次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1の概略構成を簡単に説明した後、本発明の特徴部分の構成について詳細に説明する。
また、以下の説明において、方向は、カラープリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、奥側を「左」、手前側を「右」とする。また、図1における上側を「上」、下側を「下」とする。
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体筐体10と、トップカバー11と、本体筐体10内に設けられた給紙部20および画像形成部30とを主に備えている。
トップカバー11は、本体筐体10の上部に配置され、後側の回動軸11Aを中心として本体筐体10に対し回動可能に設けられており、本体筐体10の上部に形成された開口10Aを開閉する。具体的には、トップカバー11は、開口10Aを閉鎖する閉鎖位置(図1の位置)と、開口10Aを開放する開放位置(図2の位置)とに移動可能となっている。
給紙部20は、本体筐体10内の下部に設けられ、用紙Pを収容する給紙トレイ21と、給紙トレイ21から用紙Pを画像形成部30に供給する用紙供給機構22とを主に備えている。給紙トレイ21内の用紙Pは、用紙供給機構22によって1枚ずつ分離されて画像形成部30に供給される。
画像形成部30は、4つの露光ヘッド40と、4つのプロセスカートリッジPCと、転写ユニット70と、定着ユニット80とを主に備えて構成されている。
露光ヘッド40は、その先端に複数のLEDを有し、トップカバー11から吊り下げられるようにトップカバー11(詳しくは、後述するホルダ12)に保持されており、トップカバー11を閉じた状態において、後述する感光体ドラム51の上方に対向して配置されている。具体的に、露光ヘッド40は、トップカバー11の開閉によって、感光体ドラム51を露光する露光位置(図1の位置)と、当該露光位置よりも感光体ドラム51から離れた退避位置(図2の位置)とに移動可能となっている。この露光ヘッド40は、複数のLEDが画像データに基づいて明滅することで、感光体ドラム51の表面を露光する。なお、露光ヘッド40の構造については、後で詳述する。
各プロセスカートリッジPCは、トップカバー11と給紙トレイ21との間で前後方向に沿って並列配置されている。各プロセスカートリッジPCは、トップカバー11が開かれた状態において(図2参照)、本体筐体10の開口10Aを通して着脱可能となっている。プロセスカートリッジPCは、ドラムユニット50と、ドラムユニット50に着脱可能な現像カートリッジ60とを備えている。
ドラムユニット50は、円筒状の感光体ドラム51と、感光体ドラム51を帯電する帯電器52と、現像カートリッジ60を感光体ドラム51に向けて付勢する押圧バネ53と、クリーニングローラ54と、感光体ドラム51等を支持するドラムフレーム55とを備えている。なお、感光体ドラム51の構造については、後で詳述する。
クリーニングローラ54は、感光体ドラム51上に残ったトナー等の異物を除去するローラである。クリーニングローラ54は、感光体ドラム51に接触して回転可能となっている。
現像カートリッジ60は、トナーを収容するトナー収容部61と、トナー収容部61内のトナーを感光体ドラム51に供給する現像ローラ62とを主に備えている。現像ローラ62は、感光体ドラム51の径方向に移動可能となっている。
具体的には、現像ローラ62は、押圧バネ53によって感光体ドラム51に付勢された状態で回転する。このとき、現像ローラ62は、感光体ドラム51および現像ローラ62の偏心に追従して感光体ドラム51の径方向に移動する。これにより、感光体ドラム51と現像ローラ62との接触部に押圧バネ53の付勢力が安定的に作用し、トナーが感光体ドラム51の静電潜像に供給される。
転写ユニット70は、給紙トレイ21とプロセスカートリッジPCとの間に設けられている。転写ユニット70は、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、駆動ローラ71と従動ローラ72の間に張設された無端状の搬送ベルト73と、4つの転写ローラ74とを主に備えている。搬送ベルト73は、外側の面が各感光体ドラム51に接しており、その内側には各転写ローラ74が各感光体ドラム51との間で搬送ベルト73を挟持するように配置されている。
定着ユニット80は、プロセスカートリッジPCおよび転写ユニット70の後方に設けられ、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置されて加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを主に備えている。
このような画像形成部30では、感光体ドラム51の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、露光ヘッド40によって露光されることで、感光体ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム51に現像ローラ62からトナーが供給されることで、静電潜像が可視像化されて感光体ドラム51上にトナー像が形成される。
各感光体ドラム51上に形成されたトナー像は、転写ローラ74によって、搬送ベルト73上を搬送される用紙P上に順次重ね合わせて転写される。トナー像が転写された用紙Pは、加熱ローラ81と加圧ローラ82の間を搬送されることでトナー像が熱定着される。その後、用紙Pは、搬送ローラ91によって本体筐体10内から外部に排出され、トップカバー11の上面に形成された排紙トレイ11B上に載置される。
次に、感光体ドラム51周りの構造および露光ヘッド40の構造について詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態では、感光体ドラム51の回転軸線X1は、左右方向に延びている。以下の説明では、回転軸線X1の延びる方向、つまり左右方向を、単に「回転軸線方向」とも称する。
感光体ドラム51は、回転軸線方向の各端部が回転支持部材500によって回転可能に支持されている。感光体ドラム51の一端側と他端側に配置される各回転支持部材500は、ドラムフレーム55によって支持されている。
感光体ドラム51は、円筒状の素管51Aと、素管51Aの内周面に嵌合する2つの嵌合部材400とを備えている。素管51Aは、金属などの導電性の材料からなっている。素管51Aの外周面には、感光層が形成されている。素管51Aの外周面は、表面とも記載する。感光層は、少なくとも露光ヘッド40の露光範囲ERよりも広い範囲に形成されている。
嵌合部材400は、素管51Aの回転軸線方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられている。嵌合部材400は、樹脂からなっている。嵌合部材400は、素管51Aの内周面に嵌り込むことで、素管51Aとともに回転可能となっている。嵌合部材400は、素管51Aの端面A1よりも回転軸線方向の内側に位置する嵌合部410と、素管51Aの端面A1よりも回転軸線方向の外側に位置する露出部420とを一体に有している。
嵌合部410は、略円柱状に形成されている。嵌合部410は、素管51Aの内周面に嵌合している。嵌合部410は、露光ヘッド40の露光範囲ERよりも回転軸線方向の外側に配置されている。
露出部420は、回転支持部材500に支持される被支持部421と、被支持部421の外周面から径方向外側に突出するフランジ部422とを有している。被支持部421は、略円柱状に形成されている。被支持部421の外径は、素管51Aの外径よりも小さくなっている。
フランジ部422は、略円板状に形成されている。フランジ部422は、回転軸線方向において、被支持部421と嵌合部410との間に配置されている。フランジ部422は、素管51Aの端面A1に接触している。フランジ部422の外径は、素管51Aの外径より大きくなっている。
嵌合部材400は、回転軸線方向に貫通する貫通孔401を有している。詳しくは、貫通孔401は、嵌合部410の回転軸線方向内側の端面から露出部420の回転軸線方向外側の端面まで形成されている。また、貫通孔401は、嵌合部410および露出部420の中心を通っている。
2つのうち一方(左側)の嵌合部材400は、回転駆動力が入力される入力部402を有している。入力部402は、回転軸方向から見て非円形の形状となる凹部として形成されている。入力部402内には、本体筐体10に設けられた進退可能なカップリングが入り込むことが可能となっている。入力部402とカップリングは、感光体ドラム51の回転方向で係合可能となっている。これにより、カップリングから入力部402に回転駆動力を伝達することが可能となっている。
他方(右側)の嵌合部材400の貫通孔401内には、金属製のシャフト610が設けられている。シャフト610は、嵌合部材400の回転中心に配置されている。シャフト610の回転軸線方向の長さは、素管51Aの回転軸線方向の長さよりも小さくなっている。詳しくは、シャフト610の回転軸線方向の長さは、嵌合部材400の回転軸線方向の長さよりも若干大きな長さとなっている。シャフト610の両端部は、嵌合部材400の回転軸線方向の各端面から外側に突出している。
シャフト610の回転軸線方向内側の端部には、金属製のアースバネ620が設けられている。アースバネ620は、シャフト610の外周面に接触するとともに、素管51Aの内周面に接触している。これにより、シャフト610は、アースバネ620を介して素管51Aに電気的に接続されている。なお、シャフト610は、感光体ドラム51が本体筐体10に装着されたときに、本体筐体10に設けられた金属部材と導通し、接地電位に接続される。
回転支持部材500は、嵌合部材400の被支持部421の外周面を回転可能に支持する部材である。回転支持部材500は、樹脂からなる滑り軸受として構成されている。回転支持部材500は、素管51Aよりも回転軸線方向の外側に位置している。
回転支持部材500は、露光ヘッド40に当接する当接面531を有している。当接面531は、素管51Aの表面よりも径方向外側に位置している。詳しくは、当接面531は、嵌合部材400のフランジ部422の外周面よりも露光ヘッド40側に向けて径方向外側に突出している。なお、回転支持部材500の構造の詳細については、後述する。
露光ヘッド40は、第1フレーム100および第2フレーム200と、第2フレーム200とドラムユニット50の間に配置される間隔調整部材300とを備えている。詳しくは、間隔調整部材300は、第2フレーム200とドラムユニット50の回転支持部材500との間に配置されている。
第1フレーム100および第2フレーム200は、樹脂からなっている。第1フレーム100は、左右方向に長い略直方体状のベース部110と、ベース部110の左右方向の各端面から左右方向外側に延出する2つの延出部120とを一体に有している。ベース部110は、樹脂製であり、上下方向に開口している。
ベース部110内には、LEDアレイ101と、焦点位置に関する情報が記憶されたメモリ103とが設けられている。ベース部110の下方の開口には、LEDアレイ101からの光を感光体ドラム51の表面に結像させる光学部材であるレンズアレイ102が設けられている。つまり、ベース部110は、LEDアレイ101、レンズアレイ102およびメモリ103を支持している。レンズアレイ102の下側の面は、光を出射する出射面であり、回転軸線X1側を向いている。
LEDアレイ101は、回転軸線方向に並んだ複数の発光部を有する半導体素子であり、各発光部が順次点灯することにより感光体ドラム51を走査露光する。なお、以下の説明では、回転軸線方向に並んだ複数の発光部によって感光体ドラム51を回転軸線方向に走査する方向を主走査方向と称する。また、LEDアレイ101から出射される光の光軸方向を、単に「光軸方向」と称する。さらに、光軸方向と主走査方向とに直交する方向を、副走査方向と称する。なお、本実施形態では、副走査方向は、前後方向と略一致するため、適宜前後方向とも称する。また、本実施形態では、光軸方向は、上下方向と略一致するため、適宜上下方向とも称する。
延出部120の上下方向の長さは、ベース部110の上下方向の長さよりも小さくなっている。延出部120は、ベース部110の左右の端面の上部に位置している。延出部120の下側の面は、第2フレーム200によって支持される被支持面121となっている。被支持面121は、回転軸線X1側を向いている。
第2フレーム200は、第1フレーム100を支持する樹脂製のフレームであり、トップカバー11に回動可能に支持される樹脂製のホルダ12によって吊り下げられた状態で支持されている。第2フレーム200は、左右方向に長い略矩形のベース部210と、第1フレーム100の回転軸線方向の両端部を支持する2つの突出部220とを一体に有している。
ベース部210は、第1凹部211と、第2凹部212と、孔213とを有している。孔213は、左右方向に間隔を空けて2つ設けられている。各孔213は、ベース部210の左右方向の中央に対して左右対称に配置されている。各孔213は、ベース部210を前後方向に貫通している。
ホルダ12は、ベース部210を吊り下げるフック12Aを、各孔213に対応する位置にそれぞれ有している。各フック12Aの先端は、前後方向内側に突出して、各孔213に係合している。
第1凹部211は、ホルダ12側に向けて開口する凹部である。第1凹部211は、左右の2つの孔213よりも左右方向外側に1つずつ形成されている。第1凹部211の底面とホルダ12との間には、付勢部材である圧縮コイルバネSPが設けられている。圧縮コイルバネSPは、露光ヘッド40を感光体ドラム51に向けて付勢している。
第2凹部212は、前後方向の一方側に向けて開口する凹部である。第2凹部212は、左右の第1凹部211よりも左右方向外側に1つずつ形成されている。詳しくは、第2凹部212は、ベース部210の左右方向の中央よりも端部に近い位置に配置されている。第2凹部212の下側の壁は、間隔調整部材300を支持する支持壁214となっている。
支持壁214の下側の面は、露光ヘッド40が露光位置(図4の位置)に位置する状態において、間隔調整部材300を上側から支持する第2支持面F2となっている。第2支持面F2は、後述する第1支持面F1よりも回転軸線X1から遠い位置に配置されている。第2支持面F2は、後述するスペーサ320の厚さを決めるための基準となる基準面FBとして機能している。基準面FBは、支持壁214の下側(感光体ドラム51側)、つまりベース部210の下側に位置して、回転軸線X1側を向いている。
各突出部220は、ベース部210の下面から感光体ドラム51側に突出している。詳しくは、各突出部220は、レンズアレイ102よりも光軸方向に突出している。各突出部220は、左右方向において、圧縮コイルバネSPと間隔調整部材300との間に配置されている。
各突出部220は、前後方向の一方側に向けて開口する第3凹部223および第4凹部224を有している。詳しくは、第3凹部223および第4凹部224は、後方に向けて開口している。第3凹部223は、突出部220の上部に形成されている。第3凹部223は、その内部に、第1フレーム100の延出部120を収容可能となっている。第3凹部223の下側の壁は、第1フレーム100の延出部120を支持する支持壁221となっている。支持壁221の上側の面は、第1フレーム100の延出部120を下側から支持する第1支持面F1となっている。第1支持面F1は、感光体ドラム51の径方向外側を向いている。第1支持面F1は、光軸方向において、感光体ドラム51と第1フレーム100との間に配置されている。
突出部220の一部は、回転軸線方向において第1支持面F1と同じ位置に配置されている。詳しくは、突出部220の感光体ドラム51側は光軸方向に直交する先端面225となっており、先端面225は光軸方向から見て第1支持面F1と重なっている。
第4凹部224は、第3凹部223の下側に配置されている。前述した支持壁221は、第3凹部223と第4凹部224との間に配置されている。図6に示すように、支持壁221で支持された第1フレーム100の延出部120は、樹脂バネ700によって突出部220に取り付けられている。樹脂バネ700は、後方から取り付けられることで、ユーザが触れることを抑制している。
樹脂バネ700は、第1フレーム100の延出部120を第1支持面F1と第3凹部223の底面223Aに向けて押圧する押圧部材として機能している。詳しくは、樹脂バネ700は、第1部位710と、第2部位720と、第3部位730と、第4部位740と、第5部位750と、第6部位760と、第7部位770と、第8部位780とを一体に有している。第1部位710は、第4凹部224内に入り込んで、支持壁221の下側の面に接触している。第2部位720は、第1部位710の前後方向の一端部から上側に向けて延びている。
第3部位730は、第2部位720の上側の端部から第3凹部223の底面223Aに向けて延びている。第4部位740は、第3部位730の前後方向の他端部から第2部位720側に向けて第3部位730に対して斜めに延びている。第5部位750は、第4部位740の第2部位720側の端部から第3部位730に向けて第3部位730に対して斜めに延びている。
第6部位760は、第5部位750の第2部位720側の端部から第2部位720側に向けて第3部位730と略平行に延びている。第7部位770は、第6部位760の第2部位720側の端部から第1部位710側に向けて第3部位730に対して斜めに延びている。第8部位780は、第7部位770の下側の端部から下側に向けて延びている。そして、第7部位770は、第1フレーム100の延出部120の角部に接触して、延出部120を第1支持面F1と第3凹部223の底面223Aに向けて押圧している。
また、この図6に示すように、突出部220の前後方向の幅は、レンズアレイ102の前後方向の幅よりも大きくなっている。レンズアレイ102は、前後方向において突出部220の幅内に配置されている。
図5に示すように、間隔調整部材300は、1つの当接部材310と、2枚のスペーサ320とを備えている。当接部材310は、回転支持部材500の当接面531(図3参照)に当接することで、レンズアレイ102から感光体ドラム51までの光軸方向の距離を規定するための部材である。
当接部材310は、樹脂からなっている。当接部材310は、略三角形状の本体部310Aと、本体部310Aから上側に向けて突出するボス310Bとを一体に有している。本体部310Aの前後方向の幅は、感光体ドラム51に向かうにつれて狭くなっている。
本体部310Aは、第1壁部311と、第2壁部312と、第3壁部313とを有している。第1壁部311は、第2フレーム200の第2支持面F2(基準面FB)に光軸方向で対向する対向面F3を有している。
第2壁部312は、第1壁部311の前後方向の一端部から下側および前後方向の他端側に向けて斜めに延びている。第3壁部313は、第1壁部311の前後方向の他端部から下側および前後方向の一端側に向けて延びて、第2壁部312の下側の端部に接続されている。第2壁部312と第3壁部313との接続部分である角部の下側(感光体ドラム51側)の端面は、回転支持部材500の当接面531に当接する接触面F4となっている。接触面F4は、下側に向けて凸となる曲面となっている。
ボス310Bは、対向面F3から上側に向けて突出している。ボス310Bは、略円柱状に形成されている。ボス310Bは、支持壁214に形成された貫通孔214Aに挿入された状態で、支持壁214に上下方向に移動可能に支持されている。つまり、ボス310Bは、支持壁214で支持される被支持部として機能している。ここで、貫通孔214Aは、支持壁214を上下方向に貫通するように形成されている。これにより、基準面FBは、回転軸線X1側を向いた開口を有している。
ボス310Bは、その上面から下側に向けて延びるスリット314を有している。スリット314は、上側に向けて開口するとともに、左右方向においてボス310Bを貫通するように形成されている。これにより、ボス310Bの上部は、前後方向に分かれた二股形状となっている。
ボス310Bの上端部の外周面には、前後方向外側に突出する2つの爪315が形成されている。爪315は、支持壁214の上側の面に係合可能となっている。また、爪315は、上側に向かうにつれて、ボス310Bの外周面からの高さが徐々に低くなるように形成されている。つまり、爪315の前後方向外側の面は、上側に向かうにつれて前後方向内側に位置するような傾斜面となっている。
これにより、ボス310Bを支持壁214の貫通孔214Aに対して下側から押し込むと、ボス310Bの二股形状の上部が弾性変形しながら、各爪315が貫通孔214A内に入り込むことが可能となっている。また、各爪315が貫通孔214Aを抜けた後は、ボス310Bの二股形状の上部が元の位置に復帰することで、各爪315を支持壁214の上側の面に良好に係合させることが可能となっている。
スペーサ320は、基準面FB(第2支持面F2)と当接部材310の対向面F3との間で挟まれる矩形の板状の部材である。スペーサ320は、光軸方向に直交するように配置されている。各スペーサ320の厚さ(光軸方向の長さ)は、すべて同じ長さとなっている。ここで、スペーサ320の光軸方向の長さは、例えば0.025mm〜0.2mmが好ましく、0.05mm〜0.1mmがより好ましい。
スペーサ320の前後方向の長さは、対向面F3の前後方向の長さよりも小さくなっている。また、スペーサ320の左右方向の長さは、対向面F3の左右方向の長さよりも小さくなっている。スペーサ320は、ボス310Bが貫通する孔321を有している。
以上のように構成された間隔調整部材300は、図3に示すように、露光ヘッド40が退避位置に位置する状態において、第2フレーム200から吊り下げられた状態で支持されている。詳しくは、第2フレーム200から当接部材310が吊り下げられた状態で支持され、2枚のスペーサ320は、第2フレーム200から上下方向に離れた状態で当接部材310上に積層されている。つまり、露光ヘッド40が退避位置に位置する状態における基準面FBから対向面F3までの距離は、想定され得る最大枚数のスペーサ320を設置できる程度の距離に設定されている。ここで、スペーサ320の最大枚数は、設計時などにおいて誤差を考慮して適宜設定することができる。
また、図4に示すように、露光ヘッド40が露光位置に位置する状態においては、2枚のスペーサ320は、基準面FBと対向面F3との間で挟まれている。詳しくは、露光ヘッド40を退避位置から露光位置に向けて移動させていくと、最初に、当接部材310が回転支持部材500の当接面531に当接することで、当接部材310の移動が止められる。その後は、移動が止められた当接部材310に対して第2フレーム200が近づくように移動していき、基準面FBがスペーサ320に当接したときに、第2フレーム200の移動が止められて、露光ヘッド40が光軸方向に位置決めされる。この状態において、接触面F4は、第1支持面F1よりも回転軸線X1に近い位置に配置されている。
図7に示すように、回転支持部材500は、樹脂により形成され、円筒状の軸受部510と、軸受部510の回転軸線方向の略中央部から径方向外側に突出するリング状の鍔部520と、鍔部520の外周面から素管51A(図8参照)の径方向外側に延びる延出部530、ガイド部540、回転規制部550およびローラ支持部560を一体に有している。
図8に示すように、軸受部510は、嵌合部材400を回転可能に支持する部位である。軸受部510は、嵌合部材400を下側(素管51Aの径方向の一方側)に向けて押圧する押圧部511を有している。押圧部511は、軸受部510の一端の2箇所に形成した2つの切欠の間の部分であり、径方向に弾性変形可能となっている。押圧部511は、先端部511Aが回転軸線X1に近接するように傾斜しており、嵌合部材400を回転軸線X1に向けて付勢力FRで付勢する樹脂バネとなっている。押圧部511は、回転軸線方向から見て、感光体ドラム51の回転軸線X1に直交するとともに当接面531を通る直線L1上に位置している。
延出部530は、鍔部520から上側、詳しくは露光ヘッド40の当接部材310に向けて延びている。延出部530は、先端に前述した当接面531を有している。当接面531は、光軸方向に直交する平面となっている。当接面531は、露光ヘッド40の当接部材310に当接することで、レンズアレイ102から感光体ドラム51までの光軸方向の距離を規定している。
ガイド部540は、鍔部520から図示右上方向、詳しくは感光体ドラム51から現像ローラ62に向かう方向に延びている。ガイド部540は、感光体ドラム51の回転方向において、延出部530の下流側に隣接し、延出部530に繋がっている。ガイド部540は、現像ローラ62のシャフト62Aを感光体ドラム51の径方向に移動可能に支持するガイド溝541を有している。
回転規制部550は、感光体ドラム51の回転方向において、ガイド部540の下流側に隣接し、ガイド部540に繋がっている。回転規制部550は、感光体ドラム51の回転方向においてドラムフレーム55に対する回転支持部材500の位置を規制する第1回転規制面551を有している。第1回転規制面551は、感光体ドラム51の回転方向下流側を向くように配置されており、ドラムフレーム55に接触可能となっている。
ローラ支持部560は、感光体ドラム51の回転方向において、延出部530と回転規制部550との間に配置されている。ローラ支持部560は、延出部530および回転規制部550から回転方向に離れて配置されている。ローラ支持部560は、回転軸線X1を挟んで回転規制部550とは反対側に配置されている。
ローラ支持部560は、クリーニングローラ54を回転可能に支持する支持孔561を有している。ローラ支持部560は、感光体ドラム51の回転方向においてドラムフレーム55に対する回転支持部材500の位置を規制する第2回転規制面562を有している。第2回転規制面562は、感光体ドラム51の回転方向下流側を向くように配置されており、ドラムフレーム55に接触可能となっている。なお、第1回転規制面551および第2回転規制面562は、感光体ドラム51の回転時において、少なくとも一方がドラムフレーム55に接触していればよい。
また、第2回転規制面562は、当接面531よりも感光体ドラム51の回転軸線X1から遠い位置に配置されている。さらに、各回転規制面551,562は、回転軸線方向から見て、当接面531と感光体ドラム51の回転軸線X1を通る感光体ドラム51の径方向に沿った直線L1を挟んだ両側に設けられている。
次に、カラープリンタ1の製造方法、詳しくは露光ヘッド40の組立方法について詳細に説明する。なお、以下に説明する方法では、特に露光ヘッド40の左右にそれぞれ配置するスペーサ320の選択方法が重要であり、この選択方法は左側と右側とで同じである。そのため、以下においては、左側について代表して説明し、右側の説明は省略する。
図9(a)に示すように、まず、第1フレーム100に、LEDアレイ101、レンズアレイ102およびメモリ103を組み付ける。その後、第1フレーム100を検査用の装置にセットする。次いで、LEDアレイ101から光を出射し、第1フレーム100の被支持面121から焦点FPまでの第1距離D1を測定する。なお、被支持面121は、左右に2つあるため、第1距離D1は、左側と右側でそれぞれ測定しておく。その後、測定した第1距離D1をメモリ103に記録する。
また、図9(b)に示すように、第2フレーム200については、例えば左側の基準面FBから左側の第1支持面F1までの第2距離D2を測定して取得する(取得工程)。なお、第1支持面F1は、第1フレーム100の被支持面121を支持する面である。そのため、第2距離D2は、第2フレーム200に第1フレーム100を組み付けた状態における、基準面FBから被支持面121までの距離に相当する。なお、第2距離D2の取得は、第2フレーム200の左側と右側でそれぞれ行う。第1距離D1の測定結果をメモリ103に記録することで、第1距離D1の測定と第2距離D2の測定とを異なる工程や工場で実施することが可能になる。
その後、この第2フレーム200に組み付ける第1フレーム100のメモリ103から第1距離D1を取得する(取得工程)。そして、第1距離D1と第2距離D2とに基づいて、基準面FBに対する露光ヘッド40の焦点位置を取得する(取得工程)。詳しくは、第1距離D1と第2距離D2を加算することで、基準面FBから焦点FPまでの距離D3、つまり基準面FBに対する露光ヘッド40の焦点位置を算出して取得する。
また、図9(c)に示すように、左側の基準面FBに取り付ける左側の当接部材310については、対向面F3から接触面F4までの光軸方向の長さD4を測定して取得する(取得工程)。なお、右側についても同様にして行う。
その後、焦点位置に相当する距離D3と長さD4とに基づいてスペーサ320の枚数を選択する(選択工程)。詳しくは、距離D3と長さD4との差を算出し、この差を埋めるためのスペーサ320の枚数を決める。ここで、スペーサ320の光軸方向の長さをT1とすると、以下の式(1)によりスペーサ320の枚数Nを導き出すことができる。
N = (D3−D4)/T1 ・・・ (1)
スペーサ320の枚数を決定した後は、その枚数分のスペーサ320を、当接部材310のボス310Bに組み付けた後、当接部材310を第2フレーム200に組み付ける。これにより、基準面FBと対向面F3との間に、選択した枚数分のスペーサ320が組み付けられる(組付工程)。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
露光ヘッド40が当接する当接面531が、素管51Aとは異なる部材である嵌合部材400を支持する回転支持部材500に設けられているため、素管51A上の異物が、露光ヘッド40と回転支持部材500との間に入りにくくなる。そのため、本実施形態によれば、レンズアレイ102から感光体ドラム51までの光軸方向の距離を正確に規定することができるので、焦点位置がずれるのを抑えることができる。
回転支持部材500が素管51Aよりも回転軸線方向の外側に位置するので、当接面531を素管51Aの表面から回転軸線方向に遠ざけることができ、素管51A上の異物が当接面531と露光ヘッド40との間に入るのをより抑えることができる。
嵌合部材400の被支持部421の外径が素管51Aの外径よりも小さいので、例えば被支持部の外径が素管の外径よりも大きい構造と比べ、被支持部421と回転支持部材500との接触面積を小さくすることができる。そのため、被支持部421または回転支持部材500の摩耗を抑えることができる。
嵌合部材400がフランジ部422を有するので、嵌合部材400を素管51Aに嵌め込む際に、フランジ部422が素管51Aの端面に接触することで、素管51Aに対する嵌合部材400の位置決めを容易に行うことができる。
素管51Aの径方向に延びる延出部530の先端に当接面531を設けたので、延出部530によって当接面531を露光ヘッド40の当接部材310に近づけることができる。そのため、第2フレーム200から当接面531に向けて突出する当接部材310の突出量を小さくすることができるので、露光ヘッド40の形状を簡素化することができる。
当接面531を素管51Aの表面よりも径方向外側に配置することで、当接面531を素管51Aの表面から径方向に遠ざけることができるので、素管51A上の異物が当接面531と露光ヘッド40との間に入るのをより抑えることができる。
当接面531を平面とし、接触面F4を曲面とすることで、当接面531と接触面F4とを線接触させることができるので、レンズアレイ102から感光体ドラム51までの光軸方向の距離を正確に規定することができる。
当接面531を光軸方向に直交する平面とすることで、露光ヘッド40が当接面531上を光軸方向に直交する副走査方向に滑って移動することができるので、露光ヘッド40を副走査方向に位置決めする際に、当接面531が邪魔になるのを抑えることができる。
嵌合部材400と回転支持部材500がともに樹脂からなるので、嵌合部材400と回転支持部材500の形状を容易に形成することができる。また、嵌合部材400と回転支持部材500とで摺動軸受けを構成することができる。
回転支持部材500に設けた押圧部511によって嵌合部材400を径方向の一方側に押圧するので、露光ヘッド40の焦点位置と感光体ドラム51の表面との距離の変動を抑制できる。また、感光体ドラム51の回転に抵抗を与えることにより、回転ムラを抑えることができる。
押圧部511を、回転軸線方向から見て、感光体ドラム51の回転軸線X1に直交するとともに当接面531を通る直線L1上に配置することで、感光体ドラム51がガタ寄せされる方向と露光ヘッド40の光軸方向を略一致させることができるので、レンズアレイ102から感光体ドラム51までの光軸方向の距離を正確に規定することができる。
嵌合部材400の嵌合部410が、露光ヘッド40の露光範囲ERよりも回転軸線方向の外側に配置されているので、嵌合部材400の嵌め込みによって感光体ドラム51上の露光範囲ERに相当する部分が変形するのを抑えることができる。
右側の嵌合部材400の回転中心に、素管51Aに電気的に接続される金属製のシャフト610を設けたので、シャフト610を介して素管51Aを装置本体に導通させることができる。
左側の嵌合部材400に、回転駆動力が入力される入力部402を設けたので、嵌合部材400に良好に回転駆動力を入力することができ、感光体ドラム51を良好に回転させることができる。
左右の回転支持部材500をドラムフレーム55で支持したので、感光体ドラム51と各回転支持部材500をドラムフレーム55によってユニット化することができる。
露光ヘッド40の光軸方向の位置決めを行うための当接面531を有する回転支持部材500に回転規制面551,562を設けたので、回転支持部材500が回転方向に振動して焦点位置がずれてしまうのを抑えることができる。
第2回転規制面562が、当接面531よりも回転軸線X1から遠い位置に配置されることで、回転軸線X1から遠い位置で回転規制を行うことができるので、効率良く回転規制を行うことができる。また、第2回転規制面562での振動(回転方向の振動)よりも当接面531での振動が小さくなるので、当接面531による露光ヘッド40の位置決めを良好に保つことができる。
当接面531と回転軸線X1を通る直線L1を挟んだ両側に回転規制面551,562を設けたので、回転方向における振動を効果的に抑制することができる。
クリーニングローラ54を支持するローラ支持部560に第2回転規制面562を設けることで、回転方向における振動が抑制されたローラ支持部560によってクリーニングローラ54を支持することができるので、感光体ドラム51に対してクリーニングローラ54を精度良く位置決めすることができる。
回転規制面551,562によって回転方向における振動が抑制された回転支持部材500にガイド部540を設けたので、感光体ドラム51に対して現像ローラ62を回転方向に精度良く位置決めすることができる。
第2フレーム200の基準面FB(第2支持面F2)と当接部材310との間にスペーサ320を設けたので、各フレーム100,200や当接部材310の製造誤差によって基準面FBに対する露光ヘッド40の焦点位置が適正な位置でない場合であっても、スペーサ320の枚数を適宜選択することで、焦点位置を正確に規定することができる。
スペーサ320が板状であるため、スペーサ320の厚さ(光軸方向の長さ)の誤差を非常に小さくすることができる。
複数のスペーサ320の厚さがすべて同じであるため、露光ヘッド40の組立時において、作業者はスペーサ320の枚数を変更するだけで、簡単に焦点位置の調整を行うことができる。
当接部材310を第2フレーム200に対して光軸方向に移動可能とすることで、露光ヘッド40を感光体ドラム51に向けて押し付けた際に、当接部材310に対して第2フレーム200が移動して、基準面FBと当接部材310との間でスペーサ320を挟むことができる。そのため、例えば当接部材と第2フレームとの間でスペーサを挟んだ状態で、当接部材を第2フレームにネジ等で固定するような構造に比べ、ネジ等の取付部材を設けない分、コストを削減することができる。
スペーサ320が、当接部材310のボス310Bを貫通させる孔321を有するので、スペーサ320が当接部材310に対してずれるのを抑えることができる。
露光ヘッド40を感光体ドラム51に向けて付勢する圧縮コイルバネSPを設けることで、圧縮コイルバネSPの付勢力によって基準面FB、スペーサ320および当接部材310を密着させることができるので、焦点位置を正確に規定することができる。
第2フレーム200を介して間隔調整部材300をドラムユニット50に押し付けることで露光ヘッド40と感光体ドラム51との間隔を保持することができるので、レンズアレイ102を支持する第1フレーム100に負荷がかかるのを抑えることができ、レンズアレイ102の変形を抑えることができる。言い換えると、LEDアレイ101等の光学部品が設けられる第1フレーム100とは別部品である第2フレーム200に基準面FBを設けるので、露光ヘッド40を感光体ドラム51に向けて押し付ける際に基準面FBに加わる力が、第1フレーム100に設けられた光学部品に伝わるのを抑えることができる。
第1フレーム100の被支持面121が、レンズアレイ102の光の出射面と同様に、回転軸線X1側を向いているので、被支持面121に対する焦点FPの位置を精度良く測定して取得することができ、ひいては基準面FBに対する焦点位置を精度良く取得することができる。
第2支持面F2が第1支持面F1よりも回転軸線X1から遠い位置に配置されることで、露光ヘッド40の感光体ドラム51側の面(突出部220の先端面)から間隔調整部材300が突出する量を小さくすることができるので、露光ヘッド40を感光体ドラム51に向けて移動させる際に、間隔調整部材300が他の部材に干渉するのを抑えることができる。
第1フレーム100を支持する第1支持面F1と回転軸線方向において略同じ位置に配置された突出部220が、レンズアレイ102よりも感光体ドラム51側に突出するので、突出部220によってレンズアレイ102を良好に保護することができる。
突出部220の副走査方向の幅がレンズアレイ102の副走査方向の幅よりも大きいので、幅広の突出部220によってレンズアレイ102を良好に保護することができる。
当接部材310の本体部310Aの副走査方向の幅が、感光体ドラム51に向かうにつれて狭くなるので、露光ヘッド40を感光体ドラム51に向けて移動させる際において、当接部材310が他の部材に干渉するのを抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
前記実施形態では、当接部材310を回転支持部材500に当接させたが、本発明はこれに限定されず、当接部材はドラムユニットに当接していればよい。例えば、当接部材は、ドラムフレームに当接していてもよいし、嵌合部材や素管に当接していてもよい。
前記実施形態では、感光体ドラム51を構成する部品のうちの嵌合部材400を回転支持部材500で回転可能に支持したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回転支持部材は、感光体ドラムの素管や嵌合部材の中心に固定されるシャフトを回転可能に支持してもよい。
前記実施形態では、間隔調整部材300を当接部材310とスペーサ320といった複数の部品で構成したが、本発明はこれに限定されず、間隔調整部材を1つの部材で構成してもよい。
前記実施形態では、回転軸線方向において突出部220の一部を第1支持面F1と同じ位置に配置したが、本発明はこれに限定されず、回転軸線方向において突出部の全部を第1支持面と同じ位置に配置してもよい。
前記実施形態では、第1フレーム100の延出部120を第1支持面F1と第3凹部223の底面223Aに向けて押圧する樹脂バネ700を押圧部材として例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、押圧部材は、第1フレームを第1支持面のみに押圧するように構成されていてもよい。また、押圧部材は、金属製の板バネや線バネなどであってもよい。
前記実施形態では、被支持部421の外径を素管51Aの外径よりも小さくしたが、本発明はこれに限定されず、被支持部421の外径は、例えば素管51Aの外径よりも大きくてもよい。このように、被支持部421の外径を素管51Aの外径と異なる値とすることで、被支持部421の外周面と素管51Aの表面との間に段差ができるので、例えば被支持部の外周面と素管の表面とが面一である構造に比べ、素管51A上の異物が被支持部421と回転支持部材500との間に入るのを抑えることができる。なお、被支持部421の外径を、素管51Aの外径と同じ大きさとしてもよい。
当接面531は、感光体ドラム51の回転軸線X1に向かう光軸に対して直交していればよい。例えば、当接面531は、搬送ベルト73(図1参照)の感光体ドラム51との接触面に対して平行であってもよいし、平行でなくてもよい。
前記実施形態では、当接面531を平面とし、接触面F4を曲面としたが、本発明はこれに限定されず、当接面を曲面とし、接触面を平面としてもよい。また、曲面は球面であってもよい。この場合、当接面と接触面を点接触させることができる。
前記実施形態では、ガイド部540は感光体ドラム51に接触して回転する現像ローラ62を移動可能に支持していたが、現像ローラ62を感光体ドラム51に接触しない離間位置に移動させる離間機構を備え、ガイド部540は現像ローラ62を接触位置と離間位置との間を移動可能に支持するよう構成してもよい。
嵌合部材や回転支持部材など各部品の材料は、前記実施形態に限定されず、様々な材料を選択して使用することができる。また、回転支持部材は、滑り軸受でなく、転がり軸受などであってもよい。
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。