JP2018107788A - スイッチ回路、高周波モジュール及び通信装置 - Google Patents

スイッチ回路、高周波モジュール及び通信装置 Download PDF

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Teruaki Oshita
輝明 大下
宮崎 大輔
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大輔 宮崎
壮央 竹内
Takehisa Takeuchi
壮央 竹内
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Abstract

【課題】CAへの対応を可能にし、かつ、CAへの対応が不要な場合にはマルチプレクサによる損失を抑制できるスイッチ回路を提供する。
【解決手段】スイッチ回路1は、第1共通端子11、及び、第1共通端子11に選択的に接続される少なくとも2つの第1選択端子を有する第1スイッチ10と、少なくとも1つの第2共通端子、及び、少なくとも1つの第2共通端子に選択的に接続される少なくとも1つの第2選択端子を有する第2スイッチ20と、を備え、少なくとも2つの第1選択端子のうちの1つの第1選択端子12aと少なくとも1つの第2共通端子とは、第1のマルチプレクサ90aを通過する経路を介して接続され、少なくとも2つの第1選択端子のうちの他の1つの第1選択端子12bと少なくとも1つの第2共通端子とは、第1のマルチプレクサ90aをバイパスするバイパス経路を介して接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチ回路、高周波モジュール及び通信装置に関する。
近年、周波数帯域が互いに異なる複数の信号を同時に送受信する、キャリアアグリゲーション(CA)に対応することが要求されている。引例文献1においては、クアッドプレクサを用いた回路が提案されている。図18は、CAに対応した従来のCA対応回路400の一例を示す構成図である。
従来のCA対応回路400は、アンテナ410に接続されたクアッドプレクサ(マルチプレクサ)420を用いて周波数帯域が異なる複数の信号を同時に送受信する。
特開2015−115866号公報
しかしながら、信号がマルチプレクサを通過する際には、マルチプレクサを通過することによる挿入損失が発生する。例えば、図18に示されるCA対応回路400では、非CAで信号を送受信する場合、送受信する信号が必ずマルチプレクサ420を通過するため、マルチプレクサ420による挿入損失が発生してしまう。
そこで、本発明は、CAへの対応を可能にし、かつ、CAへの対応が不要な場合にはマルチプレクサによる挿入損失を抑制できるスイッチ回路、高周波モジュール及び通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るスイッチ回路は、第1共通端子、及び、前記第1共通端子に選択的に接続される少なくとも2つの第1選択端子を有する第1スイッチと、少なくとも1つの第2共通端子、及び、前記少なくとも1つの第2共通端子に選択的に接続される少なくとも1つの第2選択端子を有する第2スイッチと、を備え、前記少なくとも2つの第1選択端子のうちの1つの第1選択端子と前記少なくとも1つの第2共通端子とは、1つの信号を互いに異なる周波数帯域の複数の信号に分け、又は、互いに異なる周波数帯域の複数の信号を1つの信号にまとめるフィルタである第1のマルチプレクサを通過する経路を介して接続され、前記少なくとも2つの第1選択端子のうちの他の1つの第1選択端子と前記少なくとも1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路を介して接続される。
これによれば、第1スイッチと第2スイッチとは、第1のマルチプレクサを通過する経路と第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路との少なくとも2つの経路で接続される。これにより、第1共通端子と1つの第1選択端子とが接続されることで、高周波信号が第1のマルチプレクサを通過するため、CAへの対応が可能になる。CAへの対応が不要な場合には、第1共通端子と他の1つの第1選択端子とが接続されることで、高周波信号を第1のマルチプレクサを介さずに第1スイッチと第2スイッチとの間に伝送させることができる。したがって、本態様のスイッチ回路は、CAへの対応を可能にし、かつ、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる挿入損失を抑制できる。
また、前記少なくとも1つの第2選択端子には、終端抵抗に接続された第2選択端子が含まれてもよい。
例えばアンテナが受信した高周波信号の電力が大きい場合に、第1共通端子と少なくとも2つの第1選択端子とが接続されないときであっても、電力の大きい受信信号が第2スイッチ側に漏れてくることがある。これに対して、本態様では、少なくとも1つの第2選択端子には、終端抵抗に接続された第2選択端子が含まれる。これにより、アンテナが受信した信号の電力が大きい場合等に、第2共通端子と終端抵抗が接続された第2選択端子とが接続されることで、電力の大きい受信信号のエネルギーを、終端抵抗によってグランドに逃がすことできる。したがって、第2スイッチに接続される例えばフィルタ又はLNA(Low Noise Amp)等の回路が、電力の大きい高周波信号によって破損したり性能が劣化したりすることを抑制できる。
また、前記少なくとも2つの第1選択端子と前記少なくとも1つの第2共通端子との間には、整合回路が設けられてもよい。
これにより、第1スイッチと第2スイッチとのインピーダンス整合がなされ、第1スイッチと第2スイッチとの間に伝送される高周波信号に発生する損失(リターンロス)のレベルを抑制できる。
また、前記第2スイッチは、前記少なくとも1つの第2共通端子として、少なくとも2つの第2共通端子を有し、前記1つの第1選択端子と前記少なくとも2つの第2共通端子のうちの1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサを通過する経路を介して接続され、前記他の1つの第1選択端子と前記少なくとも2つの第2共通端子のうちの他の1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路を介して接続されてもよい。
これによれば、第1のマルチプレクサを通過する経路と第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路とはそれぞれ、少なくとも2つの第2共通端子のうちの互いに異なる第2共通端子に接続される。したがって、第1のマルチプレクサを通過する経路と第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路とは合流しないため、それぞれの経路のアイソレーションを高めつつ、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる挿入損失を抑制できる。
また、前記少なくとも1つの第2選択端子には、フィルタを通過する経路、及び、前記フィルタをバイパスするバイパス経路が接続され、前記フィルタを通過する経路、及び、前記フィルタをバイパスするバイパス経路は、互いに異なる端子に接続されてもよい。
これによれば、第2スイッチには、フィルタを通過する経路とフィルタをバイパスするバイパス経路との少なくとも2つの経路が接続される。これにより、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと1つの第2選択端子とが接続されることで、少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に伝送される高周波信号がフィルタを通過するため、フィルタによる当該高周波信号のフィルタリングが可能になる。当該高周波信号のフィルタリングが不要な場合には、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと他の1つの第2選択端子とが接続されることで、当該高周波信号を、フィルタを介さずに少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に伝送させることができる。したがって、当該高周波信号のフィルタリングが不要な場合にフィルタによる挿入損失を抑制できる。
また、前記少なくとも1つの第2選択端子には、増幅回路を通過する経路、及び、前記増幅回路をバイパスするバイパス経路が、直接的に又は間接的に接続され、前記増幅回路を通過する経路、及び、前記増幅回路をバイパスするバイパス経路は、互いに異なる端子に接続されてもよい。
これによれば、第2スイッチには、増幅回路を通過する経路と増幅回路をバイパスするバイパス経路との少なくとも2つの経路が、直接的又は間接的に接続される。これにより、例えば、第2スイッチに直接的に増幅回路を通過する経路と増幅回路をバイパスするバイパス経路とが接続される場合、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと互いに異なる端子のうちの1つの第2選択端子とが接続されることで、少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に伝送される高周波信号が増幅回路を通過するため、増幅回路による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと互いに異なる端子のうちの他の1つの第2選択端子とが接続されることで、当該高周波信号を、増幅回路を介さずに少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に伝送させることができる。また、例えば、第2スイッチに間接的に(例えば他のスイッチを介して)増幅回路を通過する経路と増幅回路をバイパスするバイパス経路とが接続される場合、当該他のスイッチが有する選択端子のいずれかと当該他のスイッチが有する互いに異なる端子のうちの1つの共通端子とが接続されることで、当該互いに異なる端子に接続される経路に伝送される高周波信号が増幅回路を通過するため、増幅回路による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、当該他のスイッチが有する選択端子のいずれかと当該他のスイッチが有する互いに異なる端子のうちの他の1つの選択端子とが接続されることで、当該高周波信号を、増幅回路を介さずに当該互いに異なる端子に接続される経路に伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路による電力の消費を抑制できる。
また、前記少なくとも1つの第2選択端子には、増幅回路を通過する経路、及び、前記増幅回路をバイパスするバイパス経路に分岐する経路が、直接的に又は間接的に接続され、前記増幅回路をバイパスするバイパス経路には、当該バイパス経路を流れる信号の通過及び遮断を切り替えるバイパススイッチが設けられてもよい。
これによれば、第2スイッチには、増幅回路を通過する経路と増幅回路をバイパスするバイパス経路とに分岐する経路が、直接的又は間接的に接続される。これにより、例えば、第2スイッチに直接的に当該分岐する経路が接続される場合、当該バイパス経路に設けられたバイパススイッチ(SPST(Single Pole Single Throw)のスイッチ)がオフにされることで、少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に伝送される高周波信号が増幅回路を通過するため、増幅回路による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、当該バイパス経路に設けられたバイパススイッチがオンにされることで、当該高周波信号を、増幅回路を介さずに少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に伝送させることができる。また、例えば、第2スイッチに間接的に(例えば他のスイッチを介して)当該分岐する経路が接続される場合、当該バイパス経路に設けられたバイパススイッチがオフにされることで、当該他のスイッチに接続される経路に伝送される高周波信号が増幅回路を通過するため、増幅回路による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、当該バイパス経路に設けられたバイパススイッチがオンにされることで、当該高周波信号を、増幅回路を介さずに当該他のスイッチに接続される経路に伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路による電力の消費を抑制できる。
また、前記スイッチ回路は、さらに、少なくとも2つの第3選択端子、及び、前記少なくとも2つの第3選択端子に選択的に接続される少なくとも1つの第3共通端子を有する第3スイッチを備え、前記第1のマルチプレクサは、増幅回路を通過する経路と当該増幅回路をバイパスするバイパス経路とに分岐する経路が接続され、前記少なくとも2つの第3選択端子のうちの1つの第3選択端子は、当該増幅回路を通過する経路が接続され、前記少なくとも2つの第3選択端子のうちの他の1つの第3選択端子は、当該増幅回路をバイパスするバイパス経路が接続され、当該増幅回路をバイパスするバイパス経路には、当該バイパス経路を流れる信号の通過及び遮断を切り替えるバイパススイッチが設けられてもよい。
これによれば、第1のマルチプレクサと第3スイッチとは、増幅回路を通過する経路と増幅回路をバイパスするバイパス経路との少なくとも2つの経路で接続される。これにより、当該バイパス経路に設けられたバイパススイッチがオフにされることで、第1のマルチプレクサと第3スイッチとの間に伝送される高周波信号が増幅回路を通過するため、増幅回路による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、当該バイパス経路に設けられたバイパススイッチがオンにされることで、当該高周波信号を、増幅回路を介さずに第1のマルチプレクサと第3スイッチとの間に伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路による電力の消費を抑制できる。
また、前記分岐する経路の分岐前に整合回路が設けられてもよい。
一般的に、スイッチと増幅回路とを例えば1つのチップ(半導体チップ)に設けることで、スイッチと増幅回路とが実装されるモジュール等の小型化がなされる。しかしながら、当該増幅回路と当該増幅回路に接続される部品とのインピーダンス整合を当該モジュール等の使用環境によって調整できることが好ましいため、当該インピーダンス整合を行うための整合回路は、当該1つのチップ内に設けられないことが多い。本態様では、当該分岐する経路の分岐前に整合回路が設けられることで、1つのチップに、高周波信号の入出力のための端子とは別に整合回路を接続するための端子を設ける必要がないため、チップを小型化することができる。
また、前記分岐する経路の分岐点と前記増幅回路との間に整合回路が設けられてもよい。
例えば、当該整合回路は、増幅回路と当該増幅回路に接続される部品とのインピーダンス整合のために用いられるが、当該分岐する経路の分岐前に整合回路が設けられる場合には、高周波信号は、当該増幅回路が設けられた経路を通過せず当該バイパス経路を通過する際にも整合回路を通過する。つまり、当該バイパス経路を通過する高周波信号の周波数帯域が、整合回路によって所望の周波数帯域からずれてしまうことがある。そこで、本態様では、当該分岐する経路の分岐点と前記増幅回路との間に整合回路が設けられることで、高周波信号を、増幅回路が設けられていない当該バイパス経路を通過させるときでも、増幅回路が設けられた経路を通過させるときでもインピーダンス整合が行いやすくなる。
また、前記第1スイッチは、前記少なくとも2つの第1選択端子として、少なくとも3つの第1選択端子を有し、前記少なくとも3つの第1選択端子のうちの前記1つの第1選択端子及び前記他の1つの第1選択端子以外の1つの第1選択端子は、送信用の第1選択端子であってもよい。
これにより、第1共通端子と1つの第1選択端子又は他の1つの第1選択端子とが接続されるときには、アンテナを受信用として用いることができる。また、第1スイッチは送信用の第1選択端子を有しているため、第1共通端子と送信用の第1選択端子とが接続されるときには、当該アンテナを送信用としても用いることができる。このように、アンテナを送受共用のアンテナとして用いることができ、携帯端末等の通信機器の小型化が可能になる。
また、前記スイッチ回路は、前記第2スイッチを2以上備え、前記第1共通端子は、アンテナに接続され、前記少なくとも2つの第1選択端子は、それぞれ第1信号経路に接続され、前記2以上の第2スイッチは、前記第1信号経路に設けられ、前記少なくとも1つの第2共通端子として、1つの第2共通端子を有し、前記1つの第1選択端子と前記1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサを通過する経路を介して接続され、前記他の1つの第1選択端子と前記1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路を介して接続され、前記第1のマルチプレクサと前記1つの第2共通端子との間に第4スイッチが接続され、前記アンテナが受信する受信信号は、前記第1共通端子と前記1つの第1選択端子とが接続され、かつ前記第4スイッチがオン状態にされるときに前記第1のマルチプレクサを介して前記第1信号経路に伝送され、前記第1共通端子と前記他の1つの第1選択端子とが接続され、かつ前記第4スイッチがオフ状態にされるときに前記第1のマルチプレクサを介さずに前記第1信号経路に伝送されてもよい。
第1共通端子と他の1つの第1選択端子とが接続され、かつ第4スイッチがオフ状態にされることで、アンテナが受信する受信信号を、第1のマルチプレクサを介さずに第1信号経路に伝送させることができる。したがって、CAへの対応が必要な場合には第1共通端子と1つの第1選択端子とが接続され、かつ第4スイッチがオン状態にされ、CAへの対応が不要な場合には第1共通端子と他の1つの第1選択端子とが接続され、かつ第4スイッチがオフ状態にされる。このように、CAへの対応が可能であり、かつ、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる挿入損失を抑制できる。
また、前記第1スイッチは、前記少なくとも2つの第1選択端子として、少なくとも3つの第1選択端子を有し、前記少なくとも3つの第1選択端子のうちの前記1つの第1選択端子及び前記他の1つの第1選択端子以外の少なくとも1つの第1選択端子は、少なくとも1つの送信用の第1選択端子であり、前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子は、前記第1信号経路とは異なる経路である第2信号経路に接続され、前記アンテナが送信する送信信号は、前記第1共通端子と前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子とが接続されるときに、前記第2信号経路に伝送されてもよい。
これにより、第1共通端子と1つの第1選択端子又は他の1つの第1選択端子とが接続されるときには、1つのアンテナを受信用として用いることができ、スイッチ回路は、互いに異なる周波数帯域を有する受信信号を受信できるようになる。また、第1スイッチは送信用の第1選択端子を有しているため、第1共通端子と送信用の第1選択端子とが接続されるときには、第2信号経路に伝送される送信信号を当該1つのアンテナまで送ることができ、当該1つのアンテナを送信用としても用いることができる。このように、互いに異なる周波数帯域を有する受信信号を受信可能なスイッチ回路によって、アンテナを送受共用のアンテナとして用いることができ、携帯端末等の通信機器の小型化が可能になる。
また、前記スイッチ回路は、さらに、前記第2信号経路に設けられ、前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子に接続される第5共通端子、及び、少なくとも2つの第5選択端子を有する第5スイッチを備えてもよい。
これにより、第5スイッチによって、互いに異なる周波数帯域の複数の送信信号を同時に送信することができる。
また、前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子と前記第5共通端子との間に整合回路が接続されてもよい。
これにより、第1スイッチと第5スイッチとのインピーダンス整合がなされ、第2信号経路に伝送される信号に発生する損失(リターンロス)のレベルを抑制できる。
また、前記スイッチ回路は、前記第5スイッチを2以上備え、前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子のうちの1つの送信用第1選択端子と前記2以上の第5スイッチがそれぞれ有する前記第5共通端子との間に、第2のマルチプレクサが接続されてもよい。
これにより、周波数帯域が互いに異なる複数の送信信号を同時に送信することができるため、送信信号についてもCAへの対応が可能になる。
このとき、前記第1スイッチは、前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子として、少なくとも2つの送信用の第1選択端子を有し、前記第2のマルチプレクサと前記第5共通端子との間に第6スイッチが接続され、前記アンテナが送信する送信信号は、前記第1共通端子と前記少なくとも2つの送信用の第1選択端子のうちの他の1つの送信用の第1選択端子とが接続され、かつ前記第6スイッチがオフ状態にされるときに、前記第2のマルチプレクサを介さずに前記第2信号経路に伝送されてもよい。
第1共通端子と他の1つの送信用の第1選択端子とが接続され、かつ第6スイッチがオフ状態にされることで、第2信号経路に伝送される送信信号を、第2のマルチプレクサを介さずにアンテナに送ることができる。したがって、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる挿入損失を抑制できる。
また、本発明の一態様に係る高周波モジュールは、上記のスイッチ回路と、前記少なくとも1つの選択端子に接続されるフィルタと、前記フィルタに接続される増幅回路と、を備える。
これにより、CAへの対応が可能であり、かつ、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる損失を抑制できる高周波モジュールを提供できる。
また、本発明の一態様に係る通信装置は、アンテナで送受信される高周波信号を処理するRF信号処理回路と、前記アンテナと前記RF信号処理回路との間で前記高周波信号を伝達する上記の高周波モジュールと、を備える。
これにより、CAへの対応が可能であり、かつ、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる損失を抑制できる通信装置を提供できる。
本発明に係るスイッチ回路、高周波モジュール及び通信装置によれば、CAへの対応を可能にし、かつ、CAへの対応が不要な場合にはマルチプレクサによる挿入損失を抑制できる。
実施の形態1に係るスイッチ回路の一例を示す構成図である。 実施の形態2に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態3に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態3の変形例に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態4に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態4の変形例に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態5に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態5の変形例に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態5に係るチップの一例を示す模式図である。 実施の形態5の変形例に係るチップの一例を示す模式図である。 実施の形態6に係る高周波モジュールの一例を示す構成図である。 実施の形態7に係るスイッチ回路の一例を示す構成図である。 実施の形態8に係るスイッチ回路の一例を示す構成図である。 実施の形態9に係るスイッチ回路の一例を示す構成図である。 実施の形態10に係るスイッチ回路の一例を示す構成図である。 実施の形態11に係るスイッチ回路の一例を示す構成図である。 実施の形態12に係る通信装置の一例を示す構成図である。 実施の形態12の変形例に係る通信装置の一例を示す構成図である。 CAに対応した従来のCA対応回路の一例を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施の形態及びその図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成要素については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
実施の形態1に係るスイッチ回路1について図1を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係るスイッチ回路1の一例を示す構成図である。図1では、スイッチ回路1の他にアンテナANTを示している。
アンテナANTは、高周波信号を送受信する、例えばLTE(Long Term Evolution)等の通信規格に準拠したマルチバンド対応のアンテナである。なお、アンテナANTは、メインアンテナであってもよいし、メインアンテナとは別に設けられることで、通信の質及び信頼性を向上するためのサブアンテナ(ダイバーシティアンテナ)であってもよい。
スイッチ回路1は、互いに異なる少なくとも2つの周波数帯域を同時に用いるキャリアアグリゲーション(CA)に対応した回路であり、例えば、携帯電話等の通信装置のフロントエンドに配置される。本実施の形態では、スイッチ回路1はアンテナANTに接続される。
スイッチ回路1は、第1スイッチ10、第2スイッチ20及び第1のマルチプレクサ90aを備える。なお、スイッチ回路1は第1のマルチプレクサ90aを備えなくてもよい。つまり、スイッチ回路1と第1のマルチプレクサ90aとは別体に設けられ、例えばスイッチ回路1が設けられる高周波モジュールが第1のマルチプレクサ90aを備えていてもよい。
第1スイッチ10は、第1共通端子11、及び、第1共通端子11に選択的に接続される少なくとも2つの第1選択端子を有する。本実施の形態では、第1スイッチ10は、少なくとも2つの第1選択端子として2つの第1選択端子12a及び12bを有する。なお、第1スイッチ10は、3つ以上の第1選択端子を有していてもよい。
例えば、第1スイッチ10若しくは第1スイッチ10が設けられる高周波モジュールが備える制御部(図示せず)、又は、RF信号処理回路(RFIC:Radio Frequency Integrated Circuit)等からの制御信号によって、第1共通端子11と第1選択端子12a及び12bのいずれかとの接続が選択的に切り替えられる。第1スイッチ10は、例えば、GaAs若しくはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)からなるFET(Field Effect Transistor)スイッチ、又は、ダイオードスイッチ等である。なお、以降説明する各スイッチも、各スイッチ若しくは各スイッチが設けられる高周波モジュールが備える制御部又はRF信号処理回路等からの制御信号によって、各共通端子と各選択端子との接続が選択的に切り替えられる。また、以降説明する各スイッチも、例えば、GaAs若しくはCMOSからなるFETスイッチ、又は、ダイオードスイッチ等である。
第2スイッチ20は、少なくとも1つの第2共通端子、及び、少なくとも1つの第2共通端子に選択的に接続される少なくとも1つの第2選択端子を有する。本実施の形態では、第2スイッチ20は、少なくとも1つの第2共通端子として少なくとも2つの第2共通端子(より具体的には、2つの第2共通端子21a及び21b)、並びに、少なくとも1つの第2選択端子として3つの第2選択端子22a〜22cを有する。なお、第2スイッチ20は、3つ以上の第2共通端子、及び、1つのみ、2つ又は4つ以上の第2選択端子を有していてもよい。
少なくとも2つの第1選択端子のうちの1つの第1選択端子と少なくとも2つの第2共通端子のうちの1つの第2共通端子とは、第1のマルチプレクサ90aを通過する経路を介して接続される。なお、図1に示すように、当該1つの第1選択端子は第1選択端子12aであり、当該1つの第2共通端子は第2共通端子21aであり、第1のマルチプレクサ90aを通過する経路は経路201及び201aである。
また、少なくとも2つの第1選択端子のうちの他の1つの第1選択端子と少なくとも2つの第2共通端子のうちの他の1つの第2共通端子とは、第1のマルチプレクサ90aをバイパスするバイパス経路202を介して接続される。なお、図1に示すように、当該他の1つの第1選択端子は第1選択端子12bであり、当該他の1つの第2共通端子は第2共通端子21bである。
なお、マルチプレクサとは、1つの信号を互いに異なる周波数帯域の複数の信号に分け、又は、互いに異なる周波数帯域の複数の信号を1つの信号にまとめるフィルタである。このようなマルチプレクサは、複数のフィルタを含み、各フィルタの一端の端子が、接続されて共通端子化されている。つまり、マルチプレクサとは、デュプレクサ、トリプレクサ又はクアッドプレクサ等のことである。
第1のマルチプレクサ90aによって、アンテナANTが送受信する、例えばLMB(Low Middle Band)、MB(Middle Band)、MHB(Middle High Band)及びHB(High Band)のような、周波数帯域が互いに異なる複数の高周波信号を同時に使用することができるため、CAへの対応が可能になる。例えば、LMBは約1475〜2020MHz帯、MBは約2110〜2200MHz帯、MHBは約2300〜2400MHz帯、HBは約2300〜2700MHz帯である。なお、第1のマルチプレクサ90aによって、同時に使用可能となる高周波信号の周波数帯域は、これらに限らない。また、上述したLMB、MB、MHB及びHBの周波数帯域は一例であり、これらに限らない。また、図1では、第1のマルチプレクサ90aが有する各フィルタの他端の端子のうちの1つの端子に接続される経路201aのみ示しており、各フィルタの他端の端子のうちの他の端子に接続される経路の図示を省略している。
第1のマルチプレクサ90aは、弾性波共振子、LC回路、およびその両方等により構成されるフィルタから構成されてもよい。弾性波共振子は、SAW(Surface Accoustic Wave)共振子やBAW(Bulk Accoustic Wave)共振子であってもよい。弾性波共振子は、SAW共振子の場合、基板とIDT(Interdigital transducer)電極とを備えている。基板は、少なくとも表面に圧電性を有する基板である。例えば、基板は、表面に圧電薄膜を備え、当該圧電薄膜と音速の異なる膜、および支持基板などの積層体で構成されていてもよい。また、基板は、基板全体に圧電性を有していても良い。この場合、基板は、圧電体層一層からなる圧電基板である。
例えば第1のマルチプレクサ90aを構成するフィルタは、バンドパスフィルタであってもよい。なお、第1のマルチプレクサ90aを構成するフィルタは、バンドパスフィルタに限らず、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドエリミネーションフィルタ等であってもよい。
高周波信号がマルチプレクサを通過する際には、マルチプレクサを通過することによる挿入損失が発生する。例えば、図18に示されるCA対応回路400では、アンテナ410が受信する受信信号はマルチプレクサ420を通過するため、CAを行わずにひとつの信号を送受信する場合(非CA時)であっても挿入損失が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、第1スイッチ10と第2スイッチ20とは、第1のマルチプレクサ90aを通過する経路201及び201aと第1のマルチプレクサ90aをバイパスするバイパス経路202との少なくとも2つの経路で接続される。具体的には、アンテナANTが送受信する高周波信号は、第1共通端子11と第1選択端子12aとが接続されるときに第1のマルチプレクサ90aを通過する経路201及び201aに伝送され、第1共通端子11と第1選択端子12bとが接続されるときに第1のマルチプレクサ90aを介さずにバイパス経路202に伝送される。第1共通端子11と第1選択端子12aとが接続されることで、高周波信号が第1のマルチプレクサ90aを通過するため、CAへの対応が可能になる。CAへの対応が不要な場合には、第1共通端子11と第1選択端子12bとが接続されることで、高周波信号を第1のマルチプレクサ90aを介さずに第1スイッチ10と第2スイッチ20との間に伝送させることができる。したがって、本態様のスイッチ回路1は、CAへの対応を可能にし、かつ、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる挿入損失を抑制できる。
また、第1のマルチプレクサ90aを通過する経路と第1のマルチプレクサ90aをバイパスするバイパス経路202とはそれぞれ、少なくとも2つの第2共通端子のうちの互いに異なる第2共通端子21a及び21bに接続される。したがって、第1のマルチプレクサ90aを通過する経路(具体的には、経路201a)と第1のマルチプレクサ90aをバイパスするバイパス経路202とは合流しないため、それぞれの経路のアイソレーションを高めつつ、CAへの対応が不要な場合にマルチプレクサによる挿入損失を抑制できる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る高周波モジュール2aについて図2を用いて説明する。
図2は、実施の形態2に係る高周波モジュール2aの一例を示す構成図である。図2では、高周波モジュール2aの他にアンテナANTを示している。なお、以降説明する各高周波モジュールを示す構成図においても、各高周波モジュールの他にアンテナANTを示している。高周波モジュール2aは、スイッチ回路及びフィルタを備える。
高周波モジュール2aは、互いに異なる少なくとも2つの周波数帯域を同時に用いるキャリアアグリゲーション(CA)に対応したモジュールであり、例えば、携帯電話等の通信装置のフロントエンドに配置される。本実施の形態では、高周波モジュール2aはアンテナANTに接続される。なお、以降説明する高周波モジュールも、互いに異なる少なくとも2つの周波数帯域を同時に用いるキャリアアグリゲーション(CA)に対応したモジュールであり、アンテナANTに接続される。
本実施の形態に係るスイッチ回路は、実施の形態1に係るスイッチ回路1の構成に加え、さらに、スイッチ30を備える。
スイッチ30は、少なくとも2つの選択端子、及び、当該少なくとも2つの選択端子に選択的に接続される少なくとも1つの共通端子を有する。本実施の形態では、スイッチ30は、当該少なくとも2つの選択端子として3つの選択端子32a〜32c、並びに、当該少なくとも1つの共通端子として少なくとも2つの共通端子(具体的には、2つの共通端子31a及び31b)を有する。なお、スイッチ30は、1つのみ又は3つ以上の共通端子、及び、2つ又は4つ以上の選択端子を有していてもよい。
少なくとも1つの第2選択端子(本実施の形態では少なくとも2つの第2選択端子であり、具体的には3つの第2選択端子22a〜22c)には、フィルタを通過する経路、及び、フィルタをバイパスするバイパス経路が接続される。また、フィルタを通過する経路、及び、フィルタをバイパスするバイパス経路は、互いに異なる端子に接続される。
具体的には、少なくとも2つの第2選択端子であって互いに異なる端子のうちの1つの第2選択端子とスイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のうちの1つの選択端子とは、フィルタを通過する経路を介して接続される。なお、フィルタを通過する経路を介して接続される第2選択端子とスイッチ30が有する選択端子とはそれぞれ複数あってもよい。図2に示すように、フィルタ101を通過する経路203を介して接続される当該1つの第2選択端子は第2選択端子22aであり、スイッチ30が有する当該1つの選択端子は選択端子32aである。また、フィルタ102を通過する経路204を介して接続される当該1つの第2選択端子は第2選択端子22bであり、スイッチ30が有する当該1つの選択端子は選択端子32bである。
また、少なくとも2つの第2選択端子であって互いに異なる端子のうちの他の1つの第2選択端子とスイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のうちの他の1つの選択端子とは、フィルタ101及び102をバイパスするバイパス経路205を介して接続される。なお、図2に示すように、当該他の1つの第2選択端子は第2選択端子22cであり、スイッチ30が有する当該他の1つの選択端子は選択端子32cである。
フィルタ101及び102は、例えば、所定の周波数帯域の信号を通過させるバンドパスフィルタである。フィルタ101及び102は、弾性表面波(SAW:Surface
Acoustic Wave)共振子、バルク弾性波(BAW:Bulk Acoustic Wave)共振子又はFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)等により構成されるフィルタである。フィルタ101及び102がSAW共振子により構成されたSAWフィルタの場合、SAWフィルタは圧電基板上に形成されたIDT(InterDigital Transducer)電極により構成できるので、急峻度の高い通過特性を有する小型かつ低背のフィルタを実現できる。なお、フィルタ101及び102は、インダクタ及びキャパシタ等の回路素子により構成されるLC共振回路等であってもよい。
なお、圧電基板とは、少なくとも表面に圧電性を有する基板である。例えば、表面に圧電薄膜を備え、当該圧電薄膜と音速の異なる膜、および支持基板などの積層体で構成されていてもよい。また、圧電基板は、基板全体に圧電性を有していても良い。この場合、圧電基板は、圧電体層一層からなる圧電基板である。
第2共通端子21a又は21bが受けた高周波信号は、フィルタ101又は102を通過することでフィルタリングされる。例えば、第1のマルチプレクサ90aによって広めの帯域に(例えばHB等に)フィルタリングされた、第2共通端子21aが受けた高周波信号を、さらに、フィルタ101及び102によって狭い帯域にフィルタリングすることができる。また、CAへの対応が不要な場合に、第1のマルチプレクサ90aを通過していない高周波信号を、フィルタ101及び102によってフィルタリングすることができる。しかし、高周波信号がフィルタを通過する際には、フィルタを通過することによる挿入損失が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、第2スイッチ20には、フィルタ(フィルタ101又は102)を通過する経路(経路203又は204)とフィルタをバイパスするバイパス経路205との少なくとも2つの経路が接続される。これにより、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと第2選択端子22a又は22bとが接続されることで、少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に(例えば第2スイッチ20とスイッチ30との間に)伝送される高周波信号がフィルタを通過するため、フィルタによる当該高周波信号のフィルタリングが可能になる。当該高周波信号のフィルタリングが不要な場合には、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと第2選択端子22cとが接続されることで、当該高周波信号を、フィルタを介さずに少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に(例えば第2スイッチ20とスイッチ30との間に)伝送させることができる。したがって、当該高周波信号のフィルタリングが不要な場合にフィルタによる挿入損失を抑制できる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る高周波モジュール2bについて図3を用いて説明する。
図3は、実施の形態3に係る高周波モジュール2bの一例を示す構成図である。高周波モジュール2bは、実施の形態2に係るスイッチ回路、並びに、増幅回路及び整合回路を備える。実施の形態2では、第2スイッチ20とスイッチ30との間にフィルタが接続されたが、図3に示すように、本実施の形態では、第2スイッチ20とスイッチ30との間に増幅回路111及び整合回路121が接続される。
少なくとも1つの第2選択端子(本実施の形態では少なくとも2つの第2選択端子であり、具体的には3つの第2選択端子22a〜22c)には、増幅回路111を通過する経路206、及び、増幅回路111をバイパスするバイパス経路207が、直接的に接続される。また、増幅回路111を通過する経路206、及び、増幅回路111をバイパスするバイパス経路207は、互いに異なる端子に接続される。
具体的には、少なくとも2つの第2選択端子であって互いに異なる端子のうちの1つの第2選択端子とスイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のうちの1つの選択端子とは、増幅回路111を通過する経路206を介して接続される。図3に示すように、増幅回路111を通過する経路206を介して接続される当該1つの第2選択端子は第2選択端子22aであり、スイッチ30が有する当該1つの選択端子は選択端子32aである。
また、少なくとも2つの第2選択端子であって互いに異なる端子のうちの他の1つの第2選択端子とスイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のうちの他の1つの選択端子とは、増幅回路111をバイパスするバイパス経路207を介して接続される。図3に示すように、当該他の1つの第2選択端子は第2選択端子22cであり、スイッチ30が有する当該他の1つの選択端子は選択端子32cである。
増幅回路111は、高周波信号を増幅する回路であり、例えば、高周波受信信号を増幅するローノイズアンプ、又は、高周波送信信号を増幅するパワーアンプである。
整合回路121は、増幅回路111と第2スイッチ20とのインピーダンス整合を行うための回路であり、経路206において、第2選択端子22aと増幅回路111との間に設けられる。整合回路121は、例えばインダクタ又はキャパシタにより構成される回路である。本実施の形態では、整合回路121はインダクタのみで構成されるが、これに限らない。なお、以降説明する実施の形態4〜6における各整合回路もインダクタのみで構成されるが、これに限らない。
第2共通端子21a又は21bが受けた高周波信号は、増幅回路111を通過することで増幅される。しかし、高周波信号が増幅回路を通過する際には、増幅による電力の消費が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、第2スイッチ20には、増幅回路111を通過する経路206と増幅回路111をバイパスするバイパス経路207との少なくとも2つの経路が直接的に接続される。これにより、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと互いに異なる端子のうちの第2選択端子22aとが接続されることで、少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に(例えば第2スイッチ20とスイッチ30との間に)伝送される高周波信号が増幅回路111を通過するため、増幅回路111による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、少なくとも2つの第2共通端子のいずれかと互いに異なる端子のうちの第2選択端子22cとが接続されることで、当該高周波信号を、増幅回路111を介さずに少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に(例えば第2スイッチ20とスイッチ30との間に)伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路による電力の消費を抑制できる。
なお、実施の形態3では、増幅回路111を通過する経路206と増幅回路111をバイパスするバイパス経路207とは、互いに異なる端子に接続され、それぞれ独立した経路であったが、1つの経路から分岐した経路であってもよい。
図4は、実施の形態3の変形例に係る高周波モジュール2cの一例を示す構成図である。高周波モジュール2cは、第2スイッチ20とスイッチ30との間の接続形態が、高周波モジュール2bにおけるものと異なる。その他の構成は、高周波モジュール2bにおけるものと同じであるため説明は省略する。なお、実施の形態3の変形例では、第2スイッチ20は、第2選択端子を少なくとも1つ有していればよい。例えば、第2スイッチ20は、第2選択端子として第2選択端子22aのみ有していてもよい。
少なくとも1つの第2選択端子(本実施の形態では3つの第2選択端子22a〜22c)には、増幅回路111を通過する経路208a、及び、増幅回路111をバイパスするバイパス経路208bに分岐する経路208が、直接的に接続される。
具体的には、少なくとも1つの第2選択端子のうちの1つの第2選択端子は、増幅回路111を通過する経路208aと増幅回路111をバイパスするバイパス経路208bとに分岐する経路208が接続される。経路208は分岐点x1で、経路208aとバイパス経路208bとに分岐している。図4に示すように、経路208が接続される当該1つの第2選択端子は第2選択端子22aである。また、スイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のうちの1つの選択端子は、増幅回路111を通過する経路208aが接続され、スイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のうちの他の1つの選択端子は、増幅回路111をバイパスするバイパス経路208bが接続される。図4に示すように、経路208aが接続されるスイッチ30が有する当該1つの選択端子は選択端子32aであり、バイパス経路208bが接続されるスイッチ30が有する当該他の1つの選択端子は選択端子32cである。また、増幅回路111をバイパスするバイパス経路208bには、バイパス経路208bを流れる信号の通過及び遮断を切り替えるバイパススイッチ131が設けられる。バイパススイッチ131は、例えばSPSTのスイッチである。なお、以降説明するバイパススイッチもSPSTのスイッチである。
整合回路121は、経路208の分岐後であって、分岐点x1と増幅回路111との間に設けられる。
第2共通端子21a又は21bが受けた高周波信号は、増幅回路111を通過することで増幅される。しかし、高周波信号が増幅回路を通過する際には、増幅による電力の消費が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、第2スイッチ20には、増幅回路111を通過する経路208aと増幅回路111をバイパスするバイパス経路208bとの少なくとも2つの経路に分岐する経路208が直接的に接続される。これにより、当該バイパス経路208bに設けられたバイパススイッチ131がオフにされることで、少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に(例えば第2スイッチ20とスイッチ30との間に)伝送される高周波信号が増幅回路111を通過するため、増幅回路111による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、バイパス経路208bに設けられたバイパススイッチ131がオンにされることで、当該高周波信号を、増幅回路111を介さずに少なくとも1つの第2選択端子に接続される経路に(例えば第2スイッチ20とスイッチ30との間に)伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路による電力の消費を抑制できる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る高周波モジュール2dについて図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態4に係る高周波モジュール2dの一例を示す構成図である。高周波モジュール2dは、実施の形態4に係るスイッチ回路、フィルタ、増幅回路及び整合回路を備える。本実施の形態のスイッチ回路は、実施の形態2に係るスイッチ回路の構成に加え、さらに、スイッチ40を備える。つまり、高周波モジュール2dは、実施の形態2に係る高周波モジュール2aの構成に加え、さらに、スイッチ40、増幅回路及び整合回路を備える。
スイッチ40は、少なくとも2つの選択端子、及び、少なくとも2つの選択端子に選択的に接続される少なくとも1つの共通端子を有する。本実施の形態では、スイッチ40は、少なくとも2つの選択端子として2つの選択端子42a及び42b、並びに、少なくとも1つの共通端子として1つの共通端子41を有する。なお、スイッチ40は、2つ以上の共通端子、及び、3つ以上の選択端子を有していてもよい。
少なくとも1つの第2選択端子(本実施の形態では少なくとも2つの第2選択端子であり、具体的には3つの第2選択端子22a〜22c)には、増幅回路112を通過する経路209、及び、増幅回路112をバイパスするバイパス経路210が、間接的に接続される。なお、少なくとも1つの第2選択端子に経路が間接的に接続されるとは、少なくとも1つの第2選択端子に経路が他の部品(例えばスイッチ30)を介して接続されることを意味する。また、増幅回路112を通過する経路209、及び、増幅回路112をバイパスするバイパス経路210は、互いに異なる端子に接続される。
具体的には、スイッチ30が有する少なくとも2つの共通端子であって互いに異なる端子のうちの1つの共通端子と少なくともスイッチ40が有する2つの選択端子のうちの1つの選択端子とは、増幅回路112を通過する経路209を介して接続される。図5に示すように、増幅回路112を通過する経路209を介して接続されるスイッチ30が有する当該1つの共通端子は共通端子31aであり、スイッチ40が有する当該1つの選択端子は選択端子42aである。
また、スイッチ30が有する少なくとも2つの共通端子であって互いに異なる端子のうちの他の1つの共通端子とスイッチ40が有する少なくとも2つの選択端子のうちの他の1つの選択端子とは、増幅回路112をバイパスするバイパス経路210を介して接続される。図5に示すように、スイッチ30が有する当該他の1つの共通端子は共通端子31bであり、スイッチ40が有する当該他の1つの選択端子は選択端子42bである。
整合回路122は、増幅回路112とスイッチ30とのインピーダンス整合を行うための回路であり、経路209において、共通端子31aと増幅回路112との間に設けられる。
選択端子32a〜32cが受けた高周波信号は、増幅回路112を通過することで増幅される。しかし、高周波信号が増幅回路を通過する際には、増幅による電力の消費が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、第2スイッチ20には、増幅回路112を通過する経路209と増幅回路112をバイパスするバイパス経路210との少なくとも2つの経路が間接的に(例えばスイッチ30を介して)接続される。つまり、スイッチ30には、増幅回路112を通過する経路209と増幅回路112をバイパスするバイパス経路210との少なくとも2つの経路が接続される。これにより、スイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のいずれかとスイッチ30が有する共通端子31aとが接続されることで、スイッチ30が有する互いに異なる端子に接続される経路に(例えばスイッチ30とスイッチ40との間に)伝送される高周波信号が増幅回路112を通過するため、増幅回路112による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、スイッチ30が有する少なくとも2つの選択端子のいずれかとスイッチ30が有する共通端子31bとが接続されることで、当該高周波信号を、増幅回路112を介さずにスイッチ30が有する互いに異なる端子に接続される経路に(例えばスイッチ30とスイッチ40との間に)伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路112による電力の消費を抑制できる。
なお、実施の形態4では、増幅回路112を通過する経路209と増幅回路112をバイパスするバイパス経路210とは、互いに異なる端子に接続され、それぞれ独立した経路であったが、1つの経路から分岐した経路であってもよい。
図6は、実施の形態4の変形例に係る高周波モジュール2eの一例を示す構成図である。高周波モジュール2eは、スイッチ30とスイッチ40との間の接続形態が、高周波モジュール2dにおけるものと異なる。その他の構成は、高周波モジュール2dにおけるものと同じであるため説明は省略する。なお、実施の形態4の変形例では、スイッチ30は、第3共通端子を少なくとも1つ有していればよい。例えば、スイッチ30は、共通端子として共通端子31aのみ有していてもよい。
少なくとも1つの第2選択端子(本実施の形態では3つの第2選択端子22a〜22c)には、増幅回路112を通過する経路211a、及び、増幅回路112をバイパスするバイパス経路211bに分岐する経路211が、間接的に接続される。
具体的には、スイッチ30が有する少なくとも1つの共通端子のうちの1つの共通端子は、増幅回路112を通過する経路211aと増幅回路112をバイパスするバイパス経路211bとに分岐する経路211が接続される。経路211は分岐点x2で、経路211aとバイパス経路211bとに分岐している。図6に示すように、経路211が接続されるスイッチ30が有する当該1つの共通端子は共通端子31aである。また、スイッチ40が有する少なくとも2つの選択端子のうちの1つの選択端子は、増幅回路112を通過する経路211aが接続され、少なくとも2つの選択端子のうちの他の1つの選択端子は、増幅回路112をバイパスするバイパス経路211bが接続される。図6に示すように、経路211aが接続されるスイッチ40が有する当該1つの選択端子は選択端子42aであり、バイパス経路211bが接続されるスイッチ40が有する当該他の1つの選択端子は選択端子42bである。また、増幅回路112をバイパスするバイパス経路211bには、バイパス経路211bを流れる信号の通過及び遮断を切り替えるバイパススイッチ132が設けられる。
整合回路122は、経路211の分岐後であって、分岐点x2と増幅回路112との間に設けられる。
選択端子32a〜32cが受けた高周波信号は、増幅回路112を通過することで増幅される。しかし、高周波信号が増幅回路を通過する際には、増幅による電力の消費が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、第2スイッチ20には、増幅回路112を通過する経路211aと増幅回路112をバイパスするバイパス経路211bとの少なくとも2つの経路に分岐する経路211が間接的に(例えばスイッチ30を介して)接続される。つまり、スイッチ30には、増幅回路112を通過する経路211aと増幅回路112をバイパスするバイパス経路211bとの少なくとも2つの経路に分岐する経路211が接続される。これにより、バイパス経路211bに設けられたバイパススイッチ132がオフにされることで、スイッチ30に接続される経路に(例えばスイッチ30とスイッチ40との間に)伝送される高周波信号が増幅回路112を通過するため、増幅回路112による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、バイパス経路211bに設けられたバイパススイッチ132がオンにされることで、当該高周波信号を、増幅回路112を介さずにスイッチ30に接続される経路に(例えばスイッチ30とスイッチ40との間に)伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路による電力の消費を抑制できる。
(実施の形態5)
実施の形態5では、第1のマルチプレクサ90aが有する各フィルタの他端の端子のうちの他の端子に接続される経路について説明する。
図7は、実施の形態5に係る高周波モジュール2fの一例を示す構成図である。高周波モジュール2fは、実施の形態4に係る高周波モジュール2eにおける第1のマルチプレクサ90aに経路212が接続された高周波モジュールである。なお、高周波モジュール2fは、実施の形態1〜3及びその変形例に係る高周波モジュール(スイッチ回路)における第1のマルチプレクサ90aに経路212が接続された高周波モジュールであってもよい。
高周波モジュール2fは、実施の形態5に係るスイッチ回路、並びに、フィルタ、増幅回路及び整合回路を備える。本実施の形態のスイッチ回路は、実施の形態4に係るスイッチ回路の構成に加え、さらに、第3スイッチ50を備える。
第3スイッチ50は、少なくとも2つの第3選択端子、及び、少なくとも2つの第3選択端子に選択的に接続される少なくとも1つの第3共通端子を有する。本実施の形態では、第3スイッチ50は、少なくとも2つの第3選択端子として2つの第3選択端子52a及び52b、並びに、少なくとも1つの第3共通端子として1つの第3共通端子51を有する。なお、第3スイッチ50は、2つ以上の第3共通端子、及び、3つ以上の第3選択端子を有していてもよい。
第1のマルチプレクサ90aは、増幅回路113を通過する経路212aと増幅回路113をバイパスするバイパス経路212bとに分岐する経路212が接続される。具体的には、第1のマルチプレクサ90aが有する各フィルタの他端の端子のうち経路201aが接続された端子とは異なる端子に経路212が接続される。経路212は分岐点x3で、経路212aとバイパス経路212bとに分岐している。また、少なくとも2つの第3選択端子のうちの1つの第3選択端子は、増幅回路113を通過する経路212aが接続され、少なくとも2つの第3選択端子のうちの他の1つの第3選択端子は、増幅回路113をバイパスするバイパス経路212bが接続される。図7に示すように、経路212aが接続される当該1つの第3選択端子は第3選択端子52aであり、バイパス経路212bが接続される当該他の1つの第3選択端子は第3選択端子52bである。また、増幅回路113をバイパスするバイパス経路212bには、バイパス経路212bを流れる信号の通過及び遮断を切り替えるバイパススイッチ133が設けられる。
整合回路123は、経路212の分岐後であって、分岐点x3と増幅回路113との間に設けられる。
経路212を伝搬する高周波信号は、増幅回路113を通過することで増幅される。しかし、増幅する必要のない高周波信号が増幅回路を通過する際には、増幅による電力の消費が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、第1のマルチプレクサ90aと第3スイッチ50とは、増幅回路113を通過する経路212aと増幅回路113をバイパスするバイパス経路212bとの少なくとも2つの経路で接続される。これにより、バイパス経路212bに設けられたバイパススイッチ133がオフにされることで、第1のマルチプレクサ90aと第3スイッチ50との間に伝送される高周波信号が増幅回路113を通過するため、増幅回路113による当該高周波信号の増幅が可能になる。当該高周波信号の増幅が不要な場合には、バイパス経路212bに設けられたバイパススイッチ133がオンにされることで、当該高周波信号を、増幅回路113を介さずに第1のマルチプレクサ90aと第3スイッチ50との間に伝送させることができる。したがって、当該高周波信号の増幅が不要な場合に増幅回路による電力の消費を抑制できる。
なお、実施の形態3の変形例、実施の形態4の変形例及び実施の形態5では、分岐する経路の分岐後に整合回路が設けられたが、分岐前に整合回路が設けられてもよい。以下では、一例として、実施の形態5における経路212の分岐前に整合回路123が設けられた、実施の形態5の変形例に係る高周波モジュール2fについて説明する。
図8は、実施の形態5の変形例に係る高周波モジュール2fの一例を示す構成図である。整合回路123は、第1のマルチプレクサ90aと分岐点x3との間に設けられる。
スイッチと増幅回路とを例えば1つのチップ(半導体チップ)に設けることで、スイッチと増幅回路とが実装されるモジュール等の小型化が可能となる。例えば、第3スイッチ50、バイパススイッチ133及び増幅回路113は1つのチップに設けられる。一方、増幅回路113と増幅回路113に接続される部品(ここでは第1のマルチプレクサ90a)とのインピーダンス整合を当該モジュール等の使用環境によって調整することが必要となる場合もあるため、当該インピーダンス整合を行うための整合回路123は、当該1つのチップ内に設けられないこともある。
図9Aは、実施の形態5に係るチップ140の一例を示す模式図である。図9Bは、実施の形態5の変形例に係るチップ150の一例を示す模式図である。
一般的に、分岐する経路の分岐点と増幅回路との間に整合回路が設けられる場合であっても、整合回路はチップの外部に配置される。したがって、当該チップには、高周波信号が入出力される2つの端子に加え、さらに、整合回路を接続するための他の2つの端子が必要になり、チップが大型化してしまう。また、整合回路を接続するための信号経路をチップの内部からチップの外部へ引き出す必要があるため、経路損が増加してしまう。
これに対して、図9Bに示すように、実施の形態5の変形例に係るチップ150では、経路212の分岐前に整合回路123が設けられる。したがって、整合回路123は、高周波信号が入出力される端子151に接続することでチップ150の外部に設けることができる。よって、実施の形態5の変形例では、分岐する経路212の分岐前に整合回路123が設けられることで、1つのチップに、高周波信号の入出力のための端子151及び152とは別に整合回路123を接続するための端子を設ける必要がないため、チップを小型化することができる。
また、一般的に、経路の分岐後に設けられた増幅回路と当該増幅回路に接続される部品とのインピーダンス整合のために用いられる整合回路が、経路の分岐前に設けられる場合、高周波信号は、分岐後の増幅回路が設けられていない経路を通過する際にも整合回路を通過する。つまり、増幅回路が設けられていない経路を通過する高周波信号の周波数帯域が、整合回路によって所望の周波数帯域からずれてしまうことがある。これに対して、実施の形態5では、分岐する経路212の分岐点と増幅回路113との間に整合回路123が設けられることで、高周波信号を、増幅回路113が設けられていないバイパス経路212bを通過させるときでも、増幅回路113が設けられた経路を通過させるときでもインピーダンス整合が行いやすくなる。
(実施の形態6)
上記実施の形態では、高周波モジュールにおいて、例えばアンテナANTが受信した高周波受信信号が伝搬するが、実施の形態6では、さらに、アンテナANTが送信する高周波送信信号も伝搬する。
図10は、実施の形態6に係る高周波モジュール2gの一例を示す構成図である。高周波モジュール2gは、例えば、第1スイッチ10の代わりに第1スイッチ10aを備える高周波モジュール2fに加え、さらに他の部品(後述する経路214及び215に接続されるスイッチ、フィルタ、増幅回路及び整合回路等の部品)を備える。
第1スイッチ10aは、少なくとも2つの第1選択端子として、少なくとも3つの第1選択端子を有する。少なくとも3つの第1選択端子のうちの1つの第1選択端子(第1選択端子12a)及び他の1つの第1選択端子(第1選択端子12b)以外の1つの第1選択端子は、送信用の第1選択端子16aである。送信用の第1選択端子16aは、第1のマルチプレクサ90a及び増幅回路をバイパスするバイパス経路213に接続される。
また、第1のマルチプレクサ90aには、例えば、経路201a、212、214及び215が接続されている。第1のマルチプレクサ90aを構成する複数のフィルタのうち、HBを通過帯域とするフィルタの他端の端子に経路201aが接続され、MBを通過帯域とするフィルタの他端の端子に経路212が接続され、MHBを通過帯域とするフィルタの他端の端子に経路214が接続され、LMBを通過帯域とするフィルタの他端の端子に経路215が接続される。
経路214は、スイッチ161が有する共通端子に接続され、スイッチ161が有する2つの選択端子には、それぞれフィルタ103及びフィルタ104が接続される。経路215は、スイッチ162が有する共通端子に接続され、スイッチ162が有する2つの選択端子には、それぞれフィルタ105及びフィルタ106が接続される。
フィルタ101及び102は、それぞれ、HBに含まれる周波数帯域のうち互いに異なる周波数帯域を通過帯域とするフィルタであり、フィルタ103及び104は、それぞれ、MHBに含まれる周波数帯域のうち互いに異なる周波数帯域を通過帯域とするフィルタであり、フィルタ105及び106は、それぞれ、LMBに含まれる周波数帯域のうち互いに異なる周波数帯域を通過帯域とするフィルタである。
フィルタ103及び104は、スイッチ163が有する2つの選択端子に接続され、スイッチ163が有する共通端子には増幅回路114を通過する経路と増幅回路114をバイパスするバイパス経路とに分岐する経路が接続される。増幅回路114をバイパスするバイパス経路には、バイパススイッチ134が設けられる。当該分岐する経路の分岐前にはスイッチ163と増幅回路114とのインピーダンス整合を行うための整合回路124が設けられる。
フィルタ105には、増幅回路115を通過する経路と増幅回路115をバイパスするバイパス経路とに分岐する経路が接続される。増幅回路115をバイパスするバイパス経路には、バイパススイッチ135が設けられる。当該分岐する経路の分岐点と増幅回路115との間にはフィルタ105と増幅回路115とのインピーダンス整合を行うための整合回路125が設けられる。
フィルタ106には、増幅回路116を通過する経路と増幅回路116をバイパスするバイパス経路とに分岐する経路が接続される。増幅回路116をバイパスするバイパス経路には、バイパススイッチ136が設けられる。当該分岐する経路の分岐前にはフィルタ106と増幅回路116とのインピーダンス整合を行うための整合回路126が設けられる。
スイッチ164が有する2つの選択端子の一方には、増幅回路114〜116を通過する経路が接続され、他方には増幅回路114〜116をバイパスするバイパス経路が接続される。スイッチ164が有する共通端子には、バンドセレクトスイッチ170が接続される。つまり、スイッチ164は、増幅回路114〜116で増幅された高周波受信信号(LMB又はMHBの高周波受信信号)、及び、増幅回路114〜116で増幅されなかった当該高周波受信信号のいずれかを選択して、バンドセレクトスイッチ170へ送るスイッチである。
スイッチ40が有する共通端子41には、バンドセレクトスイッチ170が接続される。つまり、スイッチ40は、増幅回路112で増幅された高周波受信信号(HB又は第1のマルチプレクサ90aを通過しなかった高周波受信信号)、及び、増幅回路112で増幅されなかった当該高周波受信信号のいずれかを選択して、バンドセレクトスイッチ170と接続されるスイッチである。
第3スイッチ50が有する第3共通端子51には、バンドセレクトスイッチ170が接続される。つまり、第3スイッチ50は、増幅回路113で増幅された高周波受信信号(MBの高周波受信信号)、及び、増幅回路113で増幅されなかった当該高周波受信信号のいずれかを選択して、バンドセレクトスイッチ170へ送るスイッチである。
バンドセレクトスイッチ170は、例えば、RF信号処理回路(図示せず)に接続され、互いに周波数帯域の異なる複数の高周波受信信号をRF信号処理回路が有する端子のうちの所望の端子に振り分ける。また、アンテナANTを送信用として使用する場合には、バンドセレクトスイッチ170は、RF信号処理回路とバイパス経路213とを接続する。バンドセレクトスイッチ170の詳細については説明を省略する。
なお、本実施の形態では、送信用の第1選択端子16aは、第1のマルチプレクサ90a及び増幅回路をバイパスするバイパス経路213に接続されたが、バイパス経路213に接続されずに高周波モジュール2gの外部の他の部品が有する端子に接続された経路に接続されてもよい。
本実施の形態では、第1共通端子11と第1選択端子12a又は第1選択端子とが接続されるときには、アンテナANTを受信用として用いることができる。また、第1スイッチ10aは送信用の第1選択端子16aを有しているため、第1共通端子11と送信用の第1選択端子16aとが接続されるときには、当該アンテナANTを送信用としても用いることができる。このように、アンテナを送受共用のアンテナとして用いることができ、携帯端末等の通信機器の小型化が可能になる。
(実施の形態7)
実施の形態7に係るスイッチ回路3について図11を用いて説明する。
図11は、実施の形態3に係るスイッチ回路3の一例を示す構成図である。
スイッチ回路3は、互いに異なる周波数帯域を有する受信信号を受信可能な回路である。つまり、スイッチ回路3は、CAに対応している。
スイッチ回路3は、第1スイッチ10b、2以上の第2スイッチ20及び第1のマルチプレクサ90aを備える。本実施の形態では、スイッチ回路3は、第2スイッチ20a及び第2スイッチ20bを備え、これらを総称して第2スイッチ20と呼んでいる。
第1スイッチ10bは、アンテナANTに接続される第1共通端子11、並びに、第1信号経路200に接続される少なくとも2つの第1選択端子として第1選択端子12a〜12cを有する。本実施の形態では、第1スイッチ10bは、第1共通端子11a〜11cを有し、これらを総称して第1共通端子11と呼んでいる。なお、第1共通端子11a〜11cは、互いに接続されているため、第1スイッチ10bは、1つの第1共通端子11を有しているとみなすことができる。第1スイッチ10bは、スイッチ13及びスイッチ15を有する。スイッチ15a及びスイッチ15bを総称してスイッチ15と呼んでいる。スイッチ13がオンされることで第1共通端子11aと第1選択端子12aとが接続され、スイッチ15aがオンされることで第1共通端子11bと第1選択端子12bとが接続され、スイッチ15bがオンされることで第1共通端子11cと第1選択端子12cとが接続される。例えば、スイッチ13がオンされているときには、スイッチ15a及びスイッチ15bはオフされ、スイッチ15a及びスイッチ15bの少なくとも一方がオンされているときには、スイッチ13はオフされる。
例えば、スイッチ13及びスイッチ15は、ダイオード又は電界効果トランジスタ等を用いた半導体スイッチであり、第1スイッチ10bの外部(例えばRF信号処理回路)からの制御信号によりオンオフされる。なお、第1共通端子11a〜11cは、第1スイッチ10での第1共通端子11のように、それぞれを一体化した1つの端子であってもよい。この場合には、第1スイッチ10bは、スイッチ13及びスイッチ15の代わりに、一体化された1つの第1共通端子11と第1選択端子12a〜12cとの接続を切り替えるスイッチを有する。ただし、この場合でも、当該1つの第1共通端子11と第1選択端子12aとの接続、及び、当該1つの第1共通端子11と第1選択端子12b又は12cとの接続が同時にされてもよい。
第2スイッチ20は、第1選択端子12a〜12cに接続される少なくとも1つの第2共通端子21、及び、少なくとも2つの第2選択端子22を有する。なお、第2共通端子21が第1選択端子12a〜12cに接続されるとは、第2共通端子21が他の回路(例えば第1のマルチプレクサ90a又は後述する整合回路180等)を介して第1選択端子12a〜12cに接続されている場合も含む。第2スイッチ20は、スイッチ23を有し、スイッチ23がオンされることで第2共通端子21と第2選択端子22とが接続される。本実施の形態では、第2スイッチ20は、n個の第2共通端子として、第2共通端子21a、21b、・・・、21nを有し、これらを総称して第2共通端子21と呼び、n個の第2選択端子として、第2選択端子22a、22b、・・・、22nを有し、これらを総称して第2選択端子22と呼んでいる。なお、第2共通端子21a〜21nは、互いに接続されているため、第2スイッチ20は、1つの第2共通端子21を有しているとみなすことができる。つまり、本実施の形態では、少なくとも1つの第2共通端子21は、1つの第2共通端子21である。また、本実施の形態では、第2スイッチ20は、n個のスイッチとして、スイッチ23a、23b、・・・、23nを有し、これらを総称してスイッチ23と呼んでいる。例えば、スイッチ23nがオンされることで、第2共通端子21nと第2選択端子22nとが接続される。
例えば、スイッチ23は、ダイオード又は電界効果トランジスタ等を用いた半導体スイッチであり、第2スイッチ20の外部(例えばRF信号処理回路)からの制御信号によりオンオフされる。なお、第2共通端子21a、21b、・・・、21nは、それぞれを一体化した1つの端子であってもよい。この場合には、第2スイッチ20は、スイッチ23a、23b、・・・、23nの代わりに、一体化された1つの第2共通端子21と第2選択端子22a、22b、・・・、22nとの接続を切り替えるスイッチを有する。ただし、この場合でも、当該1つの第2共通端子21と第2選択端子22a、22b、・・・、22nのうちの2つ以上の第2選択端子との接続が同時にされてもよい。
また、第2スイッチ20は、第1信号経路200に設けられる。第2スイッチ20が第1信号経路200に設けられるとは、第1選択端子12a〜12cに接続される経路上に第2スイッチ20が設けられることを意味する。例えば、第1共通端子11bと第1選択端子12bとが接続され、第2スイッチ20aの第2共通端子21nと第2選択端子22nとが接続された場合、信号は第1信号経路200として第1選択端子12b、第2共通端子21n及び第2選択端子22nを繋いだ経路を通過する。
アンテナANTが受信する受信信号は、第1共通端子11と第1選択端子12a〜12cとが接続されるときに、第1信号経路200を通過する。つまり、第1信号経路200は、アンテナANTが受信する受信信号が伝送される経路となる。したがって、第2スイッチ20の第2選択端子22には、受信用のフィルタ(弾性波共振子又はLC回路等により構成されるフィルタ)又はLNA等の増幅回路が接続される。第2選択端子22a、22b、・・・、22nにはそれぞれ、例えば、互いに通過帯域の異なるフィルタが接続されるため、第2スイッチ20により、スイッチ回路3は、互いに異なる周波数帯域を有する受信信号を受信できるようになる。
第1選択端子12a〜12cのうちの1つの第1選択端子である第1選択端子12aと2以上の第2スイッチ20がそれぞれ有する1つの第2共通端子21とは、第1のマルチプレクサ90aを通過する経路を介して接続される。
第1選択端子12a〜12cのうちの他の1つの第1選択端子である第1選択端子12b(本実施の形態では、さらに、第1選択端子12c)と1つの第2共通端子21とは、第1のマルチプレクサ90aをバイパスするバイパス経路を介して接続される。
また、第1のマルチプレクサ90aと第2スイッチ20aが有する1つの第2共通端子21との間に第4スイッチ60aが接続される。具体的には、スイッチ回路3は、図11に示されるように、第1選択端子12bに接続される経路と、第1のマルチプレクサ90a及び第2スイッチ20aを繋ぐ経路との接続点よりも第1のマルチプレクサ90a側に第4スイッチ60aを備える。同様に、スイッチ回路3は、第1のマルチプレクサ90aと第2スイッチ20bとの間に第4スイッチ60bを備える。本実施の形態では、第4スイッチ60a及び第4スイッチ60bを総称して第4スイッチ60と呼んでいる。
例えば、第4スイッチ60は、ダイオード又は電界効果トランジスタ等を用いた半導体スイッチであり、スイッチ回路3の外部(例えばRF信号処理回路)からの制御信号によりオンオフされる。
これにより、第1のマルチプレクサ90aによって、周波数帯域が互いに異なる複数の受信信号を同時に受信することができるため、CAへの対応が可能になる。しかし、受信信号が第1のマルチプレクサ90aを通過する際には、第1のマルチプレクサ90aを通過することによる信号の損失(挿入損失)が発生する。
これに対して、本実施の形態では、アンテナANTが受信する受信信号は、第1共通端子11と第1選択端子12aとが接続され、かつ第4スイッチ60がオン状態にされる(オンされる)ときに第1のマルチプレクサ90aを介して第1信号経路200に伝送され、第1共通端子11と第1選択端子12b又は12cとが接続され、かつ第4スイッチ60がオフ状態にされる(オフされる)ときに第1のマルチプレクサ90aを介さずに第1信号経路200に伝送される。
具体的には、スイッチ13、第4スイッチ60a及び第4スイッチ60bがオンされることで第1共通端子11aと第1選択端子12aとが接続され、アンテナANTが受信した信号が第1のマルチプレクサ90aを介して第1信号経路200に伝送される。一方、スイッチ15aがオンされることで第1共通端子11bと第1選択端子12bとが接続され、かつ第4スイッチ60aがオフされるときに、アンテナANTが受信した信号が第1のマルチプレクサ90aを介さずに第1信号経路200に伝送される。また、スイッチ15bがオンされることで第1共通端子11cと第1選択端子12cとが接続され、かつ第4スイッチ60bがオフされるときに、アンテナANTが受信した信号が第1のマルチプレクサ90aを介さずに第1信号経路200に伝送される。
これによりCAへの対応が不要な場合には、受信信号に発生する挿入損失を抑制できる。
以上のように、スイッチ回路3は、CAへの対応を可能にし、かつ、CAへの対応が不要な場合には第1のマルチプレクサ90aによる挿入損失を抑制できる。
(実施の形態8)
次に、実施の形態8に係るスイッチ回路3aについて図12を用いて説明する。
図12は、実施の形態8に係るスイッチ回路3aの一例を示す構成図である。
実施の形態2に係るスイッチ回路3aは、第2スイッチ20a及び20bの代わりに第2スイッチ20c及び20dを備える点が、実施の形態7に係るスイッチ回路3と異なる。その他の構成は、実施の形態7におけるものと同じであるため、説明は省略する。本実施の形態では、スイッチ回路3aは、第2スイッチ20c及び第2スイッチ20dを備る。また、第2スイッチ20c及び20dは、終端抵抗160を備える点が実施の形態7に係る第2スイッチ20と異なる。その他の構成は、実施の形態7におけるものと同じであるため、説明は省略する。また、第2スイッチ20c及び20dは同じ機能を有するため、以下では第2スイッチ20cに着目して説明する。
第2スイッチ20cが有する少なくとも2つの第2選択端子22のうちの1つの第2選択端子22には、終端抵抗160が接続される。終端抵抗160は、一端が第2選択端子22に接続され、他端がグランドに接続される抵抗である。終端抵抗160は、第2スイッチ20cに入力される信号のエネルギーをグランドに逃がすための抵抗であり、抵抗値は例えば50Ωである。終端抵抗160は、例えば第2スイッチ20cに内蔵される。本実施の形態では、図12に示されるように、第2選択端子22nに終端抵抗160が接続される。
アンテナANTが受信した信号の電力が大きい場合に、第1共通端子11と第1選択端子12aとが接続されないときであっても、電力の大きい受信信号が第2スイッチ20cに漏れてくることがある。例えば、第2スイッチ20cには受信信号をフィルタリングするためのフィルタ又は受信信号を増幅するためのLNA等が接続されるが、これらの回路は、電力の大きい信号を受けることで、破損したり、性能が劣化したりすることがある。これに対して、第2スイッチ20cが有する少なくとも2つの第2選択端子22のうちの例えば1つの第2選択端子22には、終端抵抗160が接続される。これにより、アンテナANTが受信した信号の電力が大きい場合等に、第2共通端子21と終端抵抗160が接続された第2選択端子22とが接続されることで、電力の大きい信号のエネルギーを、終端抵抗160によってグランドに逃がすことができる。したがって、第2スイッチ20cに接続される例えばフィルタ又はLNA等の回路が、破損したり性能が劣化したりすることを抑制できる。
(実施の形態9)
次に、実施の形態9に係るスイッチ回路3bについて図13を用いて説明する。
図13は、実施の形態9に係るスイッチ回路3bの一例を示す構成図である。
実施の形態9に係るスイッチ回路3bは、整合回路180を備える点が、実施の形態8に係るスイッチ回路3aと異なる。その他の構成は、実施の形態8におけるものと同じであるため、説明は省略する。本実施の形態では、スイッチ回路3bは、整合回路180a及び整合回路180bを備え、整合回路180a及び整合回路180bを総称して整合回路180と呼んでいる。
第1選択端子12bと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間に整合回路180aが接続される。また、第1選択端子12cと第2スイッチ20dの第2共通端子21との間に整合回路180bが接続される。なお、図示していないが、第1選択端子12aと第2共通端子21との間に整合回路180が接続されてもよい。例えば、第1のマルチプレクサ90aが、整合回路180の機能を有していてもよく、第1のマルチプレクサ90aと整合回路180とが一体に設けられてもよい。整合回路180は、コンデンサ又はインダクタ等の素子により構成されるインピーダンス整合回路である。これにより、第1スイッチ10bと第2スイッチ20c及び20dとのインピーダンス整合がなされ、第1信号経路200に伝送される信号に発生する損失(リターンロス)のレベルを抑制できる。
なお、上述したように、第2スイッチ20c及び20dが有する少なくとも2つの第2選択端子22には、それぞれ互いに通過帯域の異なるフィルタが接続される。つまり、オンされるスイッチ23に応じて、整合回路180がインピーダンス整合をするべき周波数帯域が異なる。例えば、整合回路180は、第2スイッチ20c及び20dにおいてオンされるスイッチ23を想定して、インピーダンス整合するべき周波数帯域に対応するように予め調整された整合回路である。また、例えば、整合回路180の整合のためのパラメータが可変である場合、第2スイッチ20c及び20dが受けるスイッチ23をオンオフするための制御信号を、整合回路180も受ける。つまり、整合回路180は、第2スイッチ20c及び20dにおいてオンされるスイッチ23を認識でき、言い換えると、インピーダンス整合するべき周波数帯域を認識できる。また、整合回路180は、それぞれインダクタ及びコンデンサ等のパラメータ又は接続形態等が互いに異なる複数の回路を有する。当該複数の回路はそれぞれ、互いに異なる周波数帯域におけるインピーダンス整合をするように、インダクタ及びコンデンサ等のパラメータ又は接続形態等が調整された回路であるとする。さらに、整合回路180は、当該複数の回路のうちから第1スイッチ10bと第2スイッチ20c及び20dとの間に接続する回路を、整合回路180が受ける制御信号に応じて切り替えるスイッチを有する。これにより、整合回路180は、第2スイッチ20c及び20dにおいてオンされるスイッチ23に対応する周波数帯域毎にインピーダンス整合をすることができる。
このように、整合回路180のインピーダンス整合用のパラメータを、インピーダンス整合するべき周波数帯域に対応するように予め調整したり、第2スイッチ20c及び20dが受けるスイッチ23をオンオフするための制御信号に応じて変化させたりすることで、周波数帯域毎に最適なインピーダンス整合をすることができる。
(実施の形態10)
次に、実施の形態10に係るスイッチ回路3cについて図14を用いて説明する。
図14は、実施の形態10に係るスイッチ回路3cの一例を示す構成図である。
実施の形態10に係るスイッチ回路3cは、第1スイッチ10bの代わりに第1スイッチ10cを備え、さらに第5スイッチ70を備える点が、実施の形態9に係るスイッチ回路3bと異なる。その他の構成は、実施の形態9におけるものと同じであるため、説明は省略する。第1スイッチ10cは、少なくとも2つの第1選択端子として、少なくとも3つの第1選択端子を有し、少なくとも3つの第1選択端子のうちの1つの第1選択端子12a及び他の1つの第1選択端子12b(本実施の形態では、さらに第1選択端子12c)以外の少なくとも1つの第1選択端子は、少なくとも1つの送信用の第1選択端子である。本実施の形態では、少なくとも1つの送信用の第1選択端子は、1つの送信用の第1選択端子16aである。また、第1スイッチ10cは、第1共通端子11d及びスイッチ17を有する。第1スイッチ10cにおけるその他の構成は、実施の形態9における第1スイッチ10bと同じであるため、説明は省略する。本実施の形態では、第1共通端子11a〜11dを総称して第1共通端子11と呼ぶ。
送信用の第1選択端子16aは、第1信号経路200とは異なる経路である第2信号経路300に接続される。スイッチ17がオンされることで、第1共通端子11dと送信用の第1選択端子16aとが接続される。例えば、スイッチ17がオンされているときには、スイッチ13及びスイッチ15はオフされ、スイッチ13及びスイッチ15のいずれかがオンされているときには、スイッチ13はオフされるが、スイッチ17とスイッチ13及びスイッチ15のいずれかとが両方ともオンされている期間があってもよい。
例えば、スイッチ17は、ダイオード又は電界効果トランジスタ等を用いた半導体スイッチであり、第1スイッチ10cの外部(例えばRF信号処理回路)からの制御信号によりオンオフされる。なお、第1共通端子11a〜11dは、それぞれを一体化した1つの端子であってもよい。この場合には、第1スイッチ10cは、スイッチ13、スイッチ15及びスイッチ17の代わりに、一体化された1つの第1共通端子11と第1選択端子12a〜12c及び送信用の第1選択端子16aとの接続を切り替えるスイッチを有する。ただし、この場合でも、当該1つの第1共通端子11と第1選択端子12a〜12cのいずれかとの接続、並びに、当該1つの第1共通端子11と送信用の第1選択端子16aとの接続が同時にされてもよい。
第5スイッチ70は、送信用の第1選択端子16aに接続される第5共通端子71、及び、少なくとも2つの第5選択端子72を有する。なお、第5共通端子71が他の回路を介して送信用の第1選択端子16aに接続されている場合にも、第5共通端子71が送信用の第1選択端子16aに接続されているとする。第5スイッチ70は、スイッチ73を有し、スイッチ73がオンされることで第5共通端子71と第5選択端子72とが接続される。本実施の形態では、第5スイッチ70は、n個の第5共通端子として、第5共通端子71a、71b、・・・、71nを有し、これらを総称して第5共通端子71と呼び、n個の第5選択端子として、第5選択端子72a、72b、・・・、72nを有し、これらを総称して第5選択端子72と呼んでいる。また、本実施の形態では、第5スイッチ70は、n個のスイッチとして、スイッチ73a、73b、・・・、73nを有し、これらを総称してスイッチ73と呼んでいる。例えば、スイッチ73nがオンされることで、第5共通端子71nと第5選択端子72nとが接続される。例えば、スイッチ73は、ダイオード又は電界効果トランジスタ等を用いた半導体スイッチであり、第5スイッチ70の外部(例えばRF信号処理回路)からの制御信号によりオンオフされる。なお、第5共通端子71a、71b、・・・、71nは、それぞれを一体化した1つの端子であってもよい。この場合には、第5スイッチ70は、スイッチ73a、73b、・・・、73nの代わりに、一体化された1つの第5共通端子71と第5選択端子72a、72b、・・・、72nとの接続を切り替えるスイッチを有する。ただし、この場合でも、当該1つの第5共通端子71と第5選択端子72a、72b、・・・、72nのうちの2つ以上の第5選択端子との接続が同時にされてもよい。
また、第5スイッチ70は、第2信号経路300に設けられる。第5スイッチ70が第2信号経路300に設けられるとは、送信用の第1選択端子16aに接続される経路上に第5スイッチ70が設けられることを意味する。例えば、第5共通端子71nと第5選択端子72nとが接続された場合、信号は第2信号経路300として送信用の第1選択端子16a、第5共通端子71n及び第5選択端子72nを繋いだ経路を通過する。
アンテナANTが送信する送信信号は、第1共通端子11dと送信用の第1選択端子16aとが接続された場合、第2信号経路300に伝送される。つまり、第2信号経路300は、アンテナANTが送信する送信信号が伝送される経路となる。したがって、第5スイッチ70の第5選択端子72には、送信用のフィルタ(弾性波共振子又はLC回路等により構成されるフィルタ)又はパワーアンプ(PA)等の増幅回路等が接続される。第5選択端子72a、72b、・・・、72nにはそれぞれ、例えば、互いに通過帯域の異なるフィルタが接続され、第5スイッチ70を介して、互いに異なる周波数帯域の複数の送信信号が同時に送信される。つまり、互いに異なる周波数帯域の複数の送信信号のうちから第5スイッチ70によって選択された送信信号をアンテナANTから送信することができる。このように、第1スイッチ10cは少なくとも1つの送信用の第1選択端子を有しているため、第1共通端子11dと送信用の第1選択端子16aとが接続されるときには、第2信号経路300に伝送される送信信号をアンテナANTまで送ることができ、アンテナANTを送信用としても用いることができる。
なお、図14に示されるように、第1信号経路200と第2信号経路300とは、互いに異なる経路である。このとき、第1信号経路200とアンテナANTとを繋ぐ経路と、第2信号経路300とアンテナANTとを繋ぐ経路とは、第1スイッチ10cのスイッチ13、スイッチ15及びスイッチ17よりもアンテナANT側で分岐されている。したがって、第2信号経路300とアンテナANTとを繋ぐ経路にはスイッチ13及びスイッチ15が設けられないため、第2信号経路300に伝送される送信信号にスイッチ13及びスイッチ15による損失が発生しにくくなる。ここで、第1信号経路200と第2信号経路300とが互いに異なる経路であるとは、例えば、第2選択端子22に接続される経路(第2スイッチ20c及び20dのアンテナANTとは反対側の経路)と第5選択端子72に接続される経路(第5スイッチ70のアンテナANTとは反対側の経路)とが、後段においてスイッチ回路等の回路でまとめられない(共通化されない)ことを意味する。例えば、第2選択端子22に接続される経路と第5選択端子72に接続される経路とが、後段において複数入力から1つを選択して出力するスイッチでまとめられている(共通化されている)場合は、第1信号経路200と第2信号経路300とは互いに異なる経路ではないとする。一方、例えば、第2選択端子22に接続される経路と第5選択端子72に接続される経路とがそれぞれ、共通のグランドに接続される場合、又は、1つのRF信号処理回路の互いに異なる端子に接続される場合等は、第1信号経路200と第2信号経路300とは互いに異なる経路であるとする。
以上のように、互いに異なる周波数帯域を有する受信信号を受信することができ、かつ、互いに異なる周波数帯域の複数の送信信号を同時に送信することができるスイッチ回路3cによって、アンテナANTを送受共用のアンテナとして用いることができる。
なお、アンテナANTは、送受共用のアンテナとして用いられるため、第1共通端子11と第1選択端子12a〜12cとが接続されていない場合であっても、第2信号経路300に伝送される電力の大きい送信信号が第2スイッチ20c及び20dに漏れてくることがある。しかし、第2スイッチ20c及び20dが有する少なくとも2つの第2選択端子22のうちの例えば1つの第2選択端子22には、終端抵抗160が接続されているため、アンテナANTが送信用のアンテナとして用いられる場合に、第2共通端子21と終端抵抗160が接続された第2選択端子22とが接続されることで、電力の大きい送信信号のエネルギーを、終端抵抗160によってグランドに逃がすことができる。したがって、アンテナANTが送受共用のアンテナとして用いられる場合であっても、第2スイッチ20及び20dに接続される例えばフィルタ又はLNA等の回路が破損したり性能が劣化したりすることを抑制できる。
(実施の形態11)
次に、実施の形態11に係るスイッチ回路3dについて図15を用いて説明する。
図15は、実施の形態11に係るスイッチ回路3dの一例を示す構成図である。
実施の形態11に係るスイッチ回路3dは、第1スイッチ10cの代わりに第1スイッチ10dを備え、2以上の第5スイッチ70、第2のマルチプレクサ90b、整合回路180c及び整合回路180d、並びに、第6スイッチ80a及び80bを備える点が、実施の形態10に係るスイッチ回路3cと異なる。また、第1スイッチ10dと第2信号経路300とが複数の経路で接続される。その他の構成は、実施の形態10におけるものと同じであるため、説明は省略する。本実施の形態では、第1のマルチプレクサ90a及び第2のマルチプレクサ90bを総称してマルチプレクサ90と呼び、整合回路180a〜180dを総称して整合回路180と呼んでいる。また、スイッチ回路3dは、第5スイッチ70a及び第5スイッチ70bを備え、これらを総称して第5スイッチ70と呼んでいる。
第2のマルチプレクサ90bは、弾性波共振子、LC回路、およびその両方等により構成されるフィルタから構成されてもよい。弾性波共振子は、SAW共振子やBAW共振子であってもよい。弾性波共振子は、SAW共振子の場合、基板とIDT電極とを備えている。基板は、少なくとも表面に圧電性を有する基板である。例えば、基板は、表面に圧電薄膜を備え、当該圧電薄膜と音速の異なる膜、および支持基板などの積層体で構成されていてもよい。また、基板は、基板全体に圧電性を有していても良い。この場合、基板は、圧電体層一層からなる圧電基板である。
例えば第2のマルチプレクサ90bを構成するフィルタは、バンドパスフィルタであってもよい。なお、第2のマルチプレクサ90bを構成するフィルタは、バンドパスフィルタに限らず、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドエリミネーションフィルタ等であってもよい。
第1スイッチ10dは、アンテナANTに接続される第1共通端子11、第1信号経路200に接続される第1選択端子12a〜12c、並びに、第2信号経路300に接続される少なくとも1つの送信用の第1選択端子として少なくとも2つの送信用の第1選択端子(ここでは、送信用の第1選択端子16a〜16c)を有する。また、第1スイッチ10dは、スイッチ13、スイッチ15、スイッチ17及びスイッチ19を有する。本実施の形態では、第1スイッチ10dは、第1共通端子11a〜11fを有し、これらを総称して第1共通端子11と呼んでいる。また、第1スイッチ10dは、送信用の第1選択端子16a〜16cを有し、これらを総称して送信用の第1選択端子16と呼んでいる。また、第1スイッチ10dは、スイッチ19a及びスイッチ19bを有し、これらを総称してスイッチ19と呼んでいる。
また、第2のマルチプレクサ90bと第5スイッチ70aが有する第5共通端子71との間に第6スイッチ80aが接続される。具体的には、スイッチ回路3dは、図15に示されるように、送信用の第1選択端子16aに接続される経路と第2のマルチプレクサ90b及び第5スイッチ70aを繋ぐ経路との接続点よりも第2のマルチプレクサ90b側に第6スイッチ80aを備える。同様に、スイッチ回路3dは、第2のマルチプレクサ90bと第5スイッチ70bとの間に第6スイッチ80bを備える。本実施の形態では、第6スイッチ80a及び第6スイッチ80bを総称して第6スイッチ80と呼んでいる。
スイッチ13、第4スイッチ60a及び第4スイッチ60bがオンされることで、アンテナANTが受信した信号が第1のマルチプレクサ90aを介して第1信号経路200に伝送される。スイッチ17、第6スイッチ80a及び第6スイッチ80bがオンされることで、第2信号経路300に伝送される信号が、第2のマルチプレクサ90bを介してアンテナANTに送られる。一方、スイッチ15aがオンされることで第1共通端子11bと第1選択端子12bとが接続され、かつ第4スイッチ60aがオフされるときに、アンテナANTが受信した信号が第1のマルチプレクサ90aを介さずに第1信号経路200に伝送される。また、スイッチ15bがオンされることで第1共通端子11cと第1選択端子12cとが接続され、かつ第4スイッチ60bがオフされるときに、アンテナANTが受信した信号が第1のマルチプレクサ90aを介さずに第1信号経路200に伝送される。また、スイッチ19aがオンされることで第1共通端子11eと送信用の第1選択端子16bとが接続され、かつ第6スイッチ80aがオフされるときに、第2信号経路300に伝送される信号が、第2のマルチプレクサ90bを介さずにアンテナANTに送られる。また、スイッチ19bがオンされることで第1共通端子11fと送信用の第1選択端子16cとが接続され、かつ第6スイッチ80bがオフされるときに、第2信号経路300に伝送される信号が、第2のマルチプレクサ90bを介さずにアンテナANTに送られる。
例えば、スイッチ13がオンされているときには、スイッチ15a、スイッチ15b、スイッチ17、スイッチ19a及びスイッチ19bはオフされる。スイッチ15a及びスイッチ15bの少なくとも一方がオンされているときには、スイッチ13、スイッチ17、スイッチ19a及びスイッチ19bはオフされる。スイッチ17がオンされているときには、スイッチ13、スイッチ15a、スイッチ15b、スイッチ19a及びスイッチ19bはオフされる。スイッチ19a及びスイッチ19bの少なくとも一方がオンされているときには、スイッチ13、スイッチ15a、スイッチ15b、スイッチ17はオフされる。なお、スイッチ13、スイッチ15a及びスイッチ15bのいずれかがオンされているときに、スイッチ17、スイッチ19a及びスイッチ19bのいずれかがオンされていてもよい。同様に、スイッチ17、スイッチ19a及びスイッチ19bのいずれかがオンされているときに、スイッチ13、スイッチ15a及びスイッチ15bのいずれかがオンされていてもよい。
送信用の第1選択端子16aと2以上の第5スイッチ70がそれぞれ有する第5共通端子71との間に、第2のマルチプレクサ90bが接続される。これにより、第2のマルチプレクサ90bによって、周波数帯域が互いに異なる複数の送信信号を同時に送信することができるため、送信信号についてもCAへの対応が可能になる。しかし送信信号が第2のマルチプレクサ90bを通過する際には、第2のマルチプレクサ90bを通過することによる信号の損失(挿入損失)が発生する。例えば、図18に示されるCA対応回路400では、アンテナ410が送信する送信信号はマルチプレクサ420を通過するため、CAを行わずにひとつの信号を送受信する場合(非CA時)であっても挿入損失が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、アンテナANTが送信する送信信号は、第1共通端子11と少なくとも2つの送信用の第1選択端子のうちの他の1つの送信用の第1選択端子(ここでは送信用の第1選択端子16b又は16c)とが接続され、かつ第6スイッチ80がオフされるときに、第2のマルチプレクサ90bを介さずに第2信号経路300に伝送される。これにより第2信号経路300に伝送される送信信号を、第2のマルチプレクサ90bを介さずにアンテナANTに送ることができ、CAへの対応が不要な場合には、送信信号に発生する挿入損失を抑制できる。
また、送信用の第1選択端子16bと第5スイッチ70aの第5共通端子71との間に整合回路180cが接続される。また、送信用の第1選択端子16cと第5スイッチ70bの第5共通端子71との間に整合回路180dが接続される。なお、図示していないが、送信用の第1選択端子16aと第5共通端子71との間に整合回路180が接続されてもよい。例えば、第2のマルチプレクサ90bが、整合回路180の機能を有していてもよく、第2のマルチプレクサ90bと整合回路180とが一体に設けられてもよい。これにより、第1スイッチ10dと第5スイッチ70とのインピーダンス整合がなされ、第2信号経路300に伝送される信号に発生する損失(リターンロス)のレベルを抑制できる。
なお、上述したように、第5スイッチ70が有する少なくとも2つの第5選択端子72には、それぞれ互いに通過帯域の異なるフィルタが接続される。つまり、オンされるスイッチ73に応じて、整合回路180がインピーダンス整合をするべき周波数帯域が異なる。例えば、整合回路180は、第5スイッチ70においてオンされるスイッチ73を想定して、インピーダンス整合するべき周波数帯域に対応するように予め調整された整合回路である。また、例えば、整合回路180の整合のためのパラメータが可変である場合、第5スイッチ70が受けるスイッチ73をオンオフするための制御信号を、整合回路180(整合回路180c及び整合回路180d)も受ける。つまり、整合回路180は、第5スイッチ70においてオンされるスイッチ73を認識でき、言い換えると、インピーダンス整合するべき周波数帯域を認識できる。また、整合回路180は、それぞれインダクタ及びコンデンサ等のパラメータ又は接続形態等が互いに異なる複数の回路を有する。当該複数の回路はそれぞれ、互いに異なる周波数帯域におけるインピーダンス整合をするように、インダクタ及びコンデンサ等のパラメータ又は接続形態等が調整された回路であるとする。さらに、整合回路180は、当該複数の回路のうちから第1スイッチ10dと第5スイッチ70との間に接続する回路を、整合回路180が受ける制御信号に応じて切り替えるスイッチを有する。これにより、整合回路180は、第5スイッチ70においてオンされるスイッチ73に対応する周波数帯域毎にインピーダンス整合をすることができる。
このように、整合回路180のインピーダンス整合用のパラメータを、インピーダンス整合するべき周波数帯域に対応するように予め調整したり、第5スイッチ70が受けるスイッチ73をオンオフするための制御信号に応じて変化させたりすることで、周波数帯域毎に最適なインピーダンス整合をすることができる。
(実施の形態12)
本発明のスイッチ回路及び高周波モジュールは、通信装置に適用することができる。そこで、実施の形態12では、スイッチ回路(高周波モジュール)を備える通信装置4について説明する。
図16は、実施の形態12に係る通信装置4の一例を示す構成図である。
通信装置4は、例えば、実施の形態6に係る高周波モジュール2g及びRF信号処理回路(RFIC)190を備える。なお、通信装置4は、高周波モジュール2gに限らず実施の形態1〜5のいずれの高周波モジュールを備えていてもよい。
高周波モジュール2gは、アンテナANTとRF信号処理回路190との間で、アンテナANTで送受信される高周波信号を伝達する。
RF信号処理回路190は、当該高周波信号を処理する回路である。RF信号処理回路190は、アンテナANTから入力された受信信号を、ダウンコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された受信信号をベースバンド信号処理回路(図示せず)へ出力する。また、RF信号処理回路190は、ベースバンド信号処理回路から入力された送信信号をアップコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された送信信号を、アンテナANTへ出力する。
また、実施の形態12の変形例として、スイッチ回路(高周波モジュール)を備える通信装置5について説明する。
図17は、実施の形態12の変形例に係る通信装置5の一例を示す構成図である。
通信装置5は、例えば、高周波モジュール2h及びRF信号処理回路190を備える。
高周波モジュール2hは、アンテナANTとRF信号処理回路120との間で、高周波信号(ここでは高周波受信信号)を送受信する。高周波モジュール2hは、実施の形態7に係るスイッチ回路3と、第2スイッチ20が有する少なくとも2つの第2選択端子22に接続される複数のフィルタ107と、複数のフィルタ107に接続される増幅回路117及び118とを備える。また、高周波モジュール2hは、スイッチ165及び166を備え、増幅回路117はスイッチ165を介してフィルタ107に接続され、増幅回路118はスイッチ166を介してフィルタ107に接続される。また、高周波モジュール2hは、増幅回路117をバイパスする経路においてバイパススイッチ137を備え、スイッチ165のRF信号処理回路190側にバイパススイッチ137が接続されている。なお、スイッチ回路3は、実施の形態7におけるものと同じであるため、説明は省略する。
複数のフィルタ107は、弾性波共振子又はLC回路等により構成されるフィルタである。例えば複数のフィルタ107は、バンドパスフィルタである。なお、複数のフィルタ107は、バンドパスフィルタに限らず、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドエリミネーションフィルタ等であってもよい。複数のフィルタ107は、それぞれ互いに異なる通過帯域を有するフィルタである。複数のフィルタ107が第2選択端子22に接続されることで、スイッチ回路3は、互いに異なる周波数帯域を有する受信信号を受信できるようになる。複数のフィルタ107は、例えば700MHz以上3.5GHz以下の範囲においてそれぞれ互いに異なる通過帯域を有する。
スイッチ165及び166は、複数のフィルタ107に接続された複数の選択端子と増幅回路117及び118に接続された共通端子及びバイパススイッチ137に接続された共通端子とを有する。スイッチ165及び166は、例えばRF信号処理回路190からの制御信号に応じて、当該共通端子と当該複数の選択端子のいずれかとを接続する。例えば、所望の周波数帯域に対応するフィルタ107が接続された選択端子と増幅回路117及び118に接続された共通端子又はバイパススイッチ137に接続された共通端子とを接続する。
増幅回路117及び118は、例えば、高周波受信信号を増幅し、RF信号処理回路190へ出力するLNAである。
バイパススイッチ137は、高周波受信信号を増幅する必要がない場合にオンされるスイッチである。この場合、スイッチ165では、フィルタ107に接続される選択端子は、増幅回路117に接続される共通端子に接続されずバイパススイッチ137に接続される選択端子に接続される。
RF信号処理回路190は、アンテナANTが受信する高周波受信信号を処理する回路である。RF信号処理回路190は、アンテナANTから第1信号経路200を介して入力された高周波受信信号を、ダウンコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された高周波受信信号をベースバンド信号処理回路(図示せず)へ出力する。なお、高周波モジュール2hは、スイッチ回路3の代わりに、スイッチ回路3a〜3dを備えてもよく、スイッチ回路3c又は3dを備える場合には、RF信号処理回路190は、アンテナANTが送信する高周波送信信号を処理する。この場合には、RF信号処理回路190は、ベースバンド信号処理回路から入力された高周波送信信号をアップコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された高周波送信信号を、第2信号経路300を介してアンテナANTへ出力する。
このように、本発明のスイッチ回路及び高周波モジュールを通信装置に適用してもよい。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係るスイッチ回路、高周波モジュール及び通信装置について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、スイッチ回路は第1のマルチプレクサ90a又は第2のマルチプレクサ90bを備えたが、備えなくてもよい。つまり、スイッチ回路と第1のマルチプレクサ90a又は第2のマルチプレクサ90bとは別体に設けられ、高周波モジュールがスイッチ回路、及び、第1のマルチプレクサ90a又は第2のマルチプレクサ90bを備えていてもよい。
また、例えば、上記実施の形態では第1スイッチ10〜第3スイッチ50は、nPnT(n Pole n Throw:n≧1)の構成のスイッチであったが、これに限らない。例えば、第1スイッチ10〜第3スイッチ50は、第1スイッチ10bのように、複数のSPSTのスイッチを組み合わせ、当該複数のSPSTスイッチのうちの2以上のスイッチの一端の端子を共通化したものであってもよい。
また、例えば、実施の形態1〜6では、第2スイッチ20は、終端抵抗160を有していなかったが、有していてもよい。つまり、実施の形態1〜6における少なくとも1つの第2選択端子には、終端抵抗160に接続された第2選択端子が含まれていてもよい。
また、例えば、実施の形態1〜6では、第1スイッチ10と第2スイッチ20との間には、整合回路180が設けられていなかったが、設けられていてもよい。つまり、実施の形態1〜6における少なくとも2つの第1選択端子と少なくとも1つの第2共通端子との間には、整合回路180が設けられていてもよい。
また、例えば、実施の形態8〜11では、終端抵抗160は、第2スイッチ20c及び20dに内蔵されて第2選択端子22に接続されたが、これに限らず、第2スイッチ20c及び20dの外部に設けられて第2選択端子22に接続されてもよい。
また、例えば、実施の形態9〜11では、スイッチ回路は、終端抵抗160を含む第2スイッチ20c及び20dを備えたが、これに限らず、少なくとも2つの第2選択端子22のうちの1つの第2選択端子22に終端抵抗160が接続されていない第2スイッチ20を備えてもよい。
また、例えば、実施の形態9では、第1選択端子12bと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間、及び、第1選択端子12cと第2スイッチ20dの第2共通端子21との間にそれぞれ整合回路180が接続されたが、これに限らない。例えば、第1選択端子12bと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間、及び、第1選択端子12cと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間のいずれか一方にのみ整合回路180が接続されてもよい。
また、例えば、実施の形態10では、第1選択端子12bと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間、及び、第1選択端子12cと第2スイッチ20dの第2共通端子21との間にそれぞれ整合回路180が接続されたが、これに限らない。例えば、第1選択端子12bと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間、及び、第1選択端子12cと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間に整合回路180が接続されなくてもよい。
また、例えば、実施の形態10では、送信用の第1選択端子16aと第5共通端子71との間に整合回路180が接続されなかったが、これに限らず、接続されてもよい。
また、例えば、実施の形態11では、第1選択端子12bと第2スイッチ20cの第2共通端子21との間、第1選択端子12cと第2スイッチ20dの第2共通端子21との間、送信用の第1選択端子16bと第5スイッチ70aの第5共通端子71との間、及び、送信用の第1選択端子16cと第5スイッチ70bの第5共通端子71との間に整合回路180が接続されたが、これに限らない。例えば、これらのうちの少なくとも1つに整合回路180が接続されなくてもよい。
また、例えば、実施の形態7〜10では、スイッチ回路は、2つの第2スイッチを備えたが、これに限らず、3つ以上の第2スイッチを備えてもよい。
また、例えば、実施の形態11では、スイッチ回路3dは、第2スイッチ20c及び20d及び2つの第5スイッチ70を備えたが、これに限らず、3つ以上の第2スイッチ及び3つ以上の第5スイッチ70を備えてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明は、CAへの対応を可能にし、かつ、CAへの対応が不要な場合にはマルチプレクサによる損失を抑制できるスイッチ回路、高周波モジュール及び通信装置として、携帯端末等の通信機器に広く利用できる。
1、3、3a〜3d スイッチ回路
2a〜2h 高周波モジュール
4、5 通信装置
10、10a〜10d 第1スイッチ
11、11a〜11f 第1共通端子
12a〜12c 第1選択端子
13、15、15a、15b、23、23a〜23n、17、19、19a、19b、30、40、73、73a、73b、161〜166 スイッチ
22、22a〜22n 第2選択端子
20、20a〜20d 第2スイッチ
21、21a〜21n 第2共通端子
22、22a〜22n 第2選択端子
31a、31b、41 共通端子
32a〜32c、42a、42b 選択端子
50 第3スイッチ
51 第3共通端子
52a、52b 第3選択端子
60、60a、60b 第4スイッチ
70、70a、70b 第5スイッチ
71、71a〜71n 第5共通端子
72、72a〜72n 第5選択端子
80、80a、80b 第6スイッチ
90 マルチプレクサ
90a 第1のマルチプレクサ
90b 第2のマルチプレクサ
101〜107 フィルタ
111〜118 増幅回路
121〜126、180、180a〜180d 整合回路
131〜137 バイパススイッチ
140、150 チップ
141〜144、151、152 端子
160 終端抵抗
170 バンドセレクトスイッチ
190 RF信号処理回路
200 第1信号経路
201、201a、203、204、206、208、208a、209、211、211a、212、212a、214、215 経路
202、205、207、208b、210、211b、212b、213 バイパス経路
300 第2信号経路
400 CA対応回路
ANT、410 アンテナ
420 クアッドプレクサ(マルチプレクサ)
x1〜x3 分岐点

Claims (19)

  1. 第1共通端子、及び、前記第1共通端子に選択的に接続される少なくとも2つの第1選択端子を有する第1スイッチと、
    少なくとも1つの第2共通端子、及び、前記少なくとも1つの第2共通端子に選択的に接続される少なくとも1つの第2選択端子を有する第2スイッチと、を備え、
    前記少なくとも2つの第1選択端子のうちの1つの第1選択端子と前記少なくとも1つの第2共通端子とは、1つの信号を互いに異なる周波数帯域の複数の信号に分け、又は、互いに異なる周波数帯域の複数の信号を1つの信号にまとめるフィルタである第1のマルチプレクサを通過する経路を介して接続され、
    前記少なくとも2つの第1選択端子のうちの他の1つの第1選択端子と前記少なくとも1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路を介して接続される
    スイッチ回路。
  2. 前記少なくとも1つの第2選択端子には、終端抵抗に接続された第2選択端子が含まれる
    請求項1に記載のスイッチ回路。
  3. 前記少なくとも2つの第1選択端子と前記少なくとも1つの第2共通端子との間には、整合回路が設けられる
    請求項1又は2に記載のスイッチ回路。
  4. 前記第2スイッチは、前記少なくとも1つの第2共通端子として、少なくとも2つの第2共通端子を有し、
    前記1つの第1選択端子と前記少なくとも2つの第2共通端子のうちの1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサを通過する経路を介して接続され、
    前記他の1つの第1選択端子と前記少なくとも2つの第2共通端子のうちの他の1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路を介して接続される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイッチ回路。
  5. 前記少なくとも1つの第2選択端子には、フィルタを通過する経路、及び、前記フィルタをバイパスするバイパス経路が接続され、
    前記フィルタを通過する経路、及び、前記フィルタをバイパスするバイパス経路は、互いに異なる端子に接続される
    請求項4に記載のスイッチ回路。
  6. 前記少なくとも1つの第2選択端子には、増幅回路を通過する経路、及び、前記増幅回路をバイパスするバイパス経路が、直接的に又は間接的に接続され、
    前記増幅回路を通過する経路、及び、前記増幅回路をバイパスするバイパス経路は、互いに異なる端子に接続される
    請求項4又は5に記載のスイッチ回路。
  7. 前記少なくとも1つの第2選択端子には、増幅回路を通過する経路、及び、前記増幅回路をバイパスするバイパス経路に分岐する経路が、直接的に又は間接的に接続され、
    前記増幅回路をバイパスするバイパス経路には、当該バイパス経路を流れる信号の通過及び遮断を切り替えるバイパススイッチが設けられる
    請求項4又は5に記載のスイッチ回路。
  8. 前記スイッチ回路は、さらに、少なくとも2つの第3選択端子、及び、前記少なくとも2つの第3選択端子に選択的に接続される少なくとも1つの第3共通端子を有する第3スイッチを備え、
    前記第1のマルチプレクサは、増幅回路を通過する経路と当該増幅回路をバイパスするバイパス経路とに分岐する経路が接続され、
    前記少なくとも2つの第3選択端子のうちの1つの第3選択端子は、当該増幅回路を通過する経路が接続され、
    前記少なくとも2つの第3選択端子のうちの他の1つの第3選択端子は、当該増幅回路をバイパスするバイパス経路が接続され、
    当該増幅回路をバイパスするバイパス経路には、当該バイパス経路を流れる信号の通過及び遮断を切り替えるバイパススイッチが設けられる
    請求項4〜7のいずれか1項に記載のスイッチ回路。
  9. 前記分岐する経路の分岐前に整合回路が設けられる
    請求項7に記載のスイッチ回路。
  10. 前記分岐する経路の分岐点と前記増幅回路との間に整合回路が設けられる
    請求項7に記載のスイッチ回路。
  11. 前記第1スイッチは、前記少なくとも2つの第1選択端子として、少なくとも3つの第1選択端子を有し、
    前記少なくとも3つの第1選択端子のうちの前記1つの第1選択端子及び前記他の1つの第1選択端子以外の1つの第1選択端子は、送信用の第1選択端子である
    請求項4〜10のいずれか1項に記載のスイッチ回路。
  12. 前記スイッチ回路は、前記第2スイッチを2以上備え、
    前記第1共通端子は、アンテナに接続され、
    前記少なくとも2つの第1選択端子は、それぞれ第1信号経路に接続され、
    前記2以上の第2スイッチは、前記第1信号経路に設けられ、前記少なくとも1つの第2共通端子として、1つの第2共通端子を有し、
    前記1つの第1選択端子と前記1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサを通過する経路を介して接続され、
    前記他の1つの第1選択端子と前記1つの第2共通端子とは、前記第1のマルチプレクサをバイパスするバイパス経路を介して接続され、
    前記第1のマルチプレクサと前記1つの第2共通端子との間に第4スイッチが接続され、
    前記アンテナが受信する受信信号は、前記第1共通端子と前記1つの第1選択端子とが接続され、かつ前記第4スイッチがオン状態にされるときに前記第1のマルチプレクサを介して前記第1信号経路に伝送され、前記第1共通端子と前記他の1つの第1選択端子とが接続され、かつ前記第4スイッチがオフ状態にされるときに前記第1のマルチプレクサを介さずに前記第1信号経路に伝送される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイッチ回路。
  13. 前記第1スイッチは、前記少なくとも2つの第1選択端子として、少なくとも3つの第1選択端子を有し、
    前記少なくとも3つの第1選択端子のうちの前記1つの第1選択端子及び前記他の1つの第1選択端子以外の少なくとも1つの第1選択端子は、少なくとも1つの送信用の第1選択端子であり、
    前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子は、前記第1信号経路とは異なる経路である第2信号経路に接続され、
    前記アンテナが送信する送信信号は、前記第1共通端子と前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子とが接続されるときに、前記第2信号経路に伝送される
    請求項12に記載のスイッチ回路。
  14. 前記スイッチ回路は、さらに、前記第2信号経路に設けられ、前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子に接続される第5共通端子、及び、少なくとも2つの第5選択端子を有する第5スイッチを備える
    請求項13に記載のスイッチ回路。
  15. 前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子と前記第5共通端子との間に整合回路が接続される
    請求項14に記載のスイッチ回路。
  16. 前記スイッチ回路は、前記第5スイッチを2以上備え、
    前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子のうちの1つの送信用第1選択端子と前記2以上の第5スイッチがそれぞれ有する前記第5共通端子との間に、第2のマルチプレクサが接続される、
    請求項14又は15に記載のスイッチ回路。
  17. 前記第1スイッチは、前記少なくとも1つの送信用の第1選択端子として、少なくとも2つの送信用の第1選択端子を有し、
    前記第2のマルチプレクサと前記第5共通端子との間に第6スイッチが接続され、
    前記アンテナが送信する送信信号は、前記第1共通端子と前記少なくとも2つの送信用の第1選択端子のうちの他の1つの送信用の第1選択端子とが接続され、かつ前記第6スイッチがオフ状態にされるときに、前記第2のマルチプレクサを介さずに前記第2信号経路に伝送される
    請求項16に記載のスイッチ回路。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載のスイッチ回路と、
    前記少なくとも1つの第2選択端子に接続されるフィルタと、
    前記フィルタに接続される増幅回路と、を備える
    高周波モジュール。
  19. アンテナで送受信される高周波信号を処理するRF信号処理回路と、
    前記アンテナと前記RF信号処理回路との間で前記高周波信号を伝達する請求項18に記載の高周波モジュールと、を備える
    通信装置。
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WO2022249770A1 (ja) * 2021-05-26 2022-12-01 株式会社村田製作所 高周波回路及び通信装置
WO2023243188A1 (ja) * 2022-06-13 2023-12-21 株式会社村田製作所 高周波回路及び通信装置

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