JP2018103690A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気式無段変速機と有段変速機とを備え、着火始動が可能なエンジンと、電気式無段変速機と有段変速機との間にクラッチとをさらに備える複軸式のハイブリッド車両において、EV走行からハイブリッド走行への切り替えの際の前記エンジンの始動時間を短縮することが可能な制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン12の着火始動が不可能な場合、予めクラッチCLrの差回転Ndを小さく設定することによって、エンジン始動時間を短縮し、運転者が加速要求への応答性の遅れを感じることを抑制する。また、着火始動が可能な場合、クラッチCLrの差回転Ndを大きく設定することによって電費の向上をはかるとともに、着火始動が可能なことにより運転者に加速要求への応答性の遅れを感じることも抑制することが可能となる。
【選択図】図16

Description

本発明は、エンジンと第1回転機とが同軸に配置され、第2回転機が異なる軸上に配置された複軸式ハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
第1軸上に配置された第1遊星機構および第1回転機と、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置された第2回転機とを有する複軸式の電気式無段変速機(THS)と、第2遊星機構と変速用の第1ブレーキおよび第1クラッチとを有し、エンジンと前記第1遊星機構との間に設けられた有段変速機と、前記電気式無段変速機と前記有段変速機との間に設けられた第2クラッチとを備えるハイブリッド車両が開示されている。例えば、特許文献1に記載された車両がそれである。この特許文献1には、前記第2クラッチを解放することによって、前記エンジンと前記第1遊星機構および第1回転機とが切り離されるとともに、前記エンジンの回転は停止され、第1回転機による前記エンジンの連れ回しが生じない。これによって前記エンジンの連れ回しによって生じる損失が低減され、電力消費が改善される技術が開示されている。
国際公開第2013/114594号
上述したような車両において、前記エンジンを停止し前記第1回転機と前記第2回転機との何れか一方もしくは両方に基づく車両の電動機走行中において、停止中である前記エンジンを始動するには、前記第2クラッチの差回転の同期を完了し、前記第2クラッチを係合した後に前記エンジンを始動する必要がある。その結果、例えば運転者の加速要求が生じた場合に、前記第2クラッチの差回転の同期および係合後に前記エンジンを始動すると、運転者の加速要求に対する応答性の低下を感じさせるドライバビリティの悪化を生じることがあった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、前記第1回転機と前記第2回転機との何れか一方の何れか一方もしくは両方の回転に基づく電動機走行中に、停止中であるエンジンを始動する際に、ドライバの加速要求に対する応答性低下などのドライバビリティの悪化を運転者に感じさせることを抑制することのできる車両の制御装置を提供することにある。
第1の発明の要旨とするところは、(a)第1軸上に配置された第1遊星機構および第1回転機と、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置された第2回転機とを有する複軸式の電気式無段変速機と、第2遊星機構と変速用の第1ブレーキおよび第1クラッチとを有し、エンジンと前記第1遊星機構との間に設けられた有段変速機と、前記電気式無段変速機と前記有段変速機との間に設けられた第2クラッチとを備え、前記エンジンの停止時に気筒内に燃料を噴射して点火することにより前記エンジンを始動する着火始動が可能なハイブリッド車両の、制御装置であって、(b)前記エンジンを駆動せず、前記第1回転機と前記第2回転機との何れか一方もしくは両方に基づく電動機走行中において、前記エンジンの前記着火始動が不可能な場合には、前記着火始動が可能な場合よりも、前記第2クラッチの差回転を小さくすることを特徴とする。
このようにすれば、第1軸上に配置された第1遊星機構および第1回転機と、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置された第2回転機とを有する複軸式の電気式無段変速機と、第2遊星機構と変速用の第1ブレーキおよび第1クラッチとを有し、エンジンと前記第1遊星機構との間に設けられた有段変速機と、前記電気式無段変速機と前記有段変速機との間に設けられた第2クラッチとを備え、前記エンジンの停止時に気筒内に燃料を噴射して点火することにより前記エンジンを始動する着火始動が可能なハイブリッド車両の制御装置において、所定のエンジン回転数に達するまで着火始動が不可能な場合には、直ぐに着火始動が可能な場合と比較して、前記第2クラッチの差回転が小さく設定されることによって、運転者の加速要求が生じた場合に前記第2クラッチの同期までの時間すなわち前記第2クラッチの係合開始までの時間を短縮することが出来る。これによって、運転者の加速要求からの前記エンジンの始動遅れすなわち応答性低下により運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることを抑制することができる。また、着火始動が可能な場合には、前記第2クラッチの差回転が大きく設定されことによって、前記エンジンの連れ回しによって生じる損失が低減され、電力消費が改善される。この場合に、運転者の加速要求が生じたとしても、前記第2クラッチの同期後、前記エンジンが所定回転数に達するのを待たずに直ぐに着火始動が可能であるため、運転者に応答性低下により運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることも抑制される。
本発明が適用される車両の走行に関わる各部の概略構成を説明する図であると共に、その各部を制御する為の制御系統の要部を説明する図である。 図1の車両の各走行モードにおける各係合装置の各作動状態を示す図表である。 図1の車両の単独駆動EVモード時の共線図である。 図1の車両の両駆動EVモード時の共線図である。 図1の車両のHV走行モードのO/DHVモード時の前進走行での共線図である。 図1の車両のHV走行モードのU/DHVモード時の共線図である。 図1の車両のHV走行モードのO/DHVモード時の後進走行での共線図であり、エンジン逆転入力の場合である。 図1の車両のHV走行モードのO/DHVモード時の後進走行での共線図であり、エンジン正転入力の場合である。 図1の車両のHV走行モードの固定段モード時の共線図であり、直結の場合である。 図1の車両のHV走行モードの固定段モード時の共線図であり、出力軸固定の場合である。 図1の車両において、エンジントルクに対するMG1トルクのトルク比率、及びエンジントルクに対するMG2トルクのトルク比率の一例を示す図である。 図1の車両において、エンジン回転速度に対するMG1回転速度の回転速度比率、及びエンジン回転速度に対するMG2回転速度の回転速度比率の一例を示す図である。 図1の車両において、エンジンパワーに対するMG1パワーの出力比率、及びエンジンパワーに対するMG2パワーの出力比率の一例を示す図である。 図1の車両において、エンジン走行とモータ走行との切替制御に用いる走行モード切替マップの一例を示す図であって、充電容量を保持した状態で走行する場合である。 図1の車両において、応答性への要求に基づいて、第2クラッチの差回転を設定するマップの一例を示す図である。 図1の車両において、応答性への要求に基づいて、第2クラッチの差回転を設定する制御作動の一例を説明するフローチャートである。 図1の車両において、エンジンの始動開始前に、第2クラッチの回転速度の同期と係合を実施する制御作動の一例を示すタイムチャートである。 図1の車両において、エンジンの始動開始前に、第2クラッチの係合を実施する制御作動の一例を示すタイムチャートである。
好適には、前記ハイブリッド車両は、蓄電装置を備えており、前記蓄電装置の電力制限が大きいほど前記第2クラッチの差回転を小さくすることにある。このようにすれば、電力制限が大きいことによって第2クラッチの同期をとる時間が長くなる場合においても、予め第2クラッチの差回転が小さくされていることから同期時間を短くすること可能となり、前記エンジンの始動要求から始動までの時間が短縮され、運転者に応答性低下によるドライバビリティの悪化を感じさせることが抑制される。
また、好適には、前記ハイブリッド車両は、運転者の前記車両への応答性要求が高いほど、前記第2クラッチの差回転を小さくすることにある。このようにすれば、第2クラッチの差回転が予め小さくされていることから同期時間を短くすること可能となる。これにより、前記エンジンの始動要求から始動までの時間が短縮され、応答性の向上により運転者のドライバビリティへの高い要求に応えることが出来る。
また、好適には、前記ハイブリッド車両は、運転者の前記車両への応答性要求が強い場合に、前記第2クラッチの差回転を零とするとともに、第2クラッチの係合を完了させておくことにある。このようにすれば、前記第2クラッチの差回転が予め零とされるとともに、前記第2クラッチの係合が完了していることから、前記エンジンの始動要求から始動までの時間が短縮される。これにより、前記エンジンの始動要求から始動までの時間が短縮され、応答性の向上により運転者にドライバビリティへの高い要求に応えることが出来る。
また、好適には、前記エンジンの着火始動が可能な場合には、着火始動ができない場合に比べて、前記第2回転機の回転速度を大きくすることにある。このようにすれば、前記エンジンの着火始動が可能な場合は、前記エンジン始動時の前記車両の加速度を大きく設定することが可能となり、前記車両の応答性を改良できる。また、燃費を改善するために前記第2クラッチの差回転を大きく設定した場合においても、前記エンジン始動時の車両の加速度を大きく設定することによって運転者に応答性低下により運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることが抑制される。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の走行に関わる各部の概略構成を説明する図であると共に、その各部を制御する為の制御系統の要部を説明する図である。図1において、車両10は、走行用の駆動力源となり得る、エンジン(ENG)12、第1回転機MG1、及び第2回転機MG2と、第1回転機MG1及び第2回転機MG2を有する動力伝達装置14と、駆動輪16とを備えるハイブリッド車両である。
エンジン12は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等、所定の燃料を燃焼させて動力を出力させる公知の内燃機関である。また、エンジン12は、所定のエンジン回転数Neに達してから気筒内に燃料噴射して点火する通常のエンジン12の始動と共に、エンジン12の回転停止中から気筒内に燃料を噴射し、点火をおこなうことによってエンジン12を始動する、すなわち着火始動することが可能な直噴エンジン等であり、後述する電子制御装置90によってスロットル開度或いは吸入空気量、燃料供給量、点火時期等の運転状態が制御されることにより、エンジントルクTeが制御される。
第1回転機MG1及び第2回転機MG2は、駆動トルクを発生させる電動機(モータ)としての機能及び発電機(ジェネレータ)としての機能を有する所謂モータジェネレータである。第1回転機MG1及び第2回転機MG2は、インバータ部や平滑コンデンサなどを有する車両10に備えられた電力制御ユニット18を介して、各々電力を授受する蓄電装置としての車両10に備えられたバッテリユニット20に接続されており、後述する電子制御装置90によって電力制御ユニット18が制御されることにより、第1回転機MG1及び第2回転機MG2の各々の出力トルク(力行トルク又は回生トルク)であるMG1トルクTg及びMG2トルクTmが制御される。
動力伝達装置14は、エンジン12と駆動輪16との間の動力伝達経路に備えられている。動力伝達装置14は、車体に取り付けられるケース22内に、第1動力伝達部24、第2動力伝達部26、第1動力伝達部24のドライブギヤ28と噛み合うドリブンギヤ30、ドリブンギヤ30を相対回転不能に固設するドリブン軸32、ドリブン軸32に相対回転不能に固設されたファイナルギヤ34(ドリブンギヤ30よりも小径のファイナルギヤ34)、デフリングギヤ36を介してファイナルギヤ34と噛み合うディファレンシャルギヤ38等を備えている。又、動力伝達装置14は、ディファレンシャルギヤ38に連結された車軸40等を備えている。
第1動力伝達部24は、第1動力伝達部24の入力回転部材である入力軸42と同軸心に配置されており、第1差動部44と第2差動部46と第2クラッチとしてのクラッチCLrとを備えている。第1差動部44は、第1遊星機構48及び第1回転機MG1を備えている。第2差動部46は、第2遊星機構50、第1クラッチとしてのクラッチCL、及び第1ブレーキとしてのブレーキBrを備えている。なお、第2遊星機構50とブレーキBrとクラッチCLとが本発明の有段変速機に対応し、入力軸42に配置された第1遊星機構48と第1回転機MG1と入力軸42とは異なるロータ軸56上に配置された第2回転機MG2とが本発明の複軸式の電気式無段変速機(THS)に対応している。
第1遊星機構48は、第1サンギヤS1、第1ピニオンギヤP1、第1ピニオンギヤP1を自転及び公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギヤP1を介して第1サンギヤS1と噛み合う第1リングギヤR1を有する公知のシングルピニオン型の遊星機構であり、差動作用を生じる差動機構として機能する。又、第2遊星機構50は、第2サンギヤS2、第2ピニオンギヤP2、第2ピニオンギヤP2を自転及び公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギヤP2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2リングギヤR2を有する公知のシングルピニオン型の遊星機構であり、差動作用を生じる差動機構として機能する。
第1キャリヤCA1は、第2差動部46の出力回転部材(すなわち第2遊星機構50の第2リングギヤR2)に連結された入力要素としての第1回転要素RE1であり、第1差動部44の入力回転部材として機能する。第1サンギヤS1は、第1回転機MG1のロータ軸52に一体的に連結されており、第1回転機MG1が動力伝達可能に連結された反力要素としての第2回転要素RE2である。第1リングギヤR1は、ドライブギヤ28に一体的に連結されており(すなわちドライブギヤ28と一体回転するように設けられており)、駆動輪16に連結された出力要素としての第3回転要素RE3であり、第1差動部44の出力回転部材として機能する。
第2サンギヤS2は、入力軸42に一体的に連結され、その入力軸42を介してエンジン12が動力伝達可能に連結された第4回転要素RE4であり、第2差動部46の入力回転部材として機能する。第2キャリヤCA2は、ブレーキBrを介してケース22に選択的に連結される第5回転要素RE5である。第2リングギヤR2は、第1差動部44の入力回転部材(すなわち第1遊星機構48の第1キャリヤCA1)に連結された第6回転要素RE6であり、第2差動部46の出力回転部材として機能する。又、第2キャリヤCA2と第2リングギヤR2とは、クラッチCLを介して選択的に連結される。又、第1リングギヤR1と第2キャリヤCA2とは、クラッチCLrを介して選択的に連結される。よって、ブレーキBrは、第5回転要素RE5を非回転部材であるケース22に選択的に連結する。又、クラッチCLrは、第3回転要素RE3と第5回転要素RE5とを選択的に連結する。又、クラッチCLは、第5回転要素RE5と第6回転要素RE6とを選択的に連結する。
クラッチCL、ブレーキBr、及びクラッチCLrは、好適には何れも湿式の摩擦係合装置であり、油圧アクチュエータによって係合制御される多板型の油圧式摩擦係合装置である。これらのクラッチCL、ブレーキBr、及びクラッチCLrは、車両10に備えられた油圧制御回路54が後述する電子制御装置90によって制御されることにより、その油圧制御回路54から各々供給される油圧(例えばCL油圧PCL、Br油圧Pb1、CLr油圧PCLr)に応じて作動状態(係合や解放などの状態)が制御される。車両10には、機械式のオイルポンプ55(OP55ともいう)が備えられており、動力伝達装置14では、OP55により、クラッチCL、ブレーキBr、及びクラッチCRの各作動状態の切替えや各部の潤滑や各部の冷却に用いられる作動油(オイル)oilが供給される。OP55は、動力伝達装置14の何れかの回転部材(回転要素も同意)に連結されており、その回転部材の回転に応じて駆動される。本実施例では、OP55は、第1回転要素RE1(ここでは第6回転要素RE6も同意)に連結されている。又、OP55が連結される回転部材の回転停止時に作動油oilの供給が必要となるのであれば、例えばOP55に加えて、電動式のオイルポンプが備えられる。或いは、OP55に替えて、電動式のオイルポンプが備えられても良い。
第1遊星機構48は、差動が許容される状態では、第1キャリヤCA1に入力されるエンジン12の動力を第1回転機MG1及び第1リングギヤR1へ分割(分配も同意)する動力分割機構として機能することが可能である。よって、車両10では、第1キャリヤCA1に入力されるエンジントルクTeの反力を第1回転機MG1にて取ることにより、第1リングギヤR1へ機械的に伝達される直達トルク(エンジン直達トルクともいう)と、第1回転機MG1に分割された動力による第1回転機MG1の発電電力で駆動される第2回転機MG2によるMG2トルクTmとでエンジン走行することが可能である。
第2差動部46は、クラッチCL及びブレーキBrの各作動状態を切り替えることにより、直結状態、エンジン12の逆回転変速状態、ニュートラル状態(中立状態)、及び内部ロック状態の4つの状態を形成することが可能である。具体的には、第2差動部46は、クラッチCLの係合状態では、第2遊星機構50の各回転要素が一体回転される直結状態とされる。又、第2差動部46は、ブレーキBrの係合状態では、エンジン回転速度Neの正回転に対して第2リングギヤR2(第2差動部46の出力回転部材)が負回転となるエンジン12の逆回転変速状態とされる。又、第2差動部46は、クラッチCLの解放状態且つブレーキBrの解放状態では、第2遊星機構50の差動が許容されるニュートラル状態とされる。又、第2差動部46は、クラッチCLの係合状態且つブレーキBrの係合状態では、第2遊星機構50の各回転要素が回転停止となる内部ロック状態とされる。
第1動力伝達部24では、第1差動部44における動力分割比とは異なる動力分割比にて作動する電気式無段変速機を構成することが可能である。すなわち、第1動力伝達部24では、第1キャリヤCA1(第1回転要素RE1)と第2リングギヤR2(第6回転要素RE6)とが連結されていることに加え、クラッチCLrを係合状態とすることによって第1リングギヤR1(第3回転要素RE3)と第2キャリヤCA2(第5回転要素RE5)とが連結されることで、第1差動部44と第2差動部46とで1つの差動機構を構成し、第1差動部44と第2差動部46との全体を、第1差動部44単独での動力分割比とは異なる動力分割比にて作動する電気式無段変速機として機能させることが可能となる。
第1動力伝達部24では、上述した4つの状態が形成される第2差動部46と第1差動部44とが連結されており、車両10は、クラッチCLrの作動状態の切替えと合わせて、後述する複数の走行モードを実現することが可能となる。
このように構成された第1動力伝達部24においては、エンジン12の動力や第1回転機MG1の動力は、ドライブギヤ28から、第1差動部44と駆動輪16との間の動力伝達経路に介在させられてそのドライブギヤ28と噛み合うドリブンギヤ30へ伝達される。従って、エンジン12及び第1回転機MG1は、第1動力伝達部24を介して駆動輪16に動力伝達可能に連結される。
第2動力伝達部26は、第2回転機MG2、入力軸42とは別にその入力軸42と平行に配置された、第2回転機MG2のロータ軸56、及びドリブンギヤ30と噛み合うと共にそのロータ軸56に連結されたリダクションギヤ58(ドリブンギヤ30よりも小径のリダクションギヤ58)を備えている。これにより、第2動力伝達部26においては、第2回転機MG2の動力は第1動力伝達部24(つまり第1差動部44及び第2差動部46)を介すことなくドリブンギヤ30へ伝達される。従って、第2回転機MG2は、第1動力伝達部24を介さずに駆動輪16に動力伝達可能に連結される。つまり、第2回転機MG2は、第1動力伝達部24を介さずに動力伝達装置14の出力回転部材である車軸40に動力伝達可能に連結された回転機である。尚、動力伝達装置14の出力回転部材としては、車軸40の他に、ファイナルギヤ34やデフリングギヤ36も同意である。
車両10は、走行に関わる各部を制御する制御装置を含む電子制御装置90を備えている。電子制御装置90は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置90は、エンジン12、第1回転機MG1、及び第2回転機MG2の各出力制御、後述する走行モードの切替制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用、回転機制御用、油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置90には、車両10に設けられた各種センサ等(例えばエンジン回転速度センサ70、出力回転速度センサ72、レゾルバ等のMG1回転速度センサ74、レゾルバ等のMG2回転速度センサ76、アクセル開度センサ78、シフトポジションセンサ80、運転モード選択スイッチ82、エンジン水温センサ84、エンジンクランク角度センサ86、バッテリセンサ87、油圧センサ88などによる検出値に基づく各種信号、例えばエンジン回転速度Ne(rpm)、車速V(Km/h)に対応するドライブギヤ28の回転速度である出力回転速度No(rpm)、MG1回転速度Ng(rpm)、MG2回転速度Nm(rpm)、アクセル開度θacc(%)、シフトレバー等の操作位置Psh、運転モード信号Mo、バッテリユニット20のバッテリ温度THbat(℃)やバッテリ充放電電流Ibat(A)やバッテリ電圧Vbat(V)、CLr油圧PCLr(MPa)、エンジンの冷却水温度であるエンジン水温Tw(℃)、クランク角度θcr(deg)などが供給される。又、電子制御装置90からは、車両10に備えられた各装置(例えばエンジン12、電力制御ユニット18、油圧制御回路54など)に各種指令信号(例えばエンジン制御指令信号Se、回転機制御指令信号Sm、油圧制御指令信号Spなど)が供給される。
なお、運転モード選択スイッチ82は、例えば図示されていないステアリングホイールや図示されていないインストルメントパネル等に設けられ、例えば(a)燃費重視のエコモード、(b)通常走行に対応するノーマルモード、および(c)走行性重視のスポーツモードの何れかを運転者が選択するための選択操作部材であり、運転者にその運転モード選択スイッチ82が押されることにより、エコモード、ノーマルモード、およびスポーツモードの何れかを選択できるようになっている。ノーマルモードにおいては、同じアクセル操作量すなわちアクセル開度θaccに対し、エコモードより大きな走行駆動力を発生させ、且つスポーツモードにおいては、同じアクセル操作量すなわちアクセル開度θaccに対し、ノーマルモードより大きな走行駆動力を発生させるものである。なお、エコモードおよびスポーツモードのそれぞれに対応して個別に選択ボタンを設け、各ボタンが押された場合にエコモードおよびスポーツモードが選択され、いずれも押されない場合にノーマルモードが選択されるものであっても良い。
電子制御装置90は、例えばバッテリ充放電電流Ibat及びバッテリ電圧Vbatなどに基づいてバッテリユニット20の充電状態(充電容量)SOC(以下、バッテリ容量SOCという)を算出する。又、電子制御装置80は、例えばバッテリ温度THbat及びバッテリユニット20の充電容量SOCに基づいて、バッテリユニット20の使用可能な電力にたいする制限を規定する、すなわちバッテリユニット20の充電電力の制限を規定する充電制限電力Win(W)、及びバッテリユニット20の出力電力の制限を規定する放電制限電力Wout(W)を算出する。充放電制限電力Win,Woutは、例えばバッテリ温度THbatが常用域より低い低温域ではバッテリ温度THbatが低い程大きくされ、又、バッテリ温度THbatが常用域より高い高温域ではバッテリ温度THbatが高い程大きくされる。又、充電制限電力Winは、例えば充電容量SOCが大きな領域では充電容量SOCが大きい程大きくされる。又、放電制限電力Woutは、例えば充電容量SOCが小さな領域では充電容量SOCが小さい程大きくされる。
電子制御装置90は、車両10における各種制御の為の制御機能を実現する為に、ハイブリッド制御手段すなわちハイブリッド制御部92、及び係合制御手段すなわち係合制御部94を備えている。
ハイブリッド制御部92は、電子スロットル弁を開閉制御し、燃料噴射量や噴射時期を制御し、点火時期を制御するエンジン制御指令信号Seを出力して、エンジントルクTeの目標トルクが得られるようにエンジン12の出力制御を実行する。又、ハイブリッド制御部92は、第1回転機MG1や第2回転機MG2の作動を制御する回転機制御指令信号Smを電力制御ユニット18へ出力して、MG1トルクTgやMG2トルクTmの目標トルクが得られるように第1回転機MG1や第2回転機MG2の出力制御を実行する。
ハイブリッド制御部92は、アクセル開度θaccからそのときの車速Vにて要求される駆動トルク(要求駆動トルク)を算出し、充電要求値等を考慮して低燃費で排ガス量の少ない運転となるように、エンジン12、第1回転機MG1、及び第2回転機MG2の少なくとも1つから要求駆動トルクを発生させる。
ハイブリッド制御部92は、走行モードとして、モータ走行(EV走行)モード或いはハイブリッド走行(HV走行)モード(エンジン走行(ENG走行)モードともいう)を走行状態に応じて選択的に成立させる。EV走行モードは、エンジン12の運転を停止した状態で、第1回転機MG1及び第2回転機MG2のうちの少なくとも一方の回転機を走行用の駆動力源として走行するEV走行を可能とする制御様式である。HV走行モードは、少なくともエンジン12を走行用の駆動力源として走行する(すなわちエンジン12の動力を駆動輪16へ伝達して走行する)HV走行(エンジン走行)を可能とする制御様式である。尚、エンジン12の動力を第1回転機MG1の発電によって電力に変換し、専らその電力をバッテリユニット20に充電するモードのように、車両10の走行を前提としないモードであっても、エンジン12を運転した状態とするので、HV走行モードに含まれる。
係合制御部94は、ハイブリッド制御部92により成立させられた走行モードに基づいて、クラッチCL、ブレーキBr、及びクラッチCLrの各係合作動(作動状態)を制御する。係合制御部94は、ハイブリッド制御部92により成立させられた走行モードにて走行する為の動力伝達が可能となるように、クラッチCL、ブレーキBr、及びクラッチCLrを各々係合及び/又は解放させる油圧制御指令信号Spを油圧制御回路54へ出力する。
ここで、車両10にて実行可能な走行モードについて図2、及び図3−図10を用いて説明する。図2は、各走行モードにおけるクラッチCL、ブレーキBr、及びクラッチCLrの各作動状態を示す図表である。図2の図表中の○印は係合装置(CL,Br,CLr)の係合を示し、空欄は解放を示し、△印は運転停止状態のエンジン12を連れ回し状態とするエンジンブレーキ(エンブレともいう)の併用時に何れか一方を係合、又は両方を係合することを示している。又、「G」は回転機(MG1,MG2)を主にジェネレータとして機能させることを示し、「M」は回転機(MG1,MG2)を駆動時には主にモータとして機能させ、回生時には主にジェネレータとして機能させることを示している。図2に示すように、車両10は、走行モードとして、EV走行モード及びHV走行モードを選択的に実現することができる。EV走行モードは、第2回転機MG2を単独の駆動力源とするEV走行が可能な制御様式である単独駆動EVモードと、第1回転機及び第2回転機MG2を駆動力源とするEV走行が可能な制御様式である両駆動EVモードとの2つのモードを有している。HV走行モードは、オーバードライブ(O/D)インプットスプリットモード(以下、O/DHVモードという)と、アンダードライブ(U/D)インプットスプリットモード(以下、U/DHVモードという)と、固定段モードとの3つのモードを有している。
図3−図10は、第1遊星機構48及び第2遊星機構50の各々における各回転要素RE1−RE6の回転速度を相対的に表すことができる共線図である。この共線図において、各回転要素の回転速度を表す縦線Y1−Y4は紙面向かって左から順に、縦線Y1が第1回転機MG1に連結された第2回転要素RE2である第1サンギヤS1の回転速度を、縦線Y2が相互に連結された、第1回転要素RE1である第1キャリヤCA1の回転速度及び第6回転要素RE6である第2リングギヤR2の回転速度を、縦線Y3がドライブギヤ28に連結された第3回転要素RE3である第1リングギヤR1の回転速度、及びブレーキBrを介してケース22に選択的に連結される第5回転要素RE5である第2キャリヤCA2の回転速度を、縦線Y4がエンジン12に連結された第4回転要素RE4である第2サンギヤS2の回転速度をそれぞれ示している。又、白四角印(□)における矢印はMG1トルクTgを、白丸印(○)における矢印はエンジントルクTeを、黒丸印(●)における矢印はMG2トルクTmをそれぞれ示している。又、第2キャリヤCA2と第2リングギヤR2を選択的に連結するクラッチCLが白抜きで表されたものはクラッチCLの解放状態を、クラッチCLがハッチング(斜線)で表されたものはクラッチCLの係合状態をそれぞれ示している。又、第2キャリヤCA2をケース22に選択的に連結するブレーキBrにおける白菱形印(◇)はブレーキBrの解放状態を、黒菱形印(◆)はブレーキBRの係合状態をそれぞれ示している。又、第1リングギヤR1と第2キャリヤCA2とを選択的に連結するクラッチCLrにおける白菱形印(◇)はクラッチCLrの解放状態を、黒菱形印(◆)はクラッチCLrの係合状態をそれぞれ示している。又、第1遊星機構48に関する回転速度を相対的に表す直線は実線で示され、第2遊星機構50に関する回転速度を相対的に表す直線は破線で示されている。尚、黒丸印(●)における矢印は、第1回転機MG1に分割されたエンジン12の動力による第1回転機MG1の発電電力で駆動される第2回転機MG2によるMG2トルクTmであり、エンジン直達トルク分は含まれていない。又、クラッチCLrにおける黒菱形印(◆)は、黒丸印(●)と重なっている為、図中では表されていない。
図3は、単独駆動EVモード時の共線図である。単独駆動EVモードは、図2に示すように、クラッチCL、ブレーキBr、及びクラッチCLrを共に解放した状態で実現される。単独駆動EVモードでは、クラッチCL及びブレーキBrが解放されており、第2遊星機構50の差動が許容され、第2差動部46はニュートラル状態とされる。ハイブリッド制御部92は、エンジン12の運転を停止させると共に、第2回転機MG2から走行用のMG2トルクTmを出力させる。図3は、第2回転機MG2が正回転(すなわち車両10の前進時における第1リングギヤR1の回転方向)にて正トルクを出力している前進時の場合である。後進時は、前進時に対して第2回転機MG2を逆回転させる。車両走行中には、第2回転機MG2の回転(ここでは駆動輪16の回転も同意)に連動してドライブギヤ28に連結された第1リングギヤR1が回転させられる。単独駆動EVモードでは、更に、クラッチCLrが解放されているので、エンジン12及び第1回転機MG1は各々連れ回されず、エンジン回転速度Ne及びMG1回転速度Ngをゼロとすることができる。これにより、エンジン12及び第1回転機MG1における各々の引き摺り損失を低減して電費を向上する(すなわち電力消費を抑制する)ことができる。ハイブリッド制御部92は、フィードバック制御によりMG1回転速度Ngをゼロに維持する。或いは、ハイブリッド制御部92は、第1回転機MG1の回転が固定されるように第1回転機MG1に電流を流す制御(d軸ロック制御)を実行して、MG1回転速度Ngをゼロに維持する。或いは、MG1トルクTgをゼロとしても第1回転機MG1のコギングトルクによりMG1回転速度Ngをゼロに維持できるときはMG1トルクTgを加える必要はない。尚、MG1回転速度Ngをゼロに維持する制御を行っても、第1動力伝達部24はMG1トルクTgの反力を取れない中立状態であるので、駆動トルクに影響を与えない。又、単独駆動EVモードでは、第1回転機MG1を無負荷として空転させても良い。
単独駆動EVモードでは、運転が停止されたエンジン12は連れ回されずゼロ回転で停止状態とされるので、単独駆動EVモードの走行すなわち単独駆動EV走行中に第2回転機MG2にて回生制御を行う場合、回生量を大きく取ることができる。単独駆動EV走行時に、バッテリユニット20が満充電状態となり回生エネルギーが取れない場合、エンジンブレーキを併用することが考えられる。エンジンブレーキを併用する場合は、図2に示すように、クラッチCL又はクラッチCLrが係合される(単独駆動EVモードのエンブレ併用を参照)。クラッチCL又はクラッチCLrが係合されると、エンジン12は連れ回し状態とされる。この状態で、第1回転機MG1によってエンジン回転速度Neを上昇させると、エンジンブレーキを作用させることができる。尚、エンジン12の連れ回し状態においてもエンジン回転速度Neをゼロとすることは可能であり、この場合には、エンジンブレーキを作用させずにEV走行することができる。又、ブレーキBrの係合によってもエンジンブレーキを作用させることは可能である。
図4は、両駆動EVモード時の共線図である。両駆動EVモードは、図2に示すように、クラッチCL及びブレーキBrを係合した状態、且つクラッチCLrを解放した状態で実現される。両駆動EVモードでは、クラッチCL及びブレーキBrが係合されており、第2遊星機構50の差動が規制され、第2キャリヤCA2の回転が停止させられる。その為、第2遊星機構50は何れの回転要素も回転が停止させられ、第2差動部46は内部ロック状態とされる。これによって、エンジン12はゼロ回転で停止状態とされ、又、第2リングギヤR2に連結された第1キャリヤCA1もゼロ回転で固定される。第1キャリヤCA1が回転不能に固定されると、第1キャリヤCA1にてMG1トルクTgの反力トルクが取れる為、MG1トルクTgに基づくトルクを第1リングギヤR1から機械的に出力させて駆動輪16へ伝達することができる。ハイブリッド制御部92は、エンジン12の運転を停止させると共に、第1回転機MG1及び第2回転機MG2から各々走行用のMG1トルクTg及びMG2トルクTmを出力させる。図4は、第2回転機MG2が正回転にて正トルクを出力し且つ第1回転機MG1が負回転にて負トルクを出力している前進時の場合である。後進時は、前進時に対して第1回転機MG1及び第2回転機MG2を逆回転させる。
図3,図4を用いた説明で示したように、単独駆動EVモードは第2回転機MG2のみにて車両10を駆動し、両駆動EVモードは第1回転機MG1及び第2回転機MG2にて車両10を駆動することが可能である。従って、EV走行する場合、低負荷時は、単独駆動EVモードが成立されて第2回転機MG2による単独走行とされ、高負荷時は、両駆動EVモードが成立されて第1回転機MG1及び第2回転機MG2による両駆動とされる。尚、HV走行を含め、車両減速中の回生は、主に第2回転機MG2にて実行される。
図5は、HV走行モードのO/DHVモード時の前進走行での共線図である。O/DHVモードの前進走行(以下、O/DHVモード(前進)という)は、図2に示すように、クラッチCLを係合した状態、且つブレーキBr及びクラッチCLrを解放した状態で実現される。O/DHVモード(前進)では、クラッチCLが係合され且つブレーキBrが解放されており、第2差動部46は直結状態とされるので、エンジン12の動力は、第2リングギヤR2に連結された第1キャリヤCA1に直接的に伝達される。加えて、O/DHVモード(前進)では、クラッチCLrが解放されており、第1差動部44単独にて電気式無段変速機が構成される。これによって、第1動力伝達部24では、第1キャリヤCA1に入力されるエンジン12の動力を第1サンギヤS1と第1リングギヤR1とに分割することができる。すなわち、第1動力伝達部24では、第1キャリヤCA1に入力されるエンジントルクTeの反力を第1回転機MG1にて取ることにより、エンジン直達トルクが第1リングギヤR1へ機械的に伝達されると共に、第1回転機MG1に分割されたエンジン12の動力による第1回転機MG1の発電電力が所定の電気経路を介して第2回転機MG2に伝達される。ハイブリッド制御部92は、エンジン12を運転(作動)させると共に、エンジントルクTeに対する反力トルクとなるMG1トルクTgを第1回転機MG1の発電により出力させ、第1回転機MG1の発電電力により第2回転機MG2からMG2トルクTmを出力させる。図5は、第2回転機MG2が正回転にて正トルクを出力して前進走行している場合である。
図6は、HV走行モードのU/DHVモード時の共線図である。U/DHVモードは、図2に示すように、クラッチCL及びブレーキBrを解放した状態、且つクラッチCLrを係合した状態で実現される。U/DHVモードでは、クラッチCLrが係合されており、第1差動部44と第2差動部46とで1つの差動機構が構成される。加えて、U/DHVモードでは、クラッチCL及びブレーキBrが解放されており、第1差動部44と第2差動部46との全体にて、第1差動部44単独での動力分割比とは異なる動力分割比にて作動する電気式無段変速機が構成される。これによって、第1動力伝達部24では、第2サンギヤS2に入力されるエンジン12の動力を第1サンギヤS1と第1リングギヤR1とに分割することができる。すなわち、第1動力伝達部24では、第2サンギヤS2に入力されるエンジントルクTeの反力を第1回転機MG1にて取ることにより、エンジン直達トルクが第1リングギヤR1へ機械的に伝達されると共に、第1回転機MG1に分割されたエンジン12の動力による第1回転機MG1の発電電力が所定の電気経路を介して第2回転機MG2に伝達される。ハイブリッド制御部92は、エンジン12を運転(作動)させると共に、エンジントルクTeに対する反力トルクとなるMG1トルクTgを第1回転機MG1の発電により出力させ、第1回転機MG1の発電電力により第2回転機MG2からMG2トルクTmを出力させる。
図7は、HV走行モードのO/DHVモード時の後進走行での共線図であり、電気式無段変速機としての機能を達成している構成に対して、エンジン12の回転とトルクとが負値に逆転して入力される、エンジン逆転入力の場合である。O/DHVモードのエンジン逆転入力での後進走行(以下、O/DHVモード逆転入力(後進)という)は、図2に示すように、ブレーキBrを係合した状態、且つクラッチCL及びクラッチCLrを解放した状態で実現される。O/DHVモード逆転入力(後進)では、クラッチCLが解放され且つブレーキBrが係合されており、第2差動部46はエンジン12の逆回転変速状態とされるので、エンジン12の動力は、第2リングギヤR2に連結された第1キャリヤCA1に負回転及び負トルクにて伝達される。加えて、O/DHVモード逆転入力(後進)では、クラッチCLrが解放されており、第1差動部44単独にて電気式無段変速機が構成される。これによって、第1動力伝達部24では、第1キャリヤCA1に逆転して入力されるエンジン12の動力を第1サンギヤS1と第1リングギヤR1とに分割することができる。ハイブリッド制御部92は、エンジン12を運転(作動)させると共に、エンジントルクTeに対する反力トルクとなるMG1トルクTgを第1回転機MG1の発電により出力させ、第1回転機MG1の発電電力により第2回転機MG2からMG2トルクTmを出力させる。図7は、第2回転機MG2が負回転にて負トルクを出力して後進走行している場合である。
図8は、HV走行モードのO/DHVモード時の後進走行での共線図であり、エンジン正転入力の場合である。O/DHVモードのエンジン正転入力での後進走行(以下、O/DHVモード正転入力(後進)という)は、図2に示すように、クラッチCLを係合した状態、且つブレーキBr及びクラッチCLrを解放した状態で実現される。O/DHVモード正転入力(後進)では、クラッチCLが係合され且つブレーキBrが解放されており、第2差動部46は直結状態とされるので、エンジン12の動力は、第2リングギヤR2に連結された第1キャリヤCA1に直接的に伝達される。加えて、O/DHVモード正転入力(後進)では、クラッチCLrが解放されており、第1差動部44単独にて電気式無段変速機が構成される。これによって、第1動力伝達部24では、第1キャリヤCA1に入力されるエンジン12の動力を第1サンギヤS1と第1リングギヤR1とに分割することができる。ハイブリッド制御部92は、エンジン12を運転(作動)させると共に、エンジントルクTeに対する反力トルクとなるMG1トルクTgを第1回転機MG1の発電により出力させ、第1回転機MG1の発電電力により第2回転機MG2からMG2トルクTmを出力させる。図8は、第2回転機MG2が負回転にて負トルクを出力して後進走行している場合である。
図9は、HV走行モードの固定段モード時の共線図であり、第1差動部44及び第2差動部46の各回転要素が一体回転される、直結の場合である。固定段モードの直結(以下、直結固定段モードという)は、図2に示すように、クラッチCL及びクラッチCLrを係合した状態、且つブレーキBrを解放した状態で実現される。直結固定段モードでは、クラッチCLが係合され且つブレーキBrが解放されており、第2差動部46は直結状態とされる。加えて、直結固定段モードでは、クラッチCLrが係合されており、第1差動部44及び第2差動部46の各回転要素が一体回転させられる。これによって、第1動力伝達部24では、エンジン12の動力を直接的に第1リングギヤR1から出力することができる。ハイブリッド制御部92は、エンジン12から走行用のエンジントルクTeを出力させる。この直結固定段モードでは、バッテリユニット20からの電力にて第1回転機MG1を駆動して、第1回転機MG1の動力を直接的に第1リングギヤR1から出力することもできる。又、この直結固定段モードでは、バッテリユニット20からの電力にて第2回転機MG2を駆動して、第2回転機MG2の動力を駆動輪16へ伝達することもできる。よって、ハイブリッド制御部92は、エンジントルクTeを出力させることに加えて、第1回転機MG1及び第2回転機MG2の少なくとも一方の回転機から走行用のトルクを出力させても良い。つまり、直結固定段モードでは、エンジン12のみで車両10を駆動しても良いし、又、第1回転機MG1及び/又は第2回転機MG2でトルクアシストしても良い。
図10は、HV走行モードの固定段モード時の共線図であり、第1リングギヤR1が回転不能に固定される、出力軸固定の場合である。固定段モードの出力軸固定(以下、出力軸固定段モードという)は、図2に示すように、ブレーキBr及びクラッチCLrを係合した状態、且つクラッチCLを解放した状態で実現される。出力軸固定段モードでは、クラッチCLrが係合されており、第1差動部44と第2差動部46とで1つの差動機構が構成される。加えて、出力軸固定段モードでは、ブレーキBrが係合され且つクラッチCLが解放されており、第1リングギヤR1が回転不能に固定される。これによって、第1動力伝達部24では、第2サンギヤS2に入力されるエンジン12の動力の反力を第1回転機MG1にて取ることができる。従って、出力軸固定段モードでは、エンジン12の動力による第1回転機MG1の発電電力をバッテリユニット20に充電することができる。ハイブリッド制御部92は、エンジン12を運転(作動)させると共に、第1回転機MG1の発電によってエンジン12の動力に対する反力を取り、第1回転機MG1の発電電力を電力制御ユニット18を介してバッテリユニット20に充電する。この出力軸固定段モードは、第1リングギヤR1が回転不能に固定される為、車両10の停止時にバッテリユニット20を専ら充電するモードである。図9,図10を用いた説明で示したように、HV走行モードの直結固定段モードや出力軸固定段モードのときには、クラッチCLrが係合される。
図11は、前進走行でのエンジン走行中における、エンジントルクTeに対するMG1トルクTgのトルク比率(Tg/Te)、及びエンジントルクTeに対するMG2トルクTmのトルク比率(Tm/Te)の一例を示す図である。このMG2トルクTmは、エンジン12の動力による第1回転機MG1の発電電力で駆動される第2回転機MG2によるMG2トルクTmである。図11において、第1動力伝達部24の減速比I(=Ne/No)が比較的大きな領域では、U/DHVモードの方がO/DHVモードよりもトルク比率(Tm/Te)が小さくされる。従って、減速比Iが比較的大きな領域では、U/DHVモードを成立させることで、エンジントルクTeに対する第2回転機MG2の負担を少なくすることができる。例えば、比較的大きな減速比Iを用いるエンジン12の高負荷時にU/DHVモードを成立させれば、MG2トルクTmを低く抑えられる。このことは、U/DHVモードの方がO/DHVモードよりも、MG2トルクTmの最大値にて大きな減速比Iまで対応可能ということであり、HV走行モードの領域を拡げられるということである。一方で、減速比Iが「1」よりも小さいような比較的小さな領域では、U/DHVモードの方がO/DHVモードよりもトルク比率(Tm/Te)の絶対値が大きくされる。又、トルク比率(Tm/Te)が負値となる状態は、第2回転機MG2が発電し、その発電電力が第1回転機MG1に供給される動力循環状態である。この動力循環状態となることは、できるだけ回避又は抑制されることが望ましい。その為、減速比Iが比較的小さな領域では、O/DHVモードを成立させることで、動力循環パワーを低減することができる。減速比Iに応じてU/DHVモードとO/DHVモードとを切り替えることで、より低トルクの第2回転機MG2でエンジンパワーを伝達することができる。
図12は、前進走行でのエンジン走行中における、エンジン回転速度Neに対するMG1回転速度Ngの回転速度比率(Ng/Ne)、及びエンジン回転速度Neに対するMG2回転速度Nmの回転速度比率(Nm/Ne)の一例を示す図である。図12において、第1動力伝達部24の減速比Iが「1」よりも大きいような比較的大きな領域では、U/DHVモードの方がO/DHVモードよりも回転速度比率(Ng/Ne)の絶対値が小さくされる。従って、減速比Iが比較的大きな領域では、U/DHVモードを成立させることで、MG1回転速度Ngの増大を抑制することができる。例えば、比較的大きな減速比Iを用いる発進時にU/DHVモードを成立させれば、MG1回転速度Ngを低く抑えられる。一方で、減速比Iが「1」よりも小さいような比較的小さな領域では、U/DHVモードの方がO/DHVモードよりも回転速度比率(Ng/Ne)の絶対値が大きくされる。その為、減速比Iが比較的小さな領域では、O/DHVモードを成立させることで、MG1回転速度Ngの増大を抑制することができる。減速比Iに応じてU/DHVモードとO/DHVモードとを切り替えることで、より低回転速度の第1回転機MG1でエンジンパワーを伝達することができる。
図13は、前進走行でのエンジン走行中における、エンジンパワーPeに対するMG1パワーPgの出力比率(Pg/Pe)、及びエンジンパワーPeに対するMG2パワーPmの出力比率(Pm/Pe)の一例を示す図である。図13において、第1動力伝達部24の減速比Iが比較的大きな領域では、U/DHVモードの方がO/DHVモードよりも、出力比率(Pg/Pe)及び出力比率(Pm/Pe)の各絶対値が小さくされる。従って、減速比Iが比較的大きな領域では、U/DHVモードを成立させることで、MG1パワーPgの増大及びMG2パワーPmの増大を各々抑制することができる。一方で、減速比Iが「1」よりも小さいような比較的小さな領域では、U/DHVモードの方がO/DHVモードよりも、出力比率(Pg/Pe)及び出力比率(Pm/Pe)の各絶対値が大きくされる。又、出力比率(Pm/Pe)が負値となる状態(すなわち出力比率(Pg/Pe)が正値となる状態)は、動力循環状態である。その為、減速比Iが比較的小さな領域では、O/DHVモードを成立させることで、動力循環パワーを低減することができる。減速比Iに応じてU/DHVモードとO/DHVモードとを切り替えることで、より低出力(低パワー)の回転機MG1,MG2でエンジンパワーを伝達することができる。
図11−図13を用いた説明で示したように、比較的大きな減速比Iを用いるエンジン12の高負荷時にU/DHVモードを成立させ、比較的小さな減速比Iを用いるエンジン12の低負荷時又は高車速時にO/DHVモードを成立させるように、U/DHVモードとO/DHVモードとを使い分けることで、回転機MG1,MG2の各トルクや各回転速度の増加が防止又は抑制され、高車速時には動力循環パワーが低減される。このことは、電気パスにおけるエネルギ変換損失が減り、燃費の向上につながる。又は、回転機MG1,MG2の小型化につながる。
U/DHVモードとO/DHVモードとは、どちらも第1動力伝達部24が電気式無段変速機として機能させられる。又、第1動力伝達部24の減速比Iが「1」となる状態は、クラッチCL及びクラッチCLrが共に係合された直結固定段モードの状態(図9参照)と同等の状態である。従って、好適には、ハイブリッド制御部92は、クラッチCLが係合されたO/DHVモード(前進)と、クラッチCLrが係合されたU/DHVモードとの切替えを、減速比Iが「1」の同期状態のときに、クラッチCLとクラッチCLrとの各作動状態を切り替えることで実行する。
図14は、エンジン走行とモータ走行との切替制御に用いる走行モード切替マップの一例を示す図である。この走行モード切替マップは、車速Vと車両10の走行負荷(以下、車両負荷という)(例えば要求駆動トルク)とを変数としてエンジン走行領域とモータ走行領域との境界線を有する予め実験的に或いは設計的に求められて記憶された(すなわち予め定められた)関係である。図14は、バッテリ容量SOCを保持した状態で走行するCS(Charge Sustain)走行での動力伝達装置14の状態遷移(つまり車両10の走行モードの切替え)を示している。この図14は、車両10が、例えばバッテリ容量SOCが元々比較的少なく設定されたハイブリッド車両等である場合に用いられる。又は、この図14は、車両10が、例えばバッテリ容量SOCが元々比較的多く設定されたプラグインハイブリッド車両、レンジエクステンデッド車両等においてバッテリ容量SOCを保持するモードが成立された場合に用いられる。
図14において、高負荷時にはU/DHVモードが成立され、低負荷時又は高車速時にはO/DHVモードが成立され易いように、車速V及び車両負荷等の走行状態に応じた各走行モードの領域が設定されている。又、直結固定段モードは、回転機MG1,MG2を介した動力伝達が無い為、機械エネルギーと電気エネルギーとの変換に伴う熱損失が無くなる。よって、燃費向上や発熱回避に有利である。その為、トーイング等の高負荷時や高車速時は、積極的に直結固定段モードが成立されるように、直結固定段モードの領域が設定されている。又、バッテリユニット20の電力持ち出しが可能である場合(或いはエンジン12の暖機やエンジン12の運転による各装置の暖機が完了している場合)、エンジン12の運転効率が悪くなる領域では、EV走行において第2回転機MG2の力行を行う。その為、破線に示すような低車速且つ低負荷となる領域で、単独駆動EVモードの領域が設定されている。又、車両負荷が負の場合、U/DHVモード又はO/DHVモードにおいて、エンジン12の負トルクを用いたエンジンブレーキを作用させる減速走行が行われる。バッテリユニット20の電力受け入れが可能である場合、EV走行において第2回転機MG2の回生を行う。その為、一点鎖線に示すような車両負荷が負となる領域で、単独駆動EVモードの領域が設定されている。このように設定されたCS走行での走行モード切替マップでは、例えば発進時は、前後進走行共にU/DHVモードが成立される。これにより、エンジンパワーPeをより有効に使える為、発進加速性能が向上する。前進走行で車速Vの上昇と共に、第1動力伝達部24の減速比Iが「1」付近になる。この状態で、直結固定段モードに移行させる。低車速走行では、エンジン回転速度Neが極低回転となる為、U/DHVモードから直接O/DHVモードに移行させる。尚、EV走行を選択するスイッチが運転者によって操作されてEV走行が選択されているときには、破線に示すような領域で単独駆動EVモードが成立される。
なお、モータ走行中すなわち図3、図4における走行モードにおいて、運転を停止しているエンジン12が再起動される場合に、エンジン12に直噴エンジンを用いることによって、所定のエンジン回転数Neに達してから気筒内に燃料噴射して点火する通常のエンジン12の始動と共に、早期点火始動ともいわれるエンジン12の回転開始当初から気筒内に燃料を噴射し点火を行なうエンジン12の着火始動が可能となっている。このエンジン12の始動時においては、エンジンクランク角度センサ86によって所定のクランク角度θcrすなわち膨張行程にある気筒が選択され、選択された気筒内へ燃料が直接噴射されることによってエンジン12の着火始動が可能とされている。
図1に戻り、電子制御装置90は、前述のハイブリッド制御部92、係合制御部94に加えて、電力制限判定部96、エンジン始動判定部98、差回転算出部100を備えている。
電子制御装置90が、モータ走行であるEV走行中と判定すると、電力制限判定部96は、充電電力の制限を規定する充電制限電力Win、及びバッテリユニット20の出力電力の制限を規定する放電制限電力Woutを算出するとともに、算出されたバッテリユニット20の入出力制限電力すなわち充電制限電力Winもしくは放電制限電力Woutが、予め記憶された所定値以上であるかを判定する。入出力制限電力が所定値以上である場合、差回転算出部100は、クラッチCLrの差回転Ndすなわち第1リングギヤR1と第2キャリヤCA2との回転速度差をドライバビリティ優先として予め定められた車速Vと差回転Ndとの関係に実際の車速Vを適用することによって設定する。
ここで、図15において差回転の目標値の設定の一例として示された、ドライバビリティ優先、ラグ短縮、電費優先について説明する。ドライバビリティ優先は、図15において、車速Vの増加に係わらず差回転Ndが零である直線として一例が示さている。ドライバビリティ優先は、車両10の運転者の操作に対する応答性および円滑性を優先させた運転者の意志に合わせた設定であり、EV走行中において、クラッチCLrの差回転Ndの目標値を0として走行し、予め定められた所定のアクセル開度以上の信号が入ると直ぐにクラッチCLrの係合およびエンジン12の始動に移行できることで、運転者の要求への対応時間を短縮することが可能となる。また、運転者によってスポーツモードが選択されている場合等に適用される以外には、前述したように、バッテリユニット20の入出力制限電力すなわち充電制限電力Winもしくは放電制限電力Woutが、予め記憶された所定値以上である場合等においても適用される。同期時間の短縮が行なわれる場合には、電力の出力および入力が大きくなる。また、バッテリユニット20の入出力制限電力が所定値以上である場合には、予め差回転Ndを例えば略零に設定し、これによって入出力制限電力によるクラッチCLrの差回転の同期の遅れが抑制される。電費優先は、図15において実線で示されているように、車速Vに対して最も大きい差回転速度Ndをもつ直線として設定されている。EV走行中において電費の改善を優先させた設定であり、クラッチCLrの差回転Ndの目標値は、たとえば車速Vが上昇してもエンジン回転速度Neと第1回転機MG1の回転速度Ngとが零となるように設定される。これによって、第1回転機MG1の連れまわしによる損失が小さく抑えられる。また、他の連れまわす要素による損失を加え、その合計を小さくするように設定されても良い。図15において、ラグ短縮におけるクラッチCLrの差回転Ndの目標値は、鎖線で示されており、ドライバビリティ優先と電費優先との間の設定となっている。ドライバビリティ優先、ラグ短縮、電費優先のそれぞれの目標値は、いずれも直線で示されているが、特に直線である必要はない。また、ドライバビリティ優先をクラッチCLrの完全係合、電費優先をクラッチCLrの完全開放とするのではなく、それに近い設定としても良い。また、ラグ短縮の設定を複数とすることも可能である。
前述の差回転目標値の算出に戻り、差回転Ndをドライバビリティ優先として設定されている目標値とすると、ハイブリッド制御部92は、第2回転機MG2の回転速度Nmと設定された差回転Ndとから、例えば予め記憶された回転要素RE1からRE6の回転速度の相互の関係式すなわち共線図に基づいて、設定された差回転Ndとするための第1回転機MG1の回転速度Ngを算出する。ハイブリッド制御部92は、単独駆動EV走行の場合には、第1回転機MG1の回転速度Ngを制御し、クラッチCLrの差回転Ndを零とする。また両駆動EVモードによる走行の場合には、所定値以上のアクセル開度信号が生じた時点でクラッチCLとブレーキBrとを解放する制御作動が加わることとなる。これ以降は、単独駆動EV走行と同一の制御作動となるため、単独駆動EV走行の場合で説明する。電子制御装置90が、モータ走行であるEV走行中と判定し、電力制限判定部96が、充電電力の制限を規定するバッテリユニット20の入出力制限電力すなわち充電制限電力Winもしくは放電制限電力Woutが、予め記憶された所定値を下回ると判定した場合、電子制御装置90は、運転モード選択スイッチ82がスポーツモードに選択されているかを判定する。スポーツモードが選択されている場合には、前述したドライバビリティ優先の差回転目標に設定する。また、スポーツモードが選択されていない場合には、電子制御装置90は、エコモードが選択されているかを判定する。エコモードが選択されている場合に差回転算出部100は、予め記憶されている図15に一例として示された、車速VとクラッチCLrの差回転Ndとの関係に基づいて電費優先として設定している目標値を設定する。ハイブリッド制御部92は、電子制御装置90の指示に基づいて、第1回転機の回転速度Ngを差回転Ndの目標値となる値に制御する。エコモードが選択されていない、すなわちノーマルモードの場合は、エンジン始動判定部98は、停止中のエンジン12の気筒内に燃料を噴射し、点火をおこなうことによってエンジン12を始動する、着火始動をすることが可能かを判定する。エンジン12が着火始動可能な場合、差回転算出部100は、予め記憶されている車速VとクラッチCLrの差回転Ndとの関係に基づいて電費優先として設定している目標値を設定し、ハイブリッド制御部92は、電子制御装置90の指示に基づいて、第1回転機の回転速度Ngを差回転Ndの目標値となる値に制御する。エンジン12の着火始動が難しい場合、差回転算出部100は、エンジン始動の遅れ時間を短縮するラグ短縮差回転目標値をクラッチCLrの差回転Ndとして設定し、ハイブリッド制御部92は、電子制御装置90の指示に基づいて、第1回転機の回転速度Ngを差回転Ndの目標値となる値に制御する。ラグ短縮差回転は、ドライバビリティを優先する場合には、ドライバビリティ優先差回転すなわち差回転Ndが零もしくは零に近い設定とする。なお、エンジン12の着火始動が難しい場合には、例えばエンジン水温Twが高いことで、燃料噴射、点火を行なう膨張行程の空気密度が低下することから爆発力が減少する。あるいはエンジン12の摺動部のオイル切れによるフリクションの増加等がある。
図18は、電子制御装置90の制御作動の要部すなわち、エンジン12の始動応答性への要求に基づいて第2クラッチCLrの差回転を設定する制御作動の一例を説明するフローチャートであり、繰り返し実行される。電子制御装置90の機能に対応するS10において、車両10の走行状態がEV走行であるか否かが判定される。この判定が否定された場合、S10からの判定が繰り返される。S10の判定が肯定された場合は、電力制限判定部96の機能に対応するS20において、バッテリユニット20の入出力制限電力が所定値以上か否かが判定される。S20の判定が肯定された場合は、差回転算出部100の機能に対応するS60において、ドライバビリティ優先差回転すなわち零が算出され、電子制御装置90とハイブリッド制御部92の機能に対応するS90において、差回転の制御が行われる。S20の判定が否定された場合、電子制御装置90の機能に対応するS30において、スポーツモードであるか否かが判定される。S30判定が肯定された場合、S60において、ドライバビリティ優先差回転すなわち零が算出され、電子制御装置90とハイブリッド制御部92の機能に対応するS90において、差回転の制御が行われる。S30における判定が否定された場合、電子制御装置90の機能に対応するS40において、エコモードであるか否かが判定される。この判定が肯定された場合は、差回転算出部100の機能に対応するS80において、電費優先の差回転Ndの目標値が車速Vに基づいて算出され、電子制御装置90とハイブリッド制御部92の機能に対応するS90において、差回転の制御が行われる。S40における判定が否定された場合、エンジン始動判定部98の機能に対応するS50において、エンジン12の着火始動は可能か否かが判定される。S50における判定が肯定された場合、差回転算出部100の機能に対応するS80において、電費優先の差回転Ndの目標値が車速Vに基づいて算出され、電子制御装置90とハイブリッド制御部92の機能に対応するS90において、差回転の制御が行われる。S50における判定が否定された場合、差回転算出部100の機能に対応するS70において、ラグ短縮差回転目標値が車速Vに基づいて算出され、電子制御装置90とハイブリッド制御部92の機能に対応するS90において、上記S60、S60、またはS80において算出された目標値となるように差回転の制御が行われる。
図17のタイムチャートは、単独駆動EV走行においてアクセルの踏込みが行なわれた後、HV走行であるU/Dインプットスプリットへの移行が行われた場合の一例であり、エンジン12の着火始動が可能な場合を示している。図17は、図16のフローチャートにおいて、S40におけるエンジン12の着火始動が可能と判定され、電費優先の差回転が設定されている例である。t0時点において、所定値以上のアクセルの踏込みが行なわれている。これによって単独駆動EV走行からU/DHVモードが判断され、第1回転機MG1の回転速度NgがクラッチCLrの同期、すなわち差回転を零とするために上昇を開始している。また、同時にドリブン軸32に連結されている第2回転機MG2もトルクを増加させることで、車両加速度が増加され、このトルクの増加を大きくすることで、運転者には車両10の応答を感じさせている。クラッチCLrの同期が完了すると、クラッチCLrの係合を開始する。また着火始動が可能であるためエンジン12の始動に伴うドリブン軸32におけるトルク低下が小さくなる。これによって、第2回転機MG2はt1時点において、たとえば図示されていないスロットルが全開されることに応答して、t2時点で最大トルクを出力し、車両10の車両加速度が増加されることによって、運転者に車両10の応答性の良さと感じさせることが可能となる。なお、特に最大トルクの出力とせず、所望のトルクTmとしても良い。t2時点において、クラッチCLrの係合が完了すると、エンジン12の膨張行程にある気筒内に燃料を噴射、点火してエンジン12を自力で始動させる着火始動が開始される。この場合、少し第1回転機MG1でトルクを出して補助しても良い。図17中においては、t2時点からt3時点において第1回転機MG1は第1回転機MG1の慣性トルクがエンジン12の回転に伝わらない程度に負トルクを出している。t3時点において、エンジン12の始動が完了しエンジン12からトルクTeが出力され始める、ダウンシフトが開始され、エンジン回転速度Neが上昇される。t4時点において、運転者によって要求されたトルクが確保されるとダウンシフトが完了する。着火始動が可能な場合においては、アクセルの踏込みすなわちアクセル開度信号の入力から、ダウンシフトの完了までにクラッチCLrの同期、係合、エンジン始動、ダウンシフトまでを順番に実施するためアクセル開度信号の入力からダウンシフトの完了まで時間がかかるが、第2回転機MG2のトルクを大きく出すことが可能であるため、運転者には応答性の低下を感じさせることが無い。
図18のタイムチャートは、単独駆動EV走行においてアクセルの踏込みが行なわれた後、HV走行であるU/Dインプットスプリットへの移行が行われた場合の他の一例であり、エンジン12の着火始動が出来ない場合を示している。図18は、図16のフローチャートにおいて、S40におけるエンジン12の着火始動が出来ないと判定され、ラグ短縮の差回転が設定されている例である。本図では、簡略化のため、差回転Ndの目標値が零として説明する。差回転を零以外の時間に設定する場合は、ラグ短縮の差回転Ndから差回転Ndが零となるのに必要な時間が加わることとなる。t10時点において、アクセルの踏込みが行なわれる。また、第1回転機MG1の回転速度Ngは、既に同期すなわち差回転Ndを零とする回転速度Ngに達しており、直ぐにクラッチCLrの係合が開始されている。またt10時点からt11時点において、運転者に応答性を感じさせるため第2回転機MG2トルクが増加されている。しかし、着火始動が出来ないため、エンジン12の始動に伴う出力軸トルクの低下が図17と比較して大きくなり、第2回転機MG2は、このトルク低下を除いたトルクを出力することとなるため、図17と比較すると車両加速度は小さくなっている。t11時点において、第1回転機MG1によるエンジン12のクランキングが開始されている。t12時点において、エンジン12の点火が開始され、第1回転機MG1はクランキングを継続している。また、t11時点からt13時点まで、車両加速度の低下が生じないために第2回転機MG2のトルクは増加されている。t13時点において、エンジン12の始動が完了すると、ダウンシフトが開始されエンジン回転速度Neの上昇が行なわれ、t14時点において、ダウンシフトが完了する。着火始動ができない場合においては、アックセルの踏込みすなわちアクセル開度信号の入力から、ダウンシフトの完了までの時間を短縮することが可能であるため、t11からの車両の加速度の増加は、図17と比較して低いが、運転者に応答性の低下を感じさせることが無い。また、簡略化のため記載しなかったが、図17、図18の制御と同時に、エンジン12の始動に伴う振動トルクを第1回転機MG1と第2回転機MG2とで補償する制御を行うことも出来る。
上述のように、本実施例によれば、入力軸42上に配置された第1遊星機構48および第1回転機MG1と、入力軸42とは異なるロータ軸56に配置された第2回転機MG2とを有する複軸式の電気式無段変速機と、第2遊星機構50と変速用の第1ブレーキBrおよび第1クラッチCLとを有し、エンジン12と第1遊星機構48との間に設けられた有段変速機と、前記電気式無段変速機と前記有段変速機との間に設けられたクラッチCLrとを備え、エンジン12の停止時にエンジン12の気筒内に燃料を噴射して点火することで、エンジン12を始動する始動着火が可能な車両10の電子制御装置90において、所定のエンジン回転数Neに達するまで着火が不可能な場合には、直ぐに着火始動が可能な場合と比較して、クラッチCLrの差回転Ndが小さく設定されることによって、運転者の加速要求が生じた場合に第2クラッチCLrの同期までの時間すなわち第2クラッチの係合開始までの時間を短縮することが出来る。これによって、運転者の加速要求が生じた場合に、加速要求からエンジン12の始動までの時間を短縮することが可能となり、運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることを抑制することができる。また、着火始動が可能な場合には、第2クラッチCLrの差回転Ndを大きく設定することによって、エンジン12の連れまわしによって生じる損失が低減され、電力消費すなわち電費が改良される。この場合において、運転者の加速要求が生じた際には、第2クラッチCLrの同期後、エンジン12が所定の回転数に達するのを待たずに着火始動が可能であり、運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることが抑制される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
実施例1においては、バッテリユニット20の入出力制限電力が所定値以上である場合、クラッチCLrの差回転Ndは、ドライバビリティ優先として設定されている所定の目標値である零に設定されている。これは、バッテリユニット20の入出力制限電力が大きいことによってクラッチCLrの同期時間が長くなることを抑制するためであったが、特にこれに限らない。例えばバッテリユニット20の入出力制限電力が大きいほどクラッチCLrの差回転Ndを小さく設定するものでもあっても良い。このようにすれば、バッテリ入出力制限電力の大きさによってクラッチCLrの同期時間が変化することなく、クラッチCLrの係合およびダウンシフトが実行されるため、運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることが効果的に抑制される。
また、実施例1においては、スポーツモード、エコモード、ノーマルモードの運転者による運転モード選択スイッチ82の操作によって、クラッチCLrの差回転Ndの設定を変更するものであったが、特にこれに限らない。例えば、図示されていないシフトレバーによって、シーケンシャルモード、Mモードが選択された場合に、クラッチCLrの差回転Ndの設定を変更するものであっても良い。また、車両加速度等の検出値の履歴から運転志向を読み取って、クラッチCLrの差回転Ndの設定を変更するものであっても良い。これによって、運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることが効果的に抑制されるとともに、良好なドライバビリティを感じさせることも可能となる。
また、実施例1においては、クラッチCLrの差回転Ndの設定を零すなわち同期とともに、クラッチCLrの係合を完了することによって、運転者の加速要求が生じた場合にエンジン12の始動までの時間を短縮することが可能となる。これによって、運転者にドライバビリティの悪化を感じさせることが効果的に抑制されるとともに、良好なドライバビリティを感じさせることも可能となる。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両(ハイブリッド車両)
12:エンジン
42:入力軸(第1軸)
48:第1遊星機構
50:第2遊星機構
56:ロータ軸(第2軸)
90:電子制御装置(制御装置)
MG1:第1回転機
MG2:第2回転機
CL、CLr:クラッチ(第1クラッチ、第2クラッチ)
Br:ブレーキ(第1ブレーキ)
Nd:差回転

Claims (1)

  1. 第1軸上に配置された第1遊星機構および第1回転機と、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置された第2回転機とを有する複軸式の電気式無段変速機(THS)と、
    第2遊星機構と変速用の第1ブレーキおよび第1クラッチとを有し、エンジンと前記第1遊星機構との間に設けられた有段変速機と、
    前記電気式無段変速機と前記有段変速機との間に設けられた第2クラッチとを備え、
    前記エンジンの停止時に気筒内に燃料を噴射して点火することにより前記エンジンを始動する着火始動が可能なハイブリッド車両の、制御装置であって、
    前記エンジンを駆動せず、前記第1回転機と前記第2回転機との何れか一方もしくは両方に基づく電動機走行中において、前記エンジンの前記着火始動が不可能な場合には、前記着火始動が可能な場合より、前記第2クラッチの差回転を小さくする
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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