77554号公報
しかしながら、上述した背景技術には次のような問題がある。何れの技術も災害時に移動して、その場で浄水して清水を生成することができるが、その清水を生成した後のことの配慮がなされていない。具体的には、特許文献1〜3の技術で清水(飲料水)を作ったら、そこに、バケツやポリタンクを持って並んで清水を貰う必要があるが、それには、災害時の長い行列を待つことができるだけの体力および時間がある人、そして、水を入れた容器(バケツ、タンク)を持ち替えることができる人であることが条件となる。例えば、病人・けが人の場合、その行列に並ぶことができない人が多く、そのため、水を入手するのにものすごく苦労することになる。特に、災害時であればその苦労は増大する。また、女性や子どもの場合、並ぶことはできても、水が入った容器を自宅(または避難所)まで持って帰るのは大変である。さらには、浄水ユニット1000または消防車2000の稼働時間が決められている場合、単に行列を待って給水するだけでなく、決められた時間にその場所に行く必要がある。
浄水ユニット1000または消防車2000で給水を受けることができたとしても、さらに次のような問題がある。災害時は衛生状態が悪いので、容器(バケツ、タンク)に細菌・ウイルスや有害物質(有害金属など)が入り混んだとしたら、その容器の水を飲んだ人は病気になる可能性が高く、それが伝染病の原因だとしたら、その周囲の人にも被害を及ぼしてしまう。
本願発明者は、災害時に、その災害に遭われた人が困らずに給水を受け、かつ、衛星面でも十分に配慮がされた給水方法を鋭意検討した。本願発明者は思いついた方法は、災害場所(水が不足している場所)に、ボトリングしたペットボトル(清水入りのペットボトル)を持ち込むこと、または、その場でペットボトルに浄水した水(清水)をボトリングして供給することであった。清水入りのペットボトルであれば、持ち運びも便利であるので、容器(バケツ、ポリタンク)で給水を待つ必要はなく、そして、きちんとキャップされているので衛生的である。
しかしながら、ボトリングしたペットボトルを災害箇所に搬入するには、工場でボトリングしてから災害箇所に持ち込むことになるので、時間がかかるとともに、その場で、その清水入りのペットボトルが無くなってしまったら当分の間は(少なくとも、工場から運ばれてくるまでの間は)、水を補充することはできない。もちろん、工場から災害時までの間の道路状況にも大きく依存する。
その場で、原水を浄水してペットボトルにボトリングして、そのペットボトルを供給する方法は、浄水供給(清水供給)の制約は実質的にないものの、空のペットボトルの在庫に依存してしまうという問題がある。すなわち、ペットボトルは場所を取るので、空のペットボトルを段ボールに詰めて車に積んで数多く持ち込んでも、災害箇所の人が多ければ、すぐに無くなってしまう。したがって、浄水装置で清水を生成することができても、空のペットボトルが補給されるまで、給水作業は中断してしまう。そして、平時と異なり災害時では、工場で空のペットボトルを製造してそれを災害場所まで届けるという苦労もあり、これも生産能力の他に道路状態にも依存する。
そのような構想をしている中、本願発明者は、災害時に、災害場所または避難場所まで自動車で駆けつけて、その場所でペットボトルを作り、さらにはボトリングしたらよいというアイデアを鋭意検討した上で思いつき、本発明を完成するに至った。本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ペットボトルを製造するとともにボトリングまで完成することができるペットボトル製造車両を提供することにある。
本発明に係る車両は、浄水が充填されたペットボトルを製造する車両であり、タイヤが取り付けられた車体フレーム部と、前記車体フレーム部に載置された荷台部とを備えている。前記荷台部には、原水から浄水を生成する浄水装置と、プリフォームからペットボトルを作製するボトル成型装置と、前記浄水装置で生成された前記浄水を、前記ペットボトルに充填するボトリング装置とが設けられている。さらに、前記荷台部には、前記ボトリング装置と前記ボトル成型装置とを接続し、前記ペットボトルを前記ボトリング装置に運搬する運搬装置が配設されている。前記ボトリング装置の出口からは、前記浄水が充填されたペットボトルが排出される。
ある好適な実施形態では、前記荷台部において、前記浄水装置、前記ボトル成型装置および前記ボトリング装置は、作業者の作業領域を形成するように当該荷台部の周縁領域に配置されている。
ある好適な実施形態において、前記ボトリング装置の出口には、前記充填されたペットボトルを運搬する出口用運搬装置が接続されている。そして、前記荷台部において、前記出口用運搬装置の終点部には、前記充填されたペットボトルの収集領域が形成されている。
ある好適な実施形態において、前記ボトリング装置の出口には、前記充填されたペットボトルを運搬する出口用運搬装置が接続されている。そして、前記出口用運搬装置の終点部には、前記荷台部の後部および側縁部に向けて出口方向を変更可能な延長部が設けられている。
ある好適な実施形態において、前記車両は、さらに、当該車両を動かす動力源と、前記荷台部の前方に配置される運転席と、前記荷台部に設けられた開閉可能なコンテナ部とを備えている。
ある好適な実施形態において、前記荷台部には、原水を吸い上げる水ポンプと、前記水ポンプに接続され、前記原水を保留する原水タンクと、前記原水タンクに接続された前記浄水装置と、前記浄水装置に接続された浄水タンクとが設けられている。前記浄水装置は、前記原水を膜分離処理して透過水および濃縮水を生成する逆浸透膜モジュールを備えた逆浸透膜浄水装置である。前記原水は、海水、プール水、池水、河川水、水道水、および、災害時に使用可能な水からなる群から選択される水である。前記浄水タンクは、前記ボトリング装置に接続されている。
ある好適な実施形態において、前記逆浸透膜浄水装置の出口には、透過水口および濃縮水口が設けられており、前記逆浸透膜浄水装置の前記濃縮水口には、排水配管が接続されている。そして、前記排水配管は、前記ボトル成型装置に接続されている。
ある好適な実施形態において、前記浄水タンクには、前記浄水を排出する浄水蛇口が接続されている。前記荷台部には、発電機が載置されている。前記ボトル成型装置には、前記プリフォームを供給するプリフォーム供給装置が設けられている。
ある好適な実施形態において、前記ボトリング装置には、前記ペットボトルに対応したキャップを供給するキャップ供給機が接続されている。
ある好適な実施形態において、前記ボトリング装置は、前記浄水が充填されたペットボトルの飲み口にキャップを締めるキャップ装着装置を備えている。前記ボトリング装置の下流には、前記キャップが締められた前記ペットボトルの表面にラベルを施すラベル形成装置が設けられている。前記ラベル形成装置の下流には、前記ペットボトルをラッピングするラッピング装置が設けられている。
本発明に係るペットボトルの製造方法は、浄水が充填されたペットボトルを製造する方法であり、浄水装置とボトル成型装置とボトリング装置とが荷台部に配置された車両を用意する工程と、前記車両を運転して移動させる工程と、前記車両における前記浄水装置を稼働させることによって浄水を生成する工程と、前記車両における前記ボトル成型装置を稼働させることによって、プリフォームからペットボトルを作製する工程と、前記車両における前記ボトリング装置を稼働させることによって、前記浄水装置で生成された前記浄水を、前記ペットボトルに充填する工程とを含む。
ある好適な実施形態では、前記荷台部において、前記浄水装置、前記ボトル成型装置および前記ボトリング装置は、作業者の作業領域を形成するように当該荷台部の周縁領域に配置されている。そして、前記荷台部の床面上における前記作業者が、前記浄水装置、前記ボトル成型装置および前記ボトリング装置に接触する工程を実行する。
ある好適な実施形態において、前記ボトリング装置の出口には、前記充填されたペットボトルを運搬する出口用運搬装置が接続されており、前記出口用運搬装置の終点部には、前記荷台部の後部および側縁部に向けて出口方向を変更可能な延長部が設けられている。そして、前記ペットボトルに充填する工程の後において、前記充填されたペットボトルを前記荷台部の後部から外部へ、または、前記荷台部の前記側縁部から外部へ搬送する工程を実行する。
ある好適な実施形態において、前記車両には、原水を吸い上げる水ポンプが備え付けられている。前記浄水装置は、前記原水を膜分離処理して透過水および濃縮水を生成する逆浸透膜モジュールを備えた逆浸透膜浄水装置である。前記原水は、海水、プール水、池水、河川水、水道水、および、災害時に使用可能な水からなる群から選択される水である。そして、前記水ポンプを稼働させることによって、前記浄水装置に前記原水を供給する工程を実行し、前記ペットボトルを作製する工程は、前記ボトル成型装置に前記プリフォームを供給する工程を含む。
ある好適な実施形態において、前記逆浸透膜浄水装置の前記濃縮水は、前記ボトル成型装置の動作時における冷却水として使用される。
ある好適な実施形態において、前記車両は、前記浄水装置に接続された浄水タンクを備えており、前記浄水タンクから前記浄水を取り出す工程をさらに含む。
ある好適な実施形態において、前記ペットボトルに充填する工程では、前記浄水が充填されたペットボトルの飲み口にキャップを締めることを実行する。
ある好適な実施形態では、前記ペットボトルに充填する工程を実行した後において、前記キャップが締められた前記ペットボトルの表面にラベルを施す工程と、前記ラベルをシュリンクする工程と、前記ペットボトルをラッピングする工程とを実行する。
本発明の車両では、車体フレーム部の荷台部に、浄水装置と、プリフォームからペットボトルを作製するボトル成型装置と、ペットボトルに浄水を充填するボトリング装置とが設けられている。したがって、ペットボトルと比べて容積が小さいプリフォームを膨らませてペットボトルを成型することができるので、車両で災害時に乗り付けても、その場で大量のペットボトルに浄水を充填することができる。浄水入りのペットボトルであれば、災害時の給水車(または給水所)の前で待つ必要はなく、避難所に簡単に送り届けることができるとともに、キャップで密閉されているので衛生的であって安心・安全である。それゆえに、伝染病などの予防にもなる。また、浄水入りのペットボトルであれば、バケツやポリタンク内の水とは違って、長期間保管することが簡単であるとともに、必要な分だけ使用することも容易である。
また、本発明によれば、車両で災害時に乗り付けても、その場で、浄水入りのペットボトルを大量に提供できるので、災害時の道路状態の悪化(道路破壊の遮断、事故、火災、渋滞など)の影響を受けずに、不純物のないきれいな水(例えば、逆浸透膜浄水装置による逆浸透水(RO水)を供給することができる。加えて、河川やプールの水などの淡水だけでなく、海水からも浄水を生成することができるので、海の近くにおける給水も簡単に行うことができる。
従来の浄水ユニット1000を示す図である。 従来の消防車2000を示す図である。 従来の消防車2000の構成を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る車両100全体の斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両100のコンテナ部16を開放した斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両100の荷台部15の構成を模式的に示す図である。 本実施形態に係るプリフォーム91(91a)の構成を示す斜視図である。 本実施形態に係るプリフォーム91(91b)の構成を示す斜視図である。 本実施形態の係るペットボトル90の構成を示す斜視図である。 浄水が充填されたペットボトル99の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両100の構成を簡単に示した図(ブロック図)である。 (a)および(b)は、浸透圧現象および逆浸透現象を説明するための図である。 逆浸透膜モジュール200による逆浸透(浄水)を説明するための概念図である。 (a)から(c)は、バクテリア202aの粒径、ウイルス202bの粒径、逆浸透膜の孔の粒径を説明するための図である。 逆浸透膜モジュール200を説明するための一部分解斜視図である。 逆浸透膜モジュール200の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る方法(ペットボトル製造方法)を説明するフローチャートである。 本実施形態のボトル成型・充填装置30の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る車両100の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る車両100の構成を示す側面図である。 (a)から(d)は、ペットボトル移動装置(ペットボトル反転装置)35aの動作を説明する工程図である。 本発明の実施形態に係る車両100の改変例の構成を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図4は、本実施形態の車両100の構成を示している。図示した車両100は、貨物自動車(トラック)であり、運転席10aを備えたキャブ10と、車体フレーム部(フレーム)12と、車体フレーム部12の上に位置する荷台部(ボディ)15とから構成されている。本実施形態では、荷台部(ボディ)15にコンテナ部16が設けられている。コンテナ部16は、内部を密閉できるとともに開閉可能な構造を有している。この例では、コンテナ16の車両後部17も開閉可能な構造をしている。車体フレーム部12には、タイヤ11(前輪11A、後輪11B)が取り付けられており、そして、車両100の動力源のエンジン(不図示)も取り付けられている。なお、車両100のエンジンは、内燃機関に限らず、電気で駆動するモータ(電気自動車)であってもよい。また、本実施形態の車両100では、運転席10aには人間が乗って運転を行うが、将来、自動運転が技術的にも法律的にも採用されたときには自動運転を行うことができる構成にしても構わない。
図5は、本実施形態の車両100においてコンテナ部16を開放した状態を示している。この例では、コンテナ部16のサイドパネル16aが上方に移動し、サイドパネル16bが下方に移動する構造をしているが、コンテナ部16のサイドパネルが横にスライドするような構成でも構わない。また、コンテナ部16の後方のリアドア17も開放することができる。
本実施形態の構成においては、車両100の荷台部15に、原水から浄水を生成する浄水装置25と、ボトル成型装置31と、ボトリング装置35が設けられている。ボトル成型装置31は、ペットボトルのプリフォームからペットボトルを作製することができる装置である。そして、ボトリング装置35は、浄水装置25で生成された浄水(清水)を、ペットボトルに充填することができる装置である。なお、図5では、説明のために、コンテナ部16の開放側に、浄水装置25、ボトル成型装置31およびボトリング装置35を並べて示しているが、これに限らず、実際の装置の配置・接続関係は、適宜好適なもの採用することができる。
本実施形態の浄水装置25は、例えば、活性炭浄水装置、中空糸浄化装置、蒸留水生成装置、MF膜(精密ろ過膜)浄水装置、UF膜(限外濾過膜)浄水装置、逆浸透膜浄水装置(RO浄水装置)などである。本実施形態の浄水装置25としては、逆浸透膜浄水装置が好ましい。逆浸透膜浄水装置は、水の分子だけを通過させて、その他の物質を高い除去率で除去可能な人工の半透膜(逆浸透膜)を用いており、超微粒子、重金属、環境ホルモン、ダイオキシン類など、多くの物質やイオンを高い除去率で除去することができ、安心安全面ないし衛生的にも好ましいからである。本実施形態の逆浸透膜浄水装置25は、河川などの淡水の浄化(浄水)だけでなく、海水の浄化(淡水化)を行うことができる。
図6は、本実施形態の車両100の荷台部15に各装置(25、31、35など)を配置した構成例を示している。本実施形態の構成では、荷台部15において、原水を吸い上げる水ポンプ21と、原水を保留する原水タンク23と、浄水装置(例えば、逆浸透膜浄水装置)25と、浄水タンク27とが設けられており、これらは浄水機構(浄水手段、浄水システム)20を構築している。なお、本実施形態の構成例では、荷台部15の床面(上面)15aに各装置(25、31、35など)を配置した例を示している。ただし、少なくとも一部の装置(例えば、発電機24、及び/又は、コンプレッサ33など)を立体的な配置(他の装置の下方/上方に配置)にしてもよい。
水ポンプ21は、ホース(不図示)が取り付けられる。水ポンプ21を稼働させると、そのホースを通じて、原水は、原水タンク23へと送り込まれる。水ポンプ21と原水タンク23とは配管29を通じて接続されている。原水タンク23と浄水装置25とは配管29によって接続されており、原水タンク23から浄水装置25へ原水を供給することができる。本実施形態の原水は、海水、プール水、池水、河川水、水道水、および、災害時に使用可能な水からなる群から選択される水である。
浄水装置25は、配管29を通じて浄水タンク27に接続されている。浄水装置25を稼働させると、浄水タンク27に浄水(例えば、逆浸透膜浄水(RO水))を供給することができる。なお、本実施形態の構成では、浄水タンク27に浄水取り出し口(例えば、蛇口)28が取り付けられており、この蛇口28から浄水を使用することも可能である。
そして、本実施形態の荷台部15には、ボトル成型装置31およびボトリング装置35が載置されている。これらはボトル成型・充填装置(ボトル成型・充填手段、ボトル成型・充填システム)30を構築している。ボトル成型装置31は、空のペットボトル90を運搬する運搬装置(例えば、ベルトコンベア)95aによってボトリング装置35に接続されている。ボトル成型装置31によって作製されたペットボトル90は、運搬装置95aを稼働して運搬することによって、ボトリング装置35の中に供給されていく。
また、本実施形態の荷台部15には、ボトル成型装置31で作製されるペットボトル99に対応したキャップ92を供給するキャップ供給機37が設けられている。キャップ供給機37は、キャップ92を運搬する運搬装置(例えば、ベルトコンベア)95bによってボトリング装置35に接続されている。キャップ供給機37から供給されたキャップ92は、運搬装置95bを稼働して運搬することによって、ボトリング装置35の中に供給されていく。
本実施形態の浄水タンク27は、浄水供給配管29aを通じて、ボトル成型装置31に接続されている。浄水タンク27から排出された浄水(例えば、RO水)は、浄水配管29を通って、ボトリング装置35へと供給される。加えて、本実施形態の荷台部15には、ボトル成型装置31およびボトリング装置35に圧縮空気を供給するコンプレッサ装置33が設けられており、配管33aを通じて圧縮空気を送ることができる。
本実施形態の荷台部15には、各装置に電力を供給する発電機24が配置されている。発電機24は、車両100のものを使用することも可能であるが、車両100のエンジンが停止している時に電力を供給することも多いため別個の発電機を設けておくことが好ましい。なお、車両100が電気自動車の場合、車両100のバッテリーを電力供給源として使用することも可能である。
本実施形態のボトル成型装置31では、ボトル成型装置31内に供給された空のペットボトル90に、浄水タンク27からの浄水を充填することができる。そして、その浄水を充填したペットボトル90にキャップ92を取り付けて、次いで、キャップ92付の浄水充填したペットボトル99を、ボトル成型装置31の出口から排出することができる。図示した例では、浄水充填したペットボトル99は、運搬装置(例えば、ベルトコンベア、または、ローラコンベア)97を通って排出される。一例としては、図5に示したリアドア17を開放して、車両100の後部(17)から、キャッピングされた浄水充填のペットボトル99を連続して送り出すことができる。
図7は、ペットボトル90を成型する前のプリフォーム91(91a)を示している。プリフォーム91は、ペットボトル90を構成する材料(ポリエチレンテレフタラート(PET))から作られている。図7に示したプリフォーム91aは、飲み口該当箇所96aと容器該当箇所98aとからなっている。
図8は、飲み口部96bを形成した形態のプリフォーム91(91b)を示している。このプリフォーム91bの飲み口部96bには、キャップ92をネジ締めするために対応した突起(溝)96cが作製されている。プリフォーム91bの容器該当箇所98bは、そこを膨張させることによって、ペットボトル90の容器本体部を成型することができる。
本実施形態においては、車両100を現場に乗り付けて、そこで、ボトル成型装置31によってペットボトル90を成型(作製)することから、図8に示した構成のプリフォーム91bを車両100(荷台部15)に積んでおいて、そのプリフォーム91bをプリフォーム91bに供給することができる。なお、ボトル成型装置31が、図7に示したプリフォーム91aからペットボトル90を成型できる場合は、プリフォーム91aを供給することが可能である。本実施形態の構成においては、ボトル成型装置31に、プリフォーム91を供給するプリフォーム供給装置を接続して、プリフォーム91を自動的に供給できるようにした構成にすることができる。
図9は、本実施形態のボトル成型装置31を用いて、プリフォーム91を成型して作製したペットボトル90を示している。ペットボトル90は、液体(浄水)が充填される容器部98と、それに連続して一体的に形成された飲み口部96とから構成されている。飲み口部96には、キャップ92が取り付けられることになる。
本実施形態のボトル成型装置31でペットボトル90を作製する場合、プリフォーム91(91b)を約100℃まで加熱し、次に、プリフォーム91をボトル用金型に入れた後、プリフォーム91を棒で縦にのばし、次いで、高圧空気を入れて膨らませる。冷却後にボトル用金型を開いて、できあがったペットボトル90を取り出す。
図10は、浄水(例えば、RO水)99aが充填されたペットボトル99を示している。充填する浄水99aには、水道水のように、殺菌用の塩素を導入しておくことができる。ペットボトル99の飲み口部96には、キャップ92が締められており、それによってペットボトル99は密閉状態になっている。その結果、ペットボトル99を移動・運搬・保存することが便利であるとともに、安全である。本実施形態のボトリング装置(充填装置)35によって浄水をペットボトル90に充填する際には、洗浄、殺菌などの諸工程を実行する。また、キャップ92を締める工程(キャッピング)は、キャッピング装置を用いて自動で行うようにすればよい。
また、図10に示したペットボトル99の容器部98の表面には、ラベル98cが形成されている。本実施形態のラベル98cには、文字や模様・色彩が付されている。ラベル98cは、ラベル98c専用のフィルムを収縮することによって、ペットボトル99の容器部98の表面に形成することができる。なお、本実施形態の構成では、ペットボトル99の容器部98の表面にシール98dを貼り付けることもできる。なお、条件によっては、ラベル98cやシール98dは形成しなくても構わない。
なお、本実施形態の構成において、浄水を充填する容器は、ペットボトル90以外のものでも可能であるが(例えば、樹脂製ボトルなど)、軽くて丈夫で柔軟性があり、軽度のへこみであれば自ら元に戻る性質を持つペットボトルの利点は大きいので、容器としてペットボトルを用いることが好ましい。
図11は、本実施形態の車両100の構成を簡単に説明するためのブロック図である。以下、本実施形態の車両100における浄水・ボトル成型・充填プロセス(システム)について説明する。
まず、送水ポンプ21によって原水タンク23に原水を送る(矢印81)。そして、原水タンク23から浄水装置(逆浸透膜浄水装置)25に原水を送る(矢印82)。この原水は、浄水装置25に送るまでの間に、フィルタなどによって濾過しておくことができる。例えば、原水に含まれる鉄さび・ゴミ・砂を除去する第1フィルタと、第1フィルタの下流に配置され、鉄さび・チリを除去する第2フィルタと、第2フィルタの下流に配置され、塩素・臭気を除去する第3フィルタなどを設けておくことができる。
次に、浄水装置(逆浸透膜浄水装置)25によって浄水を行う。ここで、本実施形態の浄水装置25は、原水を膜分離処理して透過水および濃縮水を生成する逆浸透膜モジュールを備えている。そして、本実施形態の逆浸透膜浄水装置25について、図12から図16を参照しながら説明する。
まず、逆浸透(RO)および逆浸透膜(RO膜)の説明を行う。図12(a)は、浸透現象を示す図である。図12(a)では、容器111中の真水101と、容器112中の塩類含有の液体(塩水)102とを、半透膜105を介して接触させている構造を示している。半透膜105は、水分子を通し、不純物は通さない膜である。図12(a)に示した構造では、真水101と塩水102との間の浸透圧の差によって、矢印110に示すように、濃度の低い側から高い側へ水がひとりでに抜けてゆく。これが浸透現象である。
図12(b)は、逆浸透(RO:Reverse Osmosis)の現象を示す図である。図12(b)に示すように、容器112中の塩水102に圧力120を加えると、半透膜105を通って、水分子だけが濃度の高い側から低い側に抜ける(矢印121、122)。すなわち、図12(a)の浸透現象の逆を行うことで、逆浸透を起こすことができ、塩水102から飲み水(逆浸透水、RO水)を生成することができる(矢印123)。
図13は、本実施形態の逆浸透膜モジュール(逆浸透膜を含むユニット)200を示す概念図である。逆浸透膜モジュール200では、水201と不純物(202〜204)とを分離するために浸透圧以上の圧力を逆浸透膜105に加えている。
図13に示した構造では、逆浸透膜モジュール200の原水供給口210に、加圧原水102を入れる(矢印210a)。加圧原水102は、水分子201とともに、不純物(202〜204)が混入している。不純物は、陽イオン(例えば、Ca2+、Mg2+)のようなものの他に、ウイルス202、環境ホルモン203、重金属(鉄イオン、マンガンイオンなどの金属イオン)204などである。加圧原水102は、逆浸透膜105を通過することで濾過されて(逆浸透現象)、浄水(RO水)となる。浄水(RO水)は、透過水口220から導出される(矢印220a)。一方、逆浸透膜105を透過しなかった加圧原水102は濃縮される。その濃縮水(塩類や不純物が濃縮された水、または、ブライン)は、濃縮水口230から連続的に排出される(矢印230a)。
なお、水の回収率や水温、水質によって大きく異なるが、逆浸透をするには、最低でも5気圧程度の加圧は必要であり、水道の水圧だけでは不足であるため、ポンプでの加圧が必要となる。また、逆浸透膜105の孔径は、概ね2ナノメートル以下であり、これは限外濾過膜の孔径も小さい。本実施形態における逆浸透膜105の孔径は、例えば0.2ナノメートルなどのものもある。
図14(a)及び(b)に示すように、バクテリア202aの粒径は約0.2〜1ミクロンであり、ウイルス202bの粒径は0.02〜0.4ミクロンである。一方で、図14(c)に示すように、逆浸透膜105の孔105aの孔径は、約0.0001ミクロンである。したがって、逆浸透膜105が破れない限り、バクテリア202aやウイルス202bが逆浸透膜105を通過することはなく、濾過が実行できる。
また、酸素原子と同程度の大きさのナトリウムイオン(1個が0.12〜0.14ナノメートル)などが逆浸透膜105を通過しにいのは、水和によりイオンの周囲に水分子が配位することで見かけの大きさが数倍から十数倍になったようにふるまうためである。なお、膜表面に付着する水分子の存在も孔を見掛け上小さくするように作用する。これにより、浄水(RO水)の生成が実行できる。
図15は、逆浸透膜モジュール200の一例を示している。そして、図16は、逆浸透膜モジュール200の逆浸透膜105の周辺を拡大して示す断面模式図である。本実施形態の逆浸透膜モジュール200は、円筒形状(又は円柱形状)を有している。逆浸透膜モジュール200は、逆浸透膜105が積層された構造を有している。逆浸透膜105の間の隙間は、スペーサ109によって確保されており、逆浸透膜105の一方側の領域(層)が、加圧原水(例えば、未浄水の水、または、水道水)が通過するチャネル102となる。逆浸透膜105のもう一方側の領域(層)が、純水透過チャネル(RO水透過チャネル)101となる。
逆浸透膜モジュール200の表面には、表面カバー層290が設けられている。また、逆浸透膜モジュール200における純水透過チャネル101を流れたRO水は、透過水口220に集められて、透過水口220から外に導出される(矢印220a)。一方、加圧原水が通過するチャネル102を流れる水は濃縮水となって、矢印230aに示すように排出される。なお、図15に示した例では、円筒形の逆浸透膜モジュール200を示したが、他の形状のもの(例えば、矩形の積層構造のもの等)でも、基本原理は同じである。
本実施形態の逆浸透膜浄水装置25(逆浸透膜モジュール200)を用いて浄水を行うと、次のようなメリットがある。まず、RO水(逆浸透膜で生成した水)は、問題なる有害物質を確実に除去することができるという利点がある。浄水器(浄水装置)の種類として、アルカリイオン水装置、磁気活性器、活性炭、中空糸、蒸留水装置、そして、逆浸透膜浄水装置を挙げることができる。そして、有害物質としては、ヒ素、鉛、カドミニウム、バクテリア、ウイルス、総トリハロメタン、ダイオキシン、環境ホルモン、クリプト菌、放射性物質があるが、これらのすべてを除去できるのは、逆浸透膜浄水装置だけである。逆浸透膜浄水装置に次いで蒸留水装置が、多くの有害物質を除去できるものの、環境ホルモンを除去することができないとともに、総トリハロメタン・ダイオキシン・クリプト菌は条件付きでしか除去できない。したがって、逆浸透膜浄水装置25の浄水生成によって、災害場所でも、安全な水を提供することができる。
そして、図11に示すように、逆浸透膜浄水装置25で生成された浄水(清水、RO水)は、ボトル成型装置31で作製されたペットボトル90とともに、ボトリング装置35に供給される(矢印83、矢印84)。ボトリング装置35では、ペットボトル90に浄水(RO水)を充填し、次いでキャップ92でキャッピングする。このようにして、キャッピング済みの浄水充填ペットボトル99が提供される(矢印85)。
次に、本実施形態の車両100を用いた浄水充填ペットボトル99の製造方法について、図17および図18を参照しながら説明する。図17は、浄水充填ペットボトル99の製造方法を説明するためのフローチャートである。図18は、本実施形態のボトル成型・充填装置(ボトル成型・充填システム)30の構成を模式的に示している。
なお、図17および図18では、浄水充填ペットボトル99の完成後のラベリング工程・装置なども示しているので、それらのものは、災害時の避難場所の状況・条件に応じて省略可能である。加えて、図18に示した各装置は、例示であり、これらの構造のものと異なるものを仕様することができるともに、図18に示した各装置を荷台部15の表面15a(コンテナ16の底面)に搭載する場合であって、2台(又は複数)のコンテナ16に分けて搭載して、本実施形態のプロセス(浄水・成型・充填プロセスまたはシステム)を実行することも可能である。
まず、図17に示すように、水ポンプ21を稼働して原水を吸い上げ(ステップS100)、次いで、その原水を原水タンク23に貯水する。続いて、逆浸透膜浄水装置25を用いて逆浸透膜浄水を実行する(ステップS200)。次に、浄水工程と並行して、プリフォーム91を供給して(ステップS300)、ボトル成型装置31でペットボトル90の成型を行う(ステップS320)。その後、成型されたペットボトル90に浄水(RO水)を充填する(ステップS400)。その充填とともに、キャップ92を用いてキャッピングを実行すると、キャッピング済みの浄水充填ペットボトル99が得られる。
本実施形態の車両100は、例えば2トン〜10トン程度のトラックであり、その荷台部15に各装置を搭載することができる。コンテナ16は、例えば、20フィートから40フィートのコンテナを使用することができる。本実施形態によれば、500本〜3000本程度の浄水充填ペットボトル99を製造することができる。あとは、プリフォーム91およびキャップ92の在庫があれば(または、それを運搬して持ってくれば)、それ以上の本数の浄水充填ペットボトル99も連続して製造することができる。
その後は、キャッピング済みの浄水充填ペットボトル99にラベリングを行い(ステップS500)、そのラベリング用のフィルムをシュリンクして、ラベル98cを形成する。これにより、ラベル98c付のペットボトル水99が得られる。複数本をまとめて運びたい場合には、ペットボトル99の複数本を束ねるラッピングを行うことができる(ステップS700)。
図18に示したボトル成型・充填装置(ボトル成型・充填システム)30を参照しながら説明すると、次の通りである。まず、プリフォーム供給機31aからプリフォーム91を、ボトル成型装置31に供給する。次いで、成型された空のペットボトル90を搬送装置95a(例えば、ベルトコンベア、エアーコンベアなど)で移動して、ボトリング装置35に供給する。
ボトリング装置35においては、ペットボトル搬送装置(回転移動装置)35aでペットボトル90を充填機35bに向かうラインへと載せる。その後、充填機35bで浄水をペットボトル90に充填し、次いで、キャッピング装置35cによってキャップ92を、浄水(99a)入りのペットボトル99の飲み口部26に付ける。なお、キャップ92は、キャップ供給装置35eおよびキャップ供給器具35dによってキャッピング装置35cに供給できる。これにより、キャッピング済みの浄水充填ペットボトル99が得られる。
この後は、必要に応じて実行すればよく、キャッピング済みの浄水充填ペットボトル99を除水装置35fできれいし(ペットボトル表面の水を飛ばし)、続いて、ラベリング装置35gで、ラベリング用フィルムをペットボトル99に被せる。次に、そのペットボトル99をシュリンクトンネル35hをくぐらせて、シュリンクを行う。得られたラベル98c付のペットボトル99を、除水装置35iできれいした後、ラッピング装置35jを使って複数のペットボトル99Aのラッピングを実行して、複数のペットボトル99のボックス99Bを得る。このような状態であれば、持ち運びが便利である。
本実施形態の車両100では、車体フレーム部12の荷台部15に、浄水装置25と、プリフォーム91からペットボトル90を作製するボトル成型装置31と、ペットボトル90に浄水99aを充填するボトリング装置35とが設けられている。したがって、ペットボトル90と比べて容積が小さいプリフォーム91を膨らませてペットボトル90を成型することができるので、本実施形態の車両100で災害時に乗り付けても、その場で大量のペットボトル90に浄水99aを充填することができる。浄水入りのペットボトル99であれば、災害時の給水車(または給水所)の前で待つ必要はなく、避難所に簡単に送り届けることができるとともに、キャップ92で密閉されているので衛生的であって安心・安全である。それゆえに、伝染病などの予防にもなる。また、浄水入りのペットボトル99であれば、バケツやポリタンク内の水とは違って、長期間保管することが簡単であるとともに、必要な分だけ使用することも容易である。
また、本実施形態の構成によれば、車両100で災害時に乗り付けても、その場で、浄水入りのペットボトル99を大量に提供できるので、災害時の道路状態の悪化(道路破壊の遮断、事故、火災、渋滞など)の影響を受けずに、不純物のないきれいな水(逆浸透水(RO水))99aを供給することができる。加えて、河川やプールの水などの淡水だけでなく、海水からも浄水を生成することができるので、海の近くにおける給水も簡単に行うことができる。
次に、図19から図21を参照しながら、本実施形態の車両100のより具体的な構成例について説明する。図19は、本実施形態の車両100の構成を示す上面図であり、そして、図20は、本実施形態の車両100の構成を示す側面図である。また、図21(a)から(d)は、図19に示した領域50の動作を説明するための工程図である。
図19(および図20)に示すように、本実施形態の車両100では、荷台部15において、浄水装置25と、ボトル成型装置31と、ボトリング装置35b(35)とが配置されている。また、浄水装置25、ボトル成型装置31およびボトリング装置35は、荷台部15の周縁領域に配置されていて、それによって、作業者が作業できるスペース(作業領域)70が形成されている。具体的には、浄水装置25は、荷台部15における側縁部16s(サイドパネル16の近傍)の後方側(紙面の左側の後方側)に設置されている。また、ボトル成型装置31は、1荷台部15における側縁部16sの前方側(紙面の左側の前方側(キャブ10側)に設置されている。そして、ボトリング装置35b(35)は、荷台部15における側縁部16sの中央付近(紙面の右側の中央付近(前方側と後方側の間)に設置されている。
図示した構成例によれば、作業者は、荷台部15の床面(上面)15aの表面のうちの作業領域70(70B)で作業することができる。また、作業者は、浄水装置25と、ボトル成型装置31と、ボトリング装置35に接触して作業することができるので、作業者は荷台部15に載ったままで、ペットボトル90(99)の製造をすることができ、そして、製造装置(25、31、35など)の動作や修理を行うことができる。作業領域70は、荷台部15の後方(車両後部またはリアドア17)まで延びているので、作業者は、車両後部(リアドア)17から入ったり出たりして、そこから作業領域70(70A)に進むことができて便利である。
本実施形態の浄水装置25には、原水タンク23が接続されている。そして、図示した構成例では、原水タンク23の下方に高圧ポンプ21a(21)が配置されている。高圧ポンプ21aは、配管29hを通じて、低圧ポンプ21bに接続されている。低圧ポンプ21bには、原水給水ホース40が接続されており、原水ホース40の先端には、ゴミよけ網41が設けられている。ポンプ21b(21)を動作させることで、水源から原水を、原水給水ホース40を通じて原水タンク23に入れることができる。
原水タンク23には、配管29bを通じて、活性炭タンク42(活性炭フィルタ、または、第1フィルタ)が接続されている。また、活性炭タンク42には、配管29cを通じて、プレフィルタ43(または、第2フィルタ)が接続されている。そして、プレフィルタ43には、配管29cを通じて、浄水装置(逆浸透膜浄水装置)25が接続されている。逆浸透膜浄水装置25は、逆浸透膜モジュール(逆浸透膜を含むユニット)200を備えている。浄水装置(逆浸透膜浄水装置)25で浄水された水(RO水)は、配管29eを通して、浄水タンク(RO水タンク)27に貯蔵される。なお、フィルタはこれ以外のもの砂フィルタなどを採用してもよいし、上記以外のフィルタを使用しても構わない。
また、浄水装置(逆浸透膜浄水装置)25で発生した廃棄水(濃縮水)は、配管29fを通じて、製造装置(ここでは、ボトル成型装置31)に送られて、その装置(ボトル成型装置31)での冷却水として使用される。特に、ボトル成型装置31では、プリフォーム91を加熱膨張させてペットボトル90を形成するので、その冷却媒体として、廃棄するための水(濃縮水)を冷却のために使用するのは便利である。本実施形態の構成では、濃縮水(冷却水)を通す配管29fは、スペースの有効利用を考慮して、天井配管にしているが、床配管(または、床下配管)にしても構わない。ボトル成型装置31において冷却水として使用された排水は、配管29gを通して廃棄することができる。
浄水装置25とボトル成型装置31との間には、プリフォーム補給ボックス51およびプリフォーム供給ボックス52が配置されている。この例では、プリフォーム補給ボックス51とプリフォーム供給ボックス52とは隣接されて配置されている。また、プリフォーム補給ボックス51及び/又はプリフォーム供給ボックス52の下方には、コンプレッサ33が配置されている。プリフォーム(91)は、プリフォーム補給ボックス51に補給される。そして、そこからプリフォーム(91)はプリフォーム供給ボックス52に移動し、そして、プリフォーム移動装置(ここでは、プリフォーム反転装置)53によってボトル成型装置31に供給される。
本実施形態のボトル成型装置31は、回転レール(回転型搬送装置)55を備えている。回転レール55の上には、プリフォーム移動装置33によってプリフォーム91が供給される。そして、回転レール55による搬送によって、プリフォーム91は、ペットボトル成型機(ボトル成型装置)57においてペットボトル90に成型される。成型されたペットボトル90は、ペットボトル移動装置(ここでは、ペットボトル反転装置)35aによって搬送装置(ペットボトル搬送装置)95aに移動される。
搬送装置95aの上に載置されたペットボトル90は、搬送装置(ここでは、ベルトコンベア)95aの進行に沿って、ボトリング装置35(充填機35b)に送られ、そして、充填機35b(35)で浄水(ここでは、RO水)が充填される。充填機35bは、配管(浄水供給配管)29aを通じて浄水タンク27に接続されている。そして、浄水タンク27中の浄水(RO水)は、浄水供給配管29aを通って充填機35bに送られて、充填機35bで浄水(RO水)をペットボトル90に充填することができる。浄水供給配管29aは、スペースの有効利用を考慮して、天井配管にしているが、床配管(または、床下配管)にしても構わない。
ボトリング装置35(充填機35b)で充填されたペットボトル99は、搬送装置95(又は、ボトリング出口用運搬装置97)の進行に沿って、キャッピング装置(ボトルキャップ締め付け装置)35cに送られる。そして、キャッピング装置35cで、浄水が充填されたペットボトル99におけるキャップ(92)の締め付け(キャッピング)が行われる。次いで、キャッピングされたペットボトル99は、搬送装置95(97)の進行に沿って、除水装置35fに送られて、余分な水(ペットボトル99の外側に付着している水)が吹き飛ばされる。
その後、ペットボトル99は、搬送装置95(97)の進行に沿って、ラベリング装置35gに送られる。そして、ラベリング装置35gでは、ラベリング用フィルムをペットボトル99に被せる。次いで、そのペットボトル99は、搬送装置95(97)の進行に沿って、シュリンクトンネル35hをくぐって、それによって、シュリンクが行われる。
製品化されたペットボトル99(充填、キャッピングおよびシュリンクが行われたもの)は、搬送装置95(97)の進行に沿って、運搬装置95(97)の終点部97eまで送られる。本実施形態の構成では、運搬装置95(97)の終点部97eの周囲に、ペットボトル収集用の作業スペース70A(収集用の作業領域70)が形成されている。したがって、荷台部15において作業者が、製品化されたペットボトル99(完成したペットボトル)を集めることができる。または、そのペットボトル99を車両100の外に配る準備をすることができる。
図20に示すように、搬送装置95は、循環式のベルトコンベアを用いることができる。搬送装置95の表面に、ペットボトル90(99)のホルダー95cを配置することも可能である。なお、ホルダー95cなしで、ペットボトル90(99)を搬送できるのであれば、そのように構成しても構わない。また、図6に示した構成例では、ボトリング前の搬送装置95aと、ボトリング後の搬送装置97を区別して表したが、図20(図19)に示すように、共通の搬送装置(ベルトコンベア)95a・97で構築することができる。
また、本実施形態のペットボトル製造装置(100)の動作を実行する制御盤(電子制御ボックス)60が、原水タンク23と浄水タンク27との間(そして、フィルタ42(43)の上方)に位置している。制御盤(電子制御ボックス)60の操作面は作業領域70側(コンテナ内の中央側)を向いているので、作業者は、荷台部15内で操作を行いやすいという利点がある。
図21(a)から(d)は、図19の領域50におけるペットボトル移動装置(ペットボトル反転装置)35aの動作を示すものである。図21(a)に示すように、ペットボトル反転装置35aは、先端61aでペットボトル90を掴んで回転(矢印67)させるロッド部61と、ロッド部61を支持して上下に伸長する伸長支持部62と、伸長支持部60を固定して床部(床面)65の土台となる土台部(固定部)63とから構成されている。
まず、図21(a)に示すように、ペットボトル反転装置35aは、ペットボトル99を掴んで回転させて、反対側に移動させる。具体的には、ボトル成型装置31の回転レール55上のペットボトル99を掴んで、それを反転させながら、反対に位置する搬送装置95a側に移動させる。
次に、図21(b)に示すように、ペットボトル99を水平線69aまで回転(反転)させたら、続いて、図21(c)に示すように、ペットボトル99を掴んだまま、水平線69aよりも低い水平線69bまで下げる(矢印68)。そこで、ホルダー95cに(または、搬送装置95aの表面に)ペットボトル99を置く。その後は、図21(d)に示すように、ロッド部61の先端61aを離して、ホルダー95cに載置されたペットボトル99が、搬送装置95aの進行に沿って進むようにする。
このようにして、ペットボトル90を、ボトル成型装置31から搬送装置95aに移動させることができる。なお、この手法に限らず、他の手法を採用しても構わない。
図19に示した構成例(100)では、浄水装置25、ボトル成型装置31、ボトリング装置35b(35)とともに、他の装置(23、33、51、52、95aなど)も、作業領域70の外側の周縁領域に位置している。したがって、作業者は、荷台部15(15a)において作業がしやすい空間となっている。具体的には、各製造装置は、いわゆるコの字状になっており、そのコの字における開放部がリアドア17側を向いた配置例となっている。言い換えると、荷台部15(15a)において、リアドア17側を開放にして、両サイド(16s)およびキャブ10側(運転席10a側)に装置を配置している。また、作業領域70は、リアドア17まで延びているので、リアドア17を開くことで、開放空間にすることが容易であり、その点も作業のしやすさの観点から便利である。
図19及び図20に示した車両100においては、3本の逆浸透膜モジュール200を搭載した浄水装置25を用いており、浄水(RO水)を320リットル/1時間に生成することができ、そして、2リットルのペットボトル(99)を250本/1時間に製造することができる。この生産量であれば、災害時でも十分に対応することができる。また、事前に用意するのは、小さいプリフォーム91だけであり、原水にホース40が届く箇所であれば、どこでも大量の浄水(RO水)を生成し、そして、密閉した状態で清潔で、安心・安定のペットボトル99を大量に提供することができる。
また、本実施形態の構成(図19に示した車両100)は、図22に示すような構成に改変することが可能である。図22に示した構成例では、運搬装置95(97)の終点部(97e)に、延長用のコンベア(延長部)75が接続されている。当該延長部75は、支持点76を中心に回転させることが可能である(矢印79)。具体的には、延長部75は、搬送延長部77(77A、77B)を有しており、荷台部15の後部(リアドア)17側に延ばすことができ(77A)、そして、荷台部15の側縁部16s(コンテナ部のサイドパネル16(16a、16b))側に延ばすことができる(77B)。運搬装置95(97)の部分は動力(電動)で自動に搬送させる構成にして、延長部75は手動で搬送させる構成であってもよい。
特に災害時においては、車両100を自由に駐車できない場合があるが、本実施形態の延長部75があれば、荷台部15の後部(リアドア)17側でも、荷台部15の側縁部16s(サイドパネル16)側でも、製品(完成)のペットボトル99を車両100の外に運び出すことができて便利である。なお、図22に示した構成例では、回転方式の延長部75を示したが、付け替え方式の延長部75を設けてもよく、あるいは、2方向(77A・77B)の延長部75を用いても構わない。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
本発明によれば、ペットボトルを製造するとともにボトリングまで完成することができるペットボトル製造車両を提供するができる。
10 キャブ
10a 運転席
11 タイヤ
11A 前輪
11B 後輪
12 車体フレーム部
15 荷台部
15a 床面
16 コンテナ部
16a、16b サイドパネル
17 車両後部(リアドア)
20 浄水手段(浄水システム)
21 水ポンプ
23 原水タンク
24 発電機
25 浄水装置(逆浸透膜浄水装置)
26 飲み口部
27 浄水タンク
28 蛇口
29 配管
29a 浄水供給配管
30 ボトル成型・充填装置(ボトル成型・充填手段)
31 ボトル成型装置
31a プリフォーム供給機
33 コンプレッサ装置
35 ボトリング装置
35b 充填機
35c キャッピング装置
35d キャップ供給器具
35e キャップ供給装置
35f 除水装置
35g ラベリング装置
35h シュリンクトンネル
35i 除水装置
35j ラッピング装置
37 キャップ供給機
40 原水給水ホース
42 活性炭タンク
43 プレフィルタ
60 制御盤
61 ロッド部
62 伸長支持部
63 土台部
70 作業領域
75 延長用コンベア(延長部)
77 搬送延長部
90 ペットボトル
91 プリフォーム
92 キャップ
95a 運搬装置
95b 運搬装置
96 飲み口部
98 容器部
98c ラベル
98d シール
99 ペットボトル(浄水充填ペットボトル)
99a 浄水
100 車両
200 逆浸透膜モジュール
1000 浄水ユニット
2000 消防車

Claims (17)

  1. 浄水が充填されたペットボトルを製造する車両であって、
    タイヤが取り付けられた車体フレーム部と、
    前記車体フレーム部に載置された荷台部と
    を備え、
    前記荷台部には、
    原水から浄水を生成する浄水装置と、
    プリフォームからペットボトルを作製するボトル成型装置と、
    前記浄水装置で生成された前記浄水を、前記ペットボトルに充填するボトリング装置と
    が設けられており、
    さらに、前記荷台部には、前記ボトリング装置と前記ボトル成型装置とを接続し、前記ペットボトルを前記ボトリング装置に運搬する運搬装置が配設されており、
    前記ボトリング装置の出口からは、前記浄水が充填されたペットボトルが排出されることを特徴とする、車両。
  2. 前記荷台部において、前記浄水装置、前記ボトル成型装置および前記ボトリング装置は、作業者の作業領域を形成するように当該荷台部の周縁領域に配置されている、請求項1に車両。
  3. 前記ボトリング装置の出口には、前記充填されたペットボトルを運搬する出口用運搬装置が接続されており、
    前記荷台部において、前記出口用運搬装置の終点部には、前記充填されたペットボトルの収集領域が形成されている、請求項1または2に記載の車両。
  4. 前記ボトリング装置の出口には、前記充填されたペットボトルを運搬する出口用運搬装置が接続されており、
    前記出口用運搬装置の終点部には、前記荷台部の後部および側縁部に向けて出口方向を変更可能な延長部が設けられている、請求項1または2に記載の車両。
  5. 前記車両は、さらに、
    当該車両を動かす動力源と、
    前記荷台部の前方に配置される運転席と、
    前記荷台部に設けられた開閉可能なコンテナ部と
    を備えており、
    前記荷台部には、
    原水を吸い上げる水ポンプと、
    前記水ポンプに接続され、前記原水を保留する原水タンクと、
    前記原水タンクに接続された前記浄水装置と、
    前記浄水装置に接続された浄水タンクと
    が設けられており、
    前記浄水装置は、前記原水を膜分離処理して透過水および濃縮水を生成する逆浸透膜モジュールを備えた逆浸透膜浄水装置であり、
    前記原水は、海水、プール水、池水、河川水、水道水、および、災害時に使用可能な水からなる群から選択される水であり、
    前記浄水タンクは、前記ボトリング装置に接続されている、請求項1から4の何れか一つに記載の車両。
  6. 前記逆浸透膜浄水装置の出口には、透過水口および濃縮水口が設けられており、
    前記逆浸透膜浄水装置の前記濃縮水口には、排水配管が接続されており、
    前記排水配管は、前記ボトル成型装置に接続されている、請求項5に記載の車両。
  7. 前記浄水タンクには、前記浄水を排出する浄水蛇口が接続されており、
    前記荷台部には、発電機が載置されており、
    前記ボトル成型装置には、前記プリフォームを供給するプリフォーム供給装置が設けられている、請求項5または6に記載の車両。
  8. 前記ボトリング装置には、前記ペットボトルに対応したキャップを供給するキャップ供給機が接続されている、請求項1から7の何れか一つに記載の車両。
  9. 前記ボトリング装置は、前記浄水が充填されたペットボトルの飲み口にキャップを締めるキャップ装着装置を備えており、
    前記ボトリング装置の下流には、前記キャップが締められた前記ペットボトルの表面にラベルを施すラベル形成装置が設けられており、
    前記ラベル形成装置の下流には、前記ペットボトルをラッピングするラッピング装置が設けられている、請求項1から8の何れか一つに記載の車両。
  10. 浄水が充填されたペットボトルを製造する方法であって、
    浄水装置とボトル成型装置とボトリング装置とが荷台部に配置された車両を用意する工程と、
    前記車両を運転して移動させる工程と、
    前記車両における前記浄水装置を稼働させることによって浄水を生成する工程と、
    前記車両における前記ボトル成型装置を稼働させることによって、プリフォームからペットボトルを作製する工程と、
    前記車両における前記ボトリング装置を稼働させることによって、前記浄水装置で生成された前記浄水を、前記ペットボトルに充填する工程と
    を含む、製造方法。
  11. 前記荷台部において、前記浄水装置、前記ボトル成型装置および前記ボトリング装置は、作業者の作業領域を形成するように当該荷台部の周縁領域に配置されており、
    前記荷台部の床面上における前記作業者が、前記浄水装置、前記ボトル成型装置および前記ボトリング装置に接触する工程を実行する、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記ボトリング装置の出口には、前記充填されたペットボトルを運搬する出口用運搬装置が接続されており、
    前記出口用運搬装置の終点部には、前記荷台部の後部および側縁部に向けて出口方向を変更可能な延長部が設けられており、
    前記ペットボトルに充填する工程の後において、前記充填されたペットボトルを前記荷台部の後部から外部へ、または、前記荷台部の前記側縁部から外部へ搬送する工程を実行する、請求項10または11に記載の製造方法。
  13. 前記車両には、原水を吸い上げる水ポンプが備え付けられており、
    前記浄水装置は、前記原水を膜分離処理して透過水および濃縮水を生成する逆浸透膜モジュールを備えた逆浸透膜浄水装置であり、
    前記原水は、海水、プール水、池水、河川水、水道水、および、災害時に使用可能な水からなる群から選択される水であり、
    前記水ポンプを稼働させることによって、前記浄水装置に前記原水を供給する工程を実行し、
    前記ペットボトルを作製する工程は、前記ボトル成型装置に前記プリフォームを供給する工程を含む、請求項10から12の何れか一つに記載の製造方法。
  14. 前記逆浸透膜浄水装置の前記濃縮水は、前記ボトル成型装置の動作時における冷却水として使用される、請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記車両は、前記浄水装置に接続された浄水タンクを備えており、
    前記浄水タンクから前記浄水を取り出す工程をさらに含む、請求項10から14の何れか一つに記載の製造方法。
  16. 前記ペットボトルに充填する工程では、前記浄水が充填されたペットボトルの飲み口にキャップを締めることを実行する、請求項10から15の何れか一つに記載の製造方法。
  17. 前記ペットボトルに充填する工程を実行した後において、前記キャップが締められた前記ペットボトルの表面にラベルを施す工程と、
    前記ラベルをシュリンクする工程と、
    前記ペットボトルをラッピングする工程と
    を実行する、請求項16に記載の製造方法。
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