JP2018103969A - タイヤ情報取得装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗り心地性能やタイヤの高速耐久性能への影響を少なくできる構成のタイヤ情報取得装置を提供する。【解決手段】タイヤ30の情報を取得するセンサ2を備えたセンサモジュール3と、タイヤ内面に設置されて、センサモジュール3を支持するゴム製の支持躯体5とを備えたタイヤ情報取得装置1において、支持躯体5を中空状とするとともに、センサモジュール3を、タイヤ内面に対して浮いた状態で支持躯体5に取付けた。また、乗り心地性能やタイヤの高速耐久性能への影響を更に少なくするため、タイヤの内圧P1と支持躯体5の内部の気体の圧力P2との差ΔPを、50kPa≦ΔP≦150kPaの範囲とし、支持躯体5のゴムの厚さdを、0.8mm≦d≦1.2mmの範囲とした。【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤの情報を取得するセンサを有するセンサモジュールと、前記センサモジュールを支持する支持躯体とを備え、タイヤの内面に取付けられるタイヤ情報取得装置に関する。
従来、タイヤの内面にゴムから成る支持躯体を接着し、圧力センサ,温度センサ,加速度センサ等のタイヤの情報を取得するセンサと増幅器及び送信器が配置されたセンサモジュールをその支持躯体で支持する構成のタイヤ情報取得装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図4は、ゴム製の支持躯体51を有するタイヤ情報取得装置50の一例を示す図で、支持躯体51は、円錐台状の躯体本体52と、この躯体本体52のタイヤ30の内面側とは反対側である上部側に形成された円筒形の空洞部53とを備え、この空洞部53に、センサ54を備えたセンサモジュール55が収納されている。
図4は、ゴム製の支持躯体51を有するタイヤ情報取得装置50の一例を示す図で、支持躯体51は、円錐台状の躯体本体52と、この躯体本体52のタイヤ30の内面側とは反対側である上部側に形成された円筒形の空洞部53とを備え、この空洞部53に、センサ54を備えたセンサモジュール55が収納されている。
しかしながら、上記図4に示したタイヤ情報取得装置50では、タイヤ内部での重量が、タイヤ情報取得装置50が取付けられた箇所に集中するので、タイヤの重量バランスが崩れ、その結果、乗り心地性能が悪化してしまうといった問題点があった。
また、支持躯体51のゴムとセンサモジュール55とが密着しているので、タイヤ30の転動時に、センサモジュール55との摩擦熱が発生するだけでなく、支持躯体51のゴムがセンサモジュール55の放熱を妨げるよう作用するので、センサモジュール55の貼付け部付近の温度が上昇する。この温度上昇は、タイヤの高速耐久性能を低下させる要因となる。
更に、図4の構成では、タイヤ転動時の入力がセンサモジュール55に伝達し易いため、センサモジュール55内部の電池や電子部品の劣化を早めるおそれがある。
また、支持躯体51のゴムとセンサモジュール55とが密着しているので、タイヤ30の転動時に、センサモジュール55との摩擦熱が発生するだけでなく、支持躯体51のゴムがセンサモジュール55の放熱を妨げるよう作用するので、センサモジュール55の貼付け部付近の温度が上昇する。この温度上昇は、タイヤの高速耐久性能を低下させる要因となる。
更に、図4の構成では、タイヤ転動時の入力がセンサモジュール55に伝達し易いため、センサモジュール55内部の電池や電子部品の劣化を早めるおそれがある。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、乗り心地性能やタイヤの高速耐久性能への影響を少なくできる構成のタイヤ情報取得装置を提供することを目的とする。
本発明は、タイヤの情報を取得するタイヤ情報取得装置であって、タイヤの情報を取得するセンサを備えたセンサモジュールと、タイヤ内面に設置されて前記センサモジュールを支持する、ゴムから成る中空状の支持躯体とを備えたものである。
このように、支持躯体を中空状のゴム部材とすることで、支持躯体が変形し易くなるようにしたので、タイヤにかかる圧力を分散することができる。したがって、タイヤの重量バランスへの影響を少なくすることができ、乗り心地性能の低下を抑制することができる。
また、支持躯体が中空状としたので、支持躯体のゴムとセンサモジュールとが密着することがない。その結果、変形による熱の発生や蓄熱効果が低減するので、センサモジュールの貼付け部付近の温度上昇を抑制することができる。したがって、タイヤの高速耐久性能の低下を抑制することができる。
このように、支持躯体を中空状のゴム部材とすることで、支持躯体が変形し易くなるようにしたので、タイヤにかかる圧力を分散することができる。したがって、タイヤの重量バランスへの影響を少なくすることができ、乗り心地性能の低下を抑制することができる。
また、支持躯体が中空状としたので、支持躯体のゴムとセンサモジュールとが密着することがない。その結果、変形による熱の発生や蓄熱効果が低減するので、センサモジュールの貼付け部付近の温度上昇を抑制することができる。したがって、タイヤの高速耐久性能の低下を抑制することができる。
また、前記タイヤの内圧をP1、前記支持躯体の内部の気体の圧力(以下、躯体内圧という)をP2、圧力差をΔP=P2−P1としたとき、前記ΔPを、50kPa≦ΔP≦150kPaの範囲としたので、支持躯体を適度に変形させることができる。したがって、乗り心地性能とタイヤの高速耐久性能への影響を確実に低減することができる。
また、前記支持躯体のゴムの厚さをdとしたとき、前記dを、0.8mm≦d≦1.2mmの範囲としたので、支持躯体自身の内圧保持性を確保できるとともに、支持躯体の重量によるタイヤの重量バランスの崩れを抑制することができる。
また、前記支持躯体のゴムの厚さをdとしたとき、前記dを、0.8mm≦d≦1.2mmの範囲としたので、支持躯体自身の内圧保持性を確保できるとともに、支持躯体の重量によるタイヤの重量バランスの崩れを抑制することができる。
また、前記センサモジュールを、タイヤ内面に対して浮いた状態で前記支持躯体に取付けることで、タイヤ転動時における入力、特に、踏み込み時にセンサモジュールに作用する衝撃力を支持躯体の変形で吸収するようにしたので、電池やセンサ回路などのセンサモジュール内部の電子部品の劣化を抑制することができる。
また、前記センサが、加速度センサや歪みセンサのような、タイヤに入力する振動やタイヤの変形状態を検出するセンサである場合には、前記センサを、センサモジュールから分離して、前記タイヤの内面に取付けるようにしたので、タイヤに入力する振動やタイヤの変形状態を精度よく検出できる。
また、前記センサが、加速度センサや歪みセンサのような、タイヤに入力する振動やタイヤの変形状態を検出するセンサである場合には、前記センサを、センサモジュールから分離して、前記タイヤの内面に取付けるようにしたので、タイヤに入力する振動やタイヤの変形状態を精度よく検出できる。
なお、前記発明の概要は、本発明の必要な全ての特徴を列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
実施の形態
図1は、本実施の形態に係るタイヤ情報取得装置1を示す図で、同図において、2はタイヤ30の内面に作用する加速度を検出する加速度センサ、3は前記検出された加速度のデータを処理して、図示しない車体側に送信するタイヤ情報処理手段、4は加速度センサ2とタイヤ情報処理手段3とを電気的に接続するための配線、5は本発明による支持躯体で、支持躯体5は、タイヤ情報処理手段3を、タイヤ内面に対して浮いた状態で支持する。
タイヤ情報処理手段3は、電池、演算装置、送信器等の電子部品を、接着性の樹脂などを用いて一体化したものである。なお、タイヤ情報処理手段3の形状は円板状でもよいし、直方体状などの他の形状であってもよい。
支持躯体5は、ゴムから成る外形が回転楕円体の中空状の部材で、中空部5cのタイヤ内面側に加速度センサ2が取付けられ、タイヤ内面側とは反対側(天井部)にタイヤ情報処理手段3が取付けられている。
また、支持躯体5の底部(タイヤ内面側)と加速度センサ2とは、タイヤ30の内面側に接着剤で貼り付けられている。なお、加速度センサ2は、必ずしも、タイヤ30の内面側に貼り付ける必要はなく、支持躯体5の中空部5cの底部の、支持躯体5のタイヤ内面側に接着されている箇所に設置してもよい。
このように、中空のゴムから構成される支持躯体5に、重量物である電池、演算装置、送信器等の電子部品を備えたタイヤ情報処理手段3を、タイヤ内面から浮いた状態で支持すれば、タイヤ転動時の入力を支持躯体5の変形により緩和できるので、タイヤ30にかかる圧力を分散させることができる。その結果、タイヤの重量バランスや耐久性能への影響を大幅に低減することができる。
また、中空のゴムは、速度に応じて接触面積が変化するので、走行速度によらず、タイヤ30にかかる圧力を効果的に分散させることができる。
図1は、本実施の形態に係るタイヤ情報取得装置1を示す図で、同図において、2はタイヤ30の内面に作用する加速度を検出する加速度センサ、3は前記検出された加速度のデータを処理して、図示しない車体側に送信するタイヤ情報処理手段、4は加速度センサ2とタイヤ情報処理手段3とを電気的に接続するための配線、5は本発明による支持躯体で、支持躯体5は、タイヤ情報処理手段3を、タイヤ内面に対して浮いた状態で支持する。
タイヤ情報処理手段3は、電池、演算装置、送信器等の電子部品を、接着性の樹脂などを用いて一体化したものである。なお、タイヤ情報処理手段3の形状は円板状でもよいし、直方体状などの他の形状であってもよい。
支持躯体5は、ゴムから成る外形が回転楕円体の中空状の部材で、中空部5cのタイヤ内面側に加速度センサ2が取付けられ、タイヤ内面側とは反対側(天井部)にタイヤ情報処理手段3が取付けられている。
また、支持躯体5の底部(タイヤ内面側)と加速度センサ2とは、タイヤ30の内面側に接着剤で貼り付けられている。なお、加速度センサ2は、必ずしも、タイヤ30の内面側に貼り付ける必要はなく、支持躯体5の中空部5cの底部の、支持躯体5のタイヤ内面側に接着されている箇所に設置してもよい。
このように、中空のゴムから構成される支持躯体5に、重量物である電池、演算装置、送信器等の電子部品を備えたタイヤ情報処理手段3を、タイヤ内面から浮いた状態で支持すれば、タイヤ転動時の入力を支持躯体5の変形により緩和できるので、タイヤ30にかかる圧力を分散させることができる。その結果、タイヤの重量バランスや耐久性能への影響を大幅に低減することができる。
また、中空のゴムは、速度に応じて接触面積が変化するので、走行速度によらず、タイヤ30にかかる圧力を効果的に分散させることができる。
本例では、支持躯体5を構成するゴムの厚さdを、0.8mm≦d≦1.2mmの範囲とした。これは、ゴムの厚さdを0.8mm未満とすると、支持躯体5の内圧保持性(耐久性)が低下し、1.2mmを超えると、支持躯体5事態の重量が重くなり、タイヤの重量バランスが崩れてしまうためである。したがって、タイヤの重量バランスや耐久性能への影響を確実に抑制するためには、ゴムの厚さdを、0.8mm≦d≦1.2mmの範囲とすることが好ましい。
また、本例では、支持躯体5の中空部5cに、空気やN2ガスなどの気体を充填して、中空部5c内の気体の圧力(以下、支持躯体内圧P2という)が、タイヤの内圧P1よりも高くなるようにしている。
このとき、支持躯体内圧P2とタイヤの内圧P1との差である圧力差ΔP=P2−P1を、50kPa≦ΔP≦150kPaの範囲とすれば、タイヤの重量バランスや耐久性能への影響を大幅に低減することができる。すなわち、ΔPが50kPa未満であると、高速走行時における支持躯体5の変形が大きくなるため、重量物であるタイヤ情報処理手段3をタイヤ内面から浮いた状態で保持することが難しくなる。その結果、タイヤ30のタイヤの重量バランスの崩れや耐久性能の低下が起こるおそれがある。一方、ΔPが150kPaを超えると、支持躯体5の変形が小さくなり、支持躯体5とタイヤ30の内面と接触圧が高くなる。その結果、乗り心地性能が低下してしまうおそれがある。したがって、圧力差ΔPを、50kPa≦ΔP≦150kPaの範囲とすることが好ましい。
また、本例では、支持躯体5の中空部5cに、空気やN2ガスなどの気体を充填して、中空部5c内の気体の圧力(以下、支持躯体内圧P2という)が、タイヤの内圧P1よりも高くなるようにしている。
このとき、支持躯体内圧P2とタイヤの内圧P1との差である圧力差ΔP=P2−P1を、50kPa≦ΔP≦150kPaの範囲とすれば、タイヤの重量バランスや耐久性能への影響を大幅に低減することができる。すなわち、ΔPが50kPa未満であると、高速走行時における支持躯体5の変形が大きくなるため、重量物であるタイヤ情報処理手段3をタイヤ内面から浮いた状態で保持することが難しくなる。その結果、タイヤ30のタイヤの重量バランスの崩れや耐久性能の低下が起こるおそれがある。一方、ΔPが150kPaを超えると、支持躯体5の変形が小さくなり、支持躯体5とタイヤ30の内面と接触圧が高くなる。その結果、乗り心地性能が低下してしまうおそれがある。したがって、圧力差ΔPを、50kPa≦ΔP≦150kPaの範囲とすることが好ましい。
次に、タイヤ情報取得装置1の作製方法について説明する。
まず、図2(a)に示すように、支持躯体5を半割りにした半体5a,5bを準備し、下半球となる半体5aの内側に加速度センサ2を接着し、上半球となる半体5bの内側にタイヤ情報処理手段3を接着した後、加速度センサ2とタイヤ情報処理手段3とを配線4で接続する。なお、加速度センサ2とタイヤ情報処理手段3とを配線4で接続した後、加速度センサ2を半体5aに接着し、タイヤ情報処理手段3を半体3bに接着してもよい。
また、加速度センサ2を、タイヤ30の内面側に貼り付ける場合には、下半球となる半体5aの頂部である底部に、加速度センサ2の接着面が露出する大きさの穴を形成し、この穴に加速度センサ2を取付けてから、加速度センサ2の接着面とは反対側を、半体5aに接着剤で固定するなどすればよい。
次に、図2(b),(c)に示すように、半体5a,5bの赤道面同士を接着して支持躯体5を形成した後、周知の注入針とポンプとを備えた気体充填装置を用いて、支持躯体5の内部に所定の内圧まで気体を充填する。なお、気体の充填後は、充填箇所を針穴修復材などの接着剤で封止する。
まず、図2(a)に示すように、支持躯体5を半割りにした半体5a,5bを準備し、下半球となる半体5aの内側に加速度センサ2を接着し、上半球となる半体5bの内側にタイヤ情報処理手段3を接着した後、加速度センサ2とタイヤ情報処理手段3とを配線4で接続する。なお、加速度センサ2とタイヤ情報処理手段3とを配線4で接続した後、加速度センサ2を半体5aに接着し、タイヤ情報処理手段3を半体3bに接着してもよい。
また、加速度センサ2を、タイヤ30の内面側に貼り付ける場合には、下半球となる半体5aの頂部である底部に、加速度センサ2の接着面が露出する大きさの穴を形成し、この穴に加速度センサ2を取付けてから、加速度センサ2の接着面とは反対側を、半体5aに接着剤で固定するなどすればよい。
次に、図2(b),(c)に示すように、半体5a,5bの赤道面同士を接着して支持躯体5を形成した後、周知の注入針とポンプとを備えた気体充填装置を用いて、支持躯体5の内部に所定の内圧まで気体を充填する。なお、気体の充填後は、充填箇所を針穴修復材などの接着剤で封止する。
[実施例]
以下の実施例1,2と比較例1〜5とについて、高速耐久性能と乗り心地性能について調べた結果を、図3の表に示す。
実施例1は、図1に示した構成(構造A)のタイヤ情報取得装置で、支持躯体の材質はゴムで、圧力差ΔPは50kPa、支持躯体のゴムの厚さは1.0mmである。
実施例2は、圧力差ΔPを150kPaとした以外は実施例1と同じである。
比較例1は、図4に示した構成(構造B)のタイヤ情報取得装置で、長さ寸法は、底面の直径L1=4.0cm、上面の直径L2=3.0cm、高さL3=2.0cm、である。
比較例2は、圧力差ΔPを30kPaとした以外は実施例1と同じである。
比較例3は、圧力差ΔPを180kPaとした以外は実施例1と同じである。
比較例4は、ゴムの厚さを0.7mmとした以外は実施例1と同じである。
比較例5は、ゴムの厚さを1.3mmとした以外は実施例1と同じである。
以下の実施例1,2と比較例1〜5とについて、高速耐久性能と乗り心地性能について調べた結果を、図3の表に示す。
実施例1は、図1に示した構成(構造A)のタイヤ情報取得装置で、支持躯体の材質はゴムで、圧力差ΔPは50kPa、支持躯体のゴムの厚さは1.0mmである。
実施例2は、圧力差ΔPを150kPaとした以外は実施例1と同じである。
比較例1は、図4に示した構成(構造B)のタイヤ情報取得装置で、長さ寸法は、底面の直径L1=4.0cm、上面の直径L2=3.0cm、高さL3=2.0cm、である。
比較例2は、圧力差ΔPを30kPaとした以外は実施例1と同じである。
比較例3は、圧力差ΔPを180kPaとした以外は実施例1と同じである。
比較例4は、ゴムの厚さを0.7mmとした以外は実施例1と同じである。
比較例5は、ゴムの厚さを1.3mmとした以外は実施例1と同じである。
高速耐久性能は、155/55R14、195/45R16、215/40R17の3つのサイズのタイヤにそれぞれ、上記のタイヤ情報取得装置を搭載し、高速耐久ドラムテストを行った。試験タイヤの空気圧、負荷荷重は、JIS D4230に定められた高速耐久試験A条件に準じた。
ステップ1;停止状態から初期速度(30km/h)まで加速(10 min)、
ステップ2;初期速度にて走行(10 min)、
ステップ3;初期速度+10km/hまで加速し10 min走行、
ステップ4;初期速度+20km/hまで加速し20 min走行、
同様の条件で速度UPを実施する。
目視可能なセパレーション、チャンキング、コード切れ、コードに達するクラック、または、コードに達するオープンスプライスが認められた速度をそのタイヤの高速耐久性能とし、実施例1を100とした指数で表わした。数値が大きいほどタイヤの高速耐久性能が高い。
乗り心地性能は、専門のドライバー2名によるフィーリングテストにより評価した。
評価速度;60〜200km/h、
評価路面;アスファルト舗装路、
評価項目;振動、車内音、乗り心地全般、
評価は、タイヤ情報取得装置を搭載していないタイヤとの相対比較で、
0 ;変わらない
+(−)2;やや良い(やや悪い)
+(−)4;良い(悪い)
+(−)8;非常に良い(やや悪い)とした。
ステップ1;停止状態から初期速度(30km/h)まで加速(10 min)、
ステップ2;初期速度にて走行(10 min)、
ステップ3;初期速度+10km/hまで加速し10 min走行、
ステップ4;初期速度+20km/hまで加速し20 min走行、
同様の条件で速度UPを実施する。
目視可能なセパレーション、チャンキング、コード切れ、コードに達するクラック、または、コードに達するオープンスプライスが認められた速度をそのタイヤの高速耐久性能とし、実施例1を100とした指数で表わした。数値が大きいほどタイヤの高速耐久性能が高い。
乗り心地性能は、専門のドライバー2名によるフィーリングテストにより評価した。
評価速度;60〜200km/h、
評価路面;アスファルト舗装路、
評価項目;振動、車内音、乗り心地全般、
評価は、タイヤ情報取得装置を搭載していないタイヤとの相対比較で、
0 ;変わらない
+(−)2;やや良い(やや悪い)
+(−)4;良い(悪い)
+(−)8;非常に良い(やや悪い)とした。
実施例1,2と比較例1の評価結果から明らかなように、支持躯体を中空構造とするとともに、ΔPを50kPa〜150kPaの範囲に設定すれば、高速耐久性能も乗り心地性能も大幅に向上することが確認された。
また、実施例1と比較例2とから、ΔPを50kPa未満とすると、高速耐久性能も乗り心地性能、吸音効果が全ていずれも低下してしまうことがわかった。
一方、実施例2と比較例3とから、ΔPが150kPaを超えた場合にも、高速耐久性能も乗り心地性能も低下してしまうことがわかった。
しかしながら、比較例2,3と比較例1とを比較すれば、支持躯体が中空構造(構造A)であれば、ΔPが50kPa未満(ここでは、30kPa)のものも、ΔPが150kPaを超えた(ここでは、180kPa)のものも、支持躯体が密着構造(構造B)のものに比べて、高速耐久性能も乗り心地性能も向上していることから、支持躯体を中空状とするだけで、高速耐久性能及び乗り心地性能が向上することが分かる。
また、実施例1と比較例2とから、ΔPを50kPa未満とすると、高速耐久性能も乗り心地性能、吸音効果が全ていずれも低下してしまうことがわかった。
一方、実施例2と比較例3とから、ΔPが150kPaを超えた場合にも、高速耐久性能も乗り心地性能も低下してしまうことがわかった。
しかしながら、比較例2,3と比較例1とを比較すれば、支持躯体が中空構造(構造A)であれば、ΔPが50kPa未満(ここでは、30kPa)のものも、ΔPが150kPaを超えた(ここでは、180kPa)のものも、支持躯体が密着構造(構造B)のものに比べて、高速耐久性能も乗り心地性能も向上していることから、支持躯体を中空状とするだけで、高速耐久性能及び乗り心地性能が向上することが分かる。
また、実施例1,2と比較例4とから、dを0.8mm未満とすると、乗り心地性能は変わらないものの、高速耐久性能が大幅に低下してしまうことがわかった(d=0.7mmでは、支持躯体が破壊)した。
一方、実施例1,2と比較例5とから、dが1.2mmを超えると、高速耐久性能も乗り心地性能も低下することがわかった。
なお、比較例5と比較例1とから、dが1.2mmを超えた場合(ここでは、d=1.3mm)でも、支持躯体が中空構造(構造A)であれば、支持躯体が密着構造(構造B)のものに比べて、高速耐久性能も乗り心地性能も向上していることが分かる。
一方、実施例1,2と比較例5とから、dが1.2mmを超えると、高速耐久性能も乗り心地性能も低下することがわかった。
なお、比較例5と比較例1とから、dが1.2mmを超えた場合(ここでは、d=1.3mm)でも、支持躯体が中空構造(構造A)であれば、支持躯体が密着構造(構造B)のものに比べて、高速耐久性能も乗り心地性能も向上していることが分かる。
以上、本発明を実施の形態及び実施例を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に記載の範囲には限定されない。前記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者にも明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲から明らかである。
例えば、前記実施の形態では、タイヤの情報を取得するセンサを加速度センサ2としたが、歪みセンサや圧力センサ、あるいは、温度センサなどの他のセンサであってもよい。なお、センサが、圧力センサや温度センサなどのように、タイヤに入力する振動やタイヤの変形状態を検出するセンサでないある場合には、センサをタイヤ情報処理手段3と一体化して支持躯体5の内面側に取り付けるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、支持躯体5の外形を回転楕円体としたが、これに限るものではなく、球形や直方体としてもよい。なお、外形が球形の場合には、内圧は一定になるので支持躯体5の耐久性は良くなるが、タイヤ内面との接触面積が少なくなるので、タイヤの重量バランスへの影響が本例よりも若干大きくなる。また、外形が直方体の場合には、タイヤ内面との接触面積を十分確保できるので、タイヤの重量バランスへの影響は良くなるが、角部が内圧により変形するので、角部のゴムの厚さを厚くすることが好ましい。
要は、センサモジュールを支持する支持躯体5がゴムから成る中空状あれば、タイヤにかかる圧力を効果的に分散することができるとともに、センサモジュールの貼付け部付近の温度上昇を抑制することができるので、乗り心地性能とタイヤの高速耐久性能を向上させることができる。
また、前記実施の形態では、支持躯体5の外形を回転楕円体としたが、これに限るものではなく、球形や直方体としてもよい。なお、外形が球形の場合には、内圧は一定になるので支持躯体5の耐久性は良くなるが、タイヤ内面との接触面積が少なくなるので、タイヤの重量バランスへの影響が本例よりも若干大きくなる。また、外形が直方体の場合には、タイヤ内面との接触面積を十分確保できるので、タイヤの重量バランスへの影響は良くなるが、角部が内圧により変形するので、角部のゴムの厚さを厚くすることが好ましい。
要は、センサモジュールを支持する支持躯体5がゴムから成る中空状あれば、タイヤにかかる圧力を効果的に分散することができるとともに、センサモジュールの貼付け部付近の温度上昇を抑制することができるので、乗り心地性能とタイヤの高速耐久性能を向上させることができる。
1 タイヤ情報取得装置、2 加速度センサ、3 タイヤ情報処理手段、4 配線、
5 支持躯体、5a,5b 躯体半体、5s 中空部、30 タイヤ。
5 支持躯体、5a,5b 躯体半体、5s 中空部、30 タイヤ。
Claims (5)
- タイヤの情報を取得するセンサを備えたセンサモジュールと、
タイヤ内面に設置されて前記センサモジュールを支持する、ゴムから成る中空状の支持躯体とを備えるタイヤ情報取得装置。 - 前記タイヤの内圧をP1、
前記支持躯体の内部の気体の圧力をP2、
圧力差をΔP=P2−P1としたとき、
前記ΔPが、50kPa≦ΔP≦150kPaの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ情報取得装置。 - 前記支持躯体のゴムの厚さをdとしたとき、
前記dが、0.8mm≦d≦1.2mmの範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ情報取得装置。 - 前記センサモジュールは、タイヤ内面に対して浮いた状態で前記支持躯体に取付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のタイヤ情報取得装置。
- 前記センサが、タイヤに入力する振動やタイヤの変形状態を検出するセンサである場合には、前記センサを、前記タイヤの内面に取付けることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のタイヤ情報取得装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021186838A1 (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-23 | 株式会社ブリヂストン | 機能部品、機能部品の取付構造及びタイヤ |
-
2016
- 2016-12-28 JP JP2016256086A patent/JP2018103969A/ja active Pending
Cited By (7)
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