JP2018101193A - 携帯可能電子装置、及びicカード - Google Patents

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Abstract

【課題】セキュリティを確保しつつ、正常に動作させることができる携帯可能電子装置、及びICカードを提供することである。
【解決手段】実施形態の携帯可能電子装置は、異常検出部と、異常処理部と、検出制御部とを持つ。異常検出部は、自装置の電気的な異常を検出する。異常処理部は、前記異常検出部によって前記異常が検出された場合に、検出された前記異常に対応した処理を実行する。検出制御部は、選択されたアプリケーションに応じて、前記異常検出部による前記異常の検出感度を低下させる。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、携帯可能電子装置、及びICカードに関する。
近年、IC(Integrated Circuit)チップを搭載したICカードが、様々なアプリケーションで使用されるようになってきている。また、ICカードには、内部解析(リバースエンジニアリング)や改変に対する防護を行う異常検出部を備えるものがある。従来のICカードでは、異常検出部によって異常が検出された場合に、ICカードの動作を停止するHALT(ハルト)状態に遷移し、この状態のICカードを動作させるためには、リセットにより再活性化を行う必要がある。従来のICカードでは、このような異常検出部を備えることでセキュリティが向上する一方で、アプリケーションによっては、例えば、電源線のノイズなどにより異常が誤検出されてHALT状態に遷移し、使用できなくなる場合があった。
特開2012−203800号公報
本発明が解決しようとする課題は、セキュリティを確保しつつ、正常に動作させることができる携帯可能電子装置、及びICカードを提供することである。
実施形態の携帯可能電子装置は、異常検出部と、異常処理部と、検出制御部とを持つ。異常検出部は、自装置の電気的な異常を検出する。異常処理部は、前記異常検出部によって前記異常が検出された場合に、検出された前記異常に対応した処理を実行する。検出制御部は、選択されたアプリケーションに応じて、前記異常検出部による前記異常の検出感度を低下させる。
第1の実施形態のICカードの一例を示す外観図。 第1の実施形態のICカードのハードウェア構成例を示す図。 第1の実施形態のICカードの機能構成例を示すブロック図。 第1の実施形態の異常感度記憶部のデータ例を示す図。 第1の実施形態の管理情報記憶部のデータ例を示す図。 第1の実施形態のICカードの異常感度の設定処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態のICカードの異常検出処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態のICカードの異常感度の設定処理の変形例を示すフローチャート。 第2の実施形態のICカードの機能構成例を示すブロック図。 第2の実施形態の異常感度記憶部のデータ例を示す図。 第2の実施形態の管理情報記憶部のデータ例を示す図。 第2の実施形態のICカードの異常感度の設定処理の一例を示すフローチャート。 第2の実施形態のICカードの異常検出処理の一例を示すフローチャート。
以下、実施形態の携帯可能電子装置、及びICカードを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のICカード1の一例を示す外観図である。
図1に示すように、ICカード1は、ICモジュール10を備える。ICモジュール10は、コンタクト部3と、内部にICチップ100とを備える。
ICカード1は、例えば、プラスチックのカード基材PT(カード本体の一例)に、ICモジュール10を実装して形成されている。すなわち、ICカード1は、ICモジュール10と、ICモジュール10が埋め込まれたカード基材PTとを備える。また、ICカード1は、コンタクト部3を介して外部装置2と通信可能である。
なお、本実施形態では、携帯可能電子装置の一例として、ICカード1について説明する。
ICカード1は、例えば、外部装置2が送信したコマンド(処理要求)を、コンタクト部3を介して受信し、受信したコマンドに応じた処理(コマンド処理)を実行する。そして、ICカード1は、コマンド処理の実行結果であるレスポンス(処理応答)を外部装置2にコンタクト部3を介して送信する。
ここで、外部装置2は、ICカード1と通信する装置であり、例えば、リーダ/ライタ装置を含む端末装置などである。
ICモジュール10は、コンタクト部3と、ICチップ100とを備え、例えば、テープ上にICモジュール10が複数配置されたCOT(Chip On Tape)などの形態で取引されるモジュールである。なお、テープから個片抜きして切り離した単体のICモジュール10をCOTという場合がある。
コンタクト部3は、ICカード1が動作するために必要な各種信号の端子を有している。ここで、各種信号の端子は、電源電圧、クロック信号、リセット信号などを外部装置2から供給を受ける端子、及び、外部装置2と通信するためのシリアルデ―タ入出力端子(SIO端子)を有する。
ICチップ100は、例えば、1チップのマイクロプロセッサなどのLSI(Large Scale Integration)である。
次に、図2を参照して、本実施形態のICカード1のハードウェア構成について説明する。
図2は、本実施形態のICカード1のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、ICカード1は、コンタクト部3と、ICチップ100とを備えたICモジュール10を備えている。そして、ICチップ100は、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)4と、CPU5と、ROM(Read Only Memory)6と、RAM(Random Access Memory)7と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)8と、異常検出部9とを備えている。また、各構成(4から9)は、内部バスBS1を介して接続されている。
UART4は、上述したSIO端子を介して、外部装置2とシリアルデータ通信を行う。UART4は、SIO端子を介して受信したシリアルデータ信号をパラレル変換したデータ(例えば、1バイトのデータ)を内部バスBS1に出力する。また、UART4は、内部バスBS1を介して取得したデータをシリアル変換して、SIO端子を介して外部装置2に出力する。UART4は、例えば、SIO端子を介してコマンドを外部装置2から受信する。また、UART4は、SIO端子を介してレスポンスを外部装置2に送信する。
CPU5は、ROM6又はEEPROM8に記憶されているプログラムを実行して、ICカード1の各種処理を行う。CPU5は、例えば、コンタクト部3を介して、UART4が受信したコマンドに応じたコマンド処理を実行する。
ROM6は、例えば、マスクROMなどの不揮発性メモリであり、ICカード1の各種処理を実行するためのプログラム、及びコマンドテーブルなどのデータを記憶する。
RAM7は、例えば、SRAM(Static RAM)などの揮発性メモリであり、ICカード1の各種処理を行う際に利用されるデータを一時記憶する。
EEPROM8は、例えば、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。EEPROM8は、ICカード1が利用する各種データを記憶する。EEPROM8は、例えば、ICカード1を利用した各種サービス(アプリケーション)に使用される情報を記憶する。
異常検出部9は、ICカード1の内部解析や改変に対する防護のために、ICカード1の電気的な異常を検出する。異常検出部9は、例えば、コンタクト部3に供給される信号(電源電圧、クロック信号、リセット信号、SIO信号など)にグリッチが載せられたことを検出するグリッチ検出を行う。なお、例えば、故障利用解析攻撃では、誤動作を誘発させるノイズをICカード1に供給される信号に重畳させることがある。ここで、グリッチとは、例えば、この誤動作を誘発させるノイズのことである。異常検出部9は、例えば、コンタクト部3に供給される信号の電圧、信号幅などが、所定の範囲を超えたことを検出する。異常検出部9は、例えば、不図示のレジスタを有しており、異常を検出した場合に、当該レジスタに検出結果を記憶する。
次に、図3を参照して、本実施形態によるICカード1の機能構成例について説明する。
図3は、本実施形態のICカード1の機能構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、ICカード1は、異常検出部9と、通信部40と、制御部50と、管理情報記憶部71と、検出感度記憶部81と、AP情報記憶部82とを備えている。
ここで、図3に示されるICカード1の各部は、図2に示されるICカード1のハードウェアを用いて実現される。
通信部40は、例えば、UART4と、CPU5と、ROM6に記憶されているプログラムとにより実現され、コンタクト部3を介して、例えば、外部装置2との間でコマンド及びレスポンスの送受信を行う。すなわち、通信部40は、所定の処理を要求するコマンド(処理要求)を外部装置2から受信するとともに、コマンドに対するレスポンス(処理応答)を外部装置2に送信する。
検出感度記憶部81は、例えば、EEPROM8により構成された記憶部である。検出感度記憶部81は、アプリケーションを識別するアプリケーション識別情報と、異常検出部9による異常の検出感度を示す検出感度情報とを対応付けて記憶する。ここで、図4を参照して、検出感度記憶部81が記憶するデータ例について説明する。
図4は、本実施形態の検出感度記憶部81のデータ例を示す図である。
図4に示すように、検出感度記憶部81は、「アプリケーション名」と、「検出感度情報」とを対応付けて記憶する。ここで、「アプリケーション名」は、ICカード1がサービスを提供するアプリケーション名であり、アプリケーション識別情報の一例である。また、「検出感度情報」は、異常検出部9による異常の検出が有効であるか否かを示す情報であり、本実施形態では、“検出有効”と“検出無効”の2種類の検出感度が設定可能である。このように、異常の検出感度には、異常検出部9による異常の検出無効が含まれる。
例えば、図4に示す例では、「アプリケーション名」が“ETCシステム”に対して、「検出感度情報」が“検出無効”であることを示している。また、「アプリケーション名」が“クレジットカード”に対して、「検出感度情報」が“検出有効”であることを示している。ここで、ETC(Electronic Toll Collection)システムとは、有料道路の電子料金収受システムにおけるアプリケーション(用途)の一例である。また、ETCシステムは、外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途の一例である。
なお、検出感度記憶部81には、複数のアプリケーションに対応する検出感度情報が記憶されており、ICカード1の発行時、又はアプリケーションが追加される際に、当該情報が記憶される。
図3の説明に戻り、AP情報記憶部82は、例えば、EEPROM8により構成された記憶部である。AP情報記憶部82は、各種アプリケーションにより利用されるデータを記憶する。AP情報記憶部82は、例えば、アプリケーションごとに領域が分割されたおり、各アプリケーションのデータを記憶する。AP情報記憶部82は、例えば、アプリケーションがETCシステムである場合には、有料道路の入場に関する入場情報(例えば、入場場所、入場時刻、など)や退場情報(例えば、退場場所、退場時刻、料金など)などを記憶する。
管理情報記憶部71は、例えば、RAM7により構成された記憶部である。管理情報記憶部71は、例えば、現在選択されているアプリケーション、当該アプリケーションの状態、及び異常検出部9の感度設定などのICカード1の状態に関する情報を記憶する。ここで、図5を参照して、管理情報記憶部71が記憶するデータ例について説明する。
図5は、本実施形態の管理情報記憶部71のデータ例を示す図である。
図5に示すように、管理情報記憶部71は、「現在のアプリケーション名」と、「感度低下モード」となどを対応付けて記憶する。ここで、「現在のアプリケーション名」は、現在選択されているアプリケーション名である。また、「感度低下モード」は、異常検出部9による異常の検出を無効にするか否かを示す情報である。本実施形態では、「感度低下モード」が“ON(オン)”の場合に、異常検出部9による異常の検出を無効(禁止)とし、「感度低下モード」が“OFF(オフ)”の場合に、異常検出部9による異常の検出を有効とする。
例えば、図4に示す例では、「現在のアプリケーション名」が“ETCシステム”であり、ETCシステムのアプリケーションが選択されていることを示している。また、「感度低下モード」が“ON”であり、異常検出部9による異常の検出が無効に設定されていることを示している。
また、管理情報記憶部71は、各アプリケーションにおける状態に関する情報も記憶しており、例えば、「現在のアプリケーション名」が“ETCシステム”である場合には、有料道路に入場しているか否かを示す情報(不図示)などを記憶する。
再び図3の説明に戻り、制御部50は、例えば、CPU5と、RAM7と、ROM6又はEEPROM8とにより実現され、ICカード1を統括的に制御する。制御部50は、検出制御部51と、異常処理部52と、コマンド処理部53とを備える。
検出制御部51は、外部装置2から通信部40を介して受信したコマンドにより選択されたアプリケーションに応じて、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる。検出制御部51は、例えば、管理情報記憶部71が記憶する「現在のアプリケーション名」が変更された場合に、当該アプリケーション名に対応する検出感度情報を、検出感度記憶部81から取得する。検出制御部51は、取得した検出感度情報に基づいて、管理情報記憶部71の「感度低下モード」を設定する。
例えば、検出感度記憶部81の「検出感度情報」が“検出無効”である場合に、検出制御部51は、管理情報記憶部71の「感度低下モード」に“ON”を記憶させる。また、例えば、検出感度記憶部81の「検出感度情報」が“検出有効”である場合に、検出制御部51は、管理情報記憶部71の「感度低下モード」に“OFF”を記憶させる。
なお、検出制御部51は、選択されたアプリケーションが、外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途である場合に、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる。具体的な例として、検出制御部51は、例えば、選択されたアプリケーション(管理情報記憶部71の「現在のアプリケーション名」)が“ETCシステム”である場合に、管理情報記憶部71の「感度低下モード」に“ON”を記憶させる。このように、検出制御部51は、選択されたアプリケーションに応じて、異常検出部9による異常の検出を無効にする。
異常処理部52は、異常検出部9によって異常が検出された場合に、検出された異常に対応した処理を実行する。異常処理部52は、例えば、異常検出部9によって異常が検出したことによる割り込み処理として、管理情報記憶部71が記憶する「感度低下モード」に“ON”である場合に、異常検出部9によって検出された異常を無効にして、ICカード1をスリープモードにする。ここで、スリープモードとは、ICカード1のパワーダウンモード(低消費電力モード)の一例であり、例えば、コマンド待ち状態において、内部動作クロック信号を停止させるなどを行った状態である。
また、異常処理部52は、管理情報記憶部71が記憶する「感度低下モード」に“OFF”である場合に、異常検出部9によって検出された異常に対応した処理として、ICカード1をHALT状態にする。ここで、HALTとは、ICカード1の動作を停止させた状態であり、コマンドを受け付けない状態である。HALT状態は、ICカード1のリセット処理により解除される。
コマンド処理部53は、外部装置2からICカード1に送信されたコマンド(処理要求)に応じて、各種コマンドの処理(コマンド処理)を実行する。コマンド処理部53は、例えば、通信部40を介して外部装置2から受信したコマンドに応じて、コマンド処理を実行する。また、コマンド処理部53は、コマンド処理の結果であるレスポンスを、通信部40を介して外部装置2に送信する。コマンド処理部53は、レスポンスを送信後に、例えば、ICカード1をスリープモードにして、次のコマンドを待つコマンド待ち状態にする。
なお、コマンド処理部53は、例えば、選択されたアプリケーションがETCシステムである場合において、有料道路の入場又は退場において、外部装置2から送信されたコマンドに対してコマンド処理を実行する。例えば、有料道路の入場した場合には、コマンド処理部53は、AP情報記憶部82に入場情報を記憶させるとともに、管理情報記憶部71に有料道路の入場したことを示す情報を記憶させる。また、例えば、有料道路の退場した場合には、コマンド処理部53は、AP情報記憶部82に退場情報を記憶させるとともに、管理情報記憶部71に有料道路の入場していない(退場した)ことを示す情報を記憶させる。このように、コマンド処理部53は、アプリケーションに対応したコマンド処理を実行する。
次に、図面を参照して、本実施形態のICカード1の動作について説明する。
図6は、本実施形態のICカード1の異常感度の設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図6に示す例では、アプリケーションが、ETCシステムである場合の一例として、異常感度の設定処理を説明する。
図6に示すように、ICカード1の検出制御部51は、まず、アプリケーションが選択されたか否かを判定する(ステップS101)。検出制御部51は、例えば、ICカード1に、外部装置2からのコマンドによりアプリケーションが選択されたか否かを判定する。検出制御部51は、アプリケーションが選択された場合(ステップS101:YES)に、処理をステップS102に進める。また、検出制御部51は、アプリケーションが選択されていない場合(ステップS101:NO)に、処理をステップS101に戻す。
ステップS102において、検出制御部51は、選択されたアプリケーションがETCシステムであるか否かを判定する。検出制御部51は、例えば、管理情報記憶部71が記憶する「現在のアプリケーション名」により、選択されたアプリケーションがETCシステムであるか否かを判定する。検出制御部51は、選択されたアプリケーションがETCシステムである場合(ステップS102:YES)に、処理をステップS103に進める。また、検出制御部51は、選択されたアプリケーションがETCシステムでない場合(ステップS102:NO)に、処理をステップS105に進める。
ステップS103において、検出制御部51は、感度低下モードをONする。すなわち、検出制御部51は、検出感度記憶部81からETCシステムに対応する検出感度情報(“検出無効”)を取得する。検出制御部51は、取得したETCシステムに対応する検出感度情報(“検出無効”)に基づいて、管理情報記憶部71の「感度低下モード」に“ON”を記憶させる。これにより、感度低下モードがONになり、異常検出部9による異常の検出が無効化される。
次に、検出制御部51は、ICカード1をスリープモードにする(ステップS104)。ステップS104の処理後に、検出制御部51は、異常感度の設定処理を終了する。
また、ステップS105において、検出制御部51は、アプリケーションに応じて、感度低下モードを設定する。検出制御部51は、例えば、選択されたアプリケーションを示すアプリケーション識別情報に対応する検出感度情報を、検出感度記憶部81から取得し、取得した当該検出感度情報に基づいて、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる。すなわち、検出制御部51は、管理情報記憶部71の「現在のアプリケーション名」を取得し、当該アプリケーションに対応する検出感度情報を検出感度記憶部81から取得する。検出制御部51は、取得した検出感度情報に基づいて、管理情報記憶部71の「感度低下モード」を設定する。
例えば、現在のアプリケーション名」が“クレジットカード”である場合に、検出制御部51は、図4に示す“クレジットカード”に対応する検出感度情報(“検出有効”)を検出感度記憶部81から取得する。そして、検出制御部51は、取得した検出感度情報(“検出有効”)に基づいて、管理情報記憶部71の「感度低下モード」に“OFF”を記憶させる。これにより、感度低下モードがOFFになり、異常検出部9による異常の検出が有効化される。ステップS104の処理後に、検出制御部51は、処理を上述したステップS104に進める。
次に、図7を参照して、本実施形態のICカード1の異常検出処理について説明する。
図7は、本実施形態のICカード1の異常検出処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、ICカード1の異常処理部52は、まず、異常検出部9による異常検出があるか否かを判定する(ステップS201)。ここで、例えば、異常検出部9が異常を検出した場合に、割り込み処理が開始され、異常処理部52は、異常検出部9が有するレジスタが記憶する検出結果に基づいて、異常検出部9による異常検出があるか否かを判定する。異常処理部52は、異常検出部9による異常検出がある場合(ステップS201:YES)に、処理をステップS202に進める。また、異常処理部52は、異常検出部9による異常検出がない(他の処理による割り込み処理である)場合(ステップS201:NO)に、異常検出処理を終了する。なお、例えば、スリープモードにおいて、割り込み処理が発生した場合には、異常処理部52は、ICカード1をスリープモードにした後に、異常検出処理を終了する。
ステップS202において、異常処理部52は、感度低下モードがONであるか否かを判定する。異常処理部52は、例えば、管理情報記憶部71が記憶する「感度低下モード」に基づいて、感度低下モードがONであるか否かを判定する。異常処理部52は、感度低下モードがONでない(感度低下モード」が“OFF”である)場合(ステップS202:NO)に、処理をステップS203に進める。また、異常処理部52は、感度低下モードがONである場合(ステップS202:YES)に、異常検出処理を終了する。なお、例えば、スリープモードにおいて、異常検出があった場合には、異常処理部52は、ICカード1をスリープモードにした後に、異常検出処理を終了する。
ステップS203において、異常処理部52は、ICカード1をスリープモードにする。ステップS203の処理後に、異常処理部52は、異常検出処理を終了する。
また、ステップS204において、異常処理部52は、ICカード1をHALT状態にする。この場合、異常処理部52は、異常検出に対応する処理として、ICカード1の動作を停止させ、HALT状態にする。すなわち、異常処理部52は、自装置の動作を停止させる処理を実行する。ステップS204の処理後に、異常処理部52は、異常検出処理を終了する。
次に、図8を参照して、本実施形態のICカード1の異常感度の設定処理の変形例につて説明する。
図8は、本実施形態のICカード1の異常感度の設定処理の変形例を示すフローチャートである。図8に示す例は、選択されたアプリケーションがETCシステムである場合の変形例である。
図8において、ステップS301及びステップS302の処理は、上述した図6に示すステップS101及びステップS102の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS302において、検出制御部51は、選択されたアプリケーションがETCシステムである場合(ステップS302:YES)に、処理をステップS303に進める。また、異常処理部52は、検出制御部51は、選択されたアプリケーションがETCシステムでない場合(ステップS302:NO)に、処理をステップS307に進める。
ステップS303において、検出制御部51は、有料道路に入場しているか否かを判定する。検出制御部51は、例えば、管理情報記憶部71に記憶されている有料道路に入場しているか否か示す情報に基づいて、有料道路に入場しているか否かを判定する。検出制御部51は、有料道路に入場している場合(ステップS303:YES)に、処理をステップS304に進める。また、検出制御部51は、有料道路に入場していない場合(ステップS303:NO)に、処理をステップS306に進める。
ステップS304及びステップS305の処理は、上述した図6に示すステップS103及びステップS104の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、ステップS306において、検出制御部51は、感度低下モードをOFFする。すなわち、検出制御部51は、有料道路に入場していない場合には、管理情報記憶部71の「感度低下モード」に“OFF”を記憶させる。ステップS306の処理後に、検出制御部51は、処理をステップS305に進める。
また、ステップS307の処理は、上述した図6に示すステップS105の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。ステップS307の処理後に、検出制御部51は、処理をステップS305に進める。
このように、検出制御部51は、選択されたアプリケーションが、ETCシステム(有料道路の電子料金収受システムにおける用途)であり、且つ、有料道路に入場している状態である場合に、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる。すなわち、検出制御部51は、選択されたアプリケーションがETCシステムであり、且つ、有料道路に入場している状態である場合に、異常検出部9による異常検出を無効にする。
以上説明したように、本実施形態によるICカード1(携帯可能電子装置の一例)は、異常検出部9と、異常処理部52と、検出制御部51とを備える。異常検出部9は、ICカード1(自装置)の電気的な異常を検出する。異常処理部52は、異常検出部9によって異常が検出された場合に、検出された異常に対応した処理を実行する。検出制御部51は、選択されたアプリケーションに応じて、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる(例えば、検出を無効にする)。
これにより、本実施形態によるICカード1は、アプリケーションに応じて、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる(例えば、検出を無効にする)ことができる。よって、本実施形態によるICカード1は、セキュリティを確保しつつ、正常に動作させることができる。
すなわち、本実施形態によるICカード1は、例えば、ETCシステムのように、長時間継続して外部装置2と接続された状態で使用される用途であり、且つ、自動車によるノイズが多い環境で使用される用途である場合に、異常検出部9による異常の検出感度を低下させることができる。このため、本実施形態によるICカード1は、例えば、ETCシステムの場合に、ノイズなどによって異常検出部9が異常を誤検出して、ICカード1がHALT状態に遷移され、使用できなくなる可能性を低減することができる。
また、本実施形態によるICカード1は、例えば、クレジットカードのように、長時間継続して外部装置2と接続された状態で使用されない用途で、セキュリティが重視される場合には、異常検出部9による異常の検出感度を低下させないようにできる。このため、本実施形態によるICカード1は、セキュリティを確保(維持)することができる。
このように、本実施形態によるICカード1は、セキュリティを確保しつつ、正常に動作させることができる。
また、本実施形態では、検出制御部51は、選択されたアプリケーションが、外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途である場合に、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる。
これにより、本実施形態によるICカード1は、外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途において、ノイズなどによって異常検出部9が異常を誤検出して、正常に動作しなくなる可能性を低減することができる。
また、本実施形態では、外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途には、有料道路の電子料金収受システム(ETCシステム)における用途が含まれる。検出制御部51は、選択されたアプリケーションが、有料道路の電子料金収受システムにおける用途であり、且つ、有料道路に入場している状態である場合に、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる。
これにより、本実施形態によるICカード1は、有料道路の電子料金収受システム(ETCシステム)において、ノイズなどによって異常検出部9が異常を誤検出して、正常に動作しなくなる可能性をより適切に低減することができ、正常に動作させることができる。
すなわち、本実施形態によるICカード1は、電子料金収受システム(ETCシステム)において、例えば、有料道路に入場した後に、長時間継続して外部装置2に接続された状態で、異常検出部9の検出感度を低下させる。そのため、本実施形態によるICカード1は、有料道路に入場してから退場するまでの間において、例えば、自動車によるノイズなどによって異常検出部9が異常を誤検出して、有料道路を退場する際に正常に動作しない可能性を低減することができる。
また、本実施形態では、異常の検出感度には、異常検出部9による異常の検出無効が含まれる。検出制御部51は、選択されたアプリケーションに応じて、異常検出部9による異常の検出を無効にする。
これにより、本実施形態によるICカード1は、例えば、ETCシステムにおいて、異常検出部9による異常の誤検出を無効化できるため、異常検出部9の誤検出により、ICカード1が動作不能(例えば、HALT状態)になることを防止することができる。
また、本実施形態によるICカード1は、アプリケーションを識別するアプリケーション識別情報と、異常検出部9による異常の検出感度を示す検出感度情報とを対応付けて記憶する検出感度記憶部81を備える。そして、検出制御部51は、選択されたアプリケーションを示すアプリケーション識別情報(例えば、アプリケーション名)に対応する検出感度情報を、検出感度記憶部81から取得し、取得した当該検出感度情報に基づいて、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる。
これにより、本実施形態によるICカード1は、簡易な手法により、アプリケーションに応じて、異常検出部9による異常の検出感度を適切に変更する(低下させる)ことができる。
また、本実施形態では、上述した検出感度記憶部81は、書き換え可能な不揮発性メモリであるEEPROM8によって構成される。
これにより、本実施形態によるICカード1は、ICカード1を発行する際に、アプリケーションに応じた異常検出部9による異常の検出感度を、柔軟に設定することができる。
また、本実施形態によるICモジュール10は、上述した異常検出部9と、異常処理部52と、検出制御部51とを備える。
これにより、本実施形態によるICモジュール10は、上述したICカード1と同様の効果を奏し、セキュリティを確保しつつ、正常に動作させることができる。
なお、ICカード1は、ICモジュール10と、ICモジュール10が埋め込まれたカード基材PT(カード本体)とを備える。
(第2の実施形態)
次に、図面を参照して、第2の実施形態によるICカード1aについて説明する。
図9は、第2の実施形態のICカード1aの機能構成例を示すブロック図である。
図9に示すように、ICカード1aは、異常検出部9aと、通信部40と、制御部50aと、管理情報記憶部71aと、検出感度記憶部81aと、AP情報記憶部82とを備えている。
なお、本実施形態によるICカード1aの外観及びハードウェア構成は、図1及び図2に示す第1の実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、図9において、図3に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
また、図9に示されるICカード1aの各部は、図2に示されるICカード1のハードウェアを用いて実現される。
本実施形態では、異常検出部9aが、検出感度を複数レベルに設定及び変更できる場合の一例について説明する。
異常検出部9aは、ICカード1aの内部解析や改変に対する防護のために、ICカード1aの異常を検出する。異常検出部9aは、例えば、グリッチ検出を行い、例えば、コンタクト部3に供給される信号の電圧、信号幅などが、所定の範囲を超えたことを検出する。異常検出部9aは、例えば、グリッチ検出機能の動作停止(OFF)のレベル設定を含み、検出感度レベルの設定に応じて、異常を検出する感度(例えば、閾値電圧)を変更可能である。異常検出部9aは、例えば、不図示のレジスタを有しており、当該レジスタに検出感度レベルの設定を記憶するとともに、異常を検出した場合に、当該レジスタに検出結果を記憶する。
検出感度記憶部81aは、例えば、EEPROM8により構成された記憶部である。検出感度記憶部81aは、アプリケーションを識別するアプリケーション識別情報と、異常検出部9による異常の検出感度を示す検出感度情報とを対応付けて記憶する。なお、本実施形態では、検出感度情報は、異常検出部9aによる異常の検出無効(動作停止)のレベル設定を含み、異常を検出する感度を示す検出感度レベルである。ここで、図10を参照して、検出感度記憶部81aが記憶するデータ例について説明する。
図10は、本実施形態の検出感度記憶部81aのデータ例を示す図である。
図10に示すように、検出感度記憶部81aは、「アプリケーション名」と、「検出感度情報」とを対応付けて記憶する。ここで、「アプリケーション名」は、ICカード1aがサービスを提供するアプリケーション名であり、アプリケーション識別情報の一例である。また、「検出感度情報」は、異常検出部9aの検出感度レベルを示す情報であり、本実施形態では、“レベル0(無効)”、“レベル1”などの複数の検出感度レベルが設定可能である。
例えば、図10に示す例では、「アプリケーション名」が“ETCシステム”に対して、「検出感度情報」が“レベル0(無効)”であることを示している。また、「アプリケーション名」が“クレジットカード”に対して、「検出感度情報」が“レベル3”であることを示している。
なお、検出感度記憶部81aには、複数のアプリケーションに対応する検出感度情報が記憶されており、ICカード1aの発行時、又はアプリケーションが追加される際に、当該情報が記憶される。
図9の説明に戻り、管理情報記憶部71aは、例えば、RAM7により構成された記憶部である。管理情報記憶部71aは、例えば、現在選択されているアプリケーション、及び、当該アプリケーションの状態などのICカード1aの状態に関する情報を記憶する。ここで、図11を参照して、管理情報記憶部71aが記憶するデータ例について説明する。
図11は、本実施形態の管理情報記憶部71aのデータ例を示す図である。
本実施形態では、異常検出部9aの検出感度を異常検出部9aに直接設定するため、管理情報記憶部71aは、図11に示すように、異常検出部9aの感度設定に関する情報(「感度低下モード」)を備えない点が第1の実施形態と異なる。
再び図9の説明に戻り、制御部50aは、例えば、CPU5と、RAM7と、ROM6又はEEPROM8とにより実現され、ICカード1aを統括的に制御する。制御部50aは、検出制御部51aと、異常処理部52aと、コマンド処理部53とを備える。
検出制御部51aは、外部装置2から通信部40を介して受信したコマンドにより選択されたアプリケーションに応じて、異常検出部9aによる異常の検出感度を低下させる。検出制御部51aは、例えば、管理情報記憶部71aが記憶する「現在のアプリケーション名」が変更された場合に、当該アプリケーション名に対応する検出感度情報を、検出感度記憶部81aから取得する。検出制御部51aは、取得した検出感度情報に基づいて、異常検出部9aに検出感度情報(検出感度レベル)を設定する。
例えば、検出感度記憶部81aの「検出感度情報」が“レベル0(無効)”である場合に、検出制御部51aは、異常検出部9aのレジスタに、“レベル0(無効)”に対応する設定を記憶させる。
なお、検出制御部51aは、選択されたアプリケーションが、外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途である場合に、第1の実施形態と同様に、異常検出部9aによる異常の検出感度を低下させる。具体的な例として、検出制御部51aは、例えば、選択されたアプリケーション(管理情報記憶部71aの「現在のアプリケーション名」)が“ETCシステム”である場合に、異常検出部9aのレジスタに、“レベル0(無効)”に対応する設定を記憶させる。
異常処理部52aは、異常検出部9aによって異常が検出された場合に、検出された異常に対応した処理を実行する。異常処理部52aは、例えば、異常検出部9aによって異常が検出したことによる割り込み処理として、ICカード1aをHALT状態にする。
次に、図面を参照して、本実施形態のICカード1aの動作について説明する。
図12は、本実施形態のICカード1aの異常感度の設定処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、ICカード1aの検出制御部51aは、まず、アプリケーションが選択されたか否かを判定する(ステップS401)。検出制御部51aは、例えば、ICカード1aに、外部装置2からのコマンドによりアプリケーションが選択されたか否かを判定する。検出制御部51aは、アプリケーションが選択された場合(ステップS401:YES)に、処理をステップS402に進める。また、検出制御部51aは、アプリケーションが選択されていない場合(ステップS401:NO)に、処理をステップS401に戻す。
ステップS402において、検出制御部51aは、選択されたアプリケーションに応じて、検出感度を設定する。検出制御部51aは、例えば、選択されたアプリケーションを示すアプリケーション識別情報(例えば、「アプリケーション名」)に対応する検出感度情報を、検出感度記憶部81aから取得し、取得した当該検出感度情報に基づいて、異常検出部9aによる異常の検出感度を低下させる。すなわち、検出制御部51aは、管理情報記憶部71aの「現在のアプリケーション名」を取得し、当該アプリケーションに対応する検出感度情報を検出感度記憶部81aから取得する。検出制御部51aは、取得した検出感度情報に基づいて、異常検出部9aの検出感度を設定する。
例えば、現在のアプリケーション名」が“ETCシステム”である場合に、検出制御部51aは、図10に示す“ETCシステム”に対応する検出感度情報(“レベル0(無効)”)を検出感度記憶部81aから取得する。そして、検出制御部51aは、取得した検出感度情報(“レベル0(無効)”)に基づいて、異常検出部9aのレジスタに、“レベル0(無効)”に対応する設定を記憶させる。これにより、異常検出部9aの異常検出機能がOFFになる。
また、例えば、現在のアプリケーション名」が“クレジットカード”である場合に、検出制御部51aは、図10に示す“クレジットカード”に対応する検出感度情報(“レベル3”)を検出感度記憶部81aから取得する。そして、検出制御部51aは、取得した検出感度情報(“レベル3”)に基づいて、異常検出部9aのレジスタに、“レベル3”に対応する設定を記憶させる。これにより、異常検出部9aの異常検出機能の閾値が検出感度の高いレベルになる。
次に、検出制御部51aは、ICカード1aをスリープモードにする(ステップS403)。ステップS403の処理後に、検出制御部51aは、異常感度の設定処理を終了する。
次に、図13を参照して、本実施形態のICカード1aの異常検出処理について説明する。
図13は、本実施形態のICカード1aの異常検出処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、ICカード1aの異常処理部52aは、まず、異常検出部9aによる異常検出があるか否かを判定する(ステップS501)。ここで、例えば、異常検出部9aが異常を検出した場合に、割り込み処理が開始され、異常処理部52aは、異常検出部9aが有するレジスタが記憶する検出結果に基づいて、異常検出部9による異常検出があるか否かを判定する。異常処理部52aは、異常検出部9による異常検出がある場合(ステップS501:YES)に、処理をステップS502に進める。また、異常処理部52aは、異常検出部9による異常検出がない(他の処理による割り込み処理である)場合(ステップS501:NO)に、異常検出処理を終了する。なお、例えば、スリープモードにおいて、割り込み処理が発生した場合には、異常処理部52aは、ICカード1aをスリープモードにした後に、異常検出処理を終了する。
ステップS502において、異常処理部52aは、ICカード1aをHALT状態にする。この場合、異常処理部52aは、異常検出に対応する処理として、ICカード1aの動作を停止させ、HALT状態にする。ステップS502の処理後に、異常処理部52aは、異常検出処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によるICカード1a(携帯可能電子装置の一例)は、異常検出部9aと、異常処理部52aと、検出制御部51aとを備える。異常検出部9aは、異常を検出する。異常処理部52aは、異常検出部9aによって異常が検出された場合に、検出された異常に対応した処理を実行する。検出制御部51aは、選択されたアプリケーションに応じて、異常検出部9aによる異常の検出感度を低下させる(例えば、検出を無効にする)。
これにより、本実施形態によるICカード1aは、第1の実施形態と同様に、セキュリティを確保しつつ、正常に動作させることができる。
また、本実施形態では、異常検出部9aは、検出無効(検出禁止)を含む複数レベルに検出感度を変更可能である。検出制御部51aは、選択されたアプリケーションを示すアプリケーション識別情報に対応する検出感度情報を、検出感度記憶部81aから取得し、取得した当該検出感度情報に基づいて、異常検出部9aの検出感度を変更する。
これにより、本実施形態によるICカード1aは、アプリケーションに応じて、異常検出部9aによる異常の検出を、適切な検出感度に変更することができる。
上記の各実施形態において、アプリケーション識別情報の一例として、アプリケーション名を使用する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、アプリケーション識別情報は、アプリケーションID、アプリケーションに対応したDF(Dedicated File)名やDFのIDなどであってもよい。
また、上記の各実施形態において、ICカード1(1a)は、書き換え可能な不揮発性メモリとして、EEPROM8を備える構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、ICカード1(1a)は、EEPROM8の代わりに、フラッシュメモリ、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory:強誘電体メモリ)などを備えてもよい。
また、上記の各実施形態において、携帯可能電子装置の一例として、ICカード1(1a)を用いる例を説明したが、これに限定されるものではない。携帯可能電子装置は、例えば、カード形状ではないICタグなどの電子装置であってもよい。
また、上記の各実施形態において、検出感度記憶部81(81a)は、EEPROM8により構成する例を説明したが、ROM6により構成してもよい。また、検出感度情報は、検出感度記憶部81(81a)に記憶せずに、ICカード1(1a)のOS(Operating System)内のプログラムとして記憶されていてもよい。
また、上記の各実施形態において、異常検出部9(9a)は、グリッチ検出による異常を検出する例を説明したが、これに限定されるものではなく、他の異常検出を行うようにしてもよい。また、異常処理部52(52a)によって実行される異常に対応した処理は、ICカード1(1a)をHALT状態にする処理に限定されるものではなく、例えば、ICカード1(1a)の状態を初期化するリセット処理などの他の処理であってもよい。また、異常処理部52(52a)は、異常検出の種類に応じて、異常に対応した処理を変更してもよい。
また、上記の各実施形態において、外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途の一例として、ETCシステムである場合の例を説明したが、これに限定されるものではない。外部装置2と継続して接続された状態で使用される用途は、例えば、テレビなどのデジタル放送受信機用の用途であってもよい。
また、上記の各実施形態において、ICカード1(1a)のコマンド待ちの際に、スリープモードにする例を説明したが、これに限定されるものではなく、スリープモードにせずに、コマンド待ちをするようにしてもよい。
また、上記の第1の実施形態において、異常検出部9の機能を「感度低下モード」の“ON”又は“OFF”の2種類により設定する例を説明したが、第2の実施形態のように、検出感度レベルを複数レベルにより設定するようにしてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、異常検出部9(9a)によって異常が検出された場合に、検出された異常に対応した処理を実行する異常処理部52(52a)と、選択されたアプリケーションに応じて、異常検出部9による異常の検出感度を低下させる検出制御部51(51a)とを持つことにより、セキュリティを確保しつつ、正常に動作させることができる。
上記実施形態は、以下のように表現することができる。
コンタクト部を介して外部装置と通信する通信部と、
前記コンタクト部に供給される信号の異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部によって前記異常が検出された場合に、自装置の動作を停止させる処理を実行する異常処理部と、
アプリケーションを識別するアプリケーション識別情報と、前記異常検出部による異常の検出感度を示す検出感度情報とを対応付けて記憶する検出感度記憶部と、
前記外部装置から通信部を介して選択されたアプリケーションを示す前記アプリケーション識別情報に対応する前記検出感度情報を、前記検出感度記憶部から取得し、取得した当該検出感度情報に基づいて、前記異常検出部による異常の検出感度を低下させる検出制御部と
を備える携帯可能電子装置。
コンタクト部を介して外部装置と通信する通信部と、
前記コンタクト部に供給される信号の異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部によって前記異常が検出された場合に、自装置の状態を初期化させるリセット処理を実行する異常処理部と、
アプリケーションを識別するアプリケーション識別情報と、前記異常検出部による異常の検出感度を示す検出感度情報とを対応付けて記憶する検出感度記憶部と、
前記外部装置から通信部を介して選択されたアプリケーションを示す前記アプリケーション識別情報に対応する前記検出感度情報を、前記検出感度記憶部から取得し、取得した当該検出感度情報に基づいて、前記異常検出部による異常の検出感度を低下させる検出制御部と
を備える携帯可能電子装置。
なお、実施形態におけるICカード1(1a)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述したICカード1(1a)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1a…ICカード、2…外部装置、3…コンタクト部、4…UART、5…CPU、6…ROM、7…RAM、8…EEPROM、9,9a…異常検出部、10…ICモジュール、40…通信部、50,50a…制御部、51,51a…検出制御部、52,52a…異常処理部、53…コマンド処理部、71,71a…管理情報記憶部、81,81a…検出感度記憶部、82…AP情報記憶部、100…ICチップ、BS1…内部バス、PT…カード基材

Claims (6)

  1. 自装置の電気的な異常を検出する異常検出部と、
    前記異常検出部によって前記異常が検出された場合に、検出された前記異常に対応した処理を実行する異常処理部と、
    選択されたアプリケーションに応じて、前記異常検出部による前記異常の検出感度を低下させる検出制御部と
    を備える携帯可能電子装置。
  2. 前記検出制御部は、選択された前記アプリケーションが、外部装置と継続して接続された状態で使用される用途である場合に、前記異常検出部による前記異常の検出感度を低下させる
    請求項1に記載の携帯可能電子装置。
  3. 前記外部装置と継続して接続された状態で使用される用途には、有料道路の電子料金収受システムにおける用途が含まれ、
    前記検出制御部は、選択された前記アプリケーションが、前記有料道路の電子料金収受システムにおける用途であり、且つ、前記有料道路に入場している状態である場合に、前記異常検出部による前記異常の検出感度を低下させる
    請求項2に記載の携帯可能電子装置。
  4. 前記異常の検出感度には、前記異常検出部による前記異常の検出無効が含まれ、
    前記検出制御部は、選択された前記アプリケーションに応じて、前記異常検出部による前記異常の検出を無効にする
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の携帯可能電子装置。
  5. 前記アプリケーションを識別するアプリケーション識別情報と、前記異常検出部による異常の検出感度を示す検出感度情報とを対応付けて記憶する検出感度記憶部を備え、
    前記検出制御部は、選択された前記アプリケーションを示す前記アプリケーション識別情報に対応する前記検出感度情報を、前記検出感度記憶部から取得し、取得した当該検出感度情報に基づいて、前記異常検出部による異常の検出感度を低下させる
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の携帯可能電子装置。
  6. 自装置の電気的な異常を検出する異常検出部と、
    前記異常検出部によって前記異常が検出された場合に、検出された前記異常に対応した処理を異常処理部と、
    選択されたアプリケーションに応じて、前記異常検出部による前記異常の検出感度を低下させる検出制御部と
    を備えるICモジュールと、
    前記ICモジュールが埋め込まれたカード本体と
    を備えるICカード。
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