JP2018101035A - 光学スクリーン、多視点映像表示装置および立体像表示装置 - Google Patents

光学スクリーン、多視点映像表示装置および立体像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高解像度の映像を表示することが可能な光学スクリーンを提供する。【解決手段】光学スクリーン1は、マイクロレンズLを2次元配列したレンズアレイ10Aと、複数の光ファイバーを束ねたファイバーオプティックプレート11と、レンズアレイ10Aと同一の2次元配列でマイクロレンズLを配列したレンズアレイ10Bと、を備え、ファイバーオプティックプレート11の光が入力する面から、レンズアレイ10Aの焦点距離近傍にレンズアレイ10Aを配置し、ファイバーオプティックプレート11の光が出力する面から、レンズアレイ10Bの焦点距離近傍にレンズアレイ10Bを配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、光学スクリーン、ならびに、この光学スクリーンを備えた多視点映像表示装置および立体像表示装置に関する。
従来、入射光線を入射方向と同じ経路に反射する再帰性反射スクリーンや、入射光線をその入射角度に応じて特定の角度の方向に透過する光透過性スクリーンがある。このような特性を持つ指向性スクリーンは、複数のプロジェクタを使った投射型立体表示用のスクリーン等に応用されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。
また、従来の指向性スクリーン技術には、コーナーキューブミラー方式、ビーズ方式、ホログラム方式がある。
コーナーキューブミラー方式は、3枚の平面鏡を直角に組み合わせた3面体キューブコーナー素子をアレイ状に配置し、入射光線を3つの鏡面で反射することで、光を入射方向にそのまま反射する方式である。
また、ビーズ方式は、入射した光が球状のガラスビーズの中に入るときに屈折し、球面上の一点で焦点を結び、ガラスビーズの裏にある反射膜により反射してガラスビーズを出るときに再度屈折することで、光を入射方向にそのまま反射する方式である。
また、ホログラム方式は、スクリーンに記録した干渉縞により光を回折させ、光の方向性を制御する方式である。
T. Okoshi, A.Yano, and Y. Fukumori,"Curved Triple-Mirror Screen for Projection-Type Three-Dimensional Display", Applied Optics, Vol.10, No.3, pp.482-489 (1971) Xinzhu Sang, Frank C. Fan, C. C. Jiang, Sam Choi, Wenhua Dou, Chongxiu Yu, and Daxiong Xu,"Demonstration of a large-size real-time full-color three-dimensional display", Optics Letters, Vol.34, No.24, pp.3803-3805 (2009)
従来のコーナーキューブミラー方式のスクリーンは、3つの鏡面を均等に配置するという3面体キューブコーナー素子の形状から、その製作が難しい。さらに、コーナーキューブミラー方式のスクリーンに高解像度の画像を表示するためには、サブmm程度の微小な3面体キューブコーナー素子を製作する必要があるため、技術的に困難である。
また、従来のビーズ方式のスクリーンは、その特性がビーズ(球状レンズ)の光学的な特性に依存するため、画像を表示するためには、精度のよい高品質な球状レンズを精度よく配置する必要であり、製作が困難である。
また、ホログラム方式のスクリーンは、回折しない0次回折光や高次の回折光によって、観察者が不要な光を認識してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、簡易な構成で高解像度の映像を表示することが可能な光学スクリーン、ならびに、この光学スクリーンを備えた多視点映像表示装置および立体像表示装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る光学スクリーンは、光を透過する透過型の光学スクリーンであって、マイクロレンズを2次元配列した第1レンズアレイと、複数の光ファイバーを束ねたファイバーオプティックプレートと、前記第1レンズアレイと同一の2次元配列でマイクロレンズを配列した第2レンズアレイと、を備え、前記ファイバーオプティックプレートの光が入射する面から、前記第1レンズアレイの焦点距離近傍に前記第1レンズアレイを配置し、前記ファイバーオプティックプレートの光が出射する面から、前記第2レンズアレイの焦点距離近傍に前記第2レンズアレイを配置した。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る光学スクリーンは、光を反射する反射型の光学スクリーンであって、マイクロレンズを2次元配列したレンズアレイと、複数の光ファイバーを束ねたファイバーオプティックプレートと、光を反射する反射板と、を備え、前記ファイバーオプティックプレートの光が入射する面から、前記レンズアレイの焦点距離近傍に前記レンズアレイを配置し、前記ファイバーオプティックプレートの光が出射する面に、前記反射板を配置した。
かかる構成によれば、光学スクリーンは、ファイバーオプティックプレートの光の入射側と出射側とにレンズアレイが配置される。
このとき、ほぼ平行光とみなせる入射光は、レンズアレイ(第1レンズアレイ)によって、ファイバーオプティックプレートの光が入射する面に集光し、ファイバーオプティックプレート内を伝搬する。そして、ファイバーオプティックプレートから出射される光、あるいは、さらに反射板を介して反射し逆経路でファイバーオプティックプレートを伝搬してファイバーオプティックプレートから出射される光は、レンズアレイ(第2レンズアレイ)によって、ほぼ平行光となって出射される。
このファイバーオプティックプレートは微細な光ファイバーで構成されているため、光学スクリーンは、高解像度の映像を、劣化を抑えて表示することができる。
なお、光学スクリーンのファイバーオプティックプレートとレンズアレイとの距離を厳密な焦点距離としない構成や、光路上に拡散板を設けることで、光学スクリーンは、光線の指向性を保持しつつ、光線の広がりを調整することができる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る多視点映像表示装置は、多視点映像を表示する多視点映像表示装置であって、視点位置の異なる映像を表示する複数の表示装置と、前記複数の表示装置で表示される映像の光を透過する透過型の光学スクリーンと、を備える構成としてもよい。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る多視点映像表示装置は、多視点映像を表示する多視点映像表示装置であって、視点位置の異なる映像を表示する複数の表示装置と、前記複数の表示装置で表示される映像の光を反射する反射型の光学スクリーンと、前記複数の表示装置と前記光学スクリーンとの間に配置され、前記表示装置で表示される映像の光を前記光学スクリーンで透過し、前記光学スクリーンから出射される光を反射するハーフミラーと、を備える構成としてもよい。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る立体像表示装置は、立体像を表示する立体像表示装置であって、視点位置の異なる3次元モデルの被写体空間を仮想的に撮像した映像を表示する複数の表示装置と、前記表示装置で表示される映像の光を平行光に変換するコリメーターレンズと、前記コリメーターレンズで変換された平行光を透過する透過型の光学スクリーンと、を備える構成としてもよい。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る立体像表示装置は、立体像を表示する立体像表示装置であって、視点位置の異なる3次元モデルの被写体空間を仮想的に撮像した映像を表示する複数の表示装置と、前記表示装置で表示される映像の光を平行光に変換するコリメーターレンズと、前記コリメーターレンズで変換された平行光を反射する反射型の光学スクリーンと、前記コリメーターレンズと前記光学スクリーンとの間に配置され、前記コリメーターレンズで変換された平行光を前記光学スクリーンで透過し、前記光学スクリーンから出射される光を反射するハーフミラーと、を備える構成としてもよい。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によれば、レンズアレイと、微細な光ファイバーで構成されるファイバーオプティックプレートとを用いた簡易な構成で、指向性を保持して高解像度の映像を表示することができる。
また、本発明によれば、複数の表示装置と、レンズアレイおよびファイバーオプティックプレートを用いた光学スクリーンとを用いた簡易な構成で、高精細な多視点映像や立体像を表示することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る光学スクリーンの構造を示す図であって、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。 FOPを構成する光ファイバーの内部構造を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る光学スクリーンの光線方向の概要を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態に係る光学スクリーンの光線方向の詳細を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態に係る光学スクリーンの光線の広がり角を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態に係る光学スクリーンの光線の広がり角を説明するための説明図であって、(a)はFOPとレンズアレイとの距離が焦点距離よりも長い場合、(b)はFOPとレンズアレイとの距離が焦点距離よりも短い場合を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る光学スクリーンの構造を示す図であって、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る光学スクリーンの光線方向および光線の広がりを説明するための説明図である。 本発明の第3実施形態に係る光学スクリーンの構造を示す図であって、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る光学スクリーンの光線方向および光線の広がりを説明するための説明図である。 本発明の第4実施形態に係る光学スクリーンの構造を示す図であって、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る光学スクリーンの光線方向を説明するための説明図である。 本発明の第4実施形態に係る光学スクリーンの光線の広がり角を説明するための説明図である。 本発明の第4実施形態に係る光学スクリーンの変形例の光線の広がり角を説明するための説明図である。 本発明の第4実施形態に係る光学スクリーンの変形例の光線の広がり角を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る光学スクリーンの光線の細線化を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る光学スクリーンの光線の細線化を説明するための説明図であって、(a)は光の入力側に遮蔽板を備えた構成、(b)は光の出力側に遮蔽板を備えた構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る透過型の光学スクリーンを備えた多視点映像表示装置の構成を示す構成図である。 本発明の第4実施形態に係る反射型の光学スクリーンを備えた多視点映像表示装置の構成を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る透過型の光学スクリーンを備えた立体像表示装置の構成を示す構成図である。 本発明の第4実施形態に係る反射型の光学スクリーンを備えた立体像表示装置の構成を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る透過型の光学スクリーンを備えた立体像表示装置の変形例の構成を示す構成図である。 本発明の第4実施形態に係る反射型の光学スクリーンを備えた立体像表示装置の変形例の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
≪光学スクリーン≫
〔第1実施形態〕
最初に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る光学スクリーン1の構成について説明する。
光学スクリーン1は、光を透過する透過型スクリーンである。
この光学スクリーン1は、2枚のレンズアレイ10(10A,10B)とファイバーオプティックプレート(以下、FOP)11と、を備える。
光学スクリーン1は、図1(a)の側面図、図1(b)の分解斜視図に示すように、FOP11を挟んで、光の入射側(背面側)にレンズアレイ(第1レンズアレイ)10A、光の出射側(正面側)にレンズアレイ(第2レンズアレイ)10Bを、それぞれ予め定めた距離だけFOP11から離間して配置して構成する。この予め定めた距離は、それぞれレンズアレイ10A,10Bのおおよそ焦点距離であるが、厳密に焦点距離である必要はない。なお、レンズアレイ10A,10BおよびFOP11は、図示を省略した枠部材によって連結される。
レンズアレイ10は、複数のマイクロレンズLを平面上で所定の配列パターンで2次元配列したものである。
マイクロレンズLの形状は、図1では円形で表しているが、非レンズ部分が生じないように、配列パターンに応じた正方形状、ハニカム形状等が好ましい。
また、マイクロレンズLの大きさは、光学スクリーン1に表示する画像の1画素の大きさよりも小さいサイズとする。例えば、光学スクリーン1に表示する画像の1画素の大きさを1mm角とした場合、マイクロレンズLの大きさは、それよりも十分小さいサイズ、例えば、0.5mm程度以下とする。
FOP11は、微小な径の光ファイバーを束にした光学デバイスである。図2に示すように、FOP11を構成する個々の光ファイバー(素線)FBは、中心部のコアCOと、周辺部のクラッドCLと、最外周の吸収体LAとで形成されている。
この光ファイバー(素線)FBは、固有の開口数(Numerical Aperture:NA)で定められる最大受光角度θmax以内の光でコアCOとクラッドCLとの境界面で全反射した光のみが伝搬され、全反射しない光は吸収体LAで吸収される。
光ファイバーFBの素線の直径は、マイクロレンズLの大きさよりも十分小さいサイズとする。例えば、マイクロレンズLの大きさを0.5mm程度とした場合、光ファイバー(ファイバー素線)FBの直径は、3μm〜10μmとする。
このように光学スクリーン1を構成することで、図3に示すように、光学スクリーン1は、背面からほぼ平行光線とみなせる光を入射されて、レンズアレイ10Aによって、入射光をFOP11の端面Aに照射する。そして、光学スクリーン1は、FOP11によって、光をファイバー素線内で伝搬させて端面Bから出射する。そして、光学スクリーン1は、レンズアレイ10Bによって、FOP11の端面Bからの光を出射する。このとき、レンズアレイ10Aとレンズアレイ10Bとの仕様を同一にして、個々のマイクロレンズLの位置(配列)も同じとすれば、光学スクリーン1への入射光は、その入射角度の応じた方向の出射光として出力されることになる。
(光線の方向について)
ここで、図4を参照して、光学スクリーン1で入出射する光線の方向(指向性)について具体的に説明する。ここでは、レンズアレイ10Aの焦点距離をf、レンズアレイ10AとFOP11との距離をm、レンズアレイ10Bの焦点距離をf、FOP11とレンズアレイ10Bとの距離をmとする。
入射角度θで光学スクリーン1に入射した光は、レンズアレイ10Aの個々のマイクロレンズLの中心位置に対向するFOP11の端面Aの位置からxの距離に集光する。この距離xは、以下の式(1)となる。
Figure 2018101035
一方、FOP11の端面Aに集光した光は、FOP11のファイバー素線内を伝搬し、端面Bから出射される。このとき、レンズアレイ10Bから出射される光の出射角度θは、以下の式(2)となる。
Figure 2018101035
ここで、f=m、f=m、f=fであれば、θ=θとなり、光学スクリーン1は、入射した光を、入射角度と同じ出射角度で出射する。
もし、f≠fであれば、入射光と出射光の角度比は、以下の式(3)となる。
Figure 2018101035
これによって、光学スクリーン1は、光の指向性を実現することができる。
(広がり角について)
次に、図5を参照して、光学スクリーン1で入出射する光線の広がり角について説明する。ここで、レンズアレイ10Aの焦点距離をf、レンズアレイ10AとFOP11との距離をm、レンズアレイ10Bの焦点距離をf、FOP11とレンズアレイ10Bとの距離をmとする。なお、f≠m(図5の例では、f<m)、f=mとする。
光学スクリーン1に入射した光(平行光)は、レンズアレイ10Aを介して、FOP11の端面Aの1点に集光せず、幅(広がり)を持った光となる。また、FOP11の端面Bの光も幅(広がり)を持つため、レンズアレイ10Bを介して出射される光線は、広がり角を持つ光となる。
ここで、FOP11への光の幅をwとすると、指向性を持った光線の広がり角φは、おおよそ以下の式(4)となる。
Figure 2018101035
このように、光学スクリーン1は、レンズアレイ10AとFOP11との距離を、レンズアレイ10Aの焦点距離近傍で焦点距離からずらして配置することで、FOP11内を伝搬する光の幅wが変化し、出射する光の指向性の広がり角φを制御することができる。
一般に光線再生方式による立体表示において、自然な運動視差を得るには、各光線間の角度ピッチは1度程度以下、もしくは、より理想的には0.2度程度以下が望ましい。表示システムの光線角度ピッチに応じて、レンズアレイ10AとFOP11との距離を調整し、光線の広がり角を設定すれば、なめらかな運動視差を得ることができる。ここで、レンズアレイ10Aのレンズピッチをpとすると、前記式(4)のwは、以下の式(5)となる。
Figure 2018101035
そのため、前記式(4)は以下の式(6)となる。
Figure 2018101035
ここで、f=fとすると、以下の式(7)となる。
Figure 2018101035
例えば、f=f=2mm、p=1mmとし、光線の広がり角φがほぼ1度となる場合を式(7)により計算すると、以下の式(8)となる。
Figure 2018101035
また同様に、光線の広がり角φがより理想的な角度として、ほぼ0.2度となる場合を式(7)により計算すると、以下の式(9)となる。
Figure 2018101035
以上より、レンズアレイ10AとFOP11との距離は、おおよそ焦点距離の±5%以内、より理想的には、焦点距離の±1%以内とすることが好ましい。
なお、広がり角の制御は、レンズアレイ10AとFOP11との距離を焦点距離からずらす以外に、FOP11とレンズアレイ10Bとの距離をレンズアレイ10Bの焦点距離近傍で焦点距離からずらして配置することでも実現することができる。図6は、FOP11とレンズアレイ10Bとの距離をレンズアレイ10Bの焦点距離からずらして配置した場合において、光学スクリーン1に入射した光(平行光)が、広がりをもって出射する様子を示した図である。図6(a)は、f=m、f<mの状態、図6(b)は、f=m、f>mの状態を示している。
この広がり角は、後記する図18〜図23で説明するように、光学スクリーン1を多視点映像表示装置2や立体像表示装置3に用いる場合に有効である。すなわち、光学スクリーン1に投射する複数のプロジェクタ20(図18)の数が少ない場合、光線に広がり角を持たせることで、光線間の隙間を埋めることができる。なお、この広がり角は、観察者が光線間の隙間や光線の重複を視認しない程度の角度に設定することが好ましい。
〔第2実施形態〕
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る光学スクリーン1Bの構成について説明する。
光学スクリーン1Bは、光を透過する透過型スクリーンである。
この光学スクリーン1Bは、2枚のレンズアレイ10(10A,10B)とFOP11と、拡散板12と、を備える。具体的には、光学スクリーン1Bは、図7(a)の側面図、図7(b)の分解斜視図に示すように、光の入射側(背面側)から、レンズアレイ10A、FOP11、拡散板12、レンズアレイ10Bの順に配置されて構成される。
レンズアレイ10AとFOP11とは予め定めた距離だけ離間し、拡散板12とレンズアレイ10Bとは予め定めた距離だけ離間している。この予め定めた距離は、それぞれレンズアレイ10A,10Bのおおよそ焦点距離であるが、厳密に焦点距離である必要はない。また、FOP11と拡散板12とは、FOP11の光の出射面と拡散板12の光の入射面とで接している。図7(b)は分解図であるため、FOP11と拡散板12とを離間して図示している。なお、レンズアレイ10A、FOP11、拡散板12およびレンズアレイ10Bは、図示を省略した枠部材によって連結される。
拡散板12以外の構成は、図1で説明した光学スクリーン1と同じものであるため、説明を省略する。
拡散板12は、入射した光を拡散させて出射するものである。この拡散板12は、FOP11の光の出射側に面して配置され、FOP11から出射される光を拡散して、レンズアレイ10Bに出射する。
なお、この拡散板12は、予め固定の拡散角特性を有する拡散板を用いてもよいし、拡散角特性を制御可能な拡散板を用いてもよい。拡散角特性を制御可能な拡散板としては、例えば、電圧の制御によって、拡散の度合いを変更できるポリマー分散型液晶を用いた拡散フィルムを用いることができる。また、拡散板12は、垂直方向と水平方向とで異なる拡散角特性を有する拡散板を用いてもよい。
以上説明した光学スクリーン1Bの構成とすることで、図8に示すように、光学スクリーン1Bは、背面からほぼ平行光線とみなせる光を入射されることで、レンズアレイ10Aによって、入射光をFOP11の端面Aに集光する。そして、光学スクリーン1Bは、FOP11によって、光をファイバー素線内で伝搬させて端面Bから出射する。そして、光学スクリーン1Bは、拡散板12によって、当該拡散板12が有する分散度(拡散光の広がりを示す指標)で光を拡散させる。そして、光学スクリーン1Bは、レンズアレイ10Bによって、拡散板12からの出力光(拡散光)を出射する。このとき、レンズアレイ10Bは、拡散板12からの出力光の角度に応じた方向に光を出力することになる。
これによって、光学スクリーン1Bは、指向性のある光線に広がり角を持たせて出射することができる。
〔第3実施形態〕
次に、図9を参照して、本発明の第3実施形態に係る光学スクリーン1Cの構成について説明する。
光学スクリーン1Cは、光を透過する透過型スクリーンである。
この光学スクリーン1Cは、2枚のレンズアレイ10(10A,10B)と2枚のFOP11(11A,11B)と、を備える。なお、レンズアレイ10(10A,10B)およびFOP11(11A,11B)の個々の構成は、図1で説明した光学スクリーン1と同じものであるため説明を省略する。
光学スクリーン1Cは、図9(a)の側面図、図9(b)の分解斜視図に示すように、光の入射側(背面側)から、レンズアレイ(第1レンズアレイ)10A、FOP(第1ファイバーオプティックプレート)11A、FOP(第2ファイバーオプティックプレート)11B、レンズアレイ(第2レンズアレイ)10Bの順に配置されて構成される。なお、レンズアレイ10A、FOP11A、FOP11Bおよびレンズアレイ10Bは、図示を省略した枠部材によって連結される。
レンズアレイ10AとFOP11Aとは予め定めた距離だけ離間し、FOP11Bとレンズアレイ10Bとは予め定めた距離だけ離間している。この予め定めた距離は、それぞれレンズアレイ10A,10Bのおおよそ焦点距離であるが、厳密に焦点距離である必要はない。
また、FOP11AとFOP11Bとは、予め定めた距離だけ離間している。FOP11AとFOP11Bとを離間させることで、その離間距離とFOP11の特性に応じて、光の広がり角を制御することができる。
ここで、図10を参照して、光学スクリーン1Cの光線の方向について説明する。ここでは、レンズアレイ10Aの焦点距離をf、レンズアレイ10AとFOP11Aとの距離をm、レンズアレイ10Bの焦点距離をf、FOP11Bとレンズアレイ10Bとの距離をmとする。なお、f=m、f=mとする。また、FOP11AとFOP11Bとの距離をdとする。
光学スクリーン1Cに入射した光(平行光)は、レンズアレイ10Aを介して、FOP11Aの端面Aに集光する。そして、その集光した光は、FOP11Aの端面Bから出射される。この端面Bからの光は、FOP11Aを構成する光ファイバーの開口数NAに依存する光の最大の受光角度(最大受光角度)で出射される。
図2に示す光ファイバーFBにおいて、開口数NAは、以下の式(10)で表される。
Figure 2018101035
ここで、nは光ファイバーFBのコアCOの屈折率、nはクラッドCLの屈折率、θmaxは最大受光角度である。
すなわち、図10に示すように、光学スクリーン1CのFOP11Aの端面Bから出射される光は、FOP11Aの開口数NAに応じて広がる。その広がり幅wは、FOP11Aの最大受光角度θmaxと、FOP11AおよびFOP11Bの距離dとにより、以下の式(11)で表される。
Figure 2018101035
このように、FOP11Aの端面Bから出射される光は、FOP11Bの端面Cにおいて、広がり幅wの光となる。そして、FOP11Bは、光を伝搬させて端面Dより出射する。この端面Dの光は広がりを持つため、図5で説明したのと同様に、端面Dからの光がレンズアレイ10Bを介して出射される光線は、広がり角を持つ光となって出射される。
以上説明したように、光学スクリーン1Cは、FOP11AとFOP11Bとの距離dと、FOP11Aの特性(開口数NA)とにより、光の広がり角を制御することができる。
〔第4実施形態〕
次に、図11を参照して、本発明の第4実施形態に係る光学スクリーン1Dの構成について説明する。
光学スクリーン1Dは、光を反射する反射型スクリーンである。
この光学スクリーン1Dは、レンズアレイ10と、FOP11と、反射板13と、を備える。具体的には、光学スクリーン1Dは、図11(a)の側面図、図11(b)の分解斜視図に示すように、光が入射する側から、レンズアレイ10、FOP11、反射板13の順に配置されて構成される。
レンズアレイ10とFOP11とは予め定めた距離だけ離間している。この予め定めた距離は、レンズアレイ10のおおよそ焦点距離であるが、厳密に焦点距離である必要はない。レンズアレイ10とFOP11との距離は、おおよそ焦点距離の±5%以内、より理想的には、焦点距離の±1%以内とすることが好ましい。
また、FOP11と反射板13とは、FOP11の光の出射面で接している。図11(b)は分解図であるため、FOP11と反射板13とを離間して図示している。なお、レンズアレイ10、FOP11および反射板13は、図示を省略した枠部材によって連結される。
反射板13以外の構成は、図1で説明した光学スクリーン1と同じものであるため、説明を省略する。
反射板13は、反射面において、光を反射させるものである。この反射板13は、光を鏡面反射(正反射)させる一般的な鏡等であって、光の入射角と反射角とが、反射面に対して同じ角度となるように光を反射させる。すなわち、反射板13は、FOP11が出射する光をFOP11に反射させる。
以上説明した光学スクリーン1Dの構成とすることで、図12に示すように、光学スクリーン1Dは、入射光を、レンズアレイ10の個々のマイクロレンズLの中心位置に対向するFOP11の端面Aの位置から入射角度に応じた位置に集光する。この集光位置は、図4で説明したとおりである。
FOP11の端面Aに集光した光は、FOP11のファイバー素線内を伝搬し端面Bに到達する。ここまで伝搬した光は、端面Bに面した反射板13によって反射され、再度、FOP11のファイバー素線内を伝搬し、入射方向と同じ反射光として、端面Aから出射される。
これによって、光学スクリーン1Dは、反射型スクリーンとして、光の指向性を実現することができる。
なお、第1実施形態から第3実施形態の透過型の光学スクリーン1,1B,1C(図1,図7,図9)は、2枚のレンズアレイ10を対向して配置する必要があるが、光学スクリーン1Dは、入射光と出射光とが同一のレンズアレイ10を経由する。そのため、光学スクリーン1Dは、レンズの位置調整を行う必要がない。
(広がり角について)
次に、図13を参照して、光学スクリーン1Dで入出射する光線の広がり角について説明する。ここで、レンズアレイ10の焦点距離をf、レンズアレイ10とFOP11との距離をmとし、f≠m(図13の例では、f<m)とする。
光学スクリーン1Dに入射した光(平行光)は、レンズアレイ10を介して、FOP11の端面Aの1点に集光せず、幅(広がり)を持った光となる。また、FOP11の端面B、すなわち反射板13への光も幅(広がり)を持つ。
そのため、反射板13で反射され、FOP11を逆伝搬した光も幅を持ち、端面Aから出射された光は、レンズアレイ10によって、広がり角を持った光として出射される。
このように、光学スクリーン1Dは、レンズアレイ10とFOP11との距離を、レンズアレイ10の焦点距離近傍で焦点距離からからずらして配置することで、FOP11内を伝搬する光の幅が変化し、出射する光の指向性の広がり角を制御することができる。
なお、光学スクリーン1Dは、図14に示すように、レンズアレイ10の焦点距離fと、レンズアレイ10とFOP11との距離mとが同じなるように配置し、FOP11と反射板13との間に拡散板12を設けた構成(光学スクリーン1D)とすることで、図7で説明した透過型の光学スクリーン1Bと同様に、出力光に広がり角を持たせることができる。
また、光学スクリーン1Dは、図15に示すように、レンズアレイ10の焦点距離fと、レンズアレイ10とFOP11との距離mとが同じなるように配置し、FOP11と反射板13とを距離dだけ離間させた構成(光学スクリーン1D)とすることで、図9で説明した透過型の光学スクリーン1Cと同様に、出力光に広がり角を持たせることができる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る光学スクリーン1〜1Dは、レンズアレイ10とFOP11とを組み合わせた簡易な構成で実現することができる。また、本発明の実施形態に係る光学スクリーン1〜1Dは、FOP11の微細なファイバー素線によって、光を伝搬することができるため、高解像度の映像を、指向性を保持して表示することができる。
以上、本発明の実施形態に係る光学スクリーンの構成およびその作用について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。この光学スクリーン1〜1Dを、インテグラル立体方式等の光線再生型の立体表示を行うスクリーンとして利用する場合、奥行きの深い立体像を再現するため、光線幅を細くすることが好ましい。
(光線細線化について)
ここで、図16,図17を参照して、光学スクリーンにおける光線の細線化について説明する。
図16に示すように、レンズアレイ10とFOP11とを用いた場合、FOP11の端面Aへの最大受光角度を2θmaxとしたとき、FOP11の端面Aへの入射光の一部(2θmax分)が入力され、FOP11の端面Bからは、入射光の一部(2θmax分)が出射されることになる。
すなわち、光線の細線化は、FOP11の特性によって実現することができる。ここで、図2および前記式(10)で説明したように、FOP11の最大受光角度は、FOP11の光ファイバーの開口数NAに依存する。そこで、光学スクリーンの光線を細線化する場合には、最大受光角度から求められる開口数NAの特性を有するFOP11を用いればよい。
また、図17に示すように、レンズアレイ10(10A)への入射光、あるいは、レンズアレイ10(10B)からの出射光の一部を遮蔽して、光線を細線化することとしてもよい。
図17(a)は、レンズアレイ10Aから、光の入射側にレンズアレイ10Aの焦点距離だけ離間して、遮蔽板14を配置して構成した例である。また、図17(b)は、レンズアレイ10Bから、光の出射側にレンズアレイ10Aの焦点距離だけ離間して、遮蔽板14を配置して構成した例である。
遮蔽板14は、予めレンズアレイ10のマイクロレンズLに対応する位置に、穴部Hを設けている。すなわち、遮蔽板14は、マイクロレンズLに対応する位置に2次元配列した穴部Hを設けた板部材である。この穴部Hは、マイクロレンズLの形状と相似形状であることが好ましい。
なお、ここでは、遮蔽板14の位置をレンズアレイ10から焦点距離だけ離間して配置したが、隣接する穴部Hからの光の流入や、隣接する穴部Hへの光の流出が発生しなければ必ずしも厳密に焦点距離の位置に配置する必要はない。
以上説明した光学スクリーンは、多視点映像表示装置および立体像表示装置に応用することができる。以下、本発明の実施形態に係る光学スクリーンを用いた多視点映像表示装置および立体像表示装置について説明する。
≪多視点映像表示装置≫
まず、図18を参照して、光学スクリーンを用いた多視点映像表示装置について説明する。
多視点映像表示装置2は、観察者の視点位置に応じて異なる映像(多視点映像)を表示するものである。図18に示すように、多視点映像表示装置2は、光学スクリーン1と、複数のプロジェクタ20(21,20,…,20)で構成される。
光学スクリーン1は、図1で説明したものと同じである。
複数のプロジェクタ(表示装置)20は、それぞれ異なる視点位置で撮像した映像を表示するものである。この複数のプロジェクタ20は、撮像時と表示時とで同じ配置とする。なお、プロジェクタ20は、撮影した映像を表示する替わりに、CG等のよって生成された映像を表示することとしてもよい。
また、複数のプロジェクタ20は、水平方向に直線的に配置したものであってもよいし、円弧上に配置したものであってもよい。また、複数のプロジェクタ20は、水平方向および垂直方向に2次元に配列してもよい。
この複数のプロジェクタ20が表示する映像を光学スクリーン1に照射することで、光学スクリーン1を介して、各プロジェクタ20の光線が集光した位置で、観察者Oが、視点位置に対応した映像を観察することができる。
例えば、プロジェクタ20が表示した映像を、観察者Oの位置で観察することができる。これによって、観察者Oが、視点位置を変えることで、多視点の異なる映像を観察することができる。
また、ここでは、多視点映像表示装置2を、透過型の光学スクリーン1で構成したが、反射型の光学スクリーンを用いて構成してもよい。
図19に、反射型の光学スクリーン1Dを用いて、多視点映像表示装置2Bを構成した例を示す。図19に示すように、多視点映像表示装置2Bは、光学スクリーン1Dと、複数のプロジェクタ20,20,…と、ハーフミラー21とで構成される。
光学スクリーン1Dは、図11で説明したものと同じである。また、プロジェクタ20は、図18で説明したものと同じである。
ハーフミラー21は、一方の面から入射される光を透過するとともに、他方の面から入射される光を反射するものである。
このハーフミラー21は、複数のプロジェクタ20,20,…と、光学スクリーン1Dとの間に配置され、プロジェクタ20からの光を透過して光学スクリーン1Dに出力し、光学スクリーン1Dからの光を観察者Oの方向に反射させる。
これによって、多視点映像表示装置2Bは、多視点映像表示装置2と同様に、観察者Oが、視点位置を変えることで、多視点の異なる映像を観察することができる。
なお、複数のプロジェクタ20は、離散的な位置に配置されることになり、プロジェクタ20の数が少ない場合、観察者Oは、それに対応する離散的な位置で映像を観察することになる。
その場合、多視点映像表示装置2(図18)においては、図5や図6で説明したように、光学スクリーン1のレンズアレイ10とFOP11との距離を、レンズアレイ10の焦点距離と異なるように配置すればよい。これによって、光線に広がりが発生し、光線間の隙間を埋めることができ、多視点映像表示装置2は、観察者Oの視点位置の切り替えに伴う映像の違和感を抑えることができる。
また、多視点映像表示装置2の光学スクリーン1を、光学スクリーン1B(図7)、1C(図9)に替えて構成しても、光線に広がりが発生し、光線間の隙間を埋めることができる。
また、多視点映像表示装置2B(図19)においては、図13で説明したように、光学スクリーン1Dのレンズアレイ10とFOP11との距離を、レンズアレイ10の焦点距離と異なるように配置すれば、光線に広がりを発生させることができる。
また、多視点映像表示装置2Bの光学スクリーン1Dを、光学スクリーン1D(図14)、1D(図15)に替えて構成すれば、光線に広がりを発生させることができる。
≪立体像表示装置≫
次に、図20を参照して、光学スクリーンを用いた立体像表示装置について説明する。
立体像表示装置3は、光線再生型の立体像を表示するものである。図20に示すように、立体像表示装置3は、光学スクリーン1と、複数のプロジェクタ30,30,…と、コリメーターレンズ31とで構成される。
光学スクリーン1は、図1で説明したものと同じである。
複数のプロジェクタ(表示装置)30は、それぞれ異なる視点位置に対応した映像を表示するものである。この複数のプロジェクタ30は、個々のプロジェクタ30の位置に配置した仮想カメラで3次元モデルの被写体空間を仮想的に撮像(斜投影)した映像を表示する。
この複数のプロジェクタ30は、被写体空間における仮想カメラと同じ位置にする。
また、複数のプロジェクタ30は、水平方向に直線的に配置したものであってもよいし、円弧上に配置したものであってもよい。また、複数のプロジェクタ30は、水平方向および垂直方向に2次元に配列してもよい。
コリメーターレンズ31は、入射光を平行光に変換する光学系である。このコリメーターレンズ31は、プロジェクタ30から入射される光を平行光として光学スクリーン1に出射する。
この複数のプロジェクタ30が表示する映像を、コリメーターレンズ31を介して光学スクリーン1に照射することで、光学スクリーン1にはプロジェクタ30ごとの平行光が集光する。また、光学スクリーン1からの出力光も平行光となる。
これによって、立体像表示装置3は、インテグラル立体方式の原理で、観察者Oに光線再生型の立体像を視認させることができる。
ここでは、立体像表示装置3を、光学スクリーン1で構成した例を示したが、光学スクリーン1を、光学スクリーン1と同じ透過型の光学スクリーンである光学スクリーン1B(図7)、1C(図9)に替えて構成してもよい。
また、ここでは、立体像表示装置3を、透過型の光学スクリーン1で構成したが、反射型の光学スクリーンを用いて構成してもよい。
図21に、反射型の光学スクリーン1Dを用いて、立体像表示装置3Bを構成した例を示す。図21に示すように、立体像表示装置3Bは、光学スクリーン1Dと、ハーフミラー21と、複数のプロジェクタ30,30,…と、コリメーターレンズ31とで構成される。
光学スクリーン1Dは、図11で説明したものと同じである。また、ハーフミラー21は、図19で説明したものと同じである。また、プロジェクタ30およびコリメーターレンズ31は、図20で説明したものと同じである。
これによって、立体像表示装置3Bは、立体像表示装置3と同様に、観察者Oに光線再生型の立体像を視認させることができる。
なお、複数のプロジェクタ20は、離散的な位置に配置されることになり、プロジェクタ30の数が少ない場合、観察者Oは、それに対応する離散的な位置で映像を観察することになる。
その場合、立体像表示装置3(図20)においては、は、図5や図6で説明したように、光学スクリーン1のレンズアレイ10とFOP11との距離を、レンズアレイ10の焦点距離と異なるように配置すればよい。これによって、光線に広がりが発生し、光線間の隙間を埋めることができ、立体像表示装置3は、観察者Oの視点位置の切り替えに伴う映像の違和感を抑えることができる。
また、立体像表示装置3の光学スクリーン1を、光学スクリーン1B(図7)、1C(図9)に替えて構成しても、光線に広がりが発生し、光線間の隙間を埋めることができる。
また、立体像表示装置3B(図21)においては、図13で説明したように、光学スクリーン1Dのレンズアレイ10とFOP11との距離を、レンズアレイ10の焦点距離と異なるように配置すれば、光線に広がりを発生させることができる。
また、立体像表示装置3Bの光学スクリーン1Dを、光学スクリーン1D(図14)、1D(図15)に替えて構成すれば、光線に広がりを発生させることができる。
以上、本発明の実施形態に係る立体像表示装置3,3Bの構成例について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
ここでは、プロジェクタ30を用いたが、ディスプレイ(表示装置)を用いてもよい。具体的には、図20に示したプロジェクタ30群に替えて、図22に示すように、ディスプレイ(表示装置)32群を設ける。この場合、各ディスプレイ32には、集光レンズ33をその焦点位置だけ離して配置し、ディスプレイ32の映像をコリメーターレンズ31に出力すればよい。
ここで、ディスプレイ32に表示する映像は、プロジェクタ30が表示する映像と同様、個々のディスプレイ32の位置に配置した仮想カメラで3次元モデルの被写体空間を仮想的に撮像(斜投影)した映像とする。
また、図23に示すように、図22の光学スクリーン1を反射型の光学スクリーン1Dに替えて、立体像表示装置3Dとして構成してもよい。
これによって、立体像表示装置3C,3Dは、インテグラル立体方式の原理で、観察者Oに光線再生型の立体像を視認させることができる。
なお、立体像表示装置3Cの光学スクリーン1を、図5や図6で説明したような配置としてもよい。また、立体像表示装置3Cの光学スクリーン1を、光学スクリーン1B(図7)、1C(図9)に替えて構成してもよい。
また、立体像表示装置3Dの光学スクリーン1Dを、図13で説明したような配置としてもよい。また、立体像表示装置3Dの光学スクリーン1Dを、光学スクリーン1D(図14)、1D(図15)に替えて構成してもよい。
これによって、立体像表示装置3C,3Dは、観察者Oの視点位置の切り替えに伴う映像の違和感を抑えることができる。
1,1B,1C,1D 光学スクリーン
10 レンズアレイ
10A 第1レンズアレイ
10B 第2レンズアレイ
11 ファイバーオプティックプレート(FOP)
11A 第1ファイバーオプティックプレート
11B 第2ファイバーオプティックプレート
12 拡散板
13 反射板
14 遮蔽板
2,2B 多視点映像表示装置
20 プロジェクタ(表示装置)
21 ハーフミラー
3,3B,3C,3D 立体像表示装置
30 プロジェクタ(表示装置)
31 コリメーターレンズ
32 ディスプレイ(表示装置)
33 集光レンズ

Claims (10)

  1. 光を透過する透過型の光学スクリーンであって、
    マイクロレンズを2次元配列した第1レンズアレイと、
    複数の光ファイバーを束ねたファイバーオプティックプレートと、
    前記第1レンズアレイと同一の2次元配列でマイクロレンズを配列した第2レンズアレイと、を備え、
    前記ファイバーオプティックプレートの光が入射する面から、前記第1レンズアレイの焦点距離近傍に前記第1レンズアレイを配置し、前記ファイバーオプティックプレートの光が出射する面から、前記第2レンズアレイの焦点距離近傍に前記第2レンズアレイを配置したことを特徴とする光学スクリーン。
  2. 前記ファイバーオプティックプレートと前記第2レンズアレイとの間に、光を拡散する拡散板をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光学スクリーン。
  3. 光を透過する透過型の光学スクリーンであって、
    マイクロレンズを2次元配列した第1レンズアレイと、
    複数の光ファイバーを束ねた第1および第2ファイバーオプティックプレートと、
    前記第1レンズアレイと同一の2次元配列でマイクロレンズを配列した第2レンズアレイと、を備え、
    前記第1ファイバーオプティックプレートの光が入射する面から、前記第1レンズアレイの焦点距離近傍に前記第1レンズアレイを配置し、前記第1ファイバーオプティックプレートの光が出射する面と前記第2ファイバーオプティックプレートの光が入射する面とを対向して離間させて配置し、前記第2ファイバーオプティックプレートの光が出射する面から、前記第2レンズアレイの焦点距離近傍に前記第2レンズアレイを配置したことを特徴とする光学スクリーン。
  4. 前記マイクロレンズに対応する位置に穴部を設けた遮光板を、前記第1レンズアレイの光が入射する側、または、前記第2レンズアレイの光が出射する側に設けることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学スクリーン。
  5. 光を反射する反射型の光学スクリーンであって、
    マイクロレンズを2次元配列したレンズアレイと、
    複数の光ファイバーを束ねたファイバーオプティックプレートと、
    光を反射する反射板と、を備え、
    前記ファイバーオプティックプレートの光が入射する面から、前記レンズアレイの焦点距離近傍に前記レンズアレイを配置し、前記ファイバーオプティックプレートの光が出射する面に、前記反射板を配置したことを特徴とする光学スクリーン。
  6. 前記ファイバーオプティックプレートと前記反射板との間に、光を拡散する拡散板をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の光学スクリーン。
  7. 多視点映像を表示する多視点映像表示装置であって、
    視点位置の異なる映像を表示する複数の表示装置と、
    前記複数の表示装置で表示される映像の光を透過する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学スクリーンと、
    を備えることを特徴とする多視点映像表示装置。
  8. 多視点映像を表示する多視点映像表示装置であって、
    視点位置の異なる映像を表示する複数の表示装置と、
    前記複数の表示装置で表示される映像の光を反射する請求項5または請求項6に記載の光学スクリーンと、
    前記複数の表示装置と前記光学スクリーンとの間に配置され、前記表示装置で表示される映像の光を前記光学スクリーンで透過し、前記光学スクリーンから出射される光を反射するハーフミラーと、
    を備えることを特徴とする多視点映像表示装置。
  9. 立体像を表示する立体像表示装置であって、
    視点位置の異なる3次元モデルの被写体空間を仮想的に撮像した映像を表示する複数の表示装置と、
    前記表示装置で表示される映像の光を平行光に変換するコリメーターレンズと、
    前記コリメーターレンズで変換された平行光を透過する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学スクリーンと、
    を備えることを特徴とする立体像表示装置。
  10. 立体像を表示する立体像表示装置であって、
    視点位置の異なる3次元モデルの被写体空間を仮想的に撮像した映像を表示する複数の表示装置と、
    前記表示装置で表示される映像の光を平行光に変換するコリメーターレンズと、
    前記コリメーターレンズで変換された平行光を反射する請求項5または請求項6に記載の光学スクリーンと、
    前記コリメーターレンズと前記光学スクリーンとの間に配置され、前記コリメーターレンズで変換された平行光を前記光学スクリーンで透過し、前記光学スクリーンから出射される光を反射するハーフミラーと、
    を備えることを特徴とする立体像表示装置。
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