JP6991896B2 - 動翼、回転機械 - Google Patents
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Description
また、この構成によれば、一方の動翼に形成された凸部が、他方の動翼に形成された凹部に挿入されることで、隣り合う動翼の基部同士を強固に支持固定することができる。具体的には、軸線方向、又は径方向から加わる外力に対して、基部同士が十分に抗することができる。
さらに、この構成によれば、球面状に突出する凸部に対して、少なくとも2つの凹部底面が接触する。これにより、凸部と凹部との間で生じる摩擦力をより大きくすることができる。一方で、凸部と凹部がともに球面状をなしている場合、両者を正確に嵌合させるために高い工作精度が要求される。しかしながら、上記の構成によれば、凹部に凹部底面を形成することのみにより、高い摩擦力を確保することができるとともに、工作精度を下げることができる。これにより、製造コストを抑えることができる。
さらに、本発明の他の態様によれば、動翼は、 軸線を中心とするディスクの外周面から凹んで周方向に延びる環状溝に、互いに周方向に隣接するように取り付けられる動翼であって、前記環状溝内に収容されて、軸線を含む断面視で径方向内側が幅広とされたT字状をなす翼根、及び、該翼根の径方向外側の端部に設けられたプラットフォームを有する基部と、前記プラットフォームの外周面から径方向外側に向かって延びる翼本体と、を備え、前記基部の周方向を向く面は、周方向に隣り合う動翼同士で互いに当接可能な平面状の当接面とされており、該当接面に、周方向に隣り合う前記動翼の基部同士で嵌り合う嵌合部が形成されており、前記嵌合部は、周方向に隣り合う前記動翼のうち、一方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に向かって突出する凸部と、他方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に向かって凹むとともに、前記凸部が挿入される凹部と、を有し、前記凸部、及び前記凹部は、径方向に離間して複数ずつ設けられている。
さらに、この構成によれば、径方向凸部、及び径方向凹部が、軸線方向に交互に複数配列されていることから、基部同士の間で生じる摩擦力をさらに大きくすることができる。
さらに、この構成によれば、軸線方向に延びる複数ずつの軸線方向凸部、及び軸線方向凹部同士が嵌り合うことにより、隣り合う動翼の基部同士をさらに強固に支持固定することができる。加えて、軸線方向一方側の軸線方向凸部、及び軸線方向凹部と、軸線方向他方側の軸線方向凸部、及び軸線方向凹部とは、径方向における位置が互いに異なっていることから、周方向を軸とする曲げ応力に対してもより十分に抗することができる。
本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、蒸気タービン1は、軸線O方向に沿って延びる蒸気タービンロータ3(回転軸)と、蒸気タービンロータ3を外周側から覆う蒸気タービンケーシング2(ケーシング)と、蒸気タービンロータ3の軸端11を軸線O回りに回転可能に支持するジャーナル軸受4、及びスラスト軸受5と、を備えている。
次に、本発明の第二実施形態について、図6と図7を参照して説明する。なお、上記第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図6に示すように、本実施形態では、凹部63の形状が第一実施形態とは異なっている。具体的には、凹部63は、軸線Oに直交する断面において、第二当接面37Bから三角形状に凹んでいる。図7に示すように、凹部63は、凸部61に対して接触する少なくとも2つの凹部底面63Aを有している。即ち、凸部61の外周面は、凹部底面63Aに対して点接触する。凹部底面63Aは、第二当接面37Bに対して傾斜している。また、凹部63は、第二当接面37Bの法線方向から見て、矩形状をなしている。
続いて、本発明の第三実施形態について、図8と図9を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図8と図9に示すように、本実施形態に係る嵌合部70は、径方向凸部71と、径方向凹部72とを有している。径方向凸部71は、周方向に隣り合う動翼30,30のうち、一方の動翼30の第一当接面37Aから周方向他方側に突出するとともに、基部32の全域にわたって径方向に延びている。径方向凸部71は、軸線O方向における第一当接面37Aの中央部を含む部分のみに設けられている。
次に、本発明の第四実施形態について、図12を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図12に示すように、本実施形態に係る嵌合部80は、軸線方向凸部81と、軸線方向凹部82とを有している。第一当接面37Aには、軸線方向凸部81と軸線方向凹部82が一つずつ設けられている。同様に、第二当接面37Bには、軸線方向凸部81と軸線方向凹部82が一つずつ設けられている。軸線方向凸部81は、当接面37から周方向他方側に突出するとともに、軸線O方向に延びている。軸線方向凹部82は、当接面37から周方向他方側に凹むとともに、軸線O方向に延びている。
2…蒸気タービンケーシング
3…蒸気タービンロータ
4…ジャーナル軸受
5…スラスト軸受
9…ディスク
11…軸端
12…蒸気供給管
13…蒸気排出管
20…主流路
21…静翼
22…静翼シュラウド
24…静翼台座
30…動翼
31…翼本体
32…基部
34…動翼シュラウド
35…ネック部
36…翼根本体
37…当接面
50…キャビティ
60,70,80…嵌合部
61…凸部
62,63…凹部
71…径方向凸部
72…径方向凹部
81…軸線方向凸部
82…軸線方向凹部
91…環状溝
32A…翼根
32B…プラットフォーム
37A…第一当接面
37B…第二当接面
63A…凹部底面
91A…環状溝本体
91B…環状溝ネック部
O…軸線
S…蒸気
Claims (6)
- 軸線を中心とするディスクの外周面から凹んで周方向に延びる環状溝に、互いに周方向に隣接するように取り付けられる動翼であって、
前記環状溝内に収容されて、軸線を含む断面視で径方向内側が幅広とされたT字状をなす翼根、及び、該翼根の径方向外側の端部に設けられたプラットフォームを有する基部と、
前記プラットフォームの外周面から径方向外側に向かって延びる翼本体と、
を備え、
前記基部の周方向を向く面は、周方向に隣り合う動翼同士で互いに当接可能な平面状の当接面とされており、
該当接面に、周方向に隣り合う前記動翼の基部同士で嵌り合う嵌合部が形成されており、
前記嵌合部は、周方向に隣り合う前記動翼のうち、一方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に向かって突出する凸部と、他方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に向かって凹むとともに、前記凸部が挿入される凹部と、を有し、
前記凸部は、前記当接面から球面状に突出し、前記凹部は、前記凸部に対して接触する少なくとも2つの凹部底面を有する動翼。 - 前記凸部、及び前記凹部は、径方向に離間して複数ずつ設けられている請求項1に記載の動翼。
- 軸線を中心とするディスクの外周面から凹んで周方向に延びる環状溝に、互いに周方向に隣接するように取り付けられる動翼であって、
前記環状溝内に収容されて、軸線を含む断面視で径方向内側が幅広とされたT字状をなす翼根、及び、該翼根の径方向外側の端部に設けられたプラットフォームを有する基部と、
前記プラットフォームの外周面から径方向外側に向かって延びる翼本体と、
を備え、
前記基部の周方向を向く面は、周方向に隣り合う動翼同士で互いに当接可能な平面状の当接面とされており、
該当接面に、周方向に隣り合う前記動翼の基部同士で嵌り合う嵌合部が形成されており、
前記嵌合部は、周方向に隣り合う前記動翼のうち、一方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に向かって突出する凸部と、他方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に向かって凹むとともに、前記凸部が挿入される凹部と、を有し、
前記凸部、及び前記凹部は、径方向に離間して複数ずつ設けられている動翼。 - 軸線を中心とするディスクの外周面から凹んで周方向に延びる環状溝に、互いに周方向に隣接するように取り付けられる動翼であって、
前記環状溝内に収容されて、軸線を含む断面視で径方向内側が幅広とされたT字状をなす翼根、及び、該翼根の径方向外側の端部に設けられたプラットフォームを有する基部と、
前記プラットフォームの外周面から径方向外側に向かって延びる翼本体と、
を備え、
前記基部の周方向を向く面は、周方向に隣り合う動翼同士で互いに当接可能な平面状の当接面とされており、
該当接面に、周方向に隣り合う前記動翼の基部同士で嵌り合う嵌合部が形成されており、
前記嵌合部は、周方向に隣り合う前記動翼のうち、一方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に突出するとともに径方向に延びる径方向凸部と、他方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に凹むとともに径方向に延びる径方向凹部と、を有し、
前記径方向凸部、及び前記径方向凹部は、軸線方向に交互に複数配列されている動翼。 - 軸線を中心とするディスクの外周面から凹んで周方向に延びる環状溝に、互いに周方向に隣接するように取り付けられる動翼であって、
前記環状溝内に収容されて、軸線を含む断面視で径方向内側が幅広とされたT字状をなす翼根、及び、該翼根の径方向外側の端部に設けられたプラットフォームを有する基部と、
前記プラットフォームの外周面から径方向外側に向かって延びる翼本体と、
を備え、
前記基部の周方向を向く面は、周方向に隣り合う動翼同士で互いに当接可能な平面状の当接面とされており、
該当接面に、周方向に隣り合う前記動翼の基部同士で嵌り合う嵌合部が形成されており、
前記嵌合部は、周方向に隣り合う前記動翼のうち、一方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に突出するとともに軸線方向に延びる軸線方向凸部と、他方の前記動翼の前記当接面から周方向他方側に凹むとともに軸線方向に延びる軸線方向凹部と、を有し、
軸線方向に間隔をあけて配列された複数ずつの前記軸線方向凸部、及び前記軸線方向凹部を有し、軸線方向一方側の前記軸線方向凸部、及び前記軸線方向凹部と、軸線方向他方側の前記軸線方向凸部、及び前記軸線方向凹部とは、径方向における位置が互いに異なる動翼。 - 軸線を中心とする円盤状のディスクを有する回転軸と、
前記ディスクの外周面から凹んで周方向に延びる環状溝に取り付けられた請求項1から5のいずれか一項に記載の動翼と、
前記動翼を外周側から覆うケーシングと、
該ケーシングの内周面に設けられた静翼と、
を備える回転機械。
Priority Applications (1)
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JP2018043594A JP6991896B2 (ja) | 2018-03-09 | 2018-03-09 | 動翼、回転機械 |
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JP2018043594A JP6991896B2 (ja) | 2018-03-09 | 2018-03-09 | 動翼、回転機械 |
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JP2019157717A JP2019157717A (ja) | 2019-09-19 |
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Family Applications (1)
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JP2018043594A Active JP6991896B2 (ja) | 2018-03-09 | 2018-03-09 | 動翼、回転機械 |
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WO2004022923A1 (ja) | 2002-09-02 | 2004-03-18 | Hitachi, Ltd. | タービン動翼 |
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- 2018-03-09 JP JP2018043594A patent/JP6991896B2/ja active Active
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