JP2018106378A - 火災報知設備 - Google Patents

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雄介 八武▲崎▼
Yusuke Hachibusaki
雄介 八武▲崎▼
達彦 伊藤
Tatsuhiko Ito
伊藤  達彦
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Abstract


【課題】 少ない設備投資で建物の監視領域内にAEDを設置できると共に、AEDの使用状態を報知することができる火災報知設備を提供する。
【解決手段】 消火栓収納箱1に発信機2、AED3及びAED3の使用検知装置4を設け、発信機2と火災受信機5とを接続する共通線C、電話線Tに使用検知装置4を並列に接続し、AED3が使用された場合は使用検知装置4が共通線C、電話線Tを断続的に短絡した短絡信号を検知信号として火災受信機5に出力する。火災受信機5には前記出力された検知信号を解析する解析装置6を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、ビル等に設けられる自動体外式除細動器を備えた火災報知設備に関するものである。
自動体外式除細動器(以下、「AED」という。)は、様々な態様でビル等の建物内に設けられた専用の収納箱に収納されており、救命活動時には収納箱からAEDが取り出されて心停止している救命対象者に使用される。AEDが使用された際には、設置場所の管理者等(AEDが設置されているビル等の管理者、防災センター要員又は警備要員等)に対してAEDの使用を報知することが望ましい。設置場所の管理者等がAEDの使用を把握できれば、迅速な救命活動のサポートや救急車を呼ぶ等の措置を行うことができる。
しかし、従来は、収納箱は単にAEDを収納するものに過ぎず、AEDの使用状態を報知することができなかった。そのため、設置場所の管理者等はAEDの使用状態を把握できず、状況に応じた措置を迅速に取ることができないという問題が生じていた。
設置場所の管理者等にAEDの使用状態が判るようにするためには、AEDの使用状態等を報知する機能を有する装置や配線をビル等の建物内に設けなければならず、コストを要すると共に装置や配線の設置場所を確保することが困難であった。特許文献1のような火災受信機は、建物を管理する者の近傍に置かれることが多いため、火災受信機にAED使用状態を報知する機能を持たせることが考えられる。しかし、AED使用状態を報知する機能を有した火災受信機に取り替えたり、新たに配線をビル等の建物内に設けたりしなければならず、設備投資等に多大なコストがかかるという問題があった。
特公平6−16317号公報
そこで、本発明は、少ない設備投資で建物の監視領域内にAEDを設置できると共に、AEDの使用状態を報知することができる火災報知設備を提供することを課題とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、以下の構成を有する。
(1)本発明は、火災受信機と、共通線、信号線、応答線及び通話用の電話線で前記火災受信機と接続された発信機と、を備える火災報知設備において、前記電話線と前記共通線の間に、前記発信機と並列に接続され、自動体外式除細動器の取り外しを検知する使用検知手段を備え、前記自動体外式除細動器が取り外されると、前記使用検知手段は前記電話線を介して検知信号を出力し、前記検知信号を受信した前記火災受信機が前記自動体外式除細動器が使用されていることを報知することを特徴とする火災報知設備である。
本発明によれば、火災報知設備に設けられた電話線にAEDの取り外しを検知する使用検知手段を並列に接続することにより、火災受信機にAEDが収納箱から取り外され、救命活動が行われていることを報知することができる。そのため、火災報知設備に設けられた既存の火災受信機等の設備を用いることができ、新たな配線を設ける必要もない。
(2)また、本発明は、前記検知信号は、断続的な短絡信号であることを特徴とする(1)記載の火災報知設備である。
一般に、火災報知設備のP型1級の発信機は、通話用の電話ジャックを備えている。電話ジャックは、共通線及び電話線で火災受信機と繋がっている。そして、設備点検の際に、検査員が送受話器のプラグを電話ジャックに差し込んで、火災受信機が設置された部屋にもう1人いる検査員等と通話する。発信機の電話ジャックに送受話器のプラグを差し込む(共通線と電話線を短絡させる)と、火災受信機の電話灯が点滅し、電話音響が鳴動する。本発明によれば、AEDが取り外された検知信号として断続的な短絡信号を出力することで、断続的な短絡信号を受信した火災受信機は断続的な電話音響を鳴動させる。そのため、管理者等は発信機の電話ジャックに送受話器のプラグを接続したのか、AEDが使用されて使用検知手段から検知信号が出力されたのかを、区別して知ることができる。
(3)また、本発明は、前記自動体外式除細動器と前記使用検知手段が複数設けられ、複数の前記使用検知手段は、各々異なった個別情報を有する前記検知信号を出力することを特徴とする(1)または(2)記載の火災報知設備である。
本発明によれば、使用検知手段が建物の監視領域内におけるAEDの設置場所等の個別情報を火災受信機に送信することで、AEDが収納箱から取り外されて使用されていることのみならず、建物内に複数設置されたAEDのうち、どのAEDが使用されているかを特定することができる。そのため、設置場所の管理者等(防災センター要員、ビル管理者等)が建物内の救命対象者がいるおよそのエリアが分かるため救命活動の場所に迅速に駆けつけることができる。また、連絡した救急救命士等に使用されたAEDの位置を知らせることもできる。なお、本発明でいう個別情報とは、AEDや火災報知設備における各装置の個別番号、製造番号だけでなくAEDや使用状態や、建物内におけるそれらの設置場所等の情報を含む。また、信号としては音声信号も含む。
例えば、個別情報を有する検知信号としては、建物内の複数の消火栓収納箱に設けられたAEDに予め個別情報として個別番号を1番,2番,3番,4番・・・と付与しておき、3番のAEDが使用されたときは、断続的に3回、共通線と電話線を短絡させる。そうすると、受信機側で電話音響が3回鳴動するので3番のAEDが使用されていることを知ることができる。このように、検知信号の断続回数が個別番号を表すように検知信号が個別情報を有することで、建物内に設置されたどのAEDが使用されているか建物の関係者等に伝わるので、建物の監視領域内の救命活動が行われているおよそのエリアを特定でき、建物の関係者等が迅速に使用者をサポートすることができる。
(4)また、本発明は、前記火災受信機は、前記個別情報を解析する解析装置を備えたことを特徴とする(3)記載の火災報知設備である。
本発明によれば、使用検知手段により出力された短絡信号による個別情報を解析装置で解析して、液晶ディスプレイ、7セグメントディスプレイ等の表示装置や音や音声等を出力するスピーカー等で個別情報を出力することで、より明確に建物の監視領域内におけるAEDの使用状態や使用場所を防災センター要員等に知らせることができる。
(5)また、本発明は、通話手段及び/または情報伝達手段を設けたことを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の火災報知設備である。
本発明によれば、発信機に付属の電話ジャックとは別に電話線にマイクとスピーカー等の通話手段を設けることにより、発信機と火災受信機が接続されている電話線を介して、AEDを持ち出そうとする使用者と設置場所の管理者等が通話することができる。そのため、火災受信機が設置されている管理センター等から、使用者に対しての助言を行ったり、医師、救急センター等に使用者から得た心停止した救命対象者の情報を伝えたりすることができる。また文字や音声を記憶装置に記憶しておき、火災報知設備に設けた液晶ディスプレイ等の表示装置やスピーカー等の情報伝達手段により出力することにより、建物内の火災報知設備の設置場所を通知したり、AEDや火災報知設備の使用方法等を伝えたりすることができる。なお、本発明でいう情報伝達手段とは、液晶ディスプレイ等の表示装置やスピーカー等のみならず、上記(3)でいう個別情報を記載したパネルやシール等の標識等も含むものである。
本発明によれば、既存の火災報知設備の電話線を利用することで、簡単で施工コストをかけずに防災センター要員等の管理者等に火災報知設備に設置したAEDの使用状態を報知することができる。また防災センター要員等の管理者等がAEDを使用する使用者に対して迅速且つ適切なサポートをすることができる。
本発明の実施例1における火災報知設備の消火栓収納箱1の正面図。 本発明の実施例1における火災報知設備の概要を示すブロック図。 本発明の実施例1における使用検知装置4のAED使用報知処理のフローチャート。 本発明の実施例1における使用検知装置4が出力する検知信号を示す図。 本発明の実施例1における解析装置6の構成の概要を示すブロック図。 本発明の実施例1における解析装置6の回路の一例を示す図。 本発明の実施例1における火災受信機5に設けた表示装置51,52,53,54,55と解析装置6の接続の状態を示すブロック図。 本発明の実施例2における使用検知装置4が出力する検知信号を示す図。
本発明はAED(自動体外式除細動器)の使用状態を防災センター要員等の管理者等に報知することを目的とする火災報知設備である。以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の実施例1における火災報知設備の消火栓収納箱1を示す正面図である。1は消火栓収納箱、2は火災用の非常ボタン21と電話ジャック22を備えた発信機、3はAED、4はAED3の使用検知装置、7はマイク、8は火災報知用のベルと共に消火栓収納箱1内に内蔵されているスピーカー、9は通話ボタン、10は液晶ディスプレイ、11は発信機2の位置を示す表示灯である。消火栓収納箱1の下部のホース収納部に相当する下部収納箱1aにおいて、扉の左上部は透明板で形成されており、内部に設置されたAED3が外から見えるようになっている。なお、下部収納箱1aは全て板金等の不透明な素材で構成されても良く、その場合はAED3が収納されている旨を示す表示板等を設置する。また、図2は、実施例1における火災報知設備の電気的構成を示すブロック図である。5はP型1級の火災受信機、6は解析装置である。
一般に、P型1級の火災報知設備においては図2に示すように、発信機2と火災受信機5が信号線L、応答線A、共通線C、通話用の電話線Tの4つの配線で接続されている。そして、発信機2の電話ジャック22に送受話器(図示せず)のプラグを差し込むと、電話線Tと共通線Cが短絡して通話信号として電話線Tに電流が流れる。そして、通話信号を火災受信機5の制御回路が受信し、火災受信機5の電話灯が点滅して電話音響が鳴動する。また、火災受信機5の電話ジャック(図示せず)に送受話器(図示せず)のプラグを差し込むと、火災受信機5の制御回路により電話音響が停止して電話灯(図示せず)が点灯し、発信機2と火災受信機5の間で通話することができる。本発明では、電話線Tと共通線Cには、発信機2の側にAED3の使用検知手段として使用検知装置4が発信機2と並列に接続される。また、火災受信機5側には、使用検知装置4から出力された信号を解析する解析装置6が接続されている。
本発明の実施例1においては、AED3と使用検知装置4は、図1に示すように消火栓収納箱1の下部収納箱1a内に収納され、使用検知装置4は、AED3に隣接して設けられている。また、使用検知装置4は、図2に示すように電話線Tと共通線Cに発信機2と並列に接続している。そして、使用検知装置4は、火災受信機5と通信するための通信部41、使用検知装置4の各部を制御するためのCPUやROM等から構成された制御部42、制御部42を動かすためのプログラム等や個別情報等のデータが記憶された記憶部43、AED3が取り外されたことを検知する取外検知部44、消火栓収納箱1に設けたマイク7とスピーカー8と通話ボタン9が制御部42を介して接続されている通話部45(通話手段に相当)、及び情報伝達手段としてAED3を使用する使用者に現在位置や管理者への電話番号等を知らせるための液晶ディスプレイ10が設けられた表示部46から構成されている。
次に、AED3が使用されていることを使用検知装置4が火災受信機5に報知するAED使用報知処理について説明する。図3は、使用検知装置4のAED使用報知処理のフローチャートである。また、図4は使用検知装置4が出力する検知信号の動作を示す図であり、図4(1)は検知信号として3つの短絡信号を断続的に出力した場合を示した図、図4(2)は検知信号として5つの短絡信号を断続的に出力した場合を示した図である。
AED3の使用検知装置4と接する側面には磁性体が設けられており(図示せず)、使用検知装置4の磁性体に接する側面には取外検知部44としてリードスイッチが設けてある。そして、使用者等が下部収納箱1aの扉を開いてAED3を取り出すと、リードスイッチが作動し、取外検知部44はAED3が取り外されて使用状態にあることを検知する(ステップS1)。次に制御部42が、記憶装置に記憶された個別情報のデータに基づいて電話線Tと共通線Cを断続的に短絡することで検知信号を火災受信機5に出力する(ステップS2)。
ステップS2での電話線Tと共通線Cの短絡の断続回数については、例えば建物内に複数設置された消火栓収納箱1に収納されたAED3に予め各々異なった個別情報として各々異なった個別番号を付与しておく。そして、個別番号がn番である場合に、電話線Tと共通線Cの間の短絡と開放をn回繰り返して検知信号を火災受信機5に出力する。AED3の個別番号が3番である場合は、図4(1)に示すようにt1時間毎に断続的に3回(n=3)、電話線Tと共通線Cを短絡させる。なお、電話線Tと共通線Cの間の短絡と開放をn回繰り返した後は、電話線Tと共通線Cの間は開放状態となる。
次に、ステップS2の短絡と開放をn回繰り返した後において、AED3の使用状態が継続しているかをステップS1と同様に取外検知部44が検知する(ステップS3)。使用状態が継続している場合(リードスイッチが作動している場合)、つまりAED3が下部収納箱1aに戻されていない場合は、一定時間t2の経過後(ステップS4)に、再びステップS2に回帰して検知信号として断続的な短絡信号を火災受信機5に出力する。
火災受信機5は、本来的に、発信機2の電話ジャック22に送受話器のプラグを差し込んだ際の、電話線Tと共通線C間が短絡する短絡信号を受信した時に電話音響を鳴動する機能を有している。そのため、AED3の使用による断続的な短絡信号を受信した火災受信機5は、電話音響を断続的にn回鳴動する。上記したようにAED3の個別番号が3番である場合は、3回鳴動する。火災受信機5のこの断続的な電話音響により、火災受信機5が設置されている部屋にいる管理者等は、AED3が使用されていること、及び使用されているAED3の個別番号が3番であることを知ることができる。個別番号の5番を付与したAED3が取り外された場合は、ステップS2において、図4(2)に示すように断続的に5回(n=5)、電話線Tと共通線Cを短絡させる。そして、火災受信機5の電話音響が断続的に5回鳴動し、AED3が使用されていること、及び5番のAED3が使用されていることを火災受信機5が設置されている部屋にいる管理者等に知らせることができる。
また、AED3の建物内の設置場所や緊急時の電話番号等の情報を記憶部43に記憶して、表示部46の液晶ディスプレイ10に表示したり、通話部45のスピーカー8で音声出力したりすることもできる。AED3の使用者は消防署や管理者等にそれらの情報を元に連絡をすることができる。なお、消火栓収納箱1等に上記の情報を記載したプレートを設けてもよい。
更に火災受信機5の電話ジャックに送受話器を接続して用いる場合は、AED3を使用する使用者等が通話ボタン9を押すことで、制御部42が短絡信号を火災受信機5に出力するAED使用報知処理を一時停止する。そうして、電話線Tと共通線Cを短絡させ、通話部45に接続されたマイク7とスピーカー8を電話線Tと共通線Cに接続し、火災受信機5の設置している部屋にいる防災センター要員等と通話をすることができる。また、AED使用報知処理を一定時間行った後に自動的に断続的な短絡信号の出力を停止させ、短絡状態を保持するようにしてもよい。そうすると、電話線Tと共通線Cが短絡し、通話部45に接続されたマイク7とスピーカー8が電話線Tと共通線Cに接続するため、通話ボタン9を押さなくても火災受信機5の設置している部屋にいる管理者等と通話をすることができる。このとき、使用検知装置4は、記憶部43に記憶されたAED3の個別番号と建物内の設置場所を、通信部41から電話線Tと共通線Cを介して火災受信機5に音声で出力することもできる。
なお、使用検知装置4にはAED使用報知処理を停止する停止スイッチ(図示せず)が設けてあり、救命活動が終わった後、つまりAED3の使用が終了した後等は、当該停止スイッチにより、AED使用報知処理を停止させることができる。
次に本発明の実施例1における解析装置6について説明する。解析装置6は、図2に示すように火災受信機5に接続されている。図5は、実施例1における解析装置6の構成の概要を示すブロック図であり、図6は、その解析装置6の回路の一例を示す図である。61は火災受信機5から共通線Cを介して供給される電源電圧を、所定の電圧値、例えば5(V)等にする定電圧回路、62は使用検知装置4から出力された断続的な短絡信号を検出する電流検出回路、63は断続的な短絡信号を解析して液晶、LED、7セグメグメント等で構成される表示装置やスピーカー等で構成される出力装置64にその解析結果を出力するCPUやCPUに内蔵されたROM等で構成された制御部である。なお、実施例1では、出力装置64は液晶ディスプレイおよびスピーカーにより構成される。LX1,LX2,LX3,LX4,LX5は、断続的な短絡信号を制御部63が解析して、後述する火災受信機5に設けられた各表示装置51〜55に信号を出力するための接続端子である。なお、本実施例の形態では出力装置64の表示装置として液晶ディスプレイとしたが、LEDや7セグメント等で構成されたディスプレイを使用しても良い。
使用検知装置4から送られてきた断続的な短絡信号は、電流検出回路62により検出され、制御部63は検出された断続回数をカウントし、その回数を液晶ディスプレイとスピーカーで構成される出力装置64の液晶ディスプレイに表示する。例えば、前述のようにAED3に付与された個別番号が3番である場合、3回の断続的な短絡信号が電話線Tから火災受信機5を介して電流検出回路62に入力され、制御部63により断続回数がカウントされる。そして制御部63は出力装置64の液晶ディスプレイに数字の「3」や「3番のAEDが使用されています」等の文字を表示する。なお、制御部63のCPUに内蔵されたROM等の記憶装置に記憶された音声と組み合わせることで、出力装置64のスピーカーを使用して、「3番のAEDが使用されています。」等の音声を出力することができる。
図7は、本発明の実施例1における火災受信機2に設けた表示装置51,52,53,54,55と解析装置6の接続態様を示すブロック図である。図7中、解析装置6と表示装置51,52,53,54,55は火災受信機5の各々の接続端子LX1,LX2,LX3,LX4,LX5で接続されている。表示装置51,52,53,54,55は、接続端子LX1,LX2,LX3,LX4,LX5を通じて解析装置6が出力した信号を入力して、表示装置51,52,53,54,55に設けてあるLED(図示せず)を点灯させて管理者等にAED3の使用を報知することができる。一般に火災受信機は、外部機器を接続する外部入力端子(諸警報端子)と、外部入力端子に接続された外部機器の動作状態を表示する表示装置(諸表示)を備えている。本実施例では接続端子LX1,LX2,LX3,LX4,LX5が諸警報端子、表示装置51,52,53,54,55が諸表示に該当する。なお、火災受信機5を構成するCPU等の内部装置と表示装置51,52,53,54,55との構成の説明は省略する(図示せず)。
図7の動作について説明すると、3番の番号を付与されたAED3が使用された場合は、制御部63は接続端子LX3に信号を出力し、表示装置53はLEDを点灯させる。同様に使用されたAED3に付与された番号が5の場合は、解析装置6の制御部63は、接続端子LX5から信号を出力し、表示装置55はLEDを点灯させる。従って管理者等は火災受信機5に設けた表示装置51,52,53,54,55のLEDの表示を見るだけで、AED3が使用されたことと、救命対象者がいる建物内のおよそのエリアを把握することができる。このように、表示装置51,52,53,54,55を解析装置6の解析結果を出力する出力装置として使用することができる。また、解析装置6の別の実施例の構成として出力装置64を備えていないものでもよい。この場合、解析装置6と表示装置51,52,53,54,55は各々の接続端子LX1,LX2,LX3,LX4,LX5で接続される。そして解析結果を出力する出力装置として火災受信機5に備えた表示装置51,52,53,54,55を使用することができる。
以上、本発明によれば火災報知設備の消火栓収納箱にAEDを設置することでAEDの設置場所を新たに設ける必要がなく、また消火栓収納箱の空きスペースを有効活用することができる。また既存の火災報知設備の共通線C、電話線Tを利用することで、AEDの使用状態を報知するために新たに配線をすることがなく、火災報知設備のリニューアルをする際には既設の発信機、火災受信機及び配線をそのまま使用することができるので、設備投資を少なくかつ容易に施工することができる。また上記の簡単な施工により、管理者等に火災報知設備に設置したAEDの使用状態と使用されたAEDの設置場所等を報知することができる。このため管理者等がAEDを使用して救助活動をする使用者に対して迅速且つ適切なサポートをすることができるので、救命対象者の生存率が高くなるという効果がある。なお、解析装置6の機能は火災受信機の中に組み込んでも良く、その場合、既存の火災受信機を更新する必要はあるが、新たに火災報知設備を導入する際には施工性が向上する。
図8は、本発明の実施例2における使用検知装置4が出力する検知信号を示す図である。実施例1では、使用検知装置4が出力する検知信号は断続的な短絡であり、かつ短絡の回数によりAED3の個別情報を通知するものであった。一方、図8に示す実施例2においては、使用者等が下部収納箱1aの扉を開いてAED3を取り出したときに、使用検知装置4の制御部42は通信部41に図8に示すように電話線Tと共通線Cを連続して断続的に短絡させるのみであって、実施例1のように断続的な短絡の回数による個別情報は有さない。この場合、管理者等は電話灯が点滅し、電話音響が断続的であることから、発信機2からの通話信号でないことが判別でき、AED3が使用されたことが分かる。また解析装置6において、断続的な検知信号を受信した場合に出力装置64にAED3が使用されていることを表示させてもよいし、解析装置6と表示装置51を接続端子LX1で接続して、AED3が使用されていることを管理者等に知らせるようにしてもよい。
また、別の実施例として、検知信号は連続する短絡でも良い。この場合、電話音響が発信機2からの通話信号かAED3の使用による信号かは判別できないが、通常発信機2からの通話信号が発せられるのは、設備点検の際に、検査員が送受話器のプラグを発信機2の電話ジャック22に差し込んで使用する場合が主である。従って、設備点検時でなければ、発信機2からの通話でないことが判るので、AED3が使用されていると判別できる。
1 消火栓収納箱、2 発信機、21 非常ボタン、22 電話ジャック、3 AED、4 使用検知装置、41 通信部、42 制御部、43 記憶部、44 取外検知部、45 通話部、46 表示部、5 火災受信機、51,52,53,54,55 表示装置、6 解析装置、61 定電圧回路、62 電流検出回路、63 制御部、64 出力装置、7 マイク、8 スピーカー、9 通話ボタン、10 液晶ディスプレイ、11 表示灯、信号線 L、応答線 A、共通線 C、電話線 T、LX1,LX2,LX3,LX4,LX5 接続端子

Claims (5)

  1. 火災受信機と、
    共通線、信号線、応答線及び通話用の電話線で前記火災受信機と接続された発信機と、
    を備える火災報知設備において、
    前記電話線と前記共通線の間に、前記発信機と並列に接続され、自動体外式除細動器の取り外しを検知する使用検知手段を備え、
    前記自動体外式除細動器が取り外されると、前記使用検知手段は前記電話線を介して検知信号を出力し、前記検知信号を受信した前記火災受信機が前記自動体外式除細動器が使用されていることを報知することを特徴とする火災報知設備。
  2. 前記検知信号は、断続的な短絡信号であることを特徴とする請求項1記載の火災報知設備。
  3. 前記自動体外式除細動器と前記使用検知手段が複数設けられ、
    複数の前記使用検知手段は、各々異なった個別情報を有する前記検知信号を出力することを特徴とする請求項1または2記載の火災報知設備。
  4. 前記火災受信機は、前記個別情報を解析する解析装置を備えたことを特徴とする請求項3記載の火災報知設備。
  5. 前記自動体外式除細動器の使用者に対する通話手段及び/または情報伝達手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の火災報知設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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