以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図38は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、本体枠6と、その本体枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して本体枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって本体枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、第1ヒンジ4と第2ヒンジ8とは例えば同一軸心となるように配置されている。
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に本体枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
本体枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が例えば前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また本体枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が例えば左下部に夫々配置されている。
ガラス扉7は、本体枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、例えば窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、送風演出装置26等の演出手段が配置され、それら上部スピーカ25等を前側から略覆う上装飾カバー27が装着されている。
また扉ベース22の下部前側には、本体枠6の後側に配置された払い出し手段28から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿30、その上皿30が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿31、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル32等が配置され、更に上皿30、下皿31等を前側から略覆う下装飾カバー33が装着されている。下装飾カバー33は、例えば前向きの膨出状に形成されており、例えばその上部側に、遊技者が押下操作可能な演出ボタン34、十字操作手段35等の操作手段が設けられている。十字操作手段35は、例えば後側の上キー35a、前側の下キー35b、左側の左キー35c、右側の右キー35dの4つの操作部を備えている。
扉ベース22の背面側には、窓孔24aを後側から略塞ぐようにガラスユニット36が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金37と、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金38と、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金39とがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具40が例えば左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具41が例えば左下部に夫々配置されている。
また、例えば下部補強板金39の背面側には、球送りユニット42、下皿案内ユニット43等が装着されている。球送りユニット42は、上皿30内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43は、上皿30が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿31に案内するためのもので、例えば球送りユニット42に隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
図3〜図6等に示すように、遊技盤16は例えばベニヤ板等の非透光性材料で形成されたベース板45を備え、そのベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に装着されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、大入賞ユニット49、普通入賞ユニット50等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。またそれら複数のユニット部品47〜50上に、普通図柄表示手段51、普通保留個数表示手段52、第1特別図柄表示手段53、第2特別図柄表示手段54等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段55、第1特別図柄始動手段56、第2特別図柄始動手段57、大入賞手段58、複数の普通入賞手段59等が設けられている。また、ベース板45の後側には、図5,図7,図8等に示すように、例えば液晶表示手段よりなる画像表示手段60が裏取付ベース61を介して装着されている。
ベース板45は、図6等に示すように例えば正面視略矩形状に形成されると共に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、大入賞ユニット49、普通入賞ユニット50等を装着するための複数、例えば3つの装着孔62〜64、アウト口65等が前後方向貫通状に形成されている。装着孔62は、中央表示枠ユニット47を装着するためのもので、遊技領域23内における下部側等の一部の領域を除く範囲に対応して設けられている。また、装着孔63,64は夫々始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット50を装着するためのもので、遊技領域23の中央下部及び左下部に夫々他の装着孔から独立して設けられている。
裏取付ベース61は、図4,図5,図7,図8等に示すように、ベース板45と略平行に形成され且つその略中央に例えば矩形状の開口部66aが形成された背壁部66と、その背壁部66の外縁部からベース板45の背面まで前向きに延設された周壁部67と、その周壁部67の前縁部からベース板45の背面に沿って突設され且つ固定ねじ等によりベース板45に固定される固定部68とを例えば一体に備えており、背壁部66の背面側に、例えば縦長状の画像表示手段60が収容ケース69に収容された状態で着脱自在に固定されている。
収容ケース69は、前面側が開放した扁平箱形に形成されている。画像表示手段60は、表示画面60aを前側に向けた状態で収容ケース69に対して前側から嵌め込まれ、ねじ止め等により固定されている。収容ケース69は、例えば下端部前側から下向きに突設された下固定部69aと、例えば上端部前側から上向きに突設された上固定部69bとを一体に備え、例えば下固定部69aを背壁部66側の凹部(図示省略)に嵌め込んだ状態で、上固定部69bを背壁部66にねじ止めすることにより、例えば画像表示手段60の外周部前面側が背壁部66の背面側に当接又は近接した状態で裏取付ベース61の背面側に着脱自在に固定されている。
なお本実施形態では、画像表示手段60の表示画面60a全体が、画像を表示可能な全画面領域Aとなっており(図9(a)参照)、裏取付ベース61の背壁部66の一部分(以下、窓枠部74という)が、全画面領域Aの外周側の略一定幅の領域に対応してその前側に当接又は近接している。以下、全画面領域Aのうち、窓枠部(遊技部材)74の後側に対応する部分を第1固定隠蔽領域B1という(図9(b)参照)。なお、本実施形態では窓枠部74が透明であり、全画面領域Aに表示された画像のうち、第1固定隠蔽領域B1に表示された部分についても窓枠部74を介してその前側から視認可能となっている。
ここで「隠蔽領域」とは、画像表示手段60の表示画面60aのうち、その前側に何らかの部材が存在することにより、正面視、即ち遊技機の前側から見たときにその部材の後側に重なってしまう領域をいう。従って、前側の部材が不透明であれば、隠蔽領域に表示された画像は正面視では視認することができない。第1固定隠蔽領域B1は「隠蔽領域」であるが、前側の窓枠部74が透明であるため、他の部材が前側に存在しない限り、正面視でその表示画像を視認可能である。また「隠蔽領域」であっても、その前側の部材との間に空間が存在すれば、前側の部材を避けるように視点をずらす(のぞき込む)ことによって表示画像を視認可能な場合もある。
また例えば裏取付ベース61の前側には、1又は複数、例えば4つの可動演出手段75〜78が配置されている。第1可動演出手段75は、図4,図7,図8等に示すように、第1可動体75aと、この第1可動体75aを例えば上下方向に駆動する第1駆動手段75bとを備えている。第1可動体75aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には例えば任意の装飾(ここでは飛行機をモチーフにした立体装飾)が施されており、その左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に対応してその前側に配置された一対の第1駆動手段75b,75bにより、第1駆動連結体79,79を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
第1駆動手段75bは、縦長状の取付ベース80を介して裏取付ベース61に支持されており、画像表示手段60の側縁に沿って例えばその上端側から下端側にかけて配置され且つ第1駆動連結体79を上下方向に案内する例えば細長円柱状の昇降ガイド81と、その昇降ガイド81の一端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ82aと、昇降ガイド81の他端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ82bと、駆動プーリ82aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源83と、駆動プーリ82aと従動プーリ82bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に第1駆動連結体79が固定される無端状のギヤベルト84とを備え、第1駆動連結体79に、第1可動体75aの端部が例えば前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。第1可動体75aは、この左右一対の第1駆動手段75b,75bにより、例えば略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の上部前側の上部位置(図28(a),(c),(d))と下部前側の下部位置(図28(b))との間で移動可能となっている。また第1可動体75aは、例えばその前端側が装着孔62aを介してベース板45の前側に突出している(図4)。もちろん、第1可動体75aが斜めの状態で移動、停止する場合があってもよい。
第2可動演出手段76は、図4,図7,図8等に示すように、第2可動体76aと、この第2可動体76aを例えば上下方向に駆動する第2駆動手段76bとを備えている。第2可動体76aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には例えば任意の装飾が施されており(図示省略)、左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に配置された一対の第2駆動手段76b,76bにより、第2駆動連結体85,85を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
第2駆動手段76bは、例えば第1駆動手段75bの後側で且つ裏取付ベース61の前側に配置されており、画像表示手段60の側縁に沿って例えばその下部側に配置され且つ第2駆動連結体85を上下方向に案内する例えば細長円柱状の昇降ガイド86と、その昇降ガイド86の一端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ87aと、昇降ガイド86の他端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ87bと、駆動プーリ87aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源88と、駆動プーリ87aと従動プーリ87bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に第2駆動連結体85が固定される無端状のギヤベルト89とを備え、第2駆動連結体85に、第2可動体76aの端部が例えば前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。第2可動体76aは、この左右一対の第2駆動手段76b,76bにより、例えば略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の下部前側の下部位置(図28(a),(b))と上下方向中間部前側の上部位置(図28(c),(d))との間で移動可能となっている。もちろん、第2可動体76aが斜めの状態で移動、停止する場合があってもよい。
なお、第1可動体75aと第2可動体76aとは互いの移動経路が正面視で一部重なっているが、第1可動体75aの移動経路は、第2可動体76aの移動経路に対して例えば前側にずれているため、第1可動体75aと第2可動体76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
第3可動演出手段77と第4可動演出手段78とは、図4,図7,図8等に示すように、例えば画像表示手段60の左側と右側とに対応して例えば左右対称に配置されている。第3,第4可動演出手段77,78は、第3,第4可動体77a,78aと、その第3,第4可動体77a,78aを例えば左右方向に駆動する第3,第4駆動手段77b,78bとを備えている。第3,第4可動体77a,78aは、夫々画像表示手段60の左右の縁部に沿ってその前側に縦長状に配置され、前面側には例えば任意の装飾が施されている(図示省略)。
第3,第4駆動手段77b,78bは、例えばベース部91に対してスライド部92が左右方向にスライド動作可能な電磁スライドテーブルにより構成され、画像表示手段60の側部に対応してその上下方向略中央に配置されており、ベース部91が例えば裏取付ベース61の周壁部67に固定され、スライド部92の前側に第3,第4可動体77a,78aが固定されている。第3,第4可動体77a,78aは、夫々第3,第4駆動手段77b,78bにより、画像表示手段60に対して左右方向外側の外部位置(図28(a)〜(c))と、左右方向内側の内部位置(図28(d))との間で夫々移動可能となっている。
なお、第3可動体77aと第4可動体78aとは夫々の移動経路が左右に離間しているため、互いに干渉することはない。またそれら第3,第4可動体77a,78aの移動経路は、例えば第1可動体75aの移動経路の後側で且つ第2可動体76aの移動経路の前側にあるため、第3,第4可動体77a,78aと第1,第2可動体75a,76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
また全画面領域Aのうち、第1〜第4可動体75a〜78aの後側に対応する部分を可動隠蔽領域Cという(図10(c))。もちろん、第1〜第4可動体75a〜78aは夫々複数の停止位置間で移動可能であるため、第1〜第4可動体75a〜78aが移動すれば、それに伴って可動隠蔽領域Cも変化する。なお、可動隠蔽領域Cが存在しない場合があってもよい。全画面領域Aに表示された画像のうち可動隠蔽領域Cに表示された部分については、正面からは少なくとも第1〜第4可動体75a〜78aに遮られて視認できないが、第1〜第4可動体75a〜78aは何れも画像表示手段60に対して前側に離間しているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
以上のように、第1〜第4可動体75a〜78aは画像表示手段60とベース板45との間に配置され、第1可動体75aの前端側の一部分のみが装着孔62aを介してベース板45の前側に突出している。
また画像表示手段60は、全画面領域Aの少なくとも一部分が、正面視でベース板45の装着孔62よりも外側にはみ出している。以下、全画面領域Aのうち、ベース板(遊技部材)45の後側に対応する部分(ここでは、装着孔62以外の装着孔の後側に対応する部分を含む)を第2固定隠蔽領域B2という(図9(c))。なお、全画面領域Aに表示された画像のうち、第2固定隠蔽領域B2に表示された部分については、正面からは少なくともベース板45に遮られて視認できないが、画像表示手段60はベース板45よりも後側に配置されているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
ガイドレール46は、遊技領域23の外周側を取り囲むようにベース板45の前面側に配置され、図3,図5,図8等に示すように例えば3つの第1〜第3レール部材101〜103により形成されている。第1レール部材101は例えば合成樹脂製で、ベース板45の左縁部と上縁部とに沿ってその前面側に着脱自在に装着されており、その遊技領域23側に形成された正面視略円弧状の側面が、ガイドレール46の一部を構成する第1レール46aとなっている。
第2レール部材102は例えば金属製で、遊技盤16の左上部から左下部にかけて第1レール46aの内側に並行するように正面視略円弧状に配置され、ベース板45の前面側に略一定幅で立設されており、ガイドレール46の一部を構成する第2レール46bを形成している。これら第1レール46aと第2レール46bとで挟まれた部分が、発射手段17によって発射された遊技球を遊技領域23に案内する発射案内通路104となっている。
第3レール部材103は例えば合成樹脂製で、第1レール部材101の右上部側端部と第2レール部材102の左下部側端部とを接続するように、ベース板45の右縁部と下縁部とに沿ってその前面側に着脱自在に装着されており、その遊技領域23側の側面が、ガイドレール46の一部を構成する第3レール46cとなっている。なお、第1レール部材101及び第3レール部材103は、例えばレール長手方向に沿って複数に分割されていてもよい。
中央表示枠ユニット47は、画像表示手段60の表示枠を構成するもので、装着孔62aの内周に沿ってベース板45の前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、図3〜図6等に示すように、ベース板45の前面に沿って装着孔62aの外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板105と、画像表示手段60の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板105の内周側で前向きに突設された装飾枠106と、その装飾枠106の左右の下端部間に配置されるステージ107とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠106の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路108aと右側の右流下経路108bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット47には、左流下経路108a側と右流下経路108b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路108a側に、遊技球が流入可能なワープ入口109が設けられている。ワープ入口109に流入した遊技球は、ステージ107上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部110とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
またステージ107の上側には、跳ね返り等による後側への遊技球の進入を阻止するための進入防止手段111が設けられている。進入防止手段111は、ステージ107の後側に沿って例えばベース板45と平行に立設される第1進入防止板111aと、その第1進入防止板111aの上縁部から前向きに突設される第2進入防止板111bとを例えば一体に備えている。なお、進入防止手段111は例えばその全体が透明であり、前側からその進入防止手段111を介して後側を視認可能となっている。
また中央表示枠ユニット47は、図6等に示すように、ステージ107、ワープ入口109、進入防止手段111等を備えた第2ユニット47aとそれ以外の第1ユニット47bとで構成されており、それら両ユニット47a,47bは例えば予め連結した状態でベース板45に対して装着、固定されている。もちろん、第1ユニット47bと第2ユニット47aとを個別にベース板45に装着可能に構成してもよい。
また中央表示枠ユニット47は、その少なくとも一部分が、画像表示手段60の全画面領域Aの前側に位置している。以下、全画面領域Aのうち、第1ユニット(遊技部材)47bの後側に対応する部分を第3固定隠蔽領域B3といい(図9(d))、第2ユニット(遊技部材)47aの後側に対応する部分を第4固定隠蔽領域B4という(図10(a))。また第4固定隠蔽領域B4のうち、第2ユニット47aにおける透明部(ここでは進入防止手段111)の後側に対応する部分、即ち第2ユニット47aの後側に対応するが透明部を介して前側から視認可能な領域を透明隠蔽領域(第1透明表示領域)B4aという。
なお、全画面領域Aに表示された画像のうち、第3固定隠蔽領域B3,第4固定隠蔽領域B4に表示された部分(透明隠蔽領域B4aを除く)については、正面からは少なくとも中央表示枠ユニット47に遮られて視認できないが、中央表示枠ユニット47は画像表示手段60に対して前側に離間しているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、装着孔63に対して前側から着脱自在に装着されている。大入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の右側下部の所定箇所に例えば後側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット50は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、装着孔64に対して前側から着脱自在に装着されている。
また大入賞ユニット49は、その少なくとも一部分が、画像表示手段60の全画面領域Aの前側に位置している。以下、全画面領域Aのうち、大入賞ユニット(遊技部材)49の後側に対応する部分を第5固定隠蔽領域B5という(図10(b))。なお、全画面領域Aに表示された画像のうち、第5固定隠蔽領域B5に表示された部分については、正面からは少なくとも大入賞ユニット49に遮られて視認できないが、大入賞ユニット49は画像表示手段60に対して前側に離間しているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
また画像表示手段60の前側の全画面領域Aのうち、正面視で窓枠部74、ベース板45、中央表示枠ユニット47、大入賞ユニット49及び第1〜第4可動体75a〜78aの何れにも遮られない領域、即ち第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5,可動隠蔽領域Cの何れにも属さない領域を非隠蔽領域Dとする(図10(d))。なお、第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5の間では互いに重なり合う部分が存在し、また第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cとの間でも互いに重なり合う部分が存在する。即ち、第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5、可動隠蔽領域Cのうちの2つ以上に属する領域も存在する。
ここで、第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5が、正面視で遊技部材の後側に対応する第1表示領域の一例であり、可動隠蔽領域Cが、可動体の後側に対応する第2表示領域の一例であり、非隠蔽領域Dが、第1表示領域でなく第2表示領域でもない第3表示領域の一例である。
普通図柄始動手段55は、普通図柄表示手段51による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する通過検出手段(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段55は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105の前側に設けられており、右流下経路108bを流下する遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段51は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。この普通図柄表示手段51は、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段55による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合には外れ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合には普通利益状態が発生する。
また、普通図柄表示手段51の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段55が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段52等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段52は例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置される。
第1特別図柄始動手段56は、第1特別図柄表示手段53による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えている。この第1特別図柄始動手段56は、例えば始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ107の中央落下部110に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路108a側のワープ入口109からステージ107を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路108bを流下してきた遊技球よりも左流下経路108aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第2特別図柄始動手段57は、第2特別図柄表示手段54による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部112の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えており、普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様(所定態様)となって普通利益状態が発生したときに、開閉部112が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
この第2特別図柄始動手段57は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105上で且つ普通図柄始動手段55の下流側に配置されており、左流下経路108aを流下してきた遊技球よりも右流下経路108bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。なお、開閉部112は例えば下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能であり、閉状態では例えば前面装着板105と略面一となって遊技球が前側を通過可能となり、開状態では前面装着板105の前側で後ろ下がりの傾斜状となって遊技球を後向きに入賞させるようになっている。
第1特別図柄表示手段(図柄表示手段)53は、1個又は複数個、例えば1個の第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段56が遊技球を検出することを条件に第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段56による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第1大当たり態様で、それ以外の場合には第1外れ態様で夫々停止するようになっている。第1特別図柄表示手段53の変動後の停止図柄が第1大当たり態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)54は、1個又は複数個、例えば1個の第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段57が遊技球を検出することを条件に第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段57による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第2大当たり態様で、それ以外の場合には第2外れ態様で夫々停止するようになっている。第2特別図柄表示手段54の変動後の停止図柄が第2大当たり態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
第1,第2特別図柄表示手段53,54は、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。第1,第2特別図柄は、例えば数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が第1,第2大当たり態様、それ以外が第1,第2外れ態様となっている。
また、第1特別図柄表示手段53の図柄変動中、第2特別図柄表示手段54の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合(第2特別図柄に関する図柄変動開始条件が成立した場合)にはその第2特別図柄の保留記憶が消化されて第2特別図柄の変動が行われ、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合(第1特別図柄に関する図柄変動開始条件が成立した場合)にはその第1特別図柄の保留記憶が消化されて第1特別図柄の変動が行われる。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動が優先的に行われるようになっている。なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、画像表示手段60等によって遊技者に報知される。
大入賞手段58は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板113を備えた開閉式入賞手段で、大入賞ユニット49に設けられ、例えば中央表示枠ユニット47の右側下部で第2特別図柄始動手段57の下流側に配置されており、左流下経路108aを流下してきた遊技球よりも右流下経路108bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段58は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当たり態様で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態中に、開閉板113が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
また画像表示手段60には、例えば第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄114(図16等)が変動表示される他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留表示画像X1〜X4,Y1〜Y4(図15等)、後述する音量・光量調整機能に関する音量,光量調整可能報知画像(報知画像)116a,116b(図18等)及び音量,光量設定画像117a,117b(図19等)、後述するメニュー表示機能に関するメニュー表示可能報知画像(報知画像)118a(図24等)、メニュー画像118b及びメニュー操作報知画像118c(図25等)、左打ち誘導画像162a及び右打ち誘導画像162b(図16等)、エラー報知画像163(図17等)等の各種画像が表示されるようになっている。
ここで演出図柄114は、図14に示すように、例えば1〜9の数字等で構成される図柄画像114aと、キャラクタその他の装飾画像114bとの結合で構成され、例えば左右方向に複数列、例えば3列で夫々変動可能であり、例えば第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って縦スクロール等による変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止するように、左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。なお演出図柄114では、例えば全て同じ図柄で揃った場合が大当たり演出態様、それ以外が外れ演出態様となっており、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる場合には演出図柄114は大当たり演出態様となり、第1,第2特別図柄が第1,第2外れ態様となる場合には演出図柄114は外れ演出態様となる。
また、演出図柄114の変動パターンには、リーチ状態を経て大当たり演出態様となる複数種類のリーチ大当たり変動パターン(例えばノーマルリーチ大当たり変動パターン、スーパーリーチ大当たり変動パターン等)と、リーチ状態を経て外れ演出態様となる複数種類のリーチ外れ変動パターン(例えばノーマルリーチ外れ変動パターン、スーパーリーチ外れ変動パターン等)と、リーチ状態を経ることなく外れ演出態様となる1又は複数種類の通常変動パターンとが設けられている。
図11は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図11において、121は主制御基板、122は演出制御基板で、これら各制御基板121,122は、遊技盤16に装着された画像表示手段60等を覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤16を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板121は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段131、普通始動口チェック処理手段132、普通乱数記憶手段133、普通図柄処理手段134、普通図柄表示制御手段135、普通利益状態発生手段136、特別乱数作成処理手段137、特別始動口チェック処理手段138、特別乱数記憶手段139、特別図柄処理手段140、特別図柄表示制御手段141、特別利益状態発生手段142、特別遊技状態発生手段143、制御コマンド送信手段144等を備えている。
普通乱数作成処理手段131は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段132は、普通図柄始動手段55による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段131で作成された当たり判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段133に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段134は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段133に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
なお本実施形態では、図12に示すように、後述する特別遊技状態中(時短状態中及び確変状態中)の当たり確率(例えば1/1.3)がそれ以外の通常遊技状態中の当たり確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また特別遊技状態中における変動時間(例えば2.7秒)が通常遊技状態中における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通図柄表示制御手段135は、普通図柄処理手段134による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段51の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段51による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段134で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段134で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段136は、普通図柄処理手段134による当たり判定の結果が当たりとなることに基づいて普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、第2特別図柄始動手段57の開閉部112が例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるようになっている。本実施形態では、図12に示すように、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、通常遊技状態中は通常開閉パターンが、特別遊技状態中は延長開閉パターンが夫々選択されるようになっている。
特別乱数作成処理手段137は、大当たり/外れの判定に用いる大当たり判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段(始動検出処理手段)138は、第1,第2特別図柄始動手段(始動手段)56,57への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段137で作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値等の第1,第2特別乱数情報を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段139に記憶させるように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段138は先読み判定手段138aを備えている。この先読み判定手段138aは、第1,第2特別図柄始動手段56,57に遊技球が入賞したときに取得される第1,第2特別乱数情報について、例えばその取得時に、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が第1,第2大当たり判定値と一致するか否か等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、例えば第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留増加コマンドにより演出制御基板122等に伝達される。
特別図柄処理手段140は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段53,54が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
特別図柄表示制御手段141は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段53又は第2特別図柄表示手段54による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)142は、遊技者に有利な第1,第2特別利益状態を発生させるためのもので、特別図柄処理手段140による大当たり判定の結果が大当たりとなり、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様(特定態様)となった場合に、大入賞手段58を所定の開放パターンに従って開放する第1,第2特別利益状態(利益状態)を発生させるように構成されている。
本実施形態では、図13に示すように大入賞手段58の開放パターンとしてα,βの2種類が設けられており、特別利益状態発生手段142は、例えば大当たり図柄乱数値に応じて開放パターンα,βの何れかを選択するように構成されている。開放パターンαは、大入賞手段58を0.2秒開放する動作を2ラウンド行うように設定されている。この開放パターンαは、1回の開放時間が0.2秒と僅かでしかもラウンド数も2ラウンドと少ないため、その開放中に遊技球が入賞する可能性は極めて小さい。
一方の開放パターンβは、大入賞手段58を、開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を、所定ラウンド数(例えば15ラウンド)行うように設定されている。この開放パターンβの場合、大入賞手段58への1個の入賞に対する賞球を15個とすると、遊技者が普通に発射動作を続けるだけで殆どの場合に9×15×15=2025個の出球が期待でき、開放パターンαに比べて遊技者が得られる直接的な利益は格段に大きくなっている。また本実施形態では、図13に示すように、開放パターンβが選択される確率は、第2特別図柄が第2大当たり態様となった場合(第2特別利益状態)の方が第1特別図柄が第2大当たり態様となった場合(第1特別利益状態)よりも高い値に設定されている。
特別遊技状態発生手段143は、第1,第2特別利益状態の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば図13に示すように、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致した場合の大当たり図柄乱数値に応じて例えば時短状態と確変状態との何れかの特別遊技状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、例えば第1,第2特別図柄の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄が当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2特別図柄始動手段57の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は第1,第2特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生するか、それまでに第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了する。
確変状態中は、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられるようになっている。また、確変状態中は、原則として時短状態と同様の切り換えも併せて行われるが、通常遊技状態中に開放パターンαの特別利益状態が発生した場合には、その終了後に発生する確変状態については時短状態と同様の切り換えは行われない(いわゆる潜伏確変状態)ようになっている。なお、確変状態は第1,第2特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生した時点で終了するが、第1,第2特別図柄の変動回数等の他の終了条件を付加してもよい。
制御コマンド送信手段144は、所定の制御コマンドを演出制御基板122等のサブ制御基板に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減少を指定する第1,第2保留減少コマンド、演出図柄114の変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1,第2停止図柄態様指定コマンドをこの順序で演出制御基板122側に送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時に第1,第2演出図柄の変動停止を指示する第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の増加を指定する第1,第2保留増加コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合に客待ちデモコマンドを送信する機能、特別遊技状態発生手段143による特別遊技状態の発生時及び終了時に特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を演出制御基板122側に送信する機能、扉開放エラー、磁気検出エラー、電波検出エラー、払い出しエラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー等のエラーが発生した場合にそのエラーの種類に対応するエラーコマンドを、またそのエラーが解除された場合にそのエラーの種類に対応するエラー解除コマンドを演出制御基板122に送信する機能等を備えている。
演出制御基板122は、各種演出手段による演出を制御するもので、演出手段制御手段150、特別保留個数表示制御手段151、図柄変動演出制御手段152、発射誘導報知制御手段153、エラー報知制御手段154、音量調整手段155、光量調整手段156、客待ち制御手段157、節電モード設定手段158等を備えている。
演出手段制御手段150は、各演出手段を制御するもので、画像表示手段60による画像表示を制御する画像表示制御手段150a、スピーカ18,25からの音声出力を制御する音声制御手段150b、LED等の電飾手段159の発光を制御する発光制御手段150c、第1〜第4可動体75a〜78aを有する可動演出手段75〜78を制御する可動体制御手段150d等を備えている。
特別保留個数表示制御手段151は、画像表示手段60への第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、図15等に示すように、第1,第2特別保留個数の増減に対応して、第1特別保留個数分(最大4個)の第1保留表示画像X1〜X4と、第2特別保留個数分(最大4個)の第2保留表示画像Y1〜Y4と、変動中の第1,第2特別図柄に対応する変動中保留画像Zとを、画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60に例えば所定の保留台座画像161の前側に重ねて表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の保留記憶よりも第2特別図柄の保留記憶を優先的に消化するため、例えば第1保留表示画像X1〜X4の前側に第2保留表示画像Y1〜Y4を夫々一部重ねて表示している。主制御基板121から第1,第2保留増加コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を待ち行列の最後尾に1個追加表示する。また、主制御基板121から第1,第2保留減少コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を待ち行列の前側に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留表示画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて変動中保留画像Zに変化させるようになっている。なお、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動が優先されるため、第2保留表示画像Y1〜が表示されている間は、第1保留表示画像X1〜については増加することはあっても減少することはない。
図柄変動演出制御手段152は、演出図柄114の変動表示及びそれに伴う予告演出等を制御するもので、演出図柄制御手段152a、予告演出制御手段152b等を備えている。演出図柄制御手段152aは、演出手段制御手段150を介して演出図柄114の表示制御及びそれに伴う音声出力、電飾発光等の制御を行うもので、主制御基板121から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄114の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2停止図柄態様指定コマンドと第1,第2変動パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止させ、またそれに伴う音声出力、電飾発光を停止させるようになっている。
予告演出制御手段152bは、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様となって第1,第2特別利益状態が発生するか否か等、第1,第2特別図柄及び演出図柄114の変動に関する予告演出を制御するものである。予告演出としては、先読み判定手段138aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」等がある。
また「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」の他、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を図15に示すような所定の表示態様で表示する「先読み保留変化演出」等がある。
また「通常予告演出」には、「会話予告演出」、「ステップアップ予告演出」、「ボタン予告演出」、「ミニキャラ予告演出」等がある。「会話予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に例えばキャラクタの台詞が画像表示手段60に表示され、例えばその台詞の内容が、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる信頼度(以下、大当たり信頼度という)を示唆するようになっている。「ステップアップ予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に、画像表示手段60への演出画像の表示を含む所定の演出ステップが、例えば大当たり信頼度に応じて複数段階(例えば5段階)のうちの所定段階まで実行されるようになっている。このステップアップ予告演出では、例えば演出ステップの段階が進むほど大当たり信頼度が高くなるように設定されている。
「ボタン予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン34の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、例えば大当たり信頼度に応じて所定の操作時演出が実行されるようになっている。「ミニキャラ予告演出」は、1又は複数のミニキャラ画像が画像表示手段60に表示され、例えば大当たり信頼度を示唆する動作を行うようになっている。
予告演出制御手段152bは、先読み予告演出に関しては、例えば第1,第2保留増加コマンドを受信し且つ先読み連続演出中でないこと等の所定の条件を満たす場合に実行開始の抽選を行い、複数種類の先読み予告演出(先読み連続演出、先読み保留変化演出等)の少なくとも一つに当選した場合にその先読み予告演出の実行を開始し、また通常予告演出に関しては、例えば第1,第2特別図柄の変動開始時、即ち第1,第2保留減少コマンド、第1,第2変動パターン指定コマンド及び第1,第2停止図柄態様指定コマンドを例えば一定時間内に受信した場合に抽選を行い、複数種類の通常予告演出(会話予告演出、ステップアップ予告演出等)の少なくとも一つに当選した場合に、第1,第2特別図柄の変動中にその通常予告演出を実行するように構成されている。
発射誘導報知制御手段153は、遊技領域23の左右一方側を狙って発射すべき旨の発射誘導報知を制御するもので、例えば左流下経路108a側を狙って発射すべき旨の「←左へ」等の左打ち誘導画像162a(図16(a))と、右流下経路108b側を狙って発射すべき旨の「右へ→」等の右打ち誘導画像162b(図16(b))との何れかを遊技中の所定のタイミングで画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60に表示するように構成されている。
本実施形態では、通常遊技状態中は普通図柄表示手段51で当たり態様となる確率は低く、しかも当たり態様となって普通利益状態が発生しても第2特別図柄始動手段57の開放時間は僅かであるため(図12)、第2特別図柄始動手段57への入賞の可能性は極めて低い。従って通常遊技状態中は、右流下経路108b側の普通図柄始動手段55及び第2特別図柄始動手段57を狙って右打ちをするよりも、左打ちをして左流下経路108a側から第1特別図柄始動手段56への入賞を狙う方が遊技者にとって有利であるから、例えば特別遊技状態の終了時等の所定のタイミングで左打ち誘導画像162aを表示することが望ましい。
一方、第1,第2特別利益状態中は大入賞手段58が開放するため、遊技者は右流下経路108b側の大入賞手段58を狙って右打ちをするべきである。また特別遊技状態中は、普通図柄表示手段51で当たり態様となる確率が高くなると共に、当たり態様となって普通利益状態が発生したときの第2特別図柄始動手段57の開放時間が長くなるため(図12)、右流下経路108b側の普通図柄始動手段55及び第2特別図柄始動手段57を狙って右打ちをする方が遊技者にとって有利である。従って、例えば第1,第2特別利益状態中及び特別遊技状態中は、所定のタイミングで右打ち誘導画像162bを表示することが望ましい。
なお本実施形態の場合、開放パターンαの第1,第2特別利益状態の場合には大入賞手段58の開放時間は僅かであり、しかもその終了後に発生する特別遊技状態は潜伏確変であって第2特別図柄始動手段57の開放延長等は行われないため(図13)、右打ち誘導画像162bの表示は行わないことが望ましい。また、左打ち誘導画像162aと右打ち誘導画像162bとの何れか一方、例えば右打ち誘導画像162bの表示のみを行うようにしてもよい。
エラー報知制御手段154は、エラー報知を制御するもので、例えば主制御基板121からエラーコマンドを受信してからエラー解除コマンドを受信するまで、画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60にエラー報知画像163を表示する等のエラー報知を実行するようになっている。例えば扉開放エラーの場合には、主制御基板121から扉開放コマンドを受信してから扉開放解除コマンドを受信するまで、画像表示手段60に「扉開放中」等のエラー報知画像163が表示される(図17)。
音量調整手段155は、音量設定に関する制御を行うもので、遊技者操作による音量調整が可能な音量調整可能期間中に、音量調整のための操作が可能である旨の音量調整可能報知画像(報知画像)116a(図18(a))を所定のタイミングで画像表示手段60に表示し、音量調整可能期間中に音量調整に関する遊技者操作があった場合に、音量の設定状況を示す音量設定画像117a(図19(a))を画像表示手段60に表示するように構成されている。本実施形態では、十字操作手段35の左キー35cと右キー35dとが音量調整操作用に割り当てられており、音量調整可能期間中に左キー35cを押せば音量が下がり、右キー35dを押せば音量が上がるようになっている。
音量調整可能報知画像116aは、図18(a)に示すように例えば音量調整に用いる左キー35c及び右キー35dを示すイラストと「で音量調整」の文字とで構成されている。また音量設定画像117aは、図19(a)に示すように所定段階(例えば5段階)の音量に対応する複数(5個)の目盛り画像と「音量」の文字とで構成されており、現状の音量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば表示色)で表示されるようになっている。
音量調整可能期間中に遊技者が左キー35cと右キー35dとの何れかを操作すると、例えば音量調整可能報知画像116a(図18(a))が表示されていた場合には例えばその音量調整可能報知画像116aが画像表示手段60から消去される。また、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像117a(図19(a))が画像表示手段60に例えば一定期間表示される。
本実施形態では、後述する客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されているが、例えば電源投入後等の所定期間を音量調整可能期間から外してもよい。また音量調整可能期間中は常に音量調整可能報知画像116aを表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ音量調整可能報知画像116aを表示するようにしてもよい。また音量設定画像117aが表示されていない状態で左キー35cと右キー35dとの何れかが操作された場合、その1回目の操作では音量設定画像117aを表示するが音量変更は行わず、音量設定画像117aが表示された後の2回目以降の操作で音量変更を行うようにしてもよい。
光量調整手段156は、電飾手段159の光量調整に関する制御を行うもので、遊技者操作による光量調整が可能な光量調整可能期間中に、光量調整のための操作が可能である旨の光量調整可能報知画像(報知画像)116b(図18(b))を所定のタイミングで画像表示手段60に表示し、光量調整可能期間中に光量調整に関する遊技者操作があった場合に、光量の設定状況を示す光量設定画像117b(図19(b))を画像表示手段60に表示するように構成されている。本実施形態では、十字操作手段35の上キー35aと下キー35bとが光量調整操作用に割り当てられており、光量調整可能期間中に上キー35aを押せば光量が上がり、下キー35bを押せば光量が下がるようになっている。
光量調整可能報知画像116bは、図18(b)に示すように例えば光量調整に用いる上キー35a及び下キー35bを示すイラストと「で光量調整」の文字とで構成されている。また光量設定画像117bは、図19(b)に示すように所定段階(例えば5段階)の光量に対応する複数(5個)の目盛り画像と「光量」の文字とで構成されており、現状の光量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば表示色)で表示されるようになっている。
光量調整可能期間中に遊技者が上キー35aと下キー35bとの何れかを操作すると、例えば光量調整可能報知画像116b(図18(b))が表示されていた場合には例えばその光量調整可能報知画像116bが画像表示手段60から消去される。また、その遊技者操作に応じて光量が変更されると共に、その変更後の光量に対応する光量設定画像117b(図19(b))が画像表示手段60に例えば一定期間表示される。
なお本実施形態では、光量調整可能期間と音量調整可能期間とを同じ期間に設定しているが、両期間を異ならせてもよい。また光量調整可能期間中は常に光量調整可能報知画像116bを表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ光量調整可能報知画像116bを表示するようにしてもよい。また光量設定画像117bが表示されていない状態で上キー35aと下キー35bとの何れかが操作された場合、その1回目の操作では光量設定画像117bを表示するが光量変更は行わず、光量設定画像117bが表示された後の2回目以降の操作で光量変更を行うようにしてもよい。
客待ち制御手段157は、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信してから第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動が開始されるまでの客待ち状態(待機期間)中の演出等を制御するもので、例えばタイマ割り込みにおいて客待ち演出処理(図20)及びメニュー管理処理(図21)を実行可能となっている。本実施形態では、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信してから第1,第2特別図柄の変動が開始されるまでの期間(客待ち状態中)が、例えばメニュー選択操作による設定変更等(遊技に関する設定)が可能なメニュー操作可能期間に設定されており、その客待ち状態中に遊技者が演出ボタン34を押下することによりメニュー画像118b(図25等)を表示させ、更にその状態で十字操作手段35の上キー35a、下キー35b、演出ボタン34を押下することによりそのメニュー画像118bに表示された何れかの選択項目を選択、実行することが可能となっている。なお本実施形態では、十字操作手段35は音量及び光量の調整操作にも用いられるため、例えばメニュー画像118bが表示されている期間(十字操作手段35がメニューの選択操作に使用可能な期間)は音量調整可能期間及び光量調整可能期間から除外し、十字操作手段35を音量及び光量の調整操作に使用できないようにすることが望ましい。
続いて図20に示す客待ち演出処理について説明する。この客待ち演出処理では、まず客待ち状態中フラグを判定する(S1)。この客待ち状態中フラグは、客待ち状態中であるか否かを示すもので、例えば客待ち状態中であれば1が、客待ち状態中でなければ0がセットされるようになっている。客待ち状態中フラグが1でなければ(S1:No)、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定し(S2)、客待ちデモコマンドを受信していない場合(S2:No)にはここで客待ち演出処理を終了する。
なお客待ちデモコマンドは、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合の他、例えば客待ち状態からのバックアップ復帰時、RAMクリア時等に主制御基板121から演出制御基板122に対して送信される。
客待ち状態中でないときに客待ちデモコマンドを受信した場合には(S1:No→S2:Yes)、客待ち状態中フラグを1(客待ち状態中)に設定する(S3)と共に、例えば画像表示手段60へのメニュー表示可能報知画像118aの表示を開始する(S4)。ここで、メニュー表示可能報知画像(報知画像)118aは、メニュー画像118bを表示するための操作が可能である旨を報知するためのもので、例えば図24に示すように、メニュー表示に用いる演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「でメニュー表示」の文字とで構成されている。
そして客待ち通常演出を開始し(S5)、デモタイマに初期値をセットし(S6)、客待ち演出処理を終了する。客待ち通常演出では、例えば画像表示手段60にその前の図柄変動で停止した状態の演出図柄114の画像が引き続き表示され、電飾手段159は所定の発光パターンで発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを出力する。デモタイマは客待ち通常演出の継続時間を計時するためのもので、初期値として例えば180sに対応する値がセットされる。
なお、メニュー操作可能期間は客待ちデモコマンドを受信した時点で開始されるが、画像表示手段60へのメニュー表示可能報知画像118aの表示は、客待ちコマンドを受信してから所定時間(例えば30s)経過後としてもよい。また、客待ち状態開始後の所定時間(例えば30s)以外にも、客待ち状態中の所定期間(例えば後述する客待ちデモ演出中における企業ロゴの表示中)はメニュー表示可能報知画像118aを表示しないようにしてもよい。
また、S1で客待ち状態中フラグが1(客待ち状態中)であれば(S1:Yes)、第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来したか否か、即ち第1,第2変動パターン指定コマンド等を受信したか否かを判定する(S7)。そして、未だ第1,第2特別図柄の変動が開始されない場合には(S7:No)、客待ち通常演出中であるか否か、即ち客待ち通常演出中と後述する客待ちデモ演出中との何れであるかを判定し(S8)、客待ち通常演出中であれば(S8:Yes)、デモタイマを1減算する(S9)と共に、その減算後のデモタイマの値が0であることを条件に(S10:Yes)、客待ちデモ演出の実行を開始する(S11)。
客待ちデモ演出では、例えば画像表示手段60に機種イメージ画像や企業ロゴ画像、演出図柄114の停止画像等が所定のパターンで繰り返し表示され、電飾手段159は所定の発光パターンで発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを出力する。なお、客待ちデモ演出では音声出力を停止してもよい。
客待ちデモ演出の開始後は(S8:No)、第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来するまで(S7:Yes)、例えばその客待ちデモ演出を繰り返し実行する(S12)。なお、例えば客待ちデモ演出と客待ち通常演出とを交互に繰り返し実行してもよい。
また、S7で第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来したと判定した場合には(S7:Yes)、客待ち状態中フラグを0に設定する(S13)と共に、実行中の客待ち通常演出又は客待ちデモ演出を終了し(S14)、メニュー表示可能報知画像118aの表示を終了し(S15)、メニュー無操作タイマを0クリアして(S16)、客待ち演出処理を終了する。なお、メニュー無操作タイマについては後述する。
続いて、図21に示すメニュー管理処理について説明する。このメニュー管理処理では、まずメニュー無操作タイマの減算処理、即ちその値が0より大であることを条件に1減算する処理を行う(S21,S22)。ここで、メニュー無操作タイマは、メニュー表示中の無操作期間を計時するためのもので、後述するS48(図22)、S66(図23)で初期値がセットされるようになっている。
次に、演出ボタン34、十字操作手段35の上下キー35a,35bの何れかが押下操作されたか否かを判定し、演出ボタン34が押下された場合(S23:Yes)には演出ボタン押下時処理(S24)を、十字操作手段35の上キー35aが押下された場合(S25:Yes)には上キー押下時処理(S26)を、下キー35bが押下された場合(S27:Yes)には下キー押下時処理(S28)を、夫々実行する。なお本実施形態では、演出ボタン34及び十字操作手段35の各キーについては同時押下が許容されないものとする。
演出ボタン34が押下された場合の演出ボタン押下時処理(S24)は例えば図22に示す手順で行う。即ち、まず客待ち状態中フラグが1であるか否か、即ちメニュー操作可能期間中であるか否かを判定し(S41)、客待ち状態中フラグが1でない場合(S41:No)にはここで演出ボタン押下時処理を終了する。
客待ち状態中フラグが1であれば(S41:Yes)、メニュー画像フラグが1であるか否かを判定する(S42)。ここで、メニュー画像フラグは、メニュー画像を表示中であるか否かを示すもので、メニュー画像の表示中に1がセットされるようになっている。またメニュー画像118bは、図25に示すように、例えば1つ前の表示状態に戻すための「戻る」等を含む複数の選択項目に対応する複数(ここでは4つ)の選択項目画像164a〜164dで構成されており、それら複数の選択項目画像164a〜164dのうちの何れかに、仮選択状態を示すカーソルが位置するようになっている。図25のメニュー画像118bは、「履歴」、「モード変更」、「ガイダンス」、「戻る」の4種類の選択項目画像164a〜164dで構成されており、初期状態ではカーソル(図面ではハッチングで示す)が「戻る」の選択項目画像164dに位置している。
S42でメニュー画像フラグが1でない場合には(S42:No)、メニュー表示可能報知画像118aの表示を終了し(S43)、また画像表示手段60にメニュー画像118b及びメニュー操作報知画像118cの表示を開始する(S44,S45)と共にスピーカ18,25からメニュー表示音を出力する(S46)。ここで、メニュー操作報知画像118cは、メニュー画像118bに関する操作方法を報知するためのもので、例えば図25に示すように、カーソルの移動に用いる十字操作手段35の上下キー35a,35bを示すイラストと「選択」の文字、及び選択項目の決定(選択確定操作)に用いる演出ボタン34のイラストと「決定」の文字で構成されている。
そして、メニュー画像フラグに1(メニュー画像表示中)をセットし(S47)、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットして(S48)、演出ボタン押下時処理を終了する。このように、客待ち状態中で且つメニュー画像118bが表示されていない状態で演出ボタン34が押下操作された場合には、画像表示手段60にメニュー画像118bが表示される。
また、S42でメニュー画像フラグが1(メニュー画像表示中)であれば(S42:Yes)、スピーカ18,25から決定音を出力する(S49)と共に、カーソル位置(仮選択状態)の選択項目画像に対応する特定処理を実行する(S50〜S54)。即ち、カーソル位置の選択項目画像に下位メニューが存在する場合(S50:Yes)にはその下位メニューを表示し(S51)、カーソル位置の選択項目画像が「戻る」であれば(S52:Yes)一つ前の状態に戻り(S53)、カーソル位置の選択項目画像に下位メニューが存在せず(S50:No)、且つ「戻る」でもない場合には(S52:No)、カーソル位置の選択項目画像に対応する処理を実行する(S54)。そして、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットして(S48)、演出ボタン押下時処理を終了する。このように、選択項目画像が表示されている状態で演出ボタン34を押下する行為が、カーソル位置(仮選択状態)の選択項目画像を選択するための選択確定操作の一例である。
図25に示すメニュー画像118bの例では、下位メニューが存在する選択項目画像は例えば「モード変更」である。この「モード変更」は、モード設定を変更するためのもので、この「モード変更」が選択された場合には、図26に示すような下位メニュー画像119が表示される。下位メニュー画像119は、例えば最初のメニュー画面に戻るための「メニュー画面」を含む複数の選択項目画像164a〜164e(下位選択項目)で構成されており、カーソルの初期位置は例えば「メニュー画面」以外の選択項目画像164a〜164dの何れかに設定されている。
本実施形態では、複数種類、例えば4種類の第1〜第4モード毎に、客待ち状態中における第1〜第4可動体75a〜78aの配置が異なっており、それら4種類のモードの切り換えをこの「モード変更」のメニュー操作で行うことが可能となっている。なお、モード毎に可動体75a〜78aの配置が異なるため、可動隠蔽領域C及び非隠蔽領域Dもモード毎に異なっている。
第1モードでは、図28(a)に示すように第1可動体75aが第1上部位置に、第2可動体76aが第2下部位置に、第3可動体77aが第3外部位置に、第4可動体78aが第4外部位置に夫々停止した状態となる。また第2モードは、図28(b)に示すように第1モードに対して第1可動体75aの停止位置のみが第1上部位置から第1下部位置に変化したもので、第1モードに対して非隠蔽領域Dの下部側が狭まり上部側が広がった状態となる。また第3モードは、図28(c)に示すように第1モードに対して第2可動体76aが第2下部位置から第2上部位置に変化したもので、第1モードよりも非隠蔽領域Dの下部側が狭くなっている。また第4モードは、図28(d)に示すように第3モードに対して第3,第4可動体77a,78aが夫々第3,第4外部位置から第3,第4内部位置に変化したもので、第3モードよりも非隠蔽領域Dの幅が狭くなっている。なお、初期状態では第1モードに設定されているものとする。
この「モード変更」に対応する下位メニュー画像119が表示された場合には、図26に示すようにカーソルの初期位置をその時点のモードに対応する選択項目画像(初期状態では第1モードに対応する選択項目画像164a)に設定することが望ましいが、その時点のモードとは無関係に、例えば最初のメニュー画面に戻るための「メニュー画面」に対応する選択項目画像164eをカーソルの初期位置に設定してもよい。
なお、この下位メニュー画像119の選択項目画像の何れかに更に下位メニューを設けてもよい。即ち、メニューの階層数は任意である。また特定のメニュー画像に移行した場合のカーソルの初期位置は、それよりも上位のメニュー画像から移行してきた場合と、下位のメニュー画像から移行してきた場合とで異なっていてもよく、例えば下位のメニュー画像から戻ってきた場合のカーソルの初期位置は、「メニュー画面」、「戻る」等、それよりも上位に移行するための選択項目画像に設定することが望ましい。
また図25に示すメニュー画像の例では、下位メニューが存在しない選択項目画像は例えば「履歴」であって、この「履歴」の選択が決定された場合には、例えば図27に示すような大当たり履歴の情報が表示される。なお、このような下位メニューが存在しない選択項目画像の選択が決定された場合でも、図27に示すように、画像表示手段60にはメニュー画面等の上位メニューに戻るための「メニュー画面」等の選択項目画像と、その選択項目の決定操作を報知するためのメニュー操作報知画像118cとが表示される。
また、十字操作手段35の上キー35aが押下された場合の上キー押下時処理(図21のS26)、同じく下キー35bが押下された場合の下キー押下時処理(図21のS28)は例えば図23に示す手順で行われる。なお、図23には上キー押下時処理のフローチャートを示すと共に、その上キー押下時処理に対する下キー押下時処理の相違部分のみを括弧書きで示している。ここでは上キー押下時処理について説明し、その中で下キー押下時処理についても言及する。
図23に示す上キー(下キー)押下時処理では、まずメニュー画像フラグが1であるか否か、即ちメニュー画像等の表示中であるか否かを判定し(S61)、メニュー画像フラグが1でない場合、即ちメニュー画像等が表示中でない場合には(S61:No)ここで上キー(下キー)押下時処理を終了する。
メニュー画像フラグが1であれば、即ちメニュー画像等が表示中であれば(S61:Yes)、カーソル位置が最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)であるか否かを判定し(S62)、最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)でなければ(S62:No)、カーソルを1つ上(下キー押下時処理の場合は1つ下)に移動させ(S64)、最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)であれば(S62:Yes)、カーソルを最下位置(下キー押下時処理の場合は最上位置)に移動させる(S63)。そして、スピーカ18,25からカーソル移動音を出力する(S65)と共に、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットし(S66)、上キー(下キー)押下時処理を終了する。
このように、十字操作手段35の上下キー35a,35bは、メニュー画像118bが表示された状態でメニュー選択に関する操作が有効となり、上キー35aはカーソルを上向きに、下キー35bはカーソルを下向きに移動させ、それらの連続操作によりカーソルは複数の選択項目画像を循環移動するようになっている。
図21に戻って説明を続ける。以上のようなS23〜S28の処理に続いては、メニュー無操作タイマの値が0であるか否かを判定し(S29)、メニュー無操作タイマの値が0でなければ、即ち演出ボタン34、十字操作手段35の上下キー35a,35bの何れかが最後に操作されてから未だ所定時間(例えば10s)が経過していなければここでメニュー管理処理を終了する。
S29でメニュー無操作タイマの値が0であれば、即ち演出ボタン34、十字操作手段35の上下キー35a,35bの何れかが最後に操作されてから所定時間(例えば10s)が経過した場合には(S29:Yes)、メニュー画像フラグが1(メニュー画像等を表示中)であることを条件に(S30:Yes)、メニュー画像118b及びメニュー操作報知画像118cの表示を終了し(S31,S32)、メニュー表示可能報知画像118aの表示を開始する(S33)と共にメニュー画像フラグに0をセットし(S34)、メニュー管理処理を終了する。このように、メニュー表示中の無操作期間が所定時間(例えば10s)に達した場合にはメニュー画像118b等の表示が終了し、操作待ちの状態となる。
節電モード設定手段158は、節電モードの設定を行うもので、通常モードよりも消費電力を低くする節電モードが選択されている場合に、客待ち状態中に節電モードに設定すると共に、節電モード中であることを示す節電モード報知画像120(図29等)を画像表示手段60に表示するようになっている。節電モード中は、例えば電飾手段159への通電が停止される。なお、通常モードと節電モードとの何れかを選択するための切換操作手段を例えば前枠3の裏側等に設け、遊技ホールの担当者等が操作可能としてもよい。また、例えば音量が所定範囲(例えば第1〜第5段階のうちの第1段階)に設定されている場合には節電モードに設定し、それ以外の場合には通常モードに設定する等、その他の設定項目(例えば音量)の設定状況に対応して通常モードと節電モードとを自動的に切り換えるようにしてもよい。
続いて、種々の場面毎に、画像表示手段60に表示される各種画像と、画像表示手段60の表示画面60aにおける各領域A,B1〜B5,C,Dとの関係を説明する。
図30(a)は、客待ち状態中の一場面における画像表示手段60の表示画像を示している。この図30(a)の例では第1モード(図28(a))及び節電モードに設定されており、また客待ち通常演出中であるとする。また図30(b)は、図30(a)の各画像と表示画面60a上の領域との対応関係を示している。なお図30(b)では、表の下側の画像ほど表示優先度が高くなっている(図31(b)〜図38(b)についても同様)。
図30(a),(b)に示すように、表示画面60aにはその全画面領域Aを対象に背景画像160(図30(a)ではグレーで示す)が表示されると共に、直前の図柄変動で停止した状態の演出図柄114の画像が、例えば非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって表示されている。演出図柄114のうち、図柄画像114aはその全体が非隠蔽領域Dに表示され、装飾画像114bの一部が可動隠蔽領域C、例えば第1可動体75aの後側に表示されている。これにより、直前の図柄変動の結果を明確に報知しつつ、限られた非隠蔽領域Dを有効に利用できる。
なお、左、右、中の3つの演出図柄114のうち、左右の演出図柄114を非隠蔽領域Dと第1〜第3固定隠蔽領域B1〜B3の少なくとも一つとに跨がって表示してもよい。これにより、3つの演出図柄114の間隔を広く確保することができ、限られた非隠蔽領域Dを有効に活用して図柄変動の結果をより明確に報知することが可能である。この場合、第1〜第3固定隠蔽領域B1〜B3に表示する部分は装飾画像114bであることが望ましいが、図柄画像114aの一部を第1〜第3固定隠蔽領域B1〜B3に表示してもよい。
また、エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについては、それらの全体が非隠蔽領域Dに表示されている。これらの画像は演出図柄114よりも表示優先度が高いため、演出図柄114の一部に重なる場合にはその前側に表示されるが、その場合には図柄画像114aは避けて装飾画像114bに重なるように表示することが望ましい。なお、音量調整可能報知画像116aの表示中に遊技者が左右キー35c,35dを操作した場合に表示される音量設定画像117a、光量調整可能報知画像116bの表示中に遊技者が上下キー35a,35bを操作した場合に表示される光量設定画像117bについても、図30(b)に示すようにそれらの全体が非隠蔽領域Dに表示される(図30(a)では図示省略)。
また保留台座画像161は、表示画面60aの例えば下部側に、非隠蔽領域Dと第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5,可動隠蔽領域Cの少なくとも一部(ここでは第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5)とに跨がって表示されている。客待ち状態中は第1,第2特別保留個数が共に0であるため、保留台座画像161の重要性は低く、従ってその少なくとも一部を非隠蔽領域D以外の領域に表示することで非隠蔽領域Dをより有効に利用できる。なお、保留台座画像161の全体を非隠蔽領域D以外の領域に表示してもよいし、保留台座画像161は表示しなくてもよい。
また節電モード報知画像120は、例えば表示画面60aの下部側で且つ保留台座画像161の上側に、非隠蔽領域Dと第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5の少なくとも一部(ここでは第1〜第4固定隠蔽領域B1〜B4)とに跨がって表示されている。節電モードの報知は、エラー報知等と比較して重要性が低いため、節電モード報知画像120の少なくとも一部を非隠蔽領域D以外の領域に表示することで非隠蔽領域Dをより有効に利用できる。
なお、エラー報知画像163に関し、複数のエラーを報知する場合にはそれら複数のエラーに対応するエラー報知画像163のすべてを非隠蔽領域Dに表示するようにしてもよい。また、複数のエラーを報知する場合、所定数(1〜4個程度)まではそれらのエラー報知画像163を非隠蔽領域Dに表示し、所定数を超えるエラーを報知する場合には所定数を超えた分については例えば非隠蔽領域Dと第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5の少なくとも一つとに跨がって表示したり、第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5に表示するようにしてもよい。
また、エラーの内容に応じて表示領域を設定してもよく、通常遊技で発生しうるような下皿満杯エラーなどに関するエラー報知画像163は非隠蔽領域Dに表示し、扉開放など通常遊技では発生し得ないエラーに関するエラー報知画像163は少なくとも一部を第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5に表示するようにしてもよい。例えば下皿満杯エラーの場合には、エラー解除に際して遊技者による下皿開放動作が必要であるから、遊技者が最も視認しやすい非隠蔽領域Dにエラー報知画像163を表示することが望ましい。
また、磁気検出エラーなどゴト行為がなされた場合に発生しうるエラーに関しては、ゴト行為が行われた可能性があることを遊技者に対して警告すると共にホール従業員に対して報知する必要があるため、遊技者やホール従業員が最も視認しやすい非隠蔽領域Dにエラー報知画像163を表示することが望ましい。
図31(a)は、表示画面60aにメニュー画像118bが表示された状態を示している。このメニュー画像118bは、メニュー操作可能期間(客待ち状態)中に遊技者が演出ボタン34を操作することによって表示される。また図31(b)は、図31(a)の各画像と表示画面60a上の領域との対応関係を示している。
図31(a),(b)に示すように、表示画面60aにはその全画面領域Aを対象に背景画像160(図31(a)ではグレーで示す)が表示されると共に、メニュー画像118bを構成する例えば4つの選択項目画像164a〜164dと、メニュー操作報知画像118cとが表示されている。このメニュー画像118bが表示されたとき、カーソル(図31(a)ではハッチングで示す)は例えば「戻る」に対応する選択項目画像164dに位置している。
そして、少なくともその初期カーソル位置に対応する選択項目画像(初期仮選択項目画像)164dは、その全体が非隠蔽領域Dに表示されているのに対し、それ以外の選択項目画像164a〜164cは、その少なくとも一つ(ここでは「履歴」に対応する選択項目画像164a)が非隠蔽領域Dの外側にはみ出して例えば非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域C(例えば第1可動体75aの後側)とに跨がって表示され、その他(ここでは選択項目画像164b,164c)はその全体が非隠蔽領域Dに表示されている。またメニュー操作報知画像118cは、例えばその全体が非隠蔽領域Dに表示されている。
このように、少なくとも初期カーソル位置に対応する選択項目画像(初期仮選択項目画像)についてその全体を非隠蔽領域Dに表示することにより、遊技者に初期カーソル位置を確実に認識させることができ、その後のカーソル移動操作や選択確定操作にスムーズに移行することが可能である。また、初期カーソル位置以外の選択項目画像についてはその少なくとも一つを非隠蔽領域Dとその外側の領域(例えば可動隠蔽領域C)とに跨がって表示することで非隠蔽領域Dをより有効に利用できる。もちろん、メニュー画像118bを構成する例えば4つの選択項目画像164a〜164dの全てを非隠蔽領域D内に表示してもよい。
なお、電源投入時やRAMクリア時、その他の所定のタイミングで可動体のイニシャライズを行う場合、少なくとも初期カーソル位置に対応する選択項目画像(初期仮選択項目画像)については、正面視でイニシャライズ時の可動体の動作経路と重ならない位置に表示することが望ましい。これにより、可動体のイニシャライズ中にメニュー表示操作が行われた場合でも、遊技者に初期カーソル位置を確実に認識させることができる。なお、初期カーソル位置に対応する選択項目画像のうち、選択項目名を示す部分(例えば「戻る」の文字部分)以外の部分については、正面視でイニシャライズ時の可動体の動作経路と重なる位置に表示してもよい。また、メニュー操作報知画像118cについても、正面視でイニシャライズ時の可動体の動作経路と重ならない位置に表示することが望ましい。
図32(a)及び図33(a)は、リーチ変動パターンによる演出図柄114の変動の一例であり、図32(a)がリーチ成立前の通常変動中を、図33(a)がリーチ成立後のリーチ変動中を夫々示している。図32(a)及び図33(a)より明らかなように、図32(a)に示す通常変動中と図33(a)に示すリーチ変動中とで可動体の配置(停止位置)が異なり、それによって非隠蔽領域Dの広さが異なっている。即ち、図32(a)に示す通常変動中は、図28(d)に示す第4モード時と同様、第1可動体75aが上部位置に、第2可動体76aが上部位置に、第3,第4可動体77a,78aが内部位置に夫々停止しているが、所定のタイミング、例えば通常変動の終了直前に、図33(a)に示すように第2可動体76aが下側の下部位置に、第3,第4可動体77a,78aが外側の外部位置に夫々移動することにより、非隠蔽領域Dが下側及び左右両側に夫々拡大している。なお、リーチ変動パターンによる図柄変動において可動体の停止位置を変更するタイミングは、リーチ演出の開始時、先読み演出実行時、可動体演出実行時、リーチ演出の終了時等でもよい。
また、この非隠蔽領域Dの変化(拡大)に対応して、表示画面60aに表示される画像の表示態様も変化している。即ち、図32に示す通常変動中は、保留台座画像161が例えば表示画面60aの下部側に、非隠蔽領域Dと第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5の少なくとも一部(ここでは第1〜第4固定隠蔽領域B1〜B4)とに跨がって表示されると共に、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zが例えば保留台座画像161の前側で且つ非隠蔽領域D内に表示されている。なお、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zの全部又は一部を可動隠蔽領域C、第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5の少なくとも一つに配置してもよいが、その場合には遊技者がのぞき込めばそれらの全体を視認可能であることが望ましい。
一方、図33に示すリーチ変動中は、変動中保留画像Zを残して保留台座画像161及び保留表示画像X1〜,Y1〜が消去されると共に、変動中保留画像Zが非隠蔽領域Dの拡大側(ここでは下側)に移動して、例えば非隠蔽領域Dとその外側の領域(例えば第4固定隠蔽領域B4)とに跨がって表示されるようになっている。なお、このリーチ変動中の変動中保留画像Zは、正面視ではその一部が中央表示枠ユニット47の後側に隠れているが、遊技者が例えば上側からのぞき込めばその全体を視認可能となっている。
これにより、非隠蔽領域Dが拡大されたことと相俟って、より広い表示領域をリーチ演出のために利用できる。この場合のリーチ演出画像171は、図33(b)に示すように全画面領域Aを対象に表示することが望ましい。
なお、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜及び変動中保留画像Zについては、例えば第2可動体76aの移動に合わせて例えば下向きに移動させ、保留台座画像161及び保留表示画像X1〜,Y1〜については例えば表示画面60aの外側に消えていくように表示してもよいし、消さずに拡大した領域に表示するようにしてもよい。また、保留台座画像161を消去して、保留表示画像X1〜,Y1〜及び変動中保留画像Zを例えば拡大した領域に残すようにしてもよい。
また演出図柄114については、図32に示す通常変動中は、例えば装飾画像114bの一部が非隠蔽領域Dの外側の領域(例えば可動隠蔽領域C)に、それ以外は非隠蔽領域Dに表示された状態で変動し、図33に示すリーチ変動中は、装飾画像114bが消去されて図柄画像114aのみが例えば非隠蔽領域Dに表示されるようになっている。
また、遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aについては、図32に示す通常変動中と図33に示すリーチ変動中との何れも例えばその全体が非隠蔽領域Dに表示されるが、リーチ変動中は通常変動中よりも表示位置を非隠蔽領域Dの拡大側(例えば下側)に移動させてもよい。この場合の音量設定画像117aの表示位置の移動は、第2可動体76a等の移動が完了した後に行うことが望ましい。音量設定画像117aの表示位置の移動により、その後にリーチ変動に移行することを遊技者に知られてしまうことを防止するためである。なお、遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図32(a)、図33(a)では図示省略)の取り扱いについては音量設定画像117aと同様である。
なお、音量設定画像117a、光量設定画像117b等、通常変動中(非隠蔽領域Dの変更前)とリーチ変動中(非隠蔽領域Dの変更後)とで共に非隠蔽領域D内に表示される画像については、拡大前後で共に非隠蔽領域Dに属する領域に表示することにより、リーチ変動時に表示位置を移動させないようにしてもよい。また図32,図33の例のように、図柄変動中に可動体の停止位置を切り換えることによって非隠蔽領域Dの位置及び/又は広さが変更可能である場合、その変更を行うか否か等を遊技者が任意に選択可能としてもよい。またリーチ変動中は、スクロール変動中の中演出図柄等を他の左演出図柄、右演出図柄等よりも大きく表示してもよい。これにより、一つの演出図柄がスクロールにより表示画面60a上を通過する時間を短縮することができる。
図34(a)は、通常予告演出の一例であるステップアップ予告演出における各段階で表示されるステップアップ予告画像SU1〜SU5の表示領域を示している。このステップアップ予告演出では、例えば第1段階から第5段階までの5段階の何段階目まで進行するかで大当たり信頼度を示唆するようになっており、またステップアップ予告画像SU1からステップアップ予告画像SU5まで徐々にその表示領域が変化(ここでは拡大)するようになっている。図34(a),(b)の例では、ステップアップ予告画像SU1とステップアップ予告画像SU2についてはその全体が非隠蔽領域Dに表示されるが、ステップアップ予告画像SU3ではその一部が非隠蔽領域Dをはみ出して可動隠蔽領域Cに表示され、ステップアップ予告画像SU4では可動隠蔽領域Cだけでなく例えば第2〜第5固定隠蔽領域B2〜B5まで拡大して、最終的にステップアップ予告画像SU5(図34(a)では図示省略)では全画面領域Aに表示されるようになっている(図34(b))。なお、ステップアップ予告画像SU1〜SU5の一部が非隠蔽領域Dからはみ出して表示されても、それら各画像のうち、大当たり信頼度等を示唆する部分(キャラクタの台詞を示す文字部分等)についてはその全体を非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。
また、ステップアップ予告画像SU1〜SU5を所定の表示位置に表示する際に導入演出を行うようにしてもよい。ここで導入演出とは、例えばステップアップ予告画像SU1〜SU5を所定の表示位置に向けて移動させたり、ステップアップ予告画像SU1〜SU5を所定の表示位置に表示する直前に導入エフェクト画像を表示することで、ステップアップ予告画像SU1〜SU5の生起を遊技者に知らせるためのものである。この導入演出は、第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5の全部又は少なくとも一つと非隠蔽領域Dとに跨がるように表示してもよい。
また、遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aは、例えばその全体が非隠蔽領域Dに表示されるが、大当たり信頼度等を示唆する部分(キャラクタの台詞を示す文字部分等)を避けて表示することが望ましい。遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図示省略)についても同様である(図34(a)では図示省略)。なお、音量設定画像117a、光量設定画像117b等については、ステップアップ予告画像における大当たり信頼度等を示唆する部分以外の部分や、導入演出などと重ねて表示することは差支えない。こうすることで、仮に非隠蔽領域Dの大部分を使用してステップアップ予告画像を表示するような場合であっても、ステップアップ予告画像の視認性を損なうことなく、音量設定画像117aや光量設定画像117bを非隠蔽領域Dに表示することができる。
図35(a)及び図36(a)は、通常予告演出の一例であるボタン会話予告演出における画像表示手段60の表示画像を示している。なお、このボタン会話予告演出は、ボタン予告演出と会話予告演出とを融合したもので、例えば操作有効期間中に遊技者が演出ボタン34を操作した場合に、例えばキャラクタが台詞を発する場面を示す操作時演出画像165が表示され、またその台詞の内容が大当たり信頼度を示唆するようになっている。なお操作有効期間中には、演出ボタン(操作手段)34を操作すべき旨の操作誘導画像166が表示される。
図35(a)は、操作有効期間中に操作誘導画像166が表示された状態を示している。操作誘導画像166は、演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「PUSH!」の文字とで構成され、その全体が非隠蔽領域Dに表示されている。また操作誘導画像166の周囲には、放射状その他のエフェクト画像167が、例えば非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは可動隠蔽領域C及び第3固定隠蔽領域B3)とに跨がって表示されている。
なお、操作有効期間の進行状況を示すゲージ画像を表示してもよい。この場合、ゲージ画像は非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。操作誘導画像166は、その一部(例えば演出ボタン34を示す部分)が隠蔽領域B1〜B5,Cの少なくとも一つに跨がるように表示してもよいが、その場合でもゲージ部は非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。複数の操作手段を備え、それら複数の操作手段の夫々に対応する予告演出(ボタン予告演出)を実行可能である場合には、夫々の予告演出について以上のように構成することが望ましい。また複数の操作手段に対応する複数の予告演出に大当たり信頼度等の差がある場合には、信頼度が高い予告演出についてのみ以上のように構成してもよい。
また図36(a)は、図35(a)に示す状態のときに遊技者が演出ボタン34を操作し、操作時演出画像165が表示された状態を示している。この操作時演出画像165は、大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部165aと、それ以外の例えばキャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165bとで構成されており、第1表示部165aはその全体が非隠蔽領域Dに表示され、第2表示部165bは例えば非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは第4固定隠蔽領域B4のうちの透明隠蔽領域B4aとするが、もちろんそれ以外の隠蔽領域B1〜B3,B5、Cでもよい)とに跨がって表示されている。透明隠蔽領域B4aは、透明な進入防止手段111の後側に対応する領域であるため、正面からでもこの進入防止手段111の後側の第2表示部165bを視認可能である。
また、図35(a)と図36(a)との何れについても、変動中の演出図柄114は例えば図柄画像114aのみの状態でその全体が非隠蔽領域Dに表示され、また遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aも例えばその全体が非隠蔽領域Dに表示される。遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図示省略)についても同様である(図35(a)、図36(a)では図示省略)。
図37(a)及び図38(a)は、通常予告演出の一例であるミニキャラ予告演出における画像表示手段60の表示画像を示している。このミニキャラ予告演出では、図37(a)に示すように、まず複数のミニキャラ画像、例えば第1ミニキャラ画像(第1演出体画像)168と第2ミニキャラ画像(第2演出体画像)169とが登場する。このとき、第1ミニキャラ画像168と第2ミニキャラ画像169とは、共に例えば非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは可動隠蔽領域C)とに跨がって表示されている。
そして図38(a)に示すように、第1ミニキャラ画像168については非隠蔽領域Dに表示される割合が小さくなり、第2ミニキャラ画像169については逆に非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように、各ミニキャラ画像168,169の表示位置を変更すると共に、信頼度表示画像170が、第2ミニキャラ画像169に対応して例えば非隠蔽領域Dに表示される。信頼度表示画像170は、例えば第2ミニキャラ画像169の台詞を表示するもので、大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部170aと、それ以外の例えば吹き出し等よりなる第2表示部170bとで構成されている。なお、第1表示部170aについてはその全体を非隠蔽領域Dに表示し、第2表示部170bについてはその少なくとも一部を非隠蔽領域Dの外側(例えば可動隠蔽領域C)に表示してもよい。
また、変動中の演出図柄114は例えば図柄画像114aのみの状態でその全体が非隠蔽領域Dに表示され、また遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aも例えばその全体が非隠蔽領域Dに表示される。遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図示省略)についても同様である(図37(a)、図38(a)では図示省略)。なお、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては、信頼度表示画像170よりも高い優先度に設定されているため、信頼度表示画像170と重なる場合には音量設定画像117a等が前側に表示されるが、音量設定画像117a、光量設定画像117bは、信頼度表示画像170のうち、少なくとも第1表示部170aには重ならないように表示することが望ましい。
また、保留台座画像161が例えば表示画面60aの下部側に、非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは第1〜第4固定隠蔽領域B1〜B4)とに跨がって表示されると共に、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zが例えば保留台座画像161の前側で且つ非隠蔽領域D内に表示される。ここで、保留台座画像161は、ミニキャラ画像168,169よりも高い優先度に設定されており、例えば第2ミニキャラ画像169はその一部分が保留台座画像161と重なってその後側に隠れた状態となっている(図37(a))。そして第2ミニキャラ画像169は、非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように移動する際に(図37(a)→図38(a))、保留台座画像161に隠れていない部分の割合も大きくなっている。なお、ミニキャラ画像168,169を保留台座画像161よりも高い優先度に設定してもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、表示画面60aに画像を表示可能な画像表示手段60と、表示画面60aの前側に配置される遊技部材45,47,49,74と、表示画面60aの前側を動作可能に構成され且つ所定の停止位置で停止可能な可動体75a〜78aと、遊技者が操作可能な操作手段34,35とを備え、表示画面60aは、正面視で遊技部材45,47,49,74の後側に対応する固定隠蔽領域(第1表示領域)B1〜B5と、可動体75a〜78aの停止位置の後側に対応する可動隠蔽領域(第2表示領域)Cと、固定隠蔽領域B1〜B5でなく可動隠蔽領域Cでもない非隠蔽領域(第3表示領域)Dとで構成され、遊技者による操作手段34,35の操作に基づいて、遊技に関する設定が可能であり、操作手段34,35の操作が可能である旨の報知を行う報知画像116a,116b,118aを表示可能であり、報知画像116a,116b,118aを固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示するように構成されている。
また、複数の選択項目を有するメニュー画像118bを表示可能であり、報知画像は、メニュー画像118bを表示するための操作が可能である旨のメニュー表示可能報知画像118aを含んでいる。
また、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示可能である。また、光量の設定状況を示す光量設定画像117bを固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示可能である。また、エラーを報知するためのエラー報知画像163を固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示可能である。また、消費電力を通常よりも低くする節電モードへ切り換え可能であり、節電モード中であることを示す節電モード報知画像120を、非隠蔽領域Dと固定隠蔽領域B1〜B5とに跨がって表示可能である。
また、始動手段56,57が遊技球を検出する毎に、乱数値を取得すると共にその乱数値を所定の上限数を限度として乱数記憶手段139に記憶させる始動検出処理手段138と、図柄変動開始条件が成立した場合に、乱数記憶手段139に記憶された乱数値に基づいて図柄を変動表示する図柄表示手段53,54と、図柄表示手段53,54による変動後の停止図柄が特定態様となった場合に利益状態を発生させる利益状態発生手段142とを備え、保留台座画像161に保留表示画像X1〜,Y1〜を重ねて画像表示手段60に表示することにより、乱数記憶手段139に記憶されて未だ図柄表示手段53,54による図柄変動に供されていない乱数値の数である保留個数を報知可能であり、保留台座画像161を非隠蔽領域Dと固定隠蔽領域B1〜B5とに跨がって表示可能である。
また、図柄画像114aと装飾画像114bとで構成される演出図柄114を画像表示手段60により変動表示可能であり、演出図柄114の変動表示が行われていない待機期間中には、直前の図柄変動で停止したときの演出図柄114を表示可能であり、待機期間中の演出図柄114のうち、図柄画像114aを非隠蔽領域Dに、装飾画像114bを非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって夫々表示可能である。またこの場合、可動体75a〜78aの停止位置を複数通りに変更可能であり、停止位置が複数通りの何れの場合も、図柄画像114aを非隠蔽領域Dに、装飾画像114bを非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって夫々表示してもよい。
一般的に演出図柄114は複数種類(例えば1〜9の数字に対応する9種類等)用意されているが、種類毎に装飾画像114bについても異なるデザインが施されているため、大きさや形状も種類毎に異なる場合がある。このような場合でも全ての種類の演出図柄114について上記のような構成を採用することが望ましい。また、大当たり態様(特定態様)を構成する場合に遊技者に有利であることが多い奇数図柄や、それ以外の偶数図柄との何れか一方にのみ上記のような構成を採用してもよい。例えば偶数図柄を構成する演出図柄114については、図柄画像114aを非隠蔽領域Dに、装飾画像114bを非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって夫々表示し、奇数図柄を構成する演出図柄114についてはその全体を非隠蔽領域Dに表示するように構成してもよい。
また、可動体75a〜78aの停止位置を複数通りに変更可能とし、停止位置が複数通りの何れの場合も、報知画像116a,116b,118aを非隠蔽領域D内に表示してもよい。
また、利益状態発生の信頼度に関する予告演出画像165を表示画面60aに表示可能であり、予告演出画像165を、信頼度を示唆する第1表示部165aとそれ以外の第2表示部165bとで構成し、第1表示部165aを非隠蔽領域D内に、第2表示部165bを固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、遊技部材45,47,49,74は透明部111を備え、固定隠蔽領域B1〜B5は透明部111の後側に対応する透明隠蔽領域(第1透明表示領域)B4aを含み、第2表示部165bを、透明隠蔽領域B4aと非隠蔽領域Dとに跨がって表示可能である。この場合、画像表示手段60の下部前側に、後側への遊技球の進入を阻止するための進入防止手段111を設け、進入防止手段111の少なくとも一部を透明部としてもよい。また、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを予告演出画像165よりも高い優先度で画像表示手段60に表示可能であり、音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように非隠蔽領域D内に表示可能である。なお、透明隠蔽領域については非隠蔽領域Dに準ずる領域として、以上の説明で非隠蔽領域Dに表示するものとした画像についても、その少なくとも一部を透明隠蔽領域に表示してもよい。
また、利益状態発生の信頼度に関する予告演出として、複数段階のステップアップ予告画像SU1〜SU5を表示画面60aに表示可能であり、ステップアップ予告画像SU1〜SU5は、段階に応じて表示領域が変化可能に構成されており、ステップアップ予告画像SU1〜SU5を、第1所定段階までは非隠蔽領域D内に、第1所定段階よりも後は固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、ステップアップ予告画像SU1〜SU5のうち、信頼度を示唆する部分については複数段階の全てにおいて非隠蔽領域D内に表示可能である。また、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを予告演出画像SU1〜SU5よりも高い優先度で画像表示手段60に表示可能であり、音量設定画像117aを、少なくとも信頼度を示唆する部分に重ならないように非隠蔽領域D内に表示可能である。
また、複数の選択項目画像164a〜164eを有するメニュー画像118bを表示画面60aに表示可能であり、選択操作により複数の選択項目画像164a〜164eの何れかが選択された場合に、該選択項目画像に対応する処理を実行するように構成し、複数の選択項目画像164a〜164eの何れかが仮選択状態になった状態で選択確定操作が行われた場合にその選択項目画像が選択されるように構成し、複数の選択項目画像164a〜164eのうち、初期的に仮選択状態に設定される初期仮選択項目画像を非隠蔽領域D内に表示可能である。
また、複数の選択項目画像164a〜164eのうち、初期仮選択項目画像以外の選択項目画像の少なくとも一部を非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって表示可能である。また、上位画面に戻る処理に対応する選択項目画像を初期仮選択項目画像としてもよい。もちろん、選択項目画像を非隠蔽領域Dと第1〜第4固定隠蔽領域B1〜B4の少なくとも一つとに跨がって表示してもよい。
また、操作有効期間中に操作手段34が操作された場合に表示画面60aに操作時演出画像165を表示可能であり、操作有効期間中に操作手段34を操作すべき旨の操作誘導画像166と、この操作誘導画像166に対応するエフェクト画像167とを表示画面60aに表示するように構成し、操作誘導画像166の全体を非隠蔽領域Dに、エフェクト画像167を固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、操作時演出画像165を、利益状態発生の信頼度を示唆する第1表示部165aとそれ以外の第2表示部165bとで構成し、第1表示部165aの全体を非隠蔽領域Dに、第2表示部165bを固定隠蔽領域B1〜B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、図柄の変動表示中における所定のタイミングで可動体75a〜78aを移動させることにより可動隠蔽領域Cを縮小して非隠蔽領域Dを拡大することが可能である。その所定のタイミングは、図柄の変動表示におけるリーチ状態の成立時又はその近傍とすることが可能である。また、非隠蔽領域Dの拡大に対応して、表示画面60aに表示される所定画像の表示位置を変更可能である。この場合、可動体75a〜78aの移動が完了して非隠蔽領域Dが拡大した後に、所定画像の表示位置を変更可能である。また、非隠蔽領域Dの拡大方向に所定画像の表示位置を移動可能である。非隠蔽領域Dの拡大前後の何れも、所定画像の全体を非隠蔽領域D内に表示可能である。その所定画像は、音量の設定状況を示す音量設定画像117aと、光量の設定状況を示す光量設定画像117bとの少なくとも一方を含んでいる。また、その所定画像の表示位置を変更する際に、所定画像の一部を消去することも可能である。また、所定画像は保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zを含んでいる。また、変動中保留画像Zの表示位置を変更すると共に保留表示画像X1〜,Y1〜を消去することも可能である。また、変動中保留画像Zの表示位置を変更すると共に保留台座画像161を消去することも可能である。
また、利益状態発生の信頼度に関する予告演出において、第1演出体画像168については非隠蔽領域Dに表示される割合が小さくなるように、第2演出体画像169については非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように、第1演出体画像168と第2演出体画像169との表示位置を変更し、利益状態発生の信頼度に関する信頼度表示画像170を第2演出体画像169に対応して非隠蔽領域Dに表示可能である。
図39〜図60は第2の実施形態を例示している。本実施形態のパチンコ機が、第1の実施形態のパチンコ機と構造上相違する点は可動演出手段の構成のみである。そこで、両実施形態で共通する構成については同一符号を使用すると共に特に必要のない場合には説明を省略する。
本実施形態のパチンコ機は、図39〜図42に示すように、裏取付ベース61の前側に複数、例えば傾斜可動演出手段201と昇降可動演出手段202の2つの可動演出手段が配置されている。傾斜可動演出手段201は、図41等に示すように、傾斜可動手段203と、この傾斜可動手段203を駆動する傾斜駆動手段204とを備えている。傾斜可動手段203は、複数、例えば左,右,下の3つの表示枠可動体203a〜203cと、それら3つの表示枠可動体203a〜203cを連動させる例えば2つの連動部203d,203eとを備え、表示枠可動体203a〜203cが、例えば裏取付ベース61に固定された取付ベース205a〜205cにより夫々後側から支持されている。
左表示枠可動体203aは、画像表示手段60の左側部に対応してその前側に配置され、例えば縦長状の縦枠部とその縦枠部の上端側から直角略右向きに突設された左上枠部とで正面視略L型に形成されている。左表示枠可動体203aには、例えばその上端側に前後方向のスライド軸206が設けられており、このスライド軸206が、取付ベース205aに設けられた例えば上下方向のガイド孔207に対して摺動自在に装着されることにより、左表示枠可動体203aは上下方向へのスライド動作及びスライド軸206廻りの回転動作が可能となっている。
右表示枠可動体203bは、画像表示手段60の右側部に対応してその前側に配置され、例えば縦長状の縦枠部とその縦枠部の上端側から直角略左向きに突設された右上枠部とで正面視略L型に形成されている。右表示枠可動体203bは、例えばその下端側に設けられた前後方向の枢軸208により取付ベース205bに枢支されると共に、上端側に設けられた後向き突出状のスライド部209が、取付ベース205bに設けられた円弧状のガイド孔210に摺動自在に挿通することにより、枢軸208廻りに所定角度範囲内で揺動可能となっている。
下表示枠可動体203cは、画像表示手段60の下部側に対応してその前側に例えば横長状に配置されており、例えば右端側において前後方向の枢軸211を介して取付ベース205cに枢支されている。なお、下表示枠可動体203cの例えば左端側にはスライド部212が後向き突出状に設けられ、このスライド部212が取付ベース205cに形成された円弧状のガイド孔213に摺動自在に挿通することにより、下表示枠可動体203cは、略水平な通常姿勢と、左下がりの傾斜姿勢との間で枢軸211廻りに揺動可能となっている。
左連動部203dは、左表示枠可動体203aと下表示枠可動体203cとを連動させるもので、例えば正面視略三角形の板状に形成されており、例えば上部側の角部が前後方向の枢軸214を介して左表示枠可動体203aの下端側に連結され、下部側の角部が下表示枠可動体203cの左端側に設けられた略左右方向のガイド孔216に前後方向のスライド軸215を介して摺動自在に連結され、残りの例えば左側の角部が前後方向の枢軸217を介して例えば取付ベース205aに枢支されている。これにより、下表示枠可動体203cが通常姿勢から傾斜姿勢に移行すると、左連動部203dは枢軸217を中心に時計廻りに回転し、枢軸214が例えば右側下方に移動するため、左表示枠可動体203aは、下側に移動しつつ反時計廻りに揺動して、例えば縦枠部が略鉛直となる通常姿勢から縦枠部が右下がりの傾斜状となる傾斜姿勢に移行する(図43(a)→(b))。
右連動部203eは、右表示枠可動体203bと下表示枠可動体203cとを連動させるもので、例えば細長状に形成されており、一端側が前後方向の枢軸218を介して右表示枠可動体203bの下端側に、下部側の角部が前後方向の枢軸219を介して下表示枠可動体203cの右端側に夫々連結されている。なお、枢軸218は右表示枠可動体203b上で枢軸208に対して右側に離間した位置に配置され、また枢軸219は下表示枠可動体203c上で枢軸211に対して右側に離間した位置に配置されている。これにより、下表示枠可動体203cが通常姿勢から傾斜姿勢に移行すると、右連動部203eを介して枢軸218が押し上げられるため、右表示枠可動体203bは枢軸208を中心に反時計廻りに揺動して、例えば縦枠部が略鉛直となる通常姿勢から縦枠部が右下がりの傾斜状となる傾斜姿勢に移行する(図43(a)→(b))。
以上より、下表示枠可動体203cが通常姿勢と傾斜姿勢との間で揺動すると、それに連動して左表示枠可動体203a及び右表示枠可動体203bも通常姿勢と傾斜姿勢との間で変化する。即ち、表示枠可動体203a〜203cは、画像表示手段60の表示画面60aの一部を正面視矩形状に略取り囲む通常姿勢(図43(a),(c))と、その通常姿勢から左に所定角度傾いた傾斜姿勢(図43(b),(d))との間で変形可能となっている。なお、表示枠可動体203a〜203cは自重によって傾斜姿勢側に付勢されている。
傾斜駆動手段204は、図41に示すように例えば下表示枠可動体203cと同じ取付ベース205c上に設けられており、ステッピングモータ等よりなる駆動源221と、この駆動源221の駆動力を例えば下表示枠可動体203cに伝達する駆動伝達部材222とを備えている。駆動伝達部材222は、前後方向の軸222a廻りに回転可能な状態で取付ベース205cに装着された平歯車により構成されており、例えば駆動源221の駆動軸に装着された駆動ギヤ221aが噛合している。駆動伝達部材222には、例えばその周方向の一部に対応して側面側に例えば突起状の第1係合部223が設けられており、下表示枠可動体203cにはその第1係合部223に対応する第2係合部224が設けられている。
第1係合部223は、駆動源221の駆動により駆動伝達部材222が所定の向き(例えば時計廻り)に回転する際に、第1角度位置で下表示枠可動体203c側の第2係合部224に対して下側から当接した後、回転の進行に応じてその第2係合部224を上向きに押し上げ、駆動伝達部材222が第2角度位置に達したときに、下表示枠可動体203cが通常姿勢となるように配置されている。従ってその状態から、駆動源221の駆動により駆動伝達部材222が逆向き(例えば反時計廻り)に回転すると、第1係合部223による第2係合部224の支持位置が徐々に降下し、駆動伝達部材222が第1角度位置に達したときに下表示枠可動体203cが傾斜姿勢となる。このように、駆動源221を所定ステップの範囲で両方向に作動させることにより、表示枠可動体203a〜203cを通常姿勢(図43(a),(c))と傾斜姿勢(図43(b),(d))との間で変形させることが可能である。
昇降可動演出手段202は、図42等に示すように、サブ画面可動体231と、このサブ画面可動体231を例えば上下方向に駆動する昇降駆動手段232とを備え、例えば傾斜可動演出手段201の前側に配置されている。サブ画面可動体231は、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には例えば任意の装飾と共に画像表示手段60よりも小型の液晶表示手段等よりなるサブ画像表示手段233が配置されており、左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に配置された一対の昇降駆動手段232,232により、駆動連結体234,234を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
昇降駆動手段232は、縦長状の取付ベース235を介して裏取付ベース61に支持されており、画像表示手段60の側縁に沿って例えばその上端側から下端側にかけて配置され且つ駆動連結体234を上下方向に案内する例えば細長円柱状の昇降ガイド236と、その昇降ガイド236の一端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ237aと、昇降ガイド236の他端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ237bと、駆動プーリ237aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源238と、駆動プーリ237aと従動プーリ237bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に駆動連結体234が固定される無端状のギヤベルト239とを備え、駆動連結体234に、サブ画面可動体231の端部が例えば前後方向の枢軸240により回転可能に連結されている。
また左右の枢軸240,240のうちの一方は、サブ画面可動体231側又は駆動連結体234側に設けられた左右方向の長孔241に対して摺動自在に連結されており、左右の昇降駆動手段232,232が非対称の駆動動作を行った場合でも所定範囲内であればサブ画面可動体231を傾斜させることにより追従可能となっている。本実施形態のサブ画面可動体231は、左右の昇降駆動手段232,232が共に上部位置に停止した場合の上部通常姿勢(図43(a))と、その上部通常姿勢に対して例えば左側の昇降駆動手段232が所定ステップだけ降下した場合の上部傾斜姿勢(図43(b))と、左右の昇降駆動手段232,232が共に下部位置に停止した場合の下部通常姿勢(図43(c))と、その下部通常姿勢に対して例えば右側の昇降駆動手段232が所定ステップだけ上昇した場合の下部傾斜姿勢(図43(d))との4種類の停止姿勢の間で変化可能である。
サブ画面可動体231は、上部,下部の各通常姿勢(図43(a),(c))では略水平となり、上部,下部の各傾斜姿勢(図43(b)、(d))では例えば表示枠可動体203a〜203cの傾斜姿勢に対応する左下がりの傾斜状となる。サブ画像表示手段233は、サブ画面可動体231と一体的に動作するため、サブ画面可動体231が通常姿勢のときには略水平となり、傾斜姿勢のときには左下がりの傾斜状となる。
図44は本パチンコ機の制御系のブロック図である。本実施形態の制御系が第1の実施形態の制御系(図11)と異なるのは、画像表示制御手段150aの制御対象が画像表示手段60及びサブ画像表示手段233となっている点と、可動体制御手段150dの制御対象が傾斜可動演出手段201及び昇降可動演出手段202となっている点である。また本実施形態では、傾斜可動演出手段201の表示枠可動体203a〜203cと昇降可動演出手段202のサブ画面可動体231との少なくとも一方(ここでは両方)を通常姿勢から傾斜姿勢に移行し、それに合わせて画像表示手段60の少なくとも一部の画像も傾斜変形させて表示する傾斜演出を行うことが可能であり、図柄変動演出制御手段152、画像表示制御手段150a等がその傾斜演出を実行するための構成を備えている点でも第1の実施形態の制御系(図11)と異なっている。
ここで傾斜変形は、所定の画像に対して所定中心廻りに例えば90度未満の所定角度回転させる回転処理(所定変形処理)を行うもので、その回転角度は表示枠可動体203a〜203c、サブ画面可動体231の傾斜姿勢における傾斜角度と略一致している。
以下、傾斜演出を実行するための構成について説明する。まず、画像表示手段60及びサブ画像表示手段233に表示される画像は、各表示手段60,233毎に、所定の優先順位が設定された複数のレイヤーに分けて描画されるようになっている。例えば図49(a)の例では、画像表示手段60に表示される背景画像、演出図柄(図柄画像)、キャラクタ画像、保留台座画像、保留表示画像、変動中保留画像、音量設定画像、エラー報知画像及び副演出図柄が、その順序で表示優先度が高くなるように複数のレイヤーに分けて描画されるようになっている。また図49(b)に示すように、サブ画像表示手段233に表示される背景画像及び泡エフェクト画像についても同様に、その順序で表示優先度が高くなるように複数のレイヤーに分けて描画されるようになっている。
また、画像表示手段60、サブ画像表示手段233に表示される各画像には、所定の変形(ここでは傾斜変形)を行うか否かに関する変形情報が付加されており、例えば変形を行う画像に対しては1が、変形を行わない画像に対しては0が夫々セットされるようになっている。図49(a)の例では、右打ち誘導画像、音量設定画像、エラー報知画像及び副演出図柄の変形情報には0(変形なし)が、それ以外の背景画像、演出図柄等の変形情報には1(変形あり)が夫々セットされ、図49(b)の例ではサブ画像表示手段233に表示される全ての画像の変形情報に0(変形なし)がセットされている。
なお本実施形態では、サブ画面可動体231が傾斜姿勢のときにはそのサブ画面可動体231上のサブ画像表示手段233も左下がりの傾斜状となるため、そのサブ画像表示手段233に表示された画像は、サブ画像表示手段233に対して傾斜していなくても、画像表示手段60等に対しては傾斜した状態となる。即ち本実施形態では、サブ画像表示手段233に表示する画像に関しては、傾斜変形という画像処理ではなく、サブ画面可動体231を介してサブ画像表示手段233を傾斜させることによって画像表示手段60等に対して傾斜させるようになっている。
続いて、画像表示制御手段150aによる画像表示手段60への描画処理について説明する。本実施形態では、画像表示手段60に表示する複数種類の画像の中に、傾斜変形を行うものと行わないものとが混在している。そこで、全ての画像を画一的に画像表示手段60用のフレームバッファに描画するのではなく、図45に示すように傾斜変形を行う画像(変形情報が1の画像)についてはフレームバッファとは別の一次バッファを経由してフレームバッファに描画すると共に、一次バッファからフレームバッファに描画する際に変形処理を行い、傾斜変形を行わない画像(変形情報が0の画像)については一次バッファを経由することなくフレームバッファに直接描画するようになっている。
また、その一次バッファからフレームバッファへの描画の際に行う傾斜変形処理(回転処理)については、例えば図46,図47に示す手順で行う。即ち、まず一次バッファの画像データの読み込みを行う(S101)。また、座標軸(x,y)、半径(r)、回転角(a)を夫々指定し(S102〜S104)、4つの頂点0〜3の座標を計算する(S105)。そして、読み込んだ画像データのUV座標(左上,右上,左下,右下)を指定し(S106)、頂点0〜3の座標に画像データのUV座標を固定してフレームバッファに描画する(S107)。これにより、一次バッファの画像を、所定中心廻りに所定角度回転させてフレームバッファに描画することができる(図47)。
続いて、傾斜演出の具体例を、画像表示手段60及びサブ画像表示手段233に表示される各種画像の表示例と、それら各種画像の表示優先度及び変形情報の設定内容とを参照しつつ説明する。
図48は、傾け予告演出の実行時における表示枠可動体203a〜203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。ここで、傾け予告演出(傾斜演出)は「通常予告演出」の一例であり、第1,第2特別図柄の変動中に、例えば大当たり信頼度に基づいて可動体と画像とを傾かせるようになっている。図48の傾け予告演出では、表示枠可動体203a〜203cが通常姿勢から傾斜姿勢に、サブ画面可動体231が上部通常姿勢から上部傾斜姿勢に夫々変化するようになっている。
また図48の例では、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像251、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z、右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252が表示され、またサブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像160a及び泡エフェクト画像253が表示された状態で、図48(a)→(b)のように傾け予告演出が実行されている。なお、副演出図柄252は演出図柄114とは別に表示されるいわゆる第4図柄であり、第1,第2特別図柄の変動に対応して、それら第1,第2特別図柄の変動中は常に画像表示手段60上で変動表示されるようになっている。
ここで、それら各画像の変形情報は、図49に示すように、画像表示手段60に表示される右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252と、サブ画像表示手段233に表示される全ての画像とが0(変形なし)に設定され、それ以外の画像が1(変形あり)に設定されている。よって図48(a)→(b)に示すように、傾け予告演出の実行時には、画像表示手段60上では背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像251、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zについては傾斜変形により表示枠可動体203a〜203cと共に例えば左側に傾くが、それらの画像よりも優先度の高い右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252については傾斜変形が行われず直立状態のまま維持される。
なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は傾斜変形が行われないため(図49(b))、傾け予告演出が実行されてもサブ画像表示手段233に対しては傾くことなく直立状態のまま維持されるが、図48(b)に示すように傾け予告演出によってサブ画像表示手段233自体が傾くため、画像表示手段60等に対しては画像表示手段60側の背景画像160、演出図柄(図柄画像)114aと同様に傾いた状態となる。
以上のように、画像表示手段60に表示される右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252については、それらの表示中に傾け予告演出が発生し、背景画像160等に対して傾斜変形が行われる場合でも傾斜変形を行わないようになっている。これにより、画像表示手段60上で傾け予告演出を行いつつ、重要な各種報知内容を遊技者が容易且つ確実に認識することが可能である。
図50は、傾け予告演出の実行中に扉開放エラーが発生し、或いは遊技者が音量調整操作を行った場合の表示画像の変化を示している。なお、傾け予告演出に関する各画像の優先度及び変動情報は図49と同様である。
図50(a)に示すように、第2特別図柄の変動中に傾け予告演出が実行された場合、表示枠可動体203a〜203cとサブ画面可動体231とが傾斜姿勢となって左側に傾く。そして、画像表示手段60上に表示されていた各画像のうち、背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像251、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zについては変形情報が1(変形あり)であるため傾斜変形が行われ、表示枠可動体203a〜203c等と共に左側に傾くが、副演出図柄252については変形情報が0(変形なし)であるため傾斜変形が行われず、直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
そしてその状態で例えば扉開放エラーが発生すると、図50(b)に示すように画像表示手段60にエラー報知画像163が表示されるが、このエラー報知画像163については変形情報が0(変形なし)であるため(図49(a))、傾斜変形が行われることなく直立状態で表示される。同様に、傾け予告演出の実行中に遊技者が音量調整操作を行った場合には、図50(c)に示すように画像表示手段60に音量設定画像117aが表示されるが、この音量設定画像117aについては変形情報が0(変形なし)であるため(図49(a))、傾斜変形が行われることなく直立状態で表示される。なお図示は省略するが、傾け予告演出の実行中に画像表示手段60に右打ち誘導画像162bが表示される場合についても、その右打ち誘導画像162bについては変形情報が0(変形なし)であるため(図49(a))、傾斜変形が行われることなく直立状態で表示される。
図51は、傾け降下予告演出の実行時における表示枠可動体203a〜203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。ここで、傾け降下予告演出は、図48等で示した傾け予告演出と同じく「通常予告演出」の一例であり、第1,第2特別図柄の変動中に、例えば大当たり信頼度に基づいて可動体と画像とを傾けるようになっているが、傾け予告演出とは異なり、サブ画面可動体231については単に傾けるだけでなく、上部通常姿勢から降下を伴って下部傾斜姿勢に変化するようになっている(図43(a)→(d))。
図51の例では、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像251、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z及び副演出図柄252が表示され、またサブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像及び泡エフェクト画像253が表示された状態で、図51(a)→(b)のように傾け降下予告演出が実行されている。
そして、その傾け降下予告演出によってサブ画面可動体231が画像表示手段60の上部側から略中央まで傾きながら降下すると、図51(b)に示すように、例えば画像表示手段60上のキャラクタ画像250が、そのサブ画面可動体231の移動動作及び移動後の姿勢に関連した位置及び態様、例えばサブ画面可動体231をその上側から斜め下向きに押している状態に変化すると共に、移動後のサブ画面可動体231に対応する可動体エフェクト画像254が表示される。このように、サブ画面可動体231の動作に関連して表示されるキャラクタ画像250及び可動体エフェクト画像254については、図52(a)に示すように変形情報が1(変形あり)となっているため、傾斜変形によりサブ画面可動体231の傾きに合わせて傾いて表示される。
また、傾け降下予告演出によってサブ画面可動体231が傾きながら降下すると(図51(b))、演出図柄114はより小さな退避図柄255に変化しつつサブ画面可動体231を避けて例えば画像表示手段60の隅に移動するが、この退避図柄255は図52(a)に示すように変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態で表示される。画像表示手段60に表示されているその他の背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z、副演出図柄252についても、図52(a)に示すように変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
このように、可動体に関連して表示される画像に関してはその可動体の動作に合わせて傾斜変形を行い、それ以外の画像は傾斜変形を行わないようにしてもよい。
図53は、傾け予告演出を図柄変動の開始時(開始直後)に実行する場合の表示枠可動体203a〜203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。図53(a)に示すように、図柄変動開始時には、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、演出図柄114a、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z、音量設定画像117a及び副演出図柄252が表示され、またサブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像160a及び泡エフェクト画像253が表示されており、例えばその図柄変動開始直後に傾け予告演出が実行される。
この傾け予告演出により、図53(b)に示すように表示枠可動体203a〜203cが通常姿勢から傾斜姿勢に、サブ画面可動体231が上部通常姿勢から上部傾斜姿勢に、夫々図55に示すタイムチャートに沿って移行する。また、画像表示手段60に表示されている画像のうち、図54(a)に示す変形情報が1(変形あり)となっている背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zについては、図55に示すように表示枠可動体203a〜203c等と同期して傾斜変形が行われ、左側に徐々に傾いて表示される。また、表示枠可動体203a〜203c等の傾け動作が完了すると略同時に、例えばひび割れを示すエフェクト画像256(変形情報:1)が、演出図柄114等に合わせて傾いた状態で画像表示手段60に表示される。
一方、画像表示手段60に表示されているその他の画像、即ち音量設定画像117a及び副演出図柄252については、図54(a)に示すように変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
その後の所定のタイミングで傾け予告演出が終了し、例えば図53(b)→(a)のように表示枠可動体203a〜203cが傾斜姿勢から通常姿勢に、サブ画面可動体231が上部傾斜姿勢から上部通常姿勢に夫々復帰する。この傾け予告演出終了時の復帰動作は、図55に示すように、例えば傾け予告演出開始時の傾け動作に比べて低速で行われる。
また、画像表示手段60に傾斜変形状態で表示されている各画像のうち、背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zについては逆向きの傾斜変形が行われ、図55に示すように表示枠可動体203a〜203c等の復帰動作と同期して徐々に直立状態に復帰する。一方、表示枠可動体203a〜203c等の傾け動作の完了時に表示されたひび割れを示すエフェクト画像256については、例えば表示枠可動体203a〜203c等の復帰動作の開始と略同時に画像表示手段60から消去される。
図56は、傾け降下予告演出を、図柄変動の開始時(開始と略同時)に実行する場合の表示枠可動体203a〜203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。図56(a)に示すように、図柄変動開始時には、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z、退避図柄255、音量設定画像117a及び副演出図柄252が表示され、またサブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像160a及び泡エフェクト画像253が表示されており、例えばその図柄変動開始と略同時に傾け降下予告演出が実行される。
この傾け降下予告演出により、図56(b)に示すように表示枠可動体203a〜203cが通常姿勢から傾斜姿勢に、サブ画面可動体231が上部通常姿勢から下部傾斜姿勢に、夫々図58に示すタイムチャートに沿って移行する。また、画像表示手段60に表示されている背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z、退避図柄255、音量設定画像117a及び副演出図柄252は、図57(a)に示すように全て変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
また、傾け降下予告演出によってサブ画面可動体231が画像表示手段60の上部側から略中央まで傾きながら降下すると、図56(b)に示すようにその動作完了と略同時に例えばキャラクタ画像253と可動体エフェクト画像254とが画像表示手段60に表示される。それらキャラクタ画像253と可動体エフェクト画像254とは、図57(a)に示すように変形情報が1(変形あり)に設定されているため傾斜変形が行われ、サブ画面可動体231の移動後の姿勢に関連した位置及び態様、例えばキャラクタ画像253はサブ画面可動体231をその上側から斜め下向きに押している状態で、可動体エフェクト画像254はサブ画面可動体231及びキャラクタ画像253の周囲に沿って夫々表示される。
その後の所定のタイミングで傾け降下予告演出が終了し、例えば図56(b)→(a)のように、表示枠可動体203a〜203cが傾斜姿勢から通常姿勢に、サブ画面可動体231が下部傾斜姿勢から上部通常姿勢に夫々復帰する。この傾け降下予告演出終了時の復帰動作は、図58に示すように、例えば傾け降下予告演出開始時の傾け動作に比べて低速で行われる。
またその際、画像表示手段60上に傾斜変形状態で表示されていたキャラクタ画像253及び可動体エフェクト画像254は、例えばサブ画面可動体231等の復帰動作の開始と略同時に消去される。そして画像表示手段60には、傾け降下予告演出中も傾斜変形されることなく直立状態のまま維持されていた背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z、退避図柄255等が残され、残りの図柄変動が引き続き行われる。
図59(a)は客待ち状態中における例えば客待ち通常演出中に傾斜演出を実行した場合の表示画像を、また図60(a)は図59(a)に示す傾斜演出の実行中に遊技者が演出ボタン34を操作してメニュー画像118bが表示された場合の表示画像を夫々示している。また、図59(b),(c)は、図59(a)に対応して、夫々画像表示手段60、サブ画像表示手段233に表示される各画像の表示優先度及び変形情報を示している。同様に、図60(b),(c)は、図60(a)に対応して、夫々画像表示手段60、サブ画像表示手段233に表示される各画像の表示優先度及び変形情報を示している。なお、傾斜演出は例えば客待ち状態の開始(客待ちデモコマンドの受信)から所定時間(例えば30s)経過後に実行するようにしてもよい。
図59(a)の例では、画像表示手段60に、表示優先度の低い順に背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b、節電モード報知画像120、エラー報知画像163が表示され、またサブ画像表示手段233には表示優先度の低い順に背景画像160aと泡エフェクト画像253とが表示されている状態で傾斜演出が実行されている。
図59(b)に示すように、図59(a)で画像表示手段60に表示されている各画像のうち、背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b、節電モード報知画像120については変形情報が1に設定されているため、傾斜変形が行われて左に傾いているが、エラー報知画像163については変形情報が0に設定されているため、傾斜演出実行後も直立状態のまま維持されている。サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
なお、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについては、客待ちデモコマンドの受信により客待ち状態が開始された後、所定時間(例えば30s)経過後に表示を開始するようにしてもよい。また、客待ち状態中に傾斜演出が実行された時点でメニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bを表示するようにしてもよい。
また、例えば図59(a)の状態で遊技者が音量調整操作、光量調整操作を行った場合、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bが消去されて音量設定画像117a、光量設定画像117bが表示されるが、図59(b)に示すように、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては変形情報が0に設定されているため、それら音量設定画像117a、光量設定画像117bについては傾斜変形は行われず直立状態で表示される(図示省略)。なお、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについても変形情報を0に設定し、傾斜演出実行後も直立状態を維持するようにしてもよい。
また図59(a)に示す状態(傾斜演出の実行中)で遊技者が演出ボタン34を操作した場合には、図60(a)に示すように画像表示手段60には新たにメニュー画像118bとメニュー操作報知画像118cとが表示されるが、図60(b)に示すようにメニュー画像118bとメニュー操作報知画像118cとについては変形情報が0に設定されているため、傾斜変形は行われず直立状態で表示される。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、画像を表示可能な画像表示手段60を備え、画像表示手段60に、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを表示可能であり、画像表示手段60に表示される画像に所定変形処理を行う特定演出を制御する演出制御手段122を備え、音量設定画像117aの表示中に特定演出を実行する場合、音量設定画像117aを含まない特定画像に対しては所定変形処理(ここでは傾斜変形処理)を行うが、音量設定画像117aに対しては所定変形処理を行わないように構成されている。また、特定画像に対して所定変形処理を行う際に、その所定変形処理に対応して可動体203a〜203c,231を動作させている。また、画像表示手段60で演出図柄114を変動表示可能であり、特定画像は演出図柄を含んでいる。
また、始動手段56,57が遊技球を検出する毎に、乱数値を取得すると共にその乱数値を所定の上限数を限度として乱数記憶手段139に記憶させる始動検出処理手段138と、図柄変動開始条件が成立した場合に、乱数記憶手段139に記憶された乱数値に基づいて図柄を変動表示する図柄表示手段53,54と、図柄表示手段53,54による変動後の停止図柄が特定態様となった場合に利益状態を発生させる利益状態発生手段142とを備え、画像表示手段60に保留表示画像X1〜,Y1〜を表示することにより、乱数記憶手段139に記憶されて未だ図柄表示手段53,54による図柄変動に供されていない乱数値の数である保留個数を報知可能であり、特定画像は保留表示画像X1〜,Y1〜を含んでいる。また、特定画像はエフェクト画像を含んでいる。
また、所定変形処理を行うか否かを、画像毎に予め付与された変形情報に基づいて判断するように構成し、特定画像には所定変形処理を行う旨の変形情報を、音量設定画像117aには所定変形処理を行わない旨の変形情報を夫々付与している。
また、特定演出の実行中に新たに画像を表示する場合、その画像が音量設定画像117aを含まない特定画像であれば、この特定画像に対して所定変形処理を行うが、少なくとも音量設定画像117aであれば、この音量設定画像117aに対して所定変形処理を行わないように構成されている。
また、エラー報知画像163の表示中に特定演出を実行する場合、エラー報知画像163を含まない特定画像に対しては所定変形処理を行うが、少なくともエラー報知画像163に対しては所定変形処理を行わないように構成されている。また特定演出の実行中に新たに画像を表示する場合、その画像がエラー報知画像163を含まない特定画像であれば所定変形処理を行うが、エラー報知画像163であれば所定変形処理を行わないように構成されている。
また、画像表示手段60に、遊技領域23の左右一方側を狙って発射すべき旨の発射誘導画像162a,162bを表示可能であり、発射誘導画像162a,162bの表示中に特定演出を実行する場合、発射誘導画像162a,162bを含まない特定画像に対しては所定変形処理を行うが、発射誘導画像162a,162bに対しては所定変形処理を行わないように構成されている。
また、演出図柄114を通常図柄と通常図柄よりも小さい退避図柄255とに切り換え可能であり、退避図柄255の表示中に特定演出を実行する場合、退避図柄255を含まない特定画像に対しては所定変形処理を行うが、退避図柄255に対しては所定変形処理を行わないように構成されている。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば第1の実施形態において、メニュー画面からの選択操作以外の遊技者操作によりモード変更を可能としてもよい。また、客待ち状態中以外の例えば図柄変動中等においても遊技者操作によるモード変更を可能としてもよい。この場合、当該図柄変動に係る予告において可動体の作動が予約されていないことを条件にモード変更を可能とすることが望ましい。
図37,図38に示した予告において第1演出体画像168、第2演出体画像169等はキャラクタに限られるものではなく、任意の演出体画像を用いることができる。また第1演出体画像168は設けなくてもよい。例えば演出体画像として稲妻エフェクト画像を用い、その少なくとも一部を第1〜第5固定隠蔽領域、可動隠蔽領域Cに表示した状態から、非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように稲妻エフェクト画像を変化させることにより、画面上に稲妻が走るような演出を行うことが可能である。
図37,図38に示した予告のように、ミニキャラ画像等の演出体画像を、その少なくとも一部を第1〜第5固定隠蔽領域、可動隠蔽領域Cの何れかに表示した第1状態から、非隠蔽領域Dに表示される割合が第1状態よりも大きい第2状態に変化させる場合、その演出体画像の少なくとも一部(例えばミニキャラが所持するアイテム)の表示態様(色、大きさ、形等)によって大当たり信頼度等を示唆するように構成してもよい。この場合、信頼度を示唆する部分が非隠蔽領域Dに表示される割合も第1状態に比べて第2状態の方が大きくなるようにすれば、予告の進行によって遊技者が大当たり信頼度等を認識し易くなり、予告演出の興趣を高めることが可能である。
先読み保留変化演出において、先読み判定結果に基づいて保留表示画像X1〜,Y1〜の表示態様を変化させる場合、変化前の保留表示画像はその全体を非隠蔽領域Dに表示し、変化後の保留表示画像は、例えば拡大された部分や追加されたエフェクト部分等が非隠蔽領域Dからはみ出すように表示する等、非隠蔽領域Dとその外側の領域とに跨がって表示するようにしてもよい。
なお、第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5、可動隠蔽領域Cを広くすれば非隠蔽領域Dは狭くなるが、非隠蔽領域Dはその他の第1〜第5固定隠蔽領域B1〜B5、可動隠蔽領域Cよりも広くすることが望ましい。また背景画像160には任意の静止画、動画を用いることができる。
第1の実施形態では、停止中の可動体75a〜78aを対象としてその後側の領域を可動隠蔽領域Cとしたが、当然ながら可動体は予告演出やモード変更時に動作する可能性がある。そこで、全画面領域Aのうち、可動体の全ての可動領域(可動体が動作する可能性のある全ての領域)の後側に対応する領域を可動隠蔽領域Cとしてもよい。この場合、停止中の可動体を対象とする可動隠蔽領域Cの場合と比較して非隠蔽領域Dは狭くなるが、その非隠蔽領域Dに表示した画像は可動体がどのような状態にあっても常に正面視で視認可能であり、重要度の高い画像についてより高い視認性を確保できる。また、停止中の可動体を対象とする可動隠蔽領域Cを採用する場合であっても、可動体の異常(可動体エラー)に関するエラー報知画像163については、可動体の全ての可動領域の後側を避けて表示することが望ましい。
第1の実施形態のように、停止中の可動体を対象とする可動隠蔽領域Cを採用する場合、重要度の高い画像(音量設定画像117a,光量設定画像117b、エラー報知画像163等)の表示中に可動体演出が実行されると、それらの画像の前側を可動体が移動して一時的に視認性が妨げられる可能性がある。そこで、可動体演出中に可動体が原点位置以外の演出位置で一時的に停止する場合には、重要度の高い画像については演出位置にある可動体の後側の領域を避けて表示することが望ましい。これにより、可動体の通過によって一時的に視認性が妨げられる可能性はあるとしても、視認不可能な状態が長時間に及ぶことを防止できる。但し、複数の可動体が同時に動作する可動体演出(例えば大当たり変動パターンによる図柄変動中の可動体演出や、SPリーチからSPSPリーチに発展する際に実行される可動体演出等)の実行時には、重要度の高い画像の視認性が長時間妨げられるのもやむを得ない。このような場合にまで高い視認性を求めると、可動体の自由度を奪って結果的に演出効果の低下を招く可能性が高いからである。またこのような可動体演出は、遊技者にとって有利な場面で実行される場合が多いため、重要度の高い画像であっても視認性の低下はある程度容認されると考えられる。
実施形態では、発射操作に関する発射報知の一例として、遊技領域の左右一方側を狙って発射すべき旨の発射誘導報知を例示したが、狙うべき方向とは反対側に遊技球が発射された旨の発射警告報知を実行可能に構成してもよい。それら発射誘導報知、発射警告報知等の発射報知に関する発射報知画像(発射誘導画像、発射警告画像)は、音量,光量設定画像117a,117bとは重ならないように表示することが望ましい。この場合、発射誘導画像等の発射報知画像については、その一部が隠蔽領域B1〜B3,B5、Cにはみ出すように大きく表示してもよいが、「右へ!」等の重要なメッセージ部分については非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。
ステップアップ予告演出は、第1段階から最終段階まで徐々に表示領域を変化(拡大)させるものの他、連続する複数段階にわたって表示領域を変化させない場合があってもよい。例えば所定段階(例えば第4段階)までは表示領域を変化させず、次の段階(例えば第5段階)で表示領域を変化(拡大)させるように構成してもよい。
また、ステップアップ予告演出の実行の仕方として、ステップアップ予告演出が未確定である煽り部分と、ステップアップ予告演出の段階が確定した実行部分とに分けるようにしてもよい。例えば、煽り部分ではステップアップ予告演出を段階的に成り上げていき、実行部分で予め定められた所定段階でステップアップ予告演出を実行するという形態である。この場合、煽り部分において、成り上げられたステップアップ予告演出が必ずしもその後の実行部分で実行されるとは限らず、例えば第1段階から第4段階まで成り上げられたとしても、その後ステップアップ予告演出の表示を終了して、結果としてステップアップ予告演出が実行されない場合がある。所謂、ガセ演出(ガセステップアップ予告演出)である。このようにすることで、ステップアップ予告演出の出現率を上げると共に、滅多に見る事のできない上位のステップアップ予告演出が実行されるかもしれないという期待感を与えることができる。そして、このようなステップアップ予告演出の場合には、煽り段階の成り上げ時には表示領域を変化させず、実行部分でステップアップ予告演出が実行される時に、ステップアップ予告演出の段階に応じて表示領域を変化させるようにしてもよい。またこのような場合においても、第1段階から最終段階まで徐々に表示領域を変化(拡大)させるものの他、所定段階(例えば第4段階)までは表示領域を変化させず、次の段階(例えば第5段階)で表示領域を変化(拡大)させる等、連続する複数段階にわたって表示領域を変化させない場合があってもよい。
第2の実施形態において、変形させない画像はその全体を非隠蔽領域に表示することが望ましいが、一部が非隠蔽領域の外側の領域にはみ出すように表示してもよい。なお、第2の実施形態では非隠蔽領域等について言及していないが、図43においてグレーで表示した領域が、正面視で窓枠部74、ベース板45、中央表示枠ユニット47、大入賞ユニット49、表示枠可動体203a〜203c及びサブ画面可動体231の何れにも遮られない非隠蔽領域を示している。
傾け予告演出等の変形演出は、先読み判定手段138aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」として実行してもよいし、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」として実行してもよい。また、大当たりの場合の昇格演出(ラウンド昇格や確変昇格)において実行してもよいし、リーチ変動中に実行してもよい。
第2の実施形態では、変形処理を伴う特定演出が実行されても発射誘導画像は変形しない(傾けない)ように構成したが、発射誘導画像の表示中は特定演出を実行しない(選択しない)ように構成してもよい。即ち発射誘導報知は、例えば遊技状態が通常遊技状態から特別遊技状態(時短状態、確変状態)に移行した場合、特別遊技状態から通常遊技状態に移行した場合等、遊技者に有利な発射方向が変更になった場合に、例えば所定条件を満たすまで(例えば所定時間(3秒等)が経過するまで、所定回数の図柄変動が終了するまで、第2特別図柄が所定回数変動するまで等)行われるが、その間は傾け予告演出等、変形処理を伴う特定演出を実行しない(選択しない)ように構成してもよい。発射警告報知における発射警告画像についても発射誘導画像と同様の対応が可能である。
傾け予告演出等の変形演出が実行されることをカウントダウン等により告知してもよい。この場合、傾け予告演出等の一部としてカウントダウン告知演出を行ってもよいし、傾け予告演出等の前にその傾け予告演出等とは別にカウントダウン告知演出を行ってもよい。
メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b等については、それらの表示中に変形演出が行われた場合と、変形演出実行後にそれらが表示された場合の何れについても傾斜変形を行わないようにしてもよい。
客待ち状態中は、遊技者により音量調整操作、光量調整操作等が行われている場合には変形演出を行わないことが望ましいが、変形演出を行う場合でも、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては傾斜変形を行わないことが望ましい。
客待ち状態中以外の例えば図柄変動中にメニュー表示を可能としてもよい。この場合には表示画面60aの一部にサブウインドウを表示してメニュー画像118b等を表示してもよい。例えば図柄変動中にメニュー画像118b等を表示している場合には、傾け予告演出等の変形演出が実行されてもメニュー画像118bに対しては例えばサブウインドウと共に傾斜変形を行わないことが望ましい。
RTC(リアルタイムクロック)を用いた演出を実行可能としてもよい。このRTCは計時専用チップであり、電源がOFFの状態でも内蔵電池からの電源供給により日時をカウントするようになっている。例えばRTCに基づく所定時間経過時(例えば電源投入から所定の日時が経過したとき)等にRTC演出を実行するようにしてもよい。このRTC演出は、同一の遊技機に共通に設定された演出として実行されるため、遊技ホールにおいて同一の遊技機が複数台並んで設置されている場合、電源投入から所定時間経過後等のタイミングで一斉に共通のRTC演出が実行される。
またこのようなRTC演出は遊技の進行とは無関係に実行されるため、リーチ演出等の他の演出の実行中に実行タイミングを迎える場合があるが、この場合にはリーチ演出等を優先し、RTC演出を表示画面60aの一部に表示したサブウインドウで実行するようにしてもよい。更にこのとき、傾け予告演出等の変形演出が実行される場合には、サブウインドウで実行されているRTC演出に関しては傾斜変形を行わないことが望ましい。また、サブウインドウのRTC演出側で変形演出を行う場合には、RTC演出では傾斜変形を行う一方、リーチ演出側では傾斜変形を行わないことが望ましい。
所定の画像に対して傾斜変形を行うか否かは予告内容等に応じて異ならせてもよい。例えば保留台座画像161について、第1予告演出では傾斜させ、第2予告演出では傾斜させないようにしてもよい。背景画像160、演出図柄114、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Z等についても同様である。但し、エラー報知画像163、音量設定画像117a、光量設定画像117b等、演出内容に依存しない画像に関しては、予告内容等に拘わらず変形なしに設定することが望ましい。
数字等の図柄画像114aとキャラクタ等の装飾画像114bとで構成される演出図柄114に対して変形演出を行う場合には、装飾画像114bのみに傾斜変形を行うように構成してもよい。数字部分はその表示内容によって抽選結果を直接示す部分であるため、傾斜変形の対象から外し、遊技者が認識し易い表示態様を維持することが望ましい。
実施形態では画像に対する所定変形処理の一例として傾斜変形を行う例を示したが、所定中心廻りに所定角度回転させる回転処理の他、拡大処理、縮小処理、平行移動処理、或いはそれらの組み合わせ等、任意の画像処理を採用できる。例えば拡大、縮小処理に関しては、拡大・縮小率を均一にしてもよいし、複数の方向で拡大・縮小率を異ならせてもよい。
第2の実施形態では、所定変形処理を行うか否かを、画像毎に予め付与された変形情報に基づいて判断するように構成したが、複数のレイヤーを所定変形処理の対象とする第1レイヤーと対象としない第2レイヤーとに予め分類し、第1レイヤーの画像に対しては所定変形処理を行い、第2レイヤーの画像に対しては所定変形処理を行わないように構成してもよい。
第2の実施形態では、サブ画像表示手段233に表示する画像に関しては、傾斜変形という画像処理ではなく、サブ画面可動体231を介してサブ画像表示手段233を傾斜させることによって画像表示手段60等に対して傾斜させるようにしたが、サブ画像表示手段233に表示する画像に対しても傾斜変形等の所定変形処理を行ってもよい。この場合、所定変形処理が傾斜変形等の回転処理であれば、サブ画像表示手段233に表示する画像に対する回転処理をサブ画像表示手段233の回転と同じ向きにしてもよいし、逆向きにしてもよい。サブ画像表示手段233に表示する画像に対して、サブ画像表示手段233の回転と逆向きで且つ略同じ角度の回転処理を行えば、サブ画像表示手段233に表示された画像は遊技者に対しては直立状態となる。なお、サブ画像表示手段233を動作させないで、そのサブ画像表示手段233に表示する画像に対して所定変形処理を行ってもよい。
第2の実施形態では、画像表示手段60等に表示する画像に対する所定変形処理を、可動体203a〜203c,231の変形動作に合わせて行うように構成したが、可動体の変形動作とは無関係に(例えば可動体を変形させないで)画像に対する所定変形処理を行ってもよい。
実施形態で示した副演出図柄252は、液晶上に常駐して第1,第2特別図柄の変動に対応して点滅表示等を行う、いわゆる第4図柄を想定しているが、この第4図柄を例えばLED等により画像表示手段60とは別に設ける場合であっても、画像表示手段60に副演出図柄252として、いわゆるミニ図柄を表示するようにしてもよい。このミニ図柄は、変動中の演出図柄114を数字や記号を用いて簡易的に小さく表したもので、例えば第1,第2特別図柄の変動中は常に画像表示手段60上に表示されるようになっている。このミニ図柄に対しては傾斜変形等の変形処理を行わないことが望ましい。また、このミニ図柄については非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。
説明の都合上、第1の実施形態と第2の実施形態とで可動演出手段の構成を異ならせ、第1の実施形態では画像表示領域と表示画像との関係について、第2の実施形態では表示画像の変形処理について主に説明したが、両実施形態をどのように組み合わせてもよい。例えば、第1の実施形態に第2の実施形態を適用して傾け予告演出等の変形演出を実行可能としてもよいし、第2の実施形態に第1の実施形態における画像表示領域と表示画像との関係を適用してもよい。
また、本発明はパチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の遊技機においても同様に実施することが可能である。
本発明は、表示画面60aに画像を表示可能な画像表示手段60と、前記表示画面60aの前側に配置される遊技部材45,47,49,74と、前記表示画面60aの前側を動作可能に構成され且つ所定の停止位置で停止可能な可動体75a〜78aと、遊技者が操作可能な操作手段34,35とを備え、前記表示画面60aは、正面視で前記遊技部材45,47,49,74の後側に対応する第1表示領域B1〜B5と、前記可動体75a〜78aの前記停止位置の後側に対応する第2表示領域Cと、前記第1表示領域B1〜B5でなく前記第2表示領域Cでもない第3表示領域Dとで構成される遊技機において、遊技者による前記操作手段34,35の操作に基づいて、遊技に関する設定項目を含む複数の選択項目を有するメニュー画像118bを表示可能であり、前記メニュー画像118bを表示する際には、前記複数の選択項目に対応する選択項目画像のうち、初期カーソル位置に対応する特定選択項目画像については前記第3表示領域Dから前記第1表示領域B1〜B5及び/又は前記第2表示領域Cにはみ出さないように表示し、前記特定選択項目画像以外の少なくとも1つの選択項目画像を前記第3表示領域Dから前記第1表示領域B1〜B5及び/又は前記第2表示領域Cにはみ出して表示するものである。