JP2018101502A - 組電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体内における絶縁シートの配置を筐体外部から確認できる組電池を提供する。【解決手段】本発明の一実施形態に係る組電池100は、複数の電池セル150と、複数の電池セル150を保持するセルホルダ120と、複数の電池セル150の内、隣接する一の電池セル150と他の電池セル150との間に配置される絶縁シート155と、を備え、セルホルダ120は、隣接する一の電池セル150と他の電池セル150との間に配置された絶縁シート155と対応する位置において、外部と内部とを連通する孔部126aを有する。【選択図】図8

Description

本発明は、組電池に関する。
従来、複数の電池を筐体等の部材に収容した組電池が知られている。例えば、特許文献1には、積層された2つの電池セル間の絶縁性を確保するために、両電池セル間に絶縁シートが設けられた電池パックが開示されている。
特開2015−060690号公報
しかしながら、特許文献1では、筐体に収納された絶縁シートを、筐体の外部から視認可能にする構成は考慮されていない。一般的に、電池セル間に絶縁シートを介在させる場合、セル間の絶縁性を担保するために、筐体内の正確な位置に絶縁シートが配置されているか否かを外部から確認できることが望ましい。
かかる観点に鑑みてなされた本発明の目的は、筐体内における絶縁シートの配置を筐体外部から確認できる組電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の観点に係る組電池は、
複数の電池セルと、
前記複数の電池セルを保持するセルホルダと、
前記複数の電池セルの内、隣接する一の電池セルと他の電池セルとの間に配置される絶縁シートと、
を備え、
前記セルホルダは、隣接する前記一の電池セルと前記他の電池セルとの間に配置された前記絶縁シートと対応する位置において、外部と内部とを連通する孔部を有する。
本発明の一実施形態に係る組電池によれば、筐体内における絶縁シートの配置を筐体外部から確認できる。
一実施形態に係る組電池の外観斜視図である。 図1の組電池を含む電源システムの概略を示す機能ブロック図である。 図1の組電池に収容される電池セルの配置を示す図である。 図3の電池セルが下部ケース及びセルホルダに収容された状態を示す斜視図である。 セル間バスバの構造を示す図である。 図3の電池セルが下部ケース及びセルホルダに収容された状態を示す拡大正面図である。 図4のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である。 センサ基板が取り付けられた組電池の正面図である。 図9のC−C矢線に沿った断面において1つのセル間バスバのみに着目した拡大断面図である。 BATケースと補機台座200とが取り付けられた組電池を示す図である。 リレーとMOS基板とBMS基板とが取り付けられた組電池を示す図である。 BMS基板の構造を示す図である。 図1の組電池の分解斜視図である。 図11の組電池を第1側面の側から見た図である。 図11の組電池を背面の側から見た図である。
以下、本開示に係る一実施形態について、図面を参照して説明する。図面は、模式的なものである。図面上の寸法又は比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。各図面における各構成部の描写は、部分的に簡略化されることがある。
図1は、一実施形態に係る組電池100の外観斜視図である。組電池100は、上部ケース300と、下部ケース110と、セルホルダ120と、BATケース500と、ガス排出管600とを備える。組電池100は、略直方体形状である。X軸の正の方向に向く面は、組電池100の第1側面ともいう。X軸の負の方向に向く面は、組電池100の第2側面ともいう。Z軸の正の方向に向く面は、組電池100の上面ともいう。上面の反対側に対応するZ軸の負の方向に向く面は、組電池100の底面ともいう。Y軸の負の方向を向く面は、組電池100の前面ともいう。前面の反対側に対応するY軸の正の方向を向く面は、組電池100の背面ともいう。組電池100の各面の名称は、下部ケース110、セルホルダ120及びBATケース500の各面を示す名称として適用されうる。
下部ケース110と、セルホルダ120と、BATケース500とは、係合部材180によって、第1側面の側で互いに係合される。下部ケース110と、セルホルダ120と、BATケース500とは、係合部材180によって、第2側面の側でも互いに係合される。下部ケース110と、セルホルダ120と、BATケース500とが係合された部材は、電池ケースともいう。電池ケースには、後述する電池セル150(図3参照)が収容される。
下部ケース110と、セルホルダ120と、BATケース500とは、例えば、PBT(Poly-Butylene Terephthalate)等の樹脂により構成されてよい。
上部ケース300は、上面と第1側面とが接続する辺の一部に、凹部301及び凹部302を有する。上部ケース300は、前面と上面とが接続する辺の一部に、凹部303を有する。組電池100は、凹部301、凹部302及び凹部303に、それぞれSSG端子250、LOAD端子260及びGND端子270を備える。
上部ケース300は、第1側面に開口304を有する。組電池100は、開口304に、コネクタ310を備える。
上部ケース300は、例えば、PBT(Poly-Butylene Terephthalate)等の樹脂により構成されてよい。
ガス排出管600は、電池セル150から排出されるガスを通過させて、ガスを電池ケースの外部に排出する。ガス排出管600は、例えば、金属製のチューブであってよい。
本実施形態において、組電池100は、内燃機関を備えた車両、又は内燃機関と電動機との双方の動力で走行可能なハイブリッド車両等の車両に搭載されて使用されると仮定する。組電池100は、例えば、車両の座席の下に搭載されてよい。組電池100は、例えば、車両のセンターコンソールに搭載されてよい。組電池100は、車両用に限られず、他の用途で用いられてよい。
図2は、図1に示す組電池100を含む電源システム400の概略を示す機能ブロック図である。電源システム400は、組電池100と、オルタネータ410と、スタータ420と、第2の二次電池430と、負荷440と、スイッチ450と、制御部460とを備える。組電池100は、下部ケース110に収容される第1の二次電池130を含む。第1の二次電池130、オルタネータ410、スタータ420、第2の二次電池430及び負荷440は、並列に接続される。
組電池100は、MOSFET210(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)と、リレー220と、センサ230とを備える。組電池100は、ヒュージブルリンク240と、第1の二次電池130と、BMS140(Battery Management System)とをさらに備える。BMS140は、バッテリコントローラともいう。組電池100は、SSG端子250と、LOAD端子260と、GND端子270とをさらに備える。
リレー220と、第1の二次電池130と、ヒュージブルリンク240と、GND端子270とは、この順で直列に接続される。リレー220は、MOSFET210とSSG端子250とに電気的に接続される。SSG端子250は、オルタネータ410に電気的に接続される。MOSFET210は、LOAD端子260を介して、第2の二次電池430及び負荷440に直列に接続される。GND端子270は、接地される。
センサ230は、第1の二次電池130に電気的に接続される。BMS140は、センサ230に通信可能に接続される。BMS140は、電源システム400の制御部460に、通信可能に接続される。BMS140は、MOSFET210と、リレー220と、センサ230とに、通信可能に接続される。センサ230の機能を実行する回路は、センサ基板231(図9参照)に実装される。
リレー220は、第1の二次電池130を、電源システム400における組電池100外の各構成要素と並列に接続する、又は、各構成要素から切断するスイッチング素子として機能する。組電池100外の電源システム400の各構成要素は、外部回路ともいう。
センサ230は、適宜な構造を有し、適宜な方式で第1の二次電池130を含む回路に流れる電流、又は、第1の二次電池130を含む回路に印加される電圧を測定する。
ヒュージブルリンク240は、ヒューズ本体と、ヒューズ本体を収容保持する絶縁樹脂製のハウジングと、ハウジングを覆う絶縁樹脂製のカバーとにより構成され、過電流が生じた場合に溶断する。
第1の二次電池130は、電池セル150(図3参照)のアセンブリにより構成される。第1の二次電池130を構成する電池セル150は、例えばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池等の二次電池であってよい。第1の二次電池130は、正極側でリレー220に電気的に接続される。第1の二次電池130は、負極側でヒュージブルリンク240に電気的に接続される。ヒュージブルリンク240は、GND端子270を介して接地される。
MOSFET210は、第2の二次電池430及び負荷440を、電源システム400における他の構成要素と並列に接続する、又は、他の構成要素から切断するスイッチング素子として機能する。組電池100は、MOSFET210を備えないこともある。MOSFET210は、MOS基板212(図12参照)に実装される。
BMS140は、センサ230から、第1の二次電池130の電流又は電圧等の測定結果を取得する。BMS140は、測定結果に基づいて、第1の二次電池130の状態を推定する。BMS140は、例えば第1の二次電池130の充電率等を推定する。充電率は、SOC(State Of Charge)ともいう。BMS140の機能を実行する回路は、BMS基板141(図12及び図13参照)に実装される。
オルタネータ410は、発電機であって、車両のエンジンに機械的に接続される。オルタネータ410は、エンジンの駆動によって発電を行う。オルタネータ410がエンジンの駆動によって発電した電力は、レギュレータで出力電圧を調整されて、第1の二次電池130、第2の二次電池430及び負荷440に供給され得る。オルタネータ410は、車両の減速時等に回生によって発電可能である。オルタネータ410が回生発電した電力は、第1の二次電池130及び第2の二次電池430の充電に使用されうる。
スタータ420は、例えばセルモータを含んで構成されうる。スタータ420は、第1の二次電池130及び第2の二次電池430の少なくとも一方からの電力供給を受けて、車両のエンジンを始動させる。
第2の二次電池430は、例えば鉛蓄電池により構成されうる。第2の二次電池430は、負荷440に電力を供給する。
負荷440は、例えば車両に備えられたオーディオ、エアコンディショナ、及びナビゲーションシステム等を含みうる。負荷440は、供給された電力を消費して動作する。負荷440は、エンジン駆動の停止中に第1の二次電池130から電力供給を受けて動作し、エンジン駆動中にオルタネータ410及び第2の二次電池430から電力供給を受けて動作する。
スイッチ450は、スタータ420と直列に接続される。スイッチ450は、スタータ420を他の構成要素と並列に接続する、又は、他の構成要素から切断するスイッチング素子として機能する。
制御部460は、電源システム400の全体の動作を制御する。制御部460は、例えば車両のECU(Electric Control Unit又はEngine Control Unit)により構成されてよい。制御部460は、スイッチ450及びBMS140に、通信可能に接続される。制御部460は、BMS140を介して、MOSFET210及びリレー220に、通信可能に接続される。制御部460は、スイッチ450、MOSFET210及びリレー220の動作をそれぞれ制御する。制御部460は、各構成要素を制御することによって、オルタネータ410、第1の二次電池130及び第2の二次電池430による電力供給、並びに第1の二次電池130及び第2の二次電池430の充電を行う。
図3は、組電池100に収容される電池セル150の配置を示す斜視図である。本実施形態に係る組電池100は、5個の電池セル150−1〜5を収容する。組電池100に収容される電池セル150の数量は、5つに限られない。組電池100に収容される電池セル150の数量は、電池セル150の最大出力及び車両等の被駆動機器が消費する電力等に応じて、適宜決定されうる。
電池セル150は、6つの面を有する略直方体形状である。電池セル150の6つの面のうち2つの面は、他の4つの面よりも大きい面積を有する。電池セル150の面のうち比較的面積の大きい2つの面は、扁平面ともいう。電池セル150は、扁平面がZ軸の正の方向及び負の方向に向くように配置される。言い換えれば、電池セル150は、扁平面が組電池100の上面及び底面に略平行となるように配置される。
本実施形態に係る組電池100において、電池セル150は、2段と3段とに分けてZ軸方向に積層される。2段に積層された電池セル150は、X軸の正の方向の側に配置される。3段に積層された電池セル150は、X軸の負の方向の側に配置される。電池セル150が積層される数量は、組電池100に収容される電池セル150の数量に応じて、適宜変更されうる。積層される電池セル150の間には、電池セル150間の絶縁をとるための絶縁シート155(図14参照)が配置される。
電池セル150のY軸の負の方向の側の面は、キャップ面151ともいう。電池セル150は、キャップ面151が組電池100の前面の側に向くように配置される。電池セル150は、キャップ面151に、正極端子152と、負極端子153と、安全弁154とを備える。キャップ面151は、長辺と短辺とを有する略長方形状である。正極端子152及び負極端子153は、キャップ面151の長辺方向の両端付近に設けられる。正極端子152及び負極端子153は、電池セル150から電力を出力する電極である。正極端子152及び負極端子153をまとめて電極端子ともいう。
安全弁154は、正極端子152と負極端子153との間に設けられる。安全弁154は、電池セル150内部で発生するガスによって、電池セル150内部の圧力が所定圧力以上になった場合にガスを外部に排出するために開く。電池セル150内部の圧力は、電池セル150が経年劣化した場合又は熱暴走した場合等に、所定圧力以上になりうる。所定圧力は、電池セル150の仕様に応じて、適宜定められうる。
図4は、電池セル150が下部ケース110及びセルホルダ120に収容された状態を示す斜視図である。下部ケース110は、上面の側に、係合孔115を有する。下部ケース110は、図示されていない底面の側にも、係合孔115を有する。セルホルダ120は、上面の側に、係合爪128を有する。セルホルダ120は、図示されていない底面の側にも、係合爪128を有する。係合孔115及び係合爪128とは、上面の側及び底面の側それぞれで互いに嵌合することによって、下部ケース110及びセルホルダ120を係合する。
図4において、下部ケース110及びセルホルダ120は、係合孔115が係合爪128の外側に位置するように構成される。下部ケース110及びセルホルダ120は、係合孔115が係合爪128の内側に位置するように、構成されてよい。係合孔115と係合爪128とは、交換されてよい。つまり、下部ケース110及びセルホルダ120は、係合孔115がセルホルダ120に設けられ、且つ、係合爪128が下部ケース110に設けられるように構成されてもよい。
組電池100は、第1側面の側に、係合部材180を備える。組電池100は、図示されていない第2側面の側にも、係合部材180を備える。下部ケース110及びセルホルダ120はそれぞれ、第1側面の側に凸部112及び凸部122を有する。下部ケース110及びセルホルダ120はそれぞれ、図示されていない第2側面の側にも、凸部112及び凸部122を有する。係合部材180は、凸部112と、凸部122とを挟持することによって、下部ケース110とセルホルダ120とを係合する。係合部材180は、例えばクリップ等の弾性部材であってよい。
セルホルダ120は、上面の側に、BATケース500と係合されるための係合孔125を有する。セルホルダ120は、図示されていない底面の側にも、係合孔125を有する。また、セルホルダ120は、前面からY軸の負の方向へ略円筒状に突設された複数の収容部129を有する。収容部129の数は、電池セル150の電極端子の数と同一である。
組電池100は、セルホルダ120の側に、セル間バスバ160−1〜4と、総プラス端子バスバ164と、総マイナス端子バスバ165とを備える。セル間バスバ160−1〜4は、まとめてセル間バスバ160ともいう。セル間バスバ160と、総プラス端子バスバ164と、総マイナス端子バスバ165とは、まとめてバスバともいう。バスバは、電池セル150の電極端子に電気的に接続される。バスバは、電池セル150の電極端子に溶接されてよい。バスバは、電池セル150の電極端子に、圧着等の他の方法で電気的に接続されてもよい。
セル間バスバ160は、電池セル150の正極端子152と、他の電池セル150の負極端子153とを電気的に接続する。例えば、セル間バスバ160−1は、電池セル150−1の正極端子152と、電池セル150−2の負極端子153とを電気的に接続する。セル間バスバ160−4は、電池セル150−4の正極端子152と、電池セル150−5の負極端子153とを電気的に接続する。セル間バスバ160−2及び3は、他のセル間バスバ160と同様に、電池セル150の電極端子を電気的に接続する。総プラス端子バスバ164は、電池セル150−5の正極端子152に、電気的に接続される。総マイナス端子バスバ165は、電池セル150−1の負極端子153に、電気的に接続される。バスバは、総プラス端子バスバ164と総マイナス端子バスバ165との間で、電池セル150を直列に接続する。
図5は、セル間バスバ160の構造を示す図である。セル間バスバ160は、凸部161と、端子接続部162と、センサ取付端子163と、アーム部163bとを備える。セル間バスバ160は、例えば銅又はアルミニウム等の導電性の金属で構成されてよい。
セル間バスバ160の凸部161は、セルホルダ120に設けられるリブ等の構造との接触を回避するために設けられる。端子接続部162は、電池セル150の電極端子に電気的に接続される。凸部161は、2つの端子接続部162の間に位置する。例えば図4において、セル間バスバ160−1をX軸の正の方向から見た場合、凸部161は、2つの端子接続部162よりもY軸の負の方向に突出している。
端子接続部162は、溶接用開口162aを有する。端子接続部162は、溶接用開口162aの周縁部において、例えばビード溶接等の溶接によって、電池セル150の各電極端子に電気的に接続される。
センサ取付端子163は、センサ基板231(回路基板、図9参照)が取り付けられる端子である。センサ取付端子163は、ナット163a(固定機構)を有する。ナット163aは、センサ取付端子163の中央部に穿設された貫通孔に対して圧入される。センサ基板231は、例えばナット163aに螺合するボルト等によって、センサ取付端子163に取り付けられる。センサ基板231は、各電池セル150の電極端子に電気的に接続される。
アーム部163bは、電池セル150から離間する方向、すなわち、図4においてY軸の負の方向に延伸する。特に、アーム部163bは、電池セル150とセル間バスバ160との溶接面から傾斜して延伸する。アーム部163bは、弾性を有する。
図4に示すように、総プラス端子バスバ164及び総マイナス端子バスバ165は、外部接続部166と、セル間バスバ160と同様の端子接続部162とを有する。総プラス端子バスバ164及び総マイナス端子バスバ165は、セル間バスバ160と同様に、例えば銅又はアルミニウム等の導電性の金属で構成されてよい。総プラス端子バスバ164及び総マイナス端子バスバ165は、端子接続部162の溶接用開口162aの周縁部において、溶接等によって、電池セル150の電極端子に電気的に接続される。
総プラス端子バスバ164及び総マイナス端子バスバ165は、外部接続部166によって、総プラス銅バスバ285及び総マイナス銅バスバ286(図11及び図12参照)にそれぞれ電気的に接続される。総プラス銅バスバ285及び総マイナス銅バスバ286は、銅バスバともいう。外部接続部166は、ねじ穴166aを有する。外部接続部166は、ねじ穴166aに挿入したボルト等によって、銅バスバに電気的に接続される。総プラス端子バスバ164及び総マイナス端子バスバ165の端子接続部162は、セル間バスバ160と同等に、センサ取付端子163を有する。センサ基板231は、センサ取付端子163を介して、総プラス端子バスバ164及び総マイナス端子バスバ165に電気的に接続される。
図4に示すように、組電池100は、下部ケース110に締結部370を備える。締結部370は、補機台座200(図11参照)を取り付けるために用いられる。
図4に示すように、組電池100は、前面側に、安全弁カバー610及び611と、ガスチューブ620とを備える。安全弁カバー610及び611は、例えばPBT等の樹脂で構成されてよい。安全弁カバー610及び611は、電池セル150のキャップ面151との間にシール630(図14参照)を挟んで、安全弁154を覆うようにキャップ面151に取り付けられる。シール630は、例えば、EPDM(Ethylene-Propylene-Diene Monomer)等のゴムで構成されてよい。安全弁カバー610及び611は、ねじ止め等によって、セルホルダ120に取り付けられてよい。
安全弁カバー610は、3段に積層された電池セル150−1〜3の安全弁154に共通して取り付けられる。安全弁カバー611は、2段に積層された電池セル150−4〜5の安全弁154に共通して取り付けられる。安全弁カバー610及び611は、電池セル150の安全弁154から排出されるガスを内部に保持しうる。
安全弁カバー610は、安全弁154から排出されるガスを通過させるガスダクト612を有する。ガスダクト612は、安全弁カバー610から、組電池100の前面の側に突出する。安全弁カバー611は、安全弁154から排出されるガスを通過させるガスダクト613及び614を有する。ガスダクト613及び614は、安全弁カバー611から、組電池100の前面の側に突出する。
安全弁カバー610のガスダクト612と、安全弁カバー611のガスダクト613とは、ガスが漏洩しないようにガスチューブ620で接続される。この場合、電池セル150−1〜3から安全弁カバー610に排出されたガスは、安全弁カバー611に移動しうる。
安全弁カバー611のガスダクト614は、ガスが漏洩しないようにガス排出管600に接続される。この場合、安全弁カバー610から安全弁カバー611に移動したガスと、電池セル150−4〜5から安全弁カバー611に排出されたガスとは、ガス排出管600に排出されうる。組電池100が車両に搭載される場合、ガス排出管600は、例えば車体の下部の外部空間にガスを排出する。
安全弁カバー610及び611からガス排出管600まで、ガスが漏えいしないように接続されることによって、ガスが組電池100の周囲に漏洩しにくくなる。組電池100が車両に搭載される場合、ガスが車外に排出され、車内に漏洩しにくくなる。ガスダクト612及び614が組電池100の前面の側に突出することで、電池セル150から排出されたガスは、ガスダクト612及び614の方へ誘導されやすくなる。
図6は、図3の電池セル150が下部ケース110及びセルホルダ120に収容された状態を示す拡大正面図である。図7は、図4のA−A断面図である。図8は、図4のB−B断面図である。図8(a)は、図4のB−B断面の一例を示す図である。図8(b)は、図8(a)の破線囲み部の拡大図と共に、絶縁シート155の突起156の変形例も示した図である。図6は、特に、3段に積層された電池セル150が配置されたX軸の負の方向の側を拡大した正面図である。なお、図6及び図7において、安全弁カバー610及びバスバは、省略されている。以下では図6を用いて、X軸の負の方向の側を基準としてセルホルダ120の構成に関する説明を行うが、同様の構成が、セルホルダ120のX軸の正の方向の側においても適用される。
セルホルダ120は、複数の電池セル150の内、隣接する一の電池セル150と他の電池セル150との間に配置された絶縁シート155と対応する位置において、外部と内部とを連通する孔部126aを有する。一例として、図6に示すとおり、孔部126aは、電池セル150の電極端子が露出する露出面、すなわち、前面を貫通し、絶縁シート155の一部を外部から視認可能にする。例えば、孔部126aは、セルホルダ120の前面において、後述する絶縁シート155の突起156の位置に対応する対称的な位置に少なくとも一対形成されるのが好適である。より具体的には、孔部126aは、セルホルダ120の前面の上半部における、X軸正の方向及び負の方向の端部に一対形成される。同様に、孔部126aは、セルホルダ120の前面の下半部における、X軸正の方向及び負の方向の端部に一対形成される。すなわち、図6では、孔部126aは、セルホルダ120の前面のX軸の負の方向の側において、二対形成される。しかしながら、これに限定されず、孔部126aは、セルホルダ120内部の絶縁シート155を視認可能であれば、X軸方向の片側のみに形成されてもよい。また、孔部126aは、その貫通方向に視認した時に、電池セル150の電極端子に溶接されるバスバと重畳しない位置に形成されるのが好適である。なお、上記では、孔部126aは、セルホルダ120の前面に形成されるものとして説明したが、これに限定されない。孔部126aは、セルホルダ120及び下部ケース110の外部から、内部の絶縁シート155の配置を確認可能であれば、セルホルダ120及び下部ケース110の任意の面に形成されてもよい。
図7において、電池セル150−1〜3は、絶縁シート155を挟んで、3段に積層され、下部ケース110とセルホルダ120との間に収容される。下部ケース110は、Y軸の正の方向の側に、リブ114を有するクラッシャブルゾーン113を備える。クラッシャブルゾーン113には、電池セル150が収容されていない。クラッシャブルゾーン113の剛性は、リブ114によって高められうる。クラッシャブルゾーン113は、リブ114以外の部分に空間を有する。このようにすることで、クラッシャブルゾーン113は、例えば、下部ケース110に対してY軸の負の方向に衝撃が与えられた場合に衝撃を吸収するように変形しやすくなる。結果として、電池セル150に対する衝撃が緩和されうる。また、下部ケース110が軽量化されうる。
図7及び図8において、絶縁シート155は、複数の電池セル150の内、隣接する一の電池セル150と他の電池セル150との間に配置される。例えば、1つの絶縁シート155は、セルホルダ120内で、電池セル150−1及び電池セル150−2によって、Z軸方向に沿って挟まれる。また、絶縁シート155は、そのX軸及びY軸方向の各端部とセルホルダ120の対応する内面とが近接又は当接するように、セルホルダ120内に配置される。特に、セルホルダ120は、前面の裏側に形成されたリブ127を有し、絶縁シート155の対応する1つの外周縁がリブ127に沿って近接又は当接する。また、リブ127のX軸方向の両端は、後述する絶縁シート155の突起156を受け入れるために切欠状となる。なお、絶縁シート155のシート厚は、絶縁シート155が収容される2つの電池セル150間の空隙の大きさ及びリブ127の幅に依存して決定される。
また、絶縁シート155は、1つの外周縁の端部から突出する突起156を有するのが好適である。突起156は、図8(a)に示すとおり、例えば略矩形状である。さらに、突起156は、絶縁シート155の1つの外周縁の両端部において、対称的に一対形成されるのが好適である。しかしながら、上記に限定されず、突起156は、任意の形状であってよい。特に、突起156は、図8(b)に示すようなテーパ状であってもよい。すなわち、突起156は、Y軸負の方向に向かって次第に細くなる形状であってもよい。また、セルホルダ120は、突起156の形状に対応するように内面に形成された誘い込み部126bを有してもよい。また、突起156は、絶縁シート155の1つの外周縁の一方の端部にのみ形成されてもよいし、そもそも形成されなくてもよい。
以上のような孔部126a及び突起156の構成により絶縁シート155の一部を外部から視認可能であるので、作業者は、筐体(下部ケース110及びセルホルダ120)内における絶縁シート155の配置を確認できる。特に、突起156を設けることにより、絶縁シート155の視認性が向上する。
すなわち、本実施形態に係る組電池100は、筐体内に絶縁シート155が収容されているか否かの確認を可能にする。これにより、例えば、組電池100の組み付けが完了し、製品として出荷された後であっても、作業者は、セルホルダ120と下部ケース110とを開けることなく絶縁シート155の存在を確認することができる。また、組電池100は、絶縁シート155が筐体内の正確な位置に配置されているか否かの確認を可能にする。仮に絶縁シート155の位置がずれていたり、斜めに挿入されている場合、孔部126aを介して視認される突起156の見え方が変化するので、作業者は容易に絶縁シート155の状態を認識できる。
組電池100は、バスバと孔部126aとが重畳しない位置に形成されるので、バスバが電池セル150の電極端子に溶接されたとしても、当該孔部126aを介して絶縁シート155の視認を可能とする。
組電池100は、突起156をテーパ状とし、セルホルダ120に対応する誘い込み部126bを形成することで、絶縁シート155のセルホルダ120への誘い込み性が向上する。これにより、セルホルダ120に絶縁シート155を組み付ける際に、絶縁シート155は、セルホルダ120の奥部まで正確に挿入される。このように、組電池100は、セルホルダ120への絶縁シート155の組み付けを容易にする。
また、組電池100は、セルホルダ120のリブ127に切欠部を設けることで、内部の絶縁シート155の突起156の視認性を向上させる。さらに、組電池100は、当該切欠部が突起156を受け入れることで、セルホルダ120内における絶縁シート155の位置を決定できる。
さらに、一対の突起156及び対応する一対の孔部126aの配置が対称的であることにより、作業者は、組み付ける際に絶縁シート155の向きに注意を払う必要が無い。これにより、組電池100は、組立性を向上できる。
図9は、センサ基板231が取り付けられた組電池100の正面図である。図4にも示されている構成についての説明は、省略する。組電池100は、前面の側に、センサ基板231−1〜2と、FPC232−1〜2(Flexible Print Circuit)とを備える。センサ基板231−1〜2は、センサ基板231ともいう。FPC232−1〜2は、FPC232ともいう。
センサ基板231−1は、3段に積層された電池セル150−1〜3に電気的に接続されるセル間バスバ160−1〜3及び総マイナス端子バスバ165のセンサ取付端子163に、取付部材233によって取り付けられる。センサ基板231−2は、2段に積層された電池セル150−4〜5に電気的に接続されるセル間バスバ160−3〜4及び総プラス端子バスバ164のセンサ取付端子163に電気的に接続するように、取付部材233によって取り付けられる。取付部材233は、例えば、ねじ又はビス等であってよい。FPC232−1は、センサ基板231−1と、BMS基板141(図12及び図13参照)とを電気的に接続する。BMS基板141は、図2のBMS140の機能を実行する回路を含む。FPC232−2は、センサ基板231−1と、センサ基板231−2とを電気的に接続する。
センサ基板231は、図2のセンサ230の機能を実行する回路を含む。センサ基板231は、各電池セル150の電極端子間に流れる電流、及び、電極端子間の電圧の少なくとも一方を測定しうる。センサ基板231は、BMS基板141からの測定指示に応じて、電流又は電圧を測定してよい。センサ基板231は、BMS基板141に測定結果を出力してよい。
本実施形態に係る組電池100によれば、1枚のセンサ基板231が3段に積層された電池セル150と2段に積層された電池セル150とにまたがって取り付けられる場合と比較して、センサ基板231にかかる応力が緩和されうる。本実施形態に係る組電池100によれば、BMS基板141が電池セル150に直接取り付けられる場合と比較して、BMS基板141にかかる応力が緩和されうる。
図10は、図9のC−C矢線に沿った断面において1つのセル間バスバ160−4のみに着目した拡大断面図である。セル間バスバ160−4の片側は、セルホルダ120の前面から突出させた状態で保持されている電池セル150−5の負極端子153に溶接されている。上述したとおり、アーム部163bは、電池セル150−5とセル間バスバ160−4との溶接面からY軸の負の方向に延伸しつつ、X軸方向に傾斜する。アーム部163bの先端に連続して形成されるセンサ取付端子163には、センサ基板231−2が載置されている。センサ基板231−2は、ナット163aに螺合する取付部材233によって、センサ取付端子163に固定されている。より具体的には、セル間バスバ160−4は、センサ取付端子163とナット163aとにより、センサ取付端子163の裏面側からセンサ基板231−2を固定する。この時、ナット163aの一部は、セルホルダ120の前面に突設された収容部129の内部に収容される。なお、ここではセル間バスバ160−4のみを図示しているが、セル間バスバ160−1〜160−3についても同様の態様でセンサ基板231に取り付けられ、またナット163aの一部がセルホルダ120の収容部129の内部に収容される。
このような状態で、セルホルダ120とセル間バスバ160とは、離間する。より具体的には、センサ取付端子163の裏面と収容部129の縁部129aとが離間する。同様に、ナット163aは、収容部129の縁部129aと離間する。すなわち、セルホルダ120とセル間バスバ160とは、直接接触しない。
本実施形態において、組電池100は、セル間バスバ160の寸法の公差に応じてセンサ基板231の固定を可能にする。すなわち、組電池100において、センサ基板231をセル間バスバ160に取り付けるための固定機構(ナット163a)がセル間バスバ160自体に設けられたことで、セル間バスバ160は、セルホルダ120と完全に離間する。これにより、両者の間に空間が形成され、組電池100は、セル間バスバ160の寸法の公差を許容できる。また、セルホルダ120が収容部129を有することによって、セル間バスバ160のナット163aが収容される空間が形成されるので、セル間バスバ160の寸法に対する公差の組電池100による許容度はより大きくなる。さらに、アーム部163bが傾斜し、センサ取付端子163がX軸方向及びY軸方向へと変位可能になるので、セル間バスバ160の寸法に対する公差の組電池100による許容度はさらに大きくなる。以上により、組電池100は、センサ基板231の位置合わせを容易にする。
また、アーム部163bが弾性を有し、かつ、傾斜することで、アーム部163bは、応力を吸収しやすくなる。これにより、衝撃に対するセル間バスバ160の耐性が向上する。一方で、収容部129によって、アーム部163bの過度の弾性変形が規制される。すなわち、図10に示すとおり、アーム部163bが何らかの原因により大きく弾性変形すると、センサ取付端子163が収容部129の縁部129aと接触する。これにより、組電池100は、アーム部163bの破損を防止する。以上の2つの点から、組電池100の信頼性が向上する。
さらに、組電池100は、固定機構(ナット163a)をセルホルダ120に設ける必要がなく、セルホルダ120の強度をさほど必要としないので、セルホルダ120の厚みを薄くすることもできる。
図11は、BATケース500と補機台座200とが取り付けられた組電池100を示す図である。BATケース500は、セルホルダ120に係合される。セルホルダ120及びBATケース500はそれぞれ、第1側面の側に凸部122及び凸部502を有する。セルホルダ120及びBATケース500はそれぞれ、図示されていない第2側面の側にも、凸部122及び凸部502を有する。係合部材180は、第1側面及び第2側面で凸部122と凸部502とを挟持することによって、セルホルダ120とBATケース500とを係合する。
BATケース500は、上面の側及び底面の側に、図4に示すセルホルダ120の係合孔125に嵌合する爪を有する。BATケース500とセルホルダ120とは、上面及び底面の側それぞれで、セルホルダ120の係合孔125と、BATケース500の爪とが嵌合することによっても係合される。セルホルダ120の係合孔125は、BATケース500の爪の外側に位置してよいし、内側に位置してよい。BATケース500の爪とセルホルダ120の係合孔125とは、交換されてよい。
BATケース500がセルホルダ120に係合されることによって、電池セル150のキャップ面151の側に設けられるセンサ基板231等の構成がBATケース500によってカバーされる。BATケース500は、組電池100に正面側から加わる衝撃を緩和しうる。
下部ケース110とセルホルダ120とBATケース500とが係合して構成されるモジュールは、電池モジュールともいう。電池モジュールは、電池セル150が3段に積層されている側と、電池セル150が2段に積層されている側とを有する。電池セル150が3段に積層されている側は、3段側ともいう。電池セル150が2段に積層されている側は、2段側ともいう。言い換えれば、電池モジュールは、2段側と3段側とを有する。下部ケース110、セルホルダ120及びBATケース500は、電池モジュールと同様に、2段側と3段側とを有する。
BATケース500は、3段側の上面に、ヒュージブルリンク240を備える。ヒュージブルリンク240は、一端において、総マイナス銅バスバ286及び総マイナス端子バスバ165を介して、電池セル150−1の負極端子153に電気的に接続される。ヒュージブルリンク240は、他端において、GND銅バスバ280を介して、GND端子270に電気的に接続される。
下部ケース110は、電池モジュールの3段側の上面に、BMS基板141を取り付けるためのナット穴146と、BMS基板141に設けられる嵌合孔144(図13参照)に嵌合するためのピン147とを備える。下部ケース110は、組電池100の背面の側に、リブ114を備える。下部ケース110は、組電池100の背面の側に、固定部116を備える。組電池100は、固定部116をボルト等で固定することで、車体等に固定されうる。下部ケース110は、固定部116から上面側に延在するピラー117を備える。ピラー117は、下部ケース110の他の部分より厚く、高い剛性を有しうる。下部ケース110は、ピラー117が高い剛性を有することによって、固定部116に加わる外力によって変形しにくくなる。
補機台座200は、締結部370にボルト340で締結される。締結部370は、電池モジュールの2段側の上面の4箇所に設けられる。組電池100は、締結部370が電池モジュールの3段側の上面に設けられる場合と比較して、Z軸方向の寸法を小さくされうる。補機台座200の締結部370が設けられる箇所は、4箇所に限られず、3箇所以下であってよいし、5箇所以上であってもよい。補機台座200は、少なくとも3箇所の締結部370で電池モジュールに締結されることによって、電池モジュールに対して、より安定して取り付けられうる。
図11に例示される補機台座200は、BATケース500の2段側の上面に設けられる締結部370と、下部ケース110の2段側の上面に設けられる締結部370とに、ボルト340で締結される。言い換えれば、図11に例示される補機台座200は、電池モジュール全体にまたがって締結される。補機台座200が電池モジュール全体にまたがって締結される場合、例えば補機台座200が下部ケース110だけに締結される場合と比較して、電池モジュールの剛性が高められうる。
電池モジュールの剛性は、下部ケース110とセルホルダ120とBATケース500との間の相対的な変位が規制されることによって高められうる。補機台座200が電池モジュール全体にまたがって締結される場合、下部ケース110とセルホルダ120とBATケース500との間の相対的な変位は規制されうる。補機台座200は、電池モジュール全体にまたがって締結されるだけでなく、下部ケース110とセルホルダ120とBATケース500との間の相対的な変位が規制されるように、電池モジュールに締結されてよい。補機台座200は、例えば上部ケース300の少なくとも1箇所と締結されてよい。上部ケース300が電池モジュールの外側に組み付けられる場合、補機台座200と上部ケース300の少なくとも1箇所が締結されることで、電池モジュールの各構成部の相対的な変位が規制されうる。
補機台座200は、リレー220を取り付けるためのリレー締結部360を備える。リレー締結部360は、図11に例示される3個に限られず、2個以下であってよいし、4個以上であってもよい。補機台座200のリレー締結部360を備える部分の厚みは、補機台座200の他の部分の厚みよりも、厚くされてよい。このようにすることで、リレー220が取り付けられる部分の剛性が高められうる。また、リレー220の動作による振動が、周囲に伝搬しにくくなる。
図12は、リレー220とMOS基板212とBMS基板141とが取り付けられた組電池100を示す図である。図11にも示されている構成についての説明は、省略する。
MOS基板212は、MOSFET210を実装する。MOS基板212は、補機台座200に取り付けられる。MOS基板212は、LOAD銅バスバ282を介して、LOAD端子260に電気的に接続される。
リレー220は、補機台座200に設けられたリレー締結部360(図11参照)にボルト350で締結される。リレー220が締結される箇所は、3箇所に限られず、2箇所以下であってよいし、4箇所以上であってもよい。リレー220は、少なくとも3箇所で補機台座200に締結される場合、補機台座200に対して、より安定して取り付けられうる。
リレー220は、一端において、総プラス銅バスバ285及び総プラス端子バスバ164を介して、電池セル150−5の正極端子152に電気的に接続される。リレー220は、他端において、SSG銅バスバ281を介して、SSG端子250と、MOS基板212とに電気的に接続される。
図13は、BMS基板141の構成を示す図である。BMS基板141は、回路部品142と、取付孔143と、嵌合孔144とを備える。回路部品142の少なくとも一部は、BMS140の機能を実行する回路に対応する。下部ケース110の3段側の上面には、ナット穴146とピン147とが設けられる。BMS基板141は、ピン147と嵌合孔144とが嵌合するように、ナット穴146に取付部材145によって取り付けられる。取付部材145は、例えば、ねじ又はビス等であってよい。ピン147と嵌合孔144とが嵌合することによって、電池モジュールへのBMS基板141の取り付けの精度が向上しうる。また、電池モジュールへのBMS基板141の取り付けが容易になりうる。
BMS基板141は、FPC232−1によって、センサ基板231に通信可能に接続される。BMS基板141は、MOSケーブル312によって、MOS基板212に通信可能に接続される。BMS基板141は、コネクタケーブル314によって、コネクタ310に通信可能に接続される。BMS基板141は、コネクタ310を介して、電源システム400の制御部460に通信可能に接続されうる。BMS基板141は、制御部460に限られず、他の装置に通信可能に接続されてもよい。
補機台座200と、リレー220と、MOS基板212と、BMS基板141とで構成されるモジュールは、補機モジュールともいう。
図14は、図1に示す組電池100の分解斜視図である。電池モジュールは、以下のように組み立てられてよい。電池セル150は、絶縁シート155を挟んで3段と2段とに積層され、下部ケース110とセルホルダ120との間に収容される。下部ケース110とセルホルダ120とは、係合部材180によって係合される。電池セル150の電極端子に、バスバが取り付けられる。電池セル150のキャップ面151の側にシール630を挟んで安全弁カバー610及び611が取り付けられる。安全弁カバー610及び611は、ガスチューブ620で接続される。バスバのセンサ取付端子163に、センサ基板231が取り付けられる。BATケース500が電池セル150のキャップ面151の側をカバーするように、セルホルダ120に、係合部材180によって係合される。安全弁カバー611のガスダクト614に、ガス排出管600が取り付けられる。BATケース500の上面に、GND銅バスバ280と、総マイナス銅バスバ286と、ヒュージブルリンク240とが取り付けられる。
補機モジュールは、以下のように組み立てられてよい。補機台座200は、電池モジュールの2段側の上面にボルト340で取り付けられる。補機台座200の上に、SSG銅バスバ281と、LOAD銅バスバ282と、総プラス銅バスバ285と、MOS基板212とが取り付けられる。リレー220は、補機台座200に、ボルト350で取り付けられる。BMS基板141は、電池モジュールの3段側の上面に取り付けられる。補機台座200は、リレー220等が取り付けられた後に、電池モジュールに取り付けられてよい。補機台座200が電池モジュールに取り付けられる前に、補機台座200にリレー220又はMOS基板212等が取り付けられる場合、組電池100の組み立てがより容易になりうる。
上部ケース300は、電池モジュールと補機モジュールとが組み合わされた後、全体をカバーするように取り付けられる。上部ケース300は、例えば、爪と穴との嵌合によって電池ケースに係合されてよい。組電池100は、以上説明してきた手順例によって、組み立てられうる。
電池モジュールの組み立てにおいて、電池セル150は、接着剤によってセルホルダ120に接着されてよい。接着剤は、電池セル150とセルホルダ120とを接着可能な任意の接着剤であってよい。接着剤は、例えばアクリル系接着剤又はエポキシ系接着剤等であってよい。接着剤は、セルホルダ120に塗布されてよい。接着剤は、セルホルダ120の、電池セル150のキャップ面151に対向する部分に塗布されてよい。電池セル150は、セルホルダ120に接着剤が塗布された後に、セルホルダ120に挿入されてよい。
電池セル150とセルホルダ120とが接着された後、電池セル150の電極端子には、バスバが溶接されてよい。電極端子とバスバとが溶接される際、電極端子とバスバとの位置関係には、高い精度が要求されることがある。この場合、電池セル150とセルホルダ120とを接着する接着剤の塗布位置の精度を高めることによって、電極端子とバスバとの溶接が容易になりうる。また、電池セル150にバスバが溶接される前に電池セル150とセルホルダ120とが接着されることによって、電池モジュールの生産性が向上しうる。
本実施形態において、電池モジュール及び補機モジュールは、それぞれ別に組み立てられうる。このようにすることで、電池モジュール及び補機モジュール、並びに、組電池100の生産性が向上しうる。
本実施形態において、組電池100は、第1側面の側にSSG端子250及びLOAD端子260を備え、前面の側にGND端子270を備える。GND端子270は、SSG端子250及びLOAD端子260が配置される面と異なる面に配置されることによって、識別されやすくなる。また、組電池100は、第1側面の側に、コネクタ310を備える。GND端子270は、コネクタ310と異なる側に配置されることによって、識別されやすくなる。このようにすることで、組電池100を車両に搭載する際における誤配線が防止されやすくなる。
GND端子270に電気的に接続されるケーブルの長さは、SSG端子250及びLOAD端子260に電気的に接続されるケーブルの長さと異なるように構成されてよい。このようにすることで、組電池100を車両に搭載する際における誤配線がさらに防止されやすくなる。
図15は、図11に示す組電池100を第1側面の側から見た図である。組電池100は、下部ケース110とセルホルダ120とBATケース500とを含む電池モジュールの2段側に、補機台座200を備える。電池モジュールの2段側は、X軸の正の方向の側に対応する。補機台座200は、締結部370に締結される。図15において、締結部370は、補機台座200で見えないため、破線で示される。締結部370は、図11に示すボルト340に対応する位置に4箇所設けられる。締結部370が設けられる箇所は、3箇所以下であってよいし、5箇所以上であってもよい。締結部370は、電池モジュールの3段側に設けられてよいし、他の部分に設けられてもよい。
電池セル150−4及び150−5は、下部ケース110に収容される。図15において、電池セル150−4及び150−5は、下部ケース110で見えないため、破線で示される。
下部ケース110は、電池セル150が収容されている部分の背面側に、セル背面板118を有する。セル背面板118は、下部ケース110の側面で見えないため、破線で示される。下部ケース110は、セル背面板118よりも背面側に、クラッシャブルゾーン113のリブ114を有する。
図15において、締結部370は、リブ114の上に設けられる。締結部370は、リブ114とセル背面板118との交点114aの上に設けられてよい。交点114aの上に設けられる締結部370は、交点114aからY軸の正方向に移動した点に設けられる締結部370と比較して、より高い剛性で補機台座200を締結しうる。締結部370は、交点114aの近傍に設けられてよい。締結部370が設けられる位置が交点114aに近いほど、締結部370は、より高い剛性で補機台座200を締結しうる。
リレー220は、補機台座200に載置される。リレー220は、補機台座200の上の、下部ケース110よりもBATケース500に近い側に載置されてよい。リレー220は、BATケース500に近い側に載置されることによって、電池セル150から遠ざけられる。このようにすることで、リレー220の動作によって発生する振動が、電池セル150に伝搬しにくくなる。
図16は、図11に示す組電池100を背面の側から見た図である。締結部370は、リブ114の上に設けられる。締結部370は、リブ114とリブ114との交点114bの上に設けられてよい。交点114bの上に設けられる締結部370は、交点114bからX軸の正又は負の方向に移動した点に設けられる締結部370と比較して、より高い剛性で補機台座200を締結しうる。締結部370は、交点114bの近傍に設けられてよい。締結部370が設けられる位置が交点114bに近いほど、締結部370は、より高い剛性で補機台座200を締結しうる。
本開示に係る一実施形態について、諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段等を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
100 組電池
110 下部ケース
112 凸部
113 クラッシャブルゾーン
114 リブ
114a、114b 交点
115 係合孔
116 固定部
117 ピラー
118 セル背面板
120 セルホルダ
122 凸部
125 係合孔
126a 孔部
126b 誘い込み部
127 リブ
128 係合爪
129 収容部
129a 縁部
130 第1の二次電池
140 BMS(バッテリコントローラ)
141 BMS基板
142 回路部品
143 取付穴
144 嵌合孔
145 取付部材
146 ナット穴
147 ピン
150 電池セル
151 キャップ面
152 正極端子
153 負極端子
154 安全弁
155 絶縁シート
156 突起
160 セル間バスバ
161 凸部
162 端子接続部
162a 溶接用開口
163 センサ取付端子
163a ナット(固定機構)
163b アーム部
164 総プラス端子バスバ
165 総マイナス端子バスバ
166 外部接続部
180 係合部材
200 補機台座
210 MOSFET
212 MOS基板
220 リレー
230 センサ
231 センサ基板(回路基板)
232 FPC
233 取付部材
240 ヒュージブルリンク
250 SSG端子
260 LOAD端子
270 GND端子
280 GND銅バスバ
281 SSG銅バスバ
282 LOAD銅バスバ
285 総プラス銅バスバ
286 総マイナス銅バスバ
300 上部ケース
301、302、303 凹部
310 コネクタ
312 MOSケーブル
314 コネクタケーブル
340、350 ボルト
360 リレー締結部
370 締結部(補機台座)
400 電源システム
410 オルタネータ
420 スタータ
430 第2の二次電池
440 負荷
450 スイッチ
460 制御部
500 BATケース
502 凸部
600 ガス排出管
610、611 安全弁カバー
612、613、614 ガスダクト
620 ガスチューブ
630 シール

Claims (9)

  1. 複数の電池セルと、
    前記複数の電池セルを保持するセルホルダと、
    前記複数の電池セルの内、隣接する一の電池セルと他の電池セルとの間に配置される絶縁シートと、
    を備え、
    前記セルホルダは、隣接する前記一の電池セルと前記他の電池セルとの間に配置された前記絶縁シートと対応する位置において、外部と内部とを連通する孔部を有する、
    組電池。
  2. 前記孔部は、前記電池セルの電極端子が露出する露出面を貫通し、前記絶縁シートの一部を外部から視認可能にする、
    請求項1に記載の組電池。
  3. 前記絶縁シートの前記一部は、突起である、
    請求項2に記載の組電池。
  4. 前記突起は、テーパ状である、
    請求項3に記載の組電池。
  5. 前記セルホルダは、内面に形成され、前記突起の形状に対応する誘い込み部を有する、
    請求項3又は4に記載の組電池。
  6. 前記突起は、前記絶縁シートの端部において、対称的な位置に一対形成される、
    請求項3乃至5のいずれか1項に記載の組電池。
  7. 前記孔部は、前記セルホルダの前記露出面において、前記突起の位置に対応する対称的な位置に一対形成される、
    請求項6に記載の組電池。
  8. 前記絶縁シートは、前記セルホルダの内面に形成されたリブ上に配置され、
    前記リブは、前記突起に対応する位置において切欠状となる、
    請求項3乃至7のいずれか1項に記載の組電池。
  9. 前記孔部の貫通方向に視認した時に、前記電池セルの前記電極端子に溶接されるバスバと前記孔部とが重畳しない、
    請求項2乃至8のいずれか1項に記載の組電池。
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