JP2018096680A - アンモニアを混焼できる石炭燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】石炭を燃料とする石炭燃焼装置で、窒素酸化物(NOX)の発生を抑制した状態でアンモニア(NH3)を燃料の一部として使用する。【解決手段】バーナ2にNH3を供給すると共に、炉本体1の内部の火炎11中に投入部12を介してNH3を供給するアンモニア供給装置17と、アンモニア供給装置17から送られるNH3をバーナ2、及び、投入部12に分配する分配手段16と、運転条件により分配手段16でのNH3の分配状況を制御する制御手段21とを備え、制御手段21の制御により、所定量のNH3を分配して炉本体1の内部の火炎11の中に供給し、火炎11の中でのNOXの発生を抑え、排出されるNOXを抑制する。【選択図】図1

Description

本発明は、アンモニア(NH)を燃料の一部として使用することができるアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置に関する。
微粉炭を燃焼させる燃焼用バーナが従来から種々提案されている(例えば、特許文献1)。従来から提案されている燃焼用バーナは、微粉炭と一次空気の燃料混合気や二次空気、二段燃焼空気などの供給を工夫することで、窒素酸化物(NO)の発生を抑制させている。一方、二酸化炭素(CO)を排出しない燃料である水素(H)の輸送・貯蔵媒体(キャリア)としてアンモニア(NH)の利用が検討されており、Hに変換することなく燃焼装置の燃料としてNHを直接用いることができれば、NHをHに変換してから用いる場合に比べて熱効率の向上が期待できる。
しかし、Hや他の炭化水素系の燃料に比べてNHは着火しにくく、燃焼速度が遅く、燃焼過程でNOが生成される等の問題があった。このため、NHを燃料にした燃焼装置の開発にあたっては、未燃のNHや、NOなどの処理を行うための特別な制御や特別な機器が必要となり、設備コストの増加を招くという課題があった。
特開平5−240410号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、石炭を燃料とする石炭燃焼装置で、排出される窒素酸化物(NO)を抑制した状態でアンモニア(NH)を燃料の一部として使用することができるアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、酸素を含む流体と共に微粉炭がバーナに供給されて燃焼ガスを得る炉本体と、前記炉本体の内部の火炎中に投入部を介してアンモニアを供給するアンモニア供給手段と、運転条件により前記アンモニアの供給を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、投入部を介して火炎中にアンモニア(NH)を供給することができ、火炎の中での窒素酸化物(NO)の発生(増加)を抑えて排出されるNOを抑制することができる。このため、石炭を燃料とする燃焼装置で、排出されるNOを抑制した状態でNHを燃料の一部として使用することが可能になる。
そして、請求項2に係る本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、請求項1に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、前記投入部は、前記炉本体の内部の火炎中の酸素濃度が低い部位に対応して設けられていることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、火炎中の酸素(O)濃度が低い部位にNHが供給されるので、NHと反応してNOを生成するOがほとんど存在しない部位にNHが供給されてNOの増加が抑えられる。
また、請求項3に係る本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、請求項1もしくは請求項2に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、前記投入部は、前記炉本体の内部の火炎中の窒素酸化物濃度が高い部位に対応して設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、火炎中のNOの濃度が高い部位にNHが供給されるので、NOがNHで還元されて火炎中のNOが減少する。
また、請求項4に係る本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、前記アンモニア供給手段は、前記投入部とともに前記バーナに前記アンモニアを供給するものであり、前記アンモニア供給手段から送られる前記アンモニアを前記バーナ、及び、前記投入部に分配する分配手段を備え、前記制御手段は、前記分配手段での前記アンモニアの分配状況を制御することを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、制御手段の制御により、所定量のNHをバーナ、及び、投入部に分配して炉本体の内部の火炎中に供給することができる。
また、請求項5に係る本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、請求項4に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、前記制御手段は、前記分配手段で、前記アンモニアの所定量の20%以上を前記投入部に分配することを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、全量をバーナに供給する場合のNO濃度より低い排出NO濃度にするために、所定量のNHのうち、20%以上を投入部に分配することができる。つまり、NHの所定量の20%以上を投入部に分配することで、より効果的に排出されるNOを抑制することができる。
また、請求項6に係る本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、請求項5に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、前記制御手段は、前記分配手段で、前記アンモニアの所定量の全量を前記投入部に分配することを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、所定量のNHの全量を投入部に供給することで、NOが減少される状態になる。
また、請求項7に係る本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、前記炉本体には、二段燃焼用の空気を供給する二段燃焼用空気供給手段が備えられていることを特徴とする。
請求項7に係る本発明では、二段燃焼用空気供給手段により、排出されるNOを低減するための二段燃焼用の空気を供給することができる。
本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、石炭を燃料とする燃焼装置で、排出されるNOを抑制した状態でNHを燃料の一部として使用することが可能になる。
本発明の一実施例に係るアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置の全体構成を表す概略図である。 酸素(O)濃度と投入口の位置との関係を表すグラフである。 窒素酸化物(NO)濃度と投入口の位置との関係を表すグラフである。 炉本体の内部の酸素(O)濃度の分布を説明する概念図である。 炉本体の内部の窒素酸化物(NO)濃度の分布を説明する概念図である。 火炉の出口の窒素酸化物(NO)濃度とアンモニア(NH)の分配率との関係を表すグラフである。 火炉の出口の窒素酸化物(NO)濃度について、アンモニア併用の場合の濃度から石炭専焼の場合の濃度を引いた値(NO濃度差)と、アンモニア(NH)の供給場所との関係を炭種に応じて表すグラフである。 火炉の出口の窒素酸化物(NO)濃度を石炭専焼の場合、アンモニア(NH)併用の場合で表すグラフである。 火炉の出口の窒素酸化物(NO)濃度と二段燃焼率との関係をアンモニア(NH)の供給場所に応じて表すグラフである。
図1には本発明の一実施例に係るアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置の全体構成の概念的な構成の状況、図2には酸素(O)濃度と投入口の位置(バーナからの距離)の関係、図3には窒素酸化物(NO)濃度と投入口の位置(バーナからの距離)の関係、図4には炉本体の内部の酸素(O)濃度の分布を説明する概念、図5には炉本体の内部の窒素酸化物(NO)濃度の分布を説明する概念を示してある。また、図6には火炉の出口の窒素酸化物(NO)濃度とアンモニア(NH)の分配率との関係を示してある。
図1に示すように、筒状の炉本体1の端部には、バーナ2が接続されている。バーナ2は二重管構造の混合気流路体3が備えられ、混合気流路体3の中心部には、燃料としてのアンモニア(NH)を送るアンモニア流路4が設けられている。アンモニア流路4の外側には燃料としての石炭(微粉炭)を送る微粉炭流路5が設けられ、微粉炭流路5には微粉炭と一次空気(酸素を含む流体)を微粉炭流路5に搬送する微粉炭供給路6が接続されている。図中の符号で7は、着火用の燃料を供給する燃料供給路である。
炉本体1には、火炎11にNHを供給するための投入口12が設けられている。投入口12は、例えば、炉本体1の径のα倍(所定の係数)の寸法の距離(例えば、1m)の位置に設けられている。炉本体1の後流側には二段燃焼用の空気を供給する二段燃焼空気供給手段13が設けられている。
投入口12の位置は、炉本体1の内部の火炎11の酸素(O)濃度が低くなる部位に対応して設定されている。例えば、燃料と空気の割合の制御により、燃料過濃状態で燃焼が行なわれた場合には、バーナ2の出口に近い部位でのO濃度が低下することになる。また、投入口12の位置は、炉本体1の内部の火炎11の窒素酸化物(NO)濃度が高い部位に対応して設定されている。
いずれの場合であっても、図2に示すように、炉本体1の内部の火炎11のO濃度が低くなる位置に投入口12が配され、図3に示すように、炉本体1の内部の火炎11のNO濃度が高くなる位置に投入口12が配されることになる。
混合気流路体3のアンモニア流路4にはアンモニア搬送路15(アンモニア供給手段)が接続され、アンモニア搬送路15には、分配手段16を介してアンモニア供給装置17(アンモニア供給手段)が接続されている。分配手段16からは分配搬送路18(アンモニア供給手段)が分岐して設けられ、分配搬送路18は投入口12に接続されている。つまり、アンモニア供給装置17からのNHは、分配手段16を介してアンモニア搬送路15と分配搬送路18とに分配される。
微粉炭の種類や運転条件等により、O濃度の分布とNO濃度の分布が変化するため、投入口12を複数個所(例えば、3箇所)に設け(図中12a、12bを追加)、分配搬送路18を複数(3つ)に分配することも可能である。つまり、投入口12を挟んでバーナ2側に投入口12aを配し、投入口12を挟んでバーナ2と反対側に投入口12bを配することも可能である。
分配手段16は、制御手段21の指令に基づいて制御される。即ち、制御手段21の指令に基づいて、アンモニア搬送路15へのNHの搬送量(アンモニア流路4への供給量)と、分配搬送路18へのNHの搬送量(投入口12への供給量)が制御される。
制御手段21の制御により、所定量のNHを分配して炉本体1の内部の火炎11中に燃料の一部としてNHを供給することができ、火炎11の中でのNOの発生を抑えることができる。このため、石炭を燃料とする燃焼装置で、排出されるNOを抑制した状態でNHを燃料の一部として使用することが可能になる。
投入口12の位置は、O濃度が低下する部位の火炎11に対応しているので、NHと反応してNOを生成するOがほとんど存在しない部位にNHが供給されることになり、NHを燃料の一部として用いても、NOの増加が抑制される。また、投入口12の位置は、NO濃度が高くなる部位の火炎11に対応しているので、NOがNHで還元されて火炎11中のNOが抑制される。
上述したアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置では、微粉炭、及び、NHが燃料として使用される。NHは、例えば、熱量比で20%使用される。また、二段燃焼率は、例えば、30%に設定されている。この状態で、制御手段21の制御により、NHの所定量の20%以上(好ましくは、25%から100%)が分配搬送路18に分配され、炉本体1内の火炎11にNHが燃料の一部として供給される。
図2、図4に示すように、投入口12の位置は、O濃度が低下する部位の火炎11(図1参照)に対応している。このため、NHと反応してNOを生成するOがほとんど存在しない部位にNHが供給されることになり、NHを燃料の一部として用いても、NOの増加が抑制されることになる。
図3、図5に示すように、投入口12の位置は、NO濃度が高くなる部位の火炎11(図1参照)に対応している。このため、火炎11のNOがNHで還元されて火炎11中のNOが抑制されることになり、NHを燃料の一部として用いても、NOの増加が抑制されることになる。
従って、石炭(微粉炭)を燃料とする石炭燃焼装置で、排出されるNOを抑制した状態でNHを燃料の一部として使用することが可能になる。つまり、NHを燃料の一部として使用しても、排出されるNOを抑制することが可能になり、二酸化炭素(CO)が含まれない水素(H)のキャリアガスとなるNHを燃料として有効に使用することが可能になる。
制御手段21には、石炭の種類や燃焼条件が入力されるため、複数の投入口を設けた場合、種々の条件により、必要に応じて投入口12、12a、12bを切り換えて使用することができる。
図6に基づいて石炭(微粉炭)だけを燃料とした場合のガスのNO濃度(S:図中点線で示してある)と、NHを燃料の一部として用いた場合のガスのNO濃度との比較の状況を説明する。
図中○印は、バーナ2からの距離がt1(図4、図5参照)の位置(投入口12)からNHを供給した場合の結果である。供給位置をバーナ2からの距離t1にした場合、所定量の20%から100%にNHの分配の割合を高めるにしたがって、排出されるNO濃度が低くなることがわかる。投入口12から供給するNHの分配の割合を100%にすることで、石炭(微粉炭)だけを燃料とした場合のガスの排出されるNO濃度と同等のNO濃度になることがわかる。
図中△印は、バーナ2からの距離がt2(図4、図5参照)の位置(投入口12a)からNHを供給した場合の結果である。供給位置をバーナ2からの距離t2にした場合、所定量の20%から100%にNHの分配の割合を高めるにしたがって、排出されるNO濃度がわずかに低くなり、排出されるNOが抑制されていることがわかる。
このため、混合気流路体3のアンモニア流路4からNHを供給することなく、投入口12、もしくは、投入口12aから所定量のNHを分配して供給することで(全量供給することで)、NHを燃料の一部として使用しても、排出されるNO濃度の増加を抑制することが可能になる。
図中□印は、バーナ2からの距離がt3(図4、図5参照)の位置(投入口12b)からNHを供給した場合の結果である。供給位置をバーナ2からの距離t3にした場合、所定量の20%から100%にNHの分配の割合を高めるにしたがって、排出されるNO濃度は変わらないことがわかる。
このため、混合気流路体3のアンモニア流路4からNHを供給することなく、投入口12、もしくは、投入口12aから所定量のNHを分配して供給することで(全量供給することで)、NHを燃料の一部として使用しても、アンモニア流路4からNHを全量供給する場合と比べて、排出されるNO濃度を増加させないことが可能になる。
図7に基づいて石炭(微粉炭)の種類に応じたNO濃度の状況を説明する。
図7には、3つの炭種について、NHの供給位置と、NHを所定量の全量(例えば、燃料全体の20%)供給した場合の火炉出口NO濃度からNHを供給しない石炭専焼の場合の火炉出口NO濃度を引いた値(以下、NO濃度差と言う)との関係を示してある。図中○印は、燃料比(揮発分に対する固定炭素の割合)が低い(例えば、1.0前後)石炭であるA炭の結果であり、図中△印は、燃料比が中程度(例えば、1.5前後)の石炭であるB炭の結果であり、図中□印は、燃料比が高い(例えば、2.0前後)石炭であるC炭の結果である。
燃料比が低いA炭(○印)では、バーナ2からNHを供給した場合のNO濃度差に対し、バーナ2からの距離がt2(図4、図5参照)の位置(投入口12a)からNHを供給した場合のNO濃度差が低下し、t1、t3(図4、図5参照)の位置(投入口12、12b)からNHを供給した場合、NO濃度差が徐々に高くなっていく。
燃料比が低いA炭は着火性が高く、バーナ2に近い位置でOが多く消費されやすくなる。このため、投入口12aの位置の炉本体1の内部の火炎の燃焼雰囲気は、Oが極めて少ない状態になり、供給したNHがNOに転換し難くなると共に、石炭から生成したNOがNHで窒素に還元されやすくなる。このため、投入口12aからNHを供給した場合、NO濃度差が最も低下することになる。
また、燃料比が中程度のB炭(△印)では、バーナ2からNHを供給した場合のNO濃度差に対し、バーナ2からの距離がt2、t1(図4、図5参照)の位置(投入口12a、12)からNHを供給した場合にNO濃度差が徐々に低下し、t3(図4、図5参照)の位置(投入口12b)からNHを供給した場合、NO濃度差が高くなっていく。
さらに、燃料比が高いC炭(□印)では、バーナ2からNHを供給した場合のNO濃度差に対し、バーナ2からの距離がt2(図4、図5参照)の位置(投入口12a)からNHを供給した場合にNO濃度差が低下し、t1(図4、図5参照)の位置(投入口12)からNHを供給した場合にさらに大きくNO濃度差が低下して、t3(図4、図5参照)の位置(投入口12b)からNHを供給した場合、NO濃度差が高くなっていく。
燃料比が高い石炭ほど、着火性が低く、バーナ2から離れた位置で燃焼しOが多く消費されやすくなる。このため、燃料比が中程度のB炭、及び、燃料比が高いC炭は、A炭に比べて投入口12の位置の炉本体1の内部の火炎の燃焼雰囲気が、Oが少なく、供給したNHがNOに転換し難くなると共に、石炭から生成したNOがNHで窒素に還元されやすくなっている。このため、B炭及びC炭は、投入口12からNHを供給した場合、NO濃度差が最も低下し、かつC炭のNO濃度差の低下がより大きくなる。
図からわかるように、炭種に応じてNHを供給する投入口12a、12、12bを適宜選択することで、炭種に関わらず排出されるNO濃度を抑制することができる。
図8に基づいてNHを供給しない場合(石炭専焼)に対する石炭の種類に応じたNO濃度の状況を説明する。
図8には、燃料比が中程度のB炭を用いて投入口12(距離t1)からNHを供給(NHを所定量の全量:例えば、燃料全体の20%)した場合と石炭専焼の場合とのNO濃度、及び、燃料比が高いC炭を用いて投入口12(距離t1)からNHを供給(NHを所定量の全量:例えば、燃料全体の20%)した場合と石炭専焼の場合とのNO濃度の関係を示してある。
図に示すように、B炭を用いた場合、石炭専焼に比べてNO濃度がb(ppm)低下している。C炭を用いた場合、石炭専焼に比べてNO濃度がc(ppm)低下している。このため、燃料比が中程度のB炭、燃料比が高いC炭であっても、石炭専焼に比べてNO濃度を抑制することができる。
図9に基づいて二段燃焼率に対する石炭の種類に応じたNO濃度の状況を説明する。
図9には、燃料比が中程度のB炭を用い、バーナ2からNHを供給(NHを所定量の全量:例えば、燃料全体の20%)した場合の二段燃焼率とNO濃度の状況(○印で示してある)、投入口12(距離t1)からNHを供給(NHを所定量の全量:例えば、燃料全体の20%)した場合の二段燃焼率とNO濃度の状況(□印で示してある)、投入口12a(距離t2)からNHを供給(NHを所定量の全量:例えば、燃料全体の20%)した場合の二段燃焼率とNO濃度の状況(△印で示してある)、石炭専焼の場合の二段燃焼率とNO濃度の状況(●印で示してある)を示してある。
図に示すように、石炭専焼の場合、二段燃焼率が高くなるに従って(例えば、30%になるに従って)NO濃度が低下することがわかる。バーナ2からNHを供給した場合、投入口12(距離t1)からNHを供給した場合、投入口12a(距離t2)からNHを供給した場合のいずれの場合も、二段燃焼率が高くなるに従って(例えば、30%になるに従って)NO濃度が低下することがわかる。
このため、いずれのNHの供給条件であっても、二段燃焼率を高くすることで、石炭専焼の場合と同様に、NO濃度を抑制することができる。
尚、図9では、燃料比が中程度のB炭を用いた場合を説明したが、燃料比が低いA炭を用いた場合、燃料比が中程度のB炭と同様に、二段燃焼率を高くすることで、石炭専焼の場合と同様に、NO濃度を抑制することができることが確認されている。
以上実施例を挙げて説明したように、本発明のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置は、NHを燃料の一部として使用しても、排出されるNOを抑制することが可能になるため、NHを燃料として有効に使用することが可能になる。即ち、排出されるNOを抑制した状態でNHを燃料の一部として使用することが可能になる。
本発明は、アンモニアを燃料の一部として使用することができるアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置の産業分野で利用することができる。
1 炉本体
2 バーナ
3 混合気流路体
4 アンモニア流路
5 微粉炭流路
6 微粉炭供給路
7 燃料供給路
11 火炎
12 投入口
13 二段燃焼空気供給手段
15 アンモニア搬送路
16 分配手段
17 アンモニア供給装置
18 分配搬送路
21 制御手段

Claims (7)

  1. 酸素を含む流体と共に微粉炭がバーナに供給されて燃焼ガスを得る炉本体と、
    前記炉本体の内部の火炎中に投入部を介してアンモニアを供給するアンモニア供給手段と、
    運転条件により前記アンモニアの供給を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とするアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置。
  2. 請求項1に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、
    前記投入部は、
    前記炉本体の内部の火炎中の酸素濃度が低い部位に対応して設けられている
    ことを特徴とするアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置。
  3. 請求項1もしくは請求項2に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、
    前記投入部は、
    前記炉本体の内部の火炎中の窒素酸化物濃度が高い部位に対応して設けられている
    ことを特徴とするアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、
    前記アンモニア供給手段は、前記投入部とともに前記バーナに前記アンモニアを供給するものであり、
    前記アンモニア供給手段から送られる前記アンモニアを前記バーナ、及び、前記投入部
    に分配する分配手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記分配手段での前記アンモニアの分配状況を制御する
    ことを特徴とするアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置。
  5. 請求項4に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、
    前記制御手段は、
    前記分配手段で、前記アンモニアの所定量の20%以上を前記投入部に分配する
    ことを特徴とするアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置。
  6. 請求項5に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、
    前記制御手段は、
    前記分配手段で、前記アンモニアの所定量の全量を前記投入部に分配する
    ことを特徴とするアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置において、
    前記炉本体には、二段燃焼用の空気を供給する二段燃焼用空気供給手段が備えられている
    ことを特徴とするアンモニアを混焼できる石炭燃焼装置。


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