JP2018100450A - 永久磁石とそれを用いたモータ、発電機、および車 - Google Patents

永久磁石とそれを用いたモータ、発電機、および車 Download PDF

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Abstract

【課題】Sm−Co系焼結磁石の磁化や保磁力等の磁気特性を向上させることを可能にした永久磁石を提供する。
【解決手段】実施形態の永久磁石は、組成式:RpFeqrCusCo100-p-q-r-s(Rは希土類元素から選ばれる少なくとも1種、MはZr、TiおよびHfから選ばれる少なくとも1種、10≦p≦12.5原子%、24≦q≦40原子%、0.88≦r≦4.5原子%、3.5≦s≦10.7原子%)で表される組成を有する焼結体を具備する。焼結体は、Th2Zn17型結晶相を含む主相からなる結晶粒と結晶粒界とを有する組織を備える。Th2Zn17型結晶相をTbCu7型結晶相として指数付けした場合に、TbCu7型結晶相の[0001]方位に対する結晶方位角度のずれが45度以上である結晶粒間の平均距離が120μm以上である。永久磁石の保磁力は1070kA/m以上である。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、永久磁石とそれを用いたモータ、発電機、および車に関する。
高性能な永久磁石としては、Sm−Co系磁石やNd−Fe−B系磁石等の希土類磁石が知られている。ハイブリッド自動車(Hybrid Electric Vehicle:HEV)や電気自動車(Electric Vehicle:EV)のモータに永久磁石を使用する場合、永久磁石には耐熱性が求められる。HEVやEV用のモータには、Nd−Fe−B系磁石のNd(ネオジム)の一部をDy(ジスプロシウム)で置換して耐熱性を高めた永久磁石が用いられている。Dyは希少元素の一つであることから、Dyを使用することなく耐熱性を高めた永久磁石が求められている。
Sm−Co系磁石はキュリー温度が高いため、Dyを使用しない組成系で優れた耐熱性を示すことが知られており、高温で良好な動作特性の実現が期待されている。Sm−Co系磁石は、Nd−Fe−B系磁石に比べて磁化が低く、最大磁気エネルギー積((BH)max)も十分な値が実現されていない。Sm−Co系磁石の磁化を高めるためには、Coの一部をFeで置換すると共に、Fe濃度を高めることが有効である。しかしながら、Fe濃度が高い組成領域では、Sm−Co系磁石の保磁力が減少する傾向にある。さらに、Sm−Co系磁石の磁化に関しても、Coの一部をFeで置換しただけでは必ずしも十分な値が得られないことから、より一層の改善が求められている。
特開2010−034522号公報 特開2012−069750号公報
本発明が解決しようとする課題は、Sm−Co系焼結磁石の磁化や保磁力等の磁気特性を向上させた永久磁石とそれを用いたモータおよび発電機を提供することにある。
実施形態の永久磁石は、
組成式:RpFeqrCusCo100-p-q-r-s
(式中、Rは希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素、MはZr、TiおよびHfから選ばれる少なくとも1種の元素であり、p、q、rおよびsはそれぞれ原子%で、10.5≦p≦12.5、24≦q≦40、0.88≦r≦4.5、3.5≦s≦10.7を満足する数である)
で表される組成を有する焼結体を具備する。実施形態の永久磁石を構成する焼結体は、Th2Zn17型結晶相を含む主相からなる結晶粒と、前記結晶粒の結晶粒界とを有する組織を備える。焼結体の組織において、前記結晶粒の平均結晶粒径は25μm以上である。実施形態の永久磁石において、前記Th2Zn17型結晶相をTbCu7型結晶相として指数付けした場合に、前記TbCu7型結晶相の[0001]方位に対する結晶方位角度のずれが45度以上である前記結晶粒間の平均距離が120μm以上である。永久磁石の保磁力は1010kA/m以上である。
Sm−Co系焼結磁石の組織を示すSEM−反射電子像である。 図1のSEM−反射電子像と同一部分をSEM−EBSPで測定した方位マッピング図を模式的に示す図である。 Sm−Co系焼結磁石の磁化容易軸からの結晶粒の[0001]方位の結晶方位角度のずれを示す度数分布図である。 図3に示す結晶方位角度のずれの度数分布に基づく度数分布マッピング図を模式的に示す図である。 実施形態の永久磁石モータを示す図である。 実施形態の可変磁束モータを示す図である。 実施形態の永久磁石発電機を示す図である。
以下、実施形態の永久磁石について説明する。この実施形態の永久磁石は、
組成式:RpFeqrCusCo100-p-q-r-s …(1)
(式中、Rは希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素、MはZr、TiおよびHfから選ばれる少なくとも1種の元素であり、p、q、rおよびsはそれぞれ原子%で、10.5≦p≦12.5、24≦q≦40、0.88≦r≦4.5、3.5≦s≦10.7を満足する数である)
で表される組成を有する焼結体を具備する。永久磁石を構成する焼結体は、Th2Zn17型結晶相を含む主相からなる結晶粒と結晶粒界とを有する組織を備えている。
上記した組成式(1)において、元素Rとしてはイットリウム(Y)を含む希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素が使用される。元素Rはいずれも永久磁石に大きな磁気異方性をもたらし、高い保磁力を付与するものである。元素Rとしては、サマリウム(Sm)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)およびプラセオジム(Pr)から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、特にSmを使用することが望ましい。元素Rの50原子%以上をSmとすることで、永久磁石の性能、とりわけ保磁力を再現性よく高めることができる。さらに、元素Rの70原子%以上がSmであることが望ましい。
永久磁石の保磁力を高めるために、元素Rの含有量pは10.5〜12.5原子%の範囲に設定される。元素Rの含有量pが10.5原子%未満であると、多量のα−Fe相が析出して十分な保磁力を得ることができない。元素Rの含有量pが12.5原子%を超えると、飽和磁化の低下が著しくなる。元素Rの含有量pは10.7〜12.3原子%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは10.9〜12.1原子%の範囲である。
鉄(Fe)は、主として永久磁石の磁化を担う元素である。Feを比較的多量に含有させることによって、永久磁石の飽和磁化を高めることができる。ただし、Feをあまり過剰に含有するとα−Fe相が析出したり、後述する所望の2相分離組織が得られにくくなるため、保磁力が低下するおそれがある。このため、Feの含有量qは24〜40原子%の範囲に設定される。Feの含有量qは27〜36原子%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは29〜34原子%の範囲である。
元素Mとしては、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、およびハフニウム(Hf)から選ばれる少なくとも1種の元素が用いられる。元素Mを配合することによって、Fe濃度が高い組成で大きな保磁力を発現させることができる。元素Mの含有量rは0.88〜4.5原子%の範囲に設定される。元素Mの含有量rを0.88原子%以上とすることによって、Fe濃度を高めることができる。一方、元素Mの含有量rが4.5原子%を超えると、元素Mがリッチな異相が生成し、磁化および保磁力が共に低下してしまう。元素Mの含有量rは1.14〜3.58原子%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1.49〜2.24原子%の範囲である。
元素MはTi、Zr、Hfのいずれであってもよいが、少なくともZrを含むことが好ましい。特に、元素Mの50原子%以上をZrとすることによって、永久磁石の保磁力を高める効果をさらに向上させることができる。一方、元素Mの中でHfはとりわけ高価であるため、Hfを使用する場合においても、その使用量は少なくすることが好ましい。Hfの含有量は元素Mの20原子%未満とすることが好ましい。
銅(Cu)は、永久磁石に高い保磁力を発現させるための元素である。Cuの配合量sは3.5〜10.7原子%の範囲に設定される。Cuの配合量sが3.5原子%未満であると、高い保磁力を得ることが困難になる。一方、Cuの配合量sが10.7原子%を超えると、磁化の低下が著しくなる。Cuの配合量sは3.9〜9原子%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは4.3〜5.8原子%の範囲である。
コバルト(Co)は、永久磁石の磁化を担うと共に、高い保磁力を発現させるために必要な元素である。さらに、Coを多く含有させるとキュリー温度が高くなり、永久磁石の熱安定性が向上する。Coの含有量が少なすぎると、これらの効果を十分に得ることができない。ただし、Coの含有量が過剰になると、相対的にFeの含有割合が下がって磁化が低下する。従って、Coの含有量は元素R、元素M、およびCuの各含有量を考慮した上で、Feの含有量qが上記した範囲を満足するように設定される。
Coの一部は、ニッケル(Ni)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、およびタングステン(W)から選ばれる少なくとも1種の元素Aで置換してもよい。これらの置換元素Aは磁石特性、例えば保磁力の向上に寄与する。ただし、元素AによるCoの過剰な置換は磁化の低下を招くおそれがあるため、元素Aによる置換量はCoの20原子%以下であることが好ましい。
この実施形態の永久磁石は、上記した組成式(1)で表される組成を有する焼結体からなる焼結磁石である。焼結磁石(焼結体)は、Th2Zn17型結晶相を含む領域を主相とする。焼結磁石の主相とは、焼結体の断面等を走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)で観察した際に、観察像(SEM像)内で面積比率が最も大きい相である。焼結磁石の主相は、溶体化処理により形成したTbCu7型結晶相(1−7相/高温相)を前駆体とし、これに時効処理を施して形成した相分離組織、すなわちTh2Zn17型結晶相(2−17相)からなるセル相とCaCu5型結晶相(1−5相)等からなるセル壁相との相分離組織を有していることが好ましい。セル壁相の磁壁エネルギーはセル相に比べて大きいため、この磁壁エネルギーの差が磁壁移動の障壁となる。つまり、磁壁エネルギーの大きいセル壁相がピンニングサイトとして働くことによって、磁壁ピニング型の保磁力が発現するものと考えられる。
実施形態の焼結磁石は、Th2Zn17型結晶相を含む主相からなる結晶粒を有しており、そのような結晶粒の多結晶体(焼結体)からなるものである。焼結体を構成する結晶粒間には、結晶粒界が存在している。焼結体を構成する結晶粒の大きさ(結晶粒径)は、一般的にミクロンオーダーであり、そのような結晶粒間に存在する結晶粒界の厚さもミクロンオーダーである。主相中のセル相の大きさはナノオーダー(例えば50〜400nm程度)であり、そのようなセル相を取り囲むセル壁相の厚さもナノオーダー(例えば2〜30nm程度)である。セル相とセル壁相とによる相分離組織は、2−17相を含む主相からなる結晶粒内に存在するものである。
実施形態の永久磁石を構成する焼結体は、上述したように2−17相を含む主相からなる結晶粒と、これら結晶粒間の境界である結晶粒界とを有している。実施形態の永久磁石においては、主相からなる結晶粒の平均結晶粒径は25μm以上であり、かつ結晶粒界の体積分率は14%以下である。このような結晶粒と結晶粒界とを有する組織を備える焼結体を適用することによって、永久磁石(焼結磁石)の磁化をより一層高めることが可能になる。実施形態による永久磁石の組織と磁化との関係について、以下に詳述する。
すなわち、永久磁石を構成するSm−Co系焼結体は、数μmレベルに微粉砕された合金粉末を磁場中で結晶配向させながら圧縮成型し、この圧縮成形体を所定の温度で保持して焼結させることにより得られる。さらに、Sm−Co系焼結磁石の製造工程では、焼結後に焼結温度より若干低い温度で保持し、その後に急冷する溶体化処理を実施するのが一般的である。焼結工程と溶体化処理工程は連続して行うことが多く、焼結−溶体化処理工程で焼結体を得ることが多い。焼結体の磁化は焼結体の密度と比例関係にあるため、なるべく高い焼結体密度を得ることが望ましい。また、配向度が高い方ほど残留磁化が高くなる。つまり、高い残留磁化を得るためには、原料組成比を高鉄濃度化すると共に、焼結体密度が高く、結晶配向度が高い焼結体を得ることが一般的な手法と言える。しかし、過剰に高鉄濃度化してしまうと保磁力が低下してしまう。さらに、焼結体密度や結晶配向度の改善にも限界があり、 新たな磁化の改善方法の創出が望まれている。
Sm−Co系焼結磁石の特性は、上述した焼結−溶体化処理工程に大きく左右される。例えば、焼結温度が低すぎると空孔が生じ、十分な焼結体密度が得られない。十分な焼結体密度が得られないと、上述したように高い磁化を得ることができない。また、処理温度が高すぎると構成元素であるSm等の元素Rが蒸発し、極端な組成ずれを生じてしまう。このような場合には、十分な保磁力が得られないおそれが大きい。このような点から、本発明者等は焼結条件と焼結体組織および磁気特性との関係について鋭意調査したところ、ある条件で焼結−溶体化処理を実施した場合、磁化が改善されることを見出した。
焼結過程においては、磁性粉末(合金粉末)の各原子が拡散することで結合し、空隙を埋めながら焼結が進行する。この際、磁性粉末が結合していくなかで結晶粒界が生じていく。焼結体は多結晶体であり、微粉化された磁性粉末が単結晶に近い状態にあるとすれば、それら多くの単結晶が集合したものである。各々の単結晶を結晶粒、単結晶同士の境界を結晶粒界と呼ぶことができる。焼結が進行していくと粒を蚕食しながら成長し、結晶粒径が大きくなっていく。本発明者等らは、焼結体の結晶粒径が大きくなると残留磁化が増大する傾向にあることを見出した。しかし、単純に結晶粒径を大きくするだけで、残留磁化が増大するわけでもないことを同時に見出した。
この原因について鋭意調べたところ、残留磁化の向上は結晶粒径の増大そのものが影響しているのではなく、結晶粒の増大に伴う結晶粒界の減少にあることを見出した。つまり、焼結体の結晶粒径が大きくても、例えば結晶粒のアスペクト比が大きい、結晶粒が入り組んだ形をしている等、焼結体中の結晶粒界の比率が高いものでは、残留磁化が改善されない。従来、結晶粒界はその厚みが非常に薄いため、結晶粒界の比率の大小が磁化に影響するとは考えられていなかった。このような点に反して、本発明者等は結晶粒界の比率が磁化に影響することを見出し、実施形態の永久磁石を完成させるに至った。ここで、結晶粒界について考えてみると、結晶粒界は原子の配列が乱れた個所、すなわち欠陥である。このような結晶粒界は磁化に寄与しないと考えられる。つまり、たとえ僅かであっても結晶粒界の比率を減らすことで、磁化のロスを減少させることができる。
焼結磁石(焼結体)中の結晶粒界の比率(体積分率)は、電子後方散乱回折像法(SEM−Electron Backscattering Pattern:SEM−EBSP)により求めることができる。具体的な算出方法は後述する。本発明者等は、焼結磁石(焼結体)中の結晶粒界の比率が14%以下になると、焼結磁石の磁化が顕著に向上することを見出した。結晶粒界の比率を減らすには、焼結体を構成する結晶粒を粒成長させることが有効である。このような点から、実施形態の永久磁石を構成する焼結体においては、主相からなる結晶粒の平均結晶粒径を25μm以上としている。結晶粒界の比率(体積分率)が14%を超えたり、また結晶粒の平均結晶粒径が25μm未満であると、いずれの場合においても磁化の向上効果を十分に得ることができない。
すなわち、結晶粒界の比率が14%を超えると、磁化に寄与しない結晶粒界の比率を減少させることによる磁化のロスの抑制効果を有効に得ることができない。焼結磁石(焼結体)中の結晶粒界の比率は12%以下であることが好ましく、さらに好ましくは10%以下である。ただし、焼結体の形状を維持すると共に、実用的な強度等を得る上で、焼結体中にはある程度の量の結晶粒界が必要である。このような点から、焼結磁石(焼結体)中の結晶粒界の比率は5%以上であることが好ましい。また、結晶粒の平均結晶粒径が25μm未満であると、結晶粒界の減少効果を十分に得ることができない。結晶粒の平均結晶粒径は35μm以上であることがより好ましい。ただし、結晶粒の平均結晶粒径が大きくなりすぎると、焼結体(焼結磁石)の強度等が低下しやすくなるため、結晶粒の平均結晶粒径は200μm以下であることが好ましい。
上述したように、実施形態の永久磁石は、焼結体を構成する結晶粒を十分に成長(平均結晶粒径が25μm以上)させ、結晶粒界の比率を減少(体積分率が14%以下)させることで、磁化のより一層の向上を図ったものである。結晶粒を成長させて結晶粒界の比率を減少させるためには、一般的に焼結温度の高温化が有効である。ただし、先にも述べたように、Sm−Co系焼結磁石では高温での焼結によりSm等の元素Rが蒸発し、組成の制御が困難になる。組成制御の観点から、焼結温度は1190℃以下であることが望ましい。しかし、1190℃以下の焼結温度では原子の拡散速度が遅くなり、十分に結晶成長させることができない。このような点に対し、本発明者等は過剰なSm等の蒸発を抑え、かつ十分に結晶成長させる条件として、焼結時間を長時間化するだけでなく、溶体化処理時間も長時間化することが有効であることを見出した。具体的な条件は後述する。
さらに、上述した焼結時間および溶体化処理時間を共に長時間化した焼結−溶体化処理工程により得た焼結体について、結晶粒の配向度をSEM−EBSPにより評価したところ、結晶粒の配向度も改善されていることが明らかとなった。この配向度の改善も磁化の改善に寄与していると考えられる。結晶粒の配向度は、磁化容易軸からの結晶方位角度のずれの程度により評価される。実施形態の永久磁石において、主相中のTh2Zn17型結晶相は菱面体構造であるが、その磁化容易軸はTh2Zn17型結晶相(2−17相)を六方晶のTbCu7型結晶相(1−7相)として指数付けした場合に、1−7相の[0001]方位と平行である。従って、結晶粒間における1−7相の[0001]方位のずれの程度を測定することで、結晶粒の配向度を評価することができる。
結晶粒の配向度およびそれに基づく磁化の改善効果には、1−7相の[0001]方位が45度以上傾いている結晶粒の存在、さらにはそのような結晶粒間の距離が大きく関係することが明らかとなった。すなわち、1−7相の[0001]方位が45度以上傾いている結晶粒間の距離が大きい場合に、磁化がさらに向上することを見出した。具体的には、2−17相を1−7相として指数付けした場合に、1−7相の[0001]方位に対する結晶方位角度のずれが45度以上である結晶粒間の平均距離が120μm以上である場合に、Sm−Co系焼結磁石の磁化をさらに向上させることが可能になる。結晶方位角度のずれが45度以上である結晶粒間の平均距離が120μm未満であるということは、結晶粒の配向度が十分に高められていないことを意味する。従って、結晶粒の配向度の改善に基づく磁化の向上効果を有効に得ることができない。結晶方位角度のずれが45度以上である結晶粒間の平均距離は180μm以上であることがより好ましい。
上述した結晶粒の平均結晶粒径、結晶粒界の比率、および結晶粒の配向度の測定方法について、以下に詳述する。一般に、結晶粒界は光学顕微鏡観察や走査型顕微鏡(SEM)で観察することができる。ただし、ここでは焼結体(焼結磁石)を構成する結晶粒の平均粒径(平均結晶粒径)、結晶粒界の比率、および結晶粒の配向度をSEM−EBSPにより測定、評価する。その理由は、SEMの2次電子像や反射電子像により結晶粒界を観察した場合、結晶粒界は一般に線状で現れる。図1にSm−Co系焼結磁石のSEM−反射電子像の一例を示す。図1に示すように、画像の見た目では結晶粒界が存在しないように見えることもある。すなわち、SEMの2次電子像や反射電子像では、結晶粒界の比率が一見非常に小さく見積もられてしまう可能性がある。
結晶粒界を認識するためには、まず認識させたい方位差(基準となる方位差)を指定する。方位差は角度で指定する。すると、隣り合うピクセル(測定点)同士の方位差が指定された基準より大きければ、そこに粒界があると認識することができる。例えば、1−7相の(0001)面からの方位差を5度以上と指定した場合、結晶方位の乱れた部分(方位差が5℃以上)を結晶粒界として認識することができる。図2に図1のSEM−反射電子像と同一部分をSEM−EBSPで測定した方位マッピング図を模式的に示す。方位マッピング図はカラー表示されるが、ここでは便宜的に濃淡像として示す。SEM−反射電子像(図1)では観察が難しい結晶粒界が、SEM−EBSPの方位マッピング図(図2)ではある一定の面積を持つことが分かる。つまり、結晶粒の境界に磁化に寄与しない結晶欠陥が存在することが分かる。本発明者等は、上記した結晶欠陥である結晶粒界の比率に着目し、磁気特性との相関を調べることで磁化の改善手法を見出すに至った。
SEMによる組織観察やSEM−EBSPによる測定は、焼結体の内部に対して行うものとする。焼結体内部の測定とは、以下に示す通りである。すなわち、最大の面積を有する面における最長の辺の中央部において、辺に垂直(曲線の場合は中央部の接線と垂直)に切断した断面の表面部と内部とで測定する。測定箇所は、上記断面において各辺の1/2の位置を始点として、辺に対して垂直に内側に向けて端部まで引いた基準線1と、各角部の中央を始点として角部の内角の角度の1/2の位置で内側に向けて端部まで引いた基準線2とを設け、これら基準線1、2の始点から基準線の長さの1%の位置を表面部、40%の位置を内部と定義する。角部が面取り等で曲率を有する場合、隣り合う辺を延長した交点を辺の端部(角部の中央)とする。この場合、測定箇所は交点からではなく、基準線と接した部分からの位置とする。
測定箇所を以上のようにすることによって、例えば断面が四角形の場合、基準線は基準線1および基準線2でそれぞれ4本の合計8本となり、測定箇所は表面部および内部でそれぞれ8箇所となる。この実施形態においては、表面部および内部でそれぞれ8箇所全てが上記した結晶粒径や粒界比率等の規定を満たすことが好ましいが、少なくとも表面部および内部でそれぞれ4箇所以上が上記した規定を満たしていればよい。この場合、1本の基準線における表面部および内部の関係を規定するものではない。このように規定される焼結体内部の観察面を研磨して平滑にした後に観察を行う。
以下に、測定面積内に存在する結晶粒の平均粒面積および平均粒径(平均結晶粒径)を求める具体的な手順を示す。観察は、磁場配向させた焼結体に対して、セル相である2−17相の磁化容易軸(1−7結晶相の[0001]方位/c軸方向)に垂直な断面で行う。この断面をND面と定義する。理想的に配向した試料では、全ての結晶粒の(0001)面がND面と平行(すなわち、[0001]方位がND面と垂直)の関係にある。
まず、試料の観察面の前処理として、試料をエポキシ樹脂にて包埋して機械研磨およびバフ仕上げした後、水洗およびエアブローによる散水を行う。散水後の試料をドライエッチング装置で表面処理する。次に、EBSDシステム−Digiview(TSL社製)が付属する走査型電子顕微鏡S−4300SE(日立ハイテクノロジーズ社製)で試料表面を観察する。観察条件は、加速電圧30kV、測定面積500μm×500μmとする。観察倍率は150倍を基準とすることが望ましい。ただし、測定面積(500μm×500μm)内に結晶粒が15個未満の場合、観察倍率を250倍とし、測定面積を800μm×800μmとすることが望ましい。観察結果から、測定面積範囲内に存在する結晶粒の平均粒面積と平均粒径を、以下の条件により求める。
ステップサイズ2μmにて、測定面積範囲内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が5°以上である境界を結晶粒界と見なす。ただし、同一結晶粒内に内包される測定点が5点未満の結晶粒、および測定面積範囲の端部に到達している結晶粒は、結晶粒として見なさないこととする。粒面積は結晶粒界に囲まれた同一結晶粒内の面積であり、平均粒面積は測定面積範囲内に存在する結晶粒の面積の平均値である。粒径は同一結晶粒内における面積と同面積を有する真円の直径とし、平均粒径は測定面積範囲内に存在する結晶粒の粒径の平均値である。
観察エリア内の任意の領域における結晶粒界の比率は、次の条件にて求める。まず、ステップサイズ2μmにて、測定面積範囲内の全ピクセルの方位を測定し、隣接するピクセル間の方位差が5°以上である境界を結晶粒界と見なす。なお、2ピクセル以上が連結しているものを、結晶粒とする。次に、任意の領域内において、結晶粒界の比率を結晶粒内とのコントラスト差を用いて、画像解析にて算出する。結晶粒内と結晶粒界のコントラスト差が区別できないピクセルについては、ソフト上で事前に補正してもよい。
さらに、上述したSEM−EBSPにより測定した際に得られる結晶方位角度のずれを評価することによって、結晶粒の配向度を評価することができる。まず、前述したND面を観察面としたSEM−EBSPの方位マッピング図において、(0001)面がND面と平行(すなわち、[0001]方位がND面と垂直)の関係にある結晶粒が多数を占めるはずである。次に、磁化容易軸方向(ND方向)からの1−7相の[0001]方位のずれを評価する。図3に磁化容易軸方向(ND方向)からの結晶粒の[0001]方位の結晶方位角度のずれを度数分布として表したグラフの一例を示す。この図において、結晶方位角度のずれが45度以上である結晶粒を配向していない粒(未配向粒)と定義する。未配向粒間の間隔が大きいと、残留磁化が大きい傾向にある。
未配向粒は焼結や溶体化処理の過程でまわりの粒に蚕食されることで消滅させることができる。ただし、焼結の初期段階で密に未配向粒が多く存在すると、未配向粒のまわりの粒がむしろ未配向粒に引きずられ、配向度が悪化するおそれがある。つまり、未配向粒間の距離が長いということは、結晶粒の配向度が高いことを意味する。具体的には、未配向粒間の平均距離([0001]方位が45度以上傾いている結晶粒間の平均距離)Lが120μm以上の場合、結晶粒の配向度の改善による残留磁化の向上効果をより明瞭に得ることができる。未配向粒間の平均距離Lは、以下のようにして求めるものとする。
まず、ND方向からの[0001]方位の結晶方位角度のずれをマッピングする。図3に示す結晶方位角度のずれの度数分布に基づく度数分布マッピング図を模式的に示す。次に、度数分布マッピング図上の任意の未配向粒を1つ選択する。これを未配向粒1とする。次に、未配向粒1から最短距離にある未配向粒を探しだす。この最短距離にある未配向粒を未配向粒2とする。次いで、未配向粒1と未配向粒2との間の距離を測定する。次に、未配向粒1を除いて、未配向粒2から最短距離にある未配向粒を探しだす。この最短距離にある未配向粒を未配向粒3とする。未配向粒2と未配向粒3との間の距離を測定する。この作業を未配向粒15になるまで行って、測定距離の平均値を未配向粒間の距離L1とする。この作業を視野の異なる3カ所について実施し、得られた未配向粒間の距離L1〜L3の平均値を、未配向粒間の平均距離Lと定義する。
この実施形態の永久磁石は、例えば以下のようにして作製される。まず、所定量の元素を含む合金粉末を作製する。合金粉末は、例えばアーク溶解法や高周波溶解法で溶解した合金溶湯を鋳造して合金インゴットを形成し、合金インゴットを粉砕することにより調製される。合金粉末の他の調製方法としては、ストリップキャスト法、メカニカルアロイング法、メカニカルグラインディング法、ガスアトマイズ法、還元拡散法等が挙げられ、これらの方法で調製した合金粉末を用いてもよい。このようにして得られた合金粉末または粉砕前の合金に対し、必要に応じて熱処理を施して均質化してもよい。フレークやインゴットの粉砕は、ジェットミルやボールミル等を用いて実施される。粉砕は合金粉末の酸化を防止するために、不活性ガス雰囲気中や有機溶媒中で行うことが好ましい。
粉砕後の合金粉末の平均粒径は2〜5μmの範囲であることが好ましく、さらに粒径が2〜10μmの範囲の粒子の体積割合が粉末全体の80%以上であることがより好ましい。このような粒径を有する合金粉末は磁場配向させやすい。粉砕はジェットミルで行うことが好ましい。ボールミルであると、粉砕中に発生した微粉を取り除くことができないため、平均粒径が2〜5μmの範囲であったとしても、サブミクロンレベルの粒子が多く含まれる。このような微粒子が凝集することで、磁場配向させにくくなる。さらに、微粒子は焼結体中の酸化物量を増大させる要因となり、保磁力を低下するおそれがある。
磁石組成中の鉄濃度が24原子%以上の場合、粉砕後の合金粉末は粒径が10μmを超える粒子の体積割合が10%以下であることがより好ましい。鉄濃度が24原子%以上であると、合金インゴット中の異相量が増大する。異相は量だけでなく、大きさも増大する傾向にあり、20μm以上になることがある。このようなインゴットを粉砕した際に、例えば15μm以上の粒子が存在すると、この粒子がそのまま異相粒子となることがある。このような異相粒子は焼結後においても残存し、保磁力の低下、磁化の低下、角型性の低下等を引き起こす。このような点から、粗大粒子の比率を減らすことが好ましい。
次に、電磁石等の中に設置した金型内に合金粉末を充填し、磁場を印加しながら加圧成形することによって、結晶軸を配向させた圧縮成型体を作製する。この圧縮成型体を適切な条件下で焼結することで、高密度を有する焼結体を得ることができる。圧縮成型体の焼結は焼結体の密度を高めるために、真空雰囲気中での焼成とArガス等の不活性ガス雰囲気中での焼成とを組合せて実施することが好ましい。この場合、まず圧縮成型体を真空雰囲気中で所定の温度まで昇温し、次いで焼成雰囲気を真空雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えた後、所定の焼結温度まで昇温して焼結することが好ましい。
焼結温度は1110〜1190℃の範囲とすることが好ましい。焼結温度による保持時間(焼結時間)は6〜20時間の範囲とすることが好ましい。焼結温度は1190℃を超えると、Sm等の蒸発が生じやすくなる。焼結温度が1110℃未満であると、緻密な焼結体を得ることができない。焼結温度が1190℃を超えると、合金粉末中のSm等が過剰に蒸発することで、組成ずれが生じて良好な磁気特性が得られないおそれがある。焼結温度は1150℃以上がより好ましく、さらに好ましくは1165℃以上である。また、焼結温度は185℃以下がより好ましい。
結晶粒を成長させて結晶粒界の比率を減少させるために、焼結時間は6時間以上とすることが好ましい。焼結時間が6時間未満であると、結晶粒を十分に成長させることができず、それに伴って結晶粒界の比率が増加しやすくなる。これらによって、焼結磁石の磁化を十分に高めることができないおそれがある。さらに、密度の不均一性が生じ、これによっても磁化が低下しやすくなる。焼結時間が20時間を超えると、Sm等の蒸発量が増えて組成制御が困難になるおそれがある。焼結時間は8時間以上であることがより好ましく、さらに好ましくは10時間以上である。また、焼結時間は16時間以下であることがより好ましく、さらに好ましくは14時間以下である。焼結は酸化を防止する点からも真空中や不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
次に、得られた焼結体に溶体化処理を施して結晶組織を制御する。溶体化処理は焼結と連続して行ってもよい。溶体化処理は相分離組織の前駆体である1−7相を得るために、1100〜1190℃の範囲の温度で6〜28時間保持して実施することが好ましい。1100℃未満の温度および1190℃を超える温度では、溶体化処理後の試料中の1−7相の割合が小さく、良好な磁気特性が得られない。溶体化処理温度は1120〜1180℃の範囲がより好ましく、さらに好ましくは1120℃〜1170℃の範囲である。
溶体化処理時間も粒成長に影響し、その時間が短いと結晶粒界の比率を十分に減少させることができない。さらに、構成相が不均一になって、保磁力が低下するおそれがある。このため、溶体化処理温度による保持時間は6時間以上とすることが好ましい。ただし、溶体化処理温度による保持時間が長すぎると、Sm等の蒸発量が増えて組成制御が困難になるおそれがあるため、溶体化処理温度による保持時間は28時間以下とすることが好ましい。溶体化処理時間は12〜24時間の範囲とすることがより好ましく、さらに好ましくは14〜18時間の範囲である。溶体化処理は酸化防止のために、真空中やアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
前述したように、結晶粒を成長させて結晶粒界の比率が減少させるためには、焼結時間を長時間化するだけでなく、溶体化処理時間を長くすることが好ましい。このため、焼結時間および溶体化処理時間はいずれも6時間以上とすることが好ましい。それだけでなく、焼結時間と溶体化処理時間の合計時間を16時間以上とすることが好ましい。つまり、焼結時間が6時間の場合、溶体化処理時間は10時間以上とすることが好ましい。溶体化処理時間が6時間の場合、焼結時間は10時間以上とすることが好ましい。これらの合計時間が16時間未満の場合には、結晶粒界の比率を十分に低減することができず、また配向度も十分に高めることができないおそれがある。焼結時間と溶体化処理時間の合計時間は19時間以上であることがより好ましく、さらに好ましくは22時間以上である。
溶体化処理工程は、上述した温度で一定時間保持して後に急冷することが好ましい。この急冷は準安定相である1−7相を室温でも維持するために実施する。長時間の焼結や溶体化処理を行うと、1−7相が安定化しにくくなる場合がある。この際、冷却速度を−170℃/min以上とすることで、1−7相が安定化しやすくなり、保磁力を発現させやすくなる。さらに、冷却速度が−170℃/min未満の場合、冷却中にCe2Ni7型結晶相(2−7相)が生成される場合がある。この相は磁化や保磁力を低下させる要因となるおそれがある。2−7相はCuが濃化されていることが多く、これにより主相中のCu濃度が低下し、時効処理によるセル相とセル壁相への相分離が起きにくくなる。
次に、溶体化処理後の焼結体に時効処理を施す。時効処理は結晶組織を制御し、磁石の保磁力を高める処理である。時効処理は700〜900℃の温度で0.5〜80時間保持した後、0.2〜2℃/分の冷却速度で400〜650℃の温度まで徐冷し、引き続いて炉冷により室温まで冷却することが好ましい。時効処理は二段階の熱処理により実施してもよい。例えば、上記した熱処理を一段目とし、その後に二段目の熱処理として400〜650℃の温度で一定時間保持した後、引き続き炉冷により室温まで冷却することで、保磁力が改善される場合がある。保持時間は1〜6時間の範囲とすることが好ましい。時効処理は酸化防止のために、真空中や不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
時効処理温度が700℃未満または900℃を超える場合には、均質なセル相とセル壁相との混合組織を得ることができず、永久磁石の磁気特性が低下するおそれがある。時効処理温度は750〜880℃であることがより好ましく、さらに好ましくは780〜850℃である。時効処理時間が0.5時間未満の場合には、1−7相からセル壁相の析出が十分に完了しないおそれがある。一方、時効処理時間が80時間を超える場合には、セル壁相の厚さが厚くなることで、セル相の体積分率が低下するおそれがある。これは磁気特性を低下させる要因となる。時効処理時間は4〜60時間の範囲であることがより好ましく、さらに好ましくは8〜40時間の範囲である。
また、時効熱処理後の冷却速度が0.2℃/分未満の場合には、セル壁相の厚さが厚くなることで、セル相の体積分率が低下するおそれがある。一方、時効熱処理後の冷却速度が2℃/分を超えると、均質なセル相とセル壁相との混合組織を得ることができないおそれがある。いずれの場合にも、永久磁石の磁気特性を十分に高めることができない可能性がある。時効熱処理後の冷却速度は0.4〜1.5℃/分の範囲であることがより好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.3℃/分の範囲である。
なお、時効処理は二段階の熱処理に限らず、より多段階の熱処理としてもよく、さらに多段の冷却を実施することも有効である。また、時効処理の前処理として、時効処理よりも低い温度でかつ短時間の予備的な時効処理(予備時効処理)を施すことも有効である。これによって、磁化曲線の角型性の改善が期待される。具体的には、予備時効処理の温度を650〜790℃、処理時間を0.5〜4時間、時効処理後の徐冷速度を0.5〜1.5℃/分とすることで、永久磁石の角型性の改善が期待される。
この実施形態の永久磁石は、各種モータや発電機に使用することができる。また、可変磁束モータや可変磁束発電機の固定磁石や可変磁石として使用することも可能である。この実施形態の永久磁石を用いることによって、各種のモータや発電機が構成される。この実施形態の永久磁石を可変磁束モータに適用する場合、可変磁束モータの構成やドライブシステムには、特開2008−29148号公報や特開2008−43172号公報に開示されている技術を適用することができる。
次に、実施形態のモータと発電機について、図面を参照して説明する。図5は実施形態による永久磁石モータを示している。図5に示す永久磁石モータ11において、ステータ(固定子)12内にはロータ(回転子)13が配置されている。ロータ13の鉄心14中には、実施形態の永久磁石15が配置されている。実施形態の永久磁石の特性等に基づいて、永久磁石モータ11の高効率化、小型化、低コスト化等を図ることができる。
図6は実施形態による可変磁束モータを示している。図6に示す可変磁束モータ21において、ステータ(固定子)22内にはロータ(回転子)23が配置されている。ロータ33の鉄心24中には、実施形態の永久磁石が固定磁石25および可変磁石26として配置されている。可変磁石26は、磁束密度(磁束量)を可変することが可能とされている。可変磁石26はその磁化方向がQ軸方向と直交するため、Q軸電流の影響を受けず、D軸電流により磁化することができる。ロータ23には磁化巻線(図示せず)が設けられている。この磁化巻線に磁化回路から電流を流すことによって、その磁界が直接に可変磁石26に作用する構造となっている。
実施形態の永久磁石によれば、前述した製造方法の各種条件を変更することによって、例えば保磁力が500kA/mを超える固定磁石25と保磁力が500kA/m以下の可変磁石26とを得ることができる。なお、図6に示す可変磁束モータ21においては、固定磁石25および可変磁石26のいずれにも実施形態の永久磁石を用いることが可能であるが、いずれか一方の磁石に実施形態の永久磁石を用いてもよい。可変磁束モータ21は、大きなトルクを小さい装置サイズで出力可能であるため、モータの高出力・小型化が求められるハイブリッド車や電気自動車等のモータに好適である。
図7は実施形態による発電機を示している。図7に示す発電機31は、実施形態の永久磁石を用いたステータ(固定子)32を備えている。ステータ(固定子)32の内側に配置されたロータ(回転子)33は、発電機31の一端に設けられたタービン34とシャフト35を介して接続されている。タービン34は、例えば外部から供給される流体により回転する。なお、流体により回転するタービン34に代えて、自動車の回生エネルギー等の動的な回転を伝達することによって、シャフト35を回転させることも可能である。ステータ32とロータ33には、各種公知の構成を採用することができる。
シャフト35は、ロータ33に対してタービン34とは反対側に配置された整流子(図示せず)と接触しており、ロータ33の回転により発生した起電力が発電機31の出力として相分離母線および主変圧器(図示せず)を介して、系統電圧に昇圧されて送電される。発電機31は、通常の発電機および可変磁束発電機のいずれであってもよい。なお、ロータ33にはタービン34からの静電気や発電に伴う軸電流による帯電が発生する。このため、発電機31はロータ33の帯電を放電させるためのブラシ36を備えている。
次に、実施例およびその評価結果について述べる。
(実施例1〜2)
各原料を表1に示す組成となるように秤量した後、Arガス雰囲気中でアーク溶解して合金インゴットを作製した。合金インゴットを粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕して合金粉末を調製した。合金粉末を磁界中でプレス成型して圧縮成形体を作製した。合金粉末の圧縮成形体を焼成炉のチャンバ内に配置し、チャンバ内の真空度が9.5×10-3Paとなるまで真空排気した。この状態でチャンバ内の温度を1165℃まで昇温し、その温度で5分間保持した後、チャンバ内にArガスを導入した。
次いで、Ar雰囲気としたチャンバ内の温度を1190℃まで昇温し、その温度で6時間保持して焼結を行い、引き続いて1160℃で12時間保持して溶体化処理を行った後、−240℃/minの冷却速度で室温まで冷却した。溶体化処理後の焼結体を710℃で1時間保持した後に室温まで徐冷した。続いて、焼結体を810℃で42時間保持した。このような条件下で時効処理を行った焼結体を450℃まで徐冷し、その温度で3時間保持した後に室温まで炉冷することによって、目的とする焼結磁石を得た。焼結体の作製条件(焼結工程と溶体化工程の処理条件)を表2に示す。
焼結磁石の組成は表1に示す通りである。磁石の組成分析は、誘導結合発光プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)法により実施した。また、前述した方法にしたがって、焼結磁石(焼結体)の平均結晶粒径、結晶粒界の体積分率、未配向粒間の平均距離Lを測定した。さらに、焼結磁石の磁気特性をBHトレーサで評価して保磁力と残留磁化を測定した。これらの測定結果を表3に示す。ICP法による組成分析は、以下の手順により行った。まず、乳鉢で粉砕した試料を一定量はかり取り、石英製ビーカに入れる。混酸(硝酸と塩酸を含む)を入れ、ホットプレート上で140℃程度に加熱し、試料を完全に溶解させる。放冷した後、PFA製メスフラスコに移して定容し、試料溶液とする。このような試料溶液に対して、ICP発光分光分析装置を用いて検量線法により含有成分の定量を行う。ICP発光分光分析装置は、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製のSPS4000(商品名)を用いた。
(実施例3〜5)
各原料を表1に示す組成となるように秤量した後、Arガス雰囲気中で高周波溶解して合金インゴットを作製した。合金インゴットを粗粉砕し、1170℃×2時間の条件で熱処理した後に室温まで急冷した。ジェットミルで微粉砕して合金粉末を調製した。合金粉末を磁界中でプレス成型して圧縮成形体を作製した。合金粉末の圧縮成形体を焼成炉のチャンバ内に配置し、チャンバ内の真空度が9.0×10-3Paとなるまで真空排気した。この状態でチャンバ内の温度を1160℃まで昇温し、その温度で10分間保持した後、チャンバ内にArガスを導入した。Ar雰囲気としたチャンバ内の温度を1180℃まで昇温し、その温度で16時間保持して焼結を行い、引き続いて1120℃で10時間保持して溶体化処理を行った後、−250℃/minの冷却速度で室温まで冷却した。
次に、溶体化処理後の焼結体を750℃で1.5時間保持した後に室温まで徐冷した。続いて、焼結体を800℃で38時間保持した。このような条件下で時効処理を行った焼結体を350℃まで徐冷し、その温度で2時間保持した後に室温まで炉冷することによって、目的とする焼結磁石を得た。焼結体の作製条件(焼結工程と溶体化工程の処理条件)を表2に示す。焼結磁石の組成は表1に示す通りである。焼結磁石(焼結体)の平均結晶粒径、結晶粒界の体積分率、未配向粒間の平均距離L、保磁力、残留磁化を、実施例1と同様にして測定した。これらの測定結果を表3に示す。
(実施例6〜7)
各原料を表1に示す組成となるように秤量した後、Arガス雰囲気中で高周波溶解して合金インゴットを作製した。合金インゴットを粗粉砕し、1130℃×2時間の条件で熱処理した後に室温まで急冷した。ジェットミルで微粉砕して合金粉末を調製した。合金粉末を磁界中でプレス成型して圧縮成形体を作製した。合金粉末の圧縮成形体を焼成炉のチャンバ内に配置し、チャンバ内の真空度が7.5×10-3Paとなるまで真空排気した。この状態でチャンバ内の温度を1150℃まで昇温し、その温度で25分間保持した後、チャンバ内にArガスを導入した。Ar雰囲気としたチャンバ内の温度を1180℃まで昇温し、その温度で13時間保持して焼結を行い、引き続いて1130℃で24時間保持して溶体化処理を行った後、−260℃/minの冷却速度で室温まで冷却した。
次に、溶体化処理後の焼結体を690℃で1時間保持した後に室温まで徐冷した。続いて、焼結体を830℃で45時間保持した。このような条件下で時効処理を行った焼結体を300℃まで徐冷し、その温度で4時間保持した後に室温まで炉冷することによって、目的とする焼結磁石を得た。焼結磁石の組成は表1に示す通りである。焼結磁石(焼結体)の平均結晶粒径、結晶粒界の体積分率、未配向粒間の平均距離L、保磁力、残留磁化を、実施例1と同様にして測定した。これらの測定結果を表3に示す。
(実施例8〜11)
各原料を表1に示す組成となるように秤量した後、Arガス雰囲気中で高周波溶解して合金インゴットを作製した。合金インゴットを粗粉砕し、1170℃×2時間の条件で熱処理した後に室温まで急冷した。ジェットミルで微粉砕して合金粉末を調製した。合金粉末を磁界中でプレス成型して圧縮成形体を作製した。合金粉末の圧縮成形体を焼成炉のチャンバ内に配置し、チャンバ内の真空度が9.0×10-3Paとなるまで真空排気した。この状態でチャンバ内の温度を1160℃まで昇温し、その温度で5分間保持した後、チャンバ内にArガスを導入した。次いで、表2に示す条件で焼結工程および溶体化処理工程を実施した。溶体化処理後の冷却速度は−180℃/minとした。
次に、溶体化処理後の焼結体を720℃で2時間保持した後に室温まで徐冷した。続いて、焼結体を820℃で35時間保持した。このような条件下で時効処理を行った焼結体を350℃まで徐冷し、その温度で1.5時間保持した後に室温まで炉冷することによって、目的とする焼結磁石を得た。焼結磁石の組成は表1に示す通りである。焼結磁石(焼結体)の平均結晶粒径、結晶粒界の体積分率、未配向粒間の平均距離L、保磁力、残留磁化を、実施例1と同様にして測定した。これらの測定結果を表3に示す。
(比較例1〜2)
表1に示す組成を適用する以外は、実施例1と同様にして焼結磁石を作製した。比較例1は合金組成中のSm濃度を12.5原子%を超える濃度としたものであり、比較例2は合金組成中のZr濃度を4.5原子%を超える濃度としたものである。焼結磁石(焼結体)の平均結晶粒径、結晶粒界の体積分率、未配向粒間の平均距離L、保磁力、残留磁化を、実施例1と同様にして測定した。これらの測定結果を表3に示す。
(比較例3)
各原料を表1に示す組成となるように秤量した後、Arガス雰囲気中で高周波溶解して合金インゴットを作製した。合金インゴットを粗粉砕し、1170℃×2時間の条件で熱処理した後に室温まで急冷した。ジェットミルで微粉砕して合金粉末を調製した。合金粉末を磁界中でプレス成型して圧縮成形体を作製した。合金粉末の圧縮成形体を焼成炉のチャンバ内に配置し、チャンバ内の真空度が9.0×10-3Paとなるまで真空排気した。この状態でチャンバ内の温度を1160℃まで昇温し、その温度で5分間保持した後、チャンバ内にArガスを導入した。Ar雰囲気としたチャンバ内の温度を1210℃まで昇温し、その温度で6時間保持して焼結を行い、引き続いて1130℃で12時間保持して溶体化処理を行った後、−180℃/minの冷却速度で室温まで冷却した。
次に、溶体化処理後の焼結体を720℃で2時間保持した後に室温まで徐冷した。続いて、焼結体を820℃で35時間保持した。このような条件下で時効処理を行った焼結体を350℃まで徐冷し、その温度で1.5時間保持した後に室温まで炉冷することによって、目的とする焼結磁石を得た。焼結磁石の組成は表1に示す通りである。焼結磁石(焼結体)の平均結晶粒径、結晶粒界の体積分率、未配向粒間の平均距離L、保磁力、残留磁化を、実施例1と同様にして測定した。これらの測定結果を表3に示す。
(比較例4〜6)
実施例8と同組成となるように秤量した原料混合物を用いて、実施例8と同様にして合金粉末を調製した。次いで、合金粉末を磁界中でプレス成型して圧縮成形体を作製した後、表2に示す条件で焼結工程および溶体化処理工程を実施した。さらに、実施例8と同一条件で時効処理を行って焼結磁石を作製した。焼結磁石(焼結体)の平均結晶粒径、結晶粒界の体積分率、未配向粒間の平均距離L、保磁力、残留磁化を、実施例1と同様にして測定した。これらの測定結果を表3に示す。
Figure 2018100450
Figure 2018100450
Figure 2018100450
表3から明らかなように、実施例1〜11の焼結磁石はいずれも適切な平均結晶粒径と結晶粒界の体積分率とを有しており、これにより高磁化と高保磁力とを兼ね備えていることが分かる。比較例1、2の永久磁石は組成がずれていることから、十分な磁気特性が得られていない。比較例3は高すぎる焼結温度で長時間保持しているため、Sm濃度が低下したために保磁力が小さい。また、Sm濃度が低下すると焼結体密度も低くなるため、残留磁化も小さい。焼結温度や溶体化処理時間が短い比較例4〜6は、結晶粒界の比率が多く、結晶粒の配向度も低いため、実施例8〜11に比べて磁化が十分に向上していない。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…永久磁石モータ、12…ステータ、13…ロータ、14…鉄心、15…永久磁石、21…可変磁束モータ、22…ステータ、23…ロータ、24…鉄心、25…固定磁石、26…可変磁石、31…可変磁束発電機、32…ステータ、33…ロータ、34…タービン、35…シャフト、36…ブラシ。

Claims (10)

  1. 組成式:RpFeqrCusCo100-p-q-r-s
    (式中、Rは希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素、MはZr、TiおよびHfから選ばれる少なくとも1種の元素であり、p、q、rおよびsはそれぞれ原子%で、10.5≦p≦12.5、24≦q≦40、0.88≦r≦4.5、3.5≦s≦10.7を満足する数である)
    で表される組成と、
    Th2Zn17型結晶相を含む主相からなる結晶粒と、前記結晶粒の結晶粒界とを有する組織とを備える焼結体を具備する永久磁石であって、
    前記結晶粒の平均結晶粒径が25μm以上であり、
    前記Th2Zn17型結晶相をTbCu7型結晶相として指数付けした場合に、前記TbCu7型結晶相の[0001]方位に対する結晶方位角度のずれが45度以上である前記結晶粒間の平均距離が120μm以上であり、
    保磁力が1010kA・m以上である、永久磁石。
  2. 組成式:RpFeqrCusCo100-p-q-r-s
    (式中、Rは希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素、MはZr、TiおよびHfから選ばれる少なくとも1種の元素であり、p、q、rおよびsはそれぞれ原子%で、10.5≦p≦12.5、24≦q≦40、0.88≦r≦4.5、3.5≦s≦10.7を満足する数である)
    で表される組成と、
    Th2Zn17型結晶相を含む主相からなる結晶粒と、前記結晶粒の結晶粒界とを有する組織とを備える焼結体を具備する永久磁石であって、
    前記Th2Zn17型結晶相をTbCu7型結晶相として指数付けした場合に、前記TbCu7型結晶相の[0001]方位に対する結晶方位角度のずれが45度以上である前記結晶粒間の平均距離が120μm以上であり、
    保磁力が1010kA・m以上である、永久磁石。
  3. 残留磁化が1.150T以上である、請求項1または請求項2に記載の永久磁石。
  4. 前記結晶粒の平均結晶粒径は200μm以下である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の永久磁石。
  5. 前記主相は、前記Th2Zn17型結晶相を有するセル相と、前記セル相を取り囲むように存在するセル壁相とを有する、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石。
  6. 前記組成式における元素Rの50原子%以上がSmであり、かつ元素Mの50原子%以上がZrである、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石。
  7. 前記組成式におけるCoの20原子%以下が、Ni、V、Cr、Mn、Al、Si、Ga、Nb、TaおよびWから選ばれる少なくとも1種の元素Aで置換されている、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の永久磁石。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の永久磁石を具備するモータ。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の永久磁石を具備する発電機。
  10. 請求項8に記載のモータまたは請求項9に記載の発電機を具備する車。
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