JP2018103288A - 切削インサート - Google Patents

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芳和 児玉
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Abstract

【課題】耐熱性が良好なインサート及び切削工具を提供する。【解決手段】一態様のインサートは、第1面と、第2面と、第1面及び第2面が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有している。また、一態様の切削インサートは、基体と、基体の上に位置して、チタン化合物を含有する第1層と、第1層の上に位置して、α−アルミナ及びκ−アルミナを含有する第2層とを有している。第2層は、切刃に沿って位置する第1領域と、第1面に位置して第1領域に隣接する第2領域と、第2面に位置して第1領域に隣接する第3領域とを有し、第1領域は、第2領域及び第3領域よりもα−アルミナの含有比率が高い。【選択図】図2

Description

本開示は、切削加工に用いられる切削インサートに関する。
被削材の切削加工において切削インサートが用いられている。切削インサートとしては、例えば、特許文献1に記載のアルミナ被覆部材が知られている。特許文献1に記載されたアルミナ被覆部材は、炭化タングステン基の超硬工具母材又は炭窒化チタン基のサーメット母材にアルミナ膜を被覆した構成である。特許文献1におけるアルミナ膜は、母材側において接合性に優れたκ−アルミナを多く含有している一方で、表面側において耐熱性に優れたα−アルミナを多く含有する構成となっている。
特開平9−125250号公報
特許文献1に記載のアルミナ膜は、母材側の全体においてκ−アルミナを多く含有する構成となっている。そのため、耐熱性が特に要求される切刃の近傍であってもアルミナ膜の母材側ではκ−アルミナが多く含有されていることから、切刃の近傍において耐熱性が不十分となるおそれがある。
一態様に基づく切削インサートは、第1面と、該第1面に隣接する第2面と、前記第1面及び前記第2面が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有している。また、一態様の切削インサートは、基体と、該基体の上に位置して、チタン化合物を含有する第1層と、該第1層の上に位置して、α−アルミナ及びκ−アルミナを含有する第2層とを有している。該第2層は、前記切刃に沿って位置する第1領域と、前記第1面に位置して前記第1領域に隣接する第2領域と、前記第2面に位置して前記第1領域に隣接する第3領域とを有し、前記第1領域は、前記第2領域及び前記第3領域よりもα−アルミナの含有比率が高く、前記第2領域及び前記第3領域は、前記第1領域よりもκ−アルミナの含有比率が高い。
上記の態様の切削インサートでは、第1領域である切刃の近傍における耐熱性が高い。また、第2領域及び第3領域における接合性が高い。
一実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートにおけるA−A断面の拡大図である。 図2の変形例を示す拡大図である。 一実施形態の切削工具を示す上面図である。 図4における領域Bの拡大図である。
以下、一実施形態のインサートについて、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、各実施形態を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化
して示したものである。したがって、本発明のインサートは、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
<インサート>
本実施形態の切削インサート1(以下、単にインサート1と記載する。)は、第1面3と、この第1面3に隣接する第2面5と、第1面3及び第2面5が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃7とを有する多角板形状の板状体である。切刃7は、第1面3及び第2面5が交わる稜線の全体に位置していても、上記の稜線の一部のみに位置していてもよい。
本実施形態においては、図1において上方に位置する面(以下、上面ともいう)が第1面3であり、第1面3と、第1面3に対向して位置する面との間に位置する面(以下、側面ともいう。)が第2面5であるが、第1面3及び第2面5はこれらの面に限定されるものではない。例えば、第1面3が板状体の側面であるとともに、第2面5が板状体の上面であってもよい。
インサート1の形状は、特定の構成に限定されるものではなく任意の形状に設定できる。本実施形態においては、それぞれ四角形状の一対の主面と、これらの主面の間に位置する側面とを有する四角板形状となっている。本実施形態においては、上面の少なくとも一部がすくい面としての機能を有する面であり、側面の少なくとも一部が逃げ面である。
また、インサート1の大きさは特に限定されるものではないが、例えば、本実施形態においては、第1面3の一辺の長さが5〜30mm程度に設定される。また、一対の主面間の高さ(インサート1の厚み)は3〜20mm程度に設定される。
本実施形態のインサート1は、基体9と、基体9の上に位置する被覆層11とを有している。基体9は、インサート1の形状に対応する形状であり、本実施形態においては、四角板形状となっている。基体9の大きさと比較して被覆層11の厚みは非常に薄いため、基体9の大きさは、上記するインサート1の大きさと概ね一致する。
基体9の材質としては、例えば、超硬合金、サーメット及びセラミックスなどの無機材料が挙げられる。なお、基体9の材質としては、これらに限定されるものではない。
超硬合金としては、例えば、WC(炭化タングステン)−Co、WC−TiC(炭化チタン)−Co及びWC−TiC−TaC(炭化タンタル)−Coが挙げられる。ここで、WC、TiC及びTaCは硬質粒子であり、Coは結合相である。また、サーメットとは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、TiC又はTiN(窒化チタン)を主成分とした化合物が挙げられる。セラミックスとしては、例えば、窒化ケイ素(Si)、酸化アルミニウム及び立方晶窒化ホウ素(cBN)などが挙げられる。
被覆層11は、基体9の表面に位置しており、基体9の表面の少なくとも一部を覆っている。被覆層11は、切削加工におけるインサート1の耐摩耗性及び耐チッピング性などの特性を向上させるために備えられている。そのため、被覆層11が基体9の表面の全てを覆っている必要はなく、基体9の表面の一部が被覆層11から露出していてもよい。例えば、基体9が貫通孔13を有している場合において、この貫通孔13の内壁面が被覆層11に覆われていなくてもよい。
被覆層11の厚みは特に限定されるものではないが、例えば、厚みの最大値を3〜10
0μm程度に設定できる。ここで「厚み」とは、基体9の表面に直交する断面において、基体9の表面に直交する方向での長さを意味する。図2によれば、被覆層11における基体9の上面を覆う部分の厚み(T)は、図示における上下方向の長さを意味する。
本実施形態における被覆層11は、複数の層が積層された構成であり、基体9の上に位置する第1層15と、第1層15の上に位置する第2層17とを有している。第1層15は、チタン化合物を含有しており、第2層17は、α−Al(α−アルミナ)及びκ−Al(κ−アルミナ)を含有している。
基体9及び被覆層11を備えた、いわゆる被覆工具を切削加工に使用する場合においては、被覆層11の基体9への接合性を高めることが求められている。第1層15は、基体9に対する被覆層11の接合性を高めることを目的として備えられる層である。
第1層15に含まれるチタン化合物としては、例えば、チタンの炭化物、窒化物、酸化物、炭窒化物、炭酸化物及び炭窒酸化物の少なくとも1つが挙げられる。第1層15は、単層の構成であってもよく、また、複数の層が積層された構成であってもよい。
第2層17は、切刃7を含み、切刃7に沿って位置する第1領域19と、第1面3に位置して第1領域19に隣接する第2領域21と、第2面5に位置して第1領域19に隣接する第3領域23とを有している。
第1面3及び第2面5が交わる稜線に位置しているのが切刃7である。第1領域19は、例えば、第1面3において、切刃7を起点に、切刃7から遠ざかる方向に0.5mm離れた部分までの範囲と、第2面5において、切刃7を起点に、切刃7から遠ざかる方向に0.5mm離れた部分までの範囲に設定される。また、第1面3における第1領域19を除く領域が第2領域21に設定され、第2面5における第1領域19を除く領域が第3領域23に設定される。
本実施形態のインサート1は、第1領域19におけるα−アルミナの含有比率が、第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナの含有比率よりも高い。また、第2領域21及び第3領域23におけるκ−アルミナの含有比率が、第1領域19におけるκ−アルミナの含有比率よりも高い。
第1領域19におけるα−アルミナの含有比率が、第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナの含有比率よりも高いことによって、切刃7における耐熱性を高めることが可能となる。また、第2領域21及び第3領域23におけるκ−アルミナの含有比率が第1領域19におけるκ−アルミナの含有比率よりも高いことによって、第1層15に対する第2層17の接合性が高められる。
そのため、単に第1領域19、第2領域21及び第3領域23のそれぞれにおいてα−アルミナの含有比率が高い場合と比較して、刃先の強度を高めつつ、第1層15に対する第2層17の接合性を高めることができる。
第2層17の第1領域19、第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナ及びκ−アルミナの含有比率は、たとえばXRD(X-Ray Diffraction)分析によって評価で
きる。例えば、第1領域19においてα−アルミナ及びκ−アルミナに起因する回折ピークの強度値をそれぞれ測定し、これらの回折ピークの強度値の和と、第1領域19におけるα−アルミナに起因する回折ピークの強度値とを比較することによって、第1領域19におけるα−アルミナの含有比率が評価される。
また、第1領域19においてα−アルミナ及びκ−アルミナに起因する回折ピークの強度値をそれぞれ測定し、これらの回折ピークの強度値の和と、第1領域19におけるκ−アルミナに起因する回折ピークの強度値とを比較することによって、第1領域19におけるκ−アルミナの含有比率が評価される。
第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナ及びκ−アルミナの含有比率は、上記した第1領域19におけるXRD分析と同様の手法によって評価できる。例えば、第2領域21においてα−アルミナ及びκ−アルミナに起因する回折ピークの強度値をそれぞれ測定し、これらの回折ピークの強度値の和と、第2領域21におけるα−アルミナに起因する回折ピークの強度値とを比較することによって、第2領域21におけるα−アルミナの含有比率が評価される。
なお、第1領域19、第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナの含有比率にばらつきがある場合には、それぞれの領域の複数個所(例えば5箇所以上)において、α−アルミナの含有比率を測定し、それぞれの平均値を第1領域19、第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナの含有比率とすればよい。
第1領域19においてκ−アルミナよりもα−アルミナの含有比率が高く、かつ、第2領域21及び第3領域23においてα−アルミナよりもκ−アルミナの含有比率が高い場合には、刃先の強度をさらに高めつつ、第1層15に対する第2層17の接合性をさらに高めることができる。
第2領域21及び第3領域23において、第1層15側から表面側にわたってα−アルミナの含有比率が同じである場合には、第2領域21及び第3領域23の内部において耐熱性が局所的に低い箇所が生じにくくなる。そのため、第1領域19と比較して耐熱性が低い第2領域21及び第3領域23においても、切刃7で生じる熱に起因する劣化が生じにくくなる。なお、上記の「α−アルミナの含有比率が同じである」とは、厳密に含有比率が同じであることが求められるものではなく、第1層15側から表面側にわたって5%程度のバラつきが生じていてもよい。
一方で、第1領域19において第1層15側から表面側に向かってα−アルミナの含有比率が高くなっている場合には、第1領域19の耐熱性をさらに高めることができる。これは、切刃7で生じる熱は第1領域19において第1層15側よりも表面側の方に多く伝わるためである。そのため、切刃7で生じる熱が伝わり易い表面側におけるα−アルミナの含有比率が高い場合には、第1領域19の耐熱性をさらに高めることができる。第1層15側におけるα−アルミナの含有比率が表面側に向かってα−アルミナの含有比率が高くなっており、第1層15側と表面側とのα−アルミナの含有比率の差が10%以上である場合には、第1領域19の耐熱性をさらに高めることができる。
また、第1領域19の第1層15側におけるκ−アルミナの含有比率が第2領域21及び第3領域23におけるκ−アルミナの含有比率が同じである場合には、第1領域19の第1層15に対する接合性をより高くできる。
ただし、上記の「κ−アルミナの含有比率が同じである」とは、厳密に含有比率が同じであることが求められるものではなく、第1領域19の第1層15側及び第2領域21及び第3領域23において5%程度のバラつきが生じていてもよい。
第2領域21において、第1層15側から表面側にわたってκ−アルミナの含有比率が同じである場合には、第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナの含有比率のばらつきを小さくなる。そのため、第2領域21及び第3領域23の内部において耐熱性
が局所的に低い箇所が生じにくくなる。また、α−アルミナと比較して欠損しにくいκ−アルミナの含有比率が一定であるため、第2領域21及び第3領域23の全体における耐欠損性を高めることができる。
一方、第1領域19において、第1層15側から表面側に向かってκ−アルミナの含有比率が低くなっている場合には、第1領域19の耐熱性をさらに高めることができる。
被覆層11としては、上記の第1層15及び第2層17を有していればよいが、これらの層に加えて、図3に示すように、第2層17の上に位置する第3層25をさらに備えていてもよい。例えば、被覆層11がチタン化合物を含有する第3層25をさらに有している場合には、被覆層11の耐摩耗性を高めることができる。第3層25としては、第1層15と同様に、チタンの炭化物、窒化物、酸化物、炭窒化物、炭酸化物及び炭窒酸化物の少なくとも1つを含有する層が挙げられる。
<製造方法>
次に、本実施形態に係るインサート1の製造方法について以下に説明する。
まず、タングステンを含む金属炭化物、窒化物、炭窒化物及び酸化物などから選択される無機物粉末に、コバルトを含む金属粉末及びカーボン粉末等を添加して混合する。混合された上記の粉末を、公知の成形方法を用いて所定の形状に成形して成形体を作製する。成形方法としては、例えば、プレス成形、鋳込成形、押出成形及び冷間静水圧プレス成形などが挙げられる。
上記の成形体を、真空中又は非酸化性雰囲気中にて焼成することによって基体9を作製する。なお、必要に応じて、基体9の表面に研磨加工又はホーニング加工を施してもよい。
次に、基体9の表面に化学気相蒸着(CVD)法によって被覆層11を成膜する。なお、本実施形態においてはCVDによって被覆層11を成膜しているが、この方法に限定されるものではなく、例えば物理気相蒸着(PVD)法によって被覆層11を成膜しても何ら問題無い。
まず、水素(H)ガスに、0.5〜10体積%の四塩化チタン(TiCl)ガスと、10〜60体積%の窒素(N)ガスとを混合して、反応ガスとして用いられる第1混合ガスを作製する。第1混合ガスをチャンバ内に導入し、成膜温度を800〜940℃、チャンバ内の圧力を8〜50kPaとして、窒化チタン(TiN)を含有する層を成膜する。
次に、水素(H)ガスに、0.5〜10体積%の四塩化チタン(TiCl)ガスと、5〜60体積%の窒素(N)ガスと、0.1〜3体積%のアセトニトリル(CHCN)ガスとを混合して、第2混合ガスを作製する。第2混合ガスをチャンバ内に導入し、成膜温度を780〜880℃、チャンバ内の圧力を5〜25kPaとして、MT−炭窒化チタンを含有する層を成膜する。
次に、被覆層11におけるHT−炭窒化チタンを含有する層を成膜する。本実施形態では、水素(H)ガスに、1〜4体積%の四塩化チタン(TiCl)ガスと、5〜20体積%の窒素(N)ガスと、0.1〜10体積%のメタン(CH)ガスとを混合して、第3混合ガスを作製する。第3混合ガスをチャンバ内に導入し、成膜温度を900〜1050℃、チャンバ内の圧力を5〜40kPaとして、HT−炭窒化チタンを含有する層を成膜する。
次に、被覆層11における炭窒酸化チタン(TiCNO)を含有する層を作製する。水素(H)ガスに、3〜15体積%の四塩化チタン(TiCl)ガスと、3〜10体積%のメタン(CH)ガスと、0〜25体積%の窒素(N)ガスと、0.5〜2体積%の一酸化炭素(CO)ガスと、0〜3体積%の三塩化アルミニウム(AlCl)ガスとを混合して、第4混合ガスを作製する。第4混合ガスをチャンバ内に導入し、成膜温度を900〜1050℃、チャンバ内の圧力を5〜40kPaとして、炭窒酸化チタンを含有する層を成膜する。以上により、第1層15が形成される。
次に、α−アルミナ及びκ−アルミナを含有する第2層17を成膜する。具体的には、水素(H)ガスに、5〜10体積%の三塩化アルミニウム(AlCl)ガスと、0.1〜1体積%の塩化水素(HCl)ガスと、0.1〜5体積%の二酸化炭素(CO)ガスとを混合して、第5混合ガスを作製する。第5混合ガスをチャンバ内に導入し、成膜温度を950〜1100℃、チャンバ内の圧力を5〜10kPaとして、第1層15の表面に酸化アルミニウムの結晶の核を形成する。
このとき、第1領域19となる箇所において、第2領域21及び第3領域23となる箇所よりも多くの酸化アルミニウムの結晶の核を形成する。このように酸化アルミニウムの結晶の核を形成するためには、例えば、第1層15の表面に酸化アルミニウムの結晶の核を形成したあとに、第2領域21及び第3領域23となる箇所に形成された酸化アルミニウムの結晶の一部を除去する、或いは、酸化アルミニウムの結晶の核を形成する際に第2領域21及び第3領域23となる箇所にマスキングを施す処理を行なえばよい。また、成膜温度又はチャンバ内の圧力を調整して、切刃7となる部分に酸化アルミニウムの結晶の核が形成され易くしてもよい。
次に、水素(H)ガスに、5〜15体積%の三塩化アルミニウム(AlCl)ガスと、0.5〜2.5体積%の塩化水素(HCl)ガスと、0.5〜5体積%の二酸化炭素(CO)ガスと、0.1〜1体積%の硫化水素(HS)ガスとを混合して、第6混合ガスを作製する。第6混合ガスをチャンバ内に導入し、成膜温度を950〜1100℃、チャンバ内の圧力を5〜20kPaとして、第2層17を成膜する。
本実施形態においては、第2領域21及び第3領域23となる箇所よりも第1領域19となる箇所において多くの酸化アルミニウムの結晶の核が形成されていることから、第1領域19におけるα−アルミナの含有比率が、第2領域21及び第3領域23におけるα−アルミナの含有比率よりも高くなる。
そして、窒化チタン(TiN)を含有する第3層25を成膜する。水素(H)ガスに、0.1〜10体積%の四塩化チタン(TiCl)ガスと、10〜60体積%の窒素(N)ガスとを混合して第7混合ガスを作製する。第7混合ガスをチャンバ内に導入し、成膜温度を960〜1100℃、チャンバ内の圧力を10〜85kPaとして、窒化チタンを含有する第3層25を成膜する。
その後、必要に応じて、成膜した被覆層11の表面における切刃7が位置する部分を研磨加工する。このような研磨加工を行なった場合には、切刃7への被削材の溶着が抑制され易くなるため、耐欠損性に優れたインサート1となる。
なお、上記の製造方法は、本実施形態のインサート1を製造する方法の一例である。したがって、本実施形態のインサート1は、上記の製造方法によって作製されたものに限定されないことは言うまでもない。
<切削工具>
次に、一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削工具101は、図4及び図5に示すように、第1端(図4における上端)から第2端(図4における下端)に向かって延びる棒状体であり、第1端側にポケット103を有するホルダ105と、ポケット103に位置する上記のインサート1とを備えている。本実施形態の切削工具101においては、稜線における切刃として用いられる部分がホルダ105の先端から突出するようにインサート1が装着されている。
ポケット103は、インサート1が装着される部分であり、ホルダ105の下面に対して平行な着座面と、着座面に対して傾斜する拘束側面とを有している。また、ポケット103は、ホルダ105の第1端側において開口している。
ポケット103にはインサート1が位置している。このとき、インサート1の下面がポケット103に直接に接していてもよく、また、インサート1とポケット103との間にシートを挟んでいてもよい。
インサート1は、稜線における切刃として用いられる部分がホルダ105から外方に突出するように装着される。本実施形態においては、インサート1は、固定ネジ107によって、ホルダ105に装着されている。すなわち、インサート1の貫通孔に固定ネジ107を挿入し、この固定ネジ107の先端をポケット103に形成されたネジ孔(不図示)に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、インサート1がホルダ105に装着されている。
ホルダ105としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
本実施形態においては、いわゆる旋削加工に用いられる切削工具を例示している。旋削加工としては、例えば、内径加工、外径加工及び溝入れ加工が挙げられる。なお、切削工具としては旋削加工に用いられるものに限定されない。例えば、転削加工に用いられる切削工具に上記の実施形態のインサート1を用いてもよい。
1・・・切削インサート(インサート)
3・・・第1面
5・・・第2面
7・・・切刃
9・・・基体
11・・・被覆層
13・・・貫通孔
15・・・第1層
17・・・第2層
19・・・第1領域
21・・・第2領域
23・・・第3領域
25・・・第3層
101・・・切削工具
103・・・ポケット
105・・・ホルダ
107・・・固定ネジ

Claims (8)

  1. 第1面と、
    該第1面に隣接する第2面と、
    前記第1面及び前記第2面が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有する切削インサートであって、
    該切削インサートは、
    基体と、
    該基体の上に位置して、チタン化合物を含有する第1層と、
    該第1層の上に位置して、α−アルミナ及びκ−アルミナを含有する第2層とを有し、
    該第2層は、
    前記切刃に沿って位置する第1領域と、
    前記第1面に位置して前記第1領域に隣接する第2領域と、
    前記第2面に位置して前記第1領域に隣接する第3領域とを有し、
    前記第1領域は、前記第2領域及び前記第3領域よりもα−アルミナの含有比率が高く、前記第2領域及び前記第3領域は、前記第1領域よりもκ−アルミナの含有比率が高い、切削インサート。
  2. 前記第1領域は、κ−アルミナよりもα−アルミナの含有比率が高く、かつ、前記第2領域及び前記第3領域は、α−アルミナよりもκ−アルミナの含有比率が高い、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記第2領域及び前記第3領域は、前記第1層側から表面側にわたってα−アルミナの含有比率が同じである、請求項1又は2に記載の切削インサート。
  4. 前記第1領域は、前記第1層側から表面側に向かってα−アルミナの含有比率が高くなっている、請求項3に記載の切削インサート。
  5. 前記第2領域及び前記第3領域は、前記第1層側から表面側にわたってκ−アルミナの含有比率が同じである、請求項1〜4のいずれか1つに記載の切削インサート。
  6. 前記第1領域は、前記第1層側から表面側に向かってκ−アルミナの含有比率が低くなっている、請求項5に記載の切削インサート。
  7. 前記第1領域の前記第1層側におけるκ−アルミナの含有比率が、前記第2領域及び前記第3領域におけるκ−アルミナの含有比率が同じである、請求項6に記載の切削インサート。
  8. 前記第2層の上に位置して、チタンを含有する第3層をさらに有している、請求項1〜7のいずれか1つに記載の切削インサート。
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