JP2023067757A - 腕時計および時刻を修正するためのシステムを備える時計アセンブリ - Google Patents

Abstract

【課題】腕時計および時刻を修正するためのシステムを備える時計アセンブリを提供する。【解決手段】時計アセンブリ２は、腕時計４と、腕時計４のためのサポート２２、とを備え、アナログ表示装置の時刻を修正するために、一方では、腕時計の中に組み込まれた機械式デバイス１８によって形成され、他方では、サポートの中に組み込まれた電気式デバイス２０によって形成される修正システム１６を備える。機械式デバイスは、弾性ブレード２６によって支持される磁石２４を備え、周期的な制動を加えることによって、発振している機械式共振器を制動することができるようにするために、または電気式デバイスのコイル２８によって生成され、かつ、腕時計のケース６を貫通する磁界によって磁石に磁気力を印加することによって、その発振を一時的に停止することができるようにするために、腕時計の中に配置されて、表示される時刻の設定された修正を実質的に実施する。【選択図】図２

Description

本発明は、機械式発振器を備えた機械式ムーブメントと、機械式制御要素、詳細にはユーザによって操作されるワインダ以外の、腕時計によって表示される時刻を修正するためのシステムとを組み込んだ腕時計に関する。

文書ＷＯ２０２１／１２１７１１は、機械式ムーブメントを備え、時計によって表示された時刻を修正するためのデバイスを組み込んだ時計を記載している。修正デバイスは、電子タイプであり、時計の外部のデバイス（詳細には携帯電話）によって提供される修正信号を受け取るための電子ユニットと、機械式ムーブメントの中に組み込まれた機械式共振器のための制動デバイスを形成している電気機械式アクチュエータと、受け取った修正信号に応じて電気機械式アクチュエータを制御するための電子ユニットとを備えており、この電子ユニットは、時計の中に配置されている。

上記文書において開示されている時計の様々な実施形態は、時計によって表示された時刻を、ユーザが正確な現在の時刻を認識することなく、容易に、かつ、正確に修正し、従来の手段、例えばユーザが自分自身で駆動しなければならないワインダによって、この時計のアナログ表示を設定することに関して大いに興味があるが、文書２０２１／１２１７１１に記載されている発明は、腕時計は完全に機械式であるべきであると考えている精密な腕時計製造の純粋主義者にとっては不利である。実際、必要な電気エネルギーは、計画された個々の修正の間、外部電源、詳細には非接触手段によって充電される充電電源に供給することができるため、上記文書に記載されている発明が、有利に電池または他の充電式電池を時計の中に有する必要をなくしたとしても、時計の中に組み込まれた修正デバイスは依然として電子要素を備えている。

ＷＯ２０２１／１２１７１１ ＥＰ３６２９１０４

本発明の目的は、機械式腕時計によって表示される時刻を正確な方法で修正することができ、および／または夏／冬に時計を変更する際に、アナログ時刻表示装置に接続された機械式制御部材をユーザが駆動する必要なく、１時間だけ表示時刻を進める／巻き戻すことができる時計アセンブリを提供することである。

この目的のために、本発明は、ケースおよび該ケースの中に組み込まれた機械式ムーブメントによって形成された腕時計と、腕時計の外部の、この腕時計の少なくともケース、詳細には表示ケースまたはボックスを支持することができるように構成されたサポートとを備える時計アセンブリに関している。機械式ムーブメントは、アナログ時刻表示装置と、このアナログ時刻表示装置の駆動機構と、機械式発振器とを備え、機械式発振器の機械式共振器は、テンプ輪および弾性戻り構造によって形成され、この機械式発振器は、駆動機構の動きを設定することができるように構成される。時計アセンブリは、アナログ表示装置によって表示される時刻を修正するためのシステムを備え、この修正システムは、一方では、ケースの中に組み込まれた機械式デバイスによって形成され、他方では、サポートの中に組み込まれた電気式デバイスによって形成される。

機械式デバイスは、移動磁気要素、詳細には磁石を備え、磁石は、機械式デバイスが、発振している機械式共振器を制動することができるように、または磁界によって移動磁気要素を励起し、詳細には電気式デバイスによって生成される磁界によって磁石に磁気力を印加することによって機械式共振器の発振を一時的に停止することができるように構成され、かつ、腕時計の中に配置される。

電気式デバイスは磁界発生器を備え、この磁界発生器および前記ケースは、腕時計ケースが外部サポート上の所与の位置に置かれると、磁界発生器によって生成された磁界がケースを貫通して、移動磁気要素が位置する領域に到達して移動磁気要素を励起し、それにより機械式デバイスを介して制動パルスを生成することができるように構成され、これらの制動パルスは発振している機械式共振器に印加されるか、または機械式デバイスによって機械式共振器の発振を一時的に停止する。

電気式デバイスは、アナログ表示装置によって表示される時刻に対して決定された修正に応じて電気制御信号を生成し、かつ、この電気制御信号を磁界発生器に提供することができるように構成された制御ユニットをさらに備え、それにより磁界発生器は、機械式デバイスを駆動する対応する磁界を生成し、それによりこの機械式デバイスは、発振している機械式共振器に印加される一連の制動パルスを生成し、または機械式共振器の発振を一時的に停止して、表示される時刻の設定された修正を実質的に実施する。

本発明による時計アセンブリの有利な特徴により、腕時計と関連付けられたサポート上の所与の位置に腕時計ケースを慎重に置くことにより、腕時計によって表示される時刻を修正することができ、またはアナログ表示を計画された日時に正確な方法で夏時間または冬時間に設定することができる。正しい時刻の設定は、サポートのカバーを閉じることによって、もしくはサポート上の駆動ボタンを押すことによって、またはサポートと関連付けられた何らかのセンサを介して、もしくは場合によっては、修正システムを駆動するための信号をサポートの中に配置された受信器に送るために使用されるアプリケーションを有する移動電話を介して自動的にトリガすることができる。サポートは、ボックス、キャスケットまたは本体に接続された表示ケースであることが有利であり、または電池を使用した自律性であるか、ソーラ・パワー・コレクタを備えていることが有利である。

本発明の主な利点は、腕時計ケースの中に電気的要素が不要であり、したがって腕時計ケースを完全に機械的にすることができること、すなわち電子ユニットまたは他の電気式デバイス、完全な機械式ムーブメントを組み込んだ腕時計ケース、および移動磁気要素、詳細には磁石を備えた機械式デバイスがなくても、完全に機械的にすることができることである。本発明による修正システムの電気式デバイスは、腕時計ケースの外側に位置し、電気式デバイスは、腕時計を一時的に置くことができ、詳細には夜間の少なくとも一部にわたって腕時計を置くことができる外部サポートに接続されたままの電気式デバイスがなくてもユーザが腕時計を着用することができるよう、腕時計から材料的に独立している。

本発明については、以下で、非制限の例として与えられた添付の図面を参照してより詳細に説明される。

本発明による時計アセンブリの第１の実施形態の斜視図である。 図１の時計アセンブリの水平方向の断面における簡易部分図である。 本発明による時計アセンブリの第２の実施形態の時計の、その背面が開いた状態の斜視図である。 本発明による時計アセンブリの第２の実施形態の時計の、その背面が開いた状態の斜視図であり、図３の部分拡大図である。 第２の実施形態（図３および図４）の修正システムの概略部分断面図であって、機械式ムーブメントの中に組み込まれた機械式共振器のテンプ輪の静止位置における修正システムを形成している機械式デバイスを示す断面図である。 第２の実施形態（図３および図４）の修正システムの概略部分断面図であって、機械式ムーブメントの中に組み込まれた機械式共振器のテンプ輪の制動位置における修正システムを形成している機械式デバイスを示す断面図である。 第２の実施形態の修正システムの改良型変形態様を示す図である。

以下、本発明による時計アセンブリの２つの実施形態について、図を参照して説明する。

図１および図２は、第１の実施形態に関する。時計アセンブリ２は、ケース６および該ケースの中に組み込まれた機械式ムーブメント８によって形成された腕時計４と、この腕時計のためのボックス２２によって形成された外部サポートとを備えている。機械式ムーブメントは、現在の時刻のアナログ表示装置１０、このアナログ表示装置の駆動機構（図２には示されていない）、および機械式発振器を備えており、機械式発振器の機械式共振器１２は、テンプ輪１４および弾性戻り構造１３（図２では螺旋であるが、別法として可撓性ブレードまたは他の可撓性構造を提供することも可能である）によって形成され、この機械式発振器は、駆動機構の動きを設定することができるように構成されている。時計アセンブリ２は、アナログ表示装置によって表示される時刻を修正するためのシステム１６を備え、この修正システムは、一方では、ケース６の中に組み込まれた機械式デバイス１８によって実施され、他方では、腕時計の外部のサポートの中に組み込まれた電気式デバイス２０によって実施されている。

電気式デバイス２０は、制御ユニット３０によって供給される電気制御信号に応じて電力が供給されるコイル２８によって形成された磁界発生器を備えている。磁界発生器、詳細にはコイル２８およびケース６は、腕時計がサポート上の所与の位置に置かれると（図１）、磁界発生器によって生成された磁界がケースを貫通することができる方法で構成されており、ケースの材料はこの目的のために選択されており、ケースの領域のうちの少なくとも磁界が貫通する領域は修正システムにとって有用である。

機械式デバイス１８は永久磁石２４および可撓性ブレード２６を備えており、可撓性ブレード２６は、この可撓性ブレード２６の自由端の領域でこの永久磁石を支持しており、可撓性ブレード２６は、そのもう一方の端部で腕時計ムーブメントに固定されている（別法としてはケース６のケージング・サークルまたはケース６の内壁で固定される）。機械式デバイス１８は、電気式デバイスによって生成され、かつ、永久磁石２４に印加される磁界の作用により、機械式デバイス１８が発振している機械式共振器を周期的に制動し、またはテンプ輪に機械的な力／圧力を印加することによって一時的にこの機械式共振器の発振を停止することができるように腕時計の中に配置されている。より詳細には、第１の実施形態では、可撓性ブレード２６は、永久磁石が前記磁界の作用によって放射磁気力にさらされ、したがって実施されるべき機能で決まる決定済み時間間隔の間、周期的制動パルスを生成し、または機械式共振器１２を停止すると、テンプ輪１４の横方向の外部表面に力／圧力を印加することができるように構成されている。ボックス２２は、このボックスの中に置かれた腕時計４のケース６が所与の位置で実質的に横方向にもたれかかり、したがって修正システム１６が有効である部分３４を有していることに留意されたい。コイル２８によって形成された磁界発生器およびケース６は、この磁界発生器によって生成された磁界が、腕時計の一方の側から、永久磁石２４が位置する領域に、可撓性ブレードによって制動パルスを生成することができるこの永久磁石に放射磁気力を印加することができる十分な強度で到達することができる方法で構成されており、これらの制動パルスは発振している機械式共振器、すなわちテンプ輪１４の横方向の外部表面に印加され、または機械式デバイス１８によって機械式共振器に印加された放射力／圧力によって機械式共振器の発振を一時的に停止し、機械式共振器は、可撓性ブレードとテンプ輪の前記横方向の外部表面との間の摩擦力（乾燥摩擦）を介してテンプ輪に対して力トルクを生成する。

制御ユニット３０は、アナログ表示装置１０によって表示される時刻に対して決定された修正に応じて電気制御信号を生成し、かつ、この電気制御信号を磁界発生器２８に供給するように構成されており、それにより磁界発生器２８は機械式デバイス１８を駆動する対応する磁界を生成し、それにより、この機械式デバイスは、発振している機械式共振器に印加される一連の制動パルスを生成し、または機械式共振器の発振を一時的に停止し、それにより表示される時刻の決定された修正を実質的に実施する。ボックス２２には、ケーブル３６を介して、または非接触電源手段を介して電気を供給することができる。示されているモデルは、例えば様々な情報片、詳細には現在の日付け、時間帯、または冬時間から夏時間に切り換えるための、またはその逆のための日付けを提供することができるデジタル表示装置３８を備えている。データ入力手段はボックスの領域に提供することができる。有利な変形態様では、ボックスの電子部品（例えば制御ユニット３０）に記憶されている様々なデータの読出し、およびこの電子部品へのデータの伝送も、ボックスの中に配置され、移動電話との通信を可能にしている無線通信ユニットを介して提供され、移動電話は、この目的のためのアプリケーションを有している。

第１の実施形態では、ボックス２２は、腕時計によって表示される時刻、すなわちアナログ表示装置１０に対してなされるべき修正を決定するための電子デバイスを備えている。この電子デバイスは、光検出器の行列によって形成された写真センサを備えた写真デバイス４０を含む。この場合、電子デバイスは画像処理ユニットを備えており、画像処理ユニットは、写真デバイス４０によって撮影された画像中のアナログ表示装置１０の少なくとも１つの特定の針の位置を決定することができるように構成されている。最後に、電子デバイスは、正確な現在の時刻を提供することができるタイム・ベースを備えているか、またはタイム・ベースに接続されており、電子デバイスは、なされるべき修正を決定するための比較ユニットをさらに備えている。一実施形態では、腕時計４のアナログ表示装置の写真を撮影し、次に、上で示したように画像を処理し、最後に、表示される時刻の修正を決定するために、適切なアプリケーションを備えた移動電話が提供される。この移動電話は、次に、なされるべき修正、および場合によっては前記修正を開始する時刻または前記修正を開始するまでの時間間隔を示す修正信号を無線通信ユニットを介してボックスの電子ユニットに送る。

図３乃至図５Ｂは、第２の実施形態に関する。ボックス２２Ａは、修正システムの電気式デバイス１６Ａの構成を除き、上で説明した第１の実施形態のボックスと同様であり、以下ではより詳細には説明されない。時計アセンブリ４２は、主として修正システム１６Ａの構成の点で第１の実施形態とは異なっており、機械式デバイス１８Ａは、軸方向の磁気力の作用によって機械式デバイス１８Ａの永久磁石２４Ａが実質的に腕時計４Ａの中心軸と平行の方向に移動するように構成されており、この中心軸は、アナログ表示装置の文字盤およびケース６の背面４８（この背面は、ケースの内側の機械式ムーブメント８Ａを示すために図３および図４では除去されている）の一般平面に対して直角である。より詳細には、機械式デバイス１８Ａは可撓性ブレード２６Ａを備えた弾性構造によって形成されており、可撓性ブレード２６Ａは折り返されて、その第１の端部で、機械式ムーブメント８Ａを取り囲んでいるケージング・サークル４４に固定されている。可撓性ブレードは、自由であるその第２の端部で円板を支持しており、この円板の上に永久磁石２４Ａが接着されており、フィンガー４６が円板に接続されている。フィンガー４６は、テンプ輪１４のリムの下方を、このリムから短い距離だけ半径方向に展開するように構成されている。

可撓性ブレード２６Ａの弾性は、磁石２４Ａを駆動するための磁界が存在しない場合に、この磁石２４Ａおよびフィンガー４６の特定の安定性を保証し、電気式デバイス２０Ａによって軸方向の磁界５２が生成された場合の機械式デバイス１８Ａの良好な動的挙動も保証するように設計されており、この軸方向の磁界により、フィンガー４６と、該フィンガーが一時的に押し付けられるテンプ輪の円形上部平面との間の乾燥摩擦によって制動パルスを生成することができ、フィンガーが一時的に押し付けられると、前記上部円形表面に圧力５４が加えられる。このフィンガーはテンプ輪の制動パッドを形成している。

図５Ａは、磁界発生器が非活動状態であり、永久磁石２４Ａを支えている弾性ブレード２６Ａがその静止位置にある修正システム４２を示しており、一方、図５Ｂは、磁界発生器（コイル２８）が機械式デバイス１８Ａを駆動するための磁界５２を生成し、弾性ブレード２６Ａがテンプ輪１４を制動する位置で永久磁石２４Ａを支持している修正システムを示している。本発明によれば、電気式デバイス２０Ａはサポート２２Ａの中に配置され、機械式デバイス１８Ａは腕時計４Ａの中に配置されている。腕時計がサポート２２Ａ上の所与の位置に正しく置かれると、軸方向の磁界５２がケース６の背面４８を貫通し、磁気引力によって作用する永久磁石２４Ａの領域の中へ伝搬する。少なくともコイル２８の上に重畳する領域における背面４８の材料は、非磁性体または磁界を導く材料（高い透磁率の）からできている。

図６に示されている改良型実施形態（第１の実施形態においても提供することができる）では、時計アセンブリ５８の腕時計は、修正システム１６Ｂの機械式デバイス１８Ｂの中に、永久磁石２４Ａの静止位置からの永久磁石２４Ａの少なくとも特定の変位距離にわたる戻りとして構成される磁気パーキング要素を備えており、永久磁石は、永久磁石がテンプ輪と接触しないこの静止位置へ向かい、磁界発生器（コイル）によって生成される磁界が存在しない場合、詳細にはパーキング磁気要素によってそこで通常保持される。上で言及した磁気要素は、強磁性位置決め要素または図６に示されている位置決め磁石６０のいずれかである。この位置決め磁石は、磁気引力における磁気力を永久磁石２４Ａにその静止位置で連続的に印加するように構成されており、強度は、腕時計に少なくとも衝撃または強力な加速度が存在しない場合に、電気式デバイス２０Ａによる磁界５２の生成が存在しない場合の時宜を得ない制動パルスをこの位置決め磁石が回避することができ、その一方で、コイル２８によって生成された磁界５２が位置決め磁石６０の引力の力に容易に打ち勝って、表示される時刻の規定された修正を実施することができる制動パルスを生成することができることを保証するような強度である。そのために、電子制御ユニット３０によって管理されたコイル２８およびその電源は、磁界５２が十分な強度を有する方法で構成されている。

図には示されていない別の実施形態では、磁界発生器は移動永久磁石であるか、または移動磁気遮蔽と関連付けられた固定磁石であり、移動磁石または移動磁気遮蔽は、電気制御信号に応じて前記機械式デバイスに供給される磁界の強度を変化させるために、電気制御信号が供給されるアクチュエータによって変位させることができるようにサポートの中に配置されている。

次に、本発明による修正システムの動作モードについて説明する。

主動作モードによれば、サポートの中に組み込まれた電気式デバイスの制御ユニット３０は、周波数ＦＳＵＰの第１の周期信号を生成することができるように構成されている、少なくとも１つの周波数を生成するためのデバイスを備えている。この場合、制御ユニットは、規定された修正が、修正されることが意図されている表示される時刻の遅れに対応しており、したがってこの修正が乱されていない機械式発振器によって与えられた時間の経過に対して現在の時刻の表示を進ませることからなっている場合、修正システムが機械式デバイスによって周波数ＦＳＵＰで機械式共振器のテンプ輪に印加される第１のシリーズの周期制動パルスを生成するよう、該修正システムを駆動するために、第１の修正期間の間、第１の周期信号から導出された第１の制御信号を磁界発生器に提供するように構成されている。第１の修正期間の継続期間、したがって前記第１のシリーズにおける周期制動パルスの数は、修正されるべき前記遅れによって決定される。周波数ＦＳＵＰが提供され、腕時計の中に組み込まれた機械式デバイスは、周波数ＦＳＵＰの第１のシリーズの周期制動パルスが、第１の修正期間の間、機械式共振器の発振が機械式発振器のために提供される設定点周波数Ｆ０ｃより高い修正周波数ＦＳＣｏｒに同期される第１の同期位相を生成することができるように構成されている。したがって第１の修正期間の間、機械式ムーブメントの動きが加速される。

当業者は、文書２０２１／１２１７１１において、および文書ＥＰ３６２９１０４においても主動作モードに関連する追加技術情報を見出すであろう。これらの２つの文書では、本発明とは逆に、修正システムは完全に腕時計の中に組み込まれている。さらに、第２の文書では、腕時計は、機械式発振器の動きの一時的な変動、したがって時計ムーブメントの一時的な変動を自身で検出するためのセンサを備えている。しかしながら修正されるべき遅れの事例では、上で言及した様々な信号および周期制動パルスの生成に関する教示は同様である。

第１の特定の動作モードでは、少なくとも１つの周波数を生成するためのデバイスは、周波数ＦＩＮＦの第２の周期信号も生成することができるようにも構成されている。この場合、制御ユニットは、設定された修正が、修正することが意図されている表示される時刻の進みに対応しており、したがってこの修正が乱されていない機械式発振器によって与えられた時間の経過に対して現在の時刻表示を遅らせることにある場合、修正システムが機械式デバイスによって周波数ＦＩＮＦでテンプ輪に印加される第２のシリーズの周期制動パルスを生成するよう、この修正システムを駆動するために、第２の修正期間の間、第２の周期信号から導出された第２の制御信号を磁界発生器に供給するように構成されている。第２の修正期間の継続期間、したがって前記第２のシリーズにおける周期制動パルスの数は、修正されるべき前記進みによって決定される。周波数ＦＩＮＦが提供され、機械式デバイスは、周波数ＦＩＮＦの第２のシリーズの周期制動パルスが、第２の修正期間の間、機械式共振器の発振が機械式発振器のために提供される設定点周波数Ｆ０ｃより低い修正周波数ＦＩＣｏｒにわたって同期される第２の同期位相を生成することができる方法で構成されている。したがって第２の修正期間の間、機械式ムーブメントの動きが減速される。

当業者は、文書ＷＯ２０２１／１２１７１１において、および文書ＥＰ３６２９１０４においても第１の特定の動作モードに関連する追加技術情報を見出すであろう。

第２の特定の動作モードによれば、修正システムの機械式デバイスは、磁界発生器によって生成される、移動磁気要素に印加される磁界の作用によって機械式共振器を阻止して、修正期間の間、この機械式発振器の発振を一時的に停止することができるように構成されている。制御ユニットは、決定された修正が、表示される時刻の進みに対応しており、したがってなされるべき修正が乱されていない機械式発振器によって与えられた時間の経過に対して現在の時刻のアナログ表示を遅らせることからなっている場合、機械式デバイスが、修正されるべき前記進みによって決定される修正期間の間、機械式共振器の発振を阻止し、それによりこの修正期間の間、前記駆動機構の動きを停止するよう、この機械式デバイスを駆動する第３の制御信号を磁界発生器に提供することができるように構成されている。上で説明した修正システムの場合、機械式発振器の阻止は、修正期間の間、連続的にテンプ輪１４のリムにもたれかかる、それぞれ弾性部材２６、２６Ａによって実施される。これを達成するために、磁界発生器は、修正期間の間、連続磁界を生成する。

当業者は、文書ＷＯ２０２１／１２１７１１における第２の特定の動作モードに関連する追加技術情報も見出すことになる。本発明による時計アセンブリの有利な実施形態では、修正システムは、夏時間または冬時間を調整するために、表示される時刻を一晩にわたって６０分だけ修正することができるように構成されている。

本発明による時計アセンブリの一般的な実施形態では、制御ユニット３０は、所与の日時になされるべき修正、または腕時計によって表示される現在の時刻に応じてなされるべき修正を決定するように構成された電子デバイスと関連付けられている。特定の実施形態では、なされるべき修正は、外部サポートの外部のデバイスの中で決定され、詳細にはこの目的のためのアプリケーションを備えた移動電話の中で決定される。

２ 時計アセンブリ
４ 腕時計
４Ａ 腕時計
６ ケース
８ 機械式ムーブメント
８Ａ 機械式ムーブメント
１０ アナログ表示装置
１２ 機械式共振器
１３ 弾性戻り構造
１４ テンプ輪
１６ アナログ表示装置によって表示される時刻を修正するためのシステム
１６Ａ 電気式デバイス（修正システム）
１６Ｂ 修正システム
１８ 機械式デバイス
１８Ａ 機械式デバイス
１８Ｂ 機械式デバイス
２０ 電気式デバイス
２０Ａ 電気式デバイス
２２ ボックス（サポート）
２２Ａ ボックス（サポート）
２４ 永久磁石
２４Ａ 永久磁石
２６ 可撓性ブレード
２６Ａ 可撓性ブレード
２８ コイル（磁界発生器）
３０ 制御ユニット
３６ ケーブル
３４ 修正システム１６が有効である部分
３８ デジタル表示装置
４０ 写真デバイス
４２ 時計アセンブリ
４４ ケージング・サークル
４６ フィンガー
４８ ケース６の背面
５２ 軸方向の磁界
５４ テンプ輪の上部円形平面に加えられる圧力
５８ 時計アセンブリ
６０ 位置決め磁石（磁気パーキング要素）

Claims (10)

1. ケース（６）および前記ケースの中に組み込まれた機械式ムーブメント（８；８Ａ）によって形成された腕時計（４；４Ａ）と、前記腕時計の外部の、この腕時計の少なくとも前記ケースを支持することができるように構成されたサポート（２２；２２Ａ）とを備える時計アセンブリ（２；４２；５８）であって、前記機械式ムーブメントは、アナログ時刻表示装置（１０）と、このアナログ時刻表示装置のための駆動機構と、機械式発振器とを備え、前記機械式発振器の機械式共振器（１２）は、テンプ輪（１４）および弾性戻り構造（１３）によって形成され、この機械式発振器は、前記駆動機構の動きを設定することができるように構成され、前記時計アセンブリは、前記アナログ表示装置によって表示される時刻を修正するための修正システムを備える、時計アセンブリにおいて、前記修正システム（１６；１６Ａ；１６Ｂ）は、一方では、前記ケースの中に組み込まれた機械式デバイス（１８；１８Ａ；１８Ｂ）によって形成され、他方では、前記サポートの中に組み込まれた電気式デバイス（２０；２０Ａ）によって形成され、前記機械式デバイスは、移動磁気要素（２４；２４Ａ）を備え、発振している前記機械式共振器を制動することができるように、または前記電気式デバイスの磁界発生器（２８）によって供給される磁界（５２）で前記移動磁気要素を励起することによって、この機械式共振器の発振を一時的に停止することができるように、前記腕時計の中に配置され、この磁界発生器および前記ケースは、前記ケースが前記サポート上の所与の位置に置かれると、前記磁界発生器によって生成された前記磁界が前記ケースを貫通して、前記移動磁気要素が位置する領域に到達して、この移動磁気要素を励起し、それにより前記機械式デバイスを介して制動パルスを生成することができるように構成され、これらの制動パルスは、発振している前記機械式共振器に印加されるか、または前記機械式デバイスによって前記機械式共振器の発振を一時的に停止することを特徴とし、前記電気式デバイスは、前記アナログ表示装置によって表示される時刻に対して決定された修正に応じて電気制御信号を生成し、かつ、この電気制御信号を前記磁界発生器に供給することができるように構成されている制御ユニット（３０）を備え、それにより前記磁界発生器は、前記機械式デバイスを駆動する対応する磁界を生成し、それによりこの機械式デバイスは、発振している前記機械式共振器に印加される一連の制動パルスを生成し、または前記機械式共振器の発振を一時的に停止して、前記表示される時刻の前記決定された修正を実質的に実施することを特徴とする時計アセンブリ（２；４２；５８）。
2. 前記磁界発生器は、前記電気制御信号に応じて電力が供給されるコイル（２８）であることを特徴とする請求項１に記載の時計アセンブリ。
3. 前記磁界発生器は、移動永久磁石であるか、または移動磁気遮蔽と関連付けられた固定磁石であり、前記移動磁石または前記移動磁気遮蔽は、前記電気制御信号に応じて前記機械式デバイスに印加される前記磁界の強度を変化させるために、前記電気制御信号が供給されるアクチュエータによって変位させることができるように構成されることを特徴とする請求項１に記載の時計アセンブリ。
4. 前記移動磁気要素は、永久磁石（２４；２４Ａ）であり、前記機械式デバイスは、自由端の領域で前記永久磁石を支持している可撓性ブレード（２６；２６Ａ）によって形成され、この可撓性ブレードは、前記磁界（５２）の作用によって前記テンプ輪（１４）の表面に圧力を印加することができるように構成され、したがって前記制動パルスを生成するか、または前記機械式共振器を一時的に停止することを特徴とする請求項１に記載の時計アセンブリ。
5. 前記腕時計は、この移動磁気要素の少なくとも特定の変位距離にわたって、前記移動磁気要素が前記機械式共振器（１２）から自由に離れ、前記磁界（５２）が存在しない場合に前記移動磁気要素が通常保持される静止位置に向かって前記移動磁気要素（２４；２４Ａ）をリコールするように構成される磁気パーキング要素（６０）をさらに備え、前記磁界（５２）は、前記磁気パーキング要素の回復力に打ち勝って、発振している前記機械式共振器の前記制動パルスを生成すること、または前記機械式共振器の発振を一時的に停止することができる十分な強さであることを特徴とする請求項１または４に記載の時計アセンブリ（５８）。
6. 前記制御ユニット（３０）は、周波数ＦＳＵＰの第１の周期信号を生成することができるように構成されている、少なくとも１つの周波数を生成するためのデバイスを備えることを特徴とし、前記制御ユニットは、前記決定された修正が、修正することが意図されている前記表示される時刻の遅れに対応している場合、前記修正システムが前記機械式デバイスによって周波数ＦＳＵＰで前記機械式共振器（１２）に印加される第１のシリーズの周期制動パルスを生成するよう、この修正システムを駆動するために、第１の修正期間の間、前記第１の周期信号から導出された第１の制御信号を前記磁界発生器（２８）に供給するように構成されており、前記第１の修正期間の継続期間、したがって前記第１のシリーズにおける周期制動パルスの数は、修正されるべき前記遅れによって決定されることを特徴とし、前記周波数ＦＳＵＰが提供され、前記機械式デバイスは、周波数ＦＳＵＰの前記第１のシリーズの周期制動パルスが、前記第１の修正期間の間、前記機械式共振器の前記発振が前記機械式発振器のために提供される設定点周波数Ｆ０ｃより高い修正周波数ＦＳＣｏｒに同期される第１の同期位相を生成することができるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の時計アセンブリ。
7. 少なくとも１つの周波数を生成するための前記デバイスは、周波数ＦＩＮＦの第２の周期信号を追加生成することができるように構成されていることを特徴とし、前記制御ユニット（３０）は、前記決定された修正が、修正することが意図されている前記表示される時刻の進みに対応している場合、前記修正システムが前記機械式デバイスによって周波数ＦＩＮＦで前記機械式共振器（１２）に印加される第２のシリーズの周期制動パルスを生成するよう、この修正システムを駆動するために、第２の修正期間の間、前記第２の周期信号から導出された第２の制御信号を前記磁界発生器（２８）に供給するように構成されており、前記第２の修正期間の継続期間、したがって前記第２のシリーズにおける周期制動パルスの数は、修正されるべき前記進みによって決定されることを特徴とし、前記周波数ＦＩＮＦが提供され、前記機械式デバイスが、周波数ＦＩＮＦの前記第２のシリーズの周期制動パルスが、前記第２の修正期間の間、前記機械式共振器の前記発振が前記機械式発振器のために提供される前記設定点周波数Ｆ０ｃより低い修正周波数ＦＩＣｏｒに同期される第２の同期位相を生成することができるように構成されていることを特徴とする請求項６に記載の時計アセンブリ。
8. 前記機械式デバイスが、前記磁界発生器（２８）によって生成される、前記移動磁気要素に印加される磁界の作用から前記機械式共振器を阻止して、修正期間の間、前記機械式共振器の発振を一時的に停止することもできるように構成されていることを特徴とし、前記制御ユニット（３０）が、前記決定された修正が、前記表示される時刻の進みに対応している場合、前記機械式デバイスが、修正されるべき前記進みによって決定される前記修正期間の間、前記機械式共振器の前記発振を阻止し、それによりこの修正期間の間、前記駆動機構の動きを停止するよう、前記機械式デバイスを駆動する第３の制御信号を前記磁界発生器に提供することができるように構成されることを特徴とする請求項６に記載の時計アセンブリ。
9. 前記制御ユニット（３０）が、所与の日付けになされるべき、または前記腕時計によって表示される現在の時刻に応じてなされるべき、前記決定された修正を定義している修正を決定するための電子デバイスと関連付けられることを特徴とする請求項１および請求項６から８のいずれか一項に記載の時計アセンブリ。
10. 前記サポートは、ボックス、キャスケット、または表示ケースであることを特徴とし、前記サポートは、なされるべき修正を決定するための前記電子デバイスを備え、この電子デバイスは、光検出器の行列によって形成された写真センサを備える写真デバイス（４０）を備えるか、または写真デバイス（４０）と関連付けられることを特徴とし、前記電子デバイスは、画像処理ユニットを備え、前記画像処理ユニットは、前記写真デバイスによって撮影された画像中の前記アナログ表示装置（１０）の少なくとも１つの規定された針の位置を決定することができるように構成されることを特徴とし、前記電子デバイスは、正確な現在の時刻を提供することができるタイム・ベースを備えているか、またはタイム・ベースに接続されており、なされるべき前記修正を決定するための比較ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項９に記載の時計アセンブリ。

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