以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(スロットマシンの構成)
図1は、スロットマシンの概略構成を説明するための説明図である。図1(a)に、スロットマシン10の正面図を示す。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の略中央には、表示窓22が形成されており、スロットマシン10の内部に回転自在に設けられている3個のリール40L,40C及び40Rの外周面に印刷された図柄が表示される。リール40L,40C及び40Rは、各回転軸が、水平方向の同一直線上に並ぶように設けられ、各々リング状の形状を有し、その外周面には20個の図柄が等間隔で印刷された帯状のリールテープが貼り付けられている。そして、表示窓22からは、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに、各リールに印刷された20個の図柄のうち、各リールの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓22には、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が停止表示される。ここで、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示される連続する3つの図柄のうち、最も上側の停止表示位置を上段U、中央の停止表示位置を中段M、最も下側の停止表示位置を下段Lとする。
また、表示窓22には、1つの有効ライン(有効ラインとも称する)、リール40Lの中段M,40Cの中段M及び40Rの中段Mを横切る有効ラインL(中段有効ライン)が定められている。この有効ラインLは、予め定められた複数種類の役(後述する)に対応する図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する際の基準となるラインである。すなわち、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、有効ラインLが通過する停止表示位置に停止表示された3つの図柄からなる組合せがいずれかの役に対応していたときに、その役が入賞したことになる。また、「図柄組合せが有効ラインLに沿って(停止)表示された」とは「入賞」と同義であるものとする。なお、有効ラインは、上記に限られない。
フロントパネル20には、表示窓22の他に、単位遊技に関する各種情報を遊技者へ知らせるための各種ランプ及び表示器が設けられている。表示窓22の下側には、図1中、下から順に、ベット数(賭け枚数)表示ランプ26a,26b,26c、クレジット数表示器27、及び、獲得枚数表示器28が設けられている。なお、押し順報知用の表示器29を別途設けても良い。ベット数表示ランプ26a,26b,26cは、1回の遊技に投入されるメダルの枚数を表示するものである。すなわち、1枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26aのみが点灯し、2枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26a及び26bが点灯し、3枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ26a,26b,26cが点灯する。
ここで、スロットマシン10で単位遊技を行うために投入するメダルは遊技媒体の一種であり、遊技媒体は、メダルに限らず、遊技球(いわゆるパチンコ球)や、磁気カード、非接触式ICカード又はICチップを内蔵したコインなどの記録媒体に記録された、単位遊技を行うことができる価値情報であってもよい。スロットマシン10では、規定枚数(例えば、3枚)のメダルが投入されると1回の単位遊技が可能となり、有効ラインLが有効ラインとなる。なお、2枚のメダルが投入されると1回の単位遊技が可能となり、有効ラインLが有効ラインとなるようにしてもよい。クレジット数表示器27(貯留数表示手段)は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10にクレジット(貯留)されている(より具体的には、後述する主制御回路100内のRWMに記憶されている)メダルの枚数を表示する。獲得枚数表示器28(付与数表示手段)は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10において単位遊技の結果に応じて遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する。
投入表示器95は、LEDからなり、ブロッカ45がON(メダル通過可能状態)の時に点灯し、ブロッカ45がOFF(遊技メダル通過不可能状態)の時に消灯する。遊技開始表示器96は、LEDからなり、スタートスイッチ36が受付可能な時に点灯し、その他の場合は消灯する。再遊技表示器97は、LEDからなり、再遊技作動時の自動投入開始時から再遊技作動終了時まで点灯する。演出表示器98は、LEDからなり、貯留されているメダルの精算開始時に点灯し、精算終了時に消灯する。
上述したフロントパネル20の下側には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の上面右側には、スロットマシン10へメダルを投入するためのメダル投入口32が設けられている。このメダル投入口32の内部には、メダル投入口32から投入されたメダルを検出すると、後述する主制御回路100へメダル検出信号を出力するメダルセンサが設けられている。これにより、主制御回路100においてメダル検出信号の出力回数を計数することで、投入されたメダルの枚数を認識することができる。
また、操作パネル部30の上面左側には、クレジットされているメダルをスロットマシン10へ投入することができる1枚ベットスイッチ(1枚BETスイッチ)34及び最大ベットスイッチ(MAXBETスイッチ)35が設けられている。1枚ベットスイッチ34は、1回操作されるごとにクレジットされているメダルのうち1枚だけを遊技の賭けの対象としてスロットマシン10へ投入するためのスイッチである。最大ベットスイッチ35は、クレジットされているメダルのうち、現在の単位遊技において投入が許容される最大枚数(規定枚数)のメダルを、遊技の賭けの対象としてスロットマシン10へ投入するためのスイッチである。
メダル投入口32から、又は、各種ベットスイッチ34,35を操作することにより、スロットマシン10に3枚のメダルを投入すると、メダルが投入されるごとにベット数表示ランプ26a,26b,26cが順次点灯していく。また、各種ベットスイッチ34,35を操作したときは、前述した主制御回路100のRWMに記憶されているクレジット数から、投入されたメダルの枚数が減算されることにより、クレジット数表示器27に表示されている値も減算される。さらに、規定枚数のメダルが既に投入されている状態で、さらにメダル投入口32からメダルが投入されると、当該投入されたメダルの枚数が、主制御回路100のRWMに記憶されているクレジット数に加算されることにより、クレジット数表示器27に表示されている値も加算される。
操作パネル部30の上面中央には、決定ボタンスイッチ39、左方向スイッチ39L、上方向スイッチ39U、下方向スイッチ39D、右方向スイッチ39Rが設けられている(図1(b)参照)。
操作パネル部30の正面左側には、スタートスイッチ36が傾動可能に設けられている。スタートスイッチ36は、遊技者がスロットマシン10に規定枚数のメダルを投入すると操作が有効となる。なお、単位遊技で後述する再遊技役が入賞したときは、メダルが投入されなくても、ベット数表示ランプ26a,26b,26cが規定枚数分だけ点灯し、次の単位遊技のための、スタートスイッチ36の操作が有効となる。この状態で遊技者がスタートスイッチ36を傾動操作すると、前述した3つのリール40L,40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これにより、リール40L,40C及び40Rの各外周面に印刷された図柄は、表示窓22において上から下へと移動(スクロール)表示される。
操作パネル部30の正面中央部には、3つのストップスイッチ37L,37C及び37Rが設けられている。ここで、ストップスイッチ37L,37C及び37Rは、いわゆる自照式の押しボタンスイッチであり、押しボタンの内部にストップスイッチ37L,37C及び37R対応するストップスイッチランプ99L、99C及び99Rが設けられており、押しボタンの部分が複数色に発光し得る構造になっている。ストップスイッチ37は主制御回路100によって制御され、ストップスイッチランプ99は副制御回路200によって制御される。
また、左ストップスイッチ37Lは左リール40Lに対応し、中ストップスイッチ37Cは中リール40Cに対応し、右ストップスイッチ37Rは右リール40Rに対応している。ストップスイッチ37L,37C及び37Rは、3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が所定の定常回転速度(例えば、80回転/分。単に定速ともいう。)に達したときに、遊技者による操作が有効となる。ここで基本的に、各ストップスイッチの操作が無効になっているときは、各ストップスイッチの押しボタン部分における発光色が赤くなっており、定常回転速度に達して操作が有効になると、押しボタン部分の発光色は青に変化する。後述するように、各ストップスイッチの発光色は、状態により適宜制御される。なお、各ストップスイッチの操作が無効になっているときは、各ストップスイッチの押しボタン部分が消灯し、リールが定常回転速度に達して操作が有効になると、押しボタン部分が発光するようにしてもよい。
そして、遊技者が左ストップスイッチ37Lを押動操作したときには、左リール40Lが停止し、中ストップスイッチ37Cを押動操作したときには、中リール40Cが停止し、右ストップスイッチ37Rを押動操作したときには、右リール40Rが停止する。このとき、3つのリール40L、40C及び40Rの各々は、各リールの外周面に描かれている図柄のうち、連続するいずれか3つの図柄の各中心位置と、表示窓22内の上段U、中段M、及び、下段Lの各中央位置とが、一致するように停止制御される。ここで、図柄の中心と、停止表示位置の中央とが一致する位置を定位置といい、スロットマシン10がリールを停止させるときは、リールの各図柄が定位置で停止するようなリール停止制御が行われる。
操作パネル部30の左側には、精算スイッチ38が設けられており、メダル投入の受付期間内に操作されると、クレジットされていたメダルがすべて払い戻され、クレジット数表示器27に表示されている値が「0」になる。ここで、メダル投入の受付期間は、全てのリールが停止して(メダルが払い出される場合は、メダルの払出が終了して)から次遊技のスタートスイッチ36の操作がなされるまでの間とする。
操作パネル部30の下側には、スロットマシン10の機種名やモチーフとして採用されたキャラクタなどが描かれた下部パネル50が配設されている。下部パネル50の下方略中央には、遊技者に対してメダルを払い出すためのメダル払出口60が設けられている。例えば、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、有効ラインLに沿って停止表示された3つの図柄の組合せが入賞役に対応していた場合、スロットマシン10の内部に設置されたメダル払出装置が作動してその入賞役に対応した枚数のメダルが払い出される。また、メダルがクレジットされている状態で精算スイッチ38が操作されると、クレジットされていたメダルが払い出される(精算処理と称する)。そして、払い出されたメダルは、メダル払出口60から排出されて受け皿61に貯留される。メダル払出口60の右側及び左側には、各々、スロットマシン10内部に収納されたスピーカ64R,64Lから発せられた音を外部へ通すための透音孔62R,62Lが設けられている。
フロントパネル20の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70は、遊技履歴を表示したり、単位遊技中に表示される演出画像、役抽選の結果を報知するための演出画像、単位遊技の進行(メダル投入→スタートスイッチ36の操作→リールの回転→ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作→全リール回転停止)に応じた演出画像等を表示したりすることができる。表示装置70の上方には、リール40L,40C,40Rが停止し、何らかの役が入賞した場合、入賞した役に応じたパターンで点滅する演出用ランプ72が設けられている。
[リール図柄の説明]
次に、図2を参照して、リール40L、40C及び40Rの各外周面に貼り付けられるリールテープに印刷された図柄の配列について説明する。図2(a)に示すように、リール40L、40C及び40Rの各外周面には20個の図柄が印刷されているが、各図柄は、リールテープの長手方向において、20分割に区画された各図柄領域に1つの図柄が印刷されている。また、各図柄領域に表示される図柄の種類は、図2(b)に示すように、9種類あり、各種類に応じて種別コード(図示略)が予め定められている。スロットマシン10における図柄の種類には、数字の7を赤色で表した「赤7」図柄、数字の7を白色で表した「白7」図柄、棒状の塊をモチーフとして黒色で表した「BAR」図柄、黄色のベルをモチーフとした「ベル」図柄、水色のプラムをモチーフとした「リプレイ」図柄、緑色のスイカをモチーフとした「スイカ」図柄、赤いサクランボをモチーフとした「チェリー」図柄、白色の星をモチーフとした「ブランクA」図柄、楕円状の図形をモチーフとした「ブランクB」図柄がある。
なお、1リールにおける図柄数は20図柄に限らず、16、21図柄等、任意の図柄数に定めることができる。
また、リール40L、40C及び40Rの各々に貼り付けられるリールテープの各図柄領域には、図2(a)に示すように「0」〜「19」の図柄番号が予め定められており、各図柄番号に対応する図柄の種別コードが、主制御回路100のROMに記憶されている。各リールの図柄番号及び対応する種別コードは、リール停止制御を行う際に参照される。以下では、図柄番号及び種別コードをまとめて図柄識別情報という。図2(a)に示す各リールテープは、図柄番号「0」と「1」の間を切り離して展開した状態を示し、実際にリール40L、40C及び40Rの外周面に貼り付けたときは、図柄番号「0」と「1」の図柄が連続することになる。
また、リール40L、40C及び40Rが回転すると、表示窓22内に表示される各リールの3つの図柄は、連続する3つの図柄番号の値が増加する方向にスクロール表示されることになる。たとえば、表示窓22の下段Lから上段Uに向かって、図柄番号「1」,「2」,「3」の図柄が表示されていた場合、それ以降、表示される図柄は、図柄番号「2」,「3」,「4」→図柄番号「3」,「4」,「5」→図柄番号「4」,「5」,「6」→……と変化する。そして、図柄番号「18」,「19」,「0」が表示されると、引き続き、図柄番号図柄番号「19」,「0」,「1」→図柄番号「0」,「1」,「2」→図柄番号「1」,「2」,「3」→……と変化していき、以下、リールが停止するまで図柄番号「0」から「19」のうち連続する3つの図柄が循環的にスクロール表示される。
(1−c−1)制御回路の構成
スロットマシン10を制御する制御回路は、主制御回路100(以下、主制御手段100、主制御基板100、メイン制御手段とも称する)と副制御回路200(以下、副制御手段200とも称する)とで構成されている。ここで、主制御回路100のブロック図、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図3に示す。
[制御手段の説明]
次に、図3に示す機能ブロック図を参照して、スロットマシン10の制御を行う制御手段について説明する。スロットマシン10の制御手段は、遊技の進行を制御する主制御手段100と、遊技の演出を制御する副制御手段200とによって構成されている。主制御手段100は、遊技者の操作に応じて遊技を進行させる制御を行い、副制御手段200は、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて遊技に伴って実行される演出を出力する制御や各種情報を報知する制御を行う。なお、主制御手段100と副制御手段200との間でやりとりされる情報の送信は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から何らかの情報が主制御手段100へ直接送信されることはない。
≪主制御手段の説明≫
<主制御手段及びその周辺のハードウェア構成>
主制御手段100は、CPU、ROM、RWM、乱数生成手段(乱数回路)及びタイマカウント手段(タイマ回路)、I/Oポートが1つのチップ内に構成されたものである。この主制御手段100は、主制御回路又は主制御基板とも呼ばれ、主制御手段100の機能を実現するための回路は一枚の基板上に構成されている。
乱数生成手段は、各種抽選を行う際に使用される乱数を生成し、タイマカウント手段は、CPUなどが作動するためのクロック信号の計数値に基づいて割込要求信号を生成する。また、I/Oポートは、操作手段300、ベット数表示ランプ26a〜26c、クレジット数表示器27、獲得枚数表示器28、ステッピングモータ42L,42C,42R、リール回転位置センサ44L,44C,44R、ブロッカ45、ホッパーモータ46、払出センサ47、ドアスイッチ48、設定ドアスイッチ49及び外部集中端子基板84といった各部構成に対する信号を出力し、各部構成からの信号を入力する。
図25は、主制御回路100に設けられた入力ポート0〜2を示す図である。本実施形態の入力ポート0〜2は、0〜7の8ビットが入力可能な1バイトのポートである。なお、入力ポートは、図示したもの以外にも設けられているが、本実施形態では説明を省略する。
また、図25中、未使用と表示したポートは、実際に使用されていないか、又は本実施形態において説明を省略する信号の入出力ポートを意味する(信号の入出力がないポートは、すべて未使用という意味ではない)。
図25において、入力ポート0は、設定/リセットスイッチ信号、設定キースイッチ信号、ドアスイッチ信号、設定ドアスイッチ信号、打止スイッチ (未使用) 信号、電源断検知信号、満杯検知信号が入力される。
また、入力ポート1には、ストップスイッチ37の操作(ON)を検知するストップスイッチ第1〜3センサ信号、最大ベットスイッチ(MAXBETスイッチ)35の操作(ON)を検知する3枚投入センサ信号、1枚ベットスイッチ(1枚BETスイッチ)34の操作(ON)を検知する1枚投入スイッチ信号、精算スイッチ38の操作(ON)を検知する精算スイッチ信号、スタートスイッチ36の操作(ON)を検知するスタートスイッチセンサ信号が入力される。
また、入力ポート2には、リール40のインデックスの検知を示すリールセンサ(第1〜3リール)信号、払出センサ2信号、払出センサ1信号、投入センサ2信号、投入センサ1信号、セレクタ通路センサ信号が入力される。
図25に示す入力ポート1において、「H」、「L」とは、それぞれ入力される信号を意味し、たとえば入力ポート1の5ビット(特定のビットを指すときには「ビット目」ともいうが、以下の説明では「ビット」という。)における精算スイッチ信号では、操作されていないときには5ビットに「HIGH」の信号が入力され、操作されたときは5ビットに「LOW」の信号が入力される。換言すると、「LOW」の信号がアクティブ信号となる。一方、たとえば3枚投入センサ信号では、操作されていないときには3ビットに「LOW」の信号が入力され、操作されたときは3ビットに「HIGH」の信号が入力される。換言すると、「HIGH」の信号がアクティブ信号となる。
ここで、ステッピングモータ42L,42C,42Rは、主制御手段100から出力される励磁信号にしたがって、対応するリール40L,40C,40Rを回転又は停止させる。リール回転位置センサ44L,44C,44Rは、リール40L,40C,40Rに各々対応して設けられており、対応するリールの基準位置に設けられたインデックス(被検出部材)を検出すると、その検出信号を主制御手段100に対して出力する。これにより主制御手段100は、当該インデックスの位置から計数を開始したステッピングモータのステップ数に基づいて、リールの回転位置(表示窓22に表示されている図柄)を認識することができる。
ホッパーモータ46は、メダル投入口32から投入されたメダルを貯留するメダルホッパー(図示略)に設けられ、主制御手段100から出力される駆動信号にしたがって貯留されているメダルをメダル払出口60から排出させる。払出センサ47は、ホッパーモータ46が駆動することによって払い出されるメダルを検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。ブロッカ45は、スロットマシン10の内部に設けられたメダル投入口32からメダルホッパーへ至るメダル流路の途中に設置され、主制御手段100からのオン/オフ信号にしたがってメダル流路の形成又は解除する。なお、メダル投入口32から投入されたメダルは、メダル流路が形成されている(ブロッカがオン)ときはメダルホッパーに貯留され、メダル流路が形成されていない(ブロッカがオフ)ときは、メダル払出口60から排出される。ドアスイッチ48は前述した前面扉の開閉を検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。設定ドアスイッチ49は後述する設定値を設定するための設定変更キースイッチ92及びリセット/設定スイッチ93を開閉可能に覆っている設定ドアの開閉を検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。
外部集中端子基板84は、スロットマシン10が現在行われている遊技に関する情報を外部の遊技情報表示装置(データ表示器とも称する)やホールコンピュータに対して主制御手段100から出力される各種信号を中継する。主制御手段100から外部へ送信される信号としては、遊技が行われる際にメダルがベットされたことを示すベット信号(IN信号)、遊技者にメダルが払い出されたことを示す払出信号(OUT信号)、後述する遊技状態が遊技状態5、7(BB)に移行したことを示す信号(BB信号)、スロットマシン10に異常が発生したことを示す信号(異常発生信号)、スタートスイッチ36が操作されたことを示す信号(スタート信号)、及び、後述する遊技状態が遊技状態3(AT)に移行したことを示す信号(AT信号)がある。ATとは、遊技者に有利な遊技結果が得られる(有利な図柄組合せが有効ラインL上に揃う)ストップスイッチ37の押し順(操作順番)又は操作タイミングを報知(押し順ナビとも称する)するアシストタイムのことである。また、本明細書では、ATに移行するときは再遊技役の当選確率が高い有利なRT2に基本的に制御されるので、ATをARTとも称する。ここで、外部集中端子基板84は、上述した各種信号の内容を、ハイレベルを示す電位と、ローレベルを示す電位とによって表してもよいし、各種信号に対応するリレー回路を設けて、各リレー回路を開閉することで上述した各種信号の内容を表してもよい。
操作手段300は、図1に示したスロットマシン10の前面扉に設けられた各種スイッチの他に、スロットマシン10の内部に設けられた電源スイッチ91、設定変更キースイッチ92及びリセット/設定スイッチ93を含む。電源スイッチ91はスロットマシン10に供給される電力をオン/オフするスイッチである。設定変更キースイッチ92は鍵穴を有し、当該鍵穴に挿入した設定変更用の鍵を回動することでオン又はオフとなるスイッチである。リセット/設定スイッチ93はエラーが発生したときにそのエラー状態をリセットしたり、後述する設定値を変化させたりする際に操作される押しボタン式のスイッチである。
<主制御手段の機能ブロック>
次に、主制御手段100の機能ブロックについて説明する。主制御手段100は、当選役決定手段110と、フリーズ制御手段120と、リール制御手段130と、状態制御手段140と、報知制御手段146と、入賞判定手段150と、制御コマンド送信手段160と、外部信号出力手段170と、を含んでいる。以下に説明する各手段の機能は、主制御手段100を構成するCPUによって、ROMに記憶された制御プログラムを実行することで実現されるものとする。
(当選役決定手段の説明)
当選役決定手段110は、主制御手段100に含まれる乱数生成手段が発生する乱数(数値範囲:0〜65535)に基づく抽選によって当選番号(当選番号により当選役に対応する入賞・再遊技当選番号や役物当選番号)を決定する。なお、主制御手段100は、後述する遊技状態に関係なく、副制御手段200に入賞・再遊技当選番号の情報を送信することはないが、代わりに演出グループ番号の情報を送信する。入賞・再遊技当選番号の情報を送信していた場合、ゴト行為により入賞・再遊技当選番号を抽出されることがあり、入賞・再遊技当選番号が特定されることで、正解押し順も特定される恐れがある。他方、演出グループ番号は、当選役(当選番号)の種類ごとにグループ分けした際の番号であり、異なる当選番号が決定されても、同じ演出グループ番号が送信されることがあるため、演出グループ番号が特定されても、決定された入賞・再遊技当選番号を特定することはできず、正解押し順も特定される恐れがなくなる。
ここで、当選役には大別するとボーナス、再遊技及び入賞の3種類があり、これら当選役(ボーナス役(役物)、再遊技役及び入賞役とも称する)が入賞すると、遊技者に所定の特典が付与されることになる。すなわち、ボーナス役が入賞すると、次の遊技から所定の終了条件が成立するまで、遊技者に有利なボーナスゲーム(特別遊技とも称する)が行われる。本実施形態では、ボーナスはBB、RB、SRBであるものとして説明するがMBでもよい。BBとは、所定役が高確率で当選する遊技を、所定の払出枚数を超えるまで、連続して行うことができるものである。
BBは、BB一般遊技(第1遊技状態)又はSRB(第2遊技状態)が所定の払出枚数(例えば、450枚)を超えるまで行われる。SRB(シフトレギュラーボーナス)とは、SRBに移行するための移行役(JAC1〜8)が入賞するとボーナスゲームに相当するゲームを1セット、すなわち所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行うものである。本明細書では、SRBは8ゲーム(12回の遊技又は8回の入賞の範囲内であれば自由に設定可能)で終了する。SRBにはSRB1〜8の8種類があり、移行役(JAC1〜8)が入賞すると対応するSRB1〜8が行われる。JAC1〜4(SRB1〜4)はBB1において当選し、JAC5〜8(SRB5〜8)はBB2において当選する。
役抽選手段110は、BB一般遊技又はSRB1〜8においてSRB1〜8に移行するための移行役(JAC1〜8)に当選していないとき、移行役(JAC1〜8)(図14〜17参照)と一般役(図12、図13参照)の抽選を行う。即ち、BB中においては、移行役と一般役とが同時に抽選され、同時に当選しうる。BB開始時にはBB一般遊技が行われ、移行役(JAC1〜8)が当選し入賞するとSRBが行われ、SRB中にも移行役(JAC1〜8)が当選していないときに移行役(JAC1〜8)の抽選が行われる。SRB中に移行役(JAC1〜8)が当選するとSRBが内部当選した状態となり、SRBが終了したのちSRB中に内部当選したSRBに対応する図柄組み合わせがBB一般遊技中に揃うと再びSRBが行われる。SRB中に移行役(JAC1〜8)が当選しなかった場合には、SRBが終了したのちBB一般遊技が行われる。BBはこの一連のBB一般遊技及びSRBが所定の払出枚数を超えるまで行われる。また、BBはSRBの途中でも所定の払出枚数を超えると終了する。
再遊技役が入賞すると、次の遊技に限ってメダルを投入することなく再び遊技を行うことができる。ここで、再遊技役が入賞したことによってメダルを投入することなく実行することができる遊技を再遊技という。また、入賞役が入賞すると、予め定められた枚数のメダルが遊技者に払い出される。
次に、各条件装置に対応付けられた図柄組合せを図4、5に示し、条件装置BB1、BB2、チェリー、ベル1〜4、制御役1〜10、スイカ、1枚役、リプレイ1〜6、JAC1〜8に対応付けられた図柄組合せが示されている。これらの図に示すように、各条件装置には1つ又は複数の図柄組合せが対応付けられており、対応づけられた図柄組合せのうちいずれかが揃うと、対応する当選役が入賞することになる。
例えば、BB1、BB2、JAC1〜8に対応する図柄組合せが有効ラインLに揃うと、次の遊技からボーナスゲームが開始し、リプレイ1〜6のいずれかに対応する図柄組合せが揃うと再遊技が行われる。BB1の当選確率又はJAC1〜4の当選確率は、設定値により差が設けられており(図8〜10、14、15参照)、設定値毎に有利度合いが異なり(出玉の期待値が異なり)、設定値が高いほど払い出されるメダル枚数が多くなる。またBB1中はAT抽選が行われなく、BB1は主にメダル枚数を獲得するためにあるので出玉ボーナスと呼ばれる。BB2の当選確率又はJAC5〜8の当選確率は、設定値により差がなく、BB2は設定値毎に出玉の期待値が等しい。またBB2中はAT抽選が行われるため、BB2は抽選ボーナスと呼ばれる。BB2中には、BB中7揃いリプレイ(リプレイ4)が当選するとAT抽選が行われ、JAC8が当選するとATが付与される。
チェリー、ベル1〜4、制御役1〜10、スイカ、1枚役のいずれかに対応する図柄組合せが有効ラインLに揃うと、予め定められた枚数のメダルが払い出される。ここで、図4に示すように、通常遊技中(3枚賭)に、ベル1〜4(8枚役とも称する)に対応する図柄組合せが揃ったときは8枚、制御役1〜10及び1枚役に対応する図柄組合せが揃ったときは1枚、チェリーに対応する図柄組合せが揃ったときは2枚、スイカに対応する図柄組合せが揃ったときは4枚のメダルが払い出される。また、SRB1、2中は2枚賭となり、ベル1に対応する図柄組合せが揃ったときは12枚、ベル2〜4に対応する図柄組合せが揃ったときは6枚のメダルが払い出される。SRB3、4中は1枚賭となり、ベル1に対応する図柄組合せが揃ったときは12枚、ベル2〜4に対応する図柄組合せが揃ったときは6枚のメダルが払い出され、SRB5〜8中は3枚賭となり、ベル1に対応する図柄組合せが揃ったときは8枚、ベル2〜4に対応する図柄組合せが揃ったときは8枚のメダルが払い出される。
ベル2〜4は、押し順を正解したとき入賞するので押し順ベルと呼ばれる。制御役1〜10は、入賞F、G、Hが当選したとき、ベル1〜4が入賞する押し順を不正解すると停止しうる図柄組合せであり押し順ベルこぼし目と呼ばれる。リプレイ2は、RT1に滞在中のみに当選し、入賞するとRT状態がRT1からRT2に上昇するので上昇用リプレイと呼ばれる。リプレイ3は、RT2に滞在中のみに当選し、入賞するとRT状態がRT2から非RTに転落するので転落用リプレイと呼ばれる。
リプレイ4(BB中7揃いリプレイ)は、SRB5〜8滞在中のみに当選又は入賞し、当選又は入賞するとATの抽選又はATの付与が行われる。リプレイ5、6(BB中7揃いフェイクリプレイ)は、SRB5〜8滞在中のみに当選又は入賞し、7揃いリプレイを煽るためのリプレイである。JAC1〜4は、BB1一般中、SRB1〜4において当選する。JAC1、JAC2は、入賞すると2枚賭のSRB1、SRB2に移行する。JAC3、JAC4は、入賞すると1枚賭のSRB3、SRB4に移行する。JAC5〜8は、BB2一般中、SRB5〜8において当選し、入賞すると3枚賭のSRB5〜8に移行する。
なお、以下では図柄組合せを文言で表す場合、左リール、中リール、右リールの順に各リールにおける図柄の名称を記し、カギ括弧で括ることとする。例えば図5に示すリプレイ1「20」に対応する図柄組合せは「リプレイ−リプレイ−リプレイ」と表す。
図6〜7に当選役と作動する条件装置との関係を示す。ここで、図6は入賞A〜J、再遊技役A〜Jが当選した時に作動する条件装置を示し、図7はボーナス役(BB1、BB2、JAC1〜8(SRB1〜8))が当選した時に作動する条件装置を示す。入賞A〜H、再遊技役A〜G、BB1、BB2は通常遊技中(非RT、RT1、RT2)に当選し(図8〜10参照)、入賞A〜H、再遊技役A、SRB1〜8はBB一般中に当選し(図11、14〜17参照)、入賞I、J、SRB1〜4はSRB1〜4中に当選し(図12、14、15参照)、入賞I、再遊技役A、H〜J、SRB5〜8はSRB5〜8中に当選する(図13、16、17参照)。図7に示すように、ボーナス役が当選すると作動する条件装置はBB1、BB2、JAC1〜8(SRB1〜8)であり、条件装置BB1、BB2、JAC1〜8(SRB1〜8)が一旦作動すると入賞するまで作動している状態が維持される。この状態を「内部中」、「内部当選中」又は「ボーナスフラグ持越し中」という。
また、当選役決定手段110による抽選の結果、ボーナス役(BB1、BB2、JAC1〜8(SRB1〜8))が当選したか否かに関係なく役物当選番号が後述する副制御手段200へ送信される。役物当選番号は、ボーナス役が当選していないときは「0」であり、BB1が当選しているときは役物当選番号が「1」、BB2が当選しているときは役物当選番号が「2」、JAC1〜8(SRB1〜8)が当選しているときは役物当選番号が「3」〜「10」となる。
また、図6、7に示すように、各再遊技役及び入賞役には条件装置が対応付けられている。複数の条件装置が対応付けられた(作動する)当選役が当選した場合は、ストップスイッチの操作順序(押し順とも称する)や操作タイミング(押し位置とも称する)に応じて、有効ラインL上に揃う図柄組合せ(条件装置)が異なるものもある。また、各再遊技役及び入賞役に対応する条件装置は、ボーナス役に対応する条件装置と異なり、対応する当選役が決定された遊技の間だけ作動し、当該遊技が終了するとその作動を終了する。
入賞Fが当選すると作動する条件装置はベル2〜4、制御役1〜5であり、左ストップスイッチ37Lを第1停止するとベル2〜4のいずれかが入賞し、左ストップスイッチ37Lを第1停止しないと制御役1〜5のいずれかが入賞する。入賞Gが当選すると作動する条件装置はベル1、制御役1〜10であり、中ストップスイッチ37Cを第1停止するとベル1が入賞し、中ストップスイッチ37Cを第1停止しないと制御役1〜10のいずれかが入賞する。入賞Hが当選すると作動する条件装置はベル1、制御役1〜10、1枚役であり、右ストップスイッチ37Rを第1停止するとベル1が入賞し、右ストップスイッチ37Rを第1停止しないと制御役1〜10又は1枚役のいずれかが入賞する。
入賞Iは、SRB1〜8中に当選し、当選すると作動する条件装置はベル1〜4、制御役1〜10であり、ストップスイッチ37の押し順に係らずベル1が入賞する。入賞Jは、SRB1〜4中に当選し、当選すると作動する条件装置はベル1〜4、制御役1〜10、1枚役であり、ストップスイッチ37の押し順に係らずベル2〜4のいずれかが入賞する。
再遊技役Bは、RT1中に当選し、当選すると作動する条件装置はリプレイ1、2であり、左ストップスイッチ37Lを第1停止するとリプレイ2が入賞し、左ストップスイッチ37Lを第1停止しないとリプレイ1が入賞する。再遊技役Cは、RT1中に当選し、当選すると作動する条件装置はリプレイ1、2、5であり、中ストップスイッチ37Cを第1停止するとリプレイ2が入賞し、中ストップスイッチ37Cを第1停止しないとリプレイ1が入賞する。再遊技役Dは、RT1中に当選し、当選すると作動する条件装置はリプレイ1、2、6であり、右ストップスイッチ37Rを第1停止するとリプレイ2が入賞し、右ストップスイッチ37Rを第1停止しないとリプレイ1が入賞する。
再遊技役Eは、RT2中に当選し、当選すると作動する条件装置はリプレイ1、3であり、左ストップスイッチ37Lを第1停止するとリプレイ3が入賞し、左ストップスイッチ37Lを第1停止しないとリプレイ1が入賞する。再遊技役Fは、RT2中に当選し、当選すると作動する条件装置はリプレイ1、3、5であり、中ストップスイッチ37Cを第1停止するとリプレイ3が入賞し、中ストップスイッチ37Cを第1停止しないとリプレイ1が入賞する。再遊技役Gは、RT2中に当選し、当選すると作動する条件装置はリプレイ1、3、6であり、右ストップスイッチ37Rを第1停止するとリプレイ3が入賞し、右ストップスイッチ37Rを第1停止しないとリプレイ1が入賞する。
当選役決定手段110によって当選番号(当選役)が決定されると、決定された当選役に対応する条件装置が作動し、作動した条件装置に対応する図柄組合せが有効ラインL上に揃うように(すなわち、当選役が入賞し得るように)リール停止制御が行われる。なお、以下の説明において、図柄組合せが有効ラインL上に揃うことを、単に「図柄組合せが揃う」ともいう。
(抽選テーブル)
ここで、各当選役の当選確率を定めた抽選テーブルを図8〜17に示す。図8は通常遊技中(非RT)、図9は通常遊技中(RT1)、図10は通常遊技中(RT2)における役の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。図8〜10の抽選テーブルにおいて、当選役決定手段110によって行われる抽選では、当選役として、ボーナス役であるBB1、BB2、再遊技役である再遊技A〜J、及び、入賞役である入賞A〜Hのうち1つ以上が決定されることがある。また、非RT、RT1、RT2、BB内部中、BB1作動中、BB2作動中という6つのRT状態が定められており、各RT状態に応じて上述した当選役の当選確率が異なっている。RT状態は、予め定められた移行条件に応じて移行するようになっており、移行条件の成立判断や移行先は、RT状態制御手段142によって制御される。BB内部中、BB中(BB1作動中のうちBB1一般中、BB2作動中のうちBB2一般中)は、図8(図11)の抽選テーブルが役抽選に使用され(非RTと同じ種類の入賞役、再遊技を抽選する)、役物(BB1、BB2)の抽選結果は有効としない処理が行われる。例えば、BB1+入賞Aが当選すると、入賞Aのみが有効となる。また、役物(BB1、BB2)の抽選自体を行わない処理をしてもよい。また、BB内部中、BB中にそれぞれ異なるRT状態を設定し、それぞれ異なる抽選テーブルで役抽選を行ってもよい。
各抽選テーブルの詳細は、非RTではBB1+入賞A、BB1+入賞B、BB1+入賞C、BB1+入賞D、BB1単独、BB2+入賞A、BB2+入賞B、BB2+入賞C、BB2+入賞D、BB2単独、入賞A〜H、再遊技Aが当選する可能性があり、RT1では、BB1+入賞A、BB1+入賞B、BB1+入賞C、BB1+入賞D、BB1単独、BB2+入賞A、BB2+入賞B、BB2+入賞C、BB2+入賞D、BB2単独、入賞A〜H、再遊技A〜D、が当選する可能性があり、RT2では、BB1+入賞A、BB1+入賞B、BB1+入賞C、BB1+入賞D、BB1単独、BB2+入賞A、BB2+入賞B、BB2+入賞C、BB2+入賞D、BB2単独、入賞A〜H、再遊技A、再遊技E〜Gが当選する可能性がある。
図8〜10に示されるように、BB1の合計当選確率は設定1〜6において異なり、設定差(設定値によって差)がある。また、BB2の合計当選確率は設定1〜6において同一であり設定差がない。出玉に設定差を設けるには、BBの当選確率に設定差を設けるのが最も簡便な方法であるため、本実施例ではBB1に設定差が設けられている。ところが、当選確率に設定差がある当選役又は役物当選役の当選に基づいて、ATを抽選できない制約があるため、当選確率に設定差のあるBB1が当選したときには、基本的にAT当選の期待がもてなくなる恐れがある。このため、図8〜10における当選テーブルでは、BB1+入賞A(BB1+チェリー)、BB1+入賞C(BB1+スイカ)、BB1単独が当選するときの置数に設定差をなくし、BB1+入賞A、BB1+入賞C、BB1単独が当選したときATが抽選される。BB1+入賞B(BB1+チェリー+1枚役)、BB1+入賞D(BB1+スイカ+1枚役)の当選には設定差があるので、ATは抽選されない。また、BB2+入賞A(BB2+チェリー)、BB2+入賞B(BB2+チェリー+1枚役)、BB2+入賞C(BB2+スイカ)、BB2+入賞D(BB2+スイカ+1枚役)、BB2単独に関しては設定差がないので、BB2+入賞A、BB2+入賞B、BB2+入賞C、BB2+入賞D、BB2単独が当選したときはATが抽選される。
上記のように、通常遊技中(非RT、RT1、RT2)において(図8〜10参照)、BB1+入賞A、BB1+入賞C、BB1単独、BB2+入賞A〜D、BB2単独の当選確率には設定差(設定値によって差)がなく、BB1+入賞A、BB1+入賞C、BB2単独、BB2+入賞A、BB2+入賞B、BB2+入賞C、BB2+入賞D、及び入賞A、B、C、Dが当選したときにはATが抽選される。また、BB1+入賞B、BB1+入賞Dの当選確率には設定差があるため、BB1+入賞B、BB1+入賞Dが当選したときにはATは抽選されない。
ここで、条件装置にチェリーを含む当選役には、BB1+入賞A、BB1+入賞B、BB2+入賞A、BB2+入賞B、入賞A、入賞Bがある。非RT、RT1、RT2におけるリール40の停止制御の引込優先順位は小役優先となっており、チェリー>1枚役>BB1、BB2となっている。このため、条件装置にチェリーを含むBB1+入賞A、BB1+入賞B、BB2+入賞A、BB2+入賞B、入賞A、入賞Bが当選したとき、左ストップスイッチ37Lがチェリーを引込可能な位置で停止操作(特定のタイミング)されると、どの当選役においても同じ条件装置であるチェリーが同じ停止図柄組合せで停止し入賞する。このように、チェリーが入賞すると、BB1+入賞A、BB1+入賞Bに対応するBB1、BB2+入賞A、BB2+入賞Bに対応するBB2、BB1+入賞A、BB2+入賞A、BB2+入賞B、入賞A、入賞Bに対応するATが当選していることに遊技者は期待をもてる。
また、チェリーを含む当選役が当選したとき、1枚役を含むか否か又はBB1、BB2を含むか否かに応じて停止する図柄組合せを異ならせる停止制御をしてもよい。例えば、BB1+入賞B(BB1+チェリー+1枚役)が当選している場合には、操作タイミングが図柄番号8番の「チェリー」図柄を引込可能であれば左リール40Lにおいてチェリーに対応する図柄番号8番の「チェリー」図柄を有効ラインLに停止し、中リール40Cには「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄のいずれかが停止(強チェリー)するようにする。チェリーを含む他の場合(BB1+入賞A、BB2+入賞A、BB2+入賞B、入賞A、入賞Bが当選)には、左リール40Lにおいてチェリーに対応する図柄番号8番の「チェリー」図柄を有効ラインLに停止し、中リール40Cには「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄以外の図柄である「ベル」図柄が停止(弱チェリー)するようにする。このように、当選役に応じて停止制御を変更することにより、強チェリーが停止するとBB1+入賞Bの当選が判明し、BB1の当選、即ち抽選結果を特定することが可能となる。同様に、押し順によって停止する図柄を変更し、抽選結果を特定できるようにしてもよい。
なお、入賞A(チェリー)を含む抽選結果(BB1+入賞A、BB2+入賞A、入賞Aが当選)が当選したときにはATを抽選し、入賞B(チェリー+1枚役)を含む抽選結果(BB1+入賞B、BB2+入賞B、入賞Bが当選)が当選したときにはATを抽選しないように構成してもよい。そのとき、抽選結果(BB1+入賞A、BB2+入賞A、入賞Aが当選)が当選したときには強チェリーが停止し、抽選結果(BB1+入賞B、BB2+入賞B、入賞Bが当選)が当選したときには弱チェリーが停止するように停止制御してもよい。このように、停止制御を設定することにより入賞A又は入賞Bを含む抽選結果であるかを判別可能とし、強チェリーが停止すると入賞Aを含む抽選結果であることが判明してAT抽選があること、弱チェリーが停止すると入賞Bを含む抽選結果であることが判明してAT抽選がないことが判るようにしてもよい。この結果、AT抽選の有無を判別できるようになる。
図11は、BB1一般中、BB2一般中、BB内部中における役の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。BB1一般中、BB2一般中、BB内部中は3枚賭で遊技が行われる。図11の抽選テーブルは、非RTにおける図8の抽選テーブルと同じであるが、BB1+入賞A〜D、BB1単独、BB2+入賞A〜D、BB2単独が当選する抽選結果を得た場合には、BB1又はBB2の当選は有効としない。つまり、BB1一般中は、図11の抽選テーブルによって小役及び再遊技役が抽選され、何れかのJACが当選していない場合は図14、15の抽選テーブルによってJAC1〜4が抽選される。よって、BB1一般中は、図11の抽選テーブルの小役及び再遊技役と、図14、15の抽選テーブルのJAC1〜4のいずれかが同時当選する。また、BB2一般中は、図11の抽選テーブルによって小役及び再遊技役が抽選され、何れかのJACが当選していない場合は図16、17の抽選テーブルによってJAC5〜8が抽選される。よって、BB2一般中は、図11の抽選テーブルの小役及び再遊技役と、図16、17の抽選テーブルのJAC5〜8のいずれかとが同時当選する。
図12は、SRB1〜4における役の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。SRB1、2中は2枚賭で、SRB3、4中は1枚賭で遊技が行われる。SRB1〜4における役の当選確率には設定差がない。SRB4では12枚ベルが毎ゲーム当選し、SRB3では毎ゲーム12枚ベルが2/3の確率、6枚ベルが1/3の確率で当選し、SRB2では毎ゲーム12枚ベルが1/3の確率、6枚ベルが2/3の確率で当選し、SRB1では毎ゲーム6枚ベルが毎ゲーム当選する。SRB4では1ゲームあたりの純増枚数が最も多くなり、SRB3、SRB2、SRB1の順番で有利(取得できるメダル数が多くなる)となる。また、SRB1〜4中は、図12の抽選テーブルによって小役が抽選され、図14、15の抽選テーブルによってJAC1〜4が抽選される。よって、SRB1〜4中は、図12の抽選テーブルの小役と、何れかのJACが当選していない場合は図14、15の抽選テーブルのJAC1〜4のいずれかが同時当選する。
図13は、SRB5〜8における役の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。SRB5〜8中は3枚賭で遊技が行われる。SRB5〜8における役の当選確率には設定差がない。SRB5〜8では、入賞I、再遊技A、H〜Gが当選する可能性がある。7揃いリプレイ(リプレイ4)が当選又は入賞するとATが付与され、7揃いリプレイの当選確率に設定差はない。このように、ATの付与が決定される抽選テーブルには、設定差が設けられていない。7揃いリプレイの当選確率は、SRB8において20000/65536、SRB7において2000/65536、SRB6において200/65536、SRB5において100/65536となっている。7揃いフエイクリプレイは、SRB5〜7において発生し、当選確率は、合計400/65536となっている。SRB8>SRB7>SRB6>SRB5(不等号は大きい方が有利であることを示す、以下同様)の順番で7揃いリプレイの当選確率は高くなり、SRBは有利となる。
また、SRB5〜8中は、図13の抽選テーブルによって小役又は再遊技役が抽選され、何れかのJACが当選していない場合は図16、17の抽選テーブルによってJAC5〜8が抽選される。よって、SRB5〜8中は、図13の抽選テーブルの小役と、図16、17の抽選テーブルのJAC5〜8のいずれかが同時当選する。
(BB1役物抽選テーブル(JAC合計当選確率同じ))
図14は、BB1中の役物の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。図14の実施形態は、実施形態1である。図14(a)は設定6、図14(b)は設定1における、JACの合計当選確率がBB1一般中、SRB1〜4において同じ抽選テーブルである。図示されるように、BB1中の役物の当選役として、JAC1〜4のいずれかが決定される。
BB1一般中、SRB1〜4では、JAC1〜4の当選確率が基本的に異なり、BB1一般中<SRB1<SRB2<SRB3<SRB4の順番に有利なSRBに移行しやすくなる。また、SRB1<SRB2<SRB3<SRB4の順番で取得できるメダル数が多くなり(図12参照)、有利となる。SRB1とSRB2に関して、SRB2はSRB1よりもJAC4に当選しやすいためSRB1よりも有利となる。また、SRB4は、SRB4が高確率(約7/8)でループするように設定されており、最も有利な状態となっている。このように、BB1では、遊技者の引き(抽選運)により有利な状態に移行させることが可能となっており、遊技者はSRB4に移行させることを目的として遊技を行うことになる。なお、SRB2とSRB3における、JAC1、4の当選確率は同じに設定されているが、SRB3におけるJAC4の当選確率をSRB2よりも高くしてもよい。
また、当選したSRBの種類を告知又は示唆するために、ランプ又は液晶画面(表示装置70)等を用いて色告知をすることが行われており、基本的にJAC1には青告知、JAC2には黄告知、JAC3には緑告知、JAC4には赤告知が対応する。BB1一般中、SRB1〜4においては、JAC1〜4の置数の合計値は65536となっており、ハズレがないため、BB1一般中、SRB1〜4の1ゲーム目でJAC1〜4のいずれかが必ず当選する。そのため、SRB入賞時には、最低でもJAC1が当選しているのでSRBの第1ゲームにおいて青告知を行い、例えば実際にはJAC4が内部当選している場合、8ゲームの間に徐々に青告知、黄告知、緑告知、赤告知へと告知色を変化させてもよい。また、バトル演出を行い、バトル勝利するとJAC4が内部当選していることを報知するような煽り演出を行ってもよい。煽り演出では、キャラクタの数が増えるような演出、ステージが変化するような演出、敵キャラクタが弱くなるような演出が行われてもよい。このように、図14の実施形態では、BB1一般中、SRB1〜4の1ゲーム目でJAC1〜4のいずれかが必ず当選するので、当選したSRBの種類を告知又は示唆するのにストーリー性のある演出を行うことができる。
また、設定6と1とでは、設定6の方が設定1よりも有利なSRBに移行しやすいため、高設定値(設定6)ほど取得できるメダル数が多くなる可能性が高くなる。なお図示されてない設定2〜5に関してもより高設定値ほど取得できるメダル数が多くなる抽選テーブルが設けられている(図15の実施形態も同様)。各抽選テーブルには予め1〜6の番号のうち、固有の番号が1つ付与されており、設定変更キー93及びリセット/設定スイッチ94によって設定された設定値(1〜6)に対応する抽選テーブルが遊技に使用される。このようにBB1では、BB1中の取得できるメダル数が高設定値になるほど多くなり、BB1の当選確率も高設定値になるほど高くなる(図8〜10参照)。
なお、図8〜10の通常遊技中の抽選テーブルには通常RBが設けられてないが、通常遊技中に通常RBが当選するようにしてもよい。通常遊技中の抽選テーブルに通常RBを設けた場合には、BB1一般中、BB2一般中の抽選テーブルにもJAC1〜4に加えて通常RBを追加してもよい。また、実施形態1は後述する1又は複数の実施形態と組み合わされてもよい。
(BB1役物抽選テーブル(JAC合計当選確率異なる))
図15は、BB1中の役物の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。図15の実施形態は、図14の実施形態とは異なるBB1の抽選テーブルが使用される実施形態2である。図15(a)は設定6、図15(b)は設定1における、JACの合計当選確率がBB1一般中、SRB1〜4毎に異なる抽選テーブルである。図14の抽選テーブルは、JACの合計当選確率がBB1一般中、SRB1〜4において同じ抽選テーブルであったが、図15の抽選テーブルは、BB1一般中、SRB1〜4では、JAC1〜4の当選確率が基本的に異なる。図14の実施形態と同様にSRB1<SRB2<SRB3<SRB4の順番に有利となっており、上位のSRBは有利なSRBに移行しやすくなる。また、図15の実施形態では、上位のSRBほどSRB1〜4の合計当選確率が減少する。
また、SRB1においてはJAC1に当選することはなく、SRB2においてはJAC1、2に当選することはないように、SRB1〜4は下位のSRBに移行しない。このように、図15の実施形態では、BB1の遊技が進行するとともに、SRBは上位のSRBに移行していく。なお、必ず上位のSRBに移行するものではなく、下位のSRBに移行するように抽選テーブルを設定してもよい(他の実施形態でも同様)。そして、SRBにおいて、8回のボーナス遊技中にJAC1〜4のいずれにも当選しなかったときは、SRB終了後にBB1一般中に移行する。また、図15の実施形態では、BB1の開始(BB1一般中)から上位のSRBに移行しても、各JACの当選確率は増加することなく同じになる又は減少する。例えば、JAC3ではBB1一般中、SRB1、SRB2において置数8192、SRB3、SRB4において置数0となる。
図15の実施形態は図14の実施形態とは異なり、SRB1〜4の1ゲーム目でJAC1〜4のいずれかが必ず当選するとは限らないため、SRBが当選したゲーム(例えばSRB中第3ゲームでSRBに当選したときは第3ゲームの当選時)において、当選したSRBの種類の告知又は示唆が行われる。SRBの種類の告知又は示唆として、JAC1では青告知、JAC2では黄告知、JAC3では緑告知、JAC4では赤告知が行われる。なお、図14の実施形態と同様に、SRBの第1ゲームにおいて青告知を行い、第3ゲームにおいてJAC4が内部当選した場合には第3ゲームから第8ゲームまでに徐々に青告知、黄告知、緑告知、赤告知へと告知色を変化させてもよい。このとき、SRB中にJAC1〜4のいずれにも当選しなかったときには、第8ゲームまで青告知を維持する。
上述したように、BB1の合計当選確率は、設定値により差が設けられており(図8〜10参照)、またBB1中の各SRBの当選確率にも設定値により差が設けられている(図14、15参照)。また、SRBの種類によりSRB中の利益度合い(6枚払出、12枚払出の比率)が異なり(図12参照)、高設定ほど有利なSRB(出玉が多いSRB)に移行しやすく出玉が多くなる。このように、BB1は出玉に設定値により差が設けられているので出玉ボーナス(出しボーナス)と呼ばれる。図14の実施形態においては、BB1一般中の各移行役(JAC1〜4)の当選確率と各SRB中の各移行役(JAC1〜4)の当選確率とは基本的に異なるが、BB1一般中の各移行役(JAC1〜4)の当選確率の合計値と各SRB中の各移行役(JAC1〜4)の当選確率の合計値とは同じであり、BB1一般中、SRB1〜4の第1ゲームにおいて必ずいずれかの移行役(JAC1〜4)が当選する。このように、図14の実施形態においては、途切れなくSRBに突入するので出玉が途切れることがない。
図15の実施形態においては、BB1一般中(第1遊技状態中)の移行役(例えばJAC2)の当選確率(置数8192)と特定の第2遊技状態中(例えばSRB2中又はSRB3中)の移行役(例えばJAC2)の当選確率(置数0)とは異なる。図15の実施形態では、BB1の開始(BB1一般中)から上位のSRBに移行しても、JACの当選確率は増加することなく同じになる又は減少する。このように、各移行役は各SRB中においてBB1一般中よりも当選確率が上昇することはない。また、実施形態2は他の1又は複数の実施形態と組み合わされてもよい。
(BB2役物抽選テーブル(SRB毎に7揃いリプレイ確率異なる))
図16は、BB2中の役物の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。図16(a)は設定1〜6における、JACの合計当選確率がBB2一般中、SRB5〜8において同じ抽選テーブルである。図16(a)の実施形態は、実施形態3である。図16(b)は設定1〜6における、JACの合計当選確率がBB2一般中、SRB5〜8において異なる抽選テーブルである。図16(b)の実施形態は、実施形態4である。図示されるように、BB2中の役物の当選役として、JAC5〜8のいずれかが決定される。SRB5〜8中は3枚賭で、入賞Iが当選してベル1が入賞すると12枚のメダルが払い出される(図13参照)。SRB5〜8では、7揃いリプレイ(リプレイ4)が抽選され、7揃いリプレイが当選又は入賞するとATが付与され、7揃いリプレイの当選確率に設定差はない。SRB8>SRB7>SRB6>SRB5の順番で7揃いリプレイの当選確率は高くなり、SRBは有利となり、利益度合が異なる。
図16(a)の実施形態では、BB2一般中の第1ゲームでJAC5〜8のいずれかが必ず当選し、JACの合計当選確率はBB2一般中、JAC5〜8において同じになる。SRB6中はJAC5が当選することはなく、SRB7中はJAC5、6が当選することはない。このように、BB2が進行するにつれ、SRBは同位又は上位に移行する。SRB8では、JAC5が当選しやすく、最上位のSRB8に移行すると、最下位のSRB5に移行しやすくなる。
BB2一般中のJAC5〜8の当選確率とSRB5〜8中のJAC5〜8の当選確率とは異なるが、BB2一般中のJAC5〜8の当選確率の合計値とSRB5〜8中のJAC5〜8の当選確率の合計値とは等しい(図16(a)、図17(a)参照)。
図16(b)の実施形態では、BB2一般中の第1ゲームでJAC5〜8のいずれかが必ず当選する。そして、SRB7、6、5の順番でJACの合計当選確率が低くなり、SRB8では、第1ゲームでJAC5〜8のいずれかが必ず当選する。また、図16(b)の実施形態では、BB2の開始(BB2一般中)から上位のSRBに移行しても、JACの当選確率は増加することなく同じになる又は減少する(図17(b)も同様)。例えば、JAC6についてはBB2一般中、SRB5において置数は8192、SRB6、SRB7において置数0となっている(図17(b)も同様)。また、実施形態3、4は他の1又は複数の実施形態と組み合わされてもよい。
(BB2役物抽選テーブル(JAC8(一確目)当選でAT当選))
図17は、BB2中の役物の当選確率を定めた抽選テーブルを示す。図17の実施形態では、図16の実施形態とは異なるBB2の抽選テーブルが使用される。図17(a)は設定1〜6における、JACの合計当選確率がBB2一般中、SRB5〜8において同じ抽選テーブルである。図17(a)の実施形態は、実施形態5である。図17(b)は設定1〜6における、JACの合計当選確率がBB2一般中、SRB5〜8において異なる抽選テーブルである。図17(b)の実施形態は、実施形態6である。図示されるように、BB2中の役物の当選役として、JAC5〜8のいずれかが決定される。SRB5〜8中は3枚賭で、入賞I(ベル1)が入賞すると12枚のメダルが払い出される(図13参照)。図17の実施形態のSRB5〜8では、JAC8(一確目)が当選するとATが付与される。JAC8(一確目)は、ストップスイッチ37Rが第1停止されたとき、右リール40Rの有効ラインL(中段M)に「白7」図柄が停止するとJAC8(一確目)の入賞が確定するため、右リール40Rの有効ラインL(中段M)の「白7」図柄の停止はAT当選の一確目となっている。一確目(いちかくめ)とは、リール40を1つ停止しただけで、BBの当選又はATの当選等の有利な状態の付与が確定する目(図柄の組み合わせ)のことをいう。また、SRB5〜8において、小役(図13参照)及びSRB(図17参照)の当選確率に設定差はない。
図17(a)の実施形態では、BB2一般中の1ゲーム目でJAC5が必ず当選し、JACの合計当選確率がBB2一般中、SRB5〜8において同じになる。SRB5中はJAC5が当選することはなく、SRB6、7中はJAC5、6が当選することはない。このように、BB2が進行するにつれ、SRBは上位に移行する。図17(a)の実施形態では、SRB7、6、5の順番にJAC8の当選確率が高くなる。最上位のSRB8に移行すると、SRB6に移行しやすく、SRB8はループしにくくなる。
図17(b)の実施形態では、BB2一般中の第1ゲームでJAC5〜8のいずれかが必ず当選し、JACの合計当選確率がBB2一般中、SRB5〜8において異なる。SRB5中はJAC5が当選することはなく、SRB6中はJAC5、6が当選することはなく、SRB7中はJAC5〜7が当選することはない。SRB8中はJAC5〜8のいずれかが必ず当選し、JAC5が当選しやすくなる。
SRB5〜8中にJAC8が内部当選した場合、8ゲームを使ってバトル演出を行い、第8ゲームでバトル勝利演出を行い、次のゲームの開始時に右リール40Rの有効ラインLに「白7」図柄を狙うように報知する演出を行ってもよい。また、JAC7が内部当選している場合でも、SRB終了後に「白7」図柄を狙うように報知する演出(ガセ演出)を行って、「白7」図柄は停止せずにJAC7がそのまま入賞するようにしてもよい。そして、リール40の第1停止において「白7」図柄が右リール40Rの有効ラインLに停止した場合、ATが確定した旨を示す演出を行う。このように、図17の実施形態では、JAC8が当選又は入賞することを目的とする遊技が行われる。
また、SRBの当選に関係なくSRBの第1ゲームにおいて青告知を行い、JAC8が内部当選すると8ゲームの間に徐々に青告知、黄告知、緑告知、赤告知へと告知色を変化させ、JAC8が内部当選しないと青告知が第8ゲーム終了まで維持されるような演出を行ってもよい。
なお、図17の実施形態において、BB2一般中及びSRB5〜8中に、図16の実施形態におけるような7揃いリプレイが抽選され、7揃いリプレイが当選又は入賞するとATが付与されることが付加されてもよい。また、図16の実施形態に図17の実施形態におけるようなJAC8(一確目)が当選又は入賞するとATが付与されることが付加されてもよい。
BB2単独及び合成の当選確率は、設定値により差がなく、またBB2中のSRBの当選確率にも、設定値により差がない。また、BB2はAT抽選が行われているので抽選ボーナスともいう。また、SRBの種類によりSRB中の利益度合い(7揃いリプレイ当選確率)が異なる。BB2中のBB一般遊技及び各SRBでは、7揃いリプレイが抽選され、7揃いリプレイが当選又は入賞するとATが付与される。また、実施形態5、6は他の1又は複数の実施形態と組み合わされてもよい。
図14〜17の実施形態において、特定のSRBの当選確率がBB一般遊技及び各SRBに応じて変動するため、ボーナス遊技が短調にならない。また、SRBの有利度合いを変化させることで出玉に変化をもたせることが可能となる。
BB1又はBB2において、SRB中に内部当選したSRBの種類に応じてリール制御を異ならせてもよい。そのとき、内部中のSRBの種類に応じて入賞A〜D当選時の停止制御を異ならせることで当選しているSRBの種類を示唆する。例えば、有利なSRB内部中にあるときには特定の出目(制御役1〜10、1枚役、ベルずれ目、チャンス目)等が表示されやすい停止制御を行う。
また、特定の出目(例えばベル-ベル-リプ)を設け、特定の出目が表示される条件装置及びベルを含む当選役と含まない当選役を備えてもよい。このとき、払出枚数はベルでも特定の出目でも同じとする。特定の出目が表示される条件装置及びベルを含む条件装置が当選したときSRB非内部中はベルが表示され、SRB内部中は特定の出目が表示されるように制御してもよい。
また、SRB中の入賞I又は入賞Jの当選時に、押し順により特定の出目(制御役1〜10、1枚役、ベルずれ目、チャンス目)とベル1〜4との表示わけを可能としてもよい。そのとき、内部中のSRBの種類に応じて、特定の出目の表示頻度を変える。例えば、SRB1(SRB5)〜SRB3(SRB7)内部中は、6通りの押し順(左中右、左右中、中左右、中右左、右中左、右左中)全てにおいて特定の出目は表示されないが、有利なSRB4(SRB8)内部中は、1通りの押し順(例えば中右左)において特定の出目が表示されるようにする。このように内部中のSRBの種類によって停止制御を変更することで、特定の出目が表示されたならば有利なSRB4(SRB8)内部中にあることを認識又は予測できる。このとき、BBの終了条件により、実行中のSRB終了後に有利なSRBを実行できない場合であるあと1枚払出でBB終了となる場合等、有利なSRBの内部中にあることを示唆しても意味がない場合には、特定の出目の表示をしないように押し順の報知を行う。また、副制御手段200で押し順をナビ(報知)することで特定の出目の表示頻度を調整してもよい。
また、実行中のSRBに基づいた演出又は内部中のSRBに基づいた演出(先読み)を実行してもよい。即ち、実行中のSRBが有利なSRB4(SRB8)である場合、又は内部中のSRBが有利なSRB4(SRB8)である場合には、副制御手段200(表示装置70)によって例えば有利であることを示す虹色を用いた演出を行う。また、あと1枚払出でBB終了となる場合等、有利なSRBが内部中にあることを示唆しても意味がない場合には、上述した虹色を用いた演出は行わないようにする。
また、有利なSRB4(SRB8)の終了条件を不利なSRB1(SRB5)の終了条件よりも短くしてもよい。SRBの終了条件は、12回の遊技又は8回の入賞の範囲内であれば自由に設定可能であり、例えば、有利なSRB4(SRB8)の終了条件は3回の入賞、不利なSRB1(SRB5)の終了条件は8回の入賞とする。そうすると、SRB8に滞在し続けて7揃いリプレイが当選し続けることを防げる。このように、有利なSRBに滞在し続けることを防ぐことにより、出玉が荒れることを防ぎ、出玉のバランスがよくなる。
また、不利なSRB1(SRB5)の終了条件を有利なSRB4(SRB8)の終了条件よりも短くしてもよい。そうすると、SRB1(SRB5)滞在中には、JAC抽選を多数受けることができ、有利なSRBに移行する機会が増える。よって、BB中に有利なSRB4(SRB8)に一回も当選せずにBBが終了することを防げる。また、JACの組み合わせをストップスイッチ37の操作タイミングによらず停止できる組み合わせとしてもよい。また、BB1、BB2のいずれか一方のみを備える遊技機としてもよい。
また、虹色を用いた演出(有利なSRB内部中又は実行中であることを確定又は示唆する演出)である特定画像(特定演出)の選択率を有利なSRB4(SRB8)内部中又は有利なSRB4(SRB8)実行中とその他の状態(SRB1(SRB5)〜SRB3(SRB7))とによって異ならせてもよい。有利なSRB内部中又は実行中には、特定画像(特定演出)の選択率をあげる。例えば、SRB4(SRB8)内部中又は実行中時には、毎ゲーム2/5の確率で特定画像(特定演出)の抽選を行い、SRB3(SRB7)内部中又は実行中には、毎ゲーム1/5の確率で特定画像(特定演出)の抽選を行う。このようにSRBの種類によって特定画像(特定演出)の選択確率を異ならせることにより、特定画像(特定演出)の選択確率が高い場合には、有利なSRB内部中又は実行中にあることを認識できる。
また、特定画像(特定演出)の選択率を有利なSRB4(SRB8)内部中又は有利なSRB4(SRB8)実行中とBB一般遊技中又はSRB非内部中とによって異ならせてもよい。
また、特定画像(特定演出)の選択率を不利なSRB1(SRB5)実行中に最も有利なSRB4(SRB8)に当選した場合と比較的有利なSRB3(SRB7)実行中に最も有利なSRB4(SRB8)に当選した場合とによって異ならせてもよい。即ち、多段階SRBが昇格する場合には、一段階SRBが昇格する場合よりも、特定画像(特定演出)の選択率をあげる。例えば、SRB1(SRB5)実行中にSRB4(SRB8)に当選した場合(3段階昇格)、毎ゲーム2/5の確率で特定画像(特定演出)の抽選を行い、SRB3(SRB7)実行中にSRB4(SRB8)に当選した場合(1段階昇格)、毎ゲーム1/5の確率で特定画像(特定演出)の抽選を行う。
また、有利度の示唆が異なる複数段階の演出状態(ステージの色を例えば、青<黄<緑<赤<虹で表示)を備え、内部中のSRB又は実行中のSRBに応じて演出状態を選択、更新してもよい。その際、内部中又は実行中のSRBに応じた選択確率で演出状態を昇格(格上)げさせ、特定のSRB内部中又は実行中は演出状態を降格(格下げ)しないようにしてもよい。例えば、SRB4(SRB8)実行中に格下げが発生するSRB1(SRB5)に当選しても、黄色の演出状態を表示している状態にあれば、格上げを示す緑色の演出状態の表示は行っても、格下げを示す青色の演出状態の表示は行わない処理が行われる。また、SRB1(SRB5)実行中は、黄色の演出状態を表示しているならば、格上げを示す緑色の演出状態の表示は行っても、格下げを示す青色の演出状態の表示は行わない処理が行われる。
また、内部中のSRBに応じてRT状態を異ならせ、BB終了後もRT状態を維持させてもよい。このとき、JAC8(AT一確目)が当選しやすいRT状態を設け、JAC8内部中にはJAC8(AT一確目)が当選しやすいRT状態に滞在させ、JAC8が入賞せずにBBが終了した場合にはBB終了後も同じJAC8(AT一確目)が当選しやすいRT状態に滞在させる。そうすることによって、BB中にJAC8が入賞しなくてもBB終了後にJAC8の入賞を実行することができる。その場合、BB終了後においても演出を継続し(終了ウェイト、デモなし)BB終了後の遊技においてATを告知(AT一確目揃い確定)してもよい。
また、上述したJAC8(AT一確目)のかわりにリプ−リプ−白7など特定の再遊技役が当選しやすいRTを設け、特定の再遊技役が当選したときにATを付与し、BB2と同じように白7を狙えを表示する演出をしてもよい。
(フリーズ制御手段の説明)
フリーズ制御手段120は、所定の条件が成立すると、スタートスイッチ36が操作された後に遊技の進行を遅延させる、いわゆるフリーズ状態にする。本実施形態におけるフリーズ状態の発生タイミングは、スタートスイッチ36が操作されてからリールが回転を開始するまでの間であるが、この他にも、リールが回転を開始してからストップスイッチの操作が受け付け可能となるまでの間、ストップスイッチの操作が受け付け可能になってから各ストップスイッチが操作されるまでの間、全リールの回転が停止してから次の遊技を開始することができる状態になるまでの間、などにフリーズ状態を発生させてもよい。
(リール制御手段の説明)
リール制御手段130は、リール40L,40C,40Rを回転/停止させるステッピングモータ42L,42C,42Rを駆動制御する。すなわち、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたことに基づいてステッピングモータ42L,42C,42Rの回転を開始し、リール40L,40C,40Rの回転速度が前述した定速に達すると、以下、定速を維持する。そして、ストップスイッチ37L,37C,37Rのいずれかが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリール(より正確にはステッピングモータ)について停止制御を行う。
このとき、リール制御手段130は、ストップスイッチが操作されてから対応するリールの回転を190ミリ秒以内に停止させる。これにより、本実施形態のように各リールに20図柄が設けられたリールを、定速(80回転/分)の状態から190ミリ秒以内にリールの回転を停止させるとすると、80(回転)/60(秒)×0.19(秒)×20(図柄)=約5.067図柄分が回動するまで(停止制御範囲内)にリールを停止させればよい。
リール制御手段130は、当選役決定手段110によっていずれかの当選番号や役物当選番号が決定されたときは、その当選番号や役物当選番号に対応する当選役の図柄組合せが有効ラインLに停止するようにリールの回転を停止させる(いわゆる引込制御を行う)。ただし、当選役の図柄組合せ構成する図柄が停止制御範囲内に無かったときは、当選役以外の役が入賞しないようにリールを停止させる(いわゆる蹴飛ばし制御を行う)。
また、図6に示した再遊技B〜G(当選番号12〜17)、入賞F〜H(当選番号6〜8)が当選役として定められたときはストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序(押し順)に応じて引込制御の対象となる図柄組合せに対応する条件装置(引込制御の対象となる条件装置とも称する)が異なっている。すなわち、例えば抽選によってある当選役が決定されたときに、第1の条件装置及び第2の条件装置が作動したとすると、ストップスイッチ37L,37C,37Rが第1の押し順で操作された場合は、第1の条件装置に対応する図柄組合せが引込制御の対象となり、第2の押し順で操作された場合は、第2の条件装置に対応する図柄組合せが引込制御の対象となる。
(状態制御手段の説明)
状態制御手段140は、RT状態制御手段142、遊技状態制御手段144を有し、当選役決定手段110で行われる抽選の当選確率(当選役の当選確率)が異なるRT状態の移行や、再遊技役又は入賞役が当選したときに、遊技者に有利な遊技結果が得られる(有利な図柄組合せが有効ラインL上に揃う)押し順を報知するアシストタイム(ATとも称する)に関する処理などが異なる遊技状態の移行を制御する。RT状態制御手段142は、RT状態の移行を制御するものであり、図18に示すように、初期状態である非RTにおいて、図4に示した制御役1〜10(押し順ベルこぼし目)のいずれかが有効ラインL上に停止表示されるとRT状態制御手段142はRT状態をRT1へ移行させる。
RT1において、リプレイ2(上昇用リプレイ)に対応する図柄組合せが揃うと、RT状態制御手段142はRT状態をRT2へ移行させ、RT2において、リプレイ3(転落用リプレイ)に対応する図柄組合せが揃うとRT状態をRT1へ移行させる。
RT状態制御手段142は、非RT、RT1、RT2において、当選役決定手段110によってBB1、BB2が当選役に決定されBB1、BB2に対応する図柄組合せが揃わなかったときはRT状態をボーナス内部中へ移行させる。RT状態制御手段142は、非RT、RT1、RT2、ボーナス内部中においてBB1に対応する図柄組合せが揃うとRT状態をBB1作動中、BB2に対応する図柄組合せが揃うとRT状態をBB2作動中へ移行させる。そして、BB1作動中、BB2作動中においてメダルの払出枚数の合計数が450枚を超えてBBが終了すると非RTへ移行して、次の遊技から当選役決定手段110は非RTにおける抽選を行う。
RT状態制御手段142は、BB1作動中、BB2作動中においてメダルの払出枚数の合計数が450枚を超えてBB1、BB2が終了すると非RTへ移行させる。ここで、非RTはBB1作動中、BB2作動中の終了後に移行される状態であり、RT1はRT2に移行する再遊技B〜Dが当選する状態であり、RT2はRT1に移行する再遊技E〜Gが当選する状態である。RT2は、再遊技の当選確率が最も高い状態である。ボーナス内部中は、BB1又はBB2が内部当選している状態である。BB1作動中はBB1が作動している状態であり、BB2作動中はBB2が作動している状態である。
遊技状態制御手段144は、ATに関する処理などが異なる遊技状態の移行を制御する。本実施形態においては8個の遊技状態0〜7があり、図19に示すように、初期状態においては遊技状態0(通常時)に滞在している。
また、遊技状態0(通常時)に滞在中は、ATを実行するか否かを決定するAT抽選を行い、AT抽選に当選すると遊技状態1(AT前兆)へ移行する。そして、遊技状態1(AT前兆)において所定回数の遊技が行われる(前兆ゲーム数を消化する)と遊技状態2(AT準備)へ移行する。なお、AT抽選に当選したときに、遊技状態1(AT前兆)、遊技状態2(AT準備)を経ずに直ちに遊技状態3(AT)へ移行するようにしてもよい。
遊技状態2(AT準備)に滞在中は、前述したRT状態をRT2へ移行させるために、押し順の報知が行われる。遊技状態2(AT準備)において、RT2に移行又は再遊技役B〜Dが当選しており報知された押し順(リプレイ2が入賞する押し順)に従わず(不正解押し順で)ストップスイッチ37が操作されると、遊技状態3(AT)へ移行する。遊技状態3(AT)は、所定回数の遊技が行われる(ATゲーム数(50ゲーム)を消化する)まで押し順の報知が行われる。所定回数の遊技が行われると、遊技状態0(通常時)に移行する。なお、ATストック(ATを実行することができる権利)があるときは、再度、所定回数の遊技が行われるまで遊技状態3(AT)を継続する。
遊技状態0〜1において、BB2に当選すると遊技状態4(BB2準備)に移行し、BB1に当選すると遊技状態6(BB1準備)に移行する。そして、遊技状態4(BB2準備)において、BB2に対応する図柄組合せが揃うと遊技状態5(BB2)に移行する。遊技状態5(BB2)においてメダルの払出枚数の合計数が450枚を超えると、AT抽選に当選していれば、遊技状態1(AT前兆)に移行し、AT抽選に当選していなければ、遊技状態0(通常時)に移行する。また、遊技状態6(BB1準備)において、BB1に対応する図柄組合せが揃うと遊技状態7(BB1)に移行する。遊技状態7(BB1)においてメダルの払出枚数の合計数が450枚を超えると、AT抽選に当選していれば、遊技状態1(AT前兆)に移行し、AT抽選に当選していなければ、遊技状態0(通常時)に移行する。
遊技状態3(AT)において、BB1に当選すると遊技状態6(BB1準備)に移行し、BB2に当選すると遊技状態4(BB2準備)に移行する。そして、遊技状態4(BB2準備)において、BB2に対応する図柄組合せが揃うと遊技状態5(BB2)に移行する。遊技状態6(BB1準備)において、BB1に対応する図柄組合せが揃うと遊技状態7(BB1)に移行する。遊技状態3(AT)から開始された遊技状態5(BB2)又は遊技状態7(BB1)において、メダルの払出枚数の合計数が450枚を超えると、遊技状態3(AT)に戻る。
遊技状態3(AT)及び遊技状態5(BB2)においては、AT抽選を行っており、AT抽選に当選するとATストックが加算されていくことになる。遊技状態3(AT)においては、当選役決定手段110により決定された当選番号が当選番号1、3、5〜14のいずれかであると判断したとき、AT抽選を行う。遊技状態5(BB2)においては、当選番号18(7揃いリプレイ)が当選すると設定値に応じてAT抽選を行う。また、JAC8が当選すると100%の確率でATを付与する。また、前兆ゲーム数や、ATゲーム数などのゲーム数のカウントは主制御手段100で行われている。
(押し順の指示番号)
報知制御手段146は、遊技状態2(AT準備)、遊技状態3(AT)において、報知する押し順(指示番号)を当選役に応じて決定する。また、報知制御手段146は、獲得枚数表示器28を用いて、決定した押し順の報知(指示表示(指示番号に対応する指示内容の表示)とも称する)等も行う。また、決定された押し順(指示番号)は、副制御手段200へも送信され、副制御手段200においても、表示装置70を用いて、押し順の報知(指示表示とも称する)が行われるようになっている。
図20(a)は、指示番号と獲得枚数表示器(主制御手段100)、表示装置(副制御手段200)において報知する押し順(指示表示)との関係を説明するための図である。まず、報知する押し順の種類としては、第1停止操作すべきストップスイッチ37の押し順を示す3通りの押し順(指示番号A1〜A3)がある。
ここで、指示番号A1では、獲得枚数表示器28(主制御手段100)には「=1」が表示され、表示装置70には「1・−・−」(左第1)が表示される。「1・−・−」(左第1)は、左ストップスイッチ37Lを第1停止させるべきあることを示す指示である(左第1操作と称する、他の操作順序も同様)。
また、指示番号A0は、押し順が不明であることを示し、遊技状態2(AT準備)、遊技状態3(AT)以外の遊技状態(すなわち、指示が発生可能でない遊技状態)に滞在しているときや、遊技状態2(AT準備)、3(AT)に滞在しているときでも、押し順によって有利さが異ならない当選役に当選したときなどに決定されるものである。
図20(b)は、押し順の報知を行ってもよい遊技状態(指示が発生可能な遊技状態とも称する)を説明するための図である。本実施形態では、遊技状態0、1、4〜7においては、押し順の報知を行ってはならず、遊技状態2、3においては、押し順の報知を行ってもよいと定義している。なお、遊技状態4〜7(遊技状態2又は3から移行したときに限る)おいても、押し順の報知を行うものと定義してもよい。
報知制御手段146が決定する当選役と指示番号との関係を図20(c)に示す。図20(c)に示されている当選役は、押し順によって有利な遊技結果が得られる(有利な図柄組合せが有効ラインL上に揃う)ものである。入賞Fが当選したときは指示番号A1、入賞Gが当選したときは指示番号A2、入賞Hが当選したときは指示番号A3が、ベル(8枚役)が入賞するように指示番号が決定される。遊技状態2(AT準備)に滞在中のRT1においては、再遊技役Bが当選したときは指示番号A1、再遊技役Cが当選したときは指示番号A2、再遊技役Dが当選したときは指示番号A3が、RT2に移行させるリプレイ2が入賞するように指示番号が決定される。また、AT中のRT2においては、再遊技役Eが当選したときは指示番号A2、再遊技役Fが当選したときは指示番号A3、再遊技役Gが当選したときは指示番号A1が、RT1に移行させるリプレイ3の入賞を回避するように指示番号が決定される。上記のように、このような当選役に対して、押し順を決定するときは、報知制御手段146で決定するようにしている。ここでいう有利とは、払い出されるメダル数が他の押し順で操作したときよりも多くなることや、有利なRTに移行することや、不利なRTに移行させないことをいう。
(押し順報知のための表示器)
前述したように、上述した指示番号に対応する押し順は主制御手段100によっても報知される。この押し順を報知するための報知手段としては、スロットマシン10の既存の表示器を流用してもよいし、押し順報知用に新たな表示器を設けてもよい。本実施形態では、主制御手段100の処理負担を過度に増加させないようにするため、図21に示した獲得枚数表示器28を押し順報知用の表示器として流用し、決定された指示番号に対応する指示内容を表示している(獲得枚数表示器に表示される指示内容は指示番号の値であるため、以下、指示番号に対応する指示内容を表示することを、指示番号を表示すると記載する)。
図21は、獲得枚数表示器28において押し順の報知するときの説明をするための図である。図21のように、獲得枚数表示器28を押し順報知用の表示器として流用する場合、獲得枚数表示器28は2つの7セグメント表示器を用いて2桁の数字が表示可能になっているため、たとえば、1桁目の7セグメント表示器(図21において右側の表示器)に指示番号(1〜3)を表示し、2桁目の7セグメント表示器(図21において左側の表示器)を、1桁目の7セグメント表示器に表示している記号(文字、数字等)が払出枚数を示しているのか指示番号を示しているのかを区別するために用いてもよい。例えば、2桁目の7セグメント表示器において、押し順を報知するときはセグメントA、Bを点灯するようにしてもよい。図21は、網掛け部分が点灯している状態を示しており、表示している指示番号が2であることを図示している。
なお、2桁目の7セグメント表示器におけるセグメントA、Bは、1桁目の7セグメント表示器に表示している記号(文字、数字等)が払出枚数を示しているのか指示番号を示しているのかを区別するために用いられる。たとえば、払出枚数を表示しているときはセグメントA、Bを消灯し、指示番号を表示しているときはセグメントA、Bを点灯させる。このようにすることで、獲得枚数表示器28を押し順報知用の表示器として流用する場合であっても、現在の表示が払出枚数を示しているのか指示番号を示しているのかを遊技者が誤認することがなくなる。
本実施形態では、メダルの投入(ベットスイッチ34,35の操作による場合も含む)に応じて獲得枚数表示器28の表示を消灯(すなわち、すべてのセグメントが消灯した状態)し、スタートスイッチ36の操作に応じて指示番号が決定されると、その指示番号を表示し、全リールが停止して入賞役が入賞した場合は、表示を一旦消灯させてから、払出枚数を表示するようにしている。
さらに、獲得枚数表示器28を押し順報知用の表示器として流用する場合、メダルの投入(ベットスイッチ34,35の操作による場合も含む)に応じて“00”を表示し、スタートスイッチ36の操作に応じて指示番号が決定されると、その指示番号を表示し、全リールが停止して入賞役が入賞した場合は、表示を一旦“00”に戻してから、払出枚数を表示するようにしてもよい。払出枚数を表示した後は、再びメダルが投入されたときに獲得枚数表示器28の表示を“00”することが好ましい。これに対して、入賞役が入賞しなかった場合は、全リールが停止した時点で獲得枚数表示器28の表示を“00”に戻して、次の遊技で指示番号が決定されるまではその状態を維持するようにしてもよい。
なお、上述した2つの例では、払出枚数を表示する前に、指示番号の表示から一旦消灯、又は“00”を表示していたが、指示番号の表示から直接払出枚数の表示に変更してもよい。また、図6に示すように、遊技者は、当選番号が解れば有利な遊技結果が得られる押し順が解るため、指示番号の代わりに当選番号を表示するようにしてもよい。
次に、図22に示すタイミングチャートを参照して、主制御手段100による押し順報知のタイミングと、副制御手段200による指示番号に基づく押し順報知のタイミングとについて説明する。主制御手段100で決定された指示番号は、副制御手段200へ送信される。本実施形態では、図22に示すように、まず、スタートスイッチ36の操作に応じて当選役が決定され、決定された当選役に応じた指示番号が決定され、決定した指示番号が獲得枚数表示器28に表示される。そして指示番号コマンド(制御コマンドの一種)によって副制御手段200に指示番号が送信され、副制御手段200は、受信した指示番号に対応する押し順を表示装置70に表示する。
本実施形態では、指示番号コマンドが送信された後に、演出グループ番号コマンドと、役物当選番号コマンドとが、副制御手段200に送信され、副制御手段200は、役物当選番号コマンドに基づく処理において、先に受信した指示番号に対応する押し順を表示装置70に表示する。このようにすることで、副制御手段200は、いずれかのコマンドが送信される度に、そのコマンドに基づく処理をする必要がなくなり、副制御手段200における処理の負担も軽減することができる。なお、副制御手段200は、指示番号コマンドに基づく処理を別途行い、指示番号コマンドに基づく処理において、指示番号に対応する押し順を表示装置70に表示するようにしてもよい。
そして、表示装置70に表示された押し順は、最後のストップスイッチの操作が行われたタイミングで非表示となるが、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は維持され、全てのリールが停止した後に非表示となる。なお、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は、非表示になるまで表示内容が変化することはないが、表示装置70に表示される押し順の表示態様は、たとえば遊技者によってストップスイッチが操作されるごとに表示内容を変化させてもよい。
また、表示装置70に表示された押し順は、表示された押し順とは異なる押し順でストップスイッチの操作が行われると非表示となるが、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は維持され、全てのリールの回転が停止した後に非表示となる。なお、獲得枚数表示器28に表示された指示番号も、表示された指示番号に対応する押し順とは異なる押し順でストップスイッチの操作が行われると非表示としてもよい。ただし、この場合は、表示装置70にのみ押し順が表示されているという状況をなくすため、表示装置70に表示された押し順が非表示となった後に、獲得枚数表示器28に表示された指示番号を非表示にすることが好ましいが、表示装置70に表示された押し順と獲得枚数表示器28に表示された指示番号を同時に非表示にしてもよいし、獲得枚数表示器28に表示された指示番号を先に非表示にしてもよい。
(入賞判定手段の説明)
入賞判定手段150は、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、有効ラインL上に停止表示された図柄組合せが、図4、5に示した図柄組合せのいずれかに対応するか否かを判定する。これにより、BB、SRBが入賞したと判定された場合は、次の遊技からボーナスゲームが開始され、再遊技役が入賞したと判定された場合は、次の遊技で再遊技が行われ、入賞役が入賞した場合は、入賞した入賞役に対応する枚数のメダルが払い出される。なお、メダルの払出は、クレジット枚数の上限値(例えば50枚)に達するまで、現在のクレジット枚数に、入賞した入賞役に対応するメダル枚数を加算することによって行い、クレジット枚数の上限値(例えば50枚)に達した後は、図1に示したメダル払出口60からメダルを排出する。
なお、獲得枚数表示器28、表示装置70による指示表示は、リール40が定速回転に到達するまでに行われればよい。このようにすることによって、ストップスイッチ37が有効になる前に確実に押し順の報知を行うことができ、ストップスイッチ37の操作後に押し順の報知が行われるような不具合がなくなる。
(制御コマンド送信手段の説明)
図23は、主制御手段100から副制御手段200へ送信される制御コマンドの一部を示す。制御コマンド送信手段160は、主制御手段100の各部で決定された遊技に関する各種情報を副制御手段200へ送信する。主制御手段100と副制御手段200との間でやり取りされる情報は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から主制御手段100に対して何らかの情報が直接送信されることはない。主制御手段100から副制御手段200への情報は、シリアル通信によって制御コマンドという形態で送信される。制御コマンドは、送信する情報の種別を示す第1制御コマンド(1バイト)と、送信する情報の内容を示す第2制御コマンド(1バイト)とで構成されている。
「RT状態番号」コマンド(3300〜3302)は、遊技が開始する前(スタートスイッチが操作される前)に送信される制御コマンドである。RT状態番号は、現在のRT状態が、非RT又はRT1〜2のいずれであるかを示す情報である。RT状態番号は、非RTであるときは「0」、RT1であるときは「1」、RT2であるときは「2」となっている。非RTは3300、RT1〜2はコマンド3301〜3302に対応する。なお、BB内部中、BB1作動中、BB2作動中においては非RTと同じ確率で再遊技の抽選を行うため、非RTと同じ「0」が設定される。
「遊技状態番号」コマンド(3400〜3407)は、遊技が開始する前(スタートスイッチが操作される前)に送信される制御コマンドである。遊技状態番号は、現在の遊技状態が、遊技状態0〜7いずれかであるかを示す情報である。遊技状態番号は、遊技状態0であるときは「0」、遊技状態1であるときは「1」、遊技状態2であるときは「2」、遊技状態3であるときは「3」、遊技状態4であるときは「4」、遊技状態5であるときは「5」、遊技状態6であるときは「6」、遊技状態7であるときは「7」となっている。遊技状態0〜7は、コマンド3400〜3407に対応する。「遊技状態番号」コマンドが副制御手段200に送信されることにより、副制御手段200では、各遊技状態に応じた演出状態に制御することができる。
「指示番号」コマンド(3900〜3903)は、スタートスイッチが操作された後に送信される制御コマンドである。指示番号A0〜A3は、コマンド3900〜3903に対応する。「指示番号」コマンドが副制御手段200に送信されることにより、副制御手段200では、受信した指示番号に対応する押し順を表示装置70に表示する画像や音声によって遊技者に報知することができる。ただし、副制御手段200は、指示番号A0(不明)を受信した場合は、副制御手段200で押し順を決定する場合を除いて押し順を報知しないようになっている。
「演出グループ番号」コマンド(3A00〜3A12)は、スタートスイッチが操作された後に送信される制御コマンドである。当選役決定手段110によって当選役に再遊技役又は入賞役のいずれかが決定されると、決定された当選役に対応する演出グループ番号(図24参照)が副制御手段200へ送信される。演出グループ番号0〜12は、コマンド3A00〜3A12に対応する。また「役物当選番号」コマンドは、スタートスイッチが操作された後に送信される制御コマンドである。当選役決定手段110によって当選役にBB1が決定されると、役物当選番号は1となり、BB1が入賞するまで役物当選番号1が、毎遊技、副制御手段200に送信される。そしてBB1が入賞して、ボーナスゲームが開始されると役物当選番号は0となり、当選役にBBが決定されるまで役物当選番号0が、毎遊技、副制御手段200に送信される。同様に、当選役決定手段110によって当選役にBB2が決定されると、役物当選番号は2となり、SRB1〜8が決定されると、役物当選番号は3〜10となる。
なお、RT状態が非RT、RT1〜2のいずれかのときにBB1又はBB2が決定されなかった場合は、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値が「0」となる。また、BB1、BB2が当選するとRT状態はボーナス内部中となり、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値は「1」又は「2」となる。そして、BB1又はBB2が入賞するまでは、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値は「1」又は「2」になったまま、「演出グループ番号」コマンドの第2制御コマンドの値が、決定された当選役に対応する演出グループ番号の値になる。これにより、副制御手段200は、「演出グループ番号」コマンド及び「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドに基づいて、決定された当選役に応じた演出を行うことができる。また、「役物当選番号」コマンドは、スタートスイッチ36が操作されたことを副制御手段200へ伝達するという役割も兼ねている。副制御手段200では、「役物当選番号」コマンドに基づいて、スタートスイッチが操作されたときの処理(例えば、受信した指示番号に応じた押し順の報知を開始する処理)を行う。
(入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係)
ここで、入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係について図24を参照して説明する。抽選で再遊技Aが当選役に決定された場合、制御コマンド送信手段160は入賞・再遊技当選番号11を演出グループ番号7に置き換え、演出グループ番号7を副制御手段200に送信する。すなわち、「演出グループ番号」コマンドの第2制御コマンドの値を「7」にする。また、再遊技B〜Dのいずれかが当選役に決定された場合、制御コマンド送信手段160は演出グループ番号8を副制御手段200に送信する。なお、入賞・再遊技当選番号は、演出グループ番号に置き換えられ、副制御手段200に送信されるだけで、入賞・再遊技当選番号が書き換えられているわけではない。
再遊技E〜Gのいずれかが当選役に決定された場合、制御コマンド送信手段160は演出グループ番号9を副制御手段200に送信する。再遊技A、H〜Jに関しては、押し順によって有利さが異ならない当選役のため図24に示す演出グループ番号を副制御手段200に送信することになる。次に、入賞F〜H(8枚役が入賞する可能性がある入賞役)のいずれかが当選した場合は、制御コマンド送信手段160は入賞・再遊技当選番号(6〜8のいずれか)を演出グループ番号6に置き換え、副制御手段200に送信する。入賞A〜Eに関しては、押し順によって有利さが異ならない当選役のため図24に示す演出グループ番号を副制御手段200に送信することになる。
このように、押し順によって有利さが異なる複数の当選役に当選したときには、複数の入賞・再遊技当選番号に対して共通の演出グループ番号が副制御手段200へ送信されるため、仮に不正行為によって演出グループ番号が取得されてしまっても、押し順を特定することはできなくなる。また、副制御手段200は演出グループ番号1〜4(チェリー、スイカ等)を受信した場合は、遊技者に対してより期待感が高まる演出(強演出)を行う。これに対して、演出グループ番号5(共通ベル)を受信した場合は、遊技者に対して上述した強演出よりは期待感が低い演出(弱演出)を行う。同様に、副制御手段200は、各演出グループ番号に応じた演出を実行する。
(外部信号送信手段の説明)
図3に戻り、外部信号送信手段170は、主制御手段100において所定周期で実行されるタイマ割込処理により外部集中端子基板84を介して、IN信号、OUT信号、BB信号、異常発生信号、スタート信号及びAT信号のオン/オフを外部へ出力する。本実施形態では、遊技状態が遊技状態2から遊技状態3に移行したときに、AT信号オンを出力し、遊技状態が遊技状態3から遊技状態0に移行したときに、AT信号オフを出力するようにしている。
≪副制御手段の説明≫
<副制御手段及びその周辺のハードウェア構成>
副制御手段200(副制御回路200)は、CPU、ROM、RWM等を含んで構成され、主制御手段100(主制御回路100)から送信された制御コマンドに基づいて、実行する演出を制御する副制御基板202と、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて、表示装置70、スピーカ64L,64R及び演出用ランプ72などの演出手段を駆動する画像制御基板204とを含んで構成されている。
<副制御基板の機能ブロック>
副制御基板202は、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出又は報知する押し順の内容を決定し、決定した演出又は押し順の報知を実行するためのサブ制御コマンドを生成する演出制御手段210と、主制御手段100から送信された制御コマンドを受信する制御コマンド受信手段220と、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを画像制御基板204へ送信するサブ制御コマンド送受信手段230とを含んで構成されている。
(演出制御手段の説明)
演出制御手段210は、演出状態に応じて実行する演出を制御する手段であって、演出抽選手段212及び演出状態制御手段214を含んで構成されている。演出制御手段210は、主制御手段100から受信した制御コマンド(RT状態番号コマンド、遊技状態番号コマンド、指示番号コマンド、演出グループ番号コマンド、役物当選番号コマンド等)と、現在の演出状態とに応じた演出を抽選によって決定する演出抽選手段212と、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出状態の移行制御を行う演出状態制御手段214とを有している。
(制御コマンド受信手段の説明)
制御コマンド受信手段220は、主制御手段100からシリアル通信で送信された制御コマンドを受信し、受信した制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に副制御手段200が有するコマンドバッファ(例えばRWMの記憶領域の一部)に蓄積していく。これにより、演出制御手段210は、コマンドバッファに蓄積されている制御コマンドのうち、最先に蓄積された制御コマンドに基づく処理を順次行っていく。なお、一部の制御コマンドに基づく処理は行わないことがある。その場合、制御コマンドは、RWMの別の記憶領域に記憶され、その後、他の制御コマンドに基づく処理において、参照されたりする。
(サブ制御コマンド送信受手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段230は、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを、所定周期(例えば16ミリ秒)ごとにシリアル通信によって画像制御基板204に送信する。また、サブ制御コマンド送受信手段230は、サブ制御コマンド送受信手段250から送信されたコマンドを受信する。
<画像制御基板の機能ブロック>
画像制御基板204は、サブ制御コマンド送受信手段250と、画像/サウンド出力手段240とを含み、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて表示装置70、スピーカ64L,64R、演出用ランプ72及びストップスイッチランプ99を駆動制御し、演出制御手段210によって決定された演出を実行する。
(サブ制御コマンド送受信手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段250は、サブ制御コマンド送受信手段230からシリアル通信で送信されたサブ制御コマンドを受信し、受信したサブ制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に、サブコマンドバッファに蓄積していく。また、サブ制御コマンド送受信手段250は、画像制御基板204が正常に作動しているか否かを示すコマンドや、サブ制御コマンド送受信手段230から送信されたコマンドを正常に受信できたか否かを示すコマンドを、サブ制御コマンド送受信手段230に送信する。これにより、副制御基板202は、画像制御基板204で発生した異常を検知することができ、画像制御基板204がサブ制御コマンドの受信に失敗した場合は、そのサブ制御コマンドを再送することができる。
(画像/サウンド出力手段の説明)
画像/サウンド出力手段240は、画像制御基板204で生成された演出用の画像信号及び音声信号を、表示装置70とスピーカ64L,64Rへ出力する。これにより、表示装置70には演出画像が表示され、スピーカ64L,64Rから音声が発生する。一方、表示装置70やスピーカ64L、64Rからは、正常に動作可能な状態であるか否かを示す正常動作信号が画像制御基板204(又は副制御基板202)に対して出力される。正常動作信号が受信できない場合には、画像/音声信号を送ることなく保持してもよいし、遊技の進行に伴い破棄するようにしてもよい。また、画像/サウンド出力手段240は、ストップスイッチランプ99の発光制御を行う。
(操作情報が主制御手段に入力される操作手段の重複操作の説明)
従来、いずれかの操作が行われるタイミングにおいては、他の操作状態をチェックする処理を行っていた。具体的には、ストップスイッチ37を操作(ON)した状態でスタートスイッチ36を操作すると、ストップスイッチ37の操作自体は無効な操作となっていた。つまり、入カポートの入力状態から操作手段の操作状態をチェックし、1つの操作が行われた状態のときは、別の操作入力を受け付けないようにしていた。
本発明は、このチェック処理を行わないことにより、入カポートに入力された操作手段の操作状態は、他の操作手段の操作状態から影響を受けないようにする。具体的には、入カポートの信号は、割込みタイミングで常時ラッチされるが、ラッチにより他の操作入力が阻害されないようにする。主制御手段100の入力ポート1には、ストップスイッチ第1〜3停止信号、最大ベットスイッチ信号、1ベットスイッチ信号、精算スイッチ信号、スタートスイッチ信号が入力されるが(図25参照)、これらの信号は、他の信号から影響を受けない。
次に、図26、図27に示すタイミングチャートを参照して、操作手段の操作の有効、無効について説明する。図26、図27に示される操作手段は、最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36、第1停止ストップスイッチ、第2停止ストップスイッチ、第3停止ストップスイッチ、1ベットスイッチ34、精算スイッチ38である。タイムチャートにおいて、上段は操作状態(ON状態)、下段は非操作状態(OFF状態)、横軸は時間を示す。そして、操作状態(ON状態)の操作の有効、無効を図示する(以下同様)。ここで有効とは操作手段の操作目的となる処理が実行されること、無効とは何の処理も行われないことをいう。具体的には、最大ベットスイッチ35においては、有効とは操作状態(ON状態)になると3枚賭が行われることであり、無効とは最大ベットスイッチ35の操作入力情報に基づいた処理が行われないことを意味する。なお、無効な場合でも、各種の操作入力信号はラッチされている。
スタートスイッチ36においては、有効とは操作状態(ON状態)になるとリール40の回転が開始されることである。第1〜3停止ストップスイッチにおいては、有効とは操作状態(ON状態)になると第1〜3停止されたストップスイッチ37に対応するリール40の回転が停止されることである。1枚ベットスイッチ34においては、有効とは操作状態(ON状態)になると1枚賭が行われることである。精算スイッチ38においては、有効とは操作状態(ON状態)になると精算処理が行われることである。
図26(a)は、有効操作の基本パターンを示す図である。最大ベットスイッチ35が有効に操作(ON)されると、3枚賭が完了する。そして、スタートスイッチ36が有効に操作(ON)されると、全てのリール40が回転を開始する。次に、スタートスイッチ36が継続して操作(ON)された状態で、第1停止ストップスイッチ(例えば、左ストップスイッチ37L)が有効に操作(ON)されると、対応する第1停止リール(例えば、左リール40L)が停止する。
そして、スタートスイッチ36が継続して操作(ON)された状態で、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が有効に操作(ON)されると、対応する第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止し、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されると、対応する第3停止リール(例えば、右リール40R)が停止する。このように、スタートスイッチ36が操作(ON)された状態であっても、リール定速中にストップスイッチ37が操作(ON)されると、ストップスイッチ37の操作(ON)は有効になる。ここで、タイムチャートのリール定速中は、上段がリール40が定速回転中であることを示し、下段が定速回転中以外であることを示す。スタートスイッチ36が有効に操作(ON)されてリールが加速され定速に至ってから第3停止リール(例えば、右リール40R)が停止操作されるまでがリール定速中になる。なお、図26(a)の実施形態では、1ベットスイッチ34及び精算スイッチ38は操作(ON)されない。
また、図示されていないが、第1停止ストップスイッチ(例えば、左ストップスイッチ37L)が継続して操作(ON)された状態で、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が有効に操作(ON)されると、対応する第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止する。そして、第1停止ストップスイッチ(例えば、左ストップスイッチ37L)及び第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が継続して操作(ON)された状態で、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されると、対応する第3停止リール(例えば、右リール40R)が停止する。このように、主制御手段100に操作情報が入力される操作手段(最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36、ストップスイッチ37等)毎の重複操作は有効となる。
上述のように、本発明によれば、いずれかの操作手段が入力状態(ON状態)にある場合でも、別の操作手段の入力を受け付けることができる。これを利用して、操作手段を契機とした演出のバリエーションの幅を広げることができる。例えば、リール回転中に最大ベットスイッチ35を押したままでも、ストップスイッチ37を操作すると発生する演出等が可能になる。また、重複操作があったときに、操作を無効にする制御が減るので、制御プログラムを簡略化できる。さらに、ストップスイッチ37の3個同時押し(3個重複操作)が可能となるので遊技性が広がる。
図26(b)は、1枚ベットスイッチ34又は精算スイッチ38が操作(ON)された状態における、ストップスイッチ37の操作の有効、無効について説明する図である。最大ベットスイッチ35が有効に操作(ON)されると、3枚賭が完了する。そして、スタートスイッチ36が有効に操作(ON)されると、全てのリール40が回転を開始する。次に、第1停止ストップスイッチ(例えば、左ストップスイッチ37L)が有効に操作(ON)されると、対応する第1停止リール(例えば、左リール40L)が停止する。
そして、1枚ベットスイッチ34が無効に継続して操作(ON)されている状態(既にリール40が回転しているため無効となる)で、さらに精算スイッチ38が無効に継続して操作(ON)されている状態(1遊技が開始されており1遊技が終了していないため無効となる)において、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が有効に操作(ON)されると、対応する第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止する。
次に、1枚ベットスイッチ34が無効に継続して操作(ON)されている状態(既にリール40が回転しているため無効となる)で、精算スイッチ38が非操作(OFF)の状態において、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されると、対応する第3停止リール(例えば、右リール40R)が停止する。このように、1枚ベットスイッチ34又は精算スイッチ38が操作(ON)された状態であっても、リール回転中にストップスイッチ37が操作(ON)されると、ストップスイッチ37の操作(ON)は有効になる。
図27(a)は、ストップスイッチ37が操作(ON)された状態における、スタートスイッチ36又は1枚ベットスイッチ34の操作の有効、無効について説明する図である。全てのリール40が回転した状態で、第1停止ストップスイッチ(例えば、左ストップスイッチ37L)が有効に操作(ON)されると対応する第1停止リール(例えば、左リール40L)が停止し、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が有効に操作(ON)されると対応する第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止し、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されると、対応する第3停止リール(例えば、右リール40R)が停止する。
そして、全てのリール40が停止したのち、第1停止ストップスイッチ(例えば、左ストップスイッチ37L、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が無効に継続して操作(ON)されている状態(全てのリール40は停止しているため無効となる)において、1枚ベットスイッチ34が3回有効に操作(ON)される(1遊技が終了しているためベットスイッチは有効となる)。
そして、第1停止ストップスイッチ(例えば、左ストップスイッチ37L)、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が無効に操作(ON)されている状態(全てのリール40は停止しているため無効となる)において、スタートスイッチ36が有効に操作(ON)される(ベットが完了しているためスタートスイッチ36は有効となる)と、リール40が回転を開始する。
このように、ストップスイッチ37が操作(ON)された状態であっても、1枚ベットスイッチ34が操作(ON)されると、その操作は有効になり、スタートスイッチ36が操作(ON)されると、その操作は有効になる。
図27(b)は、精算中における、最大ベットスイッチ35の操作の有効、無効について説明する図である。全てのリール40が停止した状態で、精算スイッチ38が有効に操作(ON)されると精算処理が行われる。精算処理は、精算スイッチ38が操作されたタイミングから開始され、貯留されたメダルがなくなるまで行われる。そして、「精算中」とは、精算処理によってメダルが払出されている期間を意味する。図27(b)における精算スイッチに対応する箇所は、上段が精算中を示し、下段が非精算中を示す。
精算中に、最大ベットスイッチ35が操作(1回目の操作)されても無効となる。そして、精算中に、再び最大ベットスイッチ35が操作(2回目の操作)されても無効となる。そして、最大ベットスイッチ35の2回目の操作(ON)が継続して行われている状態において、精算処理が終了しても、3枚賭処理は行われない。そして、精算処理が終了したあと、再び最大ベットスイッチ35が3回目の操作(ON)されると有効となり3枚賭が行われる。
このように、精算中は、最大ベットスイッチ35の操作(ON)は無効になる。また、最大ベットスイッチ35に限らず、スタートスイッチ36、第1〜3停止ストップスイッチ、1ベットスイッチ34等の操作手段も無効になる。主制御手段100は、精算処理中は精算の処理のみを行っており、他の操作手段の処理も実行すると制御プログラムが重たく複雑化するため、精算中は、他の操作手段は無効になる。ただし、非精算中は、他の操作手段は有効になる。なお、ドア開放中であっても、通常通り精算処理等の遊技進行が行われる。
つまり、同一の入カポートで管理される入力信号においては、精算スイッチ38の操作(ON)によって行われる精算中だけは他の入力を受け付けない。なお、最大ベットスイッチ35に限らず、1枚ベットスイッチ34、その他の操作手段も無効となる。
(払出処理の開始タイミング)
小役入賞時、ストップスイッチ37とスタートスイッチ36とが全て非操作(OFF)となった場合に払出処理が実行される。ただし、リール停止時の4相励磁〜励磁開放までの間は、1度有効に操作されたストップスイッチ37を無効に操作するストップスイッチ37の再操作が可能となっている。そして、その操作によって処理が行われる「有効操作」だけでなく、その操作によって処理が行われない「無効操作」に関しても、払出処理が行われない契機の1つとなっている。
次に、図28、図29に示すタイミングチャートを参照して、払出処理の開始タイミングについて説明する。図28、図29に示される操作手段は、スタートスイッチ36、第1停止ストップスイッチ、第2停止ストップスイッチ、第3停止ストップスイッチである。タイムチャートにおいて、上段は操作状態(ON状態)、下段は非操作状態(OFF状態)、横軸は時間を示す。また、モータ励磁は、第3停止リールのステッピングモータ42の励磁状態を示し、上段はステッピングモータ42に4相励磁がかけられてから励磁開放されるまでの状態であって第3停止リールを停止している状態、下段は4相励磁がかけられていない状態を示す。払出処理は、上段は払出開始から払出終了までの状態、下段は払出が行われていない状態を示す。
次に、リール停止後の次処理(払出処理、ブロッカON、投入表示器点灯…等の処理)について説明する。リール停止後の次処理には主に以下の4種類がある。第1番目のリール停止後の次処理には、小役入賞時(1)の処理がある。小役入賞時(1)の処理としては、払出処理の後、ブロッカ45をON及び投入表示器95を点灯する処理が行われる。なお、ブロッカ45がONになるとメダル投入が可能になり、OFFになるとメダル投入が不可能になる。
第2番目のリール停止後の次処理には、小役非入賞時(2)の処理がある。小役非入賞時(2)の処理としては、ブロッカ45をON及び投入表示器95を点灯する処理が行われる。第3番目のリール停止後の次処理には、クレジット枚数50枚のときの再遊技役入賞時(3)の処理がある。クレジット枚数50枚のときの再遊技役入賞時(3)の処理としては、ブロッカ45をOFF及び再遊技表示器97を点灯する処理が行われる。第4番目のリール停止後の次処理には、クレジット枚数50枚未満のときの再遊技役入賞時(4)の処理がある。クレジット枚数50枚未満のときの再遊技役入賞時(4)の処理としては、ブロッカ45をON及び再遊技表示器97を点灯する処理が行われる。
また、全てのリール40が停止された状態では、リール40の停止制御時に行われた励磁が開放されること、全てのストップポタン37が非操作(OFF)になること、スタートスイッチ36が非操作(OFF)になること、である条件を全て満たすと払出処理(前述の次処理)を実行する。
図28(a)は、小役入賞時におけるモータ励磁のタイミングと払出処理のタイミングとの関係について説明する図である。全てのリール40が回転している状態から、第1停止リール(例えば、左リール40L)が停止し、第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止したのち、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されると、第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42に4相励磁がかけられて、第3停止リール(例えば、右リール40R)の回転停止処理が行われる。そして、第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42が励磁開放されると、入賞に応じた払出処理(次の処理)が開始される。
4相励磁がステッピングモータ42にかけられると、リール40の回転にブレーキがかけられる。そして、4相励磁がステッピングモータ42にかけられたままになると、リール40は動かなくなるため、ステッピングモータ42はリール40の停止後に励磁開放される。励磁開放されると、手動でもリール40は回転可能になる。
励磁開放後に、払出処理(次の処理)が開始される理由は、4相励磁と払出処理とが重複すると、4相励磁にかかる消費電力と払出に使用されるホッパーモータ46にかかる消費電力が供給電力を上回ってしまうためである。また、停止図柄の判定は、4相励磁がかけられたときに行われる。
なお、小役入賞時の第3停止ストップスイッチの非操作(OFF)から払出開始(次処理)までの時間を(1)、小役非入賞時の第3停止ストップスイッチの非操作(OFF)からブロッカON(次処理)までの時間を(2)とすると、(2)は(1)((1)<(2))よりも長い関係がある。
図28(b)は、小役入賞時におけるストップスイッチの操作のタイミングとモータ励磁のタイミングと払出処理のタイミングとの関係について説明する図である。第1停止リール(例えば、左リール40L)が停止し、第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止し、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されて非操作(OFF)になると、第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42に4相励磁がかけられて、第3停止リール(例えば、右リール40R)の回転停止処理が行われる。
第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42に4相励磁がかけられている間に、再び第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が操作(ON)されると、既に第3停止リールは停止処理が開始されているため、操作(ON)は無効になる。そして、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が無効に継続して操作(ON)されている状態から、非操作(OFF)になると、入賞に応じた払出処理が開始される。
このように、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が無効に継続して操作(ON)されている状態では、払出処理は開始されず、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が非操作(OFF)の状態になると、入賞に応じた払出処理が開始される。
図29(a)は、小役入賞時におけるストップスイッチの操作のタイミングとモータ励磁のタイミングと払出処理のタイミングとの関係について説明する図である。第1停止リール(例えば、左リール40L)が停止し、第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止し、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されると、第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42に4相励磁がかけられて、第3停止リール(例えば、右リール40R)の回転停止処理が行われる。
第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42に4相励磁がかけられて励磁開放されたあとも、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が最初に操作(ON)されてから継続して操作(ON)されている状態で、再び第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が無効に継続して操作(ON)され非操作(OFF)になると、入賞に応じた払出処理が開始される。
このように、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に継続して操作(ON)されている状態が終了しても、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が無効に継続して操作(ON)されているため、払出処理は開始されず、第2停止ストップスイッチ(例えば、中ストップスイッチ37C)が非操作(OFF)の状態になると、入賞に応じた払出処理が開始される。
なお、払出処理前に、継続して操作(ON)される操作手段は、第2停止ストップスイッチに限らず、最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36、第1停止ストップスイッチ、第3停止ストップスイッチ、1ベットスイッチ34、精算スイッチ38等の操作手段でもよく、最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36、第1停止ストップスイッチ、第3停止ストップスイッチ、1ベットスイッチ34、精算スイッチ38等が非操作(OFF)になると、入賞に応じた払出処理が開始されてもよい。
図29(b)は、小役入賞時におけるスタートスイッチの操作のタイミングとストップスイッチの操作のタイミングとモータ励磁のタイミングと払出処理のタイミングとの関係について説明する図である。第1停止リール(例えば、左リール40L)が停止し、第2停止リール(例えば、中リール40C)が停止し、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に操作(ON)されると、第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42に4相励磁がかけられて、第3停止リール(例えば、右リール40R)の回転停止処理が行われる。
第3停止リール(例えば、右リール40R)のステッピングモータ42に4相励磁がかけられて励磁開放されたあとも、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が最初に操作(ON)されてから継続して操作(ON)されている状態で、スタートスイッチ36が無効に継続して操作(ON)され非操作(OFF)になると、入賞に応じた払出処理が開始される。
このように、第3停止ストップスイッチ(例えば、右ストップスイッチ37R)が有効に継続して操作(ON)されている状態が終了しても、スタートスイッチ36が無効に継続して操作(ON)されているため、払出処理は開始されず、スタートスイッチ36が非操作(OFF)の状態になると、入賞に応じた払出処理が開始される。
また、全てのストップスイッチ37が非操作(OFF)の場合でも、一部の無効操作が行われている場合には次の処理(払出処理又はブロッカ制御等)を行わない。これにより、ストップスイッチ37の第3停止ねじり(操作(ON)を継続すること)の最中に、例えば他の遊技者(左隣の席の遊技者)にスタートスイッチ36が操作(ON)されると、遊技者がストップスイッチ37を非操作(OFF)にしてもスタートスイッチ36のねじり状態が継続される。そのため、本来ストップスイッチ37を非操作(OFF)にすると発生すべき演出が発生しなく(遊技者は重要な告知等が発生しないので驚く)、他の遊技者(左隣の席の遊技者)が実際に遊技している遊技者を驚かせるといった遊び心を持たせることができる。
また、スタートスイッチ36がねじり状態の継続に用いられる理由は、スロットマシンにおいてスタートスイッチ36は操作しやすい大きな入力装置であるとともに、スロットマシンの左側に設置されているため、左隣の席から操作が容易であることが挙げられる。
さらに、リール停止制御時の4相励磁〜励磁開放までの間は再操作(操作が認識される処理)が可能となるため、遊技者が誤ってストップスイッチ37(他の操作手段でもよい)を離してしまった場合でも、再操作によるねじりが可能となる。
また、全てのリール40が停止された状態では、リール40の停止制御時に行われた励磁が開放されること、全てのストップポタン37が非操作(OFF)になること、一部の無効操作が非操作(OFF)になること、である条件を満たすと払出処理(次の処理)を実行する。
(ストップスイッチランプの発光制御の説明)
次に、ストップスイッチランプ99の発光制御について説明する。基本的に、ストップスイッチ37の受付可能なタイミングでは、ストップスイッチランプ99を「青」点灯させ、受付不可能なタイミングでは、ストップスイッチランプ99を「赤」点灯させているが、遊技機の仕様に応じて様々な点灯制御が行われる。また、ストップスイッチ37の受付可能なタイミングではストップスイッチランプ99を点灯させ、受付不能なタイミングでは、ストップスイッチランプ99を消灯させる仕様にしてもよい。
図30〜35に示すタイミングチャートを参照して、ストップスイッチランプの発光制御について説明する。図30〜35に示すタイミングチャートでは、スタートスイッチ、4.1秒ウェイト、リール定速、リールインデックス、ストップスイッチ受付、ストップスイッチ停止操作、ストップスイッチランプの処理タイミングの関係が示されている。ここで、スタートスイッチ、4.1秒ウェイト、リール定速、リールインデックス、ストップスイッチ受付、ストップスイッチ停止操作は主制御手段100によって、ストップスイッチランプは副制御手段200によって制御される。
タイムチャートにおけるスタートスイッチの上段は操作状態(ON状態)、下段は非操作状態(OFF状態)、横軸は時間を示す(以下同様)。4.1秒ウェイトの上段は非ウェイト中、下段はウェイト中を示す。リール定速の上段はリール定速中、下段はリール定速以外の状態であることを示す。左、中、右リールインデックスの上段はリールのインデックスが検知されている状態、下段はリールインデックスが検知されていない状態にあることを示す。左、中、右ストップスイッチ受付の上段はストップスイッチの操作受付が可能な状態、下段は操作受付が不可能な状態にあることを示す。
左、中、右ストップスイッチ停止操作の上段はストップスイッチが操作状態(ON状態)、下段は操作状態(OFF状態)にあることを示す。左、中、右ストップスイッチランプの上段は青点灯(発光)、上段は赤点灯(消灯)にあることを示す。
図30に示すタイミングチャートを参照して、従来のストップスイッチランプの発光制御について説明する。1遊技が終了したのち4.1秒ウェイト時間が経過したあと、スタートスイッチ36が操作(ON)されると、リール40が回転を開始する。そして、リール40が定速回転に到達し、左リール40L、中リール40C、右リール40R全てのインデックスが検知されると、同時に左ストップスイッチ37L、中ストップスイッチ37C、右ストップスイッチ37Rは、操作受付が可能な状態になる。
ストップスイッチ37の操作受付が可能な状態になると、全てのストップスイッチランプ99は、赤く点灯した状態から青く点灯した状態に発光状態が変化する。なお、操作受付が可能な状態では、ストップスイッチランプ99を点灯、操作受付が不可能な状態では、ストップスイッチランプ99を単に消灯した状態に制御してもよい。
そして、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、左ストップスイッチランプ99Lは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。ここで、各ストップスイッチ37の操作受付(停止操作)から次の操作受付(停止操作)を行うまでの間に一定の停止間ウェイト時間が設けられており(停止間ウェイトと称する)、100ms〜200ms程度の停止間ウェイト時間が設定されている。また、停止間ウェイトは、ストップスイッチ37の有効な操作(ON)から開始される。そのため、従来は、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、中ストップスイッチランプ99C、右ストップスイッチランプ99Rも停止間ウェイト時間の間、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化していた。
そして、停止間ウェイト時間が経過すると、中ストップスイッチランプ99C、右ストップスイッチランプ99Rは赤く点灯した状態から青く点灯した状態に発光状態が変化する。そして、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、中ストップスイッチランプ99Cは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。次に、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、右ストップスイッチランプ99Rは再び停止間ウェイト時間の間、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。
そして、停止間ウェイト時間が経過すると、右ストップスイッチランプ99Rは赤く点灯した状態から青く点灯した状態に発光状態が変化する。そして、右ストップスイッチランプ99Rが操作(ON)されると、右ストップスイッチランプ99Rは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。
(1周押し仕様のストップスイッチランプの発光制御の説明)
従来、3つのリール40の全てのインデックスを検知したタイミングで、3つのリール40を同時に停止受付可能な状態に制御していた(図30参照)。しかし、この仕様では、毎遊技、リール40上の特定箇所を狙って停止させる場合(DDTと称する)、各リール40のインデックス位置(インデックス検知タイミング)によっては、前回停上位置から第1のリール40が約1周したタイミングで第1のリール40上の特定箇所を停止させることができない状況が発生する。すなわち、前回停上位置からリール40が約1周したタイミング(DDTポイント)で、残りの全てのリール40のインデックスを検知してない場合、全てのインデックスが検知されてないため、約1周したリール40は停止可能なタイミングであるにも関わらず停止受付不可の状態になる。そのため、DDTポイントで停止操作するためにはさらに1周を待つ必要がある(約2周したタイミングのDDTポイントで停止操作できる)。
これに対して、リール40毎にインデックスを検知したタイミングで停止受付可能な状態に制御することで、前回停上位置から1周するまでの間にリール40の停止が可能な状態にでき、この仕様を1周押し仕様と呼ぶ。従来は、リール40が定速回転に到達する前のリール加速中ではインデックスの検知を行わなかったが、1周押し仕様ではリール加速中でもインデックスの検知を行うことで、より確実に1周押しを実現する。
図31に示すタイミングチャートを参照して、1周押し仕様のストップスイッチランプの発光制御について説明する。1遊技が終了したのち4.1秒ウェイト時間が経過したあと、スタートスイッチ36が操作(ON)されると、リール40が回転を開始する。そして、リール40が定速回転に到達する前のリール40の加速中に、左リール40Lのインデックスが検知されると、左リール40Lが定速回転に到達したとき、左ストップスイッチ37Lは操作受付が可能な状態になる。即ち、リール40が回転を開始してから、インデックスが検知され、リール40が定速回転に到達し、且つ、4.1秒ウェイト時間が経過していれば、ストップスイッチ37Lは操作受付が可能な状態になる。
そして、リール40が定速回転に到達したのち、中リール40Cのインデックスが検知されると、中ストップスイッチ37Cは操作受付が可能な状態になる。次に、右リール40Rのインデックスが検知されると、右ストップスイッチ37Rは、操作受付が可能な状態になる。そして、全てのリールのインデックスが検知されると、同時に全てのストップスイッチランプ99は、赤く点灯した状態から青く点灯した状態に発光状態が変化する。
そして、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、左ストップスイッチランプ99Lは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。従来は、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、中ストップスイッチランプ99C、右ストップスイッチランプ99Rは停止間ウェイト時間の間、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化していたが、図31の実施形態では、停止間ウェイト時間中も青く点灯した状態が維持される。
そして、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、中ストップスイッチランプ99Cは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。従来は、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、右ストップスイッチランプ99Rは再び停止間ウェイト時間の間、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化していたが、図31の実施形態では、停止間ウェイト時間も青く点灯した状態が維持される。そして、右ストップスイッチランプ99Rが操作(ON)されると、右ストップスイッチランプ99Rは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。
図31に示すようなリール40が定速回転に到達する前のリール加速中にインデックスの検知を行う仕様の場合、各リールのインデックスの検知タイミングによって、各ストップスイッチ37の停止受付可能なタイミングが異なる。よって、ストップスイッチ37が停止受付可能になったタイミングでストップスイッチランプ99の発光状態を停止受付不可(赤)から停止受付可(青)に切り替えると、3つのストップスイッチランプ99の発光状態の切替えタイミングが都度バラバラとなり、見栄えが良くない。そのため、実際にはリール40の停止受付が可能なタイミングでも、3つのインデックスが検知されたタイミングで3つのストップスイッチランプ99の発光状態を一斉に切替えることで、発光状態の切替えタイミングがバラバラになる問題を解決している。具体的には、3つのリール40のうち、最初にインデックスが検知されたリール40と、次にインデックスが検知されたリール40は、インデックスを検知したタイミングでリール40が停止可能な状態となるが、この時点ではストップスイッチランプ99の発光状態は赤に発光制御され、最後のリール40のインデックスが検知されたタイミングで3つのストップスイッチランプ99の発光状態を青に発光制御する。
図31に示される1周押し仕様を表すタイミングチャートの、t1とt2の期間は、ストップスイッチランプ99の発光状態は停止受付不可の赤となっているが、実際にはリールを停止させることができる期間であることを表す。t1は、左ストップスイッチ37Lの操作受付は可能であるが、左ストップスイッチランプ99Lは、赤く点灯した状態にある期間を示す。t2は、中ストップスイッチ37Cの操作受付は可能であるが、中ストップスイッチランプ99Cは、赤く点灯した状態にある期間を示す。また、この例では加速中に左リール40Lのインデックスを検知している。このような場合、左リール40Lは、定速回転に到達したタイミングで停止受付を可能に制御される。
(スライドストップ仕様のストップスイッチランプの発光制御の説明)
図32に示すタイミングチャートを参照して、スライドストップ仕様のストップスイッチランプの発光制御について説明する。停止間ウェイト時間を微小時間に設定することで、各ストップスイッチ37の操作間において停止受付不可の状態がほぼなくなるため、ストップスイッチ37の連続した操作が可能となる。このとき、3つのストップスイッチ37の配列に沿って指をスライドさせるように動かすことで、連続してストップスイッチ37を停止できる操作態様が可能になり、この仕様を『スライドストップ』仕様と呼ぶ。
1遊技が終了したのち4.1秒ウェイト時間が経過したあと、スタートスイッチ36が操作(ON)されると、リール40が回転を開始する。そして、リール40が定速回転に到達したのち、左リール40Lのインデックスが検知されると、左ストップスイッチ37Lは操作受付が可能な状態になる。
そして、リール40が定速回転に到達したのち、中リール40Cのインデックスが検知されると、中ストップスイッチ37Cは操作受付が可能な状態になる。次に、右リール40Rのインデックスが検知されると、右ストップスイッチ37Rは、操作受付が可能な状態になる。全てのリールのインデックスが検知されると、同時に全てのストップスイッチランプ99は、赤く点灯した状態から青く点灯した状態に発光状態が変化する。
そして、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、左ストップスイッチランプ99Lは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。従来は、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、中ストップスイッチランプ99C、右ストップスイッチランプ99Rは停止間ウェイト時間の間、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化していたが、図32の実施形態では、停止間ウェイト時間も青く点灯した状態が維持される。
そして、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、中ストップスイッチランプ99Cは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。従来は、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、右ストップスイッチランプ99Rは再び停止間ウェイト時間の間、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化していたが、図32の実施形態では、停止間ウェイト時間も青く点灯した状態が維持される。そして、右ストップスイッチランプ99Rが操作(ON)されると、右ストップスイッチランプ99Rは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化する。
このようなスライドストップ仕様の場合、停止間ウェイトの間に、停止しているリール40以外の回転中のリール40も含めた全リール40の発光状態を停止受付不可の赤に発光制御すると、スライドストップにより3つのリール40が停止するまでの僅かな期間であるがリール40の停止毎に発光状態が切り替わり見栄えがよくない。そのため、微小時間の停止間ウェイト中もリールの発光状態を青に維持することで、見栄え等の問題を解決している。
また、停止間ウェイトを0にした場合でも、リール40の停上位置を先決めする仕様においては、停止間に次に停止するリール40の停止可能位置を作成する処理時間があるため、極小時間ではあるが停止受付ができない時間(期間)が発生する。この停止受付ができない時間には、ストップスイッチ37の第1停止操作が行われた場合、第2停止操作に基づいて停止可能な位置情報を、第2停止操作が行われる前に決定する第1処理の時間、第2停止操作が行われた場合、第3停止操作に基づいて停止可能な位置情報を、第3停止操作が行われる前に決定する第2処理の時間等がある。
停止受付ができない時間(期間)でも発光状態は青に維持される。このように、実際にはストップスイッチ37の停止受付ができない期間でも、ストップスイッチ37の発光状態を停止受付可能な青く点灯した発光状態で制御することで、ストップスイッチランプ99の発光のチラツキ(微小時間の赤青変化)を防止できる。特に、停止受付ができない期間でも発光状態を青に維持することは、停止間ウェイトを失くしたスライドストップ仕様に対して有効となる。また、停止操作後にフリーズが設けられているスロットマシンにおいては、そのフリーズ時間が停止受付できない時間(期間)になる。
スライドストップ仕様を表すタイミングチャートのt3とt4の期間は、その期間中停止受付可を意味する青に発光制御されているが、実際にはリールを停止させることができない期間を含む。t3とt4の期間において、ストップスイッチランプ99の発光状態を青に維持することでストップスイッチランプ99の発光のチラツキを防止することができる。
上述したスライドストップ仕様では、第1停止〜第3停止までの間には実際に停止受付が不可能な時間が存在しているが、ストップスイッチランプ99の発光状態は常に青で制御する。このとき、リール40が脱調する等の理由で停止受付が不可能な状態が発生した場合には、ストップスイッチランプ99の発光状態を赤に制御しないと、遊技者が停止受付が可能な状態であるものと誤認する虞がある。ここで、ステッピングモータ42は入力パルスに同期して回転するが、急激な速度変化や過負荷時には同期を失うことがあり、このようなステッピングモータ42が入力パルスに同期しなくなった状態を脱調と呼ぶ。
また、主制御手段100は、脱調中及びフリーズ中(一部の停止受付不可能期間)には停止受付不可能を示すコマンドを副制御手段200に送信する。そして、副制御手段200は、主制御手段100から停止受付不可能を示すコマンドを受信するとストップスイッチランプ99の発光状態を赤に制御する。
また、副制御回路200は、ストップスイッチランプ99の発光状態を青に制御しているとき、停止操作を示すコマンドと停止受付不可能を示すコマンドとを同時に受信すると、無条件で100msの間チラツキ防止のため、ストップスイッチランプ99の発光状態を青に制御する。そして、100msの間、ストップスイッチランプ99の発光状態を青に制御したのち、発光状態を赤に制御する。
ストップスイッチ37の操作後の比較的長時間(例えば、1秒)であるフリーズ中に、回転中のリール40に対応するストップスイッチランプ99の発光状態を青に制御すると、遊技者は停止操作可能と誤認する可能性があり、誤操作の原因にもなる。このため、ストップスイッチ37の操作後のフリーズ中に、回転中のリール40に対応するストップスイッチランプ99の発光状態を赤に制御することによって、遊技者が停止操作可能と誤認すること及び誤操作を防げる。
従来は、左中右の全てのリール40のインデックスが検知されたとき、主制御手段100は副制御手段200にコマンドを送信していたが、本発明では、各リール40のインデックスが検知される度に、主制御手段100は副制御手段200にインデックス検知のコマンドを送信する。そして、副制御手段200は、3番目のインデックス検知のコマンドを受信すると、全てのストップスイッチランプ99の発光状態を青に制御する。
また、上記実施例では、主制御手段100からのコマンドに基づいて、副制御手段200がストップスイッチランプ99の発光状態を制御しているが、主制御手段100自らがストップスイッチランプ99の発光状態を決定し、決定された発光状態を示すコマンドを副制御手段200に送信してもよい。そのとき、副制御回路200は、決定された発光状態を示すコマンドに基づきストップスイッチランプ99の発光状態を制御する。
(スライドストップ仕様におけるサブサブ制御の説明)
次に、スライドストップ仕様におけるサブサブ制御について説明する。サブサブ制御とは、副制御基板202から画像制御基板204に送信されるサブ制御コマンドに基づき、画像制御基板204が行う制御である。通常、左中右の順番でストップスイッチ37を停止操作した場合、「(1)左ストップスイッチ37L停止受付(2)左リール40L停止(3)中ストップスイッチ37C停止受付(4)中リール40C停止(5)右ストップスイッチ37R停止受付(6)右リール40R停止」の順番(正規の順番とする)で事象が発生する。主制御手段100は上記(1)〜(6)の情報を副制御手段200に対して順番にコマンド送信し、副制御手段200の副制御基板202はコマンドを受信した順に副制御手段200の画像制御基板204に対してコマンド送信する。
そして、画像制御基板204は、この(1)〜(6)のコマンドを契機に各種演出の発生・切り替えを行っている。スライドストップ仕様のスロットマシンでは、左中右のストップスイッチ37の停止操作が極めて短時間内に行われるため、各リール40のスベリ状況によっては、後に停止操作が行われたリール40の方が、前に停止操作が行われたリール40よりも先に停止することが起こり、演出等に不具合が生じることがある。
例えば、テンパイ音、1確音、入賞音等の演出制御は、停止受付を受けたストップスイッチ37に応じて制御される。基本的に、テンパイ音は第2停止、1確音は第1停止、入賞音第3停止に対応している。例えば、「(1)左ストップスイッチ37L停止受付(2)中ストップスイッチ37C停止受付(3)中リール40C停止(4)左リール40L停止(5)右ストップスイッチ37R停止受付(6)右リール40R停止」のような正規の順番とは異なる順番で画像制御基板204にコマンド送信すると、中リール40Cが停止したとき(3)、第2停止受付のコマンドが既に送信されている(2)。このとき、画像制御基板204は、第1停止である中リール40Cが停止したときに現に受信している2番目の停止受付である中ストップスイッチ37C停止受付のコマンドに応じて、音の演出制御を行う。即ち、中リール40C停止(3)は第1停止であるにも関わらず、画像制御基板204は第2停止のときに行われるべきテンパイ音をならす処理を行う。
従来は、このように、リール40が停止したときに停止受付しているストップスイッチ37が何番目の停止受付であるかに基づき、リール40の停止音を制御していた。例えば、画像制御基板204は、全てのストップスイッチ37の停止受付をしたあと、リール40の第1停止があった場合には、第1停止であるにも関わらず、第3停止のときに行われるべき入賞音をならす処理を行う。上記のように、副制御基板202が主制御手段100から受信した順番でそのまま画像制御基板204にコマンド送信すると、画像制御基板204の制御に不具合が発生する懸念がある。
そこで、コマンド送信が正規の順番とは異なる順番で送信される場合、副制御手段200で以下の対策を請じることで問題を解消できる。1つ目の対策として、コマンドの書き換えがある。具体的には、「(1)左ストップスイッチ37L停止受付(2)中ストップスイッチ37C停止受付(3)中リール40C停止(4)左リール40L停止(5)右ストップスイッチ37R停止受付(6)右リール40R停止」のように停止受付コマンドを連続して受信した場合、副制御基板202は、(2)中ストップスイッチ37C停止受付と(3)中リール40C停止の順番を書き換えて(2)中リール40C停止(3)中ストップスイッチ37C停止受付として画像制御基板204にコマンド送信する。このコマンドの書き換えにより、画像制御基板204の制御に不具合が発生することを防止できる。
2つ目の対策として、リール40の停止の順番のみを管理することがある。具体的には、「(1)左ストップスイッチ37L停止受付(2)中ストップスイッチ37C停止受付(3)第1リール40停止(4)第2リール40停止(5)右ストップスイッチ37R停止受付(6)第3リール40停止」のような場合には、リール停止のコマンドを使用する。そうすると、画像制御基板204の制御に使用されるコマンドは(3)第1リール40停止(4)第2リール40停止(6)第3リール40停止となり、停止したリールと対応する演出音とが対応しない不具合を解消できる。
(イレギュラー制御パターンAの発光制御の説明)
図33に示すタイミングチャートを参照して、イレギュラー制御パターンAのストップスイッチランプの発光制御について説明する。図33は、図31に示す1周押し仕様におけるストップスイッチランプ99の発光制御が、第一停止操作のタイミングによってストップスイッチランプ99の発光制御がイレギュラーになった場合を示す。
左ストップスイッチ37Lの操作受付は可能であるが、左ストップスイッチランプ99Lは、赤く点灯した発光状態にある期間t1に、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、最後に右リール40Rのインデックスが検知されたタイミングで、左リール40Lは既に停止しているため左ストップスイッチランプ99Lを赤から青く点灯した発光状態に切り替える必要はない。そのため、左ストップスイッチランプ99Lは、赤く点灯した発光状態が維持される。また、期間t1に、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されたとき、残りの2つのリール40のインデックスはいずれも検知されていないため、残りの2つのリール40のストップスイッチは赤く点灯した発光状態が維持され、全てのリール40のインデックスが検知されたタイミングで青く点灯した発光状態に切り替えられる(パターンA)。
このように、1周押し仕様において、t1とt2のタイミングで停止操作が行われた場合、停止操作が行われたリール40のストップスイッチ37は、赤く点灯した発光状態で停止操作がされたため、リール40の停止後も継続して赤く点灯した発光状態が維持される。
(イレギュラー制御パターンBの発光制御の説明)
図34に示すタイミングチャートを参照して、イレギュラー制御パターンBのストップスイッチランプの発光制御について説明する。図34に示す実施形態は、図33に示す実施形態と基本的に同じであるが、左ストップスイッチ37Lの操作(ON)をした状態を、右リール40Rのインデックスが検知されたあとまで維持(ねじり状態)することが図33とは異なる。図34に示す実施形態はパターンAと同様に、左ストップスイッチ37Lの操作受付は可能であるが、左ストップスイッチランプ99Lは、赤く点灯した発光状態にある期間t1に、左ストップスイッチ37Lが操作(ON)されると、最後に右リール40Rのインデックスが検知されたタイミングで、左ストップスイッチランプ99Lを赤から青く点灯した発光状態に切り替える必要はない。そのため、左ストップスイッチランプ99Lは、赤く点灯した発光状態が維持される。左ストップスイッチ37Lの操作(ON)が維持(ねじり状態)されていても、残りの2つのリール40のストップスイッチは、全てのリール40のインデックスが検知されたタイミングで青く点灯した発光状態に切り替えられる(パターンB)。
(イレギュラー制御パターンCの発光制御の説明)
図35に示すタイミングチャートを参照して、イレギュラー制御パターンCのストップスイッチランプの発光制御について説明する。図35は、図31に示す1周押し仕様において、最初にリール40のインデックスが検知されてから最後にリール40のインデックスが検知されるまでの間に電断が発生した場合を示す。
図35においては、最初に左リール40Lのインデックスが検知されたのち、他のリール40のインデックスが検知される前に、電断が発生している。電断が発生すると、既に検知されたインデックスの検知は無効になり、電断復帰後は、再度、各リールのインデックスが検知される。よって、最初に検知されるインデックスは、中リール40Cのインデックスになる。そして、2番目に検知されるインデックスは右リール40Rのインデックス、最後に検知されるインデックスは左リール40Lのインデックスになる。
再度、左リール40Lのインデックスが検知されると、全てのリール40のインデックスが検知されたことになり、同時に全てのストップスイッチランプ99は、赤く点灯した状態から青く点灯した状態に発光状態が変化する。つまり、左リール40Lは、電断前は最初にインデックスが検知されたリール40であったが、電断後は最後にインデックスが検知されたリール40になる。このように、電断前に最初に停止受付が可能になったリール40と、電断復帰後に最初に停止受付が可能になるリール40が相違する状況が発生し得る(パターンC)。
(操作手段を利用した演出切り替えの説明)
演出には、各操作手段の操作に連動した操作連動演出がある。操作連動演出が乱用された結果、様々な操作手段の使い方(フリーズ中にストップスイッチ37の操作に応じてリール40を疑似停止させる、最大ベットスイッチ35の連打により演出を切り替える…等)が確立され、操作連動演出を通常の遊技進行と誤認するような問題が生じていた。これらの問題に対しては、操作手段とその役割とを1対1の関係で運用することで解決できるが、例えば、最大ベットスイッチ35は3枚賭を行う役割のみを担い、スタートスイッチ36はリール40の回転開始の役割のみを担うように設計した場合、操作連動演出が一切行われなくなってしまい、遊技の趣向が著しく低下する。
ここで、各操作手段が担う本来の役割を果たす操作タイミングで操作を行うことは、遊技進行において不可欠な操作であることより、その操作入力によって処理が発生する場合には(有効操作)、操作連動演出を実行できるようにし、その操作入力によって処理が発生しない場合には(無効操作)、操作連動演出を行わないようにすることで、操作連動演出を適切に実行することができる。
図36は、最大ベットスイッチを利用した演出切り替えを説明するための図である。図36(a)は、最大ベットスイッチ35が有効操作されたときの、画像表示装置70(液晶)の画像の切り替えを説明するための図である。図36(a)においては、全てのリール40が停止し払出が終了しているとき、最大ベットスイッチ35が操作(ON)されると、操作(ON)は有効操作となり3枚賭が行われる。
このとき、画像表示装置70(液晶)の演出画像は、画像Aから画像Bに演出切り替えられる。例えば、画像Aはキャラクタの静止画像であり、画像Bはキャラクタがアクションする画像である。このように、最大ベットスイッチ35の有効操作に応じて画像表示装置70(液晶)の画像を切り替えることは許容される。同様に、ベット時の最大ベットスイッチ35の有効操作に係る別の連動演出(例えば、最大ベットスイッチ35の発光色の変化)も許容される。
図36(b)は、最大ベットスイッチ35が無効操作されたときの、画像表示装置70(液晶)の画像の切り替えを説明するための図である。図36(b)においては、2つの左リール40L、中リール40Cが停止し、1つの右リール40Rが回転しているとき、最大ベットスイッチ35が操作(ON)されると、リール回転中であるため3枚賭をすることは不可能であり、その操作(ON)は無効操作となる。
このとき、最大ベットスイッチ35の操作(ON)は無効操作であるため、画像表示装置70(液晶)の演出画像は、画像Aのまま画像Aに維持される。このように、最大ベットスイッチ35の無効操作に応じて画像表示装置70(液晶)の画像を切り替えることは許容されない。
なお、最大ベットスイッチ35の連打に応じて液晶上のゲージの数が留まるような従来からある演出については、始めの1回の操作はベット時の操作に係る有効操作であるため、連動演出は許容されるが、2回日以降の操作は無効操作となるため連動演出は許容されない。
図37は、ストップスイッチを利用した演出切り替えを説明するための図である。図37(a)は、ストップスイッチ37が有効操作されたときの、ストップスイッチランプ99の発光状態、画像表示装置70(液晶)の画像の切り替えを説明するための図である。図37(a)においては、左リール40Lが停止し、残りのリール40が回転しているとき、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、操作(ON)は有効操作となり中リール40Cが停止する。
このとき、中ストップスイッチランプ99Cは、青く点灯した状態から赤く点灯した状態に発光状態が変化し、画像表示装置70(液晶)の演出画像は、画像Aから画像Bに演出が切り替えられる。このように、ストップスイッチ37の有効操作に応じて、ストップスイッチランプ99の発光状態、画像表示装置70(液晶)の画像を切り替えることは許容される。同様に、ストップスイッチ37の有効操作に係る別の連動演出(例えば、筐体の装飾ランプ等の発光色の変化)も許容される。
図37(b)は、ストップスイッチ37が無効操作されたときの、ストップスイッチランプ99の発光状態、画像表示装置70(液晶)の画像の切り替えを説明するための図である。図37(b)においては、全てのリール40が停止しているとき、中ストップスイッチ37Cが操作(ON)されると、操作(ON)は無効操作となる。
このとき、画像表示装置70(液晶)の演出画像は、画像Cのまま画像Cに維持される。このように、ストップスイッチ37の無効操作に応じて画像表示装置70(液晶)の画像を切り替えることは許容されない。
なお、全てのリール40が停止した状態において、いずれかのストップスイッチ37を選択操作することで複数の演出から1つの演出を選択することは、ストップスイッチ37の操作は無効操作であるため許容されない。また、リール40が停止した状態における停止したリール40に対応するストップスイッチ37の操作は無効操作のため連動演出は許容されないが、リール40を停止させるためのストップスイッチ37の操作時に同様の連動演出を行うことは許容される。また、有効操作時は連動演出を実行可能とし、無効操作時は連動演出を行わないようにすることで、演出発生・切替のタイミングを明確にできる。
主制御手段100は、有効操作があったときコマンドを副制御回路200に送信し、無効操作があったときコマンドを副制御回路200に送信しないので、副制御回路200は受信したコマンドに応じて演出を行うだけでよい。よって、制御処理を簡略化できる。なお、主制御手段100は、無効操作があったときもコマンドを副制御回路200に送信するようにして、副制御回路200は無効操作のコマンドに基づき演出を行わないようにしてもよい。また、副制御回路200は、無効操作のコマンドに基づき、エラー判定等をしてもよい。
[制御手段による処理の説明]
≪主制御手段における制御処理の説明≫
まず、主制御手段100において実行され、遊技の進行を制御する遊技進行メイン処理の内容について、図38のフローチャートを参照しつつ説明する。図38に示す遊技進行メイン処理は、スロットマシン10の電源投入後に実行される各種チェック処理が行われた後に実行されるものであり、遊技進行メイン処理を繰り返し実行することで遊技の制御を行うことができる。
(遊技進行メイン処理)
次に、遊技進行メイン処理について、図38に基づき説明する。なお、ここでは遊技進行メイン処理を説明する。まず、スタックポインタをセットする(S10)。スタックポインタとは、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理等)を保存するRWMの領域を指し、スタックポインタのセットとは、そのRWMの領域において、レジスタ値を初期値にセットする処理である。
次に、遊技開始セット処理(S12)において、遊技状態をセットする。
遊技開始セット処理では、前回の遊技で停止表示された図柄組合せに基づいて、今回の遊技が、再遊技であるのか、BB遊技であるのかを示すデータをセットする。続いて、この遊技開始セット(S12)においては、各種遊技情報を示すコマンドを、それぞれコマンドバッファに書き込む。
遊技進行メイン処理においては、続いて、メダルの読み込みを行い(S14)、メダルの有無をチェックし(S16)、メダルがない場合には(S16:NO)、メダル投入待ち時の表示(メダルが投入可能なことの報知)(S18)に移行し、メダルがある場合は(S16:YES)、遊技メダル管理(S20)へ移行する。ここで、メダルがあるとは、遊技を行うための規定数を満たすメダルが賭け設定(ベット)されている状態を示す。
メダル管理(S20)においては、ブロッカ45の状態確認の処理、投入されたメダルに基づいた投入処理、精算スイッチ38や最大ベットスイッチ35(3枚投入スイッチ)の操作に基づいた処理を行う。
(遊技メダル管理処理)
続いて、遊技メダル管理(S20)について、図39に基づき説明する。まず、ブロッカ信号がONか否かを判断する(S100)。即ち、手動投入したメダルの受付又は排出を行うメダルセレクターの流路切替部であるブロッカ45が、受付状態(メダル流路形成状態)となっているか否かの確認を行う。
そして、ブロッカ信号がONならば(S100:YES)、投入センサ信号がONとなっているか否かを確認し(S102)、メダルの投入の有無を判定する。このメダルの投入が検知されたか否かの判定は、投入センサにより実物のメダルが検出されたか否かの判定を行うものであり、賭け設定(ベット)の有無を判定する処理とは異なる。そして、メダルの投入が検知されれば(S102:YES)、メダルの投入が適正であるか否かの判定等の投入処理を行うメダル投入チェックを実行する(S104)。
一方、ブロッカONでない場合(S100:NO)や、メダルの投入が検知されない場合(S102:NO)は、メダル投入チェックの処理(S104)を行わずに、1ベットスイッチ34、最大ベットスイッチ35、精算スイッチ38等の信号が立ち上がった(ON)か否か(OFF)を判定する(S106)。即ち、1ベットスイッチ34、最大ベットスイッチ35、精算スイッチ38等が操作(ON)されたか否かを判定する。
各種スイッチの操作を受付けたか否かの判定の処理(S106)において、操作を受付けていない場合には(S106:NO)、遊技メダル管理処理を抜けて図38のS22の処理へ移行する。一方、操作を受付けていれば(S106:YES)、遊技開始表示を行うLEDの信号をOFFにする(S108)。そして、精算スイッチ信号が立ち上がったか否かを判定する(S110)。即ち、精算スイッチ38がONか否かの判定を実行する。精算スイッチ38がONでなければ(S110:NO)、投入されたメダルを貯留する貯留投入処理へ移行する(S112)。また、精算スイッチ38がONであれば(S110:YES)、メダル精算処理を実行し、図38のS22の処理へ移行する。
次に、遊技進行メイン処理に戻り、メダル管理処理(S20)の後に、図38のソフト乱数を更新する処理が行われ(S22)、スタートスイッチチェックの処理(S24)が行われる。
(スタートスイッチチェック処理)
次に、遊技進行メイン処理におけるS24(図38)で起動されるスタートスイッチチェック処理を図40に基づき説明する。スタートスイッチチェック処理においては、主制御手段100は、はじめにメダルセレクタやメダル払出装置などの異常をチェックし(S120)、投入数が規定数を満たしているかチェックする(S122)。「規定数」とは、遊技状態に応じて当該遊技に投入できるメダル枚数をいう。
投入数が規定数を満たしていると判断すると(S124:YES)、主制御手段100はブロッカON時の監視時間が経過しているかを判断する(S126)。ブロッカ監視時間は、予め所定値(46割り込み:約102ms)に設定されており、通路センサがオンとなったとき(メダルを検知したとき)に計時を開始する。S126ではタイマによる所定時間が経過したか否かを判断する。
監視時間が経過していないと判断すると(S126:NO)、遊技開始表示LED信号をOFFにして(S128)、スタートスイッチチェック処理を終了する。監視時間が経過していると判断すると(S126:YES)、遊技開始表示LED信号をONにして(S130)、入力ポート1の立ち上がりデータを取得する(S132)。入力ポート1は、操作系情報の入力ポートであり(図25(b)参照)、S132で入力ポート1の情報を取得し(例えば、スタートスイッチ36と1ベットスイッチ34とがONの場合、6ビットと4ビットに1が立つので、「01010000」のデータを取得する。
そして、スタートスイッチセンサ信号がONであるかを判断する(S134)。ここで、入力ポート1の情報の6ビットに1が立っているか否かを判断する。スタートスイッチ信号を抽出するためのデータ「010000000」を用いて、入力ポート1から取得したデータ「01010000」とAND演算(「01010000」AND「010000000」⇒「010000000」)して判断する。スタートスイッチセンサ信号がONでないと判断すると(S134:NO)、スタートスイッチチェック処理を終了する。スタートスイッチセンサ信号がONであると判断すると(S134:YES)、スタートスイッチ受付処理を行う(S136)。
(スタートスイッチ受付処理)
ここで、スタートスイッチチェック処理におけるS136(図40)で起動されるスタートスイッチ受付処理を図41に基づき説明する。まず、図41のスタートスイッチ受付処理では、内部乱数を乱数値レジスタに取り込み(S140)、遊技開始表示LED信号をOFFにする(S142)。そして、設定変更フラグをOFFにし(S144)、ブロッカ45をOFFにする(S146)。S146では、メダルセレクター44のブロッカ45をOFF(ソレノイドOFF)にし、メダルセレクター44を、メダルの通過が不可能な返却状態とする。
次に、遊技メダルの読み込みを行う(S148)。ここでは、ベット数の読み込みを行い、通常最大ベットでの読み込み数は「3」になる。そして、読み込んだ遊技メダル枚数を2倍にし(S149)、割込み禁止を行い(S150)、ベット数を外部集中端子基板84に出力する際の出力回数であるメダル投入信号出力回数をセットする(S152)。ここで、実際に外部信号の出力処理では、このセットされた出力回数に合わせて、一定の出力パルスで『(1)ON⇒(2)OFF⇒(3)ON⇒(4)OFF⇒(5)ON⇒(6)OFF』と出力することで3枚投入センサ信号を出力する。S148の処理では、出力回数はベット数の2倍の6回となるため、遊技メダル枚数を2倍にする処理が行われる。
そして、再遊技状態識別情報フラグをOFFにして(S154)、リール回転開始受付時の出力要求をセットする(S156)。そして、スタートスイッチ受付に対応するコマンドを生成し(S158)、スタートスイッチを有効に受付たことをセットし(S159)、スタートスイッチ受付処理を終了する。
次に、遊技進行メイン処理に戻り、スタートスイッチチェック(S24)の後に、スタートスイッチ受付に係る判定の処理(S26)へ移行する。スタートスイッチ受付とするか否かを決める処理(S26)では、S159においてスタートスイッチを有効に受付たことがセットされていればスタートスイッチ受付となり、その他の場合はスタートスイッチ非受付となる。
スタートスイッチ受付に係る判定の処理(S26)において、スタートスイッチ受付でないと判定した場合は(S26:NO)、メダルの読み込みの処理(S14)へ戻る。スタートスイッチ受付の場合は(S26:YES)、S140で取り込んだ内蔵乱数を用いて役抽選処理である内部抽選処理(S28)を行い、リールの回転を開始し(S30)、ずらしコマ数の作成を行う(S32)。
内部抽選処理(S28)においては、条件装置(再遊技、入賞役、役物、役物連続作動装置)に係る役抽選や、図柄制御番号等の決定のための内部抽選処理を行う。内部抽選処理においては、遊技状態に応じて異なる役抽選テーブルが用いられており、各種の遊技状態やRT状態に応じて当選番号(当選役)の種類や当選確率が異なっている。そして、リール停止受付チェック処理が行われる(S34)。
(リール停止受付チェック処理)
次に、遊技進行メイン処理におけるS34(図38)で起動されるリール停止受付チェック処理を図42に基づき説明する。まず、リール停止受付チェック処理では、リール40のインデックス(被検出部材)を検出するリールセンサを全リールチェックする(S160)。そして、ストップスイッチ37が停止受付可能か否かを判断する(S162)。
ここで、ストップスイッチ37が停止受付可能であるとき(S162:YES)、ストップスイッチ37の停止間ウィイト時間が経過したか否かを判断する(S164)。ストップスイッチ37の操作を有効に受け付けた後に、次の停止ボタンが有効に受け付けられるまでに約200msの待機時間(停止間ウィイト時間と称する。)が設けられている。つまり、全リール(40L〜40R)が回転している場合に、例えば左ストップスイッチ(第1ストップスイッチ37L)が操作された後は200ms後に中又は右のストップスイッチ(第2停止ストップスイッチ37C又は第3ストップスイッチ37R)が受付可能となる。
ストップスイッチ37が停止受付可能でないとき(S162:NO)、リール停止受付チェック処理を終了する。ここで、全てのリール40のインデックスが検出されるとストップスイッチ37が停止受付可能になる。また、各リール40のインデックスが検出されると対応するストップスイッチ37が停止受付可能になるようにしてもよい。
次に、ストップスイッチ37の停止間ウィイト時間が経過していないとき(S164:NO)、リール停止受付チェック処理を終了する。ストップスイッチ37の停止間ウィイト時間が経過しているとき(S164:YES)、入力ポート1の立ち上がりデータを取得する(S166)。入力ポート1は、操作系情報の入力ポートである(図25(b)参照)。回転中のリールのストップスイッチセンサ信号の立ち上がりデータを生成し(S168)、リール数及び第1停止リールのビットデータをセットする(S170)。リールの個数「3」を示すデータをセットし、レジスタに以後に行う処理の対象が第1停止リールであることを示すビットデータを[00000100]セットする。
そして、ストップスイッチセンサ信号が立ち上がったか否かを判断する(S172)。ここで、第1停止リールのビットデータ[00000100]と入力ポート1のデータ[00000100]とをAND演算して、ストップスイッチセンサ信号が立ち上がったか否かを判断する。セットされたビットデータに対応するストップスイッチセンサ信号が立ち上がってないとき(S172:NO)、ステップS174の処理対象となる次のリールに対応するリールビットをセットし(S176)、全リールについて、ステップS172の判断処理を終了したか否かを判断する(ステップS178)。全リールについて終了してないとき(S178:NO)、S172の処理に戻り、全リールについて終了したとき(S178:YES)、リール停止フラグを取得する(S180)。そして、停止受付情報データを保存し(S182)、リール停止受付チェック処理を終了する。そして、ストップスイッチセンサ信号が立ち上がっているとき(S172:YES)、ストップスイッチ受付処理を行う(S174)。
(ストップスイッチ受付処理)
ここで、リール停止受付チェック処理におけるS174(図42)で起動されるストップスイッチ受付処理を図43に基づき説明する。まず、図43のストップスイッチ受付処理では、主制御手段100は、図42のステップS164の処理によって判定される停止間ウィイト時間を計時するための初期値(約200ms)をRWMの所定アドレスに格納する(S200)。そして、停止受付情報データをクリアし(S202)、操作されたストップスイッチに対応するリールについて、RWMに格納されているリール停止フラグを保存する(S204)。
そして、各リールに対応するずらしコマ数作成要求のうち、操作されたストップスイッチ37に対応するリールに関するずらしコマ数作成要求を無しにして保存する(S206)。そして、主制御手段100は、操作が受け付けられたストップスイッチ37に対応するリール40を示す停止リール番号を生成し(S208)、生成した停止リール番号をRWMに格納する(S210)。ステップS208およびS210の処理は、制御中のリール番号または停止操作受付時のリール番号をRWMの所定アドレスに格納する処理である。リール番号は、左リール40Lのリール番号は「1」、中リール40Cのリール番号は「2」、右リール40Rのリール番号は「3」になる。例えば、左リール40Lが停止操作されたときには所定アドレスに「1」を格納し、中リール40Cが停止操作されたときには所定アドレスに「2」を格納し、右リール40Rが停止操作されたときには所定アドレスに「3」を格納する。
そして、リール停止順番データを1加算する(S212)。リール停止順番データは、停止操作されたリールが何番目の受付かを示すデータである。初期値には1番目を示す1が設定されている。そして、リール停止順番データに応じて停止リール番号のリールビットをシフトする(S214)。例えば、リール停止順番データが2であるならば、レジスタに以後に行う処理の対象が第2停止リール(停止リール番号=2)であることを示すビットデータを[00000010]セットする。S214でセットされたデータは、図42のS172の処理で使用される。
そして、リールのビットデータのシフトが終了したか否かを判断する(S216)。リールのビットデータのシフトが終了していないとき(S216:NO)、S214に戻り、リールのビットデータのシフト終了しているとき(S216:YES)、押し順データを生成し(ステップS218)、押し順データを保存し(ステップS220)、ストップスイッチ受付処理を終了する。押し順データは、第1停止のリール番号、第2停止のリール番号を示すデータであり、本実施形態では3つのリールであることから、第1停止、第2停止の順序を保存すれば、3つのリールの停止順序を把握することができる。ストップスイッチ受付処理が終了すると、図42のリール停止受付チェック処理も終了し、遊技進行メイン処理(図38)の全リール停止チェック処理(S36)へ移行する。
(全リール停止チェック処理)
次に、遊技進行メイン処理におけるS36(図38)で起動される全リール停止チェック処理を図44に基づき説明する。図44の全リール停止チェック処理では、ストップスイッチ37及びスタートスイッチ36の操作が終了しているかをチェックし(S222)、リール40L、40C、40Rの各々について回転が停止しているかをチェックする(S224)。
次に、図38の遊技進行メイン処理に戻り、全てのリール40が停止しているかを判断する(S38)。全てのリール40が停止していないとき(S38:NO)、リール回転開始処理(S30)に戻る。そして、全てのリール40が停止してるとき(S38:YES)、表示判定処理(S40)を行う。
表示判定処理(S40)においては、表示判定を行った結果、図柄の組合せ表示が異常の場合は、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコードを表示し、遊技の動作を停止する。そして入賞による遊技メダルの払出の処理(S42)を行い、遊技終了チェック処理(S44)を行う。遊技終了チェック処理では、役抽選で小役または再遊技役に当選した場合は、その当選状態をリセットする。
次に、遊技終了時の出力要求をセットする(S46)。この処理は、1遊技が終了した旨を副制御手段200に送信するための制御コマンドデータをセットする処理である。そして、主制御手段100は、制御コマンドセットを実行する(S48)。この処理は、制御コマンドバッファに、副制御手段200に送信する制御コマンドデータを記憶する処理である。そして、S48の処理のあと、S10の処理に戻る。
<タイマ割込処理の説明>
主制御手段100において遊技を制御する上で重要な処理として、図38に示した遊技進行メイン処理の他に、所定の周期ごとに実行されるタイマ割込処理がある。このタイマ割込処理は、約2.235ミリ秒の周期で繰り返し実行され、図3に示した操作手段300の各スイッチに対する操作の検出、副制御手段200に対する制御コマンドの送信、ステッピングモータ42L,42C,42Rの駆動制御を行うための制御信号の生成及び出力、乱数の値やタイマとして用いる各種カウンタ値の更新などの処理を行っている。以下、図45に示すフローチャートを参照して、上述したタイマ割込処理の内容について説明する。
主制御手段100は、チップ内に設けられているタイマカウント手段から割込要求信号(発生周期:約2.235ミリ秒)が出力されると、図45に示すタイマ割込処理を開始する。まず、主制御手段100は、これから実行するタイマ割込処理の初期処理を行う(S260)。例えば、CPUのレジスタにセットされていたデータをRWMのスタック領域に格納し、これから行うタイマ割込処理中に、新たなタイマ割込処理が開始されないように、割込禁止フラグをオンにする。
次に主制御手段100は、入力ポートに入力されている電源断検知信号に基づいて電源断(電源電圧が所定値よりも下回ったこと)が検知されたか否かを判断する(S262)。なお、この電源断検知信号は、主制御基板上に設けられた電源監視回路から出力されているものとする。主制御手段100によって電源断が検出された場合は、S202の判断結果がYESとなり、電断時に行う電源断処理を行う(S286)。この電源断処理では、電源断処理を行ったことを示す電源断処理済みフラグの値を「1」にセットし、RWMのチェックサムを算出して、その結果を不揮発性メモリに記憶する。また、RWM内の各フラグの値を、CPUのレジスタ及びスタックポインタの値と共に不揮発性メモリに保存した後、RWMへのアクセスを禁止し、外部から入力されるリセット信号の待機状態となる。
これに対して、S262の判断処理で電源断が検出されなかった場合は、判断結果がNOとなり、主制御手段100は、各種制御を行う際に参照される各種制御用カウンタの値を更新し(S264)、所定時間を計時するために汎用的に利用される計時タイマの計数値を更新する(S266)。そして、クレジット数表示器27や獲得枚数表示器28の表示内容を更新するための7セグ表示制御を行う(S268)。ここで、7セグ表示制御として、本実施形態ではいわゆるダイナミック駆動制御を行っている。
次に主制御手段100は、入力ポートに入力された外部からの各種信号を読み込んでRWMの所定アドレスに各々格納する(S270)。そして、リール40L,40C,40Rの回転を制御するために、ステッピングモータ42L,42C,42Rの各々に対してリール駆動管理処理を実行する(S272)。そして、全てのステッピングモータについてリール駆動管理処理を行うと(S274/YES)、主制御手段100は、各種表示器の表示データや、各ステッピングモータ42L,42C,42Rに対する制御信号などを、内部の出力ポートから出力する(S276)。
次に主制御手段100は、RWM内に設定されているリングバッファに保存されている制御コマンドのうち、最先に保存された制御コマンドを副制御手段200へ送信する(S278)。
次いで主制御手段100は、外部集中端子基板84を介して外部へ出力する各種信号(IN信号、OUT信号、BB信号、異常発生信号、スタート信号及びAT信号など)の出力処理を行い(S280)、役抽選などに使用する乱数の値を更新する(S282)。さらに主制御手段100は、S260の初期処理によってRWMの所定アドレスに格納していたレジスタの値や各種フラグの状態を元に戻す復帰処理を行って(S284)、図45のタイマ割込処理を終了する。
(副制御回路による第1、第2停止受付時の処理)
次に、副制御回路200の情報処理について説明する。 図46は、副制御回路200による、ストップスイッチ37の第1、第2停止受付時の処理を示すフローチャートである。副制御回路200は、主制御手段100からストップスイッチ37の第1又は第2停止受付情報(有効操作)を受信すると、操作されたストップスイッチ37のストップスイッチランプ99を「赤」に点灯する(S300)。そして、ストップスイッチ37の停止間タイマを200msにセットする。
(副制御回路によるスライドストップ仕様におけるストップスイッチランプ制御の処理)
図47は、副制御回路200による、スライドストップ仕様(図32参照)におけるストップスイッチランプ制御の処理を示すフローチャートである。副制御回路200は、主制御回路主制御手段100から停止操作情報を取得すると、左ストップスイッチ37Lの停止操作情報を取得したか否かを判断する(S310)。副制御回路200は、左ストップスイッチ37Lの停止操作情報を取得したと判断したとき(S310:YES)、停止間ウェイト時間が0より大きいか否かを判断する(S312)。左ストップスイッチ37Lの停止操作情報を取得していないと判断したとき(S310:NO)、S320の処理に進む。
そして、停止間ウェイト時間が0より大きいと判断したとき(S312:YES)、左ストップスイッチ37Lの左ストップスイッチランプ99Lを「青」に点灯する(S314)。停止間ウェイト時間が0より大きくない(即ち0)と判断したとき(S312:NO)、左リール40Lが停止可能か否かを判断する(S316)。左リール40Lが停止可能と判断したとき(S316:YES)、S314の処理に進む。左リール40Lが停止可能でないと判断したとき(S316:NO)、即ちリール脱調時、フリーズ演出時等であるとき(停止受付不可能を示すコマンドを副制御手段200が受信しているとき)、左ストップスイッチ37Lの左ストップスイッチランプ99Lを「赤」に点灯する(S318)。
そして、副制御回路200は、中ストップスイッチ37Cの停止操作情報を取得したか否かを判断する(S320)。副制御回路200は、中ストップスイッチ37Cの停止操作情報を取得したと判断したとき(S320:YES)、停止間ウェイト時間が0より大きいか否かを判断する(S322)。中ストップスイッチ37Cの停止操作情報を取得していないと判断したとき(S320:NO)、S330の処理に進む。
そして、停止間ウェイト時間が0より大きいと判断したとき(S322:YES)、中ストップスイッチ37Cの中ストップスイッチランプ99Cを「青」に点灯する(S324)。停止間ウェイト時間が0より大きくない(即ち0)と判断したとき(S322:NO)、中リール40Cが停止可能か否かを判断する(S326)。中リール40Cが停止可能と判断したとき(S326:YES)、S324の処理に進む。中リール40Cが停止可能でないと判断したとき(S326:NO)、即ちリール脱調時、フリーズ演出時等であるとき、中ストップスイッチ37Cの中ストップスイッチランプ99Cを「赤」に点灯する(S328)。
そして、副制御回路200は、右ストップスイッチ37Rの停止操作情報を取得したか否かを判断する(S330)。副制御回路200は、右ストップスイッチ37Rの停止操作情報を取得したと判断したとき(S330:YES)、停止間ウェイト時間が0より大きいか否かを判断する(S332)。右ストップスイッチ37Rの停止操作情報を取得していないと判断したとき(S330:NO)、図47に示す処理を終了する。
そして、停止間ウェイト時間が0より大きいと判断したとき(S332:YES)、右ストップスイッチ37Rの右ストップスイッチランプ99Rを「青」に点灯する(S334)。停止間ウェイト時間が0より大きくない(即ち0)と判断したとき(S332:NO)、右リール40Rが停止可能か否かを判断する(S336)。右リール40Rが停止可能と判断したとき(S336:YES)、S334の処理に進む。右リール40Rが停止可能でないと判断したとき(S336:NO)、即ちリール脱調時、フリーズ演出時等であるとき、右ストップスイッチ37Rの右ストップスイッチランプ99Rを「赤」に点灯する(S338)。
(副制御回路による一周押し仕様におけるストップスイッチランプ制御の処理)
図48は、副制御回路200による、一周押し仕様(図31参照)におけるストップスイッチランプ制御の処理を示すフローチャートである。副制御回路200は、主制御手段100から停止受付可能情報を取得すると、回転中の全てのリール40が停止受付可能か否かを判断する(S340)。
そして、副制御回路200は、回転中の全てのリール40が停止受付可能であると判断したとき(S340:YES)、停止中のリール40のストップスイッチ37を「赤」に点灯し、回転中のリール40のストップスイッチ37は「青」に点灯する(S342)。また、回転中の全てのリール40が停止受付可能でないと判断したとき(S340:NO)、全てのリール40のストップスイッチ37を「赤」に点灯する(S344)。そしてS342、S344の処理のあと、図47に示す処理を終了する。