以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1~図38は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、本体枠6と、その本体枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して本体枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって本体枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、第1ヒンジ4と第2ヒンジ8とは同一軸心となるように配置されている。
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと、上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に本体枠6が配置されている。また、外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
本体枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また、本体枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が左下部に夫々配置されている。
ガラス扉7は、本体枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、送風演出装置26等の演出手段が配置され、それら上部スピーカ25等を前側から略覆う上装飾カバー27が装着されている。
また、扉ベース22の下部前側には、本体枠6の後側に配置された払い出し手段28から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿30、その上皿30が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿31、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル32等が配置され、更に上皿30、下皿31等を前側から略覆う下装飾カバー33が装着されている。下装飾カバー33は、前向きの膨出状に形成されており、その上部側に、遊技者が押下操作可能な演出ボタン34、十字操作手段35等の操作手段が設けられている。十字操作手段35は、後側の上キー35a、前側の下キー35b、左側の左キー35c、右側の右キー35dの4つの操作部を備えている。
扉ベース22の背面側には、窓孔24aを後側から略塞ぐようにガラスユニット36が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金37と、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金38と、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金39とがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また、扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具40が左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具41が左下部に夫々配置されている。
また、下部補強板金39の背面側には、球送りユニット42、下皿案内ユニット43等が装着されている。球送りユニット42は、上皿30内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43は、上皿30が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿31に案内するためのもので、球送りユニット42に隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
図3~図6等に示すように、遊技盤16はベニヤ板等の非透光性材料で形成されたベース板45を備え、そのベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に装着されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、大入賞ユニット49、普通入賞ユニット50等の遊技部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。
また、それら複数のユニット部品47~50上に、普通図柄表示手段51、普通保留個数表示手段52、第1特別図柄表示手段53、第2特別図柄表示手段54等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段55、第1特別図柄始動手段56、第2特別図柄始動手段57、大入賞手段58、複数の普通入賞手段59等が設けられている。また、ベース板45の後側には、図5,図7,図8等に示すように、液晶表示手段よりなる画像表示手段60が裏取付ベース61を介して装着されている。
ベース板45は、図6等に示すように正面視略矩形状に形成されると共に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、大入賞ユニット49、普通入賞ユニット50等を装着するための複数、例えば3つの装着孔62~64、アウト口65等が前後方向貫通状に形成されている。装着孔62は、中央表示枠ユニット47を装着するためのもので、遊技領域23内における下部側等の一部の領域を除く範囲に対応して設けられている。また、装着孔63,64は夫々始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット50を装着するためのもので、遊技領域23の中央下部及び左下部に夫々他の装着孔から独立して設けられている。
裏取付ベース61は、図4,図5,図7,図8等に示すように、ベース板45と略平行に形成され且つその略中央に矩形状の開口部66aが形成された背壁部66と、その背壁部66の外縁部からベース板45の背面まで前向きに延設された周壁部67と、その周壁部67の前縁部からベース板45の背面に沿って突設され且つ固定ねじ等によりベース板45に固定される固定部68とを一体に備えており、背壁部66の背面側に、縦長状の画像表示手段60が収容ケース69に収容された状態で着脱自在に固定されている。
収容ケース69は、前面側が開放した扁平箱形に形成されている。画像表示手段60は、表示画面60aを前側に向けた状態で収容ケース69に対して前側から嵌め込まれ、ねじ止め等により固定されている。収容ケース69は、下端部前側から下向きに突設された下固定部69aと、上端部前側から上向きに突設された上固定部69bとを一体に備え、下固定部69aを背壁部66側の凹部(図示省略)に嵌め込んだ状態で、上固定部69bを背壁部66にねじ止めすることにより、画像表示手段60の外周部前面側が背壁部66の背面側に当接又は近接した状態で裏取付ベース61の背面側に着脱自在に固定されている。
なお、本実施形態では、画像表示手段60の表示画面60a全体が、画像を表示可能な全画面領域Aとなっており(図9(a)参照)、裏取付ベース61の背壁部66の一部分(以下、窓枠部74という)が、全画面領域Aの外周側の略一定幅の領域に対応してその前側に当接又は近接している。以下、全画面領域Aのうち、窓枠部(遊技部材)74の後側に対応する部分を第1固定隠蔽領域B1という(図9(b)参照)。なお、本実施形態では窓枠部74が透明であり、全画面領域Aに表示された画像のうち、第1固定隠蔽領域B1に表示された部分についても窓枠部74を介してその前側から視認可能となっている。
ここで「隠蔽領域」とは、画像表示手段60の表示画面60aのうち、その前側に何らかの部材が存在することにより、正面視、即ち遊技機の前側から見たときにその部材の後側に重なってしまう領域をいう。従って、前側の部材が不透明であれば、隠蔽領域に表示された画像は正面視では視認することができない。第1固定隠蔽領域B1は「隠蔽領域」であるが、前側の窓枠部74が透明であるため、他の部材が前側に存在しない限り、正面視でその表示画像を視認可能である。また、「隠蔽領域」であっても、その前側の部材との間に空間が存在すれば、前側の部材を避けるように視点をずらす(のぞき込む)ことによって表示画像を視認可能な場合もある。
また、裏取付ベース61の前側には、1又は複数、例えば4つの可動演出手段75~78が配置されている。第1可動演出手段75は、図4,図7,図8等に示すように、第1可動体75aと、この第1可動体75aを上下方向に駆動する第1駆動手段75bとを備えている。第1可動体75aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には例えば任意の装飾(ここでは飛行機をモチーフにした立体装飾)が施されており、その左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に対応してその前側に配置された一対の第1駆動手段75b,75bにより、第1駆動連結体79,79を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
第1駆動手段75bは、縦長状の取付ベース80を介して裏取付ベース61に支持されており、画像表示手段60の側縁に沿ってその上端側から下端側にかけて配置され且つ第1駆動連結体79を上下方向に案内する細長円柱状の昇降ガイド81と、その昇降ガイド81の一端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ82aと、昇降ガイド81の他端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ82bと、駆動プーリ82aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源83と、駆動プーリ82aと従動プーリ82bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に第1駆動連結体79が固定される無端状のギヤベルト84とを備え、第1駆動連結体79に、第1可動体75aの端部が前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。
第1可動体75aは、この左右一対の第1駆動手段75b,75bにより、略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の上部前側の上部位置(図28(a),(c),(d))と下部前側の下部位置(図28(b))との間で移動可能となっている。また、第1可動体75aは、その前端側が装着孔62を介してベース板45の前側に突出している(図4)。もちろん、第1可動体75aが斜めの状態で移動、停止する場合があってもよい。
第2可動演出手段76は、図4,図7,図8等に示すように、第2可動体76aと、この第2可動体76aを上下方向に駆動する第2駆動手段76bとを備えている。第2可動体76aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には任意の装飾が施されており(図示省略)、左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に配置された一対の第2駆動手段76b,76bにより、第2駆動連結体85,85を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
第2駆動手段76bは、第1駆動手段75bの後側で且つ裏取付ベース61の前側に配置されており、画像表示手段60の側縁に沿ってその下部側に配置され且つ第2駆動連結体85を上下方向に案内する細長円柱状の昇降ガイド86と、その昇降ガイド86の一端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ87aと、昇降ガイド86の他端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ87bと、駆動プーリ87aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源88と、駆動プーリ87aと従動プーリ87bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に第2駆動連結体85が固定される無端状のギヤベルト89とを備え、第2駆動連結体85に、第2可動体76aの端部が前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。
第2可動体76aは、この左右一対の第2駆動手段76b,76bにより、略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の下部前側の下部位置(図28(a),(b))と上下方向中間部前側の上部位置(図28(c),(d))との間で移動可能となっている。もちろん、第2可動体76aが斜めの状態で移動、停止する場合があってもよい。
なお、第1可動体75aと第2可動体76aとは互いの移動経路が正面視で一部重なっているが、第1可動体75aの移動経路は、第2可動体76aの移動経路に対して前側にずれているため、第1可動体75aと第2可動体76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
第3可動演出手段77と第4可動演出手段78とは、図4,図7,図8等に示すように、画像表示手段60の左側と右側とに対応して左右対称に配置されている。第3,第4可動演出手段77,78は、第3,第4可動体77a,78aと、その第3,第4可動体77a,78aを左右方向に駆動する第3,第4駆動手段77b,78bとを備えている。第3,第4可動体77a,78aは、夫々画像表示手段60の左右の縁部に沿ってその前側に縦長状に配置され、前面側には任意の装飾が施されている(図示省略)。
第3,第4駆動手段77b,78bは、ベース部91に対してスライド部92が左右方向にスライド動作可能な電磁スライドテーブルにより構成され、画像表示手段60の側部に対応してその上下方向略中央に配置されており、ベース部91が裏取付ベース61の周壁部67に固定され、スライド部92の前側に第3,第4可動体77a,78aが固定されている。第3,第4可動体77a,78aは、夫々第3,第4駆動手段77b,78bにより、画像表示手段60に対して左右方向外側の外部位置(図28(a)~(c))と、左右方向内側の内部位置(図28(d))との間で夫々移動可能となっている。
なお、第3可動体77aと第4可動体78aとは夫々の移動経路が左右に離間しているため、互いに干渉することはない。また、それら第3,第4可動体77a,78aの移動経路は、第1可動体75aの移動経路の後側で且つ第2可動体76aの移動経路の前側にあるため、第3,第4可動体77a,78aと第1,第2可動体75a,76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
また、全画面領域Aのうち、第1~第4可動体75a~78aの後側に対応する部分を可動隠蔽領域Cという(図10(c))。もちろん、第1~第4可動体75a~78aは夫々複数の停止位置間で移動可能であるため、第1~第4可動体75a~78aが移動すれば、それに伴って可動隠蔽領域Cも変化する。なお、可動隠蔽領域Cが存在しない場合があってもよい。全画面領域Aに表示された画像のうち可動隠蔽領域Cに表示された部分については、正面からは少なくとも第1~第4可動体75a~78aに遮られて視認できないが、第1~第4可動体75a~78aは何れも画像表示手段60に対して前側に離間しているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
以上のように、第1~第4可動体75a~78aは画像表示手段60とベース板45との間に配置され、第1可動体75aの前端側の一部分のみが装着孔62を介してベース板45の前側に突出している。
また、画像表示手段60は、全画面領域Aの少なくとも一部分が、正面視でベース板45の装着孔62よりも外側にはみ出している。以下、全画面領域Aのうち、ベース板(遊技部材)45の後側に対応する部分(ここでは、装着孔62以外の装着孔の後側に対応する部分を含む)を第2固定隠蔽領域B2という(図9(c))。
なお、全画面領域Aに表示された画像のうち、第2固定隠蔽領域B2に表示された部分については、正面からは少なくともベース板45に遮られて視認できないが、画像表示手段60はベース板45よりも後側に配置されているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
ガイドレール46は、遊技領域23の外周側を取り囲むようにベース板45の前面側に配置され、図3,図5,図8等に示すように3つの第1~第3レール部材101~103により形成されている。第1レール部材101は合成樹脂製で、ベース板45の左縁部と上縁部とに沿ってその前面側に着脱自在に装着されており、その遊技領域23側に形成された正面視略円弧状の側面が、ガイドレール46の一部を構成する第1レール46aとなっている。
第2レール部材102は金属製で、遊技盤16の左上部から左下部にかけて第1レール46aの内側に並行するように正面視略円弧状に配置され、ベース板45の前面側に略一定幅で立設されており、ガイドレール46の一部を構成する第2レール46bを形成している。これら第1レール46aと第2レール46bとで挟まれた部分が、発射手段17によって発射された遊技球を遊技領域23に案内する発射案内通路104となっている。
第3レール部材103は合成樹脂製で、第1レール部材101の右上部側端部と第2レール部材102の左下部側端部とを接続するように、ベース板45の右縁部と下縁部とに沿ってその前面側に着脱自在に装着されており、その遊技領域23側の側面が、ガイドレール46の一部を構成する第3レール46cとなっている。なお、第1レール部材101及び第3レール部材103は、レール長手方向に沿って複数に分割されていてもよい。
中央表示枠ユニット47は、画像表示手段60の表示枠を構成するもので、装着孔62の内周に沿ってベース板45の前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、図3~図6等に示すように、ベース板45の前面に沿って装着孔62の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板105と、画像表示手段60の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板105の内周側で前向きに突設された装飾枠106と、その装飾枠106の左右の下端部間に配置されるステージ107とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠106の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路108aと右側の右流下経路108bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット47には、左流下経路108a側と右流下経路108b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路108a側に、遊技球が流入可能なワープ入口109が設けられている。ワープ入口109に流入した遊技球は、ステージ107上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部110とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
また、ステージ107の上側には、跳ね返り等による後側への遊技球の進入を阻止するための進入防止手段111が設けられている。進入防止手段111は、ステージ107の後側に沿ってベース板45と平行に立設される第1進入防止板111aと、その第1進入防止板111aの上縁部から前向きに突設される第2進入防止板111bとを一体に備えている。なお、進入防止手段111はその全体が透明であり、前側からその進入防止手段111を介して後側を視認可能となっている。
また、中央表示枠ユニット47は、図6等に示すように、ステージ107、ワープ入口109、進入防止手段111等を備えた第2ユニット47aとそれ以外の第1ユニット47bとで構成されており、それら両ユニット47a,47bは予め連結した状態でベース板45に対して装着、固定されている。もちろん、第1ユニット47bと第2ユニット47aとを個別にベース板45に装着可能に構成してもよい。
また、中央表示枠ユニット47は、その少なくとも一部分が、画像表示手段60の全画面領域Aの前側に位置している。以下、全画面領域Aのうち、第1ユニット(遊技部材)47bの後側に対応する部分を第3固定隠蔽領域B3といい(図9(d))、第2ユニット(遊技部材)47aの後側に対応する部分を第4固定隠蔽領域B4という(図10(a))。また、第4固定隠蔽領域B4のうち、第2ユニット47aにおける透明部(ここでは進入防止手段111)の後側に対応する部分、即ち第2ユニット47aの後側に対応するが透明部を介して前側から視認可能な領域を透明隠蔽領域(第1透明表示領域)B4aという。
なお、全画面領域Aに表示された画像のうち、第3固定隠蔽領域B3,第4固定隠蔽領域B4に表示された部分(透明隠蔽領域B4aを除く)については、正面からは少なくとも中央表示枠ユニット47に遮られて視認できないが、中央表示枠ユニット47は画像表示手段60に対して前側に離間しているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、装着孔63に対して前側から着脱自在に装着されている。大入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の右側下部の所定箇所に後側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット50は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、装着孔64に対して前側から着脱自在に装着されている。
また、大入賞ユニット49は、その少なくとも一部分が、画像表示手段60の全画面領域Aの前側に位置している。以下、全画面領域Aのうち、大入賞ユニット(遊技部材)49の後側に対応する部分を第5固定隠蔽領域B5という(図10(b))。なお、全画面領域Aに表示された画像のうち、第5固定隠蔽領域B5に表示された部分については、正面からは少なくとも大入賞ユニット49に遮られて視認できないが、大入賞ユニット49は画像表示手段60に対して前側に離間しているため、視点をずらすことによって少なくともその一部分については前側から視認可能である。
また、画像表示手段60の前側の全画面領域Aのうち、正面視で窓枠部74、ベース板45、中央表示枠ユニット47、大入賞ユニット49及び第1~第4可動体75a~78aの何れにも遮られない領域、即ち第1~第5固定隠蔽領域B1~B5,可動隠蔽領域Cの何れにも属さない領域を非隠蔽領域Dとする(図10(d))。なお、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5の間では互いに重なり合う部分が存在し、また、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cとの間でも互いに重なり合う部分が存在する。即ち、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5、可動隠蔽領域Cのうちの2つ以上に属する領域も存在する。
ここで、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5が、正面視で遊技部材の後側に対応する第1表示領域の一例であり、可動隠蔽領域Cが、可動体の後側に対応する第2表示領域の一例であり、非隠蔽領域Dが、第1表示領域でなく第2表示領域でもない第3表示領域の一例である。
普通図柄始動手段55は、普通図柄表示手段51による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する通過検出手段(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段55は、中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105の前側に設けられており、右流下経路108bを流下する遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段51は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。この普通図柄表示手段51は、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段55による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様(所定態様)に対応する「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が点灯して停止する。普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合には普通利益状態が発生する。
また、普通図柄表示手段51の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段55が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段52等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段52は中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置される。
第1特別図柄始動手段56は、第1特別図柄表示手段53による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えている。この第1特別図柄始動手段56は、始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ107の中央落下部110に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路108a側のワープ入口109からステージ107を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路108bを流下してきた遊技球よりも左流下経路108aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第2特別図柄始動手段57は、第2特別図柄表示手段54による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部112の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えており、普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様(所定態様)となって普通利益状態が発生したときに、開閉部112が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
この第2特別図柄始動手段57は、中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105上で且つ普通図柄始動手段55の下流側に配置されており、左流下経路108aを流下してきた遊技球よりも右流下経路108bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。なお、開閉部112は下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能であり、閉状態では前面装着板105と略面一となって遊技球が前側を通過可能となり、開状態では前面装着板105の前側で後ろ下がりの傾斜状となって遊技球を後向きに入賞させるようになっている。
第1特別図柄表示手段(図柄表示手段)53は、1個又は複数個、例えば1個の第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段56が遊技球を検出することを条件に第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段56による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第1大当たり態様で、それ以外の場合には第1外れ態様で夫々停止するようになっている。第1特別図柄表示手段53の変動後の停止図柄が第1大当たり態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)54は、1個又は複数個、例えば1個の第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段57が遊技球を検出することを条件に第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段57による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第2大当たり態様で、それ以外の場合には第2外れ態様で夫々停止するようになっている。第2特別図柄表示手段54の変動後の停止図柄が第2大当たり態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
第1,第2特別図柄表示手段53,54は、中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。第1,第2特別図柄は数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が第1,第2大当たり態様、それ以外が第1,第2外れ態様となっている。
また、第1特別図柄表示手段53の図柄変動中、第2特別図柄表示手段54の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合(第2特別図柄に関する図柄変動開始条件が成立した場合)にはその第2特別図柄の保留記憶が消化されて第2特別図柄の変動が行われ、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合(第1特別図柄に関する図柄変動開始条件が成立した場合)にはその第1特別図柄の保留記憶が消化されて第1特別図柄の変動が行われる。
このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また、第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動が優先的に行われるようになっている。なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、画像表示手段60等によって遊技者に報知される。
大入賞手段58は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板113を備えた開閉式入賞手段で、大入賞ユニット49に設けられ、中央表示枠ユニット47の右側下部で第2特別図柄始動手段57の下流側に配置されており、左流下経路108aを流下してきた遊技球よりも右流下経路108bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段58は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当たり態様で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態中に、開閉板113が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
また、画像表示手段60には、第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄114(図16等)が変動表示される他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留表示画像X1~X4,Y1~Y4(図15等)、後述する音量・光量調整機能に関する音量,光量調整可能報知画像(報知画像)116a,116b(図18等)及び音量,光量設定画像117a,117b(図19等)、後述するメニュー表示機能に関するメニュー表示可能報知画像(報知画像)118a(図24等)、メニュー画像118b及びメニュー操作報知画像118c(図25等)、左打ち誘導画像162a及び右打ち誘導画像162b(図16等)、エラー報知画像163(図17等)等の各種画像が表示されるようになっている。
ここで演出図柄114は、図14に示すように、例えば1~9の数字等で構成される図柄画像114aと、キャラクタその他の装飾画像114bとの結合で構成され、左右方向に複数列、例えば3列で夫々変動可能であり、第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って縦スクロール等による変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止するように、左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。
なお、演出図柄114では、全て同じ図柄で揃った場合が大当たり演出態様、それ以外が外れ演出態様となっており、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる場合には演出図柄114は大当たり演出態様となり、第1,第2特別図柄が第1,第2外れ態様となる場合には演出図柄114は外れ演出態様となる。
また、演出図柄114の変動パターンには、リーチ状態を経て大当たり演出態様となる複数種類のリーチ大当たり変動パターン(例えばノーマルリーチ大当たり変動パターン、スーパーリーチ大当たり変動パターン等)と、リーチ状態を経て外れ演出態様となる複数種類のリーチ外れ変動パターン(例えばノーマルリーチ外れ変動パターン、スーパーリーチ外れ変動パターン等)と、リーチ状態を経ることなく外れ演出態様となる1又は複数種類の通常変動パターンとが設けられている。
図11は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図11において、121は主制御基板、122は演出制御基板で、これら各制御基板121,122は、遊技盤16に装着された画像表示手段60等を覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤16を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板121は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段131、普通始動口チェック処理手段132、普通乱数記憶手段133、普通図柄処理手段134、普通図柄表示制御手段135、普通利益状態発生手段136、特別乱数作成処理手段137、特別始動口チェック処理手段138、特別乱数記憶手段139、特別図柄処理手段140、特別図柄表示制御手段141、特別利益状態発生手段142、特別遊技状態発生手段143、制御コマンド送信手段144等を備えている。
普通乱数作成処理手段131は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段132は、普通図柄始動手段55による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段131で作成された当たり判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段133に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段134は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段133に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
なお、本実施形態では、図12に示すように、後述する特別遊技状態中(時短状態中及び確変状態中)の当たり確率(例えば1/1.3)がそれ以外の通常遊技状態中の当たり確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また、特別遊技状態中における変動時間(例えば2.7秒)が通常遊技状態中における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通図柄表示制御手段135は、普通図柄処理手段134による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段51の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段51による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段134で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段134で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段136は、普通図柄処理手段134による当たり判定の結果が当たりとなることに基づいて普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、第2特別図柄始動手段57の開閉部112が複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるようになっている。本実施形態では、図12に示すように、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、通常遊技状態中は通常開閉パターンが、特別遊技状態中は延長開閉パターンが夫々選択されるようになっている。
特別乱数作成処理手段137は、大当たり/外れの判定に用いる大当たり判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段(始動検出処理手段)138は、第1,第2特別図柄始動手段(始動手段)56,57への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段137で作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値等の第1,第2特別乱数情報を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段139に記憶させるように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段138は先読み判定手段138aを備えている。この先読み判定手段138aは、第1,第2特別図柄始動手段56,57に遊技球が入賞したときに取得される第1,第2特別乱数情報について、その取得時に、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が第1,第2大当たり判定値と一致するか否か等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留増加コマンドにより演出制御基板122等に伝達される。
特別図柄処理手段140は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段53,54が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
特別図柄表示制御手段141は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段53又は第2特別図柄表示手段54による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)142は、遊技者に有利な第1,第2特別利益状態を発生させるためのもので、特別図柄処理手段140による大当たり判定の結果が大当たりとなり、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様(特定態様)となった場合に、大入賞手段58を所定の開放パターンに従って開放する第1,第2特別利益状態(利益状態)を発生させるように構成されている。
本実施形態では、図13に示すように大入賞手段58の開放パターンとしてα,βの2種類が設けられており、特別利益状態発生手段142は、大当たり図柄乱数値に応じて開放パターンα,βの何れかを選択するように構成されている。開放パターンαは、大入賞手段58を0.2秒開放する動作を2ラウンド行うように設定されている。この開放パターンαは、1回の開放時間が0.2秒と僅かでしかもラウンド数も2ラウンドと少ないため、その開放中に遊技球が入賞する可能性は極めて小さい。
一方の開放パターンβは、大入賞手段58を、開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を、所定ラウンド数(例えば15ラウンド)行うように設定されている。この開放パターンβの場合、大入賞手段58への1個の入賞に対する賞球を15個とすると、遊技者が普通に発射動作を続けるだけで殆どの場合に9×15×15=2025個の出球が期待でき、開放パターンαに比べて遊技者が得られる直接的な利益は格段に大きくなっている。また、本実施形態では、図13に示すように、開放パターンβが選択される確率は、第2特別図柄が第2大当たり態様となった場合(第2特別利益状態)の方が第1特別図柄が第2大当たり態様となった場合(第1特別利益状態)よりも高い値に設定されている。
特別遊技状態発生手段143は、第1,第2特別利益状態の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、図13に示すように、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致した場合の大当たり図柄乱数値に応じて、時短状態と確変状態との何れかの特別遊技状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、第1,第2特別図柄の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄が当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2特別図柄始動手段57の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は第1,第2特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生するか、それまでに第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了する。
確変状態中は、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられるようになっている。また、確変状態中は、原則として時短状態と同様の切り換えも併せて行われるが、通常遊技状態中に開放パターンαの特別利益状態が発生した場合には、その終了後に発生する確変状態については時短状態と同様の切り換えは行われない(いわゆる潜伏確変状態)ようになっている。なお、確変状態は第1,第2特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生した時点で終了するが、第1,第2特別図柄の変動回数等の他の終了条件を付加してもよい。
制御コマンド送信手段144は、所定の制御コマンドを演出制御基板122等のサブ制御基板に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減少を指定する第1,第2保留減少コマンド、演出図柄114の変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1,第2停止図柄態様指定コマンドをこの順序で演出制御基板122側に送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時に第1,第2演出図柄の変動停止を指示する第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の増加を指定する第1,第2保留増加コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合に客待ちデモコマンドを送信する機能、特別遊技状態発生手段143による特別遊技状態の発生時及び終了時に特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を演出制御基板122側に送信する機能、扉開放エラー、磁気検出エラー、電波検出エラー、払い出しエラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー等のエラーが発生した場合にそのエラーの種類に対応するエラーコマンドを、また、そのエラーが解除された場合にそのエラーの種類に対応するエラー解除コマンドを演出制御基板122に送信する機能等を備えている。
演出制御基板122は、各種演出手段による演出を制御するもので、演出制御手段150、特別保留個数表示制御手段151、図柄変動演出制御手段152、発射誘導報知制御手段153、エラー報知制御手段154、音量調整手段155、光量調整手段156、客待ち制御手段157、節電モード設定手段158等を備えている。
演出制御手段150は、各演出手段を制御するもので、画像表示手段60による画像表示を制御する画像表示制御手段150a、スピーカ18,25からの音声出力を制御する音声制御手段150b、LED等の電飾手段159の発光を制御する発光制御手段150c、第1~第4可動体75a~78aを有する可動演出手段75~78を制御する可動体制御手段150d等を備えている。
特別保留個数表示制御手段151は、画像表示手段60への第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、図15等に示すように、第1,第2特別保留個数の増減に対応して、第1特別保留個数分(最大4個)の第1保留表示画像X1~X4と、第2特別保留個数分(最大4個)の第2保留表示画像Y1~Y4と、変動中の第1,第2特別図柄に対応する変動中保留画像Zとを、画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60に所定の保留台座画像161の前側に重ねて表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の保留記憶よりも第2特別図柄の保留記憶を優先的に消化するため、第1保留表示画像X1~X4の前側に第2保留表示画像Y1~Y4を夫々一部重ねて表示している。主制御基板121から第1,第2保留増加コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を待ち行列の最後尾に1個追加表示する。
また、主制御基板121から第1,第2保留減少コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を待ち行列の前側に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留表示画像X1,Y1を所定位置まで移動させて変動中保留画像Zに変化させるようになっている。なお、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動が優先されるため、第2保留表示画像Y1~が表示されている間は、第1保留表示画像X1~については増加することはあっても減少することはない。
図柄変動演出制御手段152は、演出図柄114の変動表示及びそれに伴う予告演出等を制御するもので、演出図柄制御手段152a、予告演出制御手段152b等を備えている。演出図柄制御手段152aは、演出制御手段150を介して演出図柄114の表示制御及びそれに伴う音声出力、電飾発光等の制御を行うもので、主制御基板121から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄114の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2停止図柄態様指定コマンドと第1,第2変動パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止させ、また、それに伴う音声出力、電飾発光を停止させるようになっている。
予告演出制御手段152bは、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様となって第1,第2特別利益状態が発生するか否か等、第1,第2特別図柄及び演出図柄114の変動に関する予告演出を制御するものである。予告演出としては、先読み判定手段138aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」等がある。
また、「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動までの複数回の図柄変動において、同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」の他、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留表示画像X1~,Y1~を図15に示すような所定の表示態様で表示する「先読み保留変化演出」等がある。
また、「通常予告演出」には、「会話予告演出」、「ステップアップ予告演出」、「ボタン予告演出」、「ミニキャラ予告演出」等がある。「会話予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中にキャラクタの台詞が画像表示手段60に表示され、その台詞の内容が、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる信頼度(以下、大当たり信頼度という)を示唆するようになっている。「ステップアップ予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に、画像表示手段60への演出画像の表示を含む所定の演出ステップが、大当たり信頼度に応じて複数段階(例えば5段階)のうちの所定段階まで実行されるようになっている。このステップアップ予告演出では、演出ステップの段階が進むほど大当たり信頼度が高くなるように設定されている。
「ボタン予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン34の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、大当たり信頼度に応じて所定の操作時演出が実行されるようになっている。「ミニキャラ予告演出」は、1又は複数のミニキャラ画像が画像表示手段60に表示され、大当たり信頼度を示唆する動作を行うようになっている。
予告演出制御手段152bは、先読み予告演出に関しては、第1,第2保留増加コマンドを受信し且つ先読み連続演出中でないこと等の所定の条件を満たす場合に実行開始の抽選を行い、複数種類の先読み予告演出(先読み連続演出、先読み保留変化演出等)の少なくとも一つに当選した場合にその先読み予告演出の実行を開始し、また、通常予告演出に関しては、第1,第2特別図柄の変動開始時、即ち第1,第2保留減少コマンド、第1,第2変動パターン指定コマンド及び第1,第2停止図柄態様指定コマンドを一定時間内に受信した場合に抽選を行い、複数種類の通常予告演出(会話予告演出、ステップアップ予告演出等)の少なくとも一つに当選した場合に、第1,第2特別図柄の変動中にその通常予告演出を実行するように構成されている。
発射誘導報知制御手段153は、遊技領域23の左右一方側を狙って発射すべき旨の発射誘導報知を制御するもので、左流下経路108a側を狙って発射すべき旨の「←左へ」等の左打ち誘導画像162a(図16(a))と、右流下経路108b側を狙って発射すべき旨の「右へ→」等の右打ち誘導画像162b(図16(b))との何れかを遊技中の所定のタイミングで画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60に表示するように構成されている。
本実施形態では、通常遊技状態中は普通図柄表示手段51で当たり態様となる確率は低く、しかも当たり態様となって普通利益状態が発生しても第2特別図柄始動手段57の開放時間は僅かであるため(図12)、第2特別図柄始動手段57への入賞の可能性は極めて低い。従って通常遊技状態中は、右流下経路108b側の普通図柄始動手段55及び第2特別図柄始動手段57を狙って右打ちをするよりも、左打ちをして左流下経路108a側から第1特別図柄始動手段56への入賞を狙う方が遊技者にとって有利であるから、特別遊技状態の終了時等の所定のタイミングで左打ち誘導画像162aを表示することが望ましい。
一方、第1,第2特別利益状態中は大入賞手段58が開放するため、遊技者は右流下経路108b側の大入賞手段58を狙って右打ちをするべきである。また、特別遊技状態中は、普通図柄表示手段51で当たり態様となる確率が高くなると共に、当たり態様となって普通利益状態が発生したときの第2特別図柄始動手段57の開放時間が長くなるため(図12)、右流下経路108b側の普通図柄始動手段55及び第2特別図柄始動手段57を狙って右打ちをする方が遊技者にとって有利である。従って、第1,第2特別利益状態中及び特別遊技状態中は、所定のタイミングで右打ち誘導画像162bを表示することが望ましい。
なお、本実施形態の場合、開放パターンαの第1,第2特別利益状態の場合には大入賞手段58の開放時間は僅かであり、しかもその終了後に発生する特別遊技状態は潜伏確変であって第2特別図柄始動手段57の開放延長等は行われないため(図13)、右打ち誘導画像162bの表示は行わないことが望ましい。また、左打ち誘導画像162aと右打ち誘導画像162bとの何れか一方、右打ち誘導画像162bの表示のみを行うようにしてもよい。
エラー報知制御手段154は、エラー報知を制御するもので、主制御基板121からエラーコマンドを受信してからエラー解除コマンドを受信するまで、画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60にエラー報知画像163を表示する等のエラー報知を実行するようになっている。扉開放エラーの場合には、主制御基板121から扉開放コマンドを受信してから扉開放解除コマンドを受信するまで、画像表示手段60に「扉開放中」等のエラー報知画像163が表示される(図17)。
音量調整手段155は、音量設定に関する制御を行うもので、遊技者操作による音量調整が可能な音量調整可能期間中に、音量調整のための操作が可能である旨の音量調整可能報知画像(報知画像)116a(図18(a))を所定のタイミングで画像表示手段60に表示し、音量調整可能期間中に音量調整に関する遊技者操作があった場合に、音量の設定状況を示す音量設定画像117a(図19(a))を画像表示手段60に表示するように構成されている。本実施形態では、十字操作手段35の左キー35cと右キー35dとが音量調整操作用に割り当てられており、音量調整可能期間中に左キー35cを押せば音量が下がり、右キー35dを押せば音量が上がるようになっている。
音量調整可能報知画像116aは、図18(a)に示すように音量調整に用いる左キー35c及び右キー35dを示すイラストと「で音量調整」の文字とで構成されている。また、音量設定画像117aは、図19(a)に示すように所定段階(例えば5段階)の音量に対応する複数(5個)の目盛り画像と「音量」の文字とで構成されており、現状の音量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば表示色)で表示されるようになっている。
音量調整可能期間中に遊技者が左キー35cと右キー35dとの何れかを操作すると、音量調整可能報知画像116a(図18(a))が表示されていた場合にはその音量調整可能報知画像116aが画像表示手段60から消去される。また、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像117a(図19(a))が画像表示手段60に一定期間表示される。
本実施形態では、後述する客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されているが、電源投入後等の所定期間を音量調整可能期間から外してもよい。また、音量調整可能期間中は常に音量調整可能報知画像116aを表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ音量調整可能報知画像116aを表示するようにしてもよい。また、音量設定画像117aが表示されていない状態で左キー35cと右キー35dとの何れかが操作された場合、その1回目の操作では音量設定画像117aを表示するが音量変更は行わず、音量設定画像117aが表示された後の2回目以降の操作で音量変更を行うようにしてもよい。
光量調整手段156は、電飾手段159の光量調整に関する制御を行うもので、遊技者操作による光量調整が可能な光量調整可能期間中に、光量調整のための操作が可能である旨の光量調整可能報知画像(報知画像)116b(図18(b))を所定のタイミングで画像表示手段60に表示し、光量調整可能期間中に光量調整に関する遊技者操作があった場合に、光量の設定状況を示す光量設定画像117b(図19(b))を画像表示手段60に表示するように構成されている。本実施形態では、十字操作手段35の上キー35aと下キー35bとが光量調整操作用に割り当てられており、光量調整可能期間中に上キー35aを押せば光量が上がり、下キー35bを押せば光量が下がるようになっている。
光量調整可能報知画像116bは、図18(b)に示すように光量調整に用いる上キー35a及び下キー35bを示すイラストと「で光量調整」の文字とで構成されている。また、光量設定画像117bは、図19(b)に示すように所定段階(例えば5段階)の光量に対応する複数(5個)の目盛り画像と「光量」の文字とで構成されており、現状の光量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば表示色)で表示されるようになっている。
光量調整可能期間中に遊技者が上キー35aと下キー35bとの何れかを操作すると、光量調整可能報知画像116b(図18(b))が表示されていた場合にはその光量調整可能報知画像116bが画像表示手段60から消去される。また、その遊技者操作に応じて光量が変更されると共に、その変更後の光量に対応する光量設定画像117b(図19(b))が画像表示手段60に一定期間表示される。
なお、本実施形態では、光量調整可能期間と音量調整可能期間とを同じ期間に設定しているが、両期間を異ならせてもよい。また、光量調整可能期間中は常に光量調整可能報知画像116bを表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ光量調整可能報知画像116bを表示するようにしてもよい。また、光量設定画像117bが表示されていない状態で上キー35aと下キー35bとの何れかが操作された場合、その1回目の操作では光量設定画像117bを表示するが光量変更は行わず、光量設定画像117bが表示された後の2回目以降の操作で光量変更を行うようにしてもよい。
客待ち制御手段157は、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信してから第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動が開始されるまでの客待ち状態(待機期間)中の演出等を制御するもので、タイマ割り込みにおいて客待ち演出処理(図20)及びメニュー管理処理(図21)を実行可能となっている。本実施形態では、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信してから第1,第2特別図柄の変動が開始されるまでの期間(客待ち状態中)が、メニュー選択操作による設定変更等(遊技に関する設定)が可能なメニュー操作可能期間に設定されており、その客待ち状態中に遊技者が演出ボタン34を押下することによりメニュー画像118b(図25等)を表示させ、更にその状態で十字操作手段35の上キー35a、下キー35b、演出ボタン34を押下することによりそのメニュー画像118bに表示された何れかの選択項目を選択、実行することが可能となっている。
なお、本実施形態では、十字操作手段35は音量及び光量の調整操作にも用いられるため、メニュー画像118bが表示されている期間(十字操作手段35がメニューの選択操作に使用可能な期間)は音量調整可能期間及び光量調整可能期間から除外し、十字操作手段35を音量及び光量の調整操作に使用できないようにすることが望ましい。
続いて図20に示す客待ち演出処理について説明する。この客待ち演出処理では、まず客待ち状態中フラグを判定する(S1)。この客待ち状態中フラグは、客待ち状態中であるか否かを示すもので、客待ち状態中であれば1が、客待ち状態中でなければ0がセットされるようになっている。客待ち状態中フラグが1でなければ(S1:No)、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定し(S2)、客待ちデモコマンドを受信していない場合(S2:No)にはここで客待ち演出処理を終了する。
なお、客待ちデモコマンドは、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合の他、客待ち状態からのバックアップ復帰時、RAMクリア時等に主制御基板121から演出制御基板122に対して送信される。
客待ち状態中でないときに客待ちデモコマンドを受信した場合には(S1:No→S2:Yes)、客待ち状態中フラグを1(客待ち状態中)に設定する(S3)と共に、画像表示手段60へのメニュー表示可能報知画像118aの表示を開始する(S4)。ここで、メニュー表示可能報知画像(報知画像)118aは、メニュー画像118bを表示するための操作が可能である旨を報知するためのもので、図24に示すように、メニュー表示に用いる演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「でメニュー表示」の文字とで構成されている。
そして客待ち通常演出を開始し(S5)、デモタイマに初期値をセットし(S6)、客待ち演出処理を終了する。客待ち通常演出では、画像表示手段60にその前の図柄変動で停止した状態の演出図柄114の画像が引き続き表示され、電飾手段159は所定の発光パターンで発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを出力する。デモタイマは客待ち通常演出の継続時間を計時するためのもので、初期値として180sに対応する値がセットされる。
なお、メニュー操作可能期間は客待ちデモコマンドを受信した時点で開始されるが、画像表示手段60へのメニュー表示可能報知画像118aの表示は、客待ちコマンドを受信してから所定時間(例えば30s)経過後としてもよい。また、客待ち状態開始後の所定時間(例えば30s)以外にも、客待ち状態中の所定期間(例えば後述する客待ちデモ演出中における企業ロゴの表示中)はメニュー表示可能報知画像118aを表示しないようにしてもよい。
また、S1で客待ち状態中フラグが1(客待ち状態中)であれば(S1:Yes)、第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来したか否か、即ち第1,第2変動パターン指定コマンド等を受信したか否かを判定する(S7)。そして、未だ第1,第2特別図柄の変動が開始されない場合には(S7:No)、客待ち通常演出中であるか否か、即ち客待ち通常演出中と後述する客待ちデモ演出中との何れであるかを判定し(S8)、客待ち通常演出中であれば(S8:Yes)、デモタイマを1減算する(S9)と共に、その減算後のデモタイマの値が0であることを条件に(S10:Yes)、客待ちデモ演出の実行を開始する(S11)。一方、減算後のデモタイマの値が0でない場合には(S10:No)、そのまま客待ち通常演出を継続する(S10a)。
客待ちデモ演出では、画像表示手段60に機種イメージ画像や企業ロゴ画像、演出図柄114の停止画像等が所定のパターンで繰り返し表示され、電飾手段159は所定の発光パターンで発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを出力する。なお、客待ちデモ演出では音声出力を停止してもよい。
客待ちデモ演出の開始後は(S8:No)、第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来するまで(S7:Yes)、その客待ちデモ演出を繰り返し実行する(S12)。なお、客待ちデモ演出と客待ち通常演出とを交互に繰り返し実行してもよい。
また、S7で第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来したと判定した場合には(S7:Yes)、客待ち状態中フラグを0に設定する(S13)と共に、実行中の客待ち通常演出又は客待ちデモ演出を終了し(S14)、メニュー表示可能報知画像118aの表示を終了し(S15)、メニュー無操作タイマを0クリアして(S16)、客待ち演出処理を終了する。なお、メニュー無操作タイマについては後述する。
続いて、図21に示すメニュー管理処理について説明する。このメニュー管理処理では、まずメニュー無操作タイマの減算処理、即ちその値が0より大であることを条件に1減算する処理を行う(S21,S22)。ここで、メニュー無操作タイマは、メニュー表示中の無操作期間を計時するためのもので、後述するS48(図22)、S66(図23)で初期値がセットされるようになっている。
次に、演出ボタン34、十字操作手段35の上下キー35a,35bの何れかが押下操作されたか否かを判定し、演出ボタン34が押下された場合(S23:Yes)には演出ボタン押下時処理(S24)を、十字操作手段35の上キー35aが押下された場合(S25:Yes)には上キー押下時処理(S26)を、下キー35bが押下された場合(S27:Yes)には下キー押下時処理(S28)を、夫々実行する。なお、本実施形態では、演出ボタン34及び十字操作手段35の各キーについては同時押下が許容されないものとする。
演出ボタン34が押下された場合の演出ボタン押下時処理(S24)は図22に示す手順で行う。即ち、まず客待ち状態中フラグが1であるか否か、即ちメニュー操作可能期間中であるか否かを判定し(S41)、客待ち状態中フラグが1でない場合(S41:No)にはここで演出ボタン押下時処理を終了する。
客待ち状態中フラグが1であれば(S41:Yes)、メニュー画像フラグが1であるか否かを判定する(S42)。ここで、メニュー画像フラグは、メニュー画像を表示中であるか否かを示すもので、メニュー画像の表示中に1がセットされるようになっている。また、メニュー画像118bは、図25に示すように、1つ前の表示状態に戻すための「戻る」等を含む複数の選択項目に対応する複数(ここでは4つ)の選択項目画像164a~164dで構成されており、それら複数の選択項目画像164a~164dのうちの何れかに、仮選択状態を示すカーソルが位置するようになっている。
図25のメニュー画像118bは、「履歴」、「モード変更」、「ガイダンス」、「戻る」の4種類の選択項目画像164a~164dで構成されており、初期状態ではカーソル(図面ではハッチングで示す)が「戻る」の選択項目画像164dに位置している。
S42でメニュー画像フラグが1でない場合には(S42:No)、メニュー表示可能報知画像118aの表示を終了し(S43)、また、画像表示手段60にメニュー画像118b及びメニュー操作報知画像118cの表示を開始する(S44,S45)と共にスピーカ18,25からメニュー表示音を出力する(S46)。ここで、メニュー操作報知画像118cは、メニュー画像118bに関する操作方法を報知するためのもので、図25に示すように、カーソルの移動に用いる十字操作手段35の上下キー35a,35bを示すイラストと「選択」の文字、及び選択項目の決定(選択確定操作)に用いる演出ボタン34のイラストと「決定」の文字で構成されている。
そして、メニュー画像フラグに1(メニュー画像表示中)をセットし(S47)、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットして(S48)、演出ボタン押下時処理を終了する。このように、客待ち状態中で且つメニュー画像118bが表示されていない状態で演出ボタン34が押下操作された場合には、画像表示手段60にメニュー画像118bが表示される。
また、S42でメニュー画像フラグが1(メニュー画像表示中)であれば(S42:Yes)、スピーカ18,25から決定音を出力する(S49)と共に、カーソル位置(仮選択状態)の選択項目画像に対応する特定処理を実行する(S50~S54)。即ち、カーソル位置の選択項目画像に下位メニューが存在する場合(S50:Yes)にはその下位メニューを表示し(S51)、カーソル位置の選択項目画像が「戻る」であれば(S52:Yes)一つ前の状態に戻り(S53)、カーソル位置の選択項目画像に下位メニューが存在せず(S50:No)、且つ「戻る」でもない場合には(S52:No)、カーソル位置の選択項目画像に対応する処理を実行する(S54)。そして、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットして(S48)、演出ボタン押下時処理を終了する。このように、選択項目画像が表示されている状態で演出ボタン34を押下する行為が、カーソル位置(仮選択状態)の選択項目画像を選択するための選択確定操作の一例である。
図25に示すメニュー画像118bの例では、下位メニューが存在する選択項目画像は「モード変更」である。この「モード変更」は、モード設定を変更するためのもので、この「モード変更」が選択された場合には、図26に示すような下位メニュー画像119が表示される。下位メニュー画像119は、最初のメニュー画面に戻るための「メニュー画面」を含む複数の選択項目画像164a~164e(下位選択項目)で構成されており、カーソルの初期位置は「メニュー画面」以外の選択項目画像164a~164dの何れかに設定されている。
本実施形態では、複数種類、例えば4種類の第1~第4モード毎に、客待ち状態中における第1~第4可動体75a~78aの配置が異なっており、それら4種類のモードの切り換えをこの「モード変更」のメニュー操作で行うことが可能となっている。なお、モード毎に可動体75a~78aの配置が異なるため、可動隠蔽領域C及び非隠蔽領域Dも
モード毎に異なっている。
第1モードでは、図28(a)に示すように第1可動体75aが第1上部位置に、第2可動体76aが第2下部位置に、第3可動体77aが第3外部位置に、第4可動体78aが第4外部位置に夫々停止した状態となる。また、第2モードは、図28(b)に示すように第1モードに対して第1可動体75aの停止位置のみが第1上部位置から第1下部位置に変化したもので、第1モードに対して非隠蔽領域Dの下部側が狭まり上部側が広がった状態となる。
また、第3モードは、図28(c)に示すように第1モードに対して第2可動体76aが第2下部位置から第2上部位置に変化したもので、第1モードよりも非隠蔽領域Dの下部側が狭くなっている。また、第4モードは、図28(d)に示すように第3モードに対して第3,第4可動体77a,78aが夫々第3,第4外部位置から第3,第4内部位置に変化したもので、第3モードよりも非隠蔽領域Dの幅が狭くなっている。なお、初期状態では第1モードに設定されているものとする。
この「モード変更」に対応する下位メニュー画像119が表示された場合には、図26に示すようにカーソルの初期位置をその時点のモードに対応する選択項目画像(初期状態では第1モードに対応する選択項目画像164a)に設定することが望ましいが、その時点のモードとは無関係に、最初のメニュー画面に戻るための「メニュー画面」に対応する選択項目画像164eをカーソルの初期位置に設定してもよい。
なお、この下位メニュー画像119の選択項目画像の何れかに更に下位メニューを設けてもよい。即ち、メニューの階層数は任意である。また、特定のメニュー画像に移行した場合のカーソルの初期位置は、それよりも上位のメニュー画像から移行してきた場合と、下位のメニュー画像から移行してきた場合とで異なっていてもよく、下位のメニュー画像から戻ってきた場合のカーソルの初期位置は、「メニュー画面」、「戻る」等、それよりも上位に移行するための選択項目画像に設定することが望ましい。
また、図25に示すメニュー画像の例では、下位メニューが存在しない選択項目画像は「履歴」であって、この「履歴」の選択が決定された場合には、図27に示すような大当たり履歴の情報が表示される。なお、このような下位メニューが存在しない選択項目画像の選択が決定された場合でも、図27に示すように、画像表示手段60にはメニュー画面等の上位メニューに戻るための「メニュー画面」等の選択項目画像と、その選択項目の決定操作を報知するためのメニュー操作報知画像118cとが表示される。
また、十字操作手段35の上キー35aが押下された場合の上キー押下時処理(図21のS26)、同じく下キー35bが押下された場合の下キー押下時処理(図21のS28)は図23に示す手順で行われる。なお、図23には上キー押下時処理のフローチャートを示すと共に、その上キー押下時処理に対する下キー押下時処理の相違部分のみを括弧書きで示している。ここでは上キー押下時処理について説明し、その中で下キー押下時処理についても言及する。
図23に示す上キー(下キー)押下時処理では、まずメニュー画像フラグが1であるか否か、即ちメニュー画像等の表示中であるか否かを判定し(S61)、メニュー画像フラグが1でない場合、即ちメニュー画像等が表示中でない場合には(S61:No)ここで上キー(下キー)押下時処理を終了する。
メニュー画像フラグが1であれば、即ちメニュー画像等が表示中であれば(S61:Yes)、カーソル位置が最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)であるか否かを判定し(S62)、最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)でなければ(S62:No)、カーソルを1つ上(下キー押下時処理の場合は1つ下)に移動させ(S64)、最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)であれば(S62:Yes)、カーソルを最下位置(下キー押下時処理の場合は最上位置)に移動させる(S63)。そして、スピーカ18,25からカーソル移動音を出力する(S65)と共に、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットし(S66)、上キー(下キー)押下時処理を終了する。
このように、十字操作手段35の上下キー35a,35bは、メニュー画像118bが表示された状態でメニュー選択に関する操作が有効となり、上キー35aはカーソルを上向きに、下キー35bはカーソルを下向きに移動させ、それらの連続操作によりカーソルは複数の選択項目画像を循環移動するようになっている。
図21に戻って説明を続ける。以上のようなS23~S28の処理に続いては、メニュー無操作タイマの値が0であるか否かを判定し(S29)、メニュー無操作タイマの値が0でなければ、即ち演出ボタン34、十字操作手段35の上下キー35a,35bの何れかが最後に操作されてから未だ所定時間(例えば10s)が経過していなければここでメニュー管理処理を終了する。
S29でメニュー無操作タイマの値が0であれば、即ち演出ボタン34、十字操作手段35の上下キー35a,35bの何れかが最後に操作されてから所定時間(例えば10s)が経過した場合には(S29:Yes)、メニュー画像フラグが1(メニュー画像等を表示中)であることを条件に(S30:Yes)、メニュー画像118b及びメニュー操作報知画像118cの表示を終了し(S31,S32)、メニュー表示可能報知画像118aの表示を開始する(S33)と共にメニュー画像フラグに0をセットし(S34)、メニュー管理処理を終了する。このように、メニュー表示中の無操作期間が所定時間(例えば10s)に達した場合にはメニュー画像118b等の表示が終了し、操作待ちの状態となる。
節電モード設定手段158は、節電モードの設定を行うもので、通常モードよりも消費電力を低くする節電モードが選択されている場合に、客待ち状態中に節電モードに設定すると共に、節電モード中であることを示す節電モード報知画像120(図29等)を画像表示手段60に表示するようになっている。節電モード中は、電飾手段159への通電が停止される。なお、通常モードと節電モードとの何れかを選択するための切換操作手段を前枠3の裏側等に設け、遊技ホールの担当者等が操作可能としてもよい。
また、音量が所定範囲(例えば第1~第5段階のうちの第1段階)に設定されている場合には節電モードに設定し、それ以外の場合には通常モードに設定する等、その他の設定項目(例えば音量)の設定状況に対応して通常モードと節電モードとを自動的に切り換えるようにしてもよい。
続いて、種々の場面毎に、画像表示手段60に表示される各種画像と、画像表示手段60の表示画面60aにおける各領域A,B1~B5,C,Dとの関係を説明する。
図30(a)は、客待ち状態中の一場面における画像表示手段60の表示画像を示している。この図30(a)の例では第1モード(図28(a))及び節電モードに設定されており、また、客待ち通常演出中であるとする。また、図30(b)は、図30(a)の各画像と表示画面60a上の領域との対応関係を示している。なお、図30(b)では、表の下側の画像ほど表示優先度が高くなっている(図31(b)~図38(b)についても同様)。
図30(a),(b)に示すように、表示画面60aにはその全画面領域Aを対象に背景画像160(図30(a)ではグレーで示す)が表示されると共に、直前の図柄変動で停止した状態の演出図柄114の画像が、非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって表示されている。演出図柄114のうち、図柄画像114aはその全体が非隠蔽領域Dに表示され、装飾画像114bの一部が可動隠蔽領域C、第1可動体75aの後側に表示されている。これにより、直前の図柄変動の結果を明確に報知しつつ、限られた非隠蔽領域Dを有効に利用できる。
なお、左、右、中の3つの演出図柄114のうち、左右の演出図柄114を非隠蔽領域Dと第1~第3固定隠蔽領域B1~B3の少なくとも一つとに跨がって表示してもよい。これにより、3つの演出図柄114の間隔を広く確保することができ、限られた非隠蔽領域Dを有効に活用して図柄変動の結果をより明確に報知することが可能である。この場合、第1~第3固定隠蔽領域B1~B3に表示する部分は装飾画像114bであることが望ましいが、図柄画像114aの一部を第1~第3固定隠蔽領域B1~B3に表示してもよい。
図柄画像114aの種類(数字)によって装飾画像114bの大きさ等のレイアウトを異ならせるようにしても良い。この場合、装飾画像114bについては、図柄画像114aの種類により異なる装飾画像114bであったとしても非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域(前述のいずれの隠蔽領域でもよい)に跨って表示するようにしてもよい。また、一部の装飾画像114bについては非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域とに跨って表示し、その他の装飾画像114bについては非隠蔽領域Dにのみ表示するようにしてもよい。また、左、右、中の3つの演出図柄114の変動ラインに応じて、装飾画像114bのレイアウトを異ならせるようにしてもよい。
装飾画像114bが非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域とに跨って表示するようにしたが、例えば図柄の停止状態においてこのように構成することが望ましい。図柄の変動状態においては非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域とに跨って表示しなくてもよく、図柄の変動状態に応じて種々の表示構成してもよい。
図柄画像114aや装飾画像114bに所定のアニメーションを付加するようにしてもよい。例えば図柄の変動開始時や仮停止時、リーチ時や図柄停止時、又は図柄が外れ態様で停止、図柄が当たり態様で停止した際に、図柄画像114aや装飾画像114bをアニメーション動作させるようにしてもよい。また、アニメーション動作は複数あってもよく、図柄画像114aや装飾画像114bの種類又は前述の状況に応じて異ならせるようにしてもよい。このようなアニメ―ションの実行時においても、装飾画像114bを非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域とに跨って表示するようにしてもよい。
また、アニメーションの実行時には非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域とに跨って表示し、非実行時には非隠蔽領域Dにのみ表示するようにしてもよい。また、その逆の構成として、アニメーションの実行時には非隠蔽領域Dにのみ表示するようにし、非実行時には非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域とに跨って表示するようにしてもよい。このようにすることにより少なくともアニメーション実行時には装飾画像114bの視認性を高めることができる。
遊技状態(通常/時短/潜伏/確変)や遊技モード(背景A/背景B)、特殊遊技モード(先読みモード)等に応じて、演出図柄114の装飾画像114bや図柄画像114aを変更するようにしてもよい。この場合、遊技状態や遊技モード、特殊遊技モードによって、装飾画像114bが非隠蔽領域Dと所定の隠蔽領域とに跨って表示される場合と、非隠蔽領域Dにのみ表示される場合とで異なるように構成してもよい。
また、エラー報知画像163、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについては、それらの全体が非隠蔽領域Dに表示されている。これらの画像は演出図柄114よりも表示優先度が高いため、演出図柄114の一部に重なる場合にはその前側に表示されるが、その場合には図柄画像114aは避けて装飾画像114bに重なるように表示することが望ましい。
なお、音量調整可能報知画像116aの表示中に遊技者が左右キー35c,35dを操作した場合に表示される音量設定画像117a、光量調整可能報知画像116bの表示中に遊技者が上下キー35a,35bを操作した場合に表示される光量設定画像117bについても、図30(b)に示すようにそれらの全体が非隠蔽領域Dに表示される(図30(a)では図示省略)。
また、保留台座画像161は、表示画面60aの下部側に、非隠蔽領域Dと第1~第5固定隠蔽領域B1~B5,可動隠蔽領域Cの少なくとも一部(ここでは第1~第5固定隠蔽領域B1~B5)とに跨がって表示されている。客待ち状態中は第1,第2特別保留個数が共に0であるため、保留台座画像161の重要性は低く、従ってその少なくとも一部を非隠蔽領域D以外の領域に表示することで非隠蔽領域Dをより有効に利用できる。なお、保留台座画像161の全体を非隠蔽領域D以外の領域に表示してもよいし、保留台座画像161は表示しなくてもよい。
また、節電モード報知画像120は、表示画面60aの下部側で且つ保留台座画像161の上側に、非隠蔽領域Dと第1~第5固定隠蔽領域B1~B5の少なくとも一部(ここでは第1~第4固定隠蔽領域B1~B4)とに跨がって表示されている。節電モードの報知は、エラー報知等と比較して重要性が低いため、節電モード報知画像120の少なくとも一部を非隠蔽領域D以外の領域に表示することで非隠蔽領域Dをより有効に利用できる。
なお、エラー報知画像163に関し、複数のエラーを報知する場合にはそれら複数のエラーに対応するエラー報知画像163のすべてを非隠蔽領域Dに表示するようにしてもよい。また、複数のエラーを報知する場合、所定数(1~4個程度)まではそれらのエラー報知画像163を非隠蔽領域Dに表示し、所定数を超えるエラーを報知する場合には所定数を超えた分については非隠蔽領域Dと第1~第5固定隠蔽領域B1~B5の少なくとも一つとに跨がって表示したり、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5に表示するようにしてもよい。
また、エラーの内容に応じて表示領域を設定してもよく、通常遊技で発生しうるような下皿満杯エラーなどに関するエラー報知画像163は非隠蔽領域Dに表示し、扉開放など通常遊技では発生し得ないエラーに関するエラー報知画像163は少なくとも一部を第1~第5固定隠蔽領域B1~B5に表示するようにしてもよい。下皿満杯エラーの場合には、エラー解除に際して遊技者による下皿開放動作が必要であるから、遊技者が最も視認しやすい非隠蔽領域Dにエラー報知画像163を表示することが望ましい。
また、磁気検出エラーなどゴト行為がなされた場合に発生しうるエラーに関しては、ゴト行為が行われた可能性があることを遊技者に対して警告すると共にホール従業員に対して報知する必要があるため、遊技者やホール従業員が最も視認しやすい非隠蔽領域Dにエラー報知画像163を表示することが望ましい。
図31(a)は、表示画面60aにメニュー画像118bが表示された状態を示している。このメニュー画像118bは、メニュー操作可能期間(客待ち状態)中に遊技者が演出ボタン34を操作することによって表示される。また、図31(b)は、図31(a)の各画像と表示画面60a上の領域との対応関係を示している。
図31(a),(b)に示すように、表示画面60aにはその全画面領域Aを対象に背景画像160(図31(a)ではグレーで示す)が表示されると共に、メニュー画像118bを構成する4つの選択項目画像164a~164dと、メニュー操作報知画像118cとが表示されている。このメニュー画像118bが表示されたとき、カーソル(図31(a)ではハッチングで示す)は「戻る」に対応する選択項目画像164dに位置している。
そして、少なくともその初期カーソル位置に対応する選択項目画像(初期仮選択項目画像)164dは、その全体が非隠蔽領域Dに表示されているのに対し、それ以外の選択項目画像164a~164cは、その少なくとも一つ(ここでは「履歴」に対応する選択項目画像164a)が非隠蔽領域Dの外側にはみ出して非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域C(例えば第1可動体75aの後側)とに跨がって表示され、その他(ここでは選択項目画像164b,164c)はその全体が非隠蔽領域Dに表示されている。また、メニュー操作報知画像118cは、その全体が非隠蔽領域Dに表示されている。
このように、少なくとも初期カーソル位置に対応する選択項目画像(初期仮選択項目画像)についてその全体を非隠蔽領域Dに表示することにより、遊技者に初期カーソル位置を確実に認識させることができ、その後のカーソル移動操作や選択確定操作にスムーズに移行することが可能である。また、初期カーソル位置以外の選択項目画像についてはその少なくとも一つを非隠蔽領域Dとその外側の領域(例えば可動隠蔽領域C)とに跨がって表示することで非隠蔽領域Dをより有効に利用できる。もちろん、メニュー画像118bを構成する4つの選択項目画像164a~164dの全てを非隠蔽領域D内に表示してもよい。
メニュー操作報知画像118cについては非隠蔽領域Dのみに表示し、初期カーソル位置に対応する選択項目画像164a~164dや、それ以外の選択項目画像164a~164dについては、非隠蔽領域Dと隠蔽領域とに跨るように表示するようにしてもよい。このように構成したとしても、各選択項目が視認できない状態とはならず、少なくともメニュー操作報知画像118cが視認可能となっていることにより、遊技者に対して所定のメニュー操作が有効となっている旨を確実に報知することが可能である。
メニュー画像118bに関しては、第1メニュー階層と第1メニュー階層に表示された選択項目が遊技者により操作されることで表示画面60aが遷移する第2メニュー階層とを有するようにしてもよい。例えば、図31に記載されたメニュー階層を第1メニュー階層とし、各選択項目のうちモード変更が選択された場合には、いずれのモードに設定するかを選択可能な第2メニュー階層を表示するようにしてもよい。また、メニュー階層は第1階層と第2階層とに限らず、さらに複数の階層を設けるようにしてもよい。そして、遊技者により選択された各選択項目に応じた第2メニュー階層等においても、第1メニュー階層と同様の表示態様とすることが望ましい。また、第1メニュー階層と第2メニュー階層とで表示態様を異ならせるようにしてもよい。ただし、前述の表示態様のうち何れの表示態様とするかを異ならせることが望ましい。
メニュー画像118bの表示中に、所定のエラーが発生した場合においても、エラー報知画像163は非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。また、エラー報知画像163はメニュー画像118bの各選択項目に重ねて表示することが望ましい。
メニュー画像118bの表示中であっても、所定の操作手段を操作すること又は、所定の選択項目を選択して操作することにより、音量調整又は光量調整が可能であるように構成してもよい。また、この場合、音量設定画像117a又は光量設定画像117bを表示する際には非隠蔽領域Dにのみ表示するように構成することが望ましい。
可動体75a,76aが原点位置から所定の演出位置に向けて移動した際に、不具合等により所定の演出位置にて可動体75a,76aが停止したまま動作しなくなることがある。このように仮に可動体75a,76aが演出位置に位置したままの状態でメニュー画像118bが表示された場合であっても、メニュー画像118bの各選択項目やメニュー操作報知画像118c等の表示態様又はエラー報知画像163、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては、可動体75a,76aと重ならない位置であり非隠蔽領域Dにのみ又は非隠蔽領域Dと隠蔽領域とに跨る位置に表示されるように構成することが望ましい。
なお、電源投入時やRAMクリア時、その他の所定のタイミングで可動体のイニシャライズを行う場合、少なくとも初期カーソル位置に対応する選択項目画像(初期仮選択項目画像)については、正面視でイニシャライズ時の可動体の動作経路と重ならない位置に表示することが望ましい。これにより、可動体のイニシャライズ中にメニュー表示操作が行われた場合でも、遊技者に初期カーソル位置を確実に認識させることができる。
なお、初期カーソル位置に対応する選択項目画像のうち、選択項目名を示す部分(例えば「戻る」の文字部分)以外の部分については、正面視でイニシャライズ時の可動体の動作経路と重なる位置に表示してもよい。また、メニュー操作報知画像118cについても、正面視でイニシャライズ時の可動体の動作経路と重ならない位置に表示することが望ましい。
図32(a)及び図33(a)は、リーチ変動パターンによる演出図柄114の変動の一例であり、図32(a)がリーチ成立前の通常変動中を、図33(a)がリーチ成立後のリーチ変動中を夫々示している。図32(a)及び図33(a)より明らかなように、図32(a)に示す通常変動中と図33(a)に示すリーチ変動中とで可動体の配置(停止位置)が異なり、それによって非隠蔽領域Dの広さが異なっている。
即ち、図32(a)に示す通常変動中は、図28(d)に示す第4モード時と同様、第1可動体75aが上部位置に、第2可動体76aが上部位置に、第3,第4可動体77a,78aが内部位置に夫々停止しているが、所定のタイミング、通常変動の終了直前に、図33(a)に示すように第2可動体76aが下側の下部位置に、第3,第4可動体77a,78aが外側の外部位置に夫々移動することにより、非隠蔽領域Dが下側及び左右両側に夫々拡大している。なお、リーチ変動パターンによる図柄変動において可動体の停止位置を変更するタイミングは、リーチ演出の開始時、先読み演出実行時、可動体演出実行時、リーチ演出の終了時等でもよい。
また、この非隠蔽領域Dの変化(拡大)に対応して、表示画面60aに表示される画像の表示態様も変化している。即ち、図32に示す通常変動中は、保留台座画像161が表示画面60aの下部側に、非隠蔽領域Dと第1~第5固定隠蔽領域B1~B5の少なくとも一部(ここでは第1~第4固定隠蔽領域B1~B4)とに跨がって表示されると共に、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zが保留台座画像161の前側で且つ非隠蔽領域D内に表示されている。なお、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zの全部又は一部を可動隠蔽領域C、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5の少なくとも一つに配置してもよいが、その場合には遊技者がのぞき込めばそれらの全体を視認可能であることが望ましい。
一方、図33に示すリーチ変動中は、変動中保留画像Zを残して保留台座画像161及び保留表示画像X1~,Y1~が消去されると共に、変動中保留画像Zが非隠蔽領域Dの拡大側(ここでは下側)に移動して、非隠蔽領域Dとその外側の領域(例えば第4固定隠蔽領域B4)とに跨がって表示されるようになっている。なお、このリーチ変動中の変動中保留画像Zは、正面視ではその一部が中央表示枠ユニット47の後側に隠れているが、遊技者が上側からのぞき込めばその全体を視認可能となっている。
これにより、非隠蔽領域Dが拡大されたことと相俟って、より広い表示領域をリーチ演出のために利用できる。この場合のリーチ演出画像171は、図33(b)に示すように全画面領域Aを対象に表示することが望ましい。
なお、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~及び変動中保留画像Zについては、第2可動体76aの移動に合わせて下向きに移動させ、保留台座画像161及び保留表示画像X1~,Y1~については表示画面60aの外側に消えていくように表示してもよいし、消さずに拡大した領域に表示するようにしてもよい。また、保留台座画像161を消去して、保留表示画像X1~,Y1~及び変動中保留画像Zを拡大した領域に残すようにしてもよい。
また、演出図柄114については、図32に示す通常変動中は、装飾画像114bの一部が非隠蔽領域Dの外側の領域(例えば可動隠蔽領域C)に、それ以外は非隠蔽領域Dに表示された状態で変動し、図33に示すリーチ変動中は、装飾画像114bが消去されて図柄画像114aのみが非隠蔽領域Dに表示されるようになっている。
また、遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aについては、図32に示す通常変動中と図33に示すリーチ変動中との何れも、その全体が非隠蔽領域Dに表示されるが、リーチ変動中は通常変動中よりも表示位置を非隠蔽領域Dの拡大側(例えば下側)に移動させてもよい。この場合の音量設定画像117aの表示位置の移動は、第2可動体76a等の移動が完了した後に行うことが望ましい。
音量設定画像117aの表示位置の移動により、その後にリーチ変動に移行することを遊技者に知られてしまうことを防止するためである。なお、遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図32(a)、図33(a)では図示省略)の取り扱いについては音量設定画像117aと同様である。
なお、音量設定画像117a、光量設定画像117b等、通常変動中(非隠蔽領域Dの変更前)とリーチ変動中(非隠蔽領域Dの変更後)とで共に非隠蔽領域D内に表示される画像については、拡大前後で共に非隠蔽領域Dに属する領域に表示することにより、リーチ変動時に表示位置を移動させないようにしてもよい。また、図32,図33の例のように、図柄変動中に可動体の停止位置を切り換えることによって非隠蔽領域Dの位置及び/又は広さが変更可能である場合、その変更を行うか否か等を遊技者が任意に選択可能としてもよい。また、リーチ変動中は、スクロール変動中の中演出図柄等を他の左演出図柄、右演出図柄等よりも大きく表示してもよい。これにより、一つの演出図柄がスクロールにより表示画面60a上を通過する時間を短縮することができる。
リーチ変動中に可動体75a,76aを原点位置から所定の演出位置に動作させる場合において、可動体75a,76aが所定の演出位置に位置している状態でも、音量設定画像117a及び/又は光量設定画像117bを非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。また、当然ながらこのような状況においても遊技者による音量調整及び/又は光量調整が可能であるが、実際に設定結果が反映されるのは可動体75a,76aの動作を伴う所定の演出が終了してからとすることが望ましい。また、可動体75a,76aの動作を伴わない演出であっても前述のように構成するようにしてもよい。
このようにすることにより所定の演出実行時の音やランプによる演出の興趣を低下させることなく実行することが可能になる。また、遊技者による設定操作自体は無効ではなく有効に受け付けているため、遊技者に対して急に設定操作ができなくなるといった不都合や違和感を与えることもない。
図34(a)は、通常予告演出の一例であるステップアップ予告演出における各段階で表示されるステップアップ予告画像SU1~SU5の表示領域を示している。このステップアップ予告演出では、第1段階から第5段階までの5段階の何段階目まで進行するかで大当たり信頼度を示唆するようになっており、また、ステップアップ予告画像SU1からステップアップ予告画像SU5まで徐々にその表示領域が変化(ここでは拡大)するようになっている。
図34(a),(b)の例では、ステップアップ予告画像SU1とステップアップ予告画像SU2についてはその全体が非隠蔽領域Dに表示されるが、ステップアップ予告画像SU3ではその一部が非隠蔽領域Dをはみ出して可動隠蔽領域Cに表示され、ステップアップ予告画像SU4では可動隠蔽領域Cだけでなく第2~第5固定隠蔽領域B2~B5まで拡大して、最終的にステップアップ予告画像SU5(図34(a)では図示省略)では全画面領域Aに表示されるようになっている(図34(b))。なお、ステップアップ予告画像SU1~SU5の一部が非隠蔽領域Dからはみ出して表示されても、それら各画像のうち、大当たり信頼度等を示唆する部分(キャラクタの台詞を示す文字部分等)についてはその全体を非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。
また、ステップアップ予告画像SU1~SU5を所定の表示位置に表示する際に導入演出を行うようにしてもよい。ここで導入演出とは、ステップアップ予告画像SU1~SU5を所定の表示位置に向けて移動させたり、ステップアップ予告画像SU1~SU5を所定の表示位置に表示する直前に導入エフェクト画像を表示することで、ステップアップ予告画像SU1~SU5の生起を遊技者に知らせるためのものである。この導入演出は、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5の全部又は少なくとも一つと非隠蔽領域Dとに跨がるように表示してもよい。
また、遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aは、その全体が非隠蔽領域Dに表示されるが、大当たり信頼度等を示唆する部分(キャラクタの台詞を示す文字部分等)を避けて表示することが望ましい。遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図示省略)についても同様である(図34(a)では図示省略)。なお、音量設定画像117a、光量設定画像117b等については、ステップアップ予告画像における大当たり信頼度等を示唆する部分以外の部分や、導入演出などと重ねて表示することは差支えない。
このようにすることにより仮に非隠蔽領域Dの大部分を使用してステップアップ予告画像を表示するような場合であっても、ステップアップ予告画像の視認性を損なうことなく、音量設定画像117aや光量設定画像117bを非隠蔽領域Dに表示することができる。
ステップアップ予告画像SU1~SU5を表示する際に、基本的にはステップアップ予告画像SU1から表示を開始し、ステップアップ予告画像SU2、SU3…SU5と段階的に表示を行っていくことになるが、次の段階のSU画像を表示する際に前回のSU画像の表示を削除するようにしてもよい。また、前回のSU画像の表示を削除することなく表示したまま次のSU画像を表示するようにしてもよい。この場合、前回のSU画像の一部に重なるように次のSU画像を表示することが望ましい。さらに、段階を重ねるに連れてより大きなSU画像を表示するようにしてもよい。
また、前回のSU画像に次のSU画像を重ねるように表示することとしたが、例えばステップアップ予告画像SU1を表示し、ステップアップ予告画像SU1の少なくとも一部と重なるようにステップアップ予告画像SU2を表示し、ステップアップ予告画像SU2の少なくとも一部と重なるようにステップアップ予告画像SU3を表示した場合に、ステップアップ予告画像SU3を表示した際にステップアップ予告画像SU1を削除するようにしてもよい。また、削除するだけに限らず、ステップアップ予告画像SU1にステップアップ予告画像SU3を重ねて表示することで、ステップアップ予告画像SU1を視認できないようにしてもよい。
ステップアップ予告のガセ演出(失敗演出)を実行可能としてもよい。ガセ演出においてもステップアップ予告画像SU1~SU5の各SU画像を表示することが可能だが、成功演出時とは表示態様が少し異なる。例えば、ステップアップ予告画像SU1のガセ演出では、一旦ステップアップ予告画像SU1の導入演出を実行した後、非実行状態のステップアップ予告画像SU1(例えばキャラクタのみで吹き出しが表示されない)が表示され、その後ステップアップ予告画像SU1が実行される場合には実行状態のステップアップ予告画像SU1(キャラクタと吹き出しが表示される)が表示されるが、今回はガセ演出なので実行状態のステップアップ予告画像SU1が表示されることなく、非実行状態のステップアップ予告画像SU1を削除(フェードアウトを伴う)してステップアップ演出を終了する。
このようにガセ演出を実行する場合において、導入演出又は非実行状態のSU画像に関しても、ステップアップ予告画像SU1~SU5の段階毎に所定の表示領域に表示するように構成してもよい。また、ステップアップ予告画像SU5についてはガセ演出が存在しないように構成してもよい。
ステップアップ予告画像SU1~SU5の表示領域に関して、前述の実施形態に限らず種々の表示態様とするようにしてもよい。例えば、ステップアップ予告画像SU5の表示態様をステップアップ予告画像SU1又はステップアップ予告画像SU2に適用してもよいし、ステップアップ予告画像SU1又はステップアップ予告画像SU2の表示態様をステップアップ予告画像SU3~SU5に適用するようにしてもよい。このように前述の表示態様を各SU画像毎に適宜設定するようにしてもよい。
図35(a)及び図36(a)は、通常予告演出の一例であるボタン会話予告演出における画像表示手段60の表示画像を示している。なお、このボタン会話予告演出は、ボタン予告演出と会話予告演出とを融合したもので、操作有効期間中に遊技者が演出ボタン34を操作した場合に、キャラクタが台詞を発する場面を示す操作時演出画像165が表示され、また、その台詞の内容が大当たり信頼度を示唆するようになっている。なお、操作有効期間中には、演出ボタン(操作手段)34を操作すべき旨の操作誘導画像166が表示される。
図35(a)は、操作有効期間中に操作誘導画像166が表示された状態を示している。操作誘導画像166は、演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「PUSH!」の文字とで構成され、その全体が非隠蔽領域Dに表示されている。また、操作誘導画像166の周囲には、放射状その他のエフェクト画像167が、非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは可動隠蔽領域C及び第3固定隠蔽領域B3)とに跨がって表示されている。
なお、操作有効期間の進行状況を示すゲージ画像を表示してもよい。この場合、ゲージ画像は非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。操作誘導画像166は、その一部(例えば演出ボタン34を示す部分)が隠蔽領域B1~B5,Cの少なくとも一つに跨がるように表示してもよいが、その場合でもゲージ部は非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。複数の操作手段を備え、それら複数の操作手段の夫々に対応する予告演出(ボタン予告演出)を実行可能である場合には、夫々の予告演出について以上のように構成することが望ましい。また、複数の操作手段に対応する複数の予告演出に大当たり信頼度等の差がある場合には、信頼度が高い予告演出についてのみ以上のように構成してもよい。
また、図36(a)は、図35(a)に示す状態のときに遊技者が演出ボタン34を操作し、操作時演出画像165が表示された状態を示している。この操作時演出画像165は、大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部165aと、それ以外のキャラクタ、吹き出し等よりなる第2表示部165bとで構成されており、第1表示部165aはその全体が非隠蔽領域Dに表示され、第2表示部165bは非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは第4固定隠蔽領域B4のうちの透明隠蔽領域B4aとするが、もちろんそれ以外の隠蔽領域B1~B3,B5、Cでもよい)とに跨がって表示されている。透明隠蔽領域B4aは、透明な進入防止手段111の後側に対応する領域であるため、正面からでもこの進入防止手段111の後側の第2表示部165bを視認可能である。
また、図35(a)と図36(a)との何れについても、変動中の演出図柄114は図柄画像114aのみの状態でその全体が非隠蔽領域Dに表示され、また、遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aも、その全体が非隠蔽領域Dに表示される。遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図示省略)についても同様である(図35(a)、図36(a)では図示省略)。
操作誘導画像166の種類として、「連打」、「長押し」、「押すな」、「離せ」などの異なる種々の操作誘導画像166を表示するようにしてもよい。また、操作ボタンの種類として、複数の操作手段を備える場合には第1ボタン画像、第2ボタン画像を表示可能としてもよい。また、1の操作手段の態様を変化させることが可能である場合には、第1態様のボタン画像、第2態様のボタン画像等を表示可能としてもよい。また、変動表示の抽選結果の信頼度に応じて、ボタン画像の表示態様を青色、緑色、赤色、レインボー色など、種々の表示態様で表示するようにしてもよい。
音量設定画像117a及び/又は光量調整画像117bについて、演出ボタン画像や操作誘導画像166に限らずゲージ画像と重ならないように表示することが望ましい。また、演出ボタン34の表示態様や操作誘導画像166の表示態様によって操作有効期間が異なる場合にはゲージ画像の表示領域を大きくしたり小さくしたりすることが考えられるが、いずれの場合であってもゲージ画像とは重ならない位置に表示することが望ましい。
ボタン会話予告演出などのボタン操作を伴う演出の実行において、当然ながらこのような状況においても遊技者による音量調整及び/又は光量調整が可能であるが、実際に設定結果が反映されるのはボタン操作演出が終了してからであることが望ましい。しかし、実際に設定結果は、少なくともボタン画像やゲージ画像が表示されている操作有効期間が終了するまででに反映してもよいし、遊技者による操作が行われた後、操作時演出画像が表示されて、その表示が終了するまでに反映してもよい。
このようにすることにより所定の演出実行時の音やランプによる演出の興趣を低下させることなく実行することが可能になる。また、遊技者による設定操作自体は無効ではなく有効に受け付けているため、遊技者に対して急に設定操作ができなくなるといった不都合や違和感を与えることもない。
図37(a)及び図38(a)は、通常予告演出の一例であるミニキャラ予告演出における画像表示手段60の表示画像を示している。このミニキャラ予告演出では、図37(a)に示すように、まず複数のミニキャラ画像、例えば第1ミニキャラ画像(第1演出体画像)168と第2ミニキャラ画像(第2演出体画像)169とが登場する。このとき、第1ミニキャラ画像168と第2ミニキャラ画像169とは、共に非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは可動隠蔽領域C)とに跨がって表示されている。
そして図38(a)に示すように、第1ミニキャラ画像168については非隠蔽領域Dに表示される割合が小さくなり、第2ミニキャラ画像169については逆に非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように、各ミニキャラ画像168,169の表示位置を変更すると共に、信頼度表示画像170が、第2ミニキャラ画像169に対応して非隠蔽領域Dに表示される。信頼度表示画像170は、第2ミニキャラ画像169の台詞を表示するもので、大当たり信頼度を示唆する台詞を表す文字よりなる第1表示部170aと、それ以外の吹き出し等よりなる第2表示部170bとで構成されている。なお、第1表示部170aについてはその全体を非隠蔽領域Dに表示し、第2表示部170bについてはその少なくとも一部を非隠蔽領域Dの外側(例えば可動隠蔽領域C)に表示してもよい。
また、変動中の演出図柄114は図柄画像114aのみの状態でその全体が非隠蔽領域Dに表示され、また、遊技者が音量調整操作を行った場合に表示される音量設定画像117aも、その全体が非隠蔽領域Dに表示される。遊技者が光量調整操作を行った場合に表示される光量設定画像117b(図示省略)についても同様である(図37(a)、図38(a)では図示省略)。なお、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては、信頼度表示画像170よりも高い優先度に設定されているため、信頼度表示画像170と重なる場合には音量設定画像117a等が前側に表示されるが、音量設定画像117a、光量設定画像117bは、信頼度表示画像170のうち、少なくとも第1表示部170aには重ならないように表示することが望ましい。
また、保留台座画像161が表示画面60aの下部側に、非隠蔽領域Dとその外側の領域(ここでは第1~第4固定隠蔽領域B1~B4)とに跨がって表示されると共に、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zが保留台座画像161の前側で且つ非隠蔽領域D内に表示される。ここで、保留台座画像161は、ミニキャラ画像168,169よりも高い優先度に設定されており、第2ミニキャラ画像169はその一部分が保留台座画像161と重なってその後側に隠れた状態となっている(図37(a))。そして第2ミニキャラ画像169は、非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように移動する際に(図37(a)→図38(a))、保留台座画像161に隠れていない部分の割合も大きくなっている。なお、ミニキャラ画像168,169を保留台座画像161よりも高い優先度に設定してもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、表示画面60aに画像を表示可能な画像表示手段60と、表示画面60aの前側に配置される遊技部材45,47,49,74と、表示画面60aの前側を動作可能に構成され且つ所定の停止位置で停止可能な可動体75a~78aと、遊技者が操作可能な操作手段34,35とを備え、表示画面60aは、正面視で遊技部材45,47,49,74の後側に対応する固定隠蔽領域(第1表示領域)B1~B5と、可動体75a~78aの停止位置の後側に対応する可動隠蔽領域(第2表示領域)Cと、固定隠蔽領域B1~B5でなく可動隠蔽領域Cでもない非隠蔽領域(第3表示領域)Dとで構成され、遊技者による操作手段34,35の操作に基づいて、遊技に関する設定が可能であり、操作手段34,35の操作が可能である旨の報知を行う報知画像116a,116b,118aを表示可能であり、報知画像116a,116b,118aを固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示するように構成されている。
また、複数の選択項目を有するメニュー画像118bを表示可能であり、報知画像は、メニュー画像118bを表示するための操作が可能である旨のメニュー表示可能報知画像118aを含んでいる。
また、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示可能である。また、光量の設定状況を示す光量設定画像117bを固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示可能である。また、エラーを報知するためのエラー報知画像163を固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cには表示せず非隠蔽領域Dに表示可能である。また、消費電力を通常よりも低くする節電モードへ切り換え可能であり、節電モード中であることを示す節電モード報知画像120を、非隠蔽領域Dと固定隠蔽領域B1~B5とに跨がって表示可能である。
また、始動手段56,57が遊技球を検出する毎に、乱数値を取得すると共にその乱数値を所定の上限数を限度として乱数記憶手段139に記憶させる始動検出処理手段138と、図柄変動開始条件が成立した場合に、乱数記憶手段139に記憶された乱数値に基づいて図柄を変動表示する図柄表示手段53,54と、図柄表示手段53,54による変動後の停止図柄が特定態様となった場合に利益状態を発生させる利益状態発生手段142とを備え、保留台座画像161に保留表示画像X1~,Y1~を重ねて画像表示手段60に表示することにより、乱数記憶手段139に記憶されて未だ図柄表示手段53,54による図柄変動に供されていない乱数値の数である保留個数を報知可能であり、保留台座画像161を非隠蔽領域Dと固定隠蔽領域B1~B5とに跨がって表示可能である。
また、図柄画像114aと装飾画像114bとで構成される演出図柄114を画像表示手段60により変動表示可能であり、演出図柄114の変動表示が行われていない待機期間中には、直前の図柄変動で停止したときの演出図柄114を表示可能であり、待機期間中の演出図柄114のうち、図柄画像114aを非隠蔽領域Dに、装飾画像114bを非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって夫々表示可能である。また、この場合、可動体75a~78aの停止位置を複数通りに変更可能であり、停止位置が複数通りの何れの場合も、図柄画像114aを非隠蔽領域Dに、装飾画像114bを非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって夫々表示してもよい。
一般的に演出図柄114は複数種類(例えば1~9の数字に対応する9種類等)用意されているが、種類毎に装飾画像114bについても異なるデザインが施されているため、大きさや形状も種類毎に異なる場合がある。このような場合でも全ての種類の演出図柄114について上記のような構成を採用することが望ましい。
また、大当たり態様(特定態様)を構成する場合に遊技者に有利であることが多い奇数図柄や、それ以外の偶数図柄との何れか一方にのみ上記のような構成を採用してもよい。偶数図柄を構成する演出図柄114については、図柄画像114aを非隠蔽領域Dに、装飾画像114bを非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって夫々表示し、奇数図柄を構成する演出図柄114についてはその全体を非隠蔽領域Dに表示するように構成してもよい。
また、可動体75a~78aの停止位置を複数通りに変更可能とし、停止位置が複数通りの何れの場合も、報知画像116a,116b,118aを非隠蔽領域D内に表示してもよい。
また、利益状態発生の信頼度に関する操作時演出画像(予告演出画像)165を表示画面60aに表示可能であり、操作時演出画像(予告演出画像)165を、信頼度を示唆する第1表示部165aとそれ以外の第2表示部165bとで構成し、第1表示部165aを非隠蔽領域D内に、第2表示部165bを固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、遊技部材45,47,49,74は透明部111を備え、固定隠蔽領域B1~B5は透明部111の後側に対応する透明隠蔽領域(第1透明表示領域)B4aを含み、第2表示部165bを、透明隠蔽領域B4aと非隠蔽領域Dとに跨がって表示可能である。この場合、画像表示手段60の下部前側に、後側への遊技球の進入を阻止するための進入防止手段111を設け、進入防止手段111の少なくとも一部を透明部としてもよい。
また、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを操作時演出画像(予告演出画像)165よりも高い優先度で画像表示手段60に表示可能であり、音量設定画像117aを、少なくとも第1表示部165aに重ならないように非隠蔽領域D内に表示可能である。なお、透明隠蔽領域については非隠蔽領域Dに準ずる領域として、以上の説明で非隠蔽領域Dに表示するものとした画像についても、その少なくとも一部を透明隠蔽領域に表示してもよい。
また、利益状態発生の信頼度に関する予告演出として、複数段階のステップアップ予告画像SU1~SU5を表示画面60aに表示可能であり、ステップアップ予告画像SU1~SU5は、段階に応じて表示領域が変化可能に構成されており、ステップアップ予告画像SU1~SU5を、第1所定段階までは非隠蔽領域D内に、第1所定段階よりも後は固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、ステップアップ予告画像SU1~SU5のうち、信頼度を示唆する部分については複数段階の全てにおいて非隠蔽領域D内に表示可能である。また、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを予告演出画像SU1~SU5よりも高い優先度で画像表示手段60に表示可能であり、音量設定画像117aを、少なくとも信頼度を示唆する部分に重ならないように非隠蔽領域D内に表示可能である。
また、複数の選択項目画像164a~164eを有するメニュー画像118bを表示画面60aに表示可能であり、選択操作により複数の選択項目画像164a~164eの何れかが選択された場合に、該選択項目画像に対応する処理を実行するように構成し、複数の選択項目画像164a~164eの何れかが仮選択状態になった状態で選択確定操作が行われた場合にその選択項目画像が選択されるように構成し、複数の選択項目画像164a~164eのうち、初期的に仮選択状態に設定される初期仮選択項目画像を非隠蔽領域D内に表示可能である。
また、複数の選択項目画像164a~164eのうち、初期仮選択項目画像以外の選択項目画像の少なくとも一部を非隠蔽領域Dと可動隠蔽領域Cとに跨がって表示可能である。また、上位画面に戻る処理に対応する選択項目画像を初期仮選択項目画像としてもよい。もちろん、選択項目画像を非隠蔽領域Dと第1~第4固定隠蔽領域B1~B4の少なくとも一つとに跨がって表示してもよい。
また、操作有効期間中に操作手段34が操作された場合に表示画面60aに操作時演出画像165を表示可能であり、操作有効期間中に操作手段34を操作すべき旨の操作誘導画像166と、この操作誘導画像166に対応するエフェクト画像167とを表示画面60aに表示するように構成し、操作誘導画像166の全体を非隠蔽領域Dに、エフェクト画像167を固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、操作時演出画像165を、利益状態発生の信頼度を示唆する第1表示部165aとそれ以外の第2表示部165bとで構成し、第1表示部165aの全体を非隠蔽領域Dに、第2表示部165bを固定隠蔽領域B1~B5と可動隠蔽領域Cとの少なくとも一方と非隠蔽領域Dとに跨がって夫々表示可能である。
また、図柄の変動表示中における所定のタイミングで可動体75a~78aを移動させることにより可動隠蔽領域Cを縮小して非隠蔽領域Dを拡大することが可能である。その所定のタイミングは、図柄の変動表示におけるリーチ状態の成立時又はその近傍とすることが可能である。また、非隠蔽領域Dの拡大に対応して、表示画面60aに表示される所定画像の表示位置を変更可能である。この場合、可動体75a~78aの移動が完了して非隠蔽領域Dが拡大した後に、所定画像の表示位置を変更可能である。
また、非隠蔽領域Dの拡大方向に所定画像の表示位置を移動可能である。非隠蔽領域Dの拡大前後の何れも、所定画像の全体を非隠蔽領域D内に表示可能である。その所定画像は、音量の設定状況を示す音量設定画像117aと、光量の設定状況を示す光量設定画像117bとの少なくとも一方を含んでいる。
また、その所定画像の表示位置を変更する際に、所定画像の一部を消去することも可能である。また、所定画像は保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zを含んでいる。また、変動中保留画像Zの表示位置を変更すると共に保留表示画像X1~,Y1~を消去することも可能である。また、変動中保留画像Zの表示位置を変更すると共に保留台座画像161を消去することも可能である。
また、利益状態発生の信頼度に関する予告演出において、第1演出体画像168については非隠蔽領域Dに表示される割合が小さくなるように、第2演出体画像169については非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように、第1演出体画像168と第2演出体画像169との表示位置を変更し、利益状態発生の信頼度に関する信頼度表示画像170を第2演出体画像169に対応して非隠蔽領域Dに表示可能である。
図39~図60は第2の実施形態を例示している。本実施形態のパチンコ機が、第1の実施形態のパチンコ機と構造上相違する点は可動演出手段の構成のみである。そこで、両実施形態で共通する構成については同一符号を使用すると共に特に必要のない場合には説明を省略する。
本実施形態のパチンコ機は、図39~図42に示すように、裏取付ベース61の前側に複数、例えば傾斜可動演出手段201と昇降可動演出手段202の2つの可動演出手段が配置されている。傾斜可動演出手段201は、図41等に示すように、傾斜可動手段203と、この傾斜可動手段203を駆動する傾斜駆動手段204とを備えている。傾斜可動手段203は、複数、例えば左,右,下の3つの表示枠可動体203a~203cと、それら3つの表示枠可動体203a~203cを連動させる2つの連動部203d,203eとを備え、表示枠可動体203a~203cが、裏取付ベース61に固定された取付ベース205a~205cにより夫々後側から支持されている。
左表示枠可動体203aは、画像表示手段60の左側部に対応してその前側に配置され、縦長状の縦枠部とその縦枠部の上端側から直角略右向きに突設された左上枠部とで正面視略L型に形成されている。左表示枠可動体203aには、その上端側に前後方向のスライド軸206が設けられており、このスライド軸206が、取付ベース205aに設けられた上下方向のガイド孔207に対して摺動自在に装着されることにより、左表示枠可動体203aは上下方向へのスライド動作及びスライド軸206廻りの回転動作が可能となっている。
右表示枠可動体203bは、画像表示手段60の右側部に対応してその前側に配置され、縦長状の縦枠部とその縦枠部の上端側から直角略左向きに突設された右上枠部とで正面視略L型に形成されている。右表示枠可動体203bは、その下端側に設けられた前後方向の枢軸208により取付ベース205bに枢支されると共に、上端側に設けられた後向き突出状のスライド部209が、取付ベース205bに設けられた円弧状のガイド孔210に摺動自在に挿通することにより、枢軸208廻りに所定角度範囲内で揺動可能となっている。
下表示枠可動体203cは、画像表示手段60の下部側に対応してその前側に横長状に配置されており、右端側において前後方向の枢軸211を介して取付ベース205cに枢支されている。なお、下表示枠可動体203cの左端側にはスライド部212が後向き突出状に設けられ、このスライド部212が取付ベース205cに形成された円弧状のガイド孔213に摺動自在に挿通することにより、下表示枠可動体203cは、略水平な通常姿勢と、左下がりの傾斜姿勢との間で枢軸211廻りに揺動可能となっている。
左連動部203dは、左表示枠可動体203aと下表示枠可動体203cとを連動させるもので、正面視略三角形の板状に形成されており、上部側の角部が前後方向の枢軸214を介して左表示枠可動体203aの下端側に連結され、下部側の角部が下表示枠可動体203cの左端側に設けられた略左右方向のガイド孔216に前後方向のスライド軸215を介して摺動自在に連結され、残りの左側の角部が前後方向の枢軸217を介して取付ベース205aに枢支されている。
これにより、下表示枠可動体203cが通常姿勢から傾斜姿勢に移行すると、左連動部203dは枢軸217を中心に時計廻りに回転し、枢軸214が右側下方に移動するため、左表示枠可動体203aは、下側に移動しつつ反時計廻りに揺動して、縦枠部が略鉛直となる通常姿勢から縦枠部が右下がりの傾斜状となる傾斜姿勢に移行する(図43(a)→(b))。
右連動部203eは、右表示枠可動体203bと下表示枠可動体203cとを連動させるもので、細長状に形成されており、一端側が前後方向の枢軸218を介して右表示枠可動体203bの下端側に、下部側の角部が前後方向の枢軸219を介して下表示枠可動体203cの右端側に夫々連結されている。なお、枢軸218は右表示枠可動体203b上で枢軸208に対して右側に離間した位置に配置され、また、枢軸219は下表示枠可動体203c上で枢軸211に対して右側に離間した位置に配置されている。
これにより、下表示枠可動体203cが通常姿勢から傾斜姿勢に移行すると、右連動部203eを介して枢軸218が押し上げられるため、右表示枠可動体203bは枢軸208を中心に反時計廻りに揺動して、縦枠部が略鉛直となる通常姿勢から縦枠部が右下がりの傾斜状となる傾斜姿勢に移行する(図43(a)→(b))。
以上より、下表示枠可動体203cが通常姿勢と傾斜姿勢との間で揺動すると、それに連動して左表示枠可動体203a及び右表示枠可動体203bも通常姿勢と傾斜姿勢との間で変化する。即ち、表示枠可動体203a~203cは、画像表示手段60の表示画面60aの一部を正面視矩形状に略取り囲む通常姿勢(図43(a),(c))と、その通常姿勢から左に所定角度傾いた傾斜姿勢(図43(b),(d))との間で変形可能となっている。なお、表示枠可動体203a~203cは自重によって傾斜姿勢側に付勢されている。
傾斜駆動手段204は、図41に示すように下表示枠可動体203cと同じ取付ベース205c上に設けられており、ステッピングモータ等よりなる駆動源221と、この駆動源221の駆動力を下表示枠可動体203cに伝達する駆動伝達部材222とを備えている。駆動伝達部材222は、前後方向の軸222a廻りに回転可能な状態で取付ベース205cに装着された平歯車により構成されており、駆動源221の駆動軸に装着された駆動ギヤ221aが噛合している。駆動伝達部材222には、その周方向の一部に対応して側面側に突起状の第1係合部223が設けられており、下表示枠可動体203cにはその第1係合部223に対応する第2係合部224が設けられている。
第1係合部223は、駆動源221の駆動により駆動伝達部材222が所定の向き(例えば時計廻り)に回転する際に、第1角度位置で下表示枠可動体203c側の第2係合部224に対して下側から当接した後、回転の進行に応じてその第2係合部224を上向きに押し上げ、駆動伝達部材222が第2角度位置に達したときに、下表示枠可動体203cが通常姿勢となるように配置されている。従ってその状態から、駆動源221の駆動により駆動伝達部材222が逆向き(例えば反時計廻り)に回転すると、第1係合部223による第2係合部224の支持位置が徐々に降下し、駆動伝達部材222が第1角度位置に達したときに下表示枠可動体203cが傾斜姿勢となる。このように、駆動源221を所定ステップの範囲で両方向に作動させることにより、表示枠可動体203a~203cを通常姿勢(図43(a),(c))と傾斜姿勢(図43(b),(d))との間で変形させることが可能である。
昇降可動演出手段202は、図42等に示すように、サブ画面可動体231と、このサブ画面可動体231を上下方向に駆動する昇降駆動手段232とを備え、傾斜可動演出手段201の前側に配置されている。サブ画面可動体231は、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には任意の装飾と共に画像表示手段60よりも小型の液晶表示手段等よりなるサブ画像表示手段233が配置されており、左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に配置された一対の昇降駆動手段232,232により、駆動連結体234,234を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
昇降駆動手段232は、縦長状の取付ベース235を介して裏取付ベース61に支持されており、画像表示手段60の側縁に沿ってその上端側から下端側にかけて配置され且つ駆動連結体234を上下方向に案内する細長円柱状の昇降ガイド236と、その昇降ガイド236の一端側、下端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ237aと、昇降ガイド236の他端側、上端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ237bと、駆動プーリ237aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源238と、駆動プーリ237aと従動プーリ237bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に駆動連結体234が固定される無端状のギヤベルト239とを備え、駆動連結体234に、サブ画面可動体231の端部が前後方向の枢軸240により回転可能に連結されている。
また、左右の枢軸240,240のうちの一方は、サブ画面可動体231側又は駆動連結体234側に設けられた左右方向の長孔241に対して摺動自在に連結されており、左右の昇降駆動手段232,232が非対称の駆動動作を行った場合でも所定範囲内であればサブ画面可動体231を傾斜させることにより追従可能となっている。
本実施形態のサブ画面可動体231は、左右の昇降駆動手段232,232が共に上部位置に停止した場合の上部通常姿勢(図43(a))と、その上部通常姿勢に対して左側の昇降駆動手段232が所定ステップだけ降下した場合の上部傾斜姿勢(図43(b))と、左右の昇降駆動手段232,232が共に下部位置に停止した場合の下部通常姿勢(図43(c))と、その下部通常姿勢に対して右側の昇降駆動手段232が所定ステップだけ上昇した場合の下部傾斜姿勢(図43(d))との4種類の停止姿勢の間で変化可能である。
サブ画面可動体231は、上部,下部の各通常姿勢(図43(a),(c))では略水平となり、上部,下部の各傾斜姿勢(図43(b)、(d))では表示枠可動体203a~203cの傾斜姿勢に対応する左下がりの傾斜状となる。サブ画像表示手段233は、サブ画面可動体231と一体的に動作するため、サブ画面可動体231が通常姿勢のときには略水平となり、傾斜姿勢のときには左下がりの傾斜状となる。
図44は本パチンコ機の制御系のブロック図である。本実施形態の制御系が第1の実施形態の制御系(図11)と異なるのは、画像表示制御手段150aの制御対象が画像表示手段60及びサブ画像表示手段233となっている点と、可動体制御手段150dの制御対象が傾斜可動演出手段201及び昇降可動演出手段202となっている点である。
また、本実施形態では、傾斜可動演出手段201の表示枠可動体203a~203cと昇降可動演出手段202のサブ画面可動体231との少なくとも一方(ここでは両方)を通常姿勢から傾斜姿勢に移行し、それに合わせて画像表示手段60の少なくとも一部の画像も傾斜変形させて表示する傾斜演出を行うことが可能であり、図柄変動演出制御手段152、画像表示制御手段150a等がその傾斜演出を実行するための構成を備えている点でも第1の実施形態の制御系(図11)と異なっている。
ここで傾斜変形は、所定の画像に対して所定中心廻りに90度未満の所定角度回転させる回転処理(所定変形処理)を行うもので、その回転角度は表示枠可動体203a~203c、サブ画面可動体231の傾斜姿勢における傾斜角度と略一致している。
以下、傾斜演出を実行するための構成について説明する。まず、画像表示手段60及びサブ画像表示手段233に表示される画像は、各表示手段60,233毎に、所定の優先順位が設定された複数のレイヤーに分けて描画されるようになっている。
図49(a)の例では、画像表示手段60に表示される背景画像、演出図柄(図柄画像)、キャラクタ画像、保留台座画像、保留表示画像、変動中保留画像、音量設定画像、エラー報知画像及び副演出図柄が、その順序で表示優先度が高くなるように複数のレイヤーに分けて描画されるようになっている。また、図49(b)に示すように、サブ画像表示手段233に表示される背景画像及び泡エフェクト画像についても同様に、その順序で表示優先度が高くなるように複数のレイヤーに分けて描画されるようになっている。
また、画像表示手段60、サブ画像表示手段233に表示される各画像には、所定の変形(ここでは傾斜変形)を行うか否かに関する変形情報が付加されており、変形を行う画像に対しては1が、変形を行わない画像に対しては0が夫々セットされるようになっている。
図49(a)の例では、右打ち誘導画像、音量設定画像、エラー報知画像及び副演出図柄の変形情報には0(変形なし)が、それ以外の背景画像、演出図柄等の変形情報には1(変形あり)が夫々セットされ、図49(b)の例ではサブ画像表示手段233に表示される全ての画像の変形情報に0(変形なし)がセットされている。
なお、本実施形態では、サブ画面可動体231が傾斜姿勢のときにはそのサブ画面可動体231上のサブ画像表示手段233も左下がりの傾斜状となるため、そのサブ画像表示手段233に表示された画像は、サブ画像表示手段233に対して傾斜していなくても、画像表示手段60等に対しては傾斜した状態となる。即ち本実施形態では、サブ画像表示手段233に表示する画像に関しては、傾斜変形という画像処理ではなく、サブ画面可動体231を介してサブ画像表示手段233を傾斜させることによって画像表示手段60等に対して傾斜させるようになっている。
続いて、画像表示制御手段150aによる画像表示手段60への描画処理について説明する。本実施形態では、画像表示手段60に表示する複数種類の画像の中に、傾斜変形を行うものと行わないものとが混在している。そこで、全ての画像を画一的に画像表示手段60用のフレームバッファに描画するのではなく、図45に示すように傾斜変形を行う画像(変形情報が1の画像)についてはフレームバッファとは別の一次バッファを経由してフレームバッファに描画すると共に、一次バッファからフレームバッファに描画する際に変形処理を行い、傾斜変形を行わない画像(変形情報が0の画像)については一次バッファを経由することなくフレームバッファに直接描画するようになっている。
また、その一次バッファからフレームバッファへの描画の際に行う傾斜変形処理(回転処理)については、図46,図47に示す手順で行う。即ち、まず一次バッファの画像データの読み込みを行う(S101)。また、座標軸(x,y)、半径(r)、回転角(a)を夫々指定し(S102~S104)、4つの頂点0~3の座標を計算する(S105)。
そして、読み込んだ画像データのUV座標(左上,右上,左下,右下)を指定し(S106)、頂点0~3の座標に画像データのUV座標を固定してフレームバッファに描画する(S107)。これにより、一次バッファの画像を、所定中心廻りに所定角度回転させてフレームバッファに描画することができる(図47)。
続いて、傾斜演出の具体例を、画像表示手段60及びサブ画像表示手段233に表示される各種画像の表示例と、それら各種画像の表示優先度及び変形情報の設定内容とを参照しつつ説明する。
図48は、傾け予告演出の実行時における表示枠可動体203a~203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。ここで、傾け予告演出(傾斜演出)は「通常予告演出」の一例であり、第1,第2特別図柄の変動中に、例えば大当たり信頼度に基づいて可動体と画像とを傾かせるようになっている。図48の傾け予告演出では、表示枠可動体203a~203cが通常姿勢から傾斜姿勢に、サブ画面可動体231が上部通常姿勢から上部傾斜姿勢に夫々変化するようになっている。
また、図48の例では、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像251、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z、右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252が表示され、また、サブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像160a及び泡エフェクト画像253が表示された状態で、図48(a)→(b)のように傾け予告演出が実行されている。なお、副演出図柄252は演出図柄114とは別に表示されるいわゆる第4図柄であり、第1,第2特別図柄の変動に対応して、それら第1,第2特別図柄の変動中は常に画像表示手段60上で変動表示されるようになっている。
ここで、それら各画像の変形情報は、図49に示すように、画像表示手段60に表示される右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252と、サブ画像表示手段233に表示される全ての画像とが0(変形なし)に設定され、それ以外の画像が1(変形あり)に設定されている。
よって図48(a)→(b)に示すように、傾け予告演出の実行時には、画像表示手段60上では背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像251、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zについては傾斜変形により表示枠可動体203a~203cと共に左側に傾くが、それらの画像よりも優先度の高い右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252については傾斜変形が行われず直立状態のまま維持される。
なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は傾斜変形が行われないため(図49(b))、傾け予告演出が実行されてもサブ画像表示手段233に対しては傾くことなく直立状態のまま維持されるが、図48(b)に示すように傾け予告演出によってサブ画像表示手段233自体が傾くため、画像表示手段60等に対しては画像表示手段60側の背景画像160、演出図柄(図柄画像)114aと同様に傾いた状態となる。
以上のように、画像表示手段60に表示される右打ち誘導画像162b、音量設定画像117a、エラー報知画像163及び副演出図柄252については、それらの表示中に傾け予告演出が発生し、背景画像160等に対して傾斜変形が行われる場合でも傾斜変形を行わないようになっている。これにより、画像表示手段60上で傾け予告演出を行いつつ、重要な各種報知内容を遊技者が容易且つ確実に認識することが可能である。
図50は、傾け予告演出の実行中に扉開放エラーが発生し、或いは遊技者が音量調整操作を行った場合の表示画像の変化を示している。なお、傾け予告演出に関する各画像の優先度及び変動情報は図49と同様である。
図50(a)に示すように、第2特別図柄の変動中に傾け予告演出が実行された場合、表示枠可動体203a~203cとサブ画面可動体231とが傾斜姿勢となって左側に傾く。そして、画像表示手段60上に表示されていた各画像のうち、背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像251、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zについては変形情報が1(変形あり)であるため傾斜変形が行われ、表示枠可動体203a~203c等と共に左側に傾くが、副演出図柄252については変形情報が0(変形なし)であるため傾斜変形が行われず、直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
そしてその状態で扉開放エラーが発生すると、図50(b)に示すように画像表示手段60にエラー報知画像163が表示されるが、このエラー報知画像163については変形情報が0(変形なし)であるため(図49(a))、傾斜変形が行われることなく直立状態で表示される。同様に、傾け予告演出の実行中に遊技者が音量調整操作を行った場合には、図50(c)に示すように画像表示手段60に音量設定画像117aが表示されるが、この音量設定画像117aについては変形情報が0(変形なし)であるため(図49(a))、傾斜変形が行われることなく直立状態で表示される。
なお、図示は省略するが、傾け予告演出の実行中に画像表示手段60に右打ち誘導画像162bが表示される場合についても、その右打ち誘導画像162bについては変形情報が0(変形なし)であるため(図49(a))、傾斜変形が行われることなく直立状態で表示される。
図51は、傾け降下予告演出の実行時における表示枠可動体203a~203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。ここで、傾け降下予告演出は、図48等で示した傾け予告演出と同じく「通常予告演出」の一例であり、第1,第2特別図柄の変動中に、大当たり信頼度に基づいて可動体と画像とを傾けるようになっているが、傾け予告演出とは異なり、サブ画面可動体231については単に傾けるだけでなく、上部通常姿勢から降下を伴って下部傾斜姿勢に変化するようになっている(図43(a)→(d))。
図51の例では、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、演出図柄(図柄画像)114a、キャラクタ画像250,251、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z及び副演出図柄252が表示され、また、サブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像及び泡エフェクト画像253が表示された状態で、図51(a)→(b)のように傾け降下予告演出が実行されている。
そして、その傾け降下予告演出によってサブ画面可動体231が画像表示手段60の上部側から略中央まで傾きながら降下すると、図51(b)に示すように、画像表示手段60上のキャラクタ画像250が、そのサブ画面可動体231の移動動作及び移動後の姿勢に関連した位置及び態様、例えばサブ画面可動体231をその上側から斜め下向きに押している状態に変化すると共に、移動後のサブ画面可動体231に対応する可動体エフェクト画像254が表示される。
このように、サブ画面可動体231の動作に関連して表示されるキャラクタ画像250及び可動体エフェクト画像254については、図52(a)に示すように変形情報が1(変形あり)となっているため、傾斜変形によりサブ画面可動体231の傾きに合わせて傾いて表示される。
また、傾け降下予告演出によってサブ画面可動体231が傾きながら降下すると(図51(b))、演出図柄114はより小さな退避図柄255に変化しつつサブ画面可動体231を避けて画像表示手段60の隅に移動するが、この退避図柄255は図52(a)に示すように変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態で表示される。画像表示手段60に表示されているその他の背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z、副演出図柄252についても、図52(a)に示すように変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
このように、可動体に関連して表示される画像に関してはその可動体の動作に合わせて傾斜変形を行い、それ以外の画像は傾斜変形を行わないようにしてもよい。
図53は、傾け予告演出を図柄変動の開始時(開始直後)に実行する場合の表示枠可動体203a~203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。
図53(a)に示すように、図柄変動開始時には、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、演出図柄114a、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z、音量設定画像117a及び副演出図柄252が表示され、また、サブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像160a及び泡エフェクト画像253が表示されており、その図柄変動開始直後に傾け予告演出が実行される。
この傾け予告演出により、図53(b)に示すように表示枠可動体203a~203cが通常姿勢から傾斜姿勢に、サブ画面可動体231が上部通常姿勢から上部傾斜姿勢に、夫々図55に示すタイムチャートに沿って移行する。また、画像表示手段60に表示されている画像のうち、図54(a)に示す変形情報が1(変形あり)となっている背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zについては、図55に示すように表示枠可動体203a~203c等と同期して傾斜変形が行われ、左側に徐々に傾いて表示される。
また、表示枠可動体203a~203c等の傾け動作が完了すると略同時に、ひび割れを示すエフェクト画像256(変形情報:1)が、演出図柄114等に合わせて傾いた状態で画像表示手段60に表示される。
一方、画像表示手段60に表示されているその他の画像、即ち音量設定画像117a及び副演出図柄252については、図54(a)に示すように変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
その後の所定のタイミングで傾け予告演出が終了し、図53(b)→(a)のように表示枠可動体203a~203cが傾斜姿勢から通常姿勢に、サブ画面可動体231が上部傾斜姿勢から上部通常姿勢に夫々復帰する。この傾け予告演出終了時の復帰動作は、図55に示すように、傾け予告演出開始時の傾け動作に比べて低速で行われる。
また、画像表示手段60に傾斜変形状態で表示されている各画像のうち、背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Zについては逆向きの傾斜変形が行われ、図55に示すように表示枠可動体203a~203c等の復帰動作と同期して徐々に直立状態に復帰する。一方、表示枠可動体203a~203c等の傾け動作の完了時に表示されたひび割れを示すエフェクト画像256については、表示枠可動体203a~203c等の復帰動作の開始と略同時に画像表示手段60から消去される。
図56は、傾け降下予告演出を、図柄変動の開始時(開始と略同時)に実行する場合の表示枠可動体203a~203c及びサブ画面可動体231の動作及びそれに伴う表示画像の変化を示している。図56(a)に示すように、図柄変動開始時には、画像表示手段60に、優先度の低い順に背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z、退避図柄255、音量設定画像117a及び副演出図柄252が表示され、また、サブ画像表示手段233に、優先度の低い順に背景画像160a及び泡エフェクト画像253が表示されており、その図柄変動開始と略同時に傾け降下予告演出が実行される。
この傾け降下予告演出により、図56(b)に示すように表示枠可動体203a~203cが通常姿勢から傾斜姿勢に、サブ画面可動体231が上部通常姿勢から下部傾斜姿勢に、夫々図58に示すタイムチャートに沿って移行する。また、画像表示手段60に表示されている背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z、退避図柄255、音量設定画像117a及び副演出図柄252は、図57(a)に示すように全て変形情報が0(変形なし)となっているため、傾斜変形は行われず直立状態のまま維持される。なお、サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
また、傾け降下予告演出によってサブ画面可動体231が画像表示手段60の上部側から略中央まで傾きながら降下すると、図56(b)に示すようにその動作完了と略同時にキャラクタ画像250と可動体エフェクト画像254とが画像表示手段60に表示される。
それらキャラクタ画像250と可動体エフェクト画像254とは、図57(a)に示すように変形情報が1(変形あり)に設定されているため傾斜変形が行われ、サブ画面可動体231の移動後の姿勢に関連した位置及び態様、例えばキャラクタ画像250はサブ画面可動体231をその上側から斜め下向きに押している状態で、可動体エフェクト画像254はサブ画面可動体231及びキャラクタ画像250の周囲に沿って夫々表示される。
その後の所定のタイミングで傾け降下予告演出が終了し、図56(b)→(a)のように、表示枠可動体203a~203cが傾斜姿勢から通常姿勢に、サブ画面可動体231が下部傾斜姿勢から上部通常姿勢に夫々復帰する。この傾け降下予告演出終了時の復帰動作は、図58に示すように、傾け降下予告演出開始時の傾け動作に比べて低速で行われる。
また、その際、画像表示手段60上に傾斜変形状態で表示されていたキャラクタ画像250及び可動体エフェクト画像254は、サブ画面可動体231等の復帰動作の開始と略同時に消去される。そして画像表示手段60には、傾け降下予告演出中も傾斜変形されることなく直立状態のまま維持されていた背景画像160、保留台座画像161、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z、退避図柄255等が残され、残りの図柄変動が引き続き行われる。
図59(a)は客待ち状態中における客待ち通常演出中に傾斜演出を実行した場合の表示画像を、また、図60(a)は図59(a)に示す傾斜演出の実行中に遊技者が演出ボタン34を操作してメニュー画像118bが表示された場合の表示画像を夫々示している。また、図59(b),(c)は、図59(a)に対応して、夫々画像表示手段60、サブ画像表示手段233に表示される各画像の表示優先度及び変形情報を示している。
同様に、図60(b),(c)は、図60(a)に対応して、夫々画像表示手段60、サブ画像表示手段233に表示される各画像の表示優先度及び変形情報を示している。なお、傾斜演出は客待ち状態の開始(客待ちデモコマンドの受信)から所定時間(例えば30s)経過後に実行するようにしてもよい。
図59(a)の例では、画像表示手段60に、表示優先度の低い順に背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b、節電モード報知画像120、エラー報知画像163が表示され、また、サブ画像表示手段233には表示優先度の低い順に背景画像160aと泡エフェクト画像253とが表示されている状態で傾斜演出が実行されている。
図59(b)に示すように、図59(a)で画像表示手段60に表示されている各画像のうち、背景画像160、演出図柄114、保留台座画像161、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b、節電モード報知画像120については変形情報が1に設定されているため、傾斜変形が行われて左に傾いているが、エラー報知画像163については変形情報が0に設定されているため、傾斜演出実行後も直立状態のまま維持されている。サブ画像表示手段233に表示される各画像は変形情報が0であるため傾斜変形が行われないが、サブ画像表示手段233自体の傾きによって画像表示手段60等に対しては左側に傾いた状態となる。
なお、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについては、客待ちデモコマンドの受信により客待ち状態が開始された後、所定時間(例えば30s)経過後に表示を開始するようにしてもよい。また、客待ち状態中に傾斜演出が実行された時点でメニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bを表示するようにしてもよい。
また、図59(a)の状態で遊技者が音量調整操作、光量調整操作を行った場合、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bが消去されて音量設定画像117a、光量設定画像117bが表示されるが、図59(b)に示すように、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては変形情報が0に設定されているため、それら音量設定画像117a、光量設定画像117bについては傾斜変形は行われず直立状態で表示される(図示省略)。なお、メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116bについても変形情報を0に設定し、傾斜演出実行後も直立状態を維持するようにしてもよい。
また、図59(a)に示す状態(傾斜演出の実行中)で遊技者が演出ボタン34を操作した場合には、図60(a)に示すように画像表示手段60には新たにメニュー画像118bとメニュー操作報知画像118cとが表示されるが、図60(b)に示すようにメニュー画像118bとメニュー操作報知画像118cとについては変形情報が0に設定されているため、傾斜変形は行われず直立状態で表示される。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、画像を表示可能な画像表示手段60を備え、画像表示手段60に、音量の設定状況を示す音量設定画像117aを表示可能であり、画像表示手段60に表示される画像に所定変形処理を行う特定演出を制御する演出制御手段122を備え、音量設定画像117aの表示中に特定演出を実行する場合、音量設定画像117aを含まない特定画像に対しては所定変形処理(ここでは傾斜変形処理)を行うが、音量設定画像117aに対しては所定変形処理を行わないように構成されている。また、特定画像に対して所定変形処理を行う際に、その所定変形処理に対応して可動体203a~203c,231を動作させている。また、画像表示手段60で演出図柄114を変動表示可能であり、特定画像は演出図柄を含んでいる。
また、始動手段56,57が遊技球を検出する毎に、乱数値を取得すると共にその乱数値を所定の上限数を限度として乱数記憶手段139に記憶させる始動検出処理手段138と、図柄変動開始条件が成立した場合に、乱数記憶手段139に記憶された乱数値に基づいて図柄を変動表示する図柄表示手段53,54と、図柄表示手段53,54による変動後の停止図柄が特定態様となった場合に利益状態を発生させる利益状態発生手段142とを備え、画像表示手段60に保留表示画像X1~,Y1~を表示することにより、乱数記憶手段139に記憶されて未だ図柄表示手段53,54による図柄変動に供されていない乱数値の数である保留個数を報知可能であり、特定画像は保留表示画像X1~,Y1~を含んでいる。また、特定画像はエフェクト画像を含んでいる。
また、所定変形処理を行うか否かを、画像毎に予め付与された変形情報に基づいて判断するように構成し、特定画像には所定変形処理を行う旨の変形情報を、音量設定画像117aには所定変形処理を行わない旨の変形情報を夫々付与している。
また、特定演出の実行中に新たに画像を表示する場合、その画像が音量設定画像117aを含まない特定画像であれば、この特定画像に対して所定変形処理を行うが、少なくとも音量設定画像117aであれば、この音量設定画像117aに対して所定変形処理を行わないように構成されている。
また、エラー報知画像163の表示中に特定演出を実行する場合、エラー報知画像163を含まない特定画像に対しては所定変形処理を行うが、少なくともエラー報知画像163に対しては所定変形処理を行わないように構成されている。また、特定演出の実行中に新たに画像を表示する場合、その画像がエラー報知画像163を含まない特定画像であれば所定変形処理を行うが、エラー報知画像163であれば所定変形処理を行わないように構成されている。
また、画像表示手段60に、遊技領域23の左右一方側を狙って発射すべき旨の発射誘導画像162a,162bを表示可能であり、発射誘導画像162a,162bの表示中に特定演出を実行する場合、発射誘導画像162a,162bを含まない特定画像に対しては所定変形処理を行うが、発射誘導画像162a,162bに対しては所定変形処理を行わないように構成されている。
また、演出図柄114を通常図柄と通常図柄よりも小さい退避図柄255とに切り換え可能であり、退避図柄255の表示中に特定演出を実行する場合、退避図柄255を含まない特定画像に対しては所定変形処理を行うが、退避図柄255に対しては所定変形処理を行わないように構成されている。
以上、本発明の第1の実施形態、第2の実施形態について詳述したが、次のように構成することも可能である。即ち、第1の実施形態において、メニュー画面からの選択操作以外の遊技者操作によりモード変更を可能としてもよい。また、客待ち状態中以外の図柄変動中等においても遊技者操作によるモード変更を可能としてもよい。この場合、当該図柄変動に係る予告において可動体の作動が予約されていないことを条件にモード変更を可能とすることが望ましい。
図37,図38に示した予告において第1演出体画像168、第2演出体画像169等はキャラクタに限られるものではなく、任意の演出体画像を用いることができる。また、第1演出体画像168は設けなくてもよい。演出体画像として稲妻エフェクト画像を用い、その少なくとも一部を第1~第5固定隠蔽領域、可動隠蔽領域Cに表示した状態から、非隠蔽領域Dに表示される割合が大きくなるように稲妻エフェクト画像を変化させることにより、画面上に稲妻が走るような演出を行うことが可能である。
図37,図38に示した予告のように、ミニキャラ画像等の演出体画像を、その少なくとも一部を第1~第5固定隠蔽領域、可動隠蔽領域Cの何れかに表示した第1状態から、非隠蔽領域Dに表示される割合が第1状態よりも大きい第2状態に変化させる場合、その演出体画像の少なくとも一部(例えばミニキャラが所持するアイテム)の表示態様(色、大きさ、形等)によって大当たり信頼度等を示唆するように構成してもよい。この場合、信頼度を示唆する部分が非隠蔽領域Dに表示される割合も第1状態に比べて第2状態の方が大きくなるようにすれば、予告の進行によって遊技者が大当たり信頼度等を認識し易くなり、予告演出の興趣を高めることが可能である。
先読み保留変化演出において、先読み判定結果に基づいて保留表示画像X1~,Y1~の表示態様を変化させる場合、変化前の保留表示画像はその全体を非隠蔽領域Dに表示し、変化後の保留表示画像は、拡大された部分や追加されたエフェクト部分等が非隠蔽領域Dからはみ出すように表示する等、非隠蔽領域Dとその外側の領域とに跨がって表示するようにしてもよい。
なお、第1~第5固定隠蔽領域B1~B5、可動隠蔽領域Cを広くすれば非隠蔽領域Dは狭くなるが、非隠蔽領域Dはその他の第1~第5固定隠蔽領域B1~B5、可動隠蔽領域Cよりも広くすることが望ましい。また、背景画像160には任意の静止画、動画を用いることができる。
第1の実施形態では、停止中の可動体75a~78aを対象としてその後側の領域を可動隠蔽領域Cとしたが、当然ながら可動体は予告演出やモード変更時に動作する可能性がある。そこで、全画面領域Aのうち、可動体の全ての可動領域(可動体が動作する可能性のある全ての領域)の後側に対応する領域を可動隠蔽領域Cとしてもよい。この場合、停止中の可動体を対象とする可動隠蔽領域Cの場合と比較して非隠蔽領域Dは狭くなるが、その非隠蔽領域Dに表示した画像は可動体がどのような状態にあっても常に正面視で視認可能であり、重要度の高い画像についてより高い視認性を確保できる。また、停止中の可動体を対象とする可動隠蔽領域Cを採用する場合であっても、可動体の異常(可動体エラー)に関するエラー報知画像163については、可動体の全ての可動領域の後側を避けて表示することが望ましい。
第1の実施形態のように、停止中の可動体を対象とする可動隠蔽領域Cを採用する場合、重要度の高い画像(音量設定画像117a,光量設定画像117b、エラー報知画像163等)の表示中に可動体演出が実行されると、それらの画像の前側を可動体が移動して一時的に視認性が妨げられる可能性がある。そこで、可動体演出中に可動体が原点位置以外の演出位置で一時的に停止する場合には、重要度の高い画像については演出位置にある可動体の後側の領域を避けて表示することが望ましい。これにより、可動体の通過によって一時的に視認性が妨げられる可能性はあるとしても、視認不可能な状態が長時間に及ぶことを防止できる。
但し、複数の可動体が同時に動作する可動体演出(例えば大当たり変動パターンによる図柄変動中の可動体演出や、SPリーチからSPSPリーチに発展する際に実行される可動体演出等)の実行時には、重要度の高い画像の視認性が長時間妨げられるのもやむを得ない。
このような場合にまで高い視認性を求めると、可動体の自由度を奪って結果的に演出効果の低下を招く可能性が高いからである。また、このような可動体演出は、遊技者にとって有利な場面で実行される場合が多いため、重要度の高い画像であっても視認性の低下はある程度容認されると考えられる。
実施形態では、発射操作に関する発射報知の一例として、遊技領域の左右一方側を狙って発射すべき旨の発射誘導報知を例示したが、狙うべき方向とは反対側に遊技球が発射された旨の発射警告報知を実行可能に構成してもよい。それら発射誘導報知、発射警告報知等の発射報知に関する発射報知画像(発射誘導画像、発射警告画像)は、音量,光量設定画像117a,117bとは重ならないように表示することが望ましい。この場合、発射誘導画像等の発射報知画像については、その一部が隠蔽領域B1~B3,B5、Cにはみ出すように大きく表示してもよいが、「右へ!」等の重要なメッセージ部分については非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。
ステップアップ予告演出は、第1段階から最終段階まで徐々に表示領域を変化(拡大)させるものの他、連続する複数段階にわたって表示領域を変化させない場合があってもよい。所定段階(例えば第4段階)までは表示領域を変化させず、次の段階(例えば第5段階)で表示領域を変化(拡大)させるように構成してもよい。
また、ステップアップ予告演出の実行の仕方として、ステップアップ予告演出が未確定である煽り部分と、ステップアップ予告演出の段階が確定した実行部分とに分けるようにしてもよい。煽り部分ではステップアップ予告演出を段階的に成り上げていき、実行部分で予め定められた所定段階でステップアップ予告演出を実行するという形態である。この場合、煽り部分において、成り上げられたステップアップ予告演出が必ずしもその後の実行部分で実行されるとは限らず、第1段階から第4段階まで成り上げられたとしても、その後ステップアップ予告演出の表示を終了して、結果としてステップアップ予告演出が実行されない場合がある。
所謂、ガセ演出(ガセステップアップ予告演出)である。このようにすることで、ステップアップ予告演出の出現率を上げると共に、滅多に見る事のできない上位のステップアップ予告演出が実行されるかもしれないという期待感を与えることができる。そして、このようなステップアップ予告演出の場合には、煽り段階の成り上げ時には表示領域を変化させず、実行部分でステップアップ予告演出が実行される時に、ステップアップ予告演出の段階に応じて表示領域を変化させるようにしてもよい。
また、このような場合においても、第1段階から最終段階まで徐々に表示領域を変化(拡大)させるものの他、所定段階(例えば第4段階)までは表示領域を変化させず、次の段階(例えば第5段階)で表示領域を変化(拡大)させる等、連続する複数段階にわたって表示領域を変化させない場合があってもよい。
第2の実施形態において、変形させない画像はその全体を非隠蔽領域に表示することが望ましいが、一部が非隠蔽領域の外側の領域にはみ出すように表示してもよい。なお、第2の実施形態では非隠蔽領域等について言及していないが、図43においてグレーで表示した領域が、正面視で窓枠部74、ベース板45、中央表示枠ユニット47、大入賞ユニット49、表示枠可動体203a~203c及びサブ画面可動体231の何れにも遮られない非隠蔽領域を示している。
傾け予告演出等の変形演出は、先読み判定手段138aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」として実行してもよいし、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」として実行してもよい。また、大当たりの場合の昇格演出(ラウンド昇格や確変昇格)において実行してもよいし、リーチ変動中に実行してもよい。
第2の実施形態では、変形処理を伴う特定演出が実行されても発射誘導画像は変形しない(傾けない)ように構成したが、発射誘導画像の表示中は特定演出を実行しない(選択しない)ように構成してもよい。即ち発射誘導報知は、遊技状態が通常遊技状態から特別遊技状態(時短状態、確変状態)に移行した場合、特別遊技状態から通常遊技状態に移行した場合等、遊技者に有利な発射方向が変更になった場合に、所定条件を満たすまで(例えば所定時間(3秒等)が経過するまで、所定回数の図柄変動が終了するまで、第2特別図柄が所定回数変動するまで等)行われるが、その間は傾け予告演出等、変形処理を伴う特定演出を実行しない(選択しない)ように構成してもよい。発射警告報知における発射警告画像についても発射誘導画像と同様の対応が可能である。
傾け予告演出等の変形演出が実行されることをカウントダウン等により告知してもよい。この場合、傾け予告演出等の一部としてカウントダウン告知演出を行ってもよいし、傾け予告演出等の前にその傾け予告演出等とは別にカウントダウン告知演出を行ってもよい。
メニュー表示可能報知画像118a、音量調整可能報知画像116a、光量調整可能報知画像116b等については、それらの表示中に変形演出が行われた場合と、変形演出実行後にそれらが表示された場合の何れについても、傾斜変形を行わないようにしてもよい。
客待ち状態中は、遊技者により音量調整操作、光量調整操作等が行われている場合には変形演出を行わないことが望ましいが、変形演出を行う場合でも、音量設定画像117a、光量設定画像117bについては傾斜変形を行わないことが望ましい。
客待ち状態中以外の例えば図柄変動中にメニュー表示を可能としてもよい。この場合には表示画面60aの一部にサブウインドウを表示してメニュー画像118b等を表示してもよい。図柄変動中にメニュー画像118b等を表示している場合には、傾け予告演出等の変形演出が実行されてもメニュー画像118bに対してはサブウインドウと共に傾斜変形を行わないことが望ましい。
RTC(リアルタイムクロック)を用いた演出を実行可能としてもよい。このRTCは計時専用チップであり、電源がOFFの状態でも内蔵電池からの電源供給により日時をカウントするようになっている。RTCに基づく所定時間経過時(例えば電源投入から所定の日時が経過したとき)等にRTC演出を実行するようにしてもよい。このRTC演出は、同一の遊技機に共通に設定された演出として実行されるため、遊技ホールにおいて同一の遊技機が複数台並んで設置されている場合、電源投入から所定時間経過後等のタイミングで一斉に共通のRTC演出が実行される。
また、このようなRTC演出は遊技の進行とは無関係に実行されるため、リーチ演出等の他の演出の実行中に実行タイミングを迎える場合があるが、この場合にはリーチ演出等を優先し、RTC演出を表示画面60aの一部に表示したサブウインドウで実行するようにしてもよい。更にこのとき、傾け予告演出等の変形演出が実行される場合には、サブウインドウで実行されているRTC演出に関しては傾斜変形を行わないことが望ましい。また、サブウインドウのRTC演出側で変形演出を行う場合には、RTC演出では傾斜変形を行う一方、リーチ演出側では傾斜変形を行わないことが望ましい。
所定の画像に対して傾斜変形を行うか否かは予告内容等に応じて異ならせてもよい。保留台座画像161について、第1予告演出では傾斜させ、第2予告演出では傾斜させないようにしてもよい。背景画像160、演出図柄114、保留表示画像X1~,Y1~、変動中保留画像Z等についても同様である。但し、エラー報知画像163、音量設定画像117a、光量設定画像117b等、演出内容に依存しない画像に関しては、予告内容等に拘わらず変形なしに設定することが望ましい。
数字等の図柄画像114aとキャラクタ等の装飾画像114bとで構成される演出図柄114に対して変形演出を行う場合には、装飾画像114bのみに傾斜変形を行うように構成してもよい。数字部分はその表示内容によって抽選結果を直接示す部分であるため、傾斜変形の対象から外し、遊技者が認識し易い表示態様を維持することが望ましい。
実施形態では画像に対する所定変形処理の一例として傾斜変形を行う例を示したが、所定中心廻りに所定角度回転させる回転処理の他、拡大処理、縮小処理、平行移動処理、或いはそれらの組み合わせ等、任意の画像処理を採用できる。拡大、縮小処理に関しては、拡大・縮小率を均一にしてもよいし、複数の方向で拡大・縮小率を異ならせてもよい。
第2の実施形態では、所定変形処理を行うか否かを、画像毎に予め付与された変形情報に基づいて判断するように構成したが、複数のレイヤーを所定変形処理の対象とする第1レイヤーと対象としない第2レイヤーとに予め分類し、第1レイヤーの画像に対しては所定変形処理を行い、第2レイヤーの画像に対しては所定変形処理を行わないように構成してもよい。
第2の実施形態では、サブ画像表示手段233に表示する画像に関しては、傾斜変形という画像処理ではなく、サブ画面可動体231を介してサブ画像表示手段233を傾斜させることによって画像表示手段60等に対して傾斜させるようにしたが、サブ画像表示手段233に表示する画像に対しても傾斜変形等の所定変形処理を行ってもよい。
この場合、所定変形処理が傾斜変形等の回転処理であれば、サブ画像表示手段233に表示する画像に対する回転処理をサブ画像表示手段233の回転と同じ向きにしてもよいし、逆向きにしてもよい。サブ画像表示手段233に表示する画像に対して、サブ画像表示手段233の回転と逆向きで且つ略同じ角度の回転処理を行えば、サブ画像表示手段233に表示された画像は遊技者に対しては直立状態となる。なお、サブ画像表示手段233を動作させないで、そのサブ画像表示手段233に表示する画像に対して所定変形処理を行ってもよい。
第2の実施形態では、画像表示手段60等に表示する画像に対する所定変形処理を、可動体203a~203c,231の変形動作に合わせて行うように構成したが、可動体の変形動作とは無関係に(例えば可動体を変形させないで)画像に対する所定変形処理を行ってもよい。
実施形態で示した副演出図柄252は、液晶上に常駐して第1,第2特別図柄の変動に対応して点滅表示等を行う、いわゆる第4図柄を想定しているが、この第4図柄をLED等により画像表示手段60とは別に設ける場合であっても、画像表示手段60に副演出図柄252として、いわゆるミニ図柄を表示するようにしてもよい。このミニ図柄は、変動中の演出図柄114を数字や記号を用いて簡易的に小さく表したもので、第1,第2特別図柄の変動中は常に画像表示手段60上に表示されるようになっている。このミニ図柄に対しては傾斜変形等の変形処理を行わないことが望ましい。また、このミニ図柄については非隠蔽領域Dに表示することが望ましい。
説明の都合上、第1の実施形態と第2の実施形態とで可動演出手段の構成を異ならせ、第1の実施形態では画像表示領域と表示画像との関係について、第2の実施形態では表示画像の変形処理について主に説明したが、両実施形態をどのように組み合わせてもよい。第1の実施形態に第2の実施形態を適用して傾け予告演出等の変形演出を実行可能としてもよいし、第2の実施形態に第1の実施形態における画像表示領域と表示画像との関係を適用してもよい。
遊技盤16の前側にイルミパネルを搭載した場合に、傾け予告演出等の変形演出の実行時にイルミパネルによる発光演出を実行するようにしてもよい。この場合、イルミパネルの意匠部により液晶の表示物の視認性が妨げられる可能性があるため、少なくとも音量設定画像117aや光量設定画像117bなど、所定変形処理を実行しない画像については、その少なくとも一部をイルミパネルの意匠部と重ならない位置に表示することが望ましい。
所定変形処理を実行する予告演出に関して、変動表示の抽選結果を示唆する信頼度に応じて、変形処理を施す画像の種類や、変形処理を実行する時間(期間)や回数、変形処理の変形度合等を異ならせるようにしても良い。例えば、変動表示の抽選結果が外れの場合には信頼度の低い所定変形処理を実行する予告演出が実行されやすく、抽選結果が当たりの場合と比較して、変形処理を施す画像の種類が少なく、変形処理を実行する時間(期間)が短く、回数は少なく、変形処理の度合も小さい変形処理を伴う予告演出が実行される。このように変動表示の抽選結果に応じて、異なる変形処理を伴う予告演出を実行するように構成してもよい。
音量設定画像117aや光量設定画像117bに対して変形処理を行わないこととしたが、変形処理を行うように構成してもよい。ただし、この場合には変形処理中であっても遊技者による操作に基づいて音量/光量の調整が可能となるように構成することが望ましい。また、変形処理中であっても遊技者による調整内容を反映すべく音量設定画像117aや光量設定画像117bを更新して表示可能に構成することが望ましい。
変動表示の抽選結果を示唆する予告演出や遊技者に所定の情報をお知らせするメッセージ表示等において、所定操作により音量調整や光量調整が可能である旨の表示を行うようにしてもよい。また、当然ながらこのような予告演出やメッセージ表示中であっても音量調整や光量調整の機能を有効にしておくことが望ましい。そして遊技者により所定操作が行われた場合には、予告演出やメッセージ表示に重ならない位置に音量設定画像117aや光量設定画像117bを表示することが望ましい。
所定変形処理を実行する予告演出に関して、所定変形処理を実行した所定画像を新たな所定画像に変更して表示するようにしてもよい。具体的には、所定変形処理により背景画像160を変形させた場合に、背景画像160を変形と同時に縮小表示させることで液晶上からフェードアウトするように表示する。同時期に新たな背景画像160を変形させながら拡大表示させることで液晶上にフェードインするように表示する。このように、所定変形処理を実行して背景画像160を変更する背景変更演出を実行するようにしてもよい。また、この場合であっても前述した変形処理を実行しない表示物に関しては、変形処理を実行することなく表示することが望ましい。
所定変形処理を実行して背景画像160を変更する背景変更演出を実行する場合、背景画像160だけではなくその他の所定画像についても同様に変更する様に構成してもよい。例えば、背景毎に保留の表示態様が異なる場合には、背景画像160を変更するとともに保留画像も変更するように構成してもよい。また、表示を変更する必要がない場合であっても、一旦背景画像160とともにフェードアウトさせ、再度新たな背景画像160とともにフェードインさせるように構成してもよい。
背景変更演出に限らず、所定変形処理を実行することで、所定変形処理実行前の表示物と所定変形処理実行後の表示物を変更するようにしてもよい。このように所定変形処理を活用して表示物の変更/更新を行うことで、単純に表示物をフェードアウト/フェードインさせて変更/更新を行うよりも演出の興趣を高めることができる。
所定変形処理を実行して変更演出を実行する場合、例えば保留表示の表示態様を変更するようにしてもよい。具体的には、所定変形処理を実行する前の保留表示態様が青色の場合に、所定変形処理を実行した後の保留表示態様を赤色で表示するようにしてもよい。このように保留の表示態様を変更する保留変化演出において、所定変形処理を活用することで保留変化演出の興趣を高めることができる。
所定変形処理を実行して変更演出を実行する場合、例えばステップアップ演出のSU段階(例:SU1→SU2)を変更するようにしてもよい。具体的には、所定変形処理を実行する前の段階がステップアップ画像SU1の場合に、所定変形処理を実行した後の段階をステップアップ画像SU2で表示するようにしてもよい。このようにSU段階を更新していくステップアップ予告において、所定変形処理を活用することでステップアップ演出の興趣を高めることができる。
所定変形処理を実行して変更演出を実行する場合、例えばボタン演出のボタン画像やゲージ画像、操作誘導画像166を変更するようにしてもよい。具体的には、所定変形処理を実行する前のボタン画像が第1ボタン画像の場合に、所定変形処理を実行した後のボタン画像を第2ボタン画像で表示するようにしてもよい。このように操作手段を用いたボタン演出において、所定変形処理を活用することでボタン演出の興趣を高めることができる。
また、所定変形処理中もボタン演出の操作有効期間中としてもよい。所定変形処理中に遊技者による操作が行われた場合には、所定変形処理を中断して操作時演出を実行するようにしてもよい。また、所定変形処理が終了してから操作時演出を実行するようにしてもよい。
また、所定変形処理中はボタン演出の操作を無効としてもよい。所定変形処理が実行された後に、操作有効期間が開始されるように構成してもよい。
ボタン演出は、ボタンを模した画像やボタン画像をフェードイン表示させるフェードイン期間とボタン画像とゲージ画像、操作誘導画像166を表示すると共に操作有効期間を開始する操作期間と、操作期間の終了後にボタンを模した画像やボタン画像をフェードアウト表示させるフェードアウト期間と、その後実行される操作時演出期間とで構成されていることが望ましい。そしてボタン演出において所定変形処理を実行する場合には、各期間の全部の期間又は少なくとも1つの期間又は複数の期間において所定変形処理を実行するように構成してもよい。
操作手段等に設けられた(操作手段以外に設けられていてもよい)振動手段による振動演出の実行中に所定変形処理を伴う所定演出を実行するように構成してもよい。前述したように種々の演出において所定変形処理を実行するように構成した場合に所定変形処理中に振動演出を実行するようにしてもよい。このように構成することで、所定変形処理中であることを、振動演出を介して遊技者に報知することができる。
所定変形処理を伴う演出は、図柄がリーチ状態となる前の通常変動期間よりもリーチ状態となった後のリーチ変動期間の方が実行され易い様に構成してもよい。通常変動期間中に所定変形処理が実行される演出と、リーチ変動期間中に所定変形処理が実行される演出とは異なる演出であってもよいし、共通の演出であってもよい。また、通常変動期間においては所定変形処理を実行する演出が一切行われることなく、リーチ変動期間においては所定変形処理を実行する演出が行われる可能性があるように構成してもよい。いずれにしても、通常変動期間とリーチ変動期間とで所定変形処理が実行される演出の出現率を異ならせることで、リーチ変動期間の方が実行され易いように構成してもよい。
リーチ変動期間において、複数のリーチ演出を実行可能な場合に、リーチの種類によって所定変形処理が実行されるリーチ演出と所定変形処理が実行されないリーチ演出とを有するように構成してもよい。また、所定変形処理が実行されるリーチ演出と所定変形処理が実行されないリーチ演出は異なるリーチ演出であってもよいし、共通のリーチ演出であってもよい。また、実行中のリーチ演出が発展して発展後リーチ演出を実行するような場合には、発展前のリーチ演出と発展後のリーチ演出とであってもよい。また、信頼度の低いリーチ演出と信頼度の高いリーチ演出とであってもよい。いずれにしてもリーチ演出の種類によって所定変形処理が実行される可能性を異ならせることで、所定変形演出の実行確率を異ならせるように構成してもよい。
前述のように種々の演出において所定変形処理を実行するようにしてもよいが、さらに最適には所定変形処理の実行中には所定のランプ演出を実行するようにしてもよい。この場合、所定変形処理される画像表示に対応したランプ演出が実行される。具体的には、所定変形処理により変形される画像が左回転する場合には、盤面や枠に配置された発光手段を左廻りに順に点灯/消灯させるようなランプ演出を実行することが望ましい。また、右回転の場合には右廻りであり、拡大/縮小を伴う場合には各発光手段を点滅表示などといったようなランプ演出を実行するように構成してもよい。
前述のように種々の演出において所定変形処理を実行する場合には、同一の予告演出にて、所定変形処理を伴わない場合と所定演出を伴う場合とで、変動表示の抽選結果の信頼度が異なるように構成してもよい。すなわち、予告演出の実行時に、所定変形処理が実行されない場合よりも実行される場合の方が、信頼度が高いことを示す予告演出となるように構成してもよい。
図61~図89は第3の実施形態を例示している。図61及び図62において、遊技機本体300は、外枠(第1支持枠)301と、この外枠301の前側に配置された前枠(第2支持枠)302とを備えている。前枠302は、左端側に配置された上下一対の第1ヒンジ303を介して外枠301に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ303と反対の右端側に設けられた施錠手段304によって外枠301に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠302は、本体枠305と、その本体枠305の前側に配置されたガラス扉306とを備えている。ガラス扉306は、左端側に配置された上下一対の第2ヒンジ307を介して本体枠305に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段304によって本体枠305に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、第1ヒンジ303と第2ヒンジ307は同一軸心となるように配置されている。
外枠301は、図62に示すように、左右一対の縦枠材308と、上下一対の横枠材309とで矩形状に形成されている。下側の横枠材309には、この横枠材309を前側から覆う合成樹脂製の前カバー部材310が左右の縦枠材308の前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材310は、左右の縦枠材308よりも前側に突出しており、その上側に本体枠305が配置されている。
本体枠305は合成樹脂製であって、前カバー部材310の上側で外枠301の前縁側に当接可能な矩形状に構成されており、上部側に矩形開口状に設けられた遊技盤装着部311と、この遊技盤装着部311の下側に設けられた下部装着部312とを一体に備えている。
遊技盤装着部311は、図65~図68に示すように、遊技盤313が前側から着脱可能であり、この遊技盤装着部311には、遊技盤313が前側から当接する当接部314と、遊技盤装着部311内に遊技盤313の左右一端側を挿入したときに遊技盤313に係合する係合部315と、遊技盤装着部311内の遊技盤313の他端側を本体枠305に着脱自在に固定するための固定手段316とが設けられている。なお、遊技盤装着部311は遊技盤313を裏側から着脱可能にしてもよい。
遊技盤313を遊技盤装着部311に装着する際には、図65に二点鎖線で示すように、遊技盤装着部311の前側から遊技盤313の一端側を遊技盤装着部311の当接部314と係合部315との間に挿入する。次に遊技盤313の他端側を本体枠305内へと押圧すると、係合部315側又は当接部314と係合部315との中間側を回動中心Oとして遊技盤313が後方へと図65の313A矢示方向に回動するので、遊技盤313と遊技盤装着部311との間の摺動抵抗等に抗して、図65に実線で示すように、遊技盤313を遊技盤装着部311内に押し込むことができる。
そして、遊技盤313が遊技盤装着部311内に入れば、上下一対の固定手段316により遊技盤313の他端側を遊技盤装着部311に締め付けて固定する。これによって遊技盤313を容易に装着することができる。なお、遊技盤313を取り外すときには、遊技盤313の適当な部位に手指を掛けて、逆の順序で回動中心O廻りに反313A矢示方向に回動させればよい。
本体枠305には、図62~図68に示すように、遊技盤装着部311の外周から後方に突出する囲繞壁317が一体又は別体に設けられている。囲繞壁317は遊技盤装着部311に装着された遊技盤313の裏側機構を外周側から囲繞して保護するものであり、遊技盤装着部311の上側から後方に突出する上壁部318と、遊技盤装着部311の左右両側から後方に突出する左右一対の側壁部319と、遊技盤装着部311の下側から後方に突出する底壁部320とを備えている。
上壁部318、底壁部320は遊技盤装着部311の上下両側に左右方向に配置され、側壁部319は遊技盤装着部311の後方側の左右両側に上下方向に配置されている。底壁部320には遊技盤313の裏側に通過した遊技球を下方へと排出する排出口321が設けられている。
ガラス扉306は、図61、図62に示すように、本体枠305の前面側に対応する矩形状に形成された合成樹脂製の扉ベース322を備えている。この扉ベース322には、遊技盤313に形成された遊技領域323の前側に対応して窓孔324が形成されると共に、窓孔324の周囲に上下左右等の所定箇所に複数のスピーカ325が配置され、その各スピーカ325を前側から略覆う装飾カバー326が装着されている。
また、扉ベース322の下部前側には、図61に示すように、遊技球を貯留して発射手段327に供給する上皿(発射球貯留皿)328と、上皿328の遊技球が満杯状態のときにその上皿328側から溢流する余剰球等を貯留する下皿(余剰球受皿)329と、発射手段327を作動させるために操作する発射ハンドル330等が配置され、更に上皿328、下皿329等を前側から略覆う下装飾カバー331が装着されている。
下装飾カバー331は前向きの膨出状に形成されており、その上部側に、遊技者が押下操作可能な演出ボタン332、十字操作手段333等の操作手段が設けられている。十字操作手段333は後側の上キー、前側の下キー、左側の左キー、右側の右キーの4つの操作部334を備えている。
扉ベース322の背面側には、図62に示すように、窓孔324を後側から略塞ぐようにガラスユニット340が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ303,307側の縁部に沿って上下方向に配置された補強板金335と、開閉端側の縁部に沿って上下方向に配置された補強板金336と、窓孔324の下側に左右方向に配置された補強板金337とがねじ止め等により着脱自在に固定されている。
補強板金337の背面側には、球送り手段338、球誘導手段339等が装着されている。球送り手段338は、上皿328内の遊技球を1個ずつ発射手段327に供給するためのもので、発射手段327の前側に対応して配置されている。球誘導手段339は、上皿328の遊技球が満杯となったときに上皿328から溢流する余剰球、及び遊技領域323に達することなく戻ってきたファール球を下皿329に誘導するためのもので、球送り手段338に隣接してその第1,第2ヒンジ303,307側に配置されている。
本体枠305には、図62~図69に示すように、遊技盤装着部311に遊技盤313が着脱可能に装着され、また、遊技盤313の裏側に演出制御基板345と電源モジュール基板346と主制御基板354とが配置されている。また、本体枠305の裏側には、上端部側に球タンク347と球案内レール348と外部情報取り出し手段349とが配置され、左右方向の一側部に球払い出し手段350と球案内手段351と中継基板352とが上下方向に配置され、左右方向の他側部にLED接続基板353が上下方向に配置されている。更に本体枠305の裏側には、主制御基板354の下側に払い出し基板355と球貸し基板356とが左右に配置されている。
球タンク347と球案内レール348と外部情報取り出し手段349は、図63、図64に示すように、囲繞壁317の上壁部318の上側に沿って左右方向に配置されている。球タンク347は賞球、貸し球用の遊技球を貯留するためのものであって、左右方向に長い平面視矩形状に構成され、囲繞壁317の上壁部318の段部318aに当接して着脱自在に固定されている。なお、球タンク347は島側の補給手段357から補給される遊技球を受けるように上側が開放状になっている。
球案内レール348は球タンク347からの遊技球を球払い出し手段350へと案内するためのものであって、球タンク347の下側から球払い出し手段350の上部側へと左右方向に傾斜状に配置され、本体枠305の裏側に着脱可能に装着されている。なお、球案内レール348の途中には、球崩し機構358が必要に応じて設けられている。外部情報取り出し手段349は各種の遊技情報を外部に取り出すためのものであって、左右方向に一列状に配列された複数の取り出し端子359を備え、球案内レール348の上側に配置されている。
囲繞壁317の左右の側壁部319の内、第1,第2ヒンジ303,307側の側壁部319は、図63~図68に示すように、後端から左右方向の内側へと屈曲する後取り付け台360を一体に備え、この後取り付け台360の裏側に球払い出し手段350と球案内手段351とが上下方向に一列状に配置され着脱可能に装着されている。
球払い出し手段350は、払い出し基板355からの賞球の払い出し指令、球貸し基板356からの球貸し指令に基づいて球タンク347内の遊技球を払い出すためのものである。この球払い出し手段350は、図64に示すように、前後方向に偏平な縦長矩形状に形成された払い出しケース362と、払い出しケース362内にジグザグ状に設けられた貯留通路363と、貯留通路363の遊技球を払い出す回転体364と、回転体364を駆動する駆動モータ(図示省略)とを備え、後取り付け台360の裏側に着脱可能に装着されている。なお、球払い出し手段350から払い出された遊技球は、球案内手段351を介して上皿328へと案内されるようになっている。
球案内手段351は、図64に示すように、払い出し通路366と抜き取り通路367とを有する。そして、球払い出し手段350が遊技球を払い出す際には、球払い出し手段350からの遊技球を払い出し通路366を経て上皿328へと案内し、また、球タンク347から球払い出し手段350までの遊技球を抜き取る際には、その遊技球を抜き取り通路367から抜き取り口(図示省略)を経て機外に抜き取ることが可能である。球案内手段351の裏側には中継基板352が設けられている。
囲繞壁317の左右の側壁部319の内、遊技盤313の着脱時の回動中心Oと反対側に位置する側壁部319には、図64~図68に示すように、その側壁部319を外側から補強する板金製の側壁補強部材368が設けられ、また、その側壁部319から底壁部320に沿って正面視L字状に枠側ジョイント部369が設けられている。側壁補強部材368は前枠302の開閉時に他の部材等と接触して、側壁部319及び遊技盤313の裏側機構等が破損しないように保護する機能を有する。
枠側ジョイント部369は、図66、図69に示すように、遊技盤313の裏側の盤側ジョイント部370と前後に相対応して配置され、遊技盤313の遊技盤装着部311に対する着脱時に盤側ジョイント部370に対して電気的に着脱自在に接続するようになっている。
下部装着部312の前側には、図62に示すように、発射手段327、下部スピーカ325a等が配置されている。また、下部装着部312の裏側には、図63、図64に示すように、下部装着部312の裏側機構を裏側から覆うように第1基板取り付け台371が装着されており、この第1基板取り付け台371の裏側に、払い出し基板ケース372に収容された払い出し基板355と、球貸し基板ケース373に収容された球貸し基板356とが左右に配置されている。
発射手段327は、図69に示すように、板金製の支持板374と、この支持板374の前面に装着された発射レール375と、支持板374の前面に装着され且つ発射用の遊技球を発射レール375上に保持する球保持部376と、支持板374の前面で前後方向の駆動軸377廻りに揺動自在に支持された打撃槌378と、支持板374の裏側に装着され且つ打撃槌378を駆動軸377を介して打撃方向に駆動するロータリソレノイド等の発射駆動手段379とを備え、発射ハンドル330を回動操作したときに、その操作量に応じて発射駆動手段379により打撃槌378を打撃方向(時計廻り)に駆動して、発射レール375上の遊技球を遊技盤313側に発射するようになっている。
払い出し基板355は払い出し指令に従って球払い出し手段350を制御するためのものである。この払い出し基板355を収容する払い出し基板ケース372は、図63、図64に示すように、左右一端側の係合手段380と他端側の締結具381とにより、第1基板取り付け台371に着脱可能に固定されている。締結具381は第1基板取り付け台371に前後軸廻りに回動操作可能な摘まみ部382を有し、その摘まみ部382で払い出し基板ケース372を第1基板取り付け台371側に締め付けるようになっている。
球貸し基板356は、図63、図64に示すように、球貸しボタン等からの球貸し指令に従って球払い出し手段350を制御するためのものである。この球貸し基板356を収容する球貸し基板ケース373は、左右一端側の枢支手段383により縦軸廻りに回動自在に枢着され、他端側のロック手段384により第1基板取り付け台371に着脱可能に固定されている。ロック手段384は前後方向に操作可能なロックボタン385を有し、ロックボタン385を前側に押圧したときに球貸し基板ケース373を第1基板取り付け台371にロックし、ロックボタン385を後側に引いたときにロックを解除するようになっている。
遊技盤313は、ベニヤ板等の非透光性材料又は合成樹脂等の透明性材料により略矩形状に構成されている。この遊技盤313の前側には、図70に示すように、遊技領域323と、発射手段327から発射された遊技球を遊技領域323の上部側へと案内するガイドレール387と、略中央に配置され且つ遊技盤313に前側から着脱自在に装着された中央表示枠(センターケース)388とが設けられている。なお、遊技盤313の前面には、遊技領域323の外周側に前面装飾部材389が設けられている。
また、遊技盤313の裏側には、図65~図68、図71~図75に示すように、取り付け枠391と、この取り付け枠391の下部側を覆うように配置された第2基板取り付け台392とが装着されている。取り付け枠391には、中央表示枠388に対応して遊技盤313の裏側に配置された液晶式等の画像表示手段393と、中央表示枠388及び画像表示手段393間に配置された第1~第4可動演出手段394~397と、前枠302の前面側の発光演出用のLEDが接続されたLED接続基板353と、裏面側に配置されたハーネスを受けるハーネス受け台399とが装着されている。
更に画像表示手段393の裏側には、図72に示すように、演出制御基板345と電源モジュール基板346とが装着されている。第2基板取り付け台392の裏側には、図72に示すように、主制御基板354を収容する主制御基板ケース513と、遊技盤313の着脱時に枠側ジョイント部369に対して電気的に着脱する盤側ジョイント部370とが設けられている。
取り付け枠391は前後方向に短い矩形筒状であって、遊技盤313の裏側に着脱可能に装着されている。第1~第4可動演出手段394~397は、図70、図73~図75に示すように取り付け枠391内に組み込まれており、遊技盤313に対する取り付け枠391の着脱によって、遊技盤313に対して取り付け枠391と一体的に裏側から着脱可能である。
遊技領域323には、図70に示すように、その略中央に中央表示枠388が配置されると共に、中央表示枠388の左右両側に左流下経路401と右流下経路402とが形成され、その中央表示枠388の下側の略中央に始動入賞手段403が配置され、この始動入賞手段403の左右両側に大入賞手段404と普通入賞手段405とが配置されている。中央表示枠388の前面側には、普通図柄表示手段406と普通保留個数表示手段407と第1特別図柄表示手段408と第2特別図柄表示手段409とを含む各種表示手段が適当位置に配置されている。
ガイドレール387は、遊技領域323の外周側を取り囲むように遊技盤313の前面側に配置されており、発射手段327から発射された遊技球を案内経路411を経て遊技領域323の上部側へと案内するようになっている。遊技領域323には、多数の遊技釘(図示省略)が配置されており、ガイドレール387を経て遊技領域323の上部に打ち込まれた遊技球は、中央表示枠388等により左流下経路401と右流下経路402との何れかに振り分けられて遊技釘に衝突しながら流下するようになっている。
遊技盤313には、図70等に示すように中央表示枠388、始動入賞手段403、大入賞手段404、普通入賞手段405等を装着するための複数の装着孔413~415、アウト口416等が前後方向に貫通状に形成されている。装着孔413は中央表示枠388を装着するためのもので、遊技領域323内の略中央部に設けられている。また、装着孔414は始動入賞手段403を、装着孔415は普通入賞手段405を夫々装着するためのもので、装着孔413の下側に設けられている。アウト口416は遊技領域323の最下部に配置されている。
中央表示枠388は、図76~図80等に示すように、画像表示手段393の外周側を前側から覆い且つ内側に画像表示手段393に対応する表示窓418を形成するものである。この中央表示枠388は、表示窓418を取り囲むように周方向に二分割された第1表示枠419と第2表示枠420とを備え、表示窓418の外周部分が装着孔413内に位置するように、遊技盤313の前側にねじ等で着脱自在に装着されている。なお、中央表示枠388は周方向に二分割された第1表示枠419と第2表示枠420とを備えているが、必要に応じて全体を三分割以上に分割してもよいし、前後方向に複数に分割してもよい。
第1表示枠419は、図73、図76~図80に示すように、装着孔413の外側で遊技盤313の前面に沿って配置され且つその前側を遊技球が通過可能な板状その他の前面装着部421と、この前面装着部421の前側に頂部側から左右両側にわたって正面視略門形状に設けられ且つ前面装着部421の内周側で前向きに突設された装飾用の前枠部422と、前枠部422の内周から後方に屈曲して装着孔413内に配置され且つ表示窓418を外周から取り囲む窓枠部423と、表示窓418の左右両側で窓枠部423の後方に上下方向に配置された左右の装飾部材424とを備え、遊技盤313の前面に着脱可能に装着されている。
装飾部材424は板状、その他の形状であって、図73、図76、図77に示すように、窓枠部423の内周よりも表示窓418側に突出して配置されている。左右の装飾部材424の内、その一方の装飾部材424は取り付け部424aを介して前枠部422等に固定され、また、他方の装飾部材424は取り付け部424aを介して窓枠部423等に固定されている。
前面装着部421と前枠部422と窓枠部423は、中央表示枠388の外周側の遊技領域323を区画する前側部材426を構成し、装飾部材424は前側部材426よりも後側で画像表示手段393の外周側に配置された後側部材427を構成している。第1表示枠419の前面側には、普通図柄表示手段406と普通保留個数表示手段407と第1特別図柄表示手段408と第2特別図柄表示手段409等の各種表示手段が適当位置に配置されている。
第2表示枠420には、遊技球を遊技盤313の前側から始動入賞手段403へと落下させるステージ429と、左流下経路401側を流下する遊技球をステージ429へと誘導するワープ口430とが設けられている。
この第2表示枠420は、第1表示枠419の窓枠部423等の左右の下端部間に配置されており、装着孔413の下部側で遊技盤313の前面に当接する板状等の前面装着部材432と、前面装着部材432の上側に配置されたステージ429と、ステージ429の上側から後側に配置された進入防止部材431とを備え、左右両端部が第1表示枠419の左右の両下端部にねじ等で着脱自在に接続されている。
前面装着部材432は装着孔413の内周に配置される補強周壁部433を後側の左右方向の略全長に一体に備えている。この前面装着部材432には、図76~図80に示すように、左流下経路401側に開口するワープ口430と、このワープ口430からの遊技球をステージ429側へと案内する案内通路434とが形成されている。案内通路434はその後側の進入防止部材431に形成された誘導通路435に連通され、左流下経路401を流下中にワープ口430に入った遊技球を、この案内通路434から誘導通路435を経てステージ429の一端側へと案内し誘導するようになっている。
ワープ口430は前面装着部材432の前側に設けられている。前面装着部材432にはワープ口430の前側に開放部437が設けられ、そのワープ口430の下手側に、前側へとU字状に突出する案内通路434用の通路壁438が一体に設けられている。案内通路434の後側は接続孔439を介して誘導通路435に連通されている。誘導通路435は前面装着部材432と、進入防止部材431に断面U状に設けられた通路壁440との間に形成されている。
このような構造のワープ口430、案内通路434を前面装着部材432に設けることにより、前後二つ割りの金型により前面装着部材432にワープ口430、案内通路434とを一体に成型することが可能であり、ワープ口430、案内通路434を含むワープ口部材を前面装着部材432に前側から着脱自在に設ける場合に比較して、第2表示枠420の部品点数を少なくでき製作コストを削減することができる。
なお、ワープ口430と案内通路434との両者の後側を開放状に構成し、その誘導通路435との接続孔439を除く開放側を遊技盤313、ステージ429又は進入防止部材431等の他の部材で塞ぐようにしてもよい。要するにワープ口430、案内通路434を含む前面装着部材432を前後二つ割りの金型により一体に成型できる構成であればよい。
ステージ429は左右両側が高くなる正面視略円弧状であって、左右方向の略中央に配置された中央落下部450と、中央落下部450の左右両側に配置された左右落下部451とを有し、ワープ口430から案内された遊技球が左右方向に自由に転動した後、中央落下部450と左右落下部451との何れかから遊技盤313の前側に落下するようになっている。中央落下部450は始動入賞手段403の略真上にあり、この中央落下部450から遊技球が落下したときに始動入賞手段403に遊技球が入賞する可能性が高くなっている。
進入防止部材431は誘導通路435の他に、ステージ429を後側から覆うように遊技盤313と略平行に設けられた後進入防止板443と、この後進入防止板443の上端から前側に屈曲してステージ429を上側から覆う上進入防止板444とを一体に備え、これら進入防止板443,444により各流下経路401,402を流下中の遊技球、又はステージ429上で跳ね返った遊技球の後側への進入を防止するようになっている。なお、、進入防止部材431は透明な合成樹脂製であり、この進入防止部材431を介して画像表示手段393に表示される表示画像を前側から視認可能である。
取り付け枠391は、図71~図75、図81~図83等に示すように、遊技盤313と略平行に形成され且つその略中央に矩形状の開口部455が形成された後壁部446と、その後壁部446の外縁部から遊技盤313の背面まで前向きに延設された周壁部447と、その周壁部447の前縁側から遊技盤313に沿って外側に屈曲して固定ねじ等により遊技盤313に固定された固定部448とを一体に備えている。周壁部447の上下、左右の壁部は、その外側の囲繞壁317の上壁部318、側壁部319及び底壁部320に近接して配置されている。
取り付け枠391の後壁部446の裏面側には、図73、図75、図81に示すように、画像表示手段393が遊技盤313に沿って上下方向に挿脱可能に装着される表示手段装着部453と、この表示手段装着部453の左右両側に上下方向に配置され且つ画像表示手段393よりも後方に膨出する平面視断面コ字状の膨出部454と、この膨出部454の下側で表示手段装着部453の裏側に配置されたハーネス受け台399とが設けられている。
左右の各膨出部454には、図72、図73、図75、図81等に示すように、左右方向の外側に開口部456が上下方向に複数形成され、その開口部456の後側が取手部457となっている。この取手部457は各膨出部454に上下方向に複数設けられ、その左右両側の何れかの取手部457に手指を掛けることにより、各構成部品を装着した状態でも遊技盤313を容易に運搬できるようになっている。特に取り付け枠391には、左右両側に上下方向に複数の取手部457があるため、遊技盤313に対する各構成部品の装着状況等を考慮して、重量バランス上からも最適な位置にある取手部457を利用することが可能である。
表示手段装着部453には、図65、図67、図68、図73、図81、図82に示すように、開口部455の外周側に設けられ且つ画像表示手段393の前面側の外周部分を前側から受ける受け部460と、この受け部460の左右両側に設けられ且つ画像表示手段393の左右両側を挿脱方向に案内する膨出部454と、受け部460の下側に設けられ且つ画像表示手段393が挿入端側に当接する突出壁461とが設けられ、上側が画像表示手段393用の挿脱部462となっている。
突出壁461の後方への突出高さは膨出部454の半分前後であって、受け部460の左右両端側から上向きに屈曲して膨出部454の下側に達している。上側の受け部460には、画像表示手段393の上端側が左右方向に複数の固定手段463により着脱自在に固定され、また、突出壁461には、画像表示手段393の下端側が左右方向に複数の固定手段464により着脱自在に固定されている。
表示手段装着部453の挿脱部462は、図65、図67、図68、図81、図82に示すように取り付け枠391の上端側に設けられており、遊技盤313を前枠302の遊技盤装着部311に装着した状態では、この挿脱部462の上側近傍に前枠302の囲繞壁317の上壁部318、球タンク347等の枠側部材が近接しており、その上壁部318、球タンク347等の枠側部材によって上側から覆われている。従って、遊技盤313を装着状態では、画像表示手段393を挿脱部462から抜き取ることはできない。
膨出部454は図73に示すように前側が開放する平面視断面コ字状であって、表示手段装着部453の左右両側に上下方向に配置されており、この左右両側の膨出部454と左右両側の受け部460とにより、画像表示手段393を左右両側で案内する案内レール465が構成されている。
膨出部454の内部空間は、取り付け枠391内の内部機構(遊技部品)の一部又は全部を収容する収容部としての機能を有する。そして、左右の膨出部454の内、球払い出し手段350側の膨出部454は、後取り付け台360に近接して前後に重なって配置され、また、球払い出し手段350と反対側の膨出部454には、画像表示手段393よりも裏側に突出する側部基板取り付け台467が設けられている。側部基板取り付け台467は縦長矩形状であって、左右方向の外側が膨出部454の裏側に、下端部側がハーネス受け台399の裏側に夫々ねじ等の固定具により着脱可能に固定されている。
側部基板取り付け台467は左右一側部が上下複数の固定具473により取り付け枠391の膨出部454に、下端部が左右複数の固定具474によりハーネス受け台399に夫々固定されている。ハーネス受け台399はねじ等の固定具475により取り付け枠391に固定されている。なお、固定具473~475にはねじ等が使用されている。
この側部基板取り付け台467、ハーネス受け台399は、表示手段装着部453よりも裏側に突出する突出部材(固定部材)を構成するものであって、表示手段装着部453の左右一側部及び下部に対して裏側から重なっており、画像表示手段393を挿脱する際に、その画像表示手段393を裏側から押えて案内する裏側案内手段を構成している。この側部基板取り付け台467、ハーネス受け台399は、裏側案内手段の他に、画像表示手段393の後側への移動を制限する制限手段(裏側押え手段)を構成している。なお、側部基板取り付け台467、ハーネス受け台399は、画像表示手段393との間の僅かな隙間を介して近接しているが、画像表示手段393に対して摺動自在に接触してもよい。
側部基板取り付け台467には、図71~図73、図82に示すように、ねじ等を使用せずにLED接続基板353が着脱可能に装着されている。LED接続基板353には、前枠302の前面側を発光演出するためのLED(図示省略)が接続されている。側部基板取り付け台467は、LED接続基板353を取り囲む周壁部469と、LED接続基板353が裏側から当接する基板当接部470と、LED接続基板353の左右一端縁に係合する基板係合部471と、LED接続基板353の左右他端縁に係合する基板係合爪472とを有し、これらによりLED接続基板353を着脱自在に固定するようになっている。
基板当接部470はLED接続基板353の外周部に対応して周壁部469の内周に周方向に複数設けられている。基板係合部471は基板当接部470間の中間に対応して、周壁部469の左右一方側の内側に上下方向に複数設けられている。基板係合爪472はLED接続基板353に対して係脱方向に弾性変形可能であり、周壁部469の左右他方側に上下方向に複数設けられている。
LED接続基板353を側部基板取り付け台467に装着する際には、先ずLED接続基板353の一端側を基板当接部470と基板係合部471との間に挿入する。次に基板当接部470、基板係合部471側を支点にLED接続基板353を側部基板取り付け台467側に押圧すると、基板係合爪472が外側へと弾性変形してLED接続基板353が周壁部469内に収まり、その外周部分が各基板当接部470に当接する。そして、LED接続基板353が基板係合爪472を通過すると、基板係合爪472が弾性力により復元してLED接続基板353の他側縁に係合する。
従って、このように構成すれば、LED接続基板353を側部基板取り付け台467に対して容易に着脱することが可能であり、側部基板取り付け台467を取り外して合成樹脂材料として容易に再利用できる利点がある。また、LED接続基板353を固定するためのねじが不要であり、ねじの使用量を極力削減できる。
なお、側部基板取り付け台467に対するLED接続基板353の取り付け構造は、他の取り付け台に対して被取り付け部材を取り付ける場合にも、同様に採用可能である。
画像表示手段393は、矩形状の液晶式等の画像表示パネル481を収容ケース482に収容して構成されたものであって、図65、図67、図68、図73、図85、図86に示すように、挿脱部462側から表示手段装着部453に対して上下方向に挿脱自在に挿入され、収容ケース482の上下両端側が固定手段463,464により固定されている。収容ケース482は前後に偏平状であって、前側の開放側から画像表示パネル481が着脱自在に収容されている。画像表示パネル481は収容ケース482と、画像表示パネル481の前側外周に対応して配置された押え枠483とにより保持されている。押え枠483は、収容ケース482の周壁部484に固定されている。
固定手段463,464は画像表示手段393の上下両側に左右方向に複数組み設けられている。上側の固定手段463は、図67に示すように、収容ケース482から上側に突出する取り付け部485と、この取り付け部485に対応して表示手段装着部453の受け部460に設けられた取り付け孔486と、取り付け部485から取り付け孔486に挿通するねじ等の固定具487とを備えている。
下側の固定手段464は、図68に示すように、収容ケース482から下側に突出する取り付け部488と、この取り付け部488に対応して表示手段装着部453の突出壁461に設けられた取り付け孔489と、取り付け部488から取り付け孔489に挿通するねじ等の固定具490とを備えている。突出壁461には、取り付け部488との間で画像表示手段393の左右位置を位置決めする位置決め部491が設けられている。
位置決め部491は取り付け部488が上下方向に挿脱するように突出壁461に切り欠き状に形成され、その位置決め部491内に取り付け孔489が設けられている。取り付け部488と位置決め部491とにより、画像表示手段393用の位置決め手段が構成されている。ハーネス受け台399には、固定手段464に対向して開口状又は切り欠き状の操作部492が設けられ、この操作部492から固定具490用の工具等を挿入して、その固定具490を廻す等の操作を行うようになっている。
収容ケース482は図85、図86に示すように、周壁部484と、この周壁部484の後端側に一体に形成され且つ画像表示パネル481の裏面に当接する上後壁部493及び下後壁部494とを備えている。収容ケース482は上後壁部493側の前後方向の深さが大であって、前側又は前後両側にリブ、その他の補強部493aが設けられており、下後壁部494よりも後方に若干突出している。そして、上後壁部493の後側には、演出制御基板345、電源モジュール基板346が装着されている。下後壁部494は画像表示パネル481の裏面に近接しており、この下後壁部494の裏側にハーネス受け台399が接近して設けられている。
演出制御基板345は画像表示手段393に表示される各種の演出画像を制御する機能、又は演出画像を制御する機能と他の各種の可動演出手段394~397を制御する機能を有するものであって、演出制御基板ケース495内に収容されている。演出制御基板ケース495は、図85(a)に示すように、前ケース495aと後ケース495bとを前後方向に開閉可能に結合して構成されている。後ケース495bには、演出制御基板345の裏面のコネクタ497に対応して開口部498が設けられ、その開口部498側でコネクタ497にハーネス(図示省略)を接続するようになっている。
演出制御基板ケース495は画像表示手段393の収容ケース482に対して固定係合部499と当接部500と締結具501と係合爪502とにより、収容ケース482の裏側に着脱可能に装着されている。固定係合部499と当接部500は演出制御基板ケース495分の間隔をおいて収容ケース482から後方に突出しており、その固定係合部499には演出制御基板ケース495が係脱自在に係合し、また、当接部500は固定係合部499との間で演出制御基板ケース495を左右方向に挟むようになっている。
締結具501は当接部500上に枢軸505で回動自在に支持され、枢軸505廻りに操作して、演出制御基板ケース495を収容ケース482に締め付けるようになっている。なお、締結具501は当接部500上で締結位置と解除位置とに位置決め可能になっている。係合爪502は収容ケース482から裏側に突出して当接部500の上側に配置され、演出制御基板ケース495に係脱自在に係合している。
当接部500、締結具501及び係合爪502は、図89(a)に示すように、画像表示手段393の表示手段装着部453に対する挿脱時に側部基板取り付け台467と干渉しないように配置されている。一方、固定係合部499は収容ケース482の左右方向の端縁側にあり、左右を間違った状態で画像表示手段393を表示手段装着部453に挿入しようとした場合には、図89(b)に示すように、その固定係合部499が側部基板取り付け台467の上端と干渉して、その状態での画像表示手段393の表示手段装着部453への挿入を阻止するようになっている。
従って、固定係合部(第1部材)499と側部基板取り付け台(第2部材)467とにより、画像表示手段393の表示手段装着部453に対する誤装着を防止する誤装着防止手段516が構成されている。
なお、固定係合部(第1部材)499は、収容ケース482に演出制御基板ケース495を着脱自在に取り付けるための取り付け具を構成しているが、その取り付け具の取り付け対象は演出制御基板ケース495以外の他の部品でもよい。また、第1部材は、他の目的で突出状に設けられる突起物でもよく、取り付け具に限定されるものではない。
電源モジュール基板346は、図85(b)に示すように、電源モジュール基板ケース506に収容され、演出制御基板345の上側で収容ケース482の上後壁部493の裏側に係合手段503,504等を介して着脱自在に装着されている。
画像表示手段393を遊技盤313の裏側の取り付け枠391に装着する場合には、図89(a) に示すように、挿脱部462側から表示手段装着部453に画像表示手段393を挿入して装着する。なお、図89では図面作成の便宜上、遊技盤313、画像表示手段393を起立姿勢としているが、遊技盤313側の組み立て等に際して画像表示手段393を装着する場合には、例えば前面を下側に向けて遊技盤313を水平状に倒した状態で作業を行う。
画像表示手段393の装着に際しては、画像表示手段393を挿脱部462側から表示手段装着部453の案内レール465に沿って図89(a) の矢印方向に挿入する。そして、収容ケース482の挿入端側が突出壁461に当接するまで画像表示手段393を表示手段装着部453内に挿入して行く。
収容ケース482の挿入端側の取り付け部485が突出壁461の位置決め部491内に進入すれば、この取り付け部485と位置決め部491との位置決め機能により、表示手段装着部453内の画像表示手段393を左右方向の適正位置に位置決めすることができる。次に上下両側の固定手段463,464により画像表示手段393を表示手段装着部453の受け部460に固定すればよい。
このように表示手段装着部453の挿脱部462側が開放状態にあれば、その挿脱部462側から画像表示手段393を遊技盤313と略平行に着脱できるので、表示手段装着部453の周辺に画像表示手段393に重なるように、側部基板取り付け台467、ハーネス受け台399等の他の構成部品があるにも拘らず、それらを取り外すことなく画像表示手段393を容易に着脱できる利点がある。そのため画像表示手段393の裏側に重なるように他の部品を配置することができる。
また、画像表示手段393を表示手段装着部453内に挿入する際に、画像表示手段393の左右一端側が側部基板取り付け台467の下側に進入し、その後、画像表示手段393の下部側がハーネス受け台399の下側に進入するため、その側部基板取り付け台467、ハーネス受け台399を一種の案内部材として活用することができる。従って、遊技盤313が起立した状態で画像表示手段393を挿脱する場合にも、画像表示手段393が後方に脱落する等の恐れがなく、画像表示手段393の挿脱作業を容易且つ安全に行うことができる。
組み立て等に際して、画像表示手段393の左右を間違えた状態で図89(b) に示すように表示手段装着部453に対して矢印方向に挿入しようとすると、演出制御基板ケース495を固定するための固定係合部499が表示手段装着部453の裏側の側部基板取り付け台467と干渉して、画像表示手段393を表示手段装着部453内に挿入することはできない。そのため画像表示手段393の誤挿入、誤装着等を未然に防止することができる。
また、固定係合部499と側部基板取り付け台467とにより誤装着防止手段516を構成しており、固定係合部499と側部基板取り付け台467とを誤装着防止手段516に兼用しているため、専用の誤装着防止手段516を設ける場合に比較して構造的に簡素化することができる。
なお、固定係合部499と側部基板取り付け台467とを誤装着防止用に兼用する場合でも、固定係合部499及び側部基板取り付け台467以外の他の部材を利用してもよい。また、他の部材で兼用せずに、誤装着防止用に専用の手段、部材を設けることも可能である。
演出制御基板345を装着する場合には、演出制御基板ケース495の一端側を固定係合部499に係合した後、その演出制御基板ケース495を収容ケース482の背面に当接させて固定係合部499と当接部500との間で挟む。また、演出制御基板ケース495を収容ケース482の背面に当接させたときに、演出制御基板ケース495に係合爪502が係合する。そのため遊技盤313が起立した状態でも、演出制御基板ケース495が脱落することがない。そして、最後に締結具501を枢軸505廻りに演出制御基板ケース495側へと廻して、締結具501により演出制御基板ケース495を収容ケース482の背面に締め付けて固定する。
突出壁461の後側には、画像表示手段393の収容ケース482の下後壁部494に近接するように、表示手段装着部453の下部側の後方に配置されたハーネス受け台399が設けられている。ハーネス受け台399は、図82~図84に示すように、下側及び左右両側の三辺がねじ等の固定具475により突出壁461に固定されてている。
このハーネス受け台399の裏面には、図72に示すように、ハーネス476用の掛け部507が上下方向及び左右方向に複数設けられており、その適当箇所の掛け部507を使用してハーネス467を止めるようになっている。掛け部507はハーネス受け台399の裏面に沿って配線されたハーネス476を止めるものであって、ハーネス受け台399と略平行に上下方向又は左右方向に配置され、弾性変形可能に長手方向の一端側がハーネス受け台399に連結されている。なお、この掛け部507は爪状、フック状に構成されている。
ハーネス476の配線に際しては、ハーネス受け台399の裏面に沿って左右方向、その他の所定方向へとハーネス476を配線する一方、そのハーネス476を必要に応じて一部又は全部の掛け部507に引っ掛ける。掛け部507は適度の弾性を有する爪状、フック状に構成されており、ハーネス476が外れ難くなっている。
このように表示手段装着部453の下部後方側にハーネス受け台399を設けて、このハーネス受け台399の裏側にハーネス476を配置することにより、表示手段装着部453に画像表示手段393を挿脱する際にも、画像表示手段393とハーネス476との錯綜を防止することができる。また、ハーネス受け台399を画像表示手段393の裏面に近接して配置することにより、このハーネス受け台399を画像表示手段393の案内用として兼用することもできる。
第2基板取り付け台392は、図72に示すように、ハーネス受け台399を含む取り付け枠391の下側を覆うように遊技盤313の裏面に装着されている。この第2基板取り付け台392は、ハーネス受け台399の裏側に位置する後壁部508と、取り付け枠391の下部の左右両側で遊技盤313に固定された側壁部509と、球排出口510が形成され且つ取り付け枠391の下側で遊技盤313に固定された底壁部511とを有する。
この第2基板取り付け台392は、その後壁部508により、ハーネス受け台399の裏側に配線されたハーネスの裏側に対応する開口部512が設けられ、その開口部512を裏側から塞ぐように、主制御基板354を収容する主制御基板ケース513が後壁部508の裏側に着脱可能に装着されている。
主制御基板ケース513は、図83に示すように、前ケース513aと後ケース513bとを前後方向に開閉可能に結合して構成されている。この主制御基板ケース513は、演出制御基板ケース495の下側に近接して横長状に配置され、左右両側の係合手段514,515等により、第2基板取り付け台392に着脱可能に装着されている。
枠側ジョイント部369、盤側ジョイント部370は、図66、図69、図71、図72に示すように正面視略L字状に構成されており、その枠側ジョイント部369は前枠302のヒンジ303,307から遠い側の下部に前向きに、盤側ジョイント部370は遊技盤313のヒンジ303,307から遠い側の下部に後向きに前後方向に相対向して配置されている。
枠側ジョイント部369は、図66、図69に示すように、側壁部319の後端から内側へと屈曲するジョイント支持部519と、側壁補強部材368の後端から内側へと屈曲してジョイント支持部519を裏側から補強するジョイント補強部520と、ジョイント支持部519の前側に配置された枠側取り付け板521と、枠側取り付け板521に前向きに取り付けられた第1~第3枠側コネクタ525~527とを備えている。
枠側取り付け板521には、上下方向に配置された第1枠側取り付け部522と、左右方向に配置された第2,第3枠側取り付け部523,524とを有し、その第1枠側取り付け部522に第1枠側コネクタ525が、第2,第3枠側取り付け部523,524に第2,第3枠側コネクタ526,527が夫々前向きに装着されている。第1~第3枠側コネクタ525~527は、両端側の取り付け具528を介してフローティング可能に支持されている。
盤側ジョイント部370は、図66、図71、図72に示すように、枠側ジョイント部369に対向して第2基板取り付け台392の後壁部508の下隅部分に配置されており、その後壁部508に形成された上下方向の第1盤側取り付け部530と左右方向の第2,第3盤側取り付け部531,532とを有し、その第1盤側取り付け部530に第1盤側コネクタ533が、第2,第3盤側取り付け部531,532に第2,第3盤側コネクタ534,535が夫々後向きに配置されている。
第1~第3枠側取り付け部522~524、第1~第3枠側コネクタ525~527は、遊技盤313の回動中心Oに近い側が前側に位置し、第1~第3盤側取り付け部530~532、第1~第3盤側コネクタ533~535は、遊技盤313の回動中心Oに近い側が前側に位置するように、夫々左右方向の線分に対して斜め方向に傾斜して配置されている。そして、第1~第3枠側コネクタ525~527と第1~第3盤側コネクタ533~535は、係合部315側を回動中心Oとして遊技盤313を回動させたときに、回動中心Oに近い側から順次ピン挿脱部分が回動中心O廻りの接線方向に接続するように構成されている。
第1~第3盤側取り付け部530~532は、略回動中心Oを通る線分上に配置されており、その第1~第3盤側取り付け部530~532に第1~第3盤側中継基板536~538を介して第1~第3盤側コネクタ533~535が装着されている。そのため第1~第3盤側コネクタ533~535のピン挿脱部分は第1~第3盤側取り付け部530~532と略平行であり、第1~第3盤側取り付け部530~532の前側に接近して配置されている。第1~第3盤側中継基板536~538には、遊技盤313側の各基板との間のハーネス476を接続するための第1~第3中継コネクタ539~541が設けられている。
枠側ジョイント部369の第1~第3枠側コネクタ525~527は、盤側ジョイント部370の第1~第3盤側コネクタ533~535に対応して構成されている。第2,第3枠側コネクタ526,527と第2,第3盤側コネクタ534,535は、回動中心Oから遠い側の第2枠側コネクタ526及び第2盤側コネクタ534が近い側の第3枠側コネクタ527及び第3盤側コネクタ535よりも上側に配置されている。第1~第3枠側コネクタ525~527と第1~第3盤側コネクタ533~535は、略同時にピン挿脱部分が挿脱するように配置してもよいし、回動中心Oに遠い側からピン挿脱部分が順次挿脱するように配置してもよい。
このような構成の枠側ジョイント部369と盤側ジョイント部370とを設けておけば、遊技盤313を遊技盤装着部311に装着する際に、遊技盤313を回動中心O廻りに回動させることにより、枠側ジョイント部369の枠側コネクタ525~527と、盤側ジョイント部370の盤側コネクタ533~535とが接線方向に接続するため、盤側コネクタ533~535を枠側コネクタ525~527に対して無理なく接続することができる。
即ち、遊技盤313の一端側を遊技盤装着部311の当接部と314と係合部315との間に挿入し、遊技盤313の他端側を前側から矢印方向に押圧して、遊技盤313を回動中心O廻りに回動させることにより、枠側ジョイント部369の枠側コネクタ525~527と、盤側ジョイント部370の盤側コネクタ533~535とが接線方向に接続するため、盤側コネクタ533~535を枠側コネクタ525~527に対して無理なく接続することができる。
遊技盤装着部311に遊技盤313を装着する際には、図65に二点鎖線で示すように、遊技盤装着部311の前側から遊技盤313の一端側を遊技盤装着部311の当接部314と係合部315との間に挿入し、次に遊技盤313の他端側を本体枠305内へと押圧する。すると遊技盤313が回動中心O廻りに図65の313A矢示方向に回動するので、遊技盤313を遊技盤装着部311内に押し込むことができる。
そして、遊技盤313が313A矢示方向に回動するときに、盤側ジョイント部370の各盤側コネクタ533~535と枠側ジョイント部369の枠側コネクタ525~527とが図87(a)に示す状態を経て図87(b)に示すように接近して、対応する盤側コネクタ533~535と枠側コネクタ525~527とが回動中心Oに近い側から順次接線方向に接続する。従って、盤側コネクタ533~535と枠側コネクタ525~527とを無理なく接続することができる。
また、複数の枠側ジョイント部369及び盤側ジョイント部370とをL字状に配置することにより、例えば盤側ジョイント部370側であれば、第2基板取り付け台392の隅部分の二辺を有効に活用して盤側ジョイント部370を配置することが可能である。従って、枠側コネクタ525~527及び盤側コネクタ533~535の数が複数あるにも拘わらず、二辺の少ないスペースを有効に活用して枠側ジョイント部369及び盤側ジョイント部370を効率的に配置することができる。
取り付け枠391内には、図70、図73~図75に示すように、画像表示手段393の前側の上下に第1,第2可動演出手段394,395が配置され、画像表示手段393の前側の左右に第3,第4可動演出手段396,397が配置されている。
第1可動演出手段394は、図70、図73~図75に示すように、第1可動演出体546と、この第1可動演出体546を上下方向に駆動する第1駆動手段547とを備え、第1駆動手段547の駆動により、略水平な状態を保ったままで、画像表示手段393の上部前側の上部位置と下部前側の下部位置との間で上下方向に移動可能である。なお、第1駆動手段547は第1可動演出体546を支持する支持機構を兼用している。
第1可動演出体546は、画像表示手段393の前側上部に横長状に配置された支持体548と、この支持体548の前面側に装着された装飾体549とを備え、支持体548の左右両端側が画像表示手段393の左右両側に配置された一対の第1駆動手段547により、第1駆動連結体550を介して上下方向に移動可能に支持されている。
第1駆動手段547は、縦長状の支持部材551を介して取り付け枠391に支持されている。この第1駆動手段547は、画像表示手段393の外側縁に沿ってその上下両端側にかけて上下方向に配置され且つ第1駆動連結体550を上下方向に案内する細長円柱状の昇降案内体552と、この昇降案内体552の下端近傍に配置された駆動プーリ553と、昇降案内体552の上端側近傍に配置された従動プーリ554と、駆動プーリ553を回転駆動するステッピングモータ等の駆動源555と、駆動プーリ553と従動プーリ554とに巻き掛けられ且つその周方向の所定箇所に第1駆動連結体550が固定された無端状のタイミングベルト556とを備えている。
第1駆動連結体550には、第1可動演出体546の端部が前後方向の枢軸557により回転可能に連結されている。第1可動演出体546の一端側には、枢軸557が左右方向に摺動自在に挿通される長孔558が形成されている。従って、第1可動演出体546は枢軸557が長孔558内を摺動する範囲内で斜めに傾斜することも可能である。
装飾体549には飛行機をモチーフにした立体装飾が採用されており、胴体部559と、この胴体部559から左右両側に伸びる翼部560とを有する。装飾体549は胴体部559の先端側が中央表示枠388の表示窓418内に突出して配置されている。翼部560はその先端側が中央表示枠388の左右の装飾部材424の前に配置されている。
装飾体549の一部である翼部560は、中央表示枠388の装飾部材424の前側に配置される前側部を構成し、胴体部559等を除く他の部分が装飾部材424の後側に配置される後側部を構成している。従って、このように装飾体549を中央表示枠388の装飾部材424の前後両側に重ねて配置することにより、第1可動演出手段394の配置領域を十分に確保することができる。
また、中央表示枠388の左右の装飾部材424間の間隔は上下で異なっており、装飾体549はその間隔の広がった位置で左右の装飾部材424に対して前後方向に通過可能になっている。例えば、この実施形態では、下部側で左右の装飾部材424間の間隔が大きくなっているため、第1可動演出手段394を取り付け枠391に組み付ける際には、装飾部材424の下部側まで第1可動演出体546を移動させて、装飾体549の翼部560を装飾部材424の前に位置させることになる。
取り付け枠391の左右両側壁の内側には、第1可動演出手段394の第1可動演出体546、取り分けその装飾体549を照明するようにLED基板542が設けられている。LED基板542は第1可動演出体546の移動範囲に対応して上下方向に複数のLED543を備え、所定の可動演出時にLED543を発光させて装飾体549を照明するようになっている。
なお、装飾体549は飛行機以外のモチーフでもよく、左右方向に移動する場合には、装飾体549が装飾部材424から内側に外れる位置まで移動させた状態で組み付けるようにすればよい。また、装飾体549は装飾部材424の前側と装飾部材424の前側から外れる位置との間で移動可能であればよく、上下方向、左右方向等に直線的に運動する他、回転又は揺動運動するようにしてもよい。また、弾性変形により装飾部材424の前側から外れるようにしてもよい。更に第1可動演出手段394は、その少なくとも一部を中央表示枠388の装飾部材424の前側に配置し、その他の主要部を中央表示枠388の装飾部材424の裏側に配置してもよい。
第2可動演出手段395は、図70、図73~図75に示すように、第2可動演出体562と、取り付け枠391に固定された支持部材563により支持され且つ第2可動演出体562を上下方向に駆動する第2駆動手段564とを備え、第2可動演出体562が第2駆動手段564の駆動により、略水平な状態を保ったままで、画像表示手段393の下部前側の下部位置と上下中間部前側の上部位置との間で移動可能である。なお、第2駆動手段564は第2可動演出体562を支持する支持機構を兼用している。
第2駆動手段564は、第1駆動手段547の後側で取り付け枠391の後壁部446の前側に配置されており、画像表示手段393の側縁に沿ってその下部側に上下方向に配置され且つ第2駆動連結体565を上下方向に案内する細長円柱状の昇降案内体566と、この昇降案内体566の上端側近傍に配置された駆動プーリ567と、昇降案内体566の下端側近傍に配置された従動プーリ568と、駆動プーリ567を回転駆動するステッピングモータ等の駆動源569と、駆動プーリ567と従動プーリ568とに巻き掛けられ且つその周方向の所定箇所に第2駆動連結体565が固定された無端状のタイミングベルト570とを備えている。
駆動源569は支持部材563の裏側に固定されており、その後端側が取り付け枠391の膨出部454内に配置されている。勿論、この場合には第2駆動手段564の一部である駆動源569が膨出部454内に配置されているが、第2可動演出手段395の少なくとも一部、例えば第2可動演出手段395の支持機構及び/又は第2駆動手段564の少なくとも一部を膨出部454内に組み込んでもよい。
このように取り付け枠391の内側に配置される内部機構である遊技部品を膨出部454内に組み込むことにより、画像表示手段393の前側に第1可動演出手段394と第2可動演出手段395とを配置する場合でも、遊技盤313と画像表示手段393との間に大きな間隔を確保する必要がなく、画像表示手段393を遊技盤313側に接近させて配置することができる。
第2駆動連結体565には、第2可動演出体562の端部が前後方向の枢軸571により回転可能に連結されている。なお、第1可動演出体546の一端側には、枢軸571が左右方向に摺動自在に挿通される長孔572が形成されている。従って、第2可動演出体562は枢軸571が長孔572内を摺動する範囲内で斜めに傾斜することも可能である。
第1可動演出体546と第2可動演出体562は上下に配置されているが、第1可動演出体546の移動経路と、第2可動演出体562の移動経路は前後方向にずれて配置されている。従って、第1可動演出体546と第2可動演出体562は、互いに相手側と干渉することなく任意に上下方向に移動可能である。
第3,第4可動演出手段396,397は、図70、図73~図75に示すように、画像表示手段393の左右両側に対応して左右対称に配置されており、縦長状の可動演出体574と、この可動演出体574を左右方向に駆動する駆動手段575とを備え、駆動手段575により、画像表示手段393に対して左右方向の外側の外部位置と、左右方向の内側の内部位置との間で移動可能である。なお、駆動手段575は可動演出体574を支持する支持機構を兼用している。
可動演出体574は前面側に任意の装飾(図示省略)が施されており、画像表示手段393の左右の縁部に沿ってその前側に縦長状に配置されている。駆動手段575は、取り付け枠391の周壁部447の内側に固定された支持部576と、この支持部576に対して左右方向に摺動可能に設けられ且つ前側に可動演出体574が固定された摺動部577とを含む電磁摺動手段により構成されている。可動演出体574は、駆動手段575により、画像表示手段393に対して左右方向の外側の外部位置と、左右方向の内側の内部位置との間で移動可能である。
なお、第3可動演出手段396と第4可動演出手段397との可動演出体574は左右両側に離間しており、内部位置へと移動したときにも互いに干渉することはない。また、第3,第4可動演出手段396,397の各可動演出体574の移動経路は、第1可動演出体546の移動経路と第2可動演出体562の移動経路との間にあり、移動時に第3,第4可動演出手段396,397の各可動演出体574が互いに干渉することもない。
第1~第4可動演出手段394~397は、第1の実施形態と同様の可動演出に使用する他、第1~第4可動演出手段394~397の全て又は一部を適宜移動させて、画像表示手段393の表示画面578の画像表示領域579を狭く制限したり、広く拡大したりすることも可能である。
例えば通常時に、図88(a)に示すように第1~第4可動演出手段394~397により表示画面578を制限して狭い画像表示領域579で遊技を行い、リーチその他の遊技者に有利な特定の遊技状態、又はその前兆の遊技状態の場合には、図88(b)に示すように第1~第4可動演出手段394~397を表示画面578の外側へと後退させて表示画面578の全域まで広げて、広い画像表示領域579で遊技を行うことも可能である。
画像表示領域579を制限する方法としては、上下の第1,第2可動演出手段394,395の一方又は両方を画像表示手段393の表示画面578の中央側に移動させて画像表示領域579の上下幅を制限する第1の方法と、左右の第3,第4可動演出手段396,397の一方又は両方を画像表示手段393の表示画面578の中央側に移動させて画像表示領域579の左右幅を制限する第2の方法とがある。また、第1の方法と第2の方法とを組み合わせて、画像表示領域579の上下幅と左右幅とを制限する方法もある。第1~第4可動演出手段394~397の全て又は一部を利用して表示領域の上下幅及び/又は左右幅の拡大、縮小は、間欠的に複数回繰り返してもよい。
図90~図107は本願発明の第4の実施形態を示し、この実施形態では、遊技盤313の裏側の表示手段装着部453に対して画像表示手段393を横方向に挿脱可能にした横挿脱式を例示する。
遊技盤313は図90~図92に示すように裏側に取り付け枠391を備えている。この取り付け枠391の裏側には、遊技盤313の前面側の中央表示枠388に対応する液晶式等の画像表示手段393と、前枠302の前面側の発光演出用のLED(図示省略)が接続されたLED接続基板353と、裏面側に配置されたハーネスを受けるハーネス受け台399と、各ハーネスを中継する中継基板352とが装着されている。
画像表示手段393の裏側には、演出制御基板345を収容する演出制御基板ケース495と、電源モジュール基板346を収容する電源モジュール基板ケース506とが装着されており、その演出制御基板ケース495の下側にハーネス受け台399が設けられている。
取り付け枠391は、図93~図98等に示すように、遊技盤313と略平行に形成され且つその略中央に矩形状の開口部455が形成された後壁部446と、その後壁部446の外縁部から遊技盤313の背面まで前向きに延設された周壁部447とを備え、その周壁部447の前端部がねじ、釘等の固定具586により遊技盤313の裏側に固定されている。
取り付け枠391の後壁部446の裏面側には、図93に示すように、画像表示手段393を遊技盤313に沿って左右方向に挿脱可能な表示手段装着部453と、この表示手段装着部453の左右一端側に画像表示手段393よりも後方に突出して上下方向に配置され且つLED接続基板353が着脱自在に装着された側部基板取り付け台467とが設けられている。
画像表示手段393は、図99に示すように、矩形状の液晶式等の画像表示パネル481を収容ケース482に収容して構成されている。そして、この画像表示手段393は、表示手段装着部453の側部基板取り付け台467と左右方向の反対側に開放状に設けられた挿脱部462から、表示手段装着部453に左右方向(横方向)に挿脱可能であり、左右両端の固定手段584,585により所定の装着位置に固定されている。
収容ケース482は前後方向に偏平状であって、図94~図99に示すように、前側の開放側から画像表示パネル481が着脱自在に収容され、周壁部484に左右両側から挿通されて画像表示パネル481の側面に当接するねじ等の固定具586により、画像表示パネル481が着脱自在に保持されている。収容ケース482は上後壁部493と下後壁部494とを有し、その上後壁部493には、収容ケース482の強度を確保するために縦方向、横方向等の所定方向に補強リブ587、断面U字状の補強突条部588が設けられている。
この収容ケース482の上,下後壁部493,494側の補強リブ587、補強突条部588等の前端面と、画像表示パネル481の裏面との間には、図99に示すように前後方向に僅かの隙間sが設けられている。そのため画像表示手段393を単体で取り扱う際に、仮に収容ケース482の上,下後壁部493,494の何れか一方又は両方を画像表示パネル481側に押圧するようなことがあっても、補強リブ587、補強突条部588等と画像表示パネル481との間の隙間sの範囲内で収容ケース482の上,下後壁部493,494が画像表示パネル481側に多少変形するだけであり、収容ケース482の上,下後壁部493,494の変形によって画像表示パネル481が直ちに変形又は破損するようなことはない。
固定手段584,585は、図90~図92に示すように、画像表示手段393の左右両側に上下方向に複数組み設けられている。そして、各固定手段584,585は、図98に示すように、収容ケース482から左右方向に突出する取り付け部589,590と、この取り付け部589,590に対応して表示手段装着部453に設けられた取り付け孔591,592と、取り付け部589,590から取り付け孔591,592に挿通するねじ等の固定具593,594とを備えている。
画像表示手段393の先端側の固定手段584の取り付け孔591は、後壁部446から後方に突出する突出壁595の切り欠き部596内に設けられている。また、切り欠き部596は取り付け部589に対応して形成されており、この切り欠き部596に取り付け部589が横方向に挿脱自在である。従って、切り欠き部596は位置決め部としての機能を有し、収容ケース482側の取り付け部589との間で収容ケース482を位置決めする位置決め手段を構成している。
取り付け部589の先端側に傾斜状の案内部598が設けられ、また、突出壁595には切り欠き部596に対応して案内部599が設けられており、これら案内部598,599により、取り付け部589を突出壁595の切り欠き部596へと案内するようになっている。案内部598,599は傾斜部により構成されているが、円弧面等でもよい。
収容ケース482の上後壁部493の裏側には、第3の実施形態と同様に、演出制御基板345を収容する演出制御基板ケース495と、電源モジュール基板346を収容する電源モジュール基板ケース506とが着脱自在に配置されている。演出制御基板ケース495は左右方向に横長状であって、その上側に電源モジュール基板ケース506が配置されている。
演出制御基板ケース495は、図90に示すように、画像表示手段393の収容ケース482に対して固定係合部499と当接部500と締結具501と係合爪502とにより、上後壁部493の裏側に着脱可能に装着されている。固定係合部499と当接部500は演出制御基板ケース495分の間隔をおいて収容ケース482から後方に突出しており、その固定係合部499には演出制御基板ケース495の係合突部503が係脱自在に係合し、また、当接部500は固定係合部499との間で演出制御基板ケース495を左右方向に挟むようになっている。
締結具501は枢軸505により当接部500上に回動自在に支持され、枢軸505廻りに操作して、演出制御基板ケース495を上後壁部493に締め付けるようになっている。係合爪502は収容ケース482から裏側に突出して当接部500の上側に配置され、演出制御基板ケース495に係脱自在に係合している。
収容ケース482の下後壁部494の裏面側には、図91~図92、図100~図103に示すように、演出制御基板ケース495の下側にハーネス受け台399が設けられている。このハーネス受け台399は、収容ケース482の下後壁部494自体により構成されており、演出制御基板345と可動演出手段(図示省略)とを接続するフラットハーネス等の各種のハーネス600が所定方向に配置され、止め具601で止めるようになっている。
ハーネス受け台399を構成する収容ケース482の下後壁部494の裏面側には、複数箇所に取り付け部602が凹入状に設けられ、その各取り付け部602に縦横に多数の取り付け孔603が設けられている。
取り付け部602は、上下方向に長い縦部分602aと、左右方向に長い横部分602bとを有し、その取り付け部602の縦,横部分602a,602bに止め具601用の二個一組(複数一組)の取り付け孔603が多数組み設けられ、その何れかの取り付け孔603を利用して止め具601を取り付けることにより、止め具601の装着位置を上下方向、左右方向に任意に変更可能である。
止め具(止め部)601は、図103に示すように、基部604と、この基部604の一端に一体に形成された押え部605と、押え部605の他端側を基部604の他端側に係脱自在に係止する係止手段606とを有し、その基部604と押え部605との間でハーネス600を挟み込んで、押え部605の他端を基部604の他端に対して係止手段606により係止するようになっている。係止手段606は基部604側の係止部607と、押え部605側の被係止部608とを有し、その係止部607と被係止部608とが係脱するようになっている。
基部604は取り付け部602の凹入深さと略同程度の厚さであり、取り付け孔603に挿入可能な二個(複数)の取り付け突部609を備え、その取り付け突部609を取り付け孔603に挿入して止め具601を着脱自在に取り付けるようになっている。止め具(止め部)601はハーネス受け台399と一体に設けてもよい。
ハーネス600の一端は演出制御基板345に接続されている。また、ハーネス600の他端は、図101、図102に示すように、収容ケース482の側面から取り付け枠391の側面を経て取り付け枠391の内部へと導かれており、取り付け枠391の内部で可動演出手段394~397側に接続されている。ハーネス600の途中は、押え部材638により取り付け枠391の周壁部447の側面に沿って押えられている。押え部材638はねじ等の固定具637により取り付け枠391に固定されている。
このように収容ケース482の取り付け部602に多数組みの取り付け孔603を設けておけば、ハーネス600の配線位置、配線方向等に応じて必要箇所に止め具601を配置することが可能であり、ハーネス600の配線の変更、その他に任意に対応することができる。また、収容ケース482の取り付け部572が凹入状であり、その取り付け部572に止め具601を配置することにより、止め具601の基部604の後方への突出量を少なくすることができる。その結果、収容ケース482の下後壁部494に沿ってハーネス600を配置することができる。
表示手段装着部453は、図93~図98、図106に示すように、開口部455の外周側に設けられ且つ画像表示手段393を前側から受ける受け部460と、この受け部460の上下両側に設けられ且つ画像表示手段393の上下両側を横挿脱方向に案内する案内突条610とを備え、その左右一端側に配置された側部基板取り付け台467とは反対の他端側が挿脱部462となっている。なお、上側の案内突条610はリブ状に形成され、下側の案内突条610は断面U字状に形成されているが、この案内突条610は上下共に略同じ構造にしてもよい。
受け部460と案内突条610とにより、開口部455の上下両側で画像表示手段393を左右方向に案内する上下一対の案内レール611が構成されている。案内レール611は受け部460により構成され且つ収容ケース482の先端摺動部612を含む摺動部を案内する前側レール部613と、この前側レール部613の外側から裏側に突出し且つ収容ケース482の上下両側を外側から案内する外側レール部614とを有する。先端摺動部612は収容ケース482の挿入端側の上下両端部に設けられており、収容ケース482の周壁部484から先端側へと突出している。
挿脱部462は、図106、図107に示すように、表示手段装着部453の他端裏側に配置されている。この挿脱部462は表示手段装着部453の他端側において、画像表示手段393を案内レール611に対して後側から斜め方向に傾斜させて、その状態で先端摺動部612を案内レール611の前側レール部613に当接させることが可能であればよい。従って、挿脱部462は表示手段装着部453の他端側の所定範囲に設けられている。
案内レール611の前側レール部613には、その一部を切り欠いて欠落した挿入部615がLED接続基板353用の側部基板取り付け台467の前側に対応して設けられ、画像表示手段393を挿脱部462側から案内レール611に対して斜め方向に傾斜させたときに、画像表示手段393の先端摺動部612側が挿入部615内に入って前側レール部613に対して交差状になるように構成されている。
上側の案内レール611には、図96、図104に示すように、画像表示手段393の先端摺動部612側が挿入部615に入ったときに、その先端摺動部612が当接する規制部616と、先端摺動部612が規制部616に当接して規制された状態で画像表示手段393の後端側を前側レール部613へと回動させるときに支点となる支点部617とが設けられている。
先端摺動部612と規制部616は、画像表示手段393を支点部617廻りに後端側が前側レール部613に接近するように回動させたとき、先端摺動部612が上がるように相対的に案内する案内部618と案内部619とを有する。
側部基板取り付け台467の挿脱部462側の端縁は、傾斜姿勢の画像表示手段393を案内レール611に沿って装着位置側へと移動させたときに、その画像表示手段393の挿入端側又は挿入端側の近傍が当接する当接部620となっている。
下側の案内レール611には支点部617があるが、規制部616は設けられていない。しかし、下側の案内レール611も上側の案内レール611と同様に構成してもよい。従って、規制部616は上下の案内レール611の内、少なくとも一方にあればよい。
なお、収容ケース482の取り付け部572は、先端摺動部612よりも突出しているが、先端摺動部612が前側レール部613に対応するのに対して、取り付け部572は開口部455に対応しているため、先端摺動部612が規制部616に当接したときにも、取り付け部572が他の部材等と干渉するようなことはない。
表示手段装着部453には、図90、図92、図96、図105に示すように、画像表示手段393の後端側に対応して上下両側に押し込み手段(移動助勢手段)623が設けられている。この押し込み手段623は、画像表示手段393が前側レール部613に沿うように、図104の支点部617廻りに画像表示手段393の後端側を前側レール部613へと617A矢示方向に回動させたときに、画像表示手段393の後端を前側レール部613に沿って所定の装着位置へと613A矢示方向に押し込む(画像表示手段393の613A矢示方向への移動を助勢する)ためのものであって、画像表示手段393の収容ケース482の後端部に設けられた被押圧部624と、取り付け枠391の後壁部446に傾斜状に形成され且つ被押圧部624が当接したときに収容ケース482を装着位置へと押圧して案内する押圧案内部625とを有する。
押し込み手段623は前側レール部613に対応して表示手段装着部453の上下両側に設けられており、収容ケース482の上下両端側を押圧するようになっている。取り付け枠391の後壁部446は、押圧案内部625に対応して断面U字状に屈曲する補強部626が設けられている。この補強部626は開口部455の開口縁に沿って上下方向の全長に設けてもよい。
なお、被押圧部624は収容ケース482側に角形状に設けられ、押圧案内部625は取り付け枠391の後壁部446側に傾斜状に固定されているが、逆に構成してもよいし、被押圧部624及び押圧案内部625を共に傾斜状又は湾曲状に構成することも可能である。
また、押し込み手段623は、表示手段装着部453の装着位置への画像表示手段393の移動方向と反対側の端部、即ち開口部455に対して側部基板取り付け台467と反対側の端部にあればよく、上下両側の他に上下方向の中間部又は中央部に設ける等、上下方向に1又は複数配置すればよい。また、押圧案内部625は縦軸廻りに回転する回転体等により構成することも可能である。
前側レール部613には、図96、図97に示すように、挿入部615よりも押し込み手段623側に乗り上げ部627が設けられている。画像表示手段393の収容ケース482には、画像表示手段393が所定の装着位置のときに乗り上げ部627が入る収容凹部628とが設けられている。
乗り上げ部627は、画像表示手段393が前側レール部613に沿うように、この画像表示手段393を支点部617廻りに図104の617A矢示方向に回動させたときに収容ケース482の前面が当接して、その乗り上げ部627廻りに収容ケース482の先端摺動部612側を図104の627A矢示方向に持ち上げて規制部616から上側に外すようになっている。
収容凹部628は収容ケース482の上下両端側の前面に凹入状に形成され、画像表示手段393が所定の装着位置に位置するときに乗り上げ部627が入るようになっている。なお、乗り上げ部627は、収容ケース482の先端摺動部612が摺動し易くなるように、押圧案内部625側が傾斜状に形成されている。下側の案内レール611には、前側レール部613に切り欠き部639が設けられているが、切り欠き部639はなくてもよい。
画像表示手段393を表示手段装着部453に装着する際には、例えば遊技盤313の前面が下側となり取り付け枠391が上側となるように遊技盤313を倒して、その状態で図107(a)~(c)に示すような手順により行う。
先ず挿脱部462側において、画像表示手段393を一対の案内レール611の前側レール部613に対して図107(a)に示すように斜め方向に傾斜させた傾斜状態に配置し、その先端側の先端摺動部612を案内レール611に当接させる。次に先端摺動部612を前側レール部613に沿って613A矢示方向に摺動させて、図107(b)に示すように、側部基板取り付け台467の下側の装着位置へと移動させる。
このとき画像表示手段393が側部基板取り付け台467の当接部620に当接すれば、必要に応じて画像表示手段393を案内レール611に沿うように先端摺動部612廻りに倒しながら、画像表示手段393の先端側を側部基板取り付け台467の下側へと挿入する。
画像表示手段393が傾斜状態で装着位置へと移動する途中に、その先端摺動部612が側部基板取り付け台467の下側に進入して挿入部615に対応すると、図107(c)に示すように、先端摺動部612を含む画像表示手段393の先端側が挿入部615内に進入し、その先端摺動部612の先端が規制部616に当接する。
従って、表示手段装着部453の裏側に、取り付け状態の画像表示手段393の裏側に近接するように側部基板取り付け台467があるにも拘わらず、画像表示手段393の先端側を側部基板取り付け台467の下側に大きく挿入することができる。
なお、画像表示手段393が大きな傾斜角度の場合には、側部基板取り付け台467に接近した時点で、画像表示手段393がその当接部620に当接する。そのため画像表示手段393が当接部620に当接すれば、画像表示手段393の反挿入端側が案内レール611に接近するように画像表示手段393を倒して行く。これによって、画像表示手段393を所定の角度で挿入部615内に挿入することができる。
次に画像表示手段393の反挿入端側を案内レール611側に押圧すると、画像表示手段393を支点部617廻りに617A矢示方向に回動させて案内レール611の前側レール部613に沿った状態にする。このとき画像表示手段393の先端摺動部612が支点部617廻りの617A矢示方向の回動に伴って規制部616に案内されながら、規制部616から外れて行く。
そして、画像表示手段393の反挿入端側が前側レール部613に接近すると、図105に二点鎖線で示すように、画像表示手段393の反挿入端側の被押圧部624が取り付け枠391側の押圧案内部625に当接して、その押圧案内部625の傾斜に沿って被押圧部624を押し込み方向へと613A矢示方向に案内する。これによって画像表示手段393を案内レール611に沿って所定の装着位置へと図107の613A矢示方向に押し込むことができる。
従って、画像表示手段393を上下の案内レール611間に傾斜状に載せて、その先端摺動部612を案内レール611に沿って摺動させながら、画像表示手段393の後端側が案内レール611上に載るように、画像表示手段393を案内レール611間に倒し込んで行くことにより、画像表示手段393を案内レール611に沿って所定の装着位置へと容易且つ確実に案内することができる。
画像表示手段393が617A矢示方向に回動するときに、押し込み手段623が案内レール611上の画像表示手段393を装着位置へと613A矢示方向に押し込む前に、画像表示手段393の収容ケース482の前面が乗り上げ部627に当接する。そのため画像表示手段393の先端側が若干持ち上がった状態となり、その状態で画像表示手段393が装着位置へと613A矢示方向へと摺動する。
また、取り付け部589と突出壁595の切り欠き部596とには案内部598,599があり、この案内部598,599を介して取り付け部589を突出壁595の切り欠き部596へと案内する。そのため画像表示手段393の先端側に取り付け部589が突出状にあるにも拘わらず、その取り付け部589を突出壁595の切り欠き部596に容易に挿入することができる。
画像表示手段393が所定の装着位置まで移動すると、乗り上げ部627が収容凹部628と対応するため、画像表示手段393の収容ケース482の前面が前側レール部613を含む受け部460に当接する。その後に画像表示手段393の左右両側の複数の固定手段584,585により取り付け枠391の後壁部446に固定すれば、図98に示すように画像表示手段393を取り付けることができる。
画像表示手段393を表示手段装着部453から取り外す場合には、逆の手順で行う。先ず固定手段584,585による画像表示手段393の固定を解除した後、画像表示手段393の裏側に装着された演出制御基板ケース495、その他の適当箇所に手指を掛けて、画像表示手段393を離脱方向へと移動させる。すると画像表示手段393の被押圧部624が押圧案内部625の傾斜面に沿って摺動して、画像表示手段393の後端側が前側レール部613から浮き上がるので、画像表示手段393の後端側を手指で掴むことができる。そのため画像表示手段393を表示手段装着部453から容易に取り出すことができる。
なお、画像表示手段393の装着に際しては、画像表示手段393の先端摺動部612を前側レール部613に当接した状態で摺動させながら、その先端側をLED接続基板353用の側部基板取り付け台467の下側に挿入することも可能である。従って、その場合には、案内レール611の挿入部615、規制部616、支点部617等は省略することができる。
LED接続基板353用の側部基板取り付け台467は、表示手段装着部453の前側レール部613との間に画像表示手段393が収まるだけの隙間を置いて上下方向に配置されており、図90、図91、図93に示すように、表示手段装着部453の開口部455の両側に配置された上支持台629と下支持台630とに裏側から着脱自在に固定されている。
上支持台629は開口部455の上部側で取り付け枠391の後壁部446から後方に突出する複数の基部631,632と、この基部631,632の後端から開口部455側へと屈曲する取り付け部633とを有する。複数の基部631,632の内、その一方の基部631は開口部455の上側に左右方向に配置され、また、他方の基部632は開口部455の端部に上下方向に配置されており、その間に開口634が形成されている。そして、この開口634に対応して規制部616が形成され、また、収容ケース482の上側の先端摺動部612が突出するようになっている。
下支持台630は開口部455の下部側で取り付け枠391の後壁部446から後方に突出する複数の基部635と、この基部635の後端から開口部455側へと上向きに屈曲する取り付け部636とを有し、L字状に構成されている。側部基板取り付け台467は、上,下支持台629,630の取り付け部633,636に裏側からねじ等の固定具640,641により着脱自在に装着されている。側部基板取り付け台467の裏側には、第3の実施形態と同様にLED接続基板353が着脱自在に装着されている。
このように取り付け枠391の表示手段装着部453用の開口部455に対応して側部基板取り付け台467を設ける場合、取り付け枠391に一体に設けることも可能である。しかし、基部631,632と、その後端から開口部455側へと屈曲する取り付け部633,636とを備えた支持台629,630を上下に設け、この支持台629,630に側部基板取り付け台467を取り付けることにより、支持台629,630、側部基板取り付け台467を剛強に構成できるため、表示手段装着部453を含む取り付け枠391の耐久性を向上させることができる。
なお、側部基板取り付け台467には、第3の実施形態と同様にLED接続基板353が取り付けられているが、LED接続基板353以外の中継基板、その他の基板でもよい。また、側部基板取り付け台467は取り付け枠391の後壁部446に一体に設けてもよい。
また、第4の実施形態では、先ず画像表示手段393を挿脱部462側から案内レール611に対して斜めに傾斜させた後、その状態で先端摺動部612を案内レール611に沿って左右方向に摺動させながら、先端摺動部612を支点として画像表示手段393の後端側を案内レール611側へと倒し込むようにして、画像表示手段393を左右方向に摺動させて取り付けるようにしているが、上下方向に摺動させて取り付けるようにしてもよい。なお、他の構成は第3の実施形態と同様である。
以上、本発明の第3及び第4の各実施形態について詳述したが、本発明は第3及び第4の各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨が逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、支持枠301,302に着脱可能に装着された遊技盤313と、この遊技盤313の裏側の表示手段装着部453に装着された画像表示手段393とを備えた遊技機の場合、画像表示手段393は表示手段装着部453に対して、上下方向の一方の挿脱部462側(例えば第3の実施形態に示す上側の挿脱部462側)から挿脱可能にしてもよいし、又は左右方向の一方側(例えば第4の実施形態に示す左右方向の一方側である左又は右)から挿脱可能にしてもよい。その場合、前者では画像表示手段393の挿脱部462側に配置される支持枠302側の枠側部材は、球タンク347、球案内レール348、外部情報取り出し手段349等となるが、後者では球払い出し手段350等が考えられる。勿論の他の枠側部材でもよい。
遊技盤313の裏側の取り付け枠391に表示手段装着部453を備え、この表示手段装着部453に画像表示手段393を着脱可能に備えた遊技機の場合、第3の実施形態では、表示手段装着部453に対して画像表示手段393の着脱方向(上下方向又は左右方向)と交差する方向の両方に、取り付け枠391から後方へと膨出して画像表示手段393を着脱方向に案内する膨出部454を設けて、この膨出部454内に取り付け枠391内の遊技部品を配置しているが、その膨出部454は画像表示手段393の着脱方向(上下方向又は左右方向)と交差する方向の一方に設けてもよい。
また、取り付け枠391内の内部機構としては、画像表示手段393の前側で取り付け枠391内に可動演出手段394~397があり、その可動演出手段394~397の機構部分の一部を膨出部454内に配置することが考えられるが、その他のものでもよい。膨出部454は案内レール611の全長又はそれ以上でもよいし、一部でもよい。可動演出手段394~397は、画像表示手段393の前側に配置された可動演出体546,562,574と、この可動演出体546,562,574を移動可能に支持する支持機構と、可動演出体546,562,574を駆動する駆動手段547,564,575とを備えたものであればよく、第3の実施形態に例示する以外のものでもよい。その場合、支持機構及び/又は駆動手段547,564,575の少なくとも一部を膨出部454内に配置すればよい。
画像表示手段393の表示手段装着部453に対する誤装着を防止する誤装着防止手段516は、画像表示手段393側に設けられた第1部材499と、表示手段装着部453側に設けられ且つ誤装着時に第1部材499と干渉する第2部材467とを備えたものであれば十分であり、第3の実施形態に例示のように、演出制御基板ケース495を固定するための係合部(固定具)と側部基板取り付け台467との組み合わせの他、種々のものを利用することが可能である。また、誤装着防止手段516はそれ専用のものでもよいし、何等かの構成部材を兼用するものでもよい。
取り付け枠391の表示手段装着部453に対して挿脱部462側から挿脱自在に画像表示手段393を装着する場合、画像表示手段393の挿入端側に画像表示手段393を裏側から押える押え部材を設けることが望ましいが、この押え部材は専用の部材の他、取り付け枠391に固定された他の固定部材を兼用するようにしてもよい。その場合、画像表示手段393の裏側へと突出する突出部材を取り付け枠391に備え、その突出部材を裏側押え部材に兼用してもよい。実施形態では、突出部材として側部基板取り付け台467を例示し、この側部基板取り付け台467の裏側に基板を配置しているが、側部基板取り付け台467以外のものでもよい。
画像表示手段393と可動演出手段394とを併用する場合、その可動演出手段394は少なくとも一部が画像表示手段393よりも前側にあればよい。また、遊技盤313の略中央に前側から装着するセンターケース388は、遊技盤313の前側に配置され且つ外周側に遊技球が流下する遊技領域323を形成する前側部材426と、この前側部材426よりも後側で画像表示手段393の外周側に配置された後側部材427とを一体に備えるか、又は別体に備えたものでもよい。
可動演出手段394の少なくとも一部をセンターケース388の後側部材427の前側に配置することにより、可動演出手段394の配置領域の拡大を図ることができる。その場合、可動演出手段394は、センターケース388の後側部材427の後側に配置された後側部と、この後側部からセンターケース388の後側部材427の内側を経て前側に重なる前側部とを備えた構成とすることが望ましい。
可動演出手段394の前側部にはLED基板を設けず、可動演出手段394の後側部にLED基板を設ける構成としてもよい。後側から前側に向かって後側部→後側部材427→前側部と配置されているため、後側部に設けたLED基板からの発光演出を後側部材427と前側部にも反映することが可能である。また、前側部にもLED基板を設けるようにしてもよい。その場合には、後側部にはLED基板を設けないことが望ましい。また、両側にLED基板を設ける場合には、各LED基板の少なくとも一部が前後方向に重ならないように配置することが望ましい。
可動演出体546の前側部の少なくとも一部がセンターケース388の後側部材427に重なる位置に配置されている場合に、後側部又は後側部材427又は前側部の少なくともいずれか1つに設けられた発光手段によって、所定の発光演出を実行するようにしてもよい。また、センターケース388の一部にLED基板が装着されている場合には、それらLED基板に設けられた発光手段によって所定の発光演出を実行するようにしてもよい。また、センターケース388に限らず、遊技盤313側又は枠側に設けられたLED基板の発光手段により所定の発光演出を実行するようにしてもよい。
可動演出体546の前側部の少なくとも一部がセンターケース388の後側部材427に重なる位置に配置されている場合に、前側部を可動させる前側部可動演出を実行するようにしてもよい。また、後側部を可動させる後側部可動演出を実行するようにしてもよいし、両方を実行するようにしてもよい。
センターケース388の後側部は、少なくとも一部が透明又は透光性を有する樹脂部材により成型されていることが望ましい。これにより、後方に配置された後側部材427を、前側から視認することが可能である。
可動演出手段394の前側部は、少なくとも一部が透明又は透光性を有する樹脂部材により成型されていることが望ましい。これにより、後方に配置された後側部材427や後側部を、前側から見ることが可能である。
可動演出体546の前側部がセンターケース388の後側部材427に重なる位置に配置される場合について、可動演出体546の可動演出時において重なるように構成してもよいし、可動演出体546の非可動演出時(原点位置)において重なるように構成してもよい。ここで、可動演出時とは、可動演出体546が所定の演出位置に位置している場合及び可動演出体546が所定の演出位置に向けて移動している場合の両方を想定したものである。また、可動演出体546の前側部の全部が後側部材427と重なるように構成してもよいし、少なくとも一部が重なるように構成するようにしてもよい。
可動演出体546の前側部が重なるセンターケース388の一部をステージ429の後方を構成する壁部としてもよいし、ステージ429の後方上部に位置する球跳ね返り防止部としてもよい。
センターケース388の後側部材427に所定の装飾部を設けるようにしてもよい。例えば文字情報や数字情報等を表示するなどしてもよい。また、装飾部の少なくとも一部を可動演出体546の前側部と重ならない位置に表示することで、装飾部の視認性を低下させることなく後側部材427の装飾性を高めることができる。
可動演出体546の前側部がセンターケース388の後側部材427に重なる位置に配置されている状態において、液晶上に可動演出体546と対応するように所定の演出画像を表示するようにしてもよい。ここで、演出画像とは例えば変動表示の当選期待度を示す信頼度(例:青、緑、赤、金)に対応した所定のエフェクト表示などが考えられる。また、エフェクト表示の表示態様は、可動演出体546に応じて表示されることが望ましく、例えば前側部の形状や大きさ、駆動態様などに応じて表示態様を決定するようにしてもよい。
可動演出体546の前側部がセンターケース388の後側部材427に重なる位置に配置されるようにしたが、後側部材427と前側部との間には所定の間隔を設けることが望ましい。また、後側部と後側部材427との間においても所定の間隔を設けることが望ましい。これにより可動演出体546とセンターケース388の干渉を防止することができる。また、所定の間隔は短ければ短いほど可動演出体546の一部とセンターケース388との一体感が生まれるため、より装飾性を高めることができる。
また、干渉を防止するために所定の間隔を設けることとしたが、これに限らず可動演出体546とセンターケース388との一体感をより出すために、互いが干渉した状態で配置するようにしてもよい。
可動演出体546の前側部がセンターケース388の後側部材427に重なる位置に配置されるようにしたが、これに限らず、遊技盤313の前側から装着される遊技部品の一部であれば何れでもよく、特にセンターケース388に限定されない。
可動演出体546が原点位置に位置している状態で、前側部がセンターケース388の後側部材427の前側に位置するように構成する場合において、遊技盤313の組み立て時においては、可動演出体546を遊技盤313後側から装着し、センターケース388を遊技盤313前側から装着しているため、組み立てが困難になると言う課題がある。例えば、可動演出体546を遊技盤313に装着した後、センターケース388を装着する場合には、センターケース388の後側部材427が可動演出体546の前側部と当接しないように避けて組み立てを行わないといけない。このように組み立て作業が煩雑化してしまう恐れがある。
そこで、組み立て時には可動演出体546が異なる位置に配置されるように構成することで、両者が干渉することを防ぎ、組み立て作業も簡単に行うことができる。そして、組み立て後に電源投入等を契機として行われる可動演出体546のイニシャライズ動作において、可動演出体546を本体の原点位置に移動させることで、前側部がセンターケース388の後側部材427の前側に位置するように構成してもよい。
一般的にセンターケース388は遊技盤313に対して前側から着脱可能であるのに対して、可動演出手段394は遊技盤313に対して裏側から着脱可能であるため、可動演出手段394の前側部は後側部材427から内側へと外れるように後側部材427に対して相対的に移動可能にする必要がある。その場合の前側部は後側部材427に対して相対的に移動可能であれば、揺動運動、直線運動等の何れの運動形式を採用してもよいし、また、前側部材426と後側部材427との何れか一方が他方に対して移動するようにしてもよいし、両方が移動するようにしてもよい。また、可動演出手段394の前側部は画像表示手段393の左右方向の一方側又は両側でもよいし、上下方向の一方側又は両側でもよい。可動演出手段394~397の前側部の形状、構造は問題ではない。
画像表示手段393を挿脱部462側から表示手段装着部453の所定の装着位置に対して挿脱する場合、案内レール611の一端側を挿脱部462として、その挿脱部462から案内レール611に沿って画像表示手段393を挿脱方向に移動させてもよい。但し、この場合には表示手段装着部453の挿脱部462側を開放状に構成する必要があり、また、挿脱に際しての画像表示手段393の移動距離が長くなる。
これに比べて画像表示手段393を案内レール611に対して斜め方向の傾斜姿勢にしてその先端側を案内レール611に当接させた後、その傾斜姿勢から画像表示手段393を案内レール611側へと倒しながら、画像表示手段393を案内レール611に沿って所定の装着位置へと移動させる場合には、案内レール611の挿脱部462側を開放状にする必要がなく、画像表示手段393の移動距離も短くできる。画像表示手段393は案内レール611に沿って挿脱するが、その挿脱方向は左右方向の他、上下方向又は背面視斜め方向でもよい。
画像表示手段393を案内レール611に対して傾斜姿勢にして挿脱する場合、傾斜姿勢にある画像表示手段393の挿入側を保持部により保持した後に、その画像表示手段393を案内レール611側に倒すことが望ましいが、保持部は傾斜姿勢の画像表示手段393の裏側に当接するようにしてもよいし、画像表示手段393が所定の装着位置に達したときにその先端側が当接するものでもよい。また、画像表示手段393の先端側を案内レール611の挿入部615に挿入したときに、画像表示手段393の先端側が当接する規制部616も保持部の一つである。画像表示手段393が所定の装着位置に達したときにその先端側が保持部に当接する構成の場合は、案内レール611の挿入部615は不要である。
表示手段装着部453は、画像表示手段393を装着位置へと案内する案内レール611と、画像表示手段393を傾斜姿勢から案内レール611側に移動させたときに、この画像表示手段393を案内レール611に沿って装着位置へと押し込む押し込み手段623を備えておけば、案内レール611に沿って画像表示手段393を装着位置へと容易且つ確実に移動させることができる。この押し込み手段623は、画像表示手段393の装着位置への移動方向とは反対側で画像表示手段393の後端側に設けることが望ましいが、画像表示手段393の移動方向の途中に設けることも可能である。
また、押し込み手段623は画像表示手段393を傾斜姿勢から案内レール611側に移動させたときに、傾斜状の押圧案内部625により画像表示手段393側の被押圧部624を押圧して、画像表示手段393を装着位置へと案内するように構成することが望ましいが、画像表示手段393側の被押圧部624を傾斜状に構成して、その押圧案内部625は被押圧部624に当接する棒状、球面状、その他の形状に構成することも可能である。更に本発明はパチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の遊技機においても同様に実施することが可能である。