JP2018105852A - 調速デバイスと関連付けられた機械式発振器を備える時計組立体 - Google Patents

調速デバイスと関連付けられた機械式発振器を備える時計組立体 Download PDF

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Abstract

【課題】機械式ムーブメントを備える時計組立体を提供する。
【解決手段】時計組立体は、テンプ‐ヒゲゼンマイタイプの共振器14によって形成された機械式発振器と、クオーツ共振器を備える補助発振器を用いて機械式発振器の発振周波数を調速するためのデバイスとを備え、調速デバイスは、共振器14がその中立位置を通過するのを検出するために好適なセンサ34と、センサ34によって供給される位置信号に基づいて、補助発振器に対する機械式発振器の時間ずれを測定するために好適な、測定デバイスと、ある特定の時間ずれが観察された場合に、共振器14に機械的制動パルスを印加するためのデバイス36とを備える。この目的のために、共振器は制動表面を有し、制動表面は、発振軸に沿ったある特定の長さを有する少なくとも1つの特定のセクタに亘って延在し、またこの制動表面に対して、制動部材が圧力を印加して、共振器14を瞬間的に制動できる。
【選択図】図2

Description

本発明は時計組立体、特に精密時計に関し、これは:
‐特に部分的に機械式ムーブメントを形成する、機構;
‐機械式共振器であって、上記機械式共振器の潜在的な機械的エネルギが最小となる状態に対応する中立位置の周りで、発振軸に沿って発振するのに好適な、機械式共振器;
‐上記機械式共振器を維持するためのデバイスであって、上記機械式共振器と共に、上記機構の動作速度を画定するために好適な機械式発振器を形成し、上記機械式共振器の各発振は、上記機械式発振器の発振振幅を画定する、上記発振軸上の2つの端部位置の間での2つの連続する交替(alternation)を呈する、デバイス;
‐上記機械式発振器の周波数を調速するのに好適な調速デバイスであって、この調速デバイスは、一般に上記機械式発振器よりも正確な補助発振器と、上記機械式共振器に必要に応じて調速パルスを印加して上記機械式共振器を瞬間的に制動するよう配設されたデバイスとを備える、調速デバイス
を備える。
特に上記機械式共振器は、テンプ‐ヒゲゼンマイであり、上記維持デバイスは、例えばスイスレバー式アンクル組立体を有する、従来の脱進機を備える。上記補助発振器は特に、クオーツ共振器によって、又は電子回路に集積された共振器によって形成される。
本発明の分野において定義されるような時計組立体を形成するムーブメントは、いくつかの従来技術において提案されている。1977年に公開された特許文献1は、特許文献1の図3に関連するこのようなムーブメントを提案している。このムーブメントは、テンプ‐ヒゲゼンマイ、及びアンクル組立体と、ぜんまいを備える香箱と動力学的に連結されたガンギ車とを備える従来の維持デバイスを備える。この時計ムーブメントは、機械式発振器の周波数を調速するためのデバイスを備える。この調速デバイスは、電子回路及び磁気組立体を備え、上記磁気組立体は、テンプの天輪の下に配設された支持体上に配設された平坦なコイルと、テンプ上に設置され、かつ上記発振器が起動された時に共に上記コイルを超えて通過するように互いに近接して配設された、2つの磁石とから形成される。
上記電子回路はタイムベースを備え、このタイムベースは、クオーツ生成器を備え、 基準周波数信号FRを生成する役割を果たし、この基準周波数は、上記機械式発振器の周波数FGと比較される。上記発振器の周波数FGは、上記磁石のペアによって上記コイル内で生成された電気信号によって検出される。この調速回路は磁石‐コイル間の磁気連結、及び上記コイルに接続された切り替え式負荷によって、制動トルクを瞬間的に誘発するために好適である。特許文献1は、以下の教示を提供する:「形成される共振器は、周波数FRの両側における振幅に従った、可変発振周波数(等時性の誤差)を有することになる」。従って、非等時性共振器の発振周波数の変動が、上記共振器の発振振幅を変化させることによって得られることが教示されている。共振器の発振振幅と、回転子(これは磁石を備え、時計ムーブメントの歯車列の動作を調速するために上記歯車列内に配設される)を備える生成器の角速度との間にも同様の関係がある。制動トルクは、このような生成器の回転速度、従って上記生成器の回転周波数を低減するため、ここでは、不可避的に非等時性の共振器の発振周波数を、その発振振幅を低減する制動トルクを印加することによってのみ低減できると想定される。
上記生成器の又は上記機械式発振器の周波数の電子的調速を実施するために、所与の実施形態では、制動パルス中に貯蔵容量を蓄積するトランジスタによる切り替え式整流器によって負荷を形成して、電力を回復させ、電子回路に供給することが想定される。特許文献1において与えられている、これに一致する教示は、以下のとおりである:FG>FRである場合、上記トランジスタは導電性であり;電力Paは上記生成器/発振器から引き出される。FG<FRである場合、上記トランジスタは非導電性であり;従って電力は上記生成器/発振器からもはや引き出されない。換言すれば、調速は、上記生成器/発振器の周波数が基準周波数FRを超える場合にのみ実施される。この調速は、上記生成器/発振器を、その周波数FGを低減する目的で制動することからなる。従って機械式発振器の場合、当業者であれば:調速が、香箱のぜんまいが強く巻き上げられている場合にのみ可能であること;及び選択された機械式発振器の任意の等時性の誤差を原因として、自由発振周波数(自然周波数)が基準周波数より大きいことを理解する。従って二重の課題が存在する。即ち、機械式発振器は、通常は機械式ムーブメントの誤差であるもののために選択されており、また電子的調速は、この発振器の自然周波数が公称周波数より大きい場合にのみ機能する。
結論として、全体として当業者に与えられている教示は、以下のとおりである:従来の時計ムーブメントのテンプ‐ヒゲゼンマイの周波数を電子的に調速しようとする場合、まず少なくとも1つの磁石を上部に配設し、続いてその自然周波数を、求める周波数よりもこの自然周波数が大きくなるように修正するために、上記テンプ‐ヒゲゼンマイを変更する必要がある。このような教示の結果は明らかである:上記機械式発振器を離調することにより、上記機械式発振器を過剰に高い周波数で発振させる必要があり、これにより、調速デバイスがその周波数を、連続する制動パルスによって、求める理論上の周波数に対応する比較的低い周波数へと確実に戻すことができる。結果として、得られる時計ムーブメントは、正確な動作が電子的調速に依存する様式で任意に設定され、上記電子的調速に失敗すると、このような時計ムーブメントは極めて大きな時間ずれを有することになる。従って、何らかの理由で、特に損傷によって、上記調速デバイスが停止状態となると、このようなムーブメントを備える腕時計はもはや正確ではなくなり、実際的にはもはや機能していないとされる程度となる。このような状況は問題である。
テンプ‐ヒゲゼンマイと電子的調速回路との連結のための磁石‐コイルタイプの電磁系の使用は、様々な問題を発生させる。まず、テンプ上に永久磁石を配設することにより、磁束が時計ムーブメント内に常に存在することになり、上記磁束は周期的に空間的に変化する。このような磁束は、時計ムーブメントの様々な部材又は要素に対して、特に強磁性材料製の部品といった磁性材料製の要素に対して、悪影響を及ぼし得る。これは、時計ムーブメントの適切な動作に対して影響を及ぼし得、また枢動する要素の摩耗を増大させ得る。実際には、問題の磁気系をある程度遮蔽することを想定できるものの、この遮蔽には、テンプによって支承される専用の要素が必要となる。このような遮蔽は、機械式発振器のサイズ及び重量を増大させる傾向がある。更にこのような遮蔽は、美しく視覚的に魅力のある構成の可能性を制限する。更に強度が高い外部磁場が、この電磁系の磁化された要素を損傷させる場合がある。
当業者は、テンプ‐ヒゲゼンマイの周波数を調速するデバイスを備える機械式時計ムーブメントの、上で提案されている実施形態を認識しており、ここでは、テンプ上に配設された停止部材とアクチュエータとによって形成される電気機械系によって、発振している上記テンプに対して作用を及ぼすことが想定され、上記アクチュエータは、所定の制動周波数において当接方向に作動する可動式フィンガを備える。このコンセプトは、上記機械式発振器がクオーツ発振器に対して時間ずれを示した場合に、請求対象である上記フィンガと上記停止部材との間の相互作用によって、上記発振器の周波数を、上記クオーツ発振器の周波数に同期させることを目的としており、上記フィンガは:テンプを瞬間的にロックして、上記テンプは一定の時間間隔に亘ってその運動を停止する(上記停止部材は、テンプがその中立位置へと戻ると上記停止部材の方向へ移動する上記フィンガによって支承される)か;又は上記テンプがその最大振幅位置の方向に回転する間に上記フィンガが上記停止部材に到達すると、上記発振振幅を制限する。
このような調速系は多数の欠点を有し、これが動作系を形成できるかどうかは極めて疑わしい。停止部材の運動に対する、及びフィンガの発振に対する停止部材の発振のいずれの潜在的な初期位相変移に対する、フィンガの「目に見えない(blind)」作用は、複数の問題を提起する。この作用は、テンプ‐ヒゲゼンマイに対するアクチュエータの位置によって与えられる角度位置に限定される。従って、フィンガと停止部材との間の相互作用の効果は、テンプ‐ヒゲゼンマイの発振振幅、及びアクチュエータの位置に依存する。結論として、このような実施形態は当業者には極めて見込みのないものに思われ、当業者はこのような使用を思いとどまる。更に当業者は、市場に紹介されている、このような電気機械系を備えた腕時計を認識していない。
スイス特許第597636号
本発明の目的は、「背景技術」において上述した技術的課題及び欠点の解決策を発見することである。
本発明につながる開発の範囲内における第1の目的は、機械式ムーブメントを備える時計組立体を提案することであり、上記機械式ムーブメントは、従来のテンプ‐ヒゲゼンマイタイプの機械式共振器と、調速デバイスとを有し、上記調速デバイスは、上記機械式共振器とこの調速デバイスとの連結のために磁石‐コイル系を使用せず、特に、テンプ上に少なくとも1つの永久磁石を配設することを必要としない。本発明の説明の範囲内において、このような磁石‐コイル系は磁性制動パルスを誘発し、少なくとも1つのコイルによって生成される磁束は、上記機械式共振器上の上記少なくとも1つの永久磁石の磁束と連結されることに留意されたい。
本発明をもたらす開発の範囲内における第2の目的は、機械式ムーブメントを備える時計組立体を製造することであり、上記機械式ムーブメントは、機械式発振器と、この機械式発振器を調速するための、ただし上記発振器を最初に離調する必要はない、デバイスとを備え、これにより、調速デバイスが動作している時には(特にクオーツ共振器を備える)補助電子発振器の精度を、そしてこの調速デバイスが停止状態である又は非動作状態であるときには上記機械式発振器の精度を有するものの、ただし後者の場合の最も良好な標準に対応する精度を有する、時計が得られる。換言すれば、電子的調速が非動作状態であるときにも機械式ムーブメントが可能な最良の動作で動作し続けるよう、可能な最高の精度に更に調整された上記機械式ムーブメントに対して、上記電子的調速を加えることが求められる。
本発明の目的は、少なくとも上記第1の目的を満たし、かつ堅牢である、即ち衝撃等の外乱の後でさえ高い精度を保持できる、時計組立体を提案することでもある。
この目的のために、本発明は、請求項1において定義される時計組立体、及び請求項16において定義される調速モジュールに関する。多様な実施形態及び変形例は、従属請求項の主題である。よって本発明による時計組立体は、調速パルス印加デバイスを起動するために上記調速パルス印加デバイスに供給される制御信号を生成するために好適な電子制御回路と、発振軸上の特定の所与の位置を上記機械式共振器が通過するのを検出するために好適なセンサとを備える。この時計組立体の調速デバイスは、上記センサによって供給される位置信号に基づいて、補助発振器に対する上記機械式発振器の時間ずれを測定するために好適な、測定デバイスを備える。有利には、上記時計組立体の上記調速パルス印加デバイスは、測定された上記時間ずれに依存する上述の制御信号に応答して、上記機械式共振器に印加される機械的制動パルスを生成するために好適な電気機械デバイスであり、各機械的制動パルスは、この機械式発振器の少なくとも1つの特定の時間ずれが検出された場合に、この機械式共振器にある特定のトルクを印加することによって、上記機械式発振器の中央周波数を調速する。最後に、上記機械式共振器は、制動表面を画定し、上記制動表面は、上記機械式共振器の上記発振軸に沿ったある特定の範囲を有し、また、ある特定の範囲を有しかつ上記機械式発振器の有効な動作範囲に対応する振幅範囲内の、この機械式発振器の発振振幅にかかわらず、上記機械式発振器の発振の2回の交替のうちの1回の交替中の特定の所与の時点において上記機械的制動パルスをトリガすることによって、上記機械的制動パルスを少なくとも印加できるように配設され、上記所与の時点は、上記機械的制動パルス中に上記機械式共振器の中立位置の上記通過が発生しないように選択される。
用語「機械的制動パルス(mechanical braking pulse)」は、機械的性質の制動を指し、制動の結果として得られる機械的効果だけを指すものではない。従ってこの表現は、この表現に割り当てられた第1の意味において、静止コイルと上記機械式発振器上に設置された少なくとも1つの磁石との間の電磁的連結による非接触制動を排除する。というのはこの場合、制動は磁性的なものであり、電磁系によって実施され、上記電磁系では、要素、即ち上記少なくとも1つの磁石が、上記機械式発振器の発振部材に取り付けられ、これによって、発振部材、例えばテンプの従来の配置が変更される。しかしながら磁性制動は、発振部材の機械的エネルギを低減するという最終的な結果を有するものの、この制動は機械的性質のものではない。上述の表現はまた、振動部材と調速デバイスの静止ユニットとの間の電気的連結によって得られる制動も排除する。一方、明らかなことであるが、この表現は、上記機械的共振器に印加される機械的制動パルスを誘発する、電磁デバイスに組み込まれた電気的及び/又は磁性要素を排除しない。またその一方で、用語「電気機械的(electromechanical)」は、少なくとも1つの電気的要素が上記調速パルス印加デバイスを形成することを示す。
好ましい一実施形態では、上記調速パルス印加デバイスは、アクチュエータによって形成され、上記アクチュエータは、上述の制御信号に応答して作動して、機械的制動パルス中に、上記機械式共振器の発振部材にある特定の機械的トルクを印加するために好適な、少なくとも1つの制動部材を備える。従って、上記制動部材と上記発振部材との間の物理的接触によって、制動が得られる。
上述の好ましい実施形態の、1つの有利な代替実施形態では、上記調速パルス印加デバイスは、各機械的制動パルスの制動エネルギがロックエネルギより小さくなり、上記制動パルス中に上記機械式共振器が瞬間的に停止しないように配設される。これに続いて、上記発振部材及び上記制動部材は、上記機械的制動パルスを、上記制動部材と上記発振部材の制動表面との間の乾燥動摩擦によって基本的に印加できるように配設される。
本発明の特徴により、基本的な機械式ムーブメントに、その機械式発振器を調速するための(テンプ‐ヒゲゼンマイを備える)モジュールを、この基本的な機械式ムーブメントを修正する必要なしに追加できる。これは大きな利点である。特に本発明による時計組立体は、上記機械式発振器の動力学的特性を変更する必要なしに製造できる。必要であれば、センサの動作のために、テンプの表面処理(一般には部分的なもの)を想定してよい。このような処理は、光学センサの場合、テンプのうちの1つ又は天輪の下に黒色のドットを添付することに限定され得る。従って上記基本的な機械式ムーブメントの設計は、本発明による時計組立体の製造のために変更する必要はない。従って、上記時計組立体を全体として新規のものとして製造する第1の場合において、製造におけるその価値が判明している既存のテンプレートを採用し、機械的制動パルスを上記機械式共振器に印加できるように、このテンプレートに対応する上記時計ムーブメントの外周に調速モジュールを配設することにより、このテンプレートを本発明による追加の調速モジュールと関連付けることができる。上記時計組立体の外装について、任意に、上記追加の調速モジュールの組み込みを可能とするための適合を想定する必要がある。第2の場合において、本発明による時計組立体は、まずは市販されている基本的な時計ムーブメントを腕時計内に配置し、によって形成され、次にその精度を増大させるために、本発明による調速モジュールをこれに追加することによって形成される。腕時計の外装の適合が必要であると分かる場合があるが、必ずしも必須ではない。例えば、ユーザが既に所有するケース内への上記時計組立体の組み込み、即ち添付の請求項の主題である本発明による調速モジュールの追加を可能とするために、ケーシングリングの機械加工で十分であると分かる場合がある。
主要な一実施形態によると、上記測定デバイスは、上記機械式発振器の時間ずれが少なくとも1つの前進に対応するか少なくとも1つの遅延に対応するかを決定するために好適である。それに続いて、上記制御回路及び上記調速パルス印加デバイスは、測定された上記時間ずれがある特定の前進に対応する場合には、初期時点と交替の中央時点との間(交替の前半)にその少なくとも主要な部分が発生する第1の機械的制動パルスを、そして測定された上記時間ずれがある特定の遅延に対応する場合には、上記中央時点と交替の終了時点との間(交替の後半)にその少なくとも主要な部分が発生する第2の機械的制動パルスを、上記機械式共振器に選択的に印加するために好適である。上記機械式発振器の各振動周期は、第1の交替及びそれに続く第2の交替を画定し、各交替は、上記中央時点において、上記機械式共振器による上記中立位置の通過を有することに留意されたい。
従って要約すると、上記制御回路及び上記調速パルス印加デバイスは、測定された上記時間ずれがある特定の前進に対応する場合には、上記機械式共振器の発振の交替の前半において機械的制動パルスを、そして測定された上記時間ずれがある特定の遅延に対応する場合には、交替の後半において上記機械的制動パルスを、上記機械式共振器に選択的に印加するために好適である。
ある主要な代替実施形態では、上記調速デバイスは、上記機械式共振器の時間位置を決定するためのデバイスを備え、これは、上記機械式共振器の発振の1回の交替において、この交替の上記中央時点の前かつ初期時点の後に発生する第1の時点を、そしてこの機械式共振器の発振の1回の交替において、この交替の上記中央時点の後かつ終了時点の前に発生する第2の時点を、決定するのに好適である。これに続いて、上記制御回路は、略上記第1の時点において第1の機械的制動パルスを、及び略上記第2の時点において第2の機械的制動パルスを、選択的にトリガするために好適である。最後に、上記機械式共振器の上記制動表面は、使用可能な動作範囲内における上記機械式発振器の上記発振振幅にかかわらず、略上記第1の時点において開始される上記第1の機械的制動パルスを印加するための、上記機械式共振器の上記発振軸に沿った第1のセクタと、略上記第2の時点において開始される上記第2の機械的制動パルスを印加するための、上記機械式共振器の上記発振軸に沿った第2のセクタとを備える。
これより、本発明について、非限定的な例として与えられる添付の図面を用いて更に詳細に説明する。
図1は、本発明による時計組立体の上面図である。 図2は、本発明による時計組立体のテンプ‐ヒゲゼンマイの発振周波数を調速するための調速デバイスの第1の実施形態を示す。 図3は、ヒゲゼンマイ上記テンプ‐ヒゲゼンマイによる上記テンプ‐ヒゲゼンマイの中立位置の通過を検出するセンサによって供給された位置信号と、上記テンプ‐ヒゲゼンマイがその上記中立位置を通過する前の、ある特定の交替中の第1の制動パルスの印加と、上記第1の制動パルスが発生している時間間隔中の、上記テンプ‐ヒゲゼンマイの角速度及び角度位置とを示す。 図4は、上記テンプ‐ヒゲゼンマイがその上記中立位置を通過した後の、ある特定の交替中の第2の制動パルスの印加による、図3と同様の図である。 図5は、本発明による機械式発振器を調速するためのデバイスの第2の実施形態の回路図である。 図6は、図5の調速デバイスの動作モードのフローチャートである。 図7は、上記機械式発振器の上記調速デバイスの第2の実施形態の代替実施形態の回路図である。 図8は、図7の電子回路で発生する2つのデジタル信号を示す。 図9は、図7の調速デバイスの動作モードのフローチャートである。 図10は、本発明による調速デバイスの第3の実施形態を示す。 図11は、本発明による調速デバイスの制動デバイスの、ある特定の実施形態を示す。
図1では、本発明による時計組立体2が示されている。これは機械式時計ムーブメント4を備え、この機械式時計ムーブメント4は少なくとも、香箱8内に配設されたぜんまいによって作動される歯車列10を備える機構(この機構は図1には部分的に示されている)によって形成される。上記時計ムーブメントは、テンプ16及びヒゲゼンマイ18によって形成される機械式共振器14と、この機械式共振器を維持するためのデバイスとを備え、上記デバイスは、この機械式共振器と共に、上記機構の動作を制御する機械式発振器を形成する。上記維持デバイスは、ここではアンクル組立体と、歯車列10を介して上記香箱に動力学的に連結されたガンギ車とによって形成された、脱進機12を備える。上記機械式共振器は、潜在的な機械的エネルギが最小となる状態に対応する中立位置の周りで、発振軸、特に円運動軸に沿って発振するのに好適である。上記機械式共振器の各発振は、発振周期を画定する。
時計組立体2は更に、上記機械式発振器の周波数を調速するためのデバイス6を備え、この調速デバイスは、クオーツ共振器23で形成された補助発振器に関連付けられた電子調速回路22を備える。他のタイプの補助発振器、特に上記調速回路内に完全に統合された発振器も想定できることに留意されたい。定義上、上記補助発振器は、上記機械式発振器よりも正確である。デバイス6はまた、上記テンプが発振しているときの上記テンプの少なくとも1つの角度位置を検出するためのセンサ24、及び調速パルスを機械式共振器14に印加するためのデバイス26も備える。最後に、上記時計組立体は動力源28を備え、これは、上記動力源が生成した電力を貯蔵するためのデバイス26に関連付けられる。上記動力源は例えば、光電池によって、又は熱電素子によって形成され、これらの例は非限定的なものである。バッテリの場合、上記動力源及び上記貯蔵デバイスは1つの同一の構成部品を形成する。
一般に、調速デバイス6はその調速回路内に、制御信号を生成するために好適な電子制御回路を備え、上記制御信号は調速パルス印加デバイスに供給され、この調速パルス印加デバイスは、この制御信号に応答して連続的な調速パルスを生成するために好適であり、各調速パルスは、上記機械式共振器にある特定のトルクを印加する。本発明によると、センサ24は、この機械式共振器の支持体に対して特定の所与の位置を、テンプ16の少なくとも1つの基準位置が通過するのを検出するために好適である。好ましくは、上記センサは少なくとも、上記機械式共振器による上記機械式共振器の中立位置の通過を検出するために好適である。この好ましい代替実施形態では、上記センサを、上記脱進機の上記アンクル組立体に関連付けることによって、概ね上記共振器がその中立位置を通過する際に想定される発振維持パルス中にこのアンクル組立体の切り替えを検出できることに留意されたい。
上記共振器の中立位置の検出により、発振中に有用で安定した時間基準を生成できる。実際には、(特に調速のために想定される制動パルスによって誘発される)妨害がないとき、上記中立位置の通過は常に、発振振幅とは無関係に、交替の正確な中点において発生する。一方、上記テンプの別の角度位置の検出は、特にヒゲゼンマイ上記テンプ‐ヒゲゼンマイによる上記テンプ‐ヒゲゼンマイの中立位置の通過、及び交替の開始又は終了、即ち上記テンプが最大振幅となる、及び上記テンプの角速度がゼロとなる(これは発振方向の反転に対応する)時点といったイベントに対する、安定した、明確に画定された時間基準をもたらさない。更に、上記テンプ‐ヒゲゼンマイの角速度は、上記テンプ‐ヒゲゼンマイがその中立位置を通過する際に最大となるため、この検出の精度、従って対応する時点の検出の精度は、優れたものとなる。上記テンプ‐ヒゲゼンマイがその中立位置を通過するのを検出することの便益は、図3、4を参照して記載される好ましい調速方法、及びこれ以降の実施形態の開示中に、明確に理解されるだろう。
一般に、調速デバイス6はまた、上記センサによって供給された位置信号に基づいて、上記補助発振器に対する上記機械式発振器の時間ずれを測定するために好適な、測定デバイスを備える。上記機械式共振器がその中立位置を通過するのを検出できるセンサを設ければ、このような測定は容易であることが理解される。このようなイベントは、上記機械式発振器の発振の期間の半分毎に起こる。測定回路については以下でより詳細に説明する。
調速パルス印加デバイス26は、上記機械式発振器のある特定の時間ずれが観察された場合に、上記機械式発振器の周波数を調速するために、テンプ16に機械的制動パルスを印加するために好適である。1つの特定の代替実施形態では、いずれの機械的制動パルスによって上記機械式共振器から引き出された制動エネルギは、上記調速パルス中に上記機械式共振器の発振運動を瞬間的に停止させないよう、上記機械式共振器のロックエネルギ未満であると想定される。上記ロックエネルギは通常、上記制動パルスの開始時の上記機械式共振器の動力学的エネルギとして定義され、上記機械式発振器がこの制動パルス中に維持エネルギを受け取らない限りにおいて、問題となっている制動パルスの終了と開始との間のこの機械式共振器の潜在的なエネルギの差異未満である。従ってこの特定の実施形態は、上記制動パルス中に、上記テンプ‐ヒゲゼンマイをある程度の長時間に亘って停止させることなく、上記テンプ‐ヒゲゼンマイの角速度を低下させることを伴う。標準的な時計用発振器のスイスレバー式アンクル組立体脱進機の適切な動作を保証するために、上記制動パルスが上記アンクル組立体の切り替え(この切り替え中、維持エネルギが上記発振器から供給される)中に発生しないことが好ましいことに留意されたい。上記アンクル組立体の切り替えは一般に、上記機械式共振器の中立位置付近で発生するため、上記テンプ‐ヒゲゼンマイがこの中立位置を通過する際の、上記テンプ‐ヒゲゼンマイの発振運動の、制動パルスによる中断が防止される。
図2に示されている第1の実施形態によると、上記調速パルス印加デバイスは、可動式制動部材38を有するアクチュエータ36を備え、これは制御信号に応答して作動して、上記機械的制動パルス中に、上記機械式共振器の発振部材、ここではテンプに、ある特定の機械的力を印加する。アクチュエータ36は、回路39によって給電される圧電素子を備え、これは、調速回路22によって供給される制御信号に従って電圧を生成する。上記圧電素子に瞬間的に給電されると、上記制動部材は、上記テンプの制動表面に接触して、上記テンプを制動する。図2に示されている例では、制動部材を形成するストリップ38が屈曲し、その端部部分が、テンプ16の天輪17の円形側面40を押圧する。従って天輪17は、少なくとも1つの特定の角度セクタに亘って、略円形の制動表面を画定する。これに続いて、上記制動部材は、ここでは上記ストリップの上記端部部分である可動部分を備え、これは、上記機械的制動パルスの印加中に略円形の上記制動表面に対して圧力を印加するよう配設される制動パッドを画定する。好ましくは、本発明の範囲内において、上記機械的制動パルスが、上記制動部材と上記発振部材の制動表面との間の乾燥動摩擦又は粘性摩擦によって印加されるように、上記発振部材及び上記制動部材を配設することが想定される。
1つの有利な代替実施形態(図示せず)では、上記テンプは中央シャフトを備え、これは、少なくとも1つの特定の角度セクタに亘って円形制動表面を画定する上記テンプの上記天輪以外の部分を、画定又は支承する。この場合、制動部材パッドは、上記機械的制動パルスの印加中に上記円形制動表面に対して圧力を印加するよう配設される。
少なくとも1つの制動パッドに関連付けられ、上記調速デバイスの上記制動デバイスによって支承される、枢動する振動部材(テンプ)のための円形制動表面は、決定的な利点を有する機械的制動系を形成する。実際には、このようなシステムを用いて、上記テンプの発振振幅にかかわらず、発振のいずれの時点において制動パルスを上記機械式共振器に印加できる。これに続いて、制動パルスによって誘発される補正を、特に上記制動パルスの期間を好適に選択することによって、及び印加される制動トルクによって、正確に管理できる。また、上記センサによって行われる位置測定を用いて、上記制動パルスを印加するための上記交替中の時点を決定することもできる。従って、少なくとも制動トルク、上記パルスの期間、及び上記パルスが誘発される各時点を、上記機械式発振器の時間ずれに従って選択及び変更できる。特にこれによって、発振周波数の微細かつ正確な調速のためのわずかな補正を誘発できる。
上記発振振幅は一般に、(一定の力を生成するための専用のデバイスが想定されていない場合は)香箱の巻き上げの度合いに応じて変動することに留意されたい。従って、上記共振器の発振運動のいずれの交替において上記共振器がその中立位置を通過する前又は後の、ゼロではない所与の時点において、上記テンプの角度位置は、上記発振振幅に応じて変動する。例えば、上記共振器がその中立位置を通過する前又は後に、発振周波数を常に所定の固定時間間隔に調速するための制動パルスを与えることを選択する場合(これ以降に開示される好ましい調速原理を参照)、上記制動表面は、いずれの場合においても、上記パッドがこの制動表面に沿った様々な角度位置において上記テンプに制動力を印加できるように、ある特定の角度長に亘って延在しなければならない。従って上記機械式共振器は、ゼロではないある特定の角度長を有する少なくとも1つの特定の角度セクタ(即ち角度セクタは局在的ではないものと見做される)に亘って延在する制動表面を有し、これにより、上記機械式発振器の有効な動作範囲に関する上記機械式共振器の上記発振振幅にかかわらず、上記機械式発振器の発振周期中の少なくとも1つの特定の所与の時点において機械的制動パルスを印加できる。
上述の時間間隔により、又は上記機械式共振器の発振運動の様々な交替中に上記機械式共振器が上記中立位置を通過する時点(これらの時点はセンサ34によって検出される)の前若しくは後に制動パルスを印加するために選択されるタイムスロットにより、上記テンプの2つの所定の角度セクタに関して、制動部材パッドのためのそれぞれ2つの円形表面を有する又は画定するだけでよく、これにより、上記制動パルスを、上記機械式発振器の有効な動作範囲内で、即ち上記機械式発振器の振幅に関するある特定の有効な角度範囲(例えば200°〜300°)に亘って印加できることに留意されたい。一般に、上記機械式共振器の上記制動表面は、上記機械式発振器の有効な動作範囲内の上記機械式共振器の発振振幅にかかわらず、交替中に略第1の時点(これは、上記機械式共振器による上記機械式共振器の中立位置の通過の中央時点の前に位置する)において第1の機械的制動パルスを印加するための少なくとも1つの第1の角度セクタと、交替中に略第2の時点(これは、上記中央時点の後に位置する)において第2の機械的制動パルスを印加するための第2の角度セクタとを備えると想定される。上記第1の時点及び上記第2の時点が、交替中において、上記中央時点から同一の時点かつ上記中立位置の同一の側にあると想定される、ある特定の場合において、上記第1及び第2の角度セクタは概ね一体となり、これによって1つの同一の角度制動セクタを画定することに留意されたい。他の場合では、上記第1及び第2の角度セクタは共通部分を有するか、又は別個である。同一の考察が、第1の時間間隔及び第2の時間間隔にも当てはまり、ここではそれぞれ、第1及び第2の制動パルスの印加が想定される。図2に示されている代替実施形態では、上記制動表面は、上記機械式共振器の発振のいずれの時点における機械的制動パルスの印加を可能とする範囲を有する。
更に、上記制動部材パッドもまた、上記制動表面と同一半径の円形接触表面を有してよいが、このような構成は要求されないことに留意されたい。上記接触表面は特に、図示されているように平坦であってよい。平坦な表面は、上記テンプに対する上記制動部材の位置決めにおいて一定のマージンを提供できるという利点を有し、これにより、上記時計ムーブメントの外周内又は外周上の上記制動デバイスの製造及び組み立て許容誤差をより大きくすることができる。
センサ34は、光電タイプの光学センサである。これは、上記テンプに光のビームを送るために好適な光源と、返ってくる光信号の受信に好適な光検出器とを備え、上記光信号の強度は、上記テンプの位置に従って周期的に変動する。図2に示されている概略的な例では、上記ビームは天輪17の側部表面に亘って送られ、この表面は、2つの隣接するゾーンとは異なる反射率を有する限定されたゾーンを有し、これにより上記センサは、この限定されたゾーンの通過を検出して、このイベントが発生したときに上記調速デバイスに位置信号を供給できる。上記光のビームの様々な反射を有する円形の表面を、上記テンプの他の位置に配置してよいことを理解されたい。1つの特定の場合においては、この反射の変動は、反射表面の孔によって生成してよい。上記センサは、上記テンプの特定の部分、例えばアームが、このアームが反射する信号の中点、又はこのような信号の開始若しくは終了に対応する中立位置を通過するのも検出してよい。従って、上記光検出器によって受信された、返ってくる連続的な光パルスからなってよい光信号の変調が、検出された光の負又は正の変動によって、上記テンプの角度位置を様々な様式で画定できるが理解される。
他の代替実施形態では、上記位置センサは、容量性タイプのもの又は誘導性タイプのものであってよく、従って上記テンプの位置によるキャパシタンス又はインダクタンスの変動を検出するために好適であってよい。誘導性センサは好ましくは、例えば非帯磁材料の存在又は単にこのような材料と上記センサとの間の距離の変動を検出することによって、上記共振器上に帯磁材料を存在させることなく機能する。本発明による時計組立体に容易に組み込むことができる多数のセンサが、当業者には公知である。
有利には、調速デバイス6の様々な要素は、上記時計ムーブメントの独立したモジュールを形成する。従ってこのモジュールは、機械式ムーブメント4を特に腕時計ケース内で組み立てる間にのみ、機械式ムーブメント4に組み付ける又は関連付けることができる。特にこのようなモジュールは、上記時計ムーブメントを取り囲むケースリングに取り付けてよい。従って電子調速モジュールは有利には、上記時計ムーブメントを完全に組み立てて調整してから、上記時計ムーブメントに関連付けることができ、このモジュールの組み立て及び分解は、上記機械式ムーブメント自体に対して作業を行う必要なしに実施できることが理解される。
これより、本発明による顕著な改良を示す図3、4を参照して、調速方法を説明し、その後に、この極めて有利な方法が実装される、本発明による時計組立体の実施形態が続く。
図3は4つのグラフを示す。第1のグラフは、共振器14が発振している場合、即ち上記時計組立体の上記機械式発振器が起動された場合にセンサ34が長時間に亘って供給するデジタル信号を示す。上記デジタル信号は、第1の代替実施形態では上記センサによって直接供給できるものの、第2の代替実施形態では上記センサはアナログ信号を供給し、調速回路が上記アナログ信号を、特に比較器によって、デジタル信号に変換することに留意されたい。上述のように、上記センサ及び上記テンプは、上記テンプ‐ヒゲゼンマイによるその中立位置の連続する複数回の通過を上記センサが検出できるようにするために好適である。このようなイベントは、発振周期1回あたり2回発生し、2回の交替それぞれにおいて、上記センサがパルス42を供給する時点tZnにおいて発生する。
上記機械式発振器の各発振周期は、この機械式発振器の発振振幅を定義する2つの端部位置の間での、第1の交替及びそれに続く第2の交替を画定し、各交替は、中央時点tZnにおける、上記機械式発振器による上記機械式発振器の中立位置の通過、及び初期時点tAn‐1(図3の交替A1に関してはtD1、図4の交替A2に関してはtD2)と終了時点tAn(図3の交替A1に関してはtF1、図4の交替A2に関してはtF2)との間の期間を有する。これらの初期時点及び終了時点はそれぞれ、上記機械式発振器が各交替の開始及び終了時にそれぞれ占有する2つの端部位置によって画定される。第2のグラフは、制動パルスが機械式共振器14に印加されて、上記機械式発振器によってタイミング設定された上記機構の動作の補正が行われる、時点tP1を示す。矩形パルス(即ちバイナリ信号)が発生する時点は、図3、4において、これらのパルスの中点の時間位置によって画定される。しかしながら、上記調速回路の代替実施形態及び実施形態によると、パルスの開始及び終了は、同一の特徴を有する時点、即ち上記パルスの立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジと見做すことができる。これは特に、上記開始(即ちトリガ発生)及び上記期間が概ね決定されている制動パルスの場合に当てはまる。
上記制動パルスが発生している振動周期の変動、及びこれに伴う、上記機械式発振器の周波数の1回の変動が観察される。実際には、それぞれ上記テンプの角速度(ラジアン角/秒(rad/s)での値)及び角度位置(ラジアン角(rad)での値)を経時的に示す図3の下2つのグラフにおいて確認できるように、時間変動は、制動パルスが発生している単一の交替に関連する。各発振は2回の連続する交替を有し、これらは本文書では、上記テンプがある方向の発振運動、及びこれに続くもう1つの方向の発振運動を持続させる、2つの半周期として定義されることに留意されたい。換言すれば、1つの交替は、上記発振振幅を画定する上記タンプの2つの端部位置の間の、上記テンプのある方向又はもう1つの方向の発振に対応する。
用語「制動パルス(braking pulse)」は、実質的にある限定された時間間隔中に、上記機械式共振器に、上記機械式共振器を制動する特定のトルク、即ちこの機械式共振器の発振運動に対向するトルクを印加することを指す。本発明の範囲内において、各制動パルスは、上記テンプの角速度を示す第3のグラフに示されているように、上記機械式共振器に機械的制動トルクを印加することによって生成される。
図3、4では、発振周期T0は、上記時計組立体の上記機械式発振器の「自由(free)」発振(即ち調速パルスが印加されていない)に対応する。1回の発振周期の2回の交替はそれぞれ、外乱又は(特に調速パルスによる)制約がない場合、期間T0/2を有する。時間t=0は、第1の交替の開始をマークする。上記機械式発振器の「自由」周波数F0は、これは4ヘルツにおおよそ等しく(F0=4Hz)、これによりおおよそ、周期T0=250msとなることに留意されたい。
図3に示されているものに対応する上記機械式発振器の発振周波数の第1の補正シナリオにおける、上記機械式発振器の挙動について、まず説明する。第1の周期T0の後に新たな周期T1、又は新たな交替A1が発生し、その間は制動パルスP1が発生している。初期時点tD1において交替A1が開始し、共振器14は、終了位置に対応する正の最大角度位置を占有する。次に、上記共振器がその中立位置を通過する中央時点tN1の前に位置する時点tP1において、制動パルスP1が発生する。最後に、交替A1は終了時点tF1において終了する。上記制動パルスは、交替A1の前に上記センサによって検出される最後の中央時点tZnに続く時間間隔TA1の後にトリガされる。期間TA1は、交替の半分T0/4より大きくかつ交替T0/2より小さくなるよう選択され、制動パルスP1の期間未満である。与えられている例では、この制動パルスの期間は、交替の半分T0/4より大幅に小さい。用語「中央時点(median time)」は、交替の略中点において発生する時点を指す。これは具体的には、上記機械式発振器が自由に発振する場合である。一方、その間に調速パルスが供給されている交替に関して、この中央時点は、上記調速デバイスが誘発する上記機械式発振器の混乱により、これらの交替それぞれの期間の中点に正確に対応していないことに留意されたい。
この第1の場合において、上記制動パルスは、交替の開始と、この交替中の、上記共振器による上記共振器の上記中立位置の通過との間に生成される。想定されるように、制動パルスP1の間に角速度の絶対値は低下する。このような制動パルスは、図3の角速度及び角度位置の2つのグラフが示すように、上記共振器の発振において負の時間位相変移TC1、即ち(破線で示されている)妨害されていない理論上の信号に対する遅延を生成する。従って交替A1の期間は、時間間隔TC1だけ増大する。従って交替A1を含む発振周期T1は、値T0に対して延長される。これは、上記機械式発振器の周波数の1回の低下、及び関連する機構の動作の瞬間的な減速を誘発する。
ここでは図4を参照して、上記機械式発振器の発振周波数の第2の補正シナリオにおける、上記機械式発振器の挙動について説明する。この図4のグラフは、図3と同様の変数の経時的推移を示す。第1の発振周期T0の後に新たな発振周期T2、又は交替A2が発生し、その間は制動パルスP2が発生している。初期時点tD2において交替A2が開始し、続いて上記機械式共振器は終了位置(負の最大角度位置)を占有する。交替の半分に対応する周期の1/4(T0/4)だけ後、上記共振器は、中央時点tN2において、その中立位置に到達する。次に、上記共振器が、交替A2中に、その中立位置を通過する中央時点tN2の後に位置する時点tP2において、制動パルスP2が発生する。最後に、制動パルスP2の後、この交替A2は終了時点tF2において終了し、この時点において上記共振器は再び端部位置(周期T2中の正の最大角度位置)を占有する。上記制動パルスは、交替A2の中央時点tn2に続く時間間隔TA2の後にトリガされる。期間TA2は、交替の半分T0/4より小さくなるよう選択され、制動パルスP2の期間未満である。与えられている例では、この制動パルスの期間は、交替の半分より大幅に小さい。
従って、問題となっているこの第2の場合において、上記制動パルスは、交上記共振器がその中立位置を通過する中央時点と、この交替が終了して上記共振器が端部位置を占有する終了時点との間に生成される。想定されるように、制動パルスP2の間に角速度の絶対値は低下する。特に上記制動パルスはここでは、図4の角速度及び角度位置の2つのグラフが示すように、上記共振器の発振において正の時間位相変移TC2、即ち(破線で示されている)妨害されていない理論上の信号に対する前進を生成する。従って交替A2の期間は、時間間隔TC2だけ減少する。従って交替A2を含む発振周期T2は、値T0より短くなる。その結果、これは、上記機械式発振器の周波数の1回の増加、及び関連する機構の動作の瞬間的な加速を誘発する。この減少は驚くべきものであり、また明らかではないものであり、これまで当業者がこれを無視してきたのはそのためである。
この調速方法は、上記機械式発振器の驚くべき物理現象を利用する点で注目すべきものである。本発明者らは、以下の観察にたどり着いた:時計の分野における一般的な教示とは異なり、機械式発振器の周波数を制動パルスで低減できるだけではなく、このような機械式発振器の周波数を制動パルスで増大させることもできる。当業者であれば、実用的には機械式発振器の周波数を制動パルスで低減することしかできない、及びその必然的帰結として、このような機械式発振器の周波数を、上記発振器に動力を供給する際に駆動パルスを印加することによって増大させることしかできないと予測するだろう。時計の分野で確立されており、従って当業者がまず想起する、このような直観的なアイデアは、機械式発振器に関して不正確であることが分かった。このような挙動は、回転子が同一方向に連続して回転するマイクロ発電機に関しては正確であるが、対照的に、回転子が発振する機械式発振器に関しては正しくない。
実際には、例えばクオーツ共振器を備える補助発振器によって、更に高い精度の機械式発振器を電子的に調速でき、これにより上記機械式発振器は、わずかに高すぎる又は低すぎる周波数を瞬間的に呈する。これを行うために、問題となっている機構の動作、従ってこの動作のペースを設定する上記機械式発振器の周波数に応じて、機械的制動パルスを印加する時点を正確に選択することが想定される。本発明者らは、調速パルスによって生成される機械式共振器への影響が、この機械式共振器がその中立位置を通過する時点に対する、ある交替中に上記調速パルスが印加される時点に左右されることを観察した。本発明者らが発見し、本発明による時計組立体において使用される、この原理によると、上記機械式共振器がその中立位置(アイドリング位置)を通過するより十分に前に、上記機械式共振器の2つの端部位置間のいずれの交替中に印加される制動パルスは、上記共振器の発振の負の時間位相変移、従って上記共振器によってペース調節される上記機構の動作の遅延を生成し、その一方で、上記機械式共振器がその中立位置を通過した十分に後に、この交替中に印加される制動パルスは、上記共振器の発振の正の時間位相変移、従って上記機構の動作の前進を生成する。これにより、制動パルスのみによって、高すぎる周波数又は低すぎる周波数を補正できる。要約すると、テンプ‐ヒゲゼンマイの発振の交替中に制動トルクを印加することにより、上記制動トルクが上記テンプ‐ヒゲゼンマイがその中立位置を通過する前又は後のいずれに印加されるかによって、上記テンプ‐ヒゲゼンマイの発振の負又は正の位相変移が誘発される。
本発明による時計組立体の主要な実施形態は、上述の物理現象を利用し、上記機械式発振器の上記調速デバイスの特定の構成、及び特に上記電子調速回路を特徴とする。一般には、この調速デバイスは、上記機械式共振器よりも絶対的に正確である補助発振器に対する上記機械式発振器の時間ずれを妥当な場合に測定するため、及びこの時間ずれが少なくとも1つの特定の前進又は少なくとも1つの特定の遅延のいずれに対応するかを決定するために好適である、測定デバイスを備える。続いて上記調速デバイスは、上述の調速パルス印加デバイスに接続された制御回路を備え、上記調速パルス印加デバイスは、上記機械式発振器の時間ずれが少なくとも1つの特定の前進に対応する場合には、おおよそ、上記機械式共振器が上記中立位置を通過する中央時点より前である交替の前半の間に、第1の制動パルスを、そして上記機械式発振器の時間ずれが少なくとも1つの特定の遅延に対応する場合には、おおよそ、上記機械式共振器が上記中立位置を通過する中央時点より後である交替の後半の間に、第2の制動パルスを、上記機械式共振器に印加するために好適である。
これ以降に更に詳細に説明される好ましい一実施形態では、上記調速デバイスは、上記機械式共振器の時間位置を決定するためのデバイスを備え、この決定デバイスは、発振の1回の交替中に、上記機械式共振器がその中立位置を通過する中央時点より前、かつこの交替が開始される初期時点より後に発生する第1の時点と、上記機械式共振器がその中立位置を通過する中央時点より後、かつこの交替が終了する終了時点より前に発生する第2の時点とを決定するために好適である。続いて、制御回路は、略上記第1の時点において第1の制動パルスを、そして略上記第2の時点において第2の制動パルスを、選択的に検出するために好適である。
上記機械式共振器の時間位置を決定するための上記デバイスは、上記測定デバイスと共通の要素又は部材、特に位置測定センサ、並びに上記制御回路と共通の要素又は部材、例えば論理回路及び任意にカウンタを有する場合があることに留意されたい。しかしながらこれらの実施形態は、本発明の範囲内において限定的なものではない。
これより、図5、6を参照して、本発明による時計組立体の、特にその調速デバイスの第2の実施形態について説明する。調速デバイス46は、電子調速回路48及び補助共振器23を備える。この補助共振器は例えば、電子クオーツ共振器である。センサ24はここでは、上記テンプ‐ヒゲゼンマイによる、上記テンプ‐ヒゲゼンマイの中立位置の連続した複数回の通過時に発生する、複数のパルスからなるアナログ信号を供給する。このアナログ信号を、回路48内に配設されたヒステリシス比較器50(シュミットトリガ)を用いて、基準電圧UREFと比較して、上記調速回路のデジタル電子部品のためのデジタル信号「Comp」を生成する。このデジタル信号「Comp」は、連続した複数のデジタルパルス42からなり、各立ち上がりエッジはそれぞれ、時点tZn(n=1,2,…,N,…)において発生する(図3、4参照)。
上記比較器は、後に説明される測定回路52の要素である。上記機械式共振器の発振周期1回あたり2つのパルス42が存在すると仮定すると、上記デジタル信号「Comp」はアンクル54に供給され、このアンクル54は、発振周期1回あたり1つのパルスを規則的に供給する。上記レバーは、上記機械式発振器の瞬時周波数において、双方向カウンタC2を増加させ、これは、公称周波数/設定点周波数において、基準周波数のデジタル信号を生成する補助発振器からのクロック信号Shorによって減少する。この補助発振器は、補助共振器23及びクロック回路56から形成される。この目的のために、上記クロック回路によって生成された、相対的に周波数が高い基準信号は、スプリッタDIV1、DIV2によって事前に分割される(これら2つのスプリッタは任意に、同一のスプリッタの2つのステージを形成する)。従ってカウンタC2の状態は、上記補助発振器に対する、経時的に蓄積された上記機械式発振器による前進又は遅延を、上記設定点周期に略対応する分解能で決定し、上記カウンタの状態は、論理制御回路58に供給される。カウンタC2の状態は、上記機械式発振器の時間ずれに対応する。
図6のフローチャートに示すように、上記調速デバイスの起動及びその調速回路48への給電後すぐに、この回路は、ステップPORにおいて初期化される。特にカウンタC2の「リセット」が実施される。続いて、上記デジタル信号「Comp」の第1の立ち上がりエッジの検出を待機する。この時、制御回路58はカウンタC1をリセットする。同時に上記制御回路は、ある特定の時間ずれが観察されているかどうかを確認する。より詳細には、上記制御回路は、可能性のある時間ずれがある一定の前進に対応する(C2>N1?)か、又はある一定の遅延に対応する(C2<‐N2?)かを決定する。N1、N2は自然数(ゼロ以外の正の整数)であることに留意されたい。このような前進又はこのような遅延が観察されない場合、上記制御回路は、(ループとして実装された)シーケンスを終了し、上記センサ信号に別のパルス42が発生するのを待機する。
条件C2>N1が確認された場合(「真(true)」)、上記制御回路は、カウンタC1が第1の時間間隔TA1(図3参照)を測定するまで待機し、続いて制御信号をタイマー60に送り、タイマー60は即座にスイッチ62を閉じ(そしてスイッチ62は「ON」状態に切り替わり)、これにより、上記機械的制動デバイスに給電する。より具体的には、上記機械的制動デバイスは、制動周期TRの間、その機械的制動部材を起動する。ストリップ38の可動端部部分を天輪又は天真に向かって移動させるために使用される圧電素子の場合(図2参照)、スイッチ62は、この圧電素子への給電を指示する。第1の間隔TA1は、交替の半分T0/4より大きくかつ交替T0/2より小さくなるよう選択され、制動パルスの期間未満であり、これにより、上記機械式発振器の自由周波数が平均して公称周波数を超える、即ち上記補助発振器によって決定された設定点周波数を超えることを上記時間ずれが示しているとすると、交替中に、上記機械式共振器がその中立位置を通過する前に制動パルス全体が印加され、上記機械式発振器の瞬時周波数の減少が誘発される。制動パルスの生成(期間TR)の後、シーケンスは終了し、新たなシーケンスが開始され、上記センサによって供給された信号における別のパルス42の発生を待機する。
条件C2<‐N2が確認された場合(「真(true)」)、上記制御回路は、カウンタC1が第2の時間間隔TA2(図4参照)を測定するまで待機し、続いて制御信号をタイマー60に送り、タイマー60は即座にスイッチ62を閉じ、これにより上記機械的制動デバイスは、制動周期TRの間、その機械的制動部材を起動する。制動パルスの生成(期間TR)の後、シーケンスは終了し、新たなシーケンスが開始され、上記センサによって供給された信号における別のパルス42の発生を待機する。第2の間隔TA2は、交替の半分T0/4より小さくなるよう選択され、制動パルスの期間未満であり、これにより、上記機械式発振器の自由周波数が平均して上記設定点周波数未満であることを上記時間ずれが示しているとすると、交替中に、上記機械式共振器がその中立位置を通過した後、かつ問題となっている交替の終了の前に、制動パルス全体が印加され、上記機械式発振器の瞬時周波数の増加が誘発される。
図3、4では、時間間隔TA1、TA2は、上記機械式共振器がその中立位置を通過した丁度その時に開始されることに留意されたい。しかしながら、パルス42がこのようなイベントの中央に位置し、ゼロではないある特定の期間を呈する場合、このパルス42の立ち上がりエッジ又はこのパルス42の立ち下がりエッジの検出は、このイベントに対してある特定の時間変移を示す。従って、間隔TA1、TA2に関する値の範囲はここでは、この調速方法の2つの主要な条件に適合させるために、図3、4から得られる値の範囲とはわずかに異なり得る(位置パルスの期間の略半分である、限界値のわずかな変動)ことが理解される。
C2>N1又はC2<‐N2である場合、1つの代替実施形態では、本明細書に記載の方法に従って、複数の時点tZn+TA1又はtZn+TA2において複数の連続した制御パルスを供給することも想定できることに留意されたい。これは、一定数のシーケンス中のカウンタC2の状態の問い合わせを抑制することを伴う。このような代替実施形態により、連続した低エネルギ制動パルスを供給できる。上記発振器の時間ずれの発生し得る範囲を限定するために、N1、N2に関して好ましくは低い値が採用される。例えばN1=N2=1又は2である。
上記センサと、比較器50と、制御回路58と、スプリッタDIV1を介してクロック回路60によって増加させられるカウンタC1は、一体として、上記機械式共振器の時間位置を決定するためのデバイスを形成し、これにより、複数の様々な交替中に、上記機械式共振器がその中立位置を通過する前及び後に選択的に機械的制動パルスを印加できる。従って、上述の好ましい調速方法を、効果的かつ安全に実装することによって、上記スプリッタを介してクロック回路60によって生成された設定点周波数に対して高すぎる又は低すぎる上記機械式発振器の自然周波数を補正できる。従って、時間位置を決定するための上記デバイスは、上記共振器による上記共振器の中立位置の通過の検出後、第1の時間間隔及び第2の時間間隔を測定するために好適であり、ここで各端部は第1の時点及び第2の時点を画定し、これらは時間的に、上記機械式共振器の発振のいずれの交替中に、それぞれ上記共振器がその中立位置を通過する時点の前及び後に位置する。
図7〜9を参照して、本発明の第2の実施形態の代替実施形態について説明する。これは、上記センサが消費する電力の管理に関連する、本発明による調速デバイスの改良を定義する。図5、6を参照して説明した代替実施形態の要素と同一である調速回路48Aの要素についてはここでは再び説明せず、また上述の代替実施形態に対応する調速方法についても同様である。調速デバイス66は、センサ24がスタンバイモードを有する点、又はセンサ24をオフにも切り替えることができる点で、調速デバイス46とは異なる。従って、用語「OFF」状態は、上記センサが非動作状態であること、及び上記センサが上記機械式共振器の揺動を検出する「ON」状態よりも低い電力消費状態であることが確認されることを指す。
この代替実施形態では、上記機械式発振器の各発振の主要部分の間、上記センサを「OFF」状態に設定することが想定される。この目的のために、制御回路58Aは、センサ24への電力供給を制御する、又は上記センサの状態をその「ON」状態と「OFF」状態との間で制御するスイッチ68に、制御信号SCAPを供給するために好適である。図8の信号SCAP、Compによって示されているように、各発振周期T0において、上記センサを、時間間隔TOFFの間はその「OFF」状態に、そして時間間隔 TONの間はその「ON」状態に設定することが想定される(ただしT0=TOFF+TON)。好ましくは、上記センサの電力消費を最小化するために、TONの期間は、交替の半分T0/4未満として想定される。実際には、発振周期1回あたりのパルス42の検出に、比較的短いタイムウィンドウTONしか必要とならないよう、上記デジタル信号「Comp」は比較的短い期間のパルスを呈するようにすることができる。この場合、比較器50は、発振周期1回あたり単一のパルス42しか送達せず、これにより、上述の代替実施形態において想定されていたアンクルが除去される。比較器50はその出力信号を、カウンタC2に直接供給する。
図9のフローチャートでは、上記センサへの電力供給の管理は、「Comp」信号のパルス42の立ち下がりエッジの検出に従って、上記調速方法の各シーケンスにおいて上記センサをその「OFF」状態に設定することによって行われる。この代替実施形態では、上記位置信号のパルス42の立ち下がりエッジが検出されることに留意されたい。これにより上記センサは、間隔TON中の位置パルス42全体を検出できる。しかしながら調速自体に関して、立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジの検出は何も変化させない。上記テンプの位置の検出に関して、上記パルスの立ち上がりエッジの検出は、上記センサの「ON」状態から「OFF」状態への切り替えのトリガのためにも可能である。後者の場合、パルス42の期間は有意に減少する。というのは上記センサが、これらのパルスの開始直後に非動作状態となるためである。このような代替実装形態により、上記センサの電力消費を更に低減できる。
上記調速デバイスの起動中、上記センサはすぐに「ON」状態となり、(上記機械式共振器の中立位置の通過に対応する)第1のパルス42の立ち下がりエッジの検出を待機する。この検出が行われると、上記センサはその「OFF」状態となり(センサOFF)、調速シーケンスは上述の代替実施形態のように継続される。一方、制動パルスが生成されるかされないかにかかわらず、制御回路58Aは、カウンタC1の値が想定される時間間隔TOFFに対応するまで、カウンタC1の増加を追い続ける。続いてこのシーケンスは、後続のシーケンスの開始をマークするものでもある上記センサの更なる起動(センサON)で終了する。図9に与えられているアルゴリズムは、期間TOFFが期間TA1より大きいことを想定している。この条件は、間隔TOFFが交替T0/2より大幅に大きいことを示す。更なる代替実施形態では、複数の発振周期に対応する時間間隔nT0中に、中立位置の通過を1回だけ検出することが想定される(n>1)。このような代替実施形態では、連続する複数の間隔nT0中に、カウンタC2が、補助発振器から発生する単一の設定点パルスしか受信しないように、上記測定デバイスが適宜修正される。
これより図10を参照して、時計組立体72の第3の実施形態について説明する。これは、その制動デバイス74の構成が上述の実施形態とは異なる。この制動デバイスのアクチュエータは、2つの制動モジュール76、78を備え、これらはそれぞれ、磁石‐コイル磁気系80A、80Bによって作動させられるストリップ38A、38Bによって形成される。上記2つの磁気系の上記コイルはそれぞれ、調速回路22に電気的に接続された2つの電力供給回路82A、82Bによって制御される。ストリップ38A、38Bは、第1の制動パッド及び第2の制動パッドを画定する。これら2つの制動パッドは、上記機械的制動パルスの印加中に、上記テンプに対して、テンプ16の回転軸に関して直径方向に対向する、反対方向の2つの径方向の力を印加するように配設される。制動パルス中にこれら2つのパッドそれぞれによって印加されるトルクは、互いに略等しいと想定されることは明らかである。従って上記テンプの基本平面における力の結果は略ゼロとなり、これにより上記制動パルス中に、天真には径方向の力が印加されない。これにより、この天真のホゾに対する、及びより一般的にはこれらのホゾに関連する軸受における、機械的応力が防止される。このような構成は、制動が天真に対して又はこの天真が支承する比較的小さい直径のディスクに対して実施される代替実施形態に、有利に組み込むことができる。
1つの代替実施形態では、上記テンプに印加される制動力は、軸方向であると想定できる。このような代替実施形態では、図10において提案されているタイプの制動デバイスを想定すると有利である。この場合、アクチュエータは、上記制動パルスの印加時に、上記第1のパッド及び上記第2のパッドが、反対方向の2つの略軸方向の力を上記テンプに印加するように配設される。制動パルスによってこれら2つのパッドそれぞれが印加するトルクもまた、ここでは互いに略等しいと想定される。
ある特定の制動デバイスを形成するアクチュエータを図11に示す。上記アクチュエータは、時計タイプモータ86と、永久磁石を有するこのモータの回転子88上に設置された制動部材90とを備え、これにより、上記回転子がある特定の回転を実施した場合に共振器14のテンプ16にある特定の圧力が印加され、これは、上記調速回路によって供給された制御信号に応答した制動パルス中のモータコイルへの電力供給によって誘発される。
2 時計組立体
8、10、12 機械式共振器を維持するためのデバイス
14 機械式共振器
23 補助発振器
24、34 センサ
26、60、62 調速パルス印加デバイス
58、58A 電子制御回路
50、C2 測定デバイス

Claims (20)

  1. ‐機構;
    ‐機械式共振器(14)であって、前記機械式共振器(14)の潜在的な機械的エネルギが最小となる状態に対応する中立位置の周りで、発振軸に沿って発振するのに好適な、機械式共振器(14);
    ‐前記機械式共振器を維持するためのデバイス(8、10、12)であって、前記機械式共振器と共に、前記機構の動作速度を画定するための機械式発振器を形成し、前記機械式共振器の各発振は、前記機械式発振器の発振振幅を画定する、前記発振軸上の2つの端部位置の間での2つの連続する交替を呈する、デバイス(8、10、12);
    ‐前記機械式発振器の周波数を調速するためのデバイスであって、前記調速デバイスは、補助発振器(23)と、前記機械式共振器に調速パルスを印加するためのデバイス(26、60、62)と、前記調速パルス印加デバイスを起動するために前記調速パルス印加デバイスに供給される制御信号を生成するために好適な電子制御回路(58、58A)とを備える、調速デバイス;
    前記発振軸上の少なくとも1つの特定の所与の位置を前記機械式共振器が通過するのを検出するために好適なセンサ(24、34)
    を備える、時計組立体(2)であって、
    前記時計組立体は:
    前記調速デバイスが、前記センサによって供給される位置信号に基づいて、前記補助発振器に対する前記機械式発振器の時間ずれを測定するために好適な、測定デバイス(50、C2)を備えること;
    前記調速パルス印加デバイスが、測定された前記時間ずれに依存する前記制御信号に応答して、前記機械式共振器に印加される機械的制動パルス、特に少なくとも1つの機械的制動パルスを生成するために好適な電気機械デバイスによって形成され、前記機械的制動パルスは、前記機械式発振器の少なくともある特定の時間ずれが検出された場合に、前記機械式共振器にある特定のトルクを印加する前記こと;及び
    前記機械式共振器は、制動表面を画定し、前記制動表面は、前記発振軸に沿ったある特定の範囲を有し、また、ある特定の範囲を有しかつ前記機械式発振器の有用な動作範囲に対応する振幅範囲内の、前記機械式発振器の発振振幅にかかわらず、前記機械式発振器の発振の2回の交替のうちの1回の交替中の特定の所与の時点において前記機械的制動パルスをトリガすることによって、前記機械的制動パルスを少なくとも印加できるように配設され、前記所与の時点は、前記機械的制動パルス中に前記機械式共振器の中立位置の前記通過が発生しないように選択されること
    を特徴とする、時計組立体(2)。
  2. 前記調速パルス印加デバイスは、アクチュエータ(36、76、78、86)によって形成され、前記アクチュエータ(36、76、78、86)は、前記制御信号に応答して作動して、前記機械的制動パルス中に、前記制動表面を画定する前記機械式共振器の発振部材にある特定の機械的トルクを印加するために好適な、少なくとも1つの制動部材(38、38A、38B、90)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の時計組立体。
  3. 前記調速パルス印加デバイスは、各前記機械的制動パルスの制動エネルギがロックエネルギより小さくなり、前記機械的制動パルス中に前記機械式共振器が瞬間的に停止しないように配設されること;並びに
    前記発振部材及び前記制動部材は、前記機械的制動パルスを、前記制動部材と前記発振部材の制動表面との間の乾燥動摩擦によって基本的に印加できるように配設されること
    を特徴とする、請求項2に記載の時計組立体。
  4. 前記アクチュエータは、圧電素子によって又は電磁系によって前記制動部材を作動させるために好適である、請求項2又は3に記載の時計組立体。
  5. 前記アクチュエータは、時計タイプモータを備え、
    前記制動部材は、前記モータの回転子上に設置され、これにより、前記回転子が、前記制御信号に応答したモータコイルへの電力供給によって誘発されるある特定の回転を実施する際に、前記発振部材にある特定の圧力を印加する
    ことを特徴とする、請求項4に記載の時計組立体。
  6. 前記発振部材は、枢動テンプによって形成され、前記枢動テンプは、略円形の前記制動表面を画定する天輪を備えること;及び
    前記制動部材は、前記機械的制動パルスの印加中に円形の前記制動表面に対してある特定の圧力を印加するために好適な制動パッドを画定する、可動部品を備えること
    を特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の時計組立体。
  7. 前記発振部材は、枢動テンプによって形成され、前記枢動テンプは、略円形の前記制動表面を画定する前記天輪以外の部分を画定又は支承する中央シャフトを備えること;及び
    前記制動部材は、前記機械的制動パルスの印加中に円形の前記制動表面に対してある特定の圧力を印加するために好適な制動パッドを画定する、可動部品を備えること
    を特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の時計組立体。
  8. 前記可動部品は第1の部品であり、前記制動パッドは第1のパッドであり、
    前記制動部材、又はこれもまた前記アクチュエータを形成する別の制動部材は、第2の制動パッドを画定する少なくとも1つの第2の可動部品を備えること;並びに
    前記アクチュエータは、前記機械的制動パルスの印加中に、前記第1のパッド及び前記第2のパッドが、前記テンプに、前記テンプの回転軸に関して直径方向に対向する2つの径方向の力を印加するように、配設されること
    を特徴とする、請求項6又は7に記載の時計組立体。
  9. 前記可動部品は第1の部品であり、前記制動パッドは第1のパッドであり、
    前記制動部材、又はこれもまた前記アクチュエータを形成する別の制動部材は、第2の制動パッドを画定する少なくとも1つの第2の可動部品を備えること;並びに
    前記アクチュエータは、前記機械的制動パルスの印加中に、前記第1のパッド及び前記第2のパッドが、前記テンプに、反対方向の2つの略軸方向の力を印加するように、配設されること
    を特徴とする、請求項6又は7に記載の時計組立体。
  10. 前記機械式発振器の各発振周期は、第1の交替及びそれに続く第2の交替を有し、
    各前記第1の交替及び各前記第2の交替は、中央時点における、前記機械式発振器による前記機械式発振器の前記中立位置の通過と、前記機械式共振器が前記交替の開始及び終了時に占有する2つの端部位置によってそれぞれ画定される初期時点と終了時点との間の期間とを有し、
    前記測定デバイスは、前記機械式発振器の前記時間ずれが少なくともある特定の前進又は少なくともある特定の遅延のいずれに対応するかを決定するために好適であること;及び
    前記制御回路及び前記調速パルス印加デバイスは、測定された前記時間ずれが前記少なくともある特定の前進に対応する場合には、交替(A1)の前記初期時点(tD1)と前記中央時点(tN1)との間に少なくとも主要な部分が発生する第1の機械的制動パルス(P1)を、そして測定された前記時間ずれが前記少なくともある特定の遅延に対応する場合には、交替(A2)の前記中央時点(tN2)と前記終了時点(tF2)との間に少なくとも主要な部分が発生する第2の機械的制動パルス(P2)を、前記機械式共振器に選択的に印加するために好適であること
    を特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の時計組立体。
  11. 前記調速デバイスは、前記機械式共振器の時間位置を決定するためのデバイスを備え、前記決定デバイスは、前記機械式共振器の発振の1回の交替において、前記交替の前記中央時点の前かつ前記初期時点の後に発生する第1の時点を、そして前記機械式共振器の発振の1回の交替において、前記交替の前記中央時点の後かつ前記終了時点の前に発生する第2の時点を、決定するのに好適であること;
    前記制御回路は、略前記第1の時点において前記第1の機械的制動パルスを、及び略前記第2の時点において前記第2の機械的制動パルスを、選択的にトリガするために好適であること;並びに
    前記機械式共振器の前記制動表面は、有効な動作範囲内における前記機械式発振器の前記発振振幅にかかわらず、略前記第1の時点において開始される前記第1の機械的制動パルスを印加するための、前記機械式共振器の前記発振軸に沿った第1のセクタと、略前記第2の時点において開始される前記第2の機械的制動パルスを印加するための、前記機械式共振器の前記発振軸に沿った第2のセクタとを備えること
    を特徴とする、請求項10に記載の時計組立体。
  12. 前記センサは、前記機械式共振器による前記機械式共振器の前記中立位置の少なくとも1つの前記通過を少なくとも検出するために好適であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の時計組立体。
  13. 時間位置を決定するための前記デバイスは、前記機械式共振器による前記機械式共振器の前記中立位置の通過の検出に続いて、第1の時間間隔(TA1)及び第2の時間間隔(TA2)を測定するために好適であり、各前記端部が前記第1の時点及び前記第2の時点を画定することを特徴とする、請求項11に従属する請求項12に記載の時計組立体。
  14. 前記センサは:
    前記機械式共振器に向かって光のビームを送るために好適な光源と、前記機械式共振器の前記位置に応じて強度が周期的に変動する、返ってくる光信号を受信するために好適な光検出器とを備える、光学センサ;又は
    前記機械式共振器の前記位置に応じたキャパシタンス若しくはインダクタンスを検出するために好適な、容量性センサ若しくは誘導性センサであって、前記誘導性センサは好ましくは前記共振器上に帯磁材料を用いずに機能する、容量性センサ若しくは誘導性センサ
    であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の時計組立体。
  15. 前記機械式発振器の各前記交替の略いずれの時点において前記機械的制動パルスの印加をトリガして前記機械的制動パルスを印加できるような範囲を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の時計組立体。
  16. 時計の機械式ムーブメントに組み込まれる機械式発振器の中央周波数を調速するためのモジュールであって、前記調速モジュールは:
    ‐補助発振器(23)と、前記機械式共振器に調速パルスを印加するために好適なデバイス(26、60、62)と、前記調速パルス印加デバイスを起動するために前記調速パルス印加デバイスに供給される制御信号を生成するために好適な電子制御回路(58、58A)とを備える、調速デバイス;
    前記機械式共振器の発振軸上の少なくとも1つの特定の所与の位置を前記機械式共振器が通過するのを検出するために好適なセンサ(24、34)
    を備え、
    前記調速デバイスが、前記センサによって供給される位置信号に基づいて、前記補助発振器に対する前記機械式発振器の時間ずれを測定するために好適な、測定デバイス(50、C2)を備えること;
    前記調速パルス印加デバイスが、測定された前記時間ずれに依存する前記制御信号に応答して、前記機械式共振器に印加される機械的制動パルス、特に少なくとも1つの機械的制動パルスを生成するために好適な電気機械デバイスによって形成され、前記機械的制動パルスは、前記機械式発振器の少なくともある特定の時間ずれが検出された場合に、前記機械式共振器の制動表面にある特定の制動力を印加すること;及び
    前記調速デバイスは、前記機械式発振器の交替中の特定の所与の時点において前記機械的制動パルスをトリガするために好適であり、前記所与の時点は、前記機械的制動パルス中に前記機械式共振器の中立位置の前記通過が発生しないように選択されること
    を特徴とする、モジュール。
  17. 前記調速パルス印加デバイスは、アクチュエータ(36、76、78、86)によって形成され、前記アクチュエータ(36、76、78、86)は、前記制御信号に応答して作動して、前記機械的制動パルス中に、前記制動表面を画定する前記機械式共振器の前記発振部材にある特定の機械的トルクを印加できるようにするために好適な、制動部材(38、38A、38B、90)を備えることを特徴とする、請求項16に記載の調速モジュール。
  18. 前記制動部材は、前記機械的制動パルスを、前記制動部材と前記発振部材の制動表面との間の乾燥動摩擦によって基本的に印加できるように配設されることを特徴とする、請求項17に記載の調速モジュール。
  19. 前記制動部材は、前記機械的制動パルスの印加中に前記制動表面に対してある特定の圧力を印加するために好適な制動パッドを画定する、可動部品を備えることを特徴とする、請求項18に記載の調速モジュール。
  20. 前記可動部品は第1の部品であり、前記制動パッドは第1のパッドであり、
    前記制動部材、又は前記アクチュエータを形成する別の制動部材は、第2の制動パッドを画定する少なくとも1つの第2の可動部品を備えること;並びに
    前記アクチュエータは、前記機械的制動パルスの印加中に、前記第1のパッド及び前記第2のパッドが、前記機械式共振器に、反対方向の2つの略整列された力を印加するように、配設されること
    を特徴とする、請求項19に記載の調速モジュール。
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