JP2018096907A - 原子力発電所用溢水排水設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】原子力発電所で発生することが想定される溢水に対応することが可能な原子力発電所用溢水排水設備を提供する。【解決手段】溢水が想定される溢水区画20,21,22と、溢水区画よりも低レベルに位置し、溢水が排水される排水先区画23とを溢水排水用の排水配管7で連結する。溢水排水用の排水配管は、溢水発生時の流入流量を上回る排水が可能な口径を有する。溢水発生前の状態において、溢水排水用の排水配管を介して溢水区画と排水先区画との間を気体が連通しないように、溢水排水用の排水配管の排水先区画にある排水配管の開放端に隔離構造(Uシール構造9又はラプチャーディスク16)を設けるのが望ましい。【選択図】 図1

Description

本発明は、原子力発電所用溢水排水設備に関する。
原子力発電所内の建屋内では様々な排水が発生する。排水の発生元の放射能濃度、排水の清濁,含有成分等毎に、処理,処分方法が別れるため、処理,処分方法別に排水を収集タンクに収集するように排水設備が構成される。このような排水設備としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特開2000−147191号公報
ところで、原子力発電所では溢水が発生することを想定する必要がある。原子力発電所における溢水とは、発電所内に施設される水や蒸気を内包する機器の破損による漏水又は原子炉格納容器スプレイ若しくは消火栓等の系統の作動による放水が原因で、系統外に流出した流体を指す。
特許文献1に記載の排水設備は、原子力発電所の建屋内の機器メンテナンスのために配管,機器内の水を抜く場合等において発生する排水を収集するものであり、原子力発電所の建屋内で発生する溢水時の排水に対応することを目的としたものではない。
溢水発生時においては、重要設備の水没防止を図り、作業員の中央制御室へのアクセス性を確保することが重要となる。溢水に対応するための一つの手段として、溢水排水設備を設けることが考えられる。
さらに、原子力発電所建屋内に溢水排水設備を設ける場合に考慮することが望まれる点が幾つかある。
一つは、溢水排水設備を設けることにより、溢水区画(溢水が発生した区画及び隣接する区画で発生した溢水が伝播することによって水が滞留する区画)と排水先区画(溢水が排水される区画)とを溢水排水系統で連結することになるが、溢水区画‐排水先区画間の連結が火災防護、気密維持、または、消火ガス拡散防止の要求を満足するようにすることである。
もう一つは、溢水排水設備が溢水区画へ流入する溢水の流量を上回る排水性能を有するようにすることである。
本発明の目的は、原子力発電所で発生することが想定される溢水に対応することが可能な原子力発電所用溢水排水設備を提供することにある。
本発明は、溢水が想定される溢水区画と、溢水区画よりも低レベルに位置し、溢水が排水される排水先区画とを、溢水排水用の排水配管で連結したことを特徴とする。
溢水排水用の排水配管は、溢水発生時の流入流量を上回る排水が可能な口径を有する。
また、少なくとも溢水発生前の状態において、溢水排水用の排水配管を介して溢水区画と排水先区画との間を気体が連通しないように、溢水排水用の排水配管の排水先区画にある排水配管の開放端に隔離構造を設けるのが望ましい。
隔離構造としては、例えば、Uシール構造又はラプチャーディスクが用いられる。
本発明によれば、原子力発電所で発生することが想定される溢水に対応することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例を示す図で、区画間の隔離構造としてUシール構造を適用した原子力発電所用溢水排水設備の概略図である。 本発明の他の実施例を示す図で、区画間の隔離構造としてラプチャーディスクを適用した原子力発電所用溢水排水設備の概略図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例1における原子力発電所用溢水排水設備の概略を示す図である。
本実施例において、溢水とは、発電所内に施設される水や蒸気を内包する機器の破損による漏水又は原子炉格納容器スプレイ若しくは消火栓等の系統の作動による放水が原因で、系統外に流出した流体を指す。また、溢水が発生した区画及び隣接する区画で発生した溢水が伝播することによって水が滞留した区画を溢水区画とする。また、溢水区画で生じた溢水を排水する先の区画を排水先区画とする。排水先区画は、重要機器の設置が無く、溢水発生時に中央制御室へのアクセス経路とならない区画である。溢水区画と排水先区画とは排水設備(排水配管他)で連結される。また、排水先区画は溢水区画よりも低いレベルに位置する。
原子力発電所は、発電所内で溢水が発生した場合においても原子炉施設の安全性を損なわないよう設計されなければならない。すなわち、溢水発生時において、原子力発電所における重要設備の水没防止を図り、作業員の中央制御室へのアクセス性を確保することが重要となる
また、原子力発電所の建屋1において、溢水が想定される区画には、溢水区画(火災)20、溢水区画(気密)21、及び溢水区画(消火ガス)22がある。また、本実施例では、各溢水区画が放射線管理区域外側2に位置している。なお、図1では各階にそれぞれ一区画表示されているが、本実施例を説明し易くするためであり、これに限定されるものではない。
溢水区画(火災)20は、排水先区画23と火災防護上の安全区分が異なる区画である。溢水区画(火災)20又は排水先区画23で火災が生じた際には、溢水区画(火災)20‐排水先区画23間での火炎や煙の移行を防止する必要がある。
溢水区画(気密)21は、当該溢水区画又は排水先区画23が正圧維持区画(居住区画のため周囲に対して正圧を保ち汚染空気の流入を防止する区画)である場合の区画である。溢水区画(気密)21‐排水先区画23間は正圧維持区画における気密を維持し放射能汚染拡大(流入)を防止する構成とする必要がある。
溢水区画(消火ガス)22は、排水先区画23と消火ガス(消火用の不活性ガスなど)の放出区分が異なる区画である。当該溢水区画又は排水先区画23で消火ガスを使用する際には、溢水区画(消火ガス)22‐排水先区画23間での消火ガスの拡散を防止する必要がある。
本実施例において、溢水区画で生じた溢水15を排水する排水設備3,4,5が設けられている。本実施例では三つの排水設備が設けられているが、原子力発電所の建屋の構成に応じて何れか一つ以上の排水設備が設けられるものとする。各排水設備は、溢水区画(火災)20、溢水区画(気密)21、及び溢水区画(消火ガス)22の各々の床30,31,32に形成された排水口(受口部)6及び当該排水口(受口部)6に連結する排水配管7を介して排水先区画23と連結(連通)している。本実施例では、後述のように大口径の排水配管を用いており、排水口(受口部)6が排水配管の口径に対応して大きな開口となるので、排水口(受口部)6には、人身防護のため排水口(受口部)6の開口部を覆うようにグレーチング又は金網等を設置する(図示省略)。排水口(受口部)6は、不燃材である鋼製である。詳細は後述するが、排水先区画23にある排水配管7の開放端(排水出口)にはUシール部9が設けられている。なお、原子力発電所の建屋内には既設の通常の排水設備、例えば、特許文献1に記載のような排水設備(図示省略)が備えられており、本実施例における排水設備は、それらの通常の排水設備とは別個に設けられている(既設の原子力発電所の建屋に溢水排水用の溢水排水設備を追設している)。
各溢水区画はいずれも排水先区画23より高いレベルに位置しているので、各溢水区画の排水口(受口部)6が設置される床に溢水が滞留すると、排水配管7へ水が流入する。流入した水はUシール部9を通過し、下階の排水先区画23へ排水される。なお、図1においては、一つの排水先区画23として図示しているが、必ずしも一つの共通の排水先区画23である必要はない。
各排水設備3,4,5は、溢水発生時には適切な排水を可能とするものでなければならない。このような排水性能を確保するため、本実施例の排水配管7は、溢水時に想定される各溢水区画20,21,22への溢水流入流量を上回る排水流量を確保するように適切な口径を有するものが選定される。原子力発電所の建屋内に設けられた通常の排水設備で一般的に用いられる排水配管の口径は20〜80A程度である。これに対して、本実施例の排水設備では、排水性能を確保するため、例えば、口径が100A〜200A程度の排水配管が用いられる。
排水配管7は、排水性能を阻害しないようするため、逆勾配の箇所が生じないように、すなわち、順勾配となるように敷設されている。排水配管7は、不燃材である鋼製である。また、排水配管7は、建屋内の安全通路を作業員が通行する際の妨げとならない位置で、かつ、周辺機器のメンテナンス性を考慮した位置に敷設されている。更に、電気品室等の電気品設置区画に排水配管7を敷設する場合には、排水配管7には防露材の設置や防露塗料の塗布などの防露が施されている。防露を施工する範囲は、後述のUシール水張り部13下端からUシール気相部14上端までとするのが望ましい。
各排水設備3,4,5は、上述したように、溢水発生時の排水性能を確保するものでなければならないが、各排水設備を設けることにより各区画間が連通することになる。したがって、各排水設備を設ける場合、溢水発生時以外の状態時(原子力発電所の通常運転時や火災発生時など)に、各溢水区画に要求される「火災防護」,「気密維持」,「消火ガス拡散防止」の要求を満足する排水設備とする必要がある。本実施例では、排水配管7に大口径のものが用いられるので、各区間における気体の連通の度合が、通常の排水設備と比べて大きく、上述の要求を満たすことが特に重要となる。
これらの要求を満足させるため、本実施例における排水設備3,4,5は、次のような機能を有する排水設備としている。すなわち、排水設備3は、溢水区画(火災)20に連結され、火災防護境界の機能を有する。排水設備4は、溢水区画(気密)21に連結さ、気密維持境界の機能を有する。排水設備5は、溢水区画(消火ガス)22に連結され、消火ガス拡散防止境界の機能を有する。
そして、本実施例では、上述の機能を排水先区画23にある排水配管7の開放端(排水出口)に設けたUシール部(Uシール構造)9により実現している。
Uシール部9は、排水配管7の開放端側をU字状に形成したもので、Uシール水張り部13とUシール気相部14を有する。また、Uシール水張り部13の水位が、所定の静水頭を確保していることを監視するため、レベルゲージ8が設けられている。また、Uシール部9の下端(底部)にはドレン配管10が設けられており、Uシール部9の水抜き、水張り、及び検査などが可能となるようにしている。ドレン配管10には、ドレン弁11が設けられている。また、ドレン配管10の開放端は、キャップ止め12が設けられ、Uシール水張り部13へ水を補給するための補給口を兼ねるものとする。
Uシール水張り部13の水位は、以下に排水設備毎に説明する通り、各排水設備により連通した区画間で差圧が変動した場合においてもUシール水張り部13の水を保持可能な静水頭を確保するものとする。
<排水設備3>
溢水区画(火災)20に連結される排水設備3は、上述したように、溢水発生時以外には火災防護境界として機能するものでなければならない。本実施例において、排水設備3のUシール水張り部13は、溢水区画(火災)20又は排水先区画23で火災が発生した場合において、2つの区画間で火炎や煙の移行を防止するための隔離手段(隔離構造)を構成する。従って、Uシール水張り部13の水位は、煙発生時に生じる区画間の差圧以上の静水頭を確保するものとする。
<排水設備4>
溢水区画(気密)21に連結される排水設備4は、上述したように、溢水発生時以外には気密維持境界として機能するものでなければならない。本実施例において、排水設備4のUシール水張り部13は、溢水区画(気密)21と排水先区画23との間での放射能汚染拡大を防止するために、正圧維持区画における気密を維持するための隔離手段(隔離構造)を構成する。従って、Uシール水張り部13の水位は、正圧維持区画とそうでない区画間の差圧以上の静水頭を確保するものとする。
<排水設備5>
溢水区画(消火ガス)22に連結される排水設備5は、上述したように、溢水発生時以外には消火ガス拡散防止境界として機能するものでなければならない。本実施例において、排水設備5のUシール部9は、溢水区画(消火ガス)22又は排水先区画23で消火ガスを使用した場合において、2つの区画間で消火ガスの拡散を防止するための隔離手段(隔離構造)を構成する。従って、Uシール水張り部13の水位は、消火ガス放出時に生じる区画間の差圧以上の静水頭を確保するものとする。
上述の各静水頭は、各区画間に生じる最大の差圧を予め求めて設定する。例えば、消火用ガス放出時には、コンマ数メートル程度の静水頭が必要となる。なお、この場合において、差圧が生じた際にもUシール部によるシールが維持できるようにUシール部の配管高さ(Uシール水張り部13とUシール気相部14を合せた長さ)は約1メートル必要となる。静水頭の値やUシール部の配管高さは、原子力発電所の仕様によって異なる。
本実施例によれば、溢水発生時の流出流量を上回る排水性能を有する溢水排水設備を構成することができ、かつ、Uシール部により、区画間での煙の移行の防止、正圧維持区画の気密性の維持、及び区画間での消火ガスの拡散の防止が可能となる。なお、一つの排水設備が「火災防護」,「気密維持」,「消火ガス拡散防止」の要求のうち、2つ以上の要求を満たす必要がある場合、要求される全ての条件を満たすようにUシール水張り部13の静水頭を確保する。例えば、溢水区画と排水先区画の火災防護上の安全区分が異なり、かつ消火ガスの放出区分が異なる場合、Uシール水張り部13の水位は、煙発生時に生じる区画間の差圧と消火ガス放出時に生じる区画間の差圧を比較して大きい方の差圧以上の静水頭を確保するものとする。
図2は、本発明の実施例2における原子力発電所用溢水排水設備の概略を示す図である。なお、図1と同一符号は同一のものを示すので、再度の説明は省略する。
上述の実施例1では、各排水設備3,4,5の排水先区画23における排水配管7の開放端(排水出口)の構造としてUシール部9を用いているが、本実施例では、排水配管7の開放端(排水出口)の構造としてラプチャーディスク(破裂板)16を用いている。その他は、基本的に実施例1と同様である。
ラプチャーディスクとは、予め設定された破裂圧力がかかると破裂し、圧力を放出する装置である。本実施例では、ラプチャーディスク16が隔離手段(隔離構造)を構成する。以下、ラプチャーディスクを適用した場合の溢水発生時の排水の原理を説明する。
溢水15の発生時に、排水配管7へ水が流入すると、ラプチャーディスク16設置レベル以上の排水配管7内には水が溜まる。排水配管7内の水位がある一定以上となると、静水頭によってラプチャーディスクが破裂し、溢水が排水先区画23へと排水される。すなわち、静水頭によりラプチャーディスク16に加わる水圧がラプチャーディスク16の破裂圧力を超えるとラプチャーディスクが破裂して排水配管7内に流入した溢水が排水先区画23へと排水される。
本実施例においても、実施例1と同様に、各排水設備3,4,5は、溢水発生時には適切な排水が可能となるように排水配管7の口径が選定されている。そして、溢水発生時以外の状態時(原子力発電所の通常運転時や火災発生時など)には、火災防護、気密維持、及び消火ガス拡散防止の要求を満たすように、ラプチャーディスク16の破裂圧力が選定される。
すなわち、排水設備3のラプチャーディスク16については、煙発生時に生じる区画間の差圧以下では破裂させず、溢水発生時に排水配管7へ流入した溢水による静水頭で破裂させるようにする。
排水設備4のラプチャーディスク16については、正圧維持区画とそうでない区画間の差圧以下では破裂させず、溢水発生時に排水配管7へ流入した溢水による静水頭で破裂させるようにする。
排水設備5のラプチャーディスク16については、消火ガス放出時に生じる区画間の差圧以下では破裂させず、溢水発生時に排水配管7へ流入した溢水による静水頭で破裂させるようにする。
なお、Uシール部9と異なり、ラプチャーディスク16を用いた場合、破裂して溢水の排水が終了した後には、各区画間は連通した状態となる。このため、溢水発生時に直ぐに破裂させるのではなく、溢水により重要設備や作業員の安全性の確保が困難な状態に近づいてからラプチャーディスク16を破裂させるようにラプチャーディスク16の破裂圧力を選定するのが望ましい。例えば、排水配管7の内容積の数割の溢水が排水配管7に流入したときの静水頭による水圧まではラプチャーディスク16を破裂させないようにする。また、溢水区画(気密)21に連結される排水設備4については、ラプチャーディスク16の破裂後の気密維持を考慮するとUシール部9を用いるのが望ましいと言える。
本実施例においても、溢水発生時の流出流量を上回る排水性能を有する溢水排水設備を構成することができ、かつ、ラプチャーディスクにより、溢水発生前の原子力発電所の通常運転時などの状態において、区画間での煙の移行の防止、正圧維持区画の気密性の維持、及び区画間での消火ガスの拡散の防止が可能となる。なお、一つの排水設備が「火災防護」,「気密維持」,「消火ガス拡散防止」の要求のうち、2つ以上の要求を満たす必要がある場合、実施例1と同様に、要求される全ての条件を満たすようにラプチャーディスクの破裂圧力を選定する。例えば、溢水区画と排水先区画の火災防護上の安全区分が異なり、かつ消火ガスの放出区分が異なる場合、ラプチャーディスク16は、煙発生時に生じる区画間の差圧と消火ガス放出時に生じる区画間の差圧を比較して大きい方の差圧以下では破裂させず、溢水発生時に排水配管7へ流入した溢水による静水頭で破裂させるようにする。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加,削除,置換をすることが可能である。
例えば、上述の説明では、通常の排水設備とは別に溢水の排水設備を設けるようにしているが、新設プラントの場合、溢水の排水設備を通常の排水設備として用いるようにすることも考えられる。
1…建屋、2…放射線管理区域外側、3…排水設備、4…排水設備、5…排水設備、6…排水口(受口部)、7…排水配管、8…レベルゲージ、9…Uシール部(Uシール構造)、10…ドレン配管、11…ドレン弁、12…キャップ止め、13…Uシール水張り部、14…Uシール気相部、15…溢水、16…ラプチャーディスク、20…溢水区画(火災)、21…溢水区画(気密)、22…溢水区画(消火ガス)、23…排水先区画、30,31,32…床。

Claims (12)

  1. 原子力発電所の建屋に設けられた排水設備であって、
    前記建屋内における溢水が想定される溢水区画と、前記溢水区画よりも低レベルに位置し、溢水が排水される排水先区画とを、溢水排水用の排水配管で連結したことを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  2. 請求項1に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記排水配管は、溢水発生時の流入流量を上回る排水が可能な口径を有することを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  3. 請求項2に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記排水先区画に位置する前記排水配管の開放端側に、溢水発生前の状態において前記排水配管を介して前記溢水区画と前記排水先区画との間を気体が連通しないように、隔離構造を設けたことを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  4. 請求項3に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記隔離構造は、前記排水配管の開放端側をU字状に形成したUシール構造であり、前記Uシール構造は、予め水張りがなされる水張り部を有することを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  5. 請求項4に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記水張り部は、前記溢水区画と前記排水先区画との間に生じる差圧以上の静水頭を有するように水張りがなされていることを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  6. 請求項5に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記水張り部の水位を監視するレベルゲージを有することを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  7. 請求項4乃至6の何れか一項に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記Uシール構造の底部にドレンラインが設けられていることを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  8. 請求項4乃至7の何れか一項に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記Uシール構造を形成する前記排水配管の部分に防露が施されていることを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  9. 請求項3に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記隔離構造は、前記排水配管の開放端側に設けたラプチャーディスクであることを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記溢水区画の床面に形成された排水口の開口部を覆うようにグレーチング又は金網が設けられていることを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記排水配管は、前記溢水区画から前記排水先区画まで順勾配となるように敷設されていることを特徴とする原子力発電所用溢水排水設備。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の原子力発電所用溢水排水設備において、
    前記原子力発電所用溢水排水設備は、既設の原子力発電所の建屋に設けられている排水設備とは別個に前記建屋に追設された排水設備であることを特徴とする原子力発電所用排水設備。
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