JP2018106894A - 照明システム - Google Patents
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Abstract
Description
このシミュレーションの結果からすると、従来のように光源から出射される光の照度分布が均一であるとして観察領域2を照射した場合に上述した問題が生じるとの知見を得た。
次に、透過率設定部3を用いて仮想面1bでの照度分布Aに対応させて光源1から観察領域2側への光の透過率を局部的に設定したことによる観察領域2上の照度分布Bの特性について検証した。その検証では、透過率設定部3に遮光体を用い、その遮光体(3)で仮想面1bでの凸型の照度分布Aの光軸1a及びその周辺(中央領域1c)における光源1から観察領域2側への光を局部的に遮光(制御)した場合を検証した。その結果を図1(a)に示す。図1(a)に示す観察領域2の右側に本発明における補正後の照度分布Bを示している。
図1(a)から明らかなように、透過率設定部3により仮想面1bでの照度分布Aに対応させて光源1から観察領域2側への光の透過率を局部的に低下させると、補正後の照度分布Bの中央領域1cの照度レベルが抑制されて中央領域1cの照度レベルが周辺領域1dの照度レベルに近似して補正され、観察領域2上での照度分布Bが均一に補正されていることが分かる。
図2(b)の例では、点光源L3から出射面に直進する光L4と、ガラス体13の遮光膜16の内壁で反射を繰り返して光軸方向に進行する光L5とが存在する。これらの光L4,L5がガラス体13の出射面から出射された場合、仮想面1bの周辺領域1d,1dでの照度レベルが高く、中央領域(光軸1a及びその付近を含む)1cでの照度レベルが低いというリング状の照度分布Aを呈するという知見を得た。図2(b)に示す照度分布Aは、仮想面1bの周辺領域1dの照度レベルが高く、中央領域1cの照度レベルが低い凹リング状の曲線形状で示している。
なお、図1(a)に示す透過率設定部3は遮光体に限られるものではなく、スリットガラス,磨りガラスなどの半透明体であってもよい。
図1(a)及び図3並びに図4のいずれの場合でも、光源1から出射された光の照度分布(図2(a)又は図2(b))に対応させて光源1から観察領域2側への透過率を透過率設定部3で局部的に制御することにより、観察領域2上での照度分布Bを均一に補正することができることが分かった。
図5(a)に示す光源1の出射面1eの直径Dを図5(b)に示すように8mm、透過率設定部3の直径Wを2.5mm、図5(a)に示す光源1の出射面1eと透過率設定部3との間の距離dを図5(b)に示すように6.8mmにそれぞれ設定し、且つ透過率設定部3として遮光体を用いた場合における補正後の照度分布Bについて考察した。その結果を図5(b)の特性図に示している。
図5(b)の特性図において、横軸は光源1の出射面1eからの光の照射角度を示しており、縦軸は照度分布を示している。図5(b)において、補正前の照度分布Aは、図1(a)の仮想面1bの照度分布Aに対応しており、その中央付近1c1の照度レベルが高く、周辺領域1d1の照度レベルが低い傾向を示している。図5(a)の寸法を図5(b)の寸法に設定して透過率を局部的に低下させた結果、中央付近1c2の照度レベルが周辺領域1d2の照度レベルに近似した補正後の照度分布Bに補正されている。
図5(c)の特性図において、横軸は光源1の出射面1eからの光の照射角度を示しており、縦軸は照度分布を示している。図5(c)において、補正前の照度分布Aは、図1(a)の仮想面1bの照度分布Aに対応しており、その中央付近1c1の照度レベルが高く、周辺領域1d1の照度レベルが低い傾向を示している。図5(a)の寸法を図5(c)の寸法に設定して透過率を局部的に制御した結果、中央付近1c2の照度レベルが周辺領域1d2の照度レベルにより近似した補正後の照度分布Bに補正されている。
この検証結果によれば、透過率設定部3が透過効率を有する場合には、図5(a)に示す光源1の出射面1eと透過率設定部3との間の距離dを光源1の出射面1eの直径より長く設定しても、図5(c)に示すような補正後の照度分布Bに補正できることが分かった。その理由は、透過率設定部3が透過効率を有することにより、透過制御部3を透過した光で透過率設定部3を透過した光があたかも光源があるように図1(a)の観察領域2を照明しているからであると考えられる。
ラインセンサ型撮像装置は図6に示すように、照射用の光を出射させる光源系4と、光源系4から出射された光を観察試料5の観察領域2を照射する照射光学系6とを有している。
なお、図7(a)に示す透過率設定部3は遮光体に限られるものではなく、スリットガラス,磨りガラスなどの半透明体であってもよい。
図7(a)に、観察領域2側から光ファイバーバンドル1の出射面1eと角形形状の透過率設定部3との関係を示している。
観察領域2上に照射される光の形状を、角形形状の透過率設定部3による遮光率との関係で光軸1aを交差する方向で観察すると、観察領域2の中央領域2aの光束の形状は図7(a)に示すように円形であって、しかも光軸1a及びその付近(中央領域1c)が角形形状の制御部3で遮光された形状となる。観察領域2の中央領域2aから周辺領域2bに漸次離れた光束の形状は図7(a)に示すように、横長の度合いが漸次変化した楕円形状を呈し、且つ角形形状の透過率設定部3による遮光領域が小さくなる形状となる。
従って、観察領域2の中央領域2a側への透過率を短冊状の透過率設定部3で局部的に設定して、観察領域2上の中央領域2aでの照度レベルを周辺領域2bの照度レベルに接近させて照度ムラを補正し、観察領域2上での照度分布Bを平坦(均一)に補正する。
図7(a)及び図8並びに図9のいずれの場合でも、光源1から出射された光の照度分布(図2(a)又は図2(b))に対応させて光源1から観察領域2側への透過率を透過率設定部3で局部的に制御することにより、観察領域2上での照度分布Bを均一に補正することができることが分かった。
図11(a)(b)に示すように、基台11の隣接する2辺に2本の設定ねじ13,14を支持枠12の隣接する2辺に向けて進退可能に螺合する。支持枠12には、設定ねじ13,14の先端を受け入れる凹部15,16を形成する。
従って、円盤3bの中央領域には口径の小さい透孔24が存在するため、円盤3bの中央領域では、光源1から観察領域(図1(a)の観察領域2に対応する)への光の透過率が制限される。円盤3bの中央領域から半径外方向に向けては、透孔25の口径が徐々に大きくなるように設定されているから、光源1から観察領域(図1(a)の観察領域2に対応する)への光を多く透過することになる。
これにより、図1(a)で説明したと同様に、光源1の前方に設定した仮想面1b上での凸型形状の照度分布(図1(a)の照度分布Aに対応する)に対応させて光源1から観察領域2側への透過率を透過率設定部3で局部的に制御することにより、観察領域(図1(a)の観察領域2に対応する)上での照度分布Bを均一に補正している。
シミュレーションの結果、仮想面1b上での凸型照度分布Aの形状は図7(a)に示す初度分布Aと同一であり、しかも透過率設定部3で光源1から観察領域2への光の透過率を局部的に設定して得られた補正後の照度分布Bの形状も図7(a)に示す初度分布Bと同一であった。
この結果からして、結像レンズ28を用いたことによる照度分布A,Bの変化は見られず、本発明は結像レンズ28の有無に拘わらず所期の目的を達成することができることが分かった。但し、結像レンズ28を用いているため、光源1から光の集光率が高まるため、補正後の照度分布Bにおける照度レベルが全体として向上したことが分かった。
図15では、第1の仮想面1b3を出射面1eと第1の結像レンズ26との間、第2の仮想面1b4共役像1e1が結像される共役位置と第2の結像レンズ27との間、第3の仮想面1b5を共役像1e4結像される共役位置と第2の結像レンズ27との間の少なくとも1箇所に設定している。点線で示す領域は観察領域2である。
そして、第1の透過率設定部31を出射面1eと第1の仮想面1b3第2の透過率設定部32を共役像1e1が結像される共役位置と第2の仮想面1b4の間、第3の透過率設定部33を共役像1e2が結像される共役位置と観察領域2との間の少なくとも1箇所に設定している。共役像1e1,1e2が結像される共役位置における出射面の寸法は光源1の出射面1eと同一である。したがって、図15で示す共役像1e1,1e2が結像される位置での出射面は光源1の出射面1eと同一の寸法であり、出射面1eと透過率設定部31,
出射面1eと透過率設定部31,出射面1e1と透過率設定部32,出射面1e2と透過率設定部33の関係は図5で説明した寸法に規制される。
2 観察領域
3 透過率設定部
Claims (6)
- 光で観察領域を照明する照明システムにおいて、
照明用の光を出力させる光源系と、前記光源系から出力された光を前記観察領域に照射する照射光学系とを有し、
前記光源系は、光を出射する光源と、前記光源から出射された光の前記観察領域への透過率を設定する透過率設定部とを有し、
前記透過率設定部は、前記観察領域の前方に設定した仮想面での異なる照度レベルの照度分布に対応させて前記透過率を局部的に低下させる構造であることを特徴とする照明システム。 - 前記透過率設定部は、前記照射面内での前記異なる照度レベルの照度分布のうち他の領域より照度レベルが高い領域で局部的に前記透過率を低下させる構造であることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
- 前記透過率設定部のサイズを前記光源の出射面のサイズより小さく設定して、前記透過率設定部を前記光源に対向して設置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明システム。
- 前記透過率設定部に半透明体を用い、前記透過率設定部に透過光による二次光源を生じさせて観察領域における照度レベルを上昇させたことを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
- 前記透過率設定部に半透明体を用い、前記透過率設定部の直径を前記光源の出射面の直径よりも短く、前記光源の出射面と前記透過率設定部との間の距離を前記光源の出射面の直径より長く設定することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
- 前記透過率設定部は、前記光源から出射された光の前記観察領域への透過率を設定する口径の異なる複数の透過孔を有することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
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