JP2018103553A - 貼合装置と、該貼合装置に適用される貼合治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】貼合処理に要する一連の貼合作業のサイクルタイムを短縮して生産性を向上できるようにした貼合装置の提供。【解決手段】下貼合台13と、上ベースに装着される上フレーム21を備えており、上ベースには、上フレーム21を保持固定する上クランプ構造を設け、下貼合台13には、上フレーム21を保持固定する下クランプ構造43を設け、貼合が終了した上フレーム21を、下クランプ構造43で貼合姿勢のまま保持固定して、下貼合台13から上フレーム21に至る間の各部材を一体化して貼合ブランクBを構成し、上クランプ構造を解除して上ベースを上フレーム21から分離し、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出して、未硬化状態の接着材Dの硬化処理を行う、貼合装置。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば液晶パネルやタッチパネルなどの一対のワークを貼合する貼合装置と、貼合装置に適用される貼合治具に関する。
本出願人は、表示パネルを貼合対象に貼合する貼合装置を先に提案している(特許文献1)。そこでは、チャンバー本体とチャンバー蓋体で真空チャンバーユニットを構成し、チャンバー本体の内部に固定貼合台を設け、チャンバー蓋体の内部に可動貼合台を設けている。貼合時の固定貼合台には、表示パネル(液晶パネル)と、同パネルの周囲3辺を囲むダム治具が配置され、可動貼合台には貼合対象(タッチパネル)を配置している。この貼合装置では、ダム治具で囲まれた表示パネルに接着材を塗布したのち、アライメント構造で貼合対象の表示パネルに対する位置決めを行い、チャンバー蓋体を閉じて真空チャンバーユニット内の空気を排気し、次に、貼合対象を表示パネルに貼合したのち、真空チャンバーユニットの全体を傾斜姿勢にして、ダム治具で囲まれていない未封止部を傾斜上端に位置させ、貼合面に発生した気泡を未封止部から脱気させる。なお、接着材はシリコン系の熱硬化性接着材からなり、ダム治具の内部には、接着材の硬化を促進するヒーターが配置されている。
特開2016−151646号公報(段落番号0040、図1)
特許文献1の貼合装置によれば、脱気処理を真空環境下で行うため、貼合後に発生した揮発ガスや空気の気泡を、まだ硬化していない接着材層に沿って上向きに流動させて未封止部から放出でき、気泡が貼合部分に残る貼合不良を解消できる。しかし、接着材が完全に硬化するまで真空チャンバーユニットを開放できないため、一連の貼合処理に要するサイクルタイムが長くなることが避けられず、貼合作業の生産性を向上するうえで限界があった。例えば、準備作業を開始してから貼合対象と表示パネルを物理的に貼合し終わるまでに要する時間が2分30秒であるとき、接着材が完全に硬化するのに要する時間は10分から18分かかっていた。
本発明の目的は、ワーク同士を貼合姿勢のまま固定保持して貼合ブランクとして取扱えるようにし、真空チャンバーの外で接着材を硬化させることにより、一連の貼合処理に要する貼合作業のサイクルタイムを短縮して生産性を向上できるようにした貼合装置と、該貼合装置に適用される貼合治具とを提供することにある。
本発明は、チャンバー本体10と、チャンバー本体10の開口を封止する封止姿勢と、開口を開ける開放姿勢との間で変位可能に構成されたチャンバー蓋体11と、これらチャンバー本体10とチャンバー蓋体11とで区画される真空チャンバーC内の空気を排気する真空源2を備え、真空源2により真空チャンバーC内が真空とされた真空環境下において、上ワーク23と下ワーク15とを接着材Dを介して貼合する貼合装置を対象とする。この貼合装置は、チャンバー本体10に着脱可能に装着されるとともに、下ワーク15を保持する下貼合台13と、チャンバー蓋体11に固定した上ベース20に着脱可能に装着されるとともに、上ワーク23を保持する上フレーム21と、上ベース20に設けられて、該上ベース20に装着された上フレーム21を分離可能に保持固定する上クランプ構造44と、下貼合台13に設けられて、上フレーム21を下貼合台13と対峙する貼合姿勢に固定保持する下クランプ構造43とを備える。この貼合装置では、上クランプ構造44により上フレーム21をチャンバー蓋体11の上ベース20に保持固定し、上フレーム21に上ワーク23を装着し、さらにチャンバー本体10に装着された下貼合台13に下ワーク15を保持した状態において、チャンバー蓋体11を閉止姿勢とし、真空源2で真空チャンバーC内を真空環境とすることで、接着材Dを介して、上ワーク23を下ワーク15に貼合できるように構成されている。また、この貼合装置では、上フレーム21を、下クランプ構造43で貼合姿勢のまま保持固定することで、下貼合台13、下ワーク15、上ワーク23、および上フレーム21を含む各部材を一体化して貼合ブランクBが形成されるように構成されている。そして、上フレーム21が下クランプ構造43で保持固定された状態で、上クランプ構造44による上フレーム21の保持状態を解除することで、上ベース20を上フレーム21から分離して、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出すことができるように構成されていることを特徴とする。
下クランプ構造43は、下貼合台13の周縁複数個所に固定された横シリンダー45と、横シリンダー45に隣接配置されて、貼合が終了した上フレーム21に連結されるフレーム担持体46を備えている。横シリンダー45は、下貼合台13に固定されるシリンダーハウジング47と、同ハウジング47に対して出退するロックピストン48を備えている。フレーム担持体46は、シリンダーハウジング47で上下スライド自在に支持される連結軸52と、連結軸52を上フレーム21へ向かって移動付勢する担持ばね53を備えている。ロックピストン48は、連結軸52の周面に接当して同軸52を上下スライド不能に固定保持するロック位置と、連結軸52の周面から分離するロック解除位置の間で往復移動できる。下ワーク15と上ワーク23の貼合が終了した状態において、横シリンダー45のロックピストン48をロック位置に移動させて、上フレーム21に接合した連結軸52を横シリンダー45で固定し、下貼合台13から上フレーム21に至る間の各部材を貼合ブランクBとして一体化するように構成されている。
上クランプ構造44は、上フレーム21の周側面の複数個所に固定されたクランプ軸体61と、クランプ軸体61に対応する状態で上ベース20に固定されて、複数個のクランプ軸体61を同時に挟持固定する挟持シリンダー62を備えている。挟持シリンダー62は、上ベース20に固定されるシリンダーハウジング63と、同ハウジング63に対して出退する捕捉ピストン64を備えている。捕捉ピストン64は、クランプ軸体61を挟持固定するロック位置と、クランプ軸体61から分離するロック解除位置の間で往復移動可能である。上ワーク23が装着された上貼合台22および上フレーム21を上ベース20に載置した状態で、捕捉ピストン64をロック位置へ移動操作して、上フレーム21が上クランプ構造44で上ベース20に固定保持されている。
横シリンダー45は、ロックピストン48を連結軸52へ向かって進出付勢するロックばね49を備えている。シリンダーハウジング47の内部に負圧を作用させて、ロックピストン48がロックばね49の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されている。
連結軸52の周面にロックピストン48の押圧力を受止める受圧部55が凹み形成されている。ロックピストン48がロック解除位置に切換えられた状態において、受圧部55の下端の段部56がロックピストン48で抜外れ不能に受止め支持されている。
上フレーム21と連結軸52を連結する連結体54は、粘着体と、磁気吸着体のいずれかひとつで形成されている。貼合ブランクBの硬化処理が終了した状態において、上フレーム21と連結軸52を分離して、一体化された下ワーク15と上ワーク23を下貼合台13に固定されたダム枠14から取外す。
挟持シリンダー62は、捕捉ピストン64をクランプ軸体61へ向かって進出付勢する挟持ばね65を備えている。シリンダーハウジング63の内部に負圧を作用させて、捕捉ピストン64が挟持ばね65の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されている。
クランプ軸体61の突端に位置決めボール68が装着されている。捕捉ピストン64の突端に位置決めボール68を挟持するソケット69が形成されている。
また、本発明は、チャンバー本体10と、チャンバー本体10の開口を封止する封止姿勢と、開口を開ける開放姿勢との間で変位可能に構成されたチャンバー蓋体11と、これらチャンバー本体10とチャンバー蓋体11とで区画される真空チャンバーC内の空気を排気する真空源2を備え、真空源2により真空チャンバーC内が真空とされた真空環境下において、上ワーク23と下ワーク15とを接着材Dを介して貼合する貼合装置に適用される貼合治具を対象とする。この貼合治具は、チャンバー本体10に着脱可能に位置決め装着されるとともに、下ワーク15を保持する下貼合台13と、チャンバー蓋体11に固定した上ベース20に着脱可能に装着されるとともに、上ワーク23を保持し、チャンバー蓋体11が封止姿勢となったときに、下貼合台13と対峙する貼合姿勢となる上フレーム21と、下貼合台13に設けられて、上フレーム21を貼合姿勢に保持固定するための下クランプ構造43とを含む。そして、上ワーク23が下ワーク15に対して接着材Dを介して貼合された状態において、上フレーム21を下クランプ構造43で貼合姿勢に保持固定することにより、下貼合台13、下ワーク15、上ワーク23、および上フレーム21を含む各部材を一体化して、チャンバー本体10から取出可能な貼合ブランクBが形成されるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る貼合装置においては、上フレーム21が下クランプ構造43で保持固定された状態で、上クランプ構造44による上フレーム21の保持状態を解除することで、上ベース20を上フレーム21から分離して、貼合ブランクBとして上ワーク23と下ワーク15をチャンバー本体10から取出すことができるように構成した。以上のような構成からなる貼合装置によれば、真空チャンバーC内における真空環境下における貼合作業が終了すると、貼合ブランクBとして上ワーク23と下ワーク15をチャンバー本体10から取出して、かかる貼合作業に続く接着材Dの硬化処理をチャンバー本体10の外部に取り出して行うことが可能となる。
以上より、本発明によれば、接着材Dが完全に硬化するまで、上ワーク23と下ワーク15を真空チャンバーC内に保持し続ける必要がなくなり、真空環境下における貼合作業が終了するごとに貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出して、チャンバー本体10の外部において接着材Dの硬化作業を進めることができるため、一連の貼合処理に要する貼合作業のサイクルタイムを短縮して貼合装置の生産性を著しく向上できる。
下クランプ構造43は、下貼合台13に設けた横シリンダー45と、横シリンダー45に隣接配置したフレーム担持体46で構成し、横シリンダー45はシリンダーハウジング47と、出退操作されるロックピストン48を備えるようにした。また、フレーム担持体46は、シリンダーハウジング47で上下スライド自在に支持される連結軸52と、連結軸52を上フレーム21へ向かって移動付勢する担持ばね53を備えるようにした。貼合時には、下ワーク15に上ワーク23を貼合したのち、上フレーム21に接合した連結軸52をロックピストン48で固定保持して、下貼合台13から上フレーム21に至る間の各部材を貼合ブランクBとして一体化した。こうした下クランプ構造43によれば、単純な構造の横シリンダー45とフレーム担持体46で下クランプ構造43を構成できるので、下クランプ構造43の構造を簡素化して、そのコストを削減できる。また、下貼合台13から上フレーム21に至る間の各部材を貼合ブランクBとして一体化できるので、貼合後に貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出して、未硬化状態の接着材Dを硬化させればよく、貼合後のワークの取扱いを簡便にしかも迅速に行える。
上クランプ構造44は、上フレーム21に固定されるクランプ軸体61と、クランプ軸体61を挟持固定する挟持シリンダー62で構成し、挟持シリンダー62は、シリンダーハウジング63と、出退操作される捕捉ピストン64を備えるようにした。こうした上クランプ構造44によれば、単純な構造のクランプ軸体61と挟持シリンダー62で上クランプ構造44を構成できるので、上クランプ構造44の構造を簡素化して、そのコストを削減できる。また、クランプ軸体61を捕捉ピストン64で挟持固定することで、上フレーム21を上ベース20と一体化して、上貼合台22に装着した上ワーク23を、貼合工程が終了するまでの間確りと保持できる。さらに、貼合が終了した上フレーム21を下クランプ構造43で保持固定したのち、捕捉ピストン64をロック解除位置へ移動操作することで、チャンバー蓋体11を開放操作して上ベース20を上フレーム21から分離できる。従って、準備作業から貼合作業が終了するまでの間に、一定の手順に従って上クランプ構造44と下クランプ構造43を交互に作動させるだけで、貼合ブランクBを自動的に構成できる。
横シリンダー45に、ロックピストン48を進出付勢するロックばね49を設け、シリンダーハウジング47の内部に負圧を作用させたとき、ロックピストン48がロックばね49の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されるようにした。こうした下クランプ構造43によれば、シリンダーハウジング47内の負圧状態を解除することで、ロックばね49のばね力によってロックピストン46をロック姿勢に切換えることができる。つまり、連結軸52をロックピストン48でロックした状態では、シリンダーハウジング47の内部は負圧状態と加圧状態のいずれの状態にもなっていない。従って、真空チャンバーC内に作動空気の一部が漏れる余地がなく、下クランプ構造43の作動に伴って真空環境が壊されるのを解消して、真空環境下におけるワークの貼合を安定した状態で行える。
連結軸52の周面にロックピストン48の押圧力を受止める受圧部55が凹み形成してあると、ロックピストン48が受圧部55に面接触した状態で連結軸52をスライド不能にロック保持できる。従って、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取り出して、硬化処理が終了するまでの間、連結軸52が動くのを確実に防止して、一対のワーク15・23を適正な貼合状態に保持し続けることができる。また、ロックピストン48がロック解除位置に切換えられた状態において、受圧部55の下端の段部56をロックピストン48で抜外れ不能に受止め支持すると、連結軸52が担持ばね53で押出されるのを防ぐための構造を別途設ける必要がないので、その分だけ下クランプ構造43の構造の簡素化に寄与できる。
上フレーム21と連結軸52を連結する連結体54が、粘着体と、磁気吸着体のいずれかひとつで形成してあると、貼合時に上フレーム21を連結体54に押付けるだけで、連結軸52を上フレーム21に接合できる。従って、例えば機械的な連結構造を介して連結軸52を上フレーム21に連結する場合に比べて、下クランプ構造43の構造を著しく簡素化して低コスト化できる。また、貼合ブランクBの硬化処理が終了した状態において、上フレーム21を連結体54から引きはがすだけで、上フレーム21を連結軸52から分離できるので、一体化された下ワーク15と上ワーク23の取出しを簡便に行える。
挟持シリンダー62に、捕捉ピストン64を進出付勢する挟持ばね65を設け、シリンダーハウジング63の内部に負圧を作用させたとき、捕捉ピストン64が挟持ばね65の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されるようにした。こうした上クランプ構造44によれば、シリンダーハウジング63内の負圧状態を解除することで、挟持ばね65のばね力によって捕捉ピストン64をロック姿勢に切換えることができる。つまり、クランプ軸体61を捕捉ピストン64で挟持した状態では、シリンダーハウジング63の内部は負圧状態と加圧状態のいずれの状態にもなっていない。従って、真空チャンバーC内に作動空気の一部が漏れる余地がなく、上クランプ構造44の作動に伴って真空環境が壊されるのを解消できる。
クランプ軸体61の突端に位置決めボール68を装着し、捕捉ピストン64の突端にソケット69が形成してあると、ソケット69が位置決めボール68に接合するとき、上フレーム21の位置ずれを自動的に矯正しながら、上フレーム21を上ベース20に固定できる。従って、上フレーム21を正確に位置決めした状態で上ベース20に装着する必要がなく、おおまかに位置決めした状態で上フレーム21を上ベース20に装着すればよいので、その分だけ準備工程に要する時間を短縮できる。
本発明に係る貼合治具によれば、貼合が終了した後は、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出して、未硬化状態の接着材Dの硬化処理を行うことができる。また、接着材Dが完全に硬化するまで、上ワーク23と下ワーク15を、真空チャンバーC内で貼合姿勢に保持し続ける必要がなく、貼合作業が終了するごとに貼合ブランクBをチャンバー本体から取出して接着材Dを硬化させることができる。従って、一連の貼合処理に要する貼合作業のサイクルタイムを短縮して貼合処理の生産性を著しく向上できる。また、一体化された上ワーク23と下ワーク15を貼合治具から取出したのちは、貼合治具を繰返し使用できるので、貼合処理に要するコストを削減できる利点もある。
本発明に係る貼合装置、および貼合治具を示す断面図である。 本発明に係る貼合装置において、チャンバー蓋体を開放した状態を示す平面図である。 本発明に係る貼合装置において、チャンバー蓋体を開放した状態を示す縦断正面図である。 本発明に係る貼合装置において、下ワークと上ワークを装着した状態を示す平面図である。 本発明に係る貼合装置において、チャンバー蓋体とアライメント装置の関係構造を示す縦断側面図である。 本発明に係る貼合装置を構成する下クランプ構造の縦断正面図である。 下クランプ構造の作動状態を示す断面図である。 本発明に係る貼合装置を構成する上クランプ構造の縦断正面図である。 上クランプ構造の作動状態を示す断面図である。 本発明に係る貼合装置において、チャンバー蓋体を閉じた状態を示す縦断正面図である。 本発明に係る貼合装置の貼合手順を示す説明図である。 本発明に係る貼合装置において、貼合直後にチャンバー蓋体を開放した状態を示す縦断正面図である。
(実施例) 図1ないし図12に、本発明に係る貼合装置、および貼合治具の実施例を示す。本発明における前後、左右、上下とは、図2および図3に示す交差矢印と、交差矢印の近傍の前後・左右・上下の表記に従う。図2ないし図4において貼合装置は、真空チャンバーユニット1と、真空チャンバーC内の空気を排気する真空源2と、後述するカバーガラス15に接着材Dを供給するディスペンサー3と、アライメント装置4(図5参照)と、アライメント用のCCDカメラ5などを備えている。ディスペンサー3はチャンバー本体10の上方に配置されており、CCDカメラ5はチャンバー本体10およびチャンバー蓋体11の上方に配置されている。
真空チャンバーユニット1は、上向きに開口する中空箱状のチャンバー本体10と、チャンバー本体10の上開口を開閉するチャンバー蓋体11を備えている。チャンバー本体10の内部にはL字状の4個の位置決め具12が固定されており、この位置決め具12に対して下貼合台13が着脱自在に装着されている。下貼合台13の上面には、長方形状のダム枠14が固定されており、ダム枠14にカバーガラス(下ワーク)15を嵌め込むことにより、カバーガラス15がダム枠14で位置決めされる。この実施例では、ダム枠14で囲まれた下貼合台13の上面を下突状に湾曲させて、下突状に湾曲するカバーガラス15を安定した状態で支持し、位置決めできるようにしている。ダム枠14は、カバーガラス15の上面に供給される接着材Dの塗付領域を規定するために設けられている。符号16はチャンバー本体10の開口周縁壁に配置したシール体である。
ディスペンサー3は、X軸、Y軸、Z軸方向へ往復駆動される3個のロッドレスシリンダー3a〜3cで支持されており、ダム枠14に装着したカバーガラス15に、任意のパターンで接着材Dを塗付できる。接着材Dは、シリコン系の2液性の熱硬化性接着材である。図4に示すようにダム枠14はカバーガラス15の周囲を囲んでおり、その内部に接着材Dの効果を促進するヒーターが配置されている。図6に示すように、ダム枠14はその上端が接着材Dの塗付表面より僅かに上方へ突出するように形成されている。
チャンバー蓋体11は、チャンバー本体10に対して揺動軸18を介して揺動開閉自在に連結されており、揺動軸18の軸端には、同軸18を回転操作するモーター19が配置されている。チャンバー蓋体11の内蓋面(チャンバー蓋体11を閉じた状態において下貼合台13と正対する側)には上ベース20が配置され、上ベース20に上フレーム21および上貼合台22が着脱可能に装着されている。上ベース20は後述する貼合ユニット34で支持されている。
上フレーム21は、後述する上クランプ構造44で上ベース20に対して分離可能に保持固定される。上貼合台22は四角形状に組まれた上フレーム21に固定されており、チャンバー蓋体11を閉じた状態において下貼合台13と正対する側の貼合面に、液晶表示パネルからなる平坦な表示パネル(上ワーク)23が粘着体24で固定されている(図5参照)。粘着体24は、両面テープや剥離可能な粘着剤層で形成されており、表示パネル23を粘着体24で上貼合台22に装着した状態において、おおまかに位置決めされている。精密な位置決めを行うために、開放されたチャンバー蓋体11の外蓋面(チャンバー蓋体11を開放した状態において下面側)の下方にアライメント装置4が配置されている(図5参照)。
図2および図10に示すように揺動軸18には、前後一対の蓋支持フレーム27が固定されており、これらの蓋支持フレーム27に位置決め構造28が設けられ、位置決め構造28のアライメント台29にチャンバー蓋体11が固定されている。アライメント台29は、位置決め構造28で前後、左右へスライド可能に支持されている。アライメント装置4は、CCDカメラ5から出力される画像を取込んでカバーガラス15の位置を特定し、カバーガラス15の位置を位置基準にして、表示パネル23の位置ずれの状態を確認し、アライメント台29の調整移動すべき方向と移動量を決定する。さらに図5に想像線で示すように、アライメント装置4の上面に突出する駆動軸30を、アライメント台29の受動軸31に連結して、アライメント台29を調整移動させ、チャンバー蓋体11の位置、即ち表示パネル23の位置を調整する。なお、調整後のアライメント台29は、位置決め構造28に設けたブレーキで移動不能に規制されている。位置ずれ状態の確認と、アライメント台29の調整移動は複数回行うが、この位置調整は数秒で完了する。
チャンバー蓋体11の外蓋面には、上ベース20を下貼合台13へ向かって押付ける貼合ユニット34が設けられている。貼合ユニット34は、チャンバー蓋体11に固定したガイド枠35と、ガイド枠35で上下動可能に案内支持した一対のスライダー36と、各スライダー36をスライド駆動する駆動機構(図示していない)と、スライダー36の上下動に同行して往復スライドする貼合軸37などで構成されている。貼合軸37は4個所に配置されて、チャンバー蓋体11を内外に貫通しており、その下端は上ベース20に固定した支持枠38に連結棒39で連結されている。図5に向かって右側の貼合軸37は支持枠38に対して連結棒39で単に連結されるが、図5に向かって左側の貼合軸37は、支持枠38に対して連結棒39と長穴40を介して連結されている。これは、上貼合台22に装着した表示パネル23を、傾斜させた状態でカバーガラス15に貼合するためである。
表示パネル23とカバーガラス15を貼合姿勢のまま固定保持して貼合ブランクBとして取扱えるようにするために、下貼合台13に下クランプ構造43を設け、上ベース20に上クランプ構造44を設けている。先の下貼合台13と、上フレーム21と、下クランプ構造43とで、貼合ブランクBを形成するための貼合治具が構成される。
図6において下クランプ構造43は、下貼合台13の周縁4個所に固定される横シリンダー45と、横シリンダー45に隣接配置されて、貼合が終了した上フレーム21に連結されるフレーム担持体46を備えている。横シリンダー45は、下貼合台13に固定されるシリンダーハウジング47と、同ハウジング47に対して出退するロックピストン48と、ロックピストン48をフレーム担持体46へ向かって進出付勢するロックばね49を備えている。フレーム担持体46は、シリンダーハウジング47で上下スライド自在に支持される連結軸52と、連結軸52を上フレーム21へ向かって移動付勢する担持ばね53を備えており、貼合前の連結軸52の上端に、シート状の粘着体からなる連結体54が貼付けられている。連結軸52の周面には、ロックピストン48の押圧力を受止める平坦な受圧部55が凹み形成されている。連結体54は、シート状の粘着体に換えて磁気吸着体(磁石)で形成することができる。
ロックピストン48は、連結軸52の受圧部55に接当して同軸52を上下スライド不能に固定保持するロック位置(図6に示す状態)と、受圧部55から分離するロック解除位置(図7(a)に示す状態)の間で往復移動できる。ロックピストン48は、シリンダーハウジング47の内部に負圧が作用している状態において、ロックばね49のばね力に抗してロック解除姿勢を維持している。この状態においては、受圧部55の下端の段部56がロックピストン48の突端で抜外れ不能に受止め支持されるので、それ以上連結軸52が担持ばね53でシリンダーハウジング47から押し出されることはない。また、表示パネル23をカバーガラス15に貼合した状態で、シリンダーハウジング47内の負圧状態を解除することにより、図6に示すようにロックばね49のばね力を受けてロック姿勢に切換り、その先端が受圧部55に接当する。符号57は負圧を供給する負圧通路、58はロックピストン48のシール体である。
上記のように、下クランプ構造43においては、シリンダーハウジング47の内部に負圧を作用させたとき、ロックピストン48がロックばね49の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されるようにした。こうした下クランプ構造43によれば、シリンダーハウジング47内の負圧状態を解除することで、ロックばね49のばね力によってロックピストン48をロック姿勢に切換えることができる。つまり、連結軸52をロックピストン48でロックした状態では、シリンダーハウジング47の内部は負圧状態と加圧状態のいずれの状態にもなっていない。従って、真空チャンバーC内に作動空気の一部が漏れる余地がなく、下クランプ構造43の作動に伴って真空環境が壊されるのを解消して、真空環境下におけるワークの貼合を安定した状態で行うことができる。
連結軸52の周面にロックピストン48の押圧力を受止める受圧部55が凹み形成してあるので、ロックピストン48が受圧部55に面接触した状態で連結軸52をスライド不能にロック保持できる。従って、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取り出して、硬化処理が終了するまでの間、連結軸52が動くのを確実に防止して、一対のワーク15・23を適正な貼合状態に保持し続けることができる。また、ロックピストン48がロック解除位置に切換えられた状態において、受圧部55の下端の段部56をロックピストン48で抜外れ不能に受止め支持できるので、連結軸52が担持ばね53で押出されるのを防ぐための構造を別途設ける必要がなく、その分だけ下クランプ構造43の構造の簡素化に寄与できる。
連結体54を粘着体で形成したので、貼合時に上フレーム21を連結体54に押付けるだけで、連結軸52を上フレーム21に接合することができる。従って、例えば機械的な連結構造を介して連結軸52を上フレーム21に連結する場合に比べて、下クランプ構造43の構造を著しく簡素化して低コスト化できる。また、貼合ブランクBの硬化処理が終了した状態において、上フレーム21を連結体54から引きはがすだけで、上フレーム21を連結軸52から分離できるので、一体化された下ワーク15と上ワーク23の取出しを簡便に行うことができる。
図8において上クランプ構造44は、上フレーム21の周側4個所に固定されるクランプ軸体61と、クランプ軸体61に対応する状態で上ベース20に固定される4個の挟持シリンダー62を備えている。挟持シリンダー62は、上ベース20に固定されるシリンダーハウジング63と、同ハウジング63に対して出退する捕捉ピストン64と、捕捉ピストン64をクランプ軸体61へ向かって進出付勢する挟持ばね65を備えている。クランプ軸体61は位置調整可能なねじ軸で形成されており、上フレーム21に固定したねじブラケット66にねじ込まれてロックナット67で固定されている。クランプ軸体61の外端には鋼球からなる位置決めボール68が装着されており、捕捉ピストン64の突端に位置決めボール68を挟持するソケット69が円錐面状に凹み形成されている。
捕捉ピストン64は、クランプ軸体61を挟持固定するロック位置(図8に示す状態)と、クランプ軸体61から分離するロック解除位置(図9(a)に示す状態)の間で往復移動できる。表示パネル23が装着された上貼合台22および上フレーム21を上ベース20に載置した状態で、捕捉ピストン64を進出操作して4個のクランプ軸体61を挟持することにより、上フレーム21が上クランプ構造44で上ベース20に固定保持される。捕捉ピストン64は、シリンダーハウジング63の内部に負圧が作用している状態において、挟持ばね65のばね力に抗してロック解除姿勢を維持している。また、表示パネル23をカバーガラス15に貼合した状態で、シリンダーハウジング63内の負圧状態を解除することにより、捕捉ピストン64は挟持ばね65のばね力を受けてロック姿勢に切換り、その突端のソケット69が位置決めボール68を挟持する。符号70は負圧を供給する負圧通路、71は捕捉ピストン64のシール体である。なお、負圧通路57・70は真空チャンバーC内に設けたカップラーを介して負圧源に着脱できる。
挟持シリンダー62に、捕捉ピストン64を進出付勢する挟持ばね65を設け、シリンダーハウジング63の内部に負圧を作用させたとき、捕捉ピストン64が挟持ばね65の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されるようにした。こうした上クランプ構造44によれば、シリンダーハウジング63内の負圧状態を解除することで、挟持ばね65のばね力によって捕捉ピストン64をロック姿勢に切換えることができる。つまり、クランプ軸体61を捕捉ピストン64で挟持した状態では、シリンダーハウジング63の内部は負圧状態と加圧状態のいずれの状態にもなっていない。従って、真空チャンバーC内に作動空気の一部が漏れる余地がなく、上クランプ構造44の作動に伴って真空環境が壊されるのを解消できる。
以上のように構成した貼合装置は、準備工程と、貼合工程と、ワーク取出し工程を行って、カバーガラス15と表示パネル23が一体化された貼合体を生産する。準備工程においては、ダム枠14を備えた下貼合台13をチャンバー本体10に装着し、さらに上貼合台22を備えた上フレーム21をチャンバー蓋体11の上ベース20に装着して、上フレーム21を上クランプ構造44で捕捉固定する。このとき、捕捉ピストン64の突端のソケット69が位置決めボール68に接合することで、上フレーム21の全体の位置ずれを自動的に矯正しながら、上フレーム21を上ベース20に固定できる。従って、上フレーム21を正確に位置決めした状態で上ベース20に装着する必要がなく、おおまかに位置決めした状態で上フレーム21を上ベース20に装着すればよいので、その分だけ準備工程に要する時間を短縮できる。
上フレーム21を上ベース20に固定するのと併行して、ダム枠14にカバーガラス15を装着し、表示パネル23を上貼合台22に粘着体24で貼付ける。次に、ロッドレスシリンダー3a〜3cおよびディスペンサー3を作動させてカバーガラス15の上表面に接着材Dを所定のパターンで塗付する。この状態でアライメント装置4を作動させ、CCDカメラ5の画像情報を基にして、表示パネル23のカバーガラス15に対する位置決めを行ったのち、図10に示すように、チャンバー蓋体11を閉じ操作する。なお、下貼合台13および上フレーム21、カバーガラス15および表示パネル23の装着は、産業ロボットと人手のいずれで行ってもよい。
貼合工程においては、チャンバー蓋体11を閉じ操作したのち、同蓋体11をチャンバー本体10に設けたロック具74で開放不能にロック固定し、真空チャンバーCの空気を排出して真空状態にする。この状態で貼合ユニット34を作動させ、上貼合台22を下貼合台13に押付けて、表示パネル23をカバーガラス15に貼合する。詳しくは、図11(a)に示すように、右側の一対の貼合軸37が傾斜下端になる状態で上貼合台22を傾斜させたのち、図11(b)に示すように4個の貼合軸37を同時に下降させて、表示パネル23の傾斜下端がダム枠14に接当する状態で、表示パネル23の下表面を接着材Dに押付ける。さらに、図11(c)に示すように上貼合台22の傾斜上端側の一対の貼合軸37を徐々に下降させて、上貼合台22の傾斜角度を徐々に小さくしながら、表示パネル23の下表面の全体を接着材Dに押し付けて密着させる。こうした貼合形態によれば、接着材Dに含まれていた微細な空気を貼合終端へ向かって押出しながら貼合できるので、気泡が貼合面に封じ込められるのを解消できる。
貼合前の上フレーム21は図7(a)に示すように、連結軸52と隙間をあけた状態で対向している。しかし、貼合処理が進行するのに伴って、上フレーム21は図7(b)に示すように連結体54に密着し、さらに連結軸52を担持ばね53の付勢力に抗して押し下げながら、表示パネル23を接着材Dに密着させる。このように、貼合時に連結軸52を担持ばね53の付勢力に抗して押し下げながら、表示パネル23を接着材Dに密着させると、カバーガラス15や表示パネル23の厚み、あるいは接着材Dの塗付量に僅かなばらつきがあった場合でも、これらのばらつきを連結軸52の下降位置の違いで吸収できる。従って、表示パネル23をカバーガラス15に対して均一な押付け力で貼合できる。
貼合が完了した状態で、シリンダーハウジング47内の負圧状態を解除することにより、ロックピストン48が図6に示すようにロックばね49のばね力を受けてロック姿勢に切換り、その先端が受圧部55に接当して、連結軸52を上下移動不能に固定保持する。このように、シリンダーハウジング47内の負圧状態を解除して、ロックばね49のばね力でロックピストン48をロック姿勢に切換えるようにすると、真空チャンバーC内に空気漏れを生じる余地がなく、下クランプ構造43の作動に伴って真空環境が壊されるのを解消して、真空環境下におけるワークの貼合を安定した状態で行える。これは、連結軸52をロックピストン48でロックした状態では、シリンダーハウジング47の内部は負圧状態と加圧状態のいずれの状態にもなっていないからである。
貼合工程に連続してワーク取出し工程を行う。ワーク取出し工程では、上フレーム21を下クランプ構造43でクランプした状態で、上クランプ構造44のシリンダーハウジング63の内部に負圧を作用させ、捕捉ピストン64を挟持ばね65のばね力に抗してロック解除姿勢に切換える。捕捉ピストン64をロック解除した状態では、クランプ軸体61のソケット69が位置決めボール68から分離するので、真空チャンバーC内を大気圧にしたのち、図12のようにチャンバー蓋体11を開放操作して、上ベース20を上フレーム21から分離できる。この状態では、下貼合台13から上フレーム21に至る間の各部材を貼合ブランクBとして一体化できるので、図1に示すように、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出すことができる。なお、貼合ブランクBの取出しは、産業ロボットと人手のいずれで行ってもよい。
以後は、貼合ブランクBを硬化処理工程へ移送して接着材Dを完全に硬化させたのち、上フレーム21を連結軸52から分離し、さらに表示パネル23およびカバーガラス15を下貼合台13から分離して、一体化された状態の貼合体を得る。硬化処理工程では、接着材Dの温度を高めてその硬化を促進することにより、硬化処理に要する時間を短縮することができる。貼合装置の側では、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出したのち、再び準備工程を開始して次のカバーガラス15と表示パネル23の貼合を行う。以後、上記を繰り返すことで、表示パネル23とカバーガラス15が一体化された貼合体を、連続して生産できる。
上記構成の貼合装置によれば、接着材Dが完全に硬化するまで、カバーガラス15と表示パネル23を、真空チャンバーC内で貼合姿勢に保持し続ける必要がなく、貼合作業が終了するごとに貼合ブランクBをチャンバー本体から取出して接着材Dを硬化させればよい。従って、一連の貼合処理に要する貼合作業のサイクルタイムを短縮して貼合装置の生産性を著しく向上できる。因みに、準備作業を開始してから貼合処理が終わり、貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出すのに要する時間は、接着材Dの塗付面積や塗付厚みなどの違いで異なるが、早ければ約60秒、遅くとも4〜5分程度である。また、チャンバー本体10から取出した貼合ブランクBは約10分から20分かけて接着材Dを完全に硬化させた。
下クランプ構造43は、単純な構造の横シリンダー45とフレーム担持体46で構成できるので、同構造43の構造を簡素化して、そのコストを削減できる。さらに、下貼合台13から上フレーム21に至る間の各部材を貼合ブランクBとして一体化できるので、貼合後に貼合ブランクBをチャンバー本体10から取出して、未硬化状態の接着材Dを硬化させればよく、貼合後のワークの取扱いを簡便にしかも迅速に行うことができる。
同様に、単純な構造のクランプ軸体61と挟持シリンダー62で上クランプ構造44を構成できるので、上クランプ構造44の構造を簡素化して、そのコストを削減できる。また、クランプ軸体61を捕捉ピストン64で挟持固定することで、上フレーム21を上ベース20と一体化して、上貼合台22に装着した上ワーク23を、貼合工程が終了するまでの間確りと保持できる。さらに、貼合が終了した上フレーム21を下クランプ構造43で保持固定したのち、捕捉ピストン64をロック解除位置へ移動操作することで、チャンバー蓋体11を開放操作して上ベース20を上フレーム21から分離できる。従って、準備作業から貼合作業が終了するまでの間に、一定の手順に従って上クランプ構造44と下クランプ構造43を交互に作動させるだけで、貼合ブランクBを自動的に構成できる。
上記の実施例では、下ワーク15がカバーガラスであり、上ワーク23が表示パネルである場合について説明したが、下ワーク15と上ワーク23は、タッチパネル、液晶パネル、カバーガラス、偏向パネルなどであってもよい。なお、下ワーク15が平板状のパネルである場合には、下貼合台13の上表面は平坦に形成してあればよい。また、下ワーク15は2次元の湾曲平面である以外に、3次元の湾曲平面であってもよい。下ワーク15または上ワーク23は、複数のワークを貼合して一体化されたワークであってもよい。
下クランプ構造43および上クランプ構造44は、加圧空気を駆動源にしてロックピストン48および捕捉ピストン64を駆動操作する構造とすることができる。但し、加圧空気がシリンダーハウジング47・63から漏れ出ると、真空環境が破壊されるので、シール構造を強化しておく必要がある。また、下クランプ構造43および上クランプ構造44は、ソレノイドを駆動源にしてロックピストン48および捕捉ピストン64を駆動操作する構造であってもよい。
1 真空チャンバーユニット
2 真空源
3 ディスペンサー
4 アライメント装置
5 CCDカメラ
10 チャンバー本体
11 チャンバー蓋体
12 位置決め具
13 下貼合台
14 ダム枠
15 下ワーク(カバーガラス)
20 上ベース
21 上フレーム
22 上貼合台
23 上ワーク(表示パネル)
43 下クランプ構造
44 上クランプ構造
45 横シリンダー
46 フレーム担持体
52 連結軸
61 クランプ軸体
62 挟持シリンダー
B 貼合ブランク
C 真空チャンバー
D 接着材

Claims (9)

  1. チャンバー本体(10)と、チャンバー本体(10)の開口を封止する封止姿勢と、開口を開ける開放姿勢との間で変位可能に構成されたチャンバー蓋体(11)と、これらチャンバー本体(10)とチャンバー蓋体(11)とで区画される真空チャンバー(C)内の空気を排気する真空源(2)を備え、真空源(2)により真空チャンバー(C)内が真空とされた真空環境下において、上ワーク(23)と下ワーク(15)とを接触材(D)を介して貼合する貼合装置であって、
    チャンバー本体(10)に着脱可能に装着されるとともに、下ワーク(15)を保持する下貼合台(13)と、
    チャンバー蓋体(11)に固定した上ベース(20)に着脱可能に装着されるとともに、上ワーク(23)を保持する上フレーム(21)と、
    上ベース(20)に設けられて、該上ベース(20)に装着された上フレーム(21)を分離可能に保持固定する上クランプ構造(44)と、
    下貼合台(13)に設けられて、上フレーム(21)を下貼合台(13)と対峙する貼合姿勢に固定保持する下クランプ構造(43)と、を備え、
    上クランプ構造(44)により上フレーム(21)をチャンバー蓋体(11)の上ベース(20)に保持固定し、上フレーム(21)に上ワーク(23)を装着し、さらにチャンバー本体(10)に装着された下貼合台(13)に下ワーク(15)を保持した状態において、チャンバー蓋体(11)を閉止姿勢とし、真空源(2)で真空チャンバー(C)内を真空環境とすることで、接着材(D)を介して、上ワーク(23)を下ワーク(15)に貼合できるように構成されており、
    上フレーム(21)を、下クランプ構造(43)で貼合姿勢のまま保持固定することで、下貼合台(13)、下ワーク(15)、上ワーク(23)、および上フレーム(21)を含む各部材を一体化して貼合ブランク(B)が形成されるように構成されており、
    上フレーム(21)が下クランプ構造(43)で保持固定された状態で、上クランプ構造(44)による上フレーム(21)の保持状態を解除することで、上ベース(20)を上フレーム(21)から分離して、貼合ブランク(B)をチャンバー本体(10)から取出すことができるように構成されていることを特徴とする貼合装置。
  2. 下クランプ構造(43)が、下貼合台(13)の周縁複数個所に固定された横シリンダー(45)と、横シリンダー(45)に隣接配置されて、貼合が終了した上フレーム(21)に連結されるフレーム担持体(46)を備えており、
    横シリンダー(45)は、下貼合台(13)に固定されるシリンダーハウジング(47)と、同ハウジング(47)に対して出退するロックピストン(48)を備えており、
    フレーム担持体(46)は、シリンダーハウジング(47)で上下スライド自在に支持される連結軸(52)と、連結軸(52)を上フレーム(21)へ向かって移動付勢する担持ばね(53)を備えており、
    ロックピストン(48)は、連結軸(52)の周面に接当して同軸(52)を上下スライド不能に固定保持するロック位置と、連結軸(52)の周面から分離するロック解除位置の間で往復移動でき、
    下ワーク(15)と上ワーク(23)の貼合が終了した状態において、横シリンダー(45)のロックピストン(48)をロック位置に移動させて、上フレーム(21)に接合した連結軸(52)を横シリンダー(45)で固定し、下貼合台(13)、下ワーク(15)、上ワーク(23)、および上フレーム(21)の各部材を貼合ブランク(B)として一体化するように構成されている請求項1に記載の貼合装置。
  3. 上クランプ構造(44)は、上フレーム(21)の周側面の複数個所に固定されたクランプ軸体(61)と、クランプ軸体(61)に対応する状態で上ベース(20)に固定されて、複数個のクランプ軸体(61)を同時に挟持固定する挟持シリンダー(62)とを備えており、
    挟持シリンダー(62)は、上ベース(20)に固定されるシリンダーハウジング(63)と、同ハウジング(63)に対して出退する捕捉ピストン(64)とを備えており、
    捕捉ピストン(64)は、クランプ軸体(61)を挟持固定するロック位置と、クランプ軸体(61)から分離するロック解除位置の間で往復移動可能であり、
    上ワーク(23)が装着された上フレーム(21)を上ベース(20)に載置した状態で、捕捉ピストン(64)をロック位置へ移動操作して、上フレーム(21)が上クランプ構造(44)で上ベース(20)に固定保持されている請求項1、または2に記載の貼合装置。
  4. 横シリンダー(45)が、ロックピストン(48)を連結軸(52)へ向かって進出付勢するロックばね(49)を備えており、
    シリンダーハウジング(47)の内部に負圧を作用させて、ロックピストン(48)がロックばね(49)の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されている請求項2、または3に記載の貼合装置。
  5. 連結軸(52)の周面にロックピストン(48)の押圧力を受止める受圧部(55)が凹み形成されており、
    ロックピストン(48)がロック解除位置に切換えられた状態において、受圧部(55)の下端の段部(56)がロックピストン(48)で抜外れ不能に受止め支持されている請求項2から4のいずれかひとつに記載の貼合装置。
  6. 上フレーム(21)と連結軸(52)を連結する連結体(54)が、粘着体と、磁気吸着体のいずれかひとつで形成されており、
    貼合ブランク(B)の硬化処理が終了した状態において、上フレーム(21)と連結軸(52)を分離して、一体化された下ワーク(15)と上ワーク(23)を、下貼合台(13)に固定されたダム枠(14)から取外す請求項2から5のいずれかひとつに記載の貼合装置。
  7. 挟持シリンダー(62)が、捕捉ピストン(64)をクランプ軸体(61)へ向かって進出付勢する挟持ばね(65)を備えており、
    シリンダーハウジング(63)の内部に負圧を作用させて、捕捉ピストン(64)が挟持ばね(65)の付勢力に抗してロック解除位置に位置保持されている請求項3から6のいずれかひとつに記載の貼合装置。
  8. クランプ軸体(61)の突端に位置決めボール(68)が装着されており、捕捉ピストン(64)の突端に位置決めボール(68)を挟持するソケット(69)が形成されている請求項3から7のいずれかひとつに記載の貼合装置。
  9. チャンバー本体(10)と、チャンバー本体(10)の開口を封止する封止姿勢と、開口を開ける開放姿勢との間で変位可能に構成されたチャンバー蓋体(11)と、これらチャンバー本体(10)とチャンバー蓋体(11)とで区画される真空チャンバー(C)内の空気を排気する真空源(2)を備え、真空源(2)により真空チャンバー(C)内が真空とされた真空環境下において、上ワーク(23)と下ワーク(15)とを接触材(D)を介して貼合する貼合装置に適用される貼合治具であって、
    チャンバー本体(10)に着脱可能に位置決め装着されるとともに、下ワーク(15)を保持する下貼合台(13)と、
    チャンバー蓋体(11)に固定した上ベース(20)に着脱可能に装着されるとともに、上ワーク(23)を保持し、チャンバー蓋体(11)が封止姿勢となったときに、下貼合台(13)と対峙する貼合姿勢となる上フレーム(21)と、
    下貼合台(13)に設けられて、上フレーム(21)を貼合姿勢に保持固定するための下クランプ構造(43)と、を含み、
    上ワーク(23)が下ワーク(15)に対して接着材(D)を介して貼合された状態において、上フレーム(21)を下クランプ構造(43)で貼合姿勢に保持固定することにより、下貼合台(13)、下ワーク(15)、上ワーク(23)、および上フレーム(21)を含む各部材を一体化して、チャンバー本体(10)から取出可能な貼合ブランク(B)が形成されるように構成されていることを特徴とする貼合治具。
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