JP2018096288A - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプの組立時のバリ取り作業等を削減する。【解決手段】密閉型電動圧縮機は、作動流体を圧縮するための圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動するための電動機部と、圧縮機構部と電動機部とが収容された密閉容器と、密閉容器の外部から内部に作動流体を吸い込む吸込パイプと、密閉容器の内部から外部に作動流体を吐き出す吐出パイプと、を備えている。吸込パイプ5及び吐出パイプ6のいずれか一方又は双方のパイプは、作動流体が内部を流動する円筒管10と、密閉容器に予め形成された開口部4opに接合されるアダプタ20と、を有している。アダプタには、円筒管が挿入される円形状の貫通孔20opが形成されている。円筒管の貫通孔に挿入される挿入部R1には、挿入先側が細くなるテーパ部12が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、密閉型電動圧縮機に関する。
密閉型電動圧縮機は、例えば、冷凍機器に用いられている。ここで、「冷凍機器」とは、冷凍サイクルにより冷熱を供給する装置(例えば、冷凍機や、冷凍・冷蔵ショーケース、冷房運転する空気調和機等)だけでなく、ヒートポンプサイクルにより熱を供給する装置(例えば、ヒートポンプ式給湯機や、暖房運転する空気調和機等)を含むものである。冷凍機器は、密閉型電動圧縮機と、減圧手段と、凝縮器と、蒸発器と、を有している。密閉型電動圧縮機としては、例えば、冷凍機や空気調和機等の冷凍機器に用いられているスクロール圧縮機やロータリ圧縮機等がある。
密閉型電動圧縮機は、冷媒等の作動流体を圧縮するための圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動するための電動機部と、圧縮機構部と電動機部とが収容された密閉容器とを備えている。密閉容器は、筒体と蓋体と底体とを有しており、蓋体と底体とが筒体に接合されることで、内部に密閉空間が形成されている。密閉空間の内部は、圧縮機構部によって圧縮された冷媒ガスで充満される。
密閉型電動圧縮機は、吸込パイプ及び吐出パイプを介して外部の冷凍サイクルと接続されている。吸込パイプは、密閉容器の外部の冷凍サイクルから密閉容器の内部に作動流体を吸い込むためのパイプである。また、吐出パイプは、密閉容器の内部から密閉容器の外部の冷凍サイクルに作動流体を吐き出すためのパイプである。
吸込パイプ及び吐出パイプは、密閉容器の蓋体と筒体と底体のいずれかに接続されている。作動流体は、吸込パイプ及びその吸込パイプに接続された接続配管を通って冷凍サイクルから密閉型電動圧縮機に向けて流れる。また、作動流体は、吐出パイプ及びその吐出パイプに接続された接続配管を通って密閉型電動圧縮機から冷凍サイクルに向けて流れる。以下、吸込パイプ及び吐出パイプを総称する場合に、単に「パイプ」と称する。
ここで、密閉型電動圧縮機に用いるパイプとしては、例えば、特許文献1に記載された構造のものが知られている。その特許文献1には、密閉型電動圧縮機に用いるパイプの一例として、銅製の円筒管の外周に鉄製のアダプタを嵌合させ、円筒管とアダプタとの嵌合部をロウ付けした構造の吸込パイプが記載されている。アダプタは、密閉容器に接合される部材である。アダプタは、円筒管が挿入される挿入孔として円形状の貫通孔が形成されているとともに、貫通孔の軸方向に沿って一方側から他方側に広がる傾斜部を有する構造になっている。円筒管は、アダプタの貫通孔の中に挿入されることでアダプタと嵌合し、さらに、嵌合部の周囲がロウ付けされることでアダプタに固定されている。アダプタは、密閉容器に予め形成された開口部の密閉空間側壁面に傾斜部を当接させ状態で、電気抵抗溶接されることで密閉容器と接合されている。
特開2002−242841号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の密閉型電動圧縮機は、以下に説明するように、パイプの組立時において、バリ取り作業等を必要とすることがあるため、作業工数が増加してしまい、比較的長い作業時間を要することがある、という課題があった。
例えば、従来の密閉型電動圧縮機は、パイプの組立時に、円筒管とアダプタの位置関係や円筒管の姿勢が崩れないように、円筒管とアダプタとを強固に固定する必要があった。そのため、従来の密閉型電動圧縮機では、パイプは、円筒管がアダプタの貫通孔に挿入(圧入)されてアダプタと強固に嵌合するように、円筒管の外径(直径)がアダプタの貫通孔の内径よりも若干大きくなっていた。また、円筒管は、成形性の観点から、銅製の真っ直ぐな円筒管として形成されていた。また、アダプタは、所望の強度を得るとともに、ロウ付け性を良くするために、鉄製になっていた。
このような従来の密閉型電動圧縮機は、パイプの組立時に、円筒管がアダプタの貫通孔に挿入(圧入)される際に、鉄製のアダプタが銅製の円筒管の外周を削ってしまい、円筒管の外周にバリ(めくれ)を発生させ易かった。そして、従来の密閉型電動圧縮機は、場合によっては、作業者の手作業によるバリ取り作業を要する程度に大きなバリを発生させてしまうことがあった。
仮にこのような大きなバリが発生した場合に、作業者は、ニッパ等の作業工具を用いて手作業でバリを取り除くバリ取り作業や、バリが取り除かれた部位を削って平坦化させる平坦化作業等を、通常の組立工程とは別工程で行う必要があった。そのため、従来の密閉型電動圧縮機は、パイプの組立時において、作業工数が増加してしまい、比較的長い作業時間を要することがあった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、パイプの組立時のバリ取り作業等を削減する密閉型電動圧縮機を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、密閉型電動圧縮機であって、作動流体を圧縮するための圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動するための電動機部と、前記圧縮機構部と前記電動機部とが収容された密閉容器と、前記密閉容器の外部から内部に作動流体を吸い込む吸込パイプと、前記密閉容器の内部から外部に作動流体を吐き出す吐出パイプと、を備え、前記吸込パイプ及び前記吐出パイプのいずれか一方のパイプ又は双方のパイプは、前記作動流体を流すための円筒管と、前記密閉容器に予め形成された開口部に接合されたアダプタと、を有しており、前記アダプタには、前記円筒管が挿入される円形状の貫通孔が形成されており、前記円筒管の前記貫通孔に挿入される挿入部には、挿入先側が細くなるテーパ部が形成されている構成とする。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、パイプの組立時のバリ取り作業等を削減することができる。
実施形態1に係る密閉型電動圧縮機の全体の概略構成を示す図である。 実施形態1に係る密閉型電動圧縮機のパイプに用いる部品の概略構成を示す図である。 実施形態1に係る密閉型電動圧縮機のパイプの概略構成を示す図である。 実施形態2に係る密閉型電動圧縮機のパイプの概略構成を示す図である。 第1変形例に係る密閉型電動圧縮機のパイプの概略構成を示す図である。 第2変形例に係る密閉型電動圧縮機のパイプの概略構成を示す図である。 比較例に係るパイプの概略構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態1]
<密閉型電動圧縮機の全体構成>
以下、図1を参照して、本実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1の全体構成につき説明する。図1は、本実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1の全体の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1は、冷媒等の作動流体を圧縮するための圧縮機構部2と、圧縮機構部2を駆動するための電動機部3と、圧縮機構部2と電動機部3とが収容された密閉容器4とを備えている。密閉容器4は、筒体4aと蓋体4bと底体4cとを有している。筒体4aは、縦長円筒状の鋼管によって構成されている。蓋体4bは、凸状に形成された鋼板によって構成されている。底体4cは、凹状に形成された鋼板によって構成されている。蓋体4bは、筒体4aの上部の内部に挿入された後に密封溶接されている。底体4cは、筒体4aの下部の内部に挿入された後に密封溶接されている。密閉容器4は、蓋体4bと底体4cとが筒体4aに接合されることで、内部に密閉空間4inが形成されている。密閉空間4inの内部は、圧縮機構部2によって圧縮された冷媒ガスで充満される。
密閉型電動圧縮機1は、吸込パイプ5及び吐出パイプ6を介して外部の冷凍サイクル(図示せず)と接続されている。吸込パイプ5は、密閉容器4の外部の冷凍サイクル(図示せず)から密閉容器4の内部に作動流体を吸い込むためのパイプである。また、吐出パイプ6は、密閉容器4の内部から密閉容器4の外部の冷凍サイクル(図示せず)に作動流体を吐き出すためのパイプである。
吸込パイプ5及び吐出パイプ6は、密閉容器4の蓋体4bと筒体4aと底体4cのいずれかに接続されている。本実施形態1では、吸込パイプ5と吐出パイプ6とが蓋体4bに接続されているものとして説明する。なお、図示例では、吐出パイプ6は上下方向に延在するように配置されている。しかしながら、吐出パイプ6は左右方向に延在するように配置することができる。
吸込パイプ5の先端部には、接続配管7が接続されている。また、吐出パイプ6には、接続配管8が接続されている。吸込パイプ5及び吐出パイプ6の接続配管7,8側の端部は、好ましくは、接続配管7,8との接続性を確保するために、拡管状の形状又は絞り形状に形成されているとよい。
接続配管7,8は、銅パイプ(図示せず)等を介して冷凍サイクル(図示せず)の蒸発器(図示せず)又は凝縮器(図示せず)に接続されている。作動流体は、吸込パイプ5や接続配管7、銅パイプ(図示せず)等を通って冷凍サイクル(図示せず)から密閉型電動圧縮機1に向けて流れることにより、密閉型電動圧縮機1に吸入される。また、作動流体は、吐出パイプ6や接続配管8、銅パイプ(図示せず)等を通って密閉型電動圧縮機1から冷凍サイクル(図示せず)に向けて流れることにより、密閉型電動圧縮機1から吐出される。
本実施形態1では、吸込パイプ5及び吐出パイプ6は、ともに、銅(銅合金を含む)製の円筒管10と、鉄(鉄合金を含む)製のアダプタ20とを備えた構造になっている。ただし、円筒管10とアダプタ20とを備える構成は、吸込パイプ5及び吐出パイプ6のいずれか一方にのみ適用してもよい。円筒管10は、作動流体を流すための部材である。アダプタ20は、密閉容器4に接合される部材である。銅製の円筒管10と鉄製のアダプタ20とは、後記するロウ材30(図2(d)参照)でロウ付けされている。以下、吸込パイプ5及び吐出パイプ6を総称する場合に、単に「パイプ5,6」と称する。
なお、図示例では、円筒管10及びアダプタ20のサイズは、吸込パイプ5の方が吐出パイプ6の方よりも大きくなっている。しかしながら、これらのサイズは、設計思想に応じて適宜変更することができるものであり、例えば、吸込パイプ5と吐出パイプ6とで略同等のサイズにすることもできる。
<パイプに用いる部品及びパイプの構成>
パイプ5,6のいずれか一方又は双方は、例えば、図2(特に図2(d))に示す構成になっている。ここでは、パイプ5,6の双方が図2(特に図2(d))に示す構成になっているものとして説明する。
以下、図2及び図3を参照して、パイプ5,6に用いる部品及びパイプの構成につき説明する。図2は、パイプ5,6に用いる部品の概略構成を示す図である。図2(a)は、パイプ5,6に用いる銅製の円筒管10の構成を示しており、図2(b)は、パイプ5,6に用いる鉄製のアダプタ20の構成を示しており、図2(c)は、円筒管10の外周にアダプタ20を嵌合させた構成を示しており、図2(d)は、円筒管10とアダプタ20とをロウ付けした構成を示している。また、図3は、パイプ5,6の概略構成を示す図である。図3(a)は、パイプ5,6で用いた円筒管10とアダプタ20の構成を示しており、また、図3(b)は、パイプ5,6のロウ付け箇所を示している。ただし、図3(a)は、説明の都合上、ロウ付け箇所30a,30b(図3(b)参照)のロウ材30(図3(b)参照)を省略して示している。
図2(a)に示すように、パイプ5,6に用いる円筒管10は、外径(直径)が比較的小さな小径部(縮管部)11と、円錐状に形成されたテーパ部12と、外径(直径)が比較的大きな大径部13とを有する構造になっている。具体的には、円筒管10は、一方の端部(図示例では、下端)付近に、挿入先側が細くなるテーパ部12が形成されており、テーパ部12の一端側(図示例では、下端側)に小径部(縮管部)11が配置され、テーパ部12の他端側(図示例では、上端側)に大径部13が配置された構造になっている。
小径部(縮管部)11は、内外径が縮管された円筒状の部位である。
テーパ部12は、内外径が縮管されて円錐状に形成された部位である。
大径部13は、内外径が縮管されていない円筒状の部位である。
円筒管10は、小径部(縮管部)11とテーパ部12とがアダプタ20に形成された挿入孔20op(図2(b)参照)に挿入される。以下、アダプタ20の挿入孔20op(図2(b)参照)に挿入される部位R1を「挿入部R1」と称する。円筒管10は、大径部13の内外径が縮管されておらず、挿入部R1のアダプタ20と嵌合する部位の外周にのみテーパ部12が設けられている。
本実施形態1では、円筒管10の挿入部R1は、密閉容器4の内部に配置される側になっている。すなわち、円筒管10は、密閉容器4の内部に配置される側(図示例では、下側)が小径部(縮管部)11となっており、密閉容器4の内部に配置される側から密閉容器4の外部に配置される側に向けて(図示例では、上側から下側に向けて)、小径部(縮管部)11と、テーパ部12と、大径部13とが配置された構造になっている。
図2(b)に示すように、パイプ5,6に用いるアダプタ20は、嵌合部21と、傾斜部22と、平坦部23とを有する構造になっている。
嵌合部21は、円筒管10と嵌合する部位である。また、嵌合部21は、円筒管10をアダプタ20に溶接する場合やアダプタ20を密閉容器4の蓋体4bに溶接する場合に、上側電極の当接面として利用される部位でもある。
傾斜部22は、その上面22aが密閉容器4の蓋体4bとの接合面として利用される部位である。
平坦部23は、円筒管10をアダプタ20に溶接する場合やアダプタ20を密閉容器4の蓋体4bに溶接する場合に、下側電極の当接面として利用される部位である。
嵌合部21は、円柱状の形状を呈しており、傾斜部22の頂部に設けられている。嵌合部21の内部には、円柱の軸方向に沿って延在する挿入孔20opが形成されている。挿入孔20opは、円筒管10の挿入部R1(図2(a)参照)が挿入される円形状の貫通孔である。挿入孔20opは、アダプタ20の上面部から下面部を貫通するように形成されている。
傾斜部22は、略円錐台状の形状を呈しており、挿入孔20opの軸方向(延在方向)に沿って一方側から他方側に向けて(図示例では、上部側から下部側に向けて)広がるように形成されている。
平坦部23は、円柱状の形状を呈しており、傾斜部22の底部に設けられている。平坦部23の外径(直径)は、傾斜部22の底部の外径(直径)よりも大きくなっている。そのため、平坦部23は、傾斜部22の底部から径方向外側に突出する構造になっている。
アダプタ20は、上面(接合面)22a側の挿入孔20opの周囲に、面取り加工によって形成された面取り部24を有している。これにより、パイプ5,6は、円筒管10をアダプタ20の挿入孔20opに円滑に挿入することができる。
図3(a)に示すように、本実施形態1では、アダプタ20の内部は、中空になっている。また、円筒管10の肉厚は、各部位で均等になっている。例えば、円筒管10の小径部(縮管部)11とテーパ部12と大径部13とは、同じ肉厚t10となっている。
図2(c)に示すように、銅製の円筒管10の挿入部R1(図3(a)参照)が白抜き矢印A1(図3(a)参照)に沿って鉄製のアダプタ20の挿入孔20opに挿入(圧入)される。これにより、円筒管10のテーパ部12の外周とアダプタ20の嵌合部21に形成された挿入孔20opの内壁とが当接して、円筒管10とアダプタ20とが嵌合する。これにより、円筒管10とアダプタ20とが仮留めされる。
図2(d)に示すように、銅製の円筒管10と鉄製のアダプタ20は、銅の融点に近いロウ材(例えば、融点が940℃〜1040℃の範囲のロウ材)30でロウ付けされる。例えば、円筒管10とアダプタ20とは、アダプタ20に形成された面取り部24がロウ材30で埋め込まれるように、ロウ付け箇所30a(図3(b)参照)でロウ付けされる。また、円筒管10とアダプタ20とは、アダプタ20の傾斜部22の内側と円筒管10のテーパ部12との間の隙間がロウ材30で埋め込まれるように、ロウ付け箇所30b(図3(b)参照)でロウ付けされる。これにより、円筒管10とアダプタ20とが本固定される。その結果、パイプ5,6が形成される。なお、ロウ付け箇所30a,30b(図3(b)参照)は、それぞれ、アダプタ20の嵌合部21の頂部部分と底部部分である。
円筒管10とアダプタ20とが本固定されたパイプ5,6(図2(d)参照)は、ロウ付け箇所30a,30b(図3(b)参照)がロウ付けされることによって、円筒管10とアダプタ20とが強固に固定されているとともに、円筒管10とアダプタ20との間の気密性(密閉性)が確保されている。
図2(a)及び図3(a)に示すように、円筒管10のテーパ部12の最小径t1及び最大径t2は、「t1<t2」の関係になっている。また、図2(b)及び図3(a)に示すように、アダプタ20の挿入孔20opの内径t3及び面取り部24の最大径t4は、「t3<t4」の関係になっている。これらは、「t1<t3≦t2<t4」の関係になっている。なお、テーパ部12の最小径t1は、小径部(縮管部)11の外径(直径)でもある。また、テーパ部12の最大径t2は、大径部13の外径(直径)でもある。また、挿入孔20opの内径t3は、面取り部24の最小径でもある。
図3(a)に示すように、密閉容器4の蓋体4bには、パイプ5,6を挿入するための開口部4opが予め形成されている。円筒管10とアダプタ20とが本固定されたパイプ5,6(図2(d)参照)は、白抜き矢印B1に沿って開口部4opの下側から挿入される。これにより、アダプタ20の傾斜部22の小径側が密閉容器4の外側(図示例では、蓋体4bの上側)に配置されるとともに、傾斜部22の大径側が密閉容器4の内側(図示例では、蓋体4bの下側)に配置される。その際に、アダプタ20の傾斜部22の上面(接合面)22aが蓋体4bの開口部4opの密閉空間4in(図1参照)側の壁面4baに当接する。なお、壁面4baは、アダプタ20の傾斜部22の上面(接合面)22aと密着するように、円錐状の湾曲面になっている。
図3(b)に示すように、パイプ5,6は、アダプタ20の傾斜部22の上面(接合面)22aを蓋体4bの壁面4baに当接させた状態で、開口部4opの密閉容器4の外側(図示例では、蓋体4bの上側)の隙間がロウ材30で埋め込まれるように、ロウ付け箇所30cでロウ付けされる。これにより、パイプ5,6は、蓋体4bに接合される。
本実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1は、このようなパイプ5,6を用いることにより、パイプ5,6の組立時において、円筒管10の外周にバリ(めくれ)を発生させてしまうことを抑制することができる。
以下この点を分かり易く説明するために、まず、図7を参照して、比較例に係るパイプ105の構成を説明し、その後に、比較例に係るパイプ105の特徴と本実施形態1に係るパイプ5,6の特徴とを対比させて説明する。比較例に係るパイプ105は、従来の密閉型電動圧縮機で用いられていたパイプと同様のものである。
図7は、比較例に係るパイプ105の概略構成を示す図である。図7(a)乃至図7(d)は、それぞれ、比較例に係るパイプ105の製造過程を示している。
図7(a)に示すように、比較例に係るパイプ105は、銅製の円筒管110と、鉄製のアダプタ120とによって構成されている。比較例の円筒管110は、本実施形態1の円筒管10と比較すると、真っ直ぐな円筒状の形状になっている点、及び、円筒管110の外径(直径)がアダプタ120に設けられた挿入孔120opの内径よりも若干大きくなっている点で相違している。また、比較例のアダプタ120は、本実施形態1のアダプタ20と比較すると、円筒管110の外径(直径)よりも若干小さい内径の挿入孔120opが形成されている点、及び、挿入孔120opの周囲に面取り部24(図2(b)参照)を有していない点で相違している。比較例の円筒管110は、白抜き矢印に沿って比較例のアダプタ120の挿入孔120opに挿入(圧入)される。
図7(b)に示すように、比較例の円筒管110が比較例のアダプタ120の挿入孔120opに挿入(圧入)されると、円筒管110の外径(直径)がアダプタ120の挿入孔120opの内径よりも大きいため、鉄製のアダプタ120が銅製の円筒管110の外周を削ってしまい、円筒管110の外周にバリ(めくれ)99を発生させてしまう。
このバリ99のサイズは、ロウ材30(図7(d)参照)で埋めて覆い隠すことができない程度に、大きくなってしまう場合がある。そして、このような大きなサイズのバリ99が発生した場合に、作業者は、ニッパ等の作業工具を用いて手作業でバリを取り除くバリ取り作業や、バリが取り除かれた部位を削って平坦化させる平坦化作業等を、通常の組立工程とは別工程で行う必要がある。そのため、比較例に係るパイプ105は、組立時において、作業工数が増加してしまい、比較的長い作業時間を要することがある。
これに対し、本実施形態1のパイプ5,6は、アダプタ20の嵌合部21に対応する部分にテーパ部12が形成された銅製の円筒管10と、挿入孔20opの周囲に面取り部24を有する鉄製のアダプタ20とによって構成されている。本実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1は、そのパイプ5,6を用いている。
そのパイプ5,6を構成する円筒管10の挿入部R1の先端部は、アダプタ20の挿入孔20opに挿入(圧入)する際に、挿入孔20opの内壁と接触する可能性がある。そこで、本実施形態1では、円筒管10の挿入部R1の先端部が小径部(縮管部)11として構成されている。また、テーパ部12の最小径t1がその円筒管10の挿入部R1の先端部である小径部11の外径(直径)と同じ値に設定されている。そして、テーパ部12の最小径t1がアダプタ20の挿入孔20opの内径t3よりも小さな値(「t1<t3」)に設定されている。
このようなパイプ5,6を用いる密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時に、円筒管10の挿入部R1をアダプタ20の挿入孔20opに挿入(圧入)する際に、円筒管10の挿入部R1の先端部である小径部11がアダプタ20の挿入孔20opの内壁に接触することを抑制することができる。そのため、密閉型電動圧縮機1は、鉄製のアダプタ20が銅製の円筒管10の小径部11の外周を削ることなく、円筒管10のテーパ部12をアダプタ20の嵌合部21付近にまで挿入することができる。つまり、密閉型電動圧縮機1は、比較例のパイプ105を用いる場合と異なり、パイプ5,6の組立時において、円筒管10の外周にバリ(めくれ)99(図7(b)参照)を発生させてしまうことを抑制することができる。
また、密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時において、円筒管10の挿入部R1をアダプタ20の挿入孔20opに挿入(圧入)する際に、円筒管10とアダプタ20との接触圧が徐々に強くなるように、円筒管10のテーパ部12で接触圧を変動させることができる。そして、密閉型電動圧縮機1は、アダプタ20の嵌合部21付近で、円筒管10のテーパ部12とアダプタ20の挿入孔20opの内壁のみを当接させることで、円筒管10とアダプタ20とを所望の位置関係に配置するとともに、円筒管10の姿勢を好適な状態に設定し、その状態で、円筒管10とアダプタ20とを仮固定することができる。その後、密閉型電動圧縮機1は、ロウ付け箇所30a,30b(図3(b)参照)で円筒管10とアダプタ20とをロウ付けすることで、円筒管10とアダプタ20の位置関係や円筒管10の姿勢を好適な状態に保ったまま、円筒管10とアダプタ20とを強固に本固定することができる。
このような密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時に、鉄製のアダプタ20が銅製の円筒管10のテーパ部12の外周を深く削ることなく、円筒管10とアダプタ20の位置関係や円筒管10の姿勢を好適な状態に保ったまま、円筒管10とアダプタ20とを強固に固定することができる。したがって、密閉型電動圧縮機1は、この点でも、比較例のパイプ105を用いる場合と異なり、パイプ5,6の組立時において、円筒管10の外周にバリ(めくれ)99(図7(b)参照)を発生させてしまうことを抑制することができる。
また、このような密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時に、作業者の手作業によるバリ取り作業等(例えば、従来の密閉型電動圧縮機で行われていたバリ取り作業や平坦化作業等)を削減することができる。その結果、密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時において、作業工数や作業時間を低減することができ、低コストで、信頼性の高い構造(例えば、ガス漏れが発生し難い構造)を得ることができる。
また、本実施形態1では、仮に円筒管10の外周にバリを発生させてしまう場合があったとしても、そのバリは、比較例のパイプ105に発生するバリ99(図7(b)参照)と異なり、ニッパでの切断を要しないほどに小さなものである。そのため、密閉型電動圧縮機1は、そのバリをロウ材30で埋めて覆い隠すことができる。つまり、密閉型電動圧縮機1は、仮に円筒管10の外周にバリを発生させてしまう場合があったとしても、そのバリをロウ材30で埋めて覆い隠すことができる程度に、バリのサイズを小型化することができる。そのため、密閉型電動圧縮機1は、このような場合であっても、作業者の手作業によるバリ取り作業等を削減することができる。
<密閉型電動圧縮機の主な特徴>
(1)本実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1の吸込パイプ5及び吐出パイプ6のいずれか一方又は双方のパイプは、円筒管10とアダプタ20とを有している。アダプタ20には、挿入孔20opが形成されている。また、円筒管10の挿入部R1には、挿入先側が細くなるテーパ部12が形成されている。
このような密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時に、作業者の手作業によるバリ取り作業等(例えば、従来の密閉型電動圧縮機で行われていたバリ取り作業や平坦化作業等)を削減することができる。その結果、密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時において、作業工数や作業時間を低減することができ、低コストで、信頼性の高い構造(例えば、ガス漏れが発生し難い構造)を得ることができる。
(2)円筒管10のテーパ部12の最小径t1及び最大径t2、アダプタ20の挿入孔20opの内径t3、並びに、アダプタ20の面取り部24の最大径t4は、「t1<t3≦t2<t4」の関係になっている。
このような密閉型電動圧縮機1は、円筒管10のテーパ部12の最小径t1(すなわち、小径部11の外径(直径))がアダプタ20の挿入孔20opの内径t3よりも小さいため、円筒管10の挿入部R1をアダプタ20の挿入孔20opに円滑に挿入(圧入)することができる。
また、密閉型電動圧縮機1は、アダプタ20の面取り部24の最大径t4が円筒管10のテーパ部12の最小径t1(すなわち、小径部11の外径(直径))や円筒管10のテーパ部12の最大径t2よりも大きいため、円筒管10の挿入部R1をアダプタ20の挿入孔20opにさらに円滑に挿入(圧入)することができる。また、密閉型電動圧縮機1は、アダプタ20に面取り部24が形成されているため、円筒管10の外周が削られることを抑制することができる。
以上の通り、本実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1によれば、パイプ5,6の組立時のバリ取り作業等を削減することができる。また、これにより、パイプ5,6の組立時の作業工数や時間を低減することができる。
[実施形態2]
実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1は、銅製の円筒管10の挿入部R1が密閉容器4の内部に配置される側になっているパイプ5,6を用いている(図3参照)は。
これに対し、本実施形態2では、銅製の円筒管10Aの挿入部R1が密閉容器4の外部に配置される側になっているパイプ5,6を用いた密閉型電動圧縮機1Aを提供する。
以下、図4を参照して、本実施形態2に係る密閉型電動圧縮機1Aのパイプ5,6の構成につき説明する。図4は、本実施形態2に係る密閉型電動圧縮機1Aのパイプ5,6の概略構成を示す図である。図4(a)は、密閉型電動圧縮機1Aで用いた円筒管10Aとアダプタ20の構成を示しており、また、図4(b)は、密閉型電動圧縮機1Aにおけるロウ付け箇所を示している。
図4(a)に示すように、本実施形態2に係る密閉型電動圧縮機1Aは、実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1(図3(a)参照)と比較すると、銅製の円筒管10の代わりに、銅製の円筒管10Aを用いている点で相違している。
本実施形態2では、円筒管10Aの挿入部R1は、密閉容器4の外部に配置される側になっている。円筒管10Aは、密閉容器4の外部に配置される側が小径部(縮管部)11となっており、密閉容器4の外部に配置される側から密閉容器4の内部に配置される側に向けて(図示例では、上側から下側に向けて)、小径部(縮管部)11と、テーパ部12と、大径部13とが配置された構造になっている。
本実施形態2では、円筒管10Aのテーパ部12の最小径t1a及び最大径t2aは、「t1a<t2a」の関係になっている。本実施形態2のテーパ部12の最小径t1a及び最大径t2aは、それぞれ、実施形態1のテーパ部12の最小径t1及び最大径t2に近似した値になっている。また、アダプタ20の挿入孔20opの内径t3及び面取り部24の最大径t4は、「t3<t4」の関係になっている。これらは、「t1a<t3≦t2a<t4」の関係になっている。なお、テーパ部12の最小径t1aは、小径部(縮管部)11の外径(直径)でもある。また、テーパ部12の最大径t2aは、大径部13の外径(直径)でもある。また、挿入孔20opの内径t3は、面取り部24の最小径でもある。
本実施形態2では、銅製の円筒管10Aの挿入部R1が白抜き矢印A2に沿って鉄製のアダプタ20の挿入孔20opに挿入(圧入)される。これにより、円筒管10Aのテーパ部12の外周とアダプタ20の嵌合部21に形成された挿入孔20opの内壁とが当接して、円筒管10Aとアダプタ20とが嵌合する。これにより、円筒管10Aとアダプタ20とが仮留めされる。
図4(b)に示すように、円筒管10Aとアダプタ20とは、ロウ付け箇所30a,30bでロウ付けされる。これにより、円筒管10Aとアダプタ20とが本固定される。その結果、パイプ5,6が形成される。円筒管10Aとアダプタ20とが本固定されたパイプ5,6は、アダプタ20の傾斜部22の上面(接合面)22aを蓋体4bの開口部4opの密閉空間4in(図1参照)側の壁面4baに当接させた状態で、ロウ付け箇所30cでロウ付けされることによって、蓋体4bに接合されている。
このような密閉型電動圧縮機1Aは、実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1と同様に、前記した(1)の特徴(すなわち、円筒管10Aの挿入部R1には、挿入先側が細くなるテーパ部12が形成されている、という特徴)を有している。そのため、密閉型電動圧縮機1Aは、パイプ5,6の組立時に、作業者の手作業によるバリ取り作業等(例えば、従来の密閉型電動圧縮機で行われていたバリ取り作業や平坦化作業等)を削減することができる。その結果、密閉型電動圧縮機1は、パイプ5,6の組立時において、作業工数や作業時間を低減することができ、低コストで、信頼性の高い構造(例えば、ガス漏れが発生し難い構造)を得ることができる。
また、密閉型電動圧縮機1Aは、円筒管10のテーパ部12の最小径と最大径がそれぞれ「t1a」と「t2a」になっているものの、実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1と同様に、前記した(2)の特徴(すなわち、円筒管10のテーパ部12の最小径t1a及び最大径t2a、アダプタ20の挿入孔20opの内径t3、並びに、アダプタ20の面取り部24の最大径t4は、「t1a<t3≦t2a<t4」の関係になっている、という特徴)を有している。そのため、密閉型電動圧縮機1Aは、円筒管10Aの挿入部R1をアダプタ20の挿入孔20opに円滑に挿入(圧入)することができる。また、密閉型電動圧縮機1は、アダプタ20に面取り部24が形成されているため、円筒管10Aの外周が削られることを抑制することができる。
以上の通り、本実施形態2に係る密閉型電動圧縮機1Aによれば、実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1と同様に、パイプ5,6の組立時のバリ取り作業等を削減することができる。また、これにより、パイプ5,6の組立時の作業工数や時間を低減することができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、前記した実施形態1では、密閉型電動圧縮機1は、円筒管10として、単管を用いている(図3参照)。同様に、前記した実施形態2では、密閉型電動圧縮機1Aは、円筒管10Aとして、単管を用いている(図4参照)。しかしながら、密閉型電動圧縮機1,1Aは、円筒管10,10Aとして、外径(直径)の異なる2つの管(内側の管と外側の管)で構成された二重円筒管を用いるようにしてもよい。なお、二重円筒管の内側の管は、作動流体が流れる管であり、二重円筒管の外側の管は、アダプタ20と接合される管である。この場合に、テーパ部12は、二重円筒管の外側の管に形成される。
また、例えば、前記した実施形態1,2では、アダプタ20は、ロウ付け箇所30cでロウ付けされることによって、密閉容器4の蓋体4bと接合されている(図3(b)及び図4(b)参照)。しかしながら、アダプタ20は、電気抵抗溶接で密閉容器4と接合されるようにしてもよい。
また、例えば、実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1(図3参照)は、図5に示す第1変形例に係る密閉型電動圧縮機1Bのように変形することができる。また、実施形態2に係る密閉型電動圧縮機1A(図4参照)は、図6に示す第2変形例に係る密閉型電動圧縮機1Cのように変形することができる。
[第1変形例]
以下、図5を参照して、第1変形例に係る密閉型電動圧縮機1Bのパイプ5,6の構成につき説明する。図5は、第1変形例に係る密閉型電動圧縮機1Bのパイプ5,6の概略構成を示す図である。図5(a)は、密閉型電動圧縮機1Bで用いた円筒管10Bとアダプタ20の構成を示しており、また、図5(b)は、密閉型電動圧縮機1Bにおけるロウ付け箇所を示している。
図5に示すように、第1変形例に係る密閉型電動圧縮機1Bは、実施形態1に係る密閉型電動圧縮機1(図3参照)と比較すると、銅製の円筒管10の代わりに、銅製の円筒管10Bを用いている点で相違している。
円筒管10と円筒管10Bは、同じ材質のものであるが、形状が異なっている。円筒管10Bは、実施形態1に係る円筒管10(図3参照)と比較すると、挿入部R1の肉厚t11が他の部位の肉厚t10よりも薄くなっている点で相違している。
第1変形例に係る密閉型電動圧縮機1Bでは、円筒管10Bのテーパ部12及び小径部11aの外側表面に対して、切削等による仕上げ加工が施されている。円筒管10Bの外部の形状は、外側表面が切削された小径部(外径切削部)11aとテーパ部12と大径部13とを有する段差状になっている。しかしながら、円筒管10Bの内部の形状は、円筒管10Bの軸方向の全域に亘って同じ内径の円形状の貫通孔が形成された形状になっている。このような第1変形例は、円筒管10Bの内部の冷媒流路部の面積変化が無いため、管路内の流体抵抗損失を低減させることができ、高性能な密閉型電動圧縮機1Bを提供することができる。なお、密閉型電動圧縮機1Bは、円筒管10Bとして、二重円筒管を用いるようにしてもよい。
[第2変形例]
以下、図6を参照して、第2変形例に係る密閉型電動圧縮機1Cのパイプ5,6の構成につき説明する。図6は、第2変形例に係る密閉型電動圧縮機1Cのパイプ5,6の概略構成を示す図である。図6(a)は、密閉型電動圧縮機1Cで用いた円筒管10Cとアダプタ20の構成を示しており、また、図6(b)は、密閉型電動圧縮機1Cにおけるロウ付け箇所を示している。
図6に示すように、第2変形例に係る密閉型電動圧縮機1Cは、実施形態2に係る密閉型電動圧縮機1A(図4参照)と比較すると、銅製の円筒管10Aの代わりに、銅製の円筒管10Cを用いている点で相違している。
円筒管10Aと円筒管10Cは、同じ材質のものであるが、形状が異なっている。円筒管10Cは、実施形態2に係る円筒管10A(図4参照)と比較すると、挿入部R1の肉厚t12が他の部位の肉厚t10よりも薄くなっている点で相違している。
第2変形例に係る密閉型電動圧縮機1Cでは、第1変形例に係る密閉型電動圧縮機1Bと同様に、円筒管10Cのテーパ部12及び小径部11aの外側表面に対して、切削等による仕上げ加工が施されている。円筒管10Cの外部の形状は、外側表面が切削された小径部(外径切削部)11aとテーパ部12と大径部13とを有する段差状になっている。しかしながら、円筒管10Cの内部の形状は、円筒管10Cの軸方向の全域に亘って同じ内径の円形状の貫通孔が形成された形状になっている。このような第2変形例は、円筒管10Cの内部の冷媒流路部の面積変化が無いため、管路内の流体抵抗損失を低減させることができ、高性能な密閉型電動圧縮機1Cを提供することができる。なお、密閉型電動圧縮機1Cは、円筒管10Cとして、二重円筒管を用いるようにしてもよい。
1,1A,1B,1C 密閉型電動圧縮機
2 圧縮機構部(圧縮要素)
3 電動機部(電動要素)
4 密閉容器
4a 筒体
4b 蓋体
4c 底体
4in 密閉空間
4op 開口部
5 吸込パイプ
6 吐出パイプ
7,8 接続配管
10,10A,10B,10C 円筒管
13 大径部
12 テーパ部
11 小径部(縮管部)
11a 小径部(外径切削部)
20 アダプタ
20op 挿入孔(円形状の貫通孔)
21 嵌合部
22 傾斜部
22a 上面(接合面)
23 平坦部
24 面取り部
30 ロウ材
30a,30b,30c ロウ付け箇所
A1,A2,B1 挿入方向
R1 挿入部
t1,t1a テーパ部の最小径
t2,t2a テーパ部の最大径
t3 挿入孔(円形状の貫通孔)の内径
t4 面取り部の最大径
t10,t11,t12 円筒管の肉厚

Claims (10)

  1. 作動流体を圧縮するための圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を駆動するための電動機部と、
    前記圧縮機構部と前記電動機部とが収容された密閉容器と、
    前記密閉容器の外部から内部に作動流体を吸い込む吸込パイプと、
    前記密閉容器の内部から外部に作動流体を吐き出す吐出パイプと、を備え、
    前記吸込パイプ及び前記吐出パイプのいずれか一方のパイプ又は双方のパイプは、
    前記作動流体を流すための円筒管と、
    前記密閉容器に予め形成された開口部に接合されるアダプタと、を有しており、
    前記アダプタには、前記円筒管が挿入される円形状の貫通孔が形成されており、
    前記円筒管の前記貫通孔に挿入される挿入部には、挿入先側が細くなるテーパ部が形成されている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  2. 請求項1に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記円筒管は、二重円筒管であり、
    前記テーパ部は、前記二重円筒管の外側の管に形成されている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記テーパ部の最小径t1及び最大径t2、並びに、前記貫通孔の内径t3は、
    t1<t3≦t2の関係になっている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  4. 請求項3に記載の密閉型電動圧縮機において、
    さらに、前記アダプタは、前記開口部に接合される接合面側の前記貫通孔の周囲に、面取り加工によって形成された面取り部を有しており、
    前記テーパ部の最小径t1及び最大径t2、前記貫通孔の内径t3、並びに、前記面取り部の最大径t4は、
    t1<t3≦t2<t4の関係になっている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記円筒管の前記挿入部は、前記密閉容器の内部に配置される側である
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記円筒管の前記挿入部は、前記密閉容器の外部に配置される側である
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記円筒管の肉厚は、各部位で均等になっている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記円筒管の肉厚は、前記挿入部で他の部位よりも薄くなっている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記アダプタは、前記円筒管と嵌合している嵌合部が気密されるように、前記嵌合部で前記円筒管とロウ付けされている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の密閉型電動圧縮機において、
    前記アダプタは、電気抵抗溶接で前記密閉容器と接合されている
    ことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
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