JP2022154831A - バーナ - Google Patents

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賢太 菊池
Kenta Kikuchi
智広 松浪
Tomohiro Matsunami
徹 茂木
Toru Mogi
隆一 村井
Ryuichi Murai
翔馬 樋野
Shoma Hino
勝紀 秋山
Katsunori Akiyama
史光 赤松
Fumimitsu Akamatsu
孝人 佐藤
Takahito Sato
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

【課題】燃焼性を向上させる。【解決手段】バーナ100は、炉の内部空間に向けて設けられる1または複数の第1噴射口(第1燃料噴射口112c、第1混合ガス噴射口114c)を含む第1噴射部110と、第1噴射口と離隔し炉の内部空間に向けて設けられる1または複数の第2噴射口(第2混合ガス噴射口138a、138b、第2燃料噴射口142d、142e)を含む第2噴射部130と、アンモニアおよび炭化水素を少なくとも含む第1燃料ガスを第1噴射部110に供給する第1供給部120と、炭化水素を少なくとも含む第2燃料ガスを第2噴射部130に供給する第2供給部150と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、アンモニアを燃焼させるバーナに関する。
近年、地球温暖化を防止するために、CO(二酸化炭素)排出量の削減が求められている。このため、化石燃料に加えてアンモニアを燃焼させる技術が注目されている(例えば、特許文献1)。
特開2020-112280号公報
しかし、アンモニアは燃焼速度が遅く燃焼性が低いという問題がある、そこで、アンモニアを燃焼させる際、燃焼性を向上させる技術の開発が希求されている。
本発明は、燃焼性を向上させることが可能なバーナを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のバーナは、炉の内部空間に向けて設けられる1または複数の第1噴射口を含む第1噴射部と、第1噴射口と離隔し炉の内部空間に向けて設けられる1または複数の第2噴射口を含む第2噴射部と、アンモニアおよび炭化水素を少なくとも含む第1燃料ガスを第1噴射部に供給する第1供給部と、炭化水素を少なくとも含む第2燃料ガスを第2噴射部に供給する第2供給部と、を備える。
また、第2燃料ガスに含まれる炭化水素は、第1燃料ガスに含まれる炭化水素よりも少なくてもよい。
また、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量の0%超9%以下の熱量の炭化水素を含んでもよい。
また、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれる炭化水素の0%超30%以下の炭化水素を含んでもよい。
また、第1供給部は、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に対する理論酸化剤量以上の目標酸化剤量の1/3以上2/3以下の酸化剤ガスを第1噴射部に供給し、第2供給部は、第1噴射部に供給される酸化剤ガスの量と目標酸化剤量との差分の酸化剤ガスを第2噴射部に供給してもよい。
本発明によれば、燃焼性を向上させることが可能となる。
本実施形態に係るバーナを説明する図である。 第1噴射部の噴射口、および、第2噴射部の噴射口を炉の内部空間側から見た図である。 第1供給部によって供給される空気の比率と、排気ガス中に含まれるNOx量との関係を説明する図である。 第2供給部によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率と、排気ガス中に含まれるNOx量との関係を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
[バーナ100]
図1は、本実施形態に係るバーナ100を説明する図である。図1に示すように、バーナ100は、炉(例えば、ボイラを構成する火炉)を構成する炉壁10に設けられる。バーナ100は、アンモニアおよび炭化水素を少なくとも含む第1燃料ガス、および、炭化水素を少なくとも含む第2燃料ガスを燃焼させる。炭化水素は、メタン、エタン、プロパン、ブタン等である。ここでは、炭化水素がメタンである場合を例に挙げる。
バーナ100は、第1噴射部110と、第1供給部120と、第2噴射部130と、第2供給部150とを含む。
第1噴射部110は、炉の内部空間に向けて設けられる。第1噴射部110は、第1燃料ガスおよび酸化剤ガスを噴射する。ここでは、酸化剤ガスが、空気である場合を例に挙げる。本実施形態において、第1噴射部110は、第1燃料噴射ノズル112と、第1酸化剤ガス噴射ノズル114とを有する。
第1燃料噴射ノズル112は、第1燃料ガスを噴射するノズルである。第1燃料噴射ノズル112は、本体112aと、第1燃料供給管112bと、第1燃料噴射口112c(第1噴射口)とを含む。本体112aは、円筒形状の管体である。本体112aの中心軸は、炉壁10に対して交差(ここでは、略直交)する。
本体112aの後部(本体112aにおける炉壁10側に対する逆側(図1中、左側、以下「後端」という)の部分)に、第1燃料供給管112bが接続される。また、本体112aの先端(本体112aにおける炉壁10側(図1中、右側)、以下「先端」という)に、開口である第1燃料噴射口112cが形成される。第1燃料噴射口112cは、炉の内部空間を向いている。
第1酸化剤ガス噴射ノズル114は、第1燃料ガスと空気(一次空気)とを含む第1混合ガスを噴射するノズルである。第1酸化剤ガス噴射ノズル114は、本体114aと、第1酸化剤供給管114bと、第1混合ガス噴射口114c(第1噴射口)とを有する。本体114aは、円筒形状の管体である。本体114aは、第1燃料噴射ノズル112の本体112aと同軸上に、本体112aを囲むように配置される。つまり、第1燃料噴射ノズル112の本体112aと、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114aとによって、二重円筒構造が形成される。図1では、本体114aにおける炉壁10側(図1中、右側、以下「先端」という)に位置する先端部114dが先端に向かうにつれて径が漸減する形状の場合の例を示しているが、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の形状はこれに限らない。
本体114aの後部(本体114aにおける炉壁10側に対する逆側(図1中、左側、以下「後端」という)の部分)に、第1酸化剤供給管114bが接続される。本体114aの後端は、第1燃料噴射ノズル112の本体112aの後端よりも炉壁10側に位置する。
また、本体114aの先端に、開口である第1混合ガス噴射口114cが形成される。第1混合ガス噴射口114cは、炉の内部空間に臨む。
なお、本実施形態において、第1燃料噴射ノズル112の第1燃料噴射口112cは、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114a内に位置するように設けられる。つまり、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の第1混合ガス噴射口114cは、第1燃料噴射ノズル112の第1燃料噴射口112cよりも炉の内部空間側に設けられる。
第1供給部120は、第1燃料ガスおよび空気を第1噴射部110に供給する。本実施形態において、第1供給部120は、燃料供給系統122と、酸化剤供給系統124とを含む。第1燃料ガスは、燃料供給系統122から、第1燃料供給管112bを介して本体112a内に供給される。本体112a内に供給された第1燃料ガスは、本体112a内の空間を流れる。本体112a内を通過した第1燃料ガスは、第1燃料噴射口112cから本体114aの先端部114d内に形成される空間に向けて噴射される。
空気は、酸化剤供給系統124から、第1酸化剤供給管114bを介して本体114a内に供給される。本体114a内に供給された空気は、本体114a内の空間を流れる。そして、本体114aの先端部114dに到達した空気は、先端部114d内の空間において、第1燃料噴射口112cから噴射された第1燃料ガスと混合される。第1燃料ガスと空気とを含む第1混合ガスは、第1混合ガス噴射口114cから炉の内部空間に噴射される。
こうして、第1混合ガス噴射口114cから噴射された第1混合ガスは、不図示の着火装置によって着火され、炉の内部空間において火炎が形成される。
第2噴射部130は、第1噴射部110によって形成される火炎に対し、径方向外側から、第2燃料ガスおよび空気(二次空気)を含む第2混合ガスを供給する。第2噴射部130は、第2酸化剤ガス噴射ノズル132と、第2燃料噴射ノズル142とを有する。
第2酸化剤ガス噴射ノズル132は、主流路132aと、分岐流路134a、134bと、第2酸化剤供給管136と、第2混合ガス噴射口138a、138bとを有する。主流路132aは、バーナ本体ブロック102内および耐火材製バーナヘッド104内に形成される流路である。主流路132aは、円筒形状である。主流路132aは、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114aと同軸上に、本体114aを囲むように配置される。主流路132aにおける炉壁10側(図1中、右側、以下「先端」という)は、分岐流路134a、134bに分岐される。分岐流路134a、134bは、耐火材製バーナヘッド104内に形成される流路である。分岐流路134a、134bは、主流路132aよりも小径の円筒形状である。
図1では、分岐流路134a、134bにおける炉壁10側(図1中、右側、以下「先端」という)に位置する先端部134c、134dが先端に向かうにつれて径が漸減する形状の場合の例を示しているが、分岐流路134a、134bの形状はこれに限らない。
主流路132aの後部(主流路132aにおける炉壁10側に対する逆側(図1中、左側、以下「後端」という)の部分)に、第2酸化剤供給管136が接続される。主流路132aの後端は、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114aの後端よりも炉壁10側に位置する。
また、分岐流路134a、134bの先端に、開口である第2混合ガス噴射口(第2噴射口)138a、138bが形成される。第2混合ガス噴射口138a、138bは、炉の内部空間に臨む。第2混合ガス噴射口138a、138bは、第1混合ガス噴射口114cと、第1混合ガス噴射口114cの径方向に離隔して設けられる。なお、第2混合ガス噴射口138a、138bと第1燃料噴射口112cとの間の距離は、第1混合ガス噴射口114cの内壁面と第1燃料噴射口112cとの間の径方向の距離よりも大きい。
第2混合ガス噴射口138a、138bは、第1噴射部110の第1混合ガス噴射口114cと略同一平面上に設けられる。つまり、分岐流路134a、134bの先端の軸方向の位置は、第1噴射部110の第1混合ガス噴射口114cの軸方向の位置と略一致する。
図2は、第1噴射部110の第1混合ガス噴射口114c、および、第2噴射部130の第2混合ガス噴射口138a、138bを炉の内部空間側から見た図である。図2に示すように、第1噴射部110の第1混合ガス噴射口114cと、第2噴射部130の第2混合ガス噴射口138a、138bとは、距離Ln離隔している。距離Lnは、例えば、第1混合ガス噴射口114cの半径の1.5倍以上である。
図1に戻って説明すると、第2燃料噴射ノズル142は、第2燃料ガスを噴射するノズルである。第2燃料噴射ノズル142は、2本の本体142a、142bと、第2燃料供給管142cと、第2燃料噴射口(第2噴射口)142d、142eとを含む。本体142a、142bは、円筒形状の管体である。本体142aは、第2酸化剤ガス噴射ノズル132の分岐流路134aと同軸上に、分岐流路134a内に配置される。つまり、第2酸化剤ガス噴射ノズル132の分岐流路134aと、第2燃料噴射ノズル142の本体142aとによって、二重円筒構造が形成される。同様に、本体142bは、第2酸化剤ガス噴射ノズル132の分岐流路134bと同軸上に、分岐流路134b内に配置される。つまり、第2酸化剤ガス噴射ノズル132の分岐流路134bと、第2燃料噴射ノズル142の本体142bとによって、二重円筒構造が形成される。
本体142a、142bの後部(本体142a、142bにおける炉壁10側に対する逆側(図1中、左側、以下「後端」という)の部分)に、第2燃料供給管142cが接続される。第2燃料供給管142cは、第2酸化剤供給管136内に設けられる。また、本体142a、142bの先端(本体142a、142bにおける炉壁10側(図1中、右側)、以下「先端」という)に、開口である第2燃料噴射口142d、142eが形成される。第2燃料噴射口142d、142eは、炉の内部空間を向いている。
第2供給部150は、第2燃料ガスおよび空気を第2噴射部130に供給する。本実施形態において、第2供給部150は、燃料供給系統152と、酸化剤供給系統154とを含む。第2燃料ガスは、燃料供給系統152から、第2燃料供給管142cを介して本体142a、142b内に供給される。本体142a、142b内に供給された第2燃料ガスは、本体142a、142b内の空間を流れる。本体142a、142b内を通過した第2燃料ガスは、第2燃料噴射口142d、142eから分岐流路134a、134bの先端部134c、134d内に形成される空間に向けて噴射される。
空気は、酸化剤供給系統154から、第2酸化剤供給管136を介して主流路132a内に供給される。主流路132a内に供給された空気は、主流路132aから分岐流路134a、134bに導かれる。そして、分岐流路134a、134bの先端部134c、134dに到達した空気は、先端部134c、134d内の空間において、第2燃料噴射口142d、142eから噴射された第2燃料ガスと混合される。第2燃料ガスと空気とを含む第2混合ガスは、第2混合ガス噴射口138a、138bから炉の内部空間に噴射される。
こうして、第2混合ガス噴射口138a、138bから噴射された第2混合ガスは、不図示の着火装置によって着火され、炉の内部空間において火炎が形成される。
[第1供給部120および第2供給部150の空気量の比]
続いて、上記第1供給部120によって第1噴射部110(第1酸化剤ガス噴射ノズル114)に供給される空気量と、第2供給部150によって第2噴射部130(第2酸化剤ガス噴射ノズル132)に供給される空気量との関係について説明する。
第1供給部120および第2供給部150は、合計で、目標空気量の空気を供給する。目標空気量は、第1供給部120によって第1噴射部110(第1燃料噴射ノズル112)に供給される第1燃料ガスおよび第2供給部150によって第2噴射部130(第2燃料噴射ノズル142)に供給される第2燃料ガス全体に対する理論空気量以上の所定の空気量である。理論空気量は、第1燃料ガスおよび第2燃料を完全燃焼させるために必要な最小の空気量である。目標空気量は、例えば、理論空気量の1.1倍~1.2倍である。
図3は、第1供給部120によって供給される空気の比率と、排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)量との関係を説明する図である。図3中、横軸は、目標空気量に対する、第1供給部120によって供給される空気の比率を示す。図3中、縦軸は、炉の煙道(煙突)から排出される排気ガス中に含まれるNOx量を示す。なお、NOx量は、第1供給部120が目標空気量の空気を供給した場合、つまり、第2供給部150(第2噴射部130)を備えない場合の排気ガス中に含まれるNOx量を1.00とする。
図3に示すように、第1供給部120によって供給される空気の比率が、1/2(第2供給部150によって供給される空気の比率も1/2)以下の範囲では、比率が大きくなるにつれて、NOx量が低減する。第1供給部120によって供給される空気の比率が、1/2の場合、NOx量は、0.08程度となる。
一方、第1供給部120によって供給される空気の比率が、1/2超の範囲では、比率が大きくなるにつれて、NOx量が増加する。例えば、第1供給部120によって供給される空気の比率が、4/5(第2供給部150によって供給される空気の比率は1/5)を超えると、NOx量は1.00以上となる。
なお、目標空気量の1/3未満の空気を供給した場合、NOxの量は、0.25以下となるものの、第1燃料ガスの着火性が低下する。一方、目標空気量の2/3超の空気を供給した場合、NOxの量が0.375を上回ってしまう。
したがって、第1供給部120は、目標空気量の1/3以上2/3以下、好ましくは1/2の空気を、第1噴射部110(第1酸化剤ガス噴射ノズル114)に供給する。これにより、第1供給部120は、第1燃料ガスの着火性を低下させることなく、NOxを低減することが可能となる。
なお、第1供給部120が目標空気量未満の一次空気を供給することにより、第1混合ガス噴射口114cから炉の内部空間に噴出される第1混合ガス中の第1燃料ガス(アンモニアおよびメタン)が一次空気で燃焼されても、炉の内部空間において未燃のアンモニアが残存する。このため、炉の内部空間において、一次空気で燃焼した第1燃料ガスによって生じるNOxを、未燃のアンモニアで還元(脱硝)することができる。したがって、バーナ100は、炉の内部空間において生じる排気ガス中のNOxを低減することが可能となる。
そして、第2供給部150が、第1噴射部110に供給される空気量と目標空気量との差分の空気を第2噴射部130に供給する。これにより、バーナ100は、第1混合ガスに含まれる未燃の第1燃料ガス、および、第2混合ガスに含まれる第2燃料ガスを二次空気によって完全燃焼させることが可能となる。
[第1供給部120および第2供給部150のメタンの比]
続いて、上記第1供給部120によって第1噴射部110(第1燃料噴射ノズル112)に供給される第1燃料ガスに含まれるメタン(炭化水素)の量と、第2供給部150によって第2噴射部130(第2燃料噴射ノズル142)に供給される第2燃料ガスに含まれるメタン(炭化水素)の量との関係について説明する。
本実施形態において、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれるアンモニアとメタンとの比率は、例えば、アンモニア:メタン=7:3である。
図4は、第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率と、排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)量との関係を説明する図である。図4中、横軸は、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量に対する、第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率[%]を示す。なお、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量(低位発熱量)は、第1燃料ガスに含まれるアンモニアおよびメタンの熱量と、第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量との合計の熱量である。
図4中、縦軸は、炉の煙道(煙突)から排出される排気ガス中に含まれるNOx量を示す。なお、NOx量は、第1供給部120(燃料供給系統122)が第1燃料ガスおよび第2燃料ガスを供給し、第2供給部150(燃料供給系統152)が第2燃料ガスを供給しない場合、つまり、第2供給部150(酸化剤供給系統154)が空気のみを供給する場合の排気ガス中に含まれるNOx量を1.00とする。
図4に示すように、第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、6%以下の範囲では、比率が大きくなるにつれて、NOx量が低減する。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、6%超9%以下の範囲では、比率が大きくなるにつれて、NOx量が微増する。一方、第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、9%超の範囲では、比率が大きくなるにつれて、NOx量が増加する。
具体的に説明すると、第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、1%(第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれる炭化水素に対する第2燃料ガスに含まれる炭化水素の割合(以下、「炭化水素比」とする)は、約3.3%)である場合、NOx量は、0.98程度となる。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、2%(炭化水素比は約6.7%)である場合、NOx量は、0.97程度となる。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、3%(炭化水素比は10%)である場合、NOx量は、0.94程度となる。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、4%(炭化水素比は約13.3%)である場合、NOx量は、0.88程度となる。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、5%(炭化水素比は約16.7%)である場合、NOx量は、0.80程度となる。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、6%(炭化水素比は20%)である場合、NOx量は、0.73程度となる。また、第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、7%(炭化水素比は約23.3%)である場合、NOx量は、0.75程度となる。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、8%(炭化水素比は約26.7%)である場合、NOx量は、0.76程度となる。第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、9%(炭化水素比は30%)である場合、NOx量は、0.77程度となる。
一方、第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、10%(炭化水素比は約33.3%)である場合、NOx量は、1.24程度となる。また、第2供給部150によって供給される第2燃料ガスに含まれるメタンの熱量の比率が、11%(炭化水素比は約36.7%)である場合、NOx量は、1.7程度となる。
したがって、第2供給部150は、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量の0%超9%以下、好ましくは、3%以上9%以下、より好ましくは5%以上9%以下、さらに好ましくは6%の熱量のメタンを含む第2燃料ガスを、第2噴射部130(第2燃料噴射ノズル142)に供給する。
上記したように、第1供給部120が目標空気量未満の一次空気を供給することにより、炉の内部空間において未燃のアンモニアが残存し、炉の内部空間において、一次空気で燃焼した第1燃料ガスによって生じるNOxを、未燃のアンモニアで還元(脱硝)することができる。このようなNOxの脱硝反応は、1100K以上1500K以下(826.85℃以上1226.85℃以下)で進行する(KASUYA,F. et al. (1995). Chemical Engineering Science, Vol.50, No.9, pp.1455-1466)。
ここで、仮に、燃料供給系統152を備えない場合、つまり、第2噴射部130が空気のみを噴射する場合、炉の内部空間において、1500K超の高温部が局所的に生成されてしまう。そうすると、炉の内部空間において、脱硝反応が進行しない箇所が生じてしまう。
そこで、第2供給部150は、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量の3%以上9%以下の熱量のメタンを含む第2燃料ガスを、第2噴射部130に供給する。これにより、第2供給部150は、火炎温度の低い空気過剰な希薄燃焼火炎を形成し、1500K超の高温部の生成を抑制することができる。したがって、第2供給部150は、炉の内部空間において脱硝反応が進行する領域を拡大することが可能となる。このため、バーナ100は、炉の内部空間において生じる排気ガス中のNOxを低減することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係るバーナ100は、第2噴射部130および第2供給部150を備える。これにより、バーナ100は、第1噴射部110により形成される第1燃料ガスの火炎の周囲(近傍)に、より燃焼性の高い第2燃料ガスの希薄燃焼火炎を形成することで、燃焼性の低いアンモニアを含む第1燃料ガスの燃焼を促進することができる。したがって、バーナ100は、燃焼速度が遅いアンモニアの燃焼性を改善することができ、炉における熱効率を向上させることが可能となる。また、本実施形態において、第2燃料ガスに含まれるメタンは、第1燃料ガスに含まれるメタンよりも少ない。これにより、バーナ100は、第1燃料ガス中のメタンの燃焼性を十分に利用することができるのでアンモニアの燃焼性をさらに改善することができる。
また、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量の3%以上9%以下の熱量の炭化水素を含む。これにより、バーナ100は、炉の内部空間において脱硝反応が進行する領域を拡大することができ、排気ガス中のNOxを低減することが可能となる。これにより、バーナ100は、大気汚染防止法のNOx排出基準値未満で、アンモニアを含む燃料ガスを燃焼させることができる。
また、既存のプレート保炎型の炭化水素燃料用バーナに、第1供給部120、第2噴射部130、および、第2供給部150を取り付けるだけで、バーナ100とすることができる。したがって、既存のプレート保炎型の炭化水素燃料用バーナを流用して、アンモニアを含む燃料ガスを低NOxで燃焼させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態において、炭化水素としてメタンを例に挙げた。しかし、炭化水素は、メタンに加えて、または、代えて、エタン、プロパン、ブタン等を含んでもよい。いずれにせよ、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量の3%以上9%以下の熱量の炭化水素を含んでいればよい。
また、上記実施形態において、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれるアンモニアとメタンとの比率が、アンモニア:メタン=7:3であり、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量の3%以上9%以下の熱量のメタンを含む場合を例に挙げた。つまり、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれるメタンの10%以上30%以下のメタンを含む場合を例に挙げた。しかし、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれるアンモニアと炭化水素との比率に拘わらず、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体の熱量の3%以上9%以下の熱量の炭化水素を含んでいればよい。また、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれるアンモニアと炭化水素との比率に拘わらず、第2燃料ガスは、第1燃料ガスおよび第2燃料ガス全体に含まれる炭化水素の0%超30%以下、好ましくは、10%以上30%以下、より好ましくは16.7%以上30%以下、さらに好ましくは20%の炭化水素を含んでもよい。
また、上記実施形態において、酸化剤ガスとして空気を例に挙げた。しかし、酸化剤ガスは、燃料ガスを燃焼させることができればよい。酸化剤ガスは、空気の他、例えば、酸素富化空気、酸素であってもよい。なお、酸化剤ガスが空気以外である場合、上記理論空気量は、理論酸化剤量となり、目標空気量は目標酸化剤量となる。理論酸化剤量は、第1燃料ガスおよび第2燃料ガスを完全燃焼させるために必要な最小の酸化剤ガスの量である。また、目標酸化剤量は、理論酸化剤量以上の所定の酸化剤ガス量であり、例えば、理論酸化剤量の1.1倍~1.2倍である。
また、上記実施形態において、第1燃料噴射ノズル112の本体112aおよび第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114aが管体である場合を例に挙げた。しかし、第1燃料噴射ノズル112の本体112aおよび第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114aは、バーナ本体ブロック102内および耐火材製バーナヘッド104内に形成される流路であってもよい。
同様に、上記実施形態において、主流路132aがバーナ本体ブロック102内および耐火材製バーナヘッド104内に形成される流路であり、分岐流路134a、134bが耐火材製バーナヘッド104内に形成される流路である場合を例に挙げた。しかし、主流路132a、および、分岐流路134a、134bは、管体であってもよい。
また、上記実施形態において、第2噴射部130の第2混合ガス噴射口138a、138bが、第1噴射部110の第1混合ガス噴射口114cと略同一平面上に設けられる場合を例に挙げた。しかし、第2噴射部130の第2混合ガス噴射口138a、138bは、第1噴射部110の第1混合ガス噴射口114cと略同一平面上に設けられずともよい。例えば、第2噴射部130の第2混合ガス噴射口138a、138bは、火炎に向けて設けられてもよい。
また、上記実施形態において、第1燃料噴射ノズル112の第1燃料噴射口112cが、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114a内に位置するように設けられる場合を例に挙げた。しかし、第1燃料噴射ノズル112の第1燃料噴射口112cは、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の第1混合ガス噴射口114cと略同一平面上に設けられてもよいし、第1酸化剤ガス噴射ノズル114の本体114aの先端から突出してもよい。この場合、第1混合ガス噴射口114cから一次空気が噴射され、炉の内部空間において混合ガスが生成される。また、第1混合ガス噴射口114cが一次空気を噴射する場合、第1燃料噴射口112cおよび第1混合ガス噴射口114cは、それぞれ複数設けられてもよいし、第1燃料噴射口112cが1つ設けられ、第1混合ガス噴射口114cが第1燃料噴射口112cを囲むように複数設けられてもよい。
また、上記実施形態において、第1噴射部110が第1燃料噴射ノズル112と第1酸化剤ガス噴射ノズル114とを備える場合を例に挙げた。しかし、第1噴射部110は、第1燃料ガスと酸化剤ガスとの第1混合ガスが流れる1のノズルを有していてもよい。この場合、第1混合ガスを噴射する第1噴射口を1または複数備える。
また、上記実施形態において、第2噴射部130が、第2混合ガス噴射口138a、138bを備える場合を例に挙げた。しかし、第2噴射部130が備える第2混合ガス噴射口(第2噴射口)の数に限定はない。例えば、第2噴射部130は、第2混合ガス噴射口を1つのみ備えていてもよいし、3以上備えていてもよい。なお、第2噴射部130は、第2混合ガス噴射口を3つ以上備える場合、略同一円周上に略等間隔で複数の第2混合ガス噴射口が設けられるとよい。また、第2噴射部130が複数の第2混合ガス噴射口を備えることにより、第2燃料ガスを効率よく燃焼させることができる。
また、上記実施形態において、第2噴射部130が、第2酸化剤ガス噴射ノズル132と、第2燃料噴射ノズル142とを備える場合を例に挙げた。しかし、第2噴射部130は、第2燃料ガスと酸化剤ガスとの第2混合ガスが流れる1のノズルを有していてもよい。この場合、第2混合ガスを噴射する第2噴射口を1または複数備える。
また、上記実施形態において、第2燃料ガスが炭化水素(メタン)のみを含む場合を例に挙げた。しかし、第2燃料ガスは、炭化水素を少なくとも含んでいればよい。例えば、第2燃料ガスは、炭化水素に加えて、アンモニアを含んでもよい。
100 バーナ
110 第1噴射部
112c 第1燃料噴射口(第1噴射口)
114c 第1混合ガス噴射口(第1噴射口)
120 第1供給部
130 第2噴射部
138a 第2混合ガス噴射口(第2噴射口)
142d 第2燃料噴射口(第2噴射口)
150 第2供給部

Claims (5)

  1. 炉の内部空間に向けて設けられる1または複数の第1噴射口を含む第1噴射部と、
    前記第1噴射口と離隔し前記炉の内部空間に向けて設けられる1または複数の第2噴射口を含む第2噴射部と、
    アンモニアおよび炭化水素を少なくとも含む第1燃料ガスを前記第1噴射部に供給する第1供給部と、
    炭化水素を少なくとも含む第2燃料ガスを前記第2噴射部に供給する第2供給部と、
    を備えるバーナ。
  2. 前記第2燃料ガスに含まれる前記炭化水素は、前記第1燃料ガスに含まれる前記炭化水素よりも少ない請求項1に記載のバーナ。
  3. 前記第2燃料ガスは、前記第1燃料ガスおよび前記第2燃料ガス全体の熱量の0%超9%以下の熱量の前記炭化水素を含む請求項1または2に記載のバーナ。
  4. 前記第2燃料ガスは、前記第1燃料ガスおよび前記第2燃料ガス全体に含まれる前記炭化水素の0%超30%以下の前記炭化水素を含む請求項1または2に記載のバーナ。
  5. 前記第1供給部は、前記第1燃料ガスおよび前記第2燃料ガス全体に対する理論酸化剤量以上の目標酸化剤量の1/3以上2/3以下の酸化剤ガスを前記第1噴射部に供給し、
    前記第2供給部は、前記第1噴射部に供給される前記酸化剤ガスの量と前記目標酸化剤量との差分の前記酸化剤ガスを前記第2噴射部に供給する請求項1から4のいずれか1項に記載のバーナ。
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