JP2018096339A - 回転機械 - Google Patents

回転機械 Download PDF

Info

Publication number
JP2018096339A
JP2018096339A JP2016244214A JP2016244214A JP2018096339A JP 2018096339 A JP2018096339 A JP 2018096339A JP 2016244214 A JP2016244214 A JP 2016244214A JP 2016244214 A JP2016244214 A JP 2016244214A JP 2018096339 A JP2018096339 A JP 2018096339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
rotor
blade
outer peripheral
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016244214A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6836891B2 (ja
Inventor
直樹 小野里
Naoki Onozato
直樹 小野里
裕之 遠藤
Hiroyuki Endo
裕之 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Hitachi Power Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Hitachi Power Systems Ltd filed Critical Mitsubishi Hitachi Power Systems Ltd
Priority to JP2016244214A priority Critical patent/JP6836891B2/ja
Publication of JP2018096339A publication Critical patent/JP2018096339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6836891B2 publication Critical patent/JP6836891B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

【課題】ロータ回転時に動翼の固有振動値が変動するのを抑え、共振の発生を抑える。【解決手段】蒸気タービン10Aは、ロータ本体、及びディスク22を有するロータ20と、ロータ20の外周部に設けられ、ディスク22の外周部22aに固定された翼根33A、及び翼根33Aから径方向外側に延びるよう設けられた翼本体34を有する動翼部材31と、を備える。さらに、蒸気タービン10Aは、ディスク22の外周部22aに形成された溝23と、翼根33Aに形成され、溝23に挿入されるプレート部37Aと、プレート部37Aとディスク22の外周部22aとにそれぞれ形成された貫通孔37h,22hに挿入されたピン40Aを備えている。ピン40Aは、プレート部37A及びディスク22よりも熱膨張率が高い熱膨張材料から形成された熱膨張部50である。【選択図】図3

Description

本発明は、回転機械に関する。
蒸気タービン等の回転機械は、車室内に、動翼と静翼とが交互に配列されている。動翼は、軸線回りに回転するロータの径方向外側に、ロータの周方向に間隔をあけて複数設けられている。静翼は、車室に固定されている。
蒸気タービンの場合、車室内に供給される蒸気は、車室内で減圧膨張しながら静翼によって旋回流を生成する。この旋回流が動翼に当たることによって、動翼がロータと一体に回転し、蒸気タービンは、ロータの回転力を出力する。
各動翼は、径方向内側に設けられて、ロータの外周部に固定される翼根と、翼根から径方向外側に延びる羽根と、を一体に備えている。
例えば、特許文献1、2には、ロータに対する動翼の固定構造として、ロータの外周部に形成された溝に、動翼の翼根に形成したプレートを挿入し、ロータの中心軸方向に延びる複数本のピンを、ロータとプレートとに形成された孔に嵌合させた構成が開示されている。
特公平7−72484号公報 特開平11−93606号公報
ところで、回転機械の設計の際には、ロータが回転したときの動翼の振動数を推定し、この推定に基づいて共振を抑えるようにしている。
しかしながら、ロータと動翼の翼根とを、複数本のピンで連結する構成においては実機の運転状態によってロータに対する動翼の拘束条件が変動し、その結果、動翼の固有振動値が変動して共振が生じてしまう可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ロータ回転時に動翼の固有振動値が変動するのを抑え、共振の発生を抑えることが可能な回転機械を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係る回転機械は、軸線回りに回転するロータ本体、及び前記ロータ本体から径方向外側に張り出すように形成されたディスクを有するロータと、前記ロータの外周部に設けられ、前記ディスクの外周部に固定された翼根、及び前記翼根から径方向外側に延びるよう設けられた翼本体を有する動翼と、を備え、前記ディスクの外周部に前記軸線回りの周方向に連続して、前記ディスクの径方向内側に窪むように溝が形成され、前記翼根には前記溝に挿入されるプレート部が形成され、前記軸線方向に延び、前記プレート部と前記ディスクの外周部とにそれぞれ形成された貫通孔に挿入されているとともに、前記プレート部及び前記ディスクよりも熱膨張率が高い熱膨張材料から形成されたピンをさらに備える。
このような構成とすることで、回転機械の作動中、作動流体等によって温度上昇が生じると、熱膨張材料から形成されたピンが、プレート部及びディスクよりも大きく熱膨張するので、プレート部及びディスクの貫通孔とピンとの嵌め合いがきつくなる。したがって、ディスクの外周部に対して翼根が強固に固定され、動翼のロータに対する拘束条件が変動することを抑制できる。
また、本発明の第二態様に係る回転機械は、軸線回りに回転するロータ本体、及び前記ロータ本体から径方向外側に張り出すように形成されたディスクを有するロータと、前記ロータの外周部に設けられ、前記ディスクの外周部に固定された翼根、及び前記翼根から径方向外側に延びるよう設けられた翼本体を有する動翼と、を備え、前記ディスクの外周部に前記軸線回りの周方向に連続して、前記ディスクの径方向内側に窪むように溝が形成され、前記翼根には前記溝に挿入されるプレート部が形成され、前記軸線方向に延び、前記プレート部と前記ディスクの外周部とにそれぞれ形成された貫通孔に挿入されたピンと、前記貫通孔と前記ピンとの間に介在されているとともに、前記プレート部及び前記ディスクよりも熱膨張率が高い熱膨張材料から形成されたスリーブと、をさらに備える。
このような構成とすることで、回転機械の作動中、作動流体等によって温度上昇が生じると、熱膨張材料から形成されたスリーブが、プレート部及びディスクよりも大きく熱膨張する。これによって、プレート部及びディスクの貫通孔とピンとの嵌め合いがきつくなる。
また、本発明の第三態様に係る回転機械では、第一または第二の態様において、前記溝において前記軸線に直交する溝側壁面、又は前記プレート部において前記溝側壁面に対向する対向面に、前記軸線方向に突出する凸部が形成されていてもよい。
このような構成とすることで、翼根のプレート部と、ディスクの溝側壁面とが、凸部において点接触した状態で、翼根がディスクの外周部に固定される。これにより、翼根のプレート部とディスクとの接触部位が凸部に固定されるため、プレート部や溝の製造誤差等によって、翼根のプレート部と、ディスクの溝側壁面との接触部位が変わるのを抑えることができる。したがって、翼根とディスクの接触状態を安定化することが可能となる。
また、本発明の第四態様に係る回転機械では、第三態様において、前記溝は、前記ディスクの外周部において前記軸線方向に間隔をあけて複数が設けられるとともに、前記プレート部は、複数の前記溝のそれぞれに挿入されるよう複数枚が設けられ、前記凸部は、複数のうちの少なくとも一つの前記溝の前記溝側壁面、又は前記溝に挿入された前記プレート部の前記対向面に形成されていてもよい。
ディスクの外周部に形成された複数の溝に対して、複数のプレート部が挿入される場合、製造誤差等によって、各プレート部と各溝との当たり具合が変わる場合がある。しかし、上記したような構成とすることで、複数のうちの一つの溝と、この溝に挿入されたプレート部との一方に凸部を設けることで、プレート部と溝との当たり具合を一定させることができる。
また、本発明の第五態様に係る回転機械では、第三または第四態様において、前記ピンは、複数本が設けられ、前記凸部は、複数本の前記ピンに囲まれた領域内に設けられていてもよい。
このような構成とすることで、翼根のプレート部は、複数本のピンによって強固に固定される。複数本のピンに囲まれた領域に凸部を設けることで、凸部が翼根のうちの変形量が少ない領域に設けられることになる。よって凸部の位置のずれ量が小さくなり、動翼の振動特性に与える影響を抑えることができる。
本発明によれば、ロータ回転時に動翼の固有振動値が変動するのを抑え、共振の発生を抑えることが可能となる。
本発明の実施形態に係る蒸気タービンの全体構成を示す模式図である。 本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に直交する断面図である。 本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。 本発明の第二実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に直交する断面図である。 本発明の第二実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。 本発明の第二実施形態に係る蒸気タービンの変形例において、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。 本発明の第三実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に直交する断面図である。 本発明の第三実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による回転機械を実施するための形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
図1は、この発明の実施形態に係るタービンの全体構成を示す模式図である。図2は、本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に対して直交する断面図である。図3は、本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。
図1に示すように、蒸気タービン(回転機械)10は、蒸気Sのエネルギーを回転動力として取り出す外燃機関であって、発電所における発電機等に用いられるものである。
蒸気タービン10Aは、車室11と、静翼環12と、ロータ20と、動翼環30とを備えている。
静翼環12は、車室11に保持され、ロータ20の中心軸線O方向に沿って間隔をあけて複数設けられている。各静翼環12は、車室11の内周面から径方向内側に張り出すように形成されている。各静翼環12は、複数の静翼12wが周方向に間隔をあけて配置されている。
ロータ20は、ロータ本体21と、ディスク22とを備えている。
ロータ本体21は、車室11を貫通するように中心軸線Oに沿って延びている。ロータ本体21は、中心軸線O方向の中間部が車室11内に収容され、中心軸線O方向の両端部が、車室11の中心軸線Oに沿った方向における両側の端部11sから車室11の外部に突出している。ロータ20は、車室11から外方に突出した両端部が、軸受部13により中心軸線O回りに回転可能に支持されている。軸受部13は、ロータ20の両端部にそれぞれ設けられたジャーナル軸受14と、ロータ20の一端側に設けられたスラスト軸受15と、を備えている。
ディスク22は、中心軸線O方向に沿って間隔をあけて複数設けられている。各ディスク22は、ロータ本体21から径方向外側に張り出すように形成されている。
図2、図3に示すように、ディスク22には、その外周部22aに、中心軸線O回りの周方向に連続し、ディスク22の径方向内側に窪むように形成された溝23が形成されている。このような溝23は、ディスク22の外周部22aにおいて、中心軸線O方向に間隔をあけて複数、例えばこの実施形態では3本が設けられている。
動翼環30は、各ディスク22の外周部に設けられている。これにより、動翼環30と静翼環12とは、中心軸線Oに沿って交互に配列されている。
動翼環30は、ディスク22の周方向に沿って設けられた複数の動翼部材(動翼)31から構成されている。すなわち、各動翼部材31は、動翼環30を周方向に複数に分割した分割体からなる。
各動翼部材31は、翼根33Aと、翼本体34と、外周シュラウド35と、を備えている。
翼根33Aは、ディスク22の外周部に沿う板状の内周シュラウド36と、内周シュラウド36から径方向内側に向かって延びるプレート部37Aと、を一体に備えている。プレート部37Aは、ディスク22の外周部22aに形成された溝23に挿入される。プレート部37Aは、溝23の本数と同数が設けられている。すなわち、この実施形態では、翼根33Aは、内周シュラウド36から径方向内側に延びるプレート部37Aを、中心軸線O方向に間隔をあけて3個備えている。
翼本体34は、翼根33Aの内周シュラウド36から径方向外側に延びるよう設けられている。この翼本体34は、動翼部材31において、周方向に間隔をあけて複数、この実施形態では3本が設けられている。
外周シュラウド35は、円弧状をなした板状で、内周シュラウド36に対し、径方向外側に間隔をあけて設けられている。翼本体34は、径方向外側の先端部が外周シュラウド35に接合されている。
各動翼部材31は、ピン40Aを介してディスク22の外周部22aに連結固定されている。各溝23に挿入されたプレート部37Aと、ディスク22の外周部22aとには、それぞれ、中心軸線O方向に延びる貫通孔37h、22hが形成されている。ピン40Aは、ロータ20の中心軸線O(図1参照)方向に延び、貫通孔37h,22hに挿入されている。このようなピン40Aは、1本以上が設けられている。この実施形態において、ピン40Aは、3本設けられている。これらのピン40Aは、中心軸線Oを中心とした径方向外側に配置された2本のピン40Aa,40Aaと、これらピン40Aa,40Aに対して径方向内側に配置されたピン40Abと、を有している。このようにして、3本のピン40Aa,40Aa、40Abは、中心軸線Oの方向から見て、仮想の三角形の各頂点に配置されている。
プレート部37A及びディスク22の貫通孔37h,22hと、これら貫通孔37h,22hに挿入されたピン40Aとの嵌合部Jには、熱膨張部50が設けられている。この実施形態において、ピン40A自体が、プレート部37A及びディスク22よりも熱膨張率が高い熱膨張材料から形成されることで熱膨張部50となっている。
ここで、例えば、プレート部37A及びディスク22を鉄鋼で形成した場合、ピン40Aを形成する熱膨張材料としては、ステンレス鋼等を用いてもよい。
このような蒸気タービン10Aは、車室11内に供給される蒸気(作動流体)Sを、車室11内で減圧膨張しながら静翼環12の静翼12wによって旋回流を生成する。この旋回流が動翼環30の各翼本体34に当たることによって、ロータ20及び動翼環30が中心軸O回りに一体に回転する。これによって蒸気タービン10Aは、ロータ本体21の回転力を外部に出力する。上記のようにして蒸気タービン10Aが作動することによって、作動流体である蒸気によって温度上昇が生じると、熱膨張材料からなるピン40Aが、プレート部37A及びディスク22よりも大きく熱膨張する。
上述したような蒸気タービン10Aによれば、蒸気タービン10Aの作動中の温度上昇によって、熱膨張材料からなるピン40Aが、プレート部37A及びディスク22よりも大きく熱膨張するので、プレート部37A及びディスク22の貫通孔37h,22hとピン40Aとの嵌め合いがきつくなる。したがって、ディスク22の外周部22aに対して翼根33Aが強固に固定され、動翼部材31のロータ20に対する拘束部位が変動することによる拘束条件が変動することを抑制できる。その結果、ロータ20の回転時に動翼部材31の翼本体34の固有振動値が変動するのを抑え、動翼部材31の共振の発生を抑えることが可能となる。
(第二実施形態)
次に、本発明に係る回転機械の第二実施形態について説明する。なお、以下に説明する第二実施形態においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第二実施形態では、プレート部37Bに凸部60を設けた点のみが第一実施形態と異なっている。
図4は、本発明の第二実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に対して直交する断面図である。図5は、本発明の第二実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。
図4、図5に示すように、この実施形態に係る蒸気タービン10Bにおいて、各動翼部材31は、翼根33Bと、翼本体34と、外周シュラウド35と、を備えている。
翼根33Bは、ディスク22の外周部に沿う板状の内周シュラウド36と、内周シュラウド36から径方向内側に向かって延びるプレート部37Bと、を一体に備えている。
プレート部37Bは、ディスク22の外周部22aに形成された溝23に挿入される。プレート部37Bは、溝23の本数と同数が設けられている。すなわち、この実施形態では、翼根33Bは、内周シュラウド36から径方向内側に延びるプレート部37Bを、中心軸線O方向に間隔をあけて3個備えている。
各動翼部材31は、熱膨張部50を構成するピン40Aを介してディスク22の外周部22aに連結固定されている。ピン40Aは、中心軸線O方向に延び、各溝23に挿入されたプレート部37Bと、ディスク22の外周部22aと、にそれぞれ形成された貫通孔37h,22hに挿入されている。この実施形態において、3本のピン40Aa,40A、40Bは、中心軸線Oの方向から見て、仮想の三角形の各頂点に配置されている。
翼根33Bに設けられたプレート部37Bには、プレート部37Bが挿入された溝23の中心軸線Oに直交する溝側壁面23sに対向する対向面37sに、中心軸線O方向に突出する凸部60が形成されている。ここで、凸部60は、複数のプレート部37Bのうち、少なくとも一つに形成されている。凸部60は、例えば中心軸線Oに直交する断面が円形状をなす突起であって、溝側壁面23sに向かって断面積が減少し、先端で溝側壁面23sと点接触するような形状をなしている。
この実施形態において、凸部60は、中心軸線O方向の両端部に位置するそれぞれのプレート部37Bに設けられている。また、凸部60は、中心軸線O方向において第一の側(図4において左方、すなわち蒸気Sの流れの上流側)を向く対向面37s1と、中心軸線O方向において第二の側(図4において右方、すなわち蒸気Sの流れの下流側)を向く対向面37s2とに、それぞれ設けられている。
また、図5に示すように、各凸部60は、複数本(この実施形態では3本)のピン40Aに囲まれた領域A内に設けるとよい。より詳しくは、領域Aとは、径方向外側の二つのピン40Aa,40Aaの外周面のうち最も径方向外側の位置同士を結んだ二つのピン40Aa,40Aaの接線と、ピン40Aaとピン40Abの外周面のうちの径方向内側の位置同士を結んだピン40Aa及びピン40Abの接線とで囲まれた領域である。
上述したような蒸気タービン10Bによれば、プレート部37Bに凸部60が設けられることで、翼根33Bのプレート部37Bと、ディスク22の溝側壁面23sとが、凸部60において点接触した状態で、翼根33Bがディスク22の外周部22aに固定される。このようにして、翼根33Bのプレート部37Bとディスク22との接触部位が凸部60に固定されるため、プレート部37Bや溝23の製造誤差等によって、翼根33Bのプレート部37Bとディスク22の溝側壁面23sとの接触部位が変わるのを抑えることができる。したがって、動翼部材31のロータ20に対する拘束部位が変動することを抑制できる。
また、ディスク22の外周部22aに形成された複数の溝23に対して、複数のプレート部37Bが挿入される場合、製造誤差等によって、各プレート部37Bと各溝23との当たり具合が変わる場合がある。これに対し、上記したように、複数のうちの一つの溝23に挿入されたプレート部37Bに凸部60を設けることで、プレート部37Bと溝23との当たり具合を一定させることができる。すなわち翼根33Bとディスク22の接触状態を安定化することが可能となる。
また、翼根33Bのプレート部37Bは、複数本のピン40Aによって強固に固定されている。そして、複数本のピン40Aに囲まれた領域Aに凸部60を設けることで、凸部60がプレート部37Bのうちの変形量が少ない領域に設けられることになる。よって凸部60の溝側壁面23sに対する位置のずれ量が小さくなり、動翼部材31の振動特性に与える影響を抑えることができる。
また、蒸気タービン10Bによれば、上述した第一実施形態と同様、蒸気タービン10Bの作動中の温度上昇によって、熱膨張材料からなるピン40Aが、プレート部37B及びディスク22よりも大きく熱膨張するので、プレート部37B及びディスク22の貫通孔37h,22hとピン40Aとの嵌め合いがきつくなる。したがって、ディスク22の外周部22aに対して翼根33Bが強固に固定され、動翼部材31のロータ20に対する拘束条件が変動することを抑制できる。その結果、ロータ20回転時に動翼部材31の翼本体34の固有振動値が変動するのを抑え、共振の発生を抑えることが可能となる。
(第二実施形態の変形例)
なお、上記第二実施形態において、凸部60を、中心軸線O方向の両端部に位置するそれぞれのプレート部37Bに設けるようにしたが、これに限らない。
図6は、本発明の第二実施形態に係る蒸気タービンの変形例において、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。
この図6に示すように、凸部60を、複数のうちの何れか一つのプレート部37Bのみに設けてもよい。この変形例では、中心軸線O方向の第二の側(図6において右方、すなわち蒸気Sの流れの最も下流側)のプレート部37Bにおいて、中心軸線O方向の両側の対向面37s2、37s3に、それぞれ凸部60を設けている。
また、上記第二実施形態およびその変形例では、翼根33Bのプレート部37Bに凸部60を形成するようにしたが、これに限らず、プレート部37Bが挿入されるディスク22の溝23の溝側壁面23sに、凸部60を形成しても良い。
(第三実施形態)
次に、本発明に係る回転機械の第三実施形態について説明する。なお、以下に説明する第三実施形態においては、上記第一実施形態及び第二実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第三実施形態では、さらにスリーブ70が設けられている点で第一及び第二実施形態と異なっている。
図7は、本発明の第三実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に対して直交する断面図である。図8は、本発明の第三実施形態に係る蒸気タービンにおいて、ディスクの外周部に対する動翼部材の翼根の固定部分を示す図であり、ロータの中心軸線に沿った方向の断面図である。
図7、図8に示すように、蒸気タービン10Cにおいて、各動翼部材31は、翼根33Aと、翼本体34と、外周シュラウド35と、を備えている。
翼根33Aは、ディスク22の外周部に沿う板状の内周シュラウド36と、内周シュラウド36から径方向内側に向かって延びるプレート部37Aと、を一体に備えている。
プレート部37Aは、ディスク22の外周部22aに形成された溝23に挿入される。プレート部37Aは、溝23の本数と同数が設けられている。すなわち、この実施形態では、翼根33Aは、内周シュラウド36から径方向内側に延びるプレート部37Aを、中心軸線O方向に間隔をあけて3個備えている。
各動翼部材31は、熱膨張部50を構成するピン40Cを介してディスク22の外周部22aに連結固定されている。ピン40Cは、中心軸線O方向に延び、各溝23に挿入されたプレート部37Aの貫通孔37hと、ディスク22の外周部22aに形成された貫通孔22hとに挿入されている。この実施形態において、3本のピン40Cは、中心軸線Oの方向から見て、仮想の三角形の各頂点に配置されている。
ここで、ピン40Cは、プレート部37A及びディスク22と同材料で形成することができる。
この実施形態において、プレート部37A及びディスク22の貫通孔37h,22hと、ピン40Cとの嵌合部Jには、熱膨張部50として、筒状をなしたスリーブ70が設けられている。スリーブ70は、貫通孔37h,22hとピン40Cとの間に介在されている。すなわち、スリーブ70は、貫通孔37h,22h内に挿入され、その内側にピン40Cが挿入されている。
このスリーブ70は、上記第一実施形態のピン40Aと同様の、プレート部37A及びディスク22よりも熱膨張率が高い熱膨張材料から形成されている。
上述したような蒸気タービン10Cによれば、蒸気タービン10Cの作動中、作動流体等によって温度上昇が生じると、熱膨張材料から形成されたスリーブ70が、プレート部37A及びディスク22よりも大きく熱膨張する。これによって、プレート部37A及びディスク22の貫通孔37h,22hとピン40Cとの嵌め合いがきつくなる。したがって、ディスク22の外周部22aに対して翼根33Cが強固に固定され、動翼部材31のロータ20に対する拘束条件が変動することを抑制できる。その結果、ロータ20回転時に動翼部材31の翼本体34の固有振動値が変動するのを抑え、共振の発生を抑えることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、第三実施形態の構成に第二実施形態(変形例含む)の構成を組み合わせてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、蒸気タービン10A〜10Cの動翼部材31を例に挙げたが、同様の構成は、他の回転機械等にも適宜適用することが可能である。
10A、10B、10C 蒸気タービン
11 車室
11s 端部
12 静翼環
12w 静翼
13 軸受部
14 ジャーナル軸受
15 スラスト軸受
20 ロータ
21 ロータ本体
22 ディスク
22a 外周部
22h 貫通孔
23 溝
23s 溝側壁面
30 動翼環
31 動翼部材(動翼)
33A、33B、33C 翼根
34 翼本体
35 外周シュラウド
36 内周シュラウド
37A、37B プレート部
37h 貫通孔
37s 対向面
37s1、37s2、37s3 対向面
40A、40Aa、40Ab、40B、40C ピン
50 熱膨張部
60 凸部
70 スリーブ
A 領域
J 嵌合部
O 軸線
S 蒸気

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転するロータ本体、及び前記ロータ本体から径方向外側に張り出すように形成されたディスクを有するロータと、
    前記ロータの外周部に設けられ、前記ディスクの外周部に固定された翼根、及び前記翼根から径方向外側に延びるよう設けられた翼本体を有する動翼と、
    を備え、
    前記ディスクの外周部に前記軸線回りの周方向に連続して、前記ディスクの径方向内側に窪むように溝が形成され、
    前記翼根には前記溝に挿入されるプレート部が形成され、
    前記軸線方向に延び、前記プレート部と前記ディスクの外周部とにそれぞれ形成された貫通孔に挿入されているとともに、前記プレート部及び前記ディスクよりも熱膨張率が高い熱膨張材料から形成されたピンをさらに備える回転機械。
  2. 軸線回りに回転するロータ本体、及び前記ロータ本体から径方向外側に張り出すように形成されたディスクを有するロータと、
    前記ロータの外周部に設けられ、前記ディスクの外周部に固定された翼根、及び前記翼根から径方向外側に延びるよう設けられた翼本体を有する動翼と、
    を備え、
    前記ディスクの外周部に前記軸線回りの周方向に連続して、前記ディスクの径方向内側に窪むように溝が形成され、
    前記翼根には前記溝に挿入されるプレート部が形成され、
    前記軸線方向に延び、前記プレート部と前記ディスクの外周部とにそれぞれ形成された貫通孔に挿入されたピンと、
    前記貫通孔と前記ピンとの間に介在されているとともに、前記プレート部及び前記ディスクよりも熱膨張率が高い熱膨張材料から形成されたスリーブと、
    をさらに備える回転機械。
  3. 前記溝において前記軸線に直交する溝側壁面、又は前記プレート部において前記溝側壁面に対向する対向面に、前記軸線方向に突出する凸部が形成されている、請求項1または2に記載の回転機械。
  4. 前記溝は、前記ディスクの外周部において前記軸線方向に間隔をあけて複数が設けられるとともに、前記プレート部は、複数の前記溝のそれぞれに挿入されるよう複数枚が設けられ、
    前記凸部は、複数のうちの少なくとも一つの前記溝の前記溝側壁面、又は前記溝に挿入された前記プレート部の前記対向面に形成されている、請求項3に記載の回転機械。
  5. 前記ピンは、複数本が設けられ、
    前記凸部は、複数本の前記ピンに囲まれた領域内に設けられている、請求項3または4に記載の回転機械。
JP2016244214A 2016-12-16 2016-12-16 回転機械 Active JP6836891B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016244214A JP6836891B2 (ja) 2016-12-16 2016-12-16 回転機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016244214A JP6836891B2 (ja) 2016-12-16 2016-12-16 回転機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018096339A true JP2018096339A (ja) 2018-06-21
JP6836891B2 JP6836891B2 (ja) 2021-03-03

Family

ID=62633659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016244214A Active JP6836891B2 (ja) 2016-12-16 2016-12-16 回転機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6836891B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04358702A (ja) * 1990-04-09 1992-12-11 Westinghouse Electric Corp <We> 蒸気タービンの一体型羽根群
JP2006112303A (ja) * 2004-10-14 2006-04-27 Toshiba Corp タービンロータ及び蒸気タービン
JP2011012550A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Hitachi Ltd タービン動翼と、タービン動翼を固定したタービンロータ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04358702A (ja) * 1990-04-09 1992-12-11 Westinghouse Electric Corp <We> 蒸気タービンの一体型羽根群
JP2006112303A (ja) * 2004-10-14 2006-04-27 Toshiba Corp タービンロータ及び蒸気タービン
JP2011012550A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Hitachi Ltd タービン動翼と、タービン動翼を固定したタービンロータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6836891B2 (ja) 2021-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5038789B2 (ja) セグメント間の「l」字形突合せギャップシールを備えるシール組立体及び回転機械
CN103237959B (zh) 蒸汽涡轮机的静叶片、蒸汽涡轮机
JP6012505B2 (ja) 軸シール装置及び回転機械
CN110382888B (zh) 具有径向气体轴承的旋转系统
KR20130004303A (ko) 터빈 엔진용 접합부를 갖는 유연한 후방 베어링 마운팅
JP6601677B2 (ja) シール装置及び回転機械
JP2020133567A (ja) 回転機械用部材
JP6506533B2 (ja) タービンノズルを固定する方法及びシステム
JP6836891B2 (ja) 回転機械
WO2017033226A1 (ja) 蒸気タービン
KR100528704B1 (ko) 가스포일 저널 베어링
WO2021220950A1 (ja) シール装置及び回転機械
JP5644547B2 (ja) 動圧気体軸受
JP7349248B2 (ja) 回転機械、及びシールリング
JP6944866B2 (ja) 軸受装置及び回転機械
JP6991896B2 (ja) 動翼、回転機械
JP2019082233A (ja) ティルティングパッド軸受
JP6995217B2 (ja) 遠心力が最適化された接触面を有するロータ
JP5693292B2 (ja) 軸シール機構
JP4131739B2 (ja) 蒸気タービン仕切板
JP6434780B2 (ja) タービン用ロータアセンブリ、タービン、及び、動翼
WO2018151231A1 (ja) 開閉弁、及び蒸気タービン
JP6541249B2 (ja) 静翼、回転機械
JP2019100211A (ja) インペラ、回転機械
JP2017172463A (ja) 回転機械翼、回転機械及びダンパ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161219

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181109

A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20190823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6836891

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150