JP2018103301A - レンズ剥離装置及びレンズの剥離方法 - Google Patents

レンズ剥離装置及びレンズの剥離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】手間がかからず短時間でレンズを保持具から取り外すことができるとともに、レンズに割れ等の不良が生じにくい、レンズを保持具から取り外すための装置を提供する。【解決手段】レンズ剥離装置1は、アロイ102を介して保持具104に取り付けられたレンズを剥離する装置であって、保持具104を固定するための固定機構4と、軸部16Aを中心に回動可能な剥離部材18と、を備え、レンズ素材100は、外周部の少なくとも一部がアロイ102の外縁から外方に延出した状態で取り付けられており、固定機構4により保持具104を固定し、レンズ素材100の延出した部分の軸部の反対側の部位に、保持具104の側から剥離部材18を当接させた状態で、剥離部材18を、保持具104からレンズ素材100を引き離す方向に回動させることによりレンズ素材100をアロイ102から剥離する。【選択図】図9

Description

本開示は、レンズ剥離装置及びレンズの剥離方法に関し、特に、アロイを介して保持具に取り付けられたレンズを剥離する装置及び方法に関する。
従来より、眼鏡等のプラスチックを研磨加工する際には、研磨加工の対象であるレンズ素材の一面に保持具を取り付けて、保持具によりレンズを保持した状態で他面を研磨する。レンズ素材への保持具の取り付け(以下、ブロッキングという)は、保持具とレンズ素材の表面に貼り付けた保護フィルム(ブロック面の傷防止用)の間に低融点のアロイを流し込み、アロイが固まることにより行われる。このような保持具及びアロイは研磨加工後に、レンズから取り外される(以下、デブロックという)。その後、レンズ素材から保護フィルムを剥がす。
デブロックの方法として、例えば、特許文献1(特開2013−255956号公報)には、アロイを介して保持具の取り付けられた状態のレンズを温水中に浸漬してアロイを溶融させることにより、レンズを保持具から取り外す方法が開示されている。また、アロイに向けて側方から温水を噴射し、アロイを溶融させてレンズを保持具から取り外す方法も知られている。このような温水によりアロイを加熱するデブロックの方法は、比較的割れやすいプラスチック材料からなるレンズや、レンズ外周部の厚みが非常に薄いレンズをデブロックする際に、好適である。
また、その他のデブロックの方法として、図11に示すように、内径がアロイ202及び保持具204の外形よりも大きく、かつ、内径がレンズ素材200の外径よりも小さい円筒状の取り外し治具206を用い、例えば、取り外し治具206の上縁にレンズ素材200の外周部を当接させた状態で台座208に衝突させるなど、取り外し治具206に衝撃を加えることにより、レンズを取り外す方法が知られている。ブロック面に貼り付けた保護フィルム201が、衝撃によるレンズ素材の当接部への傷を防止している。
特開2013−255956号公報
しかしながら、温水を用いたデブロックの方法では、レンズ表面に付着したアロイを完全に除去することができないおそれがあり、このような場合にはコーティング後、残留物が核となる外観の不良となってしまう。また、アロイが溶融するまで温水に浸漬する、又は温水を噴射しなければならなく、時間がかかり、生産性が低下してしまう。
また、円筒状の治具を用いた方法では、デブロックの際の衝撃で、レンズに割れ等の不良が生じるおそれがある。また、アロイ及びレンズの径に応じて複数の円筒状の取り外し治具から適切な治具を選択しなければならず、手間がかかるとともに、取り外し治具の選択を誤ると割れ等の不良がより発生しやすくなる。
本開示は、上記の課題に鑑みなされたものであり、手間がかからず短時間でレンズを保持具から取り外すことができるとともに、レンズに割れ等の不良が生じにくい、レンズを保持具から取り外すための装置及び方法を提供することを目的とする。
本開示にかかるレンズ剥離装置は、アロイを介して保持具に取り付けられたレンズを剥離する装置であって、保持具を固定するための固定機構と、軸部を中心に回動可能な剥離部材と、を備え、レンズは、外周部の少なくとも一部がアロイの外縁から外方に延出した状態で取り付けられており、固定機構により保持具を固定し、レンズの延出した部分の軸部の反対側の部位に、保持具の側から剥離部材を当接させた状態で、剥離部材を、保持具からレンズを引き離す方向に回動させることによりレンズをアロイから剥離することを特徴とする。
また、本開示にかかるレンズの剥離方法は、アロイを介して保持具に取り付けられたレンズを剥離する方法であって、レンズは、外周部がアロイの外縁よりも外方に延出した状態で取り付けられており、保持具を固定機構により固定する、固定ステップと、軸部を中心に回動可能な剥離部材を、レンズの延出した部分の軸部の反対側の部位に、保持具の側から当接させる、当接ステップと、剥離部材を、保持具からレンズを引き離す方向に回動させることによりレンズをアロイから剥離する、剥離ステップと、を備える、ことを特徴とする。
上記構成によれば、レンズのアロイから延出した部分の軸部の反対側の部位に剥離部材を当接させた状態で剥離部材を回動させることにより、レンズが弾性変形して、まず、剥離部材の当接した部位がアロイから剥離され、その後、剥離が徐々にレンズ全体へ進行することになる。このため、レンズは剥離するために大きな衝撃をレンズに加える必要がなく、レンズに割れ等の不良が発生しにくい。また、剥離部材を回動させるだけで、レンズをアロイから剥離することができるため、手間をかけずに短時間でデブロックを行うことができる。
本開示によれば、手間がかからず短時間でレンズを保持具から取り外すことができるとともに、レンズに割れ等の不良が生じにくい、レンズを保持具から取り外すための装置及び方法が提供される。
アロイ及び保持具が取り付けられた状態のレンズ素材を示す鉛直断面図である。 本開示にかかる実施形態によるレンズ剥離装置を示す平面図である。 本開示にかかる実施形態によるレンズ剥離装置を示す正面図である。 本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法における固定機構により保持具を固定する様子を示す平面図である。 本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法における固定機構により保持具を固定する様子を示す正面図である。 本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法における剥離部材を移動させる様子を示す平面図(その1)である。 本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法における剥離部材を移動させる様子を示す平面図(その2)である。 本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法における剥離部材を移動させる様子を示す平面図(その3)である。 本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法におけるレンズ素材をアロイから剥離させる様子を示す正面図である。 本開示にかかる実施形態による剥離装置に係る、レンズの形状と剥離に必要なアクチュエータの推力との関係を示すグラフである。 従来のレンズ素材に取り付けられたアレイ及び保持具の取り外し方法を説明するための図である。
以下、本開示にかかる実施形態を図面を参照しながら、詳細に説明する。
本実施形態のレンズ剥離装置は、レンズ加工のために一面にアロイを介して保持具が取り付けられた状態のレンズ素材から、アロイ及び保持具を剥離するための装置である。図1は、アロイ及び保持具が取り付けられた状態のレンズ素材を示す鉛直断面図である。同図に示すように、レンズ素材100の一面に保護フィルム101を貼り付け、保持具104がアロイ102を介して取り付けられている。レンズ素材100は、例えば、眼鏡用レンズであり、プラスチック材料が成形されてなる。保持具104及びアロイ102は、レンズ素材100に比べて小径である。このため、レンズ素材100は、外周部の少なくとも一部が保持具104及びアロイ102の外縁から外方に延出している。レンズ素材100の保持具104が取り付けられた側の面は予め所定の形状に成形されており、他方の面には個客の処方にあわせた設計データに基づき研磨加工が施されている。
図2及び図3は、本開示にかかる実施形態によるレンズ剥離装置を示し、図2は平面図であり、図3は正面図である。なお、図2では、押え機構9を省略している。図2及び図3に示すように、レンズ剥離装置1は、台座部2と、レンズ素材に固定された保持具を固定する固定機構4と、アロイ及び保持具からレンズ素材を剥離するための剥離機構6と、剥離機構6を駆動するアクチュエータ8と、剥離機構6に取り付けられた押え機構9と、を備える。
台座部2は、長方形の平板状を呈している。固定機構4は、台座部2の一端側に設けられている。固定機構4は、クランプシリンダ10と、連結部材11と、クランプチャック12と、支持部材14とを有する。クランプシリンダ10は、クランプチャック12を駆動するための装置であり、台座部2の下方に設けられている。クランプシリンダ10は、上下方向に進退可能なピストン10Aを有し、ピストン10Aは台座部2に形成された開口を通じて、台座部2の上方まで突出している。支持部材14は、略直方体状の部材であり、台座部2の上方に配置されている。支持部材14には、略円筒状の貫通孔14Aが形成されており、クランプシリンダ10のピストン10Aは、貫通孔14A内に延びている。
クランプチャック12は、截頭円錐台形状の把持部12Aと、把持部12Aの下面に同軸に接続された円筒状の軸部12Bとを有する。把持部12Aには上面に開口する円柱状の開口部12Cが形成されている。また、把持部12A及び軸部12Bには、開口部12Cの底面から軸部12Bの下面まで到達するようにネジ穴12Dが形成されている。また、把持部12Aには、放射状に複数のスリット12Gが形成されている。スリット12Gは、把持部12Aの外周から開口部12Cの周面とネジ穴12Dとの中間地点まで延びている。
把持部12Aの下面の軸部12Bの周囲には円環状の溝部12Eが形成されている。溝部12Eの外周側の円環状の縁部12Fは、支持部材14の上面に当接している。軸部12Bは、クランプシリンダ10のピストン10Aのネジ穴10Bと、連結部材11を用いて接続されている。
このような構成により、クランプシリンダ10のピストン10Aが退行すると、連結部材11を介して軸部12Bが把持部12Aの中心部を下方に引っ張り、把持部12Aが縁部12Fを中心に、上縁が径方向内側に(図2において矢印Aで示すように)向かうように撓む。また、このような状態から、クランプシリンダ10によりクランプチャック12の軸部12Bに加えていた引っ張り荷重を除去すると、クランプチャック12が弾性により元の形状に戻り、把持部12Aの上縁が径方向外側に向かって拡がる。
剥離機構6は、台座部2に立設された支持部材16と、支持部材16に対して回動可能に設けられた剥離部材18と、を有する。支持部材16は板状の部材からなり、台座部2の固定機構4よりも端部側に立設されている。支持部材16は、上部の両側から横方向に突出する一対の軸部16Aを有する。
剥離部材18は、矩形状の剥離部材本体18Bと、剥離部材本体18Bに接続された延長部18Aとを有する。剥離部材本体18Bには、開口部18Gが形成されている。開口部18Gは、基端部側(図2及び図3の左側)が矩形状を呈しており、先端側(図2及び図3の右側)が半円状を呈している。また、剥離部材18の基端部側には、開口部18Gから側面に到達する一対の長孔18Cが形成されている。長孔18Cは横方向に貫通しており、剥離部材18の長手方向に延びるような断面形状を有する。一対の長孔18Cには、それぞれ支持部材16の側面に形成された軸部16Aが挿入されている。これにより、剥離部材18は、支持部材16に対して軸部16Aを中心に回動可能であるとともに、長手方向に軸部16Aに対して移動可能である。延長部18Aの下面には長手方向に延びるガイド溝18Dが形成されている。
アクチュエータ8は、台座部2の固定機構4と反対側の端部に設けられている。アクチュエータ8は、進退可能なピストン8Aを有する。アクチュエータ8のピストン8Aの先端は、剥離部材18のガイド溝18D内に配置されている。
押え機構9は、剥離部材18の上面に立設された支持部材20と、支持部材20にヒンジ部材26を介して接続された回動部材22と、回動部材22の一面に取り付けられた押え部材24と、を有する。回動部材22は、図3に示すような、支持部材20の上端からアクチュエータ8側に向かって剥離部材18と平行に延びる状態から、支持部材20から固定機構4に向かって延びる状態まで回動可能である。押え部材24は例えばスポンジなどの弾性を有する部材からなる。
以下、上記説明した剥離装置1を用いたレンズの剥離方法を説明する。
図4及び図5は、本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法における固定機構により保持具を固定する様子を示す図であり、図4は平面図、図5は正面図である。先ず、図4及び図5に示すように、固定機構4により、レンズ素材100に取り付けられた保持具104を固定する。具体的には、レンズ素材100を保持具104が下方に位置するような姿勢にし、レンズ素材100の下面が剥離部材18の上面に当接するように配置する。この際、保持具104が剥離部材18の開口部18Gを通り、クランプチャック12の開口部12C内に位置するように配置する。そして、クランプシリンダ10のピストン10Aを退行させる。これにより、把持部12Aが縁部12Fを中心に、上縁が径方向内側に向かうように撓み、把持部12Aによりレンズ素材100に取り付けられた保持具104が把持固定される。なお、この際、レンズ素材100のアロイ102から延出した部分のうちの肉厚が最も大きな部分が剥離部材18の先端側に位置するようにレンズ素材100を配置するとよい。このレンズ素材100の配置作業は、作業員がレンズ素材100を手作業で配置してもよいし、ロボットアームにより配置してもよい。
次に、剥離部材18をアロイ102に対して所定の位置に移動させる。図6〜図8は、本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法における剥離部材を移動させる様子を示す平面図である。次に、図6に示すように、剥離部材18を長手方向に軸部16Aに向かって(矢印Bの方向に)移動させて、開口部18Gの縁の円弧状の部分にレンズ素材100に取り付けられたアロイ102の外周面を当接させる。これによりレンズ素材100のアロイ102から延出した部分の軸部16Aと反対側の部位に、剥離部材18が保持具104の側から当接することとなる。なお、アロイ102の厚さが厚い場合等には、剥離部材18の上面はレンズ素材100と当接していないこともあるが、後述するように、剥離部材18を回動させると、剥離部材18が保持具104の側から当接することとなる。そして、押え機構9の回動部材22を、固定機構4に向かって延びる状態まで回動させて押え部材24をレンズ素材100の上面に当接させる。
また、図7に示すように、アロイ112が小径であっても、剥離部材18を長手方向に軸部16Aに向かって移動させることにより、レンズ素材110がアロイ112の縁から延出する部分の下方に剥離部材18の開口部18Gの円弧状の縁を配置することができる。
また、図8に示すように、レンズ素材120が非円形である場合であっても、剥離部材18を長手方向に軸部16Aに向かって移動させることにより、レンズ素材110がアロイ102の縁から延出する部分の下方に剥離部材18の開口部18Gの円弧状の縁を配置することができる。
なお、この際、レンズ素材100、110、120のアロイ102、112から延出している部分のうち、肉厚が最も大きな部分の下方に、剥離部材18の開口部18Gの円弧状の縁が位置するようにレンズ素材100、110、120を配置しておくのが望ましい。レンズ素材100、110、120のアロイ102、112の延出した部分のうちの肉厚が最も大きな部分は、設計データに基づき決定することができる。従って、保持具104をクランプチャック12により固定する際に、肉厚が最も大きな部分が先端側(図6〜8における右側)に位置するようにロボットアームで制御すれば、肉厚が最も大きな部分の下方に剥離部材18の開口部18Gの円弧状の縁を配置することができる。
次に、アクチュエータ8を駆動してレンズ素材100をアロイから剥離させる。図9は、本開示にかかる実施形態による剥離装置を用いたレンズの剥離方法におけるレンズ素材をアロイから剥離させる様子を示す正面図である。図9に示すように、アクチュエータ8を駆動してピストン8Aを進出させると、ピストン8Aの先端が剥離部材18のガイド溝18Dに当接しているため、剥離部材18が軸部16Aを中心として上方に向かって回動する。剥離部材18が回動すると、まず、レンズ素材100のアロイ102から延出した部分の軸部16Aと反対側の部位に、剥離部材18が保持具104の側から当接する。さらに、剥離部材18が回動すると、固定機構4により保持具104が保持されているため、レンズ素材100の剥離部材18の開口部18Gの円弧上の縁に当接した部分が上方に持ち上げられる。レンズ素材100はプラスチック素材からなり弾性を有するため、これにより、レンズ素材100の剥離部材18の先端側(図9の右側)の部分が、先行してアロイ102から剥離される。そして、さらにアクチュエータ8のピストン8Aが進出すると、剥離が軸部16A側に向かって拡がり、レンズ素材100全体がアロイ102から剥離される。なお、外周部の肉厚が大きいレンズ素材は、剥離部材18が当接する部位の弾性変形しずらく、軸部16A側に向かっての剥離が瞬時に進行し、その際、剥離部材18から飛び跳ねてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、押え機構9の押え部材24によりレンズ素材100を上方から押えているため、剥離部材18の飛び跳ねを防止できる。
以上のようにして、レンズ素材100を保持具104及びアロイ102から剥離することができる。
なお、発明者らは、レンズの形状に応じた剥離に必要なアクチュエータ8の推力を測定した。図10は、本開示にかかる実施形態による剥離装置に係る、レンズの形状と剥離に必要なアクチュエータの推力との関係を示すグラフである。図10に示すように、レンズ素材を保持具及びアロイから剥離するのに必要な力はレンズ厚さで決定される。すなわち、全体の肉厚が薄い弱度のレンズ素材ほど、弱い力で剥離させることが可能である。また、図10に示すように、(+)強度レンズでは、中心部の肉厚は厚いが周縁部の肉厚は薄いため、小さい推力で周辺部に剥離を生じさせることができる。これに対して、(−)強度レンズでは、中心部の肉厚は薄いが周縁部の肉厚は厚い。このため、周縁部において剥離を発生させるのに大きな推力が必要となる。なお、このように(−)強度レンズでは、剥離させるために大きな推力を加えるため、剥離後にレンズ素材が大きく飛び跳ねる。このため、(−)強度レンズを保持具及びアロイから剥離させる際に、押え機構9が非常に有効になる。
また、発明者らは、上記の剥離装置及び剥離方法によりレンズ素材をアロイ及び保持具から剥離し、剥離したレンズの品質評価を行った。品質評価としては、まず、アロイ及び保持具を剥離した直後にレンズ素材内部に歪が生じていないかを確認した。次に、コーティングプロセスに於けるストレス(超音波、熱等)の影響を確認するため、レンズ素材にコーティング加工を施した完成品のレンズに対して水銀灯を用いた検査を行った。さらに、レンズ素材に対して染色を行い、染色時の色抜け及び色ムラの発生を確認した。表1に品質評価の結果を示す。
Figure 2018103301
表1に示すように、レンズ素材によらず、本開示の剥離装置及び剥離方法によりアロイ及び保持具から剥離したレンズは、剥離後においても、完成品においても内部歪の発生は発見されず、また、染色時における色抜けやムラの発生も発見されなかった。これにより、本開示の剥離装置及び剥離方法によれば、レンズ素材の性能を損なうことがなく、アロイ及び保持具からの剥離を行うことができることが確認された。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、固定機構4により保持具104を固定し、レンズ素材100の延出した部分の軸部16Aの反対側の部位に、保持具104の側から剥離部材18を当接させた状態で、剥離部材18を、保持具104からレンズ素材100を引き離す方向に回動させることによりレンズ素材100をアロイ102から剥離している。このため、まず、レンズ素材100が弾性変形して、レンズ素材100の剥離部材18に当接した部分がアロイ102から剥離され、その後、剥離が徐々にレンズ素材100の全体へ拡がることになる。このため、レンズ素材100を剥離させるためにレンズに大きな衝撃を加える必要がなく、レンズ素材100に割れ等の不良が発生するのを抑制することができる。また、剥離部材18をレンズ素材100に当接させて、レンズを回動させるだけで、レンズ素材100をアロイ102から剥離することができるため、手間をかけずに短時間でレンズの取り外し(デブロック)を行うことができる。
また、本実施形態では、剥離部材18のレンズ素材100に当接する位置を変更するように、剥離部材18を支持部材16の軸部16Aに対して移動させることができる。これにより、レンズ素材100の形状が異なる場合や、アロイ102の大きさが異なる場合であっても、アロイ102に当接するように剥離部材18を移動させることができる。このため、レンズ素材100の中心により近い位置にレンズ素材100を引きはがす力を作用させることができ、外周部の割れや欠けが発生するのを防止できる。
また、本実施形態では、剥離部材18には長孔18Cが形成され、長孔18Cに軸部16Aが挿入されている。これにより、剥離部材18が軸部16Aに対して回動可能であるとともに、剥離部材18を軸部16Aに対して離間又は近接する方向に移動させて、剥離部材18のレンズ素材100に当接する位置を変更することができる。
また、本実施形態では、剥離部材18には、開口部18Gが形成され、開口部18Gの軸部16Aと反対側の部分は円弧状に形成され、円弧状に形成された部分に、レンズ素材100の延出した部分の一側が当接される。このように、開口部18Gの一部が円弧状に形成され、この部分にレンズ素材100の延出した部分が当接されるため、剥離部材18からレンズ素材100に力が作用する領域を大きくすることができ、レンズ素材100に傷や欠けが生じるのを防止できる。
また、本実施形態では、軸部16Aを中心に回動可能な剥離部材18を、レンズ素材100の延出した部分の厚みが最も厚い部分に当接させている。レンズ素材100の厚みの少ない部分に剥離部材18を当接させると、レンズ素材100に割れや欠けが生じるおそれがあるが、本実施形態によればこのような割れや欠けの発生を防止できる。
以下、本開示を、図面を参照して総括する。
本開示のレンズ剥離装置1は、アロイ102を介して保持具104に取り付けられたレンズを剥離する装置であって、図1に示すように、保持具104を固定するための固定機構4と、軸部16Aを中心に回動可能な剥離部材18と、を備え、レンズ素材100は、外周部の少なくとも一部がアロイ102の外縁から外方に延出した状態で取り付けられており、図9に示すように、固定機構4により保持具104を固定し、レンズ素材100の延出した部分の軸部の反対側の部位に、保持具104の側から剥離部材18を当接させた状態で、剥離部材18を、保持具104からレンズ素材100を引き離す方向に回動させることによりレンズ素材100をアロイ102から剥離する。
また、本開示のレンズ剥離方法は、アロイ102を介して保持具104に取り付けられたレンズ素材100を剥離方法であって、レンズ素材100は、外周部がアロイ102の外縁よりも外方に延出した状態で取り付けられており、保持具104を固定機構4により固定する、固定ステップと、軸部16Aを中心に回動可能な剥離部材18を、レンズ素材100の延出した部分の軸部16Aの反対側の部位に、保持具104の側から当接させる、当接ステップと、剥離部材18を、保持具104からレンズ素材100を引き離す方向に回動させることによりレンズをアロイ102から剥離する、剥離ステップを備える。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 レンズ剥離装置
2 台座部
4 固定機構
6 剥離機構
8 アクチュエータ
8A ピストン
9 押え機構
10 クランプシリンダ
10A ピストン
11 連結部材
12 クランプチャック
12A 把持部
12B 軸部
12C 開口部
12D ネジ穴
12E 溝部
12F 縁部
12G スリット
14 支持部材
14A 貫通孔
16 支持部材
16A 軸部
18 剥離部材
18A 延長部
18B 剥離部材本体
18C 長孔
18D ガイド溝
18G 開口部
20 支持部材
22 回動部材
24 押え部材
26 ヒンジ部材
100 レンズ素材
101 保護フィルム
102 アロイ
104 保持具
110 レンズ素材
112 アロイ
120 レンズ素材
200 レンズ素材
201 保護フィルム
202 アロイ
204 保持具
206 取り外し治具
208 台座

Claims (7)

  1. アロイを介して保持具に取り付けられたレンズを剥離する装置であって、
    前記保持具を固定するための固定機構と、
    軸部を中心に回動可能な剥離部材と、を備え、
    前記レンズは、外周部の少なくとも一部が前記アロイの外縁から外方に延出した状態で取り付けられており、
    前記固定機構により前記保持具を固定し、前記レンズの延出した部分の前記軸部の反対側の部位に、前記保持具の側から前記剥離部材を当接させた状態で、前記剥離部材を、前記保持具から前記レンズを引き離す方向に回動させることにより前記レンズを前記アロイから剥離する、ことを特徴とするレンズ剥離装置。
  2. 前記剥離部材の前記レンズに当接する位置を変更するように、前記剥離部材は前記軸部に対して移動可能である、請求項1に記載のレンズ剥離装置。
  3. 前記剥離部材には長孔が形成され、前記長孔に前記軸部が挿入されており、これにより、前記剥離部材が前記軸部に対して移動可能である、請求項2に記載のレンズ剥離装置。
  4. 前記剥離部材には、開口が形成され、
    前記開口の前記軸部と反対側の部分は円弧状に形成され、
    前記円弧状に形成された部分に、前記レンズの延出した部分の一側が当接される、請求項1〜3の何れか1項に記載されたレンズ剥離装置。
  5. アロイを介して保持具に取り付けられたレンズを剥離する方法であって、
    前記レンズは、外周部がアロイの外縁よりも外方に延出した状態で取り付けられており、
    前記保持具を固定機構により固定する、固定ステップと、
    軸部を中心に回動可能な剥離部材を、前記レンズの延出した部分の前記軸部の反対側の部位に、前記保持具の側から当接させる、当接ステップと、
    前記剥離部材を、前記保持具から前記レンズを引き離す方向に回動させることにより前記レンズを前記アロイから剥離する、剥離ステップと、を備える、ことを特徴とするレンズの剥離方法。
  6. 前記当接ステップでは、前記レンズの延出した部分の厚みが最も厚い部分に、前記剥離部材を当接させる、請求項5に記載のレンズの剥離方法。
  7. 前記当接ステップでは、前記剥離部材を前記軸部に対して移動させて、前記剥離部材のレンズに当接する位置を調整する、請求項5又は6に記載のレンズの剥離方法。
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